JP2016076412A - ショートアーク型フラッシュランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 トリガープローブの機能が発揮されながら、高い光の利用効率が得られる反射鏡内蔵型のショートアーク型フラッシュランプの提供。
【解決手段】 ショートアーク型フラッシュランプは、前方に開口する凹状に湾曲した反射面を有する絶縁性の胴体と、胴体の前面開口を塞ぐ窓部材と、胴体の後方に連結された金属ベースと、放電空間において互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極とを備え、放電物質が気密に封入されてなり、第1の電極が、金属管と当該金属管の内部に挿入された金属棒とが絶縁層を介して配置されてなり、金属棒および金属管の一方が放電電極として機能すると共に、金属棒および金属管の他方が始動用補助電極として機能するものからなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 ショートアーク型フラッシュランプは、前方に開口する凹状に湾曲した反射面を有する絶縁性の胴体と、胴体の前面開口を塞ぐ窓部材と、胴体の後方に連結された金属ベースと、放電空間において互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極とを備え、放電物質が気密に封入されてなり、第1の電極が、金属管と当該金属管の内部に挿入された金属棒とが絶縁層を介して配置されてなり、金属棒および金属管の一方が放電電極として機能すると共に、金属棒および金属管の他方が始動用補助電極として機能するものからなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、反射鏡内蔵型のショートアーク型フラッシュランプに関する。
従来、光露光や表面改質などのように、瞬間的、かつ、強力な点光源からの平行光を利用する分野などにおいては、反射鏡内蔵型のショートアーク型フラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」ともいう。)が使用されている。
このような反射鏡内蔵型のフラッシュランプとしては、胴体が不透明の絶縁部材によって形成されると共に、光取り出し部が透光性部材によって形成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
そして、フラッシュランプには、確実な始動を行うために、主電極とは別に、始動用補助電極(以下、「トリガープローブ」ともいう。)が設けられたものがある。
このような反射鏡内蔵型のフラッシュランプとしては、胴体が不透明の絶縁部材によって形成されると共に、光取り出し部が透光性部材によって形成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
そして、フラッシュランプには、確実な始動を行うために、主電極とは別に、始動用補助電極(以下、「トリガープローブ」ともいう。)が設けられたものがある。
図9は、従来のショートアーク型フラッシュランプの一例における構成の概略を示す説明用断面図である。
このフラッシュランプは、凹状に湾曲した反射面41を内部に有する、不透明な絶縁材料であるセラミックよりなる胴体40と、当該胴体40の前面開口を塞ぐための窓部材45とを有し、胴体40の反射面41に囲まれて形成される放電空間には、一対の電極42,43が1〜5mm程度の極間(放電路)を介して互いに対向して配置されている。
このフラッシュランプにおいては、さらに、細線状のトリガープローブ48が、その先端48aが放電路上に位置されるよう、当該放電路の外側から放電路に向かって伸びる状態に配置されており、始動時に高電圧を印加することにより、フラッシュランプの始動を補助している。
図9において、44は、一方の電極42を所定の位置に配置するための導電性支持部材、47は、トリガープローブ48を支持するためのトリガープローブ支持部材である。
このような反射鏡内蔵型のフラッシュランプは、反射鏡と組み合わせて用いる必要がないため、光源装置の小型化を図ることができるという利点を有する。また、外観形状がほぼ円柱状であるために、光学系への組み込みが容易であることなどの取扱い性に優れている。
このフラッシュランプは、凹状に湾曲した反射面41を内部に有する、不透明な絶縁材料であるセラミックよりなる胴体40と、当該胴体40の前面開口を塞ぐための窓部材45とを有し、胴体40の反射面41に囲まれて形成される放電空間には、一対の電極42,43が1〜5mm程度の極間(放電路)を介して互いに対向して配置されている。
このフラッシュランプにおいては、さらに、細線状のトリガープローブ48が、その先端48aが放電路上に位置されるよう、当該放電路の外側から放電路に向かって伸びる状態に配置されており、始動時に高電圧を印加することにより、フラッシュランプの始動を補助している。
図9において、44は、一方の電極42を所定の位置に配置するための導電性支持部材、47は、トリガープローブ48を支持するためのトリガープローブ支持部材である。
このような反射鏡内蔵型のフラッシュランプは、反射鏡と組み合わせて用いる必要がないため、光源装置の小型化を図ることができるという利点を有する。また、外観形状がほぼ円柱状であるために、光学系への組み込みが容易であることなどの取扱い性に優れている。
しかしながら、このフラッシュランプは、十分な光の利用効率が得られるとは言えない。
すなわち、このフラッシュランプにおいては、輝点から出射される光のうち、トリガープローブ支持部材47を放電空間に挿入するために形成された貫通孔に照射された光は反射されないため、光の利用効率が低いものとなる、という問題がある。また、輝点の近傍にトリガープローブ48が存在することとなるため、輝点から出射される光が大きく遮られる結果、光の利用効率がさらに低下してしまう。
