JP2016066288A - エネルギー管理システム、表示制御装置、表示方法、およびプログラム - Google Patents

エネルギー管理システム、表示制御装置、表示方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】管理対象のエネルギーパフォーマンスを同等の稼働状態同士で容易に比較する。
【解決手段】エネルギー管理システムは、エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集する情報収集部と、情報収集部が収集する前記第1の情報に基づいて、エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記情報収集部により収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、表示部に表示させる表示制御部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、エネルギー管理システム、表示制御装置、表示方法、およびプログラムに関する。
近年、限りある資源を有効利用することが強く求められており、省エネルギー化が積極的に進められている。省エネルギー化を進めるには、設備や施設におけるエネルギー消費量やエネルギー効率などのエネルギーパフォーマンスの可視化が大切である。例えば、エネルギー管理画面には、目標値からの逸脱の発見や省エネ対策の効果確認のため、設備や施設のエネルギー消費量やエネルギー効率の変化、省エネ対策の効果等が表示される。
例えば、エネルギー管理画面には、エネルギー効率の指標の一つであるエネルギー原単位(エネルギー消費量/生産量)とエネルギー消費量、生産量が時間軸上に同時に表示されるものがある。多くのエネルギー管理ソフトウェアは、これと同等の機能を持っており、エネルギー効率の時系列での変動を確認して目標管理することができるとともに、異常時にはその原因を調べるトリガとなる。また、エネルギー管理画面には、縦軸がエネルギー消費量、横軸が関係変数(生産量)で、1か月の集計値を点でプロットしたものがある。この管理画面は、エネルギー効率(エネルギー消費量と関係変数の関係)を視覚的に表すものとして広く利用されており、生産量がゼロのときにも消費される固定的なエネルギー(ベースロード)が表示されるものもある。また、エネルギー管理画面には、エネルギー消費量の予測値と実測値とが比較可能に表示されるものがある。例えば、予測値は参照期間のエネルギー効率の特性でモデル化した数式から計算される。この管理画面は、エネルギー効率の向上対策の効果を可視化する目的で広く用いられている。上述したエネルギー管理画面は、例えば、ISO/DIS50006に例が掲載されている。
また、エネルギー管理画面には、安全情報、収支情報、在庫情報などのマネジメント情報の一環として、省エネルギー管理の指標(エネルギー効率指標)が同時に表示されるものがある。他に、エネルギー管理画面には、エネルギー消費量のトレンドと設備の使用状況を同時が表示されるもの(例えば、非特許文献1)や、プラントの全体配置図に、エネルギー効率等の情報が同時に表示されるものもある。
「次世代分散型EMS エネルギー管理システム InfoEnergy(登録商標) 横河電機株式会社」、https://www.yokogawa.co.jp/pdf/provide/J/GW/Bulletin/0000024413/0/BU34P03A21-01.pdf、p.9、「マルチウィンドウで全体一望」
ところで、エネルギー消費量やエネルギー効率などのエネルギーパフォーマンスは、施設や設備において時系列で変わる稼働状態(設備の停止中、設備の立ち上げ中、製品Aの製造中、製品Bの製造中、等)によって特性が大きく異なる。
しかしながら、従来のエネルギー管理画面では、稼働状態とエネルギーパフォーマンスの関係に着目し、かつ時系列で同等の稼働状態のエネルギーパフォーマンスを比較することが困難であった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、管理対象のエネルギーパフォーマンスを同等の稼働状態同士で容易に比較することができるエネルギー管理システム、表示制御装置、表示方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集する情報収集部と、前記情報収集部が収集する前記第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記情報収集部により収集された第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とするエネルギー管理システムである。
また、本発明の一態様は、上記エネルギー管理システムにおいて、前記表示制御部が、前記第1の単位と前記第2の単位とを組み合わせた第3の単位を、前記第1の単位に対応する互いに直交するX軸及びY軸と、前記第2の単位に対応するZ軸とにより構成される3次元空間により表される立体的な形状として表し、前記立体的な形状として表した前記第3の単位を2次元空間の表示情報に変換して前記表示部に表示させるとともに、前記第3の単位に対応する前記第2の情報を、前記第3の単位に対応付けて前記表示部に表示させる、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記エネルギー管理システムにおいて、前記表示制御部が、前記第3の単位に対応する前記第2の情報を、前記立体的な形状として表した前記第3の単位の表面に対応する部分に表示させる、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記エネルギー管理システムにおいて、前記表示制御部が、前記第3の単位を、前記第1の単位及び前記第2の単位の少なくとも一方の単位に対して階層化された階層的構造の単位として表す、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記エネルギー管理システムにおいて、前記表示制御部が、前記第3の単位から前記階層的構造の単位を引き出して前記表示部に表示させるとともに、前記階層的構造の単位に対応する前記第2の情報を、前記階層的構造の単位に対応付けて表示させる、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記エネルギー管理システムにおいて、前記表示制御部が、前記階層的構造の単位を、前記第3の単位と同様に前記立体的な形状として表し、前記階層的構造の単位の前記第2の情報を、前記立体的な形状として表した前記階層的構造の単位の表面に対応する部分に表示させる、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、時間の経過に応じて収集される、エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させる表示制御部、を備えることを特徴とする表示制御装置である。
また、本発明の一態様は、エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集するエネルギー管理システムにおける表示方法であって、前記収集する前記第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記情収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させる、ことを特徴とする表示方法である。
