JP2016062228A - テープ巻取り式紙幣還流装置及び還流式紙幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】テープ巻取り式の紙幣還流装置において、単一のモータによってテープの巻取りと巻き戻しを実施すると共に、簡単な構成によってテープ径が増減してもテープの走行速度を一定に維持すると共に、テープの弛みを防止する。
【解決手段】テープ2を巻取ったり送出す第一リール10、及び第二リール20と、紙幣給送部30と、第一リールを駆動する第一駆動手段40と、第二リールを駆動する第二駆動手段50と、第一及び第二駆動手段を選択的に駆動する一つの駆動機構60と、を備え、第一駆動手段と第二駆動手段は、駆動機構によって選択的に回転駆動されて第一リール外周と第二リール外周の各テープ部分に夫々駆動力を伝達する駆動ベルト44、54を備えている。第一、及び第二リールが夫々テープ送り出すときのみ各リールを制動する第一制動手段81、及び第二制動手段101を有するテープ弛み防止機構80を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は紙幣を収容したり払出す機能を有した還流式紙幣処理装置に装備されて、部品点数の増大、大型化を伴わずに紙幣の入出金を迅速化するようにしたテープ巻取り式紙幣還流装置に関する。
投入された紙幣を金種別に受け入れる入金機能や、釣り銭や払出し金として紙幣を払い出す出金機能を備えた各種自動販売機、入出金装置、両替機等(還流式紙幣処理装置)が知られている。
従来の還流式紙幣処理装置は、紙幣を積層して収納する金庫(還流式紙幣収納部)を備え、この金庫に紙幣を搬送して収納したり、金庫から紙幣を払い出す構成を備えている。このように従来は紙幣同士を直接積層することにより収納する金庫構成を採るのが一般であった。
これに対して特許文献1(特開2013−008343公報)、及び特許文献2(特開2013−084204公報)には、長尺なテープの両端部を回転自在な2つのリールに夫々固定し、一方の紙幣収納用のリールの外周に螺旋状に巻回したテープ間に紙幣を挟み込んで収納するテープ巻取り式の還流式紙幣収納装置が開示されている。即ち、このタイプの還流式紙幣収納装置にあっては、紙幣の収納時には紙幣収納用のリールを巻取り方向に回転駆動する一方で、収納した紙幣を払い出す場合には他方の払出し用のリールを払出し方向へ回転駆動する。紙幣収納用のリールには紙幣供給部が近接配置されており、紙幣供給部から供給されてきた紙幣はリール間に挿入される。
しかし、このようにモータにより直接駆動される2つのリールによって帯状のテープを巻取ったり巻戻す構成を採った場合にはリール毎にモータが必要となり、大型化、高コスト化する。また、各リールを駆動するモータの回転速度を常に一定にしていると、紙幣の収納、繰出し動作中に各リール外周のテープの巻き径が増減して、テープの巻取り中、及び送出し中のテープ移動速度(周面線速度)が変動する。巻取ったテープ間に紙幣を収納する側の第一のリールにおいて、当該第一のリールを巻取り方向へ駆動することで巻取り径が増大してテープの走行速度が増大すると、紙幣供給部から一定の間隔、速度で供給されてくる紙幣の収納間隔が広がり、均一の周方向間隔で紙幣を収納することができなくなるという不具合がある。また、紙幣供給部から送出されてくる紙幣の搬送速度が一定であるにも関わらず、第一のリールによる紙幣の取込み速度が増速することにより、受け渡し時に紙幣に過大な張力がかかってダメージを与える虞もある。
一方、第リール外周に収納した紙幣を紙幣供給部へ払い出す場合には、他方の第二リールを巻取り方向へ駆動することになるが、第二リール外周のテープ径が第一リール外周のテープ径よりも大幅に大きい場合には、テープによる紙幣の搬送速度が紙幣供給部による受取方向への搬送速度を上回り、この速度差によりジャムが発生し易くなる。
そこで、各リールの回転速度をテープの巻き径の増減に応じて調整してテープ速度を一定にするための制御が必要となる。このような速度制御手法として、リール外周のテープ周面に速度検出用のローラ(ロータリーエンコーダ)を押し当てて回転速度の変化を検出して各リールを駆動するためのモータにフィードバックする方法や、テープの長手方向に沿って一定のピッチで形成したマークを読取ることによりパルスの変化を検知して各モータにフィードバックする方法が実施されている。
しかし、これらの速度制御方法は、テープの速度を検知する検知手段と、検知手段からの速度情報に基づいてモータを制御するための複雑なプログラムが必要となるために高価となり、比較的低価格の機種には不向きとなる。
また、2つのリールによって帯状のテープを巻取ったり巻戻す構成を採る場合には、2つのリール間に位置するテープに対して常に一定のテンションがかかった状態としなければ紙幣の収納や払い出しをすることができない。このため特許文献1では、トルクリミッタを介してリールへ回転駆動力を伝達して、テープの巻取り速度がテープの送出し速度よりも常に早くなるように構成して、テープを弛みなく巻き取っている。
特開2013−008343公報 特開2013−084204公報