特許文献2に開示されるように、トリガープローブ支持部材を反射鏡の中央における電極を挿通するためのホール部に電極と共に挿入させた構成とすることもできる。しかしながら、このような場合においても、大きな径のホール部を有する反射鏡を用いなければならないために、やはり光の利用効率が低下してしまう。
すなわち、このフラッシュランプにおいては、輝点から出射される光のうち、トリガープローブ支持部材47を放電空間に挿入するために形成された貫通孔に照射された光は反射されないため、光の利用効率が低いものとなる、という問題がある。また、輝点の近傍にトリガープローブ48が存在することとなるため、輝点から出射される光が大きく遮られる結果、光の利用効率がさらに低下してしまう。
特許文献2に開示されるように、トリガープローブ支持部材を反射鏡の中央における電極を挿通するためのホール部に電極と共に挿入させた構成とすることもできる。しかしながら、このような場合においても、大きな径のホール部を有する反射鏡を用いなければならないために、やはり光の利用効率が低下してしまう。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、基本的にトリガープローブの機能が発揮されながら、高い光の利用効率が得られる反射鏡内蔵型のショートアーク型フラッシュランプを提供することである。
本発明のショートアーク型フラッシュランプは、外形が柱状であり、内部に、前方に開口する凹状に湾曲した反射面を有する絶縁性の胴体と、
当該胴体の前面開口を塞ぐ状態に、断面U字状のリング形状の窓支持部材を介して第1の金属筒体によって当該胴体の前方に連結された窓部材と、
前記胴体の後方に第2の金属筒体によって連結された金属ベースと、
前記胴体の反射面に囲まれて形成される放電空間において互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極とを備え、
前記胴体においては、反射面の底部に開口する状態に、柱軸方向に伸びる貫通孔が形成されると共に、前記金属ベースにおいては、前記胴体の貫通孔に対応する位置に、胴体の柱軸方向に沿った方向に伸びる貫通孔が形成されており、
前記第1の電極が、前記胴体の貫通孔および金属ベースの貫通孔を挿通する状態に伸びて気密に封止されると共に、前記第2の電極が、前記胴体と前記窓支持部材との間に介在して配置された金属リングに電気的に接続されて支持され、
前記放電空間に放電物質が気密に封入されてなるショートアーク型フラッシュランプであって、
前記第1の電極が、金属管と当該金属管の内部に挿入された金属棒とが絶縁層を介して配置されてなり、前記金属棒および前記金属管の一方が放電電極として機能すると共に、前記金属棒および前記金属管の他方が始動用補助電極として機能するものからなることを特徴とする。
当該胴体の前面開口を塞ぐ状態に、断面U字状のリング形状の窓支持部材を介して第1の金属筒体によって当該胴体の前方に連結された窓部材と、
前記胴体の後方に第2の金属筒体によって連結された金属ベースと、
前記胴体の反射面に囲まれて形成される放電空間において互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極とを備え、
前記胴体においては、反射面の底部に開口する状態に、柱軸方向に伸びる貫通孔が形成されると共に、前記金属ベースにおいては、前記胴体の貫通孔に対応する位置に、胴体の柱軸方向に沿った方向に伸びる貫通孔が形成されており、
前記第1の電極が、前記胴体の貫通孔および金属ベースの貫通孔を挿通する状態に伸びて気密に封止されると共に、前記第2の電極が、前記胴体と前記窓支持部材との間に介在して配置された金属リングに電気的に接続されて支持され、
前記放電空間に放電物質が気密に封入されてなるショートアーク型フラッシュランプであって、
前記第1の電極が、金属管と当該金属管の内部に挿入された金属棒とが絶縁層を介して配置されてなり、前記金属棒および前記金属管の一方が放電電極として機能すると共に、前記金属棒および前記金属管の他方が始動用補助電極として機能するものからなることを特徴とする。
本発明のショートアーク型フラッシュランプにおいては、前記反射面は、回転楕円面または回転放物面であり、
当該反射面の焦点が、前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置されていることが好ましい。
当該反射面の焦点が、前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置されていることが好ましい。
本発明のショートアーク型フラッシュランプにおいては、前記放電物質が、キセノンガスまたはクリプトンガスであることが好ましい。
本発明のショートアーク型フラッシュランプにおいては、一方の電極として、金属管と当該金属管の内部に挿入された金属棒とが絶縁層を介して配置されてなる構成のものが用いられる。従って、基本的にトリガープローブの機能を得ることができる。しかも、胴体の反射面にトリガープローブ等を挿通するための貫通孔を別個に設けることや、放電灯用電極を挿通するための胴体の貫通孔を大きな径のものとする必要がない。これにより所期の反射面を確保することができること、および、トリガープローブ等によって輝点から出射される光が遮られることが防止されることにより、高い光の利用効率が得られる。
以下、本発明のショートアーク型フラッシュランプの実施の形態について説明する。
〔フラッシュランプ〕
図1は、本発明のショートアーク型フラッシュランプの一例における構成の概略を示す説明用断面図である。
このフラッシュランプ10は、外形が円柱状であり、内部に、前方に開口する凹状に湾曲した反射面20aを有する絶縁性の胴体20と、当該胴体20の前面開口20bを塞ぐための窓部材30とを有している。また、胴体20の反射面20aに囲まれて形成される放電空間Sには、反射面20aの焦点位置に間隙をもって陽極23、および、陰極として機能する金属管12を含む放電灯用電極22が互いに対向し、当該陽極23および放電灯用電極22が反射面20aの光軸に沿って伸びると共に輝点が反射面20aの焦点に位置するよう、配置されている。また、胴体20は円柱状の金属ベース35によって支持されている。ここに、放電灯用電極22と陽極23との電極間距離は、例えば0.5〜5mmである。
