JP2016065826A - 形状測定装置および形状測定方法 - Google Patents

形状測定装置および形状測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 着脱式の回転ステージを用いた高傾斜ワークの断面形状測定を高精度に行う。【解決手段】 形状測定装置であって、前記形状測定装置はワークを保持する着脱可能な雇を備えており、前記雇は、固定部(39)と、前記固定部に対してワークを保持したまま回転し静止できる回転可動部(53)を有し、回転可動部にはワーク保持部と、半径が既知の2つの基準球(51、52)を持ち、前記2つの基準球は、前記一方向の走査ラインに一部重なる位置であって、前記2つの基準球の中心が、前記一方向の走査ラインに対して回転可動部の回転中心軸に沿った方向にそれぞれ前記赤道半径以内の距離ずらして設けられていることを特徴とする形状測定装置。【選択図】 図2

Description

本発明はワークの表面にプローブを一方向の走査ラインに沿って走査させつつその位置を計測することにより、ワークの(断面)形状を測定する形状測定装置に関するものである。
レンズ等の光学素子、あるいは光学素子を製造するための金型は、光の波長以下の精度で正確に形成される必要がある。そのような高い形状精度が要求されるワークに対しては、その表面の形状を精密に測定することで形状精度が評価されている。
一般に、光学素子や光学素子を製造するための金型は回転対称形であるケースが多いため、回転の中心軸に対して、中心軸と交差して、かつ中心軸と直交する方向に沿って形状測定を行うことでその形状を評価していた。
回転対称形のワークであれば、加工や製造過程における加工精度が十分良い場合は、いわば“断面”を計測するだけで、ワークの表面の形状の精度は十分評価できる。
このような断面の形状を測定する装置(以下、形状測定装置と呼ぶことがある)が従来しられている。このような形状測定装置では、まず形状測定装置に対して着脱可能な雇(ヤトイ)に固定したワークを形状測定装置にセットする。その後、雇とともにセットされたワークの表面に接触子(以下、プローブと呼ぶ)を当接させつつ、ワーク表面をなぞるように移動させ(以下、走査と呼ぶ)、その接触子の座標を計測することで、断面形状を測定する。
形状測定装置をもちいて適当なサンプリングレートで座標データを取得すると、ワークの表面の形状を反映した点列データが得られる。
得られた点列データをフィッティング処理などのデータ処理を行うことでなめらかな連続データとして、ワークの表面形状に対応したデータを出力することができる。
ワーク表面にプローブを走査させるために、形状測定装置は直交した2軸以上の走査軸を持っている。例えば2軸の場合は、一方の軸でプローブをワークの表面に沿って走査し、他方の軸でプローブをワークの表面に対して近接させる。
この2軸が互いに直交した走査軸で構成された形状測定装置では、プローブの走査方向を0°としたとき、90°に近い高傾斜のワークを測定することは難しい。高傾斜ワークの測定では、プローブが走査方向にわずかな移動をするだけで、それに対して走査方向と直交する方向にプローブが大きく移動し、ワークとの接触状態が不安定となる。このため、正確な測定ができない。
そういった高傾斜のワークを測定する場合、特許文献1に記載されているように、姿勢が変更可能な傾斜ステージ上にワークを載せ、ワークを傾斜した姿勢で測定する方法しられている。ワークを傾斜ステージにて傾斜した姿勢とすることで、高傾斜部をプローブから見て相対的に緩い傾斜とすることが可能である。ワークの端から端まで断面形状を測定するために、ワークに基準となる目印mを持たせ、複数の姿勢で測定したワーク形状を、目印mをもとにつなぎ合わせて、端から端までの断面形状を合成している(スティッチング測定とも呼ばれる)。
特に、プローブ走査軸を2軸しか持たない測定機の場合、ワークの姿勢に合わせて、走査方向を変更することができないため、複数の姿勢それぞれで、走査可能領域に測定断面が合致するようにワークを傾斜する必要がある。すなわち走査可能領域と複数の傾斜姿勢での測定断面を合致させるためには、ワークの回転中心軸が走査方向と直交する必要がある。
特許第3182056号
スティッチング測定を行うにあたりワークの回転中心軸に対して、ワークを回転させ、それぞれの姿勢で座標データを得る必要がある。しかし、着脱可能な雇を用いる場合は、ワークの回転中心がプローブの走査方向に対して、十分な精度で直交していないケースがあった。
