JP2016067646A - 漬け置きが可能な食器洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】一つの洗浄槽内において、漬け置きをして予備洗浄を行った後、引き続いて本洗浄及びすすぎ洗浄を行い、更に乾燥を行うようにした食器洗浄機を提供する。
【解決手段】洗浄槽3内に食器4の全体が浸かるだけの水位まで給水し、所定時間放置して漬け置き洗い(予備洗浄)を行う。この漬け置きの予備洗浄により、汚れがひどい食器4であっても、ソースやマヨネーズ、ケチャップ等の調味料や食物の残滓が食器4から分離して洗浄槽3の底部に沈殿し、食器4は軽度の汚れが付着している状態となる。漬け置きの所定時間経過後は、漬け置き用水を排水する。そのとき、食物の残滓は濾過フィルタ14に残り、分離される。
然る後に、今までと同じように、洗浄ノズル7から洗浄水を噴射し、食器4を洗浄する。そして、すすぎを行い、乾燥させることで完了とする。
【選択図】 図1
【解決手段】洗浄槽3内に食器4の全体が浸かるだけの水位まで給水し、所定時間放置して漬け置き洗い(予備洗浄)を行う。この漬け置きの予備洗浄により、汚れがひどい食器4であっても、ソースやマヨネーズ、ケチャップ等の調味料や食物の残滓が食器4から分離して洗浄槽3の底部に沈殿し、食器4は軽度の汚れが付着している状態となる。漬け置きの所定時間経過後は、漬け置き用水を排水する。そのとき、食物の残滓は濾過フィルタ14に残り、分離される。
然る後に、今までと同じように、洗浄ノズル7から洗浄水を噴射し、食器4を洗浄する。そして、すすぎを行い、乾燥させることで完了とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一つの洗浄槽内において、漬け置きをした後、引き続いて本洗浄及びすすぎ洗浄を行い、更に乾燥を行うようにした食器洗浄機に関するものである。
最近の食器洗浄機は、本体内に溜めた水やお湯を循環させて洗浄やすすぎに使うので、水道水を使って手洗いで食器を洗う場合よりも数分の一の水量しか使わず、節水になるという効果があり、広く普及している。
ところで、食後、汚れた食器をいきなり洗浄槽内に収納して洗浄した場合、食べかすが蓄積してお湯の循環が鈍り、温度ヒューズ(またはサーモスタット)が働いてしまうこともある。サーモスタット式の場合は、しばらく時間をおいて庫内温度を下げれば再度使用できる状態となるが、ヒューズ式の場合は復帰できないため、メーカーへの修理を依頼することになる。特にジャガイモには注意が必要である。
そこで、従来において、汚れがひどいときは、水やお湯を溜めたシンクに食器を漬け置きするという予備洗浄によって、汚れをおおまかに減らした後、これを洗浄槽に入れて、洗浄し、すすぎを行い、更に乾燥工程を経て完了としている。
このような現在の卓上型食器洗浄機は、日本の住宅事情に適応したコンパクトなサイズ、優れた省エネ性、音の小ささなどから、海外でも人気が高い。また節水効果が高いことから、食器洗浄機の購入に補助金を交付している自治体もある。
特許文献1は、従来の食器洗浄機の一例を示すものである。この食器洗浄機では、洗浄槽内へセットした食後の食器に対して、前回のすすぎ工程で使用した比較的きれいな洗浄水に洗剤を加えて噴射することで洗浄を行い、所定時間洗浄を行った後、すすぎを行っている。すすぎ工程は、洗浄タンク内の新しい洗浄水を噴射して行っている。なお、このような洗浄各工程のサイクル運転が所定回数行われると、洗浄室内へ噴射する洗浄水の量を増やすようにコントロールしている。
特許文献2の技術は、漬け置きをして予備洗浄を行うタイプのものである。この場合、食器洗浄機とは別個に、漬け置きのためのシンクを隣接して準備し、このシンクに食後の食器を所定時間漬け置きし、その後手作業で一旦ゆすいで食べ物の残滓やひどい汚れを減らした後、食器洗浄機へ投入し、本洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程を経て完了としている。
