JP2016062682A - コネクタ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本明細書は、板状の雄端子を備える雄コネクタと雄端子が挿抜される筒部を有する雌端子を備える雌コネクタが嵌合するコネクタ構造において、嵌合が完了した状態でストッパが相手部品に当接したまま保持されることを防止する技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示するコネクタ構造は、挿入される雄端子21を筒部31cの内側面に押圧する板ばね31aと、雄端子21を固定している雄ハウジング22と、雌端子31を挿抜方向に移動可能に支持している雌ハウジング32を備えている。さらに、コネクタ構造は、雌ハウジング32に設けられており、雄端子21が筒部31cに挿入される際に雌端子31の雄端子挿入方向への移動を規制するストッパ32aと、雄ハウジング22と雌ハウジング32が挿抜方向で互いに対向する側面の間に配置されており、少なくともストッパ32aが雌端子31に当接しているときに圧縮される弾性部材23を備えている。
【選択図】図5
【解決手段】本明細書が開示するコネクタ構造は、挿入される雄端子21を筒部31cの内側面に押圧する板ばね31aと、雄端子21を固定している雄ハウジング22と、雌端子31を挿抜方向に移動可能に支持している雌ハウジング32を備えている。さらに、コネクタ構造は、雌ハウジング32に設けられており、雄端子21が筒部31cに挿入される際に雌端子31の雄端子挿入方向への移動を規制するストッパ32aと、雄ハウジング22と雌ハウジング32が挿抜方向で互いに対向する側面の間に配置されており、少なくともストッパ32aが雌端子31に当接しているときに圧縮される弾性部材23を備えている。
【選択図】図5
Description
本発明は、電気(信号あるいは電力)の伝送経路を接続/切断するコネクタの構造に関する。
電気の伝送経路を接続/切断するコネクタは、様々な電気デバイスに用いられる。一対一に対応したコネクタが嵌合/分離することで、電気の伝送経路が接続/切断される。典型的には、一方のコネクタ(雄コネクタ)には、金属製の板状あるいは棒状の雄端子が備えられ、他方のコネクタ(雌コネクタ)には、雄端子が挿通される金属製の筒部を有する雌端子が備えられる。雄端子が雌端子の筒部に挿通されて両者が接触することで電気的接続が確保される。雄コネクタは、「プラグ」と呼ばれることもある。なお、雄端子を雌端子に挿入する方向を「雄端子挿入方向」あるいは単に「挿入方向」と称し、雄端子を雌端子から引き抜く方向を「雄端子引抜方向」あるいは単に「引抜方向」と称する。「挿入方向」と「引抜方向」を合わせて「挿抜方向」と称する。
コネクタ構造の例が特許文献1、2に開示されている。特許文献1には、車両に利用されるコネクタ構造が開示されている。コネクタ構造が車両に利用される場合、車両からの振動が問題となる。特に、振動により雌端子と雄端子の接触部が摺動し摩耗する虞がある。特許文献1の雌端子は端子収容部に収容されており、端子収容部は挿抜方向に移動可能にハウジングに支持されている。さらに、雌端子を電線に接続する接続部と雌端子の間には、弾性変形可能な伸縮性導体が備えられている。この構成により、電線及びハウジングから雌端子へと伝わる振動、特に挿抜方向の振動が減衰され、雌端子と雄端子の接触部の摺動が防止される。
特許文献2には、本明細書が開示する技術の目的とは異なるが、本明細書で開示するコネクタ構造に似た構成が開示されているのでここで言及しておく。特許文献2には、プリント配線板に接続される雌コネクタが開示されている。特許文献2の雌コネクタは、挿抜方向に移動可能にハウジングに収容されている雌端子を備える。雌端子の後端には、雌端子をプリント配線板に半田付けで接続する接続部と雌端子の間に接続される弾性変形可能な導電性の撓み許容部が備えられている。雄端子との係合時に雌端子は後退する。このとき、雌端子とともに後退する撓み許容部がハウジングの壁に強く押し当てられないように、撓み許容部がハウジングの壁に当接する前に雌端子の後退を規制する移動規制片が備えられている。