本発明は上記従来の課題を解決し、着脱式の回転ステージを用いた高傾斜ワークの断面形状測定を高精度に行うことが可能な、一方向の走査ラインにて形状測定する機能を有する形状測定装置を提供することを目的とする。
プローブと、
前記プローブを一方向の走査ラインに沿って移動可能に保持したプローブ保持部と、
前記プローブの位置を計測する計測部と、
計測された複数の前記位置のデータを合成したデータに基づいて測定対象物の形状データを算出する演算部と、
を備えた形状測定装置であって、
前記形状測定装置はワークを保持する着脱可能な雇を備えており、
前記雇は、固定部と、前記固定部に対してワークを保持したまま回転し静止できる回転可動部を有し、回転可動部にはワーク保持部と、半径が既知の2つの基準球を持ち、前記2つの基準球は、前記一方向の走査ラインに一部重なる位置であって、前記2つの基準球の中心が、前記一方向の走査ラインに対して回転可動部の回転中心軸に沿った方向にそれぞれ前記赤道半径以内の距離ずらして設けられていることを特徴とする形状測定装置。
本発明の形状測定装置によれば、各姿勢にて回転中心軸と直交する断面にて基準球とワークを測定した結果より、基準球を基準としてワーク測定結果をつなぎ合わせ、高傾斜のワーク断面形状測定結果を算出することが可能である。
本発明の第一の実施例を示す形状測定装置である(雇が取り付けられていない状態)。 本発明の第一の実施例による形状測定装置の雇である。 本発明の第一の実施例による形状測定装置の雇のワーク保持基準部と基準球位置の関係を示した上面図である。 本発明の第一の実施例による形状測定装置の測定フローである。 本発明の第一の実施例による形状測定装置の測定結果を合成の概念図である。 本発明の二つの断面形状測定データの合成の概念図である。
[実施例1]
以下、本発明にかかる実施形態に関し図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、接触式プローブを主として説明するが、光をワークに照射してその反射光を計測することで形状計測する非接触式の光学式プローブを用いても良い。
図1に本発明の一実施形態の形状測定装置を示す(雇が取り付けられていない状態)。図1の(a)は前方から見た斜視図であり、図1(b)は後方から見た斜視図である。
形状測定装置は大きく分けて、形状測定装置の本体と本体に対して着脱可能に構成された雇(ヤトイ)からなる。
以下、図1にそって本発明の形状測定装置の本体の構成と作用について説明する。
基準ベース1に回転ステージ2が固定され、回転ステージ2上にXワークステージ3とYワークステージ8が固定されている。Yワークステージ8上には雇取付面5があり本体側雇取付基準6、7が設置されている。基準ベース1上にはコラム36、37が固定され、コラム上にXガイド固定部15が固定されている。Xガイド固定部は静圧ガイドであり、図示しない静圧パッドによりXガイド可動部16はXガイド固定部15上に支持される。図1(b)を参照すると、Xガイド可動部16はXガイド固定部に固定されたXリニアモータ固定子17とXガイド可動部16上に固定されたXリニアモータ可動子19の間に発生する力によって駆動する。Xガイド可動部16にはXレーザスケールヘッド20が取り付けられ、基準ベース1上に取り付けられたXスケールベース29上のXレーザスケール35を基準としたXの座標を測定する。再び図1(a)を参照すると、さらにXガイド可動部16にはZガイド固定部24、Zリニアモータ固定子25、26、Zレーザスケールヘッド27,28が固定されている。Zガイド固定部24は図示しない静圧パッドを介してZガイド可動部30を支持している。Zガイド可動部30にはZリニアモータ可動子31、32が取り付けられ、Zリニアモータ固定子25、26との間に力が発生し、駆動する。Zガイド可動部30にはZレーザスケール33、34が固定されており、Zレーザスケールヘッド27、28を基準としたZの座標を測定する。また、ワークを測定するためのプローブ38が固定されている。
回転ステージ2は図示しないエアベアリング、カップリング、サーボモータを使用した回転ステージである。しかし、どのような機構を用いた回転ステージでも構わず、特に限定をするものではない。回転ステージ2があることにより、雇を取付けしたときのZ中心方向の回転ずれを補正することが可能であるが、補正を要しない場合は回転ステージ2は無くても構わない。
