JP2016075981A - 情報処理装置、端末装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、端末装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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義典 長井
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一博 阿部
Kazuhiro Abe
一博 阿部
道明 居谷
Michiaki Itani
道明 居谷
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Abstract

【課題】乗用旅客車両の運用効率を向上させる、情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置10Aは、乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得部141と、車両データのうち、乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測部134と、を備える。【選択図】図13

Description

本発明は、旅客運送の分野において用いられる情報処理装置、端末装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
旅客運送業では、短時間により多くの旅客を運ぶことが収益の向上に繋がる。そこで、例えば、タクシー事業などにおいて、運用中の各車両から営業に関する情報を収集し、運転手に提示することにより、各車両の運用効率を向上することが考えられている。例えば、車両配車の需要の大きさを、各車両に対し他の車両の位置情報とともにマーク表示させることが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−65396号公報
しかしながら、上述のような技術では、乗客を拾う場所が不明である。よって、旅客自動車運送事業者は、走行しながら乗客を拾わなければならない。このため、旅客自動車運送事業者は、業務効率を必ずしも向上させられない場合があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる情報処理装置、端末装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び当該乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得部と、前記車両データのうち、前記乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測部と、を備える情報処理装置である。
ここでいう乗り場には、駅前や空港にあったり、タクシー会社が公式に用意しているような、いわゆるタクシー乗り場を含むが、それだけに限らず、その付近でタクシーが客を乗せる頻度が高く、事実上、タクシー乗り場の役目を果たしているような場所も含んでも構わない。そこにタクシーが向かうことにより、客を乗せることができる可能性が高い場所であれば、乗り場と考えることができる。
(2)また、本発明の一態様は、上記(1)に記載の情報処理装置において、前記予測部は、前記車両データに基づき前記ピックアップ位置における待ち時間を求め、求めた待ち時間に基づき前記予測乗り場における待ち時間を求める。
(3)また、本発明の一態様は、上記(1)又は(2)に記載の情報処理装置において、前記予測部は、前記ピックアップ位置を中心とした範囲に進入したときから前記乗用旅客車両が前記ピックアップ位置に到達するまでの時間を前記待ち時間として求める。
(4)また、本発明の一態様は、上記(1)から(3)のいずれかに記載の情報処理装置であって、前記車両データに基づき、前記予測乗り場における前記乗用旅客車両の需要数を求める演算部をさらに備える。
(5)また、本発明の一態様は、上記(1)から(4)のいずれかに記載の情報処理装置において、前記予測部は、指定された地域に含まれる前記予測乗り場を予測する。
(6)また、本発明の一態様は、上記(1)から(4)のいずれかに記載の情報処理装置において、前記予測部は、拡大が指示された地域に含まれる前記予測乗り場を予測する。
(7)また、本発明の一態様は、乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき予測される予測乗り場を表示部に表示させる表示処理部、を備える端末装置である。
(8)また、本発明の一態様は、上記(7)に記載の端末装置において、前記表示処理部は、地図上に前記予測乗り場に対応付けて前記予測乗り場における待ち時間、又は、前記予測乗り場における前記乗用旅客車両の需要数を表示させる。
(9)また、本発明の一態様は、乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び当該乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得手順と、前記車両データのうち、前記乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測手順と、を備える情報処理方法である。
(10)また、本発明の一態様は、コンピュータに、乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び当該乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得手順、前記車両データのうち、前記乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測手順、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムの概要を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の概略機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る車両データの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ変換データの第1例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ変換データの第2例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るパラメータ変換データの第3例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置の概略機能構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置による表示の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置によるモデル生成処理の流れの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る情報処理システムによる処理の流れの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置の概略機能構成を示すブロック図である。 セントロイド初期位置について説明するための図である。 ピックアップ位置が属する所属セントロイド初期位置について説明するための図である。 クラスタリング解析処理の処理フローについて説明するためのフローチャートである。 セントロイドの統合処理の一例について説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置による処理の流れの一例を示す図である。 予測乗り場をプロットした地図データの一例を示す図である。 予測乗り場をプロットした地図データの一例を示す図である。 予測乗り場をプロットした地図データの一例を示す図である。 予測乗り場をプロットした地図データの一例を示す図である。 予測乗り場をプロットした地図データの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る情報処理装置によるモデル生成処理の流れの一例を示す図である。 本発明の各実施形態に係る情報処理装置及びその周辺装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照して、第1の実施形態の概要について説明する。
図1は、情報処理システム1の概要を示す概念図である。
情報処理システム1は、情報処理装置10と、複数の車両20−1、20−2、…と、複数の車両20−1、20−2、…のそれぞれに1台ずつ搭載された車載端末である複数の端末装置30−1、…と、車両データ管理装置40と、を含む。複数の車両20−1、20−2、…は、1台以上の任意の数である。複数の車両20−1、20−2、…の数に応じて、複数の端末装置30−1、…も、1台以上の任意の数である。以下では、一群の車両20−1、20−2、…を、台数に関わりなく車両20と称し、一群の端末装置30−1、…を、台数に関わりなく端末装置30と称して説明する。
車両20は、乗客を運ぶ乗用旅客車両であり、例えば、タクシー、ハイヤー、バスなどの乗用旅客自動車である。また、車両20は、自動車以外の車両であってもよく、例えば、人力車、自転車タクシー、馬車などであってもよい。このように、車両20の輸送手段は、任意である。以下では、一例として、車両20がタクシーであるとして説明する。また、以下では、車両20により輸送される旅客、すなわち車両20の乗客を「客」という。
車両20は、営業状態が変化する。車両20の営業状態とは、車両20の動態すなわちステータスである。車両20営業状態には、例えば、実車、空車、迎車、回送などが含まれる。車両20の営業状態は、例えば、各車両が備えるメータ器(タクシーメータ)に連動して切り替えられる。メータ器は、例えば、車両20の内部に搭載される実空車表示機(スーパーサイン)21(図1における21−1、21−2)と接続されている。車両20の営業状態は、実空車表示機に表示される。
実車とは、車両20が客を乗せている状態である。実車状態において、車両20は、その実空車表示機21に「賃走」を表示する。
空車とは、車両20が客を乗せていない状態である。空車状態において、車両20は、その実空車表示機21に「空車」を表示する。
迎車とは、車両20が客を迎えに行っている状態である。迎車状態において、車両20は、その実空車表示機21に「迎車」を表示し、空車ではないことを明示する。
回送とは、車両20が給油、食事、休憩、帰庫などのために空車で走行している状態である。回送状態において、車両20は、その実空車表示機21に回送を表示する。
車両20は、解析装置22(図2)を備える。解析装置22は、自車両の位置を示す車両位置情報と、自車両の営業状態を示す営業状態情報とを定期的に検出する。解析装置22が検出した車両位置情報及び営業状態情報を含む車両データは、情報処理装置10による処理に用いられる。
解析装置22は、車両データを情報処理装置10に送信する。
情報処理装置10は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。情報処理装置10は、車両20の解析装置22からネットワークNWを介して車両データを取得する。そして、情報処理装置10は、取得した車両データに基づき、所定の区域における旅客数に関する予測値を算出するためのモデルを生成する。例えば、情報処理装置10は、営業状態が変化したときの車両の位置に基づき、モデルを生成する。情報処理装置10は、生成したモデルに基づいて、所定の区域における旅客数に関する予測値であって、現在の状況に応じた予測値を演算する。所定の区域は、例えば、端末装置30からネットワークNWを介して受信する操作データにより指定される。また、現在の状況は、例えば、端末装置30からネットワークNWを介して受信する操作データにより指定される。
実施形態において、操作データは、例えば、端末位置情報と、端末時点情報とを含む。端末位置情報は、予測値を要求したときの端末装置30の位置を示す。実施形態において、端末装置30は、車両20に搭載されている。このため、端末装置30の位置は、車両20の位置と言い換えることができる。端末時点情報は、ユーザから指定された日時を示す。なお、端末時点情報は、ユーザから乗用旅客車両の需要数等を示す情報の提供が要求されたときの日時を示す情報であってもよい。この場合、端末装置30は、情報の提供を要求する操作がユーザから入力されたときを示す端末時点情報を生成し、ネットワークNWを介して情報処理装置10に送信する。
また、情報処理装置10は、車両データに基づいて、当該所定の区域に存在する車両20のうち、空車状態である車両20の数を演算する。情報処理装置10は、演算した旅客数に関する予測値と、空車状態の車両20の数とを端末装置30に送信する。
端末装置30は、ユーザから受け付けた操作を示す操作データを情報処理装置10に送信する。本実施形態において、上述したように、操作データは、情報の提供が要求された日時を示す端末時点情報を含む。端末装置30は、端末装置30から情報の提供が要求された日時に応じた表示情報を、情報処理装置10から受信する。端末装置30は、受信した表示情報に基づき、地図に示す地域における旅客数に関する予測値等を、その画面の地図上に表示する。なお、端末装置30は、地図に示す地域に存在した車両20のうち、空車状態の車両20の数を地図上に表示してもよい。