また、本発明の一態様は、コンピュータに、エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集するステップと、前記収集する前記第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させるステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、管理対象のエネルギーパフォーマンスを同等の稼働状態同士で容易に比較することができる。
本実施形態によるエネルギー管理システムに関連する構成の一例を示す構成図である。 生産工場内の見取り図である。 本実施形態によるエネルギー管理システムの概略構成の一例を示す構成図である。 生産工場の設備の構成情報の一例を示す図である。 本実施形態による物理バウンダリ情報テーブルの一例を示す図である。 本実施形態による時間バウンダリ情報テーブルの一例を示す図である。 本実施形態による時空バウンダリ情報テーブルの一例を示す図である。 本実施形態によるエネルギーパフォーマンスに関する情報の表示例を示す図である。 本実施形態による階層化された時空バウンダリの表示例を示す図である。 時空バウンダリの側面に表示されている情報の拡大図である。 設備や機器の状態遷移図の第1の例を示す図である。 設備や機器の状態遷移図の第2の例を示す図である。 エネルギー消費量のトレンドや予測値などを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
[エネルギー管理システム100に関連する全体構成]
図1は、本実施形態によるエネルギー管理システム100に関連する構成の一例を示す構成図である。この図1は、生産工場10における各種のシステムの構成と、これらのシステムから収集した情報やエネルギーパフォーマンスを表示するエネルギー管理システム100との関係を示している。エネルギー管理システム100は、例えば、エネルギーマネジメントソフトウエアシステム(FEMS)であり、詳しくは図3を参照して後述する。
ここで、「エネルギーパフォーマンス」とは、ISO50001の定義と同様に、エネルギー消費量やエネルギー効率などのことをいう。また、「エネルギー」とは、ISO50001の定義と同様に、電気、燃料、蒸気、熱、圧縮空気、及びその他類似の媒体をいう。
生産工場10は、複数または単一の銘柄の製品を製造する施設(または施設群)であり、複数の製造プロセス11、設備15、機器16、などと、電気エネルギーを機械エネルギーに変換して供給する電動機17(モータ)などを備えている。例えば、生産工場10は、半導体工場や石油化学工場等である。
「施設」とは、生産工場10における工場棟(建物)や設備であり、例えば、工場内でエネルギーを供給するエネルギー供給施設、製品を製造する製造プロセス11、設備15、機器16、などが備えられた製造施設などである。「設備」は、「施設」と等しい概念、または「施設」の中に備えられる「施設」よりも小さい概念としてとらえることができる。「機器」とは、器具、器械、機構の総称であり、モータやポンプ等を例とする。また、ある一定の機能をもった機器のひとまとまりを「装置」ということもある。
ERP(Enterprize Resource Plannning)システム300は、生産工場10で生産を行うために必要な、受注、購買、会計、出荷、等の各種機能が統合されたシステムである。ERPシステム300に入力された受注情報は、生産管理システム400(MES)に受け渡され生産計画にまとめられる。生産管理システム400は、ERPシステム300から入力された受注情報に基づいてまとめた生産計画に従って、生産制御システム500及び設備制御システム600を介して、生産工場10を制御する。生産制御システム500は、例えば、分散型制御システム(DCS)である。また、設備制御システム600は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)システムである。これにより、ERPシステム300に入力された受注情報に基づいて、生産工場10で製品の製造が行われる。
生産制御システム500は、生産工場10の製造プロセスに配置されたフィールド機器12を用いて製造プロセスを制御する。フィールド機器12としては、例えば、流量計や温度センサ等のセンサ機器、流量制御弁や開閉弁等のバルブ機器、ファンやモータ等のアクチュエータ機器、工場内の状況や対象物を撮影するカメラやビデオ等の撮像機器、工場内の異音等を収集したり警報音等を発したりするマイクやスピーカ等の音響機器、各機器の位置情報を出力する位置検出機器、その他の機器を適用できる。
設備制御システム600は、生産工場10の設備15、及び電動機17などの各種の機器16の制御を行う。ユーティリティ制御システム700(UCS)は、エネルギー変換設備21及びエネルギー受配送設備22などのユーティリティ設備20を制御し、電気、燃料、蒸気、熱、圧縮空気などのエネルギーを生産工場10に供給する。なお、生産制御システム500と設備制御システム600とは兼用される場合もある。
なお、上述した各システムはネットワークで接続される。生産の指示は、生産管理システム400から生産全体の実行指揮を担当する生産制御システム500へ伝えられ、この生産制御システム500から設備制御システム600及びユーティリティ制御システム700などに伝えられる。生産制御システム500及び設備制御システム600は、複数の製品の生産計画に従って、生産に関連する製造プロセス及び設備15や機器16を動作させて製品を製造する。例えば、反応装置は、所定の材料を所定の時間及び温度で混合し、精密な温度制御で反応させ、反応終了後に搬出する。なお、各種の設備15や機器16を動作させる制御パターンは、製造する製品ごとに異なるため、この制御パターンは、生産制御システム500及び設備制御システム600に記憶されており、生産管理システム400からの指示により所定の時刻や条件で起動される。
エネルギー管理システム100は、生産管理システム400、生産制御システム500、及び設備制御システム600をはじめとする各種の制御システム、又はフィールド機器12から、エネルギーパフォーマンスに関する情報を収集する。エネルギーパフォーマンスに関する情報には、例えば、エネルギー消費量の情報や、エネルギー消費に密接に関連する関連変数と呼ばれる情報がある。
例えば、製造プロセス11のエネルギー消費量は、燃料や蒸気などの流量を測定する流量計(フィールド機器12の一例)で計測されて、エネルギー管理システム100に収集される。また、電動機17の電気エネルギーは、例えば、電力モニタ18で計測されて、エネルギー管理システム100に収集される。
また、エネルギー消費に密接に関連する関連変数とは、エネルギー消費量の変化に関与する因子の情報である。関連変数のうち、生産工場10で生産される生産物(例えば、製品)の品種情報や数量情報は、生産管理システム400や生産制御システム500から、エネルギー管理システム100に収集される。また、関連変数のうち、温度、圧力、流量などの生産条件は生産制御システム500または設備制御システム600などの制御システムから、エネルギー管理システム100に収集される。また、ユーティリティ設備20から生産工場10に供給するエネルギーの供給量は、ユーティリティ制御システム700から、エネルギー管理システム100に収集される。
エネルギー管理システム100は、エネルギーパフォーマンスに関する情報(例えば、エネルギー消費量やエネルギー消費量に関連する温度や圧力、生産量などの情報)を収集し、エネルギー管理対象である生産工場10の全体あるいは一部のエネルギーパフォーマンスを算定し、収集した情報と共に、情報端末200の表示部210に表示させる。具体的には、エネルギー管理システム100は、生産工場10の物理的又は論理的な境界により区分される単位ごとに、生産工場10の時間の推移に応じた稼働状態の境界により区分される単位ごとのエネルギーパフォーマンスまたは収集した情報を情報端末200の表示部210に表示させる。なお、以下の説明では、エネルギー管理システム100が生産工場10の各システムから収集した情報のことを「収集情報」ともいう。