Xワークステージ3、Yワークステージ8は図示しないクロスローラガイド、ボールネジ、カップリング、ステッピングモータを使用した一般的な一軸ステージである。駆動機構やガイドについて特に限定をするものではなく、どのような機構を用いても構わない。Xワークステージ3、Yワークステージ8があることにより、並進方向のワークの取付誤差を補正することが可能であるが、補正を要しない場合は、どちらもなくても構わない。Xワークステージ3とYワークステージ8は概略直交に調整されていることが望ましい。
XガイドとZガイドとして圧縮空気による静圧ガイドを使用したが、LMガイドやクロスローラガイドなど他のガイドを用いても構わない。
X駆動モータとしてシャフトタイプのリニアモータ、Z駆動モータとして2つのリニアモータを使用したが、回転モータとボールネジの組合せなど、駆動機構について特に限定をするものではない。
またXZの座標測定、駆動制御にはレーザスケールを用いたが、位置の測定ができれば、レーザ干渉計とミラー、変位計、磁気スケールなど、どのような位置測定手段を用いても良く、特に限定をするものではない。
プローブは図示しない板ばねにて支持した接触子と接触子までの距離を測定するレーザ変位計にて構成されている。ワークとの間の距離が測定できれば、フォーカスによって距離を測定する非接触測長機構など、どのような機構でも構わない。
モータや各スケール、センサの配線、静圧パッドの配管については図示しないが、適宜ケーブルベア(登録商標)などを用意して支持する。また測定の制御やデータ取得を行う演算手段、取得したデータや測定手順や演算方法を記憶する記憶部、モータに電流を供給するドライバ、測定者や上位のコントローラからの指示を出すインタフェースについても図示しないが、適宜準備する。
このようにプローブを一方向の走査ラインに沿って移動可能に保持したプローブ保持部として、XガイドとZガイドがプローブとが一体的に構成されている。
ワークをセットし、プローブが所望のワーク領域を走査し、プローブにてワーク表面までの距離を、Xレーザスケール、ZレーザスケールにてXZ座標を測定しながら走査することで、ワーク表面の形状を測定する。上述のレーザスケールはプローブの位置を計測する計測部に相当する。
上述の構成の形状測定装置は図1(a)に示される制御用コンピュータなどの演算部に接続されており信号の入力、出力、演算を担っており、演算部から発せられた信号に基づき形状測定装置が制御されている。
またシステムエラーの補正手段については図示しないが、X軸の真直誤差、Z軸の真直誤差、X軸とZ軸の直交誤差、XZ座標測定のリニアリティ誤差の補正を適切に行う必要がある。複数の姿勢で測定する際に、形状測定装置上での別座標の測定となるため、システムエラーの補正が適切に行われていない場合は、形状測定結果の合成をすることは困難である。
図2に本発明の一実施形態の形状測定装置の雇を示す。図2の(a)は前方から見た斜視図であり、(b)は後方から見た斜視図である。
以下、図2にそって、本発明の雇の構成について説明する。
雇は、大きくわけて雇固定部39と雇可動部53から構成されている。
雇固定部39は雇側取付基準9、10(図2(b)参照)と、雇固定部39の底面に雇座面を持っている。雇固定部39には回転シリンダ40が固定され回転シリンダ40からベルト41とプーリ46、回転傾斜軸42、43を介して雇可動部53を回転傾斜駆動および静止させる。雇可動部53は雇固定部39に固定されたブレーキ部としての突き当て44、45に突きあたり、二つの異なる姿勢に変更し、その姿勢を保持することが可能である。雇可動部53はワーク50を保持することが可能である。また雇可動部53には2つの基準球である基準球51、52が固定されている。
Yワークステージ8上に設けられた雇取付面5および本体側雇取付基準6、7に対して、雇に設けられている雇座面および雇側取付基準9、10が、突き当てや取付取外しが行えるように着脱可能に構成されている。
ワークを変更して計測する都度に、形状測定装置の本体側と雇とが繰り返し着脱されるため、これらの互いに当接する部材は焼入れ鋼などの硬度が高い材質で作られることが望ましい。本実施例におけるそれぞれの部材の形状は、雇取付面5と、対応する雇座面が平面で構成されており、本体側雇取付基準7が平面、本体側雇取付基準6がV形状、雇側取付基準9、10が球である例を挙げた。
