JP2016076576A - 光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法 - Google Patents

光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016076576A
JP2016076576A JP2014205612A JP2014205612A JP2016076576A JP 2016076576 A JP2016076576 A JP 2016076576A JP 2014205612 A JP2014205612 A JP 2014205612A JP 2014205612 A JP2014205612 A JP 2014205612A JP 2016076576 A JP2016076576 A JP 2016076576A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light beam
directivity
control unit
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014205612A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6412392B2 (ja
Inventor
克 田中
Katsu Tanaka
克 田中
芳邦 平野
Yoshikuni Hirano
芳邦 平野
啓二 石井
Keiji Ishii
啓二 石井
靖 本山
Yasushi Motoyama
靖 本山
斎藤 信雄
Nobuo Saito
信雄 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Hoso Kyokai NHK filed Critical Nippon Hoso Kyokai NHK
Priority to JP2014205612A priority Critical patent/JP6412392B2/ja
Publication of JP2016076576A publication Critical patent/JP2016076576A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6412392B2 publication Critical patent/JP6412392B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】発光素子を作製することなく、光線指向制御部から射出された光線の指向特性を測定することを可能とする。
【解決手段】光線指向特性測定装置1は、基板13と、下部半導体層14と、活性層15と、上部半導体層16とが順に積層され、上部半導体層16の表面に、所定領域を取り囲むように表面から突出して設けられ、先端の射出面から光を放射する光線指向制御部11,12を備える評価用試料10に、基板13の材料のバンドギャップエネルギーよりも小さく、かつ、活性層15の材料のバンドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーをもつ励起光を発生させ、この励起光を下部半導体層14側から光線指向制御部11,21、12の中心の直下を含む一部の発光領域15aに照射する発光手段20と、評価用試料10の光線指向制御部11,21、12から射出された光線の指向特性を測定する光検出装置30と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光線指向制御部により光線の成形と方向制御を可能とする発光素子における光線指向制御部の光線の指向特性を測定する光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法に関する。
近年、発光素子単体で光線の形成と方向制御を可能とする簡易な素子構造が提案されている(特許文献1参照)。
図7に示すように、特許文献1に記載の発光素子(光線指向型発光素子)110は、n型半導体層114と活性層115とp型半導体層116とが積層され、p型半導体層116の上に複数(図7では3つ)の光線指向制御部(半導体柱状部)111,121,112が形成されている。この発光素子110において、光線指向制御部121,112の高さが、光線指向制御部111の高さと異なるように形成されており、さらに、光線指向制御部121,112の高さが光線指向制御部111の高さよりも高くなるように形成されている。
このような構成を備える発光素子110は、活性層115によって、n型半導体層114とp型半導体層116とから注入される電子および正孔の再結合によって生成されるエネルギーを光として放出する。そして、発光素子110は、p型半導体層116および光線指向制御部111,121,112内を伝搬して柱頭の射出面から放射された光が相互に干渉することで、光線を成形する。このとき、高さの低い光線指向制御部111内を伝搬する光が、高さの高い光線指向制御部121,112内を伝搬する光よりも柱頭の射出面に早く到達する。円柱内の屈折率は、空気中より大きく、光の伝搬速度は、空気中の方が円柱中より早く進む。そのため、発光素子110は、高さの異なる光線指向制御部111と光線指向制御部121,112との間に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた方向に光線を放射することができる。具体的には、図7に示すように、発光素子110は、光線指向制御部111,121,112により、素子表面の中心Oを通る法線Mに対し光線指向制御部121,112側に傾斜した光線を射出することができる。
特開2013−44900号公報
図7に示したような、従来の発光素子110の光線指向制御部111,121,112により形成される光線の射出方向(指向性)は、光線指向制御部111,121,112の形状や寸法、配置等によって変化する。そのため、このような発光素子110を例えばIP(Integral Photography)立体ディスプレイの画素等に適用するためには光線指向制御部111,121,112の形状や寸法、配置等の精密な制御が必要となる。そして、発光素子110の光線指向制御部111,121,112の設計の妥当性や形状の正確性を確認するためには、光線指向制御部111,121,112からの光線の射出方向を測定することが不可欠である。つまり、発光素子110の光線指向制御部111,121,112からの光線の実際の射出方向が、設計時に意図した光線の射出方向と合致しているか否かを評価することで、発光素子110の光線指向制御部111,121,112の設計の妥当性や形状の正確性を確認することが必要である。
そのため、従来、例えば図7に示すように、光検出装置130により発光素子110の光線指向制御部111,121,112から射出される光線の指向特性として、光線の射出方向および強度を測定していた。光検出装置130は、発光素子110の素子表面の中心から所定距離だけ真上方向に離間した位置を天頂部とする半球面を仮定し、この半球面の円周軌道上で光線指向制御部111,121,112から射出された光線の発光強度の角度分布(指向特性)として法線Mに対する正負の角度を±θで測定する。
つまり、従来、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性を評価するためには、発光素子を実際に作製し動作させなければならなかった。しかしながら、このようにして発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価を行うことは容易ではなかった。その理由を以下に述べる。
図7に示した発光素子110の活性層115で発光を生じさせるためには、発光素子を作製した後に、p型半導体層116用の電極(p型電極)とn型半導体層114用の電極(n型電極)とに分離し、発光領域を光線指向制御部111,121,112の下部領域に限定する必要性からp型用の微細な電極を形成するとともに、p型、n型のそれぞれの電極から外部電源への外部配線が必要となる。発光素子110は、活性層115を発光させるための電極が、例えば一般的なLED素子と同様に、p型半導体層116とn型半導体層114との間に段差を設け、当該段差から引き出された部分にオーミックコンタクトを形成するように設けられている。