モータにより直接駆動される2つのリールによってテープを巻取ったり巻戻す構成を採った場合には、リール毎にモータが必要となり大型化、高コスト化する。また、リールに直接駆動力を与えて回転させると、モータの回転速度が一定であってもテープ径の増大によりその分テープ速度が増大して種々の問題を惹起する。そのため、リールの回転速度の制御が必要となり、装置構成、及び制御プログラムが複雑化、高コスト化し、紙幣還流装置、及び還流式紙幣処理装置の高コスト化につながる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、テープ巻取り用とテープ巻き戻し用の2つのリールと、2つのリールによって両端部を夫々支持されたテープと、を備え、テープ巻取り用のリールによりテープを巻取る際にテープ間に紙幣を挟み込んで収納するテープ巻取り式の紙幣還流装置において、単一のモータによってテープの巻取りと巻き戻しを実施すると共に、簡単な構成によってテープ径が増減してもテープの走行速度を一定に維持することができ、更にテープを弛みなく巻き取る技術を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明のテープ巻取り式紙幣還流装置は、テープの一部を支持し、正逆回転することにより当該テープの巻取り、及び送出しを実施する第一リールと、前記テープの他部を支持し、正逆回転することにより当該テープの送出し、及び巻取りを実施する第二リールと、前記第一リールが前記テープを巻取る際に重なり合おうとするテープ部分間に紙幣を供給する紙幣給送部と、前記第一リールを駆動する第一駆動手段と、前記第二リールを駆動する第二駆動手段と、正転、又は逆転することにより前記第一駆動手段、又は前記第二駆動手段を択一的に駆動する一つの駆動機構と、を備えたテープ巻取り式紙幣還流装置であって、前記第一駆動手段と前記第二駆動手段は、前記駆動機構によって択一的に回転駆動されて前記第一リール外周、及び前記第二リール外周の前記各テープ部分に夫々駆動力を伝達する第一駆動ベルト、及び第二駆動ベルトを備えており、前記第一リールが前記テープ送り出すときのみ前記第一リールを制動する第一制動手段、及び、前記第二リールが前記テープ送り出すときのみ前記第二リールを制動する第二制動手段を有するテープ弛み防止機構を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、テープ巻取り用とテープ巻き戻し用の2つのリールを備え、テープ巻取り用のリールによりテープを巻取る際にテープ間に紙幣を挟み込んで収納するテープ巻取り式の紙幣還流装置において、単一のモータによってテープの巻取りと巻き戻しを実施すると共に、簡単な構成によってテープ径が増減してもテープの走行速度を一定に維持することができる。このため、部品点数の削減と小型化と低コスト化を実現できる。また、各リールがテープを送り出すときのみ各リールを制動するので、テープの弛みを防止できる。
(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係るテープ巻取り式の紙幣還流装置の概略構成を示す正面図、及び平面図である。 テープ弛み防止機構の動作を示す正面図であり、(a)は第一制動手段の動作を示す図であり、(b)は第二制動手段の動作を示す図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係るテープ巻取り式の紙幣還流装置の概略構成を示す正面図、及び平面図である。
テープ巻取り式紙幣還流装置(以下、紙幣還流装置、という)1は、投入された紙幣を受け入れる入金機能や、釣り銭や払出し金として紙幣を払い出す出金機能を備えており、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に装備される。
紙幣還流装置1は、図示しない紙幣入金部から投入された紙幣を収納方向と出金方向の双方向へ搬送可能な搬送経路と連通し、該搬送経路を搬送されてきた紙幣を収納(入金)したり該搬送経路へ繰出す手段(一時保留手段)である。
紙幣還流装置1は、長尺の帯状のテープ2と、テープ2の一端部(一部)を支持して正逆回転することによりテープの巻取り、及び送出し動作を実施する第一リール10と、テープ2の他端部(他部)を支持して正逆回転することによりテープの送出し、及び巻取り動作を実施する第二リール20と、第一リール10がテープを巻取る際に重なり合おうとするテープ部分間に紙幣を供給したり、第一リール外周から送出されてきた紙幣を受け容れて逆方向へ搬送する紙幣給送部30と、第一リール10を駆動する第一駆動手段40と、第二リール20を駆動する第二駆動手段50と、第一駆動手段40、又は第二駆動手段50の何れか一方を選択的(択一的)に駆動する一つの駆動機構60と、これらを制御する制御手段200と、を備える。
更に、第一駆動手段40と第二駆動手段50は、駆動機構60によって選択的(択一的)に回転駆動されて第一リール10の外周、又は第二リール20の外周の各テープ部分に夫々(択一的に)駆動力を伝達する第一及び第二駆動ベルト44、54を備えている。
また、紙幣還流装置1は、第一リール10がテープ2を送出す時にのみ作動する第一制動手段81と、第二リール20がテープ2を送出す時にのみ作動する第二制動手段101を有してテープ2の弛みを防止するテープ弛み防止機構80を備えている。
〔テープ2〕
テープ2は、柔軟性を有するが伸縮性の低いフィルム材料を帯状に加工したものであり、両端部を第一リール10と第二リール20に夫々固定されている。このため、各リールが正逆回転する際に、各リール外周に巻き付いたり、各リールから送出される。
〔第一リール10、第二リール20〕
第一リール10はその外周に螺旋状に重ねて巻取られたテープ2Aのテープ部分間に挿入されてきた紙幣を収納する紙幣収納部を構成する。第一リール10は巻取り方向(図1(a)の反時計回り方向)へ回転する際に、テープ2を巻取りながら紙幣給送部30から紙幣出入り口2aを経て供給される紙幣をテープ部分間に収納する。一方、第2リール20が巻取り方向(図1(a)の時計回り方向)へ回転駆動される際には、第1リール10は払い出し方向へ回転(空転)してテープを送出し収納した紙幣を紙幣給送部30へ払い出す。
第二リール20は巻取り方向へ回転駆動することにより第一リール10から送出されたテープを巻取る一方で、第一リールがテープを巻取るために回転駆動される際には送出し方向(反時計回り方向)へ回転(空転)してテープを送出す。
