JP2016070743A - 高速中性子炉心、高速中性子原子炉および高速中性子炉心設計方法 - Google Patents

高速中性子炉心、高速中性子原子炉および高速中性子炉心設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】減速材および中性子の吸収体を配する体系において、中性子吸収体の燃焼速度をさらに高める高速中性子炉心を提供する。【解決手段】高速中性子を利用する炉心は、核分裂性物質を含み中性子との反応により高速中性子を生成する燃料部と、流入する中性子のエネルギーを所定の低エネルギー領域まで低下させる中性子減速部と、流入する中性子を吸収する中性子吸収部と、を備える。燃料部と中性子減速部とは、中性子吸収部を挟むように配されている。所定の低エネルギー領域は、中性子吸収部の吸収断面積が所定の値以上となる中性子エネルギー領域であることでもよい。【選択図】図9

Description

本発明の実施形態は、高速中性子炉心、これを用いた高速中性子原子炉、および高速中性子炉心の設計方法に関する。
図21は、従来の高速炉の炉心の構成例を示す平面図である。高速炉炉心103は、中央に配されて核分裂性物質を多く含む炉心燃料集合体16と、さらに、その径方向外側に配されて中性子吸収により核分裂性物質に変換される核分裂性親物質を多く含むブランケット燃料集合体19を有する。炉心燃料集合体16は、中央領域に配された内側炉心燃料集合体17と、その径方向外側に配された外側炉心燃料集合体18を有する。また、内側炉心燃料集合体17が配列されている領域に互いに隣接することなく制御棒案内管20が配されている。
図21では、内側炉心燃料集合体17は正六角形で表示し、外側炉心燃料集合体18は六角形の中に丸、ブランケット燃料集合体19は六角形の中に二重丸、制御棒案内管20は六角形の中にCを加えて表示している。
図22は、従来の燃料集合体の構成を示す立断面図である。また、図23は、図22のXXIII−XXIII線矢視水平断面図である。内側炉心燃料集合体17および外側炉心燃料集合体18のそれぞれは、図22および図23に示すように、筒状のラッパ管24内に配設された複数の燃料要素27を有する。
ラッパ管24の下部には、炉心燃料集合体16を図示しない炉心支持板に固定支持して冷却材の流路を構成するためのエントランスノズル22が設けられている。エントランスノズル22の側壁には、冷却材流入孔21が穿設されている。ラッパ管24の上部には、炉心燃料集合体16を高速炉炉心103内に装荷あるいは高速炉炉心103から取り出す際の把持部となるハンドリングヘッド25が設けられている。
冷却材流入孔21から炉心燃料集合体下部に流れ出た冷却材10は、エントランスノズル22を通過し、熱の発生源である燃料要素27に流入する。冷却材10は、燃料要素27で加熱された後に、ハンドリングヘッド25の中央部にある冷却材流出孔26から流出する。
図24は、従来の燃料集合体の燃料要素の立断面図である。また、図25は、図24のXXV−XXV線矢視水平断面図である。燃料要素27は、図24および図25に示すように、燃料の中央部に核分裂性物質を多く含む炉心燃料28を配置し、この炉心燃料28の下部と上部に中性子吸収により核分裂性物質に変換される核分裂性親物質を多く含む下部ブランケット燃料29と上部ブランケット燃料30がそれぞれ配されている。これら燃料を被覆管34に収納し、被覆管34の下部を下部端栓35で密封し、上部を上部端栓36で密封した構造である。炉心燃料28、下部ブランケット燃料29および上部ブランケット燃料30と、被覆管34の間には、隙間が設けられており、酸化物燃料炉心の場合はこの隙間にはヘリウムガスが充填されている。また、被覆管34内の下部ブランケット燃料29の下方、および上部ブランケット燃料30の上方には、燃料が燃焼することで排出されるガスを蓄積するための下部プレナム32および上部プレナム33がそれぞれ形成されている。
高速中性子を利用する原子炉において、燃焼反応度を低減することは、サイクル長さの延長による経済性向上、および、制御棒誤引き抜きの挿入反応度の低減による安全性向上に貢献する。ここで、燃焼反応度とは、運転サイクルの開始から終了までの間の燃料の燃焼に伴う反応度の変化である。
従来の原子炉では、プルトニウム(Pu)富化度を低くして、内部転換比を向上させ、燃焼反応度を小さくする方法がとられていた。この方法では、Pu同位体組成が変動すると、燃焼反応度も大きく変動することが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
また、Puを含む超ウラン元素(TRU)燃焼効率を向上させるためのウラン無し燃料の場合も燃焼反応度が大幅に増加する。このため、Pu同位体組成変動、あるいは、ウランの大小に依存しない方法が望まれる。なお、加速器駆動原子炉においても、燃焼反応度による加速器ビーム電流の上昇幅を抑えたいという要求もある。
このような要求を解決するため、高速中性子を利用する原子炉において、可燃性毒物を適用した設計例は数件ある(たとえば、特許文献2、非特許文献1および非特許文献2参照)。しかしながら、これらの設計例においては系統的な設計方法は示されていない。
