JP2016082763A - 太陽光パネル洗浄システム - Google Patents

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Kotaro Aoyama
光太郎 青山
早津 昌樹
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Abstract

【課題】省エネルギ化を図った自立型の太陽光パネル洗浄システムを提供する。【解決手段】太陽電池5aを覆う太陽光パネル5の外表面を洗浄する太陽光パネル洗浄システム100であって、太陽光パネル5に対して洗浄水を噴水することで太陽光パネル5の外表面を洗浄するノズル6及びポンプ24と、原水から前記洗浄水としての淡水を造水する膜蒸留装置3と、膜蒸留装置3の上流に設けられ、膜蒸留装置3に供給される原水を加温する集熱器2と、太陽電池5aによって発電された電力を蓄えるとともに、少なくともノズル6及びポンプ24を駆動させるための電力源となる蓄電装置30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光パネル洗浄システムに関する。
近年、世界各地において、再生可能エネルギの利用が進んでいる。特に、中東やアフリカ、インドでは、太陽光発電に対する需要の大幅な伸張が予測されている。このような地域での太陽光発電システムは、日射量の多さや土地の有効利用等の観点から、インフラ設備の脆弱な砂漠地帯に建設されることも少なくない。しかし、そのような土地では、砂埃等のダスト成分によって太陽光パネルの表面に汚れが付着し易い。また、砂漠地帯では少雨であり、太陽光パネルに付着した汚れが落ちにくい。そのため、それらに起因する発電効率の低下が問題になっている。
そこで、太陽光パネルを洗浄し、発電効率の低下を回復させる試みが行われている。太陽光パネルの洗浄に関する技術として、例えば特許文献1には、傾斜して設置された太陽光パネルと、太陽光パネルの上方に配設され、太陽光パネルに水を噴射するノズル孔が形成されたノズル管と、ノズル管に水を供給する水供給管とを備えている太陽光パネル洗浄装置が記載されている。
特開2013−69944号公報
ところで、砂漠地帯や沿岸地帯等の洗浄用の淡水が得られにくい場所では、太陽光パネルの表面を洗浄するための洗浄水をどのように確保するのかが大きな課題となる。例えば砂漠地帯では、地下水を汲み上げ、この汲み上げられた地下水が洗浄水として用いられることも考えられる。しかし、地下水には、ミネラル分等の不純物が多く含まれるため、地下水を用いて太陽光パネル表面を洗浄すると、乾燥後に太陽光パネルの表面にミネラル分が析出することがある。そうすると、洗浄後には新たな汚れが太陽光パネルに付着してしまうことになる。
一方で、沿岸地帯等では、海水を容易に取水することができる。そこで、逆浸透膜を用いて、海水を淡水化して得られた淡水を洗浄水として用いることが考えられる。しかし、逆浸透膜に海水を透過させる際、多大なエネルギが必要となることがある。そのため、洗浄水の造水のためのエネルギが発電量を上回ることがあり、洗浄水を造水するためのエネルギの削減が求められる。
本発明は前記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、省エネルギ化を図った自立型の太陽光パネル洗浄システムを提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、膜蒸留装置を用いて得られた淡水を太陽光パネルの洗浄水として用いるとともに、当該太陽光パネルにより発電された電力を用いて太陽光パネル洗浄システムを駆動させることで、前記課題を解決できることを見出した。
本発明によれば、省エネルギ化を図った自立型の太陽光パネル洗浄システムを提供することができる。