また、端末装置30は、端末装置30が存在する位置を情報処理装置10に送信してもよい。この場合、端末装置30は、端末装置30が存在する地図を表示させるとともに、地図上に、旅客数に関する予測値や、空車状態の車両20の数等を表示させる。
これにより、ユーザは、所定の区域における旅客数に関する予測値と空車状態の数とを認識することができるため、旅客を探しやすい区域を特定することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
なお、モデルとは、例えば、数理モデル又は統計モデルのことである。以下では、重回帰分析により旅客数に関する予測値を算出するための数式モデルを生成する態様について説明する。モデルの生成手法には、重回帰分析以外の公知の任意の手法を採用可能である。情報処理装置10は、例えば、ニューラルネットワークやクラスタリングなどの任意のアルゴリズムに基づくモデルを生成してもよい。また、情報処理装置10は、モデルの精度を高めるための公知の技術を採用してよい。具体的には、情報処理装置10は、例えば、重回帰分析における多重共線性の問題を解消するために、モデルの入力パラメータについて、相関性分析を行う機能を有してもよい。
なお、本実施形態において、所定の区域とは、車両20の営業区域を複数に細分化した区域(以下、「セグメント」と称する。」である。セグメントの範囲は、任意に定めてよく、例えば、車両20の営業区域全域であってもよい。以下では、一例として、各セグメントがそれぞれ四辺の距離が等しい正方形の領域であり、車両20の営業区域は、複数のセグメントから構成され、各セグメントの四辺が地球上の緯線と経線とにそれぞれ平行な矩形の領域であるとして説明する。
なお、所定の区域における旅客数に関する予測値とは、当該所定の区域(セグメント)内において車両20により輸送される客の数に関する予測値である。言い換えると、所定の区域における旅客数に関する予測値とは、所定の区域において予測される車両20の利用数に関する予測値である。セグメント内で車両20により輸送される客の数とは、例えば、所定の区域内で乗車又は降車などする客の数である。特に車両20の輸送力が一定である場合、客の数と当該客を輸送するための車両20の数とは相関する。すなわち、車両20の需要数(必要数)は、客の数に関する数値である。以下では、一例として、所定の区域における旅客数に関する予測値を、所定の区域における車両20の需要数であるとして説明する。
なお、予測値とは、モデルから演算される出力値という意味であって、過去、現在、未来のいずれの時点における値であってもよい。
なお、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要と供給とのバランスを示す情報である。具体的には、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要数と、空車状態の車両20との数とを表す情報である。また、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要数と、空車状態の車両20の数との比率や差を表す情報である。このように、端末装置30は、比率や差を表示することにより、ユーザは、例えば、1つの数値を確認するだけで、車両20の需要と供給のバランスを確認することができる。また、旅客数に関する予測値に基づく情報とは、例えば、車両20の需要数と、空車状態の車両20の数との大小関係を表す情報である。当該情報は、例えば、セグメントや文字情報の色分けなどにより表示されてもよい。
以下では、一例として、端末装置30が、旅客数に関する予測値に基づく情報として、車両20の需要数と、空車状態の車両20との数とを表示する例について説明する。
なお、営業状態情報の変化とは、時系列データである車両データの営業状態情報が示す営業状態が、直前の車両データに対応する営業状態とは異なる営業状態に変化したことである。つまり、あるタイミングで車両20が検出した営業状態と、その次のタイミングで検出した営業状態とが異なることをいう。以下では、情報処理装置10が「空車」、「迎車」、「回送」などの「実車」以外の営業状態から、「実車」の営業状態への変化に基づいて、車両20の需要数を演算する態様について説明する。なお、この営業状態の変化は、車両20が客をピックアップしたことを示す。
なお、時点とは、時間の流れの上のある1点のことであり、例えば、日付や時刻である。以下では、時点が日付と時刻との組み合わせの日時である例について説明する。
なお、車両20は、1つの旅客自動車運送事業者により、運用される車両であってもよいし、複数の旅客自動車運送事業者により運用される車両であってもよい。
なお、以下において、ユーザは、それぞれ、車両20及び端末装置30を1台ずつ利用するユーザ(車両20の運転手又はその助手)であるとして説明する。
次に、図2を参照しながら、情報処理装置10及びその周辺装置の構成について説明する。
図2は、情報処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、車両20に搭載された解析装置22と、端末装置30と、車両データ管理装置40と、気象データ管理装置50と、地図データ管理装置60と、を含んで構成される。これらの装置は、ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続されている。
ネットワークNWは、WAN(Wide Area Network)及びLAN(Local Area Network)などによって構成される情報通信ネットワークである。WANは、例えば、携帯電話網、PHS(Personal Handy−phone System)網、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)、専用通信回線網、及びVPN(Virtual Private Network)などによって構成される。
情報処理装置10及び端末装置30の構成については、後述する。
車両20の備える解析装置22は、通信部221と、測位部222と、状態検出部223と、制御部224と、を含んで構成される。解析装置22の主要部分は、例えば、メータ器に内蔵される。測位部222は、車両20に搭載されたカーナビゲーション(不図示)を流用するものであってもよい。
通信部221は、通信用インターフェースを備え、ネットワークNWに接続されている他の装置と通信する。
測位部222は、例えば、GPS(Global Positioning System)センサを備え、自車両20の位置を測定する。なお、測位部222は、GPS以外の任意の方法で自車両20の位置を測定してもよい。測位部222は、例えば、位置が既知である携帯電話網の複数の無線基地局や無線LANの複数のアクセスポイントからの電波の強度に基づいて、自装置の位置を推定する方法などを用いて、自車両20の位置を測定してもよい。
状態検出部223は、車両20の営業状態を検出する。状態検出部223は、例えば、車両20が備えるメータ器から営業状態についての情報を取得する。
制御部224は、少なくとも、測位部222が測定した位置を示す車両位置情報と、状態検出部223が検出した営業状態を示す営業状態情報と、タイムスタンプ(日時)を示す車両時点情報とを含み、これらを対応付けた車両データを生成する。車両データは、例えば、車両位置情報と、営業状態情報と、車両時点情報とを含む。車両位置情報とは、車両の位置を示す情報であって、測位部222が測定した位置を示す情報である。営業状態情報とは、車両20の営業状態を示す情報であって、状態検出部223が検出した営業状態を示す情報である。車両時点情報とは、車両データが取得された日時を示す情報である。
制御部224は、通信部221を介して、生成した車両データを車両データ管理装置40に送信する。
なお、解析装置22は、任意の時間間隔で、車両データを生成し、生成した車両データを車両データ管理装置40に送信してよい。以下では、一例として、当該時間間隔は、30秒であるとして説明する。
車両データ管理装置40は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。車両データ管理装置40は、車両20から受信する車両データを記憶する車両データ記憶部41を備える。また、車両データ管理装置40は、情報処理装置10から車両データの取得要求を受信する。ここで、車両データの取得要求は、例えば、期間、位置などの車両データを特定するための情報を含む。車両データ管理装置40は、情報処理装置10から受信した取得要求に基づいて、取得要求に該当する車両データを車両データ記憶部41から抽出する。そして、車両データ管理装置40は、抽出した車両データを、情報処理装置10に送信する。
気象データ管理装置50は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。気象データ管理装置50は、車両20の営業区域における気象を示す気象データを記憶する気象データ記憶部51を備える。気象データ管理装置50は、情報処理装置10から気象データの取得要求を受信する。ここで、気象データの取得要求は、期間、位置などの気象データを特定するための情報を含む。気象データ管理装置50は、情報処理装置10から受信した取得要求に基づいて、取得要求に該当する気象データを気象データ記憶部51から抽出する。そして、気象データ管理装置50は、抽出した気象データを、情報処理装置10に送信する。
地図データ管理装置60は、例えば、サーバ装置などの電子機器である。地図データ管理装置60は、地図を示す地図データを記憶する地図データ記憶部61を備える。地図データ管理装置60は、情報処理装置10から地図データの取得要求を受信する。ここで、地図データの取得要求は、位置情報を含む。地図データ管理装置60は、情報処理装置10から受信した取得要求に基づいて、取得要求に該当する地図データを地図データ記憶部61から抽出する。地図データ管理装置60は、抽出した地図データを情報処理装置10に送信する。
次に、図3を参照して、情報処理装置10の構成について説明する。
図3は、情報処理装置10の概略機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を含む。
通信部11は、受信部111及び送信部112を備え、その通信用インターフェースを用いて、ネットワークNWに接続されている他の装置と通信する。
記憶部12は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などである。また、記憶部12は、HDD(Hard Disc Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリなどであってもよい。記憶部12は、情報処理装置10が備えるCPU(Central Processing Unit、不図示)が実行するための各種プログラムや、CPUが実行した処理の結果などを記憶する。例えば、記憶部12は、例えば、セグメントの境界を示す情報を記憶する。
また、記憶部12は、セグメント変換データを記憶するセグメントデータ記憶部121、パラメータ変換データを記憶するパラメータ変換データ記憶部122、及びモデルデータを記憶するモデル記憶部123として機能する。制御部13については後述する。
ここで、図4から図7を参照して、情報処理装置10において利用される各種データについて説明する。
まず、図4を参照して、車両データについて説明する。
図4は、車両データの一例を示す図である。
車両データは、車両番号情報(車両番号)、車両時点情報(日時)、位置情報(緯度、経度)、営業状態情報(営業状態)、及び速度情報(速度)を含み、これらを対応付けて構成される。なお、位置情報(緯度、経度)は、上述の車両位置情報に対応する情報である。
車両番号情報は、車両20を識別するための車両識別情報である。
車両時点情報は、車両データが生成された日時を示す情報である。図4に示される例において、車両時点情報は、車両データが含む位置情報に示される位置が解析装置22の測位部222(図2)により測位された日時を示す。
車両位置情報は、車両20の位置を示す情報である。図4に示される例において、車両位置情報は、緯度と経度とにより表される。なお、車両時点情報及び車両位置情報は、車両20の車載端末である端末装置30により検出されてもよい。
営業状態情報は、車両20の営業状態を示す情報である。図4に示される例において、営業状態情報は、対応する車両時点情報が示す時点における車両20の営業状態を示す。
速度情報は、車両20の速度を示す情報である。図4に示される例において、速度情報は、対応する車両時点情報が示す時点における車両20の速度を示す。
行L11の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」、車両時点情報「2013/11/05 11:15:23」、車両位置情報(緯度)「x1」、車両位置情報(経度)「y1」、営業状態情報「迎車」、及び速度情報「0 km/h」を対応付けている。すなわち、行L11の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」が示す車両20が、日時「2013年11月5日 11時15分23秒」に、緯度「x1」、経度「y1」の地点に停車(すなわち、「0 km/h」の速度)しており、営業状態が「迎車」であったことを表す。