図1は、本発明のショートアーク型フラッシュランプの一例における構成の概略を示す説明用断面図である。
このフラッシュランプ10は、外形が円柱状であり、内部に、前方に開口する凹状に湾曲した反射面20aを有する絶縁性の胴体20と、当該胴体20の前面開口20bを塞ぐための窓部材30とを有している。また、胴体20の反射面20aに囲まれて形成される放電空間Sには、反射面20aの焦点位置に間隙をもって陽極23、および、陰極として機能する金属管12を含む放電灯用電極22が互いに対向し、当該陽極23および放電灯用電極22が反射面20aの光軸に沿って伸びると共に輝点が反射面20aの焦点に位置するよう、配置されている。また、胴体20は円柱状の金属ベース35によって支持されている。ここに、放電灯用電極22と陽極23との電極間距離は、例えば0.5〜5mmである。
〔胴体〕
胴体20は、多結晶アルミナ(Al2 O3 )、セラミック等の絶縁部材からなるものであり、当該胴体20の反射面20aは、回転放物面または回転楕円面を有するものとすることができる。
反射面20aは、銀やアルミニウムなどによる金属蒸着膜や、誘電体多層膜によって形成されている。
胴体20の周側面における前方(図1において上方)領域および後方(図1において下方)領域は、例えばモリブデンおよびマンガンの混合物からなる金属によって被覆されてメタライズ加工されている。胴体20の周側面における前方領域は、第1の金属筒体28内における後方(図1において下方)領域に銀ロウ等のロウ材によって封着され、胴体20の周側面における後方領域は、第2の金属筒体29内における前方(図1において上方)領域に銀ロウ等のロウ材によって封着されている。
胴体20の後方における反射面20aの中央領域には、反射面20aの底部(図1において下部)に開口する状態に、柱軸方向に伸びる、放電灯用電極22を挿通するための貫通孔(以下、「ホール部」ともいう。)24が形成されている。
胴体20は、多結晶アルミナ(Al2 O3 )、セラミック等の絶縁部材からなるものであり、当該胴体20の反射面20aは、回転放物面または回転楕円面を有するものとすることができる。
反射面20aは、銀やアルミニウムなどによる金属蒸着膜や、誘電体多層膜によって形成されている。
胴体20の周側面における前方(図1において上方)領域および後方(図1において下方)領域は、例えばモリブデンおよびマンガンの混合物からなる金属によって被覆されてメタライズ加工されている。胴体20の周側面における前方領域は、第1の金属筒体28内における後方(図1において下方)領域に銀ロウ等のロウ材によって封着され、胴体20の周側面における後方領域は、第2の金属筒体29内における前方(図1において上方)領域に銀ロウ等のロウ材によって封着されている。
胴体20の後方における反射面20aの中央領域には、反射面20aの底部(図1において下部)に開口する状態に、柱軸方向に伸びる、放電灯用電極22を挿通するための貫通孔(以下、「ホール部」ともいう。)24が形成されている。
〔窓部材〕
窓部材30は、例えば円盤状を有し、サファイア等の光透過性材料からなるものである。
窓部材30の周側面は、例えばモリブデンおよびマンガンの混合物からなる金属によって被覆されてメタライズ加工されている。
窓部材30は、胴体20の外径と同じ大きさの外径を有する、断面U字状の窓支持部材31によって、当該窓支持部材31の内周面に窓部材30の周側面が接触するよう嵌められ、銀ロウ等のロウ材によって封着されている。
窓支持部材31に窓部材30が封着されてなる窓組立体32は、胴体20の前方に例えば銅製のスペーサリング26および給電用の例えばコバール製の金属リング25を介して配置される。
そして、窓組立体32が、窓支持部材31および胴体20の外径に適合する内径を有する円筒状の例えばコバール製の第1の金属筒体28内に嵌められた状態で、TIG溶接などによって気密に接合されている。これにより、窓組立体32が胴体20に対して固定されている。図1において、28TはTIG溶接部である。
窓部材30は、例えば円盤状を有し、サファイア等の光透過性材料からなるものである。
窓部材30の周側面は、例えばモリブデンおよびマンガンの混合物からなる金属によって被覆されてメタライズ加工されている。
窓部材30は、胴体20の外径と同じ大きさの外径を有する、断面U字状の窓支持部材31によって、当該窓支持部材31の内周面に窓部材30の周側面が接触するよう嵌められ、銀ロウ等のロウ材によって封着されている。
窓支持部材31に窓部材30が封着されてなる窓組立体32は、胴体20の前方に例えば銅製のスペーサリング26および給電用の例えばコバール製の金属リング25を介して配置される。
そして、窓組立体32が、窓支持部材31および胴体20の外径に適合する内径を有する円筒状の例えばコバール製の第1の金属筒体28内に嵌められた状態で、TIG溶接などによって気密に接合されている。これにより、窓組立体32が胴体20に対して固定されている。図1において、28TはTIG溶接部である。
〔金属ベース〕
金属ベース35は、電気伝導性および熱伝導性の高い鉄を主成分としたコバールからなり、胴体20と同等の外径を有する略円柱状を有するものである。
そして、金属ベース35は、胴体20が嵌められて封着された第2の金属筒体29内に、銅製のスペーサリング21を介在して嵌められた状態で、TIG溶接によって気密に接合されることによって、当該金属ベース35に固定されている。図1において、29TはTIG溶接部である。
金属ベース35は、電気伝導性および熱伝導性の高い鉄を主成分としたコバールからなり、胴体20と同等の外径を有する略円柱状を有するものである。
そして、金属ベース35は、胴体20が嵌められて封着された第2の金属筒体29内に、銅製のスペーサリング21を介在して嵌められた状態で、TIG溶接によって気密に接合されることによって、当該金属ベース35に固定されている。図1において、29TはTIG溶接部である。
