JP2016070639A - 海洋深層水利用冷却システム - Google Patents
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Abstract
【課題】経費を低減することができる海洋深層水利用冷却システムを提供する。【解決手段】海洋深層水利用冷却システムは、海洋深層水を海中から汲み上げる取水ポンプ2と、汲み上げられる海洋深層水が有する冷熱を、冷媒と熱交換する熱交換器3と、取水ポンプ2から熱交換器3に海洋深層水を送水する第1の深層水配管10と、第1の深層水配管10と連通し、海中に海洋深層水を排水する第2の深層水配管11と、を備え、第1の深層水配管10と第2の深層水配管11を所定距離だけ近接して地中に敷設する。【選択図】図2
Description
本発明は、海洋深層水を利用した冷却システムに関する。
海洋深層水取水施設は、国内十数箇所で稼働中であるほか、フランス、アメリカ、韓国、台湾等でも運用されている。その中でも、国内の施設は海洋深層水の産業利用(漁業、農業、食品、ボトル水等)を主としており、積極的に冷熱を利用している事例は少ない。しかしながら、国外においては、特にフランスやアメリカの離島地域を中心として、海洋深層水の冷熱を利用した、大規模な地域冷房事業の計画が進められている。これらの計画では、取水した海洋深層水(海水)と冷水(淡水)で熱交換を行ない冷却した冷水を、導水配管網を通じて需要家に供給するのが一般的である。
特許文献1には、被熱交換媒体を、海洋深層水が有する冷熱により冷却でき、さらに、効率よく海洋深層水から淡水を製造できる空調システムが記載されている。
特許文献1に記載の技術において、海洋深層水の取水口から空調装置までの距離は、通常は長くなる。より具体的には、海洋深層水を汲み上げるための取水配管ばかりではなく、汲み上げられた海洋深層水がはじめに供給される熱交換器を有する取水プラントから需要家までの冷水配管の距離が長くなる。ちなみに、この冷水配管には、海洋深層水の有する冷熱が前記熱交換器において供給された淡水が通流する。
取水プラントと需要家の間で冷水を循環させる場合、配管系統は、例えば片道約2〜3kmになり保有水量が大きいため、温度変化による水の熱膨張を吸収する膨張タンクの必要容量が100m3を超える場合がある。膨張タンクは重量も大きく、現実的に設置場所の確保が困難であるとともに、経費も膨大となる。
さらに、冷水配管は運転時に淡水で満たされるが、試運転時の配管フラッシング等で、水張り及び水抜きの作業が数回必要となる。島しょ地域においては、淡水は高価であるため、試運転費用も高くなる問題がある。
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、経費を低減することができる海洋深層水利用冷却システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の海洋深層水利用冷却システムは、海洋深層水を海中から汲み上げるポンプ(例えば、取水ポンプ2)と、汲み上げられる海洋深層水が有する冷熱を、冷媒と熱交換する熱交換器と、ポンプから熱交換器に海洋深層水を送水する第1の深層水配管と、第1の深層水配管と連通し、海中に海洋深層水を排水する第2の深層水配管と、を備え、第1の深層水配管と第2の深層水配管を所定距離だけ近接して地中に敷設することを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、海洋深層水利用冷却システムの経費を低減することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムを示す配置図である。図2は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムを示す説明図である。図3は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムを示す系統図である。
図1は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムを示す配置図である。図2は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムを示す説明図である。図3は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムを示す系統図である。
