JP2016081040A - 光反射材料、ならびに光反射材料を用いた発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い反射特性を有し得る光反射材料を提供する。【解決手段】本開示の光反射材料100は、透光性を有する母材11と、複数の空孔17、および、複数の空孔17を規定し母材11の屈折率よりも高い屈折率を有するシェル15を含み、母材11内に位置する多孔質粒子13と、を含む。【選択図】図1
Description
本開示は、光反射材料、ならびに光反射材料を用いた発光装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略する)などの発光装置は、典型的には、陽極および陰極と、これらの間に配置された発光層とを備える。いずれか一方の電極側からのみ光を取り出す場合、発光装置における光取り出し側の表面とは反対側の面に反射層が設けられる。
反射層として、典型的には、銀(Ag)などの金属材料からなる層(以下、「金属反射層」と呼ぶ)が用いられる(例えば特許文献1)。
発光装置の光取出し効率を高めるためには、反射層の反射特性をさらに高めることが求められている。
本願の限定的ではない例示的な一実施形態にかかる光反射材料は、透光性を有する母材と、複数の空孔、および、前記複数の空孔を規定し前記母材の屈折率よりも高い屈折率を有するシェルを含み、前記母材内に位置する多孔質粒子とを含む。
本願の限定的ではない例示的な一実施形態にかかる発光装置は、光を出射する発光体と、透光性を有する母材と、複数の空孔、および、前記複数の空孔を規定し前記母材の屈折率よりも高い屈折率を有するシェルを含み、前記母材内に位置する多孔質粒子とを含み、前記発光体の表面の一部を覆う反射層とを備える。
なお、包括的又は具体的な態様は、素子、デバイス、システム、集積回路、及び方法で実現されてもよい。また、包括的又は具体的な態様は、素子、デバイス、システム、集積回路、及び方法の任意な組み合わせで実現されてもよい。
開示された実施形態の追加的な効果および利点は、明細書および図面から明らかになる。効果および/または利点は、明細書および図面に開示の様々な実施形態や特徴によって個々に提供され、これらの1つ以上を得るために全てを必要とはしない。
本願の限定的ではない例示的な一実施形態は、高い反射特性を有し得る新規な光反射材料を提供する。また、そのような光反射材料を用いた反射層を備え、発光層で生じた光を高効率で取り出すことの可能な発光装置を提供する。
反射層として、典型的には、銀(Ag)などの金属材料からなる層が用いられる。しかしながら、Ag反射層の可視光に対する反射率は、空気中で95%程度、有機層と接続した場合には90%程度であり、光取り出し効率を十分に高めることは難しい。発光装置の「光取り出し効率」とは、発光層で発した光に対して発光装置の光取り出し側表面から大気中に放出される光の割合をいう。
本発明の基礎となった知見を説明する。
本発明者は、金属反射層よりも高い反射特性を有し得る反射層の構造および材料について、鋭意検討を重ねた。この過程で、例えばアクリル系樹脂からなる、透光性を有する母材に、多数の空孔が設けられた構造を有する反射層を検討した。その結果、以下に説明するような知見を得た。
図16Aは、金属反射層110を有する発光装置500を示す模式的な断面図である。図16Bは、反射層120として多数の空孔を有する樹脂層を有する発光装置600を示す模式的な断面図である。
発光装置500は、基板121上に、下部電極層122、発光層132、上部電極層123および金属反射層110をこの順で有している。発光層132は、例えば有機EL材料を含む。上部電極層123および下部電極層122は、いずれも、例えばインジウム−スズ酸化物(ITO)からなる透明導電層である。発光装置500は、発光層132で生じた光を基板121側から出射する片面発光素子である。
発光装置600は、樹脂からなる母材111に複数の空孔117が設けられた構造を有する反射層120を備える。その他の構造は発光装置500と同様である。このような反射層120は、例えば、発泡剤を母材111に混合し、加熱などの発泡処理を行うことによって形成され得る。
発光装置500では、例えば、導波光の発生、光の吸収に起因して、光取り出し効率が低下する可能性がある。図16Aに示すように、発光装置500では、発光層132から出射され、金属反射層110に入射する光の大部分は鏡面反射され、一部は吸収される。金属反射層110で鏡面反射された光の一部86は、基板121側から外部に取り出される。鏡面反射された光の他の一部87は、基板121と空気との界面(基板121の下側表面ということがある。)に対して臨界角以上の角度で入射し、全反射される。その結果、金属反射層110と基板121の下側表面との間を導波する成分が生じる。この導波する成分を導波光ということがある。導波光は発光装置500から取り出されないので、取り出し効率の低下を招く。また、導波光の一部は、例えば、金属反射層110、電極層122、123、有機層で吸収される。
一方、発光装置600では、図16Bに示すように、発光層132から出射され、反射層120に入射する光は、反射層120によって、拡散反射および散乱される。すなわち、反射層120に入射した光は種々の方向に反射、散乱される。したがって、基板121の下側表面で全反射された光が反射層120に入射しても、基板121の下側表面に臨界角以上の角度で入射するような角度で反射、散乱される光はわずかである。そのため、導波光は生成されない。このように、空孔117を有する反射層120を用いると、導波光の発生を抑制できる。よって、反射層120を用いた発光装置600は、金属反射層110を用いた発光装置500よりも光取出し効率を高めることができる。
しかしながら、本発明者が空孔117を利用した反射層120についてさらに検討したところ、反射層120の反射率は、空孔117のサイズに大きく依存することが分かった。このため、空孔117のサイズにばらつきが生じると、高い反射率が得られない可能性がある。母材111に、均等なサイズの空孔117を設けることは困難であることから、空孔117の大きさのばらつきに起因する反射率低下を抑えることは難しいと考えられる。なお、本明細書では、「反射率」は、反射層の表面に入射する光の量に対する、反射層で反射される光の量の比率を指し、一般的に全光線反射率とも呼ばれる。なお、反射層で反射される光は、拡散反射される光も含む。
さらに、本発明者は、反射層120における空孔117の体積比率を増加させることによって、反射率をさらに向上できることを見出した。しかしながら、従来の方法で母材111内部に空孔117を設けると、空孔117の体積比率を十分に高めることは難しい。
一方、単一の空孔を有する中空粒子を母材に混入することによって、母材内部に空孔を設けることも考えられる。しかしながら、本発明者が検討したところ、中空粒子を用いても、空孔の体積比率を十分に高めることは困難であることが分かった。
これに対し、本発明者は、複数の空孔を内部に有し、かつ、母材よりも屈折率の高いシェルを有する多孔質粒子を用いることにより、上記問題を解決できることを見出した。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態の光反射材料を説明する。
以下、第1の実施形態の光反射材料を説明する。
図1は、本実施形態の光反射材料100の模式的な断面図である。
光反射材料100は、母材11と、複数の多孔質粒子13とを含む。
母材11は、透光性の有機物または無機物である。ここでいう「透光性」は、光反射材料100で反射しようとする光(以下、「第1の光」と呼ぶ。)を透過可能であればよい。第1の光は、例えば、特定の波長の光であってもよい。第1の光は、例えば、可視光であってもよい。
多孔質粒子13のそれぞれは、複数の空孔17と、複数の空孔17を規定するシェル15とを含む。シェル15は、母材11の屈折率よりも高い屈折率を有する。空孔17の屈折率は例えば1.0である。なお、本明細書において、「屈折率」、「透過率」および「反射率」は、それぞれ、第1の光の屈折率、透過率および反射率を意味する。
本実施形態の光反射材料100を用いて反射層を形成すると、金属による光の吸収、表面プラズモンロスおよび導波光の発生を抑制できるので、金属反射層よりも高い反射特性が得られる。さらに、図16Bに示す参考例における反射層よりも反射特性を向上できる。以下、理由を詳しく説明する。
図16Bを参照しながら前述したように、母材111に空孔117のみが設けられた反射層120では、反射率は空孔117のサイズに大きく依存するため、空孔117のサイズのばらつきに起因して反射率が低下する可能性がある。これに対し、本実施形態では、母材11よりも高い屈折率を有するシェル15を設ける。これにより、空孔17とその周囲(シェル15)との屈折率差を大きくでき、空孔17による散乱性を高めることができるので、高い反射率を有する反射層が得られる。また、空孔17の大きさにかかわらず、その散乱性を高めることができるので、空孔17の大きさによる反射率のばらつきを結果的に小さくできる。さらに、空孔17の体積比率を高めることが可能である。このため、例えば、母材11およびシェル15の屈折率、空孔17の体積比率などを制御することにより、金属反射層よりも高い反射率(例えば95%超)を実現し得る。