金属ベース35には、胴体20と対向する前方に大径の円盤状の第1凹所35Aが形成されている。そして、当該第1凹所35Aにおける胴体20のホール部24に対応する位置に、放電灯用電極22を挿通するための小径の円柱状の貫通孔35Dが、当該第1凹所35Aに連通して胴体20の柱軸方向と同方向に伸びる状態に形成されている。また、第1凹所35Aに連通して胴体20の柱軸方向と同方向に伸びる状態に小径の円柱状の貫通孔35Bおよび貫通孔35Cが、貫通孔35Dとそれぞれ独立して、かつ、互いに径方向に離間して形成されている。さらに、貫通孔35Bに連通する状態に当該貫通孔35Bよりも大径の、金属ベース35の後方に開口する第2凹所35Eが形成されている。
第2凹所35E内には、当該第2凹所35Eの内径に適合する外径を有するニッケル製の排気管36が、外部に伸びる状態に挿入されている。排気管36は、第2凹所35Eの内壁に銀ロウ等のロウ材によって封着されており、当該排気管36の外部に突出された端部は、放電空間Sに放電物質を封入した後に径方向に押し潰されて管肉同士が気密に密着された状態とされている。
また、金属ベース35においては、胴体20のホール部24に対応する位置に、貫通孔35Cに連通する状態に金属ベース35の後方に開口する、当該貫通孔35Cよりも大径の円柱状の第3凹所35Fが形成されており、当該第3凹所35Fの開口は、当該開口の内周面にTIG溶接によって気密に接合されたコバール管38の内周面にセラミック製の円柱状の蓋部材37が銀ロウ等のロウ材によって封着されることによって、閉塞されている。図1において、38TはTIG溶接部である。
また、蓋部材37における胴体20のホール部24に対応する位置に、小径の円柱状の貫通孔37Aが、胴体20の柱軸方向と同方向に伸びる状態に形成されている。
また、蓋部材37における胴体20のホール部24に対応する位置に、小径の円柱状の貫通孔37Aが、胴体20の柱軸方向と同方向に伸びる状態に形成されている。
蓋部材37の貫通孔37Aの内壁は、コバール線34を接合するためにモリブデンおよびマンガンの混合物からなる金属によって被覆されてメタライズ加工されている。
〔放電灯用電極〕
本発明のフラッシュランプ10を構成する放電灯用電極22は、当該フラッシュランプ10の陰極として作用する放電電極と、始動用補助電極(以下、「トリガープローブ」ともいう。)とを備えるものである。
本発明のフラッシュランプ10を構成する放電灯用電極22は、当該フラッシュランプ10の陰極として作用する放電電極と、始動用補助電極(以下、「トリガープローブ」ともいう。)とを備えるものである。
図2は、図1のショートアーク型フラッシュランプの陰極(放電電極)を含む放電灯用電極の一例における構成の概略を示す図であって、(a)は正面図、(b)は断面図である。
この放電灯用電極22は、金属管12と、当該金属管12の内部に挿入されたロッド状の金属棒15とが、管状の絶縁層18を介して固定されてなるものである。金属棒15、絶縁層18および金属管12は、すべて同軸状に配置されていることが好ましい。
この放電灯用電極22は、金属棒15および金属管12の一方がフラッシュランプ10の放電電極として機能すると共に、金属棒15および金属管12の他方が始動用補助電極として機能する。
以下においては、金属棒15がトリガープローブ、金属管12が放電電極として機能するものとして、説明する。
この放電灯用電極22は、金属管12と、当該金属管12の内部に挿入されたロッド状の金属棒15とが、管状の絶縁層18を介して固定されてなるものである。金属棒15、絶縁層18および金属管12は、すべて同軸状に配置されていることが好ましい。
この放電灯用電極22は、金属棒15および金属管12の一方がフラッシュランプ10の放電電極として機能すると共に、金属棒15および金属管12の他方が始動用補助電極として機能する。
以下においては、金属棒15がトリガープローブ、金属管12が放電電極として機能するものとして、説明する。
トリガープローブは、先端(図2(b)において左端)が先鋭な形状を有するものである。
トリガープローブは、その先端が放電電極の先端を含む面(電極面)上に位置することは必須ではなく、始動時の予備放電が得ることができる程度に放電電極の近傍に位置すればよい。例えば、トリガープローブの先端は、当該電極面よりも前方(図2(b)において左方)に突出して位置させることができる。
トリガープローブは、高融点金属によって構成され、例えばタングステンからなることが好ましい。
トリガープローブは、その先端が放電電極の先端を含む面(電極面)上に位置することは必須ではなく、始動時の予備放電が得ることができる程度に放電電極の近傍に位置すればよい。例えば、トリガープローブの先端は、当該電極面よりも前方(図2(b)において左方)に突出して位置させることができる。
トリガープローブは、高融点金属によって構成され、例えばタングステンからなることが好ましい。
放電電極は、金属管12の先端部によって構成されており、図2の放電灯用電極22においては、金属管12は、管軸方向に伸びる金属基体管12Aと、当該金属基体管12Aの先端領域の外周面を覆う状態に形成された円管状の電極部12Bとにより形成されている。
金属基体管12Aは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)などの耐熱性金属からなるものとすることができ、WまたはMoからなるものであることが好ましい。金属基体管12AがMoよりなるものである場合は、絶縁層18が例えば管状の部材よりなる場合に接着剤を使用せずに当該絶縁層18と金属基体管12Aとを固定することができる。
放電電極として動作する金属管12の電極部12Bは、酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、アルミナ(Al2 O3 )などの易電子放射性物質が含浸された耐熱性金属からなるものとすることができる。
金属基体管12Aは、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)などの耐熱性金属からなるものとすることができ、WまたはMoからなるものであることが好ましい。金属基体管12AがMoよりなるものである場合は、絶縁層18が例えば管状の部材よりなる場合に接着剤を使用せずに当該絶縁層18と金属基体管12Aとを固定することができる。