例えば、p型半導体層116の表面にp型電極が設けられ、n型半導体層114の側面にn型電極が設けられる。このp型電極とn型電極とは、仕事関数が異なる金属材料により形成しなければならないため製造工数が増えてしまう。また、発光素子は微細な構造物であるため、電極の正確な位置合わせには手間と時間を要してしまう。そのため、光線指向制御部111,121,112の高さの差を変えた発光素子を複数作製し、それぞれについて指向特性を測定しようとすると多大な手間と時間を要してしまう。
図7に示したLED構造のp型領域とn型領域とを反転させた構造として、p型領域の上方にn型領域を形成し、円柱構造物をn型半導体によって形成した構造では、n型電極を複数の円柱構造物用の共通電極として使用することができる。そのため、円柱構造物側への外部からの電極配線は共通化されてデバイス作製は容易化される。しかし、発光領域を円柱構造物直下の領域に限定させる必要があるため、p型半導体領域の下方に、微細なp型電極の形成が必要となってしまう。このため、図7の構造を作製する場合と同様、電極の正確な位置合わせや電極配線には手間と時間を要してしまう。
また、光検出装置130によって、発光素子110の光線指向制御部111,121,112から射出される光線の指向特性を測定し、測定された光線の指向特性により、光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等が確認できなかった場合、その発光素子110をそのままIP立体ディスプレイ等に使用することはできない。そのため、発光素子110の光線指向制御部111,121,112として有効な構造を見つけ出すには、さらに多大な手間と時間を要してしまう。
さらに、図7に示す発光素子110は、光線指向制御部111,121,112が形成された素子表面(p型半導体層116の表面)に電極が形成されることで、電極領域や大きさ、さらには外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化し光線の指向性や形状(太さ)に影響を与えてしまう場合があった。そのため、発光素子110の光線指向制御部111,121,112から射出される光線の指向特性を検出しても、発光素子110の光線指向制御部111,121,112の設計の妥当性や形状の正確性を評価することが困難な場合があった。
前記したように、発光素子の光線指向制御部から射出される光線の指向特性は、光線指向制御部の形状や寸法、配置等に起因して変化する。そのため、発光素子の光線指向制御部からどのような光線が射出されるかがわかれば、配線まで形成した発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価を行うことが可能となる。また、配線まで形成した発光素子を作製することなく光線指向制御部から射出される光線の指向特性を測定できれば、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価の迅速性を飛躍的に向上させることができる。一方で、発光素子を実際に作製し動作させるやり方以外に、どのようにすれば発光素子の光線指向制御部から射出される光線の指向特性を測定することができるかは知られていない。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、実際に配線まで形成した発光素子を作製することなく、発光素子の光線指向制御部から射出される光線を模擬的に作製しこの光線の指向特性を測定することが可能な光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、評価する発光素子と同じ光線指向制御部を備える評価用試料における前記光線指向制御部から射出された光線の指向特性を、前記発光素子の光線指向制御部から射出された光線の指向特性として測定する光線指向特性測定装置であって、前記評価用試料と、発光手段と、光検出装置と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、本発明は、評価用試料が、基板上に下部半導体層と、活性層と、上部半導体層との順に積層され、上部半導体層の表面に活性層で発生した光を入射して光線を射出する光線指向制御部とを備える。この評価用試料が、評価する発光素子の光線指向制御部と同じ材料で作製されるとともに、同じ寸法、形状、数および配置となっている。
評価用試料の底面側に配置された発光手段から活性層のバンドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーをもつ励起光を評価用試料に照射することで、基板を透過して下部半導体層、活性層および上部半導体層に入射し、励起光が侵入した部分が励起されて活性層のみを発光させることができる。このように、本発明によれば、評価用試料に電極を形成しなくても活性層を発光させることができる。そして、活性層で発生した光を、評価する発光素子の光線指向制御部と同じ構成の光線指向制御部に入射させることで、光線を射出することができる。
また、評価用試料は、活性層の表面から光線指向制御部の底面までの距離が、発光素子の活性層の表面から光線指向制御部の底面までの距離と等しくなっている。そのため、評価用試料の活性層から光線指向制御部への光の照射パターンを、発光素子の活性層から光線指向制御部への光の照射パターンと等しくすることができる。
つまり、評価用試料の光線指向制御部において、発光素子の光線指向制御部から出射される光線と同等の光線を出射することができる。よって、この評価用試料の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することは、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することと同義であるといえる。そのため、光線指向特性測定装置によれば、発光素子を作製しなくても、発光素子よりも構成が簡素で作製が容易な評価用試料を作製することで、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を正確に測定することができる。
そして、このようにして測定された光線の特性に基づいて、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価を行うことが可能となる。
このとき、発光手段から評価用試料に照射する励起光は、基板のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有すると好ましい。
仮に発光手段から評価用試料に照射される励起光のエネルギーが基板の材料のバンドギャップエネルギーよりも大きい場合、励起光が基板を透過するときに、基板によって一部吸収されてしまう。そのため、下部半導体層、活性層および上部半導体層に入射される光量は、照射された励起光の光量よりも少なくなってしまう。これに対し、発光手段から評価用試料に照射する励起光のエネルギーを、基板のバンドギャップエネルギーよりも小さくすることで、評価用試料の基板側から照射された励起光を、光量を減らさずに、下部半導体層、活性層および上部半導体層に入射させることができる。
本発明によれば、評価用試料の光線指向制御部から射出された光線の指向特性を発光素子の光線指向制御部から射出される光線の指向特性として測定することができるので、発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部から射出される光線の指向特性を測定することができる。
また、本発明によれば、発光手段により評価用試料に励起光を照射することで、下部半導体層、活性層および上部半導体層を励起して、活性層のみから光を発生させることができるので、試料表面に電極を形成する必要がなくなる。これにより、電極領域や大きさ、外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化するのを回避することができるので、光線指向制御部の構造のみにより得られる光線の指向特性を正確に測定することが可能となる。さらに、発光素子よりも構成を簡素化することができ作製が容易となる。そのため、本発明によれば、発光素子の光線指向制御部として有効な構造を迅速かつ簡易に見つけ出すことが可能となる。
