JP2016072889A - 音声信号処理装置、音声信号処理方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、意図された位置に定位させる。
【解決手段】音声信号処理装置(10)は、復号した映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する分割部(102)と、上記映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照して、上記部分映像信号の何れかに割り当てる割当部(103)と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】音声信号処理装置(10)は、復号した映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する分割部(102)と、上記映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照して、上記部分映像信号の何れかに割り当てる割当部(103)と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、音声信号を処理する音声信号処理装置、及び音声信号処理方法に関する。
近年では、技術の発展に伴い、高精細な映像信号を撮影・表示することのできる機器が増えてきている。テレビ放送の開始当時において、テレビ画面を構成する走査線数は525本であったが、いわゆるハイビジョン放送においては1125本となり、表示領域の解像度は1920×1080になった。さらに、いわゆる4k(3840×2160)の解像度を有する映像(以下、「4k映像」とも記載する)や、8k(7680×4320)の解像度を有する映像(以下、「8k映像」とも記載する)を表示する技術が開発され、より精細な表現が可能となっている。
音声に関しても同様であり、テレビ局から送出される放送波に関し、モノラル音声、ステレオ信号に加え、5.1ch信号等も送出が可能になり、家庭でも視聴者を取り囲むような音場が再生できるようになった。ここで、5.1ch信号とは、中央正面に置かれたセンタスピーカ、該センタスピーカに対して左右対称に配置された左右スピーカ、視聴者の背面側に配置された左右スピーカ、及び低音用スピーカの合計6個のスピーカを統合的に駆動する信号である。適切に製作された5.1ch信号を、適切に配置された5.1ch再生用スピーカシステムにより再生すると、あたかも視聴者の周囲に音源が再現されているような表現が可能となる。
さらに近年では、22.2chシステムが提案されている。これは、従来配置されていなかった高さ方向にもスピーカを配置するもので、具体的には上層(トップ層)9個、視聴者の耳の高さの中層(ミドル層)10個、低層(ボトム層)3個の合計22個のスピーカと、2個の低音用スピーカとを用いるものであり、適切に再生すると、高さ方向を含め、視聴者を取り囲む全周の音場が再現される。
これらの方法のみならず、複数のスピーカを用いるマルチチャンネル音響の様々な方式が提案されている。
ここで、8k映像を表示するためには、8k映像に対応した画像処理装置が必要となる。そのような画像処理装置を備えていない表示装置において8k映像を表示するために、8k映像の画面領域を分割して表示する方法が考えられる。例えば、8k映像を上下左右に4分割した場合、それぞれの領域は一般的な4k映像に対応する表示サイズとなるため、4k映像用の画像処理装置を用いることにより、8k映像を表示することが可能になる。この方法によれば、8k映像のすべての画素を網羅する情報量の伝送が可能となる。
また、画像処理装置は、一般的に音声処理機能も有している例が多いが、その多くは2chの音声信号を対象としており、1系統の画像処理装置、あるいは1台の表示装置で2chを超える音声信号を出力できる構成はまれである。ここで、映像信号をHDMI(High Definition Multimedia Interface、登録商標)を用いて伝送する場合には、当該映像信号に加え、音声信号も伝送することができる。しかしながら、映像信号を分割して複数のHDMIケーブルにて伝送する場合に、複数の音声信号を適切に振り分ける方法は確立されていない。
例えば、8k映像を4分割した4k映像を示す4k映像信号の各々を4本のHDMIケーブルで伝送する場合には、音声信号をどの4k映像信号と組み合わせて伝送するかが問題となる。特に、音声信号が複数のチャンネル別音声信号を含むようなマルチチャンネルフォーマットである場合には、受信した各チャンネル別音声信号を適切な位置から出力しようとすると受信側での配線経路が非常に複雑になってしまうという課題がある。特許文献1には、複数の映像再生装置が同期して元となる映像を再生する場合において、映像信号及び音声信号を再生する各機器の設置位置に応じて、各機器から出力される音声信号の左右のチャンネルの出力バランスを制御する映像音声出力装置が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、音声信号がマルチチャンネルフォーマットである場合については、何ら言及されていない。
また、予め定義された音声チャンネル番号順に各チャンネル別音声信号を振り分けて伝送すると、例えば、視聴者の左側のスピーカから出力されるべき音声が右側のスピーカから出力されてしまう、というように、各チャンネル別音声信号が示す各音声が、意図していない位置に定位してしまう虞があるという課題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、映像信号を分割して伝送する際に、当該映像信号に付随する音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、表示装置において特別な処理を要することなく、またはユーザに複雑な配線の手間を強いることなく、意図された位置に定位させることが可能な音声信号処理装置等を提供することにある。
本発明の態様1に係る音声信号処理装置(10)は、復号した映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する分割手段(分割部103)と、上記映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々を、当該チャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照して、上記部分映像信号の何れかに割り当てる割当手段(割当部103)と、を備えている。
上記の構成によれば、上記分割手段は、映像信号を複数の部分映像信号に分割し、上記割当手段は、当該映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々を、上記分割手段により分割された部分映像信号の何れかに割り当てる。この際、上記割当手段は、上記チャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照するので、上記の構成によれば、上記複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、表示装置において特別な処理を要することなく、またはユーザに複雑な配線の手間を強いることなく、意図された位置に定位させることができる。
本発明の態様2に係る音声信号処理装置は、上記態様1において、上記送信先情報は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々と、当該チャンネル別音声信号の各々が示す音声を出力するスピーカとが関連づけられた変換テーブルである、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々が示す音声が、出力されるべきスピーカから出力されるように、上記複数のチャンネル別音声信号の各々を、上記部分映像の何れかに割り当てることができる。したがって、上記の構成によれば、上記複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、より確実に、意図された位置に定位させることができる。
本発明の態様3に係る音声信号処理装置は、上記態様1において、上記送信先情報は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々と、当該複数のチャンネル別音声信号が示す各音声が定位すべき相対的な位置とが関連づけられた位置情報テーブルであってもよい。
上記の構成によれば、上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々が示す音声が、定位すべき位置に定位するように、上記複数のチャンネル別音声信号の各々を、上記部分映像の何れかに割り当てることができる。したがって、上記の構成によれば、上記複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、より確実に、意図された位置に定位させることができる。