ところが、前記特許文献1の技術では、洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程の三工程を行うのみであり、汚れがひどい食器の場合には汚れを十分に落すことができないという致命的な欠点があった。このような場合には、再度、食器を洗浄槽内へセットして洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程の三工程を行わなければならず、二度手間となり、結果として洗浄水の使用水量が多くなるという問題があった。
また前記特許文献2に示す技術では、漬け置きという予備洗浄を行うためのシンクが食器洗浄機のとなりに必要であり、シンクと食器洗浄機とを一組として販売、設置しなければならず、スペース的に困難な場合があり、また価格が高騰するという問題があった。
そこで、本発明は従来の前記問題点に鑑み、食器洗浄機に漬け置き(予備洗浄)の機能を持たせ、一つの機器で漬け置き、洗浄、すすぎ、乾燥の四工程ができる新規な食器洗浄機を提供せんとするものである。
前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、食器を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内に給水する給水手段と、前記洗浄槽内の水位を検出する水位検出手段と、前記洗浄槽内の水を排出する排水手段と、洗浄ノズルと、残滓を濾過するフィルタと、洗浄の実行を制御する制御手段とを備え、前記制御手段によって、先ず、前記食器が収容された前記洗浄槽内に、漬け置き用水を所定の規定水位まで給水し、その後、所定時間経過後、前記漬け置き用水を排水し、その後、前記洗浄ノズルを利用して、通常の洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を行うようにした漬け置きが可能な食器洗浄機である。
本発明が採用した請求項2の手段は、食器を収容する洗浄槽と、前記洗浄槽内に給水する給水手段と、前記洗浄槽内の水位を検出する水位検出手段と、前記洗浄槽内の水を排出する排水手段と、洗浄ノズルと、残滓を濾過するフィルタと、洗浄の実行を制御する制御手段とを備え、前記制御手段によって、先ず、前記食器が収容された前記洗浄槽内に、漬け置き用水を所定の第1規定水位まで給水し、その後、所定時間経過後、前記漬け置き用水の一部を第2規定水位まで排水し、その後、前記洗浄ノズルを利用して、通常の洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を行うようにした漬け置きが可能な食器洗浄機である。
本発明が採用した請求項3の手段は、前記洗浄槽内の、前記第1規定水位よりも高い部位に、洗浄用洗剤を置く場所が設けられた請求項1又は2に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機である。
本発明が採用した請求項4の手段は、前記洗浄槽内の、前記第1規定水位よりも低い部位に、漬け置き用洗剤を置く場所が設けられた請求項3に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機である。
本発明が採用した請求項5の手段は、前記浸け置きのための前記所定時間のあいだに、前記洗浄ノズルのための洗浄ポンプを利用して、前記漬け置き用水を流動させる請求項1又は2に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機である。
本発明が採用した請求項6の手段は、前記漬け置き用水は、ヒータによって温められる請求項1又は2に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機である。
請求項1の発明にあっては、洗浄槽内に食器をセットした後、これらの食器の全体が浸かるだけの水位まで給水し、所定時間放置して漬け置き洗い(予備洗浄)を行う。この漬け置きの予備洗浄により、汚れがひどい食器であっても、ソースやマヨネーズ、ケチャップ等の調味料や食物の残滓が食器から分離して洗浄槽の底部に沈殿し、食器は軽度の汚れが付着している状態となる。漬け置きの所定時間経過後は、漬け置き用水を排水する。そのとき、食物の残滓は濾過フィルタに残り、分離される。
