JP2016063568A - スイッチング電源装置及びそれを備えた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を増大させることなしに高効率なスイッチング電源装置を提供する。【解決手段】入力電圧を所定の出力電圧に変換して出力するスイッチング電源装置であって、第1のスイッチング素子と、それを駆動する第1の駆動回路と、第1の整流素子と、第1のスイッチング素子と第1の整流素子との間の中間ノードと、第1のインダクタと、それと並列接続された補助共振回路とを備える。補助共振回路は、中間ノードに接続された第2のスイッチング素子と、第2の整流素子と、第2のインダクタとを有する。スイッチング電源装置は、第2のスイッチング素子を駆動する第2の駆動回路と、クロック信号に基づいて、第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子を所定のオン時間だけオンさせる制御信号を生成して出力する制御回路と、第1の駆動回路と第2の駆動回路とに電源を供給するブートストラップ回路とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング電源装置及びそれを備えた電子機器に関する。
スイッチング素子からなるスイッチング電源装置においては、スイッチ素子のオン及びオフ時においてスイッチング損失が発生するという問題が発生する。近年、この問題を解決するために、ゼロ電圧スイッチング(ZVS)によるソフトスイッチング方式が提案されている。この種の電源装置として、例えば非特許文献1に開示されたマクマレー回路は、駆動素子と整流素子と補助インダクタとを直列接続されて構成された補助共振回路を有し、常時ZVSによるソフトスイッチングの動作を実現できる。
また、特許文献1には、非特許文献1に開示されたスイッチング電源装置において、さらに抵抗を分圧平滑コンデンサに並列接続されたスイッチング電源装置が開示されている。従って、分圧平滑コンデンサの中間電位を入力電圧の1/2に設定することができるので、より確実にZVSによるソフトスイッチングの動作を実現することができる。
また、特許文献2には、非特許文献1に開示されたスイッチング電源装置において、さらに補助共振回路を平滑用インダクタと並列に接続されたスイッチング電源装置が開示されている。当該スイッチング電源装置によれば、分圧平滑コンデンサを必要としないので、当該分圧平滑コンデンサの電圧変動の影響を受けないという利点を有する。
しかしながら、上述したスイッチング電源装置では、補助共振回路を構成する補助スイッチング素子を駆動する駆動回路が明示されていない。仮に、非特許文献1及び特許文献2において、補助スイッチング素子を駆動する駆動回路としてブートストラップ回路を用いると、駆動素子及び補助スイッチング素子それぞれに対して、異なるブートストラップ回路が必要となるので、回路規模が増大するという問題があった。さらに、駆動素子と補助スイッチング素子のソース電位を共通化するようにブートストラップ回路を共通化した場合には、分圧平滑コンデンサに抵抗を並列接続する必要があるので、当該抵抗による損失による効率が低下するという問題があった。
本発明の目的は上記の問題点を解決し、回路規模を増大させることなしに高効率なスイッチング電源装置を提供することにある。
本発明の一態様に係るスイッチング電源装置は、
入力端子を介して入力された入力電圧を所定の出力電圧に変換し、出力端子を介して出力するスイッチング電源装置であって、
上記入力端子に接続された第1のスイッチング素子と、
所定の制御信号に基づいて、上記第1のスイッチング素子を駆動する第1の駆動回路と、
上記第1のスイッチング素子と接地との間に接続された第1の整流素子と、
上記第1のスイッチング素子と上記第1の整流素子との間の中間ノードと、上記出力端子との間に接続された第1のインダクタと、
上記第1のインダクタと並列接続された補助共振回路とを備え、
上記補助共振回路は、上記中間ノードに接続された第2のスイッチング素子と、上記第2のスイッチング素子に直列接続された第2の整流素子と、上記第2の整流素子に直列接続された第2のインダクタとを有し、
上記スイッチング電源装置は、
所定の制御信号に基づいて、上記第2のスイッチング素子を駆動する第2の駆動回路と、
クロック信号に基づいて、上記第1のスイッチング素子及び上記第2のスイッチング素子を所定のオン時間だけオンさせる制御信号を生成して上記第1の駆動回路及び上記第2の駆動回路にそれぞれ出力する制御回路と、
上記第1の駆動回路と上記第2の駆動回路とに電源を供給するブートストラップ回路とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、主スイッチング素子21と補助スイッチング素子31の電源を共通のブートストラップ回路により供給するので、回路規模を増大させることなしに高効率なスイッチング電源装置を実現することができる。
本発明の実施形態1に係るスイッチング電源装置1の構成を示す回路図である。 (a)は、図1のスイッチング電源装置1の時間tに対する中間ノードLXの電圧VLX及び補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3の変化を示す時間軸波形図であり、(b)は(a)と経過時間軸を共通にし、図1の主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31の状態を示すタイミングチャートであり、(c)は(a)と経過時間軸を共通にし、整流ダイオード22に流れる電流I2及び補助整流ダイオード32に流れる電流I3の変化を示す時間軸波形図であり、(d)は(a)と経過時間軸を共通にし、図1の整流ダイオード22の状態を示すタイミングチャートであり、(e)は(a)と経過時間軸を共通にし、図1の補助整流ダイオード32の状態を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態2に係るスイッチング電源装置1Aの構成を示す回路図である。 (a)は、図3のスイッチング電源装置1Aの時間tに対する中間ノードLXの電圧VLX及び補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3の変化を示す時間軸波形図であり、(b)は(a)と経過時間軸を共通にし、図3の主スイッチング素子21、補助スイッチング素子31、及び整流スイッチング素子26の状態を示すタイミングチャートであり、(c)は(a)と経過時間軸を共通にし、整流ダイオード22に流れる電流I2及び補助整流ダイオード32に流れる電流I3の変化を示す時間軸波形図であり、(d)は(a)と経過時間軸を共通にし、図3の整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10の時間軸波形図であり、(e)は(a)と経過時間軸を共通にし、図3の整流スイッチング素子26のボディーダイオードの状態を示すタイミングチャートであり、(f)は(a)と経過時間軸を共通にし、図3の補助整流ダイオード32の状態を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態3に係るスイッチング電源装置1Bの構成を示す回路図である。 (a)は、図5のスイッチング電源装置1Bの時間tに対する中間ノードLXの電圧VLX及び補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3の変化を示す時間軸波形図であり、(b)は(a)と経過時間軸を共通にし、図5の主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31の状態を示すタイミングチャートであり、(c)は(a)と経過時間軸を共通にし、整流ダイオード22に流れる電流I2及び補助整流ダイオード32に流れる電流I3の変化を示す時間軸波形図であり、(d)は(a)と経過時間軸を共通にし、図5の整流ダイオード22の状態を示すタイミングチャートであり、(e)は(a)と経過時間軸を共通にし、図5の補助整流ダイオード32の状態を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態1の変形例1に係るスイッチング電源装置1Cの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の変形例2に係るスイッチング電源装置1Dの構成を示す回路図である。 各スイッチング電源装置1,1A,1B,1C,1Dを備えた電子機器100の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
実施形態1.