特許文献1に示すような車載機器に備えられるコネクタ構造には、雄コネクタ(雄端子)の過度な挿入を規制するためのストッパが設けられる。例えば、特許文献1では、雄端子を収容しているフード部の側面が、そのフード部と対向する雌コネクタの外側面に当接することで、雄コネクタの過度な挿入が規制される。このフード部の側面がストッパの一例である。しかし、例えば雄コネクタを過度な荷重で雌コネクタに挿入した場合、ストッパが相手部品(例えば、特許文献1では、フード部と対向する雌コネクタの外側面)に当接したまま保持される場合がある。この場合、移動可能に支持された雌端子の挿入方向の移動が制限され、雌端子及び伸縮性導体による振動減衰効果が十分に発揮されない虞がある。即ち、十分に減衰されない振動が雌端子に伝わり、雌端子と雄端子の接点部が摺動する虞がある。本明細書は、雄端子の雌端子への挿入が完了した状態、即ち、コネクタの嵌合が完了した状態で、ストッパが相手部品に当接したままとなり、雄端子と雌端子の接触部に大きな車両振動が伝わってしまうことを防止する技術を提供する。
コネクタの嵌合が完了した状態でストッパが相手部品から離れるためには、ストッパが相手部品に当接するまで嵌合した後に挿入荷重が緩められた状態で、ストッパ若しくはその相手部品の一方に他方から離れる方向へと力が作用すればよい。本明細書が開示するコネクタ構造は、この他方から離れる方向の力を発生させるための構成を備える。
本明細書が開示するコネクタ構造は、板状または棒状の雄端子を備える雄コネクタと前記雄端子が挿抜される筒部を有する雌端子を備える雌コネクタが嵌合/分離するコネクタ構造である。筒部の内側には、板ばねが設けられている。この板ばねは、筒部に挿入される雄端子を筒部の内側面に押圧する。雄端子は、雄ハウジングに固定されている。雌端子は、雌ハウジングに挿抜方向に移動可能に支持されている。雌ハウジングは雄ハウジングと嵌合する。雌ハウジングには、雄端子が雌端子の筒部に挿入される際に雌端子の雄端子挿入方向への移動を規制するストッパが設けられている。ストッパは、例えば、雌端子の雄端子挿入方向の側面と対向するように設けられた突起である。そして、雄ハウジングと雌ハウジングが挿抜方向で互いに対向する側面の間には、弾性部材が配置されている。弾性部材は、ストッパが雌端子に当接しているときに圧縮されるように設けられている。弾性部材は、雄ハウジングと雌ハウジングのいずれに取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、ストッパが作用しているとき、即ち、ストッパが雌端子に当接しているときに、弾性部材が雄ハウジングと雌ハウジングの間で挿抜方向に圧縮される。雌端子がストッパと当接するまで雄ハウジングを雌ハウジングに嵌合させた後に挿入荷重が緩められると、圧縮された弾性部材が発する弾性力により、雄端子に引抜方向の力が作用する。この力により、雄端子が引抜方向に移動する。雄端子は、板ばねにより雌端子の内側面に押圧されているので、雄端子の移動に追従して雌端子も移動する。雌端子が引抜方向に移動することで、ストッパとストッパの相手部品である雌端子の間に空隙が生じる。この動作により、雄端子が雌端子に挿入された状態、即ち、コネクタの嵌合が完了した状態で、ストッパが相手部品に当接したままとなることが防止される。雄端子と雌端子は接触したまま挿抜方向に移動可能に保持されるので、挿抜方向の振動に対して摺動し難くなる。
なお、弾性部材の圧縮が開始されるのは、必ずしもストッパが相手部品である雌端子に当接した直後でなくてもよい。例えば、ストッパが雌端子に当接した後に雄端子に挿入荷重が作用し、雄端子がさらに挿入方向に移動した後に弾性部材が圧縮するようにしてもよい。即ち、弾性部材は少なくともストッパが雌端子に当接しているときに圧縮されればよい。