本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置を模式的に示す構成図である。 本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置を模式的に示すブロック図である。 (a)は、本発明に係る評価用試料の発光素子を上から見た平面図、(b)は、本発明の評価用試料の比較のために、従来の発光素子の構成を模式的に示す断面図、(c)は、本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置の評価用試料の構成を模式的に示す断面図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置における評価用試料の指向特性を光検出装置によって測定する様子を模式的に示す模式図、(b)は、(a)の光検出装置の測定結果として得られるビームパターンの一例を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置において、光線指向制御部の高さに差がない評価用試料の指向特性について、光検出装置によって測定する様子を模式的に示す模式図、(b)は、(a)の光検出装置の測定結果として得られるビームパターンの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置により、光線指向制御部から射出された光線の指向特性を測定する方法を示すフローチャートである。 従来の発光素子の光線指向制御部から射出された光線の指向特性を測定する様子を模式的に示す図である。
以下、本発明の光線指向特性測定装置を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面が示す部材等の高さ、幅、大きさや間隔等の位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称、符号については、原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略する。
本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、光線指向特性測定装置1は、評価用試料10と、発光手段20と、光検出装置30と、を備えている。なお、図1では発光手段20を簡略化して示している。以下では、図3(a),(c)を適宜参照し、図3(b)に示した従来の発光素子110と適宜対比しながら、図3(c)に示した評価用試料10の構成を説明する。なお、図3(b)に示した発光素子110の構成は、光線指向制御部121の高さを他の2本と変えている以外について、図7を参照して説明した発光素子110の構成と同様であるので、ここでは説明を適宜省略する。
図1および図3(c)に示すように、評価用試料10は、ここでは基板13上に、下部半導体層14と、活性層15と、上部半導体層16と、が順に積層され、上部半導体層16上に円柱状の光線指向制御部11,21,12が形成されている。評価用試料10は、発光手段20からの励起光の入射範囲以外の部分が、載置台40に載置されていてもよい。
図1および図3(c)に示した評価用試料10は、図3(b)に示した発光素子110に対し、活性層115に代えて、外部から活性層15に光線が照射された部分が発光領域15aとして励起して光を発生させる点が相違するが、その他は同じ構成となっている。すなわち、図1および図3(c)に示した評価用試料10において、基板13、下部半導体層14、上部半導体層16および光線指向制御部11,21,12の構成は、図3(b)に示した発光素子110の基板113、下部半導体層114、上部半導体層116および光線指向制御部111,121,112と同じ構成(材料、寸法)となっている。
上部半導体層16は、活性層15側から順に、例えば、GaN/InGaN障壁層と、GaN層と、が積層された構造とすることができる。また下部半導体層14は、活性層15から遠い方から順に、例えば、GaN層と、GaN/InGaN障壁層とが積層された構造とすることができる。また、基板13は、サファイア等で形成することができる。
また、図3(c)に示すように、評価用試料10は、活性層15の表面から光線指向制御部11,21,12の底面(入射界面)までの距離D2が、図3(b)に示した発光素子110の活性層115の表面から光線指向制御部111,121,112の底面までの距離D1と等しくなっている。これによれば、活性層15から光線指向制御部11,21,12までの光の伝搬と、活性層115から光線指向制御部111,121,112までの光の伝搬距離とが等しくなるので、活性層15から光線指向制御部11,21,12への光の照射パターンと、発光素子110の活性層115から光線指向制御部111,121,112への光の照射パターンとを等しくすることができる。
光線指向制御部11,21,12は、図3(b)に示した発光素子110の光線指向制御部111,121,112と同じ構成となっている。つまり、図3(c)に示した評価用試料10の光線指向制御部11,21,12は、図3(b)に示した発光素子110の光線指向制御部111,121,112と同じ半導体材料で形成され、同じ寸法、形状、数で構成されている。また、図3(c)に示した評価用試料10の表面における光線指向制御部11,21,12の配置が、図3(b)に示した発光素子110の表面における光線指向制御部111,121,112の配置と同じとなっている。
光線指向制御部11,21,12は、図1に示すように、一例として、2本ごとに異なる高さに形成されている。すなわち、光線指向制御部11,21,12は、図1に示すように、隣接して配置される2本の光線指向制御部12の高さが、隣接して配置されるその他の2本の光線指向制御部21の高さと異なり、他の2本の光線指向制御部11とも異なるように形成されている。ここでは光線指向制御部12の高さが光線指向制御部21よりも高く、光線指向制御部21の高さが光線指向制御部11よりも高くなるように形成されている。なお、光線指向制御部21は、光線の指向の制御の精度をより高めるために設置されている。すなわち、光線指向制御部11,12の中間となる高さで、光線指向制御部11、21、12として本数を増やし、光線を発生する射出面11a,21a,12aの数を増加させている。したがって、光線指向制御部21があることで、(光線を形成するための)位相の異なる光の波源が増えることになり、光線指向制御部11,12の4本の場合と比較して、波面の整った光線の形成ができ、遠方まで光線の広がりを抑えた光線の形成が可能となる。
このように2本の光線指向制御部12と他の4本の他の光線指向制御部21,11とを異なる高さとすることで、当該高さの差に応じて光線の射出方向(傾き角)を制御することができる。この傾き角θとは、図1に示すように、評価用試料10の表面の中心を通る法線Mに対する光線の射出方向の角度を意味する。なお、光線指向制御部11,21,12の高さが全て同じ場合(光線指向特性測定装置1L:図5参照)は、形成される光線は、評価用試料10の表面と垂直な方向に放射される。
光線指向制御部11,21,12は、発光手段20で発生した光の導波路として機能する。ここで、例えば発光手段20としてLEDを用いる場合、LEDは、一般的に10〜50μm程度の可干渉長を持っているため、前記したような微小な空間において異なる経路長を経た光は、干渉効果による空間分布を形成する。従って、光線指向制御部11,21,12の内部を伝搬した光は、光線指向制御部11,21,12の最上面である射出面11a,21a,12a(図3(c)参照)から評価用試料10の表面と垂直な方向、すなわち図1における上方向に放射され、光の干渉効果によって、所定角度θの方向に傾斜して出力される。ここで、評価用試料10の表面からも垂直な方向に光が放射されるが、光線指向制御部11,21,12の高さの差による光の干渉効果で所定角度θの方向に光線を傾斜させることができる。なお、ここでの評価用試料10の表面とは、具体的には図1に示す上部半導体層16の上面のことを意味している。また、ここでの光線とは拡がりのある光を指すものとする。
光線指向制御部11,21,12は、上部半導体層16上にそれぞれ円柱状で同じ横断面積となるように形成されている。光線指向制御部11,21,12は、それぞれの直径が等しくなるように形成されており、具体的には自由空間(空気中)における光の波長程度に設定されている。光線指向制御部11,21,12は、図3(a)に示すように、それぞれの柱の中心軸が同じ円周上に等間隔で位置するように、環状に配置されている。
ここでは、光線指向制御部11,21,12は、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの中心を通る円周の中心と試料表面の中心とが同軸上に位置するように、試料表面に設けられている。