図1は、本発明の実施形態1に係るスイッチング電源装置1の構成を示す回路図である。図1のスイッチング電源装置1は、電源7から入力端子TINを介して入力された入力電圧VINを所定の低電圧に変換し、出力電圧VOUTとして出力端子TOUTを介して負荷8に供給する非同期整流方式の降圧型スイッチング電源装置である。スイッチング電源装置1は、入力電圧VINの出力制御を行うためのスイッチング動作を行うNch−FET(Nチャネル電界効果トランジスタ)から構成される駆動用の主スイッチング素子21を含むコンバータ回路2を備えて構成される。また、スイッチング電源装置1は、当該コンバータ回路2におけるスイッチング損失を低減させるための補助共振回路3と、ブートストラップ回路4と、当該ブートストラップ回路4から電源供給される駆動回路5,6とを備えて構成される。また、スイッチング電源装置1は、当該駆動回路5、6を制御する制御回路10を備えて構成される。
図1において、コンバータ回路2は、第1のスイッチング素子である主スイッチング素子21と、第1の整流素子である整流ダイオード22と、第1のインダクタ23とを備えて構成される。ここで、主スイッチング素子21は、入力端子TINと整流ダイオード22のカソードとの間に接続され、整流ダイオード22のアノードは接地される。主スイッチング素子21と整流ダイオード22との接続部である中間ノードLXと出力端子TOUTとの間にインダクタ23が接続され、出力端子TOUTと接地との間に出力電圧VOUTを平滑化するための平滑コンデンサ24が接続される。
補助共振回路3は、補助スイッチング素子31と、第2の整流素子である補助整流ダイオード32と、第2のインダクタである補助インダクタ33とを備えて構成される。補助スイッチング素子31は、中間ノードLXと出力端子TOUTとの間にインダクタ23に並列接続され、Nch−FET(Nチャネル電界効果トランジスタ)から構成される補助駆動用の第2のスイッチング素子である。ここで、補助スイッチング素子31と補助整流ダイオード32と補助インダクタ33とは相互に直列接続される。補助スイッチング素子31は、中間ノードLXと補助整流ダイオード32のカソードとの間に接続される。補助インダクタ33は、補助整流ダイオード32のアノードと出力端子TOUTとの間に接続される。なお、整流ダイオード22及び補助整流ダイオード32はダイオードであるので、順方向に電流を流すことは可能であるが、逆方向に電流を流すことはできない。また、補助インダクタ33のインダクタンスはインダクタ23のインダクタンスよりも小さくなるように設定される。
補助共振回路3は、整流ダイオード22がオフしてから主スイッチング素子21がオンするまでの期間(デッドタイム期間)において中間ノードLXに電流を供給する。この構成とすることにより、主スイッチング素子21のオフ時のサージ電圧を低減することができる。
ブートストラップ回路4は、負極側が接地された第1の電源である低電圧電源41と、第3の整流素子であるブートストラップダイオード42と、第1のキャパシタであるブートストラップ容量43とを備えて構成される。低電圧電源41の正極側は、ブートストラップダイオード42のアノードに接続され、ブートストラップダイオード42のカソードは、ブートストラップ容量43の一端に接続される。ブートストラップ容量43の他端は、中間ノードLXに接続される。
駆動回路5の正側電源入力端は、ブートストラップダイオード42のカソードに接続され、駆動回路5の負側電源入力端は、中間ノードに接続される。また、駆動回路6の正側電源入力端は、ブートストラップダイオード42のカソードに接続され、駆動回路6の負側電源入力端は、中間ノードに接続される。ここで、駆動回路5、6の正側電源入力端と負側電源入力端との間には、ブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7から中間ノードLXの電圧VLXを引いた電圧が印加される。すなわち、中間ノードLXの電圧VLXを基準電圧としてブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7が駆動回路5、6にそれぞれ印加される。また、低電圧電源41の出力電圧V8は、主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31のしきい値電圧以上となり、電源7の入力電圧VINよりも十分小さくなるように設定される。
駆動回路5、6は、制御回路10にそれぞれ接続され、駆動回路5、6の出力端は、補助スイッチング素子31のゲート及び主スイッチング素子21のゲートにそれぞれ接続される。
制御回路10は、クロック信号CLKに基づいて、主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31を所定のオン時間(Ton)だけオンさせる制御信号をそれぞれ生成して駆動回路5、6に出力する。駆動回路5は、制御回路10からの制御信号に基づいて補助スイッチング素子31をオン/オフ制御する出力信号を生成して補助スイッチング素子31に出力する。また、駆動回路6は、制御回路10からの制御信号に基づいて主スイッチング素子21をオン/オフ制御する出力信号を生成して主スイッチング素子21に出力する。ここで、主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31は、各駆動回路5、6からの出力信号に基づいて、所定のオン時間(Ton)にわたってそれぞれオンし続ける。
以上のように構成された実施形態1に係るスイッチング電源装置1の動作について以下に説明する。
図2(a)は、図1のスイッチング電源装置1の時間tに対する中間ノードLXの電圧VLX及び補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3の変化を示す時間軸波形図である。図2(b)は図2(a)と経過時間軸を共通にし、図1の主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31の状態を示すタイミングチャートである。図2(c)は図2(a)と経過時間軸を共通にし、整流ダイオード22に流れる電流I2及び補助整流ダイオード32に流れる電流I3の変化を示す時間軸波形図である。図2(d)は図2(a)と経過時間軸を共通にし、図1の整流ダイオード22の状態を示すタイミングチャートである。図2(e)は図2(a)と経過時間軸を共通にし、図1の補助整流ダイオード32の状態を示すタイミングチャートである。
