JP2016064756A - 車両用死角確認装置 - Google Patents

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文雄 久保
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Abstract

【課題】製造コストを低減できかつ運転者の視界の妨げとならない車両用死角確認装置を提供すること。
【解決手段】車両用死角確認装置10は、車両の左ヘッドライトH1の外側に運転席に向けて設けられたミラーデバイス11、12、13、車両の右ヘッドライトH1’の外側に運転席に向けて設けられたミラーデバイス11’、12’、13’、及び車両内に設けられミラーデバイス11、12、13、11’、12’、13’を制御する制御ユニット14によって構成されている。運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス11によって反射され、その反射視線は車両の助手席側の側面に向う。運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス12によっても反射され、その反射視線は車両の直前に向う。運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス13によって反射され、その反射視線は車両の直前及び右ヘッドライトH1’側直近側方へ向う。
【選択図】 図21

Description

本発明は車両用死角確認装置に関する。
車両においては、運転者の死角を補うために、種々の車両用死角確認装置が開発されている。
第1の従来の車両用死角確認装置においては、右前部のフェンダミラー内に左視野用カメラを設け、左前部のフェンダミラー内に右視野用カメラを設け、左視野用カメラ及び右視野用カメラで撮影した映像を車内のモニタに表示する。これにより、左折時、右折時の運転者の死角を減少させる(参照:特許文献1)。
第2の従来の車両用死角確認装置は、フロントドアのコーナピース部の車両外側に形成されたドアミラーベース部にドアミラーを設けた車両において、カメラをドアミラーに内蔵させもしくはドアミラーの近傍に設け、カメラで撮像された映像をコーナピースの車両内側のコーナカバーに設けられたモニタに表示する。これにより、前輪付近の運転者の死角を減少させる(参照:特許文献2)。
第3の従来の車両用死角確認装置においては、車両がレクリエーション車(RV)、スポーツ用多目的車(SUV)、ワゴン車等の場合、運転席の対角前方に車両の直前及び車両の助手席側の側面を確認するミラーを設けると共に、車両後方を確認するリアアンダミラーを設けている。これにより、運転者の死角を減少させる。
特開平6−183298号公報 特開2013−154671号公報
しかしながら、上述の第1、第2の従来の車両用死角確認装置においては、カメラ及びモニタを必要とするので、製造コストが高いという課題がある。また、不使用時のカメラが不透明であるので、運転者の視界の妨げとなるという課題もある。
また、上述の第3の従来の車両用死角確認装置においては、運転席の対角前方のミラーは不使用時に運転者の運転の妨げとなるので、通常、小さくされており、従って、視認性が悪いという課題がある。また、上述のミラーは小さいと言えども、不使用時には不透明であるので、やはり、運転者の視界の妨げとなるという課題もある。さらに、リアアンダミラーも、不使用時には不透明であるので、運転者の視界の妨げとなるという課題がある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る車両用死角確認装置は、車両の所定位置に設けられ、車両の死角領域を確認するミラーデバイスと、車両内に設けられ、車両の運転状態に応じてミラーデバイスに電圧を印加してミラーデバイスを透明状態からミラー状態へ変化させる制御ユニットとを具備し、ミラーデバイスは、互いに対向した第1、第2の透明基板と、各第1、第2の透明基板の内側に設けられた第1、第2の透明電極層と、第1、第2の透明電極層の間に封入されたエレクトロデポジション剤を含む電解液層とを具備するものである。
本発明によれば、カメラ及びモニタを必要としないので、製造コストを低減できる。また、ミラーデバイスは、不使用時には透明とすることができるので、運転者の視界の妨げとならない。
本発明に係る車両用死角確認装置に適用されるミラーデバイスの第1の例を示し、(A)は断面図、(B)は透明電極層パターンの上面図である。 図1のミラーデバイスの動作を説明するための断面図であって、(A)は透明状態、(B)は平面ミラー状態(正反射ミラー状態)を示す。 図1のミラーデバイスの動作特性を示し、(A)は反射率特性を示すグラフ、(B)は透過率特性を示すグラフである。 図1のミラーデバイスの製造方法の第1の例を説明するためのフローチャートである。 図1のミラーデバイスの製造方法の第2の例を説明するためのフローチャートである。 図5のスペーサ形成工程に用いられる基板加工ユニットを示す図である。 図6のロール状金型の斜視図である。 図5のシールパターン形成工程を説明するための図であって、(A)は上面図、(B)は断面図である。 図5の電解液滴下工程を説明するための図であって、(A)は上面図、(B)は断面図である。 図5の基板貼合/シールパターン硬化工程を説明するための図であって、(A)は上面図、(B)は断面図である。 図5の製造方法を用いて得られたミラーデバイスの電解液層の外観写真である。 本発明に係る車両用死角確認装置に適用されるミラーデバイスの第2の例を示す断面図である。 図12の同心微小平面レンズ(フレネルレンズ)の拡大図であって、(A)は斜視断面図、(B)は上面図である。 図12のミラーデバイスの動作を説明するための断面図であって、(A)は透明状態、(B)は凸面ミラー状態(縮小ミラー状態)を示す。 図12のミラーデバイスの変更例を示す断面図である。 図12及び図15のミラーデバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る車両用死角確認装置に適用されるミラーデバイスの第3の例を示す断面図である。 図17の微小プリズムの拡大図であって、(A)は斜視断面図、(B)は上面図である。 図17のミラーデバイスの動作を説明するための断面図であって、(A)は透明状態、(B)は平面ミラー状態(非正反射ミラー状態)を示す。 図17のミラーデバイスの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る車両用死角確認装置の第1の実施の形態を含む車両を示す上面図である。 図21の車両の一部の詳細を示し、(A)は車両の運転席の対角前方を含む斜視図、(B)は運転席から見たミラーデバイスの写真、(C)、(D)は(A)における運転者の視線及び反射視線を説明する図である。 図21の左ミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 図21の右ミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 図21の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 図25のステップ2507における車両の死角領域の具体例を示す図である。 図21の車両用死角確認装置の変更例を含む車両を含む上面図である。 図27の複合ミラーデバイスの詳細を示し、(A)は横断面図、(B)は縦断面図である。 (A)は図28の微小プリズムの上面図、(B)は図28の微小平面レンズの下面図である。 図27の車両の一部の詳細を示し、(A)は車両の運転席の対角前方の斜視図、(B)、(C)は(A)における運転席の視線及び反射視線を説明する図である。 図27の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る車両用死角確認装置の第2の実施の形態を含む車両を示す上面図である。 