JP2016061541A - エネルギーネットワークの運転制御装置及び運転制御方法 - Google Patents

エネルギーネットワークの運転制御装置及び運転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱需要家の実績値を考慮し、熱源機器の運転台数を低減させるように又は各熱源機器の運転効率を向上させるように、熱需要家の空調温度を変化させることにより、熱供給プラント側の熱源機器の消費エネルギーを効果的に低減することのできるエネルギーネットワークの運転制御方法及び運転制御装置を提供する。
【解決手段】熱需要家15の熱需要実績値に基づいて熱需要家15の空調設備5の空調設定温度を変更して熱供給プラント1の熱源機器2の運転台数もしくは各熱源機器2の出力を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エネルギーネットワークの運転制御装置及び運転制御方法に係り、例えば、熱供給プラントと工場やビル等の熱需要家から構成されるエネルギーネットワークにおいて、熱需要家の空調設備と熱供給プラントの熱源設備を連携して各空調設備と各熱源設備の最適運転を実施する、エネルギーネットワークにおける各設備の運転制御方法及び運転制御装置に関するものである。
近年、地球温暖化防止が喫緊の課題となっており、エネルギー起源のCO排出を削減することが求められている。この点に関し、製造業では、石油ショックを契機に、製造プロセスの改変、高効率省エネ機器の導入、燃料転換等による省エネ化が積極的に進められ、エネルギー消費はほぼ横ばいで推移している。
しかし、製造業のエネルギー消費量は国内の約40%と依然として高い割合を占めている。また、住宅、業務部門では、快適さや利便性を求めるライフスタイルの普及を背景にエネルギー消費は年々増加している。
今後、より一層の省エネ・CO排出削減を実現するためには、再生可能エネルギーの積極的な活用や、電気や熱の相互融通によりエネルギーを有効利用すること、需要家のエネルギー消費を制御することが求められている。
これらの課題を実現すべき具体的な適用事例として、熱供給プラントと工場やビル等の熱需要家から構成されるエネルギーネットワークがある。
図8は、従来の一般的なエネルギーネットワーク構成の一例を示したものである。エネルギーネットワークは、熱供給プラント1'とビル等の複数の熱需要家15'から構成されている。熱供給プラント1'は、冷房暖房いずれであってもよいが、ここでは冷房を対象として熱媒体に水を使用し、冷水を供給する事例で説明する。
このうち、熱を供給する側の熱供給プラント1'内には複数の冷凍機(熱源機器)2'と送水ポンプ3'などの熱源設備が設置されており、それぞれの冷凍機2'で冷却した冷水10'を複数の熱需要家15'側に供給する。熱供給プラント1'が供給する冷水の制御のために、熱源機器運転制御装置13'が設置されており、熱源機器運転制御装置13'は温度検出器6'、7'から冷水送水温度、冷水戻り温度などを取り込み、冷凍機2'、送水ポンプ3'などの熱源機器の台数運転制御を行っている。なお、熱需要家15'はビルなどであり、一般には、熱供給プラント1'から熱が複数のビルに供給されて地域冷暖房システムなどを構成する。
熱需要家15'には、熱供給プラント1'から送水されてきた冷水10'から冷熱を受入れる熱交換器4'が設置され、熱交換器4'から各空調設備5'に送水ポンプ8'を介して冷水11'が送水され、各需要家15'では各部屋の空調設定温度9'を任意に設定し、空調設備5'で熱交換された空気12'を各部屋に供給して冷房を行う。
熱需要家15'には、空調温度制御のための空調制御装置14'が設置されている。空調制御装置14'は、一般にはビル全体(あるいはビルの各階)の空調を制御する部分と、各部屋の空調を制御する部分を備えており、図8にはこのうち後者の各部屋の空調設定温度9'を任意に設定する装置部分を示している。なお、各部屋の空調温度の設定は壁などに設けられた室内温度調整回路で実施され、居住者による温度設定が手動にて行われるものが一般的である。
熱需要家15'での熱交換器4'により暖められた冷水10'は熱供給プラント1'に戻され、再度冷却されて熱需要家15'と熱供給プラント1'の間で循環利用される。
ここで、図8に示す従来技術の一例では、熱供給プラント1'から供給される熱エネルギーを受け入れる熱需要家15'の受入設備の方式は、熱交換器4'を介する間接接続方式である。また、他の方式としては2種類の直接接続方式があり、ひとつは、供給される熱媒(冷水、温水、蒸気)をそのまま空調設備5'で使用する直結接続方式であり、もうひとつは、供給される往き熱媒(冷水、温水)と空調設備5'からの返り熱媒を混合するブリードイン方式である。図8では間接接続方式の例を示しているが、直接接続方式の場合であってもよい。
熱供給プラント1'では、熱源機器で消費する電力や燃料を低減して省エネ・CO排出低減を行うため、複数の熱源機器を需要側の熱需要に合わせて台数運転を行っている。具体的には、熱源機器の台数運転を、熱源機器の熱媒体の送水温度、戻り温度および送水流量に基づく熱量から決定している。但し、熱媒体の送水温度および戻り温度が一定の場合には、送水流量から熱源機器の台数運転を決定している場合もある。しかし、本明細書では、熱量から熱源機器の台数運転を決定する場合について説明する。
熱供給プラント1'では、全ての熱需要家15'で必要とされる熱需要を満たすように冷凍機2'を運転する。必要な供給熱量Q(W)は、熱供給プラント1'から送水される冷水10'の送水温度Ts(℃)、戻り温度Tr(℃)、全ての冷凍機2'からの送水流量W(m/s)、冷水10'の密度ρ(kg/m)および比熱CPw(J/kg/℃)を用いて以下の式(1)で算出される。
[数1]
Q=ρ・CPw・W・(Ts-Tr) …(1)
ここで、冷水の場合、式(1)より供給熱量Qは負の値となるため、以下の式(2)のように、冷熱量Qcは(−Q)で表す。
[数2]
Qc= -Q …(2)
冷凍機2'は、送水温度Tsが一定になるように制御される。送水流量Wが一定に制御されている場合、空調冷熱量に応じて熱交換器4'で戻り温度Trが変化する。また、戻り温度Trを一定に制御する場合には、熱交換器4'の流量調節弁で流量制御され、送水流量Wが変化する。したがって、冷凍機2'から供給される冷熱量Qcは、熱需要家5'で必要な空調冷熱量に一致するように自動で制御される。
図9は、この場合の冷凍機2'の台数運転方法の一例を示したものである。図9は、上から熱需要家5'の空調設定温度Td、空調冷熱量Qc、熱源機器(冷凍機2')の総合成績係数(総合COP:coefficient of performance)、熱源機器(冷凍機2')の消費エネルギーを示している。なお、横軸は一日の時間を示している。また、外気温度は、例えば正午(図9では時刻T)をピークに上昇し、以後低下するものとする。