図1は、海洋深層水利用冷却システムを、島の需要家30である空港ビルの空調システムに適用した場合である。図1において、島の西側(図面の左側)に取水プラント20があり、島の東側(図面の右側)に需要家30の空港ビルがある。空港ビルには、熱交換器3を有し、熱交換器3により冷却された冷媒(例えば、冷水)を利用する空調機器8を有している。また、需要家30内の冷却系統には、膨張タンク9を有している。
図1〜図3おいて、海洋深層水利用冷却システムは、海洋深層水を海中から汲み上げる取水ポンプ2と、汲み上げられる海洋深層水が有する冷熱を、冷媒と熱交換する熱交換器3と、取水ポンプ2から熱交換器3に海洋深層水を送水する往路である第1の深層水配管10と、第1の深層水配管10と連通し海中に海洋深層水を排水する復路である第2の深層水配管11とを備える。第1の深層水配管10と第2の深層水配管11とは、所定距離(例えば、数km)だけ近接して土壌(地中)に敷設する。所定距離は、第2の深層水配管11から海洋深層水を海中に排水する温度に基づいて決定される。
取水配管1を通じて取水プラント20に配置された取水ポンプ2により、例えば水深800mより汲み上げられた海洋深層水は、第1の深層水配管10を介して、取水プラント20から需要家30の熱交換器3に送水される。送水された海洋深層水は、熱交換器3により冷水と熱交換した後、第2の深層水配管11を介して海洋深層水は戻され、海中に放流される。
第1の深層水配管10には、需要家30へ供給される海洋深層水の温度上昇を抑えるため、保温付配管が使用される。保温付配管とは、保温材で断熱されたHDPE管(高密度ポリエチレン管)を用いる。具体的には、HDPE管と硬質ポリウレタン断熱材を特殊な接着剤で一体化し、外側にHDPEの外装を施したものである。第2の深層水配管11には、保温材の無いHDPE管が使用される。
また、第1の深層水配管10、第2の深層水配管11ともに熱伸縮を抑えるため土中埋設する(図2において、ドット表示)。その詳細について図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る第1の深層水配管、第2の深層水配管の敷設状態を示す断面図である。図4は図2のAA断面図である。一般的に複数の配管を土中埋設する場合に配管を水平に配置するのに対し、本実施形態では、下に第1の深層水配管10を、上に第2の深層水配管11を配置している。敷設中の配管のたわみを抑制するため、必要に応じて配管支持架台12を配置して支持する。
図4にように埋設する効果は下記である。
(1)海洋深層水配管の往路、復路を上下に埋設し、上に復路の戻り管を敷設することにより、往路の海洋深層水の温度上昇を抑制することができる。例えば、地表面が30℃以上であっても、帰路の海洋深層水が18℃とすると、往路の海洋深層水が10℃程度に温度上昇を抑制できる。
(2)HDPE管を埋設することで、土との摩擦力により熱膨張による伸縮が抑えられる。HDPE管は鋼管や他の金属管と比べて熱膨張率が大きく、施工時(例えば、30℃程度)と海洋深層水通水時(例えば8℃)の温度差による熱伸縮により、継手部分等が破損する恐れがある。この熱伸縮を物理的に押さえ込むことができる。このため、例えば、伸縮継ぎ手が不要あるいは員数を削減できるため経済的である。
(1)海洋深層水配管の往路、復路を上下に埋設し、上に復路の戻り管を敷設することにより、往路の海洋深層水の温度上昇を抑制することができる。例えば、地表面が30℃以上であっても、帰路の海洋深層水が18℃とすると、往路の海洋深層水が10℃程度に温度上昇を抑制できる。
(2)HDPE管を埋設することで、土との摩擦力により熱膨張による伸縮が抑えられる。HDPE管は鋼管や他の金属管と比べて熱膨張率が大きく、施工時(例えば、30℃程度)と海洋深層水通水時(例えば8℃)の温度差による熱伸縮により、継手部分等が破損する恐れがある。この熱伸縮を物理的に押さえ込むことができる。このため、例えば、伸縮継ぎ手が不要あるいは員数を削減できるため経済的である。
図2に戻り、取水プラント20の取水方法について説明する。
本実施形態の海洋深層水の取水では、取水配管1のイニシャルコストと取水ポンプ2のランニングコストの両面から、最も経済的なバランスを考慮している。取水ポンプ2はMSL(Mean Sea Level:平均海水面)よりも低い位置に設置し、取水ポンプ2の吸込口には常に水圧(水頭圧)がかかった状態とする。取水配管1内を海洋深層水が流れると、配管内面との摩擦により、圧力損失(ΔP)が生じる。このΔPが前述の水頭圧と等しくなるように取水配管1の内径を決定することで、ポンプの動力を抑え、ランニングコストを低減することができる。