本発明の態様4に係る音声信号処理装置は、上記態様2または3において、上記割当手段は、上記部分映像信号に割り当てられる上記複数のチャンネル別音声信号の各々についての遅延時間を設定する、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記複数のチャンネル別音声信号が示す音声の各々を出力する各スピーカが、ユーザから等距離に配置されていない場合であっても、上記映像信号に付随した音声を適切に出力した場合と同様の音場を再現することができる。
本発明の態様5に係る音声信号処理装置は、上記態様1から4において、上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、上記部分映像信号の何れかに割り当てる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記複数のチャンネル別音声信号のチャンネル数と、上記映像信号が示す映像を表示する表示装置が出力可能な音声のチャンネル数とが異なる場合であっても、各チャンネル別音声信号が示す音声の各々を出力させることができる。
本発明の態様6に係る音声信号処理装置は、上記態様5において、上記送信先情報には、各チャンネル別音声信号の音量比を指定する係数が含まれており、上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々に上記係数をかけ合わせてダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、上記部分映像信号の何れかに割り当てる、ことが好ましい。
上記の構成によれば、上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号に、上記係数をかけ合わせてダウンミックスする。一般的に、音量比を調整した音声を複数のスピーカから出力することにより、当該音声を意図された位置に定位させることができる。したがって、上記の構成によれば、上記複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、より確実に、意図された位置に定位させることができる。
本発明の態様7に係る音声信号処理方法は、復号した映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する分割ステップと、上記映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々を、当該チャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照して、上記部分映像信号の何れかに割り当てる割当ステップと、を含んでいる。
上記の構成によれば、上記の音声信号処理装置と同様の効果を奏する。
本発明の各態様に係る音声信号処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記音声信号処理装置が備える各手段として動作させることにより上記音声信号処理装置をコンピュータにて実現させる音声信号処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、映像信号を分割して伝送する際に、当該映像信号に付随する音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、表示装置において特別な処理を要することなく、またはユーザに複雑な配線の手間を強いることなく、意図された位置に定位させることができる。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態に係る音声信号処理装置について、図面を参照して説明すれば、以下の通りである。
本発明の一実施形態に係る音声信号処理装置について、図面を参照して説明すれば、以下の通りである。
図1は、本実施形態に係る音声信号処理装置を含む映像表示システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、映像表示システム1は、音声信号処理装置10及び表示装置20を含んでいる。
本実施形態において、音声信号処理装置10は、符号化された映像コンテンツを復号し、復号した映像データ及び音声データを表示装置20に供給するものである。音声信号処理装置10としては、例えば、チューナ、STB(Set Top Box)、及びDVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ等の再生機器が挙げられる。また、表示装置20は、音声信号処理装置10から供給された映像データが示す映像を表示するとともに、当該映像に付随された音声であって、音声信号処理装置10から供給された音声データが示す音声を出力するものである。表示装置20の例としては、音声を出力するスピーカが内蔵されたテレビジョン受像機などが挙げられる。
本実施形態において、表示装置20は、8k映像を表示するための画像処理回路を有していない。そのため、表示装置20は、4k映像用の画像処理回路を4つ備えており、各画像処理回路にて生成された表示画面を合成することにより、8k映像を表示するものである。
なお、本実施形態では、音声信号処理装置10が、8k映像を4つの4k映像(部分映像)に分割して表示装置20に供給する場合について説明するが、映像の分割の方式は、これに限定されるものではない。例えば、8k映像(7680×4320)を1920×4320の解像度を有する4つの部分映像に分割する、または、7680×1080の解像度を有する4つの映像に分割する構成としてもよい。
(音声信号処理装置)
図1に示す音声信号処理装置10は、復号部101、分割部(分割手段)102、割当部(割当手段)103、記憶部104、及び通信部105a〜105dを備えている。
図1に示す音声信号処理装置10は、復号部101、分割部(分割手段)102、割当部(割当手段)103、記憶部104、及び通信部105a〜105dを備えている。
復号部101は、符号化された映像コンテンツを復号し、復号された映像信号を分割部102に供給する。また、復号部101は、復号された映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数の音声信号を割当部103に供給する。ここで、複数の音声信号は、各音声チャンネルに予め割り当てられた音声信号であり、以下では、「チャンネル別音声信号」とも呼称する。本実施形態では、映像信号に付随した音声を示す音声信号には、7.1chのチャネル別音声信号が含まれているものとする。なお、復号部101にて復号される映像コンテンツは、放送経路または通信経路にて伝送されるコンテンツであってもよいし、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツであってもよい。
分割部102は、復号部101により復号された映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する。上述のように、本実施形態においては、分割部102は、復号部101により復号された8k映像信号(8k映像を示す映像信号)を、4つの4k映像信号(4k映像を示す映像信号、部分映像信号)に分割する。分割部102は、分割した4k映像信号の各々を、通信部105a〜dにそれぞれ出力する。
割当部103は、復号部101により復号されたチャンネル別音声信号の各々を、分割部102により分割された4つの4k映像信号の何れかに割り当てる。具体的には、割当部103は、記憶部104に格納されている送信先情報を参照して、チャンネル別音声信号の各々を、4つの4k映像信号の何れかに割り当てる。なお、割当部103によるチャンネル別音声信号の割当処理の詳細については後述する。
ここで、送信先情報とは、チャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す情報である。送信先情報は、例えば、各チャンネル別音声信号と、映像信号の送信先の装置(本実施形態における表示装置20)の備える1又は複数のスピーカの何れかとの対応関係を示す情報である。送信先情報は、例えば、映像信号の送信先の装置の備えるスピーカの数、及び該スピーカの配置に応じて、ユーザまたは機器製造元によって予め設定された情報である。また、例えば、映像信号の送信先の装置の機器IDに対応した複数の送信先情報を記憶部104に格納する構成としてもよい。上記の場合には、音声信号処理装置10は、映像信号の送信先の装置が変更された場合には、当該装置の機器IDを識別し、識別されたIDに対応する送信先情報を参照する構成とすればよい。
記憶部104には、上述の送信先情報に加え、音声信号処理装置10の動作を制御するための各種プログラム、及びアプリケーションプログラムなども格納される。
通信部105a〜dは、映像信号及び音声信号を表示装置20に供給するための構成であり、例えば、HDMI端子が用いられる。分割部102から供給された4k映像信号、及び、当該映像信号に割り当てられたチャンネル別音声信号であって、割当部103から供給されたチャンネル別音声信号を表示装置20の通信部201a〜dにそれぞれ出力する。本実施形態では、音声信号処理装置10の通信部105a〜dの各々と、表示装置20の通信部201a〜dの各々とは、HDMIケーブルにより接続される。