特開2008−216009号公報 特開2005−24346号公報
Feasibility of Using Burnable Poisons for Reduction of Coolant Void Reactivity in LMR for TRU Transmutation(PHYSOR 2004) A STUDY ON BURNABLE ABSORBER FOR A FAST SUB-CRITICAL REACTOR HYPER(OECD/NEA 2001)
ところで、上述のような高速中性子を利用する原子炉において、可燃性毒物を適用する場合、中性子の吸収体を混入しただけでは、燃焼変換速度が遅いため、減速材を使って、中性子のエネルギーを高速から減速させて、変換速度を速める方法が知られている。
本発明の実施形態は、このような減速材および中性子の吸収体を配する体系において、中性子吸収体の燃焼速度をさらに高めることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本実施形態に係る高速中性子炉心は、核分裂性物質を含み中性子との反応により高速中性子を生成する燃料部と、流入する中性子のエネルギーを所定の低エネルギー領域まで低下させる中性子減速部と、流入する中性子を吸収する中性子吸収部と、を備え、前記燃料部と前記中性子減速部とは、前記中性子吸収部を挟むように配されていることを特徴とする。
また、本実施形態は、高速中性子を利用する高速中性子炉心と、前記高速中性子炉心を収納し、冷却手段によって冷却される原子炉冷却材を保有する原子炉容器と、を具備する高速中性子原子炉であって、前記高速中性子炉心は、核分裂性物質を含み中性子との反応により高速中性子を生成する燃料部と、流入する中性子のエネルギーを所定の低エネルギー領域まで低下させる中性子減速部と、流入する中性子を吸収する中性子吸収部と、を備え、前記燃料部と前記中性子減速部とは、前記中性子吸収部を挟むように配されていることを特徴とする。
また、本実施形態に係る高速中性子炉心設計方法は、中性子減速部の厚さを設定する減速部厚さ決定ステップと、中性子吸収部の材質、中性子吸収部の厚さを設定する吸収部設定ステップと、前記減速部厚さ決定ステップおよび前記吸収部設定ステップの後に、体系の中性子束分布を計算する中性子束計算ステップと、前記中性子束計算ステップの後に、前記吸収部設定ステップで設定された中性子吸収部の材質による中性子吸収断面積、前記中性子束計算ステップで得られた中性子束、および運転期間に基づいて、運転期間末期の中性子吸収部の残量を計算する吸収部残量計算ステップと、前記中性子吸収部の残量の初期の量に対する割合が規定値より小さいか否かを判定する判定ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、減速材および中性子の吸収体を配する体系において、中性子吸収体の燃焼速度をさらに高めることが可能となる。
第1の実施形態に係る高速中性子原子炉の構成を示す立断面図である。 第1の実施形態に係る高速中性子炉心の構成を示す平面図である。 第1の実施形態に係る高速中性子炉心の可燃性毒物集合体の構成を示す立断面図である。 図3のIV−IV線矢視水平断面図である。 第1の実施形態に係る高速炉炉心の中性子減速材要素の立断面図である。 図5のVI−VI線矢視水平断面図である。 第1の実施形態に係る高速炉炉心の中性子吸収体要素の立断面図である。 図7のVIII−VIII線矢視水平断面図である。 可燃性毒物集合体を概念的に示した説明図である。 中性子吸収部の厚さの設定の説明図である。 中性子のエネルギースペクトルの変化の例を示すグラフである。 第1の実施形態に係る高速中性子炉心設計方法の手順を説明するフロー図である。 第1の実施形態に係る高速中性子炉心と従来の炉心の実効増倍率変化の例を説明するグラフである。 第2の実施形態に係る高速中性子炉心用の可燃性毒物集合体の構成を示す水平断面図である。 第3の実施形態に係る高速中性子炉心用の中性子減速材集合体と複数の第1の複合燃料集合体の組合せを示す水平断面図である。 第4の実施形態に係る高速中性子炉心の構成を示す平面図である。 第4の実施形態に係る高速中性子炉心の第2の複合燃料集合体の構成を示す水平断面図である。 第4の実施形態に係る高速中性子炉心の第2の複合燃料集合体の複合燃料要素を示す立断面図である。 第5の実施形態に係る高速中性子炉心の第2の複合燃料集合体の複合燃料要素の変形例を示す立断面図である。 第6の実施形態に係る高速中性子炉心の構成を示す平面図である。 従来の高速炉の炉心の構成例を示す平面図である。 従来の燃料集合体の構成を示す立断面図である。 図22のXXIII−XXIII線矢視水平断面図である。 従来の燃料集合体の燃料要素の立断面図である。 図24のXXV−XXV線矢視水平断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る高速中性子炉心、高速中性子原子炉および高速中性子炉心設計方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。