特許文献2に開示されたコネクタ構造も、挿抜方向に移動可能にハウジングに支持されている雌端子と、雌端子の移動を規制するストッパを備える。雌端子の後端には撓み許容部が設けられており、この撓み許容部は、ストッパに当接した雌端子に対して雄端子引抜方向の弾性力を発生するかもしれない。しかし、撓み許容部は、雌端子の移動を許容するために設けられているのであるから弾性力が弱い方が好適である。従って、撓み許容部は、コネクタ嵌合完了時に雌端子をストッパから離すだけの弾性力を有していないと理解するのが妥当である。
本明細書が開示する技術によれば、コネクタの嵌合が完了した状態で、ストッパが相手部品に当接したまま保持されることを防止することができる。これにより、挿抜方向に移動可能に支持された雌端子の振動減衰機能が発揮され、雌端子と雄端子の接触部の振動による摺動が防止される。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
図面を参照して実施例のコネクタ構造を説明する。実施例のコネクタ構造は、雄コネクタ2と雌コネクタ3で構成される。このコネクタ構造は、例えば、電気自動車やハイブリッド車の車載デバイスのケーブル接続に用いられる。図1は、雄コネクタ2の断面図である。図2は、雌コネクタ3の断面図である。雄コネクタ2は、棒状の雄端子21を備えている。雌コネクタ3は筒部31cを有する雌端子31を備えている。雄コネクタ2が雌コネクタ3に嵌合する時に、雄端子21が雌端子31の筒部31cに挿入され雄端子21と雌端子31が接触することで、雄コネクタ2と雌コネクタ3が電気的に接続される。ここで、雄端子を雌端子に挿入する方向を「雄端子挿入方向」あるいは単に「挿入方向」と称し、雄端子を雌端子から引き抜く方向を「雄端子引抜方向」あるいは単に「引抜方向」と称する。「挿入方向」と「引抜方向」を合わせて「挿抜方向」と称する。なお、図面にはXYZ座標系が記されており、本明細書では、適宜その座標系を用いて実施例の構成を説明する。「X軸」が、「挿抜方向」を示す。「X軸正方向」が「雄端子挿入方向」を示し、「X軸負方向」が「雄端子引抜方向」を示す。さらに、雄コネクタ2と雌コネクタ3が嵌合する場合に、雄コネクタ2と雌コネクタ3において、互いに対向している側の端部を「先端」と称し、その逆の端部を「後端」と称する場合がある。雄コネクタ2において、挿入方向の端部が先端であり、雌コネクタ3において引抜方向の端部が先端となる。雄コネクタ2、雌コネクタ3が有している各部材においても、「先端」「後端」と称する場合がある。また、図面に示す断面図は、挿抜方向と直交する方向から見た断面図であり、本明細書で参照する図は全て同一の方向から見た断面図である。
図1を参照して、雄コネクタ2について説明する。雄コネクタ2は、導体であり金属製の雄端子21と、絶縁体であり樹脂製の雄ハウジング22と、弾性部材23を備えている。雄端子21は雄ハウジング22に固定されている。ここで、雄ハウジング22の先端(X軸正側の端部)には、後述する雌ハウジング32の嵌合部32eが挿入される筒状の挿入口22dが設けられている。挿入口22dは、挿入方向に開口している。雄端子21は、挿入口22dの内側で挿入方向に伸びている。挿入口22dの底面22aには、弾性部材23が接続されている。挿入口22dの底面22aは、雄コネクタ2と雌コネクタ3が嵌合した場合に、後述する雌ハウジング32の一側面と対向する。弾性部材23は、コネクタが嵌合した状態でこの一側面と底面22aの間に配置される。弾性部材23は、弾性材料、例えばゴムで作られている。弾性部材23は挿抜方向に伸縮可能である。また、雄端子21は、雄コネクタ2の後端まで伸びており、雄コネクタ2の後端で、不図示のケーブルと接続されている。