多孔質粒子13の平均粒子径は、第1の光の波長よりも十分に大きいことが望ましく、例えば10μm以上であることが望ましい。ここで、「平均粒子径」とは、多孔質粒子13の粒子直径の個数基準の平均値であり、正規分布とした場合、多孔質粒子13群は平均粒子径を中心に分布をもつ。平均粒子径は、例えば、SEMなどの電子顕微鏡による観察や、粒度分布計によって測定される。
多孔質粒子13の平均粒子径が第1の光の波長よりも十分に大きければ、空孔17による散乱により、高い反射率が得られる。以下、図面を参照しながら詳しく説明する。
多孔質粒子13の粒径が小さい(例えば10μm未満)場合、図2Aに例示するように、多孔質粒子13の粒径および第1の光の波長によっては、多孔質粒子13は、シェル15の屈折率と空孔17の屈折率とをそれぞれの体積比率で相加平均をとった1つの均質な粒子として振舞う場合がある。これに対し、多孔質粒子13の粒径が、光の波動性が発現しないサイズ(例えば粒径:10μm以上)であれば、多孔質粒子13と母材11との界面は散乱粒子としての性質をほとんど発現しない。この界面に入射した第1の光は、図2Bに例示するように、スネルの法則およびフレネル理論に基づき、一部は多孔質粒子13内部に散乱されることなく透過(進入)し、一部は多孔質粒子13外部に散乱されることなく反射する。多孔質粒子13内部に進入した光は、空孔17によって散乱される。多孔質粒子13の散乱特性を支配的に決定するのは、空孔17のサイズ、空孔17の屈折率およびシェル15の屈折率である。従って、空孔17のサイズ、屈折率およびシェル15の屈折率を制御することによって、空孔17による散乱性を高めることができ、反射率を向上できる。
また、多孔質粒子13の平均粒子径を大きくすることにより、従来よりも空孔17の体積比率を高めることができる。その結果、反射率をさらに向上できる。以下に詳しく説明する。
前述したように、母材111に空孔117のみが設けられた参考例の反射層120(図16B)では、空孔117の体積比率を高めることが難しいという問題があった。母材111に対する空孔117の体積比率が小さいと、高い反射率が得られない。
一方、内部に単一の空孔を有する中空粒子を母材に混入することによって、母材内部に空孔を設けることも考えられる。本発明者がMie理論に基づきシミュレーションを用いて検討したところ、母材に混入させる散乱粒子(ここでは中空粒子)の直径が100nm以上300nm以下のとき、より高い反射率が得られることを見出した。しかしながら、本発明者が検討したところ、そのような微小な中空粒子は、その表面抵抗に起因して母材に混入させることは難しいことが分かった。そのため、中空粒子を用いても、反射率を高めることは困難であることが分かった。
一例として、本発明者は、上記範囲の直径を有する中空粒子として、直径:100nm、シェルの厚さ:10nmの中空シリカ粒子を用いて光反射性材料(参考例)を作製した。図17は、参考例の反射性材料の断面を示す電子顕微鏡像である。図17から分かるように、参考例の反射性材料では、母材に対する中空シリカ粒子の体積比率を10%よりも高めることは難しい。これは、上記の中空シリカ粒子は、その表面抵抗に起因して母材に混入されにくく、また、シェルの厚さが小さいために壊れやすいからと考えられる。
これに対し、本実施形態では、図2を参照しながら前述したように、多孔質粒子13のサイズが第1の光の波長よりも十分大きくなると、多孔質粒子13と母材11の界面は散乱粒子としての性質をほとんど発現しなくなる。そのため、多孔質粒子13の散乱特性は、空孔17のサイズおよび屈折率と、シェル15の屈折率とによって、主に決定される。多孔質粒子13内部の空孔17の体積比率が変わらない限り、多孔質粒子13のサイズを大きくしても反射特性は低下しない。従って、多孔質粒子13の平均粒子径を大きく(例えば10μm以上)することにより、反射特性を低下させることなく、多孔質粒子13をより容易に母材11に混入させることが可能になる。また、多孔質粒子13の耐久性を高めることができるので、製造プロセス中に多孔質粒子13が壊れることを抑制できる。従って、空孔17の体積比率を高めることができ、より高い反射率が得られる。
なお、製造プロセス中に、母材11に混入した多孔質粒子が割れて分割されたとしても、分割後の粒子(多孔質粒子)のサイズが例えば10μm以上であれば、空孔17による散乱が生じるので反射特性は低下しない。
一方、多孔質粒子13の平均粒子径は1000μm以下であってもよい。これにより、反射層の厚さの増大を抑えることができる。
母材11に対する空孔17の体積比率Vaは20%以上であってもよい。後述する実施例2A、2Bおよび比較例1(図6〜図8)から分かるように、空孔17の体積比率Vaが20%以上であれば、反射層10の反射率をより効果的に高めることができる。また、空孔17の大きさのばらつきに起因する反射率の低下をより効果的に抑えることができる。「空孔17の体積比率Va」は、例えば、母材11に対する多孔質粒子13の体積比率をVb、多孔質粒子13の平均空隙率(多孔質粒子13の体積に占める空孔17の体積の割合)をeとすると、Vb×eで求められる。
本実施形態の光反射材料100は、図1に示す構成に限定されない。母材11には、材料の異なる複数種類の多孔質粒子13が混入されていてもよい。また、多孔質粒子13に加えて、他の粒子、空孔、中空粒子などが母材11に混入されていてもよい。
<各構成要素の説明>
[母材11]
母材11は有機物であってもよい。有機物として、例えば、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系、フッ素系などの樹脂化合物などが挙げられる。あるいは、硫黄変性樹脂化合物、例えばチオフェン系樹脂化合物であってもよい。母材11は無機物であってもよい。無機物として、例えば、水ガラスが挙げられる。母材11の屈折率は特に限定しないが、例えば1.45以上1.80以下である。
[母材11]
母材11は有機物であってもよい。有機物として、例えば、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系、フッ素系などの樹脂化合物などが挙げられる。あるいは、硫黄変性樹脂化合物、例えばチオフェン系樹脂化合物であってもよい。母材11は無機物であってもよい。無機物として、例えば、水ガラスが挙げられる。母材11の屈折率は特に限定しないが、例えば1.45以上1.80以下である。
母材11は、単体である必要はなく、例えば、基材に、基材よりも高い屈折率を有するフィラーを混ぜることによって形成されていてもよい。これにより、基材よりも高い屈折率を有する母材11が得られる。このような構造を有する反射層10を用いると、例えば、フィラーの体積比率によって母材11の屈折率を調整できる。このため、発光層からの光を反射層10内により効率的に取り込むことが可能になり、光取出し効率をさらに高めることができる。
なお、基材およびフィラーを含む母材11の屈折率は、下記式で求めることができる。
母材11の屈折率=(母材11に対する基材の体積比率)×(基材の屈折率)+(母材11に対するフィラーの体積比率)×(フィラーの屈折率)
フィラーは、可視光によって散乱されない大きさであることが望ましい。フィラーの平均粒子径は、例えば0.005μm以上0.05μm以下であってもよい。フィラーとしては、TiO2(屈折率:2.1)、ZrO2(屈折率:2.5)、ITO(屈折率:2.0)、ATO(屈折率:2.0)、ZnO(屈折率:2.0)、CeO2(屈折率:2.2)、CdO(屈折率:2.5)などが挙げられる。母材11の基材としては、高い屈折率を有するものであってもよく、例えば、フルオレン系樹脂化合物、ナフタレン系樹脂化合物などが挙げられる。基材に対するフィラーの体積比率は、母材11の屈折率が所望の値となるように適宜調整され得る。
母材11の屈折率=(母材11に対する基材の体積比率)×(基材の屈折率)+(母材11に対するフィラーの体積比率)×(フィラーの屈折率)
フィラーは、可視光によって散乱されない大きさであることが望ましい。フィラーの平均粒子径は、例えば0.005μm以上0.05μm以下であってもよい。フィラーとしては、TiO2(屈折率:2.1)、ZrO2(屈折率:2.5)、ITO(屈折率:2.0)、ATO(屈折率:2.0)、ZnO(屈折率:2.0)、CeO2(屈折率:2.2)、CdO(屈折率:2.5)などが挙げられる。母材11の基材としては、高い屈折率を有するものであってもよく、例えば、フルオレン系樹脂化合物、ナフタレン系樹脂化合物などが挙げられる。基材に対するフィラーの体積比率は、母材11の屈折率が所望の値となるように適宜調整され得る。
[多孔質粒子13]
多孔質粒子13としては、多孔質シリカ粒子、多孔質アクリル粒子、メソポーラスシリカ粒子、多孔質TiO2粒子、多孔質ZrO2粒子などが挙げられる。
多孔質粒子13としては、多孔質シリカ粒子、多孔質アクリル粒子、メソポーラスシリカ粒子、多孔質TiO2粒子、多孔質ZrO2粒子などが挙げられる。
多孔質粒子13の空隙率(多孔質粒子13の体積に対する空孔17の体積の割合)は、特に限定されない。母材11に対する空孔17の体積比率Vaを確保するためには、多孔質粒子13の空隙率は、例えば30%以上であってもよい。より望ましくは50%以上であってもよい。これにより、空孔17の体積比率Vaをさらに高くできる。一方、多孔質粒子13の耐久性を確保する観点から、多孔質粒子13の空隙率は80%以下であってもよい。