また、行L12の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」、車両時点情報「2013/11/05 11:15:53」、車両位置情報(緯度)「xx」、車両位置情報(経度)「yy」、営業状態情報「実車」、及び速度情報「20 km/h」を対応付けている。すなわち、行L12の車両データは、車両番号情報「あ 12−34」が示す車両20が、日時「2013年11月5日 11時15分53秒」に、緯度「xx」、経度「yy」の地点を「20 km/h」の速度で走行し、営業状態が「実車」であったことを表す。
本実施形態において、車両データは、30秒間隔で生成されるため、行L12の車両データは、行L11の車両データの次に生成されたデータである。そして、行L11の車両データと、行L12の車両データとを比較すると、営業状態が「迎車」から「実車」に変化している。従って、行L11及び行L12の車両データから、「2013年11月5日 11時15分23秒」から日時「2013年11月5日 11時15分53秒」までの間に、車両番号情報「あ 12−34」が示す車両20が客をピックアップしたことが示される。客をピックアップするとは、車両20が客を乗せて、メータ器の賃走のボタンが押されることで営業状態が変化することである。これに対し、車両20が客を降ろしたときは、営業状態が「実車」から「空車」などの実車以外の状態に営業状態が変化した場合は、車両20が客を降ろしたことが示される。
次に、気象データについて説明する。
気象データには、車両20の営業区域における過去、現在の気象についての実績データと、未来の気象についての予測データとがある。すなわち、気象データは、時間(日時、期間など)の情報を含み、当該時間の情報と気象情報とが対応付けられて、構成される。気象データが含む気象情報には、天気を示す天気情報、気温を示す気温情報、降雨量を示す降雨量情報、降雪量を示す降雪量情報、風速を示す風速情報などがある。気象情報は、車両20の営業区域におけるセグメント毎の気象を示してもよいし、隣接する複数のセグメントの気象を示してもよい。
セグメント変換データは、車両データに含まれる車両位置情報に対応するセグメントを特定するための規則を定めるデータである。ここで、各セグメントは、四辺の長さをそれぞれhとする正方形の領域であり、緯度方向の識別番号iLatと、経度方向の識別番号iLonとにより識別される。この場合、セグメント変換データが定める規則は、例えば、以下の式(1)及び(2)により示される。なお、識別番号iLat及びiLonは、それぞれ、0から始まり、緯度及び経度に応じた昇順の連続した番号である。
Lat=(xLat−Lat)÷h ・・・(1)
Lon=(xLon−Lon)÷h ・・・(2)
ここで、xLat及びxLonは、それぞれ、車両データに含まれる車両位置情報が示す緯度及び経度である。また、Lat及びLonは、それぞれ、車両20の営業区域のうち採用の緯度及び経度である。
次に、パラメータ変換データについて説明する。
パラメータ変換データは、車両データ及び気象データが含む情報のうち、文字列などにより表現される情報を情報処理装置10が生成するモデルに適した数値のパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
本実施形態に係るパラメータ変換データには、時間帯変換データ、曜日変換データ、及び天気変換データがある。
次に、図5を参照して、時間帯変換データについて説明する。図5は、時間帯変換データの例を示す図である。
時間帯変換データは、車両データに含まれる車両時点情報を、対応する時間帯に関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
図5(a)は、1日を1時間単位の24の時間帯とした場合に対応するパラメータに変換する規則を表す図である。
図5(a)の先頭行の各項目は、それぞれ、時間帯に関するパラメータを表す。これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表される。そして、これらのパラメータは、それぞれ、排他的なパラメータである。すなわち、車両時点情報は、「0時台」、「1時台」、…、「23時台」のいずれかに分類され、当該分類されたパラメータの値が「1」となり、それ以外のパラメータは「0」となる。例えば、図4の行L11に示される車両データの場合、車両時点情報は、「2013/11/05 11:15:23」である。従って、図5(a)に示される時間帯変換データに基づくと、この車両時点情報が示す時刻は11時台であるため、パラメータ「11時台」の値が「1」であり、その他「0時台」〜「10時台」及び「12時台」〜「23時台」のパラメータの値は「0」である。
図5(b)は、車両時点情報を、1日を早朝、朝、昼、夜、及び深夜という時間帯とした場合に対応するパラメータに変換するための規則を表す図である。
図5(b)の先頭行の各項目は、それぞれ、「早朝」、「朝」、「昼」、「夜」、及び「深夜」の時間帯に関するパラメータを表す。図5(a)示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「早朝」、「朝」、「昼」、「夜」、「深夜」の各パラメータは、それぞれ、例えば、車両時点情報が示す時刻が4時台から7時台であるか否か、8時台から11時台であるか否か、12時台から16時台であるか否か、17時台から23時台であるか否か、0時台から3時台であるか否かを表すパラメータである。例えば、図4の行L11に示される車両データの場合、車両時点情報は、「2013/11/05 11:15:23」であるため、図5(b)に示される時間帯変換データに基づくと、パラメータ「朝」の値が「1」であり、その他「早朝」、「昼」、「夜」、及び「深夜」のパラメータの値は「0」である。
図5(a)及び図5(b)を用いて説明したように、情報処理装置10は、同一の情報を任意の規則に基づいてパラメータに変換してよい。以下では、時間帯変換データは、図5(a)に示される規則を定めるデータであるとして説明する。
曜日変換データは、車両データに含まれる車両時点情報を、対応する曜日に関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
図6は、曜日変換データの一例を示す図である。
図6の先頭行の各項目は、それぞれ、「月」、「火」、「水」、「木」、「金」、「土」、「日」の曜日に関するパラメータを表す。図5(a)に示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「月」、「火」、…、「日」の各パラメータは、それぞれ、車両時点情報が示す日付が「月」曜日であるか否か、「火」曜日であるか否か、…、「日」曜日であるか否かを表すパラメータである。例えば、図4の行L11に示される車両データの場合、車両時点情報は、「2013/11/05 11:15:23」である。従って、図6に示される曜日変換データに基づくと、この車両時点情報が示す曜日は、火曜日であるため、パラメータ「火」の値が「1」であり、その他「月」、「水」、…、「日」のパラメータの値は「0」である。
天気変換データは、気象データに含まれる気象情報の天気情報を、対応する天気に関するパラメータに変換するための規則を定めるデータである。
図7は、天気変換データの一例を示す図である。
図7の先頭行の各項目は、それぞれ、「晴」、「曇」、「雨」、「雪」、及び「雷」の天気に関するパラメータを表す。図5(a)示される例と同様に、これらのパラメータは、真を表す「1」、又は、偽を表す「0」の2値のいずれかにより表され、それぞれが、排他的なパラメータである。「晴」、…、「雷」の各パラメータは、それぞれ、天気情報が示す天気が晴れであるか否か、…、雷であるか否かを表すパラメータである。このうち、天気情報が示す天気が雷を伴う場合は、晴れ、曇り、雨、又は雪であるか否かに関わらず、「雷」のパラメータの値を「1」とし、その他「晴」、「曇」、「雨」、及び「雪」のパラメータの値を「0」とする。
なお、天気に関するパラメータは、それぞれが排他的なパラメータでなくてもよい。具体的には、例えば、天気情報が雷を伴う曇りを表す場合、情報処理装置10は、「雷」と「曇」とのパラメータの値を、それぞれ「1」としてもよい。また、例えば、天気情報が雨ときどき雪を表す場合、情報処理装置10は、「雨」と「雪」とのパラメータの値を「1」とし、その他のパラメータの値を「0」としてもよい。このように、情報処理装置10は、気象データに含まれる気象情報に応じて、複数の天気に関するパラメータの値を「1」としてもよい。
図3に戻り、情報処理装置10(図2)の制御部13ついて説明する。
制御部13が有する機能の一部又は全ては、例えば、情報処理装置10が備えるCPU(不図示)が記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
制御部13は、取得部14、モデル生成部131、演算部132、及び出力データ生成部133として機能する。
取得部14は、通信部11を介して、ネットワークNW(図2)に接続されている他の装置から各種データを取得する。取得部14は、車両データ取得部141、気象データ取得部142、操作データ取得部143、及び地図データ取得部144として機能する。
車両データ取得部141は、送信部112を介して車両データの取得要求を車両データ管理装置40(図2)に送信する。車両データ取得部141は、受信部111が車両データ管理装置40から受信した車両データを取得し、取得した車両データをモデル生成部131又は出力データ生成部133に出力する。
気象データ取得部142は、送信部112を介して気象データの取得要求を気象データ管理装置50(図2)に送信する。気象データ取得部142は、受信部111が気象データ管理装置50から受信した気象データを取得し、取得した気象データをモデル生成部131又は出力データ生成部133に出力する。
操作データ取得部143は、受信部111が端末装置30(図2)から受信した操作データを取得し、取得した操作データを出力データ生成部133に出力する。
地図データ取得部144は、出力データ生成部133からの要求に応じて、送信部112を介して、地図データの取得要求を地図データ管理装置60(図2)に送信する。地図データ取得部144は、受信部111が地図データ管理装置60から受信した地図データを取得し、取得した地図データを出力データ生成部133に出力する。
モデル生成部131は、車両データ取得部141から車両データを取得する。また、モデル生成部131は、気象データ取得部142から気象データを取得する。このときモデル生成部131、例えば、車両データ及び気象データに含まれる時間に関する情報に対して、期間を指定することにより、取得する車両データ及び気象データの範囲を指定する。以下では、このように指定されるデータの範囲を「演算範囲」という。モデル生成部131は、演算範囲の車両データ及び気象データに基づいて、例えば、以下の式(3)に示されるモデルを生成する。
y=ΣA×x ・・・(3)
ここで、出力値yは、各セグメントでのピックアップ数を示す。すなわち、ピックアップ数yは、各セグメントでの車両20の需要数を示す。正の整数Nは、パラメータの数を示す。係数Aは、対応するパラメータ各々の重みを示す。変数nは、0からNまでの整数である。変数nが1からNの範囲において、入力値xは、車両データ及び気象データが含む情報を変換して得られる各種パラメータの入力値を示す。具体的には、入力値xは、例えば、図4から図7を参照して説明した時間帯に関するパラメータ(「0時台」、「1時台」、…、「23時台」)、曜日に関するパラメータ(「月」、「火」、…、「日」)、天気に関するパラメータ(「晴」、「曇」、…、「雷」)などの値である。また、入力値xは、これらのデジタル的な二値のパラメータのみでなく、例えば、降雨量、降雪量、及び風速などのアナログ的な値を含んでよい。なお、式(3)において、入力値xは、1であり、項(A×x)は、定数項であるとする。式(3)の入力値xはいずれも時間(時点)に応じて変化するパラメータであり、式(3)は、時間に関する関数である。式(3)の右辺の総和は、添え字nを0からNまで動かすことを表す。ここで、Aは定数項(各入力値xについて0次の項)とし、xは定数1とする。
モデルの生成において、モデル生成部131は、演算範囲の車両データからピックアップに関する車両データを抽出する。以下では、この抽出された車両データを「ピックアップ情報」という。モデル生成部131は、各車両20について、時系列の車両データの営業状態情報を参照し、営業状態が「実車」の車両データであって、その車両データに対して時間的に直前の車両データの営業状態が「実車」以外である車両データを抽出する。すなわち、モデル生成部131は、営業状態が「実車」以外から「実車」に変更された車両20から送信された車両データをピックアップ情報として抽出する。