図2を参照して、雌コネクタ3について説明する。雌コネクタ3は、導体であり金属製の雌端子31と、絶縁体であり樹脂製の雌ハウジング32と、可撓性導体33を備えている。雌端子31は、雌ハウジング32に収容されており、挿抜方向に移動可能に雌ハウジング32に支持されている。雌端子31は、雄端子21が挿抜される筒部31cを有している。その筒部31cの内側には、挿入される雄端子21を筒部31cの内側面に押圧する板ばね31aが備えられている。板ばね31aは、筒部31cの下側の側壁の一部が雄端子引抜方向(X軸負方向)で筒部31cの内側へと折り曲げることで形成されている。
雌ハウジング32は内部が空洞の部材である。雌ハウジング32の外形は、挿抜方向と直交する一方向から見たときにL字である。雌ハウジングの先端(X軸負側の端部)には、雄コネクタ2の挿入口22dに嵌合する嵌合部32eが設けられている。雌端子31は、空洞となっている嵌合部32eの内側に位置している。嵌合部32eの雄端子引抜方向の側面、即ち、コネクタが嵌合する際に雄コネクタ2と対向する側面32dには、雄端子21が挿入される開口32cが設けられている。雄端子21は、開口32cを通り、雌端子31に挿入される。嵌合部32eの上側(Z軸正側)の内側面には、ストッパ32aが設けられている。ストッパ32aは、嵌合部32eの内側へと延びる突起であり、ストッパ32aの雄端子引抜方向の側面が雌端子31の雄端子挿入方向の側面31bと対向している。ストッパ32aにより、雌端子31はストッパ32aを越えて雄端子挿入方向へと移動することが規制される。また、嵌合部32eの後端には、嵌合したときに雄ハウジング22の先端の側面22bと対向する段差32bが設けられている。
可撓性導体33は、例えば、銅製の編組線である。可撓性導体33の一端は、雌端子31の雄端子挿入方向(X軸正方向)の側面に接続されている。可撓性導体33の他端は、内部配線36を介してケーブル35との接続部34に接続されている。接続部34は、雌ハウジング32に固定されている。ケーブル35は、車載デバイスのケーブルである。雌端子31は、可撓性導体33、内部配線36、接続部34を介して、ケーブル35と導通する。また、可撓性導体33は、雌端子31の挿抜方向の移動に追従して、挿抜方向に伸縮する。即ち、可撓性導体33は、雌端子31の移動を許容しつつ、雌端子31とケーブル35との導通を確保するために備えられている。
図3から図5を参照して、雌コネクタ3を固定した状態で雄コネクタ2を雌コネクタ3へと嵌合する際の各部位の動作について説明する。図3、図4、図5の順番で雄コネクタ2の雌コネクタ3への嵌合が進む。図3、図4が、雄コネクタを雌コネクタに嵌合する途中の状態を示す図である。図5が、雄コネクタ2の雌コネクタ3への嵌合が完了した状態を示す図である。先ず、図3に示すように、嵌合が開始されると、雌コネクタ3の嵌合部32eが雄コネクタ2の挿入口22dに挿入されると共に、雄端子21が開口32cを通り雌端子31の筒部31cに挿入される。そして、挿入された雄端子21の先端は雌端子31の板ばね31aに当接する。この際、雄端子21は板ばね31aと筒部31cの内側面の間へと入り込み、板ばね31aは雄端子21が挿入される側とは反対側(下側)に弾性変形する。雄端子21は板ばね31aの弾性力により筒部31cの内側面に押圧され、雄端子21と板バネ31aの間、及び雄端子21と筒部31cの内側面の間には摩擦力が発生する。この摩擦力により雌端子31は雄端子21に追従して挿入方向(X軸正方向)に移動する。そして、挿入方向に移動した雌端子31はストッパ32aに当接し、止まる(図3参照)。可撓性導体33は、移動した雌端子31に追従して、圧縮される。なお、この際、弾性部材23の挿入方向の側面とその側面と対向する雌ハウジング32の側面32dの間には空隙がある。即ち、弾性部材23は図3の時点では、圧縮されていない。