これらの諸量のうち、最上段の熱需要家5'の空調設定温度Tdは、一般には一定(例えば26度)とされている。また、冷水の送水温度Tsは、例えば7度を維持するように運転されるものとする。
熱需要家5'の総熱需要(空調冷熱量)は、主に外気温度に連動して変化することが知られている。先にも述べたように、外気温度は正午をピークに上昇し、以後低下する。この場合の温度上昇に伴う冷凍機2'の台数運転制御は、以下の方法で行われる。ここで、熱源機器を増段または減段する閾値は、通常、熱源機器の最大冷熱量よりも小さい値に設定されるが、以下では理解を容易にするために最大冷熱量とした。
まず、図9の上から2段目の空調冷熱量Qcの時系列変化において、実線は基準温度における空調冷熱量であり、これが外気温度変化の増減により変動する。斜線部分は、冷凍機2'の供給可能冷熱量を示している。
この事例では、時刻Tから外気温度の上昇により空調冷熱量が増大し、時刻Tで空調冷熱量が冷凍機1台の最大供給熱量に一致し、かつその後も外気温度が上昇する。時刻T以降は冷凍機1台では冷却不足状態であり、冷水の送水温度または戻り温度等の上昇を検知、あるいは、空調冷熱量と起動している冷凍機2'の最大供給熱量を比較することにより、2台目の冷凍機2'が起動される。同様の冷却不足状態は時刻Tでも生じ、3台目の冷凍機2'が起動される。
これに対し、外気温度が低下し始める時刻T(12時)以後は、空調冷熱量が減少する。そして時刻Tでは、基準温度における空調冷熱量が冷凍機2台の運転で与える最大冷熱量と同じ程度まで減少してくるので3台目の冷凍機2'を停止させる。時刻T10では、基準温度における空調冷熱量が冷凍機1台の運転で与える最大冷熱量と同じ程度まで減少してくるので2台目の冷凍機2'を停止させる。なお、時刻Tと時刻Tの冷凍機の増段直前、時刻Tと時刻T10の冷凍機の減段直後は、冷凍機はほぼ定格運転の状態となるが、それ以外の時間帯は部分負荷運転となる。
図10は、ターボ冷凍機の負荷率(定格供給熱量に対する供給熱量の割合)と冷凍機の効率(COP:成績係数)の一例を示したものである。図10は、横軸に負荷率、縦軸にターボ冷凍機1台の成績係数(COP)を示した熱源機器のエネルギー消費特性の一例を示したものである。これによれば、負荷率が100%のときのCOPを6としたとき、負荷率が66.7%になるとCOPは5.4程度、負荷率が50%になるとCOPは4.7程度に低下する傾向があることが分かる。
図9の上から3段目で示す総合COPは、上記の運転制御を実施した時の結果を示しており、時刻Tの冷凍機増段直後および時刻T10の冷凍機減段直前では、冷凍機1台分の負荷率は50%となり、総合COPは約4.7となる。また、時刻Tの冷凍機増段直後および時刻Tの冷凍機減段直前では、冷凍機1台分の負荷率は66.7%となり、総合COPは約5.4となる。
一般に、熱源機器は負荷率によってエネルギー消費効率が変化する。従来の熱源機器の台数運転制御では、熱需要に合わせて運転している熱源機器で熱需要を分担して熱媒を供給するため、各熱源機器は最高効率条件での運転にはならず、特に低負荷率で運転する場合には運転効率が低下する。そのため、高効率で運転した場合に比べて省エネ、CO排出削減効果が小さいという課題がある。
また、従来の熱源機器の運転制御では、熱需要家で必要となる熱需要に対して、熱源機器の最適運転を行うことにより省エネおよびCO排出削減を実施していたが、今後、更なる省エネおよびCO排出削減を実現するためには、熱需要家の熱需要制御と熱供給側の熱源機器の最適運転を連携して行うことが必要となる。
熱需要家の熱需要制御と熱供給側の熱源機器の最適運転を連携して行い、上記したエネルギーネットワークの熱需要家に熱を供給する熱供給プラント側における省エネ・CO排出削減を行う従来技術として、例えば、特許文献1に記載の従来技術がある。
特許文献1に開示される従来の空調・熱源設備最適抑制制御システムは、各需要側の空調機器制御ユニット(空調制御装置)と供給側の増段運転制御ユニット(熱源機器運転制御装置)とを相互に通信可能に繋ぐとともに、各空調ゾーン毎の空調目標値とその消費熱量実績値の推移とに基づいて行われる予測結果とその予測結果に基づく設定値変更後の熱負荷変動の予測を行う熱負荷予測手段と、該熱負荷予測手段で予測した総熱負荷が増段設定値を超える場合に、前記空調目標値を快適範囲内で熱負荷低減側に設定変更して総熱負荷が増段設定値を超えないように制限する目標値変更手段と有するシステムである。
特許第4178786号公報
特許文献1に開示される空調・熱源設備最適抑制制御システムによれば、需要側空調設備の熱負荷変動を逐次予測して、その予測総熱負荷が増段設定値を超えてしまうような場合には、空調目標値を快適域の範囲内で総熱負荷が低減される側に適宜設定変更して、総熱負荷の増大を抑制するようにしたので、快適域を維持しながら熱源側熱供給機器(熱源機器)の運転台数の増加機会を可及的に抑制することができるようになり、もって空調設備システムの熱源効率の向上と省エネルギー化とを可及的に図ることができる。
しかしながら、特許文献1に開示される空調・熱源設備最適抑制制御システムにおいては、需要側空調設備の熱負荷の予測値(予測総熱負荷)に基づいて空調目標値(空調設定値)を快適域の範囲内で熱負荷低減側に変更しているため、その予測値が実際の実績値よりも大きい場合、早期に空調設定値を熱負荷低減側に変更することとなり、熱需要家の快適性が必要以上に悪化する可能性がある。また、その予測値が実績値よりも小さい場合には、実際の熱負荷が熱源機器の増段閾値を超えることにより、熱源機器が意図せずに増段する可能性がある。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、熱需要家の空調熱需要の実績値を考慮し、熱源機器の運転台数を低減させるように又は各熱源機器の運転効率を向上させるように、熱需要家の空調温度を変化させることにより、熱供給プラント側の熱源機器の消費エネルギーを効果的に低減することのできるエネルギーネットワークの運転制御方法及び運転制御装置を提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係るエネルギーネットワークの運転制御方法は、複数の熱源機器を備えた熱供給プラントと複数の空調設備を備えた熱需要家から構成されるエネルギーネットワークの運転制御方法であって、前記熱需要家の熱需要実績値に基づいて前記熱需要家の空調設備の空調設定温度を変更して前記熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することを特徴とする。