図32のミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 図32の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る車両用死角確認装置の第3の実施の形態を含む車両を示す上面図である。 図35の車両における運転者の視線及び反射視線を説明する図である。 図35のミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 図35の車両用死角確認装置の変更例を含む車両を含む上面図である。 図38のミラーデバイスの詳細を示す上面図である。 本発明に係る車両用死角確認装置の第4の実施の形態を含む車両を示す上面図である。 図40のミラーデバイスの拡大図である。 図40のミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 図40の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る車両用死角確認装置の第5の実施の形態を含む車両を示す上面図である。 図44のミラーデバイスの拡大図である。 図44のミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 本発明に係る車両用死角確認装置の第6の実施の形態を含む車両を示す上面図である。 図47のミラーデバイスが確認する車両の死角領域を説明する図である。 図47の制御ユニットの動作を説明するためのフローチャートである。
図1は本発明に係る車両用死角確認装置に適用されるミラーデバイスの第1の例を示し、(A)は断面図、(B)は透明電極層パターンの上面図である。
図1の(A)においては、ミラーデバイスM1はセル化されたエレクトロデポジション方式のデバイスであり、ガラスもしくはポリカーボネートよりなる平行な透明基板1、2と、透明基板1、2の内面に形成されたインジウム錫酸化物(ITO)またはIZOよりなる透明電極層3、4と、透明シール部5と、透明電極層3、4間に封入され、透明シール部5によってシールされた電解液層6とにより構成されている。図1の(B)に示すように、透明電極層3、4には、電圧Vが印加される。
図2の(A)に示すごとく、透明電極層3、4間が電圧無印加状態では、透明状態となる。他方、図2の(B)に示すごとく、透明電極層3、4間に1.5〜8V程度の直流電圧Vを印加すると、負電位側の透明電極層3に還元によりAg層が表面に形成されて平面ミラー状態となる。この平面ミラー状態は上面視、下面視のいずれにおいても入射光Iの入射角と反射光Lの反射角とが等しい正反射状態である。つまり、ミラーデバイスM1は透明状態及び平面ミラー状態(正反射ミラー状態)の2状態の切替可能なデバイスとなる。この場合、平面ミラー状態は電解液層6中に含まれている銀イオンが負電位側の透明電極層3付近で金属の銀に変化して析出(エレクトロデポジション)することによって発生する。透明状態に戻すには、電圧無印加状態にするが、直流逆電圧たとえば−1Vを印加すれば、迅速に透明状態に戻る。
たとえば、図1のミラーデバイスM1をAgが析出する透明電極層3の反対の透明基板2からハロゲン光源による測定光を入射して分光器で反射光を測定した結果を図3の(A)に示す。他方、図1のミラーデバイスM1をAgが析出する透明電極層3側の透明基板1よりハロゲン光源による測定光を入射して分光器で透過光を測定した結果を図3の(B)に示す。図3によれば、電圧無印加状態では、反射率Rが低く透過率Tが高い透明状態となり、他方、たとえば2.5Vの電圧印加状態では、反射率Rが高く透過率Tが低い平面ミラー状態(正反射状態)となる。
図1のミラーデバイスM1の製造方法の第1の例を図4のフローチャートを参照して説明する。この第1の例はセル単位で製造するものである。
始めに、透明電極層形成工程401にて、各透明基板1、2上にITOまたはIZOよりなる透明電極層3、4をマグネトロンスパッタリング法、化学的気相成長(CVD)法あるいは蒸着法により形成する。必要に応じて透明電極層3、4をSUSマスクを用いたエッチング法あるいはフォトリソグラフィ/エッチング法によりパターン化する。尚、ITO、IZO以外に、透明電極層としてグラフェン、カーボン(CNT)等を用いてもよい。
次に、ギャップ制御剤散布工程402にて、一方の透明基板上に20μm〜数100μmたとえば500μmのギャップ制御剤を1〜3個/mm散布する。この場合、多少の散布むらがあっても問題ないので、散布量はそれほど重要でない。尚、ギャップ制御剤の代りに、リブ等の突起でもよい。また、小型のセルの場合、後述の透明シール部を形成する際にフィルム状のスペーサを設けてもよい。
次に、シールパターン形成工程403にて、一方の透明基板上にシールパターンを形成する。シールパターンは、透明かつ光散乱しない(つまりフィラを含まないことが好ましい)紫外線及び熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂もしくは熱硬化性樹脂よりなる。この場合、電解液に耐える樹脂が好ましい。
次に、電解液滴下工程404にて、シールパターンが形成された透明基板上に電解液を液晶滴下(ODF)法により滴下する。尚、滴下方法は、ディスペンサ、インクジェットを含む各種の印刷法を用いることができる。
電解液としては、溶媒中に50mMのAgNO等のAgを含むエレクトロデポジション剤を添加し、また、250mMのLiBr等の支持電解質(浄化剤)を添加し、10mMのCuCl等のメディエータを添加する。
尚、溶媒は、エレクトロデポジション剤等を安定的に保持することができるものであれば限定されない。たとえば、水や炭酸プロピレン等の極性溶媒、極性のない有機溶媒、あるいはイオン性液体、イオン導電性高分子、高分子電解質等である。具体的には、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸等を用いることができる。
また、支持電解質は、エレクトロデポジション剤のAgの酸化還元反応等を促進するものであれば限定されず、たとえば、LiCl、LiBr、LiI、LiBF、LiClO等のリチウム塩、KCl、KBr、KI等のカリウム塩、NaCl、NaBr、NaI等のナトリウム塩が好ましい。支持電解質の濃度は、たとえば10mM以上1M以下であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
さらに、メディエータはAgよりも電気化学的に低いエネルギーで酸化還元を行う材料であって、メディエータの酸化体がAgから随時電子を授受することによって酸化による消色反応を補助する。メディエータの材料はこのような機能を発揮する材料であれば限定されないが、銅(Cu)イオンの塩が好ましい。メディエータの濃度はたとえば5mM以上20mM以下であることが好ましいが、これに限定されるものではない。CuイオンとAgイオンとの濃度比は0.1〜0.3が好ましいが、これに限定されるものではない。
電解質をゲル化する場合には、ビニルブキラール(PVB)等の10wt%ホストポリマを添加する。
次に、基板貼合工程405にて、真空中、大気中もしくは窒素雰囲気で電解液が滴下された一方の透明基板に他方の透明基板を貼合せる。このとき、電解液は電解液層6を形成する。
最後に、シールパターン硬化工程406にて、たとえばエネルギー2J/cmの紫外線を照射してシールパターンを硬化させて透明シール部5を形成する。この場合、シールパターンのみに紫外線が照射されるように、SUS等よりなるマスクを用いる。
図1のミラーデバイスM1の製造方法の第2の例を図5のフローチャートを参照して説明する。この第2の例はロール・ツー・ロー方式により製造効率を上げるものである。