次に、図4に示すように、雌端子31が止まった状態で、雄端子21は雌コネクタ3のさらに奥側(後端側)へと移動する。雄端子21は、雄ハウジング22の挿入方向の側面22bが雌ハウジング32の段差32bに当接するところまで移動して止まる。この際、弾性部材23は、雄ハウジング側の側面(挿入口22dの底面22a)と雌ハウジング側の側面(嵌合部32eの引抜方向の側面32d)との間に挟まれて圧縮される。なお、雄ハウジング22の剛性は、弾性部材23のばね定数よりも十分大きく設定されており、弾性部材23が圧縮されるより先に雄ハウジング22が圧縮されることは無い。ここで、雄コネクタ2(雄端子21)に作用する挿入荷重が緩められると、圧縮された弾性部材23の弾性力により、雄端子21が引抜方向に移動する。雄端子21と雌端子31の間には板ばね31aによる摩擦力が作用しているので、雌端子31は雄端子21の移動に追従して引抜方向に移動する。これにより、ストッパ32aと雌端子31の側面31bとの間に空隙Sが生じる。即ち、雌端子31はストッパ32aから離れる(図5参照)。
図5に示すように、コネクタの嵌合が完了すると、雄端子21と雌端子31は、板ばね31aと雄端子21の下面の間の接触部P1及び、筒部31cの内側面と雄端子21の上面の間の接触部P2により電気的に接続される。これにより、雄端子21に接続されているケーブルと雌端子31に接続されているケーブルが電気的に接続される。
コネクタ構造が車載される場合、エンジンや車両の振動等により雄端子と雌端子の接触部において摺動が発生する虞がある。この摺動は、雄端子及び雌端子の接触部の表面を摩耗し、酸化物を生成する。そして、摺動と摩耗が繰り返されると、酸化物は徐々に接触部に堆積していく。この酸化物は高い電気抵抗を有するため、接触部の電気抵抗が増加し、通電時に接触部で発熱する。実施例のコネクタ構造によれば、雄端子21と雌端子31が接触を保ったまま挿抜方向に移動可能に支持される。よって、雌ハウジング32に伝わる振動、特に挿抜方向の振動は、直接的には、雄端子21と雌端子31の接触部P1、P2に伝わり難い。また、雌端子31は、可撓性部材33を介してケーブル35と接続されているので、ケーブル35から伝わる振動は可撓性部材33により減衰され雌端子31に伝わる。このような構成により、車両からの振動は雌端子31と雄端子21の接触部P1、P2に伝わり難くなり、接触部P1、P2の摺動が防止される。
雄コネクタ2を過度な荷重で雌コネクタ3に嵌合した場合、仮に、コネクタの嵌合が完了してもストッパ32aが雌端子31に当接したまま保持されると、当接したストッパ32aから雌端子31に振動が直接伝わる。即ち、上述の振動減衰機能が十分に発揮されない。実施例のコネクタ構造によれば、図5に示すように、コネクタの嵌合が完了した状態で、弾性部材23の弾性力によりストッパ32aと雌端子31の間に空隙Sが確保され、上述の振動減衰機能が確実に発揮される。
図6を参照に、実施例のコネクタ構造を実現するための条件について説明する。図6は、図4と同じ状態を示す図であり、雌コネクタ3が固定された状態で雄コネクタ2を雌コネクタ3へと嵌合する状態を示す。弾性部材23は、雄ハウジング22の側面と雌ハウジング32の側面に挟まれ圧縮されている。コネクタ構造の挿抜方向が車両の水平方向と平行になるように、コネクタ構造が車両に配置されている場合を考える。弾性部材23の弾性力により、雄端子21には引抜方向(X軸負方向)に力F1が作用する。実施例のコネクタ構造を実現するためには、力F1により雄端子21が雌端子31から抜けない、即ち、雄端子21の雌端子31に対する相対位置がずれないことと、力F1により雌端子31が移動することが必要となる。ここで、力F1が、雄端子21と筒部31cの内側面の間の静止摩擦力F3と雄端子21と板ばね31aの間の静止摩擦力F4の合力より小さければ弾性部材23の弾性力により雄端子21と雌端子31の間の相対位置がずれることは無い。