なお、以下の説明において、炉心を構成する各要素は、それぞれが炉心に配された状態でそれぞれの上下関係等の姿勢を表現するものとする。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る高速中性子原子炉の構成を示す立断面図である。高速中性子原子炉1は、高速中性子炉心(以下、単に炉心という。)3と、炉心3を内包し底部を有し鉛直方向に延びる円筒状の原子炉容器2と、原子炉容器2の上部の開口を塞ぐように設けられた遮へいプラグ11を有する。炉心3は、炉心支持板4により支持されている。
炉心3の上方には、遮へいプラグ11に支持された炉心上部機構7が設けられている。炉心支持板4の下方には、炉心3への冷却材の流量配分機能を有する炉内構造物5、炉心溶融事故時に溶融燃料を保持するコアキャッチャ6が同じ原子炉容器2内に設けられている。炉心3は、後述する複数の炉心燃料集合体16等を構成要素として形成されている。
遮へいプラグ11の炉心3の上方には、制御棒駆動装置15が設けられており、炉心3の制御棒案内管20(図2)内に、図示しない制御棒を挿入可能に構成されている。また、冷却材入口配管8、冷却材出口配管9が原子炉容器2を気密に貫通し、その一部は、同様に原子炉容器2内に配されている。冷却材入口配管8から原子炉容器2内の下部空間に流れ出た冷却材10は、上向きに方向を転じて炉内構造物5、炉心支持板4を通過し、熱の発生源である炉心3に流入する。冷却材10は、炉心3で加熱された後に、原子炉容器2の外部で熱交換するために冷却材出口配管9から流出する。
なお、図1では、ループ型の原子炉の例を示したが、これには限定されない。たとえば、以下に述べる特徴をもつ炉心を有していれば、図示しない中間熱交換器を含む1次冷却系等が、炉心を収納する原子炉容器内に収納されるタンク型の原子炉の場合であっても、よい。
図2は、第1の実施形態に係る高速中性子炉心の構成を示す平面図である。炉心3は、全体が平面的にほぼ円形である。炉心3は、中央に複数の内側炉心燃料集合体17が鉛直方向に延びて互いに平行に配列され全体として平面的にはほぼ円形をなしている。
内側炉心燃料集合体17の径方向外側に内側炉心燃料集合体17を取り巻くように、内側炉心燃料集合体17と平行に外側炉心燃料集合体18が2層をなして配列されている。さらに、その径方向外側に、外側炉心燃料集合体18を取り巻くように、外側炉心燃料集合体18と平行にブランケット燃料集合体19がほぼ3層をなして配列されている。ここで、外側炉心燃料集合体18およびブランケット燃料集合体19の層数は例であって、それぞれ2層および3層の場合に限定されない。
内側炉心燃料集合体17が配列されている領域には、複数本の制御棒案内管20が互いに隣接することなく内側炉心燃料集合体17と平行に配列されている。また、内側炉心燃料集合体17が配列されている領域には、複数本の可燃性毒物(Burnble Poison)集合体37が互いに隣接することなく内側炉心燃料集合体17と平行に炉心内の複数の局所に配列されている。
炉心燃料集合体16、ブランケット燃料集合体19、制御棒案内管20、および可燃性毒物集合体37の正六角柱の各側面は、これらの集合体のそれぞれが隣接する他の集合体の側面と平行に対向して互いに隣接している。
炉心燃料集合体16のうち内側炉心燃料集合体17は、図示しない複数の内側燃料要素と、これらを収納し外形が六角柱のラッパ管を有する。内側燃料要素は、鉛直方向下側から配された下部ブランケット燃料、炉心燃料および上部ブランケット燃料と、これらを収納する燃料部被覆管を有する。核分裂により中性子を生ずる部分(以下、燃料部と呼ぶ。)である炉心燃料はたとえば、核分裂性のプルトニウム(Pu)、ウラン(U)、マイナーアクチニド(Np、Am、Cm)あるいはこれらの混合物を含む。
炉心燃料集合体16のうち外側炉心燃料集合体18も、同様に、図示しない複数の外側燃料要素とこれらを収納し外形が六角柱のラッパ管を有する。外側燃料要素の構成も内側燃料要素と同様に、鉛直方向下側から配された下部ブランケット燃料、炉心燃料および上部ブランケット燃料と、これらを収納する燃料部被覆管を有する。内側燃料要素の炉心燃料と、外側燃料要素の炉心燃料とは、Puの富化度あるいはUの濃縮度、すなわち核分裂性物質の濃度を異にしている。
なお、図2では、2領域炉心の場合を示したがこれには限定されない。炉心領域の各所に可燃性毒物集合体37が配されていれば、たとえば1領域あるいは3領域以上の場合であってもよい。
図3は、可燃性毒物集合体の構成を示す立断面図である。また、図4は、図3のIV−IV線矢視水平断面図である。可燃性毒物集合体37は、互いに平行に配列され鉛直方向に延びた複数の中性子減速材要素38および中性子吸収体要素39と、これらを収納し鉛直方向に延びたラッパ管24を有する。中性子減速材要素38および中性子吸収体要素39は、ラッパ管24の内壁に取付けられた円板状の要素支持グリッド23によりそれぞれの下部を支持されている。要素支持グリッド23には、冷却材が通過できるように複数の流通孔が形成されている。