ここで、エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される単位を「物理バウンダリ」と呼ぶ。例えば、物理バウンダリは、生産工場10の全体、又は、生産工場10の設備や機器などの物理的な境界により区分される範囲であって、エネルギー管理の目的に応じて設定されたエネルギー管理の対象範囲として設定される。例えば、物理バウンダリは、生産工場10内の工場棟(施設)や、ある製品を製造するための製造プロセス11、設備15、機器16などを含む範囲として設定されたり、さらに、その製品を製造する工程の一部分の製造プロセス11、設備15、機器16などを含む範囲として設定されたりする。
図2は、生産工場10内の見取り図の一例である。生産工場10は、工場棟などの複数の施設FC1、FC2、FC3、FC4を含んで構成されている。施設FC1には、複数の設備(設備EQ1、設備EQ2、設備EQ3)が備えられている。また、設備EQ1には、複数の機器(機器DV11、機器DV12、機器DV13)が備えられている。また、設備EQ2には、複数の機器(機器DV21、機器DV22、機器DV23)が備えられている。このように構成された生産工場10において、エネルギー管理の目的に応じて、エネルギー管理の対象範囲の単位として物理バウンダリが設定される。例えば、施設FC1が物理バウンダリとして設定されたり、施設FC1が備える設備の一つが物理バウンダリとして設定されたり、または複数の設備群が物理バウンダリとして設定されたりする。また、設備EQ1が備える機器の一つが物理バウンダリとして設定されたり、複数の機器群が物理バウンダリとして設定されたりする。
なお、施設、設備、機器など複数種類の管理対象が含まれた物理バウンダリが設定されてもよい。また、物理バウンダリは、生産工場10の組織図に基づく部署や班などにより区分される単位(論理的な境界により区分される単位)であってもよい。
また、エネルギー管理対象の時間の推移により区分される単位を「時間バウンダリ」と呼ぶ。時間バウンダリは、物理バウンダリそれぞれの時間の推移に応じた稼働状態の境界により区分される単位であって、例えば、「設備の停止中」、「設備の立ち上げ中」、「製品の製造中」、などにより区分される単位である。
また、物理バウンダリと時間バウンダリとが組み合わせられた物理的(または論理的)な空間と時間とのバウンダリを「時空バウンダリ」と呼ぶ。本実施形態によるエネルギー管理システム100は、物理バウンダリごとに、時間バウンダリごとのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、時空バウンダリに対応付けて情報端末200の表示部210に表示させるように制御する。
なお。これらのバウンダリの分割は、各バウンダリにおけるエネルギー管理の目的や精緻さにあわせて、任意の粒度で設定できる。さらに、これらのバウンダリは、概要から詳細まで階層的に構成できる。例えば、ある施設内の、ある生産設備ではエネルギー消費量が非常に大きいので、その構成要素である装置、さらにその構成要素の機器まで細かく物理バウンダリを分け階層化すると共に、時間バウンダリも細かく分け階層化するが、別の生産設備では、物理バウンダリをそれ以上分割せず、時間バウンダリも操業中と停止中の2種類しか分割しないという具合に、使い分けることができる。
[エネルギー管理システム100の構成]
図3は、本実施形態によるエネルギー管理システム100の概略構成の一例を示す構成図である。エネルギー管理システム100は、物理バウンダリ情報記憶部101と、物理バウンダリ設定部102と、情報収集部103と、時間バウンダリ情報記憶部104と、エネルギーパフォーマンス表示制御部105と、エネルギーパフォーマンス指標計算部106と、HMI(Human Machine Interface)入出力部107と、を備えている。
物理バウンダリ情報記憶部101には、生産工場10の配管図や構成図、写真、あるいは組織図などに基づく物理バウンダリ情報が、その物理バウンダリの階層的な親子関係の情報や、エネルギーデータや関連変数のデータの情報、即ち工業単位やレンジ、データアクセス方法や測定周期などの情報、さらにこの物理バウンダリのステータス遷移表と共に記録されている。これらの物理バウンダリ情報は、物理バウンダリ設定部102により設定され、物理バウンダリ情報記憶部101に記憶される。例えば、物理バウンダリ設定部102は、エネルギー管理システム100の管理者の操作により入力された指示や情報に基づいて、物理バウンダリ情報を設定する。なお、物理バウンダリ設定部102は、生産管理システム400または生産制御システム500のエンジニアリング手段40に格納されている、生産工場10の設備の構成情報や、ステータス遷移表、各種の設定情報、例えばタグ情報、工業単位やレンジ、データアクセス方法などの情報を利用して物理バウンダリ情報を設定してもよい。
図4は、生産工場10の設備の構成情報の一例を示す図である。この図は、生産工場10の工場棟などの施設FC1に備えられている設備EQ1〜3、及び各設備内に備えられている機器DV11〜13、及び機器DV21〜23などが、どのような親子関係で構成されているかが示された構成情報の一例を示している。この図に示す例では、施設FC1が最上位の親であり、施設FC1の下位(子)として設備EQ1〜EQ3が属している。また、設備EQ1の下位として機器DV11〜13がそれぞれ属している。また、設備EQ2の下位として機器DV21〜23がそれぞれ属している。なお、生産工場10の設備の構成情報は、このような物理的な構成だけでなく、生産する製品の加工の流れを同時に示すことができる計装図などであってもよい。
図5は、物理バウンダリ情報記憶部101に記憶される物理バウンダリ内の構成要素を記述した物理バウンダリ情報テーブルT1の一例を示す図である。図示するように、物理バウンダリ情報テーブルT1は、「No.(番号)」と、「名称」と、「上位」と、「構成」と、「エネルギー情報」と、「関連変数1」と、「関連変数2」と、「ステータス情報」と、の各項目の列を有する行と列からなる2次元の表形式のデータである。つまり、この例では、物理バウンダリ情報には「No.(番号)」と、「名称」と、「上位」と、「構成」と、「エネルギー情報」と、「関連変数1」と、「関連変数2」と、「ステータス情報」と、が含まれている。
「No.(番号)」は、物理バウンダリを識別する番号である。「名称」は、物理バウンダリの名称であり、例えば、設備15や機器16等の名称である。「上位」は、その物理バウンダリの上位(親)を示す情報であり、例えば、上位となる物理バウンダリの「No.(番号)」が格納される。
「構成」には、物理バウンダリの構成を表す図面や写真がリンクされる。例えば、「構成」には、物理バウンダリの構成が記述されている計装図や物理バウンダリに含まれる設備15や機器16などの写真のリンク先を示すリンク情報が格納される。
「エネルギー情報」には、物理バウンダリにおけるエネルギー消費量に関する情報などのエネルギー情報がリンクされる。「関連変数1」及び「関連変数2」には、物理バウンダリにおけるエネルギー消費に密接に関連する関連変数がリンクされる。これらの「エネルギー情報」と、「関連変数1」及び「関連変数2」とのそれぞれには、エネルギー情報と関連変数とのそれぞれのタグナンバー(生産制御システム500または設備制御システム600が収集及び制御するフィールド機器12、または設備15や機器16のステータス等の情報の論理的なアドレス)がリンクされている。
「ステータス情報」には、物理バウンダリの状態遷移図のなかの現在の状態(ステータス)を示す情報が格納される。なお、「ステータス情報」には、現在の状態(ステータス)を示す情報が含まれる状態遷移図(例えば、後述する図11、図12参照)がリンクされてもよい。