第1実施形態の太陽光パネル洗浄システムの系統図である。 太陽光パネルを洗浄した場合と洗浄しない場合とにおける、太陽電池の発電効率の経時変化を示すグラフである。 第1実施形態の太陽光パネル洗浄システムにおいて、洗浄時の制御を示すフローチャートである。 第2実施形態の太陽光パネル洗浄システムの系統図である。 第3実施形態の太陽光パネル洗浄システムの系統図である。 第4実施形態の太陽光パネル洗浄システムの系統図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。
図1は、第1実施形態の太陽光パネル洗浄システム100の系統図である。図1において、実線は水の流れを、破線は電力供給線を、一点鎖線は電気信号線をそれぞれ示している。なお、水の流れ、電力供給線、及び電気信号線は、それぞれ、図示の簡略化のために一部省略して図示している。太陽光パネル洗浄システム(以下、「洗浄システム」と略記することがある)100は、砂漠地帯等に設置された太陽電池5aを覆う太陽光パネル5を洗浄し、その外表面に付着した汚れ(砂埃等)を洗い流すものである。これにより、太陽光パネル5の表面を清浄な状態に保つことができ、太陽電池の発電効率の低下が抑制される。
洗浄システム100は、原水タンク1と、集熱器2と、膜蒸留装置3と、洗浄水貯蔵タンク4と、ノズル6と、受け皿7と、基準太陽光パネル8と、ノズル9と、受け皿10とを備えている。また、洗浄システム100は、太陽光パネル5により覆われる太陽電池5a、及び、基準太陽光パネル8により覆われる基準太陽電池8aのそれぞれの発電量に基づいて、太陽光パネル5の洗浄条件を制御する演算制御装置50を備えている。さらに、洗浄システム100では、水(原水や洗浄水等)の流れを生じさせるポンプ20,21,22,23,24,25が備えられている。これらは、いずれも、インバータ制御され、インバータ周波数が制御されることで、流量が制御されるようになっている。
また、太陽光パネル5は太陽電池5aを覆うものである。同様に、基準太陽光パネル8は、基準太陽電池8aを覆うものである。なお、太陽電池5aと基準太陽電池8aとは、便宜上異なる名称を付しているが、大きさが異なること以外は同じ仕様の太陽電池である。即ち、太陽電池5aは、複数の基準太陽電池8aの集合体である。これらの太陽電池5a,8aによって発電された電力は、蓄電装置30に蓄電されるようになっている。そして、洗浄システム100では、ポンプ20〜25等の駆動電力やノズル6,9からの水の噴水に要する電力等は、蓄電装置30に蓄電された電力を用いるようになっている。即ち、洗浄システム100では、補助電源が接続されることがあるものの、自立型のシステムになっている。
原水タンク1は、取水された海水や地下水等を貯蔵するものである。取水された海水や地下水等(以下、「原水」ということがある)には、ミネラルや塩等が含まれている。そこで、洗浄システム100では、原水から洗浄用の淡水(即ち洗浄水(後記する))が造水され、この洗浄水が太陽光パネル5の洗浄に用いられるようになっている。
集熱器2(加温装置)は、原水タンク1からの原水のほか、詳細は後記するが、受け皿7,10からの使用済みの洗浄水を加温するものである。なお、以下の記載では、使用済みの洗浄水を含む原水のことも、単に「原水」というものとする。洗浄システム100では、太陽光によって、原水が加熱されるようになっている。加熱温度は、洗浄システム100が設置される地域や季節等にもよるが、例えば60℃〜90℃である。
膜蒸留装置3は、集熱器2において加温された原水を用いて、清澄な洗浄水(淡水)を得るものである。膜蒸留装置3は、集熱器2の下流に設けられている。膜蒸留装置3には、水蒸気は透過するが液体は不透過の疎水性多孔質膜(図示しない)が備えられている。この疎水性多孔質膜の一方側に加温された原水を接触させつつ、他方側を減圧することで、一方側から他方側に透過した水蒸気が得られるようになっている。そして、この水蒸気が冷却されることで水蒸気が凝縮し、清澄な洗浄水が得られる。この洗浄水は、洗浄水貯蔵タンク4に貯蔵される。