このとき、営業状態が「実車」の車両データであって、その車両データに対して時間的に直前の車両データの営業状態が「実車」以外である車両データを抽出する代わりに、営業状態が「実車」以外である車両データであって、その車両データに対して時間的に直後の車両データの営業状態が「実車」である車両データを抽出してもよい。ユーザは、客を乗せた後、すぐにタクシーメータを「実車」に対応する状態にするとは限らず、送信される車両データ内の営業状態が「実車」に変わるまでにタイムラグがある場合があり得る。客を乗せて実車になる直前は、客待ち状態等で止まっているか、移動量が小さい場合が多いと考えられるので、「実車」に変わる直前のデータを採った方が、送信される車両位置と、実際に客を乗せた位置とのずれが少なくなると考えられる。
モデル生成部131は、セグメントデータ記憶部121に記憶されているセグメント変換データを参照し、ピックアップ情報の車両位置情報に基づいて、当該ピックアップ情報に対応するセグメントを特定する。これにより、ピックアップが行われたセグメントが特定される。モデル生成部131は、ピックアップ情報に対応する気象データを抽出する。このとき抽出される気象データは、ピックアップ情報の車両時点情報が示す日時の気象データであって、当該ピックアップ情報の位置情報が示す位置に対応するセグメントの気象データである。
モデル生成部131は、セグメント毎のピックアップ情報、及び、当該ピックアップ情報に対応する気象データに基づいて得られる各パラメータの実績値のセットと、当該セット毎のピックアップ数との関係について、最小二乗法による重回帰分析を実行することにより、式(3)に示される係数A各々の値を定め、セグメント毎のモデルを生成する。すなわち、モデル生成部131は、エリア毎の抽出車両データ、及び、当該抽出車両データの実績データに基づいて、各条件に対応する車両20の需要数を学習させたモデルを生成する。モデル生成部131は、生成したセグメント毎のモデルを示すモデルデータをモデル記憶部123に記憶させる。
なお、最小二乗法による重回帰分析の手法は、公知の技術を適用可能である。
演算部132は、例えば、出力データ生成部133から車両20の需要数の演算要求を取得する。この演算要求は、例えば、端末時点情報を含む。演算部132は、端末時点情報が示す日時における各セグメントの気象データを、気象データ取得部142を介して取得する。演算部132は、パラメータ変換データ記憶部122に記憶されているパラメータ変換データを参照し、端末時点情報と、気象データが含む気象情報とを、モデル用のパラメータの入力値に変換する。演算部132は、モデル記憶部123に記憶されているモデルデータを読み出す。演算部132は、読み出したモデルデータが示す各セグメントのモデルに対して、端末時点情報及び気象情報から変換した入力値を入力したときの出力値を演算する。すなわち、演算部132は、モデル生成部131が生成するモデルに基づいて、各セグメントにおける車両20の需要数を演算する。演算部132は、演算結果を出力データ生成部133に出力する。
なお、演算部132は、必ずしも全てのセグメントについての車両20の需要数を演算しなくてもよい。例えば、出力データ生成部133から取得する演算要求に位置情報が含まれる場合、当該位置情報に対応するセグメント、又は、当該セグメントとその近傍のセグメントについてのみ、車両20の需要数を演算してもよい。これにより、情報処理装置10は、車両20の需要数の演算に要する処理量を低減することができる。
また、演算部132は、演算要求にパラメータの入力値に関する情報が含まれている場合、当該入力値に基づいて、車両20の需要数を演算してよい。これにより、例えば、情報処理装置10は、任意の条件における車両20の需要数をシミュレーションすることができる。
出力データ生成部133は、操作データ取得部143から取得した操作データに基づいて、出力データを生成する。ここで、上述したように、操作データには、端末時点情報が含まれている。
次に、出力データ生成部133による出力データの生成処理を説明する。
まず、出力データ生成部133は、操作データに含まれる端末時点情報を含む車両20の需要数の演算要求を生成し、生成した演算要求を演算部132に出力する。出力データ生成部133は、当該演算要求に応じて演算部132から出力される車両20の需要数を取得する。
また、出力データ生成部133は、車両データ取得部141を介して、車両20各々の最新の車両データ各々を取得する。出力データ生成部133は、取得した車両データのうち、営業状態が「空車」である車両データを抽出する。出力データ生成部133は、セグメントデータ記憶部121に記憶されているセグメント変換データに基づいて、抽出した車両データ各々の車両位置情報に対応するセグメントを特定する。出力データ生成部133は、車両データの数をセグメント毎にカウントする。すなわち、出力データ生成部133は、セグメント毎に空車状態の車両20の数を演算する。
また、出力データ生成部133は、地図データ取得部144を介して、端末位置情報に対応する営業区域の地図データを取得する。
出力データ生成部133は、上述のようにして取得された各セグメントの車両20の需要数を示す情報、各セグメントの空車状態の車両20の数を示す情報、営業区域の地図などを含む出力データを生成する。出力データ生成部133は、生成した出力データを、送信部112を介して、端末装置30に送信する。
なお、出力データ生成部133は、端末装置30から送信された操作データに含まれる任意の情報(位置情報、パラメータの入力値に関する情報など)を車両20の需要数の演算要求に含め、演算部132から操作データに応じた演算結果を取得してよい。この場合、出力データ生成部133は、取得した演算結果を反映させた出力データを端末装置30に送信する。
次に、図8を参照して、端末装置30の構成について説明する。
図8は、端末装置30の概略機能構成を示すブロック図である。
端末装置30は、表示部31、入力部32、測位部33、通信部34、記憶部35、及び制御部36を含んで構成される。
表示部31は、制御部36から出力されたデータを表示する。表示部31は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどの表示装置を備える。
入力部32は、ユーザからの入力を受け付ける。入力部32は、例えば、マウス、キーボード、又はタッチパネルなどの入力装置を備える。入力部32のタッチパネルは、表示部31のディスプレイパネルと一体に構成されてもよい。
測位部33は、例えば、GPSセンサを備え、端末装置30の位置を測定する。なお、測位部33は、GPS以外の任意の方法で端末装置30の位置を測定してもよい。
通信部34は、受信部111及び送信部112を備え、その通信用インターフェースを用いてネットワークNWに接続されている他の装置と通信する。
記憶部35は、例えば、ROM、RAMなどを備える。また、記憶部35は、HDD、EEPROM、フラッシュメモリなどを備えてもよい。記憶部35は、端末装置30が備えるCPU(不図示)が実行するための各種プログラムやCPUが実行した処理の結果などを記憶する。
制御部36が有する機能の一部又は全ては、例えば、端末装置30が備えるCPUが記憶部35に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
制御部36は、操作処理部361及び表示処理部362を備える。
操作処理部361は、入力部32が受け付けた入力に基づいて、操作データを生成する。具体的には、操作処理部361は、入力部32がユーザから営業区域における車両20の需要数の表示要求を受け付けると、現在の日時を取得し、取得した日時を示す端末時点情報を含む操作データを生成する。操作処理部361は、生成した操作データを情報処理装置10に送信する。
なお、操作処理部361は、現在の日時以外を示す端末時点情報を含む操作データを生成してよい。例えば、操作処理部361は、ユーザから指定された過去又は未来の任意の日時を取得し、取得した日時を示す端末時点情報を生成してよい。これにより、端末装置30は、例えば、ユーザから指定された任意の時点に応じた車両20の需要数などを表示することができるため、ユーザは、例えば、車両20の移動計画を立てることができる。
また、操作処理部361は、端末時点情報以外の情報を含む操作データを生成してもよい。具体的には、例えば、操作処理部361は、自端末装置30の位置、又は、ユーザから指定された位置を示す端末位置情報を含む操作データを生成してもよい。これにより、端末装置30は、例えば、端末位置情報が示す位置に対応する任意のセグメントにおける車両20の需要数などを表示することができる。また、操作処理部361は、情報処理装置10が用いるモデルのパラメータについて、ユーザから指定された入力値を含む操作データを生成してもよい。これにより、端末装置30は、例えば、任意の条件における車両20の需要数のシミュレーション結果を表示することができる。
表示処理部362は、受信部341が情報処理装置10から受信した出力データを取得する。表示処理部362は、測位部33による自端末装置30の測位結果を取得する。表示処理部362は、出力データが含む各種情報及び測位部33による測位結果に基づいて、表示データをそのディスプレイパネルの画面に生成する。表示処理部362は、生成した表示データを表示部31に出力し、各種情報を表示部31に表示させる。
次に、図9を参照して、表示処理部362が生成する表示データが示す画像の例について説明する。
図9は、端末装置30(図2)による表示の一例を示す図である。
図9に示される例において、端末装置30の表示部31(図3)は、車両20(図2)の営業区域の地図と、地図の縮尺を調整するためのスライダーSLを表示している。また、この例において、営業区域は、縦横のグリッドGにより16のセグメントに区分け(分割)されている。地図上には、自端末装置30に関する位置が車両の絵柄のアイコンI1により示されている。また、地図上には、空車状態の車両20の位置が丸印のアイコンI2により示されている。グリッドGにより区分けされた各セグメントの下部には2つの数字N1及びN2が示されている。左側の数字N1は、空車状態の車両20の数を示す。右側の数字N2は、車両20の需要数を示す。
これらの情報のうち、地図、各セグメントにおける空車状態の車両20の数N1、及び各セグメントにおける車両20の需要数N2は、情報処理装置10の出力データ生成部133から送信部112を経由して端末装置30に送信される出力データに基づいて生成される。また、アイコンI1は、測位部33(図8)による測位結果に基づいて表示部31の特定の箇所に生成される。なお、アイコン11は、端末装置30のユーザが使用する車両20の解析装置22による測位結果に基づいて、生成されてもよい。また、グリッドGは、情報処理装置10が記憶するセグメントの境界の情報に基づいて生成され、アイコンI2は、営業状態が「空車」である車両データの車両位置情報に基づいて生成される。このように端末装置30は、ネットワークNWに接続されている情報処理装置10、車両データ管理装置40などが記憶する任意のデータを取得して、当該取得したデータに基づいて表示を行ってよい。
また、例えば、端末装置30は、ユーザからの表示している地図の縮尺の指定を受け付け、当該受け付けた縮尺の地図の画像を表示してよい。端末装置30は、縮尺の指定を任意の方法で受け付けてよく、例えば、ピンチイン/ピンチアウトなどのジェスチャ、スライダーSの操作、画面に配置された拡大縮小の指示ボタンの操作などに応じて縮尺を変更した地図の画像を表示する。この場合、端末装置30は、表示部31の解像度に応じて、表示する情報を加工してもよい。例えば、縮尺率が低いため、セグメント毎の情報を表示するのに十分な表示領域又は解像度を表示部31が備えない場合には、端末装置30は、複数のセグメントを統合し、当該統合されたセグメントの情報を表示したり、情報の一部を省略したりしてもよい。
例えば、隣接する4つのセグメントを統合する場合、端末装置30は、例えば、縦横のグリッドについて奇数番目のグリッドの表示を省略する。そして、端末装置30は、統合前のセグメントについて、車両20の需要数と空車状態の車両20の数とをそれぞれ合計し、合計結果を統合後のセグメントに表示する。また、例えば、端末装置30は、ユーザによるタップなどの操作により特定のセグメントが指定された場合には、当該セグメントについての情報を表示部31の全域に表示する。このように、端末装置30は、例えば、ユーザの利用に適した任意の態様で情報を表示してよい。そして、端末装置30は、表示を切り替えるための任意の操作を受け付け可能としてよい。
また、端末装置30は、地図の縮尺に応じてセグメントのサイズを変更し、当該変更されたセグメント毎の車両20の需要数や空車状態の車両20の数などを表示してもよい。例えば、端末装置30は、縮尺の高低に応じて、例えば、各セグメントのサイズを100×100[m]、500×500[m]、又は1000×1000[m]とした3つのセグメントパターンのいずれかをグリッドGにより表示する。
以下、この場合の処理の流れの一例について、説明する。情報処理装置10は、複数のセグメントパターンについて、セグメント毎のモデルを予め生成しておく。端末装置30の操作処理部361(図8)は、入力部32を介して縮尺の変更を受け付けると、変更後の縮尺を示す情報を含む操作データを生成する。端末装置30の操作処理部361は、生成した操作データを、送信部342を介して情報処理装置10に送信する。次に、情報処理装置10は、端末装置30から受信した縮尺の情報に基づいて、縮尺に対応するセグメントパターンを選択する。そして、情報処理装置10は、選択したセグメントパターンのセグメント毎のモデルに基づいて、車両20の需要数を演算し、出力データを生成する。端末装置30は、受信した出力データに基づいて表示を行う。このように、情報処理装置10は、同一の営業地域に関して、複数のセグメントパターンを管理し、これら複数のセグメントパターンについて、セグメント毎のモデルを生成してもよい。