例えば、物理バウンダリ情報テーブルT1の1行目の「No.1」の物理バウンダリの構成要素は、「名称」が「反応設備A」であり、「上位」が「なし」であり(即ち、最上位の物理バウンダリである)、「構成」が「図面1」であり、「エネルギー情報」が「E00100」であり、「関連変数1」が「P00100」であり、「関連変数2」が「TIC0009」であり、「ステータス情報」が「ST00100」である。例えば、「関連変数2」の「TIC0009」の情報は、温度の情報である。
また、物理バウンダリ情報テーブルT1の2行目の「No.1−1」の物理バウンダリの構成要素は、「名称」が「反応釜A1」であり、「上位」が「1」であり、「構成」が「図面1−1」であり、「エネルギー情報」が「E00110」であり、「関連変数1」が「P00110」であり、「ステータス情報」が「ST00110」である。
また、物理バウンダリ情報テーブルT1の3行目の「No.1−1−1」の物理バウンダリの構成要素は、「名称」が「撹拌装置」であり、「上位」が「1−1」であり、「構成」が「図面1−1−1」であり、「エネルギー情報」が「E00111」であり、「関連変数1」が「TT0001」であり、「ステータス情報」が「ST00111」である。
また、物理バウンダリ情報テーブルT1の4行目の「No.1−1−2」の物理バウンダリの構成要素は、「名称」が「加熱装置」であり、「上位」が「1−1」であり、「構成」が「図面1−1−2」であり、「エネルギー情報」が「E00112」であり、「関連変数1」が「TIC0001」であり、「関連変数2」が「FIC0002」であり、「ステータス情報」が「ST00112」である。
この図5に示す物理バウンダリの親子関係は、構成要素「No.」と「上位」とによると、反応設備A(上位:なし)が最上位であり、反応設備A(No.1)の下位として反応釜A1(上位:1)が属し、反応釜A1(No.1−1)の下位として撹拌装置(上位:1−1)と加熱装置(上位:1−1)とが属している関係である。例えば、図4に示す親子関係にあてはめると、反応設備Aが施設FC1に相当し、反応釜A1が設備EQ1に相当し、撹拌装置と加熱装置とが機器DV11と機器DV12とに相当する。
図3に戻り、情報収集部103は、物理バウンダリ情報記憶部101に記憶されている物理バウンダリ情報を参照して、物理バウンダリのエネルギーパフォーマンスに関する情報を、生産管理システム400、生産制御システム500、及び設備制御システム600から収集する。例えば、情報収集部103は、物理バウンダリのエネルギーパフォーマンスに関する情報を、上記各システムから定期的あるいは状態変化のタイミングで取得する。なお、情報収集部103は、生産管理システム400、生産制御システム500、及び設備制御システム600から以外から、その他の情報(例えば、生産工場10の電力モニタ18からの情報)を収集する。
時間バウンダリ情報記憶部104には、物理バウンダリそれぞれの持つエネルギーパフォーマンスに関する情報の時間的な推移を示す時間バウンダリ情報が記憶される。例えば、時間バウンダリ情報記憶部104には、物理バウンダリそれぞれの時間の推移に応じた稼働状態、即ち「設備の停止中」、「設備の立ち上げ中」、「製品の製造中」、などにより区分された各期間内のエネルギー消費量や関連変数の平均値や最大値などの代表値や、トレンド情報として例えば1秒単位で取得されたデータ群が、時間バウンダリ情報として記憶される。これらの時間バウンダリ情報は、情報収集部103により生産管理システム400、生産制御システム500、及び設備制御システム600などから物理バウンダリ情報に従って収集された情報や、エネルギーパフォーマンス指標に基づいて計算された情報である。
例えば、ある設備15の稼働状態(ステータス)は、生産管理システム400の実績情報や生産制御システム500より得られる。また、温度などの関連変数やエネルギー消費量は生産制御システム500や設備制御システム600などから得られる。
図6は、時間バウンダリ情報記憶部104に記憶される時間バウンダリ情報テーブルT2の一例を示す図である。時間バウンダリ情報テーブルT2には、情報収集部103により収集された物理バウンダリごとの情報が記憶される。この図6に示す時間バウンダリ情報テーブルT2では、図5に示す「No.1」の「反応設備A」の情報を一例として示している。時間バウンダリ情報テーブルT2の1行目は2014年2月8日の1時58分35秒における情報であり、設備の稼働状態(ステータス情報(ST00100))が製品XYZの製造中の第2フェーズ(PRD XYZ PH2)であり、このときのエネルギー消費量(EC00100)が「1040」であり、関連変数2(TIC0009)が「76.0」である。なお、この第2フェーズは加温中であり、2行目の同1時58分40秒における情報では、関連変数2(TIC0009)が「79.5」に上昇している。関連変数2は、例えば温度に関する情報である。
また、時間バウンダリ情報テーブルT2の4行目は同2時40分20秒の情報であり、設備の稼働状態(ステータス情報(ST00100))が製品XYZの製造中の第7フェーズの撹拌中(PRD XYZ PH7)の情報である。6行目は同4時21分15秒の情報であり、製品の製造が完了し、稼働状態(ステータス情報(ST00100))が搬出中(EXPORT)であることを示している。なお、この図に示す時間バウンダリ情報テーブルT2における空白の行は、情報の記載を省略している。
なお、図6に示す時間バウンダリ情報テーブルT2は、ある物理バウンダリにおいて収集した情報を、時系列に記録するものであるが、特定の稼働状態のみに着目したい場合など、テーブルを検索する必要があり表示パフォーマンスの確保が難しい場合もある。このため、表示パフォーマンスを考慮して、物理バウンダリと時間バウンダリとを組み合わせた時空バウンダリごとにまとめて記録したり、あらかじめ平均値や最大値などの統計処理を行ってデータ量を削減してから記録してもよい。
図7は、時空バウンダリごとにまとめて記憶される時空バウンダリ情報テーブルT3の一例を示す図である。この図に示す例は、ある時空バウンダリ(物理バウンダリが「No.1 反応設備A」で、時間バウンダリが「PRD XYA(製品XYZの製造中)」)における関連変数(E100100)などの平均値や最小値などを、「製品XYZの製造中」のサブステータスである「PH1、PH2」ごとに記録する形式である。ここで、「PH1、PH2」は、それぞれが時空バウンダリであり、その詳細情報として、例えば関連変数(E100100)であれば、「PH1」の1秒周期で取得したトレンド情報がファイル名「224XPQ」として記録されていることが示されている。なお、この図に示す時空バウンダリ情報テーブルT3における空白のセルは、情報の記載を省略している。
また、この図7に示す例では、「製造中」の情報の例を示しているが、これに限らず、「設備の停止中」、「設備の立ち上げ中」、などにおける情報も時空バウンダリごとの情報として記憶されてもよい。
なお、図6、7に示す例では、情報収集部103により収集された情報が記憶される例を示したが、収集された情報に対して情報処理(例えば、エネルギーパフォーマンス指標の計算処理)が行われた情報を加えて記憶されるようにしてもよい。また、情報収集部103により収集された情報が記憶されていて、エネルギーパフォーマンス表示制御部105が表示の制御を行う際に、その記憶されている情報に対して情報処理が行われるようにしてもよい。
エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、物理バウンダリ情報及びそれに紐づいた時間バウンダリ情報を、物理バウンダリ情報記憶部101及び時間バウンダリ情報記憶部104から読み出し、エネルギーパフォーマンス指標計算部106により計算されたエネルギーパフォーマンス指標などを付け加え、時空バウンダリを用いたエネルギーパフォーマンスまたは収集情報の表示情報を生成する。そして、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、生成した表示情報を、HMI入出力部107を介して情報端末200へ出力し、情報端末200の表示部210に表示させる。
例えば、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、エネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、情報端末200の表示部210に3D表示させる。ここでの「3D表示」とは、3次元空間により表される立体的なものを、任意の視点から平面に投影した2次元空間の表示情報として表示することをいう。つまり、「3D表示」とは、立体的なものを2次元の平面の表示部210に表示することをいう。なお、左右の眼に別々の画像を見せることで立体感を与えるように表示する表示方式としてもよい。
具体的には、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、物理バウンダリと時間バウンダリとを組み合わせた時空バウンダリを、3次元空間に立体的な形状として表す。そして、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、立体的な形状として表した時空バウンダリを、2次元表示の表示部210に表示させるために2次元空間の表示情報に変換する。
また、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、物理バウンダリにおける時間バウンダリのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、その物理バウンダリとその時間バウンダリとを組み合わせた時空バウンダリに対応するエネルギーパフォーマンスまたは収集情報として、時空バウンダリの表示情報に対応付ける。このようにして、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリを用いたエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を情報端末200の表示部210に表示させるための表示情報を生成する。
また、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、情報端末200が受け付けた操作情報により、3D表示した時空バウンダリによるエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、回転して表示させてもよいし、時空バウンダリを階層的に掘り下げて詳細情報を表示(ドリルダウン)させてもよい。なお、この3D表示は、エネルギー管理システム100(FEMS)の画面として表示されてもよいし、ネットワークを介して他のシステム、例えば生産管理システム400または生産制御システム500の管理画面と統合して表示されてもよい。
エネルギーパフォーマンス指標計算部106は、エネルギーパフォーマンス表示制御部105を介して取得する物理バウンダリ情報及び時間バウンダリ情報に基づいて、エネルギーパフォーマンスとして、エネルギーパフォーマンス指標を計算する。エネルギーパフォーマンス指標は、エネルギーパフォーマンスの定量的な値又は尺度であって、例えば、「年間エネルギー消費量」、「生産量あたりのエネルギー消費量」などがあり、ISO50006に示されている。このエネルギーパフォーマンス指標は、エネルギー管理対象の目的に応じて設定され可視化される。例えば、エネルギーパフォーマンス指標計算部106は、エネルギーパフォーマンス指標に基づいて、情報収集部103が収集した情報に基づいて、ある物理バウンダリのエネルギー原単位をエネルギーパフォーマンス指標としてを計算する。
HMI入出力部107は、情報端末200と情報を授受するためのインターフェースである。例えば、HMI入出力部107は、情報端末200が受け付けた操作情報を受け取ったり、エネルギーパフォーマンス表示制御部105が生成した表示情報を情報端末200に出力したりする。
[時空バウンダリの3D表示例]
次に、エネルギー管理システム100が情報端末200の表示部210に表示させる、時空バウンダリを用いたエネルギーパフォーマンスまたは収集情報の表示例を説明する。
図8は、エネルギーパフォーマンスまたは収集情報の表示例を示す図である。この図では、エネルギー管理対象(例えば、生産工場10)の時空バウンダリB10が3D表示されている。ここで、互いに直交するX軸とY軸とが時空バウンダリB10の上面に対して平行に定められ、この上面に対して直交する方向にZ軸が定められているとする。また、Z軸は時間軸である。つまり、X軸及びY軸が物理バウンダリに対応し、Z軸が時間バウンダリに対応する。時空バウンダリは、このX軸、Y軸、及びZ軸により構成される3次元空間に立体的な立方体として表され、2次元空間の表示情報に変換されて表示される。
時空バウンダリB10は、エネルギー管理対象の全体を示している。時空バウンダリB10の上面は、生産工場10内の施設、設備、装置、機器などの物理的な配置が示される。ここには、生産工場10(例えば、プラント)の配管図や構成図、写真、あるいは組織図などが表示され、物理的または論理的な境界により複数の物理バウンダリ(例えば、物理バウンダリF11、F12、F13、F14)に区分される。例えば、図2に示す施設FC1、FC2、FC3、FC4が、物理バウンダリF11、F12、F13、F14に対応する。
また、Z軸方向には、各物理バウンダリの稼働状態の境界により複数の時間バウンダリに区分される。例えば、物理バウンダリF11は、時間バウンダリT11、T21、・・・、に区分される。物理バウンダリF12は、時間バウンダリT12、T22、・・・、に区分される。物理バウンダリF13は、時間バウンダリT13、T23、・・・、に区分される。
また、Z軸の上方向が時間の進む方向である。つまり、一番上の時間バウンダリ(例えば、時間バウンダリT11、T12、T13)が直近(例えば、現在)の稼働状態を示している。例えば、物理バウンダリF11は、現在(時間バウンダリT11)の稼働状態が製品XYZの製造中(PRD XYZ)であって、その前(時間バウンダリT21)の稼働状態は製品ABC(PRD ABC)の製造中であったことがわかる。また、この図に示す例では、物理バウンダリごとに稼働状態が独立に変化している。なお、一番上の時間バウンダリは任意の時刻でもよく、例えば、最上部の時空バウンダリは生産計画に基づく将来の姿でもよい。
このように、エネルギー管理対象が、物理バウンダリと時間バウンダリとの組み合わせで表される時空バウンダリで表示される。一つの物理バウンダリと一つの時間バウンダリとの組合せで立体的に表される一つの立方体が一つの時空バウンダリに相当する。
例えば、物理バウンダリF11と時間バウンダリT11との組合せが時空バウンダリB11となり、物理バウンダリF11と時間バウンダリT21との組合せが時空バウンダリB21となる。また、物理バウンダリF12と時間バウンダリT12との組合せが時空バウンダリB12となり、物理バウンダリF12と時間バウンダリT22との組合せが時空バウンダリB22となる。また、物理バウンダリF13と時間バウンダリT13との組合せが時空バウンダリB13となり、物理バウンダリF13と時間バウンダリT23との組合せが時空バウンダリB23となる。
