JP2016065157A - 接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリオレフィン成形品と、ポリウレタン発泡体付きファブリック等とを接着する場合に使用する、非塩素系で、片面塗布接着性、耐あばた性に優れた自動車内装用接着剤組成物を提供すること。【解決手段】不飽和結合を有するスチレンブロック共重合体、アクリルモノマー、および重合開始剤を加熱撹拌し、得られた物質にアクリルモノマーと反応し得るシランカップリング剤を添加した組成物を主成分とし、Z平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂、脂環式粘着付与樹脂を配合した接着剤組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリック等とを接着する際に使用する、非塩素系で、片面塗布接着性、耐あばた性に優れた自動車内装の接着に適した接着剤組成物に関する。
自動車内装材であるドア、インストルメントパネル、天井材、リアトレイ、ピラー等は、一般的に成形品と表皮材から構成されている。成形品は、主にポリオレフィン成形品が使用される。一方、表皮材は、ポリウレタン発泡体、ポリウレタン発泡体付きファブリック、ポリオレフィン表皮材などが使用されている。これら成形品と表皮材とは、接着剤を介して、プレス圧着工法、真空成形工法等で接着される。
この自動車内装用接着剤は、現在に至るまで、クロロプレンゴムをベースポリマーとする接着剤が主流となり使用されている。例えば、特許文献1には、変性ポリクロロプレン、粘着付与剤および有機溶剤からなる接着剤が開示されている。クロロプレンゴムは、他の合成ゴムと比較して耐熱特性が高く、塩素化ポリオレフィンなどのポリオレフィン接着助剤、およびその他の各樹脂(フェノール樹脂、石油樹脂、ロジン系樹脂、クマロン−インデン樹脂など)との相溶性が高いなどの長所から、広く使用されてきた。しかしながら、塩素を含有する接着剤であることから、環境への影響が懸念され、代替品が望まれている。
塩素系接着剤の代替として、スチレンブロック共重合体をベースポリマーとするスチレンゴム系接着剤が開発されていて、例えば、特許文献2では、スチレンブロック共重合体にシランカップリング剤を配合させた自動車内装用接着剤が開示されている。さらに、片面塗布で、本用途(自動車内装用接着剤)に必要な接着性を有する接着剤組成物として、例えば、特許文献3では、スチレンブロック共重合体と液状ゴムを併用した接着剤が開示されている。
特開平5−140522号公報 特開2000−303047号公報 特開2005−290339号公報
従来のスチレンゴム系接着剤では、ポリオレフィン成形品(成形品)とポリウレタン発泡体付きファブリック(表皮材)とを、プレス圧着工法(例えば、成形品側にのみ接着剤を塗布する片面塗布)で接着すると、ポリウレタン発泡体に接着剤が過度に浸み込み、ポリウレタン発泡体層にストレスが掛かり、発泡体層が潰れることで、ファブリック表面があばた(凹凸状)になる外観不良が発生していた。この凹凸の外観不良は、手で触っても、また目視でもその発生具合が分かる。なお、この発生状況を示す模式図を図1に示す。このあばたの発生を抑制するために、塗布量、プレス圧着力などの上限管理が必要となり、貼り合わせ作業上の制約となっていた。
一方、スチレンブロック共重合体と液状ゴムを併用した接着剤では、片面塗布で優れた接着性が得られるが、ポリウレタン発泡体への浸み込むが良好なため、ファブリック表面にあばたが発生しやすくなっていた。
本発明者は、鋭意研究の結果、非塩素系であるスチレンブロック共重合体をベースポリマーとして環境影響を考慮しながら、Z平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂と、脂環式粘着付与樹脂を使用することで、片面塗布接着性、および耐あばた性に優れる接着剤が得られることを見出した。詳細は、以下のとおりである。
本発明は、不飽和結合を有するスチレンブロック共重合体、アクリルモノマー、および重合開始剤を加熱撹拌して得られた物質に、アクリルモノマーと反応し得るシランカップリング剤を添加した組成物を主成分とし、更にZ平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂、および脂環式粘着付与樹脂を配合した接着剤組成物である。
なお、前記脂環式粘着付与樹脂が、テルペン系樹脂を含む接着剤組成物である。
また、前記スチレンブロック共重合体100質量部に対し、前記Z平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂を5〜50質量部、前記脂環式粘着付与樹脂を40〜100質量部含む接着剤組成物である。
更に、前記芳香族系粘着付与樹脂が、スチレンおよび/またはα―メチルスチレンを成分としてなる接着剤組成物である。
なお、上記構成により、初期接着力として、クリープ試験(荷重200g、20℃、1時間)での剥離長さが10mm以上である接着剤組成物も本発明の範疇である。
本発明は、前記の構成により、貼り合わせ直後の接着力(初期接着力)を許容できる範囲で小さくすることで、優れた耐あばた性を付与できる。初期接着力としては、例えば、クリープ試験(荷重200g、20℃、1時間)で剥離長さが10mm以上になっている。また、初期接着力を小さくすることによる、養生後の接着性の低下は、Z平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂を使用することで補う。
すなわち、本発明の接着剤組成物は、環境問題を配慮した非塩素系であり、また、ポリウレタン発泡体に対して優れた接着性を示し、かつ、優れた耐あばた性も併せ持つため、自動車用内装材の接着剤として好適に使用することができる。
成形品と表皮材の接着によるあばた発生状況を示す模式図である。