また、疎水性多孔質膜を透過しなかった原水は、濃縮水として、集熱器2の前段に戻されるようになっている。ただし、戻される濃縮水の量が過剰な場合には、廃水として、外部に排出される。濃縮水の温度は比較的高いため、集熱器2の前段に戻すことで、予め加温された原水が集熱器2でさらに加温されることになる。そして、原水の温度をより高めることで、膜蒸留装置3での洗浄水の造水効率が高められる。また、濃縮水を再利用することで、原水の新たな取水量を抑制することができ、水を得にくい地域でも、十分な洗浄が可能となる。
ノズル6(洗浄装置)は、洗浄水貯蔵タンク4に接続されており、太陽光パネル5の上方に設けられるものである。そして、ポンプ24(洗浄装置)の駆動により、ノズル6から洗浄水が太陽光パネル5に噴水されることで、太陽光パネル5の洗浄が行われるようになっている。ポンプ24の制御については、後記する。噴水される洗浄水の量は、1mの太陽光パネル5に対して、例えば1L以上50L以下、好ましくは5L以上30L以下とする。洗浄水は、一度にまとめて噴水してもよいし、複数回に分けて噴水してもよい。
洗浄に用いられた洗浄水(即ち、使用済みの洗浄水)は、受け皿7(回収装置)によって回収される。回収された使用済みの洗浄水は、図示しない濾過装置によって異物が除去された後、前記のように集熱器2に戻される。
基準太陽光パネル8は、太陽光パネル5の洗浄条件を決定する際に用いられる基準太陽電池8aを覆うものである。基準太陽光パネル8は、前記の太陽光パネル5と比べて小型のものであり、前記の太陽光パネル5に近接して設けられている。基準太陽光パネル8の上方にも、前記の太陽光パネル5と同様に、ノズル9(第二洗浄装置)が設けられている。これにより、基準太陽光パネル8は、ポンプ25(第二洗浄装置)の駆動によって洗浄水が噴水され、その外表面が洗浄される。また、使用された洗浄水(使用済み洗浄水)は、受け皿10(回収装置)によって回収され、太陽光パネル5の場合と同様に、集熱器2に戻される。
図2は、太陽光パネル5を洗浄した場合と洗浄しない場合とにおける、太陽電池5a,8aの発電効率の経時変化を示すグラフである。図2に示すように、定期的な洗浄が行われると(実線)、発電効率は高い状態で維持される。一方で、洗浄を行わないと(破線)、発電効率は徐々に低下する。
しかし、太陽光パネル5が設置される地域や季節等によっては、洗浄の回数が過剰になったり不足したりすることがある。例えば、少雨の砂漠地域や強風が多い季節には、太陽光パネル5には汚れが付着し易い。従って、この場合には、洗浄回数を多くすることが好ましい。一方で、多雨の地域や、無風状態が多い季節には、太陽光パネル5には汚れは比較的付着しにくい。従って、この場合には、洗浄回数が少なくても、発電効率が大きく低下しないといえる。
前記のように、洗浄が定期的に行われれば、発電効率は高い状態で維持される。しかし、この場合、汚れがそれほど付着していない状態で洗浄が行われることがあり、洗浄に要するエネルギが無駄になることがある。特に、太陽電池5a,8aによる発電は、他の発電手段(例えば火力発電や水力発電等)と比べて、発電量が少ない傾向にある。そこで、発電を行うために必要なエネルギ(洗浄のためのエネルギ等)は、できるだけ少ないことが好ましい。
そこで、洗浄システム100は、造水も含めた洗浄のためのエネルギをできるだけ消費しないように構成されている。即ち、洗浄システム100は、膜蒸留装置3を備えている。膜蒸留装置3を用いて洗浄水を造水することで、例えば逆浸透膜を用いて洗浄水(淡水)を造水する場合と比べて、エネルギの大幅な削減を図ることができる。具体的には、消費電力が、逆浸透膜を用いる場合と比べて、半分以下となる。
また、膜蒸留装置3に供給される原水は、集熱器2において、太陽光を用いて加温されている。ここで、膜蒸留装置3では、通常の水の沸点(100℃)よりも低い温度で蒸留することができる。そのため、集熱器3において、太陽光によって100℃よりも低い温度(例えば60℃〜90℃)にまで加温することで、膜蒸留装置3において洗浄水を造水することができる。これらのように、洗浄システム100では、補助電源が接続されることもあるものの、基本的には、外部からの電力供給を必要としない、自立型の洗浄システム100とすることができる。