多孔質粒子13の形状は球形でなくてもよい。例えば、粉砕により得られるようなランダムな形状でもよい。また、母材11に含まれる複数の多孔質粒子13の形状、大きさ、空隙率は均一でなくてもよい。
シェル15の屈折率は、母材11の屈折率よりも高ければよい。シェル15の屈折率が大きいと(例えば1.6以上)、シェル15と空孔17との界面における屈折率差をより大きくできるので、より効果的に反射率を高めることができる。
空孔17のサイズ(平均粒子径)は、特に限定されない。例えば100nm以上300nm以下であってもよい。上述したシミュレーション結果から、散乱粒子として機能する空孔17が上記範囲のサイズを有していれば、より効果的に反射を向上できる。空孔17のサイズおよび形状は均一でなくてもよい。また、図示する例では、空孔17はシェル15で完全に包囲されているが、シェル15で完全に包囲されていなくてもよい。例えば空孔17の一部が母材11と接していてもよい。
<光反射材料100の製造方法>
次いで、光反射材料100の製造方法の一例を説明する。
次いで、光反射材料100の製造方法の一例を説明する。
まず、図3Aに示すように、基板1上に多孔質膜3を形成する。多孔質膜3は、内部に複数の空孔17を有している。空孔17の径は、例えば100〜300nmである。多孔質膜3の形成方法は特に限定しない。
続いて、図3Bに示すように、多孔質膜3を砕いて粒化する。これにより、図3Cに示すように、複数の空孔17およびシェル15を有する多孔質粒子13が得られる。粒子13の形状は特に限定されない。多孔質粒子13は球状でなくてもよい。
この後、図3Dに示すように、多孔質粒子13を母材11に混練する。母材11は、例えばアクリル系樹脂である。母材11は、任意の樹脂であってもよい。このようにして、光反射材料100が製造される。
光反射材料100の製造方法は上記方法に限定されない。例えば市販のアクリル系多孔質粒子(例えば積水化学製のアドバンセルHB)を、母材11に混入させることによって、光反射材料100を得ることも可能である。
<実施例1>
実施例1の光反射性材料を作製した。以下、その具体的な作製方法を説明する。
実施例1の光反射性材料を作製した。以下、その具体的な作製方法を説明する。
まず、平均1次粒子径が20nmの水分散(固形分濃度:20wt%)された高純度TiO2粉末2.3g、エタノール7.7g、平均粒径0.3μmの非水溶性高分子粒子(FS−104E、日本ペイント社製)1.9g、および表面活性剤(F127、シグマアルドリッチ社製)0.45gを攪拌し、超音波分散処理を行った。得られた均一な分散液を多孔質TiO2薄膜形成用分散液とした。
次いで、調製した多孔質TiO2薄膜形成用分散液を、スピンコート(500rpm、20秒)によってガラス基板上に塗布した。スピンコート後に、ガラス基板上の多孔質TiO2薄膜形成用分散液を乾燥した。次いで、空気中で、500℃で1時間焼成を行った。焼成により非水溶性高分子粒子を気化させることで、空孔17を形成した。このようにして、複数の空孔17を有する多孔質TiO2薄膜を得た(図3A参照)。
得られた多孔質TiO2薄膜の断面の電子顕微鏡像を図4に示す。図4から分かるように、TiO2ナノ粒子によって形成された層の中に、非水溶性のφ0.3μmの球状高分子粒子が消失したことによって形成された空孔17が確認された。
この後、ガラス基板上の多孔質TiO2薄膜を削り取ることで、TiO2(屈折率:2.5)をシェルとした多孔質粒子13を得た(図3Bおよび図3C参照)。
続いて、得られた多孔質粒子13をアクリル系樹脂に混練することで、実施例1の光反射材料100を得た(図3D参照)。
<実施例2および比較例1>
シミュレーションにより、空孔の大きさおよび空孔の体積比率Vaと、反射率との関係を調べた。シミュレーション方法および結果を説明する。
シミュレーションにより、空孔の大きさおよび空孔の体積比率Vaと、反射率との関係を調べた。シミュレーション方法および結果を説明する。
・シミュレーションモデル
図5は、シミュレーションモデルを説明するための図である。図5Aは、比較例1の光反射材料700を用いた反射層の模式的な拡大断面図である。図5Bは、実施例2A、2Bの光反射材料101、102を用いた反射層の模式的な拡大断面図である。
図5は、シミュレーションモデルを説明するための図である。図5Aは、比較例1の光反射材料700を用いた反射層の模式的な拡大断面図である。図5Bは、実施例2A、2Bの光反射材料101、102を用いた反射層の模式的な拡大断面図である。
比較例1の光反射材料700は、母材111に複数の空孔(屈折率:1.0)117が設けられた構造を有する。母材111は、アクリル系樹脂(屈折率:1.5)である。
実施例2Aの光反射材料101は、母材11に、複数のシェル(屈折率:1.7)15が設けられた構造を有する。シェル15は、内部に複数の空孔(屈折率:1.0)17を有する。母材11はアクリル系樹脂(屈折率:1.5)である。
実施例2Bの光反射材料102は、シェルの屈折率を2.5とした点以外は、実施例2Aの光反射材料101と同様の構成を有する。
・シミュレーション方法
散乱粒子における光の散乱の振る舞いは、Mie理論で解析できる。実施例2および比較例1では、Mie理論により、散乱粒子間の光の平均自由行程を求め、確率的な光線追跡法にて、反射層の反射率を求めた。なお、散乱粒子間の光の平均自由行程は、母材に対する散乱粒子数密度と、散乱粒子の散乱断面積との積の逆数で決定される。実施例2における空孔17、および比較例1における空孔117が、散乱粒子に相当する。
散乱粒子における光の散乱の振る舞いは、Mie理論で解析できる。実施例2および比較例1では、Mie理論により、散乱粒子間の光の平均自由行程を求め、確率的な光線追跡法にて、反射層の反射率を求めた。なお、散乱粒子間の光の平均自由行程は、母材に対する散乱粒子数密度と、散乱粒子の散乱断面積との積の逆数で決定される。実施例2における空孔17、および比較例1における空孔117が、散乱粒子に相当する。
光反射材料700における空孔117の径を100nm〜500nmの範囲で変化させて、母材111に対する空孔(屈折率:1.0)117の体積比率と、反射率Rとの関係を調べた。反射率Rとして、反射層の表面Sに垂直に入射する光41のうち、反射層内で反射されて表面S側から出射する光43の割合を求めた。同様に、光反射材料101、102における空孔17の径を100nm〜500nmの範囲で変化させて、母材11に対する空孔17の体積比率と、反射率Rとの関係を調べた。
なお、シミュレーションでは、光41、43の波長を625nm、反射層の厚さを0.1mmとした。
・シミュレーション結果
シミュレーション結果を図6〜図8に示す。図6は、比較例1の光反射材料700を用いた反射層の反射特性を示す図である。図7および図8は、それぞれ、実施例2A、2Bの光反射材料101、102を用いた反射層の反射特性を示す図である。
シミュレーション結果を図6〜図8に示す。図6は、比較例1の光反射材料700を用いた反射層の反射特性を示す図である。図7および図8は、それぞれ、実施例2A、2Bの光反射材料101、102を用いた反射層の反射特性を示す図である。
これらの結果から、いずれの光反射材料を用いた場合でも、空孔17、117の体積比率を大きくすることによって、反射率Rを向上できることが分かる。
しかしながら、図6に示すように、比較例1の光反射材料700を用いた反射層では、空孔117の大きさによって反射率Rの値は大きく異なる。従って、空孔117の大きさのばらつきに起因して、反射率Rにばらつきが生じると考えられる。例えば、空孔117の体積比率が20%の場合、空孔117の大きさが100nm〜300nmの範囲でばらつくと、反射率Rのばらつきは10%程度と大きい。
前述したように、実際に母材111に空孔117を形成する場合、空孔117の大きさを均一に制御することは困難である。従って、光反射材料700を用いると、高い反射率Rが得られない可能性があると考えられる。
一方、図7および図8に示すように、実施例2A、2Bの光反射材料101、102を用いた反射層では、シェル15を設けることにより、比較例1よりも高い反射率Rが得られ、かつ、空孔17の大きさによる反射率Rのばらつきが抑制されている。この理由は次のとおりである。
前述したように、実施例2A、2Bの光反射材料101、102では、多孔質粒子13と母材11の界面は、散乱粒子としての特性をほとんど発現しない。そのため、多孔質粒子13の散乱特性は、空孔17のサイズと、空孔17とシェル15との屈折率差とによって主に決定される。実施例2A、2Bにおける空孔17とシェル15との屈折率差は、比較例1における空孔117と母材111との屈折率差よりも大きい。したがって、実施例2A、2Bにおける空孔17の方が、比較例1における空孔117よりも散乱効率が高められ、高い反射率Rが得られたと考えられる。また、空孔による散乱効率が高められた結果、空孔の大きさによる反射率Rのばらつきが低減されると考えられる。例えば、図7から分かるように、光反射材料101を用いた反射層では、空孔17の体積比率が20%の場合、空孔17の大きさが100nm〜300nmの範囲でばらついても、反射率Rのばらつきを5%未満に抑えることが可能である。