第一リール10、及び第二リール20は、夫々の軸10a、20aを軸受部材25によって軸支されている。
〔紙幣給送部30〕
紙幣給送部30は、本例ではローラ対31a、32aによって張設された2つの無端状ベルト31、32の接触走行領域33によって紙幣を第一リール10の紙幣出入り口2aに供給したり、第一リール10の紙幣出入り口2aから送出された紙幣を受け容れて逆送する。各無端状ベルト31、32はローラ対31a、32aを構成する駆動ローラを図示しないモータによって正逆駆動することにより駆動される。
〔第一駆動手段40、第二駆動手段50〕
第一リール10を駆動する第一駆動手段40は、第一駆動プーリ41と第一従動プーリ42とにより張設されたエンドレスベルトである第一駆動ベルト44を備えており、第一駆動ベルト44は、柔軟性、伸縮性、及び高摩擦性を有している。第一駆動ベルト44は、第一リール10外周面のテープ2Aの外周面に圧接して反時計回り方向へ走行することにより第一リールと共に外周のテープ2Aを巻き取りつつ第1リールを回転させる。
第二リール20を駆動する第二駆動手段50は、第二駆動プーリ51と第二従動プーリ52とにより張設されたエンドレスベルトである第二駆動ベルト54を備えており、第二駆動ベルト54は、柔軟性、伸縮性、及び高摩擦性を有している。第二駆動ベルト54は、第二リール20外周面のテープ2Bの外周面に圧接して時計回り方向へ走行することにより第二リールと共に外周のテープ2Bを巻き取りつつ第2リールを回転させる。
第一駆動手段40と第二駆動手段50は、各従動プーリ42、52が一点鎖線位置と破線位置との間を進退自在に構成されているため、各リール外周のテープの外周面に対する各エンドレスベルトの圧接力を調整することができる。従動プーリ42、52を上記のように進退させる機構としては、例えば第一駆動プーリ41の軸心と一体化された第一軸部41a、及び第二駆動プーリ51の軸心と一体化された第二軸部51aにより一端を揺動(回転)自在に支持された第一アーム56及び第二アーム57の他端に各従動プーリ42、52の回転軸を支持すればよい。また、図示しない弾性部材によって従動プーリが各リールの周面に向けて圧接するようにアームを付勢する。第一アーム56、第二アーム57、及び弾性部材は、圧接手段(テンション付与手段)58を構成している。
〔駆動機構60〕
駆動機構60は、正逆回転可能なモータ61と、モータ61の出力軸61aに軸心を固定された駆動ギヤ62と、第一駆動プーリ41の軸心と一体化された第一軸部41aにより軸心を支持された第一従動ギヤ65と、第二駆動プーリ51の軸心と一体化された第二軸部51aにより軸心を支持された第二従動ギヤ67と、駆動ギヤ62、第一従動ギヤ65、第二従動ギヤ67間に張設されたタイミングベルト(駆動側無端ベルト)70と、第一軸部41aと第一従動ギヤ65との間に配置された第一ワンウェイクラッチ72と、第二軸部51aと第二従動ギヤ67との間に配置された第二ワンウェイクラッチ74と、を有する。
なお、タイミングベルトに代えてチェーンを用い、各ギヤに代えてスプロケットを用いても良い。
タイミングベルト70の張設方向中心部に位置する駆動ギヤ62は、例えばタイミングベルト70の対向する2つの走行面と同時に噛合することによりタイミングベルトに駆動力を伝達する。タイミングベルト70と第一及び第二従動ギヤ65、67とは常時噛合している一方で、モータの回転方向が切り替わることによって各ワンウェイクラッチ72、74によって各出力軸41a、51aへの駆動力の伝達をオンオフされる。
第一ワンウェイクラッチ72は、第一リール10がテープ巻取りを実施する方向(反時計回り方向)へモータ61が回転(正転)する場合には、第一従動ギヤ65を第一軸部41aと一体化(ロック)して巻取り方向への駆動力を第一駆動プーリ41に伝達する。この時、第二ワンウェイクラッチ74は第二従動ギヤ67を第二軸部51aと非ロック状態にして第二駆動プーリ51を空回りさせる。このため、第二リール20も空回りする。
第二ワンウェイクラッチ74は、第二リール20がテープ巻取りを実施する方向(時計回り方向)へモータ61が回転(逆転)する場合には、第二従動ギヤ67を第二軸部51aと一体化(ロック)して巻取り方向への駆動力を第二駆動プーリ51に伝達する。この時、第一ワンウェイクラッチ72は第一従動ギヤ65を第一軸部41aと非ロック状態にして第一駆動プーリ41を空回りさせる。このため、第一リール10も空回りする。
〔テープ弛み防止機構80〕
テープ2の弛みを防止するテープ弛み防止機構80について、図1及び図2を用いて説明する。図2は、テープ弛み防止機構の動作を示す正面図であり、(a)は第一制動手段の動作を示す図であり、(b)は第二制動手段の動作を示す図である。
テープ弛み防止機構80は、第一リール10がテープ2を送出す時にのみ制動機能を発揮する第一制動手段81と、第二リール20がテープ2を送出す時にのみ制動機能を発揮する第二制動手段101とを備えている。
第一リール10がテープ2を巻取る時、第一制動手段81は第一リール10を自由に回転させる一方で、第二制動手段101はテープ2を送出す第二リール20に制動力を働かせてその回転を抑制する。逆に、第二リール20がテープ2を巻取る時、第二制動手段101は第二リール20を自由に回転させる一方で、第一制動手段81はテープ2を送出す第一リール10に制動力を働かせてその回転を抑制する。即ち、テープ弛み防止機構80は、テープを送出す側のリールに対して適切な制動力を働かせることによってテープの送出し速度がテープの巻取り速度よりも速くならないようにし、両リール間に差し渡されたテープ2のテンションを適度に維持して弛みを防止する。
<第一制動手段>