図2(a)では、電源7から入力端子TINを介して入力された入力電圧VINが点線で示され、中間ノードLXの電圧VLXが実線で示され、補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3が太点線で示され、出力電圧VOUTが鎖線で示される。図2(b)では、駆動回路5の出力電圧V5と中間ノードLXの電圧VLXとの差電圧(V5−VLX)が実線で示され、駆動回路6の出力電圧V6と中間ノードLXの電圧VLXとの差電圧(V6−VLX)が点線で示される。また、図2(b)ではブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7と中間ノードLXの電圧VLXとの差電圧(V7−VLX)が鎖線で示される。ここで、差電圧(V5−VLX)がハイレベルである場合には、補助スイッチング素子31はオンし、差電圧(V5−VLX)がローレベルである場合には、補助スイッチング素子31はオフする。また、差電圧(V6−VLX)がハイレベルである場合には、主スイッチング素子21はオンし、差電圧(V6−VLX)がローレベルである場合には、主スイッチング素子21はオフする。図2(c)では、電流I2が点線で示され、電流I3が太点線で示され、電流I2と電流I3との合計電流I1が実線で示される。
以下に、時間t0より順を追って当該動作について説明する。時間t0では主スイッチング素子21がオンし、インダクタ23の電流I3は正の傾きを有する。また、補助スイッチング素子31はオフしているので、補助インダクタ33の電流I2はゼロとなる。従って、補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3は、スイッチング電源装置1の出力電圧VOUTと同電位となる。その後、時間t1では差電圧(V6−VLX)はローレベルとなり、主スイッチング素子21はオフする。その結果、インダクタ23において順方向の電流が発生して、中間ノードLXの電圧VLXは低下する。このとき、主スイッチング素子21及び整流ダイオード22の寄生容量(図示せず)により、中間ノードLXの電圧VLXは所定の傾きを有する。
時間t2において、中間ノードLXの電圧VLXが整流ダイオード22のしきい値電圧Vth1以下となり、整流ダイオード22がオンし、インダクタ23の転流が開始される。同時に、ブートストラップ容量43に蓄えられた電圧に相当するブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7が低電圧電源41の出力電圧V8よりも低くなる。その場合には、ブートストラップ容量43は、低電圧電源41からブートストラップダイオード42を介して充電される。従って、ブートストラップ容量43は、ブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7が低電圧電源41の出力電圧V8とほぼ等しい電圧になる。この間、インダクタ23の電流I3は負の傾きを有する。
時間t3において、差電圧(V5−VLX)がハイレベルとなり、補助スイッチング素子31及びび補助整流ダイオード32がオンする。その結果、スイッチング電源装置1の出力電圧VOUTは中間ノードLXの電圧VLXとほぼ同電位まで低下し、補助インダクタ電流I2が逆方向に流れ始める。このとき、補助スイッチング素子31のゲート電荷は低電圧電源41からブートストラップダイオード42を介して駆動回路5により供給される。
時間t4において、電流I2と電流I3との合計電流I1が負となると、整流ダイオード22はオフし、中間ノードLXの電圧VLXは、スイッチング電源装置1の出力電圧VOUTに向かって上昇を開始する。
時間t5において、差電圧(V6−VLX)がハイレベルとなり、主スイッチング素子21がオンする。その結果、中間ノードLXの電圧VLXは、電源7の入力電圧VINへと上昇し、電流I2は正の傾きとなる。このとき、主スイッチング素子21のゲート電荷はブートストラップ容量43から駆動回路6を介して供給される。また、ブートストラップ容量43は放電されるので、差電圧(V7−VLX)は低下する。
時間t6において、電流I2がゼロになると、補助整流ダイオード32はオフする。その結果、補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3はスイッチング電源装置1の出力電圧VOUTと同電位となる。
時間t7において、駆動回路5の出力電圧V5はローレベルとなるように制御される。従って、中間ノードLXの電圧VLXが引き下げられても補助スイッチング素子31はオフしているので、電流I2は逆方向に流れない。以降同シーケンスが繰り返される。
以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1によれば、駆動回路5、6を動作させるための電源を1つのブートストラップ回路4から供給するので、回路規模を縮小することが可能となる。
さらに、以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1によれば、整流ダイオード22がオフされた後に主スイッチング素子21がオンするので、整流ダイオード22による貫通電流はなく、さらに非常に低い電流が流れている状態でオンすることができる。従って、スイッチング損失を低減することが可能となる。
また、以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1によれば、当該スイッチング電源装置1におけるインダクタ23に電流が途切れなく連続的に流れる(電流連続モード)。従って、インダクタ23の定格電流を低く設定することが可能となる。さらに、主スイッチング素子21及び整流ダイオード22の導通時間を縮小することができるので、主スイッチング素子21及び整流ダイオード22の導通損失並びにインダクタ23のコアロス(コア損失)を低減することが可能となる。
また、以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1によれば、補助インダクタ33のインダクタンスがインダクタ23のインダクタンスよりも小さく設定することができる。従って、部品の小型化が可能となるとともに補助インダクタ33のコアロスを低減することができる。さらに、補助スイッチング素子31及び補助整流ダイオード32の同通時間は縮小することができるので、補助スイッチング素子31及び補助整流ダイオード32の同通損失を低減することができる。
実施形態2.
