JP2016061613A - 放射線検出装置及び放射線撮像システム - Google Patents
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Abstract
高MTFと高DQE、高輝度を実現するのに有利な放射線検出装置を提供する。
【解決手段】
光電変換素子が2次元状に配置された光電変換パネルと放射線を光に変換するシンチレータとを備え、前記シンチレータは、第1のシンチレータ層と前記第1のシンチレータ層と前記光電変換パネルとの間に配置された第2のシンチレータ層とを備え、前記第1のシンチレータ層は、放射線の入射領域を複数の区画に区切る隔壁と、前記区画の内部に充填された放射線を光に変換する変換体とを有し、前記第2のシンチレータ層は柱状結晶構造を有している。
【選択図】図4
Description
本発明の放射線検出装置について図1〜図4により説明する。図1は、本発明の放射線検出装置の平面図である。光電変換パネル101と不図示のシンチレータとは、放射線が入射する面に対して平行に配置されている。シンチレータは、入射した放射線を可視光に変換する。光電変換パネル101は、シンチレータで変換された光を電気信号に変換する。光電変換パネル101には、例えばX線のような放射線がシンチレータで可視光に変換された光が入射する。光電変換パネル101は入射した光を電気信号に変換する。光電変換パネル101は、光電変換素子を含む画素が2次元状に配置されている画素領域100を含む。光電変換素子を含む画素は、電気回路103によりフレキシブル基板などの伝達部104を介して外部から駆動される。光電変換素子のサイズは、使用目的によって異なり、50μm〜200μmのものが一般的である。光電変換パネルで得られた電気信号は伝達部105を介して電気回路106へ入力される。伝達部105には増幅回路などを搭載してもよい。電気回路106は入力された電気信号をデジタル信号に変換して外部に信号を伝達する。
次に、本実施例について図5を用いて説明する。実施例1との違いは、柱状結晶を有する第2のシンチレータ層126を光電変換パネル101上に蒸着により形成する。次に、変換体123を含む第1のシンチレータ層108と第2のシンチレータ層126の表面同志を粘着材125で貼り合せている。
本実施例を、図6を用いて説明する。隔壁内の変換体131の部分は、柱状結晶の材料、例えばCsIなどを、柱状化させずに隔壁121の区画122に充填して形成している。本実施例では、第1のシンチレータ層108は、CsIとTlIを所望の配分で溶液に溶かし、隔壁121で区切られた区画122に注入し、加熱乾燥させて形成する。そのために、変換体の層の厚さは、隔壁121のかべの高さよりも低くなっている。柱状結晶の第2のシンチレータ層126を光電変換パネル101の光が入射する側の面上に蒸着により形成し、隔壁121を含む第1のシンチレータ層108とを粘着材132で貼り合せる。隔壁121は、粘着材132との接触部では粘着材132に埋め込まれた状態になる。本実施例でも、MTFが向上した放射線検出装置を実現できる。
本実施例を、図7を用いて説明する。実施例3と同様、隔壁121で区切られた区画内にはCsIとTlIによる第1のシンチレータ材料の層を形成する。実施例3との違いは、変換体を、CsIとTlIを蒸着して柱状結晶構造に形成することである。これにより、第1のシンチレータ層108で光をガイドする作用により光拡散がより低減でき、第2のシンチレータ層126の柱状結晶との間での光散乱を抑えられる。このために光の反射や透過による光量の低減を達成できるため、効率よく光を第2のシンチレータ層126へ伝達できる。なお、隔壁121により形成される区画122内にCsIによる柱状結晶を形成する場合、隔壁121を格子状に配置した場合の1つの区画の一辺の長さと壁の高さの関係を考慮する。1つの区画の一辺の長さよりも壁の高さの方が高くなればなるほど、蒸着により区画122内での結晶の等方的な柱状化が困難になるため、区画122の一辺の長さL1に対し壁の高さL2は、L1/2 > L2であることが望ましい。柱状結晶の第2のシンチレータ層126は、光電変換パネル101の画素102が配置された面にCsI、TlIを蒸着して形成する。その後、第1のシンチレータ層108と、第2のシンチレータ層126との、両シンチレータ層の表面同志を粘着材142で貼り合せて放射線検出装置を形成している。
本発明の第5の実施例について図8を用いて説明する。本発明の特徴は、隔壁121により形成された区画122に隔壁121の壁の高さよりも薄くなるように変換体を充填し、その状態で第2のシンチレータ層を隔壁121側に蒸着により形成する。第2のシンチレータ層109となる柱状結晶151は、第1のシンチレータ材料131の層から露出している隔壁121の突出部を核として成長する。このため、柱状結晶は、蒸着が開始される部分から離れる方向に太く形成され、層内に空隙が形成される。第1のシンチレータ層108が有するシンチレータ材料131は例えば、非柱状のCsIなどからなり、CsIをアルゴンガスなしで蒸着して柱状化せずに蒸着して形成することが可能である。その他に第1のシンチレータ層108を形成する方法として、実施例1や実施例3のようにして形成することも可能である。このようにして形成した第2のシンチレータ層と光電変換パネル101とを粘着材152で貼り合せる。