さらに、洗浄システム100によれば、例えば洗浄ロボット等の複雑な機構を有する洗浄装置を用いることなく、太陽光パネル5が広大な面積を有する場合でも、その全体を十分に洗浄することができる。そして、洗浄システム100では、洗浄ロボット等と比べて駆動部が少ないため、メンテナンス作業を大幅に簡略化することができる。例えば、従来は定期的に行っていた作業員によるメンテナンス作業を削減することができる。また、メンテナンス作業を簡略化できることで、洗浄コストの削減を図ることができる。
そして、この洗浄システム100では、後記する図3に示す制御が行われる。これにより、発電効率を高め、さらなる省エネルギ化を図ることができる。
ここで、「発電効率」とは、汚れが付着していないときの発電量に対する、そのときの発電量の割合をいう。よって、太陽光パネル5に汚れが付着していないほど、太陽光パネル5により覆われる太陽電池5aの発電効率が高くなることになる。しかし、「汚れが付着していないときの発電量」は、天候や季節等によって、全く異なるものである。従って、発電量が低くなっているとき、それが、例えば汚れが全く付着していないものの、曇り等の天候によるものなのか、晴れているものの、付着した汚れによるものなのか、判断することが難しい。これらの場合において、前者では発電効率は高いものの、後者では発電効率は低くなることになる。このように、太陽光パネル5単独では、発電効率を算出することが難しい。
そこで、洗浄システム100では、小型の基準太陽光パネル8を用いて、太陽光パネル5により覆われる太陽電池5aの発電効率を予測している。具体的には、基準太陽光パネル8は小型であるから、洗浄を行っても、さほど大量の洗浄水が利用されない。そこで、はじめに基準太陽光パネル8が洗浄されて、基準太陽電池8aの発電量が取得される。そして、これにより、太陽光パネル5の外表面の状態が予測される。即ち、基準太陽光パネル8の洗浄により、そのときの最大発電量が取得可能なため、その最大発電量に基づいて、太陽電池5aの発電効率が予測可能になる。
洗浄システム100では、太陽電池5a及び基準太陽電池8aによる発電中、演算制御装置50は、太陽電池5a及び基準太陽電池8aによる発電量を監視している。図2を参照しながら説明したように、発電効率は徐々に低下する。そして、前記のように、太陽光パネル5と基準太陽光パネル8とは、近接して配置されている。従って、太陽光パネル5に汚れが付着すれば、基準太陽光パネル8にも同様に汚れが付着すると考えられる。そのため、基準太陽光パネル8により覆われる基準太陽電池8aによる発電効率は、太陽光パネル5により覆われる太陽電池5aによる発電効率と同様に低下すると考えられる。
図3は、第1実施形態の太陽光パネル洗浄システム100において、洗浄時の制御を示すフローチャートである。図3に示す制御は、特に断らない限り、演算制御装置50によって行われる。前記のように、基準太陽電池8aでは、太陽光パネル5と同様にして基準太陽光パネル8にも付着した汚れによって、発電効率が徐々に低下する。そのため、ある程度時間が経過すれば、基準太陽電池8aの発電効率が所定値以下に低下したことが検出される(ステップS101)。このとき、前記のように、太陽電池5aの発電効率も同様に低下している。
そうすると、演算制御装置50は、ポンプ20〜23を駆動するとともに、集熱器2によって、原水の加熱を開始する(ステップS102)。このとき、ポンプ24,25は停止している。次いで、加熱された原水を用いて、膜蒸留装置3によって、洗浄水が造水される(ステップS103)。なお、膜蒸留装置3において発生した濃縮水は、図1に示すように、集熱器2に戻される。