光線指向制御部21,11及び光線指向制御部12の高さは、それぞれ光線指向制御部11,21,12の内部を伝播する光の波長程度、あるいはその数倍の高さに設定される。ここで、図3(c)に示すように、光線指向制御部12の高さを「H」とし、光線指向制御部11と光線指向制御部12との高さの差を「d」とし、高さHに対する高さの差dの割合(=d/H)を「δ」とする。この場合、光線指向制御部11と光線指向制御部12との高さの差dは、d=δHで表わすことができる。なお、以下の説明では、光線指向制御部12の高さHに対する柱の高さの差dの割合δを「柱高低差割合δ」として説明する。柱高低差割合δの値を大きくすると、評価用試料10の表面と垂直な方向に対する光線の成す角θ(以下、傾き角θという。図3(c)参照)が増加する。
高さの低い光線指向制御部11と高さの高い光線指向制御部12からそれぞれ放射される光の干渉の原理については、図3(b)に示した発光素子110における高さの高い光線指向制御部112と高さの低い光線指向制御部111からそれぞれ放射される光の干渉の原理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
活性層15は、励起光によって励起されることで光を発生するものである。評価用試料10が青色発光素子として構成される場合、活性層15は、例えば、InGaNの量子井戸層として形成される。この活性層15の材料のバンドギャップエネルギーは、励起光のエネルギーよりも小さくなるように、その材料が選択される。活性層15は、下部半導体層14および上部半導体層16とともに励起光が照射されると、照射された半導体層領域と活性層領域が励起され、さらに活性層15の励起された一部の発光領域15aのみが選択的に光を発生する。図3(c)に示すように、ここでは、活性層15の発光領域15aは、横断面の面積が、光線指向制御部11,21,12を囲む外接円Sa(図3(a)参照)の面積と略同等となっている。図1では、外接円のSaは、活性層15の発光領域15aを、評価用試料10の表面(上部半導体層16の表面)に投影したものを示している。活性層15の発光領域15aの設計の仕方については後記する。
次に、評価用試料10の活性層15の発光の原理について説明する。
図1に示すように、発光手段20から照射された励起光は、評価用試料10の下側、具体的には基板13の下側から基板13に入射され、この励起光が、基板13を透過して、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16に入射される。
活性層15は、下部半導体層14、当該活性層15および上部半導体層16内に励起光が侵入した部分において光励起されて、当該活性層の発光(フォトルミネッセンス)を生じる。つまり、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16では、励起光が入射されると、励起光が侵入した領域では、熱平衡状態よりも過剰の電子・正孔対が形成される。そして、活性層15中において、熱平衡状態に戻ろうとするときに電子と正孔とが再結合することで発光する。
活性層15は、発光手段20により励起光が照射された部分(下部半導体層14の励起光照射領域14a、発光領域15a、上部半導体層16の励起光照射領域16a)の内の励起光侵入部分が励起されて、発光領域15aのみが発光する。この発光領域15aは、後記する発光手段20における励起光の照射範囲(太さ)および位置によって設計される。活性層15における発光領域15aを適切に設計することで、評価用試料10の表面からの妨害光の発生を抑制することができる。これにより、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面11a,21a,12a(図3(c)参照)から射出された光によって光線を成形する際に、妨害光の影響を受けないようにすることができる。
活性層15の発光領域15aは、横断面の面積を、図3(a)に示すように、外接円Saの面積とする。このようにすることで、活性層15の発光領域15aで光が発生する範囲と、発光素子110の活性層115で光が発生する範囲とを等しくすることができるので、評価用試料10の活性層15からの光の照射パターンと発光素子110の活性層115からの光の照射パターンとを等しくすることができる。そのため、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12によって成形される光線を、発光素子110の光線指向制御部111,121,112によって成形される光線により近づけることができる。
活性層15の発光領域15aは、後記する発光手段20の射出面20aからの励起光の照射範囲(大きさ・太さ)と位置によって、光線指向制御部11,21,12の直下を含む一部領域に設定される。ここでは、前記したように、活性層15の発光領域15aの横断面の面積が、活性層15のSaの面積(図3(c)参照)と等しくなるように設計した。図3(b)に示す発光素子110において、活性層115で光が発生する範囲の面積(発光面積)は、光線指向制御部111,121,112を囲む外接円の面積と等しくなるように設計されている。そのため、図3(c)に示すように、評価用試料10において、活性層15の発光領域15aは、光線指向制御部11,21,12を囲む外接円を活性層15に投影したときの外接円内の領域とした。
これにより、活性層15の発光領域15aで発生した光が、光線指向制御部11,21,12以外の評価用試料10の表面から漏れ出るのを抑制することができる。よって、評価用試料10の表面から漏れ出た光(妨害光)と、光線指向制御部11,21,12の射出面11a,21a,12aからそれぞれ射出された光と、による余分な干渉効果が生じるのを抑制することができる。また、光線指向制御部11,21,12の全体に十分な光量を入射させることができる。よって、光線指向制御部11,21,12の射出面11a,21a,12aから射出される光の強度を高くすることができる。なお、図3(c)では、活性層15のうち発光領域15aのみを交差する斜線として示している。なお、図面上、平面視して、外接円Saと発光領域15aの位置が、重なって同じ線となってしまうので、位置をずらして明示している。
このようにして、活性層15で発生した光は、上部半導体層16に入射され、上部半導体層16内を伝搬して、光線指向制御部11,21,12の直下から光線指向制御部11,21,12を含む外接円Saの範囲内に入射される。そして、光線指向制御部11,21,12内にそれぞれ入射された光は、光線指向制御部11,21,12中を光導波路としてそれぞれ伝搬して、それぞれの射出面11a,21a,12a(図3(c)参照)から空気中にそれぞれ放出される。このようにして、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面および上部半導体層16の上面から空気中に放出された放射光が、相互に干渉することで光線を成形し、光線指向制御部11,21,12の高さの違いによって、光線の方向(傾き角θ(図1参照))が制御される。
図1および図3(c)に示すように、発光手段20は、図示しない外部電源から供給された電力により励起光を発生させ、発生させた励起光を評価用試料10の底面側から活性層15に向かって照射するものである。発光手段20は、評価用試料10の基板13の直下に配置されており、光の射出面20aが活性層15と対向するように配置されている。
活性層15の発光領域15aを均一に発光させるためには、発光手段20の射出面20aを評価用試料10の下側(基板13の下側)に配置し、基板13側から活性層15に励起光を入射させることとした。これにより、発光手段20から照射された励起光が、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16に入射すると、下部半導体層14の励起光照射領域14a、発光領域15a、上部半導体層16の励起光照射領域16aの内の励起光侵入部分が励起されて、発光領域15aのみが選択的に均一に発光する。
次に、発光手段20から照射する励起光のエネルギーと、評価用試料10の基板13の材料のバンドギャップエネルギーとの関係について説明する。
評価用試料10の光線指向制御部11,21,12のそれぞれの射出面11a,21a,12aから射出した光の干渉によって形成される光線の強度は、下部半導体層14、活性層15および上部半導体層16に入射される励起光の量、および、活性層15で発生した光が光線指向制御部11,21,12の内部に取り入れられる量によって変化する。入射される励起光の量が一定量以下であると、活性層15で十分な発光が得られず、光線指向制御部11,21,12の内部に取り入れられる量が一定量以下となってしまう。そのため、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12において、発光素子110の光線指向制御部111,121,112と同等の光線を成形することができない。