また、光反射材料102を用いた反射層では、光反射材料101を用いた反射層よりも高い反射率Rが得られ、かつ、空孔17の大きさによる反射率Rのばらつきも小さい。例えば、光反射材料102を用いた反射層では、図8から分かるように、空孔17の体積比率にかかわらず、空孔17の径が100nmのときの反射率Rと、空孔17の径が300nmのときの反射率Rとは略等しい。このことから、シェル15の屈折率を高めることにより、空孔17とシェル15との屈折率差をさらに大きくできるので、反射率Rをさらに高め、かつ、反射率Rのばらつきをさらに低減できることが分かる。
なお、光反射材料102では、特に、空孔17の径が100nmのときの反射率Rが大きく改善されている。この要因を以下に説明する。先に説明したとおり、Mie理論では、散乱粒子間の光の平均自由行程は、母材に対する散乱粒子数密度と、散乱粒子の散乱断面積との積の逆数で決定される。一般に、散乱粒子径があるサイズ以下となったとき、散乱粒子間の光の平均自由行程は指数関数的に大きくなる。これは、散乱粒子径の小径化にともなう散乱粒子の散乱断面積の低下が、母材に対する散乱粒子数密度の増加に対して支配的になることにより起こる。散乱粒子間の光の平均自由行程が指数関数的に増大すると、反射率も急激に低下する。
しかし、実施例2A、2Bでは、散乱粒子(空孔17)と周囲材料(シェル15)との屈折率差が、比較例1に比べて相対的に大きくなっている。そのため、散乱断面積が比較例1に比べ相対的に大きくなっている。このため、光の平均自由行程が指数関数的に大きくなる散乱粒子径の範囲が小径側にシフトし、結果として、空孔17の径が100nmのときの反射率Rに、大きな改善が得られたと考えられる。
さらに、光反射材料101、102では、空孔17の体積比率の増加に伴って、反射率Rは高くなり、かつ、空孔17の大きさに起因する反射率Rのばらつきも小さくなることが分かる。これは、空孔17の体積比率の増加により、空孔17による散乱の反射率への寄与が大きくなるからと考えられる。実施例2A、2Bでは、シェル15の屈折率にかかわらず、空孔17の体積比率が例えば20%以上であれば、空孔17の大きさにもよるが、例えば95%以上の高い反射率を実現できる。空孔17の体積比率が40%以上であれば、空孔17の大きさが100〜500nmの範囲でばらつきが生じても、95%以上の高い反射率を実現できる。また、空孔17の体積比率が50%以上であれば、シェル15の屈折率および空孔17の大きさにかかわらず、反射率を、例えば98%程度に高めることが可能になる。
<実施例3および比較例2>
実施例3として、多孔質粒子を有する光反射材料を用いた反射層を作製し、比較例2として中空粒子を有する光反射材料を用いた反射層を作製した。これらの反射層の反射特性を測定し、解析値と比較した。
実施例3として、多孔質粒子を有する光反射材料を用いた反射層を作製し、比較例2として中空粒子を有する光反射材料を用いた反射層を作製した。これらの反射層の反射特性を測定し、解析値と比較した。
・反射層の作製
実施例3として、樹脂材料に多孔質粒子を混入することによって、厚さが1mm、3mmおよび5mmの3種類の反射層を作製した。反射層の平面形状は40mm×40mmの矩形とした。ここでは、アクリル系多孔質粒子(積水化学製)を、母材であるアクリル系樹脂(屈折率:1.59)に混練した。多孔質粒子の平均径は20μmであり、アクリル系多孔質粒子内部の空孔の体積比率は50vol%程度である。
実施例3として、樹脂材料に多孔質粒子を混入することによって、厚さが1mm、3mmおよび5mmの3種類の反射層を作製した。反射層の平面形状は40mm×40mmの矩形とした。ここでは、アクリル系多孔質粒子(積水化学製)を、母材であるアクリル系樹脂(屈折率:1.59)に混練した。多孔質粒子の平均径は20μmであり、アクリル系多孔質粒子内部の空孔の体積比率は50vol%程度である。
また、母材に対し、アクリル系多孔質粒子を体積比率にして54vol%混練した。この結果、母材に対する空孔の体積比率は、27vol%程度である。
比較例2として、中空シリカ粒子を、母材であるアクリル系樹脂(屈折率:1.59)に混練することにより、厚さが1mmおよび5mmの反射層を作製した。反射層の平面形状は40mm×40mmの矩形とした。中空シリカ粒子の平均径は0.1μmとした。また、母材に対する空孔の体積比率が27vol%となるように中空シリカ粒子の混入量を調整しようとしたが、中空シリカ粒子の表面抵抗のため、10vol%程度しか混練できなかった。
・反射率Rの測定結果
実施例3および比較例2の反射層の反射率Rを測定した。具体的には、反射層の表面に法線方向から光を入射し、拡散反射された光を含む反射光を測定し、反射率Rを求めた。測定結果を図9に示す。また、図9には、シミュレーションにより求めた結果も合わせて示す。シミュレーションでは、母材に対する空孔の体積比率を27vol%としたときの、反射層の厚さと反射率Rとの関係を求めた。
実施例3および比較例2の反射層の反射率Rを測定した。具体的には、反射層の表面に法線方向から光を入射し、拡散反射された光を含む反射光を測定し、反射率Rを求めた。測定結果を図9に示す。また、図9には、シミュレーションにより求めた結果も合わせて示す。シミュレーションでは、母材に対する空孔の体積比率を27vol%としたときの、反射層の厚さと反射率Rとの関係を求めた。
図9に示すように、多孔質粒子を用いた実施例3の反射層の反射率Rは、例えば98%程度まで向上できることが分かる。一方、中空粒子を用いた比較例2の反射層では、反射層の厚さが5mmのときに、反射率Rは80%程度である。この結果より、多孔質粒子を用いることにより、より高い反射率が得られることが分かる。
なお、比較例2の反射層の反射率Rの実測値は、シミュレーション結果よりも大幅に低い。これは、表面抵抗のために中空粒子を10vol%程度しか混練できなかったことに加え、中空粒子を樹脂に混練する際に一部の中空粒子が壊れ、空孔の実質的な体積比率が低下したことによる(図17参照)。これに対し、実施例3では、反射層の厚さが十分に大きいと(例えば3mm以上)、反射率Rの実測値は、シミュレーション結果とほぼ一致している。従って、実施例3の多孔質粒子は高い耐久性を有し、製造プロセス中に壊れにくいことが確認される。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、光反射材料100を用いた反射層を備える発光装置である。以下、本実施形態の発光装置を、有機EL素子を例に説明する。
第2の実施形態は、光反射材料100を用いた反射層を備える発光装置である。以下、本実施形態の発光装置を、有機EL素子を例に説明する。
図10は、本実施形態の有機EL素子200の一例を示す模式的な断面図である。
有機EL素子200は、基板21と、基板21に支持された下部電極層22と、上部電極層23と、下部電極層22と上部電極層23との間に配置された機能層としての有機層30と、上部電極層23の有機層30と反対側に配置された反射層10とを備える。有機層30は、少なくとも発光層33を含む。ここでは、有機層30は、一例として、発光層33、ホール注入層31およびホール輸送層32を有している。
反射層10は、光反射材料100を用いている。この場合、反射層10の全てを光反射材料100で構成しても良いし、反射層10を構成する一部の層に光反射材料100を用いても良い。すなわち、反射層10は、母材11と、複数の多孔質粒子13とを含む。各多孔質粒子13は、内部に複数の空孔17を有するシェル15を有している。シェル15の屈折率は母材11の屈折率よりも高い。
下部電極層22および上部電極層23は透光性を有している。ここで、「透光性を有する」とは、少なくとも第1の光を含む可視光が下部電極層あるいは上部電極層を通過する際に吸収される割合が、例えば50%以下であることをいう。下部電極層および上部電極層の一方または両方は透明な導電材料を用いて形成されてもよい。
なお、本実施形態では、「第1の光」は、発光層33が発する光(可視光)に含まれる光であればよい。「第1の光」の波長は、例えば、発光層33が発する光のピーク波長である。なお、第1の光の波長は、発光層33が発する波長帯域内の波長であればよく、ピーク波長でなくてもよい。
前述したように、金属反射層を用いた従来の発光装置(図16A参照)では、例えば反射層表面で反射された光が、素子内部に閉じ込められ、素子外部に取り出すことができない場合がある。導波光の一部は、有機層等を繰り返し通過する間に吸収される。さらに、金属反射層による光の吸収、および、表面プラズモンによるロスが発生し得る。このため、発光層で生じた光を素子外部に効率よく取り出すことが困難である。
これに対し、有機EL素子200では、発光層33で発した光は、反射層10に入射し、拡散反射されるので、導波光を低減することが可能になる。拡散反射された光は、基板21側から取り出され得る。前述したように、反射層10は、例えば母材に空孔のみを設ける構造(図16B)の反射層よりも高い反射率を有し得る。また、金属反射層を用いないので、金属材料による光の吸収、および、表面プラズモンによるロスが発生しない。従って、従来よりも光取り出し効率を向上でき、発光装置の電力効率を向上できる。
さらに、本実施形態では、反射層10で拡散反射されるので、金属反射層を用いた場合のように鏡面反射による強い干渉が生じない。このため、素子を構成する各層の厚さバラつきに対するロバスト性が高い。
反射層10の母材11の屈折率は、発光層33の屈折率以上であってもよい。これにより、発光層33で生じた光が、反射層10とその有機層30側に隣接する層との界面で全反射することを抑制できる。従って、発光層33からの光をより効率的に反射層10に入射させることが可能になる。