始めに、透明電極層形成工程501にて、透明基板1、2として、薄膜ガラス基板もしくはフィルム基板のようなロール化可能なフレキシブル基板1’、2’を用いる。たとえば厚さ約0.1mmのポリカーボネイトよりなるフレキシブル基板1’、2’を用いる。そして、各フレキシブル基板1’、2’上にITOもしくはIZOよりなる透明電極層をマグネトロンスパッタリング法、CVD法あるいは蒸着法により形成する。
次に、スペーサ形成工程502にて、透明電極層が形成された一方のフレキシブル基板1’上にスペーサ(突起)を形成する。すなわち、図6に示す基板加工ユニットにおいて、透明電極層を上面にしたフレキシブル基板1’を矢印で示す搬送方向に搬送しながら、ディスペンサ601によって透明電極層側に、たとえば、アクリル系、アリル系もしくはエポキシ系の紫外線硬化性樹脂層602を塗布する。このとき、フレシキブル基板1’をニップロール603、604によってロール状金型605に押し付け、ロール状金型605を回転させながら紫外線硬化性樹脂層602にロール状金型605の穴パターンを転写する。また、同時に、紫外線照射ユニット606によってロール状金型605の反対側から紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂層602を硬化させてスペーサ(突起)602aを形成する。その後、ニップロール604から外れる場所でフレキシブル基板1’はロール状金型605から分離される。
図6のロール状金型605の全体を示す斜視図である図7を参照してロール状金型605の詳細を説明すると、ロール状金型605の表面には、たとえば、スペーサ602aに対応して深さ約100μm、直径約50〜150μmの円形もしくは矩形の穴605aが形成されている。穴605aの密度は小さ過ぎると、ギャップむらを生じ、大き過ぎると光学性能に影響する。従って、穴605aの密度は、1%〜10%程度であり、好ましくは、3.8%とする。
次に、シールパターン形成工程503にて、スペーサ602aが形成されているフレキシブル基板1’もしくはスペーサが形成されていないフレキシブル基板2’のいずれかたとえばフレキシブル基板1’上にシールパターンを形成する。すなわち、図8に示すごとく、ディスペンサ801を用いてアクリル系もしくはエポキシ系の紫外線硬化性樹脂よりなるシールパターン802を形成する。シールパターン802は任意の形状でよいが、たとえば、横×縦×線幅=約50mm×約50mm×約1mmの矩形で、高さ約0.1mmとする。また、幅約2〜3mmの出口穴802aを約10〜15mm間隔で5個設ける。出口穴802aは後述の基板貼合/シールパターン硬化工程にて気泡が存在しない電解液層を形成するためのものである。尚、シールパターン802の形状及び塗布条件は上述の形状及び塗布条件に限定されない。シール剤としての紫外線硬化性樹脂も異なる2種類以上を用いてもよい。
次に、電解液滴下工程504にて、図9に示すごとく、シールパターン802が形成されたフレキシブル基板1’上にディスペンサ901を用いて電解液902を液晶滴下(ODF)法により滴下する。この場合、電解液902は図4の電解液滴下工程404における電解液と同一である。
次に、基板貼合/シールパターン硬化工程505にて、2つのフレキシブル基板1’、2’を貼り合せて電解液層6を形成すると共に、シールパターン802を硬化させて透明シール部5を形成する。すなわち、図10に示すごとく、シールパターン802及び電解液902を有するフレキシブル基板1’上に他方のフレキシブル基板2’を重ね合せ、出口穴802aと反対側の位置にローラ1001を対向させて押付ける。次いで、ローラ1001を一定の圧力で押し付けながらフレキシブル基板1’のシールパターン802の出口穴802aの方向に移動させる。このとき、ローラ1001の後方に紫外線照射ユニット1002を配置し、ローラ1001と共に移動させてシールパターン802にたとえば約1J/cm2以上の紫外線で照射してシールパターン802を硬化させて透明シール部5を形成する。この場合、約200mJ/cm2以上の紫外線でシールパターン802を仮硬化させ、その後、再度紫外線をシールパターン802に照射してもよい。また、紫外線照射はフレキシブル基板2’側から行っているが、フレキシブル基板1’側から行ってもよい。さらに、ローラ1001の移動速度は一定たとえば100mm/s程度であることが好ましく、ミラーデバイスM1の大きさ、形状、シールパターンの塗布条件、セル厚等で最適化される。このとき、ローラ1001の移動速度は、出口穴802aの近傍では小さくしてもよい。
最後に、セル化分断工程506にて、貼合後のフレキシブル基板1’、2’をカッタ、トムソン刃による打抜き加工法を用いて分断してセル化する。これにより、フレキシブル基板1’、2’はセル化した透明電極層3、4付きの透明基板1、2となる。
図11は図5の製造方法を用いて製造されたミラーデバイスM1の電解液層6の外観写真である。
図11に示すごとく、透明シール部5の内部の電解液層6に気泡が全く存在しない。透明シール部5の外側には出口穴502aから電解液が溢れ、溢れた電解液6aは出口穴802aの外側に半円状に飛び出て、透明シール部5を囲んでいる。また、電解液が溢れるとほぼ同時に、出口穴802aは消失し、セル内部連続となった透明シール部5の形状が電解液の圧力によって上述の半円状に飛び出てその反対側で凹部802aとして凹む。尚、電解液の溢れ量は滴下量を最適量にすれば小さくなるが、電解液滴下量は最適量を超えても問題ない。
図12は本発明に係る車両用死角確認装置に適用されるミラーデバイスの第2の例を示す断面図である。図12のミラーデバイスM2においては、図1のミラーデバイスM1の透明基板2上に同心微小平面レンズ(フレネルレンズとも言う)7を設けてある。
図13は図12の同心微小平面レンズ7の拡大図であって、(A)は斜視断面図、(B)は上面図である。図13の(A)に示すように、断面形状は中央に向って片鋸歯状になっており、図13の(B)に示すように、平面視では、同心円状(もしくは楕円状)になっている。また、同心微小平面レンズ7のプリズム状断面の高さは数10μmである。尚、同心微小平面レンズ7は必ずしも同心である必要はない。また、円状(もしくは楕円状)でなくてもよい。たとえば、レンズ形状はライン状でもよい。
図14の(A)に示すごとく、透明電極層3、4間が電圧無印加状態では透明状態となる。他方、図14の(B)に示すごとく、透明電極層3、4間に直流電圧Vを印加すると、負電位側の透明電極層3に還元によりAg層が表面に形成されて上面視で凸面ミラー状態(縮小ミラー状態)となる。この結果、拡散していた入射光Iは反射光Lに収束する。従って、ミラーデバイスM2は、透明状態及び凸面ミラー状態(縮小ミラー状態)の2状態の切替可能デバイスとなる。尚、直流電圧Vを逆極性にすると、負電位側の透明電極層4にAg層が形成され、平面ミラー状態となる。つまり、直流電圧Vの極性を変化させることにより、ミラーデバイスM2は、透明状態、凸面ミラー状態(縮小ミラー状態)及び平面ミラー状態の3状態の切替可能な複合ミラーデバイスとなる。
尚、ミラーデバイスM2の同心微小平面レンズ7を、図15に示すごとく、断面形状を周辺に向って片鋸歯状にすることもできる。この場合、透明電極層3上のAg層により、下面視で凸面ミラー状態(縮小ミラー状態)となる。
図12及び図15のミラーデバイスM2の製造方法は図16に示され、図4に示す製造方法における透明電極層形成工程401の前に同心微小平面レンズ形成工程1601が付加される。この同心微小平面レンズ形成工程1601において、透明基板1に同心微小平面レンズ7を形成する。以下に、これを詳述する。
始めに、透明基板1上に紫外線硬化性樹脂を滴下する。次いで、透明基板1の裏側に厚い石英ガラス板で補強し、同心微小平面レンズ7の反転パターンを有する金型を用いてプレスし、1分間放置する。次いで、石英ガラス板の方から紫外線を5J/cmで照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させる。次いで、金型及び石英ガラス板を外し、同心微小平面レンズ7が形成された透明基板1を洗浄機で洗浄する。洗浄方法は、アルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄、純水洗浄、エアーブロー、UV照射、IR乾燥の順に行う。但し、洗浄方法はこれに限らない。高圧スプレー洗浄やプラズマ洗浄などを行ってもよい。そして、透明電極層形成工程401に進む。
