JP2016064789A - アームストッパ機構実装装置、及び、当該アームストッパ機構実装装置を用いるステアリング装置 - Google Patents

アームストッパ機構実装装置、及び、当該アームストッパ機構実装装置を用いるステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】出力軸にかかる曲げ荷重を抑制すると共に、ハウジングの内部の密閉性を確認する。【解決手段】出力軸22と、内部の密閉性の検査に用いるための孔が形成されたハウジング113と、孔を封止すると共に、密閉性の検査時に孔から取り外すことができる封止部材と、ステアリングアーム161及びストッパ162によって構成されたアームストッパ機構160と、を有し、ステアリングアームは、出力軸22が嵌め込まれる出力軸用孔と、タイロッド8がそれぞれ取り付けられる2つのタイロッド用孔172と、ストッパに突き当てられる2つの突当面176と、を備えており、ストッパは、2つの当接面186を備えており、ストッパの2つの当接面同士のなす角度θst1は、ステアリングアームの2つの突当面同士のなす角度θar1よりも大きく、かつ、90°以上である。【選択図】図7

Description

本発明は、タイロッドが取り付けられているステアリングアームの回動角度を規制するアームストッパ機構を実装するアームストッパ機構実装装置、及び、当該アームストッパ機構実装装置を用いるステアリング装置に関する。
例えば、ATV(All Terrain Vehicle;全地形対応車)等の鞍乗型車両は、ステアリング装置(特に、電動パワーステアリング装置)がハンドル側の操舵軸と車輪(前輪)側の操舵部材との間に介装されている。電動パワーステアリング装置は、運転者がハンドルに加える操舵力を電動モータの発生トルクによってアシストする装置である。
電動パワーステアリング装置は、入力軸やトーションバー、出力軸等の部材を内蔵している。入力軸は、ハンドル側の操舵軸に連結されている。トーションバーは、入力軸と出力軸とを連結している。出力軸には、ステアリングアームが取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
ステアリングアームは、車輪(前輪)側の操舵部材である。ステアリングアームは、出力軸を中心にして回動する構成になっている。ステアリングアームには、タイロッドが取り付けられるタイロッド用孔が設けられている。タイロッドには、車輪が連結されている。
電動パワーステアリング装置は、運転者がハンドルを右周り方向又は左周り方向の最大転舵角度以上に回動させようとした場合に、車両が横転しないように、ハンドルの回動を規制する必要がある。また、運転者の操舵によらなくても、悪路走行時に、路面の突起物(凸部)等により、車輪(前輪)を通して、外力が電動パワーステアリング装置及びハンドルに入力されることによって、ハンドルが最大転舵角度以上に回動しようとする場合がある。この場合にも、電動パワーステアリング装置は、車両が横転しないように、ハンドルの回動を規制する必要がある。電動パワーステアリング装置は、そのための機構として、ストッパでステアリングアームの回動角度を規制するアームストッパ機構が設けられている。
ストッパは、電動パワーステアリング装置のハウジングの下面側から下方向に突出するように設けられている。運転者がハンドルを右周り方向又は左周り方向の最大転舵角度以上に回動させようとする場合や車輪(前輪)を通して外力が入力されることによってハンドルが最大転舵角度以上に回動しようとする場合に、ステアリングアームに設けられた突当面がストッパの当接面に突き当たる。これにより、アームストッパ機構は、ストッパでステアリングアームの回動角度を規制し、これに伴って、ハンドルの回動を規制する。
このような電動パワーステアリング装置は、出力軸にかかる曲げ荷重が大きくなると、出力軸を支持している軸受やその周囲のハウジングに過大な負荷がかかることがある。したがって、電動パワーステアリング装置は、出力軸にかかる曲げ荷重を抑制することが望ましい。
特開2007−196927号公報(図2)
しかしながら、従来の電動パワーステアリング装置は、例えば、以下の(1)及び(2)の課題があった。
(1)従来の電動パワーステアリング装置は、以下に説明するように、従来のアームストッパ機構が出力軸にかかる曲げ荷重を抑制することを考慮した構成になっていないため、比較的大きな曲げ荷重が出力軸にかかる場合がある、という課題があった。
例えば、ステアリングアームの片側の突当面とストッパの片側の当接面とが突き当たっている場合に、出力軸にかかり出力軸を曲げようとする曲げ荷重ベクトルは、タイロッドを介して車輪側から入力される入力荷重ベクトルと、ストッパからステアリングアームの突当面にかかる突当荷重ベクトルとを合成した合成ベクトルの値となる。
そのため、曲げ荷重ベクトルは、入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度が小さくなる程に、値が増大し、逆に、入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度が大きくなる程に、値が低下する傾向にある。
したがって、曲げ荷重ベクトルは、例えば、入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度が鋭角(0〜90°未満)になっていると、入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとを仮に直交させたときの合成ベクトルの値よりも大きな値になる。一方、曲げ荷重ベクトルは、入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度が鈍角(90〜180°)になっていると、入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとを仮に直交させたときの合成ベクトルの値以下の値になる。
なお、入力荷重ベクトルの方向は、ステアリングアームの突当面とストッパの当接面とが当接している場合において、タイロッド用孔に取り付けられたタイロッドの取付方向によって定まる。また、突当荷重ベクトルの方向は、ステアリングアームの突当面(又は、ストッパの当接面)に対して垂直な方向となる。そして、突当荷重ベクトルがかかる位置は、ステアリングアームの突当面とストッパの当接面とが当接する部位の中心位置(以下、「突当中心位置」と称する)となる。
ここで、車両の幅方向の中心点を通って車両の前後方向に延伸する仮想上の直線を「車両全体の中心線」とし、2つの当接面に沿って仮想的に配置した直線同士が交差する車両全体の中心線上の点を「当接面の起点」として説明する。
ところで、従来のアームストッパ機構は、ストッパの2つの当接面同士のなす角度(2つの当接面の間の角度であって、ストッパの内部に形成される角度(例えば、図26(b)に示す角度θst参照))がステアリングアームの2つの突当面同士のなす角度(2つの突当面の間の角度であって、ステアリングアームの内部に形成される角度(例えば、図25(b)に示す角度θar参照))よりも小さくなるように、例えば、ステアリングアームの2つの突当面同士のなす角度が180°に設定されており、また、ストッパの2つの当接面同士のなす角度が90°に設定されていた。
従来のアームストッパ機構は、ストッパの2つの当接面同士のなす角度が90°に設定されているため、2つの突当中心位置が「当接面の起点」を中心にして「車両全体の中心線」から左右に45°の位置に設けられている。
このような従来のアームストッパ機構は、ステアリングアームの片側の突当面とストッパの片側の当接面とが突き当たっている場合に、突当荷重ベクトルが、「車両全体の中心線」から45°の方向でその突当中心位置にかかる。また、従来のアームストッパ機構は、タイロッドの取付方向の関係により、入力荷重ベクトルが、突当荷重ベクトルとのなす角度が鋭角(0〜90°未満)となる方向で、タイロッド用孔の周囲にかかる(図27参照)。
このような従来のアームストッパ機構は、前記したような入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度を考慮した構成になっていない。そのため、従来のアームストッパ機構を用いる従来の電動パワーステアリング装置は、出力軸にかかる曲げ荷重が比較的に大きくなる場合があり、この場合に、出力軸を支持している軸受やその周囲のハウジングに過大な負荷がかかることがあった。
この点について、本発明の発明者は、曲げ荷重ベクトルが入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとの合成ベクトルであるので、入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとが互いを打ち消し合うように作用させる構成にすれば、曲げ荷重を抑制することができると考えた。
そして、本発明の発明者は、ストッパの2つの当接面同士のなす角度とステアリングアームの2つの突当面同士のなす角度との関係が従来のアームストッパ機構での関係の逆になるように(すなわち、ストッパの2つの当接面同士のなす角度が、ステアリングアームの2つの突当面同士のなす角度よりも大きくなるように)、アームストッパ機構を構成するとともに、さらに、ストッパの2つの当接面同士のなす角度が従来のアームストッパ機構の角度(90°)以上に設定されているように、アームストッパ機構を構成すれば、曲げ荷重を抑制することができると考えた。
(2)また、従来の電動パワーステアリング装置は、以下に説明するように、ハウジングの内部の密閉性を検査する手段を有していないため、水やダスト、泥等の飛散物がハウジングの内部に侵入する可能性がある、という課題があった。
一般に、電動パワーステアリング装置のハウジングは、複数のケーシング部材によって構成されている。各ケーシング部材は、密閉された空間がハウジングの内部に形成されるように、互いの合わせ面で向かい合わせられており、その状態でボルト等によって締結されている。ハウジングの内部には、入力軸やトーションバー、出力軸によって構成された回転軸の中間部分が収納されている。ケーシング部材とケーシング部材との間やケーシング部材と回転軸との間は、シート状のシール材やOリング、オイルシール等のシール部材によって封止されている。
ところで、従来の電動パワーステアリング装置は、ハウジングの内部の密閉性を検査する手段を有していない。そのため、従来の電動パワーステアリング装置は、ハウジングの内部の空間が十分に密閉されていない場合に、水やダスト、泥等の飛散物がハウジングの内部に侵入する可能性があった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、ステアリング装置の一部分を構成する装置であって、出力軸にかかる曲げ荷重を抑制するアームストッパ機構を実装すると共に、ハウジングの内部の密閉性を検査することができるアームストッパ機構実装装置を提供すること、及び、当該アームストッパ機構実装装置を用いるステアリング装置を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、第1発明は、アームストッパ機構実装装置であって、車輪に向けて操舵力を出力する出力軸と、内部の密閉性の検査に用いるための孔が形成され、かつ、前記出力軸を回転可能に収納するハウジングと、前記孔を封止すると共に、密閉性の検査時に前記孔から取り外すことができる封止部材と、前記ハウジングの下面側で前記出力軸を中心にして回動し、かつ、車輪が連結される2つのタイロッドが取り付けられるステアリングアーム、及び、前記出力軸の周囲に設けられ、前記ステアリングアームの回動角度を規制するストッパによって構成されたアームストッパ機構と、を有し、前記ステアリングアームは、中立状態において、前記出力軸を通って車両の前後方向に延伸する仮想上の直線を中心線とし、前記中心線上に設けられ、前記出力軸が嵌め込まれる出力軸用孔と、前記中心線の左右の位置でかつ前記出力軸用孔よりも後方の位置に設けられ、前記タイロッドがそれぞれ取り付けられる2つのタイロッド用孔と、前記中心線の左右の位置でかつ前記出力軸用孔よりも後方の位置に設けられ、前記ストッパに突き当てられる2つの突当面と、を備えており、前記ストッパは、前記中心線の左右の位置でかつ前記ステアリングアームの前記突当面の回動方向上の位置に設けられ、前記突当面にそれぞれ当接する2つの当接面を備えており、前記ストッパの前記2つの当接面同士のなす角度は、前記ステアリングアームの前記2つの突当面同士のなす角度よりも大きく、かつ、90°以上である構成とする。
曲げ荷重ベクトルは、入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとの合成ベクトルである。そのため、曲げ荷重は、入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとが互いを打ち消し合うように作用させれば、抑制することができる。入力荷重ベクトルと突当荷重ベクトルとが互いを打ち消し合う構成は、入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度を大きくすることによって実現される。入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルの方向とのなす角度を大きくする構成は、ステアリングアームの中心線と突当面とのなす角度(ステアリングアームの中心線と突当面との間の角度であって、ステアリングアームの内部に形成される角度、例えば、図8(b)に示す角度θ176)を小さくすることによって、また、これに相対して、ストッパの中心線と当接面とのなす角度(ストッパの中心線と当接面との間の角度であって、ストッパの内部に形成される角度、例えば、図9(b)に示す角度θ186)を大きくすることによって、実現することができる。
第1発明に係るアームストッパ機構実装装置のアームストッパ機構は、ストッパの2つの当接面同士のなす角度が、ステアリングアームの2つの突当面同士のなす角度よりも大きく、かつ、90°以上に設定されている。このアームストッパ機構は、このような構成により、入力荷重ベクトルの方向と突当荷重ベクトルとが互いを打ち消し合うように作用させることができる。その結果、このアームストッパ機構は、出力軸にかかる曲げ荷重ベクトルの値を抑制することができ、もって、出力軸にかかる曲げ荷重を抑制することができる。これにより、このアームストッパ機構は、出力軸を支持している軸受やその周囲のハウジングにかかる負荷を低減することができる。
また、第1発明に係るアームストッパ機構実装装置のハウジングには、内部の密閉性の検査に用いるための孔が形成されている。このアームストッパ機構実装装置は、孔を介して、ハウジングの内部の密閉性を検査することができる。
また、孔は、ハウジングの内部の密閉性が検査されると、封止部材によって封止される。これによって、このアームストッパ機構実装装置は、ハウジングの内部の密閉性が確保された状態(つまり、ハウジングの防水性能及び防塵性能が確保された状態)になっている。そのため、このアームストッパ機構実装装置は、水やダスト、泥等の飛散物がハウジングの内部に侵入することを防止することができる。