(表示装置20)
図1に示す表示装置20は、通信部201a〜d、処理部202a〜d、表示部203、スピーカ204a〜c、及び出力部205a〜bを備えている。
図1に示す表示装置20は、通信部201a〜d、処理部202a〜d、表示部203、スピーカ204a〜c、及び出力部205a〜bを備えている。
ここで、参照する図面を図2に替えて、表示装置20の外観について説明する。図2は、表示装置20の外観を示す外観図である。図2に示すように、スピーカ204a〜cは、表示装置20の正面に向かって左側、中央、及び右側にそれぞれ設置されている。また、表示装置20の表示部203は、8k映像を表示可能な1枚の表示パネルを備えているが、図2において破線にて示すように、本実施形態では、8k映像を4つの4k映像に分割して画像処理を行ったうえで、各4k映像を合成することにより、8k映像の表示を実現している。
再び図1を参照する。通信部201a〜dは、映像信号及び音声信号を音声信号処理装置10から受信するための構成であり、例えば、HDMI端子が用いられる。通信部201a〜dは、音声信号処理装置10の通信部105a〜dより、4k映像信号及び当該映像信号に割り当てられたチャンネル別音声信号を、それぞれ受信する。通信部201a〜dは、受信した映像信号及び音声信号を処理部202a〜dにそれぞれ出力する。
処理部202a〜dは、4k映像を表示部203に表示させるための画像処理回路であり、通信部201a〜dから供給された4k映像信号が示す4k映像を表示部203に出力する。ここで、処理部202a〜dは、必要に応じて、例えば、スケーリング処理等の画像処理を施したうえで、4k映像を表示部203に出力するように構成されていてもよい。
表示部203は、不図示の表示制御部と表示パネルとを含んでおり、表示部203は、処理部202a〜dにより生成された各4k映像を表示制御部によって合成し、合成された8k映像を表示する。
また、処理部202a〜dは、通信部201a〜dから供給された4k映像信号に割り当てられたチャンネル別音声信号が示す音声を出力するための音声処理機能をさらに有しており、それぞれ2chのチャンネル別音声信号を処理する。すなわち、表示装置20は、7.1chまでの音声信号を処理することが可能である。処理部202a〜dは、4k映像信号に割り当てられたチャンネル別音声信号を増幅して、スピーカ204a〜c、或いは出力部205a及び205bに出力する。
本実施形態では、処理部202aは、スピーカ204a及び204bに接続されており、処理部202dは、スピーカ204cに接続されている。そのため、処理部202aに供給される4k映像信号には、スピーカ204aから出力されるべきチャンネル別音声信号と、スピーカ204bから出力されるべきチャンネル別音声信号とが割り当てられている。また、処理部202dに供給される4k映像信号には、スピーカ204cから出力されるべきチャンネル別音声信号が割り当てられている。
また、処理部202b及び202cは、出力部205a及び205bにそれぞれ接続されている。出力部205a及び205bは、処理部202b及び202cにより音声処理が施された音声を外部スピーカ(不図示)から出力するため構成である。例えば、出力部205a及び205bには、視聴者の背面側に設置されるスピーカ、及び低音用スピーカが接続される。そのため、処理部202b及び202cに供給される各4k映像信号には、視聴者の背面側に設置されるスピーカ、及び低音用スピーカから出力されるべきチャンネル別音声信号が割り当てられている。
ここで、7.1chの音響方式において規定されているチャンネル番号順に、2chずつのチャンネル別音声信号を各映像信号に割り当てると、各音声が意図された位置に定位しなくなってしまう場合が生じ得る。例えば、処理部202aに供給される4k映像信号に、チャンネル番号が「1」、「2」の音声信号を割り当てる場合を考える。チャンネル番号が「1」である音声信号は、Left(L:前方左側)チャンネルの音声信号であり、チャンネル番号が「2」である音声信号は、Right(R:前方右側)チャンネルの音声信号であるため、Lチャンネルの音声がスピーカ204aから出力され、Rチャンネルの音声がスピーカ204bから出力されてしまう。上記の事態を避けるために、例えば、処理部202a〜dの各々と、スピーカ204a〜c、並びに出力部205a及び205bの各々とをそれぞれ配線しておき、供給されたチャンネル別音声信号に応じて音声の出力先を変更する構成とすることも可能である。しかしながら、上記のように構成する場合、表示装置20における配線が複雑になるとともに、回路規模が増大し、ひいては表示装置の製造コストが増大するという問題が生じ得る。
本実施形態において、特筆すべきは、音声信号処理装置10において、送信先情報を参照して、各チャンネル別音声信号を各映像信号に割り当てている点である。すなわち、本実施形態では、処理部202a〜dに供給される各映像信号には、各スピーカ又は各出力部から出力されるべきチャンネル別音声信号が割り当てられている。そのため、表示装置20において特別な処理を要することなく、またはユーザに複雑な配線の手間を強いることなく、複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、意図された位置に定位させることが可能になる。
(チャンネル別音声信号の割当処理)
続いて、音声信号処理装置10の割当部103による割当処理の具体例について説明する。上述のように、本実施形態では、映像信号に付随した音声を示す音声信号には、7.1chのチャネル別音声信号が含まれている。7.1chの音声信号は、チャンネル番号順に、Left(L:前方左側)、Right(R:前方右側)、Center(C:前方真正面)、LowFrequencyEffects(LFE:低域効果用)、SurroundLeft(SL:左側)、SurroundRight(SR:右側)、SurroundBackLeft(SBL:後方左側)、及びSurroundBackRight(SBR:後方右側)の8つのチャンネル別音声信号が含まれている。
続いて、音声信号処理装置10の割当部103による割当処理の具体例について説明する。上述のように、本実施形態では、映像信号に付随した音声を示す音声信号には、7.1chのチャネル別音声信号が含まれている。7.1chの音声信号は、チャンネル番号順に、Left(L:前方左側)、Right(R:前方右側)、Center(C:前方真正面)、LowFrequencyEffects(LFE:低域効果用)、SurroundLeft(SL:左側)、SurroundRight(SR:右側)、SurroundBackLeft(SBL:後方左側)、及びSurroundBackRight(SBR:後方右側)の8つのチャンネル別音声信号が含まれている。
本実施形態では、送信先情報として、各チャンネル別音声信号と、表示装置20の備えるスピーカ204a〜c、並びに出力部205a及び205bとの対応関係が示された情報が記憶部104に格納されている。具体的には、Lチャンネルの音声信号がスピーカ204aに対応づけられ、Rチャンネルの音声信号がスピーカ204cに対応づけられ、Cチャンネルの音声信号がスピーカ204bに対応づけられている。また、LFEチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル、SBLチャンネル及びSBRチャンネルの音声信号は、出力部205a及び205bの何れかに対応づけられている。
ここで、処理部202aがスピーカ204a及びスピーカ204bに接続されているため、割当部103は、処理部202aに供給する4k映像信号(すなわち、分離部102が通信部105aに供給する4k映像信号)に、Lチャンネル及びCチャンネルの音声信号を割り当てる。同様に、処理部202dがスピーカ204cに接続されているため、割当部103は、処理部202dに供給する4k映像信号(すなわち、分離部102が通信部105dに供給する4k映像信号)に、Rチャンネルの音声信号を割り当てる。同様に、出力部205a及び205bが処理部202b及び202cにそれぞれ接続されているため、割当部103は、処理部202bまたは処理部202cに供給する4k映像信号(すなわち、分離部102が通信部105bまたは通信部105cに供給する4k映像信号)の何れかに、LFEチャンネル、SLチャンネル、SRチャンネル、SBLチャンネル及びSBRチャンネルの音声信号を割り当てる。
以上のように、音声信号処理装置10において、送信先情報を参照して、各チャンネル別音声信号を各映像信号に割り当てて表示装置20に供給することにより、複数のチャンネル別音声信号が示す各音声を、意図された位置に定位させることができる。