図3は、本発明の実施形態2に係るスイッチング電源装置1Aの構成を示す回路図である。図3のスイッチング電源装置1Aは、図1のスイッチング電源装置1に比較すると、制御回路10の代わりに制御回路10Aを備えたことを特徴とする。また、図3のスイッチング電源装置1Aは、図1のスイッチング電源装置1に比較すると、整流ダイオード22の代わりにNch−FETから構成される整流用の第3のスイッチング素子である整流スイッチング素子26及び駆動回路9を備えたことを特徴とする。また、図3のスイッチング電源装置1Aは、図1のスイッチング電源装置1に比較すると、当該整流スイッチング素子26のソース電位を検出するための整流電流検出抵抗25をさらに備えたことを特徴とする。ここで、制御回路10Aは、入力電圧VIN及び中間ノードLXの電圧VLXを入力し、整流電流検出抵抗25の一端は制御回路10A及び整流スイッチング素子26のソースに接続され、整流電流検出抵抗25の他端は接地される。また、駆動回路9は、制御回路10Aに接続され、駆動回路9の出力端は、整流スイッチング素子26のゲートに接続される。
駆動回路9の正側電源入力端は、ブートストラップダイオード42のアノードに接続され、駆動回路9の負側電源入力端は接地される。ここで、駆動回路9の正側電源入力端と負側電源入力端との間には、低電圧電源41の出力電圧V8が印加される。
制御回路10Aは、図1の制御回路10に比較すると、以下の点が相違する。すなわち、1)入力電圧VIN及び中間ノードLXの電圧VLXに基づいて、主スイッチング素子21をオンするように制御する。2)補助スイッチング素子31がオンした後に整流スイッチング素子26に流れる電流が負の値であることを検出すると、整流スイッチング素子26をオフするように制御信号を生成して駆動回路9に出力する。3)整流スイッチング素子26がオンすることにより発生する整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10をモニタし、主スイッチング素子21をオフさせるように制御する。
ここで、制御回路10は、主スイッチング素子21がオフした後に主スイッチング素子21のソースドレイン間電圧がゼロもしくは十分に小さいことを検出すると、主スイッチング素子21をオンするように制御信号を生成する。制御回路10Aは、中間ノードLXの電圧VLXが入力電圧VIN以上となると、主スイッチング素子21をオンさせる制御信号を生成して駆動回路6に出力する。また、制御回路10Aは、整流スイッチング素子26がオンすることにより発生する整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10をモニタする。さらに、制御回路10Aは、当該電位差V10がオフ制御しきい値電圧Vth3以上となると、整流スイッチング素子26に流れる電流が負の値であると検出して、整流スイッチング素子26をオフさせる制御信号を生成して駆動回路9に出力する。また、制御回路10Aは、整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10を検出して、当該電位差V10が0ボルト以下となると、整流スイッチング素子26をオンするように制御する。すなわち、制御回路10Aは、駆動回路9の出力電圧V9がハイレベルとなるように制御する。
以上のように構成された実施形態2に係るスイッチング電源装置1Aの動作について以下に説明する。
図4(a)は、図3のスイッチング電源装置1Aの時間tに対する中間ノードLXの電圧VLX及び補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3の変化を示す時間軸波形図である。図4(b)は図4(a)と経過時間軸を共通にし、図3の主スイッチング素子21、補助スイッチング素子31、及び整流スイッチング素子26の状態を示すタイミングチャートである。図4(c)は図4(a)と経過時間軸を共通にし、整流ダイオード22に流れる電流I2及び補助整流ダイオード32に流れる電流I3の変化を示す時間軸波形図である。図4(d)は図4(a)と経過時間軸を共通にし、図3の整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10の時間軸波形図である。図4(e)は図4(a)と経過時間軸を共通にし、図3の整流スイッチング素子26のボディーダイオードの状態を示すタイミングチャートである。図4(f)は図4(a)と経過時間軸を共通にし、図3の補助整流ダイオード32の状態を示すタイミングチャートである。
図4(a)では、電源7から入力端子TINを介して入力された入力電圧VINが点線で示され、主スイッチング素子21と整流スイッチング素子26との接続点である中間ノードLXの電圧VLXが実線で示される。また、図4(a)では、補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3が太点線で示され、スイッチング電源装置1Aの出力電圧VOUTが鎖線で示される。図4(b)では、駆動回路5の出力電圧V5と中間ノードLXの電圧VLXとの差電圧(V5−VLX)が実線で示され、駆動回路6と中間ノードLXの電圧VLXとの差電圧(V6−VLX)が点線で示される。また、図4(b)では、ブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7と中間ノードLXの電圧VLXとの差電圧(V7−VLX)が鎖線で示され、駆動回路9の出力電圧V9が太点線で示される。ここで、差電圧(V5−VLX)がハイレベルである場合には、補助スイッチング素子31はオンし、差電圧(V5−VLX)がローレベルである場合には、補助スイッチング素子31はオフする。また、差電圧(V6−VLX)がハイレベルである場合には、主スイッチング素子21はオンし、差電圧(V6−VLX)がローレベルである場合には、主スイッチング素子21はオフする。さらに、出力電圧V9がハイレベルである場合には、整流スイッチング素子26はオンし、出力電圧V9がローレベルである場合には、整流スイッチング素子26はオフする。図4(c)では、電流I2が点線で示され、電流I3が太点線で示され、電流I2と電流I3との合計電流I1が実線で示される。ここで、ブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7は、ブートストラップ容量43に蓄えられた電圧となる。図4(d)では、整流スイッチング素子26のオフ制御しきい値電圧Vth3が点線で示される。