本実施形態の海洋深層水の取水では、取水配管1のイニシャルコストと取水ポンプ2のランニングコストの両面から、最も経済的なバランスを考慮している。取水ポンプ2はMSL(Mean Sea Level:平均海水面)よりも低い位置に設置し、取水ポンプ2の吸込口には常に水圧(水頭圧)がかかった状態とする。取水配管1内を海洋深層水が流れると、配管内面との摩擦により、圧力損失(ΔP)が生じる。このΔPが前述の水頭圧と等しくなるように取水配管1の内径を決定することで、ポンプの動力を抑え、ランニングコストを低減することができる。
前記取水配管1の圧力損失は、次の算出式(1)で求められる。
Δh=10.67×C−1.85×D−4.87×Q1.85×L ・・・(1)
なお、Δhは摩擦損失水頭(m)、Cは流速係数、Dは配管内径(m)、
Qは流量(m3/s)、Lは配管長(m)である。
ここで、例えば、C=150、D=0.8m、Q=0.4m3/s、L=2500m、と仮定すると、取水配管1の圧力損失Δh=1.4mとなる。
この値に取水口、ストレーナ等の圧力損失(例えば、2.0mと仮定)を考慮して、MSLから−4.0mの位置に取水ポンプ2を設置することで、取水ポンプ2の吸込口には、取水配管1、取水口、ストレーナ等の圧力損失を上回る水圧(水頭圧)が常にかかった状態となるため、取水ポンプ2の動力を抑え、ランニングコストを低減することができる。なお、取水量が一定量であるならばΔhは配管長Lに比例するため、取水配管1が長いほど、取水ポンプ2の位置を低くする(ポンプ室を深い位置にする)必要がある。
Δh=10.67×C−1.85×D−4.87×Q1.85×L ・・・(1)
なお、Δhは摩擦損失水頭(m)、Cは流速係数、Dは配管内径(m)、
Qは流量(m3/s)、Lは配管長(m)である。
ここで、例えば、C=150、D=0.8m、Q=0.4m3/s、L=2500m、と仮定すると、取水配管1の圧力損失Δh=1.4mとなる。
この値に取水口、ストレーナ等の圧力損失(例えば、2.0mと仮定)を考慮して、MSLから−4.0mの位置に取水ポンプ2を設置することで、取水ポンプ2の吸込口には、取水配管1、取水口、ストレーナ等の圧力損失を上回る水圧(水頭圧)が常にかかった状態となるため、取水ポンプ2の動力を抑え、ランニングコストを低減することができる。なお、取水量が一定量であるならばΔhは配管長Lに比例するため、取水配管1が長いほど、取水ポンプ2の位置を低くする(ポンプ室を深い位置にする)必要がある。
一方、取水ポンプ2から先、需要家30側に海洋深層水を送水する送水配管(第1の深層水配管10)は、コストと送水中の温度上昇を考慮すると、径を小さくして流速を上げるのが望ましい。但し、流速を上げると配管内の乱流により異常な振動を発生するほか、圧力損失が大きくなることで、ポンプのランニングコストの増大に繋がる。
そこで、取水ポンプ2で圧送される配管内の流速は、異常な振動を発生させないという観点から、一般的に2〜2.5m/s程度に設定される。実施例においては、流速を前記の値に設定した場合、送水配管径は630mmφとなり、取水配管1の径よりも小さくできる。
図6は、比較例の海洋深層水利用冷却システムを示す系統図である。取水配管1(例えば、配管長約3km)を通じて取水ポンプ2により水深800mよりくみ上げられた海洋深層水は、取水プラント20に配置された熱交換器3により冷水と熱交換した後、排水配管4を通じて海へ放流される。熱交換器3により冷却された冷水は、第1の冷水配管5(例えば、配管長約3km)を通じて需要家30に供給され、需要家30は施設内の空調機器8で冷水を冷房に使用する。空調機器8で冷房に使用された後の冷水は、第2の冷水配管6を通じて取水プラント20に送られ、冷水ポンプ7により再び熱交換器3を経て需要家30に供給される。第1の冷水配管5および第2の冷水配管6には、熱エネルギーのロスを防止するため、保温付配管が使用される。第1の冷水配管5および第2の冷水配管6内の冷水は温度変化により熱膨張を生じるため、その膨張分を吸収するために、膨張タンク9が設けられる。膨張タンク9に要求される容積は冷水配管系統の保有水量に比例する。
図3に示す本実施形態は、図6の比較例に対し、取水プラント20に設置されていた熱交換器3を、需要家30の施設内に設置する。それに伴い、取水プラント20、需要家30間には第1の冷水配管5および第2の冷水配管6に代わって、第1の深層水配管10および第2の深層水配管11が設けられ、取水プラント20から需要家30に海洋深層水が供給される。図3の本実施形態は、図6に比較例に対し次の効果を有する。