放電電極として動作する金属管12の電極部12Bは、酸化バリウム(BaO)、酸化カルシウム(CaO)、アルミナ(Al2 O3 )などの易電子放射性物質が含浸された耐熱性金属からなるものとすることができる。
絶縁層18は、例えばセラミックなどよりなる絶縁管からなるものとすることができる。絶縁管を構成するセラミックとしては、Al2 O3 、SiO2 、ZrO2 、HfO2 などの電気絶縁性の高い耐熱セラミックを使用することができ、高温時の安定性や熱膨張率適合性の観点から、Al2 O3 を用いることが好ましい。
絶縁層18は、その先端が電極面上に位置することは必須ではなく、例えば当該電極面よりも後方(図2(b)において右方)に位置するよう配置されていてもよい。
絶縁層18は、その先端が電極面上に位置することは必須ではなく、例えば当該電極面よりも後方(図2(b)において右方)に位置するよう配置されていてもよい。
本発明においては、放電灯用電極22は、金属管12の後端よりも絶縁層18の後端が後方に位置すると共に、金属棒15の後端が金属管12および絶縁層18の後端よりも後方に位置するよう、金属管12よりも絶縁層18が後方に突出し、さらに当該絶縁層18よりも金属棒15が後方に突出するものとされている。
〔放電灯用電極の作製方法〕
図3は、本発明に係る放電灯用電極の作製方法の一例を示す概略図である。
この例においては、放電灯用電極22が、放電電極を構成する金属管12の電極部12Bが、タングステン、または、易電子放射性物質が混入されたタングステンによって構成されるものである場合の作製方法について説明する。
まず、タングステン製の棒12xを所定の長さに切断し(図3(a))、この中心部に金属基体管12Aとなるモリブデン管を挿管することができる径の貫通孔12hを形成して電極部12Bを形成する(図3(b))。次いで、当該電極部12Bの貫通孔12hに金属基体管12Aとなるモリブデン管を挿通し、ニッケルによって電極部12Bと金属基体管12Aとなるモリブデン管とを接合する(図3(c))。さらに、金属基体管12Aの管内に、絶縁層18となるAl2 O3 よりなるセラミック管を挿通すると共に、当該絶縁層18となるセラミック管の管内にタングステン製のトリガープローブ(金属棒15)を挿通する。さらに、必要に応じて、絶縁層18となるセラミック管と金属基体管12Aとの間を接着すると共に、絶縁層18となるセラミック管と金属棒15とを接着し、これにより、放電灯用電極22を作製することができる。
図3は、本発明に係る放電灯用電極の作製方法の一例を示す概略図である。
この例においては、放電灯用電極22が、放電電極を構成する金属管12の電極部12Bが、タングステン、または、易電子放射性物質が混入されたタングステンによって構成されるものである場合の作製方法について説明する。
まず、タングステン製の棒12xを所定の長さに切断し(図3(a))、この中心部に金属基体管12Aとなるモリブデン管を挿管することができる径の貫通孔12hを形成して電極部12Bを形成する(図3(b))。次いで、当該電極部12Bの貫通孔12hに金属基体管12Aとなるモリブデン管を挿通し、ニッケルによって電極部12Bと金属基体管12Aとなるモリブデン管とを接合する(図3(c))。さらに、金属基体管12Aの管内に、絶縁層18となるAl2 O3 よりなるセラミック管を挿通すると共に、当該絶縁層18となるセラミック管の管内にタングステン製のトリガープローブ(金属棒15)を挿通する。さらに、必要に応じて、絶縁層18となるセラミック管と金属基体管12Aとの間を接着すると共に、絶縁層18となるセラミック管と金属棒15とを接着し、これにより、放電灯用電極22を作製することができる。
また、放電電極を構成する金属管12の電極部12Bがバリウム系酸化物を含浸させた材料によって構成されるものである場合は、当該金属管12は、以下のように作製することができる。
すなわち、有機バインダー樹脂を含有するタングステン粉末と、金属基体管12Aとなるモリブデン管とをプレス型にセットし、圧力をかけて、タングステン粉末を電極部12Bの形状にプレス成型し、これを水素炉中で加熱、焼成、脱脂処理した後、真空炉で加熱、焼成する。さらに、タングステン粉末によって成型された電極部12Bとなる部材に、バリウム系酸化物を溶融含浸させることによって、金属管12を作製することができる。
すなわち、有機バインダー樹脂を含有するタングステン粉末と、金属基体管12Aとなるモリブデン管とをプレス型にセットし、圧力をかけて、タングステン粉末を電極部12Bの形状にプレス成型し、これを水素炉中で加熱、焼成、脱脂処理した後、真空炉で加熱、焼成する。さらに、タングステン粉末によって成型された電極部12Bとなる部材に、バリウム系酸化物を溶融含浸させることによって、金属管12を作製することができる。
放電灯用電極22は、金属ベース35に気密に接合された状態で支持されている。
具体的には、放電灯用電極22は、電極部12Bが放電空間S内に配置されると共に、金属基体管12Aが当該胴体20のホール部24に挿通されて胴体20の柱軸に沿って伸びる状態に配置されている。さらに、当該金属基体管12Aの後端部(図1において下端部)が、金属ベース35の貫通孔35Dに挿通されると共に最後端が第3凹所35F内に突出する状態において、当該貫通孔35Dに銀ロウ等の導電性のロウ材によって封着され、これにより、電極部12Bと金属ベース35とが電気的に接続されている。一方、金属棒15の後端部は、金属ベース35の第3凹所35F内において、コバール製の継手管39を介してコバール線34に電気的に接続されている。そして、このコバール線34が、蓋部材37の貫通孔37Aに外部に突出する状態に挿通されて、当該貫通孔37に銀ロウ等のロウ材によって封着される。