評価用試料10の光線指向制御部11,21,12において、発光素子110の光線指向制御部111,121,112と同等の光線を成形するためには、評価用試料10の活性層15の発光領域15aにおいて、発光素子110の活性層115で発生する光量と同等の光量を発生させる必要がある。そのためには、発光手段20から照射した励起光が、基板13を透過する際に、基板13によって励起光が吸収されるのを抑制する必要がある。
前記したように、ここでは活性層15は、InGaNの量子井戸層として形成される。また、下部半導体層14は、活性層15から遠い方から順に、例えば、GaN層と、GaN/InGaN障壁層とが積層された構造となっている。さらに、基板13は、例えば、サファイアやSiC等で形成される。この場合、下部半導体層14のバンドギャップエネルギーは、3.4eVとなる。また、例えば、基板13をサファイアで形成する場合、バンドギャップエネルギーは、約8.64eVとなる。さらに、活性層15のバンドギャップエネルギーは、InとGaのモル分率と、モル分率に重畳される曲率因子(ボーングパラメータ)によって変化する。InNのバンドギャップは約0.7eVであって、さらにInGaNのボーイングパラメータは、1.4〜2.5であり、これらを考慮すると、例えば、In:Gaのモル分率を1:9とすると、約2.9eV、また、In:Gaのモル分率を2:8とすると、約2.6eVとなる。
したがって、基板13は、サファイアのバンドギャップエネルギーである約8.64eVに相当する波長145nmより短波長の光を吸収し、波長145nmより長波長の光は透過する。また、下部半導体層14は、GaNのバンドギャップエネルギーである3.4eVに相当する波長365nmより短波長の光を吸収し、波長365nmより長波長の光は透過する。さらに、活性層15は、InGaNのバンドギャップエネルギーである約2.6eVに相当する波長477nmより短波長の光を吸収し、波長477nmより長波長の光は透過する。
仮に、励起光のエネルギーが、基板13よりも大きい場合、励起光が、基板13を透過するときに、基板13によって吸収されてしまうことになる。ここでは、前記したように、基板13(サファイア)のバンドギャップが約8.64eVであり、下部半導体層14(GaN)のバンドギャップは、3.4eVであるので、励起光のエネルギーが、3.4eVより大きい場合(励起光の波長が、波長365nmより短い場合)、励起光が、下部半導体層14の励起光照射領域14aおよび発光領域15aならびに上部半導体層16の励起光照射領域16aの内の励起光侵入部分によって吸収される。そこで、励起光のエネルギーが、基板13のバンドギャップエネルギーより小さく、かつ活性層15のエネルギーギャップより大きい場合において、GaNでの吸収を伴いながら効率よくGaN母体を励起できれば(活性層15のフォトルミネッセンス励起帯を励起できれば)、活性層15の発光領域15aのみ発光させることができる。
そこで、この条件を満たすように、発光手段20で発生させる励起光の種類、あるいは、基板13と下部半導体層14と活性層15と上部半導体層16の材料を選択すると、励起光を、下部半導体層14の励起光照射領域14a、発光領域15aおよび上部半導体層16の励起光照射領域16aの内の励起光侵入部分で効率的に吸収と励起を生じさせて、活性層15の発光領域15aを発光させることができる。
ここでは、励起光のエネルギー(eV≒1240/波長[nm])が、活性層15(InGaN)のバンドギャップである約2.6eVよりも大きく、かつ、サファイア基板のバンドギャップである8.64eVよりも小さく、効率的にGaNの母体の吸収を伴いながらフォトルミネッセンスを励起できるような発光手段を用いることができる。
発光手段20としては、例えばレーザやSLD(スーパールミネッセントダイオード)を用いることができる。レーザやSLDにより成形される光は指向性が高いため、発光手段20と評価用試料10とが離間して配置され、発光手段20における励起光の射出面から基板13までの距離が長い場合であっても、光線の拡がりを抑制して基板13に十分な量の励起光を入射させることができる。
そして、発光手段20から評価用試料10に照射した励起光により、評価用試料10の活性層15のうち、前記した発光領域15aのみを励起して発光させることで、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12により、発光素子110の光線指向制御部111,121,112により成形される光線と同等の光線を成形することができる。
図1に戻り光検出装置30の説明を進める。図1および図2に示すように、光検出装置30は、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12の射出面11a,21a,12aから射出された光線の指向特性を測定するものである。この光検出装置30は、移動機構50と、移動機構50に沿って移動する受光装置31と、この受光装置31で受光した光線の光強度により指向特性を測定する測定演算部32と、移動制御部60と、を備えている。
受光装置31は、光を検出するものである。例えば、受光装置31は、入射した光強度に比例した電圧を出力するフォトディテクタで構成することができる。この受光装置31は、逐次、移動機構50に沿って移動した位置で検出した光強度(電圧)を測定演算部32に出力する。
測定演算部32は、受光装置31が移動機構50に沿って移動した位置で受光した光強度から、指向特性を測定するものである。ここでは、測定演算部32は、入力部33と、測定処理部34と、記憶手段35と、出力部36と、を備えている。
入力部33は、受光装置31から、光強度を入力するものである。
測定処理部34は、入力部33で入力した光強度と、後記する記憶手段35に記憶されている受光装置31の位置から、光線の指向特性を演算するものである。この測定処理部34は、入力部33から入力される光強度を、記憶手段35に記憶されている現在の受光装置31の位置と対応付けて記憶手段35に記憶し、検出対象となる位置において、すべて光検出を行ったことを外部から指示された段階で、光線の指向特性を演算する。この測定処理部34は、演算により求められた光線の指向特性を出力部36に出力する。
記憶手段35は、現時点の受光装置31の位置を記憶するとともに、逐次、受光装置31で検出された光強度と、検出時における受光装置31の位置とを対応付けて記憶するものである。この記憶手段35は、一般的なメモリ等で構成することができる。
出力部36は、測定処理部34で演算された光線の指向特性を表示装置に出力するものである。
なお、測定演算部32では、実測された光線の指向特性とFDTD(Finite-Difference Time-Domain)法等のシミュレーションにより得られた光線の指向特性との差分を演算することにより、光線指向制御部の設計の妥当性と形状の正確性を評価するようにしてもよい。
光検出装置30は、アーム、ホルダ等を介して、受光装置31が移動機構50に接続されており、移動機構50により半球面軌道上を移動することで、様々な方向からの光線を検出可能となっている。
すなわち、光検出装置30は、移動機構50の軌道上において、評価用試料10の試料表面に対する角度を変えながら光を検出することで、指向特性を測定する。より具体的には、光検出装置30は、評価用試料10の試料表面の中心から所定距離真上に離間した位置を天頂部とする半球面を仮定し、この半球面上で位置(法線Mに対する角度)を変えながら光を検出し、指向特性を測定する。
なお、移動機構50は、既存の構成でよく、例えば、半円形状の移動レール51の両端が水平回転テーブル52に支持され、移動レール51が水平回転テーブル52の円軌道上に沿って移動できるように構成されている。したがって、移動機構50は、移動レール51上の受光装置31を半球面軌道上の所望の位置に移動制御部60からの制御信号により移動させて、光を受光させるものである。
移動制御部60は、受光装置31の位置を指定された位置に移動させる制御を行うものである。ここでは、移動制御部60は、制御信号入力部61と、制御信号処理部62と、制御信号出力部63と、を備えている。
制御信号入力部61は、外部から、受光装置31の半球面上の位置情報を入力するものである。なお、位置情報とは、法線Mに対する角度(X方向の角度、Y方向の角度)である。この制御信号入力部61は、入力された位置情報を、制御信号処理部62に出力する。