(1)取水プラント20と需要家30の間には第2の冷水配管6に代わって、第2の深層水配管11が設けられるため、高価な保温付HDPE管の使用量が減り、工事費が縮減される。同時に、第2の深層水配管11を通じて海へ放流される排水の温度が、地上からの熱を受けることで上昇し、より浅い海への放流が可能となる。これにより排水管が短くて済み、工事費の削減と同時に、ポンプ動力を低減する効果も得られる。
(2)第2の深層水配管11を第1の深層水配管10の上部に埋設することで、第2の深層水配管11が地上からの熱を受けるのと同時に、第1の深層水配管10が地上からの熱で温められるのを防ぐ役割を果たす。
(3)第1の深層水配管10および第2の深層水配管11に満たされる海洋深層水は温度変化により熱膨張を生じるが、第2の深層水配管11の末端は海に開放されているため、膨張タンクは不要となる。需要家30内の冷水配管系統の膨張タンクの必要容量が小さくなる。また、配管を満たす海洋深層水は海から取水されるため、フラッシングや水張りの為の淡水を必要としない。これにより、淡水が貴重な島しょ地域においては、水資源への影響も縮小される。
図5は、本実施形態に係る海洋深層水利用冷却システムの他の例を示す系統図である。図5と図3との相違点は、第2の深層水配管11を取水プラント20側まで延長せず、需要家30近傍で海へ放流しているところである。海洋深層水を海へ放流する際には、放流先の生態系への影響を考慮し、温度が近い水深で放流すると同時に、異なる水質の海水が混合するのを避けるため、取水地の近傍で放流するのが一般的である。しかし、需要家30が海に近接しており、かつ当該海域に海洋深層水を放流して問題ないと判断された場合、需要家30の近傍で海洋深層水を放流する。この場合、第2の深層水配管11が大幅に短縮されることで、工事費が縮減されるのと同時に、取水ポンプ2の動力が削減され、省エネルギー効果も得られる。
本実施形態の需要家30には、冷水を使用した空調機器8の例を示したが、海洋深層水多段利用に適用することができる。例えば、海洋深層水が有する冷熱を空調に利用し、さらに冷熱使用後の海洋深層水を海水淡水化装置に用いてもよい。
1 取水配管
2 取水ポンプ(ポンプ)
3 熱交換器
4 排水配管
5 第1の冷水配管
6 第2の冷水配管
7 冷水ポンプ
8 空調機器
9 膨張タンク
10 第1の深層水配管
11 第2の深層水配管
12 配管支持架台
20 取水プラント
30 需要家
2 取水ポンプ(ポンプ)
3 熱交換器
4 排水配管
5 第1の冷水配管
6 第2の冷水配管
7 冷水ポンプ
8 空調機器
9 膨張タンク
10 第1の深層水配管
11 第2の深層水配管
12 配管支持架台
20 取水プラント
30 需要家
Claims (5)
- 海洋深層水を海中から汲み上げるポンプと、
前記汲み上げられる海洋深層水が有する冷熱を、冷媒と熱交換する熱交換器と、
前記ポンプから前記熱交換器に前記海洋深層水を送水する第1の深層水配管と、
前記第1の深層水配管と連通し、海中に前記海洋深層水を排水する第2の深層水配管と、を備え、
前記第1の深層水配管と前記第2の深層水配管を、所定距離だけ近接して地中に敷設する
ことを特徴とする海洋深層水利用冷却システム。 - 前記第1の深層水配管および前記第2の深層水配管は地中上下に敷設され、地表面側に前記第2深層水配管を敷設し、前記第1深層水配管を前記第2深層水配管の下側に敷設する
ことを特徴とする請求項1に記載の海洋深層水利用冷却システム。 - 前記第1の深層水配管は、保温材で断熱されている
ことを特徴とする請求項1に記載の海洋深層水利用冷却システム。 - 前記所定距離は、前記第2の深層水配管から前記海洋深層水を海中に排水する温度に基づいて決定される
ことを特徴とする請求項1に記載の海洋深層水利用冷却システム。 - 前記ポンプは、海水面よりも低い位置に設置する
ことを特徴とする請求項1に記載の海洋深層水利用冷却システム。
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- 2014-10-01 JP JP2014203409A patent/JP2016070639A/ja active Pending
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