以下に、時間t0より順を追って当該動作について説明する。時間t0では主スイッチング素子21がオンし、インダクタ23の電流I3は正の傾きを有する。また、補助スイッチング素子31はオフしているので、補助インダクタ33の電流I2はゼロとなる。従って、補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3は、スイッチング電源装置1Aの出力電圧VOUTと同電位となる。
時間t1において、差電圧(V6−VLX)がローレベルとなり、主スイッチング素子21はオフする。その結果、インダクタ23において順方向の電流が発生して、中間ノードLXの電圧VLXは低下する。このとき、主スイッチング素子21及び整流スイッチング素子26の寄生容量(図示せず)により、中間ノードLXの電圧VLXは所定の傾きを有する。
時間t2において、中間ノードLXの電圧VLXが整流スイッチング素子26のボディーダイオード閾値電圧Vth2以下になると、整流スイッチング素子26のボディーダイオードがオンし、インダクタ23の転流が開始される。
時間t3において、駆動回路9の出力電圧V9がハイレベルとなり整流スイッチング素子26がオンし、整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10は負となる。このとき、整流スイッチング素子26のゲート電荷は低電圧電源41より駆動回路9を介して供給される。この間、インダクタ23の電流I3は負の傾きを有する。
時間t4において、差電圧(V5−VLX)がハイレベルとなり、補助スイッチング素子31及び補助整流ダイオード32がオンする。その結果、スイッチング電源装置1Aの出力電圧VOUTは中間ノードLXの電圧VLXとほぼ同電位まで低下し、補助インダクタ電流I2が逆方向に流れ始める。このとき、補助スイッチング素子31のゲート電荷は低電圧電源41からブートストラップダイオード42を介して駆動回路5により供給される。電流I2と電流I3との合計電流I1が負となると(時間t5)、整流スイッチング素子26のボディーダイオードがオフする。また、電流I2と電流I3との合計電流I1は、整流電流検出抵抗25によって発生する両端間の電位差V10によりモニタされる。また、制御回路10Aは、当該電位差V10がオフ制御閾値電圧Vth3以上になると、整流スイッチング素子26に流れる電流が負であることを検出する(時間t6)。そのとき、駆動回路9の出力電圧V9はローレベルとなる。その結果、整流スイッチング素子26はオフし、中間ノードLXの電圧VLXは上昇を開始する。
ここで、補助インダクタ33は十分なエネルギーを蓄えることが出来るので、電流I1は中間ノードLXの電圧VLXが入力電圧VINまで上昇するまで逆流を継続することができる。中間ノードLXの電圧VLXが入力電圧VIN以上となると(時間t7)、差電圧(V6−VLX)がハイレベルとなり、主スイッチング素子21がオンする。このとき、主スイッチング素子21のゲート電荷はブートストラップ容量43から駆動回路6を介して供給される。また、ブートストラップ容量43は放電されるので、差電圧(V7−VLX)は低下する。さらに、主スイッチング素子21の両端電圧が小さい状態でオンできるので、零電圧スイッチングが可能となる。電流I2は正の傾きとなり、時間t8において電流I2がゼロになると、補助整流ダイオード32がオフする。その結果、補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3はスイッチング電源装置1Aの出力電圧VOUTと同電位となる。その後、時間t9において差電圧(V5−VLX)はローレベルとなるように制御される。従って、中間ノードLXの電圧VLXが引き下げられても補助スイッチング素子31がオフしているので、電流I2は逆方向に流れない。以降同シーケンスを繰り返す。
以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1Aによれば、実施形態1と同様の作用効果を有する。さらに、以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1Aによれば、実施形態1と比較すると、主スイッチング素子21は常時零電圧スイッチングすることが可能となるので、さらに主スイッチング素子21のスイッチング損失を低減することが可能となる。
さらに、以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1Aによれば、駆動回路5、6、9を動作させるための電源を1つのブートストラップ回路4から供給するので、回路規模を縮小することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、整流電流検出抵抗25の両端間の電位差V10を検出して、当該電位差V10が0ボルト以下となると、整流スイッチング素子26をオンするように制御したが、本発明はこれに限らない。例えば、中間ノードLXの電圧VLXを検出して、当該電圧VLXが0ボルト以下となると整流スイッチング素子26をオンするように制御してもよい。この場合においても、本実施形態と同様の作用効果を有する。
実施形態3.