第1発明に係るアームストッパ機構実装装置は、好ましくは、前記孔の位置は、前記ハウジングの側面であるとよい。
この構成のアームストッパ機構実装装置は、水やダスト、泥等の飛散物がハウジングの内部に侵入することを効率よく防止することができる。
また、第1発明に係るアームストッパ機構実装装置は、好ましくは、前封止部材は、液体を通過させずに気体を通過させる通気機構を備えている構成であるとよい。
この構成のアームストッパ機構実装装置は、仮に、ハウジングが熱を持つことによって、ハウジングの内部の空気が膨張するようなことがあっても、膨張した分の空気をハウジングの外部に排出することができる。そのため、この構成のアームストッパ機構実装装置は、空気の膨張による悪影響(例えば、高い負荷が、シール部材等の比較的耐圧性の低い部品にかかる等)が発生することを防止することができる。
また、第2発明は、ステアリング装置であって、第1発明に係るアームストッパ機構実装装置と、前記ハウジングの上部をカバーするアッパーホルダーを含む、前記アームストッパ機構実装装置に取り付けられた取付部材と、を有する構成とする。この構成のステアリング装置は、ハウジングの上部部分やハウジングの上部に配置された部材(例えば、出力軸に連結された入力軸等)を保護することができる。
又は、第2発明は、ステアリング装置であって、第1発明に係るアームストッパ機構実装装置と、モータと、前記モータの発生トルクを前記出力軸に伝達する伝達機構と、を有する構成としてもよい。この構成のステアリング装置は、伝達機構を介して、モータの発生トルクを出力軸に伝達することができる。
又は、第2発明は、ステアリング装置であって、第1発明に係るアームストッパ機構実装装置と、操舵者による操舵力を前記出力軸に伝達する操舵機構と、を有する構成としてもよい。この構成のステアリング装置は、操舵者による操舵力を出力軸に伝達することができる。
しかも、第2発明に係るステアリング装置は、第1発明に係るアームストッパ機構実装装置を有しているため、出力軸にかかる曲げ荷重を抑制することができる。これにより、このステアリング装置は、操縦性を向上させることができる。
また、このステアリング装置は、孔を介して、ハウジングの内部の密閉性を検査することができる。これにより、このステアリング装置は、水やダスト、泥等の飛散物がハウジングの内部に侵入することを防止することができる。
本発明によれば、出力軸にかかる曲げ荷重を抑制すると共に、ハウジングの内部の密閉性を検査することができる。
鞍乗型車両の概略構成を示す模式図である。 側面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構が設けられた電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 第1実施形態に係るアームストッパ機構が設けられた電動パワーステアリング装置の内部の概略構成図である。 上面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構のステアリングアームと前輪との間の概略構成図である。 下面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構のステアリングアームと前輪との動作関係を模式的に示す説明図である。 第1実施形態に係るアームストッパ機構のステアリングアームにかかる荷重ベクトルの説明図である。 下面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構の概略構成図である。 下面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構のステアリングアームの概略構成図である。 下面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構のストッパの概略構成図である。 第1実施形態に係るアームストッパ機構のステアリングアームの各部位の理想的な構成を示す模式図である。 第1実施形態に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトルの説明図である。 側面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構実装装置の概略構成図である。 測定用孔の形成位置の説明図(1)である。 測定用孔の形成位置の説明図(2)である。 測定用孔の形成位置の説明図(3)である。 ハウジングの内部の密閉性の検査方法の説明図である。 第1実施形態に用いるカバー部材の概略構成図である。 側面方向から見た、第1実施形態に用いるカバー部材の概略断面図である。 下面方向から見た、第2実施形態に係るアームストッパ機構の概略構成図である。 下面方向から見た、第2実施形態に係るアームストッパ機構のステアリングアームの概略構成図である。 下面方向から見た、第2実施形態に係るアームストッパ機構のストッパの概略構成図である。 第2実施形態に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトルの説明図である。 側面方向から見た、比較例に係るアームストッパ機構が設けられた電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 下面方向から見た、比較例に係るアームストッパ機構の概略構成図である。 下面方向から見た、比較例に係るアームストッパ機構のステアリングアームの概略構成図である。 下面方向から見た、比較例に係るアームストッパ機構のストッパの概略構成図である。 比較例に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトルの説明図である。 入力荷重ベクトル及び突当荷重ベクトルと曲げ荷重ベクトルとの関係を示す模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
ここでは、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、及び、「右」の方向は、車両の向きを基準にしているものとする。なお、図面の中には、車両の下側方向から見た構成の図面がある。それらの図面では、「左」及び「右」の方向があたかも逆になっているかのように見える。しかしながら、「左」及び「右」の方向は、車両の下側方向から見た構成における方向であるため、図面に示す通りである。
≪第1実施形態≫
以下、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160(図2参照)の構成について説明する。ここでは、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160の特徴を分かり易く説明するために、以下の順序で、説明する。
1:鞍乗型車両及び電動パワーステアリング装置の概略構成
2:ステアリングアームと車輪(前輪)との間の概略構成
3:ステアリングアームにかかる荷重ベクトル
4−1:比較例に係るアームストッパ機構の構成
4−2:比較例に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトル
5:入力荷重ベクトル及び突当荷重ベクトルと曲げ荷重ベクトルとの関係
6−1:第1実施形態に係るアームストッパ機構の構成
6−2:第1実施形態に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトル
<1:鞍乗型車両及び電動パワーステアリング装置の概略構成>
まず、図1を参照して、鞍乗型車両100の概略構成を説明する。図1は、鞍乗型車両100の概略構成を示す模式図である。鞍乗型車両100は、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160が設けられている電動パワーステアリング装置101を搭載する車両である。
図1に示すように、鞍乗型車両100は、バギー車やスノーモービル等のATV(All Terrain Vehicle;全地形対応車)として用いられる車両であり、操舵システム1001を有している。操舵システム1001は、バーハンドル2と、ハンドルステー3と、操舵軸4と、左右のタイロッド8と、左右の車輪(前輪)9と、電動パワーステアリング装置(ステアリング装置)101と、を備えている。
操舵システム1001においては、舵取用のハンドルであるバーハンドル2が設けられるハンドルステー3が、操舵軸4に固定されている。操舵軸4は、車体側の支持部材(不図示)に回転可能に支持されている。そして、操舵軸4と、左右の車輪(前輪)9に連結される左右のタイロッド8との間に、電動パワーステアリング装置101が介装されている。電動パワーステアリング装置101は、運転者がバーハンドル2に加える操舵力を電動モータ24の発生トルクによりアシストする装置である。
電動パワーステアリング装置101は、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160(図2参照)を備えている。アームストッパ機構160は、ステアリングアーム161とストッパ162と、を備え、ストッパ162でステアリングアーム161の回動角度を規制する機構である。
次に、図2及び図3を参照して、電動パワーステアリング装置101の概略構成を説明する。図2は、側面方向から見た、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160が設けられた電動パワーステアリング装置101の概略構成図である。図3は、電動パワーステアリング装置101の内部の概略構成図である。
図2に示すように、電動パワーステアリング装置101は、入力軸21やトーションバー27(図3参照)、出力軸22、軸受31,32A,32B(図3参照)等の部材を内蔵している。
図3に示すように、入力軸21、トーションバー27及び出力軸22は、同一の中心軸CL上に配置されている。入力軸21の上部部分は、ジョイント5を介してハンドル側の操舵軸4に連結されている。一方、入力軸21の下部部分は、中空状に形成されており、トーションバー27の上部部分が挿入されている。トーションバー27は、捻るときの反発力を利用した棒状のばね部材である。トーションバー27の上端部は、入力軸21の中空部の内面とセレーション結合されている。また、出力軸22の上部部分は、中空状に形成されており、トーションバー27の下部部分が挿入されている。トーションバー27の下端部は、出力軸22と連結ピンにより連結されている。このようにして、トーションバー27は、入力軸21と出力軸22とを連結している。
電動パワーステアリング装置101のハウジング113は、上から順に第1ハウジング113aと第2ハウジング113bと第3ハウジング113cとの3つのケーシング部材によって構成されている。
第1ハウジング113aは、第2ハウジング113bの上方を覆うように、ドーム状に形成されたケーシング部材である。第1ハウジング113aは、天井部分よりも底部分の方が大きな形状になっており、また、内部に入力軸21を収納することができるように、中空な構成になっている。第1ハウジング113aの天井部分には、入力軸21を通すための開口部H0113aが形成されている。
第2ハウジング113bは、筒状に形成されたケーシング部材である。第2ハウジング113bは、内部にウォームギヤ119aやウォームホイール119b、出力軸22の上部部分等を収納することができるように、中空な構成になっている。ウォームギヤ119a及びウォームホイール119bは、電動モータ24の発生トルクを出力軸22に伝達機構である。電動モータ24は、回転軸118が第2ハウジング113bの内部に挿入された状態で第2ハウジング113bの外部に取り付けられている。電動モータ24の回転軸118には、継手(不図示)を介して、ウォームギヤ119aが結合されている。ウォームギヤ119aは、ウォームホイール119bに噛合している。ウォームホイール119bは、出力軸22に固定されている。電動パワーステアリング装置101は、バーハンドル2(図1参照)に操舵トルクが加えられた際に、トーションバー27がねじれることにより生じる入力軸21と出力軸22との回転方向の変位に基づいて操舵トルクをトルクセンサによって検出し、検出された操舵トルクの値に応じて電動モータ24を駆動する。これにより、電動パワーステアリング装置101は、ウォームギヤ119a及びウォームホイール119bからなる伝達機構を介して、電動モータ24の発生トルクを出力軸22に伝達する。その結果、電動パワーステアリング装置101は、運転者がバーハンドル2(図1参照)に加える操舵力を電動モータ24の発生トルクによってアシストすることができる。
第3ハウジング113cは、第2ハウジング113bの下方を覆うように、略U字状に形成されたケーシング部材である。したがって、第3ハウジング113cは、天井部分よりも底部分の方が小さな形状になっており、また、内部に出力軸22の下部部分を収納することができるように、中空な構成になっている。第3ハウジング113cの天井部分には、第2ハウジング113bの底部分の形状に対応して、フランジが形成されている。また、第3ハウジング113cの底部分には、出力軸22を通すための開口部H0113cが形成されている。
第1ハウジング113aと第2ハウジング113bと第3ハウジング113cとは、密閉された空間がハウジング113の内部に形成されるように、互いの合わせ面で向かい合わせられている。
第1ハウジング113aと第2ハウジング113bとの間には、薄い環状のシール材114aが配置されている。これにより、第1ハウジング113aと第2ハウジング113bとの間は、シールされている。第1ハウジング113aと第2ハウジング113bとは、その状態でボルト117aによって締結されている。
また、第2ハウジング113bと第3ハウジング113cとの間には、薄い環状のシール材114bやOリング116が配置されている。これにより、第2ハウジング113bと第3ハウジング113cとの間は、シールされている。第2ハウジング113bと第3ハウジング113cとは、その状態でボルト117bによって締結されている。
また、第1ハウジング113aの開口部H0113aと入力軸21との間には、オイルシール115aが配置されている。また、第3ハウジング113cの開口部H0113cと出力軸22との間には、オイルシール115bが配置されている。
ハウジング113の内部は、シール材114a,114bやオイルシール115a,115b、Oリング116等のシール部材によって密閉された状態になっている。ハウジング113は、水やダスト、泥等の飛散物が内部に侵入しないように、内部の密閉性の検査を行うことが好ましい。
入力軸21は、軸受31によって回動自在に支持されている。一方、出力軸22は、軸受32A,32Bによって回動自在に支持されている。軸受31は、第1ハウジング113aの中に嵌め込まれている。軸受32Aは、第2ハウジング113bの中に嵌め込まれている。軸受32Bは、第3ハウジング113cの中に嵌め込まれている。出力軸22の下端付近には、ステアリングアーム161が取り付けられている。