然る後に、今までと同じように、洗浄ノズルから洗浄水を噴射し、食器を洗浄する。そして、すすぎを行い、乾燥させることで完了とする。
このような食器洗浄であれば、一つの洗浄槽内において連続して、漬け置きで汚れのひどい食器の汚れを減らした後、通常の洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を行うことができるので、装置の構成が簡単であり、スペース的及びコスト的にも有利である。また漬け置きの予備洗浄を行うので、一旦、汚れを減らした後、洗浄、すすぎが行われることになり、漬け置きをしない場合よりも食器がきれいに洗浄されるという効果がある。
請求項2の発明にあっては、水位検出手段により、漬け置きの予備洗浄を行うときは食器の全体が浸かるまでの第1規定水位まで給水し、所定時間漬け置きをした後、漬け置き用水を第2の規定水位まで排水し、この第2の規定水位の水を利用して食器の本洗浄を行うようにしている。そして、すすぎを行う。すすぎは、新しい洗浄水を噴射して行う。このように、水位を漬け置きの場合と、洗浄工程の場合とで、分けることで使用水量の低減化を図っている。
その他の作用効果については、前記請求項1の場合と同じである。
請求項3の発明にあっては、第1規定水位よりも高い位置に、洗浄用洗剤の置き場所を設けている。本発明では、本洗浄工程の前に、予備洗浄としての漬け置きを行うので、食器の全体が浸かるレベルまで漬け置き用水が貯留される。この漬け置き用水の注水によって、本洗浄工程用の洗剤が流出しないようにするためである。
また請求項4の発明にあっては、漬け置き用の洗剤を置く場所を第1規定水位よりも低い位置に設定している。これは、先ず最初に、漬け置きの予備洗浄が行われるので、漬け置き用水を第1規定水位まで貯留すれば、これにより漬け置き中に、浸け置き用の洗剤が貯留水中に流出して、より一層漬け置き効果を高めることが出来、汚れの減少をしやすくすることができる。
請求項5の発明にあっては、所定時間の漬け置きを行っているあいだ、本洗浄用の洗浄ポンプを利用して、漬け置き用水を洗浄ノズルからゆっくり噴射し、漬け置き用水をゆっくり流動させることで、漬け置き効果を一層高めることが出来る。
請求項6の発明にあっては、漬け置き用水をヒータで加熱するようにしている。これにより、更に残滓や汚れの食器との分離が容易になり、より一層の洗浄効果が得られる。
以下に、本発明の構成を、図1乃至図3に示す一実施の形態に基づいて説明すると次の通りである。図1は、家庭用食器洗浄機1の全体を示す概略正面図である。同図に示すように、本体2内に洗浄槽3が設けられており、洗浄槽3の天井寄りの位置には、食器4の全体が浸かることのできる第1の規定水位W1が設定されている。また洗浄槽3の底部寄りには、第2の規定水位W2が設定されている。これらの第1の規定水位W1と、第2の規定水位W2との間にあって、第2規定水位W2よりも少し上方の位置には、回転自在な洗浄ノズル5が設けられている。
洗浄ノズル5は、洗浄ポンプ6で加圧された洗浄水を多数の噴射口7から所定角度範囲で斜め上方へ向けて噴射するようになっており、噴射水の勢いによる反動で、自ら一方向へ回転するようになっている。洗浄ノズル5の上方位置には、皿などの食器4を収容するためのラック9が脱着自在に配置されるようになっている。
また第1規定水位W1と、第2規定水位W2との間の洗浄槽3の側壁には、漬け置き用洗剤の収容部10が設けられており、第1規定水位W1よりも上方の天井隅部には洗浄用洗剤30の収容部11が設けられている。
更に、第2規定水位W2よりも下方の位置には、洗浄水を加熱するためのヒータ12が設けられている。