図5は、本発明の実施形態3に係るスイッチング電源装置1Bの構成を示す回路図である。図5のスイッチング電源装置1Bは、図1のスイッチング電源装置1に比較すると、制御回路10の代わりに制御回路10Bを備えたことを特徴とする。制御回路10Bは、オン時間制御回路11と、高耐圧レベルシフタ12と、ブートストラップ回路4から電源供給されるタイマー回路13とを備えて構成される。ここで、オン時間制御回路11は、高耐圧レベルシフタ12を介して駆動回路6に接続され、高耐圧レベルシフタ12及びタイマー回路13を介して駆動回路5に接続される。また、整流ダイオード22とインダクタ23との間の中間ノードLXは最大で入力電圧VINを有するので、高耐圧レベルシフタ12は当該入力電圧VIN以上の耐圧を有する必要がある。また、タイマー回路13の正側電源入力端と負側電源入力端との間には、ブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7から中間ノードLXの電圧VLXを引いた電圧が印加される。すなわち、中間ノードLXの電圧VLXを基準電圧としてブートストラップダイオード42のカソード側の電圧V7がタイマー回路13に印加される。従って、タイマー回路13は小型の低耐圧のデバイスを使用することが可能となる。
オン時間制御回路11は、クロック信号CLKに基づいて、主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31の所定のオン時間Tonを示す信号をそれぞれ生成して高耐圧レベルシフタ12に出力する。高耐圧レベルシフタ12は、基準電圧Vrefに基づいて、所定のオン時間を示す信号を示す電圧レベルに変換し、駆動回路6及びタイマー回路13に出力する。ここで、タイマー回路13は、所定のオン時間を示す信号を示す電圧レベルの値を所定の時間だけ遅延させて駆動回路5に出力する。従って、主スイッチング素子21は、駆動回路6から所定のオン時間を示す電圧レベルを受信すると、所定のオン時間Tonだけオンする。
一方、補助スイッチング素子31は、主スイッチング素子21がオンしてから所定の時間経過後、駆動回路5から所定のオン時間を示す電圧レベルを受信し、所定のオン時間だけオンする。さらに、タイマー回路13は、主スイッチング素子21がオフしてから所定の時間経過後、補助スイッチング素子31の所定のオン時間Tonを示す信号を示す電圧レベルの値を駆動回路6に出力する。ここで、補助スイッチング素子31は、主スイッチング素子21がオフしてから所定の時間経過後、駆動回路6から所定のオン時間を示す電圧レベルを受信し、所定のオン時間だけオンする。
以上のように構成された実施形態3に係るスイッチング電源装置1Bの動作については、実施形態1に係るスイッチング電源装置1と同様である。以下に相違点について説明する。
図6(a)は、図5のスイッチング電源装置1Bの時間tに対する中間ノードLXの電圧VLX及び補助整流ダイオード32のアノード側の電圧V3の変化を示す時間軸波形図である。図6(b)は図6(a)と経過時間軸を共通にし、図5の主スイッチング素子21及び補助スイッチング素子31の状態を示すタイミングチャートである。図6(c)は図6(a)と経過時間軸を共通にし、整流ダイオード22に流れる電流I2及び補助整流ダイオード32に流れる電流I3の変化を示す時間軸波形図である。図6(d)は図6(a)と経過時間軸を共通にし、図5の整流ダイオード22の状態を示すタイミングチャートである。図6(e)は図6(a)と経過時間軸を共通にし、図5の補助整流ダイオード32の状態を示すタイミングチャートである。
図6(a)〜図6(e)は、図2(a)〜図2(e)と比較すると、1周期の時間Tcycle,主スイッチング素子21のオン時間Ton,主スイッチング素子21がオンした後補助スイッチング素子31がオンするまでの時間T1を明示した。また、図6(a)〜図6(e)は、図2(a)〜図2(e)と比較すると、主スイッチング素子21がオフした後補助スイッチング素子31がオンするまでの時間T2を明示した。また、図6(a)〜図6(e)は、図2(a)〜図2(e)と比較すると、補助スイッチング素子31のオン時間Trev、インダクタ23のリプル電流Ippを明示した。
図6(a)〜図6(e)において、タイマー回路13は主スイッチング素子21がオンした後、所定の時間経過すると補助スイッチング素子31をオンすれば時間T1は一定となる。補助インダクタ33のインダクタンスが十分小さいとすれば、補助スイッチング素子31のオン時間Trevは十分小さく、1周期の時間Tcycleはほぼ時間T1と同等となる。従って、1周期の時間Tcycleはほぼ固定の周期となるので、コンバータ回路2は固定周波数で動作することができる。
また、タイマー回路13は主スイッチング素子21がオフした後、所定の時間経過すると補助スイッチング素子31をオンすれば時間T2は一定となる。従って、コンバータ回路2は固定オフ時間で動作することができる。ここで、出力電圧VOUTは制御されたほぼ一定であるので、時間T2でのインダクタ23の電流I3の傾きは一定となる。補助スイッチング素子31のオン時間Trevが十分小さいとすると、時間T2とインダクタ23の電流I3の傾きがほぼ一定となるので、補助インダクタ107のリプル電流Ippは一定となり、補助インダクタ107のリプル電流Ippはほぼ一定となる。
以上の実施形態に係るスイッチング電源装置1Bによれば、実施形態1に係るスイッチング電源装置1と同様の作用効果を有する。
なお、上述した実施形態では、本発明を降圧コンバータに適用させたが、本発明を例えば昇圧コンバータ及び昇降圧コンバータにそれぞれ適用することも可能である。本実施形態1の変形例として以下に説明する。
変形例1.