ステアリングアーム161は、車輪(前輪)9側の操舵部材である。ステアリングアーム161には、車輪9が連結されるタイロッド8が取り付けられている。タイロッド8は、車両の幅方向に延在して配置されており、その一端が車両の幅方向の中央付近でステアリングアーム161に連結され、他端が車輪(前輪)9に連結されている。ステアリングアーム161は、出力軸22にスプライン嵌合されており、出力軸22を中心にして回動する構成になっている。
電動パワーステアリング装置101は、運転者がバーハンドル2を右周り方向又は左周り方向の最大転舵角度以上に回動させようとした場合や、悪路走行時に、路面の突起物(凸部)等により、車輪(前輪)9を通して外力が入力されることによってバーハンドル2が最大転舵角度以上に回動しようとする場合に、車両が横転しないように、バーハンドル2の回動を規制する必要がある。電動パワーステアリング装置101は、そのための機構として、前記したアームストッパ機構160を備えている。
ストッパ162は、電動パワーステアリング装置101のハウジング113(第3ハウジング113c)の下面側から下方向に突出すると共に出力軸22の周囲に設けられている。アームストッパ機構160は、運転者がバーハンドル2を右周り方向又は左周り方向の最大転舵角度以上に回動させようとする場合や車輪(前輪)9を通して外力が入力されることによってバーハンドル2が最大転舵角度以上に回動しようとする場合に、ステアリングアーム161に設けられた突当面176(図8(a)参照)がストッパ162の当接面186a(図9(a)参照)に突き当たる。これにより、アームストッパ機構160は、ストッパ162でステアリングアーム161の回動角度を規制し、これに伴って、バーハンドル2の回動を規制する。
<2:ステアリングアームと車輪(前輪)との間の概略構成>
次に、図4を参照して、ステアリングアーム161と車輪(前輪)9との間の概略構成を説明する。図4は、上面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構160のステアリングアーム161と車輪(前輪)9との間の概略構成図である。
図4に示すように、車輪(前輪)9は、前輪懸架装置501によって車体500に懸架されている。前輪懸架装置501は、車体フレーム500に上端が連結され下方へ延びるフロントクッション507と、フロントクッション507の下部から下方へ延びるナックル支持部材502と、車幅方向に延びナックル支持部材502の下部を車体フレーム500に連結するロアアーム503と、ナックル支持部材502にキングピン軸線504廻りに回転自在に取付けられ車輪(前輪)9を支えるナックル505と、車幅方向に延びナックル505をキングピン軸線504廻りに回転させるタイロッド8とからなる。ナックル505には、ドライブシャフト506を通す孔が設けられている。ドライブシャフト506は、車軸510廻りに車輪(前輪)9を回転駆動する。
次に、図5を参照して、ステアリングアーム161と車輪(前輪)9との動作関係を説明する。図5は、下面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構160のステアリングアーム161と車輪(前輪)9との動作関係を模式的に示す説明図である。
図5(a)は、バーハンドル2を回動させていない場合(すなわち、バーハンドル2を中立状態に維持して、鞍乗型車両100を直進させている場合)の状態を示している。一方、図5(b)は、バーハンドル2を左周り方向に最大転舵角度分だけ回動させた場合(すなわち、鞍乗型車両100を最大左旋回させた場合)の状態を示している。
図5(a)と図5(b)との違いから明らかなように、バーハンドル2を左周り方向に最大転舵角度分だけ回動させた場合(図5(b)参照)に、ステアリングアーム161は、出力軸22を中心にして左周り方向に回動する。このとき、右側のタイロッド8が右側の車輪(前輪)9を左方向に押し、左側のタイロッド8が左側の車輪(前輪)9を左方向に引っ張る。その結果、2つの車輪(前輪)9が左方向に向く。また、このとき、ステアリングアーム161の右側の突当部176がストッパ162の右側の当接部186と衝突する(図7及び図11参照)。
なお、仮に、バーハンドル2を右周り方向に最大転舵角度分だけ回動させた場合に、ステアリングアーム161は、出力軸22を中心にして右周り方向に回動する。このとき、右側のタイロッド8が右側の車輪(前輪)9を右方向に押し、左側のタイロッド8が左側の車輪(前輪)9を右方向に引っ張る。その結果、2つの車輪(前輪)9が右方向に向く。また、このとき、ステアリングアーム161の左側の突当部176がストッパ162の左側の当接部186と衝突する。
<3:ステアリングアームにかかる荷重ベクトル>
鞍乗型車両100は、ステアリングアーム161の突当部176がストッパ162の当接部186と衝突している状態(図5(b)参照)で、入力荷重が外部からステアリングアーム161に入力されることがある(図6参照)。
仮に、鞍乗型車両100は、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160が設けられた電動パワーステアリング装置101ではなく、例えば、後記する比較例に係るアームストッパ機構60が設けられた電動パワーステアリング装置1(図23及び図24参照)を搭載している場合に、比較例に係るアームストッパ機構60が出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することを考慮した構成になっていない(後記する<5:入力荷重ベクトル及び突当荷重ベクトルと曲げ荷重ベクトルとの関係>の章参照)ため、比較的大きな曲げ荷重が出力軸22にかかることがある。その結果、この場合に、出力軸22を支持している軸受32A,32B(図3参照)や、トーションバー27を介して出力軸22に連結されている入力軸21を支持している軸受31(図3参照)、それらの周囲のハウジング113(図3参照)に過大な負荷がかかる可能性がある。
以下、図6を参照して、ステアリングアーム161にかかる荷重ベクトルについて説明する。図6は、ステアリングアーム161にかかる荷重ベクトルの説明図である。図6は、鞍乗型車両100の以下のような状態を示している。
すなわち、鞍乗型車両100は、悪路を走行することにより、激しく上下動する場合があり、場合によっては、車輪(前輪)9が路面から跳ね上がる(離れる)ときがある。そして、車輪(前輪)9が路面から跳ね上がる直前又は跳ね上がった直後のタイミングで、例えば、図6に示すように、運転者がバーハンドル2を左周り方向に最大転舵角度分だけ回動させると、左右の車輪(前輪)9は、側面方向から着地する。このとき、例えば、左側の車輪(前輪)9の側面の後方が岩等の硬い突起物511に衝突すると、左側の車輪(前輪)9が突起物511から強い反力を受ける。図6は、このときの鞍乗型車両100の状態を示している。
このとき、強い反力は、左側の車輪(前輪)9及び左側のタイロッド8を介して、入力荷重ベクトルWhとして、ステアリングアーム161の左側のタイロッド用孔172(図7及び図8(a)参照)に入力される。
また、このとき、ステアリングアーム161の右側の突当部176がストッパ162の右側の当接部186と衝突しているため、右側の当接部186に対して垂直な方向の突当荷重ベクトルWbが右側の当接部186から右側の突当部176に入力される。
なお、ステアリングアーム161の突当部176がストッパ162の当接部186と衝突していない状態において、車輪(前輪)9が突起物511と衝突することにより、ステアリングアーム161の突当部176がストッパ162の当接部186と衝突する場合も、ステアリングアーム161にかかる荷重ベクトルは、図6に示す状態と同様である。
また、車輪(前輪)9が路面から跳ね上がる直前又は跳ね上がった直後のタイミングで、運転者がバーハンドル2を右周り方向に最大転舵角度分だけ回動させたときは、入力荷重ベクトルWh及び突当荷重ベクトルWbが、図6に示す状態に対して、左右で逆の状態になる。すなわち、入力荷重ベクトルWhがステアリングアーム161の右側のタイロッド用孔172(図7及び図8(a)参照)に入力され、一方、突当荷重ベクトルWbが左側の当接部186から左側の突当部176に入力される。
<4−1:比較例に係るアームストッパ機構の構成>
次に、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160の特徴を分かり易く説明するために、図23〜図26を参照して、比較例に係るアームストッパ機構60の構成を説明する。図23は、側面方向から見た、比較例に係るアームストッパ機構60が設けられた電動パワーステアリング装置1の概略構成図である。図24は、下面方向から見たアームストッパ機構60の概略構成図である。図25は、下面方向から見たアームストッパ機構60のステアリングアーム61の概略構成図である。図26は、下面方向から見たアームストッパ機構60のストッパ62の概略構成図である。
図23に示す比較例に係る電動パワーステアリング装置1は、本第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置101と同様の装置であり、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160の代わりに、比較例に係るアームストッパ機構60がハウジング13の下面側に設けられている。
図24は、下面方向から見た、アームストッパ機構60の構成を示している。図24に示すように、アームストッパ機構60は、出力軸22を中心にして回動するステアリングアーム61を備えている。
図24に示す例では、アームストッパ機構60は、ステアリングアーム61に設けられた突当面76a,76b(図25参照)同士のなす角度θarが、180°に設定されている。また、ストッパ62に設けられた当接面86a,86b(図26参照)同士のなす角度(2つの当接面86a,86bの間の角度であって、ストッパ62の内部に形成される角度)θstが、90°に設定されている。また、ステアリングアーム61の右周り方向の最大転舵角度及び左周り方向の最大転舵角度の合計角度θdrが、90°(すなわち、右周り方向の最大転舵角度が45°で、かつ、左周り方向の最大転舵角度が45°)に設定されている。
図25は、ステアリングアーム61の具体的な構成を示している。図25(a)は、ステアリングアーム61の各部位の構成を示しており、図25(b)は、ステアリングアーム61の各部位の配置位置を示している。
ステアリングアーム61のタイロッド8が取り付けられる部位(以下、「本体」と称する)は、図23に示すように、全体が板状に形成されている。
そして、図25に示すように、ステアリングアーム61は、1つの出力軸用孔71と2つのタイロッド用孔72a,72bとが設けられている。出力軸用孔71は、出力軸22が嵌め込まれる円形孔である。タイロッド用孔72a,72bは、タイロッド8が取り付けられる円形孔である。以下、タイロッド用孔72a,72bを総称する場合に「タイロッド用孔72」と称する。
出力軸用孔71は、その内部に出力軸22が嵌め込まれることによって、その中心点が出力軸22の中心点O22と一致した状態になる。以下、出力軸用孔71の中心点を「中心点O22」と称する場合がある。
タイロッド用孔72a,72bは、ステアリングアーム61の中心線L61の左右の均等な位置に配置されている。図25に示す例では、タイロッド用孔72a,72bは、それぞれの中心点O72が、出力軸用孔71の中心点O22から後方側に距離T72の位置で、かつ、ステアリングアーム61の中心線L61から左右に距離H72の位置に配置されている。
なお、ここでは、「ステアリングアーム61の中心線L61」が出力軸用孔71の中心点O22の上を通って前後方向に延伸する仮想上の直線であるものとして説明する。「ステアリングアーム61の中心線L61」は、バーハンドル2の転舵角度が中立状態の0°になっている場合に、後記する「ストッパ62の中心線L62(図26参照)」と一致した状態になる。その「ストッパ62の中心線L62」は、車両の幅方向の中心点を通って車両の前後方向に延伸する仮想上の直線(以下、「車両全体の中心線」と称する)でもある。
ステアリングアーム61は、ストッパ62に突き当たる部位(以下、「突当部」と称する)74a,74bを備えている。突当部74a,74bは、板状に形成されたステアリングアーム61の本体(タイロッド8が取り付けられる部位)の、出力軸用孔71の両横付近に設けられている。突当部74a,74bは、その端面がストッパ62に突き当てられる平坦面(以下、「突当面」と称する)76a,76bとして形成されている。以下、突当部74a,74bを総称する場合に「突当部74」と称する。また、突当面76a,76bを総称する場合に「突当面76」と称する。
ステアリングアーム61において、ステアリングアーム61の中心線L61と突当面76とのなす角度θ76が90°に設定されている。したがって、突当面76a及び突当面76bは、互いのなす角度(2つの突当面76a,76bの間の角度であって、ステアリングアーム61の内部に形成される角度)θarが180°に設定されている。
なお、図25中、線L76aは、突当面76aに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、線L76bは、突当面76bに沿って仮想的に配置した直線を示している。線L76a及び線L76bは、出力軸用孔71の中心点O22で交差する。また、長さH76は、ステアリングアーム61の出力軸用孔71の中心点O22から突当面76の端部までの距離を示している。
ステアリングアーム61は、出力軸用孔71を円弧状に囲む円弧部78を備えている。円弧部78は、突当部74a,74bに連続するように形成されている。なお、図25中、長さH78は、ステアリングアーム61の出力軸用孔71の中心点O22から円弧部78の端部までの距離を示している。
図26は、ストッパ62の具体的な構成を示している。図26(a)は、ストッパ62の各部位の構成を示しており、図26(b)は、ストッパ62の各部位の配置位置を示している。
ストッパ62は、図23に示すように、電動パワーステアリング装置1のハウジング13の下面側から下方向に突出するように設けられている。そのストッパ62は、図26に示すように、下側から見た形状が、ストッパ62の中心線L62の左右で均等になるように、出力軸22の中心点O22を頂点とし、底辺の幅をH62とし、斜辺の幅を(H81+H86)とする二等辺三角形に対し、半径H81の扇形の切欠部81(図26(a)参照)がその二等辺三角形の頂点部分に形成された形状になっている。
なお、ここでは、「ストッパ62の中心線L62」が出力軸22の中心点O22の上を通って前後方向に延伸する仮想上の直線であるものとして説明する。「ストッパ62の中心線L62」は、車両全体の中心線でもある。
ストッパ62は、二等辺三角形の斜辺部分に位置する2つの平坦面86a,86bを備えており、その平坦面86a,86bがステアリングアーム61の突当面76a,76bと当接する当接面として機能する。以下、平坦面86aを「当接面86a」と称し、平坦面86bを「当接面86b」と称する。また、当接面86a,86bを総称する場合に「当接面86」と称する。
ストッパ62において、ストッパ62の中心線L62と当接面86とのなす角度θ86が45°に設定されている。したがって、当接面86a及び当接面86bは、互いのなす角度(2つの当接面86a,86bの間の角度であって、ストッパ62の内部に形成される角度)θstが90°に設定されている。