第一制動手段81は、第一リール10と一体的に回転する第一回転部材83と、第一制動軸部85aにより軸心を支持されると共に外周面が第一回転部材83に圧接された第一制動ローラ85と、第一制動軸部85aと第一制動ローラ85との間に配置された第一制動ワンウェイクラッチ87と、を備えている。第一制動ワンウェイクラッチ87は、第一リール10がテープ2の巻取りを実施しているときには非ロック状態にあり、第一リール10がテープ2の送出しを実施しているときにはロック状態にある。
第一回転部材83は、第一リール10と一体的に回転する円柱状の部材である。図示する例において第一回転部材83は、その軸心を第一リール10の軸10aに固着されており、第一回転部材83は第一リール10と同軸に一体回転する。なお、第一回転部材83は、第一駆動プーリ41又は第一従動プーリ42と同軸に一体回転する構成としてもよい。
第一制動ローラ85は、その周面が第一回転部材83の周面に圧接しており、第一リール10がテープ2の巻取りを実施しているときには非ロック状態となって第一回転部材83と連れ回る。また、第一リール10がテープ2の送出しを実施しているとき、第一制動ローラ85はロック状態となって、第一回転部材83との間に働く摩擦力により第一回転部材83に対して所定の制動力を発揮する。このとき第一回転部材83は第一制動ローラ85を引きずった状態で回転する。
第一回転部材83と第一制動ローラ85との接触面は、共にすり減りにくく、且つ粉塵等を発生させない部材として例えば金属から構成することができる。また、第一回転部材83と第一制動ローラ85の少なくとも一方の外周面に摩擦部材(第一摩擦部材)を配置してもよい。この摩擦部材としては例えばゴムやフェルト等を用いることができる。第一回転部材83に対する制動力、即ち第一リール10が送り出すテープの速度と第二リール20が巻取るテープの速度との差は、摩擦部材の材料に応じて適宜調整することができる。
第一制動手段81は、第一制動ローラ85を第一制動軸部87を介して回転自在に支持する概略L字形状の第一ローラ支持部材90を備えている。第一ローラ支持部材90は、紙幣還流装置1の適所によって一端部に設けた軸支部91aを回転(揺動)自在に支持された第一基部アーム91と、第一基部アーム91の他端部によって一端部に設けた軸支部93aを回転(揺動)自在に支持された第一先部アーム93とを備えている。第一基部アーム91と第一先部アーム93は第一制動軸部87から見て、第一回転部材83がテープの送出する方向に回転したときの回転方向上流側に配置されている。第一基部アーム91と第一先部アーム93は、その長手方向が第一回転部材83の周面に沿うように配置されている。第一基部アーム91は、ストッパ95、95によって回転(揺動)範囲を制限されている。第一制動ローラ85の回転軸は、第一先部アーム93の他端部によって回転自在に支持されている。
また、図示しない弾性部材によって第一先部アーム93は、第一制動ローラ85を第一回転部材83の周面に向けて圧接する矢印A方向に付勢されている。第一先部アーム93と弾性部材は、制動ローラ圧接手段(テンション付与手段)を構成する。第一制動ローラ85は、第一回転部材83の周面に向けて弾性付勢されているので、効果的に制動力を発揮する。また、第一制動ローラ85の第一回転部材83に対する制動力は、この弾性部材の圧接力によっても調整できる。
さらに、第一基部アーム91は、図示しない他の弾性部材によって、第一基部アーム91の他端部を第一回転部材83から離間させる方向(矢印B方向)に付勢されている。この弾性部材は、第一制動ローラ85による制動開始時に「遊び」を生み出すものであり、テープの送出し方向に回転する第一回転部材83の回転方向上流側となる部位に第一制動ローラ85を位置させるように第一基部アーム91を弾性付勢する。
第一回転部材83が停止した状態にあるとき、及び第一回転部材83が反時計回り方向に回転した状態にあるとき、第一制動ローラ85及び第一ローラ支持部材90は図2(a)に示した初期姿勢を取る。初期姿勢において第一基部アーム91は弾性部材の働きにより矢印B方向に付勢されて第一回転部材83から離間した姿勢を取るが、第一先部アーム93は弾性部材の働きにより矢印A方向に付勢されて第一回転部材83に対して第一制動ローラ85を圧接した状態に維持する。
第一回転部材83が時計回り方向に回転した状態にあるとき、第一制動ローラ85及び第一ローラ支持部材90は図2(a)に示した制動姿勢を取る。制動姿勢において第一基部アーム91は弾性部材の付勢力に抗して第一回転部材83に接近した姿勢を取るが、第一先部アーム93は弾性部材の働きにより矢印A方向に付勢されて第一回転部材83に対して第一制動ローラ85を圧接した状態に維持する。
<第二制動手段>
第二制動手段101は、第一制動手段81と対称形、且つ同様の構成を有している。
第二制動手段101は、第二リール20と一体的に回転する第二回転部材103と、第二制動軸部105aにより軸心を支持されると共に外周面が第二回転部材103に圧接された第二制動ローラ105と、第二制動軸部105aと第二制動ローラ105との間に配置された第二制動ワンウェイクラッチ107と、を備えている。第二制動ワンウェイクラッチ107は、第二リール20がテープ2の巻取りを実施しているときには非ロック状態にあり、第二リール20がテープ2の送出しを実施しているときにはロック状態にある。
第二回転部材103は、第二リール20と一体的に回転する円柱状の部材である。図示する例において第二回転部材103は、その軸心を第二リール20の軸20aに固着されており、第二回転部材103は第二リール20と同軸に一体回転する。なお、第二回転部材103は、第二駆動プーリ51又は第二従動プーリ52と同軸に一体回転する構成としてもよい。