図7は、本発明の実施形態1の変形例1に係るスイッチング電源装置1Cの構成を示す回路図である。図7のスイッチング電源装置1Cは、図1のスイッチング電源装置1に比較すると、以下の点が相違する。すなわち、低電圧電源41の負極側端子と整流ダイオード22のアノードとの接続点を接地する代わりにインダクタ23と補助インダクタ33と平滑コンデンサ24との接続点を接地した。本発明の実施形態1の変形例1に係るスイッチング電源装置1Cは、実施形態1に係るスイッチング電源装置1と同様の動作を行い、同様の作用効果を得ることができる。
変形例2.
図8は、本発明の実施形態1の変形例2に係るスイッチング電源装置1Dの構成を示す回路図である。図8のスイッチング電源装置1Dは、図7のスイッチング電源装置1Cに比較すると、負荷8を平滑コンデンサ24に並列接続する代わりに主スイッチング素子21及び整流ダイオード22に並列接続させたことが相違する。本発明の実施形態1の変形例2に係るスイッチング電源装置1Dは、実施形態1に係るスイッチング電源装置1と同様の動作を行い、同様の作用効果を得ることができる。
以上の各実施形態及び変形例において、スイッチング電源装置1,1A,1B,1C,1Dについて説明したが、本発明はこれに限らず、図9に図示するように、これらの各スイッチング電源装置1,1A,1B,1C,1Dを備えた電子機器100を構成してもよい。ここで、負荷8は電子機器本体の電子回路50であり、電子機器100は例えば携帯電話機、携帯無線端末装置、パーソナルコンピュータなどを含む。
また、以上の各実施形態及び変形例において、制御回路10及び駆動回路5,6を1つの半導体基板上に形成してもよいし、制御回路10A及び駆動回路5,6,9を1つの半導体基板上に形成してもよい。また、制御回路10B及び駆動回路5,6を1つの半導体基板上に形成してもよい。
実施形態のまとめ
第1の態様に係るスイッチング電源装置は、入力端子を介して入力された入力電圧を所定の出力電圧に変換し、出力端子を介して出力するスイッチング電源装置であって、
上記入力端子に接続された第1のスイッチング素子と、
所定の制御信号に基づいて、上記第1のスイッチング素子を駆動する第1の駆動回路と、
上記第1のスイッチング素子と接地との間に接続された第1の整流素子と、
上記第1のスイッチング素子と上記第1の整流素子との間の中間ノードと、上記出力端子との間に接続された第1のインダクタと、
上記第1のインダクタと並列接続された補助共振回路とを備え、
上記補助共振回路は、上記中間ノードに接続された第2のスイッチング素子と、上記第2のスイッチング素子に直列接続された第2の整流素子と、上記第2の整流素子に直列接続された第2のインダクタとを有し、
上記スイッチング電源装置は、
所定の制御信号に基づいて、上記第2のスイッチング素子を駆動する第2の駆動回路と、
クロック信号に基づいて、上記第1のスイッチング素子及び上記第2のスイッチング素子を所定のオン時間だけオンさせる制御信号を生成して上記第1の駆動回路及び上記第2の駆動回路にそれぞれ出力する制御回路と、
上記第1の駆動回路と上記第2の駆動回路とに電源を供給するブートストラップ回路とを備えたことを特徴とする。
第2の態様に係るスイッチング電源装置は、第1の態様に係るスイッチング電源装置において、上記ブートストラップ回路は、負極側が接地された第1の電源と、上記第1の電源の正極側に接続された第3の整流素子と、第1のキャパシタと有し、上記第1のキャパシタの一端は上記第3の整流素子に接続され、上記第1のキャパシタの他端は上記中間ノードに接続され、上記第1のキャパシタに蓄えられた電圧が上記第1の駆動回路及び上記第2の駆動回路の電源として供給されることを特徴とする。
第3の態様に係るスイッチング電源装置は、第1または第2の態様に係るスイッチング電源装置において、上記第1の整流素子は、第3のスイッチング素子であり、上記スイッチング電源装置はさらに、所定の制御信号に基づいて、上記第3のスイッチング素子を駆動する第3の駆動回路を備え、上記制御回路は、上記第2のスイッチング素子がオンした後に上記第3のスイッチング素子に流れる電流が負の値であることを検出すると、上記第3のスイッチング素子がオフする制御信号を生成して上記第3の駆動回路に出力することを特徴とする。
第4の態様に係るスイッチング電源装置は、第1〜第3の態様のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置において、上記制御回路は、上記第1の整流素子がオフした後に上記第1のスイッチング素子の両端に掛かる電圧がゼロまたは十分に小さくなったことを検出すると、上記第1のスイッチング素子をオンするように制御信号を生成する。
第5の態様に係るスイッチング電源装置は、第1〜第4の態様のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置において、上記制御回路は、基準電圧に基づいて、上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルに変換して第1の駆動回路に出力するレベルシフタと、上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルの値を所定の時間だけ遅延させて第2の駆動回路に出力するタイマー回路とを備え、上記第2のスイッチング素子は、上記第1のスイッチング素子がオンしてから所定の時間経過後に、上記オン時間だけオンすることを特徴とする。
第6の態様に係るスイッチング電源装置は、第1〜第4の態様のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置において、上記制御回路は、基準電圧に基づいて、上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルに変換して第1の駆動回路に出力するレベルシフタと、上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルの値を所定の時間だけ遅延させて第2の駆動回路に出力するタイマー回路とを備え、上記第2のスイッチング素子は、上記第1のスイッチング素子がオフしてから所定の時間経過後に、上記オン時間だけオンすることを特徴とする。
第7の態様に係るスイッチング電源装置は、第2の態様に従属する第5または第6の態様に係るスイッチング電源装置において、上記ブートストラップ回路は、上記タイマー回路に電源を供給し、上記第1のキャパシタに蓄えられた電圧が上記タイマー回路の電源として供給されることを特徴とする。
第8の態様に係るスイッチング電源装置は、第1〜第7の態様のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置において、上記第2のインダクタのインダクタンスは、上記第1のインダクタのインダクタンスよりも小さいことを特徴とする。
第9の態様に係るスイッチング電源装置は、第1〜第8の態様のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置において、上記制御回路及び上記第1〜第2の駆動回路が1つの半導体基板上に形成されたことを特徴とする。
第10の態様に係る電子機器は、第1〜第9の態様のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置を備えたことを特徴とする。
1,1A,1B,1C,1D…スイッチング電源装置、
2…コンバータ回路、
3…補助共振回路、
4…ブートストラップ回路、
5,6,9…駆動回路、
7…電源、
8…負荷、
10,10A,10B…制御回路、
11…オン時間制御回路、
12…高耐圧レベルシフタ、
13…タイマー回路、
21…主スイッチング素子、
22…整流ダイオード、
23…インダクタ、
24…平滑コンデンサ、
25…整流電流検出抵抗、
26…整流スイッチング素子、
31…補助スイッチング素子、
32…補助整流ダイオード、
33…補助インダクタ、
41…低電圧電源、
42…ブートストラップダイオード、
43…ブートストラップ容量、
50…電子回路、
100…電子機器。
特許第3651781号公報 特許第4562961号公報
William McMurray, "RESONANT SNUBBERS WITH AUXILIARY SWITCHES", Industry Applications Society Annual Meeting, 1989., Conference Record of the 1989 IEEE, 1989, pp.829-834.