ラッパ管24内では中性子減速材要素38および中性子吸収体要素39が平面的に三角配列に並んで収納されている。また、ラッパ管24内では、中央に平面的にほぼ円形に中性子減速材要素38が配されており、中性子吸収体要素39が、中性子減速材要素38の径方向外側を覆うように2層に配列されている。なお、2層には限定されない。
ラッパ管24は、外形が六角柱の筒状である。ラッパ管24の下部のエントランスノズル22は、その下部が細径の円筒状に形成され、下端は閉止されている。円筒状の部分には側面に複数の冷却材流入孔21が形成されている。ラッパ管24の上端は開放され冷却材流出孔26が形成されている。また、ラッパ管24の上部には、上方からたとえば燃料交換機で取り扱うためのハンドリングヘッド25が形成されている。冷却材10は、エントランスノズル22の冷却材流入孔21から流入し、ラッパ管24内を上昇し、中性子減速材要素38および中性子吸収体要素39の径方向外側を通過し、冷却材流出孔26から上方に流出する。
図5は、中性子減速材要素の立断面図である。また、図6は、図5のVI−VI線矢視水平断面図である。中性子減速材要素38は、中性子を減速する部分(以下、中性子減速部と呼ぶ。)である中性子減速材40と、中性子減速材40を収納する中性子減速部被覆管34aを有する。
中性子減速材40は、中性子減速部被覆管34aの内壁に取付けられた円板状の支持板31aにより下端を支持されている。中性子減速部被覆管34aは上下が開放された円筒状であり、下端の開口は下部端栓35aにより閉止され、上端の開口は上部端栓36aにより閉止され、密閉空間が形成されている。密閉空間のうち、中性子減速材40の下方には下部プレナム32aが、また、中性子減速材40の上方には上部プレナム33aが形成されている。なお、中性子減速材は、液体、あるいは、紛体形状で中性子減速材要素に詰めても良い。
中性子減速材40の材料は、水素、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素を含む化合物(単体、酸化物、炭化物、水酸化物)のいずれか、あるいはこれらの組合せを含むものとする。例えば、水素化ジルコニウム、リチウム(Liを濃縮)、酸化リチウム(Liを濃縮)、水酸化リチウム(Liを濃縮)、ベリリウム、酸化ベリリウム、黒鉛、炭化ホウ素(B11を濃縮)、炭化ケイ素等である。
図7は、中性子吸収体要素の立断面図である。また、図8は、図7のVIII−VIII線矢視水平断面図である。中性子吸収体要素39は、中性子を吸収する部分(以下、中性子吸収部と呼ぶ。)である中性子吸収体41と、中性子吸収体41を収納する中性子吸収部被覆管34bを有する。
中性子吸収体41は、中性子吸収部被覆管34bの内壁に取付けられた円板状の支持板31bにより下端を支持されている。中性子吸収部被覆管34bは上下が開放された円筒状であり、下端の開口は下部端栓35bにより閉止され、上端の開口は上部端栓36bにより閉止され、密閉空間が形成されている。密閉空間のうち、中性子吸収体41の下方には下部プレナム32bが、また、中性子吸収体41の上方には上部プレナム33bが形成されている。なお、中性子吸収体は、液体、あるいは、紛体形状で中性子吸収体要素に詰めても良い。
中性子吸収体41の材料は、リチウム、ホウ素、インジウム、カドミウム、サマリウム、ガドリニウム、ハフニウム、ユウロピウムおよびエルビウムを含む化合物(単体、酸化物、炭化物、水酸化物)のいずれか、あるいはこれらの組合せを含むものとする。例えば、酸化リチウム(天然、あるいは、Liを濃縮)、水酸化リチウム(天然、あるいは、Liを濃縮)、炭化ホウ素(天然、あるいは、B10を濃縮)、酸化サマリウム、酸化ガドリニウム、酸化ユウロピウム、酸化エルビウム等である。
図9は、可燃性毒物集合体を概念的に示した説明図である。本実施形態に係る可燃性毒物集合体37においては、図4で説明したように、中央に中性子減速部である中性子減速材要素38が配され、その径方向外側に中性子吸収部である中性子吸収体要素39が配されている。また可燃性毒物集合体37の径方向外側には燃料部である内側炉心燃料集合体17(図2参照)が配されている。
このように、中性子吸収部を挟んで、燃料部と中性子減速部が配されている基本的な構成において、中性子減速部の厚さD1と中性子吸収部の厚さD2、および中性子吸収部の材料の選定の方法を、以下に説明する。ここで、中性子減速部の厚さD1および中性子吸収部の厚さD2は、それぞれ、最も近い位置にある燃料部側からみた厚さである。なお、中性子減速部、中性子吸収部が中心から同心円状に配置されない場合の中性子減速部の径方向の厚さD1、中性子吸収部の厚さD2は、中性子吸収体要素39、中性子減速材要素38の配置に基づく等価的な値である。
換言すると、以下に説明する条件にて中性子減速部の径方向の等価的な厚さD1、中性子吸収部の等価的な厚さD2を定め、定まった厚さD1、D2に基づいて図4で示した可燃性毒物集合体37内の中央に配置される中性子減速要素38、およびその径方向外側に配置される中性子吸収体要素39の具体的な配置を定めればよい。