第二制動ローラ105は、その周面が第二回転部材103の周面に圧接しており、第二リール20がテープ2の巻取りを実施しているときには非ロック状態となって第二回転部材103と連れ回る。また、第二リール20がテープ2の送出しを実施しているとき、第二制動ローラ105はロック状態となって、第二回転部材103との間に働く摩擦力により第二回転部材103に対して所定の制動力を発揮する。このとき第二回転部材103は第二制動ローラ105を引きずった状態で回転する。
第二回転部材103と第二制動ローラ105との接触面は、共にすり減りにくく、且つ粉塵等を発生させない部材として例えば金属から構成することができる。また、第二回転部材103と第二制動ローラ105の少なくとも一方の外周面に摩擦部材(第二摩擦部材)を配置してもよい。この摩擦部材としては例えばゴムやフェルト等を用いることができる。第二回転部材103に対する制動力、即ち第一リール10が送り出すテープの速度と第二リール20が巻取るテープの速度との差は、摩擦部材の材料に応じて適宜調整することができる。
第二制動手段101は、第二制動ローラ105を第二制動軸部107を介して回転自在に支持する概略L字形状の第二ローラ支持部材110を備えている。第二ローラ支持部材110は、紙幣還流装置1の適所によって一端部に設けた軸支部111aを回転(揺動)自在に支持された第二基部アーム111と、第二基部アーム111の他端部によって一端部に設けた軸支部113aを回転(揺動)自在に支持された第二先部アーム113とを備えている。第二基部アーム111と第二先部アーム113は第二制動軸部107から見て、第二回転部材103がテープを送出する方向に回転したときの回転方向上流側に配置されている。第二基部アーム111と第二先部アーム113は、その長手方向が第二回転部材103の周面に沿うように配置されている。第二基部アーム111は、ストッパ115、115によって回転(揺動)範囲を制限されている。第二制動ローラ105の回転軸は、第二先部アーム113の他端部によって回転自在に支持されている。
また、図示しない弾性部材によって第二先部アーム113は、第二制動ローラ105を第二回転部材103の周面に向けて圧接するよう矢印C方向に付勢されている。第二先部アーム113と弾性部材は、制動ローラ圧接手段(テンション付与手段)を構成する。第二制動ローラ105は、第二回転部材103の周面に向けて弾性付勢されているので、効果的に制動力を発揮する。また、第二制動ローラ105の第二回転部材103に対する制動力は、この弾性部材の圧接力によっても調整できる。
さらに、第二基部アーム111は、図示しない他の弾性部材によって、第二基部アーム111の他端部を第二回転部材103から離間させる方向(矢印D方向)に付勢されている。この弾性部材は、第二制動ローラ105による制動開始時に「遊び」を生み出すものであり、テープの送出し方向に回転する第二回転部材103の回転方向上流側となる部位に第二制動ローラ105を位置させるように第二基部アーム111を弾性付勢する。
第二回転部材103が停止した状態にあるとき、及び第二回転部材103が時計回り方向に回転した状態にあるとき、第二制動ローラ105及び第二ローラ支持部材110は図2(b)に示した初期姿勢を取る。初期姿勢において第二基部アーム111は弾性部材の働きにより矢印D方向に付勢されて第二回転部材103から離間した姿勢を取るが、第二先部アーム113は弾性部材の働きにより矢印C方向に付勢されて第二回転部材103に対して第二制動ローラ105を圧接した状態に維持する。
第二回転部材103が反時計回り方向に回転した状態にあるとき、第二制動ローラ105及び第二ローラ支持部材110は図2(b)に示した制動姿勢を取る。制動姿勢において第二基部アーム111は弾性部材の付勢力に抗して第二回転部材103に接近した姿勢を取るが、第二先部アーム113は弾性部材の働きにより矢印C方向に付勢されて第二回転部材103に対して第二制動ローラ105を圧接した状態に維持する。
〔駆動動作〕
以上の構成において、紙幣給送部30から給送されてきた紙幣を第一リール外周のテープ2Aの紙幣出入り口2aから螺旋状のテープ間に挿入して収納する際には、制御手段200はモータ61を一定速度で正転させることにより、駆動ギヤ62、及びタイミングベルト70を介して第一従動ギヤ65、第一ワンウェイクラッチ72を経由して第一駆動プーリ41を巻取り方向へ駆動する。これにより、第一駆動プーリ41と第一従動プーリ42とにより張設された第一駆動ベルト44は一定速度で巻取り方向へ走行し、その一つの走行面44aにて圧接する第一プーリ周面のテープ2Aを巻取り方向(反時計回り方向)へ一定速度で移動させる。第一プーリ周面のテープ2Aの外径が増減したとしても、第一駆動ベルト44の走行速度が一定である限り、巻取られるテープの速度は一定となる。
この時、第二ワンウェイクラッチ74の作用により第二従動ギヤ67と第二軸部51aとは非ロック状態となるため、第二リール20は空回りする。
テープ弛み防止機構80においては、第一リール10がテープ2を巻取る方向(反時計回り方向)に回転するとき、第一回転部材83は第一リール10と一体に反時計回り方向に回転する。第一制動ローラ85は第一制動ワンウェイクラッチ87の作用により非ロック状態となるので、初期姿勢を維持したまま第一回転部材83と連れ回る。第一回転部材83と一体的に回転する第一リール10は、回転を抑制されることなく自由に回転する。
一方、第二リール20はテープ2を送出す方向(反時計回り方向)に回転するので、第二回転部材103は第二リール20と一体に反時計回り方向に回転する。第二制動ローラ105は第二制動ワンウェイクラッチ107の作用によりロック状態となるので第二回転部材103に対して適度な制動力を働かせて、2つのリール10、20間に位置するテープ2を張設した状態に維持する。