制御信号処理部62は、制御信号入力部61から入力された位置情報で特定される位置に受光装置31を移動させるように、移動機構50に対する制御信号を生成するものである。この制御信号は、例えば、移動レール51上の移動方向および移動量、水平回転テーブル52の回転方向および回転量である。この制御信号処理部62は、生成した制御信号を制御信号出力部63に出力する。この制御信号処理部62は、移動した受光装置31の位置を記憶手段35に記憶する。
制御信号出力部63は、制御信号処理部62で生成された制御信号を移動機構50に出力するものである。
このように、移動制御部60は、外部から順次半球面上の位置情報を入力されることで、受光装置31を半球面体上の所望の位置に移動させることができる。なお、図4(b)示す画像では、原点(中心)Oにおける法線Mに対して、X方向の位置において電界強度が最大となる位置が傾斜角度として示されることで、光線の傾斜を判断することが可能となり、図4(b)では、原点O(図4(a)参照)から右側に光線が傾いていることが分かる(例えば、図4(b)のX方向の角度では4度)。
[指向特性の測定]
本実施形態の光線指向特性測定装置1により、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12から射出された光線の指向特性を測定するFDTD(Finite-Difference Time-Domain)法によるシミュレーションを行った。なお、図4、図5中に示したシミュレーション結果は、FDTD法で導かれた光を電磁波として取り扱った結果で、電界強度成分の分布であって、発光強度は電界成分の2乗で表される。その際の発光強度分布は、面内から垂直の方向(Z方向)に5400nm上昇した面内(XY平面)での強度分布を表している。
次に、シミュレーションにおける評価用試料10の設計例を、図4(a)を参照して説明する。
評価用試料10は、発光素子層(上部半導体層16、活性層15および下部半導体層14)が、GaNにInを添加したLEDである。
基板13はサファイアである。
光線指向制御部11,21,12の直径は、放射光の自由空間における発光波長λ0に相当する465nmとした。
光線指向制御部11,21,12の平面視における配置角度は、60度とした。6つの光線指向制御部の原点Oを挟んで正対する光線指向制御部間の間隔は、1140nmとした。
隣り合う光線指向制御部間の間隔は、570nmとした。
光線指向制御部12の高さHは、570nmとした。
また、光線指向制御部11の高さは、光線指向制御部12の高さHから、d(d=δH)を引いた[H−d]nmとしている。なお、柱高低差割合δは、光線指向制御部11,12の高さの差の割合であり(δ=d/H)、この柱高低差割合δの値を変化させることで、光線方向が制御される。そして、光線指向制御部21は、光線指向制御部12,11の中間の高さとしている。また、光線指向制御部21は、光線の指向の制御の精度をより高めるために設置されている。すなわち、光線指向制御部11,12の中間となる高さで、光線指向制御部11、21、12として本数を増やし、光線を発生する射出面11a,21a,12aの数を増加さている。ここでは、図4において、d=180nm、図5においてd=0nmとした場合の結果を示した。
活性層15の発光領域15aの直径は、1605nmとした。また、活性層15と原点Oまでの距離(図2のD1、D2に相当)は、465nmとした。
発光手段20は、SLDを用いた。
光検出装置30のレンズ面(図示せず)と、評価用試料10の表面の中心となる原点Oとの距離を5400nmとした。
図4(b)に示した画像は、光検出装置30により、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12から射出された光の強度分布を測定した結果を画像化したビームパターンである。ここでは、光検出装置30が0度からX方向に±40°、Y方向に対しても±40°までのθ方向となる位置の範囲を測定したものである。ビームパターンにおいて、符号rの領域は、図4(b)に示すスケールにて、濃いグレーの部分であり、規格化した最大値であることを示す。なお、ここでは、ビームパターンは、FDTD法における電界強度の2乗(すなわち光強度)とした。
また、符号yの領域は、図4(b)に示すスケールにて2番目に濃いグレーの部分であり、光の強度の規格値がおよそ0.5であることを示す。さらに、符号gの領域は、図4(b)に示すスケールにて中間のグレーの部分であり、光の強度の規格値がおよそ0.25であることを示す。そして、符号bの領域は、図4(b)に示すスケールにて、白色の部分であり、光の強度の規格値がおよそ0.0(0.00W/m2)であることを示す。なお、図4(a)に示す破線は、評価用試料10の所定の原点O(図2(a)参照)を通る法線Mであり、図4(b)に示す破線の交点は、評価用試料10の所定の原点Oの位置を示すものである。
図4(b)に示す検出結果では、最も光の強度が高い符号rの領域、つまり、成形された光線の中心部分が、法線Mに対し右側にずれている。これは、評価用試料10から放射された光が、法線Mに対し右側に傾いているということを意味する。また、図4(b)に示す検出結果では、成形された光線の中心部分の強度が高く、光線の明瞭性が高くなっていることがわかる。同様にして、図5(a)、(b)では、最も光の強度が高い符号rの領域、つまり、成形された光線の中心部分が、法線Mに対し同等の位置に示されている。これは、評価用試料10から放射された光が、法線Mに対し垂直に放射されているということを意味する。
このようにして、光検出装置30によって検出された光線の評価を行うことで、光線指向制御部11,21,12の設計の妥当性および形状の正確性が確保されているか否かを確認する(光線指向制御部11,21,12の構造の有効性を評価する)ことが可能となる。
次に、本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置1により、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12から射出される光線を測定する方法について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、まず、発光手段20の上側に評価用試料10を配置し、発光手段20において発生させた励起光を、射出面20aから評価用試料10の基板13の底面に照射する(ステップS1:照射ステップ)。
これにより、発光手段20において発生した励起光が基板13の内部に入射して下部半導体層14から活性層15および上部半導体層16に入射される。そして、評価用試料10の半導体層および活性層15の一部を励起させ、入射した励起光によって発光領域15aを発光させることができる。このようにして評価用試料10の活性層15により発生した光が上部半導体層16内を伝搬し、光線指向制御部11,21,12の底面から内部に入射される。さらに、この光が評価用試料10の光線指向制御部11,21,12の柱頭の射出面11a,21a,12aから空気中に放射される。そして、射出面11a,12aから放射された光の相互の干渉により光線が形成される。このようにして、評価用試料10の光線指向制御部11,21,12から光線が射出される。
そして、光検出装置30により、ステップS1において評価用試料10の光線指向制御部11,21,12から出射された光線を検出し、光線の傾き角(発光強度の角度分布)を測定する(ステップS2:測定ステップ)。光検出装置30は、柱高低差割合δが異なる複数の評価用試料10ごとに光線の傾き角(発光強度の角度分布)を測定する。
[評価用試料の製造方法]
評価用試料10を製造する方法としては、公知の種々の微細加工技術を用いることができる。
評価用試料の製造工程の一例を説明する。まず、バッファ層を介してGaN等からなる発光素子層(上部半導体層16、活性層15および下部半導体層14)が形成された基板13を用意する。バッファ層が積層されたサファイア等の基板13の表面に、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、有機金属化学気相成長(MOCVD)法等の成膜方法により、図3(c)に示すように、下部半導体層14を積層し、次に、InGaNの量子井戸層からなる活性層15を形成し、さらに、上部半導体層16を積層する。
さらに、上部半導体層16の表面の画素領域に熱可塑性樹脂または光硬化性樹脂からなるフォトレジストをパターニングして積層する。パターニングは、上部半導体層16の表面において、画素領域を円形に残し、その他を全て覆うパターンとする。例えば、上部半導体層16の表面の画素領域にフォトレジストを塗布後、フォトマスクで皮膜し、紫外線を照射して現像することで形成することができる。