尚、ミラーデバイスM2の製造方法には、図5に示すロール・ツー・ロール方式の製造方法を適用することもできる。この場合には、透明電極層形成工程501の前に図16の同心微小平面レンズ形成工程1601が付加され、同心微小平面レンズ7はフレキシブル基板1’上にロール・ツー・ロール方式で形成される。
図17は本発明に係る車両用死角確認装置に適用されるミラーデバイスの第3の例を示す断面図である。図17のミラーデバイスM3においては、図1のミラーデバイスM1の透明基板1上に微小プリズム8を設けてある。
図18は図17の微小プリズム8の拡大図であって、(A)は斜視断面図、(B)は上面図である。図18の(A)に示すように、断面形状は片鋸歯状になっており、図18の(B)に示すように、平面視では、ライン状になっている。また、微小プリズム8のプリズム状断面の高さは数10μmである。
図19の(A)に示すごとく、透明電極層3、4間が電圧無印加状態では透明状態となる。他方、図19の(B)に示すごとく、透明電極層3、4間に直流電圧Vを印加すると、負電位側の透明電極層3に還元によりAg層が表面に形成されて平面ミラー状態となる。この平面ミラー状態は、負電位側の透明電極層3上にAg層が形成され、入射光IをミラーデバイスM3の法線方向に入射した場合、入射光Iの角度と反射光Lの角度とが異なる非正反射ミラー状態となる。この非正反射ミラー状態の角度及び反射光の方向はプリズム形状の方向及び角度を変えることによって調整できる。ミラーデバイスM3は、透明状態及び平面ミラー状態(非正反射ミラー状態)の2状態の切替可能デバイスとなる。尚、直流電圧Vを逆極性にすると、負電位側の透明電極層4にAg層が形成され、平面ミラー状態(正反射ミラー状態)となる。つまり、直流電圧Vの極性を変化させることにより、ミラーデバイスM2は、透明状態、平面ミラー状態(非正反射ミラー状態)及び平面ミラー状態(正反射ミラー状態)の3状態の切替可能な複合ミラーデバイスとなる。
図17のミラーデバイスM3の製造方法は図20に示され、図4に示す製造方法における透明電極層形成工程401の前に微小プリズム形成工程2001が付加される。この微小プリズム形成工程2001において、透明基板1に微小プリズム8を形成する。以下に、これを詳述する。
始めに、透明基板1上に紫外線硬化性樹脂を滴下する。次いで、透明基板1の裏側に厚い石英ガラス板で補強し、微小プリズム8の反転パターンを有する金型を用いてプレスし、1分間放置する。次いで、石英ガラス板の方から紫外線を5J/cmで照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させる。次いで、金型及び石英ガラス板を外し、微小プリズム8が形成された透明基板1を洗浄機で洗浄する。洗浄方法は、アルカリ洗剤を用いたブラシ洗浄、純水洗浄、エアーブロー、UV照射、IR乾燥の順に行う。但し、洗浄方法はこれに限らない。高圧スプレー洗浄やプラズマ洗浄などを行ってもよい。そして、透明電極層形成工程401に進む。
尚、ミラーデバイスM3の製造方法には、図5に示すロール・ツー・ロール方式の製造方法を適用することもできる。この場合には、透明電極層形成工程501の前に図20の微小プリズム形成工程2001が付加され、微小プリズム8はフレキシブル基板1’上にロール・ツー・ロール方式で形成される。
尚、上述のミラーデバイスM1、M2、M3を本発明に係る車両用死角確認装置に適用する場合、ミラーデバイスM1、M2、M3を単独に適用する以外に、複数のミラーデバイス機能を発揮する複合ミラーデバイスとして適用してもよい。この場合、必要に応じて複数の領域に分割し、各領域に異なる微小平面レンズ(フレネルレンズ)及び/または異なる微小プリズムを設けてもよい。さらに、この場合、印加直流電圧の極性を変化させることにより多くのミラーデバイス機能を発揮できるようになる。
図21は本発明に係る車両用死角確認装置の第1の実施の形態を含む車両を示す上面図である。図21においては、車両用死角確認装置10は、車両の左ヘッドライトH1の外側に運転席に向けて設けられたミラーデバイス11、12、13、車両の右ヘッドライトH1’の外側に運転席に向けて設けられたミラーデバイス11’、12’、13’、及び車両内に設けられミラーデバイス11、12、13、11’、12’、13’を制御するマイクロコンピュータよりなる制御ユニット14によって構成されている。尚、ミラーデバイス11、12、13とミラーデバイス11’、12’、13’とは対称的な同一構成をなしており、同一動作を行う。また、ミラーデバイス11、12、13はRV、SUV、ワゴン車等の車両に義務付けられており、主に発車時の安全確認に用いられる。他方、ミラーデバイス11’、12’、13’はAピラーの死角領域の確認に役立つ。
図22は図21の車両の一部の詳細を示し、(A)は車両の運転席の対角前方を含む斜視図、(B)は運転席から見たミラーデバイスの写真、(C)、(D)は(A)における運転者の視線及び反射視線を説明する図である。
図22の(A)、(B)に示すように、ミラーデバイス11、12はミラーデバイス13より運転席側に位置し、少し下向きに配置されている。他方、ミラーデバイス13はほぼ垂直に配置されている。ミラーデバイス11、12、13を固定している筐体14、15は透明樹脂より形成することにより、運転者の視界を妨げにならないようにする。尚、ミラーデバイス11’、12’、13’もミラーデバイス11、12、13と同様な構成をなしている。
図22の(C)に示すように、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス11によって反射され、ミラーデバイス11からの反射視線は車両の助手席側の側面に向う。他方、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス12によっても反射され、ミラーデバイス12からの反射視線は車両の直前に向う。
また、図22の(D)に示すように、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス13によって反射され、ミラーデバイス13からの反射視線は車両の直前及び右ヘッドライト(図示せず)側直近側方へ向う。
尚、運転者のミラーデバイス11’、12’、13’に向った視線及びその反射視線も、運転者のミラーデバイス11、12、13に向った視線及びその反射視線と同様である。
図21のミラーデバイス11、12が確認する車両の死角領域を説明する図である図23の(A)に示すように、ミラーデバイス11は車両の助手席側の側面の死角領域11aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス11は死角領域11aからの光を運転席に向けて反射させる。同時に、ミラーデバイス12は車両の直前の死角領域12aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス12は死角領域12aからの光を運転席に向けて反射させる。他方、図21のミラーデバイス13の死角領域を説明するための図である図23の(B)に示すように、ミラーデバイス13は車両の直前及び右ヘッドライトH1’側直近側方の死角領域13aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス13は死角領域13aからの光を運転席に向けて反射させる。これにより、右折時の運転者の死角を減らせる。