ここで、第二回転部材103が停止した状態から回転を開始するとき、第二基部アーム111は矢印D方向に働く弾性部材の付勢力に抗して初期姿勢から第二回転部材103側に引き寄せられて制動姿勢となる。第二制動ローラ105が第二回転部材103の回転方向に沿って移動するので、第二回転部材103の回転開始時には僅かながら第二制動ローラ105が制動力を発揮しない時間(遊び)が生まれる。第二回転部材103の回転開始時にテープ2に対して瞬間的に高負荷がかからないので、テープ2の断裂を防止できる。なお、第二リール20及び第二回転部材103が回転を停止したとき、第二制動ローラ105及び第二ローラ支持部材110は図2(b)に示す初期姿勢に戻る。
このように、第二制動ローラ105が第二回転部材103の周面に接触すると共に、第二回転部材103を介して第二リールに対して適度な制動力を付与して第二リールが必要以上に空回りすることを阻止し、両リール間に差し渡されたテープ2のテンションを適度に維持する。
また、第一リール外周のテープ2A内に収納された紙幣を紙幣出入り口2aから紙幣給送部30へ受け渡す際には、制御手段200はモータ61を一定速度で逆転させることにより、駆動ギヤ62、及びタイミングベルト70を介して第二従動ギヤ67、第二ワンウェイクラッチ74を経由して第二駆動プーリ51を巻取り方向へ駆動する。これにより、第二駆動プーリ51と第二従動プーリ52とにより張設された第二駆動ベルト54は一定速度で巻取り方向へ走行し、その一つの走行面54aにて圧接する第二プーリ周面のテープ2Bを巻取り方向(時計回り方向)へ一定速度で移動させる。第二プーリ周面のテープ2Bの外径が増減したとしても、第二駆動ベルト54の走行速度が一定である限り、巻取られるテープの速度は一定となる。
この時、第一ワンウェイクラッチ72の作用により第一従動ギヤ65と第一軸部41aとは非ロック状態となるため、第一リール10は空回りする。
テープ弛み防止機構80においては、第二リール20がテープ2を巻取る方向(時計回り方向)に回転するとき、第二回転部材103は第二リール20と一体に時計回り方向に回転する。第二制動ローラ105は第二制動ワンウェイクラッチ107の作用により非ロック状態となるので、初期姿勢を維持したまま第二回転部材103と連れ回る。第二回転部材103と一体的に回転する第二リール20は、回転を抑制されることなく自由に回転する。
一方、第一リール10はテープ2を送出す方向(時計回り方向)に回転するので、第一回転部材83は第一リール10と一体に時計回り方向に回転する。第一制動ローラ85は第一制動ワンウェイクラッチ87の作用によりロック状態となるので第一回転部材83に対して適度な制動力を働かせて、2つのリール10、20間に位置するテープ2を張設した状態に維持する。
ここで、第一回転部材83が停止した状態から回転を開始するとき、第一基部アーム91は矢印B方向に働く弾性部材の付勢力に抗して初期姿勢から第一回転部材83側に引き寄せられて制動姿勢となる。第一制動ローラ85が第一回転部材83の回転方向に沿って移動するので、第一回転部材83の回転開始時には僅かながら第一制動ローラ85が制動力を発揮しない時間(遊び)が生まれる。第一回転部材83の回転開始時にテープ2に対して瞬間的に高負荷がかからないので、テープ2の断裂を防止できる。なお、第一リール10及び第一回転部材83が回転を停止したとき、第一制動ローラ85及び第一ローラ支持部材90は図2(a)に示す初期姿勢に戻る。
このように、第一制動ローラ85が第一回転部材83の周面に接触すると共に、第一回転部材83を介して第一リールに対して適度な制動力を付与して第一リールが必要以上に空回りすることを阻止し、両リール間に差し渡されたテープ2のテンションを適度に維持する。
〔効果〕
本実施形態では、一つの駆動機構60を用いて2つの駆動手段40、50のうちの何れか一方を選択的に駆動するために、駆動機構の構成をシンプル化、小型化しつつ、低コスト化することができる。
また、2つの駆動ベルト44、54は、柔軟性、伸縮性を有し高摩擦の材料から構成され、夫々少なくとも2つのプーリによって張設されて回転駆動される。2つのプーリ間に位置する駆動ベルトの走行面44a、54aは各リール10、20の外周に巻き付いたテープ2A、2Bの周面と密着して接触(圧接)しているため、モータ61からの駆動力を効率的にテープに伝達することができる。従って、モータ61を等速にて駆動することにより各駆動ベルト44、54を等速で駆動することができ、その結果、各リールに巻き付いたテープ径の増減にも拘わらずリールの周面線速度を常に一定とすることができる。
このため、リール外周に巻き付いているテープ2A、2Bの外径の変動に応じた速度制御が不要となる。
第一リール10の外周に螺旋状(ローラ状)に巻き付いたテープ間に順次紙幣を収容して行くと、ローラ状のテープ2Aの外周面には紙幣の厚み分に応じた凸部が形成され、その正面形状は歪んだ略円形(非真円形)となる。また、ローラ状のテープ2Aの周方向の一部に紙幣が集中して収納されると楕円形、或いは卵形になる。このような不規則形状となったテープ2Aの周面に対して仮に駆動ローラから成る駆動部材の周面を接触させてテープを回転させようとすれば、テープ周面の凹凸により安定した駆動力の伝達が妨げられてテープを一定速度で回転、移動させることができない。つまり、駆動ローラでは凹凸を有したテープ周面との接触面積が線接触に近い狭い面積となるため、駆動ローラからの等速回転をリール側に確実に伝えることができない。
これに対して柔軟性、伸縮性を有し、且つ摩擦抵抗の大きい材質からなる駆動ベルト44、54をテープ周面に圧接させつつ駆動力を伝達する場合には、凸面と凹面に対して駆動ベルトの走行面44a、54aが密着して面接触することができる。つまり、ローラ形状に巻かれたテープ2A、2Bはテープ周面の凸面と凹面に対して伸長したり収縮しながら柔軟に密着して(スリップすることなく)凹凸による速度バラツキの影響を吸収緩和してテープを等速で巻取り方向、送出し方向へ一定速度で移動させることができる。
