JP2016073633A - 真空掃除機 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、抽気弁を有している真空掃除機に関する。
【解決手段】真空掃除機（１）は、汚染空気入口（２）と、直列に接続されているサイクロン式分離装置（３）とを備えている。サイクロン式分離装置（３）が、並列に接続されている複数のサイクロン式分離器（７）を備えている。さらに、真空掃除機（１）は、複数のサイクロン式分離器（７）の上流に設けられている抽気弁（６）を備えている。抽気弁（６）は、抽気された空気が真空掃除機（１）の圧力降下に応じて複数のサイクロン式分離器（７）に流入するように開口している。また、抽気弁（６）は、共通するプレナム（８）を介して複数のサイクロン式分離器（７）の入口に接続されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、真空掃除機に関する。より具体的には、本発明は、抽気弁を有している真空掃除機に関する。

通常の利用の際に、真空掃除機を通過する空気流は阻害される場合がある。このような阻害は、空気流が真空掃除機すなわち掃除機ヘッド、ツール、又はワンドに流入する地点の閉塞又は狭窄に起因する。しかしながら、空気流は、例えばフィルタ又は分離段の閉塞のような真空掃除機内部の閉塞によっても阻害される。これら閉塞の結果として、真空掃除機を通過する空気の流速が低減され、真空掃除機内部において圧力降下が生じる。

一般に、空気流は、真空掃除機の内部に収容されている電気モータを冷却するために利用される。従って、阻害に起因する空気流の減少に関連する場合がある一の問題は、真空掃除機の電気モータがオーバーヒートして損傷することである。この問題を回避するために、真空掃除機は、閉塞が発生した場合に開放するように構成されている抽気弁を備えている。一般に、抽気弁は、真空掃除機内の圧力が一定水準を下回って降下した場合に作動する。抽気弁が開放されると、電気モータを冷却するための最小限量の空気が維持されるように、空気が真空掃除機の外側から空気流路に流入する。理想的には、抽気弁は、必要に応じて電気モータを急速に冷却するために可能な限り電気モータの近傍に配置されている。

国際公報第２０１２／００１３８７号

本発明は、汚染空気入口と直列に接続されているサイクロン式分離装置とを備えている真空掃除機であって、サイクロン式分離装置が、並列に接続されている複数のサイクロン式分離器を備えており、真空掃除機が、複数のサイクロン式分離器の上流に設けられている抽気弁を備えており、抽気弁が、真空掃除機の圧力降下に応じて、抽気された空気を複数のサイクロン式分離器に流入させるように開口しており、抽気弁が、共通するプレナムを介して複数のサイクロン式分離器の入口に接続されている、真空掃除機を提供する。

抽気弁は、圧力降下によって開放される。抽気弁が複数のサイクロン式分離器に対して上流に位置決めされているので、閉塞が発生した場合には、抽気された空気が複数のサイクロン式分離器に供給される。従って、阻害されているにも関わらず、複数のサイクロン式分離器それぞれの内部において空気流が継続的に維持される。このことは、塵埃がサイクロン式分離器に滞留し、サイクロン式分離器を詰まらせることを防止するのに貢献する。

本発明の抽気弁は、共通するプレナムを介して複数のサイクロン式分離器の入口に接続されている。抽気弁を共通するプレナムを介して複数のサイクロン式分離器の入口に接続することによって、空気が、単一の抽気弁のみを利用して複数のサイクロン式分離器のすべてを通じて同時に抽気される。

複数のサイクロン式分離器が、錐台状のサイクロンとされ、サイクロン式分離器それぞれが、高剛性部分と可撓性部分とを備えている。高剛性部分が、共通するプレナムに接続されている入口を備えており、可撓性部分が、塵埃出口を備えている。当該実施例では、可撓性部分が、高剛性部分より幅狭になっており、利用の際に空気流がサイクロン式分離装置を通過した場合に、サイクロン式分離器それぞれの可撓性部分が振動する。

複数のサイクロン式分離器それぞれを通過する空気流が、可撓性を有しているノズル先端部を揺動及び／又は振動させる。揺動及び／又は振動が、捕捉された塵埃を除去又は解放するように作用する。このような動作によって、塵埃の堆積、及び、サイクロン式分離器の幅狭先端部の目詰まりを回避することができる。