上部電極層23の屈折率は、発光層33の屈折率以上であってもよい。これにより、発光層33から反射層10に向かう光が、反射層10に達する前に、上部電極層23と有機層30との界面で全反射することを抑制できる。従って、発光層33からの光をより効率的に反射層10に入射させることが可能になる。
<有機EL素子200の各構成要素>
[基板21]
基板21としては、ガラス基板やプラスチック板などを用いることができる。ガラス基板の材料としては、例えば、石英ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどを採用することができる。また、プラスチック板の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどを採用することができる。プラスチック板を用いる場合は、プラスチック板の表面にSiON膜、SiN膜などが成膜されたものを用いることで、水分の透過を抑えてもよい。なお、基板は、リジッドなものでもよいし、フレキシブルなものでもよい。
[基板21]
基板21としては、ガラス基板やプラスチック板などを用いることができる。ガラス基板の材料としては、例えば、石英ガラス、ソーダライムガラス、無アルカリガラスなどを採用することができる。また、プラスチック板の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどを採用することができる。プラスチック板を用いる場合は、プラスチック板の表面にSiON膜、SiN膜などが成膜されたものを用いることで、水分の透過を抑えてもよい。なお、基板は、リジッドなものでもよいし、フレキシブルなものでもよい。
[有機層30]
有機層30は、少なくとも発光層を含んでいればよく、発光層以外の、ホール注入層、ホール輸送層、インターレイヤー、電子輸送層、電子注入層などは適宜設ければよい。発光層33は、単層構造でも多層構造でもよい。例えば、所望の発光色が白色の場合には、発光層33中に赤色、緑色、青色の3種類のドーパント色素をドーピングするようにしてもよい。青色正孔輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。青色電子輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。
有機層30は、少なくとも発光層を含んでいればよく、発光層以外の、ホール注入層、ホール輸送層、インターレイヤー、電子輸送層、電子注入層などは適宜設ければよい。発光層33は、単層構造でも多層構造でもよい。例えば、所望の発光色が白色の場合には、発光層33中に赤色、緑色、青色の3種類のドーパント色素をドーピングするようにしてもよい。青色正孔輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。青色電子輸送性発光層と緑色電子輸送性発光層と赤色電子輸送性発光層との積層構造を採用してもよい。
発光層33の材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、色素体、金属錯体系発光材料を高分子化したものが挙げられる。また、アントラセン、ナフタレン、ピレン、金属錯体系発光材料などの低分子発光材料が挙げられる。発光層33の材料は、これらに限定されるものではない。
電子注入層の材料は、例えば、フッ化リチウムやフッ化マグネシウムなどの金属フッ化物、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどに代表される金属塩化物などの金属ハロゲン化物を用いることができる。また、例えば、チタン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウムなどの酸化物を用いることができる。
また、電子輸送層の材料は、電子輸送性を有する化合物の群から選定することができる。この種の化合物としては、例えば、Alq3等の電子輸送性材料として知られる金属錯体、フェナントロリン誘導体、ピリジン誘導体、テトラジン誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール(TAZ)誘導体などのヘテロ環を有する化合物が挙げられる。電子輸送層の材料としては、一般に知られる任意の電子輸送材料を用いることが可能である。
ホール輸送層の材料としては、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位が小さい低分子材料や高分子材料を用いることができる。
ホール注入層31の材料としては、例えば、チオフェン、トリフェニルメタン、ヒドラゾリン、アミールアミン、ヒドラゾン、スチルベン、トリフェニルアミンを含む有機材料が挙げられる。
インターレイヤーは、発光層側からのキャリアの漏れを抑制するキャリアブロッキング機能を有してもよい。なお、本実施形態では、インターレイヤーが、発光層側からの電子の漏れを抑制する電子ブロッキング層を構成している。有機EL素子では、インターレイヤーを設けることにより、発光効率の向上および長寿命化を図ることが可能となる。インターレイヤーの材料としては、例えば、ポリアリールアミン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、トリフェニルジアミン誘導体を用いることができる。
これらの有機材料は、必要に応じて、適宜選択して用いることができる。また、これらの有機材料は、塗布法のような湿式プロセス、真空蒸着法、転写法などの乾式プロセスによって成膜される。塗布法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法が挙げられる。
[下部電極層および上部電極層]
下部電極層22および上部電極層23のうち一方は陽極、他方は陰極として用いられる。陽極および陰極の材料として、光吸収性の比較的低い導電性材料が用いられ得る。例えば、金(Au)やアルミニウム(Al)などの金属、ITOなどの金属酸化物、導電性高分子、金属ナノ粒子や金属ナノワイヤを保持する光透過樹脂が適用できる。
下部電極層22および上部電極層23のうち一方は陽極、他方は陰極として用いられる。陽極および陰極の材料として、光吸収性の比較的低い導電性材料が用いられ得る。例えば、金(Au)やアルミニウム(Al)などの金属、ITOなどの金属酸化物、導電性高分子、金属ナノ粒子や金属ナノワイヤを保持する光透過樹脂が適用できる。
金属酸化物としてはITO(インジウム−スズ酸化物)、SnO2、ZnO、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)、GZO(ガリウム−亜鉛酸化物)などの金属酸化物などが挙げられる。これらの材料を用い、真空蒸着法や、スパッタリング法などによって電極を形成することができる。
導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセチレン、ポリカルバゾールなどの導電性高分子材料を用いることができる。また、導電性を高めるために、例えば、スルホン酸、ルイス酸、プロトン酸、アルカリ金属、アルカリ土類金属などのドーパントをドーピングしたものを採用してもよい。
金属ナノ粒子や金属ナノワイヤを保持する光透過樹脂膜の金属ナノ粒子、金属ナノワイヤなどの導電性を持つ物質としては、銀、金、銅等の金属が挙げられる。この樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン、ポリアクリルニトリル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、ジアクリルフタレート樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、その他の熱可塑性樹脂や、これらの樹脂を構成する単量体の2種以上の共重合体が挙げられる。
導電性高分子材料、金属ナノ粒子や金属ナノワイヤを保持する光透過樹脂膜は、塗布法のような湿式プロセス、転写法などの乾式プロセスによって成膜される。
本実施形態では、下部電極層22や上部電極層23の光透過率が、例えば50%以上、より望ましくは70%以上となるように、材料、厚さおよび形成方法を選択する。
有機EL素子200では、基板21上に下部電極層22および有機層30を形成した後、有機層30の上に上部電極層23を形成する。このため、下部電極層22と同じ成膜条件で、上部電極層23を形成することが困難な場合がある。上部電極層23を形成する際には、有機層30に用いる材料の耐熱性を考慮して温度などの条件を設定してもよい。有機層30へのダメージの要因として、例えばスパッタの場合は加熱温度およびイオン衝突が挙げられる。塗布の場合は、例えば、塗布材料中の不純物の有機層30への浸透、乾燥時の温度が挙げられる。
下部電極層22および上部電極層23として、例えばITO膜を形成してもよい。ITO膜では、加熱温度180℃程度で結晶化が生じ、結晶化の前後で特性が異なる。典型的には、ボトムエミッション型の有機EL素子の透明電極には、200℃以上の温度で形成されたITO膜が用いられる。200℃以上で形成されたITO膜は、低温で形成したITO膜よりも導電性に優れ、かつ、高い透明性を有する。また、光の吸収も小さい。このため、本実施形態における下部電極層22として、例えば200℃以上の温度で形成したITO膜を用いてもよい。一方、上部電極層23は、有機層30の上に形成される。このため、有機層30に用いる材料の耐熱性を考慮して、例えば200℃未満で形成される。