まず、中性子減速部の厚さD1は、中性子減速部において高速中性子が所定のエネルギー領域まで減速されるという条件から決定する。ここで、中性子の吸収等の反応付断面積は、中性子のエネルギーが低いほど大きくなる。したがって、中性子吸収部によって中性子が有効に吸収されるためには、所定のエネルギー以下の領域である必要がある。以下、このエネルギー領域を、低エネルギー領域と呼ぶこととする。
中性子吸収が有効に行われる中性子の吸収断面積は、たとえば100barn(1barn=10−24cm)程度以上である。この吸収断面積に対応する中性子のエネルギーはおおよそ1eV程度以下である。したがって、この場合は、低エネルギー領域は、1eV程度以下のエネルギー領域となる。
低エネルギー領域の中性子を中性子吸収部において有効に吸収させるためには、燃料部で発生した高速中性子を、中性子減速部で低エネルギー領域まで減速する必要がある。このためには、燃料部で発生した高速中性子を中性子減速部において十分に減速させるために、中性子減速部の厚さD1を確保することが有効である。
以上のことから、中性子減速部の厚さD1を、減速距離(slowing−down length)より大きくする。すなわち、次の式(1)を条件としてD1を決定する。
D1>√τ (1)
ここで、なお、τはフェルミ年齢、√τは減速距離である。
次に、中性子吸収部の厚さD2の設定方法を説明する。図10は、中性子吸収部の厚さの設定の説明図である。図10は、横軸は、中性子吸収部の中性子減速部に面している面からの距離である。中性子減速部に面した面から低エネルギー領域の中性子が中性子吸収部に流入する状態を考える。
縦軸は、中性子の中性子吸収部への吸収反応の反応率である。中性子吸収部の材料物質の中性子吸収断面積をσ、それぞれの位置における中性子束をΦとすれば、中性子吸収反応の反応率は、σΦである。なお、通常、反応率は各エネルギーにおける中性子吸収断面積と中性子束のエネルギー積分値として与えられるものである。
中性子吸収部の中性子減速部に面している面、すなわち図10の左側から中性子が流入してくる。中性子のエネルギーが低ければ、低いほど、中性子は中性子吸収部に吸収されるため、図10の右方向に移動するにしたがって低エネルギーの中性子の反応は減少し、高エネルギーの中性子の反応だけが残る形となり、実線のA曲線、すなわち中性子吸収反応曲線のように徐々に減少する。中性子の分布は、表面からの距離が離れると減少傾向が鈍ってくる。すなわち、中性子吸収部が厚くなるほど、中性子の反応量は減少するが、厚くしてもその効果は減少してくる。炉心の寸法は、たとえば径が大きくなれば、原子炉容器の径、原子炉容器の外側の遮へい構築物の径が大きくなる。この結果、原子炉施設全体の配置にも影響してくる。
したがって、中性子吸収部の厚さD2の設定に際しては、厚さの確保の効力が大きい範囲で厚さD2を確保することが有効である。中性子吸収反応率曲線Aにおいて、中性子吸収部が中性子減速部に面する面(距離ゼロ)で最大傾斜となる。破線Bのようにこの傾斜を延長すると、中性子吸収反応率がゼロとなる距離Lが求められる。この距離Lは、中性子吸収部の吸収機能が有効に生かせる厚みの目安として有効である。したがって、D2は、L以上の厚みに設定する。
なお、中性子減速部の厚さD1および中性子吸収部の厚さD2は、燃料部からみた最短の部分の厚さとして設定してよい。
図11は、中性子のエネルギースペクトルの変化の例を示すグラフである。燃料部では、核分裂により生じた中性子は、曲線Fで示すような100keV前後でピークをもつ高速のスペクトルを有する。この高速中性子が、減速されていくにつれて、中性子のエネルギースペクトルは、曲線M1、曲線M2と変化し、曲線M3のようにほぼフラットで高速成分の少ない中性子エネルギースペクトルとなる。
図12は、第1の実施形態に係る高速中性子炉心設計方法の手順を説明するフロー図である。まず、運転期間Tの条件を設定する(ステップS01)。ここで、中性子吸収部は、運転期間Tが終了したときにその役割を終えるものとする。次に、中性子減速部の厚さD1を式(1)により決定する(ステップS02)。
次に、中性子吸収部の材料物質、および中性子吸収部の厚さD2を設定する(ステップS03)。ステップS01ないしステップS03で体系の条件が決まるので、この体系における中性子束Φの分布を計算する(ステップS04)。
ステップS04で中性子束Φの分布が計算されたら、運転期間Tの末期における中性子吸収材の残量の初期の量に対する割合rを次の式(2)によって計算する(ステップS05)。
r=e−σaΦT (2)
次に、ステップS05で得られた残量割合が規定値以下であるか否かを判定する(ステップS06)。たとえば、規定値が10%であるとすれば、次の式(3)となり、その結果、式(4)の条件となる。
r=e−σaΦT<0.1 (3)
σΦT>log10 (4)
ここで、log10は、10の自然対数を示し、約2.3である。