また、端末装置30は、上述したセグメントを統合する表示と、複数のセグメントパターンにおけるセグメント毎の表示とを組み合わせてもよい。例えば、ユーザから指定された縮尺が、各セグメントのサイズを100×100[m]としたセグメントパターンで表示する場合と、500×500[m]としたセグメントパターンで表示する場合との中間の縮尺である場合、端末装置30は、拡大率の高い100×100[m]のセグメントパターンにおけるセグメント毎の車両20の需要数及び空車状態の車両20の数を、隣接するセグメント間で統合する。そして、端末装置30は、各セグメントを200×200[m]としたセグメントパターンをグリッドGにより表すとともに、統合後の車両20の需要数と空車状態の車両20の数をセグメント毎に表示する。このように、端末装置30は、縮尺に応じて階層化されたセグメントパターンにおけるセグメント毎の情報を表示するため、ユーザは、地図が表す位置情報と、車両20の需要の程度とを有効に利用することができる。例えば、ユーザは、端末装置30を用いることにより、低い拡大率で、車両20の需要が多いセグメントを把握した後、そのセグメントを拡大することにより、当該セグメント内をさらに細分化したセグメント毎の車両20の需要を比較することができる。
なお、セグメントの統合において、統合されるセグメントの数は任意である。また、情報処理装置10が管理するセグメントパターンの数は任意である。
次に、情報処理システム1(図2)の動作について説明する。
図10は、情報処理装置10(図2)によるモデル生成処理の流れの一例を示す図である。
図10に示される処理は、定期的に開始される。また、図10に示される処理は、端末装置30がユーザから受け付けた入力(指示)に基づいて、開始されてもよい。
(ステップS101)まず、制御部13(図3)のモデル生成部131(図3)は、演算範囲を取得する。演算範囲は、例えば、端末装置30がユーザから受け付けた範囲であってもよいし、情報処理装置10の管理者などにより指定された範囲であってもよい。その後、制御部13は、ステップS102に処理を進める。
(ステップS102)次に、モデル生成部131は、セグメント、時間帯、曜日、天気などについて、条件毎のピックアップ数を0にして初期化する。その後、制御部13は、ステップS103に処理を進める。
(ステップS103)次に、モデル生成部131は、車両データ取得部141を介して、演算範囲の車両データを取得する。その後、制御部13は、ステップS104に処理を進める。
(ステップS104)次に、モデル生成部131は、気象データ取得部142を介して、演算範囲の気象データを取得する。その後、制御部13は、ステップS105に処理を進める。
(ステップS105)次に、モデル生成部131は、取得した各車両20についての車両データについて、時系列にステップS106の処理を実行する。モデル生成部131は、未処理の車両20がなくなるまで、ステップS106の処理を繰り返す。その後、制御部13は、ステップS107に処理を進める。
(ステップS106)次に、モデル生成部131は、車両データを、時間的に直前の車両データと比較して営業状態情報の値が「空車」、「迎車」、または「回送」から「実車」に変化しているピックアップ情報を抽出する。
(ステップS107)次に、モデル生成部131は、各ピックアップ情報について、ステップS108からステップS111の処理を実行する。モデル生成部131は、未処理のピックアップ情報がなくなるまで、ステップS108からステップS111の処理を繰り返す。その後、制御部13は、ステップS112に処理を進める。
(ステップS108)次に、モデル生成部131は、セグメントデータ記憶部121が記憶するセグメント変換データを参照し、車両データの車両位置情報が示す位置に対応するセグメントを特定する。その後、制御部13は、ステップS109に処理を進める。
(ステップS109)次に、モデル生成部131は、パラメータ変換データ記憶部122が記憶するパラメータ変換データを参照し、車両データの車両時点情報が示す時刻に対応する時間帯と、当該車両時点情報が示す日付に対応する曜日とを特定する。その後、制御部13は、ステップS110に処理を進める。
(ステップS110)次に、モデル生成部131は、ステップS104において取得した気象データに基づいて、ステップS108において特定したセグメントの車両時点情報が示す日時おける天気を特定する。その後、制御部13は、ステップS111に処理を進める。
(ステップS111)次に、モデル生成部131は、ステップS108からステップS110の処理によりそれぞれ特定した条件のピックアップ数に1を加算する。
(ステップS112)次に、モデル生成部131は、各条件毎、すなわち、各パラメータの入力値に対するピックアップ数について、重回帰分析を行い、式(3)に示されるモデルを生成する。その後、制御部13は、図10に示される処理を終了する。
図11は、情報処理システム1による処理の流れの一例を示す図である。
(ステップS201)まず、端末装置30(図2)は、ユーザから車両20の需要数の表示要求を受け付ける。その後、情報処理システム1は、ステップS202に処理を進める。
(ステップS202)次に、端末装置30は、情報処理装置10(図2)にアクセスする。端末装置30は、例えば、ユーザの識別情報を情報処理装置10に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS203に処理を進める。
(ステップS203)次に、情報処理装置10、アクセスのあった端末装置30の認証処理を行う。端末装置30の認証が正常に完了した場合、情報処理装置10は、その旨を端末装置30に通知する。その後、情報処理システム1は、ステップS204に処理を進める。
(ステップS204)次に、端末装置30は、例えば、現在の日時を示す端末時点情報を含む操作データを、情報処理装置10に送信する。このとき、端末装置30は、ユーザから任意の日時の指定を受け付け、受け付けた日時を示す端末時点情報を含む操作データを、情報処理装置10に送信してもよい。その後、情報処理システム1は、ステップS205に処理を進める。
(ステップS205)次に、情報処理装置10の気象データ取得部142(図3)は、操作データが含む端末時点情報が示す日時に対応する気象データの取得要求を、気象データ管理装置50(図2)に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS206に処理を進める。
(ステップS206)次に、気象データ管理装置50は、情報処理装置10からの気象データの取得要求に応じて、自装置の気象データ記憶部51(図2)から気象データを読み出す。そして、気象データ管理装置50は、読み出した気象データを情報処理装置10に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS207に処理を進める。
(ステップS207)次に、情報処理装置10の演算部132(図3)は、パラメータ変換データ記憶部122(図3)に記憶されているパラメータ変換データを参照し、端末時点情報と、気象データが含む気象情報とを、モデル用のパラメータの入力値に変換する。そして、演算部132は、モデル記憶部123(図3)に記憶されているモデルデータを参照し、入力値に対するモデルの出力値、すなわち、車両20の需要数を演算する。その後、情報処理システム1は、ステップS208に処理を進める。
(ステップS208)次に、情報処理装置10の地図データ取得部144(図3)は、地図データの取得要求を地図データ管理装置60(図2)に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS209に処理を進める。
(ステップS209)次に、地図データ管理装置60は、情報処理装置10からの地図データの取得要求に応じて、自装置の地図データ記憶部61(図2)から車両20の営業区域を示す地図データを読み出す。そして、地図データ管理装置60は、読み出した地図データを情報処理装置10に送信する。その後、情報処理システム1は、ステップS210に処理を進める。
(ステップS210)次に、情報処理装置10の出力データ生成部133(図3)は、ステップS207において演算した車両20の需要数及び地図データを含む出力データを端末装置30に送信する。このとき、情報処理装置10は、例えば、空車状態の車両20の数など、任意の情報を出力データに含めてもよい。その後、情報処理システム1は、ステップS211に処理を進める。
(ステップS211)次に、端末装置30は、情報処理装置10から受信した出力データが含む車両20の需要数などの情報を表示部31(図8)に表示する。その後、情報処理システム1は、図11に示される処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム1(図2)は、情報処理装置10(図2)と、端末装置30(図2)と、を含む情報処理システムであって、前記情報処理装置10は、乗用旅客車両(車両20)(図2)の位置を示す車両位置情報、及び当該車両20の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得部141(図3)と、前記車両データ取得部141が取得する車両データに含まれる車両位置情報と、営業状態情報の変化とに基づいて、所定の区域(セグメント)における旅客数に関する予測値(車両20の需要数)を演算する演算部132(図3)と、前記演算部132が演算した前記予測値を含む出力データを前記端末装置30に送信する送信部112(図3)と、を備え、前記端末装置30は、前記情報処理装置10から送信された前記出力データを受信する受信部341(図8)と、前記受信部341が受信する前記出力データに基づいて、前記予測値に基づく情報を表示部31(図3)に表示させる表示処理部362(図8)と、を備える。
このように、情報処理装置10は、車両20の営業状態の変化に基づいて、各セグメントにおける車両20の需要数を演算する。情報処理装置10は、営業状態の変化を特定することにより、車両20の営業状態が変化した地点及び時点を高い精度で特定することができる。そして、情報処理装置10は、これら高い精度で特定された地点及び時点の情報を用いるため、車両20の需要数を高い精度で演算することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、曜日に基づいて、車両20の需要数を演算する演算部132を備える。例えば、休日であるか否かなど、曜日に応じてタクシーなどの利用状況は変化する。情報処理装置10は、上述したように曜日に基づいて車両20の需要数を演算するため、曜日に応じた車両20の需要の変化に対応することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、時間帯に基づいて、車両20の需要数を演算する演算部132を備える。例えば、出勤時間帯であるか、退勤時間帯であるかなど、時間帯に応じてタクシーなどの利用状況は変化する。情報処理装置10は、上述したように時間帯に基づいて車両20の需要数を演算するため、時間帯に応じた車両20の需要の変化に対応することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、情報処理装置10は、気象データの気象情報に基づいて、車両20の需要数を演算する。例えば、天気や風速など、気象条件に応じてタクシーなどの利用状況は変化する。情報処理装置10は、上述したように気象条件に基づいて車両20の需要数を演算するため、気象に応じた車両20の需要の変化に対応することができる。従って、情報処理装置10は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、端末装置30は、地図上のセグメント毎に、旅客数に関する予測値に基づく情報(車両20の需要数、空車状態の車両20の数など)を表示部31に表示させる表示処理部362を備える。
これにより、ユーザは、セグメント毎の車両20の需要の程度を把握することができるため、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、表示処理部362は、地図上に空車状態の車両20の位置を表示部31に表示させる。これにより、ユーザは、例えば、車両20の需要が高いセグメントにおいて、他の空車状態の車両20と競合しにくい位置を把握することができるため、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
また、表示処理部362は、地図上に自端末装置30に関する位置を表示部31に表示させる。これにより、ユーザは、例えば、車両20の需要の程度と、自分の位置とを鑑みて移動先を決定することができるため、端末装置30は、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して第1の実施形態での説明を援用する。
まず、図12を参照して、本実施形態に係る情報処理システム1Aの概要について説明する。
図12は、情報処理システム1Aの概略構成を示すブロック図である。