[反射層10]
反射層10は、母材11と複数の多孔質粒子13とを含む。各多孔質粒子13は、内部に複数の空孔17を有するシェル15を有している。シェル15の屈折率は母材11の屈折率よりも高い。各構成要素の材料、大きさ等は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
反射層10は、母材11と複数の多孔質粒子13とを含む。各多孔質粒子13は、内部に複数の空孔17を有するシェル15を有している。シェル15の屈折率は母材11の屈折率よりも高い。各構成要素の材料、大きさ等は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
反射層10は、拡散反射層として機能し得る。反射層10は、屈曲性を有していてもよい。反射層10の反射率は、例えば60%以上、望ましくは80%以上である。さらに、本実施形態によると、例えば、反射層10に、金属で最大の反射率を持つAgの反射率(95%)以上の反射率を持たせることも可能である。
母材11は、発光層33の屈折率よりも高い屈折率を有していてもよい。これにより、発光層33で発した光が、反射層10と、反射層10の発光層33側に位置する層(ここでは上部電極層23)との界面で全反射することを抑制できる。そのため、発光層33で発した光を、より効率的に反射層10に入射させることができる。
有機EL素子200は、さらに、光取出し層を有していてもよい。光取出し層は、光の反射または屈折角を乱れさせる層であればよい。光取出し層を、例えば、屈折率の異なる2層の間に挿入すると、界面で全反射する光の角度を変えることができる。これにより、全反射する光の一部を、臨界角以内で界面を通過する光に変えることが可能である。光取出し層は、例えば、表面が凹凸形状を有する層、内部に光反射性の界面を含有する層、屈折率の異なる媒体が接触する界面を含有する層であってもよい。光取出し層は、粒子または空隙を内部に含む層、または複数の材料が混合された層であってもよい。
有機EL素子を一例として説明したが、本開示の技術は、例えば、発光層に硫化亜鉛などの無機材料を用いた無機EL素子など、広く発光装置に適用可能である。本開示の技術は、有機EL素子、無機EL素子、LED、半導体レーザなど、光を出射する発光体を含む発光装置に適用可能である。本開示の反射層を、発光体の一部を覆うように配置することにより、効率よく光を取り出すことができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、反射層を備える発光装置である。本実施の形態に係る発光装置は、励起光を吸収して発光する発光体と、発光体の表面の一部を覆うように配置された反射層とを備える。反射層は、図1を参照しながら前述した光反射材料100を含んでおり、発光体で発した光を拡散反射し得る。
第3の実施形態は、反射層を備える発光装置である。本実施の形態に係る発光装置は、励起光を吸収して発光する発光体と、発光体の表面の一部を覆うように配置された反射層とを備える。反射層は、図1を参照しながら前述した光反射材料100を含んでおり、発光体で発した光を拡散反射し得る。
以下、図面を参照しながら、本実施の形態に係る発光装置の一例を説明する。図11および図12は、それぞれ、本実施の形態に係る発光装置300の一例の模式的な斜視図および断面図である。
発光装置300は、励起光を発する励起光源310と、発光体320と、反射層330と、ヒートシンク340とを備える。ヒートシンク340と反射層330との間に、接着層350が設けられていてもよい。ここでは、発光体320としてセラミック蛍光体を用い、励起光源310としてレーザ光源を用いる例を説明する。
レーザ光源310がセラミック蛍光体320に向けてレーザ光311を照射した場合に、セラミック蛍光体320は、光321を出射する。セラミック蛍光体320は、ヒートシンク340の戴置面341に、反射層330及び接着層350を挟んで戴置されて固定されている。
なお、図11及び図12において、ヒートシンク340におけるセラミック蛍光体320が載置される面(戴置面)341に垂直な方向をZ軸方向とする。このZ軸方向に垂直で、かつ、互いに直交する2つの方向をそれぞれ、X軸方向及びY軸方向とする。つまり、戴置面341は、XY平面に平行である。
以下では、本実施の形態に係る発光装置300の各構成部材について詳細に説明する。
[レーザ光源]
レーザ光源310は、例えば、半導体レーザ又はLED(Light Emitting Diode)であり、駆動電流によって駆動されて所定の波長のレーザ光を、セラミック蛍光体320に向けて出射する。具体的には、レーザ光源310は、紫外線、又は、紫若しくは青色の可視光をレーザ光311として出射する。レーザ光311は、セラミック蛍光体320が含む蛍光体の励起光である。レーザ光311の強度及び波長は、蛍光体の電子を励起させる程度であればよい。
レーザ光源310は、例えば、半導体レーザ又はLED(Light Emitting Diode)であり、駆動電流によって駆動されて所定の波長のレーザ光を、セラミック蛍光体320に向けて出射する。具体的には、レーザ光源310は、紫外線、又は、紫若しくは青色の可視光をレーザ光311として出射する。レーザ光311は、セラミック蛍光体320が含む蛍光体の励起光である。レーザ光311の強度及び波長は、蛍光体の電子を励起させる程度であればよい。
なお、図11には、1つのレーザ光源310を示しているが、図12に示すように、発光装置300は、複数のレーザ光源310を備えてもよい。複数のレーザ光源310は、互いに異なる方向からセラミック蛍光体320にレーザ光311を照射するように配置されている。例えば、複数のレーザ光源310は、セラミック蛍光体320を囲むように環状に並んで配置されていてもよい。
[セラミック蛍光体]
セラミック蛍光体320は、レーザ光により励起されるセラミック蛍光体である。セラミック蛍光体320は、蛍光体を含有する板状のセラミックから形成される。具体的には、図11及び図12に示すように、セラミック蛍光体320は、互いに対向する2つの主面を有する一枚の平板状のセラミックから形成される。セラミック蛍光体は単一の単結晶体であってもよいし、単一の多結晶体であってもよい。あるいは、セラミック蛍光体は、蛍光体粒子が蛍光体320の全体に散りばめられた構造を有していてもよい。2つの主面の一方(上面)は、レーザ光311の照射側の面、すなわち、レーザ照射面である。2つの主面の下方(下面)には、反射層330が設けられている。
セラミック蛍光体320は、レーザ光により励起されるセラミック蛍光体である。セラミック蛍光体320は、蛍光体を含有する板状のセラミックから形成される。具体的には、図11及び図12に示すように、セラミック蛍光体320は、互いに対向する2つの主面を有する一枚の平板状のセラミックから形成される。セラミック蛍光体は単一の単結晶体であってもよいし、単一の多結晶体であってもよい。あるいは、セラミック蛍光体は、蛍光体粒子が蛍光体320の全体に散りばめられた構造を有していてもよい。2つの主面の一方(上面)は、レーザ光311の照射側の面、すなわち、レーザ照射面である。2つの主面の下方(下面)には、反射層330が設けられている。
図11に示すように、セラミック蛍光体320の平面視形状は、例えば、矩形である。なお、本実施の形態において、平面視とは、レーザ光311の照射側から見た場合、すなわち、Z軸正方向から見た場合を意味する。セラミック蛍光体320の平面視の形状は、矩形に限らず、例えば、正方形、円形、若しくは楕円形でもよい。
本実施の形態では、セラミック蛍光体320は、アルミナ(酸化アルミニウム(Al2O3))などのセラミックから構成される平板である。なお、セラミックとしては、アルミナに限らず、例えば、ジルコニア(酸化ジルコニウム(ZrO2))、酸化亜鉛(ZnO)を用いることもできる。
セラミック蛍光体320は、単結晶であってもよい。単結晶のセラミック蛍光体320は、例えば、特開平5−335678号公報などに開示される公知の手法で製造される。あるいは、セラミック蛍光体320は、アルミナ粒子などのセラミック原料と、散乱体又は焼結助剤(添加剤)と、蛍光体とを混合したものにバインダを加えて加熱成形し、その後、焼成することにより作製されてもよい。
蛍光体は、例えば、黄色蛍光体、赤色蛍光体、緑色蛍光体、これらの組み合わせであってもよい。蛍光体としては、例えば、YAG系の蛍光体粒子、カズン(CaAlSiN3:CASN)を利用することができる。
セラミック蛍光体320では、レーザ光311が照射された場合に、蛍光体の電子が励起される。励起された電子が基底状態に戻るときに光(蛍光)を発する。蛍光は、一部はそのままレーザ光311の照射側に出射され、一部は、反射層330によって反射されてレーザ光311の照射側に出射される。
また、セラミック蛍光体320から出射される光321は、蛍光体が発する蛍光と、励起光であるレーザ光311とを含んでもよい。つまり、発光装置300は、蛍光とレーザ光311との合成光を、光321として外部に出射してもよい。例えば、レーザ光311として青色光を利用した場合、レーザ光311は、セラミック蛍光体320内部で散乱され、一部は蛍光体に吸収及び変換されることなく、青色光として放出される。したがって、セラミック蛍光体320は、当該青色光と、蛍光体から発せられる蛍光(例えば、黄色光)とを利用することで、白色の光321を出射することができる。