そして、演算制御装置50は、ポンプ25を駆動し、過剰量の洗浄水を用いて、基準太陽光パネル8を十分に洗浄する(ステップS104)。ここでいう「過剰量」とは、前記の太陽光パネル5の洗浄に好適な洗浄水の使用量の例えば数倍の量である。このように、過剰量の洗浄水を用いることで、基準太陽光パネル8に付着していた汚れは十分に洗い流される。なお、使用済みの洗浄水は、前記のように回収して再利用される。洗浄後には、ポンプ25は停止する。その後、演算制御装置50は、基準太陽電池8aの発電量を取得する(ステップS105)。
基準太陽光パネル8の洗浄後、演算制御装置50は、ポンプ24を駆動させて、洗浄水を用いて、太陽光パネル5の全体を洗浄する(ステップS106)。なお、使用済みの洗浄水は、前記のように回収して再利用される。洗浄後には、ポンプ24は停止する。そして、演算制御装置50は、太陽電池5aの発電量を取得する(ステップS107)。
太陽電池5aの発電量を取得した後、演算制御装置50は、太陽電池5aの発電量と、基準太陽電池8aの発電量(前記のステップS105参照)と比較して、太陽電池5aにおける発電量が回復したか否かを判断する(ステップS108)。具体的には、演算制御装置50は、太陽電池5aの単位面積あたりの発電量を、基準太陽電池8aの単位面積あたりの発電量で除して、発電効率を算出する。
そして、算出された発電効率が、前記のステップS101での「所定値」以上に回復していれば、汚れは十分に除去されたとして、演算制御装置50は、図3に示す制御を終了する(ステップS108のYes方向)。一方で、算出された発電効率が、依然として前記のステップS101での「所定値」以下であれば、汚れがまだ残存しているとして、太陽光パネル5の洗浄が再度行われる(ステップS108のNo方向、ステップS106、S107)。そして、発電効率が、前記のステップS101での「所定値」以上に回復するまで、太陽光パネル5の洗浄が繰り返し行われる。
以上の制御により、太陽光パネル5の洗浄が終了する。太陽光パネル5の洗浄によって太陽光パネル5に付着した汚れを除去することができ、太陽光の照射量低下に伴う発電効率の低下を抑制することができる。また、洗浄水による洗浄によって太陽光パネル5及びそれに覆われる太陽電池5aが冷却され、太陽電池5aの昇温に伴う発電効率の低下も抑制することができる。
図4は、第2実施形態の太陽光パネル洗浄システム200の系統図である。図4において、図1に示した洗浄システム100と同じものについては、同じ符号を付している。図1の洗浄システム100では、原水タンク1内の原水が、集熱器2にそのまま供給されていた。しかし、図4の洗浄システム200では、原水タンク1内の原水は、熱交換器60において加温された後、集熱器2に供給されるようになっている。
熱交換器60は、太陽光パネル5及び太陽電池5aの背面側に設けられた別の熱交換器(図示しない)と接続されている。そして、熱交換器60と当該別の熱交換器との間で、配管を通じて、熱媒が授受されるようになっている。ここで、この熱媒は、当該配管を腐食しにくいものであることが好ましい。具体的には例えば、熱媒としては、腐食抑制剤が添加されたもの等が挙げられる。太陽光パネル5及び太陽電池5aには太陽光が照射されるため、太陽光パネル5及び太陽電池5aの温度が高くなり易い。そこで、熱媒を介して、太陽光パネル5及び太陽電池5aの熱を原水に与えることで、原水が加熱されるようになっている。
このように、予め加熱された原水が集熱器2に供給されるため、集熱器2における加温される原水の温度をさらに高めることができる。これにより、膜蒸留装置3に供給される原水の温度を十分に高めることができるため、より十分な量の洗浄水を得ることができる。また、太陽光パネル5は、原水の有する冷熱によって冷却される、所謂背面冷却型の太陽光パネルに相当するものとなる。そのため、太陽光が照射されて高温になった太陽光パネル5及び太陽電池5aの温度を低下させることができる。これにより、太陽電池5aの発電効率を高めることができる。