つまり、時空バウンダリB10は、複数の時空バウンダリ(例えば、時空バウンダリB11、B12、・・・)により3次元空間に立体的に構成されている。このように構成された時空バウンダリB10の3D表示は、任意に回転して表示することが可能であり、裏側など一方の視点からでは見えない時空バウンダリであっても、回転して表示することにより見えるように表示することができる。
時空バウンダリのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報は、その稼働状態(ステータス)とともに、この3D表示される時空バウンダリの各々の表面に相当する位置に表示される。例えば、時空バウンダリB11の側面SD1には、稼働状態が製品XYZの製造中であることを示す表示情報「PRD XYZ」とともに、エネルギー消費量「400GJ」、目標比率「60%」、エネルギー削減量「285GJ」が表示されている。
このように、エネルギー管理システム100は、物理バウンダリごとに、時間バウンダリ―ごとのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を表示させるため、施設や設備のエネルギーパフォーマンスを同等の稼働状態同士で容易に比較することができる。
表示されるエネルギーパフォーマンスまたは収集情報は、情報収集部103により収集されて記憶された時間バウンダリ情報と、エネルギーパフォーマンス指標計算部106がエネルギーパフォーマンス指標に基づいて時間バウンダリ情報から計算した情報とに基づいて、表示される。エネルギーパフォーマンス指標に管理上の上下限値が設けられている場合、その上下限値を閾値として設定し、この範囲内か否かに基づいて、エネルギーパフォーマンスの正常(OK)または異常(NG)が表示される。
例えば、エネルギーパフォーマンスが正常(OK)であることを示す情報、または異常(NG)であることを示す情報が表示される。また、エネルギーパフォーマンスが正常(OK)である場合と異常(NG)である場合とで時空バウンダリの表面の背景色が異なるようにすることで、エネルギーパフォーマンスが正常(OK)であることの通知、または異常(NG)であることの警告をすることもできる。なお、エネルギーパフォーマンスが異常(NG)である場合には、表示する情報を点滅表示等で強調して表示されるようにしてもよい。
これにより、監視者は、異常状態の箇所を的確にみつけることができ、適切な指示ができるようになる。
なお、表示されるエネルギーパフォーマンスまたは収集情報は、平均値や最大値などの代表値であってもよいし、管理値や標準値との差分や差分の比率などであってもよい。また、時間バウンダリ内のエネルギーパフォーマンス指標のトレンド情報やエネルギー消費量と関連変数の散布図が表示されてもよい。また、表示されるエネルギーパフォーマンスまたは収集情報は、数字による表示だけでなくグラフや表による表示であってもよい。
また、3D表示される時空バウンダリの立方体の4つの側面に、エネルギーパフォーマンスまたは収集情報が任意に表示されるようにしてもよい。例えば、図8に示す時空バウンダリB12では、4つの側面のうちの視認可能な2つの側面のうち、一方の側面SD2には稼働状態(ステータス)と主要なエネルギーパフォーマンス指標が表示され、他方の側面SD3にはエネルギー消費量と関連変数の散布図が表示されている。
[階層化された時空バウンダリの3D表示例]
また、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリを、物理バウンダリ及び時間バウンダリに対して階層化された階層的構造のバウンダリとして表してもよい。例えば、時空バウンダリは、複数の下位の階層的構造の時空バウンダリを含んで階層的に構成されてもよい。ある特定の時空バウンダリの下位の階層には、その時空バウンダリにおける物理バウンダリのなかの、より詳細な設備や機器の境界により細かく区分される下位の物理バウンダリ群と、その設備や機器のより詳細な稼働状態の境界により細かく区分される下位の時間バウンダリ群と、から構成される下位の時空バウンダリ群が含まれている。この特定の時空バウンダリは、監視者の指示により引っ張りだして表示させることができる。
図9は、階層化された時空バウンダリの表示例を示す図である。この図において、符号(a)が示す時空バウンダリB10は、図8に示す時空バウンダリB10に対応する。ここでは、時空バウンダリB22が階層的に構成されている。この時空バウンダリB22が、監視者の指示により引っ張りだされて表示されたものを符号(b)に示す。符号(b)に示すように、時空バウンダリB22は、複数の下位の時空バウンダリ(時空バウンダリB22−1、B22−2、B22−3、B22−4、B22−5、B22−6、B22−7、・・・)を含んで構成されている。この複数の下位の時空バウンダリのうち、時空バウンダリB22−7は、さらに、階層的に構成されている。
この時空バウンダリB22−7が、監視者の指示により引っ張りだされて表示されたものを符号(c)に示す。符号(c)に示すように、時空バウンダリB22−7は、3つの下位の時空バウンダリ(時空バウンダリB22−7−1、B22−7−2、B22−7−3)を含んで構成されている。例えば、時空バウンダリB22−7−2を指定することで、時空バウンダリB22−7−2が引っ張りだされて表示される(符号(d))。そして、時空バウンダリB22−7−2の側面SD4には、エネルギーパフォーマンスの詳細な情報や稼働状態が表示される。これにより、監視者は、時空バウンダリB22−7−2のエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を確認することができる。このように、本実施形態によるエネルギー管理システム100によれば、監視者は、時空バウンダリB10の下位の階層のエネルギーパフォーマンスまたは収集情報や稼働状態を、ドリルダウンして表示させて確認することができる。
すなわち、図9の(b)の上面に図示された設備や機器で構成される物理バウンダリF12のうちの時間バウンダリT22とを組合せた時空バウンダリB22、すなわち「PRD LMN」(製品LMN製造中、図8参照)という時空バウンダリB22のなかの、三角形で示された機器(例えば、ポンプ)の時空バウンダリB22−7が図9の(c)に示されている。さらに、この時空バウンダリB22−7の詳細の時空バウンダリB22−7−2のエネルギーパフォーマンスまたは収集情報が図9(d)に示されている。
なお、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリを、物理バウンダリ及び時間バウンダリの少なくとも一方のバウンダリに対して階層化された階層的構造のバウンダリとして表してもよい。
図10は、図9の時空バウンダリB22−7−2の側面SD4に表示されている情報の拡大図である。この図に示す例では、時空バウンダリB22−7−2の設備や機器の名称(Unit:AK)、その稼働状態(Status:E3)、アウトプットとエネルギー消費量の相関図、エネルギー消費量(E=23.5GJ)、エネルギー効率(EE=46GJ/t)が表示されている。なお、時空バウンダリB22−7−2の設備や機器の状態遷移図のなかの現在の稼働状態を示す図(図11及び図12参照)、またはエネルギー消費量のトレンドや予測値などを示す図(図13参照)などがさらに表示されてもよい。
エネルギーパフォーマンスは、同等の条件で比較する必要がある。本実施形態によるエネルギー管理システム100は、ある設備が、ある特定の製品を製造する際のある特定の稼働状態にある場合の時空バウンダリと、同等の条件の時空バウンダリとを表示させて比較することができる。例えば、エネルギー管理システム100では、監視者が、3D表示された時空バウンダリから、ある時空バウンダリと、その時空バウンダリと同等条件の時空バウンダリとを検索して引っ張り出し、これらを並べて表示させることで、直感的に両者のエネルギーパフォーマンスを比較することができる。例えば、図9を参照して説明したように、時空バウンダリB22の「PRD LMN」のみのエネルギーパフォーマンスを取り出し比較することができる。また、エネルギー管理システム100は、さらに、これらを同一のエネルギーパフォーマンスのグラフ上で比較する機能を備えてもよい。例えば、横軸を時間とし、縦軸にエネルギー原単位などのエネルギーパフォーマンスを表示することで、プロセスや設備の異常などを発見できる。