即ち、静止摩擦力F3の最大静止摩擦力と静止摩擦力F4の最大静止摩擦力の和より力F1が小さい場合、弾性部材23の弾性力により雄端子21と雌端子31の間の相対位置がずれることは無い。また、雌端子31と雌ハウジング32(嵌合部32e)の間には静止摩擦力F2が作用する。静止摩擦力F2の最大静止摩擦力より力F1が大きい場合、弾性部材23の弾性力により雌端子31は雄端子21に追従して移動することになる。このような力F1と各最大静止摩擦力との関係になるように、弾性部材23のばね定数、板ばね31aのばね定数、各接触部分の摩擦係数(雄端子21、雌端子31、雌ハウジング32の各接触部分の表面処理等)が適宜設計される。なお、可撓性部材33のばね定数は、弾性部材23のばね定数よりも十分に小さいものとして無視している。また、挿入口22dの内側面と嵌合部32eの外側面の間には嵌合しやすいように僅かな隙間が設けられており、挿入口22dの内側面と嵌合部32eの外側面の間の最大静止摩擦力は、静止摩擦力F2の最大静止摩擦力よりも十分に小さいものとして無視している。
また、コネクタの嵌合が完了した状態で雌端子31が雌ハウジング32に対して挿抜方向に移動可能な状態となるために、雌端子31の挿抜方向の幅、ストッパ32aの嵌合部32eの先端側の内側面からの距離が適宜設計される。この寸法に付随して、可撓性導体33の挿抜方向の長さ、弾性部材23の自然長における挿抜方向の幅、嵌合部32eの挿抜方向の長さ(引抜方向の側面32dから段差32bまでの距離)、挿入口22dの挿抜方向の長さも適宜設計される。
図7を参照に、変形例のコネクタ構造について説明する。図7の変形例は、雌コネクタが異なる以外は実施例と同じである。実施例と構造の異なる変形例の雌コネクタ4について説明する。雌コネクタ4の雌ハウジング42には、突状のストッパがない。その代り、雌コネクタ4の雌端子41の挿入方向(X軸正方向)の側面から延伸部41bが挿入方向に伸びている。このような構成によれば、雌端子41の挿入方向の移動は、延伸部41bが雌ハウジング42の延伸部41bと対向する内側面42aに当接することで規制される。即ち、この内側面42aが、雌ハウジングに設けられたストッパに相当する。図7に示す変形例のその他の構成は実施例と同じである。よって、実施例と同様にストッパ(内側面42a)とそのストッパに対する相手部品(延伸部41b)が、コネクタの嵌合が完了した状態で、当接することが防止される。
以下、実施例で示した技術に関する留意点を述べる。実施例において、弾性部材23は雄コネクタ2の挿入口22dの底面22aに接続されていたがこのような構成には限らない。例えば、弾性部材23を雌コネクタ3の嵌合部32eの引抜方向の側面32dに接続してもよい。即ち、弾性部材は、雄ハウジングと雌ハウジングが挿抜方向で互いに対向する側面の間に配置されていればよい。
また、実施例では、雌コネクタを固定し雄コネクタを雌コネクタへと嵌合する場合について述べたが、反対に雄コネクタを固定し雌コネクタを雄コネクタへと嵌合する場合でも、実施例と同様の効果が得られる。雄端子を固定する場合、図6に示す弾性部材23の弾性力による力F1は、図6に示す方向とは反対方向で雌ハウジング32に作用する。そして、雌端子31と雌ハウジング32の間の静止摩擦力F2も、図6に示す方向とは反対方向に作用する。当然ながら、実施例と同様の効果を得る条件は実施例と同じく静止摩擦力F2の最大静止摩擦力より力F1が大きいことである。また、雄端子21と雌端子31との相対位置がずれないための条件に付いても同様である。雄端子21は固定されているので、相対位置をずらそうとする力は雌端子に作用する。相対位置がずれないための条件は、雌端子31に作用する力が静止摩擦力F3の最大静止摩擦力と静止摩擦力F4の最大静止摩擦力の和より小さいことである。ここで、可撓性部材33のばね定数は十分小さいものを想定しているので力F1は可撓性部材33を介して雌端子31にはほとんど作用しない。よって、相対位置がずれないための条件は満たされていることになる。仮に力F1が雌端子31に作用しても実施例と同様の条件を満たせば、雄端子21と雌端子31との相対位置がずれることはない。なお。仮に力F1が雌端子31に作用する場合、静止摩擦力F3と静止摩擦力F4の方向は図6に示す方向とは反対方向となる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:雄コネクタ