なお、図26中、線L86aは、当接面86aに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、線L86bは、当接面86bに沿って仮想的に配置した直線を示している。線L86a及び線L86bは、出力軸22の中心点O22で交差する。
<4−2:比較例に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトル>
次に、図27を参照して、比較例に係るアームストッパ機構60の主要部にかかる荷重ベクトルについて説明する。図27は、アームストッパ機構60の主要部にかかる荷重ベクトルの説明図である。
ここでは、タイロッド用孔72からステアリングアーム61に入力される車輪9(図23参照)側からの荷重ベクトルを「入力荷重ベクトルWh」とし、ストッパ62の当接面86からステアリングアーム61の突当面76にかかる荷重ベクトルを「突当荷重ベクトルWb」とし、出力軸用孔71(図25(a)参照)に嵌め込まれた出力軸22にかかる荷重ベクトルを「曲げ荷重ベクトルWt」として説明する。
また、ここでは、ステアリングアーム61の突当面76とストッパ62の当接面86とが当接する部位の中心位置を「突当中心位置O76」とし、突当荷重ベクトルWbがその突当中心位置O76にかかるものとして説明する。なお、図27に示す例では、突当中心位置O76は、出力軸22の中心点O22から距離Rの位置に設定されている。
また、ここでは、鞍乗型車両100の走行中に、鞍乗型車両100を最大左旋回させるために、バーハンドル2を左周り方向に最大転舵角度分だけ回動させた結果、図27に示すように、ステアリングアーム61の右側の突当面76がストッパ62の右側の当接面86に突き当たっている場合で、かつ、左側の車輪(前輪)9の側面の後方が突起物511(図6参照)に衝突するときを想定して説明する。この場合に、<3:ステアリングアームにかかる荷重ベクトル>の章で説明した原理によって、図27に示すように、アームストッパ機構60は、入力荷重ベクトルWhが左側のタイロッド用孔72の周囲にかかり、突当荷重ベクトルWbが突当中心位置O76にかかる。また、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとの合成ベクトルである曲げ荷重ベクトルWtが出力軸22にかかる。
曲げ荷重ベクトルWtの値が大きくなると、出力軸22を支持している軸受32A,32B(図3参照)や、トーションバー27を介して出力軸22に連結されている入力軸21を支持している軸受31(図3参照)、それらの周囲のハウジング113(図3参照)に過大な負荷がかかる可能性がある。また、出力軸22は、トーションバー27や入力軸21、操舵軸4を介してバーハンドル2に連結されている。そのため、曲げ荷重ベクトルWtの値が大きくなると、曲げ荷重が強い反力としてバーハンドル2に伝播し、その結果、操縦がし難くなる。
係る構成において、曲げ荷重ベクトルWtの値は、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを合成した合成ベクトルの値となる。なお、入力荷重ベクトルWhの方向は、ステアリングアーム61の突当面76とストッパ62の当接面86とが当接している場合において、タイロッド用孔72に取り付けられたタイロッド8(図23参照)の取付方向によって定まる。また、突当荷重ベクトルWbの方向は、ステアリングアーム61の突当面76に対して垂直な方向となる。
<5:入力荷重ベクトル及び突当荷重ベクトルと曲げ荷重ベクトルとの関係>
次に、図27及び図28を参照して、入力荷重ベクトルWh及び突当荷重ベクトルWbと曲げ荷重ベクトルWtとの関係について説明する。図28は、入力荷重ベクトルWh及び突当荷重ベクトルWbと曲げ荷重ベクトルWtとの関係を示す模式図であって、図28(a)は図27の比較例の模式図であり、図28(b)及び図28(c)はその他の検討例の模式図である。ここでは、図27に示すように、ステアリングアーム61の右側の突当面76がストッパ62の右側の当接面86に突き当たっている場合を想定して説明する。
図28は、図27に示すように、ステアリングアーム61の右側の突当面76がストッパ62の右側の当接面86に突き当たっている場合で、かつ、仮に、ステアリングアーム61の突当面76及びストッパ62の当接面86の配置方向を変更したときに、曲げ荷重ベクトルWtの値がどのように変化するのかを示している。なお、図28(a)〜図28(c)は、タイロッド用孔72の中心点O72、突当中心位置O76、及び、出力軸22の中心点O22は、それぞれ図27に示す位置関係になっている。
図28(a)は、図27に示すステアリングアーム61の突当面76及びストッパ62の当接面86の配置方向を変更していないときの状態を示している。すなわち、図28(a)は、ステアリングアーム61の中心線L61とステアリングアーム61の突当面76とのなす角度θ76が90°に設定されている場合の例を示している。換言すれば、図28(a)は、ストッパ62の中心線L62とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が45°に設定されている場合の例を示している。
また、図28(b)は、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とが直交するように、図28(a)に示す状態からステアリングアーム61の突当面76の配置方向を角度θb1だけ中心線L61側に傾けたときの状態を示している。すなわち、図28(b)は、ステアリングアーム61の中心線L61とステアリングアーム61の突当面76とのなす角度θ76が90°よりも小さな(90−θb1)°に設定されている場合の例を示している。換言すれば、図28(b)は、ストッパ62の中心線L62とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が45°よりも大きな(45+θb1)°に設定されている場合の例を示している。
また、図28(c)は、図28(a)に示す状態からステアリングアーム61の突当面76の配置方向を角度θb2(ただし、角度θb2>角度θb1)だけ中心線L61側に傾けたときの状態を示している。すなわち、図28(c)は、ステアリングアーム61の中心線L61とステアリングアーム61の突当面76とのなす角度θ76が図28(b)に示す状態の角度(90−θb1)°よりもさらに小さな(90−θb2)°に設定されている場合の例を示している。換言すれば、図28(c)は、ストッパ62の中心線L62とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が(45+θb1)°よりもさらに大きな(45+θb2)°に設定されている場合の例を示している。
前記した通り、曲げ荷重ベクトルWtの値は、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを合成した合成ベクトルの値となる。そのため、ステアリングアーム61がストッパ62に衝突した場合におけるステアリングアーム61に対するタイロッド8の取付方向が同一であると仮定したとき、つまり、タイロッド8の取付方向である入力荷重ベクトルWhの方向が同一であると仮定したとき、曲げ荷重ベクトルWtは、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbが小さくなる程に、値が増大し、逆に、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbが大きくなる程に、値が低下する傾向にある。
図28(a)に示す例では、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbが、鋭角(0〜90°未満)になっている。図28(b)に示す例では、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbが直角(90°)になっている。図28(c)に示す例では、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbが鈍角(90〜180°)になっている。
そのため、図28(a)に示す例では、曲げ荷重ベクトルWtが、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを直交させたときの合成ベクトルの値(図28(b)に示す状態の曲げ荷重ベクトルWtの値)よりも大きな値になっている。一方、図28(c)に示す例では、曲げ荷重ベクトルWtが、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを直交させたときの合成ベクトルの値(図28(b)に示す状態の曲げ荷重ベクトルWtの値)よりも小さな値になっている。
したがって、アームストッパ機構60は、図28(c)に示すように、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbを大きくして、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用させることによって、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができる。
ここで、前記した通り、図28(a)は、ステアリングアーム61の中心線L61とステアリングアーム61の突当面76とのなす角度θ76が90°に設定されている場合の例、すなわち、ストッパ62の中心線L62とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が45°に設定されている場合の例を示している。
また、図28(b)は、ステアリングアーム61の中心線L61とステアリングアーム61の突当面76とのなす角度θ76が90°よりも小さな(90−θb1)°に設定されている場合の例、すなわち、ストッパ62の中心線L62とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が45°よりも大きな(45+θb1)°に設定されている場合の例を示している。
また、図28(c)は、ステアリングアーム61の中心線L61とステアリングアーム61の突当面76とのなす角度θ76が(90−θb1)°よりもさらに小さな(90−θb2)°に設定されている場合の例、すなわち、中心線L61とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が(45+θb1)°よりもさらに大きな(45+θb2)°に設定されている場合の例を示している。
したがって、図28(a)〜図28(c)に示す関係からは、中心線L61と突当面76とのなす角度θ76が小さくなるに従って、また、これに相対して、中心線L61とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86が大きくなるに従って、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbが大きくなることが分かる。
そのため、アームストッパ機構60は、ステアリングアーム61の中心線L61と突当面76とのなす角度θ76を小さくすることによって(すなわち、中心線L61とストッパ62の当接面86とのなす角度θ86を大きくすることによって)、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbを大きくすることができる。これにより、アームストッパ機構60は、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用させることができ、その結果、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができる。
ただし、比較例に係るアームストッパ機構60は、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用させて、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することを考慮した構成になっていない。そのため、アームストッパ機構60は、比較的大きな曲げ荷重が出力軸22にかかる場合があり、この場合に、出力軸22を支持している軸受32A,32B(図3参照)や、トーションバー27を介して出力軸22に連結されている入力軸21を支持している軸受31(図3参照)、それらの周囲のハウジング113(図3参照)に過大な負荷がかかる可能性がある。また、この場合に、曲げ荷重が強い反力としてバーハンドル2に伝播し、その結果、操縦がし難くなる。
<6−1:第1実施形態に係るアームストッパ機構の構成>
本第1実施形態に係るアームストッパ機構160(図2及び図7参照)は、このような観点から、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制するために、図28(c)に示す検討例に係るアームストッパ機構のように、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhb(図11参照)が、比較例に係るアームストッパ機構60の角度θhb(図28(a)参照)よりも大きくなるように(好ましくは、鈍角になるように)構成したものである。
すなわち、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160は、例えば、図6に示すように、乗鞍型車両100の走行中に、乗鞍型車両100を最大旋回させるために、ステアリングアーム161がストッパ162に当接して、ステアリングアーム161に突当荷重ベクトルWbが入力されている場合において、旋回内側の車輪(前輪)9に突起物(岩等)511が衝突し、タイロッド8を介して入力荷重ベクトルWhがステアリングアーム161に入力されたとき、ステアリングアーム161から出力軸22に作用し出力軸22を曲げようとする曲げ荷重ベクトルWt(図11参照)を小さくするように構成したものである。
具体的には、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160は、図8に示すように、ステアリングアーム161の中心線L161と突当面176とのなす角度θ176が、比較例に係るアームストッパ機構60の角度θ76(図28(a)参照)よりも小さくなるように、また、これに相対して、ストッパ162の中心線L162と当接面186とのなす角度θ186が、比較例に係るアームストッパ機構60の角度θ86(図28(a)参照)よりも大きくなるように、構成されたものである。
以下、図7〜図10を参照して、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160の構成について説明する。図7は、下面方向から見たアームストッパ機構160の概略構成図である。図8は、下面方向から見たアームストッパ機構160のステアリングアーム161の概略構成図である。図8(a)は、ステアリングアーム161の各部位の構成を示しており、図8(b)は、ステアリングアーム161の各部位の配置位置を示している。図9は、下面方向から見たアームストッパ機構160のストッパ162の概略構成図である。図9(a)は、ストッパ162の各部位の構成を示しており、図9(b)は、ストッパ162の各部位の配置位置を示している。図10は、アームストッパ機構160の各部材の理想的な配置関係を示す模式図である。