具体的には、放電灯用電極22は、電極部12Bが放電空間S内に配置されると共に、金属基体管12Aが当該胴体20のホール部24に挿通されて胴体20の柱軸に沿って伸びる状態に配置されている。さらに、当該金属基体管12Aの後端部(図1において下端部)が、金属ベース35の貫通孔35Dに挿通されると共に最後端が第3凹所35F内に突出する状態において、当該貫通孔35Dに銀ロウ等の導電性のロウ材によって封着され、これにより、電極部12Bと金属ベース35とが電気的に接続されている。一方、金属棒15の後端部は、金属ベース35の第3凹所35F内において、コバール製の継手管39を介してコバール線34に電気的に接続されている。そして、このコバール線34が、蓋部材37の貫通孔37Aに外部に突出する状態に挿通されて、当該貫通孔37に銀ロウ等のロウ材によって封着される。
〔陽極〕
陽極23は、棒状部23aの端部に、先端に向かって小径となるテーパー状の先端部23bを有する略柱状の、易電子放出物質を含むタングステンあるいは純タングステン等の高融点金属よりなるものである。
陽極23は、先端部23bの先端が放電空間S内において放電灯用電極22の先端と対向する状態に配置されると共に、棒状部23aの基端部が例えば金属リング25の円周上にほぼ等間隔になるように設けた3本の導電性支持部材27によって支持されている。
陽極23は、棒状部23aの端部に、先端に向かって小径となるテーパー状の先端部23bを有する略柱状の、易電子放出物質を含むタングステンあるいは純タングステン等の高融点金属よりなるものである。
陽極23は、先端部23bの先端が放電空間S内において放電灯用電極22の先端と対向する状態に配置されると共に、棒状部23aの基端部が例えば金属リング25の円周上にほぼ等間隔になるように設けた3本の導電性支持部材27によって支持されている。
導電性支持部材27は、例えば耐熱性と溶接性を考慮したモリブデン等からなり、放電空間S内において、金属リング25の半径方向内方に伸びるよう配置されている。導電性支持部材27の先端部は陽極23の基端部にロウ付け等によって溶接されており、基端部はロウ付け等によって金属リング25に固定されている。または、陽極23の基端部から径方向に伸びるよう3本の導電性支持部材27の先端部が当該陽極23の基端部に溶接されてなる構造体が、金属リング25内に嵌め合わされることによって、導電性支持部材27が固定されていてもよい。
陽極23は、導電性支持部材27、金属リング25および第1の金属筒体28によって、溶接または嵌め合わせによる接触により、外部に電気的に接続されている。
放電空間S内には、例えばキセノンガスまたはクリプトンガスからなる放電物質が封入されている。動作中に発生する不純ガスを吸収するため、必要に応じてゲッターが封入されていてもよい。
放電物質の封入圧は、0.1〜30気圧であることが好ましい。
放電物質の封入圧は、0.1〜30気圧であることが好ましい。
フラッシュランプとして可視光を出射するものとして構成する場合は、放電物質としてキセノンガスを封入すると共に、胴体20の反射面20aを、銀の蒸着膜からなるものとすることが好ましい。
また、フラッシュランプとして真空紫外光を出射するものとして構成する場合は、クリプトンガスを封入すると共に、胴体20の反射面20aを、アルミニウムの蒸着膜からなるものとすることが好ましい。
また、フラッシュランプとして真空紫外光を出射するものとして構成する場合は、クリプトンガスを封入すると共に、胴体20の反射面20aを、アルミニウムの蒸着膜からなるものとすることが好ましい。
上記のフラッシュランプ10の寸法の一例を挙げると、胴体20の全長が20mm、外径が32mm、ホール部24の径が5.5mm、放電灯用電極22を構成する金属管12の電極部12Bの外径が4mm、長さが4mm、金属管12の金属基体管12Aの外径が2mm、内径が1.4mm、絶縁層18を構成する絶縁管の外径が1.2mm、内径が0.8mm、金属棒15(トリガープローブ)の外径が0.5mm、陽極23の全長が23mm、直径が4mm、窓部材30の外径が24.89mm、厚み3mm、窓支持部材31の外径が31.5mmである。
図4は、図1のショートアーク型フラッシュランプの点灯用回路の具体例を示す説明図である。この点灯用回路においては、直流電源50に接続されたコンデンサ53の高電圧側に陽極23が電気的に接続され、当該コンデンサ53の低電圧側に、金属ベース35を介して放電灯用電極22の金属基体管12Aが接続されることにより、フラッシュランプ10が接続されている。
一方、トリガー回路55の高圧出力が、コバール線34を介してトリガープローブである金属棒15に接続されている。このトリガー回路55とトリガープローブとの間には、コンデンサなどの素子が挿入されていてもよい。
コンデンサ53とフラッシュランプ10との間、および、トリガー回路55とコバール線34との間には、インピーダンス成分56,58が挿入されていてもよい。また、コンデンサ53とフラッシュランプ10との間のインピーダンス成分56と直列に、または、インピーダンス成分56の代わりに、ダイオードなどの整流素子が挿入されていてもよい。
一方、トリガー回路55の高圧出力が、コバール線34を介してトリガープローブである金属棒15に接続されている。このトリガー回路55とトリガープローブとの間には、コンデンサなどの素子が挿入されていてもよい。
コンデンサ53とフラッシュランプ10との間、および、トリガー回路55とコバール線34との間には、インピーダンス成分56,58が挿入されていてもよい。また、コンデンサ53とフラッシュランプ10との間のインピーダンス成分56と直列に、または、インピーダンス成分56の代わりに、ダイオードなどの整流素子が挿入されていてもよい。
以上のような構成を有するフラッシュランプ10においては、まず、直流電源50からの電圧によりコンデンサ53が充電される。このコンデンサ53が所定の電圧まで充電された状態において、トリガー回路55により、金属管12とトリガープローブである金属棒15との間に、2〜20kVのパルス状のトリガー電圧が印加される。これにより、金属基体管12Aまたは電極部12Bと、トリガープローブである金属棒15との間に予備放電が発生する。次いで、放電灯用電極22の電極部12B(陰極)と陽極23との間に絶縁破壊が生じ、コンデンサ53に蓄えられた電荷が電極間を通過して放電されることにより、封入された放電物質が発光する。