なお、マルチチャンネル音響方式においては、各スピーカと聴取者との距離が同一となるように、各スピーカを配置することが規定されている。本実施形態において、表示装置20の備える各スピーカは、表示部203の表示パネルに平行な平面内に配置されており、各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成としてもよい。例えば、ユーザが表示装置20を真正面から視聴していると仮定した場合に、表示装置20の備えるスピーカ204bから出力される音声が、スピーカ204a及び204cから出力される音声よりも遅れて出力されるように、各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定すればよい。
なお、遅延時間は、表示装置20を視聴するユーザから一番遠い位置にあるスピーカを基準として、それより近い位置にあるスピーカから出力される音声を示す音声信号を遅延させるように設定される。しかしながら、表示装置20は、内蔵スピーカに加え、外部接続されたスピーカ(例えば、ユーザの後方に配置されたSLチャンネル、及びSRチャンネル用のスピーカ)を備えている場合がある。上記の場合には、当該外部接続されたスピーカと、表示装置20を視聴するユーザとの距離を参照して、当該外部接続されたスピーカから出力される音声を示す音声信号の遅延時間を設定する構成とすればよい。また、表示装置20を視聴するユーザの位置を示す情報として、表示パネルに対しての相対位置を示す情報を事前に入力する構成することが好ましい。同様に、ユーザの後方に配置されたSLチャンネル、及びSRチャンネル等の外部接続されたスピーカの位置を示す情報も事前に入力されることが好ましい。上記のユーザの位置を示す情報、及びスピーカの位置を示す情報が事前に入力されていない場合、ユーザ及びスピーカが、所定の位置にあるものとして遅延時間の設定を行ってもよい。例えば、8k映像を表示する表示装置において、ユーザと表示パネルとの距離は、画面の高さをHとして、0.75Hであることが推奨されている。そのため、ユーザの位置を示す情報が事前に入力されていない場合には、ユーザが表示パネルから0.75Hの距離にいるものとして、遅延時間を設定すればよい。
また、本実施形態では、8k映像を4分割する構成について説明したが、これに限定されるものではなく、4以上の映像に分割する構成としてもよい。上記の場合には、音声信号処理装置10が4以上の通信部を備え、かつ、表示装置20が4以上の通信部を備える構成とすればよい。また、8k映像の画素数と、分割された各映像の画素数の合計とが異なる組み合わせであってもよい。上記の場合には、各部分映像を適宜拡大・縮小することにより表示することが可能である。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図3〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施形態において、音声信号処理装置10は、割当部103における割当処理が実施形態1の音声信号処理装置10と異なるのみであるため、その説明を省略する。割当部103における割当処理の詳細については後述する。
本発明の他の実施形態について、図3〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施形態において、音声信号処理装置10は、割当部103における割当処理が実施形態1の音声信号処理装置10と異なるのみであるため、その説明を省略する。割当部103における割当処理の詳細については後述する。
図3は、本実施形態に係る映像表示システムに含まれる表示装置20aの構成を示すブロック図である。図3に示すように、表示装置20aは、4つの表示装置200A〜Dから構成される表示装置である。本実施形態において、表示装置200A〜Dには、8k映像を4分割した4k映像がそれぞれ表示され、結果として表示装置20aは、8k映像を表示することが可能になる。なお、表示装置200A〜Dの構成は、何れも同様であるため、以下では、表示装置200Aの構成のみについて説明する。
図3に示すように、表示装置200Aは、通信部210A、処理部220A、表示部230A、スピーカ240AL、及びスピーカ240ARを備えている。
通信部210Aは、映像信号及び音声信号を音声信号処理装置10から受信するための構成であり、実施形態1の表示装置20における通信部201aと同様の機能を有している。通信部210Aとしては、例えば、HDMI端子が用いられる。通信部210Aは、音声信号処理装置10の通信部105aより、4k映像信号及び当該映像信号に割り当てられたチャンネル別音声信号を受信する。通信部210Aは、受信した映像信号及び音声信号を処理部220Aに出力する。
処理部220Aは、4k映像を表示部230Aに表示させるための画像処理回路であり、実施形態1の表示装置20の処理部202aと同様の機能を有している。また、処理部220Aは、通信部210Aから供給された4k映像信号に割り当てられたチャンネル別音声信号が示す音声を出力するための音声処理機能をさらに有しており、各チャンネル別音声信号を増幅して、スピーカ240AL及びスピーカ240ARに出力する。
続いて、表示装置20aの外観について図4を参照して説明する。図4は、表示装置20aの外観を示す外観図である。
図4に示すように、表示装置20aにおいて、上方左側に表示装置200A、上方右側に表示装置200B、下方左側に表示装置200C、下方右側に表示装置200Dがそれぞれ配置されている。また、図4に示すように、各表示装置200A〜Dは、正面に向かって左側に配置されたスピーカ(240AL、240BL、240CL、240DL)と、正面に向かって右側に配置されたスピーカ(240AR、240BR、240CR、240DR)を備えている。
続いて、本実施形態に係る音声信号処理装置10の割当部103における割当処理について説明する。なお、本実施形態では、入力された7.1chのチャンネル別音声信号のうち、視聴者の前方から出力されるLチャンネル、Rチャンネル、及びCチャンネルの音声信号を、各映像信号に割り当てる例について説明する。本実施形態では、音声信号処理装置10の記憶部104に格納されている送信先情報には、各チャンネル別音声信号が示す音声を以下のように出力させるよう、各チャンネル別音声信号が示す音声の各々と、各スピーカとの対応関係が示されている。
L(前方左側)チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20aにおける前方左側に定位するように出力されることが望ましい。表示装置20aにおいては、前方左側に対応する位置にスピーカ240ALが配置されている。そのため、図5に示すように、Lチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240ALから1倍の音量で出力する。
また、C(前方真正面)チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20aにおける前方真正面に定位するように出力されることが望ましい。図4に示すように、表示装置20aの前方真正面は、スピーカ240ARと、スピーカ240BLとの間の位置である。したがって、図5の変換テーブルに示すように、Cチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240ARから0.7倍の音量で出力し、かつ、スピーカ240BLから0.7倍の音量で出力する。これにより、当該音声を表示装置20aにおける前方真正面に定位させることができる。
さらに、R(前方右側)チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20aにおける前方右側に定位するように出力されることが望ましい。表示装置20aにおいては、前方左側に対応する位置にスピーカ240BRが配置されている。そのため、図5に示すように、Rチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240BRから1倍の音量で出力する。
以上のように、割当部103は、送信先情報を参照して、各チャンネル別音声信号を、各スピーカを備える表示装置に供給される4k映像信号に割り当てる。これにより、表示装置20aにおいて各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。
なお、本実施形態においても、表示装置20aの備える各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成とすることが好ましい。
〔実施形態2の変形例〕
本実施形態の変形例について、図5を参照して説明する。図5は、図3に示す表示装置20aの変形例である表示装置20bの外観を示す外観図である。
本実施形態の変形例について、図5を参照して説明する。図5は、図3に示す表示装置20aの変形例である表示装置20bの外観を示す外観図である。