図21のミラーデバイス11’、12’が確認する車両の死角領域を説明する図である図24の(A)に示すように、ミラーデバイス11’は車両の運転席側の側面の死角領域11’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス11’は死角領域11’aからの光を運転者に向けて反射させる。同時に、ミラーデバイス12’は車両の前側の死角領域12’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス12’は死角領域12’aからの光を運転者に向けて反射させる。他方、図21のミラーデバイス13’の死角領域を説明するための図である図24の(B)に示すように、ミラーデバイス13’は車両の左折側直前及び左ヘッドライトH1側直近側方の死角領域13’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス13’は死角領域13’aからの光を運転者に向けて反射させる。これにより、左折時の運転者の死角を減らせる。
ミラーデバイス11、12、11’、12’は比較的大きくかつ死角領域11a、12a、11’a、12’aの範囲を大きくする必要がないので、ミラーデバイスM1もしくはM3の平面ミラーを利用しても視認性が高い。この場合、電圧Vd11、Vd12がミラーデバイス11、12、11’、12’に印加されたときには、平面ミラー状態となる。また、ミラーデバイスM3の非正反射ミラー状態を平面ミラーとして利用した場合、ミラーデバイス11、12、11’、12’の角度の調整の代りにプリズム配置方向及びプリズム角度で調整できる。尚、ミラーデバイスM2を用いてもよい。他方、ミラーデバイス13、13’は比較的大きいが、死角領域13a、13’aの範囲を大きくする必要があるので、ミラーデバイスM2の凸面ミラーを利用して視認性を高める。この場合、電圧Vd13がミラーデバイス13、13’に印加されたときには、凸面ミラー状態となる。
次に、制御ユニット14によるミラーデバイス11、12、13、11’、12’、13’の制御について図25のフローチャートを参照して説明する。この場合、図21の制御ユニット14には、シフトレバーがローギア位置でオンとなるスイッチSW1、ウィンカに連動するスイッチSW2、及び手動スイッチSW3が接続され、さらに、車両の車輪に設けられた車速センサの車速信号SPDが制御ユニット14に供給されている。尚、図25のルーチンは所定時間毎に実行される。
始めに、ステップ2501にて、シフトレバーがローギア位置にある(SW1=“1”)か否かを判別し、また、ステップ2502にて、車速信号SPDが所定値SPD0たとえば20km/h以下か否かを判別する。この結果、シフトレバーがローギア位置かつ車速信号SPDがSPD0以下の場合のみ、つまり、車両の発車時にステップ2503に進み、他の場合にはステップ2504に進む。
ステップ2503では、ミラーデバイス11、11’に電圧Vd11=2.5Vを印加すると共に、ミラーデバイス12、12’にVd12=2.5Vを印加し、ミラーデバイス11、12、11’、12’をミラー状態とする。これにより、発車時の車両の助手席側の側面の死角領域11a、運転席側の側面の死角領域11’a及び車両の直前の死角領域12a(12’a)を確認できる。
他方、ステップ2504では、ミラーデバイス11、11’、12、12’の電圧Vd11=Vd12=0Vとし、ミラーデバイス11、11’、12、12’を透明状態とし、ミラーデバイス11、11’、12、12’が運転者の視界の妨げとならないようにする。
ステップ2505では、左折もしくは右折のためにウィンカが作動中(SW2=“1”)か否かを判別し、また、ステップ2506では、手動スイッチSW3がオン(SW3=“1”)か否かを判別する。この結果、ウィンカが作動中もしくは手動スイッチSW3がオンの場合、ステップ2507に進み、他の場合、ステップ2508に進む。
ステップ2507では、ミラーデバイス13、13’に電圧Vd13=2.5Vを印加し、ミラーデバイス13、13’をミラー状態とする。これにより、車両の直前及び運転席直近側方の死角領域13a及び助手席直近側方の死角領域13’aを確認できる。つまり、図26に示すごとく、車両が交差点において左折もしくは右折しようとするときに、車両の右折側の死角領域13aのバイク等を確認できる。また、車両が特に信号のない交差点を直進しようとする場合でも、運転者がスイッチSW3を手動にてオンとすることにより、車両の右折側の死角領域13a及び左折側の死角領域13’aを確認できる。
そして、ステップ2509にて図25のルーチンは終了する。
図25のルーチンによれば、ミラーデバイス11、12、11’、12’とミラーデバイス13、13’とが同時にミラー状態となることがある。この場合には、運転席側のミラーデバイス11、12、11’、12’のミラー状態が優先する。つまり、ミラーデバイス13、13’がたとえミラー状態となっても、ミラーデバイス13、13’はミラー状態のミラーデバイス11、12、11’、12’によって隠されるので、ミラーデバイス13、13’による死角確認は行われない。なお、各ミラー状態は手動で切り替え可能としてもよい。
図27は図21の車両用死角確認装置10の変更例を示す。図27においては、図21のミラーデバイス11、12、13(11’、12’、13’)の代りにミラーデバイス11、12、13(11’、12’、13’)の機能を発揮する単一の複合ミラーデバイス110(110’)を設けてある。従って、制御ユニット14の出力電圧も単一電圧Vd110である
図28は図27の複合ミラーデバイス110の詳細を示し、(A)は横断面図、(B)は縦断面図である。また、図29の(A)は図28の微小プリズムの上面図、図29の(B)は図28の微小平面レンズの下面図である。尚、図28の(A)は図29のA−A線断面図、図28の(B)は図29のB−B線断面図である。
図28に示すように、複合ミラーデバイス110は、図1、図12、図17のミラーデバイスM1、M2、M3と同様に、透明基板1、2、透明電極層3、4、透明シール部5、及び電解液層6を有する。
さらに、透明基板1と透明電極層3との間には、2分割された領域にプリズム形状の方向及び角度が異なる微小プリズム81、82が設けられている。また、透明基板2と透明電極層4との間には、ライン状の微小平面レンズ(フレネルレンズ)71が設けられている。
図29の(A)に示すように、微小プリズム81の形状の方向は斜め方向となっており、角度が急峻となっている。他方、微小プリズム82の形状の方向は横方向となっており、その角度はやや急峻となっている。従って、微小プリズム81上の透明電極層3上にAg層が形成されると、微小プリズム81上のミラー状態によって運転者の視線の反射視線は左下へ向き、他方、微小プリズム82上の透明電極層3上にAg層が形成されると、微小プリズム82上のミラー状態によって運転者の視線の反射視線は下へ向く。
図30は図27の車両の一部の詳細を示し、(A)は車両の運転席の対角前方の斜視図、(B)、(C)は(A)における運転席の視線及び反射視線を説明する図である。
すなわち、図30の(B)に示すように、運転者の視線は複合ミラーデバイス110のミラー状態の微小プリズム81によって反射され、微小プリズム81からの反射視線は車両の助手席側の側面に向う。同時に、運転者の視線は複合ミラーデバイス110のミラー状態の微小プリズム82によっても反射され、微小プリズム82からの反射視線は車両の直前に向う。また、図30の(C)に示すように、運転者の視線は複合ミラーデバイス110のミラー状態の微小平面レンズ71によって反射され、微小平面レンズ71からの反射視線は車両の直前及び右ヘッドライト(図示せず)側直近側方へ向う。
次に、制御ユニット14による複合ミラーデバイス110、110’の制御について図31のフローチャートを参照して説明する。この場合も、図27の制御ユニット14には、シフトレバーのローギア位置でオンとなるスイッチSW1、ウィンカに連動するスイッチSW2、及び手動スイッチSW3が接続され、さらに、車両の車輪に設けられた車速センサの車速信号SPDが制御ユニット14に供給されている。尚、図31のルーチンは所定時間毎に実行される。