アームストッパ機構160は、図7に示すように、比較例に係るアームストッパ機構60と比較すると、ステアリングアーム161及びストッパ162の形状が異なる点で相違している。
図7は、下面方向から見た、アームストッパ機構160の構成を示している。図7に示すように、アームストッパ機構160は、出力軸22を中心にして回動するステアリングアーム161と、ストッパ162と、を備えている。
なお、ステアリングアーム161は、出力軸22とスプライン結合しており、出力軸22と一体で、出力軸22の中心点O22(中心軸線)を中心にして回動するようになっている。
そのステアリングアーム161の本体(タイロッド8が取り付けられる部位)は、図2に示すように、全体が板状に形成されている。そして、ステアリングアーム161は、図7及び図8に示すように、下側から見た形状が、中心角が鋭角な角度で展開された扇形に対し、扇形の両翼を中途部分で周方向外側に屈折させた形状となっている。
すなわち、ステアリングアーム161は、基端部側から先端部側に向かうに従って漸次拡幅されている。ステアリングアーム161は、中心線L161を境にして左右対称の形状である。ステアリングアーム161の両側面は、径方向の略中間部において、基端部側より先端部側が周方向外側に向けて屈曲している。
さらに、ステアリングアーム161は、図8に示すように、出力軸用孔171が扇形の要(中心軸)の位置に配置されており、2つのタイロッド用孔172a,172bが扇形の自由端付近(外周縁)の任意の位置に配置された形状になっている。以下、タイロッド用孔172a,172bを総称する場合に「タイロッド用孔172」と称する。
すなわち、ステアリングアーム161の基端部には、円形断面の出力軸用孔171が貫通形成され、先端部には、タイロッド用孔172a,172bが貫通形成されている。
出力軸用孔171は、その内部に出力軸22が嵌め込まれることによって、その中心点が出力軸22の中心点O22と一致した状態になる。以下、出力軸用孔171の中心点を「中心点O22」と称する。
タイロッド用孔172a,172bは、ステアリングアーム161の中心線L161の左右の均等な位置に配置されている。中心線L161は、出力軸用孔171の中心点O22を通り径方向に延びると共に、略扇形のステアリングアーム161を周方向において二等分する仮想線である。すなわち、中心線L161は、周方向におけるステアリングアーム161の対称中心線である。図8に示す例では、タイロッド用孔172a,172bは、それぞれの中心点O172が、出力軸用孔171の中心点O22から後方側に距離T172の位置で、かつ、ステアリングアーム161の中心線L161から左右に距離H172の位置に配置されている。
なお、ここでは、「ステアリングアーム161の中心線L161」が出力軸用孔171の中心点O22の上を通って前後方向に延伸する仮想上の直線であるものとして説明する。「ステアリングアーム161の中心線L161」は、バーハンドル2の転舵角度が中立状態の0°になっている場合に、後記する「ストッパ162の中心線L162(図9参照)」と一致した状態になる。その「ストッパ162の中心線L162」は、車両全体の中心線(車両の幅方向の中心点を通って車両の前後方向に延伸する仮想上の直線)でもある。
ステアリングアーム161は、出力軸用孔171を円弧状に囲む、半径H178の円弧部178を備えている。また、ステアリングアーム161は、扇形の両翼の中途部分から周方向外側に屈折している部位(外側に張り出している部位)174a,174bを備えており、その部位174a,174bがストッパ162に突き当たる突当部として機能する。以下、部位174aを「突当部174a」と称し、部位174bを「突当部174b」と称する。また、突当部174a,174bを総称する場合に「突当部174」と称する。
突当部174a,174bは、板状に形成されたステアリングアーム161の本体(タイロッド8が取り付けられる部位)の側面部分が平坦面176a,176bとして形成されており、その平坦面176a,176bがストッパ162に突き当てられる突当面として機能する。
すなわち、ステアリングアーム161の両側面において、径方向の中間部よりも先端部側の部位に突当面176a,176bが形成されている。
以下、平坦面176aを「突当面176a」と称し、平坦面176bを「突当面176b」と称する。また、突当面176a,176bを総称する場合に「突当面176」と称する。
なお、図8中、線L176aは、突当面176aに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、線L176bは、突当面176bに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、長さH176は、ステアリングアーム161の線L176aと線L176bとが交差する点O162から突当面176の端部までの距離を示している。
一方、ストッパ162は、図2に示すように、電動パワーステアリング装置101のハウジング113の下面側から下方向に突出するように設けられている。ストッパ162は、図9に示すように、下側から見た形状が略台形状の台形部162aと略長方形状の長方形部162bとを台形部162aの下底と長方形部162bの長辺とで接合させた(組み合わせた)形状となっている。
台形部162a及び長方形部162bは、ストッパ162の中心線L162と垂直に交差するように配置され、左右方向に延びている。なお、ここでは、「ストッパ162の中心線L162」が出力軸22の中心点O22の上を通って前後方向に延伸する仮想上の直線であるものとして説明する。「ストッパ162の中心線L162」は、車両全体の中心線でもある。
台形部162a及び長方形部162bは、台形部162aの下底の中央点と長方形部162bの長辺の中央点とが出力軸22の中心点O22と一致するように配置されている。そして、ストッパ162には、前側に凹む1/2円形の切欠部181(図9(a)参照)が、出力軸22の中心点O22を中心にして、出力軸22の前半分を囲むように形成されている。
すなわち、切欠部181は、ストッパ162の後縁部の左右方向中央部に形成され、後方が開放した半円状の凹部である。切欠部181は、出力軸22が挿通される部位であり、出力軸22の中心点O22が切欠部181内に配置されている。
また、ストッパ162は、ハウジング113の下面側からの突出量が台形部162aの前端側から長方形部162bの後端側に向かうにつれて大きくなるように、構成されている。また、長方形部162bの後端面において、切欠部181の左右両側には、当接面186a,186bが形成されている。ストッパ162では、当接面186のみがステアリングアーム161と当接するように構成されている。
図9に示す例では、台形部162aは、上底の幅をH162aとし、下底の幅をH162bとし、高さをT162aとする形状に形成されている。また、長方形部162bは、長辺の幅をH162bとし、短辺の幅をT162bとする形状に形成されている。
長方形部162bの短辺は、ステアリングアーム161に設定された離間距離T176(図8(b)参照)と同じ値の幅T162bに構成されている。離間距離T176は、ステアリングアーム161の出力軸用孔171の中心点O22上を通る突当面176に平行な平行面と突当面176との間の距離である。長方形部162bは、台形部162aと接合されていない側の長辺に位置する平坦面186a,186bがステアリングアーム161の突当面176(図8(a)参照)と当接する当接面として機能する。以下、平坦面186aを「当接面186a」と称し、平坦面186bを「当接面186b」と称する。また、当接面186a,186bを総称する場合に「当接面186」と称する。
ストッパ162において、ストッパ162の中心線L162と当接面186とのなす角度θ186が90°に設定されている。したがって、当接面186a及び当接面186bは、互いのなす角度(2つの当接面186a,186bの間の角度であって、ストッパ162の内部に形成される角度)θst1が180°に設定されている。すなわち、長方形部162bの後縁部の左右方向の中間位置(点O186)を中心として、当接面186a,186bは、180°の角度で開いている。
なお、図9中、線L186aは、当接面186aに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、線L186bは、当接面186bに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、点O186は、ストッパ162の線L186aと線L186bとが交差する点を示している。図9に示す例では、線L186a及び線L186bは、角度θst1が180°に設定されているため、重なった状態になっている。
このようなアームストッパ機構160は、ステアリングアーム161の各部位が図10に示す構成になっているとよい。図10は、アームストッパ機構160の各部材の理想的な構成を示す模式図である。図10(a)は、ステアリングアーム161の各部位の配置位置を示しており、図10(b)は、ステアリングアーム161の突当面176a,176bの配置方向の角度を示している。
ここでは、ステアリングアーム161の突当面176(図8(a)参照)の配置位置を重点的に説明する。そのステアリングアーム161の突当面176が突き当てられるストッパ162(図2及び図7参照)は、各部位がステアリングアーム161に対応した構成になっている。
図10中、線L161は、ステアリングアーム161の中心線を示している。また、点O22は、ステアリングアーム161の出力軸用孔171(図8(a)参照)の中心点及び出力軸22の中心点を示している。また、点O172は、ステアリングアーム161のタイロッド用孔172(図8(a)参照)の中心点を示している。また、点O176は、ステアリングアーム161の突当中心位置(すなわち、本第1実施形態に係るステアリングアーム161の突当面176とストッパ162の当接面186(図9(a)参照)とが当接する部位の中心位置)を示している。また、長さH172は、ステアリングアーム161の中心線L161からタイロッド用孔172の中心点O172までの距離を示している。
アームストッパ機構160は、図28(a)に示す比較例に係るアームストッパ機構60並びに図28(b)及び図28(c)に示す第1及び第2検討例に係るアームストッパ機構の特性から分かるように、ステアリングアーム161の中心線L161と突当面176とのなす角度θ176を小さくすることによって、また、これに相対して、ストッパ162の中心線L162と当接面186とのなす角度θ186を大きくすることによって、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhbを大きくすることができる。これにより、アームストッパ機構160は、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用させることができ、その結果、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができる。
そこで、アームストッパ機構160のステアリングアーム161は、ステアリングアーム161の中心線L161と突当面176とのなす角度θ176が、比較例に係るアームストッパ機構60のステアリングアーム61の角度θ76(図28(a)参照)よりも小さくなるように設定される。つまり、アームストッパ機構160のストッパ162は、ストッパ162の中心線L162と当接面186とのなす角度θ186が、比較例に係るアームストッパ機構60のストッパ62の角度θ86(図28(a)参照)よりも大きくなるように設定される。
ただし、アームストッパ機構160は、車両が横転しないように、バーハンドル2を最大転舵角度以上に回動させないようにする必要がある。そのため、アームストッパ機構160のステアリングアーム161は、バーハンドル2の最大転舵角度を規定するために、例えば、角度θ176の理想的な最適配置角度を45°とし、角度θ176に対して、設計上許容される角度(以下、「許容傾き角度」と称する)としてθα(例えば、10°)の角度が設定される。
アームストッパ機構160は、これらの条件を満たすように、ステアリングアーム161の突当面176a,176bが、ステアリングアーム161の中心線L161上の任意の点O162を中心にして、中心線L161に対して互いに逆向きに(45±θα)°の角度で傾いて配置された構成になっている。つまり、ステアリングアーム161の突当面176a,176bは、互いのなす角度(2つの突当面176a,176bの間の角度であって、ステアリングアーム161の内部に形成される角度)θar1が(90±2×θα)°の角度に設定されている。
このように、突当面176a,176bは、中心線L186上の点O162を中心として、(90±2×θα)°の角度で開いている。
例えば、図7は、許容傾き角度θαを0°とした場合のアームストッパ機構160の構成を示している。図7に示す例では、ステアリングアーム161に設けられた突当面176a,176b(図8参照)同士のなす角度θar1が、90°に設定されている。また、ストッパ162に設けられた当接面186a,186b(図9参照)同士のなす角度θst1が、180°に設定されている。また、ステアリングアーム161の右周り方向の最大転舵角度及び左周り方向の最大転舵角度の合計角度θdr1が、90°(すなわち、右周り方向の最大転舵角度が45°で、かつ、左周り方向の最大転舵角度が45°)に設定されている。
<6−2:第1実施形態に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトル>
次に、図11を参照して、本第1実施形態に係るアームストッパ機構160の主要部にかかる荷重ベクトルについて説明する。図11は、アームストッパ機構160の主要部にかかる荷重ベクトルの説明図である。
ここでは、タイロッド用孔172からステアリングアーム161に入力される車輪9(図2参照)側からの荷重ベクトルを「入力荷重ベクトルWh」とし、ストッパ162の当接面186からステアリングアーム161の突当面176にかかる荷重ベクトルを「突当荷重ベクトルWb」とし、出力軸用孔171(図8(a)参照)に嵌め込まれた出力軸22にかかる荷重ベクトルを「曲げ荷重ベクトルWt」として説明する。
また、ここでは、ステアリングアーム161の突当面176とストッパ162の当接面186とが当接する部位の中心位置を「突当中心位置O176」とし、突当荷重ベクトルWbがその突当中心位置O176にかかるものとして説明する。なお、図11に示す例では、突当中心位置O176は、出力軸22の中心点O22から、右側に距離R1の位置で、かつ、後方側に距離T162b(すなわち、距離T176(図8(b)参照))の位置に設定されている。