本発明の接着剤における不飽和結合を有するスチレンブロック共重合体は、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体等である。これらスチレンブロック共重合体は、重合開始剤により架橋および/または重合させることで高分子量化できる。スチレンブロック共重合体の物性および性状は、目的とする諸物性により異なるため特に限定しないが、MI(メルトインデックス、200℃、5kg荷重)が15以下のものが好ましい。
本発明におけるアクリルモノマーは、シランカップリング剤と反応し得る有機基を有するものであれば適宜採用できる。具体的には、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸モノマー、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどのメタクリル酸モノマーであって、これらの群から選ばれる少なくとも1種以上を使用することができる。なお、アクリルモノマーに、更に、酢酸ビニル、アクリルニトリル、スチレン、ブタジエン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなど、シランカップリング剤と反応し得る有機基を持たないものを追加することもできる。
本発明における重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーベンゾエード、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化物、過酸化水素等の無機過酸化物、硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル等のジアゾ化合物などからなる重合開始剤を使用することができる。
重合開始剤の使用量は、通常スチレンブロック共重合体100質量部に対し0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部の範囲で添加すればよい。加熱温度および加熱時間は使用する開始剤等によって異なるが、例えば、70〜110℃で、1〜24時間、窒素置換下で、例えばトルエン等の有機溶剤中で反応させればよい。
本発明におけるアクリルモノマーと反応し得るシランカップリング剤は、スチレンブロック共重合体、アクリルモノマー、および重合開始剤を加熱撹拌することにより得られた物質のアクリルモノマーと反応性を持つ官能基を有するものであればよく、例えば、アクリルモノマーがアクリル酸グリシジルの場合は、イソシアネートシラン、アミノシランなどが挙げられる。またアクリルモノマーがアクリル酸2−ヒドロキシエチルの場合は、イソシアネートシランなどが挙げられる。具体的には、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、アミノメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランなどのメルカプトシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネートシランであって、これらの群から選ばれる少なくとも1種以上を使用することができる。これらのアクリルモノマーとシランカップリング剤の組み合わせは、目的とする硬化速度などの諸物性に応じ、1組または2組以上の組み合わせを選択して使用することができる。
ここで、スチレンブロック共重合体、アクリルモノマー、および重合開始剤を加熱撹拌することにより、スチレンブロック共重合体を高分子量化して接着特性を確保できる。
更にアクリルモノマーと反応し得るシランカップリング剤を添加することにより特異な効果が得られ、養生後の接着性が発現するものと推察するが現段階では明確ではない。
スチレンブロック共重合体および重合開始剤と加熱撹拌するアクリルモノマーは、スチレンブロック共重合体/アクリルモノマーの質量比が100/1から100/100であることが好ましく、100/1より少ない場合、すなわち、スチレンブロック共重合体量に対するアクリルモノマー量が少ない場合はシランカップリング剤を多量に用いても十分な耐熱性が得られない。一方、100/100より多い場合、すなわちアクリルモノマー量が多いと架橋密度が高くなりすぎ、接着剤の応力緩和性が悪くなるため、特に低温での接着性が低下する。
スチレンブロック共重合体、アクリルモノマー、および重合開始剤を加熱撹拌することにより得られた物質のアクリルモノマーと反応性を持つシランカップリング剤は、スチレンブロック共重合体/シランカップリング剤の質量比が100/0.1から100/50であることが好ましく、100/0.1より少ない場合(スチレンブロック共重合体量に対するシランカップリング剤量が少ない場合)は十分な耐熱性が得られない。また100/50より多い場合は架橋密度が高くなりすぎ、接着剤の応力緩和性が悪くなり、特に低温での接着性が低下する。
本発明におけるZ平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂としては、スチレンおよび/またはα―メチルスチレン樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂等が挙げられるが、スチレンブロック共重合体のスチレンブロック補強による耐熱接着性向上効果から、特にスチレンおよび/またはα―メチルスチレン樹脂の使用が望ましい。また、同様のスチレンブロック補強効果から、Z平均分子量(Mz)は、5000以上、より好ましくは10000以上である。なお、Z平均分子量(Mz)の上限は特に限定しないが、好ましくは50000以下、より好ましくは30000以下である。なお、本発明におけるZ平均分子量(Mz)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算により決定される値である。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定には、テトラヒドロフランを溶媒として、流量1.0ml/minで、日立化成社製HPLC用充填カラム「GL−A160−S」「GL−A150−S」「GL−A130−S」を連結使用して、検出器に示差屈折率計を用いた。