情報処理システム1Aは、情報処理システム1(図2)において情報処理装置10(図2)に代えて情報処理装置10Aを含んで構成される。
次に、図13を参照して、情報処理装置10Aの構成について、説明する。
図13は、情報処理装置10Aの概略機能構成を示すブロック図である。
情報処理装置10Aは、情報処理装置10(図3)において、記憶部12(図3)に代えて記憶部12Aを含み、制御部13(図3)に代えて制御部13Aを含んで構成される。記憶部12Aは、記憶部12におけるモデル記憶部123(図3)に代えて、モデル記憶部123Aを含んで構成される。制御部13Aは、制御部13におけるモデル生成部131(図3)に代えてモデル生成部131Aを含んで構成される。また、制御部13Aは、予測部134を含んで構成される。
予測部134は、車両データ取得部141が取得した車両データのうち、営業状態が実車に変化したときの車両20の位置であるピックアップ位置を示す情報(以下、ピックアップ情報という。)を抽出する。予測部134は、抽出したピックアップ情報に基づき、予測乗り場を予測する。
ここでいう予測乗り場には、駅前や空港にあったり、タクシー会社が公式に用意しているような、いわゆるタクシー乗り場を含むが、それだけに限らず、その付近でタクシーが客を乗せる頻度が高く、事実上、タクシー乗り場の役目を果たしているような場所も含んでも構わない。そこにタクシーが向かうことにより、客を乗せることができる可能性が高い場所であれば、予測乗り場と考えることができる。
実施形態において、予測部134は、クラスタリング解析処理により、予測乗り場を求める。予測部134は、クラスタリング解析処理によりグルーピングされたピックアップ情報を、グルーピングされたグループごとにモデル生成部131Aに出力する。なお、クラスタリング解析処理によりグルーピングされたグループを、以下、クラスタグループという。
モデル生成部131Aには、各クラスタグループに対応するピックアップ情報が予測部134から入力される。モデル生成部131Aは、各クラスタグループに対応するピックアップ情報、並びに、ピックアップ情報に対応する気象データに基づいて得られる各パラメータの実績値に対して、最小二乗法による重回帰分析を実行することにより、式(3)に示される係数A各々の値を定め、セグメント毎のモデルを生成する。モデル生成部131Aは、生成した各クラスタグループに対応するモデルを示すモデルデータをモデル記憶部123Aに記憶させる。
次に、図14〜16を参照して、クラスタリング解析処理の概念について説明する。なお、図14〜16を参照した説明は、予測部134が実行するクラスタリング解析処理の一例である。
図14は、セントロイド初期位置について説明するための図である。セントロイド初期位置とは、クラスタリング解析処理の中心点として、地図データ上に割り当てられる地点である。この割り当ては、規則的に行ってもよいし、ランダムに行ってもよい。予測部134は、図14に示す通り、地図データをメッシュ状に区切った格子の四隅と格子の中心の両方に、セントロイド初期位置を設定する。対象となる地図データは、車両20が走行する対象地域である。地図データ取得部144は、対象地域の地図データを取得し、予測部134に出力する。なお、メッシュの格子の間隔は、一定の値Dである。メッシュの格子は、経度と緯度に平行な格子として構成されている。なお、メッシュは、第1の実施形態に関して上述したセグメントに対応していてもよい。
予測部134は、対象地域の最も右下の格子上の点を、原点(N,E)とする。なお、Nは、地図データ上の原点に対応する緯度である。Eは、地図データ上の原点に対応する経度である。予測部134は、地図データ取得部144により取得された地図データを参照して、原点の緯度Nと経度Eとを取得する。なお、メッシュの間隔は、DとDで示される。メッシュの数は、北緯方向にN個あり、東経方向にN個である。
予測部134は、取得した原点(N,E)に基づき、セントロイド初期位置の緯度と経度を求める。実施形態において、予測部134は、以下の式(4)(5)に原点(N,E)を代入して、格子上のセントロイド初期位置(C,C)を求める。また、予測部134は、以下の式(6)(7)に原点(N,E)を代入して、格子中心のセントロイド初期位置(C,C)を求める。
<格子上のセントロイド初期位置(C,C)>
北緯C=N+i×D+(i=1,・・・N−1) ・・・式(4)
東経C=E+j×D+(j=1,・・・N−1) ・・・式(5)
<格子中心のセントロイド初期位置(C,C)>
北緯C=N+D/2+i×D+(i=1,・・・N) ・・・式(6)
東経C=E+D/2+j×D+(j=1,・・・N) ・・・式(7)
例えば、メッシュの間隔D、Dを、100mとする。この場合、一つのメッシュの大きさは、約100m×100mに相当する。よって、メッシュの北緯方向の数N、東経方向の数Nを500程度にすると、約50km×50km程のエリアをカバーできることになる。なお、D、Dが大きすぎると、1つのメッシュ内に2以上の予測乗り場が存在する場合、複数の予測乗り場を検出できない場合がある。よって、車両20が走行する対象地域に応じたメッシュの間隔D、Dを設定することが好ましい。
予測部134は、求めたセントロイド初期位置(C,C)のそれぞれに対して、固有の識別情報kを割り当てる。識別情報kは、クラスタリング解析処理によりグルーピングされる各クラスタグループを識別する情報である。なお、予測部134は、格子上のセントロイド初期位置(C,C)と格子中心のセントロイド初期位置(C,C)とを区別しない。
識別情報kが割り当てられたセントロイド初期位置(C,C)は、以下の通り示す。
セントロイド初期位置(C(k),C(k))(k=1,・・・,N
ただし、N=(N−1)×(N−1)+N×Nである。
以下、セントロイド初期位置(C(k),C(k))を、C(k)とも記す。
図15は、ピックアップ位置が属する所属セントロイド初期位置について説明するための図である。
予測部134は、営業状態が「実車」以外の状態から「実車」に変化した位置(つまり、ピックアップ位置)を取得する。以下、ピックアップ位置を、(P(l),P(l))、又は、P(l)と示す。なお、l=1,・・・,Nである。Nは、各所属セントロイド初期位置C(k)に属するピックアップ位置P(l)の数である。
予測部134は、全てのピックアップ位置P(l)について対応する所属セントロイド初期位置C(k)を決定する。実施形態において、予測部134は、ピックアップ位置P(l)に最も近いセントロイド初期位置C(k)を所属セントロイド初期位置C(k)に決定する。この結果、各所属セントロイド初期位置C(k)に属するピックアップ位置P(l)が求められる。
ここで、対象とするピックアップ位置(P(l),P(l))は、所定の期間内に収集された全てのピックアップ情報に基づくものであってもよく、所定の条件を満たすものに限定されてもよい。例えば、1ヶ月分の車両データから抽出されたピックアップ情報を全て利用してもよく、待ち時間が一定時間以上のピックアップ情報だけであってもよい。なお、待ち時間とは、予測乗り場において車両20が客を拾うまでの待ち時間である。予測部134は、ピックアップ位置を中心とした所定の範囲内に進入した時からピックアップ位置に到達する(営業状態が「実車」に変化する)までの時間を算出し、待ち時間を求める。所定の範囲とは、例えば、ピック位置を中心とした半径160mの円である。
予測部134は、所属セントロイド初期位置C(k)に属する全てのピックアップ位置P(l)に基づき、重心C´(k)を求める。なお、重心C´(k)の座標値は、(C´(k),C´(k))である。実施形態において、予測部134は、以下の式(8)(9)にピックアップ位置P(l)を代入して、重心C´(k)を求める。ここで、セントロイド初期位置C(k)に属するピックアップ位置を、P(l)と記す。ピックアップ位置P(l)の座標値は、(PKN(l),PKE(l))である。
Figure 2016075981
Figure 2016075981
予測部134は、各クラスタグループKのセントロイド初期位置C(k)を、重心C´(k)に置き換える。
次に、図16を参照して、予測部134のよるクラスタリング解析処理の処理フローについて説明する。図16は、クラスタリング解析処理の一例について説明するためのフローチャートである。
(ステップS301)予測部134は、セントロイド初期位置(C,C)を決定する。
(ステップS302)予測部134は、カウント値nITER=0に設定する。
(ステップS303)予測部134は、カウント値nITER=上限値NITERの条件を充足するか否かを判定する。充足されれば処理を終了し、充足されなければステップS304へ進む。
(ステップS304)ステップS303の処理において、カウント値nITERが上限値NITERに達していないと判定された場合、予測部134は、各ピックアップ位置P(l)について、ピックアップ位置P(l)の所属するセントロイド初期位置C(k)を決定する。言い換えると、予測部134は、クラスタグループKごとに、クラスタグループKに属するピックアップ位置P(l)を決定する。
(ステップS305)次いで、予測部134は、クラスタグループKに属する全てのピックアップ位置P(l)に基づき、重心C´(k)を求める。つまり、予測部134は、各クラスタグループKのセントロイド初期位置C(k)を、重心C´(k)に置き換える。なお、重心C´(k)を、各クラスタグループKのセントロイド位置C´(k)とも記す。
(ステップS306)予測部134は、カウント値nITER=nITER+1に設定する。そして、予測部134は、ステップS303に戻って、処理を繰り返す。
一方、ステップS303の処理において、カウント値nITERが上限値NITERに達したと判定された場合、予測部134は、処理を終了する。なお、予測部134は、ここで、処理を終了する前に、セントロイドの統合処理を実行してもよい。
セントロイドの統合処理を実行しない場合、予測部134は、重心C´(k)に置き換えられたセントロイド位置C´(k)を、予測乗り場に決定する。
次に、図17を参照して、予測部134のよるセントロイドの統合処理の処理フローについて説明する。図17は、セントロイドの統合処理の一例について説明するためのフローチャートである。
(ステップS307)予測部134は、カウント値nITERC=0に設定する。
(ステップS308)予測部134は、カウント値nITERC=上限値NITERCの条件が充足されるか否かを判定する。充足されれば処理を終了し、充足されなければステップS309へ進む。
(ステップS309)予測部134は、複数のセントロイド位置C´(k)が統合条件満たす場合、統合条件を満たすセントロイド位置C´(k)同士を統合する。本実施形態において、複数のセントロイド位置C´(k)同士の距離が閾値UITERC以内である場合、複数のセントロイド位置C´(k)同士を統合する。
例えば、複数のセントロイド位置C´(k1)とC´(k2)が統合条件を満たす場合、予測部134は、これらを統合したセントロイド位置C´´(k´)を求める。実施形態において、予測部134は、以下の式(10)(11)にピックアップ位置P(l)を代入して、統合されたセントロイド位置C´´(k´)を求める。式(10)(11)において、セントロイド位置C´(k1)に属するピックアップ位置を、PK1(l)と記す。ピックアップ位置PK1(l)の座標値は、(PK1N(l),PK1E(l))である。セントロイド位置C´(k2)に属するピックアップ位置を、PK2(l)と記す。ピックアップ位置PK2(l)の座標値は、(PK2N(l),PK2E(l))である。
Figure 2016075981
Figure 2016075981
予測部134は、複数のセントロイド位置C´(1)とC´(2)を、セントロイド位置C´´(k´)に置き換える。予測部134は、置き換え後のセントロイド位置C´´(k´)を、予測乗り場に決定する。
(ステップS310)予測部134は、カウント値nITERC=nITERC+1に設定する。そして、予測部134は、ステップS308に戻って、処理を繰り返す。
一方、ステップS308の処理において、カウント値nITERCが上限値NITERCに達したと判定された場合、予測部134は、処理を終了する。
次に、情報処理装置10A(図12)の動作について説明する。
図18は、情報処理装置10A(図12)による処理の流れの一例を示す図である。
図18に示される処理は、定期的に開始される。また、図18に示される処理は、端末装置30がユーザから受け付けた入力に基づいて、開始されてもよい。
(ステップS401)まず、制御部13Aの予測部134(図13)は、演算範囲を取得する。演算範囲は、例えば、端末装置30がユーザから受け付けた範囲であってもよいし、情報処理装置10Aの管理者等により指定された範囲であってもよい。その後、予測部134は、ステップS402に処理を進める。
(ステップS402)次に、予測部134は、車両データ取得部141を介して、演算範囲の車両データを取得する。その後、予測部134は、ステップS403に処理を進める。
(ステップS403)次に、予測部134は、取得した各車両20の車両データについて、時系列にステップS404の処理を実行する。予測部134は、未処理の車両20がなくなるまで、ステップS404の処理を繰り返す。その後、制御部13Aは、ステップS45に処理を進める。