すなわち、中性子束がΦ、運転期間がTの場合、運転期間終了時に中性子吸収部の材料物質の残量を1/10以下とするには、中性子吸収断面積σが、2.3/(ΦT)よりも大きい必要がある。
中性子吸収部の材料物質の残量が規定値よりも大きい(ステップS06 NO)場合は、ステップS03に戻り、中性子吸収部の材料物質の選定、中性子吸収部の厚さD2の設定を再度行い、ステップS03以降を繰り返す。中性子吸収部の材料物質の残量が規定値よりも小さい(ステップS06 YES)場合は、その時点での、中性子減速部の厚さD1、中性子吸収部の材料物質、中性子吸収部の厚さD2を用いて、体系を決定する。
図13は、第1の実施形態に係る高速中性子炉心と従来の炉心の実効増倍率変化の例を説明するグラフである。グラフの横軸は、燃焼日数(日)であり、実際の運転日数を、定格出力の場合の日数に換算したものである。縦軸は、実効増倍率である。この場合の実効増倍率は、可燃性毒物(BP)が含まれている場合は、BPの効果を含んでいる。
図13に示すように、可燃性毒物を有さないBP集合体無炉心の場合、破線のように燃料集合体の核分裂性物質の消費と核分裂による毒物の生成により、実効増倍率は単調に減少する。この結果、図示のように、燃焼期間前後の実効増倍率の差は、約0.06である。
一方、BP集合体有炉心と表記された実線で示す本実施形態による高速中性子炉心の場合は、核燃料物質の消費による減少と、毒物質の消費による減少がうまくマッチして、おり、燃焼期間前後の実効増倍率の差は、約0.02である。
燃焼反応度に換算すると、可燃性毒物を有さないBP集合体無炉心の場合は、5.8%Δρ、可燃性毒物を有するBP集合体有炉心の場合は、2.2%Δρであり、本実施形態においては、燃焼反応度が大幅に減少している。
この結果、制御棒が担うべき反応度価値についての負担が軽減され、図2で示す高速中性子炉心のように、制御棒集合体の本数の削減、あるいは、制御棒1本の反応度価値を減少させることにより、制御棒後引抜事故の条件の大幅な緩和を図ることができる。
[第2の実施形態]
図14は、第2の実施形態に係る高速中性子炉心用の可燃性毒物集合体の構成を示す水平断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本第2の実施形態における可燃性毒物集合体37aは、第1の実施形態における可燃性毒物集合体37と同様に、複数の中性子減速材要素38および中性子吸収体要素39を有する。
本実施形態における可燃性毒物集合体37aにおいては、水平断面の中央に中性子減速材要素38、その径方向外側に中性子吸収体要素39が配され、そのさらに径方向外側に中性子減速材要素38と、中性子減速材要素38と中性子吸収体要素39が互いに交互に層状に配列されている。
本実施形態においては、中性子減速材要素38のそれぞれの1層分が、D1の条件をそれぞれ満たすのではなく、1つの可燃性毒物集合体37aを径方向外側の燃料部から見て、複数の層の全体として等価的に、D1の条件を満たすようにすればよい。中性子吸収体要素39についても同様に、複数の層全体として、D2の条件を満たすようにすればよい。
以上のように構成された本実施形態により、中性子エネルギーが低エネルギー領域まで低下する途中のエネルギー領域においても中性子吸収部での吸収を行うことができる。これは、特に共鳴吸収領域を利用できる効果がある。
[第3の実施形態]
図15は、第3の実施形態に係る高速中性子炉心用の中性子減速材集合体と複数の第1の複合燃料集合体の組合せを示す水平断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形であるが、炉心3において、局所的に中性子減速部を配し、それぞれの中性子減速部の周囲に中性子吸収部、さらにその周囲に燃料部を配する基本的な配置を、別の形で具体化したものである。
中性子減速部として、中性子減速材集合体43が設けられている。中性子減速材集合体43は、複数の中性子減速材要素38を有する。
中性子減速材集合体43の径方向の周囲には、6体の第1の複合燃料集合体42が配されている。それぞれの第1の複合燃料集合体42は、複数の基本燃料要素27aと複数の中性子吸収体要素39を有する。中性子吸収体要素39は、1つの辺に層状に配されている。また、6体の第1の複合燃料集合体42は、それぞれの有する中性子吸収体要素39が中性子減速材集合体43と隣接するような向きに並べられている。
以上のような構成による本実施形態においては、局所的に配される中性子減速部として中性子減速材集合体43、その周囲に配される中性子吸収部として6つの第1の複合燃料集合体42のそれぞれの2層の中性子吸収体要素39、およびその周囲に配される燃料部として第1の複合燃料集合体42の残りの構成要素である基本燃料要素27aの形で、構成されている。基本燃料要素27aは燃料部とこれを内包する基本燃料部被覆管とを有する。なお、中性子吸収体要素39は2層には限定されない。
以上のように構成された本実施形態により、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第4の実施形態]