本発明における芳香族系粘着付与樹脂としては、スチレンおよび/またはα―メチルスチレン樹脂が好ましいのは前述のとおりである。具体的には、イーストマンケミカル社製の商品名「Kristalex1120」、「Kristalex5140」、「Plastolyn290」等を挙げることができる。なお、これらの樹脂は、2種以上を併用できる。
本発明における脂環式粘着付与樹脂としては、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、脂環式炭化水素樹脂等が挙げられるが、片面塗布接着性に必要な粘着力を得るために、テルペン樹脂、特にテルペンフェノール樹脂の使用が望ましい。
脂環式粘着付与樹脂の市販品としては、ヤスハラケミカル社製の商品名「YSレジンPX1250」、「YSレジンPX1150」、「YSレジンPX1000」、「YSレジンPX800」、「YSポリスターU130」、「YSポリスターU115」や、イーストマンケミカル社製の商品名「RegaliteR1100」や、商品名「RegaliteR1125」等が使用できる。なお、これらの樹脂は、2種以上を併用できる。
上記のZ平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂は、スチレンブロック共重合体/Z平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂の質量比が100/5から100/50であることが好ましく、より好ましくは100/15から100/40である。100/5より少ない場合は十分な耐熱性が得られない。また100/50より多い場合は粘着性が低下し、片面塗布接着性が低下する。
上記の脂環式粘着付与樹脂は、スチレンブロック共重合体/脂環式粘着付与樹脂の質量比が100/40から100/100であることが好ましく、より好ましくは100/60から100/80である。100/40より少ない場合、すなわちスチレンブロック共重合体に対する脂環式粘着付与樹脂の配合量が低い場合は粘着性が低下し、片面塗布接着性が低下する。また100/100より多い場合、すなわちすなわちスチレンブロック共重合体に対する脂環式粘着付与樹脂の配合量が高い場合は粘着性が過剰に高くなり、耐あばた性が低下する。
本発明の初期接着力のクリープ試験(荷重200g、20℃、1時間)の測定方法は、以下のとおりである。
スプレーガンを使用して、接着剤をポリオレフィン成形品上に塗布(wet塗布量:150g/m)し、60℃に設定した乾燥炉で2分間乾燥した。その後、20℃雰囲気中に1分間放置した接着剤付きのポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリックとを、プレス圧着工法(0.1MPa、10秒間)により接着した。
接着後3分以内に、20℃雰囲気中でポリウレタン発泡体付きファブリックの一端に垂直方向200g/25mmの荷重をかけ、1時間のクリープ試験を行い、剥離長さを測定した。この評価により、ポリウレタン発泡体への染み込みを簡易的に評価でき、あばたの発生とのよい相関が得られる。なお、上記評価条件においては、剥離長さ10mm以上となることで、あばたを抑制することができることが分かった。
この他に、粘着付与樹脂としては、例えば、石油樹脂、ロジン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、オレフィン樹脂、塩素化オレフィン樹脂、酢酸ビニル樹脂、およびこれらの変性樹脂等から一種以上を選択し、課題を達成する範囲内で適量を配合することができる。また、必要に応じて、反応停止剤、酸化防止剤、安定剤、着色剤、溶剤、触媒、充填剤等を配合しても良い。
次に、実施例および比較例によって本発明をさらに詳細に説明し、これら具体例の結果を表1に示すが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、文中に部とあるのは全て質量部を示す。
〔実施例1〕
窒素置換したフラスコ内でスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体「クレイトンD−1102JSZ」(クレイトンポリマージャパン社製)100部と、メタクリル酸グリシジル「アクリエステルG」(三菱レイヨン社製)10部を、トルエン300部中に投入し、80±2℃で加熱撹拌して溶解した後、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5部の溶解液を滴下して加熱撹拌を行った。フラスコ内を80±2℃に保ったままで3時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部を加えて反応を停止させた。その後、約40℃に放冷して、芳香族系粘着付与樹脂「Plastolyn290」(イーストマンケミカル社製、Z平均分子量(Mz)8340)30部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)70部、シクロヘキサン350部、メチルエチルケトン100部、アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−903」(信越化学工業社製)20部を加え、約3時間撹拌混合して接着剤(I)を得た。
〔実施例2〕