サイクロン式分離器の目詰まりを防止するために、可撓性を有しているノズル先端部を具備する複数のサイクロン式分離器を通過する空気流を常に維持することが特に望ましい。複数のサイクロン式分離器に流入する空気流が阻害された場合には、塵埃が、滞留し目詰まりを起こし、可撓性を有しているノズル先端部は、塵埃を清浄するために揺動及び／又は振動することができなくなる。従って、サイクロン式分離器は、真空掃除機の分離効率が完全に回復する前に、エンドユーザが手動で目詰まりを解除することを要求する。

極端な例では、サイクロン式分離装置を分解しなければ取り除くことができない閉塞が真空掃除機に新たに発生する程度の目詰まりが、解放された塵埃によって複数のサイクロン式分離器に生じる場合がある。従って、抽気弁を具備する真空掃除機は、上流において閉塞が発生した場合に優位である。空気流によって複数のサイクロン式分離器の先端部が揺動及び／又は振動するからである。

抽気弁及び共通するプレナムが、サイクロン式分離装置に位置決めされている。サイクロン式分離装置に抽気弁及び共通するプレナムの両方が設けられていることの優位点は、抽気された空気流が複数のサイクロン式分離の可能な限り近傍に導入可能とされることである。このことは、空気流が阻害された時点から補助的な抽気された空気流が複数のサイクロン式分離器を通じて導入される時点までの時間ロスを最小限度に抑えることができ、これによりサイクロン式分離器が目詰まりする危険性を低減することに貢献することを意味する。

サイクロン式分離装置が、第１の分離段と第２の分離段とを備えている多段型サイクロン式分離装置とされ、第２の分離段が、複数のサイクロン式分離器を備えている。

第１の分離段は、単一の又は複数のサイクロン式分離器とされる。逆に、第１の分離段が、フィルタ装置又は塵埃を空気流から分離するための他の手段を備えている場合もある。

サイクロン式分離装置が２つの分離段を有している場合には、抽気弁は、第１の分離段の下流に且つ第２の分離段の上流に位置決めされている。

実際には、抽気弁は、２つの分離段両方の上流ではなく、２つの分離段の間に位置決めされている。当該配置では、抽気された空気の直接的な流れが、入口又は第１の分離段が閉塞した場合に、複数のサイクロン式分離器において利用可能とされる。

サイクロン式分離装置が２つの分離段を有している場合には、共通するプレナムが第１の分離段の出口に接続されている。当該構成では、通常の利用の際に、共通するプレナムが、サイクロン式分離装置を通過する汚染空気流を取り込み、当該空気流を複数のサイクロン式分離器に分配するように、共通するプレナムが、サイクロン式分離装置に組み込まれている。この配置は、多段型サイクロン式分離装置において好適である。共通するプレナムについての独立した区画が必要とされないので、抽気弁、共通するプレナム、及び分離段をサイクロン式分離装置内に一層効率的に且つ一層効果的に離隔配置することができるからである。

任意の適切なタイプの抽気弁であっても本発明の一部分として機能すると想定されるが、抽気弁はバネによって付勢されている場合がある。バネは、入口に対して付勢されている。さらに、バネは、所定のレベルへの真空掃除機内の圧力降下が、抽気弁をバネの付勢力に抗して開放するように動作させるに十分とされるように、所定の閾値に設定されている。バネ装置の利点は、バネは、事前に設定可能とされ、複数のサイクロン式分離器を通過する空気流の流速を最小とするように変化させることができることである。

より明確に本発明を理解するために、本発明について、添付図面を参照しつつ例示的に説明する。

本発明の一の実施例を表わす概略図である。 本発明の代替的な実施例を表わす概略図である。 本発明のさらなる代替的な実施例を表わす概略図である。

図１〜図３はそれぞれ、真空掃除機１，１０，２０の概略図である。

図１〜図３に概略的に表わす真空掃除機１，１０，２０はそれぞれ、汚染空気入口２，１１，２１とサイクロン式分離装置３，１２，２２とモータ４，１３，２３と清浄空気流排出口５，１４，２４とを備えている。また、真空掃除機１，１０，２０それぞれが、抽気された空気を共通するプレナム８，１７，２７を介して真空掃除機１，１０，２０の内部に流入させるように開口している、抽気弁６，１５，２５を備えている。また、真空掃除機１，１０，２０それぞれが、さらなるフィルタ、工具、及び取付具を備えている。しかしながら、簡便にするために、これら特徴は図面から省かれている。

図１〜図３に表わす構成それぞれの通常利用の際には、真空掃除機１，１０，２０それぞれを通過する空気の予測される流れは、実線矢印を利用することによって表わされている。真空掃除機１，１０，２０それぞれにおいて空気流が阻害される場合には、抽気された空気の流れは、破線矢印を利用することによって表わされている。