3、4:雌コネクタ
21:雄端子
22:雄ハウジング
22d:挿入口
23:弾性部材
31、41:雌端子
31a、41a:板ばね
31c、41c:筒部
32、42:雌ハウジング
32a、42a:ストッパ
32e:嵌合部
33:可撓性導体
34:接続部
35:ケーブル
36:内部配線
P1、P2:接触部
3、4:雌コネクタ
21:雄端子
22:雄ハウジング
22d:挿入口
23:弾性部材
31、41:雌端子
31a、41a:板ばね
31c、41c:筒部
32、42:雌ハウジング
32a、42a:ストッパ
32e:嵌合部
33:可撓性導体
34:接続部
35:ケーブル
36:内部配線
P1、P2:接触部
Claims (1)
- 板状または棒状の雄端子を備える雄コネクタと前記雄端子が挿抜される筒部を有する雌端子を備える雌コネクタが嵌合/分離するコネクタ構造であって、
前記筒部の内側に設けられており、挿入される前記雄端子を前記筒部の内側面に押圧する板ばねと、
前記雄端子を固定している雄ハウジングと、
前記雌端子を挿抜方向に移動可能に支持しており、前記雄ハウジングと嵌合する雌ハウジングと、
前記雌ハウジングに設けられており、前記雄端子が前記雌端子の筒部に挿入される際に、前記雌端子の雄端子挿入方向への移動を規制するストッパと、
前記雄ハウジングと前記雌ハウジングが挿抜方向で互いに対向する側面の間に配置されており、少なくとも前記ストッパが前記雌端子に当接しているときに圧縮される弾性部材を備えており、
少なくとも前記雌端子が前記ストッパと当接するまで前記雄ハウジングを前記雌ハウジングに嵌合させた後に挿入荷重が緩められると、前記弾性部材の弾性力により前記雄端子が雄端子引抜方向に移動し、当該雄端子の移動に追従して前記雌端子が移動し、前記ストッパと前記雌端子との間に空隙が生じることを特徴とするコネクタ構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014187661A JP2016062682A (ja) | 2014-09-16 | 2014-09-16 | コネクタ構造 |
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ID=55798085
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JP (1) | JP2016062682A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20210083621A (ko) * | 2019-12-27 | 2021-07-07 | 엘에스엠트론 주식회사 | 차량용 커넥터 |
-
2014
- 2014-09-16 JP JP2014187661A patent/JP2016062682A/ja active Pending
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KR20210083621A (ko) * | 2019-12-27 | 2021-07-07 | 엘에스엠트론 주식회사 | 차량용 커넥터 |
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