また、本発明に係るエネルギーネットワークの運転制御装置は、複数の熱源機器を備えた熱供給プラントと複数の空調設備を備えた熱需要家から構成されるエネルギーネットワークの運転制御装置であって、前記熱需要家の熱需要実績値に基づいて前記熱需要家の空調設備の空調設定温度を変更して前記熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することを特徴とする。
以上の説明から理解できるように、本発明によれば、熱需要家の空調熱需要の実績値を考慮し、熱源機器の運転台数を低減させるように又は各熱源機器の運転効率を向上させるように、熱需要家の快適性を維持しながら熱需要家の空調設定温度を変化させることにより、熱供給プラント側の熱源機器の消費エネルギーを効果的に低減することができ、エネルギーネットワーク全体の省エネ・CO削減を実現することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る運転制御装置(空調-熱源機器連携制御装置)の実施形態1が適用される熱供給プラントと熱需要家から成るエネルギーネットワークの全体構成を概略的に示す全体構成図。 図1に示す空調-熱源機器連携制御装置の内部構成を示す内部構成図。 図1に示す空調-熱源機器連携制御装置による運転制御方法(本発明に係る運転制御方法の実施形態1)の一例を時系列で説明した図であり、上段から、熱需要家の空調設定温度、空調冷熱量、熱源機器の総合COP、熱源機器の消費エネルギーを示す図。 図3の空調設定温度と空調冷熱量の関係を詳細に説明した図。 図1に示す空調-熱源機器連携制御装置による運転制御方法の他例を説明した図であり、そのうち空調設定温度と空調冷熱量の関係を詳細に説明した図。 本発明に係る運転制御方法の実施形態2の一例を時系列で説明した図であり、上段から、熱需要家の空調設定温度、空調冷熱量、熱源機器の総合COP、熱源機器の消費エネルギーを示す図。 図6に示す運転制御方法の実施形態2で用いる快適性指標(PMV)を概略的に説明した図であり、(a)は快適性指標の算出方法を模式的に説明した図、(b)は快適性指標と温冷感と不満足率の関係を説明した図。 一般的なエネルギーネットワーク構成の一例を示す図。 一般的なエネルギーネットワークにおける冷凍機の運転制御方法の一例を示す図。 ターボ冷凍機のエネルギー消費特性の一例を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[エネルギーネットワークの運転制御装置および運転制御方法の実施形態1]
図1は、本発明に係る運転制御装置(空調-熱源機器連携制御装置)の実施形態1が適用される熱供給プラントと熱需要家から成るエネルギーネットワークの全体構成を概略的に示したものである。図1に示すエネルギーネットワークを図8に示す従来のエネルギーネットワークと比較すると、熱供給システム1および熱需要家15の内部構成には変わるところがない。なお、熱供給プラント1は、冷房暖房いずれであってもよいが、ここでは冷房を対象として熱媒体に水を使用し、熱需要家に冷水を供給する事例で説明する。
この場合にも、熱供給プラント1内には複数の冷凍機(熱源機器)2が設置されており、それぞれの冷凍機2で生成された冷水10はそれぞれの送水ポンプ3で各熱需要家15に送られる。熱需要家15には、熱供給プラントから送水されてきた冷水10から冷熱を受入れる熱交換器4が設置され、熱交換器4から各空調設備5に冷水11が送水され、各空調設備5で熱交換された空気12を各部屋に供給して冷房を行う。
ここで、図1に示す実施の形態では、各熱供給プラント1から供給される熱エネルギーを受け入れる各需要家15の受入設備の方式は、熱交換器4を介する間接接続方式である。また、他の方式としては2種類の直接接続方式があり、ひとつは、供給される熱媒(冷水、温水、蒸気)をそのまま空調設備5で使用する直結接続方式であり、もうひとつは、供給される往き熱媒(冷水、温水)と空調設備5からの返り熱媒を混合するブリードイン方式である。図1では間接接続方式の例を示しているが、直接接続方式の場合であってもよい。
本実施形態では、複数の熱供給システム1のそれぞれを制御する複数の熱源機器運転制御装置13と、複数の熱需要家15のそれぞれを制御する複数の空調制御装置14とが付設されると共に、複数の熱源機器運転制御装置13と複数の空調制御装置14を関連付けて制御する空調-熱源機器連携制御装置20が付設されている。本実施形態では、熱源機器運転制御装置13と空調制御装置14と空調-熱源機器連携制御装置20は、情報ネットワーク16で相互に接続されて各種情報を共有している。
図2は、本実施形態における空調-熱源機器連携制御装置20の具体的な装置構成を示したものである。なお、図2には、熱源機器運転制御装置13と空調制御装置14をそれぞれ一つのみ示している。図2に示すように、空調-熱源機器連携制御装置20は、主に、空調-熱源機器連携制御計画部21、熱源機器運転制御計画部221、空調運転制御計画部231を含み、空調-熱源機器連携制御計画部21は、熱源機器運転制御計画部221と空調運転制御計画部231を連携して制御する。
熱源機器運転制御計画部221側において、熱源機器計測データ入力部222では、熱源機器運転制御装置13を介して熱供給プラント1の冷凍機(熱源機器)2および送水ポンプ3等の運転状態に関する計測データを取得する。実際に取得される情報としては、熱供給プラント1から送水される冷水10の供給温度(冷水送水温度)Ts、戻り温度Tr、全冷凍機2からの送水流量W、冷凍機2の起動停止状態などに関する情報が挙げられる。
熱源機器運転制御計画部221側の供給熱量算出部223では、熱源機器計測データ入力部222で取得された熱供給プラント1から送水される冷水10の送水温度Ts、戻り温度Tr、全冷凍機2からの送水流量Wに基づき、前記式(1)を用いて熱需要家15の熱需要実績値としての総冷熱需要(空調冷熱量)(−Q)を算出する。
熱源機器運転制御計画部221側の運転台数決定部224では、供給熱量算出部223で算出された総冷熱需要(−Q)に基づき、冷凍機(熱源機器)2の運転台数を決定する。この前提として、各冷凍機2の定格容量などから冷凍機2ごとの最大冷熱量が知られているので、現在運転している冷凍機2による合計の最大冷熱量と式(1)で求めた総冷熱需要(−Q)の比較により需給バランスを求め、次に運転開始あるいは運転停止する冷凍機2を決定し、その運転台数を設定する。
これらの情報をもとに、熱源機器運転制御計画部221では、送水温度Ts等の変化、または冷凍機(熱源機器)2の最大冷熱量と総冷熱需要(−Q)の比較により求められる需給バランスから判断して、冷凍機2の増段の時刻を決定する。なお、冷凍機2の減段の時刻は、減段した場合の運転される冷凍機2による合計の最大冷熱量と算出もしくは計測した総冷熱需要から予測した総冷熱需要(−Q)の比較により求められる。