[まとめ]
以上、説明したように、本実施形態によるエネルギー管理システム100は、情報収集部103と、エネルギーパフォーマンス表示制御部105(表示制御部の一例)と、を備えている。情報収集部103は、生産工場10(エネルギー管理対象の一例)のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれるエネルギーパフォーマンスに関する情報(第1の情報の一例)を時間の経過に応じて収集する。エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、情報収集部103が収集するエネルギーパフォーマンスに関する情報に基づいて、生産工場10の物理的又は論理的な境界により区分される物理バウンダリ(第1の単位の一例)ごとに、生産工場10の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される時間バウンダリ(第2の単位の一例)ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは収集情報(情報収集部103により収集された第1の情報、エネルギーパフォーマンスに関する情報)が含まれる情報(第2の情報の一例)を、物理バウンダリと時間バウンダリとに対応づけて表示部210に表示させる。
このように、エネルギー管理システム100は、物理バウンダリごとに、時間バウンダリ―ごとのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を表示させるため、施設や設備のエネルギーパフォーマンスを同等の稼働状態同士で容易に比較することができる。従って、監視者は、例えば、異常状態の箇所を的確にみつけることができ、適切な指示ができるようになる。
例えば、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、物理バウンダリと時間バウンダリとを組み合わせた第3の単位(第3の単位の一例)を、物理バウンダリに対応する互いに直交するX軸及びY軸と、時間バウンダリに対応するZ軸とにより構成される3次元空間により表される立体的な形状として表し、前記立体的な形状として表した時空バウンダリを2次元空間の表示情報に変換して表示部210に表示させる。また、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリに対応するエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、時空バウンダリに対応付けて表示部210に表示させる。
このように、エネルギー管理システム100は、物理バウンダリと時間バウンダリとを立体的にモデル化した時空バウンダリに、エネルギーパフォーマンスまたは収集情報を対応付けて表示させるため、施設や設備の稼働状態ごとのエネルギーパフォーマンスを、監視者が直感的に把握できるようにすることができる。
具体的には、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリに対応するエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、前記立体的な形状として表した時空バウンダリの表面(例えば、側面)に対応する部分に表示させる。
このように、エネルギー管理システム100は、時空バウンダリの表面にエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を表示させるため、施設や設備の稼働状態ごとのエネルギーパフォーマンスを、監視者が直感的に把握できるようにすることができる。
なお、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリに対応するエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、時空バウンダリの内部に対応する部分に表示させてもよい。この場合、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリの側面の部分を透過または半透過にすることで、側面に表示させた場合と同様に、施設や設備の稼働状態ごとのエネルギーパフォーマンスを、監視者が直感的に把握することができる。
また、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリを、物理バウンダリ及び時間バウンダリの少なくとも一方のバウンダリに対して階層化された階層的構造のバウンダリ(階層的構造の単位の一例)として表す。
これにより、エネルギー管理システム100は、注目する時空バウンダリの詳細をドリルダウンして表示させることができる。
また、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時空バウンダリから下位の時空バウンダリ(階層的構造の単位の一例)を引き出して表示部210に表示させるとともに、下位の時空バウンダリに対応するエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、下位の時空バウンダリに対応付けて表示させる。
これにより、エネルギー管理システム100は、注目する時空バウンダリの詳細をドリルダウンして表示させることにより、施設や設備の稼働状態ごとの詳細なエネルギーパフォーマンスを、監視者が直感的に把握できるようにすることができる。従って、監視者は、異常状態の原因をより詳細に確認し適切な指示ができるようになる。
例えば、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、下位の時空バウンダリを立体的な形状として表し、下位の時空バウンダリのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を、立体的に表したこの下位の時空バウンダリの表面に対応する部分に表示させる。
このように、エネルギー管理システム100は、下位の時空バウンダリも同様に、下位の時空バウンダリの表面にエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を表示させるため、施設や設備の稼働状態ごとの詳細のエネルギーパフォーマンスを、監視者が直感的に把握できるようにすることができる。
また、本実施形態によるエネルギー管理システム100は、少なくともエネルギーパフォーマンス表示制御部105(表示制御部の一例)を備えた表示制御装置を備えた構成としてもよい。表示制御装置のエネルギーパフォーマンス表示制御部105は、時間の経過に応じて収集される、生産工場10(エネルギー管理対象の一例)のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれるエネルギーパフォーマンスに関する情報(第1の情報の一例)に基づいて、当該エネルギーパフォーマンスに関する情報を表示部210に表示させる。具体的には、エネルギーパフォーマンス表示制御部105は、生産工場10の物理的又は論理的な境界により区分される物理バウンダリ(第1の単位の一例)ごとに、生産工場10の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される時間バウンダリ(第2の単位の一例)ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは収集情報(情報収集部103により収集された情報)が含まれる情報(第2の情報の一例)を、物理バウンダリと時間バウンダリとに対応づけて表示部210に表示させる。