本第4の実施形態においては、中性子減速部の周囲に中性子吸収部、さらにその周囲に燃料部を配する基本的な配置を、軸方向について実現している。
図16は、第4の実施形態に係る高速中性子炉心の構成を示す平面図である。中央領域の内側炉心燃料集合体17に代えて、第2の複合燃料集合体44が配されている。なお、第2の複合燃料集合体44を、すべての内側炉心燃料集合体17および外側炉心燃料集合体18に代えて設けることでもよい。
図17は、第2の複合燃料集合体44の構成を示す水平断面図である。第2の複合燃料集合体44は、ラッパ管24内に互いに平行に配列された複数の複合燃料要素45および複数の基本燃料要素27aを有する。水平断面において、複合燃料要素45は中心領域に配されている。複合燃料要素45の径方向外側を囲むように基本燃料要素27aが配されている。なお、複合燃料要素45を、すべての基本燃料要素27aに代えて設けることでもよい。
図18は、第2の複合燃料集合体の複合燃料要素を示す立断面図である。第2の複合燃料集合体44の中央領域に配された複合燃料要素45は、中性子減速材40、その上下に配された中性子吸収体41、さらにその上下にインシュレータ46を介して配された炉心燃料28、およびこれらを収納する複合部被覆管45aを有する。下部に配された炉心燃料28の下部には下部ブランケット29が配されている。また、上部に配された炉心燃料28の上部には上部ブランケット30が配されている。下部ブランケット29と下部端栓35間には下部プレナム32が形成されている。また、上部ブランケット30と上部端栓36間には上部プレナム33が形成されている。
以上のように構成された本第4の実施形態においては、中性子減速部の厚さD1は、複合燃料要素45における中性子減速材40の軸方向の高さに対応する。また、中性子吸収部の厚さD2は、複合燃料要素45における中性子吸収体41の軸方向の高さに対応する。
以上のように、本第4の実施形態によって、中性子減速部の周囲に中性子吸収部、さらにその周囲に燃料部を配する基本的な配置の実現を、径方向のみならず、軸方向にも実現することによって、高速中性子炉心の構成要素の組合せの選択の幅を広げ、安全性の向上等の設計の柔軟性を向上させることができる。
[第5の実施形態]
図19は、第5の実施形態に係る高速中性子炉心の第2の複合燃料集合体の複合燃料要素の変形例を示す立断面図である。本実施形態は、第4の実施形態の変形である。
本第5の実施形態における第2の複合燃料集合体44の複合燃料要素45は、中性子減速材40の上下に中性子吸収体41が配され、さらにその上下に中性子減速材40が配されるというように、中性子減速材40と中性子吸収体41が軸方向に交互に配されている。
このように中性子減速材40と中性子吸収体41を軸方向に交互に配することによって、第2の実施形態と同様に、中性子エネルギーが低エネルギー領域まで低下する途中のエネルギー領域においても中性子吸収部での吸収を行うことができ、共鳴吸収領域を利用できる効果がある。
[第6の実施形態]
図20は、第6の実施形態に係る高速中性子炉心の構成を示す平面図である。本実施形態は、第4の実施形態の変形である。第4の実施形態においては、第2の複合燃料集合体44を、中央領域の内側炉心燃料集合体に代えて配している。一方、本第6の実施形態においては、第2の複合燃料集合体44を複数個所に分散させている。なお、分散させる範囲は、内側炉心燃料集合体17の領域内には限定されない。たとえば、外側炉心燃料集合体18の領域まで広がった範囲において分散配置してもよい。
このように構成された本実施形態は、高速中性子炉心の配置計画に多様性を提供し、選択の幅を広げ安全性の確保上の設計の柔軟性を向上することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、高速中性子を利用する炉心として、高速炉の場合を例にとって示したが、高速炉に限定されない。たとえば、軸方向ブランケット、径方向ブランケット等のブランケットを設けない高速炉の炉心、あるいは減速材の量を制限して中性子スペクトルを高速側にシフトした低減速炉心とよばれる炉心、あるいは加速器駆動の原子炉の炉心などでもよい。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…高速中性子原子炉、2…原子炉容器、3…高速中性子炉心、4…炉心支持板、5…炉内構造物、6…コアキャッチャ、7…炉心上部機構、8…冷却材入口配管、9…冷却材出口配管、10…冷却材、11…遮へいプラグ、15…制御棒駆動装置、16…炉心燃料集合体,17…内側炉心燃料集合体、18…外側炉心燃料集合体、19…ブランケット燃料集合体、20…制御棒案内管、21…冷却材流入孔、22…エントランスノズル、23…要素支持グリッド、24…ラッパ管、25…ハンドリングヘッド、26…冷却材流出孔、27…燃料要素、27a…基本燃料要素、28…炉心燃料、29…下部ブランケット燃料、30…上部ブランケット燃料、31…支持板、32、32a、32b…下部プレナム、33、33a、33b…上部プレナム、34…被覆管、34a…中性子減速部被覆管、34b…中性子吸収部被覆管、35…下部端栓、36…上部端栓、37、37a…可燃性毒物集合体、38…中性子減速材要素、39…中性子吸収体要素、40…中性子減速材、41…中性子吸収体、42…第1の複合燃料集合体、43…中性子減速材集合体、44…第2の複合燃料集合体、45…複合燃料要素、45a…複合部被覆管、46…インシュレータ、103…高速炉炉心