次に、図9を用いて、本発明の放射線検出装置を用いた放射線撮像システムを説明する。放射線源であるX線チューブ6050で発生したX線6060は、患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、放射線検出装置6040に含まれる本願発明の放射線撮像装置の光電変換部に入射する。この入射したX線には患者6061の体内部の情報が含まれている。X線の入射に応じて光電変換部により放射線を電荷に変換して、電気的情報を得る。この情報はデジタルデータに変換され信号処理手段となるイメージプロセッサ6070により画像処理され制御室の表示手段となるディスプレイ6080で観察できる。
Claims (13)
- 光電変換素子が2次元状に配置された光電変換パネルと放射線を光に変換するシンチレータとを備える放射線検出装置であって、
前記シンチレータは、第1のシンチレータ層と、前記第1のシンチレータ層と前記光電変換パネルとの間に配置された第2のシンチレータ層とを備え、
前記第1のシンチレータ層は、放射線の入射領域を複数の区画に区切る隔壁と、前記区画の内部に充填された放射線を光に変換する変換体とを有し、
前記第2のシンチレータ層は、柱状結晶構造を有している
ことを特徴とする放射線検出装置。 - 前記変換体は、放射線を光に変換する粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
- 前記粒子は、GOS(ガドリウム オキサイド サルファ)を含むことを特徴とする請求項2に記載の放射線検出装置。
- 前記変換体は、非柱状構造のCsI(ヨウ化セシウム)を含むことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
- 前記変換体は、柱状結晶構造のCsIを含むことを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
- 前記隔壁は、前記放射線の入射領域に格子状に配置されており、前記隔壁により区切られた区画の一辺をL1、前記隔壁の高さをL2とするとき、L1/2 > L2であることを特徴とする請求項5の放射線検出装置。
- 前記第2のシンチレータ層は、柱状結晶構造のCsIを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
- 前記隔壁の高さが、前記変換体の厚さより高いことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
- 前記隔壁の高さが、前記変換体の厚さより低いことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
- 前記第2のシンチレータ層は、前記第1のシンチレータ層の放射線が入射する面と反対側の面に蒸着により形成されたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
- 前記光電変換素子の1つと前記区画の1つとは、1対1に対応させて配置されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
- 前記第2のシンチレータ層の厚さは、前記変換体の厚みより厚いことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の放射線検出装置と、
前記放射線検出装置によって得られた信号を処理する信号処理手段と
を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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Cited By (1)
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JP6601590B1 (ja) * | 2018-02-06 | 2019-11-06 | 東レ株式会社 | 放射線検出器の製造方法および放射線検出器の製造装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2002181941A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-06-26 | Canon Inc | 放射線デジタル画像撮影装置 |
JP2013029384A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Canon Inc | 放射線検出装置、その製造方法および放射線検出システム |
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