窒素置換したフラスコ内でスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体「クレイトンD−1102JSZ」(クレイトンポリマージャパン社製)100部と、メタクリル酸グリシジル「アクリエステルG」(三菱レイヨン社製)10部を、トルエン300部中に投入し、80±2℃で加熱撹拌して溶解した後、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5部の溶解液を滴下して加熱撹拌を行った。フラスコ内を80±2℃に保ったままで3時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部を加えて反応を停止させた。その後、約40℃に放冷して、芳香族系粘着付与樹脂「Kristalex5140」(イーストマンケミカル社製、Z平均分子量(Mz)12900)30部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)70部、シクロヘキサン350部、メチルエチルケトン100部、アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−903」(信越化学工業社製)20部を加え、約3時間撹拌混合して接着剤(II)を得た。
実施例1との違いは、芳香族系粘着付与樹脂を「Plastolyn290」(Z平均分子量(Mz)8340)から「Kristalex5140」(Z平均分子量(Mz)12900)に変更したものである。
〔実施例3〕
窒素置換したフラスコ内でスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体「クレイトンD−1102JSZ」(クレイトンポリマージャパン社製)100部と、メタクリル酸グリシジル「アクリエステルG」(三菱レイヨン社製)10部を、トルエン300部中に投入し、80±2℃で加熱撹拌して溶解した後、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5部の溶解液を滴下して加熱撹拌を行った。フラスコ内を80±2℃に保ったままで3時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部を加えて反応を停止させた。その後、約40℃に放冷して、芳香族系粘着付与樹脂「Kristalex5140」(イーストマンケミカル社製、Z平均分子量(Mz)12900)30部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)40部、脂環式炭化水素樹脂「RegaliteR1125」(イーストマンケミカル社製)30部、シクロヘキサン350部、メチルエチルケトン100部、アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−903」(信越化学工業社製)20部を加え、約3時間撹拌混合して接着剤(III)を得た。
実施例2のテルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」70部を、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」40部と脂環式炭化水素樹脂「RegaliteR1125」30部に変更したものである。
〔比較例1〕
窒素置換したフラスコ内でスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体「クレイトンD−1102JSZ」(クレイトンポリマージャパン社製)100部と、メタクリル酸グリシジル「アクリエステルG」(三菱レイヨン社製)10部を、トルエン300部中に投入し、80±2℃で加熱撹拌して溶解した後、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5部の溶解液を滴下して加熱撹拌を行った。フラスコ内を80±2℃に保ったままで3時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部を加えて反応を停止させた。その後、約40℃に放冷して、芳香族系粘着付与樹脂「YSレジンSX−100」(ヤスハラケミカル社製、Z平均分子量(Mz)4060)30部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)70部、シクロヘキサン350部、メチルエチルケトン100部、アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−903」(信越化学工業社製)20部を加え、約3時間撹拌混合して接着剤(IV)を得た。
実施例1の芳香族系粘着付与樹脂を「Plastolyn290」(Z平均分子量(Mz)8340)から「YSレジンSX−100」(Z平均分子量(Mz)4060)に変更したものである。
〔比較例2〕
窒素置換したフラスコ内でスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体「クレイトンD−1102JSZ」(クレイトンポリマージャパン社製)100部と、メタクリル酸グリシジル「アクリエステルG」(三菱レイヨン社製)10部を、トルエン300部中に投入し、80±2℃で加熱撹拌して溶解した後、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5部の溶解液を滴下して加熱撹拌を行った。フラスコ内を80±2℃に保ったままで3時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部を加えて反応を停止させた。その後、約40℃に放冷して、芳香族系粘着付与樹脂「Kristalex5140」(イーストマンケミカル社製、Z平均分子量(Mz)12900)30部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)110部、シクロヘキサン350部、メチルエチルケトン100部、アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−903」(信越化学工業社製)20部を加え、約3時間撹拌混合して接着剤(V)を得た。