続いて、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等のドライエッチングや薬液を用いたウェットエッチングにより、上部半導体層16のフォトレジストの周囲をエッチングする。さらに、フォトレジストをリフトオフする。そして、光線指向制御部11,21,12を、それぞれの高さが異なるように、例えば、集束イオンビーム(Focused Ion Beam)法により形成する。
以上説明した本発明の実施形態に係る光線指向特性測定装置によれば、発光手段で発生させた励起光を半導体層および活性層に照射することで、半導体層および活性層の一部を励起させて活性層を発光させることができる。このように、上部半導体用の電極および下部半導体用の電極を形成することなく活性層を発光させることができるので、評価用試料の構造が簡単となる。そのため、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等のより迅速かつ正確な評価が可能となる。とくに、評価用試料の表面に電極を形成しなくてよいため、光線指向制御部を避けて電極を形成するための精密な位置合わせや電極領域の設計等が不要となり、作製が容易となるとともに、形状の加工が容易となる。また、評価用試料の表面に電極を形成しなくてよいため、電極領域や大きさ、外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化するのを回避することができ、光線指向制御部の構造のみによって、光線の指向特性や形状を制御することが可能となる。このように、光線指向特性測定装置によれば、発光素子の光線指向制御部として有効な構造を迅速かつ簡易に見つけ出すことが可能となる。
そして、光線指向特性測定装置によれば、発光手段から照射する励起光のエネルギーを、基板の材料のバンドギャップエネルギーよりも小さくしているため、基板によって励起光が吸収されることがない。そのため、光線指向特性測定装置によれば、発光手段により評価用試料の基板の下側から照射した励起光を、光量を減らさずに半導体層および活性層に入射させることができる。また、光線指向特性測定装置によれば、発光手段からの励起光の照射範囲および位置を限定することで、半導体層および活性層の一部領域(発光領域)を選択的に励起して発光させることができる。さらに、評価用試料の活性層の発光領域の横断面の面積を発光素子の発光手段の横断面の面積と等しく設計したことにより、評価用試料の光線指向制御部により、発光素子の光線指向制御部で成形される光線により近づけた光線を成形することができる。
したがって、本発明の光線指向特性装置によれば、光検出装置によって、評価用試料の光線指向制御部から射出される光線の指向特性を、発光素子の光線指向制御部から射出される光線の指向特性として測定することができる。そのため、発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部から射出される光線の指向特性を測定することが可能となる。これにより、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の迅速かつ正確な評価が可能となる。
また、光線指向特性測定装置によれば、試料表面に電極を評価用試料における光線指向制御部の形状の加工が容易となるため、仮に評価用試料の光線指向制御部の有効性が確認されなかった場合、光線指向制御部の形状等を容易に変更し、指向特性を再度測定することが可能となる。一方、評価用試料の光線指向制御部の有効性が確認された場合、この光線指向制御部の構造を備えた発光素子を作製することで、IP立体ディスプレイの画素等への適用が可能となる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明の趣旨はこれらの記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されなければならない。また、これらの記載に基づいて種々変更、改変等したものも本発明の趣旨に含まれることはいうまでもない。
また、前記した実施形態では、評価用試料10における活性層15の発光領域15aの横断面の面積および位置を、発光素子110の活性層115の横断面の面積(発光面積)および位置と等しくしたが、これに限られない。
本発明の光線指向特性測定装置は、発光手段から評価用試料の活性層に励起光を照射することで、活性層を励起して発光させるものである。そのため、発光手段20から評価用試料10の活性層15に照射する励起光の照射範囲および位置を変更することで、発光領域15aの変更が可能となる。活性層15の発光領域15aの複数のパターンについて光線指向制御部11,21,12により成形される光線の指向特性を測定することで、発光領域15aの範囲および位置が、光線指向制御部11,21,12により成形される光線にどのような影響を与えるかを予め確認することができる。したがって、この結果を考慮して、実際の発光素子の発光部を設計することが可能となる。
例えば、評価用試料10における活性層15の発光領域15aを、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの中心軸を通る円を活性層15に投影したときの当該円内の領域としてもよい。
また例えば、評価用試料10の活性層15の発光領域15aを、光線指向制御部11,21,12のそれぞれの柱に対応して6つ設けてもよい。この場合、一つの発光手段20により、6つの発光領域15aに励起光を照射可能とするとよい。
さらに、移動機構50は、半円状の曲線に形成されたレールの両基端を支持し、その支持されている部分に回動軸を有することで、半円状のレールを垂直状態から水平状態の方向に傾斜させることで半球面軌道上を受光装置31が移動できるように構成しても構わない。つまり、移動機構50は、支持する受光装置31を、半球面軌道上の所定位置に移動させる構成であれば特に限定されるものではない。
1 光線指向特性測定装置
10 評価用試料
11,21,12 光線指向制御部
13 基板
14 下部半導体層
15 活性層
15a 発光領域
16 上部半導体層
20 発光手段
20a 射出面
30 光検出装置
110 発光素子
111,121,112 光線指向制御部
113 基板
114 n型半導体層
115 活性層
116 p型半導体層
130 光検出装置

Claims (3)

  1. 評価する発光素子と同じ光線指向制御部を備える評価用試料における前記光線指向制御部から射出された光線の指向特性を、前記発光素子の光線指向制御部から射出された光線の指向特性として測定する光線指向特性測定装置であって、
    基板上に下部半導体層と、励起光によって励起されて発光する活性層と、上部半導体層とが順に積層されるとともに、前記上部半導体層の表面から突出して設けられ、先端の射出面から光を放射する複数の柱状の前記光線指向制御部とを備える前記評価用試料と、
    前記評価用試料の底面側に配置され、当該評価用試料の前記活性層における前記光線指向制御部の中心の直下を含む領域に、前記活性層の材料のバンドギャップエネルギーよりも大きいエネルギーを有する前記励起光を照射する発光手段と、
    前記評価用試料の前記光線指向制御部から射出された光線を前記指向特性として測定する光検出装置と、を備え、
    当該活性層の表面から前記光線指向制御部の底面までの距離が、前記発光素子の活性層の表面から前記光線指向制御部の底面までの距離と等しいことを特徴とする光線指向特性測定装置。
  2. 前記励起光は、前記発光素子の前記基板のバンドギャップエネルギーよりも小さいエネルギーを有することを特徴とする請求項1に記載の光線指向特性測定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光線指向特性測定装置により、評価用試料における前記光線指向制御部から射出された光線の指向特性を、前記発光素子の光線指向制御部から射出された光線の指向特性として測定する光線指向特性測定方法であって、
    前記発光手段により、前記評価用試料の底面側から、前記活性層における前記光線指向制御部の中心の直下を含む領域に励起光を照射する照射ステップと、
    前記光検出装置により、前記評価用試料の中心から所定距離真上に離間した位置を天頂部とする半球面を仮定し、この半球面に沿って移動機構を介して、前記光線指向制御部から射出された光線の前記指向特性を測定する測定ステップと、を含むことを特徴とする光線指向特性測定方法。