一方、洗浄槽3の底部には洗浄水の排水口13が設けられており、該排水口13に残滓等の固形物を分離するためのフィルタ14が設置されている。フィルタ14は、上部フィルタ14Aと下部フィルタ14Bとの二段式になっている。上部フィルタ14Aは洗いゴミを濾過し、下部フィルタ14Bは細かい残滓を濾過するようにして、目詰まりを防止している。
また、排水口13は、下水等へ連通する排水管15へ接続されており、その途中に排水弁装置16としての電磁弁が設けられている。またフィルタ14を通過した洗浄水は、洗浄ポンプ6によって汲み上げられ、加圧されて洗浄ノズル5の噴射口7から噴射されるようになっている。
更に、洗浄槽3の側壁部には、第1規定水位W1及び第2の規定水位W2を検出するためのフロート式の水位計17が配置されたフロート室18が設けられており、フロート室18は洗浄槽3の下部側が開口し、洗浄槽3内へ連通している。水位計17は、そのフロートに可動鉄片が埋め込まれており、第1規定水位W1及び第2規定水位W2に対応する壁面に埋め込まれた電磁リレーR1及びR2が前記フロートの可動鉄片を感知してON,OFF動作するようになっている。
更にまた、洗浄槽3の天井側の隅角部には、水道水を洗浄水として洗浄槽3内へ供給するための給水管路19が設けられており、その途中には給水弁装置としての給水電磁弁20が設けられている。図1において、符号21は天井に設けられた温風乾燥装置である。この温風乾燥装置は、防水対策がなされており、洗浄ノズル5の噴射口7から噴射される洗浄水が浸入しないようになされている。
而して、本実施の形態の食器洗浄機1にあっては、洗浄槽3内の第1規定水位W1まで、つまり相当高い位置まで洗浄水を貯留する関係上、食器を収容したラック9を出し入れするドアは防水対策が十分になされていなければならない。
ドアが、前面扉方式の場合はその周囲に防水用のパッキンを二重、三重に配置する等し、防水用のパッキンをロックレバーなどである一定以上の力で加圧しながらドアを閉めるような構造が必要である。
ドアを上蓋方式にする場合は、前面扉方式のような厳重な防水対策は不要である。上蓋方式であるため、本体ケースは箱型であり、第1規定水位W1まで漬け置き用の洗浄水を貯留したとしても漏水の虞は全くないからである。
図2は、このように構成された食器洗浄装置1の制御手段22を示すブロック図である。制御手段22は本体2の内側で且つ、洗浄槽3の外側の空間であって、底部付近に設けられる。
同図に示すように、制御手段22は、水位計17からの水位信号を受信し、また内蔵するCPUに組み込まれた手順に従って、給水弁装置20、排水弁装置16、洗浄ポンプ6、温風乾燥装置21、ヒータ12をON,OFF制御するようになっている。
次に、食器洗浄装置1の動作態様を図1及び図2、並びに図3のフローチャートを参照して説明する。先ず、洗浄槽3内に使用済みの食器4を収容したラックをセットし、また漬け置き用洗剤収容部10に漬け置き用の洗剤を所定量セットすると共に、洗浄用洗剤の収容部11に洗浄用の洗剤を所定量セットし、ドアを閉塞する。この状態では、前回の食器洗浄のすすぎ工程で使用したきれいな洗浄水が第2規定水位W2の高さまで残っている。
このような状態からスタートボタンを押すと、制御手段22は、給水弁装置(電磁弁)20をON動作させて開き、水道水を洗浄槽3内へ供給する。給水により、水位レベルが漬け置き用洗剤の収容部10に達すると、漬け置き用洗剤は洗浄水中に溶け込むようになる。そして、さらに第1規定水位W1まで水が供給されると、リレースイッチR1が水位計17の可動鉄片を検知してON動作し、制御手段22へ出力する。制御手段22は、給水弁装置20をOFF動作させ、洗浄水の供給を停止する。
この状態を所定時間継続し、食後後の食器4の漬け置き(予備洗浄)を行う。漬け置き時に、洗浄ポンプ6をON動作させて洗浄ノズル5の噴射口7から洗浄水を遅い速度で流動させ、第1規定水位W1まで貯留されている浸け置き水を撹拌し、食器4に付着しているひどい汚れや残滓を減少させる。またヒータ12をON動作させて浸け置き水を加熱することで、その効果を更にアップさせるようにしている。
漬け置きの所定時間が経過した後は、排水弁装置(電磁弁)16をON動作させて開放し、洗浄槽3内の浸け置き水を排出する。排出は、水位件17のフロート弁に埋設された可動鉄片によりリレースイッチR2がONとなるまで行う。つまり、第2規定水位W2まで浸け置き水を排出する。R2のON信号が得られた後は、排水弁装置16をOFF動作させて閉塞する。
或いは、変形例として、水位W2で排出を止めずに、その後も所定時間排水を続け、完全に浸け置き水を外へ排出してもかまわない。
然る後は、通常の本洗浄工程を行う。なお、変形例のように、完全に浸け置き水を外へ排出する場合は、上述のように給水を新たに開始し、第2規定水位W2まで水道水を満たして、本洗浄に備える。
その本洗浄工程は、洗浄ポンプ6を高速回転させて速い速度で洗浄ノズル5の噴射口7から勢いよく噴射させ、食器4に付着した汚れを落とすようにしている。
このとき、洗浄水の一部が洗浄用洗剤の収容部11に入り込み、当該洗剤を洗浄水中に溶け込ませるようにしている。洗浄水の噴射角度と収容部11の位置、大きさ、洗浄水が入り込む開口の大きさ、向きなどは予め計算して設定しておけばよい。その収容部11には、キサンタンガム等の増粘剤を加えておいて、粘性を出し汚れを落としやすくすることも可能である。
なお、本洗浄工程の際、洗浄用洗剤30が噴射水によって確実に水中に落下させるため、収容部11は図6のように工夫されている。
すなわち、洗浄槽3の側壁の上方隅部311には、皿状の収容部11がステー32によって取り付けられている。そして洗浄槽3の側壁から反射板111が傾斜して突出している。収容部11の中には上述したように洗浄用洗剤30がセットされる。
そのような構造によって、下からの噴射水が反射板111に当たって、収容部11の中に流入し、洗剤30が効率よく、洗浄槽3内に落下する。
洗浄工程が完了した後は、排水弁装置16をON動作させて、排水すると共に、給水弁装置20をON動作させて新しい洗浄水を供給し、すすぎ工程を行う。すすぎ工程は、常に新しい洗浄水が供給されている状態で行うのが望ましい。
すすぎ工程が完了した後は、給水弁装置20をOFF動作させ、排水を行う。最後に、温風乾燥装置21を駆動させて洗浄槽3内へ温風を供給し、食器4を乾燥させればよい。食器4の乾燥の後は、終了となる。
食器洗浄機1の動作が停止した後は、ドアを開けてラック9を取り出し、食器4を取り出せばよい。そして、フィルタ14に残った残滓を廃棄処分すればよい。
なお、洗浄槽3の側壁或いは底壁部分に弁付き循環路31を設け、すすぎ工程では、その循環路31の方から洗浄水を吸引して洗浄ポンプ6へ供給するように配管接続し、洗浄工程の場合(フィルタ14経由)とすすぎ工程の場合の洗浄ポンプ6へ流入する管路を電磁弁のON,OFFにより切り替えることも可能である。フィルタ14には残滓が付着しているので、すすぎ工程ではフィルタ14を通さないことが望ましいからである。
さらに、浸け置き工程と、洗浄工程とでフィルタ14の使い分けも可能である。すなわち、図5に示すように、フィルタ14を縦に、浸け置き用フィルタ14Cと、洗浄用フィルタ14Dとに分け、選択的にスライド式で開閉する蓋144を設けておき、浸け置きの場合は、粗い目の浸け置き用フィルタ14Cの方を浸け置き水が通過するように、蓋144が洗浄用フィルタ14Dを閉じる。また、洗浄工程では、逆に、スライド式蓋144をずらして、目の細かい洗浄用フィルタ14Dの方を洗浄水が通過するようにすることが出来る。これによって、浸け置きの場合のマヨネーズなどの粗い残滓は浸け置き用フィルタ14Cの方に付着し、洗浄用フィルタ14Dの方には付着しないので、洗浄工程で、マヨネーズなどが原因で目詰まりを起こす心配が無く洗浄できる。
図4は、業務用の食器洗浄機23を示す概略図である。なお、図1と同符号は同部材を示している。この業務用の食器洗浄機23は、洗浄槽3の下方と上方に洗浄ノズル5,5を配置している。上方の洗浄ノズル5の噴出によって洗浄用の洗剤の収容部11にある洗剤は容易に吹き飛ばされて洗浄に用いられる。
また洗浄槽3の下方に温水タンク24を設置し、すすぎ工程で使用する洗浄水をこの温水タンク24から洗浄ノズル5,5へ供給するようにしている。従って、すすぎポンプ25を有している。このような配置によって、洗浄槽3にかかる水圧を減らすことが出来る。
更に、排水口13に設けたフィルタ14とは、別に洗浄槽3の中央部からフィルタ26を設けている。そして、このフィルタ26介して洗浄ポンプ6へ洗浄水を吸引して洗浄工程で使用する洗浄水を洗浄ノズル5,5へ供給するようにしている。
その他の構成並びに作用効果は、前記図1に示す食器洗浄機の場合と同じである。
ところで、以上の説明は漬け置き用の洗剤及び洗浄用の洗剤を壁面や天井隅部に設置した収容部10、11に収容して供給する場合を説明したが、液体洗剤を使用し、必要に応じてモータ及びポンプで所定量を洗浄水中へ吐出するようにすることも可能である。また図4に示す、食器洗浄機23では温水タンク24内にヒータを設ける方式であってもよく、給湯装置から温水を供給して貯湯しておく方式であってもよい。
本発明の食器洗浄機は、家庭用及び業務用を問わず、適用可能であり、また業務用においては、温水タンクが別置きタイプのものへも適用可能である。更に、洗浄槽及び本体ケースを箱型とし、上方へラック及び上蓋を昇降移動させる方式であってもよい。
1…食器洗浄機
2…本体ケース
3…洗浄槽
4…食器
5…洗浄ノズル
6…洗浄ポンプ
7…噴射口
9…食器のラック
14…フィルタ
W1…第1規定水位
W2…第2規定水位
2…本体ケース
3…洗浄槽
4…食器
5…洗浄ノズル
6…洗浄ポンプ
7…噴射口
9…食器のラック
14…フィルタ
W1…第1規定水位
W2…第2規定水位
Claims (6)
- 食器を収容する洗浄槽と、
前記洗浄槽内に給水する給水手段と、
前記洗浄槽内の水位を検出する水位検出手段と、
前記洗浄槽内の水を排出する排水手段と、
洗浄ノズルと、
残滓を濾過するフィルタと、
洗浄の実行を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段によって、先ず、前記食器が収容された前記洗浄槽内に、漬け置き用水を所定の規定水位まで給水し、その後、所定時間経過後、前記漬け置き用水を排水し、その後、前記洗浄ノズルを利用して、通常の洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を行うようにした、漬け置きが可能な食器洗浄機。 - 食器を収容する洗浄槽と、
前記洗浄槽内に給水する給水手段と、
前記洗浄槽内の水位を検出する水位検出手段と、
前記洗浄槽内の水を排出する排水手段と、
洗浄ノズルと、
残滓を濾過するフィルタと、
洗浄の実行を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段によって、先ず、前記食器が収容された前記洗浄槽内に、漬け置き用水を所定の第1規定水位まで給水し、その後、所定時間経過後、前記漬け置き用水の一部を第2規定水位まで排水し、その後、前記洗浄ノズルを利用して、通常の洗浄、すすぎ、乾燥の各工程を行うようにした、漬け置きが可能な食器洗浄機。 - 前記洗浄槽内の、前記第1規定水位よりも高い部位に、洗浄用洗剤を置く場所が設けられた、請求項1又は2に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機。
- 前記洗浄槽内の、前記第1規定水位よりも低い部位に、漬け置き用洗剤を置く場所が設けられた、請求項3に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機。
- 前記浸け置きのための前記所定時間のあいだに、前記洗浄ノズルのための洗浄ポンプを利用して、前記漬け置き用水を流動させる、請求項1又は2に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機。
- 前記漬け置き用水は、ヒータによって温められる、請求項1又は2に記載の漬け置きが可能な食器洗浄機。
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