実施例2のテルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」使用量を70部から110部に変更したものである。
〔比較例3〕
窒素置換したフラスコ内でスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体「クレイトンD−1102JSZ」(クレイトンポリマージャパン社製)100部と、メタクリル酸グリシジル「アクリエステルG」(三菱レイヨン社製)10部を、トルエン300部中に投入し、80±2℃で加熱撹拌して溶解した後、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.5部の溶解液を滴下して加熱撹拌を行った。フラスコ内を80±2℃に保ったままで3時間加熱撹拌し、停止剤としてハイドロキノン0.5部を加えて反応を停止させた。その後、約40℃に放冷して、芳香族系粘着付与樹脂「Kristalex5140」(イーストマンケミカル社製、Z平均分子量(Mz)12900)30部、テルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」(ヤスハラケミカル社製)30部、シクロヘキサン350部、メチルエチルケトン100部、アミノプロピルトリメトキシシラン「KBM−903」(信越化学工業社製)20部を加え、約3時間撹拌混合して接着剤(VI)を得た。
実施例2のテルペンフェノール樹脂「YSポリスターU130」使用量を70部から30部に変更したものである。
実施例1〜3並びに比較例1〜3で得られた接着剤を用いて、次の通り試験片を作成し、初期クリープ測定、あばた評価、剥離接着強さ測定、および耐熱クリープ測定を行った。
(1)試験片作成方法
スプレーガンを使用して、接着剤をポリオレフィン成形品上に塗布(wet塗布量:150g/m)し、60℃に設定した乾燥炉で2分間乾燥した。乾燥後、20℃雰囲気中に1分間放置したポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリックとを、プレス圧着工法(0.1MPa、10秒間)により接着した。
(2)初期クリープ測定
ポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリックを接着後3分以内に、20℃雰囲気中でポリウレタン発泡体付きファブリックの一端に垂直方向100および200g/25mmの荷重をかけ、1時間のクリープ試験を行い、剥離長さを測定した。
(3)あばた評価
ポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリックの接着5分後の外観を観察し、あばたの有無を確認した。
(4)剥離接着強さ測定
ポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリックの接着品を20℃、65%RH雰囲気中に24時間養生し、23℃雰囲気中での引張試験機による180°剥離接着強さを測定した(引張り速度:200mm/min)。
(5)耐熱クリープ測定
ポリオレフィン成形品とポリウレタン発泡体付きファブリックの接着品を20℃、65%RH雰囲気中に24時間養生し、80℃雰囲気中でポリウレタン発泡体付きファブリックの一端に垂直方向100g/25mmの荷重をかけ、24時間のクリープ試験を行い、剥離長さを測定した。
なお、(2)初期クリープ、(4)剥離接着強さ、(5)耐熱クリープの評価における破壊状態が「ポリウレタン発泡体側からの界面破壊」の場合は「A」、「ポリウレタン発泡体の材質破壊」の場合は「B」とした。
また、(3)あばた評価で「あばた無し」の場合は「○」、「あばた有り」の場合は「×」とした。
Figure 2016065157
実施例1〜3の試料では、耐あばた性及び接着特性が良好な結果が得られた。
比較例1(芳香族樹脂のZ平均分子量(Mz)が5000未満)では初期クリープは良好であるが、耐熱クリープが低下した。一方、比較例2(脂環式粘着付与樹脂量が100質量部超え)では初期クリープ、耐熱クリープとも良好であるが、図1の模式図に示したようにファブリック側表面にあばた(凹凸状の外観不良)が発生している。また、脂環式粘着付与樹脂量が40質量部より少ない比較例3ではあばたは見られないが、耐熱クリープが低下している。
1:ファブリック、2:ポリウレタン発泡体、3:接着剤、4:ポリオレフィン成形品

Claims (5)

  1. 不飽和結合を有するスチレンブロック共重合体、アクリルモノマー、および重合開始剤を加熱撹拌して得られた物質に、アクリルモノマーと反応し得るシランカップリング剤を添加した組成物を主成分とし、更にZ平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂、および脂環式粘着付与樹脂を配合した接着剤組成物。
  2. 前記脂環式粘着付与樹脂が、テルペン系樹脂を含む請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記スチレンブロック共重合体100質量部に対し、前記Z平均分子量(Mz)5000以上の芳香族系粘着付与樹脂を5〜50質量部、前記脂環式粘着付与樹脂を40〜100質量部含む請求項1または2に記載の接着剤組成物。
  4. 前記芳香族系粘着付与樹脂が、スチレンおよび/またはα―メチルスチレンを成分としてなるものである請求項1〜3いずれかに記載の接着剤組成物。
  5. 初期接着力として、クリープ試験(荷重200g、20℃、1時間)での剥離長さが、10mm以上である請求項1〜4いずれかに記載の接着剤組成物。
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