(ステップS404)予測部134は、車両データを、時間的に直前の車両データと比較して営業状態情報の値が「空車」、「迎車」などの「実車」以外から「実車」に変化しているピックアップ情報を抽出する。
(ステップS405)次に、予測部134は、各ピックアップ情報について、ステップS406からステップS408の処理を繰り返す。その後、予測部134は、ステップS409に処理を進める。
(ステップS406)予測部134は、各ピックアップ情報に基づき、各ピックアップ位置における待ち時間を算出する。
(ステップS407)予測部134は、算出した待ち時間と閾値とを比較して、待ち時間が閾値以上であるとの条件を充足するか否かを判定する。充足すればステップS408へ進む。
ここで、待ち時間が閾値以上のデータのみを使うのは、乗り場ではなく流しで客を乗せた場合のデータを、なるべく除外するためである。流しの場合は、客に遭遇した後、あまり時間をおかず客が乗車するのが通常なので、待ち時間が比較的小さくなると考えられる。なお、クラスタリング処理等の統計処理を行っているため、流しを完全に除外する必要はなく、なるべく除外出来れば十分である。
(ステップS408)ステップS407の処理において、待ち時間が閾値以上であると判定された場合、予測部134は、待ち時間が閾値以上であるピックアップ情報に基づき、クラスタリング解析処理を実行する。つまり、予測部134は、待ち時間が閾値以上であるピックアップ情報を、予測乗り場の決定処理に使用する情報であると決定する。予測部134は、待ち時間が閾値以上であるピックアップ情報を、予め決められた記憶領域に記憶してもよい。
一方、ステップS407の処理において、待ち時間が閾値未満であると判定された場合、予測部134は、待ち時間が閾値未満であるピックアップ情報に基づき、クラスタリング解析処理を実行しない。例えば、予測部134は、待ち時間が閾値未満であるピックアップ情報を破棄する。
(ステップS409)予測部134は、ステップS408の処理結果に基づき、待ち時間が閾値以上であるピックアップ情報を使用して予測乗り場を決定する。本実施形態において、予測部134は、待ち時間が閾値以上であるピックアップ情報に基づき、クラスタリング処理を実行することにより、予測乗り場を決定する。なお、予測部134は、セントロイドの統合処理を実行することにより、予測乗り場を決定してもよい。
(ステップS410)予測部134は、各予測乗り場について、ステップS411からステップS412の処理を実行する。予測部134は、未処理の予測乗り場がなくなるまで、ステップS311からステップS412の処理を繰り返す。その後、予測部134は、処理を終了する。
(ステップS411)予測部134は、各予測乗り場について、属性情報を求める。
実施形態において、予測部134は、属性情報として、各予測乗り場の待ち時間を求める。例えば、予測部134は、クラスタグループKに属する全てのピックアップ位置の待ち時間の平均を、予測乗り場の待ち時間として算出する。
また、予測部134は、属性情報として、各予測乗り場の種類を求める。予測乗り場の種類は、公式の乗り場と、非公式の乗り場とが含まれる。例えば、予測乗り場の待ち時間が閾値未満である場合、予測部134は、公式の乗り場と判定する。一方、予測乗り場の待ち時間が閾値以上である場合、予測部134は、非公式の乗り場と判定する。また、予測乗り場の座標位置と予め決められた公式の乗り場との距離が閾値以下である場合、予測部134は、公式の乗り場と判定してもよい。
なお、公式の乗り場を設定することは必須ではなく、データのみから全てを予測乗り場(非公式の乗り場)として求めることも考えられる。
さらに、予測部134は、属性情報として、各予測乗り場の需要数を求めるようモデル生成部131Aと演算部132に指示する。なお、この処理については、後述する。
(ステップS412)予測部134は、予測乗り場の位置情報に属性情報を紐づけたデータを、出力データ生成部133に出力する。
なお、演算部132は、各予測乗り場の需要数を求め、出力データ生成部133に出力する。
これにより、出力データ生成部133は、予測乗り場をプロットした地図データを生成し、端末装置30に送信することができる。ここで、出力データ生成部133は、予測乗り場ごとの属性情報を、地図データに重畳して表示する画像データを生成し、端末装置30に送信してもよい。なお、出力データ生成部133は、端末装置30により予測乗り場がプロットされた地図画像等を表示するための情報だけを端末装置30へ送信してもよい。
ここで、図19〜23を参照して、予測乗り場をプロットした地図データの一例について説明する。図19〜23は、予測乗り場をプロットした地図データの一例を示す図である。
図19は、図9に示す地図データに、予測乗り場をプロットした図である。図20は、図19に示す複数のセグメントのうち、1つのセグメントを拡大した図である。
図20に図示の通り、予測乗り場には、マーカーが表示されている。図中では、マーカーを、星印(☆)で示している。マーカーの近くには、予測乗り場に対応付けて、各予測乗り場の属性情報が表示される。この表示上の対応付けは、例えば吹き出しの様な形で行ってもよい。表示される属性情報には、例えば、予測乗り場名(詳細は後述)、その予測乗り場での予測待ち時間や、その予測乗り場での予測需要数等がある。なお、吹き出しには、各予測乗り場のクラスタグループKに属するピックアック位置が多い順に並べられた順位が表示されてもよい。図示の例では、予測乗り場名と予測需要数とが表示される例を示す。
予測乗り場名は、ユーザがどこの乗り場なのか直感的に理解できるように、名前を付けたものである。この名前は、抽出された予測乗り場の場所を元に、人手で付けてもよい。また、予測部134が、予測乗り場の緯度、経度情報と地図情報とを自動的に結び付けて、自動的に付与してもよい。地図情報は、例えば、地図配信事業者等から入手したものを利用することができる。
特に、公式の乗り場は、ユーザはよく知っていると考えられる。このため、情報処理装置10Aは、予測乗り場名としてその公式乗り場の名前を端末装置30に示すことで、容易に当該予測乗り場に向かうことができる。
予測待ち時間を表示することで、ユーザは、予測待ち時間の少ない予測乗り場に向かうことができ、余計な待ち時間を減らし、乗車効率を上げ、売上げ増や利益増につなげることができる。
予測需要数を表示することで、ユーザは、需要数の多い予測の乗り場に向かうことができる。このことで、向かった乗り場で客を乗せられる可能性が高まり、客を乗せられずにあきらめる可能性が低くなる。そして、乗車効率を上げ、売上げ増や利益増につなげることができる。
なお、図19,20中に丸印(○)で示しているのは、エリア内の空車タクシーの位置であり、図9に示すアイコンI2である。「41/64」と表示されているので、実際には41台分に対応する41個の丸印(アイコンI2)が表示されるが、図20では、見にくくなるのを防ぐため、そのうちの2台分のみ図示している。なお、多すぎて見にくくなる場合等には、空車タクシー台数の表示のみにとどめ、個々の空車タクシーの位置(アイコンI2)までは表示しないことも考えらえる。
ユーザは、以上に述べたような図示を、選択、表示するエリアや地図の縮尺を変えながら適宜参照していくことで、より望ましい予測乗り場に向かうことができる。選択するエリアを適宜変えて行く際、ユーザは、自車の現在位置の近くのエリアや、自分が土地勘のあるエリア等を優先して選択することができる。
ここでいうエリアとは、需要数等のパラメータを計算したセグメントそのものに限らず、複数の互いに隣接するセグメントを統合した、より広い範囲を指す場合もある。例えば、4つのセグメントを統合して1つのエリアとする場合、需要数は、4つのセグメントの需要数の和として求めることができる。また、例えば、あるセグメントの2/3だけをエリアに含める場合は、そのセグメントの需要数の2/3を、当該エリアの需要数の計算時に足し込めばよく、必ずしも各セグメントを1つ丸ごと全て、統合後のエリアに含める必要はない。
図21及び図22は、需要数等のパラメータを複数のセグメント間で合算して表示する場合を示す図である。より大縮尺の(対応する現実のエリアの面積の小さい)表示モードに移った時に、どの区域が選ばれるか分かるように、図21の様にメッシュを地図に重畳して描いてもよいが、このメッシュは必須ではなく、図22の様にメッシュ無しでも構わない。
図示(図19乃至図22)のように、予測待ち時間等の情報は、縮尺の小さい(対応する現実のエリアの面積の大きい)表示モード時には表示せず、ユーザが興味のあるエリアが選ばれて、拡大表示された時点で、表示するとよい。これは、縮尺の小さい時点で表示すると、エリア内の予測乗り場が多すぎて、表示される内容が多くなり、表示が見にくくなるためである。大縮尺の(対応する現実のエリアの面積の大きい)表示モードのみで属性情報を表示することで、ユーザは、より容易に、適切な目標予測エリアを選択、決定することができる。
縮尺の小さい表示モードから縮尺の大きい表示モードへの移行は、図23に示すように、画面上に表示されている、より小さなエリア(図23では、縦4×横4=16個の小エリアが表示されている)を選択できるカーソルN3を表示し、ユーザが1つの小エリアを選ぶと、その小エリアが拡大して全体に表示される(図20)ようにするとよい。タッチパネルを備える入力機器であれば、その小エリア内をタップすることで移行することも考えられる。
逆に、大縮尺のモードから小縮尺のモードへの移行(復帰)は、例えば、入力部に備えられた「戻る」(キャンセル)ボタンで行うこと等が考えられる。
あるいは、拡大や縮小のボタン(画面上に表示、又は、機器にボタンを設ける)、ピンチアウトやピンチインのジェスチャ操作、画面内のスライダー操作等で、縮尺の小さい表示モードから縮尺の大きい表示モードへの移行、及び、その逆の移行を行うようにしてもよい。
また、各表示モード内では、カーソルキーを備える入力部であれば、そのカーソルキーを用いたり、タッチパネルを備える入力部であれば、いわゆるフリック操作を行うことで、表示されるエリアを適宜に選択、決定し、移動していくことができる。
このように、表示モードを変更して、縮尺及び表示されるエリアの面積を適宜変え、いろいろな場所の情報を素早く表示できるようにすることで、ユーザは、より適確に、向かうべき乗り場を探索して、決定することができる。
複数の予測乗り場の位置や情報をユーザ自身が目で見て比較することで、ユーザ自身が、自車の現在位置からの距離等も勘案し、総合的に判断して、次に向かう場所(予測乗り場)を選択、決定することができる。
次に、情報処理装置10A(図12)によるモデル生成処理について説明する。
図24は、情報処理装置10A(図12)によるモデル生成処理の流れの一例を示す図である。
図24に示される処理は、定期的に開始される。また、図24に示される処理は、端末装置30がユーザから受け付けた入力に基づいて、開始されてもよい。
(ステップS501)まず、制御部13のモデル生成部131A(図13)は、演算範囲を取得する。演算範囲は、上述のステップS401において指定された演算範囲と同じであってもよい。演算範囲は、例えば、端末装置30がユーザから受け付けた範囲であってもよいし、情報処理装置10の管理者等により指定された範囲であってもよい。その後、制御部13Aは、ステップS502に処理を進める。
(ステップS502)次に、モデル生成部131Aは、クラスタグループK、時間帯、曜日、及び天気等、条件毎のピックアップ数を0にして初期化する。その後、制御部13Aは、ステップS503に処理を進める。
(ステップS503)次に、モデル生成部131Aは、車両データ取得部141を介して、演算範囲の車両データを取得する。その後、制御部13Aは、ステップS504に処理を進める。
(ステップS504)次に、モデル生成部131Aは、気象データ取得部142を介して、演算範囲の気象データを取得する。その後、制御部13Aは、ステップS505に処理を進める。
(ステップS505)次に、モデル生成部131Aは、予測部134からピックアップ情報を取得する。ここで、モデル生成部131Aは、ピックアップ情報に含まれるピックアップ位置が属するクラスタグループKを示す情報も予測部134から取得する。
(ステップS506)次に、モデル生成部131は、ピックアップ情報について、ステップS507からステップS510の処理を実行する。モデル生成部131Aは、未処理のピックアップ情報がなくなるまで、ステップS507からステップS510の処理を繰り返す。その後、制御部13Aは、ステップS511に処理を進める。
(ステップS507)モデル生成部131Aは、セグメントデータ記憶部121が記憶するセグメントデータを参照し、車両データの車両位置情報が示す位置に対応するクラスタグループKを特定する。その後、制御部13Aは、ステップS508に処理を進める。
(ステップS508)モデル生成部131Aは、パラメータ変換データ記憶部122が記憶するパラメータ変換データを参照し、車両データの時点情報が示す時刻に対応する時間帯と、当該時点情報が示す日付に対応する曜日とを特定する。その後、制御部13Aは、ステップS509に処理を進める。
(ステップS509)モデル生成部131Aは、ステップS504において取得した気象データに基づいて、ステップS507において特定したクラスタグループKの車両時点情報が示す日時おける天気を特定する。その後、制御部13Aは、ステップS510に処理を進める。