本発明のフラッシュランプ10によれば、一方の電極として、金属管12と当該金属管12の内部に挿入された金属棒15とが絶縁層18を介して配置されてなる構成の放電灯用電極22が用いられる。従って、基本的にトリガープローブの機能を得ることができる。しかも、胴体20の反射面10aにトリガープローブ等を挿通するための貫通孔を別個に設けることや、放電灯用電極22を挿通するための胴体20の貫通孔を大きな径のものとする必要がない。これにより所期の反射面20aを確保することができること、および、トリガープローブ等によって輝点から出射される光が遮られることが防止されることにより、高い光の利用効率が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、放電灯用電極の金属基体管として、図5に示されるように、前後方向に分割されたものを用いたフラッシュランプ11であってもよい。具体的には、このフラッシュランプ11は、先端側の金属基体管12A1および基端側の金属基体管12A2の2つが、Mo,Ni,コバールなどからなる継手管33によって接続する構成を有している。これ以外の構成は、図1に示すフラッシュランプ10と同じとされる。
このような構成を有することにより、基端側の金属基体管12A2の金属ベース35への封着、および、トリガープローブを構成する金属棒15に接続されたコバール線34の蓋部材37への封着を行った後に、電極部12Bを有する先端側の金属基体管12A1を接続する作製手順を採用することができる。その結果、電極部12Bがこれらの封着処理における高温に曝されないために、当該電極部12Bの汚染を防止することができる。
例えば、放電灯用電極の金属基体管として、図5に示されるように、前後方向に分割されたものを用いたフラッシュランプ11であってもよい。具体的には、このフラッシュランプ11は、先端側の金属基体管12A1および基端側の金属基体管12A2の2つが、Mo,Ni,コバールなどからなる継手管33によって接続する構成を有している。これ以外の構成は、図1に示すフラッシュランプ10と同じとされる。
このような構成を有することにより、基端側の金属基体管12A2の金属ベース35への封着、および、トリガープローブを構成する金属棒15に接続されたコバール線34の蓋部材37への封着を行った後に、電極部12Bを有する先端側の金属基体管12A1を接続する作製手順を採用することができる。その結果、電極部12Bがこれらの封着処理における高温に曝されないために、当該電極部12Bの汚染を防止することができる。
このフラッシュランプ11における放電灯用電極の金属ベース35への接合方法を、以下に示す。
図6は、図5のショートアーク型フラッシュランプの作製方法の一部の一例を示す概略図である。
まず、金属ベース35の貫通孔35Dに基端側の金属基体管12A2を貫通させて第3凹所35Fに突出させた状態において、銀ロウによって封着すると共に、排気管36を金属ベース35の第2凹所35Eに銀ロウによって封着する。その後、基端側の金属基体管12A2の先端部(図6において上端部)と先端側の金属基体管12A1に電極部12Bが固着された電極一体物の基端部(図6において下端部)とを、継手管33によってスポット溶接により接合する(図6(a)参照)。
一方、蓋部材37の貫通孔37Aにコバール線34を貫通させた状態において、銀ロウによって封着した後、コバール線34の先端部(図6において上端部)とトリガープローブとなる金属棒15の基端部(図6において下端部)とを継手管39によってスポット溶接により接合する(図6(b)参照)。次いで、蓋部材37をコバール管38に挿通した状態で銀ロウによって封着し、さらに、金属棒15を、絶縁層18を構成する管状の絶縁管に挿入し、低融点のガラスフリットなどによって固定して、金属棒と絶縁層の一体物を得る。
次いで、この金属棒と絶縁層の一体物を、金属棒15および絶縁層18が、金属ベース35に固定された基端側の金属基体管12A2および先端側の金属基体管12A1に挿通されると共に、コバール管38が金属ベース35の第3凹所35F内に嵌合された状態において、金属ベース35およびコバール管38を、TIG溶接によって気密に接合する(図6(c)参照)。これにより、このフラッシュランプ11における放電灯用電極を、金属ベース35に対して気密に接合することができる。
図6は、図5のショートアーク型フラッシュランプの作製方法の一部の一例を示す概略図である。
まず、金属ベース35の貫通孔35Dに基端側の金属基体管12A2を貫通させて第3凹所35Fに突出させた状態において、銀ロウによって封着すると共に、排気管36を金属ベース35の第2凹所35Eに銀ロウによって封着する。その後、基端側の金属基体管12A2の先端部(図6において上端部)と先端側の金属基体管12A1に電極部12Bが固着された電極一体物の基端部(図6において下端部)とを、継手管33によってスポット溶接により接合する(図6(a)参照)。
一方、蓋部材37の貫通孔37Aにコバール線34を貫通させた状態において、銀ロウによって封着した後、コバール線34の先端部(図6において上端部)とトリガープローブとなる金属棒15の基端部(図6において下端部)とを継手管39によってスポット溶接により接合する(図6(b)参照)。次いで、蓋部材37をコバール管38に挿通した状態で銀ロウによって封着し、さらに、金属棒15を、絶縁層18を構成する管状の絶縁管に挿入し、低融点のガラスフリットなどによって固定して、金属棒と絶縁層の一体物を得る。
次いで、この金属棒と絶縁層の一体物を、金属棒15および絶縁層18が、金属ベース35に固定された基端側の金属基体管12A2および先端側の金属基体管12A1に挿通されると共に、コバール管38が金属ベース35の第3凹所35F内に嵌合された状態において、金属ベース35およびコバール管38を、TIG溶接によって気密に接合する(図6(c)参照)。これにより、このフラッシュランプ11における放電灯用電極を、金属ベース35に対して気密に接合することができる。