しかしこのような取付手段に限らず、ある程度の雇の位置決めが可能な構造であれば、タップと切り穴の寸法公差を考慮しつつネジ止めするなど、どのような取付手段を採用しても構わない。
なお、図示した雇は雇固定部に対して回転傾斜軸が一体的に構成されている例を挙げて説明をしたが、雇8は雇側取付基準9、10と回転傾斜軸42、43の位置関係が調整可能な構造となっているとより好ましい。ワークの形状測定を行うにあたり、本体側雇取付基準6、7と雇側取付基準9、10を突きあてた状態で取りつけた際に回転傾斜軸42、43が実質的に測定軸XZと直交する必要があるためである。
また、雇における雇固定部に対して雇可動部を回転傾斜駆動および静止させるための手段としては、本実施例では回転シリンダ40とベルト41とプーリ46を用いた例を挙げた。この点に関しては電動の回転駆動機構や直動を回転に変換する機構、ゴニオステージなどを用いても構わない。
回転傾斜軸42、43には深溝玉軸受を用いているが、軸受手段について特に限定するものではない。突き当て44、45へ雇可動部を当接させて、雇可動部を傾斜状態で姿勢を維持した。なおディスクブレーキなど、傾斜姿勢の保持ができれば、どのような機構でも構わない。また、本実施例では二姿勢での測定としたが、電動の回転駆動機構とディスクブレーキの組合せなどで三つ以上の姿勢で保持することも可能であり、特に限定するものではない。
雇可動部53に設けられた基準球51、52と雇に固定されたワーク50の位置関係がワークの重量等で傾斜角度に応じて変わらないよう、高剛性な構造であることが好ましい。
図3にワークをセットしていない状態の雇可動部53の上面図を示す。本実施例では高精度に仕上げられたワーク座面62と円筒状の穴61が、ワークを雇可動部にセットする際のワーク保持基準として構成されている。押し当て用のローレット付き止めネジ54により、ワーク50をセットした際に位置ずれを抑えた保持が可能である。これらの部材も焼入れ鋼などの硬度が高い材質で作られることが望ましい。本実施例ではワーク中心を合わせる機構のXワークステージ3、Yワークステージ8を持つため、並進位置についてはワーク取付後に修正が可能である。
図3に示しているように、回転中心線60は、雇可動部に設けられた回転傾斜軸42、43を貫く直線を示している。また円筒状の穴61の中心を通る直線65と回転中心線60との交差点が、円筒状の穴61の中心となるように描いている。後述するように、この回転中心線60と直線65が直交するように調整される。
この直線65は、本実施例の形状測定装置における前記一方向の走査ラインに相当する。
基準球51、52は、それぞれの中心63、64が、大きさが既知の基準球の半径(=赤道半径R0)66、67以内のずれ量にて設置される。本実施例ではY軸の正方向に共にずらしているが、Y軸の正と負にそれぞれずらしても構わない。
また、本実施例では基準球51、52は、ともに同じ赤道半径R0の球体であるが、赤道半径がそれぞれ既知であれば互いに異なる赤道半径の基準球を用いても構わない。
円筒状の穴61にワークの一部を嵌め合せて、側面方向からの止めネジの押し当てることで雇回転部とワークとを固定する。あるいは、雄ネジや、雌ネジ構造を採用しても良い。その場合、側面方向の押し当ては不要である。
上述のような構成をとることによりワークをセットした後に形状測定を行う際には、プローブを一方向の走査ラインに沿って走査するにあたり、ふたつの基準球(51,52)、およびワークを共に形状測定することができる。
基準球51、52はワークの形状測定の際に毎度、測定されるので、石英やルビー、セラミックなどの硬度が高い材質の素材から形成され、真球に近い形状であることが望ましい。
基準球の固定は接着剤などで基準球の取付変形を小さく取り付けることが好ましい。基準球の赤道半径R0は予め測定しておき、既知とする。可能であれば基準球51、52を雇に取り付けた状態にて赤道半径を測定しておくことが望ましい。
雇は形状測定装置に取り付け、雇側取付基準を本体側雇取付基準に突き当てた状態で回転傾斜軸の方向ベクトル(すなわち回転中心線60の長手方向ベクトル)がプローブの一方向の走査ライン(直線65)と直交するように調整される。またその状態で基準球を測定し、正常な取り付け状態での基準球の径を測定し、基準球の中心座標を算出し、ふたつの基準球(51,52)、およびワークを共に形状測定することができるかどうか、ワークの形状測定を行う前に確認することが望ましい。