また、ここでは、鞍乗型車両100の走行中に、鞍乗型車両100を最大左旋回させるために、バーハンドル2を左周り方向に最大転舵角度分だけ回動させた結果、図11に示すように、ステアリングアーム161の右側の突当面176がストッパ162の右側の当接面186に突き当たっている場合で、かつ、左側の車輪(前輪)9の側面の後方が突起物511(図6参照)に衝突するときを想定して説明する。この場合に、<3:ステアリングアームにかかる荷重ベクトル>の章で説明した原理によって、図11に示すように、アームストッパ機構160は、入力荷重ベクトルWhが左側のタイロッド用孔172の周囲にかかり、突当荷重ベクトルWbが突当中心位置O176にかかる。また、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとの合成ベクトルである曲げ荷重ベクトルWtが出力軸22にかかる。
係る構成において、曲げ荷重ベクトルWtの値は、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを合成した合成ベクトルの値となる。なお、入力荷重ベクトルWhの方向は、ステアリングアーム161の突当面176とストッパ162の当接面186とが当接している場合において、タイロッド用孔172に取り付けられたタイロッド8(図2参照)の取付方向によって定まる。また、突当荷重ベクトルWbの方向は、ステアリングアーム161の突当面176に対して垂直な方向となる。
アームストッパ機構160は、ステアリングアーム161及びストッパ162が上記した構成になっているため、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用する。そのため、アームストッパ機構160は、比較例に係るアームストッパ機構60よりも、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を低下させることができる。そのため、アームストッパ機構160は、出力軸22にかかる曲げ荷重を抑制することができる。
特に、アームストッパ機構160は、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値が、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを仮に直交させたときの合成ベクトルの値以下になるように構成するとよい。これにより、アームストッパ機構160は、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を大幅に低下させることができ、その結果、効率よく、出力軸22にかかる曲げ荷重を抑制することができる。
このようなアームストッパ機構160は、ストッパ162の2つの当接面186同士のなす角度θst1が、ステアリングアーム161の2つの突当面176同士のなす角度θar1よりも大きく、かつ、90°以上に設定されることにより、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用させることができる。その結果、アームストッパ機構160は、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができ、もって、出力軸22にかかる曲げ荷重を抑制することができる。これにより、アームストッパ機構160は、出力軸22を支持している軸受32A,32Bや、トーションバー27を介して出力軸22に連結されている入力軸21を支持している軸受31(図3参照)、それらの周囲のハウジング113(図3参照)にかかる負荷を低減することができる。また、出力軸22にかかる曲げ荷重が抑制されるため、曲げ荷重が強い反力としてバーハンドル2に伝播することがなくなり、操縦性を向上させることができる。
しかも、アームストッパ機構160は、ストッパ162の2つの当接面186同士のなす角度θst1が、ステアリングアーム161の2つの突当面176同士のなす角度θar1よりも大きく、かつ、90°以上に設定されることにより、これに相対して、ステアリングアーム161の角度θar1を小さくすることができるため、ステアリングアーム161を小型に構成することができる。
この点について、以下に、説明する。
アームストッパ機構160は、出力軸22を中心にして、ストッパ162の存在しない範囲内でステアリングアーム161を回動させる。したがって、図7に示すように、アームストッパ機構161は、出力軸22を中心にして、全周方向の角度360°を、ストッパ162の2つの当接面186同士のなす角度θst1と、ステアリングアーム161の2つの突当面176同士のなす角度θar1と、ステアリングアーム161の右周り方向の最大転舵角度及び左周り方向の最大転舵角度の合計角度θdr1とに割り当てた構成になっている。
そのため、アームストッパ機構160は、左右の最大転舵角度を維持したまま、ストッパ162の2つの当接面186同士のなす角度θst1を大きくすると、これに相対して、ステアリングアーム161の2つの突当面176同士のなす角度θar1を小さくする構成となる。その結果、ステアリングアーム161が周方向において幅狭になり、ステアリングアーム161を小型に構成することができる。
特に、アームストッパ機構160は、ストッパ162の2つの当接面186同士のなす角度θst1が180°以上に設定されている場合に、ステアリングアーム161の2つの突当面176同士のなす角度θar1を一層小さくした構成となる。その結果、この場合に、アームストッパ機構160は、ステアリングアーム161を一層小型に構成することができる。
また、この場合に、アームストッパ機構160は、ステアリングアーム161が一層小型化されるため、突当荷重ベクトルWbがかかる突当中心位置O176を入力荷重ベクトルWhがかかるタイロッド用孔72の周囲に近づけることができる。そのため、この場合に、アームストッパ機構160は、効率よく、振動を抑制することができる。
また、アームストッパ機構160は、ステアリングアーム161の右周り方向の最大転舵角度及び左周り方向の最大転舵角度の合計角度θdr1として90°以上の角度を確保することが好ましい。そのため、アームストッパ機構160は、ストッパ162の2つの当接面186同士のなす角度θst1とステアリングアーム161の2つの突当面176同士のなす角度θar1との合計値が270°以下であることが好ましい。アームストッパ機構160は、この条件を満たす場合に、ステアリングアーム161の右周り方向の最大転舵角度及び左周り方向の最大転舵角度の合計角度θdr1として90°以上の角度を確保することができる。
<アームストッパ機構実装装置の構成>
ところで、図2に示すように、本第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置101は、アームストッパ機構160を実装している装置(以下、「アームストッパ機構実装装置」と称する)102と、アームストッパ機構実装装置102に取り付けられたアッパーホルダー46や電動モータ24等の取付部材と、を有する構成になっている。
アッパーホルダー46は、ハウジング113の上部をカバーする部材である。電動パワーステアリング装置101は、アッパーホルダー46がハウジング113の上部に取り付けられることによって、ハウジング113の上部部分やハウジング113の上部に配置された部材(例えば、入力軸21の上部部分等)を保護することができる。
本第1実施形態に係るアームストッパ機構実装装置102では、ハウジング113の内部の密閉性の検査に用いる孔(以下、「測定用孔」と称する)1100(図12〜図15参照)がハウジング113に形成されていることを特徴にしている。
以下、図12〜図15を参照して、アームストッパ機構実装装置102の構成につき説明する。図12は、側面方向から見た、第1実施形態に係るアームストッパ機構実装装置102の概略構成図である。ただし、図12に示す例では、電動モータ24がアームストッパ機構実装装置102に取り付けられている。図13〜図15は、それぞれ、測定用孔1100の形成位置の説明図である。
図12に示す例では、測定用孔1100を形成する候補箇所として、ハウジング113の上面部分1011,1012、側面部分1021、下面部分1031,1032が示されている。上面部分1011,1012、及び、下面部分1031,1032は、略水平方向に配置された平坦面として形成されている。側面部分1021は、円筒の円弧状に湾曲している湾曲面として形成されている。
測定用孔1100には、ネジ1110(図12〜図15参照)や後記するカバー部材1120(図17及び図18参照)等の封止部材、及び、後記する測定用治具1201(図16参照)が取り付けられる。
測定用孔1100は、図12に示す候補箇所(ハウジング113の上面部分1011,1012、側面部分1021、下面部分1031,1032)のいずれにも形成することができるし、図示されていない箇所に形成することも可能である。例えば、図12及び図13は、測定用孔1100を第2ハウジング113bの上面部分1012に形成した例を示している。一方、図14及び図15は、測定用孔1100を第3ハウジング113cの側面部分1021に形成した例を示している。
ただし、測定用孔1100の位置としては、図14及び図15に示すように、ハウジング113の上面部分1011,1012、及び、下面部分1031,1032よりも、ハウジング113の側面部分1021の方が好ましい。
その理由は、水やダスト、泥等の飛散物のハウジング113の内部への侵入を効率よく防止することができるからである。つまり、ハウジング113の上面部分1011,1012は、水やダスト、泥等の飛散物が上に載り易い。また、ハウジング113の下面部分1031,1032は、車輪(前輪)9(図2参照)によって跳ね上げられた泥等が付着し易い。そのため、仮に、測定用孔1100をハウジング113の上面部分1011,1012や下面部分1031,1032に形成した場合に、水やダスト、泥等の飛散物がハウジング113の内部に侵入する可能性がある。これに対して、ハウジング113の側面部分1021は、水やダスト、泥等の飛散物が比較的付着し難い。そのため、測定用孔1100をハウジング113の側面部分1021に形成した場合は、水やダスト、泥等の飛散物がハウジング113の内部に侵入することを効率よく防止することができる。
なお、図14は、ハウジング113が第1ハウジング113a、第2ハウジング113b、及び、第3ハウジング113cによって構成されていること、測定用孔1100が第3ハウジング113cの側面部分1021に形成されていること、及び、ネジ1110が測定用孔1100に取り付けられることを模式的に示している。また、図15は、ネジ1110が取り付けられることによって、測定用孔1100を封止していることを示している。
なお、側面部分1021では、ハウジング113の前後左右の全方向の面が測定用孔1100を形成する候補箇所となっている。その中でも、測定用孔1100を形成する位置は、例えば、ネジ1110(図14及び図15参照)や後記する測定用治具1201(図16参照)等の取り付け易さ等を考慮して、好ましいと考えられる位置に設定するとよい。
(ハウジングの内部の密閉性の検査方法)
本第1実施形態では、例えば、測定用孔1100を介して、一定の圧力で圧縮空気をハウジング113の内部に送り込み、暫く放置した後に、ハウジング113の内圧(内部の圧力)が低下しているか否かを検査することによって、ハウジング113の内部の密閉性の検査を行っている。
以下、図16を参照して、ハウジング113の内部の密閉性の検査方法につき説明する。図16は、ハウジング113の内部の密閉性の検査方法の説明図である。図16(a)は、圧力センサSNPをハウジング113の内部に設置して、ハウジング113の内圧を直接測定する例を模式的に示している。一方、図16(b)は、圧力センサSNPをホース1203の内部に設置して、ホース1203の内圧を測定することによって、ハウジング113の内圧を間接的に測定する例を模式的に示している。ここでは、測定用孔1100がハウジング113の側面部分1021(図15参照)に形成されている場合を想定して説明する。
図16(a)及び図16(b)に示すように、ハウジング113の内部の密閉性の検査は、例えば、測定用治具1201を測定用孔1100に取り付けることによって行われる。測定用治具1201は、ハウジング113の内圧を測定するための治具である。
図示例では、測定用治具1201は、外周面に雄ネジが形成されており、かつ、中空な針部材1201aが内部を軸方向に貫通する軸部材として構成されている。なお、図示例では、測定用孔1100が雌ネジとして形成されている。
針部材1201aの先端部(図示例においてハウジング113よりも右側に配置されている端部)は、測定用治具1201が測定用孔1100に取り付けられたときに、ハウジング113の内部の空間に配置される。針部材1201aの先端部には、空気を吐き出す吐出口1201bが形成されている。
一方、針部材1201aの後端部(図示例においてハウジング113よりも左側に配置されている端部)は、測定用治具1201が測定用孔1100に取り付けられたときに、ハウジング113の外部に配置される。針部材1201aの後端部には、ホース1203が取り付けられている。ホース1203は、圧縮空気を送り出すポンプ1202に接続されている。
ポンプの近傍には、圧力センサSNPから出力される検知信号の値に基づいて、圧力センサSNPの設置場所の圧力を測定する測定装置1204が設置されている。
図16(a)に示す例では、圧力センサSNPが、針部材1201aと共にハウジング113の内部に差し込まれており、ハウジング113の内部に設置されている。
一方、図16(b)に示す例では、圧力センサSNPが、ホース1203の内部に設置されている。ホース1203の内部の空間は、ハウジング113の内部の空間と連通している。そのため、ホース1203の内圧(ホース1203の内部の空間の圧力)は、ハウジング113の内圧(ハウジング113の内部の空間の圧力)と同じ値になっている。
圧力センサSNPは、設置場所の圧力に応じた値の検知信号を測定装置1204に出力する。図16(a)に示す例の場合に、測定装置1204は、圧力センサSNPから出力される検知信号の値に基づいて、ハウジング113の内圧を直接測定することができる。また、図16(b)に示す例の場合に、測定装置1204は、圧力センサSNPから出力される検知信号の値に基づいて、ホース1203の内圧を測定することができ、もって、ハウジング113の内圧を間接的に測定することができる。
係る構成において、測定者は、ポンプ1202を稼働させて、ホース1203及び針部材1201aを介して、一定の圧力で圧縮空気をハウジング113の内部に送り込む。
その後、測定者は、ポンプ1202を停止させて、アームストッパ機構実装装置102を暫く放置する。このとき、ハウジング113の内部の密閉が完全であれば、ハウジング113の内部の空気が外部に漏れ出ないため、ハウジング113の内圧は低下しない。しかしながら、ハウジング113の内部の密閉が不完全であれば、ハウジング113の内部の空気が外部に漏れ出るため、ハウジング113の内圧は低下する。したがって、ハウジング113の内部の密閉性の検査は、この原理を用いることによって行うことができる。
測定者は、ポンプ1202を停止させたときのハウジング113の内圧と、ポンプ1202を停止させてからアームストッパ機構実装装置102を暫く放置させたときのハウジング113の内圧とを比較する。