このため、リール外周のテープ径の変動に応じたモータの駆動速度の調整が不要となり、構成をシンプル化、小型化することが可能となる。
特に、一個のモータ61から2つの駆動ベルト44、54に対する駆動力の伝達を、第一、及び第二ワンウェイクラッチ72、74によって選択的にオンオフさせて、一方の駆動ベルトが駆動しているときには他方の駆動ベルトは空転するようにした。このため、常に駆動力を伝達している側の駆動ベルトだけによって一方のリール外周のテープを巻取り方向へ一定速度で安定して回転させることが可能となる。また、モータ61の回転方向を切り替えるだけで駆動する側の駆動ベルトを切り替えることが可能となり、テープの移動方向を切り替えることができる。
なお、本実施形態では一枚のテープを用いて紙幣収納部を構成しているが、特開2013−084204号のように2つのリールから夫々送出されてきたテープを一つのドラム外周に重ねて巻取る過程で、2つのテープ間に紙幣を収容するようにした紙幣還流装置に本発明を適用してもよい。即ち、2つのリールの駆動手段、及び一つのドラムの駆動手段として、リール外周、ドラム外周に接するエンドレスベルトから成る駆動ベルトを用いてテープを等速移動させるようにしてもよい。
上記テープ巻取り式の紙幣還流装置では、テープに対して常にテンションが与えられていなければ紙幣の収納や繰り出しができない。また、テープが弛むと紙幣ジャムが発生する虞がある。本実施形態では、テープを送出する側のリールに対して適切な制動力を働かせることによって、両リール間に差し渡されたテープのテンションを適度に維持して弛みを防止する。これにより、紙幣の収納や繰り出しをスムースに行い、且つ紙幣ジャムを効果的に防止する。
〔本発明の構成、作用、効果のまとめ〕
第一の本発明に係るテープ巻取り式紙幣還流装置は、テープ2の一部(一端部)を支持し、正逆回転することにより当該テープの巻取り、及び送出し動作を実施する第一リール10と、テープの他部(他端部)を支持し、正逆回転することにより当該テープの送出し、及び巻取り動作を実施する第二リール20と、第一リールがテープを巻取る際に重なり合おうとするテープ部分間に紙幣を供給する紙幣給送部30と、第一リールを駆動する第一駆動手段40と、第二リールを駆動する第二駆動手段50と、正転、又は逆転することにより第一駆動手段、又は第二駆動手段を択一的に駆動する一つの駆動機構60と、を備えている。第一駆動手段、及び第二駆動手段は、駆動機構によって択一的に回転駆動されることにより第一リール外周、又は第二リール外周の各テープ部分に夫々駆動力を伝達する駆動ベルト44、54を備えており、第一リールがテープ送り出すときのみ第一リールを制動する第一制動手段81、及び、第二リールがテープ送り出すときのみ第二リールを制動する第二制動手段101を有するテープ弛み防止機構80を備えたことを特徴とする。
駆動ベルト44、54の周面を各リール外周のテープ2A、2Bの周面に面接触させることにより、各テープ2A、2Bの外径の増減に関わりなく、駆動機構60から一定速度の駆動を伝達した時にテープの移動速度を常に一定にすることができる。このため、テープの速度変動を検出し、その結果をモータにフィードバックする煩雑な速度制御が不要となり、装置構成、使用する制御ソフトを簡易化することができる。また、単一の駆動機構により2つの駆動手段を個別に駆動できるので、部品点数を低減できる。
また、各リールを夫々制動する制動手段を備え、各制動手段は、各リールがテープを送り出すときのみ作動するので、テープの弛みを防止できる。
第二の本発明に係るテープ巻取り式紙幣還流装置において第一制動手段81は、第一リール10と一体的に回転する第一回転部材83、第一制動軸部85aにより軸心を支持されると共に外周面が第一回転部材に接触する第一制動ローラ85、及び第一制動軸部と第一制動ローラとの間に配置された第一制動ワンウェイクラッチ87を備え、第二制動手段101は、第二リール20と一体的に回転する第二回転部材103、第二制動軸部105aにより軸心を支持されると共に外周面が第二回転部材に接触する第二制動ローラ105、及び第二制動軸部と第二制動ローラとの間に配置された第二制動ワンウェイクラッチ107を備え、第一リールがテープの巻取りを実施し、且つ第二リールがテープの送出しを実施しているときには、第一制動ワンウェイクラッチは非ロック状態にあると共に第二制動ワンウェイクラッチはロック状態にあり、第一リールがテープの送出しを実施し、且つ第二リールがテープの巻取りを実施しているときには、第一制動ワンウェイクラッチはロック状態にあると共に第二制動ワンウェイクラッチは非ロック状態にあることを特徴とする。
リールがテープの巻取りを実施するとき、制動ワンウェイクラッチは非ロック状態となるので、制動ローラは回転部材と共に連れ回ってリールを自由に回転させる。その一方で、リールがテープの送出しを実施するとき、制動ワンウェイクラッチはロック状態となるので、制動ローラは回転部材に対して制動力を働かせた状態でリールを回転させる。制動ワンウェイクラッチにより、回転部材の回転方向に応じて制動ローラを択一的に動作させるので、簡易な構成でテープの弛みを防止できる。
第三の本発明に係る還流式紙幣処理装置は、第一制動軸部85aを支持すると共に、第一制動軸部を介して第一制動ローラ85を第一回転部材83に向けて弾性付勢する第一ローラ支持部材90と、第二制動軸部105aを支持すると共に、第二制動軸部を介して第二制動ローラ105を第二回転部材103に向けて弾性付勢する第二ローラ支持部材110と、を備えており、第一ローラ支持部材は、第一制動軸部から見て、テープの送出し方向に回転する第一回転部材83の回転方向上流側に配置され、第二ローラ支持部材は、第二制動軸部から見て、テープの送出し方向に回転する第二回転部材10の回転方向上流側に配置されていることを特徴とする。