始めに、ステップ3101にて、シフトレバーがローギア位置にある(SW1=“1”)か否かを判別し、また、ステップ3102にて車速信号SPDが所定値SPD0たとえば20km/h以下か否かを判別する。この結果、シフトレバーがローギア位置かつ車速信号SPDがSPD0以下の場合のみ、つまり、車両の発車時にステップ3103に進み、他の場合にはステップ3104に進む。
ステップ3103では、複合ミラーデバイス110、110’に電圧Vd110=2.5Vを印加し、微小プリズム81、82をミラー状態とする。これにより、図23の(A)、図24の(A)に示すごとく、発車時の車両の助手席側の側面の死角領域11a、運転席側の側面の死角領域11’a及び車両の直前の死角領域12a(12’a)を確認できる。そして、ステップ3108に進む。
ステップ3104では、左折もしくは右折のためにウィンカが作動中(SW2=“1”)か否かを判別し、また、ステップ3105では、手動スイッチSW3がオン(SW3=“1”)か否かを判別する。この結果、ウィンカが作動中(SW2=“1”)もしくは手動スイッチSW3がオンの場合、ステップ3106に進み、他の場合、ステップ3107に進む。
ステップ3106では、複合ミラーデバイス110、110’に電圧Vd110=−2.5Vを印加し、微小平面レンズ71をミラー状態とする。これにより、図23の(B)、図24の(B)に示すごとく、車両の直前及び運転席直近側方の死角領域13a及び助手席直近側方の死角領域13’aを確認できる。
そして、ステップ3108にて図31のルーチンは終了する。
図31のルーチンによれば、微小プリズム81、82のミラー状態が微小平面レンズ71のミラー状態より優先する。しかし、微小平面レンズ71のミラー状態を微小プリズム81、82のミラー状態に優先させるようにしてもよい。
図32は本発明に係る車両用死角確認装置の第2の実施の形態を含む車両を示す上面図である。図32においては、車両用死角確認装置20は、車両の左ヘッドライトH1の上方たとえばそのアウタレンズに一体化して運転席に向けて設けられたミラーデバイス21、車両の右ヘッドライトH1’の上方たとえばそのアウタレンズに一体化して運転席に向けて設けられたミラーデバイス21’、及び車両内に設けられミラーデバイス21、21’を制御するマイクロコンピュータよりなる制御ユニット22によって構成されている。尚、ミラーデバイス21とミラーデバイス21’とは対称的な同一構成をなしており、同一動作を行う。このように、ミラーデバイス21、21’はヘッドライトH1、H1’と一体化されているので、スタイリングは損なわれない。
また、ミラーデバイス21、21’は運転席側に向ってほぼ垂直に配置されている。
図32のミラーデバイス21、21’が確認する車両の死角領域を説明する図である図33に示すように、ミラーデバイス21は車両の直前及び右ヘッドライトH1’側直近側方の死角領域21aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス21は死角領域21aからの光を運転席に向けて反射させる。また、ミラーデバイス21’は車両の直前及び左ヘッドライトH1側直近側方の死角領域21aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス21’は死角領域21’aからの光を運転席に向けて反射させる。これにより、左折時及び右折時の運転者の死角を減らせる。
ミラーデバイス21、21’は比較的大きくかつ死角領域21a、21’aの範囲は大きくする必要があるので、ミラーデバイスM2の凸面ミラーを利用して視認性を高める。この場合、電圧Vd21がミラーデバイス21、21’に印加されたときには、ミラーデバイス21、21’は凸面ミラー状態となる。
次に、制御ユニット22によるミラーデバイス21、22’の制御について図34のフローチャートを参照して説明する。この場合、図32の制御ユニット22には、ウィンカに連動するスイッチSW2、及び手動スイッチSW3が接続されている。尚、図34のルーチンは所定時間毎に実行される。
始めに、ステップ3401では、左折もしくは右折のためにウィンカが作動中(SW2=“1”)か否かを判別し、また、ステップ3402では、手動スイッチSW3がオン(SW3=“1”)か否かを判別する。この結果、ウィンカが作動中(SW2=“1”)もしくは手動スイッチSW3がオンの場合、ステップ3403に進み、他の場合、ステップ3404に進む。
ステップ3403では、ミラーデバイス21、22’に電圧Vd21=2.5Vを印加し、ミラーデバイス21、22’をミラー状態とする。これにより、車両の直前及び運転席直近側方の死角領域21a及び助手席直近側方の死角領域21’aを確認できる。つまり、車両が交差点において左折もしくは右折しようとするときに、車両の左折側もしくは右折側の死角領域を確認できる。また、車両が特に信号のない交差点を直進しようとする場合でも、運転者がスイッチSW3を手動にてオンとすることにより、車両の右折側の死角領域及び左折側の死角領域を確認できる。
そして、ステップ3405にて図34のルーチンは終了する。
図35は本発明に係る車両用死角確認装置の第3の実施の形態を含む車両を示す上面図である。左ヘッドライトH1、右ヘッドライトH1’と異なり、図35においては、左ヘッドライトH2の一部及び右ヘッドライトH2’の一部はボンネットより高くなっている(参照:日産自動車株式会社の乗用車「ジューク」(登録商標))。従って、車両用死角確認装置30は、車両の左ヘッドライトH2の内部のボンネットより高い上部に設けられたミラーデバイス31、32、車両の右ヘッドライトH2’の内部のボンネットより高い上部に設けられたミラーデバイス31、32、及び車両内に設けられミラーデバイス31、32、31’、32’を制御するマイクロコンピュータよりなる制御ユニット33によって構成されている。尚、ミラーデバイス31、32とミラーデバイス31’、32’とは対称的な同一構成をなしており、同一動作を行う。このように、ミラーデバイス31、32、31’、32’はヘッドライトH2、H2’と外観的に一体となっているので、スタイリングは損なわれない。
図36は図35のミラーデバイス31、32、31’、32’の拡大上面図である。図36において、ミラーデバイス31、31’は少し下向きに配置されている。他方、ミラーデバイス32、32’はほぼ垂直に配置されている。尚、ミラーデバイス31’、32’もミラーデバイス31、32と同様な構成をなしている。
図36に示すように、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス31によって反射され、ミラーデバイス31からの反射視線は車両の助手席側の側面に向う。同時に、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス32によって反射され、ミラーデバイス32からの反射視線は車両の直前及び右ヘッドライトH2’側直近側方へ向う。同様に、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス31’によって反射され、ミラーデバイス31’からの反射視線は車両の運転席側の側面に向う。同時に、運転者の視線はミラー状態のミラーデバイス32’によって反射され、ミラーデバイス32’からの反射視線は車両の直前及び左ヘッドライトH2側直近側方へ向う。
図36のミラーデバイス31、32が確認する車両の死角領域を説明する図である図37の(A)に示すように、ミラーデバイス31は車両の助手席側の側面の死角領域31aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス31は死角領域31aからの光を運転席に向けて反射させる。他方、ミラーデバイス32は車両の直前及び右ヘッドライトH2’側直近側方の死角領域32aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス32は死角領域32aからの光を運転席に向けて反射させる。