このように、エネルギー管理システム100の表示制御装置は、物理バウンダリごとに、時間バウンダリ―ごとのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報を表示させるため、施設や設備のエネルギーパフォーマンスを同等の稼働状態同士で容易に比較することができる。従って、監視者は、例えば、異常状態の箇所を的確にみつけることができ、適切な指示ができるようになる。
なお、上記実施形態では、3D表示による直感的に把握できるようにしているが、時空バウンダリを簡便に識別することができれば2D表示(2次元表示)としてもよい。例えば、図8の時空バウンダリB10の上面の物理バウンダリ(F11、F12、F13、F14)の部分が2D表示で表示され、このうちの任意の物理バウンダリがクリック操作により指定されることにより、指定された物理バウンダリにおける時間バウンダリごとのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報が、各時間バウンダリに対応付けられて2D表示で表示されるようにしてもよい。また、図8の時空バウンダリB10の上面の時空バウンダリ(B11、B12、B13、B14)の部分が2D表示で表示され、このうちの任意の時空バウンダリがクリック操作により指定されることにより、下位の時空バウンダリが子画面として表示され、同時にそれらの下位の時空バウンダリのエネルギーパフォーマンスまたは収集情報が、下位の時空バウンダリに対応付けられて2D表示で表示されるようにしてもよい。
なお、上述した実施形態におけるエネルギー管理システム100が備える各部の一部または全部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、上述の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって上述の機能を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、エネルギー管理システム100内蔵されたコンピュータシステムであってOSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態におけるエネルギー管理システム100の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。エネルギー管理システム100の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の実施形態において説明した各機能は、任意に組み合わせることができる。
10 生産工場、11 製造プロセス、12 フィールド機器、15 設備、16 機器、17 電動機、18 電力モニタ、40 エンジニアリング手段、100 エネルギー管理システム、101 物理バウンダリ情報記憶部、102 物理バウンダリ設定部、103 情報収集部、104 時間バウンダリ情報記憶部、105 エネルギーパフォーマンス表示制御部、106 エネルギーパフォーマンス指標計算部、107 HMI入出力部、200 情報端末、210 表示部、300 ERPシステム、400 生産管理システム、500 生産制御システム、600 設備制御システム、700 ユーティリティ制御システム

Claims (9)

  1. エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集する情報収集部と、
    前記情報収集部が収集する前記第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記情報収集部により収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させる表示制御部と、
    を備えることを特徴とするエネルギー管理システム。
  2. 前記表示制御部は、
    前記第1の単位と前記第2の単位とを組み合わせた第3の単位を、前記第1の単位に対応する互いに直交するX軸及びY軸と、前記第2の単位に対応するZ軸とにより構成される3次元空間に立体的な形状として表し、前記立体的な形状として表した前記第3の単位を2次元空間の表示情報に変換して前記表示部に表示させるとともに、
    前記第3の単位に対応する前記第2の情報を、前記第3の単位に対応付けて前記表示部に表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー管理システム。
  3. 前記表示制御部は、
    前記第3の単位に対応する前記第2の情報を、前記立体的な形状として表した前記第3の単位の表面に対応する部分に表示させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載のエネルギー管理システム。
  4. 前記表示制御部は、
    前記第3の単位を、前記第1の単位及び前記第2の単位の少なくとも一方の単位に対して階層化された階層的構造の単位として表す、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載のエネルギー管理システム。
  5. 前記表示制御部は、
    前記第3の単位から前記階層的構造の単位を引き出して前記表示部に表示させるとともに、前記階層的構造の単位に対応する前記第2の情報を、前記階層的構造の単位に対応付けて表示させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載のエネルギー管理システム。
  6. 前記表示制御部は、
    前記階層的構造の単位を、前記第3の単位と同様に前記立体的な形状として表し、
    前記階層的構造の単位の前記第2の情報を、前記立体的な形状として表した前記階層的構造の単位の表面に対応する部分に表示させる、
    ことを特徴とする請求項5に記載のエネルギー管理システム。
  7. 時間の経過に応じて収集される、エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させる表示制御部、
    を備えることを特徴とする表示制御装置。
  8. エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集するエネルギー管理システムにおける表示方法であって、
    前記収集する前記第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させる、
    ことを特徴とする表示方法。
  9. コンピュータに、
    エネルギー管理対象のエネルギー消費量の情報またはエネルギー消費量の変化に関与する因子の情報が含まれる第1の情報を時間の経過に応じて収集するステップと、
    前記収集する前記第1の情報に基づいて、前記エネルギー管理対象の物理的又は論理的な境界により区分される第1の単位ごとに、前記エネルギー管理対象の時間の経過に応じて変化する稼働状態の境界により区分される第2の単位ごとの、特定されたエネルギーパフォーマンスまたは前記収集された前記第1の情報が含まれる第2の情報を、前記第1の単位と前記第2の単位とに対応づけて表示部に表示させるステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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