Claims (10)

  1. 核分裂性物質を含み中性子との反応により高速中性子を生成する燃料部と、
    流入する中性子のエネルギーを所定の低エネルギー領域まで低下させる中性子減速部と、
    流入する中性子を吸収する中性子吸収部と、
    を備え、
    前記燃料部と前記中性子減速部とは、前記中性子吸収部を挟むように配されていることを特徴とする高速中性子炉心。
  2. 前記所定の低エネルギー領域は、前記中性子吸収部の吸収断面積が所定の値以上となる中性子エネルギー領域であることを特徴とする請求項1に記載の高速中性子炉心。
  3. 前記中性子減速部の厚さD1は、減速距離√τよりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高速中性子炉心。
  4. 前記中性子吸収部の厚さD2は、当該中性子吸収部の中性子吸収反応率曲線において、前記中性子吸収反応率曲線の最大傾斜を与える当該中性子吸収部の前記中性子減速部に面する面における前記中性子吸収反応率曲線の傾斜を延長して中性子吸収反応率がゼロとなるまでの距離以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の高速中性子炉心。
  5. 前記中性子吸収部は、運転期間の終了時に中性子吸収部の残量の初期の量に対する割合が所定の値以下となるような条件を満たす材料が選定されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の高速中性子炉心。
  6. 前記条件は、次の式
    σΦT<log10
    (ただし、σは当該材料の中性子吸収断面積、Φは中性子束、Tは運転期間、log10は10の自然対数の値を示す。)
    で与えられることを特徴とする請求項5に記載の高速中性子炉心。
  7. 鉛直方向に延びて互いに平行に配列され前記燃料部と当該燃料部を内包する燃料部被覆管とを有する複数の燃料要素を具備する複数の炉心燃料集合体と、
    前記中性子減速部と当該中性子減速部を内包する中性子減速部被覆管とを有する中性子減速材要素と、前記中性子吸収部と当該中性子吸収部を内包する中性子吸収部被覆管とを有する中性子吸収体要素と具備し、鉛直方向に延びて互いに平行に配列されかつ前記燃料集合体と互いに平行に配列された複数の可燃性毒物集合体と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の高速中性子炉心。
  8. 前記燃料部と当該燃料部を内包する基本燃料部被覆管とを有する基本燃料要素と、
    前記中性子減速部と当該中性子減速部の上下に配された前記中性子吸収部とさらにその上下に配された燃料部と、当該中性子減速部と当該中性子吸収部と当該燃料部とを内包する複合部被覆管とを有する複合燃料要素と、
    を具備し、鉛直方向に延びて互いに平行に配列された複数の炉心燃料集合体を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の高速中性子炉心。
  9. 高速中性子を利用する高速中性子炉心と、
    前記高速中性子炉心を収納し、冷却手段によって冷却される原子炉冷却材を保有する原子炉容器と、
    を具備する高速中性子原子炉であって、
    前記高速中性子炉心は、
    核分裂性物質を含み中性子との反応により高速中性子を生成する燃料部と、
    流入する中性子のエネルギーを所定の低エネルギー領域まで低下させる中性子減速部と、
    流入する中性子を吸収する中性子吸収部と、
    を備え、
    前記燃料部と前記中性子減速部とは、前記中性子吸収部を挟むように配されていることを特徴とする高速中性子原子炉。
  10. 中性子減速部の厚さを設定する減速部厚さ決定ステップと、
    中性子吸収部の材質、中性子吸収部の厚さを設定する吸収部設定ステップと、
    前記減速部厚さ決定ステップおよび前記吸収部設定ステップの後に、体系の中性子束分布を計算する中性子束計算ステップと、
    前記中性子束計算ステップの後に、前記吸収部設定ステップで設定された中性子吸収部の材質による中性子吸収断面積、前記中性子束計算ステップで得られた中性子束、および運転期間に基づいて、運転期間末期の中性子吸収部の残量を計算する吸収部残量計算ステップと、
    前記中性子吸収部の残量の初期の量に対する割合が規定値より小さいか否かを判定する判定ステップと、
    を有することを特徴とする高速中性子炉心設計方法。
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