図5に示すように、表示装置20bは、表示装置200A及び表示装置200Bが、上下が逆になるように設置されているという点において、図4に示す表示装置20aと異なる。上記のように構成することにより、表示装置20bは、表示装置20aと比較して、表示装置200Aの表示部230Aと表示装置200Cの表示部230Cとの間の隙間を減らすことが可能となり、ユーザにとって違和感の少ない8k映像を表示することができる。表示装置20bが上記のように構成されているため、本変形例では、音声信号処理装置10が表示装置200Aに供給する4k映像信号と、表示装置200Bに供給する4k映像信号とを入れ替え、さらに、表示画面を180°回転させて表示装置200A及び200Bに表示されるように構成される。
また、本変形例において、表示装置20bの各スピーカの配置位置は、表示装置20aと異なっている。そのため、本変形例では、音声信号処理装置10の記憶部104に格納されている送信先情報には、各チャンネル別音声信号が示す音声を以下のように出力させるよう、各チャンネル別音声信号が示す音声の各々と、各スピーカとの対応関係が示されている。
Lチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240AR及びスピーカ240CLからそれぞれ1倍の音量で出力する。これにより、当該音声を表示装置20bにおける中央の前方左側、すなわち、スピーカ240ARとスピーカ240CLとの間の位置に定位させることができる。
また、Cチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240AL、スピーカ240BR、スピーカ240CR、及びスピーカ240DLからそれぞれ0.7倍の音量で出力する。これにより、当該音声を、表示装置20bにおける中央の前方真正面、すなわち、スピーカ240AL、スピーカ240BR、スピーカ240CR、及びスピーカ240DLの中心部の位置に定位させることができる。
同様に、Rチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240BL及びスピーカ240DRからそれぞれ1倍の音量で出力する。これにより、当該音声を表示装置20bにおける中央の前方右側、すなわち、スピーカ240BLとスピーカ240DRとの間の位置に定位させることができる。
以上のように、本変形例においても、割当部103は、送信情報を参照して、各チャンネル別音声信号を、各スピーカを備える表示装置に供給される4k映像信号に割り当てる。これにより、表示装置20aにおいて各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図6〜7を参照して説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態において、音声信号処理装置10は、割当部103における割当処理が上述の実施形態の音声信号処理装置10と異なるのみであるため、その説明を省略する。割当部103における割当処理の詳細については後述する。
本発明の他の実施形態について、図6〜7を参照して説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態において、音声信号処理装置10は、割当部103における割当処理が上述の実施形態の音声信号処理装置10と異なるのみであるため、その説明を省略する。割当部103における割当処理の詳細については後述する。
図6は、本実施形態に係る映像表示システムに含まれる表示装置20cの構成を示すブロック図である。図6に示す表示装置20cは、図1に示す表示装置20とほぼ同様の構成であるため、表示装置20との相違点について説明する。
図6に示すように、表示装置20cは、10個のスピーカを備えている点と、処理部202a〜dに接続されるスピーカが異なっている点において、表示装置20bと異なっている。具体的には、処理部202aにはスピーカ204a〜cが接続され、処理部202bにはスピーカ204f〜hが接続され、処理部202cにはスピーカ204i〜jが接続され、処理部202dにはスピーカ204d〜eが接続されている。本実施形態では、表示装置20cは、入力された22.2chのチャンネル別音声信号のうち、視聴者の前方から出力される11ch(ミドル層5ch、トップ層3ch、及びボトム層3ch)の音声信号が示す音声を出力するものとする。
続いて、表示装置20cが備える10個のスピーカの配置について図7を参照して説明する。図7は、表示装置20cの外観を示す外観図である。図7に示すように表示装置20cの表示部203の下方には、左側から順にスピーカ204a〜eが配置され、表示装置20cの上方には、左側から順にスピーカ204f〜jが配置されている。そのため、本実施形態では、音声信号処理装置10の記憶部104に格納されている送信先情報には、各チャンネル別音声信号が示す音声を以下のように出力させるよう、各チャンネル別音声信号が示す音声の各々と、各スピーカとの対応関係が示されている。
ここで、例えば、22.2chの音声信号を出力する場合、前方から出力される音声を示す音声信号は11のチャンネルのチャンネル別音声信号が含まれている。しかしながら、表示装置20cの備えるスピーカは、10個である。そのため、割当部103は、各チャンネル別音声信号が示す音声が、以下のように出力されるように、各チャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、各映像信号に割り当てる。なお、本実施形態では、送信先情報に、各チャンネル別音声信号の音量比を指定する係数がさらに含まれており、割当部103は、各チャンネル別音声信号の各々に上記係数をかけ合わせてダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、各映像信号に割り当てる。
トップ層のTopFrontLeft(TpFL:前方左側)チャンネル、TopFrontRight(TpFR:前方右側)チャンネル、及びTopFrontCentre(TpFC:前方真正面)チャンネルの音声信号が示す音声を、それぞれスピーカ204f、204j及びスピーカ204hから、1倍の音量で出力する。また、ボトム層のBottomFrontLeft(BtFL:前方左側)チャンネル、BottomFrontRight(BtFR:前方右側)チャンネル、及びBottomFrontCentre(BtFC:前方真正面)チャンネルの音声信号が示す音声を、それぞれスピーカ204a、204e及びスピーカ204cから、1倍の音量で出力する。
一方、ミドル層のFrontLeft(FL:前方左側)チャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ204a及び204fから音量比を調整したうえで出力することにより、当該音声をミドル層の前方左側に定位させる。同様に、ミドル層のFrontLeftcentre(FLc:前方正面左側)チャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ204b及び204gから音量比を調整したうえで出力し、ミドル層のFrontCentre(FC:前方真正面)チャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ204c及び204fから音量比を調整したうえで出力し、ミドル層のFrontRightcentre(FRc:前方正面右側)チャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ204d及び204iから音量比を調整したうえで出力し、ミドル層のFrontRight(FR:前方右側)チャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ204e及び204jから音量比を調整したうえで出力することにより、各音声を、意図された位置に定位させる。
本実施形態において、割当部103は、上記のように送信先情報を参照して、各チャンネル別音声信号が示す音声が出力されるように、各チャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、処理部202a〜dに供給する各映像信号に割り当てる。これにより、表示装置20cにおいて各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。
なお、本実施形態において、低域効果用のチャンネルであるLowFrequencyEffects-1(LFE-1:低域効果用)チャンネル、及びLowFrequencyEffects-2(LFE-2:低域効果用)チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20cの全てのスピーカから0.5倍の音量で出力するように構成されている。そのため、テレビで再生しにくい低音を効率的に出力することができる。
また、本実施形態においても、表示装置20の備える各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成とすることが好ましい。
〔実施形態4〕