Claims (10)

  1. 入力端子を介して入力された入力電圧を所定の出力電圧に変換し、出力端子を介して出力するスイッチング電源装置であって、
    上記入力端子に接続された第1のスイッチング素子と、
    所定の制御信号に基づいて、上記第1のスイッチング素子を駆動する第1の駆動回路と、
    上記第1のスイッチング素子と接地との間に接続された第1の整流素子と、
    上記第1のスイッチング素子と上記第1の整流素子との間の中間ノードと、上記出力端子との間に接続された第1のインダクタと、
    上記第1のインダクタと並列接続された補助共振回路とを備え、
    上記補助共振回路は、上記中間ノードに接続された第2のスイッチング素子と、上記第2のスイッチング素子に直列接続された第2の整流素子と、上記第2の整流素子に直列接続された第2のインダクタとを有し、
    上記スイッチング電源装置は、
    所定の制御信号に基づいて、上記第2のスイッチング素子を駆動する第2の駆動回路と、
    クロック信号に基づいて、上記第1のスイッチング素子及び上記第2のスイッチング素子を所定のオン時間だけオンさせる制御信号を生成して上記第1の駆動回路及び上記第2の駆動回路にそれぞれ出力する制御回路と、
    上記第1の駆動回路と上記第2の駆動回路とに電源を供給するブートストラップ回路とを備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 上記ブートストラップ回路は、負極側が接地された第1の電源と、上記第1の電源の正極側に接続された第3の整流素子と、第1のキャパシタと有し、
    上記第1のキャパシタの一端は上記第3の整流素子に接続され、上記第1のキャパシタの他端は上記中間ノードに接続され、
    上記第1のキャパシタに蓄えられた電圧が上記第1の駆動回路及び上記第2の駆動回路の電源として供給されることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  3. 上記第1の整流素子は、第3のスイッチング素子であり、
    上記スイッチング電源装置はさらに、
    所定の制御信号に基づいて、上記第3のスイッチング素子を駆動する第3の駆動回路を備え、
    上記制御回路は、上記第2のスイッチング素子がオンした後に上記第3のスイッチング素子に流れる電流が負の値であることを検出すると、上記第3のスイッチング素子がオフする制御信号を生成して上記第3の駆動回路に出力することを特徴とする請求項1または2記載のスイッチング電源装置。
  4. 上記制御回路は、上記第1の整流素子がオフした後に上記第1のスイッチング素子の両端に掛かる電圧がゼロまたは十分に小さくなったことを検出すると、上記第1のスイッチング素子をオンするように制御信号を生成することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  5. 上記制御回路は、
    基準電圧に基づいて、上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルに変換して第1の駆動回路に出力するレベルシフタと、
    上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルの値を所定の時間だけ遅延させて第2の駆動回路に出力するタイマー回路とを備え、
    上記第2のスイッチング素子は、上記第1のスイッチング素子がオンしてから所定の時間経過後に、上記オン時間だけオンすることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  6. 上記制御回路は、
    基準電圧に基づいて、上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルに変換して第1の駆動回路に出力するレベルシフタと、
    上記オン時間を示す信号を示す電圧レベルの値を所定の時間だけ遅延させて第2の駆動回路に出力するタイマー回路とを備え、
    上記第2のスイッチング素子は、上記第1のスイッチング素子がオフしてから所定の時間経過後に、上記オン時間だけオンすることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  7. 上記ブートストラップ回路は、上記タイマー回路に電源を供給し、
    上記第1のキャパシタに蓄えられた電圧が上記タイマー回路の電源として供給されることを特徴とする、請求項2に従属する請求項5または6記載のスイッチング電源装置。
  8. 上記第2のインダクタのインダクタンスは、上記第1のインダクタのインダクタンスよりも小さいことを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  9. 上記制御回路及び上記第1〜第2の駆動回路が1つの半導体基板上に形成されたことを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置。
  10. 請求項1〜9のうちのいずれか1つに記載のスイッチング電源装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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