基準球の位置の調整機構を設けて、基準球の形状を測定した結果に基づいて、基準球位置を調整できるように構成しても良い。また、基準球のずらした方向(Y方向の正負)を確認しておくことで、中心座標の推定時に用いることが可能である。
以上説明したように、本実施形態にかかる形状測定装置はワークを保持する着脱可能な雇を備えており、雇は、固定部(雇固定部)と、固定部に対してワークを保持したまま回転し静止できる回転可動部(雇可動部)を有している。
さらには、回転可動部にはワーク保持部と、赤道半径が既知の2つの基準球(51,52)を持ち、2つの基準球は、一方向の走査ラインに一部重なる位置に設けられている。
そして2つの基準球の中心が、一方向の走査ラインに対して回転可動部の回転中心軸に沿った方向にそれぞれ赤道半径以内の距離ずらして設けられている。
以下、本発明の形状測定装置の測定方法について図4のフローに従って説明する。
まず、作業者は雇を形状測定装置の雇取付面5に取り付ける。(フロー101)雇を取り付ける際には雇座面、雇取付面5のゴミなどをきれいに拭き取り、本体側雇取付基準6、7に雇側取付基準9、10を突きあてた状態で取りつける。ワーク50は最初から雇に固定されていても良いし、後から雇に固定しても良い。
次に雇可動部53を回転させ雇可動部の姿勢を“傾斜姿勢1”の状態とする。(フロー102)
次に必要に応じて、ワーク50の中心だしを実施する。(フロー103)
形状測定装置にYワークステージ8が設けられている場合は、Yワークステージ8を駆動して測定しても良い。回転ステージ2を持つ場合は回転ステージ2を90°回した状態で断面測定した結果を用いても良い。結果からYワークステージ8を用いても良いし、手動でワーク50を固定し直しても良い。いずれにせよ軸対称な形状のワークの場合、公知の中心出し方法を採用することができる。
次に、基準球51、52とワーク50の形状を測定する。すなわちプローブをワークに接触させつつ、一方向の走査ラインに沿って走査しつつプローブの位置を計測することで位置のデータ(第1の形状測定データ)を取得する。(フロー104)
次に雇可動部53を回転させてその姿勢を傾斜姿勢1と異なる“傾斜姿勢2”の状態とする。(フロー105)
次に必要に応じてワークの中心だしを実施する。(フロー106)
フロー103の工程と同様である。フロー105における“傾斜姿勢2”の姿勢をとる際に、Yステージを用いて雇固定部もろとも変位させた場合は、その変位量を例えば演算部におけるメモリ(記憶部)に記憶しておく。本工程は必要に応じて行えば良く、かならずしも実施しなくても良い。実施する場合は回転軸ずれが多少大きくても測定位置が補正されるため、断面形状測定結果を合成する際に誤差が小さくなる。
次に、“傾斜姿勢2”の状態で基準球51、52とワーク50を測定する。すなわちプローブをワークに接触させつつ、一方向の走査ラインに沿って走査しつつプローブの位置を計測することで位置のデータを取得する(第2の形状測定データ)。(フロー107)
次に、2つの基準球における第1および第2の形状測定データに基づいて、雇が、形状測定装置の本体に対して、どのような位置姿勢で取り付けられているか、雇の取り付け状態を推定する。(フロー108)
まず、2つの基準球における第1および第2の形状測定データに基づいて、それぞれの姿勢で基準球51、52の測定結果を最小自乗法などにより、最も近い真球形状の中心座標X、Zと径Rを算出する。
その場合、事前に測定した基準球の赤道半径をR0とすると装置座標系での基準球の中心座標は数1に示した式で算出可能である。平方根の符号は事前に基準球をずらした方向などを記憶部に記憶しておき、その記憶データから決める。
Figure 2016065826
2つの姿勢(傾斜姿勢1、傾斜姿勢2)における基準球51の中心座標をベクトルA1、A2として、基準球52の中心座標をベクトルB1、B2とする。