図１〜図３に表わす真空掃除機１，１０，２０それぞれのサイクロン式分離装置３，１２，２２は、並列配置されている複数のサイクロン式分離器７，１６，２６を備えている。

複数のサイクロン式分離器７，１６，２６は、高剛性であるか、又は高剛性且つ可撓性を有している部分を備えている。特許文献１は、高剛性且つ可撓性を有している部分を備えている適切なサイクロン式分離器の一例を開示している。好ましい実施例では、複数のサイクロン式分離器７，１６，２６は、複数の錐台状のサイクロンとされる。複数のサイクロン式分離器７，１６，２６はそれぞれ、比較的幅広で高剛性な錐台状部分と、比較的幅狭で可撓性を有している錐台状部分であって、比較的幅広で高剛性な錐台状部分に接続されている錐台状部分とを有している。当該実施例では、比較的幅広の部分が汚染空気入口を備えており、比較的幅狭の部分が塵埃出口を備えている。

図面それぞれが、サイクロン式分離装置３，１２，２２における４つの並列配置されたサイクロン式分離器７，１６，２６の概要を例示的に表わす。しかしながら、複数のサイクロン式分離器７，１６，２６を構成するサイクロン式分離器の数量は、４つより多くても少なくても良いことに留意すべきである。

図１に表わす装置を利用する際には、汚染空気流が汚染空気入口２を介して真空掃除機１の内部に導入される。空気流は、モータ駆動式羽根車（図示しない）によって真空掃除機１を通じて引き込まれる。空気流はサイクロン式分離装置３に到達し、複数のサイクロン式分離器７を利用することによって塵埃は分離される。その後に、清浄された空気流は、モータ４を収容している導管に至る。清浄された空気流は、清浄空気流排出口５を介して排出される前に、当該導管を通過し、モータに設けられたヒートシンク装置（図示しない）を越える又は通過することによって、モータ４のための冷却流体として機能する。

抽気弁６は、サイクロン式分離装置３の複数のサイクロン式分離器７の上流に位置決めされている。抽気弁６の上流において何らかの閉塞が発生した場合に、モータ４が空気を清浄空気流排出口５を通じて排出し続けると、真空掃除機１において圧力降下が生じる。圧力降下によって抽気弁が開くので、当該閉塞が維持された状態において、抽気された空気流が複数のサイクロン式分離器７を通じてモータ４のヒートシンク装置を越える又は通過する。従って、複数のサイクロン式分離器７及びモータ４は、閉塞が存在するにも関わらず、空気流の受け入れを継続する。

抽気弁６が複数のサイクロン式分離器７のすべてに空気を供給可能とされるように、複数のサイクロン式分離器７の汚染空気入口２それぞれに接続している、共通するプレナム８が設けられている。破線矢印で表わすように、抽気された空気は、抽気弁６を介して真空掃除機１に流入し、共通するプレナム８によって複数のサイクロン式分離器７の入口（図示しない）それぞれに向かって方向づけられる。従って、共通するプレナム８によって、空気流は、複数の抽気弁を設ける必要なく、複数のサイクロン式分離器７それぞれの内部において維持される。

図２は、本発明の代替的な実施例を表わす。当該代替的な実施例は、多段型サイクロン式分離装置であるサイクロン式分離装置１２を具備する真空掃除機１０を有している。第１の段は、並列に接続されている複数のサイクロン式分離器１６に直列に接続されている、単一のサイクロン式分離器１８とされる。図２は、単一のサイクロン式分離器１８を表わすが、粗いすなわち大きい塵埃を分離可能とされることを条件として、任意の手段を第１の段として利用することができる。例えば、フィルタ装置又は並列若しくは直列に配置されている複数のサイクロン式分離器が、第１の分離段の一部分を形成している。

抽気弁１５は、第１の分離段１８の下流に且つ複数のサイクロン式分離器１６の上流に位置決めされている。抽気弁１５が複数のサイクロン式分離器１６のすべてに空気を同時に供給可能とされるように、複数のサイクロン式分離器１６の汚染空気入口それぞれに接続されている、共通するプレナム１７が設けられている。

共通するプレナム１７は、主に、流入する抽気された空気を分流することによって複数のサイクロン式分離器１６それぞれに向かうように設けられている。図１及び図２に表わす実施例では、共通するプレナム８，１７は、サイクロン式分離装置３，１２の内部に区画を形成している。共通するプレナム８，１７は共に、抽気弁６，１５からの単一の入口と、複数のサイクロン式分離器７，１６の入口それぞれに接続されている多数の出口とを有している。しかしながら、代替的な構成では、図３に表わすように、第１の分離段の１つ以上の出口に接続されている一体化されたプレナムが設けられている。