図36のミラーデバイス31’、32’が確認する車両の死角領域を説明する図である図37の(B)に示すように、ミラーデバイス31’は車両の運転席側の側面の死角領域31’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス31’は死角領域31’aからの光を運転者に向けて反射させる。他方、ミラーデバイス32’は車両の左折側直前及び左ヘッドライトH2側直近側方の死角領域32’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス32’は死角領域32’aからの光を運転者に向けて反射させる。
ミラーデバイス31、31’は比較的大きくかつ死角領域31a、31’aの範囲を大きくする必要がないので、ミラーデバイスM1もしくはM3の平面ミラーを利用しても視認性が高い。この場合、電圧Vd31がミラーデバイス31、31’に印加されたときには、ミラーデバイス31、31’は平面ミラー状態となる。また、ミラーデバイスM3の非正反射ミラー状態を平面ミラーとして利用した場合、ミラーデバイス31、31’の角度の調整の代りにプリズム配置方向及びプリズム角度で調整できる。尚、ミラーデバイスM2を用いてもよい。他方、ミラーデバイス32、32’は比較的大きいが、死角領域32a、32’aの範囲を大きくする必要があるので、ミラーデバイスM2の凸面ミラーを利用して視認性を高める。この場合、電圧Vd32がミラーデバイス32、32’に印加されたときには、ミラーデバイス32、32’は凸面ミラー状態となる。
制御ユニット33によるミラーデバイス31、32’の制御は図25のフローチャートとほぼ同一のフローチャートに基づいて行われる。但し、ステップ2503において、Vd31を2.5Vとし、ステップ2504において、Vd31を0Vとし、また、ステップ2507において、Vd32を2.5Vとし、ステップ2508において、Vd32を0Vとする。
図35の車両用死角確認装置30においても、ミラーデバイス31、32(31’、32’)を単一の複合ミラーデバイスに置換し得る。たとえば、図28、図29において、2つの微小プリズム81、82を単一の微小プリズムとすればよい。
図38は図35の車両用死角確認装置の変更例を示し、図39は図38のヘッドランプの拡大上面図である。図38、図39に示すように、図35の車両用死角確認装置において、左ヘッドライトH2の内部の上部内側の運転席側の側面にミラーデバイス33、34、35を付加すると共に、右ヘッドライトH2’の内部の上部内側の運転席側の側面にミラーデバイス33’、34’、35’を付加する。これにより、夜間のヘッドライトH2、H2’の点灯時に左ヘッドライトH2からの漏れ光LL及び右ヘッドライトH2’からの漏れ光LL’を完全に遮断し、左ヘッドライトH2、右ヘッドライトH2’の前方への光量を増加させるようにすると共に、運転者の防眩効果を発揮させるようにする。
尚、ミラーデバイス33、34、35、33’、34’、35’は死角確認に関係しないので、ミラーデバイスM1、M2、M3のいずれかを利用してもよい。
図38に示すように、制御ユニット32に、ヘッドライトH2、H2’のオン、オフに連動するスイッチSW4を接続する。従って、制御ユニット32は、図示しないルーチンによりスイッチSW4がオン(SW4=“1”)か否かを判別し、スイッチSW4がオンのときのみミラーデバイス33、34、35、33’、34’、35’に電圧Vd33=2.5Vを印加し、ミラーデバイス33、34、35、33’、34’、35’をミラー状態とする。他方、スイッチSW4がオフのときには、ミラーデバイス33、34、35、33’、34’、35’の電圧Vd33を0Vとし、ミラーデバイス33、34、35、33’、34’、35’を透明状態とし、これにより、オンした場合のミラーデバイス31、32、31’、32’の死角確認を可能とする。
図40は本発明に係る車両用死角確認装置の第4の実施の形態を含む車両を示す上面図である。図40においては、車両用死角確認装置40は、車両の左ドアミラーDの下方に設けられたミラーデバイス41、車両の右ドアミラーD’の下方に設けられたミラーデバイス41’、及び車両内に設けられミラーデバイス41、41’を制御するマイクロコンピュータよりなる制御ユニット42によって構成されている。尚、ミラーデバイス41とミラーデバイス41’とは対称的な同一構成をなしており、同一動作を行う。
図41は図40のミラーデバイス41の斜視図である。図41に示すように、ミラーデバイス41は少し下向きに配置されている。これにより、車両側面後方の後輪付近の死角領域を確認できる。特に、細い道でその側道に溝がある場合、車両と溝との距離を確実に確認できる。
図40のミラーデバイス41、41’が確認する車両の死角領域を説明する図である図42に示すように、ミラーデバイス41は車両の助手席側の側面後方の死角領域41aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス41は死角領域41aからの光を運転席に向けて反射させる。また、ミラーデバイス41’は車両の運転席側の側面後方の死角領域41’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス41’は死角領域41’aからの光を運転席に向けて反射させる。
ミラーデバイス41、41’は比較的大きくかつ死角領域41a、41’aの範囲は大きくする必要があるので、ミラーデバイスM2の凸面ミラーを利用して視認性を高める。この場合、電圧Vd41がミラーデバイス41、41’に印加されたときには、ミラーデバイス41、41’は凸面ミラー状態となる。
次に、制御ユニット42によるミラーデバイス41、41’の制御について図43のフローチャートを参照して説明する。この場合、図40の制御ユニット42には、手動スイッチSW5が接続され、さらに、車両の車輪に設けられた車速センサの車速信号SPDが制御ユニット42に供給されている。尚、図43のルーチンは所定時間毎に実行される。
始めに、ステップ4301にて、車速信号SPDが所定値SPD0たとえば20km/h以下か否かを判別し、ステップ4302にて、手動スイッチSW5がオン(SW5=“1”)か否かを判別する。この結果、車速信号SPDがSPD0以下あるいは手動スイッチSW5がオンの場合に、ステップ4303に進み、他の場合にはステップ4304に進む。
ステップ4303では、ミラーデバイス41、41’に電圧Vd41=2.5Vを印加し、ミラーデバイス41、41’をミラー状態とする。これにより、発車時の車両の助手席側の側面後方の死角領域41a及び運転席側の側面後方の死角領域41’aを確認できる。
他方、ステップ4304では、ミラーデバイス41、41’の電圧Vd41=0Vとし、ミラーデバイス41、41’を透明状態とし、ミラーデバイス41、41’が運転者の視界の妨げとならないようにする。
そして、ステップ4305にて図43のルーチンは終了する。
図44は本発明に係る車両用死角確認装置の第5の実施の形態を含む車両を示す上面図である。図44においては、車両用死角確認装置50は、車両の左ドアミラーDの先端に設けられたミラーデバイス51、車両の右ドアミラーD’の先端に設けられたミラーデバイス51’、及び車両内に設けられミラーデバイス51、51’を制御するマイクロコンピュータよりなる制御ユニット52によって構成されている。尚、ミラーデバイス51とミラーデバイス51’とは対称的な同一構成をなしており、同一動作を行う。
図45は図44のミラーデバイス51の斜視図である。図45に示すように、ミラーデバイス51は少し下向きに配置されている。これにより、車両側面前方の死角領域を確認できる。特に、車両前方のAピラーの死角領域を確認でき、車両の前方に障害物がある場合の安全を確認でき、また、市街地走行において、複数車線の道路を走行する場合、交差点進入時の安全を確実に確認できる。特に、細い道でその側道に溝がある場合、車両と溝との距離を確実に確認できる。