熱源機器運転指令部225では、熱源機器運転制御計画部221での処理結果を受けて、熱源機器制御計画部221で増段および減段することを判断した冷凍機(熱源機器)2に対して起動もしくは停止の指令信号を各熱源機器運転制御装置13へ送信する。
他方、空調運転制御計画部231側の空調計測データ入力部232では、空調制御装置14を介して各空調制御装置14が管理する熱需要家15の各空調設備5の全てから空調設備5の運転情報および室温データを取得する。
基準温度・許容温度決定部233では、各部屋の仕様および状況(空調計測データ入力部232で取得した情報を含む)を考慮して各部屋の基準温度や許容温度を設定する。
空調運転制御計画部231は、熱源機器運転制御計画部221から各熱源設備(冷凍機2や送水ポンプ3)の運転データを取得し、空調計測データ入力部232で取得した空調計測データ等も考慮して、各部屋の室温を制御するための空調運転条件(空調設備の空調設定温度を含む)を決定する。
空調運転指令部234では、空調運転制御計画部231で決定された空調運転条件を各空調制御装置14へ指令信号として送信する。
本実施形態の空調-熱源機器連携制御装置20では、空調-熱源機器連携制御計画部21が与える指令信号に応じて熱源機器運転制御計画部221と空調運転制御計画部231の協調動作を行わせている。具体的には、熱源機器運転制御計画部221で利用される総冷熱需要(空調冷熱量)に基づいて空調運転制御計画部231での空調運転条件を変更して、熱供給プラント1の冷凍機2の運転台数もしくは各冷凍機2の出力を制御する。
図3は、図1に示す空調-熱源機器連携制御装置による運転制御方法(本発明に係る運転制御方法の実施形態1)の一例を時系列で説明したものであり、上段から順に、熱需要家の空調設定温度Td、空調冷熱量Qc、熱源機器の総合COP、熱源機器の消費エネルギーを示している。なお、図3には、図9に基づき説明した従来の台数運転方法(従来方式1)の結果を併せて示している。また、この図では、理解を容易にするため、全ての部屋の空調設備およびその運転方法が同一であると想定した。ここで、熱源機器を増段または減段する閾値は、通常、熱源機器の最大冷熱量よりも小さい値に設定されるが、本実施形態では理解を容易にするために最大冷熱量とした。
また、本実施形態では、基準温度・許容温度決定部233で決定される各部屋の基準温度を26℃、許容温度を28℃とし、この温度範囲内で空調設定温度を制御する。
まず、予め決められた運転計画に基づき、時刻Tから各部屋の空調設備および冷凍機1台が起動し、その際の空調設定温度は基準温度(26℃)である。時間が経過すると外気温の上昇に伴い空調冷熱量は増大し、時刻Tになると空調冷熱量は冷凍機1台の最大冷熱量に達する。従来方式1では、時刻Tで冷凍機を2台に増段するのに対して、本実施形態1では、空調冷熱量を冷凍機1台の最大冷熱量以下に維持して冷凍機の増段を抑制するため、空調設定温度を許容温度(28℃)に増加させ、時刻Tまで空調設定温度は許容温度(28℃)で一定である。空調冷熱量は、時刻Tで空調設定温度の変化に応じて一旦減少するものの、外気温の上昇に伴い時刻Tまで徐々に増大する。
時刻Tで空調冷熱量が冷凍機1台の最大冷熱量に達すると共に、これ以上、空調設定温度を上げることができないため、冷凍機を2台に増段させる。冷凍機を増段したため、空調設定温度を許容温度(28℃)から基準温度(26℃)に戻す。時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて空調冷熱量が増加するものの、冷凍機2台の最大冷熱量以下であり、時刻Tまで空調設定温度を基準温度(26℃)で維持し、空調冷熱量は徐々に増大する。
時刻Tになると、空調冷熱量は冷凍機2台の最大冷熱量に達する。従来方式1では、時刻Tで冷凍機を3台に増段するのに対して、本実施形態1では、空調冷熱量を冷凍機2台の最大冷熱量以下に維持して冷凍機の増段を抑制するため、空調設定温度を許容温度(28℃)に増加させ、時刻Tから時刻Tまで空調設定温度はその許容温度(28℃)に維持する。空調冷熱量は、時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて一旦減少するものの、外気温の上昇に伴い時刻Tまでは徐々に増大し、時刻Tを境に外気温は低下し、空調冷熱量も低下し始める。
次に、空調設定温度を基準温度(26℃)に戻しても空調冷熱量が冷凍機2台の最大冷熱量以下になる時刻Tを予め予測し、予測された時刻Tで空調設定温度を許容温度(28℃)から基準温度(26℃)に変更する。時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて空調冷熱量が増加するものの、冷凍機2台の最大冷熱量以下であり、その後、空調設定温度は基準温度(26℃)で一定であり、外気温の下降に伴い空調冷熱量は徐々に減少する。
空調設定温度を許容温度(28℃)に変更して、冷凍機を2台から1台に減段した場合、空調冷熱量を冷凍機1台の最大冷熱量以下に維持することが可能な時刻Tを予め予測し、その時刻Tで空調設定温度を許容温度(28℃)に変更すると共に冷凍機を2台から1台に減段(運転台数の減少を促進)する。その後、空調設定温度は許容温度(28℃)で一定であり、外気温の下降に伴い空調冷熱量は徐々に減少する。
空調設定温度を基準温度(26℃)に戻しても空調冷熱量が冷凍機1台の最大冷熱量以下になる時刻Tを予め予測し、その時刻Tで空調設定温度を許容温度(28℃)から基準温度(26℃)に変更する。時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて空調冷熱量が増加するものの、冷凍機1台の最大冷熱量以下であり、時刻T以降は、空調設定温度を基準温度(26℃)に維持し、空調冷熱量が時間の経過と共に減少し、時刻Tで空調設備および冷凍機の運転を全て停止する。
上記した運転制御方法によれば、時刻T〜T、T〜T、T〜Tの各時間帯では、各部屋を空調するために設定される空調設定温度は許容温度(28℃)であり、基準温度(26℃)に設定した場合と比較して空調冷熱量は減少し、さらに、冷凍機の負荷率は増大することにより、冷凍機の総合COPは向上する。したがって、従来方式1と比較して冷凍機(熱源機器)の消費エネルギーは減少する。
図4は、図3の空調設定温度と空調冷熱量の関係を詳細に説明したものであり、特に、冷凍機(熱源機器)の増段抑制の方法をより具体的に説明したものである。