比較の結果により、ハウジング113の内圧が低下していないこと(厳密には、予め定められた許容範囲を超えて低下していないこと)が確認された場合に、測定者は、ハウジング113の内部の密閉が完全であると判断する。この場合に、測定者は、まず、測定用治具1201を測定用孔1100から取り外し、次に、ネジ1110(図15参照)を測定用孔1100に取り付ける。これによって、測定者は、測定用孔1100を封止する。測定用孔1100が封止されたアームストッパ機構実装装置102(図15参照)は、アッパーホルダー46(図2参照)や電動モータ24(図2参照)等の取付部材が取り付けられることによって、電動パワーステアリング装置101として利用される。
なお、ネジ1110は、測定用孔1100から取り外すことができる。したがって、測定者は、ハウジング113の内部の密閉性の検査を行う場合に、ネジ1110を測定用孔1100から取り外して、測定用治具1201を測定用孔1100に取り付けることによって、検査を行うことができる。
一方、比較の結果により、ハウジング113の内圧が低下していること(厳密には、予め定められた許容範囲を超えて低下していること)が確認された場合に、測定者は、ハウジング113の内部の密閉が不完全であると判断する。この場合に、そのアームストッパ機構実装装置102は、利用に不適な製品であるため、廃棄又は修理される。
(封止部材の変形例)
図15に示す例では、測定者は、ネジ1110を測定用孔1100に取り付けることによって、測定用孔1100を封止している。しかしながら、測定者は、例えば、図17及び図18に示すカバー部材1120を測定用孔1100に取り付けることによって、測定用孔1100を封止するようにしてもよい。カバー部材1120は、液体を通過させずに、気体(ここでは、空気)を通過させる通気機構1121を備える封止部材である。
以下、図17及び図18を参照して、カバー部材1120の構成につき説明する。図17は、第1実施形に用いるカバー部材1120の概略構成図である。図17(a)は、測定用孔1100が第3ハウジング113cの側面部分1021に形成されていること、及び、変形例に係るカバー部材1120が測定用孔1100に取り付けられることを模式的に示している。また、図17(b)は、カバー部材1120の構成を拡大して模式的に示している。図18は、側面方向から見た、第1実施形態に用いるカバー部材1120の概略断面図である。図18は、図17(b)に示す線X1−X1に沿って切断したカバー部材1120の切断面の構成を模式的に示している。
図17(a)及び図17(b)に示す例では、カバー部材1120が測定用孔1100に取り付けられている。測定用孔1100は、ハウジング113の内部の空間と外部の空間との間で空気を流す流路として機能する。なお、ここでは、測定用孔1100が、雌ネジが形成されたネジ孔としてではなく、例えば図18に示す係止部1125を備える円形孔として形成されているものとして説明する。係止部1125は、測定用孔1100の内周面から径方向の内側に突出する突起部として形成されている。
図18に示すように、カバー部材1120の筺体1122は、測定用孔1100の内部に差し込まれる先端部1122aと測定用孔1100の外側に配置される後端部1122bとを備える構成になっている。筺体1122は、樹脂材によって構成されている。図示例では、先端部1122a及び後端部1122bは、ともに、略円筒状に形成されている。先端部1122aの外径は、測定用孔1100の内径とほぼ同径になっている。後端部1122bの外径は、先端部1122aの外径よりも大径になっている。
先端部1122aの先端付近には、外周面から径方向に突出する爪部1135が形成されている。爪部1135は、筺体1122と共に、樹脂材によって構成されており、所謂スナップフィットとして機能する。例えば、カバー部材1120の先端部は、弾性部材であるOリング1127が外周面に装着され、その状態で測定用孔1100の内部に差し込まれる。このとき、爪部1135は、弾性変形しながら、測定用孔1100の係止部1125に係合する。これによって、カバー部材1120は、ハウジング113の測定用孔1100に取り付けられる。また、このとき、Oリング1127が、カバー部材1120の先端部1122aの外周面と測定用孔1100の内周面との間を封止する。
なお、ここでは、爪部1135によってカバー部材1120を測定用孔1100に取り付ける場合を想定して説明しているが、接着や溶接、ねじ込み等の周知の取付方法(固定方法)によってカバー部材1120を測定用孔1100に取り付ける(固定する)ようにしてもよい。
筺体1122の内部には、軸方向に沿って、先端部1122aから後端部1122bに亘って貫通する通気孔1123が形成されている。
また、筺体1122の内部には、通気孔1123を先端部1122a側の空間と後端部1122b側の空間とに仕切る通気膜1131が配置されている。通気膜1131は、通気性を備えつつ、外部から水分や泥等が進入することを抑制する膜状部材である。すなわち、通気膜1131は、通気性、防水性、及び、防塵性を備える膜状部材である。通気膜1131としては、例えば、テトラフルオロエチレン膜を例示することができる。カバー部材1120は、通気膜1131を用いることによって、液体を通過させずに、気体(ここでは、空気)を通過させる通気機構1121を備える構成になっている。通気膜1131は、筺体1122の軸方向に対して直交するように配置されている。
筺体1122の後端部1122bの後端面(図18に示す例において後端部1122bの左側の端面)には、カバー1137が取り付けられている。カバー1137は、通気膜1131から一定距離以上に離れた位置で通気膜1131を覆う部材である。カバー1137は、樹脂材によって構成されている。カバー1137は、筺体1122の後端部1122bの外径と同等の略円板状に形成されている。カバー1137は、例えば小石等が通気膜1131に衝突することにより、通気膜1131が損傷することを防止する。
通気孔1123は、カバー1137によって後端部1122bの後端面側が封止されている。ただし、筺体1122の後端部1122bの後端付近の側壁面には、通気用の貫通孔1139が形成されている。貫通孔1139は、後端部1122bの側壁面の、通気膜1131が配置されている位置よりも後端面に近い位置に形成されている。貫通孔1139は、後端部1122bの外部の空間と後端部1122bの内部の通気孔1123とを連通している。したがって、カバー部材1120は、貫通孔1139を介して空気を外部から内部に取り込んだり、又は、貫通孔1139を介して空気を内部から外部に排出したりすることができる。
係る構成において、カバー部材1120は、ネジ1110(図15参照)と同様に、水やダスト、泥等の飛散物がハウジング113の外側から内側に侵入することを防止することができる。
しかも、カバー部材1120は、ネジ1110(図15参照)と異なり、仮に、ハウジング113が熱を持つことによって、ハウジング113の内部の空気が膨張するようなことがあっても、膨張した分の空気をハウジング113の外部に排出することができる。そのため、カバー部材1120は、空気の膨張による悪影響(例えば、高い負荷がシール部材等の比較的耐圧性の低い部品にかかる等)が発生することを防止することができる。
この点について、以下に、詳述する。
例えば、ハウジング113は、高地等のような、気圧が低くかつ高温という過酷な環境下で、電動パワーステアリング装置101が使用される場合に、熱を持ち易い。ハウジング113が熱を持つと、ハウジング113の内部の空気が膨張する。
封止部材がネジ1110(図14及び図15参照)である場合に、ハウジング113の内部の空気は、ハウジング113の外部に排出されずに、ハウジング113の内部に滞留したままの状態となる。そのため、空気の膨張に伴って、ハウジング113の内圧が大きく上昇する。ハウジング113の内圧が上昇すると、高い負荷がハウジング113の内部に配置されている各部材にかかる。その結果、悪影響(例えば、高い負荷がシール部材等の比較的耐圧性の低い部品にかかる等)が発生する可能性がある。
これに対し、封止部材がカバー部材1120(図17及び図18参照)である場合に、ハウジング113の内部の膨張した分の空気は、通気孔1123、通気膜1131、及び、貫通孔1139を介して、ハウジング113の外部に排出される。そのため、ハウジング113の内圧が大きく上昇しない。したがって、カバー部材1120は、空気の膨張による悪影響(例えば、高い負荷がシール部材等の比較的耐圧性の低い部品にかかる等)が発生することを防止することができる。
なお、カバー部材1120は、測定用孔1100から取り外すことができる。したがって、測定者は、ハウジング113の内部の密閉性の検査を行う場合に、カバー部材1120を測定用孔1100から取り外して、測定用治具1201を測定用孔1100に取り付けることによって、検査を行うことができる。
以上の通り、第1実施形態に係るアームストッパ機構実装装置102によれば、アームストッパ機構160を実装することにより、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができる。これにより、出力軸22を支持している軸受32A,32Bや、トーションバー27を介して出力軸22に連結されている入力軸21を支持している軸受31(図3参照)、それらの周囲のハウジング113(図3参照)にかかる負荷を低減することができる。また、出力軸22にかかる曲げ荷重が抑制されるため、曲げ荷重が強い反力としてバーハンドル2に伝播することがなくなり、操縦性を向上させることができる。また、ステアリングアーム161を小型に構成することができる。
また、電動パワーステアリング装置101は、アームストッパ機構実装装置102を備えることによって、操縦性を向上させることができる。
また、第1実施形態に係るアームストッパ機構実装装置102によれば、測定用孔1100を介して、ハウジング113の内部の密閉性を検査することができる。そのため、アームストッパ機構実装装置102によれば、ハウジング113の防水性能及び防塵性能を確認することができる。
また、アームストッパ機構実装装置102の測定用孔1100は、ハウジング113の防水性能及び防塵性能が確認されると、ネジ1110(図15参照)やカバー部材1120(図17及び図18参照)等の封止部材によって封止された状態になる。これによって、アームストッパ機構実装装置102は、ハウジング113の防水性能及び防塵性能が確保された状態に保たれている。そのため、アームストッパ機構実装装置102、及び、当該アームストッパ機構実装装置102を備える電動パワーステアリング装置101によれば、水やダスト、泥等の飛散物がハウジング113の内部に侵入することを防止することができる。
≪第2実施形態≫
第1実施形態に係るアームストッパ機構160は、突当面176がステアリングアーム161の本体(タイロッド8が取り付けられる部位)の側面部分に設けられた構成になっている。そのステアリングアーム161は、バーハンドル2の最大転舵角度を規定するために、突当面176が形成されている突当部174を外側(回動方向)に張り出させた構成になっている。
これに対し、第2実施形態では、突当部を外側に張り出させないように構成されたアームストッパ機構260を提供する。なお、本第2実施形態に係るアームストッパ機構実装装置202(図19参照)及び電動パワーステアリング装置201(図19参照)は、第1実施形態に係るアームストッパ機構160の代わりに、本第2実施形態に係るアームストッパ機構260を実装すること以外は、本第1実施形態に係るアームストッパ機構実装装置102(図2参照)及び電動パワーステアリング装置101(図2参照)と同様の構成になっている。
<第2実施形態に係るアームストッパ機構の構成>
以下、図19〜図21を参照して、本第2実施形態に係るアームストッパ機構260の構成について説明する。図19は、下面方向から見たアームストッパ機構260の概略構成図である。図20は、下面方向から見たアームストッパ機構260のステアリングアーム261の概略構成図である。図20(a)は、ステアリングアーム261の各部位の構成を示しており、図20(b)は、側面方向から見たステアリングアーム261の構成を示しており、図20(c)は、ステアリングアーム261の各部位の配置位置を示している。図21は、下面方向から見たアームストッパ機構260のストッパ262の概略構成図である。図21は、ストッパ262の各部位の構成を示している。
図19は、下面方向から見た、アームストッパ機構260の構成を示している。図19に示すように、アームストッパ機構260は、出力軸22を中心にして回動するステアリングアーム261と、ストッパ262と、を備えている。
そのステアリングアーム261の本体(タイロッド8が取り付けられる部位)は、図20(b)に示すように、全体が板状に形成されている。そして、ステアリングアーム261は、図19及び図20(a)に示すように、下側から見て中心角が鋭角な角度で展開された扇形となっている。さらに、ステアリングアーム261は、図20に示すように、出力軸用孔271が扇形の要(中心軸)の位置に配置されており、2つのタイロッド用孔272a,272bが扇形の自由端付近(外周縁)の両翼の近傍に配置された形状になっている。以下、タイロッド用孔272a,272bを総称する場合に「タイロッド用孔272」と称する。
出力軸用孔271は、その内部に出力軸22が嵌め込まれることによって、その中心点が出力軸22の中心点O22と一致した状態になる。以下、出力軸用孔271の中心点を「中心点O22」と称する。
タイロッド用孔272a,272bは、中立状態において、ステアリングアーム261の中心線L261の左右の均等な位置に配置されている。図20(c)に示す例では、タイロッド用孔272a,272bは、それぞれの中心点O272が、出力軸用孔271の中心点O22よりも後方の位置で、かつ、ステアリングアーム261の中心線L261から左右に距離H272の位置に配置されている。
なお、ここでは、「ステアリングアーム261の中心線L261」が出力軸用孔271の中心点O22の上を通って前後方向に延伸する仮想上の直線であるものとして説明する。「ステアリングアーム261の中心線L261」は、バーハンドル2の転舵角度が0°になっている場合(中立状態の場合)に、後記する「ストッパ262の中心線L262(図21参照)」と一致した状態になる。その「ストッパ262の中心線L262」は、車両全体の中心線(車両の幅方向の中心点を通って車両の前後方向に延伸する仮想上の直線)でもある。
ステアリングアーム261は、出力軸用孔271を円弧状(円状)に囲む、円弧部278を備えている。また、ステアリングアーム261は、ステアリングアーム261の本体(タイロッド8が取り付けられる部位)の上面の中央付近で上方に突出する突出部274を備えており(図20(a)及び図20(b)参照)、その突出部274がストッパ262に突き当たる突当部として機能する。以下、突出部274を「突当部274」と称する。
突当部274は、その側面部分が平坦面276a,276bとして形成されており、その平坦面276a,276bがストッパ262に突き当てられる突当面として機能する。以下、平坦面276aを「突当面276a」と称し、平坦面276bを「突当面276b」と称する。また、突当面276a,276bを総称する場合に「突当面276」と称する。