ベクトル(A1−A2)とベクトル(B1−B2)の外積が回転軸ベクトルとなる。球体の中心位置は高い精度で計測することができるので(A1−A2)は回転に伴う基準球52の変位ベクトルであり、(B1−B2)はその回転に伴う基準球51の変位ベクトルとみなせる。すなわち(A1−A2)と(B1−B2)の外積はいわば“真”の回転軸ベクトルの方向を示していることになる。雇が、形状測定装置の本体に対して、どのような位置姿勢で取り付けられているかによってベクトル(A1−A2)とベクトル(B1−B2)の方向は変わるので、このような演算を行うことで真の回転軸ベクトルの方向を高い精度で算出することができる。
ただし、フロー106にてYワークステージを用い、雇もろともワークを駆動させた場合は、その駆動量を中心座標から差分をとり、駆動前の推定中心座標を用いる。2以上の姿勢がある場合には複数の回転軸ベクトルQ1,Q2,・・・,Qnを求め、平均値(Q1,Q2,・・・,Qn)/nを用いるとよい。
図5(a)にその概念図を示す。図5は雇可動部(模式的に平面に描いてある)に設けられた2つの基準球51,52が描かれており、回転軸Q(その回転軸ベクトルもQで表す)のまわりに、雇可動部が回転し、傾斜姿勢1および傾斜姿勢2の姿勢をそれぞれとったときの様子が示されている。
基準球51,52は、雇可動部の回転に応じて移動することなる。上述のA1−A2ベクトル、およびB1−B2ベクトルは回転に伴ってそれぞれ、図5(a)に描かれたように決まる。したがって回転軸ベクトルQは、外積の記号を用いて
Q=(A1−A2)×(B1−B2)
と表現できる。回転軸ベクトルQとプローブの走査方向ベクトルP(一方向の走査ライン)は、直交していることが望ましい。したがって後述のように回転軸ベクトルQと、回転軸ベクトルQが本来あるべき基準となる方向ベクトルR(本実施例においてはY軸方向ベクトルと一致)とのなす角度θを算出することで雇の取り付け状態の良否を判定することができる。
図5(b)に基準となる方向ベクトルR、回転軸ベクトルQをXY平面状に示すとともに、プローブの走査方向Pおよび台座を描いた。つまり図5(b)に描かれた配置に基づけば、角度θはゼロに近いほど望ましいことがわかる。
このような基準となる方向ベクトルRは任意にとることができ、図5(c)に描かれているようにプローブの走査方向Pを基準となる方向ベクトルRとして、ベクトルQとベクトルPのなす角φを採用して雇の取り付け状態の良否を判定してもよい。もちろんこの場合はφの値は90°に近いほど良い。
外積は、演算の順序に応じて一般に正負の符号が逆転する。したがって、以下のように構成するとよい。まず、第1の形状測定データに基づいて算出された2つの基準球の中心位置を示す位置ベクトルをそれぞれA1,B1として、第2の形状測定データに基づいて算出された2つの基準球の中心位置を示す位置ベクトルをそれぞれA2,B2する。
その上で、回転軸ベクトルQは、ベクトルA1とベクトルA2の差ベクトル、およびベクトルB1とベクトルB2の差ベクトルの外積に基づいて定めるとよい。
次に雇の取り付け状態の判定をする。(フロー109)事前に設定した許容値(閾値)をフロー108で算出したなす角度θが超えているかどうか比較し、判定する。超えている場合にはフロー110へ、超えていない場合にはフロー111にいく。閾値はワーク形状と目標とする測定誤差から設定し、事前に記憶部に記憶しておく。
フロー109にて閾値を超えた場合は、次に、雇の取り付け状態を修正する。(フロー110)閾値を超えた場合その判定結果を、形状測定装置の演算部に設けられた出力部からアプトプットし、モニタ等に表示するように構成してもよい。
手動での取り付け直し、もしくは回転ステージを駆動させて可能な限り修正する。修正後はフロー102に戻る。
フロー109にて閾値を超えなかった場合、すなわち許容値の範囲内の場合は、ワークにおける第1および第2の形状測定データを合成し、前記ワークの形状を算出する。この合成工程は公知の任意の手法を用いてよい。(フロー111)
図6に二姿勢時の断面形状測定結果合成の概念図を示す。二姿勢の測定結果を基準球位置基準にて合わせ、データが複数存在する場所については適切な平均化をする。
以上にて測定が完了となる。
こうして着脱式の回転ステージを用いた高傾斜ワークの断面形状測定を高精度に行うことができる。
1 基準ベース
2 回転ステージ
3 Xワークステージ
5 雇取付面
6 本体側雇取付基準
7 本体側雇取付基準
8 Yワークステージ
9 雇側取付基準
10 雇側取付基準
15 Xガイド固定部
16 Xガイド可動部
17 Xリニアモータ固定子
18 雇座面
38 プローブ
39 雇固定部
47 ワーク保持基準
50 ワーク