図5は、第3実施形態の太陽光パネル洗浄システム300の系統図である。図5において、図4に示した洗浄システム200と同じものについては、同じ符号を付している。図4の洗浄システム200では、原水を加熱するための熱交換器60が設けられていた。しかし、図5の洗浄システム300では、原水を加熱するための装置として、熱交換器60に代えて、ヒートポンプ70が設けられている。原水には、図4に示した洗浄システム200と同様に、太陽光パネル5及び太陽電池5aの有する熱が供給される。
ヒートポンプ70は、いずれも図示しないが、二つの熱交換器(蒸発器及び凝縮器)と、圧縮機と、膨張弁とを備えている。圧縮機には蓄電装置30が接続され、蓄電装置30に蓄えられたエネルギを用いて、ヒートポンプ70が駆動される。即ち、ヒートポンプ70は、蓄電装置30に蓄えられた太陽光エネルギを利用して、駆動されることになる。また、洗浄システム300においても、前記の洗浄システム200と同様、ヒートポンプ70は、太陽光パネル5及び太陽電池5aの背面側に設けられた別の熱交換器と接続されている。そして、ヒートポンプ70と当該別の熱交換器との間で授受される熱媒は、前記の洗浄システム200と同様、これらを接続する配管を腐食しにくいものであることが好ましい。
蓄電装置30に蓄えられた太陽光エネルギを用いるヒートポンプ70が備えられることで、前記の熱交換器60(図4参照)の場合と比べ、原水の温度をさらに高めることができる。そのため、膜蒸留装置3において造水される洗浄水の量をよりいっそう増加させることができる。これにより、水が不足しがちな地域でも十分に洗浄を行うことができる。
図6は、第4実施形態の太陽光パネル洗浄システム400の系統図である。図6において、図1に示した洗浄システム100と同じものについては、同じ符号を付している。図1に示した洗浄システム100では、膜蒸留装置3からの濃縮水は、そのまま集熱器2に戻されていた。しかし、図6に示す洗浄システム400では、濃縮水は、いったん蓄熱槽80に供給されるようになっている。
太陽光パネル5の洗浄は、発電を阻害しないという観点から、太陽光発電が行われる前の時間帯に行うことが好ましい。このような時間帯としては、例えば、早朝の時間帯が考えられる。しかし、早朝の時間帯においては、太陽光量が少なく、集熱器2で十分に原水を加熱できない可能性がある。そこで、洗浄システム400では、前日等に蓄熱槽80に蓄えられた濃縮水の熱を利用し、予め加温された濃縮水が集熱器2に供給されるようにしている。このようにすることで、少ない光量でも原水を十分に加温することができるため、洗浄システム400の立ち上がりを早めることができる。
以上、複数の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記の実施形態に制限されるものではない。
例えば、前記の例では、原水を加熱するための加温装置として集熱器2を用いたが、加温装置は、工場等の熱源から排出される廃熱(例えば工場排水が有する熱)によって原水を加温する廃熱回収装置として構成してもよい。また、補助的に原水を加温するため、蓄電装置40により駆動する加温装置を、集熱器2等とは別個に設けてもよい。
また、例えば、前記の例では、海水や地下水等を原水として用いたが、例えば工場排水等も使用可能である。さらに、原水の水質等に応じて、濾過装置等の前処理装置を適宜設けることもできる。
さらに、図4に示す洗浄システム200や、図5に示す洗浄システム300において、熱交換器60(図4)やヒートポンプ70(図5)によって原水を十分に加温できる場合には、集熱器2を設けないようにしてもよい。また、これらの例では、太陽光パネル5及び太陽電池5aの熱を回収するようにしたが、これに代えて、又はこれとともに、太陽光パネル8や太陽電池8aの熱を回収するようにしてもよい。
また、例えば、洗浄水貯蔵タンク4内の洗浄水は、前記のように太陽光パネル5等の洗浄に用いられるものであるが、発電効率の低下が長期間生じない場合等には、他の用途(例えば太陽光パネル5の背面冷却用の冷媒)に用いてもよい。