なお、図20(c)中、線L276aは、突当面276aに沿って仮想的に配置した直線を示している。また、線L276bは、突当面276bに沿って仮想的に配置した直線を示している。
一方、ストッパ262は、電動パワーステアリング装置201のハウジング213の下面側から下方向に突出するように設けられている。ストッパ262は、図21に示すように、下側から見た形状が、出力軸22の中心点O22とする1/3円弧状の切欠部281で切り欠けられた略円形状の形状となっている。ストッパ262は、切欠部281で切り欠けられた周方向外側の端面286a,286bが当接面として機能する。以下、端面286aを「当接面286a」と称し、端面286bを「当接面286b」と称する。また、当接面286a,286bを総称する場合に「当接面286」と称する。
なお、ここでは、「ストッパ262の中心線L262」が出力軸22の中心点O22の上を通って前後方向に延伸する仮想上の直線であるものとして説明する。「ストッパ262の中心線L262」は、車両全体の中心線でもある。
アームストッパ機構260は、図28(a)に示す比較例に係るアームストッパ機構60並びに図28(b)及び図28(c)に示す第1及び第2検討例に係るアームストッパ機構の特性から分かるように、ステアリングアーム261の中心線L261と突当面276とのなす角度θ276(図20(c)参照)を小さくすることによって、また、これに相対して、ストッパ262の中心線L262と当接面286とのなす角度θ286(図21参照)を大きくすることによって、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbの方向とのなす角度θhb(図22参照)を大きくすることができる。これにより、アームストッパ機構260は、入力荷重ベクトルWhの方向と突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用させることができ、その結果、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができる。
そこで、アームストッパ機構260のステアリングアーム261は、ステアリングアーム261の中心線L261と突当面276とのなす角度θ276(図20(c)参照)が、比較例に係るアームストッパ機構60のステアリングアーム61の角度θ76(図28(c)参照)よりも小さくなるように設定される。つまり、アームストッパ機構260のストッパ262は、ストッパ262の中心線L262と当接面286とのなす角度θ286(図21参照)が、比較例に係るアームストッパ機構60のストッパ62の角度θ86(図28(a)参照)よりも小さくなるように設定される。
ただし、アームストッパ機構260は、車両が横転しないように、バーハンドル2を最大転舵角度以上に回動させないようにする必要がある。そのため、アームストッパ機構260のステアリングアーム261は、バーハンドル2の最大転舵角度を規定するために、例えば、中心線L261に対する突当面276の最適配置角度を、中心線L261に対するタイロッド用孔272の中心点O272と出力軸用孔271の中心点O22とを結ぶ仮想上の直線L276a,L276bの傾き角度θ276とし、角度θ276に対して、設計上許容される許容傾き角度としてθβ(例えば、5°)の角度が設定される。
アームストッパ機構260は、これらの条件を満たすように、ステアリングアーム261の突当面276a,276bが、出力軸用孔271の中心点O22を中心にして、中心線L261に対して互いに逆向きに(θ276±θβ)°の角度で傾いて配置された構成になっている(図20(c)参照)。つまり、ステアリングアーム261の突当面276a,276bは、互いのなす角度(2つの突当面276a,276bの間の角度であって、ステアリングアーム261の内部に形成される角度)θar2が(2×(θ276±θβ))°の角度に設定されている。
例えば、図19は、直線L276a,L276bの傾き角度θ276を15°(すなわち、ステアリングアーム261に設けられた突当面276a,276b(図20参照)同士のなす角度θar2を30°)とし、許容傾き角度θβを0°とした場合のアームストッパ機構260の構成を示している。図19に示す例では、アームストッパ機構260は、ステアリングアーム261に設けられた突当面276a,276b(図20参照)同士のなす角度θar2が、30°に設定されている。また、ストッパ262に設けられた当接面286a,286b(図21参照)同士のなす角度(2つの当接面286a,286bの間の角度であって、ストッパ262の内部に形成される角度)θst2が、230°に設定されている。また、ステアリングアーム261の右周り方向の最大転舵角度及び左周り方向の最大転舵角度の合計角度θdr2が、100°に設定されている。
<第2実施形態に係るアームストッパ機構の主要部にかかる荷重ベクトル>
以下、図22を参照して、アームストッパ機構260の主要部にかかる荷重ベクトルについて説明する。図22は、アームストッパ機構260の主要部にかかる荷重ベクトルの説明図である。
ここでは、タイロッド用孔272からステアリングアーム261に入力される車輪9(図2参照)側からの荷重ベクトルを「入力荷重ベクトルWh」とし、ストッパ262の当接面286からステアリングアーム261の突当面276にかかる荷重ベクトルを「突当荷重ベクトルWb」とし、出力軸用孔271(図20(a)参照)に嵌め込まれた出力軸22にかかる荷重ベクトルを「曲げ荷重ベクトルWt」として説明する。
また、ここでは、ステアリングアーム261の突当面276とストッパ262の当接面286とが当接する部位の中心位置を「突当中心位置O276」とし、突当荷重ベクトルWbがその突当中心位置O276にかかるものとして説明する。なお、図22に示す例では、突当中心位置O276は、出力軸22の中心点O22とタイロッド用孔272の中心点O272との間の位置で、かつ、出力軸22の中心点O22から距離R2の位置に設定されている。
また、ここでは、鞍乗型車両100の走行中に、鞍乗型車両100を最大左旋回させるために、バーハンドル2を左周り方向に最大転舵角度分だけ回動させた結果、図22に示すように、ステアリングアーム261の右側の突当面276がストッパ262の右側の当接面286に突き当たっている場合で、かつ、左側の車輪(前輪)9の側面の後方が突起物511(図6参照)に衝突するときを想定して説明する。この場合に、図22に示すように、アームストッパ機構260は、入力荷重ベクトルWhが左側のタイロッド用孔272の周囲にかかり、突当荷重ベクトルWbが突当中心位置O276にかかる。また、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとの合成ベクトルである曲げ荷重ベクトルWtが出力軸22にかかる。
曲げ荷重ベクトルWtの値は、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを合成した合成ベクトルの値となる。なお、入力荷重ベクトルWhの方向は、ステアリングアーム261の突当面276とストッパ262の当接面286とが当接している場合において、タイロッド用孔272に取り付けられたタイロッド8(図2参照)の取付方向によって定まる。また、突当荷重ベクトルWbの方向は、ステアリングアーム261の突当面276に対して垂直な方向となる。
アームストッパ機構260は、ステアリングアーム261及びストッパ262が上記した構成になっているため、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとが互いを打ち消し合うように作用する。そのため、アームストッパ機構260は、比較例に係るアームストッパ機構60よりも、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を低下させることができる。そのため、アームストッパ機構260は、出力軸22にかかる曲げ荷重を抑制することができる。
このようなアームストッパ機構260は、特に、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値が、入力荷重ベクトルWhと突当荷重ベクトルWbとを仮に直交させたときの合成ベクトルの値以下になるように構成するとよい。これにより、アームストッパ機構260は、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を大幅に低下させることができ、その結果、効率よく、出力軸22にかかる曲げ荷重を抑制することができる。
以上の通り、第2実施形態に係るアームストッパ機構260によれば、第1実施形態に係るアームストッパ機構160と同様に、出力軸22にかかる曲げ荷重ベクトルWtの値を抑制することができる。これにより、出力軸22を支持している軸受32A,32Bや、トーションバー27を介して出力軸22に連結されている入力軸21を支持している軸受31(図3参照)、それらの周囲のハウジング113(図3参照)にかかる負荷を低減することができる。また、出力軸22にかかる曲げ荷重が抑制されるため、曲げ荷重が強い反力としてバーハンドル2に伝播することがなくなり、操縦性を向上させることができる。
しかも、アームストッパ機構260によれば、ステアリングアーム261の突当部274が外側(回動方向)に張り出さない構成になっているため、第1実施形態に係るアームストッパ機構160よりも小型に構成することができる。
また、電動パワーステアリング装置201は、アームストッパ機構260を搭載することによって、操縦性を向上させることができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、本発明は、動力をアシストしない構成(すなわち、電動モータ24を持たない構成)のステアリング装置にも適用することができる。
≪付記≫
本発明に係るアームストッパ機構は、好ましくは、ステアリング装置の出力軸を中心にして回動し、かつ、車輪が連結される2つのタイロッドが取り付けられるステアリングアームと、前記出力軸の周囲に設けられ、前記ステアリングアームの回動角度を規制するストッパと、を有し、前記ステアリングアームは、前記出力軸が嵌め込まれる出力軸用孔と、前記タイロッドがそれぞれ取り付けられる2つのタイロッド用孔と、前記ストッパに突き当てられる2つの突当面と、を備え、前記ストッパは、前記ステアリングアームの前記2つの突当面にそれぞれ当接する2つの当接面を備え、前記ステアリングアームの前記2つの突当面は、それぞれ、いずれか一方の前記突当面が前記ストッパの前記当接面に突き当たる場合に、遠い側の前記タイロッド用孔から入力される入力荷重ベクトルと当該突当面にかかる突当荷重ベクトルとが互いを打ち消し合うように作用する構成にするとよい。そして、前記2つの突当面は、前記出力軸用孔に嵌め込まれた前記出力軸にかかる曲げ荷重ベクトルが、前記入力荷重ベクトルと前記突当荷重ベクトルとを直交させたときの、前記入力荷重ベクトルと前記突当荷重ベクトルとの合成ベクトルの値以下になるように、配置されているとよい。なお、入力荷重ベクトルの方向は、タイロッド用孔に取り付けられたタイロッドの取付方向によって定まる。また、突当荷重ベクトルの方向は、ステアリングアームの突当面に対して垂直な方向となる。
22 出力軸
101,201 電動パワーステアリング装置
102 アームストッパ機構実装装置
113,213 ハウジング
160,260 アームストッパ機構
161,261 ステアリングアーム
162,262 ストッパ
171,271 出力軸嵌合用孔
172(172a,172b),272(272a,272b) タイロッド用孔
174(174a,174b),274 突当部
176(176a,176b),276(276a,276b) 突当面
186(186a,186b),286(286a,286b) 当接面
1011,1012,1021,1031,1032 候補箇所
1100 測定用孔
1110 ネジ(封止部材)
1120 カバー部材(封止部材)
1121 通気機構
1201 測定用治具
1202 ポンプ
1203 ホース
1204 測定装置
SNP 圧力センサ

Claims (6)

  1. 車輪に向けて操舵力を出力する出力軸と、
    内部の密閉性の検査に用いるための孔が形成され、かつ、前記出力軸を回転可能に収納するハウジングと、
    前記孔を封止すると共に、密閉性の検査時に前記孔から取り外すことができる封止部材と、
    前記ハウジングの下面側で前記出力軸を中心にして回動し、かつ、車輪が連結される2つのタイロッドが取り付けられるステアリングアーム、及び、前記出力軸の周囲に設けられ、前記ステアリングアームの回動角度を規制するストッパによって構成されたアームストッパ機構と、を有し、
    前記ステアリングアームは、中立状態において、前記出力軸を通って車両の前後方向に延伸する仮想上の直線を中心線とし、前記中心線上に設けられ、前記出力軸が嵌め込まれる出力軸用孔と、前記中心線の左右の位置でかつ前記出力軸用孔よりも後方の位置に設けられ、前記タイロッドがそれぞれ取り付けられる2つのタイロッド用孔と、前記中心線の左右の位置でかつ前記出力軸用孔よりも後方の位置に設けられ、前記ストッパに突き当てられる2つの突当面と、を備えており、
    前記ストッパは、前記中心線の左右の位置でかつ前記ステアリングアームの前記突当面の回動方向上の位置に設けられ、前記突当面にそれぞれ当接する2つの当接面を備えており、
    前記ストッパの前記2つの当接面同士のなす角度は、前記ステアリングアームの前記2つの突当面同士のなす角度よりも大きく、かつ、90°以上である
    ことを特徴とするアームストッパ機構実装装置。
  2. 前記孔の位置は、前記ハウジングの側面である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアームストッパ機構実装装置。
  3. 前記封止部材は、液体を通過させずに、気体を通過させる通気機構を備えている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアームストッパ機構実装装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のアームストッパ機構実装装置と、
    前記ハウジングの上部をカバーするアッパーホルダーを含む、前記アームストッパ機構実装装置に取り付けられた取付部材と、を有する
    ことを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のアームストッパ機構実装装置と、
    モータと、
    前記モータの発生トルクを前記出力軸に伝達する伝達機構と、を有する
    ことを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のアームストッパ機構実装装置と、
    操舵者による操舵力を前記出力軸に伝達する操舵機構と、を有する
    ことを特徴とするステアリング装置。
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