続いて、本発明の他の実施形態について、説明する。本実施形態における表示装置20aは、実施形態2における表示装置20a(図3及び図4を参照)と同様の構成であるため、その説明を省略する。本実施形態では、表示装置20aは、入力された22.2chのチャンネル別音声信号のうち、視聴者の前方から出力される11ch(ミドル層5ch、トップ層3ch、及びボトム層3ch)の音声信号が示す音声を出力する点において、実施形態2の表示装置20bと異なっている。
続いて、本発明の他の実施形態について、説明する。本実施形態における表示装置20aは、実施形態2における表示装置20a(図3及び図4を参照)と同様の構成であるため、その説明を省略する。本実施形態では、表示装置20aは、入力された22.2chのチャンネル別音声信号のうち、視聴者の前方から出力される11ch(ミドル層5ch、トップ層3ch、及びボトム層3ch)の音声信号が示す音声を出力する点において、実施形態2の表示装置20bと異なっている。
図9は、音声信号処理装置10の割当部103が参照する変換テーブルの一例を示す図である。本実施形態では、送信先情報として、図9に示すような変換テーブルが記憶部104に格納されている。図9を参照して、本実施形態に係る音声信号処理装置10の割当部103における割当処理について説明する。
図9に示す変換テーブルにおいては、ARIB STD-B59により規定されているチャンネル番号に対応する各チャンネル別音声信号と、各チャンネル別音声信号が示す音声を出力するスピーカとが関連づけられている。また、図9に示す変換テーブルにおいては、ARIB STD-B32により規定されている「channel configuration」(本実施形態における、映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれるチャンネル別音声信号の構成)に応じて、各チャンネル別音声信号が示す音声をどのスピーカから出力すべきかが示されている。また、図9に示す変換テーブルにおいては、各チャンネル別音声信号の音量比を指定する係数が示されている。図9に示す係数に従って、音量比を調整した音声を複数のスピーカから出力することにより、当該音声を意図された位置に定位させることができる。
FL(ミドル層、前方左側)チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20aにおけるミドル層の前方左側に定位するように出力されることが望ましい。表示装置20aにおいては、ミドル層の前方左側に対応する位置にスピーカ240ALが配置されている。そのため、図9に示すように、FLチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240ALから1倍の音量で出力するように構成されている。
また、FC(ミドル層、前方真正面)チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20aにおけるミドル層の前方真正面に定位するように出力されることが望ましい。図4に示すように、表示装置20aの前方真正面は、スピーカ240ARと、スピーカ240BLとの間の位置である。したがって、図9の変換テーブルに示すように、FCチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240ARから0.7倍の音量で出力し、かつ、スピーカ240BLから0.7倍の音量で出力することにより、当該音声を表示装置20aにおけるミドル層の前方真正面に定位させることができる。
また、FLc(ミドル層、前方正面左側)チャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240ALから0.7倍の音量で出力し、かつ、スピーカ240ARから0.7倍の音量で出力することにより、当該音声を表示装置20aにおけるミドル層の前方正面左側、すなわち、スピーカ240ARとスピーカ240ALとの間の位置に定位させることができる。他のチャンネル別音声信号が示す音声についても同様に、図5に示す変換テーブルに従って、何れかのスピーカから出力することにより、各音声が意図された位置に定位するように構成されている。
また、本実施形態において、低域効果用のチャンネルであるLFE-1チャンネル、及びLFE-2チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20bgの全てのスピーカから0.5倍の音量で出力するように構成されている。そのため、テレビで再生しにくい低音を効率的に出力することができる。
また、本実施形態においても、表示装置20aの備える各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成とすることが好ましい。
〔実施形態4の変形例〕
続いて本実施形態の変形例について、図8を参照して説明する。本実施形態における表示装置20bは、実施形態2における表示装置20bと同様の構成であるため、その説明を省略する。すなわち、本変形例における表示装置20bは、表示装置200A及び表示装置200Bが、上下が逆になるように設置されているという点において、本実施形態の表示装置20aと異なる。本変形例においても、表示装置20bは、入力された22.2chのチャンネル別音声信号のうち、視聴者の前方から出力される11ch(ミドル層5ch、トップ層3ch、及びボトム層3ch)の音声信号が示す音声を出力する。
続いて本実施形態の変形例について、図8を参照して説明する。本実施形態における表示装置20bは、実施形態2における表示装置20bと同様の構成であるため、その説明を省略する。すなわち、本変形例における表示装置20bは、表示装置200A及び表示装置200Bが、上下が逆になるように設置されているという点において、本実施形態の表示装置20aと異なる。本変形例においても、表示装置20bは、入力された22.2chのチャンネル別音声信号のうち、視聴者の前方から出力される11ch(ミドル層5ch、トップ層3ch、及びボトム層3ch)の音声信号が示す音声を出力する。
図8は、本変形例に係る映像表示システムに含まれる表示装置20bの外観と、表示装置20bが出力する各チャンネル別音声信号が示す音声が定位すべき位置を示す図である。本変形例において、表示装置200A及び表示装置200Bの配置が異なっているため、記憶部104に格納されている変換テーブルは、図9に示す変換テーブルと異なっている。本変形例における変換テーブルには、各チャンネル別音声信号が以下のように出力されることが示されている。
トップ層のTpFL(前方左側)チャンネル、及びTpFR(前方右側)チャンネルの音声信号が示す音声を、それぞれスピーカ240AR、及びスピーカ240BLから、1倍の音量で出力する。また、トップ層のTpFCチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240AL及び240BRから0.7倍の音量でそれぞれ出力することにより、当該音声をトップ層の前方真正面に定位させる。
また、ボトム層のBtFL(前方左側)チャンネル、及びBtFR(前方右側)チャンネルの音声信号が示す音声を、それぞれスピーカ240CL、及びスピーカ240DRから、1倍の音量で出力する。また、BtFCチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240CR及び240DLから0.7倍の音量でそれぞれ出力することにより、当該音声をボトム層の前方真正面に定位させる。
さらに、ミドル層のFLチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240AR、及び240CLから0.7倍の音量でそれぞれ出力することにより、当該音声をミドル層の前方左側に定位させる。同様に、ミドル層のFLcチャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ240AR、240AL、240CL及び2404CRから0.4倍の音量でそれぞれ出力し、ミドル層のFCチャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ240AL、240BR、240CR、及び240DLから0.4倍の音量でそれぞれ出力し、ミドル層のFRcチャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ240BR、240BL、240DL、及び240DRから0.4倍の音量でそれぞれ出力し、ミドル層のFRチャンネルの音声信号が示す音声は、スピーカ240BL及び240DRから0.7倍の音量でそれぞれ出力することにより、各音声を、意図された位置に定位させる。
本実施形態において、割当部103は、変換テーブルを参照して、各チャンネル別音声信号が示す音声が出力されるように、各チャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、表示装置200A〜Dに供給する各映像信号に割り当てる。これにより、表示装置20bにおいて各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。