図4に示すように、上記運転制御方法においてより詳細には、空調設定温度を基準温度(26℃)に設定している場合、時刻Tにおいて、運転中の全冷凍機の最大冷熱量Qmaxに対して、冷熱量実績値(熱需要実績値)(前記式(1)より算出)Qcが増段抑制閾値L・Qmax(Lは1未満)以上であれば、空調設定温度を基準温度(26℃)から許容温度(28℃)に変更し、増段抑制を開始する。すなわち、実際には、運転中の全冷凍機の最大冷熱量よりも低い増段抑制閾値を予め設定しておき、冷熱量実績値Qcが運転中の全冷凍機の最大冷熱量Qmaxに達する以前に、空調設定温度を基準温度(26℃)から許容温度(28℃)に変更し、増段抑制を開始する。
また、時刻Tでの増段抑制における空調設定温度の変化に応じて冷熱量実績値は一旦減少し、増段抑制を開始した後、時刻Tにおいて、次に起動する冷凍機(熱源機器)の定格出力到達時間ΔT後の冷熱量予測値(熱需要予測値)Qyが増段閾値L・Qmax(LはL以上)以上であれば、時刻Tzで増段を実施する。ここで、定格出力到達時間とは、次に起動する熱源機器が起動から定常状態に到達するまでの時間である。すなわち、実際には、冷熱量実績値(熱需要実績値)が運転中の全冷凍機の最大冷熱量に達する以前に、次に起動する冷凍機(熱源機器)の定格出力到達時間ΔT後の冷熱量予測値(現在稼働している熱源機器の熱需要予測値)が上記増段抑制閾値以上に設定された増段閾値に達すると、その時点で増段を実施する。これにより、増段実施から時間ΔTだけ経過した後には、十分な空調冷熱量が供給されることとなり、十分な空調冷熱量が供給される時点で空調設定温度を許容温度(28℃)から基準温度(26℃)に変更することができる。
このように、本実施形態1によれば、熱供給プラント1側の熱需要実績値に基づいて、熱需要家15の空調設備5の空調設定温度Tdを所定の範囲内で変更する、具体的には、計測した熱需要実績値が熱源機器2の増段を規定する増段閾値以下に設定された増段抑制閾値に達した場合、空調温度設定値を基準温度から熱需要を低減させる方向に設定した許容温度に変更して熱供給プラント1の熱源機器2の運転台数もしくは各熱源機器2の出力を制御する。これにより、設定した空調温度範囲内で熱需要家15の空調熱需要の実績値を考慮し、熱源機器2の運転台数を低減させるように又は各熱源機器2の運転効率を向上させるように、熱需要家15の快適性を維持しながら熱需要家15の空調温度を変化させることができ、熱供給プラント1側の熱源機器2の消費エネルギーを効果的に低減することができ、もって、エネルギーネットワーク全体の省エネ・CO削減を実現することができる。
また、例えば、熱需要が低減するように空調設定温度を基準温度から許容温度に変化させた後、計測した熱需要実績値が再び熱源機器2の増段閾値に近づいた場合、次に起動する熱源機器2の起動から定常状態に達するまでの時間を考慮して、計測値した熱需要実績値に基づいて次に起動する熱源機器2の起動時刻を予測する、具体的には、次に起動する熱源機器が起動から定常状態に到達するまでの時間分だけ将来における、現在稼働している熱源機器2の熱需要である熱需要予測値が、熱源機器2の増段を規定する増段閾値に達した際に、その時点で熱源機器2を増段する。また、熱源機器2を増段した後、増段した熱源機器2が起動から定常状態に到達するまでの時間が経過した(すなわち、増段した熱源機器2が定常状態に達した)際に、空調設定温度Tdを変更する。これにより、例えば起動時間が長い熱源機器2を増段する場合にも、熱供給の不足を確実に回避することができる。
また、図5は、空調設定温度と空調冷熱量の関係を詳細に説明したものであり、空調設定温度を許容温度(28℃)から基準温度(26℃)に変更する際の空調設定温度の変更方法の他例を示したものである。
上記したように空調設定温度を許容温度(28℃)から基準温度(26℃)に変更する場合、冷熱量が増加する方向であり(図3の時刻T、T、T参照)、さらに、居室に蓄熱された熱量を除去するため、基準温度を維持する以上の冷熱量が必要となる。そのため、空調設定温度を許容温度から基準温度に急激に変更すると、熱需要が稼動中の熱源設備の最大熱需要より大きくなり、一時的に冷熱不足が生じ、例えば空調制御対象以外の一定温度維持が必要とされる居室の空調に影響を及ぼす可能性がある。
そこで、空調設定温度を許容温度から基準温度に下げる場合には、図5に示すように、許容温度から基準温度までの温度区間を複数回(n回)に分割して空調設定温度を変更してもよい。より詳細には、許容温度から基準温度までの間の所定の温度だけ空調設定温度を下げ、空調設定温度変更後の熱需要が稼動中の熱源設備の最大熱需要を超えないように、冷熱量の実績値(計測値)の増加が一定になった後に次の温度変更を実施し、これを繰り返して所定の温度変更時間の間で空調設定温度を許容温度から基準温度まで変更してもよい。
このように、空調設定温度変更後の熱需要が稼動中の熱源設備の最大熱需要を超えないように、許容温度から基準温度までの温度区間を複数回に分割して段階的(階段状もしくはステップ状)に空調設定温度を変更することにより、例えば一時的な冷熱不足を抑制し、制御対象以外の居室(病室等)の快適性の低下を防止することができる。
なお、許容温度から基準温度までの温度区間を複数回に分割して空調設定温度を変更する際の分割回数や温度変更時間は、空調を管理する管理者等が適宜に変更し得るようにしても良い。
[エネルギーネットワークの運転制御装置および運転制御方法の実施形態2]
図6は、本発明に係る運転制御方法の実施形態2の一例を時系列で説明したものであり、上段から、熱需要家の空調設定温度、空調冷熱量、熱源機器の総合COP、熱源機器の消費エネルギーを示している。また、図7は、図6に示す運転制御方法の実施形態2で用いる快適性指標(PMV)を概略的に説明したものであり、図7(a)は快適性指標の算出方法を模式的に説明した図、図7(b)は快適性指標と温冷感と不満足率の関係を説明する図である。
なお、本発明に係るエネルギーネットワークの運転制御装置(空調-熱源機器連携制御装置)の実施形態2の装置構成は、図2に示す実施形態1の空調-熱源機器連携制御装置20の装置構成と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態2は、空調-熱源機器連携制御装置のうち基準温度・許容温度決定部(図2参照)において、各部屋の基準温度や許容温度を決定する際に、快適性指標の一例としてのPMVを用いる方法である。まず、図7を参照して実施形態2で用いる快適性指標の一例としてのPMVを概説する。
快適性指標としてのPMV(Predicted Mean Vote:予測平均温冷感申告)は、公知文献である「ISO-7730:2005,Ergonomics of the thermal environment -- Analytical determination and interpretation of thermal comfort using calculation of the PMV and PPD indices and local thermal comfort criteria」のISO−7730で採用されている快適性指標である。