図44のミラーデバイス51、51’が確認する車両の死角領域を説明する図である図46に示すように、ミラーデバイス51は車両の助手席側の側面前方の死角領域51aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス51は死角領域51aからの光を運転席に向けて反射させる。また、ミラーデバイス51’は車両の運転席側の側面前方の死角領域51’aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス51’は死角領域51’aからの光を運転席に向けて反射させる。
ミラーデバイス51、51’は比較的大きくかつ死角領域51a、51’aの範囲は大きくする必要があるので、ミラーデバイスM2の凸面ミラーを利用して視認性を高める。この場合、電圧Vd51がミラーデバイス51、51’に印加されたときには、ミラーデバイス51、51’は凸面ミラー状態となる。
図44の制御ユニット52によるミラーデバイス51、52の制御は図43のフローチャートに基づいて行われる。但し、ステップ4303にて電圧Vd51を2.5Vとし、ミラーデバイス51、52をミラー状態にし、他方、ステップ4304にて電圧Vd51を0Vとし、ミラーデバイス51、52を透明状態とする。
図47は本発明に係る車両用死角確認装置の第6の実施の形態を含む車両を示す上面図である。図47においては、車両用死角確認装置60は、リアアンダミラーとしてのミラーデバイス61、及び車両内に設けられミラーデバイス61を制御するマイクロコンピュータよりなる制御ユニット62によって構成されている。ミラーデバイス61は少し下向きに配置されている。
図47のミラーデバイス61が確認する車両の死角領域を説明する図である図48に示すように、ミラーデバイス61は車両の後方の死角領域61aを確認する。つまり、ミラー状態のミラーデバイス61は死角領域61aからの光を運転席に向けて反射させる。これにより、特に、バック時の安全を確認できる。
ミラーデバイス61は比較的大きいので、ミラーデバイスM1の平面ミラーを利用しても十分視認性を高めることができる。この場合、電圧Vd61がミラーデバイス61に印加されたときには、平面ミラー状態となる。
次に、制御ユニット62によるミラーデバイス61の制御について図49のフローチャートを参照して説明する。この場合、図47の制御ユニット62には、シフトレバーがバックギア位置でオンとなるスイッチSW6が接続されている。尚、図49のルーチンは所定時間毎に実行される。
始めに、ステップ4901にて、シフトレバーがバックギア位置にある(SW6=“1”)か否かを判別する。この結果、シフトレバーがバックギア位置(SW6=“1”)の場合に、ステップ4902に進み、他の場合にはステップ4903に進む。
ステップ4902では、ミラーデバイス61に電圧Vd61=2.5Vを印加し、ミラーデバイス61をミラー状態とする。これにより、車両の後方の死角領域61aを確認できる。
他方、ステップ4903では、ミラーデバイス61の電圧Vd61=0Vとし、ミラーデバイス61を透明状態とし、ミラーデバイス61が運転者の視界の妨げとならないようにする。
そして、ステップ4904にて図49のルーチンは終了する。
尚、図47の車両用死角確認装置60においては、手動スイッチあるいは光センサを制御回路62に接続し、後続車のヘッドライトが眩しい場合に、手動スイッチをオンもしくは光センサの出力によりミラーデバイス61に電圧Vd61=2.5Vを印加し、ミラーデバイス61をミラー状態にしてもよい。これにより、運転手が眩しくない状態で運転できるという防眩効果を奏する。
上述の実施の形態では、2分割領域に2つの異なる微小プリズムを設けて2つのミラーデバイス機能を発揮する複合ミラーデバイスを実現しているが、透明基板1と透明電極層3との間及び/または透明基板2と透明電極層4との間の領域を2以上の領域に分割し、これら分割領域に異なる微小平面レンズ(フレネルレンズ)及び/または異なる微小プリズムを設けても複数のミラーデバイス機能を発揮する複合ミラーデバイスを実現してもよい。
本発明は、上述の実施の形態の自明の範囲のいかなる変更も適用し得る。
1、2... 透明基板
1’、2’... フレキシブル基板
3、4... 透明電極層
5... 透明シール部
6... 電解液層
7... 同心微小平面レンズ(フレネルレンズ)
8... 微小プリズム
10... 車両用死角確認装置
11、12、13、11’、12’、13’... ミラーデバイス
11a、12a、13a、11’a、12’a、13’a... 死角領域
14... 制御ユニット
15、16... 筐体
20... 車両用死角確認装置
21、21’... ミラーデバイス
21a、21’a... 死角領域
22... 制御ユニット
H1、H1’... ヘッドライト
30... 車両用死角確認装置
31、32、33、34、35、31’、32’、33’、34’、35’... ミラーデバイス
31a、32a、31’a、32’a... 死角領域
33... 制御ユニット
H2、H2’... ヘッドライト
L、L’... 漏れ光
40... 車両用死角確認装置
41、41’... ミラーデバイス
41a、41’a... 死角領域
42... 制御ユニット
D、D’... ドアミラー
50... 車両用死角確認装置
51、51’... ミラーデバイス
51a、51’a... 死角領域
52... 制御ユニット
60... 車両用死角確認装置
61... ミラーデバイス
61a... 死角領域
601... ディスペンサ
602... 紫外線硬化性樹脂層
602a... スペーサ
603、604... ニップロール
605... ロール状金型
605a... 穴
606... 紫外線照射ユニット
801... ディスペンサ
802... シールパターン
802a... 凹部
901... ディスペンサ
902... 電解液
1001... ローラ
1002... 紫外線照射ユニット

Claims (5)

  1. 車両の所定位置に設けられ、前記車両の死角領域を確認するミラーデバイスと、
    前記車両内に設けられ、前記車両の運転状態に応じて前記ミラーデバイスに電圧を印加して前記ミラーデバイスを透明状態からミラー状態へ変化させる制御ユニットと
    を具備し、
    前記ミラーデバイスは、
    互いに対向した第1、第2の透明基板と、
    前記各第1、第2の透明基板の内側に設けられた第1、第2の透明電極層と、
    前記第1、第2の透明電極層の間に封入されたエレクトロデポジション剤を含む電解液層と
    を具備し、
    前記制御ユニットは前記第1、第2の透明電極層の間に前記電圧を印加する車両用死角確認装置。
  2. さらに、前記第1の透明基板と前記第1の透明電極層との間及び前記第2の透明基板と前記第2の透明電極層との間の少なくとも一方に設けられた微小平面レンズを具備する請求項1に記載の車両用死角確認装置。
  3. さらに、前記第1の透明基板と前記第1の透明電極層との間及び前記第2の透明基板と前記第2の透明電極層との間の少なくとも一方に設けられた微小プリズムを具備する請求項1に記載の車両用死角確認装置。
  4. 前記ミラーデバイスは、前記車両のヘッドライトの外側に設けられ、前記ミラー状態のときに前記車両の前記ヘッドライト側の後方の死角領域からの光を運転席に向けて反射させる請求項1に記載の車両用死角確認装置。
  5. 前記ミラーデバイスは、前記車両のヘッドライトの外側に設けられ、前記ミラー状態のときに前記車両の直前及び前記ヘッドライトと反対側の直近側方の死角領域からの光を運転席に向けて反射させる請求項1に記載の車両用死角確認装置。

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