[反射層]
反射層330は、光反射性を有し、セラミック蛍光体320のレーザ照射面(上面)とは異なる面に接触して設けられている。具体的には、反射層330は、レーザ照射面とは反対側の面(下面)に接触して設けられている。より具体的には、反射層330は、セラミック蛍光体320の下面全体に接触するように設けられている。
反射層330は、光反射性を有し、セラミック蛍光体320のレーザ照射面(上面)とは異なる面に接触して設けられている。具体的には、反射層330は、レーザ照射面とは反対側の面(下面)に接触して設けられている。より具体的には、反射層330は、セラミック蛍光体320の下面全体に接触するように設けられている。
反射層330は、セラミック蛍光体320から下面側に向かう光321を反射する。具体的には、反射層330は、レーザ光311と、セラミック蛍光体320から発せられた蛍光とを反射する。反射層330が蛍光を反射することにより、上面側への光の取り出し効率を高めることができる。また、反射層330がレーザ光311を反射することにより、反射したレーザ光311によってセラミック蛍光体320の蛍光体の電子をさらに励起させることができる。これにより、蛍光の光量を増やすことができるので、光の取り出し効率を更に高めることができる。
本実施の形態では、反射層330は、図1を参照しながら前述した光反射材料100を含む。すなわち、反射層330は、母材と、複数の多孔質粒子とを含む。母材は、透光性を有する有機物または無機物であってもよい。各多孔質粒子は、内部に複数の空孔を有するシェルを有している。シェルの屈折率は母材の屈折率よりも高い。母材の屈折率は、特に限定しないが、セラミック蛍光体320の屈折率と同等(例えば1.7)であることが望ましい。反射層330の厚さは、例えば、50μm以上100μm以下である。
セラミック蛍光体を用いた発光装置では、電力効率を高めるため、セラミック蛍光体の上面側からの光の取り出し効率を高める必要がある。このため、従来の発光装置では、例えば、セラミック蛍光体の下面側に金属反射層が設けられていた。しかしながら、金属反射層を用いると、前述したように、金属反射層表面で反射された光が、装置内部に閉じ込められ、装置外部に取り出すことができない場合がある。
金属反射層の代わりに、屈折率の異なる層を含む多層膜構造を用いる場合でも、同様の問題が生じ得る。多層膜構造を反射層として用いると、入射波長選択性や入射角選択性を示すことがある。そのため、セラミック蛍光体で発する光に対して、十分な反射率を得られない場合がある。
例えば、セラミック蛍光体が単結晶の場合、セラミック蛍光体の屈折率と外部の屈折率段差により求められる臨界角(たとえばセラミック蛍光体の屈折率が1.7のとき、36°)以上の成分は導波光となる。導波光の一部は、セラミック蛍光体を繰り返し通過する間に吸収される。さらに、金属反射層による光の吸収、および、表面プラズモンによるロスが発生し得る。このため、セラミック蛍光体で生じた光を装置外部に効率よく取り出すことが困難である。
あるいは、セラミック蛍光体の全体に蛍光体粒子が散りばめられていてもよい。この場合、レーザ光源から蛍光への変換効率の観点から、蛍光体粒子のセラミック蛍光体における体積比率は、例えば40vol%以上が望ましい。蛍光体粒子の粒径は、例えば10μm以上が望ましい。しかしながら、このような条件下では、セラミック蛍光体内部での光散乱性は乏しく、導波光を十分に低減することは困難である。
これに対し、本実施の形態に係る発光装置300では、セラミック蛍光体320で発した光は、反射層330に入射し、拡散反射されるので、導波光を低減することが可能になる。前述したように、反射層330は、例えば母材に空孔のみを設ける構造(図16B)の反射層よりも高い反射率を有し得る。また、金属反射層を用いないので、金属材料による光の吸収、および、表面プラズモンによるロスが発生しない。従って、従来よりも光取り出し効率を向上でき、発光装置の電力効率を向上できる。
さらに、セラミック蛍光体の下面側に金属反射層が配置された従来の構造では、製造に加熱プロセスを適用する場合などに、セラミック蛍光体と金属反射層との熱膨張の違いによって剥離が生じる可能性がある。これに対し、本実施の形態では、金属反射層を用いないので、上述した熱膨張の違いに起因する剥離を抑制できる。
[ヒートシンク]
ヒートシンク340は、セラミック蛍光体320が戴置される放熱体の一例である。ヒートシンク340は、セラミック蛍光体320が含有する蛍光体で発熱する熱を外部(大気中)に放熱するための放熱部材である。したがって、ヒートシンク340は、金属などの熱伝導率の高い材料を用いてもよい。ヒートシンク340は、例えば、アルミニウム合金を用いたアルミダイカスト製である。また、ヒートシンク340には、例えば、複数の放熱フィン(図示せず)が設けられていてもよい。
ヒートシンク340は、セラミック蛍光体320が戴置される放熱体の一例である。ヒートシンク340は、セラミック蛍光体320が含有する蛍光体で発熱する熱を外部(大気中)に放熱するための放熱部材である。したがって、ヒートシンク340は、金属などの熱伝導率の高い材料を用いてもよい。ヒートシンク340は、例えば、アルミニウム合金を用いたアルミダイカスト製である。また、ヒートシンク340には、例えば、複数の放熱フィン(図示せず)が設けられていてもよい。
ヒートシンク340の戴置面341は、ヒートシンク340が有する面の1つであり、セラミック蛍光体320が戴置される面である。具体的には、セラミック蛍光体320は、反射層330と接着層350とを間に挟むようにして戴置面341に戴置される。より具体的には、下面に反射層330が形成されたセラミック蛍光体320が、接着性の材料(接着層350)が塗布された戴置面341に戴置される。これにより、セラミック蛍光体320を容易にヒートシンク340に固定することができる。
[接着層]
接着層350は、熱伝導材料から構成され、反射層330とヒートシンク340とを接着する。接着層350としては、半田又は銀ペーストなどが挙げられる。なお、接着層350としては、金属材料に限らず、グリス、サーコン(登録商標)シートなどの樹脂材料を用いてもよい。例えば、接着層350としては、熱伝導率が1W/m・K〜100W/m・K以上の材料を用いることができる。
接着層350は、熱伝導材料から構成され、反射層330とヒートシンク340とを接着する。接着層350としては、半田又は銀ペーストなどが挙げられる。なお、接着層350としては、金属材料に限らず、グリス、サーコン(登録商標)シートなどの樹脂材料を用いてもよい。例えば、接着層350としては、熱伝導率が1W/m・K〜100W/m・K以上の材料を用いることができる。
なお、反射層330はヒートシンク340の表面上に直接形成されていてもよい。その場合には、ヒートシンク340と反射層330との間に接着層350を設けなくてもよい。
上記の実施の形態では、発光装置300がレーザ光源310を備える例について示したが、発光装置300は、レーザ光源310を備えていなくてもよい。例えば、別のレーザ光源から照射されたレーザ光によってセラミック蛍光体320が光321を発してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、発光装置300がヒートシンク340を備える例について示したが、発光装置300は、ヒートシンク340などの放熱体を備えていなくてもよい。例えば、セラミック蛍光体320は、放熱体以外の部材に戴置されてもよく、あるいは、クリップのような把持部材によって把持されてもよい。ヒートシンク340がない場合であっても、反射層330によって光321を反射させることができるので、光の取り出し効率を高めることができる。
また、例えば、上記の実施の形態では、蛍光体を混合したセラミック粒子を焼結することでセラミック蛍光体320を形成する例について示したが、これに限らない。例えば、セラミック蛍光体320は、セラミックの薄膜成長によって作製されてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、セラミック蛍光体320が一枚の平板である例について示したが、これに限らない。セラミック蛍光体320は、平板に限らず、平板の一部が欠けたような多面体でもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、セラミック蛍光体320の2つの主面の一方からレーザ光311を照射する例について示したが、セラミック蛍光体320の端面からレーザ光311を照射してもよい。
具体的には、セラミック蛍光体320は、レーザにより励起される蛍光体を含有する発光部と、発光部を囲むように設けられた、発光部からの光を反射する反射部とを備えてもよい。より具体的には、発光部と反射部とは同一層内に設けられていてもよい。例えば、アルミナ粒子(セラミック粒子)を焼成する際に、所定の領域にのみ蛍光体を添加することで、同一層内に、蛍光体を含有する発光部と蛍光体を含有しない反射部とを形成することができる。