まず、PMVを評価する際の入力データを、図7(a)に示すような部屋18内の以下の諸量を検知、解析あるいは設定することにより得る。
これら諸量は、室温ta、湿度rh、放射温度tr、室内の風速vs、代謝量M、着衣量Iclである。このうち室内の風速vs、代謝量M、着衣量Iclについては、通常、一定値が設定入力される。室温ta、湿度rhは、計測値が用いられる。放射温度trは、グローブ温度計の計測値に基づいて評価されるが、室内の空調温度解析を用いて評価する方法もある。
これらの情報は、以下の式(3)に示すFangerの快適方程式に入力され、PMVの値に変換される。PMVの値は−3〜+3で与えられ、PMV=0のとき、在籍者の95%が快適と感じると報告されている。また、ISO−7730では、−0.5〜+0.5を快適範囲としている(図7(b)参照)。
[数3]
PMV=L・{0.303exp(−0.036M)+0.028} …(3)
但し、L=(M - W)- Ed - Es - Ere - Cre - R - C
ここで、Mは代謝量、Wは機械的仕事量、Edは不感蒸せつ量、Esは発汗による蒸発熱損失量、Ereは呼吸による潜熱損失量、Creは呼吸による顕熱損失量、Rは放射熱損失量、Cは対流熱損失量を示す。
次に、図6を参照して本発明の実施形態2であるPMVを用いた空調-熱源機器連携制御、特に運用における時系列的な処理の変遷とその時の各部状態量について説明する。実施形態2の基本的な運転制御方法は、図3に示す実施形態1の運転制御方法と同様であるが、空調-熱源機器連携制御装置の基準温度・許容温度決定部にて基準温度と許容温度を評価する際に、PMVを用いて評価し、基準温度と許容温度が条件により時間的に変化する。ここでは、基準温度がPMV=0を維持するように設定され、許容温度がPMV=0.5を維持するように設定され、このPMVに基づく温度範囲内で空調設定温度を制御する。なお、図6には、PMV=0に基づき設定される基準温度で冷凍機(熱源機器)の運転状態を制御する従来の台数運転方法(従来方式2)の結果を併せて示している。ここで、熱源機器を増段または減段する閾値は、通常、熱源機器の最大冷熱量よりも小さい値に設定されるが、本実施形態では理解を容易にするために最大冷熱量とした。
まず、予め決められた運転計画に基づき、時刻Tから各部屋の空調設備および冷凍機1台が起動し、その際の空調設定温度はPMV=0に基づく基準温度である。時間が経過すると外気温の上昇に伴い空調冷熱量は増大し、時刻Tになると空調冷熱量は冷凍機1台の最大冷熱量に達する。PMV=0に基づく基準温度のままで制御する従来方式2では、時刻Tで冷凍機を2台に増段するのに対して、本実施形態2では、空調冷熱量を冷凍機1台の最大冷熱量以下に維持して冷凍機の増段を抑制するため、空調設定温度をPMV=0.5に基づく許容温度に増加させ、時刻Tまで空調設定温度は許容温度(PMV=0.5)で一定であり、空調冷熱量は、時刻Tで空調設定温度の変化に応じて一旦減少するものの、外気温の上昇に伴い徐々に増大する。
時刻Tで空調冷熱量が冷凍機1台の最大冷熱量に達すると共に、これ以上、空調設定温度を上げる(PMVを上げる)ことができないため、冷凍機を2台に増段させる。冷凍機を増段したため、空調設定温度を許容温度(PMV=0.5)から基準温度(PMV=0)に戻す。時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて空調冷熱量が増加するものの、冷凍機2台の最大冷熱量以下であり、時刻Tまで空調設定温度を基準温度(PMV=0)で維持し、空調冷熱量は徐々に増大する。
時刻Tになると空調冷熱量は冷凍機2台の最大冷熱量に達する。従来方式2では、時刻Tで冷凍機を3台に増段するのに対して、本実施形態2では、空調冷熱量を冷凍機2台の最大冷熱量以下に維持して冷凍機の増段を抑制するため、空調設定温度を許容温度(PMV=0.5)に増加させ、時刻Tから時刻Tまで空調設定温度はその許容温度(PMV=0.5)に維持する。空調冷熱量は、時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて一旦減少するものの、外気温の上昇に伴い時刻Tまでは徐々に増大し、時刻Tを境に外気温は低下し、空調冷熱量は低下し始める。
次に、空調設定温度を基準温度(PMV=0)に戻しても冷凍機2台の冷熱量以下になる時刻Tを予め予測し、予測された時刻Tで空調設定温度を許容温度(PMV=0.5)から基準温度(PMV=0)に変更する。時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて空調冷熱量が増加するものの、冷凍機2台の最大冷熱量以下であり、その後、空調設定温度は基準温度(PMV=0)で一定であり、外気温の下降に伴い空調冷熱量は徐々に減少する。
空調設定温度を許容温度(PMV=0.5)に変更して、冷凍機を2台から1台に減段した場合、空調冷熱量を冷凍機1台の最大冷熱量以下に維持することが可能な時刻Tを予め予測し、その時刻Tで空調設定温度を許容温度(PMV=0.5)に変更すると共に冷凍機を2台から1台に減段(運転台数の減少を促進)する。その後、空調設定温度は許容温度(PMV=0.5)で一定であり、外気温の下降に伴い空調冷熱量は徐々に減少する。
空調設定温度を基準温度(PMV=0)に戻しても冷凍機1台の冷熱量以下になる時刻Tを予測し、その時刻Tで空調設定温度を許容温度(PMV=0.5)から基準温度(PMV=0)に変更する。時刻Tでの空調設定温度の変化に応じて空調冷熱量が増加するものの、冷凍機1台の最大冷熱量以下であり、時刻T以降は、空調設定温度を基準温度(PMV=0)に維持し、空調冷熱量は時間の経過と共に減少し、時刻Tで空調設備および冷凍機の運転を全て停止する。
上記した運転制御方法によれば、時刻T〜T、T〜T、T〜Tの各時間帯では、各部屋を空調するために設定される空調設定温度は許容温度(PMV=0.5)であり、基準温度(PMV=0)に設定した場合と比較して空調冷熱量は減少し、さらに、冷凍機の負荷率は増大することにより、冷凍機の総合COPは向上する。したがって、PMV=0の基準温度のままで運転制御する従来方式2と比較して冷凍機(熱源機器)の消費エネルギーは減少する。
以上により、空調設定温度を快適性指標(PMV)に基づく基準温度および許容温度の範囲内で変化させると、快適性を維持したまま省エネ・CO排出削減が可能となる。