また例えば、図7に示されるように、金属管12Sが、金属基体管およびこれの先端領域の外周面を覆う電極部が、互いに別部材として構成されずに、一体的に形成されたものであってもよい。
また例えば、図8に示されるように、金属管12Tが、電極部12TBが円管状の胴部12TB1と円錐台形状のテーパー部12TB2とを有する形状のものであってもよい。このようなテーパー部12TB2を有する電極部12TBによれば、光の放射効率を向上させることができる。
また例えば、金属管は、電極部の貫通孔の中途あるいは下端面と接合してもよい。
また例えば、図8に示されるように、金属管12Tが、電極部12TBが円管状の胴部12TB1と円錐台形状のテーパー部12TB2とを有する形状のものであってもよい。このようなテーパー部12TB2を有する電極部12TBによれば、光の放射効率を向上させることができる。
また例えば、金属管は、電極部の貫通孔の中途あるいは下端面と接合してもよい。
さらに例えば、絶縁層18は、管状の絶縁管を用いて形成することに限定されず、金属棒15および金属管12の間を、フリットガラスなどを用いて封着すると同時に当該フリットガラスによる絶縁層を形成してもよい。
また、蒸着法や湿式法などにより、金属棒15の周囲に一体的に絶縁性の厚膜を被覆することによって、絶縁層を形成してもよい。
また、蒸着法や湿式法などにより、金属棒15の周囲に一体的に絶縁性の厚膜を被覆することによって、絶縁層を形成してもよい。
10,11 フラッシュランプ
12,12S,12T 金属管
12A 金属基体管
12A1 先端側の金属基体管
12A2 基端側の金属基体管
12B 電極部
12h 貫通孔
12x 棒
12TB 電極部
12TB1 胴部
12TB2 テーパー部
15 金属棒
18 絶縁層
20 胴体
20a 反射面
20b 前面開口
21 スペーサリング
22 放電灯用電極
23 陽極
23a 棒状部
23b 先端部
24 ホール部
25 金属リング
26 スペーサリング
27 導電性支持部材
28 第1の金属筒体
28T TIG溶接部
29 第2の金属筒体
29T TIG溶接部
30 窓部材
31 窓支持部材
32 窓組立体
33 継手管
34 コバール線
35 金属ベース
35A 第1凹所
35B,35C,35D 貫通孔
35E 第2凹所
35F 第3凹所
36 排気管
37 蓋部材
37A 貫通孔
38 コバール管
38T TIG溶接部
39 継手管
40 胴体
41 反射面
42,43 電極
44 導電性支持部材
45 窓部材
47 トリガープローブ支持部材
48 トリガープローブ
48a 先端
50 直流電源
53 コンデンサ
55 トリガー回路
56,58 インピーダンス成分
S 放電空間
12,12S,12T 金属管
12A 金属基体管
12A1 先端側の金属基体管
12A2 基端側の金属基体管
12B 電極部
12h 貫通孔
12x 棒
12TB 電極部
12TB1 胴部
12TB2 テーパー部
15 金属棒
18 絶縁層
20 胴体
20a 反射面
20b 前面開口
21 スペーサリング
22 放電灯用電極
23 陽極
23a 棒状部
23b 先端部
24 ホール部
25 金属リング
26 スペーサリング
27 導電性支持部材
28 第1の金属筒体
28T TIG溶接部
29 第2の金属筒体
29T TIG溶接部
30 窓部材
31 窓支持部材
32 窓組立体
33 継手管
34 コバール線
35 金属ベース
35A 第1凹所
35B,35C,35D 貫通孔
35E 第2凹所
35F 第3凹所
36 排気管
37 蓋部材
37A 貫通孔
38 コバール管
38T TIG溶接部
39 継手管
40 胴体
41 反射面
42,43 電極
44 導電性支持部材
45 窓部材
47 トリガープローブ支持部材
48 トリガープローブ
48a 先端
50 直流電源
53 コンデンサ
55 トリガー回路
56,58 インピーダンス成分
S 放電空間
Claims (3)
- 外形が柱状であり、内部に、前方に開口する凹状に湾曲した反射面を有する絶縁性の胴体と、
当該胴体の前面開口を塞ぐ状態に、断面U字状のリング形状の窓支持部材を介して第1の金属筒体によって当該胴体の前方に連結された窓部材と、
前記胴体の後方に第2の金属筒体によって連結された金属ベースと、
前記胴体の反射面に囲まれて形成される放電空間において互いに対向して配置された第1の電極および第2の電極とを備え、
前記胴体においては、反射面の底部に開口する状態に、柱軸方向に伸びる貫通孔が形成されると共に、前記金属ベースにおいては、前記胴体の貫通孔に対応する位置に、胴体の柱軸方向に沿った方向に伸びる貫通孔が形成されており、
前記第1の電極が、前記胴体の貫通孔および金属ベースの貫通孔を挿通する状態に伸びて気密に封止されると共に、前記第2の電極が、前記胴体と前記窓支持部材との間に介在して配置された金属リングに電気的に接続されて支持され、
前記放電空間に放電物質が気密に封入されてなるショートアーク型フラッシュランプであって、
前記第1の電極が、金属管と当該金属管の内部に挿入された金属棒とが絶縁層を介して配置されてなり、前記金属棒および前記金属管の一方が放電電極として機能すると共に、前記金属棒および前記金属管の他方が始動用補助電極として機能するものからなることを特徴とするショートアーク型フラッシュランプ。 - 前記反射面は、回転楕円面または回転放物面であり、
当該反射面の焦点が、前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置されていることを特徴とする請求項1に記載のショートアーク型フラッシュランプ。 - 前記放電物質が、キセノンガスまたはクリプトンガスであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショートアーク型フラッシュランプ。
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