なお、本実施形態において、低域効果用のチャンネルであるLFE-1チャンネル、及びLFE-2チャンネルの音声信号が示す音声は、表示装置20bの全てのスピーカから0.5倍の音量で出力するように構成されている。そのため、テレビで再生しにくい低音を効率的に出力することができる。
また、本変形例においても、表示装置20bの備える各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成とすることが好ましい。
〔実施形態5〕
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、音声信号処理装置10は、9つの通信部を備えている。そのため、本実施形態では、分割部102における分割処理、及び割当部103における割当処理が上述の実施形態の音声信号処理装置10と異なっている。本実施形態において、音声信号処理装置10の分割部102は、復号部101にて復号された8k映像信号を、9つの映像信号(部分映像信号)に分割する。分割部102は、分割した9つの映像信号の各々を、9つの通信部にそれぞれ出力する。また、割当部103は、復号部101により復号されたチャンネル別音声信号の各々を、分割部102により分割された9つの映像信号の何れかに割り当てる。なお、割当部103における割当処理の詳細については後述する。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、音声信号処理装置10は、9つの通信部を備えている。そのため、本実施形態では、分割部102における分割処理、及び割当部103における割当処理が上述の実施形態の音声信号処理装置10と異なっている。本実施形態において、音声信号処理装置10の分割部102は、復号部101にて復号された8k映像信号を、9つの映像信号(部分映像信号)に分割する。分割部102は、分割した9つの映像信号の各々を、9つの通信部にそれぞれ出力する。また、割当部103は、復号部101により復号されたチャンネル別音声信号の各々を、分割部102により分割された9つの映像信号の何れかに割り当てる。なお、割当部103における割当処理の詳細については後述する。
図10は、本変形例に係る映像表示システムに含まれる表示装置20dの外観と、当該表示装置が出力するチャンネル別音声信号が定位すべき位置を示す図である。
図10に示すように、本実施形態において、表示装置20dは、表示装置20bとは異なり、9つの表示装置200A〜Iから構成されている。すなわち、表示装置20dは、8k映像を9分割して画像処理を行ったうえで、各映像を合成することにより、8k映像の表示を実現している。なお、表示装置200A〜Iの構成は、上述の実施形態における表示装置200Aとほぼ同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態では、記憶部104に格納されている変換テーブルは、図9に示す変換テーブルと異なっている。本実施形態における変換テーブルには、各チャンネル別音声信号が示す音声が図10に破線にて示す位置にそれぞれ定位するように、各チャンネル別音声信号を出力させることが示されている。
例えば、ミドル層のFLチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240AL、240AR、240DL、及び240DRから、音量比を調整したうえでそれぞれ出力する。これにより、図10において破線FLにて示す位置に、当該音声を定位させることができる。他の各チャンネル別音声信号についても同様に、表示装置20dの備える各スピーカから、音量比を調整したうえで、それぞれ出力するように変換テーブルを設定しておけばよい。
なお、図10に示す例において、トップ層の各音声信号が示す音声が定位すべき位置は、表示装置20dの備える各スピーカよりも外側に位置している。上記の場合、いわゆる腹話術効果(映像につられて、音声が実際に出力されている位置ではなく、映像が表示されている位置から出力されているように知覚される現象)を利用することにより、図10に示すような位置に、トップ層の各音声を定位させることも可能である。この現象は、左右方向よりも上下方向に働きやすいので、例えば、トップ層の各音声に対応する映像が、スピーカの外側位置を含む高い位置に表示(すなわち、表示装置200A〜Cに表示)されていれば、トップ層の各音声を図10に示す位置に定位させることも可能である。
以上のように、本実施形態では、割当部103は、変換テーブルを参照して、各チャンネル別音声信号が示す音声が出力されるように、各チャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、表示装置200A〜Iに供給する各映像信号に割り当てる。これにより、表示装置20dにおいて各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。
また、本実施形態においても、表示装置20dの備える各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成とすることが好ましい。
〔実施形態5の変形例〕
本実施形態の変形例について図11を参照して説明する。図11は、本変形例に係る映像表示システムに含まれる表示装置20dの外観と、当該表示装置が出力するチャンネル別音声信号が出力されるべき位置を示す図である。
本実施形態の変形例について図11を参照して説明する。図11は、本変形例に係る映像表示システムに含まれる表示装置20dの外観と、当該表示装置が出力するチャンネル別音声信号が出力されるべき位置を示す図である。
図11に示すように、表示装置20dは、表示装置200A〜Cが、上下が逆になるように設置されているという点において、表示装置20dと異なる。上記のように構成することにより、本変形例に係る表示装置20dは、表示装置20dと比較して、表示装置200Aの表示部230Aと表示装置200Dの表示部230Dとの間の隙間、表示装置200Bの表示部230Bと表示装置200Eの表示部230Eとの間の隙間、及び表示装置200Cの表示部230Cと表示装置200Fの表示部230Fとの間の隙間を減らすことが可能となり、ユーザにとって違和感の少ない8k映像を表示することができる。さらに、表示装置200A〜Fの表示領域を、表示装置200A〜C及び200G〜Iに設けられたスピーカで上下から挟むように設置されているので、各チャンネル別音声信号が示す音声を定位させる位置を、上下方向に拡大することができる。
また、本変形例では、表示装置20dが上記のように構成されているため、音声信号処理装置10が表示装置200Aに供給する部分映像信号と、表示装置200Cに供給する部分映像信号とを入れ替え、かつ、表示装置200A〜Cに表示される表示画面を180°回転させて表示するように構成される。
また、本変形例に係る表示装置20dの各スピーカの配置位置は、表示装置20dと異なっている。そのため、本変形例における変換テーブルには、各チャンネル別音声信号が示す音声が図11に破線にて示す位置にそれぞれ定位するように、各チャンネル別音声信号を出力させることが示されている。
例えば、ミドル層のFLチャンネルの音声信号が示す音声を、スピーカ240AL、240AR、240DL、及び240DRから、音量比を調整したうえでそれぞれ出力する。これにより、図10において破線FLにて示す位置に、当該音声を定位させることができる。他の各チャンネル別音声信号についても同様に、表示装置20dの備える各スピーカから、音量比を調整したうえで、それぞれ出力するように変換テーブルを設定しておけばよい。
以上のように、本変形例においても、割当部103は、変換テーブルを参照して、各チャンネル別音声信号が示す音声が出力されるように、各チャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、表示装置200A〜Iに供給する各映像信号に割り当てる。これにより、表示装置20dにおいて各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。
また、本変形例においても、表示装置20dの備える各スピーカとユーザとの距離は、同一ではない。そのため、割当部103は各映像信号に割り当てられる各チャンネル別音声信号についての遅延時間を設定する構成とすることが好ましい。
〔付記事項1〕
上述の各実施形態における送信先情報の他の例について図12〜13を参照して説明する。図12は、音声信号処理装置10が参照する位置情報テーブルの一例を示す図である。
上述の各実施形態における送信先情報の他の例について図12〜13を参照して説明する。図12は、音声信号処理装置10が参照する位置情報テーブルの一例を示す図である。