本発明の実施形態1、2では、熱源機器計測データ入力部、供給熱量算出部、運転台数決定部および熱源機器運転指令部を備えた熱源機器運転制御計画部と、熱需要家の空調計測データ入力部、基準温度・許容温度決定部および空調運転指令部を備えた空調制御計画部と、これらを連携する空調-熱源機器連携制御計画部から成る空調-熱源機器連携制御装置で、熱供給プラントの熱源機器の運転状態の情報を取り込み、各熱源機器の消費エネルギーを低減させるように、各部屋の空調設定温度を制御する。
以上の方法により、消費エネルギーおよびCO排出量を最小化する熱供給プラント等の最適運転制御方法および装置を提供することができる。
なお、上記した実施形態1、2では、主に冷凍機(熱源機器)の増段抑制の方法について具体的に説明したが、冷凍機(熱源機器)の減段を促進する場合に、計測した熱需要実績値が熱源機器の減段を規定する減段閾値以上に設定された減段促進閾値に達した際に、空調設定温度を所定の範囲内で熱需要を低減させる方向に変更(高く)して、前記熱源機器の減段を促進してもよい。
また、上記した実施形態1、2では、予め定められた基準温度と許容温度の間、もしくは、快適性指標としてのPMVに基づいて決定された基準温度と許容温度の間で空調設備の空調設定温度を変更する形態について説明したが、空調設定温度を変更するための室温は、例えば3つ以上設定しても良い。
また、上記した実施形態1、2では、主に冷房を対象として熱媒体に水を使用し、熱供給プラントから熱需要家に冷水を供給して熱需要家の冷房を行う事例を説明したが、熱供給プラントの熱源機器としてボイラまたはヒートポンプなどの温熱源機器を使用して熱需要家の暖房を行ってもよい。その場合には、熱供給プラントの各温熱源機器で生成された蒸気または温水が熱需要家に設置された空調設備に供給され、その空調設備で熱交換を行って熱供給プラントの各温熱源機器へ戻る。この場合には、温熱源機器から熱需要家に供給される温熱量(空調温熱量、熱需要実績値)が既に稼動している温熱源機器の運転台数分の最大温熱量以下となるように、あるいは、温熱量が既に稼動している温熱源機器の運転台数よりも少ない台数の温熱源機器の運転台数分の最大温熱量以下となるように、熱需要家の空調設備の空調設定温度を所定の範囲内で変更する、具体的には、計測した熱需要実績値が熱源機器の増段を規定する増段閾値以下に設定された増段抑制閾値に達した際に、空調設定温度を熱需要を低減させる方向に変更(低く)したり、計測した熱需要実績値が熱源機器の減段を規定する減段閾値以上に設定された減段促進閾値に達した際に、空調設定温度を熱需要を低減させる方向に変更(低く)して、熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することにより、上記した実施形態1、2と同様の効果を得ることができる。
なお、熱源機器として冷凍機と温熱源機器を適宜に組み合わせて使用し、熱需要家の冷房や暖房の空調を行ってもよいことは勿論である。
また、上記した実施形態1、2では、冷熱量実績値(熱需要実績値)から予測される冷熱量予測値(熱需要予測値)が、冷凍機(熱源機器)の増段を規定する増段閾値に達した際に、その時点で熱源機器を増段(熱源機器の運転台数を増加)する形態について説明したが、例えば外気温や湿度、日照量等の気象情報に関する気象予測やその実績データを加味し、前記熱需要予測値が前記増段閾値に達し、かつ、前記気象予測やその実績データに基づく熱需要予測が増大する傾向のときに増段の必要があると判定して熱源機器を増段しても良い。
なお、本発明は上記した実施形態1、2に限定されるものではなく、様々な変形形態が含まれる。例えば、上記した実施形態1、2は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
熱供給プラントとエネルギー需要家から構成される地域内や複数の製造工場が立地する工業団地で使用される電力や熱を相互融通しあうエネルギーネットワークにおいて、熱需要家の空調設定温度を制御することにより、省エネ、CO排出低減を実現する熱供給設備等の最適運転方法および装置を提供できる。
1…熱供給プラント、2…冷凍機(熱源機器)、3…冷凍機の送水ポンプ、4…熱需要家の熱交換器、5…熱需要家の空調設備、6…冷水送水温度計測用の温度検出器、7…冷水戻り温度計測用の温度検出器、8…熱交換器の送水ポンプ、9…空調設定温度、10…熱源機器からの冷水、11…熱交換器の冷水、12…空調設備からの空気、13…熱源機器運転制御装置、14…空調制御装置、15…熱需要家、16…情報ネットワーク、18…部屋、20…空調−熱源機器連携制御装置、21…空調−熱源機器連携制御計画部、221…熱源機器運転制御計画部、222…熱源機器計測データ入力部、223…供給熱量算出部、224…運転台数決定部、225…熱源機器運転指令部、231…空調運転制御計画部、232…空調計測データ入力部、233…基準温度・許容温度決定部、234…空調運転指令部

Claims (30)

  1. 複数の熱源機器を備えた熱供給プラントと複数の空調設備を備えた熱需要家から構成されるエネルギーネットワークの運転制御方法であって、
    前記熱需要家の熱需要実績値に基づいて前記熱需要家の空調設備の空調設定温度を変更して前記熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することを特徴とするエネルギーネットワークの運転制御方法。
  2. 前記空調設定温度を、前記熱供給プラントの熱源機器の消費エネルギーを低減する観点で変更することを特徴とする、請求項1に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  3. 前記熱需要実績値が前記熱源機器の増段を規定する増段閾値以下に設定された増段抑制閾値に達した際に、前記空調設定温度を変更して前記熱源機器の増段を抑制することを特徴とする、請求項1又は2に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  4. 前記熱需要実測値から予測される熱需要予測値に基づいて前記空調設定温度を変更して前記熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  5. 前記熱需要予測値は、現在稼働している熱源機器の、次に起動する熱源機器が起動から定常状態に到達するまでの時間分だけ将来における熱需要であることを特徴とする、請求項4に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  6. 前記熱需要予測値が前記熱源機器の増段を規定する増段閾値に達した際に、その時点で前記熱源機器を増段することを特徴とする、請求項4又は5に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  7. 