図３に表わす代替的な構成では、サイクロン式分離装置２２における第１の分離段は、並列に接続されている複数のサイクロン式分離器２６に直列に接続されている、単一のサイクロン式分離器２８とされる。図３は、単一のサイクロン式分離器２８を表わすが、粗いすなわち大きい塵埃を分離可能とされることを条件として、任意の手段を第１の段として利用可能とされる。例えば、フィルタ装置又は並列若しくは直列に配置されている複数のサイクロン式分離器は、第１の分離段の一部分を形成している。

抽気弁２５は、第１の分離段２８の下流に且つ複数のサイクロン式分離器２６の上流に位置決めされている。抽気弁２５が複数のサイクロン式分離器２６のすべてに空気を同時に供給可能とされるように、複数のサイクロン式分離器２６の汚染空気入口それぞれに接続されている、共通するプレナム２７が設けられている。

当該代替的な実施例では、共通するプレナム２７がサイクロン式分離装置２２と一体化されている。第１の分離段２８の出口からの空気流が、共通するプレナム２７を通過し、その後に並列配置された入口を通じて複数のサイクロン式分離器２６の内部に供給される。また、真空掃除機２０に流入する空気流が阻害された場合には、同一の並列配置された入口が、抽気された空気を複数のサイクロン式分離器２６に供給するために利用される。

さらに、さらなる分離段がサイクロン式分離装置２２に内蔵されている場合もある。例えば、第１の段は、フィルタ装置とされ、第２の段は、単一のサイクロン式分離器とされ、第３の段は、並列に接続されている複数のサイクロン式分離器とされる。

１ 真空掃除機
２ 汚染空気入口
３ サイクロン式分離器
４ モータ
５ 清浄空気流排出口
６ 抽気弁
７ サイクロン式分離器
８ プレナム
１０ 真空掃除機
１１ 汚染空気入口
１２ サイクロン式分離器
１３ モータ
１４ 清浄空気流排出口
１５ 抽気弁
１６ サイクロン式分離器
１７ プレナム
１８ 単一のサイクロン式分離器
２０ 真空掃除機
２１ 汚染空気入口
２２ サイクロン式分離器
２３ モータ
２４ 清浄空気流排出口
２５ 抽気弁
２６ サイクロン式分離器
２７ プレナム

Claims (7)

1. 汚染空気入口と直列に接続されているサイクロン式分離装置とを備えている真空掃除機において、
   前記サイクロン式分離装置が、並列に接続されている複数のサイクロン式分離器を備えており、
   前記真空掃除機が、複数の前記サイクロン式分離器の上流に設けられている抽気弁を備えており、
   前記抽気弁が、前記真空掃除機の圧力降下に応じて、抽気された空気を複数の前記サイクロン式分離器に流入させるように開口しており、
   前記抽気弁が、共通するプレナムを介して複数の前記サイクロン式分離器の入口に接続されていることを特徴とする真空掃除機。
2. 複数の前記サイクロン式分離器が、錐台状のサイクロンとされ、
   前記サイクロン式分離器それぞれが、高剛性部分と可撓性部分とを備えており、
   前記高剛性部分が、共通する前記プレナムに接続されている入口を備えており、
   前記可撓性部分が、塵埃出口を備えており、
   前記可撓性部分が、利用の際に空気流が前記サイクロン式分離装置を通過した場合に前記サイクロン式分離器それぞれの前記可撓性部分が振動するように、前記高剛性部分より幅狭になっていることを特徴とする請求項１に記載の真空掃除機。
3. 前記抽気弁が、前記サイクロン式分離装置に位置決めされていることを特徴とする請求項１又は２に記載の真空掃除機。
4. 前記サイクロン式分離装置が、第１の分離段と第２の分離段とを備えている多段型サイクロン式分離装置とされ、
   前記第２の分離段が、複数の前記サイクロン式分離器を備えていることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の真空掃除機。
5. 前記抽気弁が、前記第１の分離段の下流に且つ前記第２の分離段の上流に位置決めされていることを特徴とする請求項４に記載の真空掃除機。
6. 共通する前記プレナムが、前記第１の分離段の出口に接続されていることを特徴とする請求項５に記載の真空掃除機。
7. 前記抽気弁が、バネによって付勢されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の真空掃除機。

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