図12に示す位置情報テーブルは、図9に示す変換テーブルの構成と同様であるが、ARIB STD-B59により規定されているチャンネル番号に対応する各チャンネル別音声信号と、各チャンネル別音声信号が示す音声が定位すべき相対的な位置とが関連づけられているという点において異なっている。図12に示す位置情報テーブルにおいて、上記の相対的な位置は、表示装置の表示パネルを正面から見て、表示領域の中心位置の座標を原点O(0,0)とし、表示領域の右上隅の座標を(1,1)、表示領域の左下隅の座標を(−1,−1)として正規化した座標値で示されている。例えば、ミドル層のFLチャンネルの音声信号が示す音声が定位すべき位置は座標(−1,0)で示され、ミドル層のFRチャンネルの音声信号が示す音声が定位すべき位置は座標(1,0)で示されている。上記の座標が、実際の寸法ではなく、表示領域において正規化された座標で示されているため、表示装置における表示領域以外の領域(表示装置のフレーム等)の幅が極小である場合は、表示装置のサイズを考慮することなく、各チャンネル別音声信号を割り当てることができる。
割当部103は、図12に示す位置情報テーブルを参照して、各チャンネル別音声信号を、何れの部分映像信号に割り当てるかを決定する。また、各チャンネル別音声信号を割り当てる際に、必要に応じて各チャンネル別音声信号をダウンミックスする。また、図12に示す位置情報テーブルを用いる場合には、例えば、各音声が定位すべき位置、及び音声信号処理装置10に接続される表示装置の備える各スピーカ間の距離等を参照することにより、各チャンネル別音声信号の音量比を指定する係数を決定すればよい。また、上記係数は、例えばVBAP(Vector Based Amplitude Panning)法により設定する構成としてもよい。
図12に示すような位置情報テーブルを用いることにより、音声信号処理装置10に接続される表示装置が変更された場合であっても、各チャンネル別音声信号が示す音声を、より確実に、意図された位置に定位させることが可能になる。
なお、表示装置毎に、表示パネルのサイズ等の寸法は異なっている。そのため、各チャンネル別音声信号が示す音声が実際に定位すべき位置、及び、各チャンネル別音声信号の音量比を指定する係数を決定するために、音声信号処理装置10の記憶部104には、自装置に接続される表示装置の各寸法を示す情報が格納される。割当部103は、図12に示す位置情報テーブルと、記憶部104に格納表示装置の各寸法とを参照することにより、各チャンネル別音声信号が示す音声が実際に定位すべき位置を決定し、上記係数を決定することができる。なお、例えば、音声信号処理装置10に接続される表示装置が変更された場合には、ユーザにより表示装置の各寸法を入力してもよい。記憶部104に格納される表示装置の各寸法について、図13を参照して説明する。
図13は、表示装置20の各寸法について説明するための図である。図13に示すように、d1、d2、及びd3は、表示装置20の表示部203(表示パネル)と、筐体との間隔を示す値である。また、d4は、表示部203とスピーカ204aとの間隔を示す値である。また、d5は、スピーカ204aとスピーカ204bとの間隔を示す値である。さらに、表示装置20の表示パネルの表示領域の大きさを示す値(不図示)が記憶部104に格納されている。なお、表示領域の大きさを示す値は、例えば、当該表示パネルのインチサイズを示す値であってもよい。
以上のように、割当部103は、図12に示す位置情報テーブルと、記憶部104に格納した表示装置の各寸法とを参照することにより、各チャンネル別音声信号が示す音声が実際に定位すべき位置を決定し、上記係数を決定することができる。そして、割当部103は、各チャンネル別音声信号が示す音声が出力されるように、各チャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、表示装置に供給する各映像信号に割り当てる。これにより、表示装置において各音声が出力された際に、各チャンネル別音声信号が示す音声を、意図された位置に定位させることができる。また、表示領域の大きさを示す値を参照することにより、表示装置と当該表示装置を視聴するユーザとの距離、すなわち視聴距離を類推もしくは設定することができるので、前述の遅延時間を適切に設定することもできる。
なお、例えば、表示装置20aのように、複数の表示装置により構成されている場合、各表示装置の備える各表示パネルの表示領域と、各表示パネル間のフレーム部分とを含む領域を全表示領域として、当該全表示領域に8k映像(分割前の映像)が表示されるように、各部分映像の表示サイズを調整する構成としてもよい。具体的には、全表示領域のうち、各表示パネル間のフレーム部分に対応する領域に表示されるべき映像が非表示となり、各表示パネルの表示領域に対応する領域に表示されるべき映像のみが表示されるよう、各表示装置の各寸法を参照して各部分映像を拡大するようにすればよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
音声信号処理装置10の制御ブロック(特に分割部102および割当部103)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
音声信号処理装置10の制御ブロック(特に分割部102および割当部103)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、音声信号処理装置10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔付記事項2〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、映像信号を分割して伝送する際に、当該映像信号に付随する音声を示す音声信号を処理する音声信号処理装置に利用することができる。
1 映像表示システム
10 音声信号処理装置
102 分割部(分割手段)
103 割当部(割当手段)
20、20a〜d 表示装置
10 音声信号処理装置
102 分割部(分割手段)
103 割当部(割当手段)
20、20a〜d 表示装置
Claims (9)
- 復号した映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する分割手段と、
上記映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々を、当該チャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照して、上記部分映像信号の何れかに割り当てる割当手段と、を備えている、
ことを特徴とする音声信号処理装置。 - 上記送信先情報は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々と、当該チャンネル別音声信号の各々が示す音声を出力するスピーカとが関連づけられた変換テーブルである、
ことを特徴とする請求項1に記載の音声信号処理装置。 - 上記送信先情報は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々と、当該複数のチャンネル別音声信号が示す各音声が定位すべき相対的な位置とが関連づけられた位置情報テーブルである、
ことを特徴とする請求項1に記載の音声信号処理装置。 - 上記割当手段は、上記部分映像信号に割り当てられる上記複数のチャンネル別音声信号の各々についての遅延時間を設定する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の音声信号処理装置。 - 上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号をダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、上記部分映像信号の何れかに割り当てる、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の音声信号処理装置。 - 上記送信先情報には、各チャンネル別音声信号の音量比を指定する係数が含まれており、
上記割当手段は、上記複数のチャンネル別音声信号の各々に上記係数をかけ合わせてダウンミックスし、ダウンミックスされた各音声信号を、上記部分映像信号の何れかに割り当てる、
ことを特徴とする請求項5に記載の音声信号処理装置。 - 復号した映像信号を複数の部分映像を示す部分映像信号に分割する分割ステップと、
上記映像信号に付随した音声を示す音声信号に含まれる複数のチャンネル別音声信号の各々を、当該チャンネル別音声信号の各々が送信されるべき送信先を示す送信先情報を参照して、上記部分映像信号の何れかに割り当てる割当ステップと、を含んでいる、
ことを特徴とする音声信号処理方法。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の音声信号処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるためのプログラム。
- 請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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2014
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