(ステップS510)モデル生成部131Aは、ステップS507からステップS509の処理によりそれぞれ特定した条件のピックアップ数に1を加算する。
(ステップS511)次に、モデル生成部131Aは、条件毎、すなわち、各パラメータの入力値に対するピックアップ数について、重回帰分析を行い、式(3)に示されるモデルを生成する。その後、制御部13Aは、図24に示される処理を終了する。
以上説明したように、制御部13Aは、複数の車両から取得した車両データに基づき、ピックアップ位置から予測される予測乗り場を求める。これにより、車両20は、客が車両20を拾う可能性の高い地点で、客を待つことができる。従って、情報処理装置10Aは、乗用旅客車両の運用効率を向上させることができる。
なお、情報処理装置10Aは、端末装置30から指定された位置情報に基づき、図19〜23に示す画像を表示するための情報を生成し、端末装置30に出力すると説明したが、これに限られない。例えば、端末装置30において、図9に示す地図が表示されている状態において、地図の拡大表示が指定された場合、拡大して表示する地図を図20に示す地図として表示させてもよい。例えば、端末装置30において、図9の地図を表示している状態において、一つのセグメントが指定されたとする。この場合、端末装置30は、指定されたセグメントの拡大表示を要求するコマンドを情報処理装置10Aに送信する。情報処理装置10Aは、受信したコマンドに基づき、指定されたセグメントについて、図20に示したような地図を生成するための処理を実行する。なお、図20に示したような地図を生成するための処理については、第2実施形態において詳細に説明しているため、説明を省略する。
このように、拡大して表示した地図に、予測乗り場が表示されることで、ユーザは客を拾いやすい場所を簡単に知ることができる。
次に、図25を参照して、上述した各実施形態に係る情報処理装置10、10A、端末装置30、車両データ管理装置40、気象データ管理装置50、地図データ管理装置60、及び交通データ管理装置70のハードウェア構成について説明する。
図25は、情報処理装置10、10Aのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
上述した各実施形態に係る情報処理装置10、10Aは、CPU101、記憶媒体102、ドライブ部103、入力部104、出力部105、ROM106、RAM107、補助記憶部108、及びインターフェース部109を含んで構成される。
CPU101と、ドライブ部103と、入力部104と、出力部105と、ROM106と、RAM107と、補助記憶部108と、インターフェース部109とは、バス100(母線)を介して相互に接続される。
CPU101は、プログラム、各種データを読み出して、当該CPU101を備える自装置を制御する。記憶媒体102は、例えば、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどの可搬記憶媒体であり、例えば、各種データを記憶する。ドライブ部103は、例えば、記憶媒体102の読み出し装置又は読み書き装置である。入力部104は、例えば、マウス、キーボードなどの入力装置である。出力部105は、例えば、表示部、スピーカなどの出力装置である。ROM106は、例えば、プログラムを記憶する記憶媒体である。RAM107は、例えば、各種データ、プログラムを一時的に記憶する記憶媒体である。補助記憶部108は、HDD、フラッシュメモリなどの記憶媒体であり、例えば、各種データを記憶する。インターフェース部109は、通信用インターフェースを有し、有線又は無線によりネットワークNWに接続される。
CPU101が読み出すプログラムは、ROM106に記憶されている一例を示したが、記憶媒体102や補助記憶部108に記憶されていてもよいし、ネットワークからダウンロードしたプログラムを記憶媒体102や補助記憶部108などに記憶させてもよい。CPU101が読み出す各種データは、記憶媒体102や補助記憶部108に記憶されている一例を示したが、ROM106に記憶されていてもよいし、ネットワークからダウンロードした各種データであってもよい。
なお、上述した各実施形態において、情報処理システム1(図2)、1A(図12)は、端末装置30、車両データ管理装置40、気象データ管理装置50、及び地図データ管理装置60、交通データ管理装置70のうち、いずれか又は任意の組み合わせを含まずに構成されてもよい。
なお、上述した各実施形態において、情報処理装置10、10Aが有する任意の機能は、複数の装置により実現されてもよい。例えば、情報処理装置10、10Aのモデルを演算する機能と、車両20の需要数を演算する機能とは、別体の装置に分離して備えられてもよい。この場合、モデル生成部131(図3)、131A(図13)、と、演算部132(図3、図13)とは、それぞれ、別体の装置に備えられ、演算部132を備える装置は、モデル生成部131、131Aが生成したモデルを示すモデル記憶部123、123Aから通信を介してモデルデータを取得する。そして、演算部132は、取得されたモデルデータに基づいて、車両20の需要数を演算する。
なお、上述した各実施形態において、情報処理システム1、1Aに含まれる各種装置が有する各種機能は、一体の装置により実現されてもよい。例えば、情報処理装置10、10Aは、車両データ管理装置40の車両データ記憶部41(図2)を含んで構成されてもよい。この場合、情報処理装置10、10Aは、車両20から車両データを取得し、自装置の車両データ記憶部41に記憶させる。
なお、上述した各実施形態において、端末装置30は、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PHS端末装置、又はPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器であってもよい。そして、車両データに含まれる車両位置情報は、端末装置30により検出されたものであってもよい。
なお、上述した各実施形態において、情報処理装置10、10Aが有する各種機能は、端末装置30により実行されてもよい。例えば、端末装置30は、地図データ取得部144を備えてよく、地図データを取得可能であってもよい。そして、端末装置30は、情報処理装置10、10Aから取得する車両20の需要数などを、自装置が取得した地図データが示す地図と対応付けて表示してもよい。また、端末装置30が有する機能の一部が情報処理装置10により実行されてもよい。例えば、情報処理装置10、10Aは、端末装置30が各種情報を表示するための画像のデータを出力データとして生成し、生成した出力データを端末装置30に送信してもよい。この場合、端末装置30は、情報処理装置10から受信した出力データが示す画像を表示部31に表示させる。
なお、上述した各実施形態において、端末装置30による表示の態様は、上述したものに限られない。例えば、端末装置30は、ユーザから地図の縮尺の指定を受け付け、当該受け付けた縮尺の地図の画像を表示してよい。この場合、端末装置30は、表示部31の解像度に応じて、表示する情報を加工してもよい。例えば、縮尺率が低い(縮尺が大きい、対応する実際の領域が広い)ため、セグメント毎の情報を表示するのに十分な表示領域又は解像度を表示部31が備えない場合には、端末装置30は、複数のセグメントを統合し、当該統合されたセグメントの情報を表示したり、情報の一部を省略したりしてもよい。
例えば、隣接する4つのセグメントを統合する場合、端末装置30は、例えば、縦横のグリッドについて奇数番目のグリッドの表示を省略する。そして、端末装置30は、統合前のセグメントについて、車両20の需要数と空車状態の車両20の数とをそれぞれ合計し、合計結果を統合後のセグメントに表示する。また、例えば、端末装置30は、ユーザにより特定のセグメントが指定された場合には、当該セグメントについての情報を表示部31の全域に表示する。このように、端末装置30は、例えば、ユーザの利用に適した任意の態様で情報を表示してよい。そして、端末装置30は、表示を切り替えるための任意の操作を受け付け可能としてよい。
なお、上述した各実施形態において、解析装置22は、車両20に埋め込まれた通信モジュールを用いて、車両データを送信してもよい。また、解析装置22は、通信機能を備えた端末(例えば、スマートフォン)を介して、車両データを送信してもよい。
なお、上述した各実施形態における情報処理装置10、10A、及び、端末装置30の一部、例えば、制御部13、13A、及び、制御部36などをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、情報処理装置10、10A、又は、端末装置30に内蔵されたコンピュータシステムであって、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネットなどのネットワークや電話回線などの通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における情報処理装置10、10A、端末装置30の一部、又は全部を、LSI(Large Scale Integration)などの集積回路として実現してもよい。情報処理装置10、10A、端末装置30の各機能部は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更などをすることが可能である。
1、1A…情報処理システム、10、10A…情報処理装置、11…通信部、111…受信部、112…送信部、12、12A…記憶部、121…セグメントデータ記憶部、122…パラメータ変換データ記憶部、123、123A…モデル記憶部、13、13A…制御部、14、14A…取得部、141…車両データ取得部、142…気象データ取得部、143…操作データ取得部、144…地図データ取得部、131、131A…モデル生成部、132…演算部、133…出力データ生成部、20…車両、21…実空車表示機、22…解析装置、221…通信部、222…測位部、223…状態検出部、224…制御部、30…端末装置、31…表示部、32…入力部、33…測位部、34…通信部、341…受信部、342…送信部、35…記憶部、36…制御部、361…操作処理部、362…表示処理部、40…車両データ管理装置、41…車両データ記憶部、50…気象データ管理装置、51…気象データ記憶部、60…地図データ管理装置、61…地図データ記憶部、NW…ネットワーク

Claims (10)

  1. 乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び当該乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得部と、
    前記車両データのうち、前記乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記予測部は、
    前記車両データに基づき前記ピックアップ位置における待ち時間を求め、求めた待ち時間に基づき前記予測乗り場における待ち時間を求める
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記予測部は、
    前記ピックアップ位置を中心とした範囲に進入したときから前記乗用旅客車両が前記ピックアップ位置に到達するまでの時間を前記待ち時間として求める
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記車両データに基づき、前記予測乗り場における前記乗用旅客車両の需要数を求める演算部をさらに備える
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記予測部は、指定された地域に含まれる前記予測乗り場を予測する
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記予測部は、拡大が指示された地域に含まれる前記予測乗り場を予測する
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき予測される予測乗り場を表示部に表示させる表示処理部、
    を備える端末装置。
  8. 前記表示処理部は、
    地図上に前記予測乗り場に対応付けて、前記予測乗り場における待ち時間、又は、前記予測乗り場における前記乗用旅客車両の需要数を表示させる
    請求項7に記載の端末装置。
  9. 乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び当該乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得手順と、
    前記車両データのうち、前記乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測手順と、
    を備える情報処理方法。
  10. コンピュータに、
    乗用旅客車両の位置を示す車両位置情報、及び当該乗用旅客車両の営業状態を示す営業状態情報を少なくとも含む車両データを取得する車両データ取得手順、
    前記車両データのうち、前記乗用旅客車両の営業状態が実車に変化したときの前記乗用旅客車両の位置であるピックアップ位置を示す情報に基づき、予測乗り場を予測する予測手順、
    を実行させるためのプログラム。
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