各制動ローラは、テープの送出し方向に回転する回転部材の回転方向上流側となる初期位置に各回転部材に向けて弾性付勢されているので、効果的に制動力を発揮する。更に、各回転部材が静止した状態からテープの送出し方向に回転を開始したとき、各制動ローラはローラ支持部材による弾性付勢力に抗して回転方向下流側の制動位置に移動する。制動ローラがロック状態にあっても、初期位置から制動位置に移動する間は制動力が働かないので、テープに対して瞬間的に高負荷がかかることを防止し、テープの断裂を防止する。
第四の本発明に係る還流式紙幣処理装置は、請求項1乃至3の何れか一項に記載のテープ巻取り式紙幣還流装置を備えたことを特徴とする。
テープ巻取り式紙幣還流装置は、各種自動販売機、入出金装置、両替機等の紙幣取扱装置に適用することができ、これらの機器の小型化、低コスト化に資することができる。
1…紙幣還流装置、2、2A、2B…テープ、2a…紙幣出入り口、10…第一リール、10a…軸、20…第二リール、20a…軸、25…軸受部材、30…紙幣給送部、31,32…無端状ベルト、31a,32a…ローラ対、33…接触走行領域、40…第一駆動手段、41…第一駆動プーリ、41a…第一軸部、42…第一従動プーリ、44…第一駆動ベルト、44a…走行面、50…第二駆動手段、51…第二駆動プーリ、51a…第二軸部、52…第二従動プーリ、54…第二駆動ベルト、54a…走行面、56…第一アーム、57…第二アーム、58…圧接手段(テンション付与手段)、60…駆動機構、61…モータ、61a…出力軸、62…駆動ギヤ、65…第一従動ギヤ、67…第二従動ギヤ、70…タイミングベルト、72…第一ワンウェイクラッチ、74…第二ワンウェイクラッチ、80…テープ弛み防止機構、81…第一制動手段、83…第一回転部材、85…第一制動ローラ、85a…第一制動軸部、87…第一制動ワンウェイクラッチ、90…第一ローラ支持部材、91…第一基部アーム、91a…軸支部、93…第一先部アーム、93a…軸支部、95…ストッパ、101…第二制動手段、103…第二回転部材、105…第二制動ローラ、105a…第二制動軸部、107…第二制動ワンウェイクラッチ、110…第二ローラ支持部材、111…第二基部アーム、111a…軸支部、113…第二先部アーム、113a…軸支部、115…ストッパ、200…制御手段

Claims (4)

  1. テープの一部を支持し、正逆回転することにより当該テープの巻取り、及び送出しを実施する第一リールと、前記テープの他部を支持し、正逆回転することにより当該テープの送出し、及び巻取りを実施する第二リールと、前記第一リールが前記テープを巻取る際に重なり合おうとするテープ部分間に紙幣を供給する紙幣給送部と、前記第一リールを駆動する第一駆動手段と、前記第二リールを駆動する第二駆動手段と、正転、又は逆転することにより前記第一駆動手段、又は前記第二駆動手段を択一的に駆動する一つの駆動機構と、を備えたテープ巻取り式紙幣還流装置であって、
    前記第一駆動手段と前記第二駆動手段は、前記駆動機構によって択一的に回転駆動されて前記第一リール外周、及び前記第二リール外周の前記各テープ部分に夫々駆動力を伝達する第一駆動ベルト、及び第二駆動ベルトを備えており、
    前記第一リールが前記テープ送り出すときのみ前記第一リールを制動する第一制動手段、及び、前記第二リールが前記テープ送り出すときのみ前記第二リールを制動する第二制動手段を有するテープ弛み防止機構を備えたことを特徴とするテープ巻取り式紙幣還流装置。
  2. 前記第一制動手段は、前記第一リールと一体的に回転する第一回転部材、第一制動軸部により軸心を支持されると共に外周面が前記第一回転部材に接触する第一制動ローラ、及び前記第一制動軸部と前記第一制動ローラとの間に配置された第一制動ワンウェイクラッチを備え、
    前記第二制動手段は、前記第二リールと一体的に回転する第二回転部材、第二制動軸部により軸心を支持されると共に外周面が前記第二回転部材に接触する第二制動ローラ、及び前記第二制動軸部と前記第二制動ローラとの間に配置された第二制動ワンウェイクラッチを備え、
    前記第一リールが前記テープの巻取りを実施し、且つ前記第二リールが前記テープの送出しを実施しているときには、前記第一制動ワンウェイクラッチは非ロック状態にあると共に前記第二制動ワンウェイクラッチはロック状態にあり、
    前記第一リールが前記テープの送出しを実施し、且つ前記第二リールが前記テープの巻取りを実施しているときには、前記第一制動ワンウェイクラッチはロック状態にあると共に前記第二制動ワンウェイクラッチは非ロック状態にあることを特徴とする請求項1に記載のテープ巻取り式紙幣還流装置。
  3. 前記第一制動軸部を支持すると共に、該第一制動軸部を介して前記第一制動ローラを前記第一回転部材に向けて弾性付勢する第一ローラ支持部材と、前記第二制動軸部を支持すると共に、該第二制動軸部を介して前記第二制動ローラを前記第二回転部材に向けて弾性付勢する第二ローラ支持部材と、を備えており、
    第一ローラ支持部材は、前記第一制動軸部から見て、テープの送出し方向に回転する前記第一回転部材の回転方向上流側に配置され、第二ローラ支持部材は、前記第二制動軸部から見て、テープの送出し方向に回転する前記第二回転部材の回転方向上流側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のテープ巻取り式紙幣還流装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載のテープ巻取り式紙幣還流装置を備えたことを特徴とする還流式紙幣処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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