JP2014205612A 2014-10-06 2014-10-06 光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法 Expired - Fee Related JP6412392B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014205612A JP6412392B2 (ja) 2014-10-06 2014-10-06 光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014205612A JP6412392B2 (ja) 2014-10-06 2014-10-06 光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016076576A true JP2016076576A (ja) 2016-05-12
JP6412392B2 JP6412392B2 (ja) 2018-10-24

Family

ID=55951563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014205612A Expired - Fee Related JP6412392B2 (ja) 2014-10-06 2014-10-06 光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6412392B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08114498A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Canon Inc 配光特性測定器
JP2008034482A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Matsushita Electric Works Ltd 化合物半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに化合物半導体素子の製造方法
US20120081700A1 (en) * 2010-10-01 2012-04-05 Hung-Pin Kuo Optical measurement system
JP2013038313A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Showa Denko Kk 発光素子の検査方法および発光素子の製造方法
JP2013044900A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ip立体ディスプレイ
JP2013175536A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 発光素子
JP2013175533A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 発光素子
JP2014215077A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 日本放送協会 光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08114498A (ja) * 1994-10-14 1996-05-07 Canon Inc 配光特性測定器
JP2008034482A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Matsushita Electric Works Ltd 化合物半導体発光素子およびそれを用いる照明装置ならびに化合物半導体素子の製造方法
US20120081700A1 (en) * 2010-10-01 2012-04-05 Hung-Pin Kuo Optical measurement system
JP2013038313A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Showa Denko Kk 発光素子の検査方法および発光素子の製造方法
JP2013044900A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ip立体ディスプレイ
JP2013175536A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 発光素子
JP2013175533A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 発光素子
JP2014215077A (ja) * 2013-04-23 2014-11-17 日本放送協会 光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6412392B2 (ja) 2018-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI805594B (zh) 基於多色軟性x射線繞射之用於半導體度量之方法及系統
TW201715198A (zh) 計量方法、輻射源、計量裝置及器件製造方法
US9557655B2 (en) Photomask including focus metrology mark, substrate target including focus monitor pattern, metrology method for lithography process, and method of manufacturing integrated circuit device
US20220278505A1 (en) Semiconductor light-emitting element and method for manufacturing semiconductor light-emitting element
CN110291464A (zh) 用于预测测量方法的性能的方法和设备、测量方法和设备
CN108474651A (zh) 形貌测量系统
US20130329222A1 (en) Inspecting apparatus and method for manufacturing semiconductor device
KR20130023016A (ko) 리소그래피 장치, 기판 테이블 및 디바이스 제조 방법
CN103765316A (zh) 光刻设备和器件制造方法
TW201917492A (zh) 檢測工具、微影設備、微影系統、檢測方法及器件製造方法
KR101776708B1 (ko) 그래핀 기판 검사 장치
JP2014225428A (ja) 荷電粒子線照射装置、荷電粒子線の照射方法及び物品の製造方法
US10211162B2 (en) Method for determining misalignment between a first and a second etching zones
JP6397298B2 (ja) 発光素子
JP6412392B2 (ja) 光線指向特性測定装置および光線指向特性測定方法
CN109690747A (zh) 用电子束柱阵列测量叠对及边缘放置误差
JP7380726B2 (ja) 発光デバイス、発光方法、露光装置、露光方法及びデバイス製造方法
JP2014216631A (ja) 描画装置、及び物品の製造方法
JP2013042114A (ja) 描画装置、及び、物品の製造方法
JP6097133B2 (ja) 光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法
US9587929B2 (en) Focus metrology method and photolithography method and system
KR20080053754A (ko) 노광장치 및 이를 이용한 반도체소자의 형성방법
US7038207B2 (en) Critical dimension measurement by diffration
JP2015032593A (ja) 発光素子
JPWO2016117691A1 (ja) 測定装置および測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6412392

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees