JP2016066772A - 冷却装置およびこれを搭載した電子機器 - Google Patents

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杉山 誠
Makoto Sugiyama
誠 杉山
辰乙 郁
Shinitsu Iku
辰乙 郁
勝見 佳正
Yoshimasa Katsumi
佳正 勝見
一夫 赤池
Kazuo Akaike
一夫 赤池
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Abstract

【課題】本発明は、冷却性能の高い冷却装置を提供することを目的とするものである。【解決手段】冷媒の相変化によって冷却する冷却装置1において、受熱部3は、垂直方向に設置され、前面に発熱体A28を設置する受熱板A15、後面に発熱体B29を設置する受熱板B16を備え、上部に放熱内部経路24と、下部に帰還内部経路25と、これらをつなぐフィン部とを備え、フィン部2には受熱板A15、受熱板B16から内部に突出する複数の平板状のフィンA22、フィンB23とを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、隣接するフィンA22の隙間に、フィンB23が周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、隣接するフィンB23の隙間に、フィンA23が周囲にわずかな隙間を残して突出して配置されることを特徴とする冷却装置とした。【選択図】図3

Description

本発明は、中央演算処理装置(CPU)、大規模集積回路(LSI)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ダイオード等の電子部品を搭載した電子機器の冷却装置およびこれを搭載した電子機器に関するものである。
従来、この種の冷却装置は、以下のような構成となっていた。
すなわち、図7に示すように、筐体112の管路部130に、発熱体であるインバータ108の熱によって冷媒が沸騰する蒸発器部32と、管路部130において蒸発器部32に隣接して設けられ、冷媒が流入口114から直接流出口116に向かって流通する流通部134とを備える。蒸発器部132には、底壁部120から流通部134の側に向かって突出する複数のフィン140が設けられ、複数のフィン140の間の隙間を冷媒が流通する構成となっていた(例えば特許文献1参照)。
特開2013−016589号公報
特許文献1に示された冷却装置は、発熱体であるインバータ108が水平に設置されているため、筐体112の底壁部120は冷媒で満たされ、底壁部120から流通部134の側に向かって突出した複数のフィン140の間の隙間を冷媒が流通する。
このような構成の筐体(冷却装置)を垂直に設置した場合、すなわち発熱体であるインバータ108が垂直に設置され、筐体(冷却装置)が、流入口114を下方に流出口116を上方にしてフィン140を垂直方向に設置した場合には、底壁部120は冷媒で満たされず、流入口114側の側面(底面)が冷媒で満たされ、底壁部120は下方のみが冷媒で満たされる。
流入口114側の側面(底面)に満たされた液相の冷媒がフィン140から受熱して気相の冷媒に相変化し、気泡となって上昇する。そして気泡の表面を覆う液相の冷媒とともに、気相と液相の二相の冷媒が、フィン140の間の隙間を下方から上方に向かい流通する。流通する二相の冷媒のうち、気相の冷媒がより上方に流通しやすく、液相の冷媒は、気泡が破裂すると重力のため下方に落下しやすく、上方に流通する量が少なくなる。
ここで、液相の冷媒がインバータ108から発生した熱をフィン140から受熱して気相の冷媒に相変化する潜熱交換は、気相の冷媒がフィン140から受熱して、より高温の気相の冷媒となる顕熱交換より、より多くの熱量が交換される。従って、インバータ108からより多くの熱をフィン140から受熱する、すなわち、冷却性能を上げるためには、フィン140上においてより多くの潜熱交換が行われることが好ましい。
すなわち、冷却性能を上げるためには、より多くの液相冷媒をフィン140の間の隙間を下方から上方に向かい流通させる必要がある。
そこで本発明は、フィンの間の隙間をフィン上方まで効率よく液相冷媒を搬送すること
により、冷却性能の高い冷却装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、前記受熱部は、前面および後面が最大面積の直方体形状で、前記前面および前記後面が垂直方向に設置され、
前記前面に発熱体Aを設置する受熱板Aを備え、前記後面に発熱体Bを設置する受熱板Bを備え、前記受熱部の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路とをつなぐフィン部とを備え、前記帰還内部経路には帰還経路接続口、前記放熱内部経路には放熱経路接続口を有し、前記フィン部には前記受熱板Aから内部に突出する複数の平板状のフィンAと、前記受熱板Bから内部に突出する複数の平板状のフィンBとを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、隣接する前記フィンAの隙間に、前記フィンBが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、隣接する前記フィンBの隙間に、前記フィンAが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置されることを特徴とする冷却装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、前記受熱部は、前面および後面が最大面積の直方体形状で、前記前面および前記後面が垂直方向に設置され、
前記前面に発熱体Aを設置する受熱板Aを備え、前記後面に発熱体Bを設置する受熱板Bを備え、前記受熱部の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路とをつなぐフィン部とを備え、前記帰還内部経路には帰還経路接続口、前記放熱内部経路には放熱経路接続口を有し、前記フィン部には前記受熱板Aから内部に突出する複数の平板状のフィンAと、前記受熱板Bから内部に突出する複数の平板状のフィンBとを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、隣接する前記フィンAの隙間に、前記フィンBが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、隣接する前記フィンBの隙間に、前記フィンAが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置されることを特徴とする冷却装置であり、フィンの間の隙間をフィン上方まで効率よく液相冷媒を搬送することにより、冷却性能の高い冷却装置を提供することができるものである。
すなわち、前記フィン部には前記受熱板Aから内部に突出する複数の平板状のフィンAと、前記受熱板Bから内部に突出する複数の平板状のフィンBとを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、隣接するフィンAの隙間に、フィンBが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、隣接するフィンBの隙間に、フィンAが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置される。フィンAとフィンBは、わずかな隙間を残してかみ合っている。このフィンBの周囲のわずかな隙間およびフィンAの周囲のわずかな隙間が冷媒の流路となる。一方、フィンAまたはフィンBのいずれか一方のみを有する場合は、フィンAと隣接するフィンAの隙間およびフィンBと隣接するフィンBの隙間が冷媒の流路となる。フィンAとフィンBがわずかな隙間を残してかみ合っていると、フィンAまたはフィンBのいずれか一方のみを有する場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路の断面積を小さくすることができる。冷媒の流路断面積を小さくすることにより、流路断面積が大きい場合と比較して、冷媒の流路を流れる二相の冷媒の流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通するので、液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。
その結果、フィンの間の隙間をフィン上方まで効率よく液相冷媒を搬送することにより、フィンAおよびフィンBにおいてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が
行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1の冷却装置を搭載した電子機器の概略図 同冷却装置の受熱部の外観を示す図 同冷却装置の受熱部の分解斜視図 同冷却装置の受熱部の分解斜視図 (a)同冷却装置の受熱部のX−X´断面を示す図、(b)同冷却装置の受熱部の領域Aの拡大図 (a)同冷却装置の受熱部のX−X´断面を示す図、(b)同冷却装置の受熱部の領域Aの拡大図 従来の冷却装置を示す概略図
本発明の一実施形態に係る冷却装置は、冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、前記受熱部は、前面および後面が最大面積の直方体形状で、前記前面および前記後面が垂直方向に設置され、
前記前面に発熱体Aを設置する受熱板Aを備え、前記後面に発熱体Bを設置する受熱板Bを備え、前記受熱部の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路とをつなぐフィン部とを備え、前記帰還内部経路には帰還経路接続口、前記放熱内部経路には放熱経路接続口を有し、前記フィン部には前記受熱板Aから内部に突出する複数の平板状のフィンAと、前記受熱板Bから内部に突出する複数の平板状のフィンBとを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、隣接する前記フィンAの隙間に、前記フィンBが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、隣接する前記フィンBの隙間に、前記フィンAが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置されることを特徴とする冷却装置とすることにより、フィンの間の隙間をフィン上方まで効率よく液相冷媒を搬送することにより、冷却性能の高い冷却装置を提供することができるものである。
すなわち、前記フィン部には前記受熱板Aから内部に突出する複数の平板状のフィンAと、前記受熱板Bから内部に突出する複数の平板状のフィンBとを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、隣接するフィンAの隙間に、フィンBが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、隣接するフィンBの隙間に、フィンAが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置される。フィンAとフィンBは、わずかな隙間を残してかみ合っている。このフィンBの周囲のわずかな隙間およびフィンAの周囲のわずかな隙間が冷媒の流路となる。一方、フィンAまたはフィンBのいずれか一方のみを有する場合は、フィンAと隣接するフィンAの隙間およびフィンBと隣接するフィンBの隙間が冷媒の流路となる。フィンAとフィンBがわずかな隙間を残してかみ合っていると、フィンAまたはフィンBのいずれか一方のみを有する場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路の断面積を小さくすることができる。冷媒の流路断面積を小さくすることにより、流路断面積が大きい場合と比較して、冷媒の流路を流れる二相の冷媒の流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通するので、液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。
その結果、フィン上方まで効率よく液相冷媒を搬送することにより、フィンAおよびフィンBにおいてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
また、前記帰還経路接続口と前記放熱経路接続口とは、前記受熱部の同一の側面に設けられる構成にしてもよい。帰還経路接続口より受熱部に流入する液相冷媒は、放熱部の作用により、受熱板Aおよび受熱板Bの温度よりも低い温度で流入することとなる。本発明の冷却装置は、冷媒が相変化する際の蒸発潜熱を利用した冷却装置であり、冷媒の相変化は、冷媒周囲の蒸気圧力に依存する。また、帰還経路接続口近傍の液相冷媒は温度が低く、帰還経路接続口が設けられている側面に対向するもう一方の側面に近づくにつれ、受熱板Aおよび受熱板Bから受熱し、液相冷媒の温度は上昇する。すなわち、液相冷媒の温度が低い帰還経路接続口近傍の液相冷媒は沸騰し難く、帰還経路接続口が設けられている側面に対向するもう一方の側面に近づくにつれ液相冷媒は沸騰し易くなる。一方、放熱経路接続口に向かう蒸気流通経路は、放熱経路接続口が設けられている側面に対向するもう一方の側面に近づくにつれ長くなり、経路の圧力損失が増大することとなり、蒸気をフィン上方に移動させる推進力が小さくなる。すなわち、帰還経路接続口と放熱経路接続口が設けられた側面側では、受熱部下部にて沸騰し難いが、放熱経路接続口近傍の蒸気をフィン上方に移動させる推進力が大きくなる。それに対し、もう一方の側面側では、受熱部下部にて沸騰し易いが、蒸気をフィン上方に移動させる推進力が小さくなる。よって、帰還経路接続口と放熱経路接続口とが、受熱部の同一の側面に設けられることにより、受熱部内の冷媒流れを略均一にすることができ、受熱板Aと受熱板Bとから略均一に受熱することができるため、冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
また、前記フィンAの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Aを設け、前記フィンBの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Bを設け、前記フィンAに設けた前記凸部Aの先端と、この凸部Aに対向する前記フィンBに設けた前記凸部Bの先端とは、前記受熱板Aと前記受熱板Bから略等距離の位置に設けられるとともに、わずかな隙間を置いて対向することにより、比較的高温である受熱板AとフィンAの根元付近で受熱した冷媒が、受熱板AとフィンAの根元付近からフィンAの短手方向の端部の方向に拡散するのを凸部Aと凸部Bにより遮断する。受熱板Bにおいても同様である。これにより、受熱板Aに接触させた発熱体Aと、受熱板Bに接触させた発熱体Bの発熱量が異なる場合であっても、他方の発熱体の発熱量の影響を受けにくい。他方の発熱体の影響について詳しく説明すると、受熱板A側に設けられた発熱体Aの発熱量が受熱板B側に設けられた発熱量よりも大きい場合、受熱板A側にて蒸発する冷媒量が受熱板B側にて蒸発する冷媒量よりも多くなる。そのため、受熱板A側にて蒸発した気相冷媒の流れは、フィンに沿って上方に流れるだけではなく、冷媒の蒸発量が少ない受熱板B側に流れる。そのため、受熱板A側(フィンAの根元付近)の蒸気速度が低下し、蒸気の流れによって受熱部下部から搬送される液相冷媒が低下するため、発熱量が大きい側のフィン上部に液相冷媒が供給できずドライアウト状態となり、冷却性能が低下することとなる。それが、他方の発熱体の影響である。 それでは、フィンAおよびフィンBの短手方向の根元と反対側の半分、すなわち、フィンAおよびフィンBの冷媒が流通しない側の半分をなくさず残しておく理由は、フィンAおよびフィンBの冷媒が流通しない側の半分は、隣接するフィンAまたはフィンBの隙間に突出して配置されることにより、冷媒の流路断面積を小さくすることに寄与するためである。これにより、流路断面積が大きい場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路を流れる二相の冷媒の流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通しているので、液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。その結果、液相冷媒がフィンの間の隙間を下方から上方に流通しやすくなり、フィンAおよびフィンBにおいてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
また、前記フィンAの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Aを設け、前記フィンBの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Bを設け、前記フィンAに設けた前記凸部Aの側面と、この凸部Aの側面に対向する前記フィンBに設けた前記凸部Bの側面とは、前記受熱板Aと前記受熱板Bから略等距離の位置に設けられるとともに、わずかな隙間を置いて対向することにより、比較的高温である受熱板AとフィンAの根元付近で受熱した冷媒が、受熱板AとフィンAの根元付近からフィンAの短手方向の端部の方向に拡散するのを凸部Aと凸部Bにより遮断する。受熱板Bにおいても同様である。これにより、受熱板Aに接触させた発熱体Aと、受熱板Bに接触させた発熱体Bの発熱量が異なる場合であっても、他方の発熱体の発熱量の影響を受けにくい。他方の発熱体の影響について詳しく説明すると、受熱板A側に設けられた発熱体Aの発熱量が受熱板B側に設けられた発熱量よりも大きい場合、受熱板A側にて蒸発する冷媒量が受熱板B側にて蒸発する冷媒量よりも多くなる。そのため、受熱板A側にて蒸発した気相冷媒の流れは、フィンに沿って上方に流れるだけではなく、冷媒の蒸発量が少ない受熱板B側に流れる。そのため、受熱板A側(フィンAの根元付近)の蒸気速度が低下し、蒸気の流れによって受熱部下部から搬送される液相冷媒が低下するため、発熱量が大きい側のフィン上部に液相冷媒が供給できずドライアウト状態となり、冷却性能が低下することとなる。それが、他方の発熱体の影響である。
それでは、フィンAおよびフィンBの短手方向の根元と反対側の半分、すなわち、フィンAおよびフィンBの冷媒が流通しない側の半分をなくさず残しておく理由は、フィンAおよびフィンBの冷媒が流通しない側の半分は、隣接するフィンAまたはフィンBの隙間に突出して配置されることにより、冷媒の流路断面積を小さくすることに寄与するためである。これにより、流路断面積が大きい場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路を流れる二相の冷媒の流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通しているので、液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。その結果、液相冷媒がフィンの間の隙間を下方から上方に流通しやすくなり、フィンAおよびフィンBにおいてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置を提供することができる。
さらに、フィンAとフィンBの凸部の先端ではなく、凸部の側面が、わずかな隙間を置いて対向する方が、製造上の誤差により、対向する凸部どうしが接触することにより受熱板Aと受熱板Bを一体化する際の、受熱板Aと受熱板Bとの接触面の隙間ができるリスクが少ないという効果がある。
また、前記放熱経路接続口の径は、前記帰還経路接続口の径より大きいことを特徴とする構成にしてもよい。帰還経路接続口には液相冷媒が流通し、放熱経路接続口には、液相と気相の二相の冷媒が流通することとなるが、帰還経路接続口から受熱部に流入した液相冷媒が、フィンAまたはフィンBから受熱して、液相から気相の冷媒に変化するとき、冷媒の体積が膨張する。従って、放熱経路接続口およびこれに続く放熱経路の径を大きくすることにより、圧損を下げて二相の冷媒が放熱経路接続口およびこれに続く放熱経路に二相の冷媒が流入しやすくすることができる。その結果、冷媒の循環するスピードが速くなり、冷却装置の冷却性能を向上することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の冷却装置を搭載した電子機器の概略図である。
図1に示すように、電子機器50は、ケース51内に発熱体A28、発熱体B29となる2つの電力用半導体素子と冷却装置1とが備えられている。
冷却装置1は、発熱体A28、発熱体B29を冷却するための受熱部3と、放熱部4を備えており、放熱経路5と帰還経路6とにより受熱部3と放熱部4が連結されている。この構成により、冷却装置1は内部が密閉空間となり、図1では図示していないが、冷却装置1内は、減圧した上で、冷媒が封入されている。冷媒としては、フロン類、フッ素系溶剤類などが用いられるが、これらに限られない。受熱部3、放熱部4および後述するフィンA22、フィンB23の材質は、アルミニウムが適しているが、これらに限られない。
帰還経路6には、冷媒の逆流を防止する逆流防止部8を備えている。
また、冷却装置1は、放熱部4に冷媒により輸送した熱を冷却するための冷却ファン7を備えている。本実施の形態では、冷却ファン7による空冷式としたが、水冷式、その他の方式であってもよい。
次に、上記構成における冷却装置1の基本的な仕組みについて説明する。
冷却装置1は、内部を減圧した後に冷媒を封入したものであり、冷却装置1内は、冷媒の作用により外部温度に応じた冷媒の飽和圧力となる。発熱体A28、発熱体B29の熱は受熱部3を介して冷媒に伝わり、冷媒が液相から気相へと変化することで、発熱体A28、発熱体B29が冷却される。受熱部3内にて気化した冷媒は、未沸騰の液相の冷媒との気液二相の混相流となって、受熱部3から放熱経路5を通り放熱部4へと移動し、冷却ファン7により冷やされ再び液化し液相の冷媒となり帰還経路6および逆流防止部8を経て受熱部に戻る。
逆流防止部8は、帰還経路6中に設けられたものであって、放熱経路5よりも冷媒の流通抵抗を増大させたものであるため、受熱部3内にて気化した冷媒が帰還経路6へ逆流することを防止する。よって、受熱部3内にて冷媒が気化し、気化した冷媒が放熱経路5を通過し放熱部4にて液化し、液化した冷媒が帰還経路6を通過し再び受熱部3内に供給されるサイクルが繰り返されることで、発熱体A28、発熱体B29を冷却している。
次に、本実施の形態における特徴的な構成について説明する。
図2、図3、図4に示すように、受熱部3は、前面および後面が最大面積の直方体形状とする。 なお、発熱体、受熱板、フィン、凸部他をそれぞれA,Bに分けているが、これは、各々が2つあることを意味し、特に記載がないかぎりA,Bに違いはない。
受熱部3は、前面および後面が垂直方向となるように設置する。
前面には、発熱体Aを設置する受熱板Aを設け、後面には、発熱体Bを設置する受熱板Bを設ける。
2つの発熱体A28と発熱体B29(図1に記載)を、受熱板A15に発熱体A28を、受熱板B16に発熱体B29を接触させて熱的に接続する。受熱板A15と受熱板B16には、発熱体A28、発熱体B29を固定するための固定用ネジ孔を適宜設けて、受熱板A15に発熱体A28を、受熱板B16に発熱体B29をネジで固定する。2つの発熱体A28と発熱体B29との間に、受熱部3が挟まれるように垂直方向に設置する。
直方体形状である受熱部3の上部には放熱内部経路24として空間を設け、下部には帰還内部経路25として空間を設ける。
放熱内部経路24と前記帰還内部経路25とをつなぐ中央部をフィン部2とする。
帰還内部経路25には帰還経路接続口21、放熱内部経路24には放熱経路接続口20を設ける。
フィン部2には受熱板A15から、受熱部3の内部に突出する複数の平板状のフィンA22を平行に並べて設け、受熱板B16から、受熱部3の内部に突出する複数の平板状のフィンB23を並行に並べて設ける。フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるようにフィンA22およびフィンB23を配置する。すなわち、フィンA22の各々のフィン間の隙間が上下方向に配置する。フィンB23も同様に配置する。
フィンA22と隣接するフィンA22の隙間に、フィンB23を周囲にわずかな隙間を
残して突出して配置する。すなわち、フィンA22の隣接するフィンとフィンの隙間に、フィンB23のフィンをフィンの先端が受熱板A15の表面とわずかな隙間を残す位置まで挿入する。フィンB23のフィンの両方の表面とフィンA22のフィンとフィンとのあいだにわずかな隙間を残す。
フィンA22のフィンとフィンとの間隔は、フィンB23のフィンの厚さよりわずかに小さく、フィンの短辺は、受熱板A15と受熱板B16の距離よりわずかに小さい。このわずかな隙間が冷媒の流路となる。
フィンB23も同様に、フィンB23と隣接するフィンB23の隙間に、フィンA22を周囲にわずかな隙間を残して突出して配置する。すなわち、フィンB23の隣接するフィンとフィンの隙間に、フィンA22のフィンをフィンの先端が受熱板B16の表面とわずかな隙間を残す位置まで挿入する。フィンA22のフィンの両方の表面とフィンB23のフィンとフィンとのあいだにわずかな隙間を残す。
フィンB23のフィンとフィンとの間隔は、フィンA22のフィンの厚さよりわずかに小さく、フィンの短辺は、受熱板A15と受熱板B16の距離よりわずかに小さい。このわずかな隙間が冷媒の流路となる。
これにより、フィンA22またはフィンB23のいずれか一方のみを有する場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路断面積を小さくすることができる。
その理由を説明する。フィンはアルミニウム材を押出し成型または切削することにより作成するが、押出し成型では、押し出す型の強度の制約からフィンとフィンの間隔をある程度(例えばフィン高さが10mm程度であればフィン間隔は4mm程度以上)あけなければならない。また、切削加工においてはフィン間隔を1mm程度と小さくすることは可能であるが、産業上の量産工法としては、フィン間隔を小さくするとコストが極めて高くなり、フィン間隔を小さくすることが困難である。フィンA22を設けた受熱板A15とフィンB23を設けた受熱板B16とをフィンA22とフィンB23とを向かい合わせ、一方のフィンの隙間に他方のフィンを挿入してフィンどうしをわずかな隙間を残してかみ合わせることにより、かみ合わせたフィンA22とフィンB23の隙間は、フィンA22のフィン間の隙間、およびフィンB23のフィン間の隙間より小さくなる。このフィンA22とフィンB23の隙間が冷媒の流路となる。
冷媒の流路断面積を小さくすることにより、流路断面積が大きい場合と比較して、冷媒が流路を流れる流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通しているので、流通している液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。また、本発明の冷却装置1は、フィンA22とフィンB23の表面全体を液相冷媒で濡れた状態を保ち、液相冷媒がより速い速度で流れるとともに、液相冷媒の厚みを薄くすることができる。
その結果、フィンA22とフィンB23の間の隙間をフィン上方まで効率よく液相冷媒を搬送することにより、フィンA22およびフィンB23においてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。
また、帰還経路接続口21と放熱経路接続口20とは、受熱部3の同一の側面に設けられる構成にしてもよい。帰還経路接続口21より受熱部3に流入する液相冷媒は、放熱部4の作用により、受熱板A15および受熱板B16の温度よりも低い温度で流入することとなる。本発明の冷却装置1は、冷媒が相変化する際の蒸発線熱を利用した冷却装置1であり、冷媒の相変化は、冷媒周囲の蒸気圧力に依存する。また、帰還経路接続口21近傍の液相冷媒は温度が低く、帰還経路接続口21が設けられている側面に対向するもう一方の側面に近づくにつれ、受熱板A15および受熱板B16から受熱し、液相冷媒の温度は上昇する。すなわち、液相冷媒の温度が低くい帰還経路接続口21近傍の液相冷媒は沸騰し難く、帰還経路接続口21が設けられている側面に対向するもう一方の側面に近づくにつれ液相冷媒は沸騰し易くなる。一方、放熱経路接続口20に向かう蒸気流通経路は、放熱経路接続口20が設けられている側面に対向するもう一方の側面に近づくにつれ長くなり、経路の圧力損失が増大することとなり、蒸気をフィンA22およびフィンB23上方に移動させる推進力が小さくなる。すなわち、帰還経路接続口21と放熱経路接続口20が設けられた側面側では、受熱部3下部にて沸騰し難いが、放熱経路接続口20近傍の蒸気をフィンA22およびフィンB23上方に移動させる推進力が大きくなる。それに対し、もう一方の側面側では、受熱部3下部にて沸騰し易いが、蒸気をフィンA22およびフィンB23上方に移動させる推進力が小さくなる。よって、帰還経路接続口21と放熱経路接続口20とが、受熱部3の同一の側面に設けられることにより、受熱部3内の冷媒流れを略均一にすることができ、受熱板A15と受熱板B16とから略均一に受熱することができるため、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。
図5(a)は、同冷却装置の受熱部のX−X´断面を示す図であり、図5(b)は、同冷却装置の受熱部の領域Aの拡大図である。
図5に示すように、フィンA22の両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部A26を設け、フィンB23の両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部B27を設け、フィンA22に設けた凸部A26の先端と、この凸部A26に対向するフィンB23に設けた凸部B27の先端とは、受熱板A15と受熱板B16から略等距離の位置に設けられるとともに、わずかな隙間を置いて対向することにより、フィンA22およびフィンB23の短手方向の端部から半分と根元から半分とが、この凸部A26、凸部B27に遮られることにより冷媒の流れが分断される。これにより、受熱板A15、受熱板B16に各々接触させた発熱体A28、発熱体B29の発熱量が受熱板A15側と受熱板B16側とで異なる場合、他面側の発熱体A28または発熱体B29の発熱量の影響を受けにくい。受熱板A15側と受熱板B16側とで発熱量が異なる場合に、発熱体A28または発熱対B29の影響について詳しく説明すると、受熱板A15側に設けられた発熱体A28の発熱量が受熱板B16側に設けられた発熱体B29の発熱量よりも大きい場合、受熱板A15側にて蒸発する冷媒量が受熱板B16側にて蒸発する冷媒量よりも多くなる。そのため、受熱板A15側にて蒸発した気相冷媒の流れは、フィンA22に沿って上方に流れるだけではなく、冷媒の蒸発量が少ない受熱板B16側に流れる。そのため、受熱板A15側(フィンA22の根元付近)の蒸気速度が低下し、蒸気の流れによって受熱部3下部から搬送される液相冷媒が低下するため、発熱量が大きい側のフィンA22上部に液相冷媒が供給できずドライアウト状態となり、冷却性能が低下することとなる。それが、他方の発熱体の影響である。
それでは、フィンA22およびフィンB23の短手方向の根元と反対側の半分、すなわち、フィンA22およびフィンB23の冷媒が流通しない側の半分をなくさず残しておく理由は、フィンA22およびフィンB23の冷媒が流通しない側の半分は、隣接するフィンA22またはフィンB23の隙間に突出して配置されることにより、冷媒の流路断面積を小さくすることに寄与するためである。これにより、流路断面積が大きい場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路を流れる二相の冷媒の流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通しているので、液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。その結果、液相冷媒がフィンの間の隙間を下方から上方に流通しやすくなり、フィンA22およびフィンB23においてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置1を提
供することができる。
図6(a)は、同冷却装置の受熱部のX−X´断面を示す図であり、図5(b)は、同冷却装置の受熱部の領域Aの拡大図である。
図6に示すように、フィンA22の両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部A26を設け、フィンB23の両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部B27を設け、フィンA22に設けた凸部A26の側面と、この凸部A26の側面に対向するフィンB23に設けた凸部B27の側面とは、受熱板A15と受熱板B16から略等距離の位置に設けられるとともに、わずかな隙間を置いて対向することにより、フィンA22およびフィンB23の短手方向の端部から半分と根元から半分とが、この凸部A26または凸部B27に遮られることにより冷媒の流れが分断される。これにより、受熱板A15に接触させた発熱体A28と受熱板B16に接触させた発熱体B29の発熱量が前面側(受熱板A15側)と後面側(受熱板B16側)で異なる場合、他面側の発熱体の発熱量の影響を受けにくい。
それでは、フィンA22およびフィンB23の短手方向の根元と反対側の半分、すなわち、フィンA22およびフィンB23の冷媒が流通しない側の半分をなくさず残しておく理由は、フィンA22およびフィンB23の冷媒が流通しない側の半分は、隣接するフィンA22またはフィンB23の隙間に突出して配置されることにより、冷媒の流路断面積を小さくすることに寄与するためである。これにより、流路断面積が大きい場合と比較して、フィン間の隙間、すなわち、冷媒の流路を流れる二相の冷媒の流速が上がる。冷媒は下方から上方に向かって流通しているので、液相の冷媒にこの上方向の力がかかるため、液相の冷媒が下方に落下しにくくなる。その結果、液相冷媒がフィンの間の隙間を下方から上方に流通しやすくなり、フィンA22およびフィンB23においてより多くの液相冷媒が気相冷媒に変化する潜熱交換が行われることとなり、冷却性能の高い冷却装置1を提供することができる。
さらに、凸部A26、凸部B27の先端ではなく、凸部A26の側面と、凸部B27の側面とが、わずかな隙間を置いて対向する方が、凸部A26、凸部B27の大きさの製造上の誤差により、対向する凸部どうしが接触することにより受熱板A15と受熱板B16を一体化する際の、受熱板A15と受熱板B16との接触面の隙間ができるリスクが少ない。すなわち、受熱板A15と受熱板B16との接触面の隙間ができた際の、内部流路と外の空間がミクロのわずかな隙間で連結されることによってできる冷媒漏れまたは、空気の混入による冷却性能の低下を招くリスクが少ない。
また、図2に示すように、放熱経路接続口20の径は、帰還経路接続口21の径より大きいことを特徴とする構成にしてもよい。帰還経路接続口21には液相冷媒が流通し、放熱経路接続口20には、液相と気相の二相の冷媒が流通することとなるが、帰還経路接続口21から受熱部3に流入した液相冷媒が、フィンA22またはフィンB23から受熱して、液相から気相の冷媒に変化するとき、冷媒の体積が膨張する。従って、放熱経路接続口20およびこれに続く放熱経路13の径を大きくすることにより、圧損を下げて二相の冷媒が放熱経路接続口20およびこれに続く放熱経路13に二相の冷媒が流入しやすくすることができる。その結果、冷媒の循環するスピードが速くなり、冷却装置1の冷却性能を向上することができる。
次に、本実施例の特徴となる冷却装置1の受熱部3の製造方法の一例を説明する。
受熱部3は、前面および後面が最大面積の扁平な直方体形状であり、前面および後面を垂直方向に設置する。直方体形状の受熱部3の天面と底面には、細長い四角形状の平板で
ある受熱蓋A17、受熱蓋B18を各々設ける。これらの受熱部3のパーツの材料は、アルミニウムである。
受熱部3の側面は、前面、後面と、前面と後面をつなぐ2つの面で成り立っている。前面と後面は、外郭に接触面A9を有する受熱板A15と外郭に接触面B10を有する受熱板B16であり、受熱板A15または受熱板B16のいずれか一方に前面と後面をつなぐ2つの面が一体成型されている。
本実施例では、受熱板Bに前面と後面をつなぐ2つの面が一体成型することとする。そして、この前面と後面をつなぐ2つの面のいずれか一方の上部に、放熱経路接続口20、下部に帰還経路接続口21として円形の開口部を設ける。放熱経路接続口20の径は、帰還経路接続口21の径より大きい。
受熱板A15には、一方の面に並列に並ぶ複数の板状のフィンA22を、他方の面に接触面A9を一体で設ける。
同様に、受熱板B16には、一方の面に並列に並ぶ複数の板状のフィンB23を、他方の面に接触面B10を一体で設ける。
受熱板A15と、受熱板B16は、アルミニウムを押出し成型し、その後切削、ロウづけして作成する。
押出し成型をしただけでは、フィンA22とフィンB23は、受熱板A15および受熱板B16の上端から下端まで設けられていて、放熱内部経路24と帰還内部経路25となる空間はない状態である。押出し成型であるので、押出す上流から下流まで連続的に同じ形状となり、中央部にのみフィンA22とフィンB23を設けることはできないからである。
受熱板A15と、受熱板B16を押出し成型した後で、受熱板A15と、受熱板B16の上部に放熱内部経路24、下部に帰還内部経路25となる空間を設けるために、受熱板A15と、受熱板B16の上部と下部のフィンA22とフィンB23を切削する。切削する深さは、フィンA22とフィンB23の根元よりさらに深くまで、外郭となる接触面A9および接触面B10の厚みを残して削る。
受熱板B16の上部に、放熱経路接続口20、下部に帰還経路接続口21として円形の開口部を切削して設ける。
押出し成型した後に、受熱板Bに設けた主面をつなぐ面のいずれか一方の上部に、放熱経路接続口20、下部に帰還経路接続口21として円形の開口部を切削して設ける。
受熱板A15と、受熱板B16の上部、下部に各々複数の固定用ネジ孔19も切削して設ける。
そして、切削した後に、受熱板A15と受熱板B16をフィンがかみ合うように対向させ、天面に受熱蓋A17、底面に受熱蓋B18を炉中ロウづけで接合する。
受熱板B16の放熱経路接続口20には、放熱経路接続部材11を介して放熱経路13の配管を通常のロウづけで接合し、帰還経路接続口21には、帰還経路接続部材12を介して帰還経路14の配管を通常のロウづけで接合する。
なお、上記の製造方法は一例であり、これに限られるものではない。
以上のように本発明にかかる冷却装置は、冷却性能が高いので、中央演算処理装置(CPU)、大規模集積回路(LSI)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、ダイオード等の電子部品を搭載した電子機器等の冷却装置として有用である。
1 冷却装置
2 フィン部
3 受熱部
4 放熱部
5 放熱経路
6 帰還経路
7 冷却ファン
8 逆流防止部
9 接触面A
10 接触面B
11 放熱経路接続部材
12 帰還経路接続部材
13 放熱経路
14 帰還経路
15 受熱板A
16 受熱板B
17 受熱蓋A
18 受熱蓋B
19 固定用ネジ孔
20 放熱経路接続口
21 帰還経路接続口
22 フィンA
23 フィンB
24 放熱内部経路
25 帰還内部経路
26 凸部A
27 凸部B
28 発熱体A
29 発熱体B
50 電子機器
51 ケース

Claims (7)

  1. 冷媒の相変化によって冷却する冷却装置において、
    受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路を順に連結して前記冷媒の循環経路を形成し、
    前記受熱部は、
    前面および後面が最大面積の直方体形状で、
    前記前面および前記後面が垂直方向に設置され、
    前記前面に発熱体Aを設置する受熱板Aを備え、
    前記後面に発熱体Bを設置する受熱板Bを備え、
    前記受熱部の上部に放熱内部経路と、下部に帰還内部経路と、前記放熱内部経路と前記帰還内部経路とをつなぐフィン部とを備え、
    前記帰還内部経路には帰還経路接続口、前記放熱内部経路には放熱経路接続口を有し、
    前記フィン部には前記受熱板Aから内部に突出する複数の平板状のフィンAと、
    前記受熱板Bから内部に突出する複数の平板状のフィンBとを、フィン間の冷媒の流路が垂直方向となるように設け、
    隣接する前記フィンAの隙間に、前記フィンBが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置され、
    隣接する前記フィンBの隙間に、前記フィンAが周囲にわずかな隙間を残して突出して配置されることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記帰還経路接続口と前記放熱経路接続口とは、前記受熱部の同一の側面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記フィンAの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Aを設け、前記フィンBの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Bを設け、前記フィンAに設けた前記凸部Aの先端と、この凸部Aに対向する前記フィンBに設けた前記凸部Bの先端とは、前記受熱板Aと前記受熱板Bから略等距離の位置に設けられるとともに、わずかな隙間を置いて対向する請求項1または2に記載の冷却装置。
  4. 前記フィンAの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Aを設け、前記フィンBの両側の表面に、長手方向の上端から下短まで凸部Bを設け、前記フィンAに設けた前記凸部Aの側面と、この凸部Aの側面に対向する前記フィンBに設けた前記凸部Bの側面とは、前記受熱板Aと前記受熱板Bから略等距離の位置に設けられるとともに、わずかな隙間を置いて対向する請求項1または2に記載の冷却装置。
  5. 前記放熱経路接続口の径は、前記帰還経路接続口の径より大きいことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の冷却装置。
  6. 前記帰還経路には、前記放熱経路よりも冷媒の流通抵抗を増大させる逆流防止部を設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の冷却装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の冷却装置を搭載した電子機器。
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