51 基準球
52 基準球
65 回転中心軸に直交な断面
66 基準球の赤道半径
67 基準球の赤道半径

Claims (7)

  1. プローブと、
    前記プローブを一方向の走査ラインに沿って移動可能に保持したプローブ保持部と、
    前記プローブの位置を計測する計測部と、
    計測された複数の前記位置のデータを合成したデータに基づいてワークの形状を算出する演算部と、
    を備えた形状測定装置であって、
    前記形状測定装置は、ワークを保持することができ前記形状測定装置の本体に対して着脱可能な雇を備えており、
    前記雇は、固定部と、前記固定部に対してワークを保持したまま回転し静止できる回転可動部を有し、回転可動部にはワーク保持部と、半径が既知の2つの基準球を持ち、前記2つの基準球は、前記一方向の走査ラインに一部重なる位置であって、前記2つの基準球の中心が、前記一方向の走査ラインに対して回転可動部の回転中心軸に沿った方向にそれぞれ前記半径以内の距離ずらして設けられていることを特徴とする形状測定装置。
  2. 演算部は、算出された前記二つの基準球の形状測定データに基づいて、回転可動部の回転軸の方向を算出し、予め定められた方向ベクトルとのなす角度を算出した上で予め定められた許容値と比較し、前記許容値より前記角度が大きい場合に測定者に知らせる出力部をもつことを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 演算部は、算出された前記二つの基準球の形状測定データに基づいて、回転可動部の回転軸の方向を算出し、基準となる方向ベクトルとのなす角度を算出した上で予め定められた許容値と比較し、前記許容値より前記角度が大きい場合に前記許容値と前記角度の差の値に応じて前記回転可動部を回転させる請求項1に記載の形状測定装置。
  4. 演算部は、算出された前記二つの基準球の形状測定データに基づいて、回転可動部の回転軸の方向を算出し、基準となる方向ベクトルとのなす角度を算出した上で予め定められた許容値と比較し、前記許容値より前記角度が小さい場合に計測された複数の前記位置のデータを合成したデータに基づいてワークの形状を算出する請求項1に記載の形状測定装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項記載の形状測定装置を用いた形状測定方法であって、
    前記ワーク保持部にワークを保持し、前記雇を形状測定装置に取り付ける工程と、
    前記一方向の走査ラインに沿って前記2つの基準球と前記ワークに対して前記プローブを倣い走査するとともに前記プローブの位置を計測することで、前記2つの基準球および前記ワークの第1の形状測定データを得る工程と、
    前記雇における前記回転可動部を前記固定部に対して回転させることで前記第1の形状測定データを得た際とは異なる姿勢にて、前記2つの基準球と前記ワークに対して前記プローブを倣い走査するとともに前記プローブの位置を計測することで、前記2つの基準球および前記ワークの第2の形状測定データを得る工程と、
    前記2つの基準球における第1および第2の形状測定データに基づいて回転軸ベクトルQを算出し、基準となるベクトルとなす角度が予め定められた許容値の範囲内であるか否か判定する工程と、
    前記判定の結果、前記角度が許容値の範囲内であれば前記前記ワークにおける第1および第2の形状測定データを合成し、前記ワークの形状を算出する工程、
    を備えた形状測定方法。
  6. 前記第1の形状測定データに基づいて算出された前記2つの基準球の中心位置を示す位置ベクトルをそれぞれA1,B1とし、
    および第2の形状測定データに基づいて算出された前記2つの基準球の中心位置を示す位置ベクトルをそれぞれA2,B2としたとき、
    前記回転軸ベクトルQは、ベクトルA1とベクトルA2の差ベクトル、およびベクトルB1とベクトルB2の差ベクトルの外積に基づいて定める工程を備えたことを特徴とする請求項5記載の形状測定方法。
  7. 前記予め定められた方向ベクトルは、前記一方向の走査ラインの方向ベクトルあるいは前記一方向の走査ラインの方向と直交する方向のベクトルである請求項1ないし6のいずれか一項記載の形状測定方法。
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