前記熱需要予測値が前記増段閾値に達し、かつ、気象予測及び/又はその実績データに基づく熱需要予測が増大する傾向のときに、その時点で前記熱源機器を増段することを特徴とする、請求項6に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  8. 前記熱源機器を増段した後、増段した熱源機器が起動から定常状態に到達するまでの時間が経過した際に、前記空調設定温度を変更することを特徴とする、請求項6又は7に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  9. 前記空調設定温度を所定の範囲内で変更することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  10. 前記空調設定温度を予め定められた基準温度と許容温度の間で変更することを特徴とする、請求項9に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  11. 前記空調設定温度を段階的に変更することを特徴とする、請求項10に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  12. 前記空調設定温度を前記基準温度から前記許容温度へ変更して前記熱源機器の増段を抑制するあるいは前記熱源機器の減段を促進することを特徴とする、請求項10に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  13. 前記空調設定温度を快適性指標に基づいて決定することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  14. 前記快適性指標は予測平均温冷感申告であることを特徴とする、請求項13に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  15. 前記熱供給プラント及び/又は前記熱需要家が複数設けられている、請求項1から14のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御方法。
  16. 複数の熱源機器を備えた熱供給プラントと複数の空調設備を備えた熱需要家から構成されるエネルギーネットワークの運転制御装置であって、
    前記熱需要家の熱需要実績値に基づいて前記熱需要家の空調設備の空調設定温度を変更して前記熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することを特徴とするエネルギーネットワークの運転制御装置。
  17. 前記運転制御装置は、前記空調設定温度を、前記熱供給プラントの熱源機器の消費エネルギーを低減する観点で変更することを特徴とする、請求項16に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  18. 前記運転制御装置は、前記熱需要実績値が前記熱源機器の増段を規定する増段閾値以下に設定された増段抑制閾値に達した際に、前記空調設定温度を変更して前記熱源機器の増段を抑制することを特徴とする、請求項16又は17に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  19. 前記運転制御装置は、前記熱需要実測値から予測される熱需要予測値に基づいて前記空調設定温度を変更して前記熱供給プラントの熱源機器の運転台数もしくは各熱源機器の出力を制御することを特徴とする、請求項16から18のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  20. 前記熱需要予測値は、現在稼働している熱源機器の、次に起動する熱源機器が起動から定常状態に到達するまでの時間分だけ将来における熱需要であることを特徴とする、請求項19に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  21. 前記運転制御装置は、前記熱需要予測値が前記熱源機器の増段を規定する増段閾値に達した際に、その時点で前記熱源機器を増段することを特徴とする、請求項19又は20に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  22. 前記運転制御装置は、前記熱需要予測値が前記増段閾値に達し、かつ、気象予測及び/又はその実績データに基づく熱需要予測が増大する傾向のときに、その時点で前記熱源機器を増段することを特徴とする、請求項21に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  23. 前記運転制御装置は、前記熱源機器を増段した後、増段した熱源機器が起動から定常状態に到達するまでの時間が経過した際に、前記空調設定温度を変更することを特徴とする、請求項21又は22に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  24. 前記運転制御装置は、前記空調設定温度を所定の範囲内で変更することを特徴とする、請求項16から23のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  25. 前記運転制御装置は、前記空調設定温度を予め定められた基準温度と許容温度の間で変更することを特徴とする、請求項24に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  26. 前記運転制御装置は、前記空調設定温度を段階的に変更することを特徴とする、請求項25に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  27. 前記運転制御装置は、前記空調設定温度を前記基準温度から前記許容温度へ変更して前記熱源機器の増段を抑制するあるいは前記熱源機器の減段を促進することを特徴とする、請求項25に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  28. 前記運転制御装置は、前記空調設定温度を快適性指標に基づいて決定することを特徴とする、請求項16から27のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  29. 前記快適性指標は予測平均温冷感申告であることを特徴とする、請求項28に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
  30. 前記熱供給プラント及び/又は前記熱需要家が複数設けられている、請求項16から29のいずれか一項に記載のエネルギーネットワークの運転制御装置。
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