さらに、前記の例では、図3に示す制御は、図1に示す洗浄システム100に対して適用されるものとしたが、この制御は、図4〜図6に示す洗浄システム200〜400に対しても適用可能である。また、制御の方法は、図3に示すような、基準太陽電池8aの発電量に基づく制御が好ましいものの、例えば、太陽光パネル5の光反射率や光透過率等に基づいて太陽光パネル5の洗浄を制御してもよい。また、塵埃センサ等の物理センサを設け、その測定結果に応じて太陽光パネル5の洗浄を制御してもよい。
また、図3では、図1に示す演算制御装置50が行う制御として、太陽電池5aの発電量と、基準太陽電池8aの発電量とに基づいて、ポンプ24を制御することで洗浄回数を制御したが(図3のステップS108参照)、演算制御装置50が行う洗浄条件は、これに限られない。即ち、太陽光パネル5における汚れの残存の程度に応じて、例えば洗浄水の噴水量を変化させたり、噴水する洗浄水の水圧を変化させたりしてもよい。
2 集熱器(加温装置)
3 膜蒸留装置
5 太陽光パネル
5a 太陽電池
6 ノズル(洗浄装置)
7 受け皿(回収装置)
8 基準太陽光パネル
8a 基準太陽電池
9 ノズル(第二洗浄装置)
10 受け皿(回収装置)
24 ポンプ(洗浄装置)
25 ポンプ(第二洗浄装置)
50 演算制御装置
60 熱交換器
70 ヒートポンプ
80 蓄熱槽
100,200,300,400 洗浄システム、太陽光パネル洗浄システム

Claims (5)

  1. 太陽電池を覆う太陽光パネルの外表面を洗浄するシステムであって、
    前記太陽光パネルに対して洗浄水を噴水することで前記太陽光パネルの外表面を洗浄する洗浄装置と、
    原水から前記洗浄水としての淡水を造水する膜蒸留装置と、
    前記膜蒸留装置の上流に設けられ、前記膜蒸留装置に供給される原水を加温する加温装置と、
    前記太陽電池によって発電された電力を蓄えるとともに、少なくとも前記洗浄装置を駆動させるための電力源となる蓄電装置と、を備えることを特徴とする、太陽光パネル洗浄システム。
  2. 前記膜蒸留装置において、前記洗浄水の造水に伴って生じる濃縮水が前記加温装置に戻されるように、前記膜蒸留装置と前記加温装置とが接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の太陽光パネル洗浄システム。
  3. 前記太陽光パネルの洗浄に用いられた使用済み洗浄水を回収する回収装置を備え、
    前記回収装置と前記加温装置とが接続されていることで、前記使用済み洗浄水は前記加温装置に供給されるようになっていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の太陽光パネル洗浄システム。
  4. 前記加温装置は、太陽光によって前記原水を加温する集熱器、及び、熱源から排出される廃熱によって前記原水を加温する廃熱回収装置、のうちの少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の太陽光パネル洗浄システム。
  5. 前記太陽電池に近接して設けられ、前記太陽電池の発電量を算出するための基準太陽電池と、
    前記太陽光パネルの面積よりも小さく、前記基準太陽電池を覆う基準太陽光パネルと、
    前記基準太陽光パネルの外表面を洗浄する第二洗浄装置と、
    前記第二洗浄装置によって前記基準太陽光パネルを洗浄した後の前記基準太陽電池の発電量と、前記太陽電池の発電量とを比較することで、前記洗浄装置による前記太陽光パネルの洗浄条件を制御する演算制御装置と、を備えることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の太陽光パネル洗浄システム。
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