上記の実施の形態に係る発光装置300は、例えば、照明装置、プロジェクタ、レーザポインタなどの各種発光装置に利用することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、反射層および光ファイバーを備える発光装置である。本実施の形態に係る発光装置は、励起光を吸収して発光する発光体と、発光体の表面の一部を覆うように配置された反射層と、光ファイバーとを備える。本実施の形態に係る発光装置は、光ファイバーとして、発光体からの光を一端から取り込み、他端から出射させる第1の光ファイバーを備えていてもよい。また、本実施の形態に係る発光装置は、励起光源からの励起光を一端から取り込み、他端から発光体に向けて出射させる第2の光ファイバーを備えていてもよい。あるいは、本実施の形態に係る発光装置は、第1および第2の光ファイバーの両方を備えていてもよい。
第4の実施形態は、反射層および光ファイバーを備える発光装置である。本実施の形態に係る発光装置は、励起光を吸収して発光する発光体と、発光体の表面の一部を覆うように配置された反射層と、光ファイバーとを備える。本実施の形態に係る発光装置は、光ファイバーとして、発光体からの光を一端から取り込み、他端から出射させる第1の光ファイバーを備えていてもよい。また、本実施の形態に係る発光装置は、励起光源からの励起光を一端から取り込み、他端から発光体に向けて出射させる第2の光ファイバーを備えていてもよい。あるいは、本実施の形態に係る発光装置は、第1および第2の光ファイバーの両方を備えていてもよい。
図13は、本実施の形態の発光装置400の一例を模式的に示す図である。図13に例示する発光装置400は、ファイバー照明装置である。発光装置400は、発光体410と、発光体410の表面の一部を覆う反射層450と、発光体410からの光を一端から取り込み、他端から出射させる光ファイバー420とを備える。発光体410は、例えば、2つの主面のうち一方の主面(以下、「第1主面」)410sから光を出射する。光ファイバー420は、発光体410から出射した光を伝播して対象物460に照射する。対象物460は、検査対象物であり、検体と呼ぶこともある。この例では、発光体410の光出射面である第1主面410sに励起光を入射させているが、励起光は発光体410のもう一方の主面(以下、「第2主面」)または発光体410の側面に入射させてもよい。
発光体410は、励起光を受けて発光する材料(フォトルミネッセンス材料)を含み得る。フォトルミネッセンス材料は、狭義の蛍光材料および燐光材料を包含し、無機材料だけなく、有機材料(例えば色素)を包含し、さらには、量子ドット(半導体微粒子)を包含する。本実施形態における発光体410は、例えばセラミック蛍光体であってもよい。セラミック蛍光体は、前述したセラミック蛍光体320(図11、13)と同様の構成を有してもよい。
反射層450は、光反射材料100(図1)を含む。反射層450は、前述した反射層330(図11、13)と同様の構成を有してもよい。反射層450は、発光体410の表面のうち励起光が入射する部分および光を出射する部分(ここでは第1主面410s)を除く領域の少なくとも一部または全体に配置される。この例では、反射層450は、発光体410の側面と第2主面とを覆うように配置されている。
発光装置400は、光学系を備えていてもよい。光学系は、例えば、発光体410から出射した光を集束して光ファイバー420に導入するレンズ、および光ファイバー420から出射した光を集束させるレンズの少なくともいずれかを有する。
<変形例>
図14は、本実施の形態の他の発光装置400aを示す図である。発光装置400aは、励起光源440および光学系430を備えている。励起光源440は、例えば青色の波長帯域の光を励起光として出射する。励起光源440は、励起光を、発光体410に垂直に入射させる。光学系430のレンズの構成は、用途に応じて適宜設計される。この例では、発光体410は、その第1主面410sから光を出射する。励起光は発光体410の光出射面である第1主面410sとは反対側の第2主面410tから入射する。反射層450は、発光体410の側面を覆うように配置されている。 図14に示す例では、発光装置400aは、光学系430および励起光源440の両方を備えているが、発光装置400aはこれらのうち一方のみを備えていてもよい。
図14は、本実施の形態の他の発光装置400aを示す図である。発光装置400aは、励起光源440および光学系430を備えている。励起光源440は、例えば青色の波長帯域の光を励起光として出射する。励起光源440は、励起光を、発光体410に垂直に入射させる。光学系430のレンズの構成は、用途に応じて適宜設計される。この例では、発光体410は、その第1主面410sから光を出射する。励起光は発光体410の光出射面である第1主面410sとは反対側の第2主面410tから入射する。反射層450は、発光体410の側面を覆うように配置されている。 図14に示す例では、発光装置400aは、光学系430および励起光源440の両方を備えているが、発光装置400aはこれらのうち一方のみを備えていてもよい。
図15は、本実施の形態のさらに他の発光装置400bを示す図である。発光装置400bは、光ファイバー420が、励起光源440から出射された励起光を発光体410に伝播させる点で、先の例とは異なっている。光ファイバー420は、励起光を一端から取り込み、他端から発光体410に向けて出射させる。図示する例では、光ファイバー420は、発光体410の光出射面(第1主面410s)とは反対側の第2主面410tから励起光が入射するように配置されている。発光体410は、光ファイバー420の先端に取り付けられていてもよい。この例でも、光学系430を省略してもよい。
なお、上述した発光装置400a、400bでは、発光体410の第2主面410tに励起光を入射させるが、発光体410の光出射面である第1主面410sに入射させてもよいし、発光体410の側面に入射させてもよい。反射層450は、発光体410の光を出射する部分および励起光を入射する部分以外に配置されていればよい。発光体410の側面に励起光を入射する場合には、反射層450は、発光体410の第2主面410tを覆うように配置されていてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本開示の光反射材料は、有機EL素子、無機EL素子を含む種々の発光装置に広く適用され得る。また、本開示の発光装置は、例えば、照明、ディスプレイ、プロジェクタといった光学デバイスに広く適用可能である。
10 :反射層
11 :母材
13 :多孔質粒子
15 :シェル
17 :空孔
21 :基板
22 :下部電極層
23 :上部電極層
30 :有機層
33 :発光層
100 :光反射材料
200 :発光装置(有機EL素子)
300 :発光装置
310 :励起光源
320 :発光体
330 :反射層
340 :ヒートシンク
400、400a、400b :発光装置
410 :発光体
420 :光ファイバー
430 :光学系
440 :励起光源
450 :反射層
11 :母材
13 :多孔質粒子
15 :シェル
17 :空孔
21 :基板
22 :下部電極層
23 :上部電極層
30 :有機層
33 :発光層
100 :光反射材料
200 :発光装置(有機EL素子)
300 :発光装置
310 :励起光源
320 :発光体
330 :反射層
340 :ヒートシンク
400、400a、400b :発光装置
410 :発光体
420 :光ファイバー
430 :光学系
440 :励起光源
450 :反射層
Claims (8)
- 透光性を有する母材と、
複数の空孔、および、前記複数の空孔を規定し前記母材の屈折率よりも高い屈折率を有するシェルを含み、前記母材内に位置する多孔質粒子と、
を含む、光反射材料。 - 前記母材の体積に対する前記複数の空孔の体積の比率は20%以上である、請求項1に記載の光反射材料。
- 光を出射する発光体と、
透光性を有する母材と、複数の空孔、および、前記複数の空孔を規定し前記母材の屈折率よりも高い屈折率を有するシェルを含み、前記母材内に位置する多孔質粒子とを含み、前記発光体の表面の一部を覆う反射層と、
を備える、発光装置。 - 前記発光体は、フォトルミネッセンス材料を含み、励起光を吸収して前記光を出射する、 請求項3に記載の発光装置。
- 前記発光体からの光を、一端から取り込み他端から出射させる、第1の光ファイバーをさらに備える、請求項4に記載の発光装置。
- 前記励起光を、一端から取り込み他端から前記発光体に向けて出射させる、第2の光ファイバーをさらに備える、請求項4または5に記載の発光装置。
- 前記発光体は、
透光性を有する第1の電極層と、
透光性を有する第2の電極層と、
前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に位置する発光層と、
を備え、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に電圧を印加することにより、前記光を出射し、
前記反射層は、前記第1の電極層の前記発光層とは反対側の面を覆う、請求項3から6のいずれかに記載の発光装置。 - 前記母材の体積に対する前記複数の空孔の体積の比率は20%以上である、請求項3から7のいずれかに記載の発光装置。
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- 2015-08-31 JP JP2015170111A patent/JP2016081040A/ja active Pending
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