JP2016060254A - フライホイール回生システム及びその制御方法 - Google Patents

フライホイール回生システム及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の減速走行開始時にフライホイールクラッチのフライホイール側の回転速度が走行用変速機側の回転速度より高い場合であっても、フライホイールによる回生を可能にする。
【解決手段】フライホイール回生システムは、フライホイール2と、フライホイール2と走行用変速機3との間の動力伝達を断接するフライホイールクラッチCLfwと、エンジン1と走行用変速機3との間の動力伝達を断接するエンジンクラッチCL1とを備え、車両減速時にフライホイールクラッチCLfwを締結して、減速するときの車両100の運動エネルギをフライホイール2で回生する。そして、制御装置8は、エンジンクラッチCL1を解放状態にし、かつ、走行用変速機3を変速させることにより、CVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとを同期させてからフライホイールクラッチCLfwを締結する。
【選択図】図1

Description

本発明はフライホイール回生システム及びその制御方法に関するものである。
特許文献1には、エンジンの出力を車輪に伝達する駆動軸により駆動され、駆動軸の回転を変速して減速エネルギ回収用のフライホイールに伝達する可変速伝達手段を備える構成が記載されている。さらに上記文献には、クラッチを介してフライホイールと結合するフライホイール駆動軸の回転速度を、可変速伝達手段によってフライホイールの回転速度に合致させてから、締結ショックが生じないようにクラッチを締結する制御が記載されている。上記文献に記載の構成及び制御によれば、車両の減速走行開始時にフライホイールの回転速度がフライホイール駆動軸の回転速度より高い場合であっても、フライホイール駆動軸の回転速度を引き上げることによって、車両減速時の運動エネルギをフライホイールに回収することができる。
特開昭61−192963号公報
しかしながら、上記文献の構成は、駆動軸とフライホイールとの間で伝達される回転を変速するためにのみ用いられる可変速伝達手段を備えるので、コストや車載レイアウトの観点からは不利である。
そこで本発明では、可変速伝達手段のような新たな装置を用いることなく、車両の減速走行開始時にフライホイールの回転速度がフライホイール駆動軸の回転速度より高い場合であっても、車両減速時の運動エネルギをフライホイールに回収可能にすることを目的とする。
本発明のある態様によれば、走行用変速機の入力軸側に係合可能なフライホイールと、前記フライホイールと前記走行用変速機との間に設けられ、前記フライホイールと前記走行用変速機との間の動力伝達を断接するフライホイールクラッチと、エンジンと前記走行用変速機の入力軸との間に設けられ、前記エンジンと前記走行用変速機との間の動力伝達を断接するエンジンクラッチと、を備え、車両が減速するときに前記フライホイールクラッチを締結し、減速するときの車両の運動エネルギで前記フライホイールを回転させることでエネルギ回生を行うフライホイール回生システムが提供される。フライホイール回生システムは、前記エンジンクラッチを解放状態にし、かつ、前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側の回転速度が前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側の回転速度に近づくように前記走行用変速機を変速させることにより、前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側と前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側との回転速度差を、前記フライホイールクラッチの締結時に締結ショックが発生しない範囲内まで減少させてから前記フライホイールクラッチを締結する同期制御を実行する制御装置を備える。
上記態様によれば、走行用変速機を変速させることにより、フライホイールクラッチの走行用変速機側の回転速度とフライホイールクラッチのフライホイール側の回転速度を同期させることで、フライホイールによるエネルギ回生を行う。つまり、上記文献のような可変速伝達手段を設けることなく、既存の走行用変速機を用いて同期制御を行うので、コストやレイアウト性に優れる。また、上記文献の制御では、エンジン停止をせずにフライホイールにエネルギを回収するので、エンジンを連れ回すことによるロスが発生するが、上記態様によれば、エネルギ回生時にエンジンを解放するので、上記のロスが発生しない。
図1は、本発明の実施形態に係るフライホイール回生システムを備えた車両の全体構成図である。 図2は、回生開始時の制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。 図3は、回生開始時の制御ルーチンを示すフローチャートの他の一部である。 図4は、ダウンシフト変速速度dIp/dtを説明するための図である。 図5は、回転同期制御を実行した場合のタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るフライホイール回生システムを備えた車両100の全体構成を示している。
車両100は、動力源としてのエンジン1と、回生用のフライホイール2と、エンジン1の出力回転を無段階に変速する走行用変速機としての無段変速機(以下、CVT)3と、CVT3の出力回転を減速する終減速装置4と、差動装置5と、左右の駆動輪6と、油圧回路7と、制御装置としてのコントローラ8とを備えている。
エンジン1とCVT3の入力軸3inとの間には、エンジンクラッチCL1が設けられている。エンジンクラッチCL1は、電動アクチュエータ30を作動することにより締結解放動作するクラッチであり、電気的に締結トルク容量を制御する。なお、供給される油圧によって締結トルク容量を制御可能な油圧式クラッチでもよい。
CVT3と終減速装置4の間には、発進時に締結され、CVT3を介して入力されるエンジン1又はフライホイール2からの回転を終減速装置4に伝達する発進クラッチCL2が設けられている。発進クラッチCL2は、供給される油圧によって締結トルク容量を制御可能な油圧式クラッチである。
CVT3の入力軸3inには図示しないベルト、ギヤ等を介してオイルポンプ10が接続されている。オイルポンプ10は、CVT3の入力軸3inが回転すると油圧を発生させるギヤポンプ式又はベーンポンプ式のオイルポンプである。オイルポンプ10で発生した油圧は油圧回路7へ送られ、油圧回路7からCVT3のプーリ、発進クラッチCL2に供給される。
CVT3の入力軸3inには、さらに、一対の減速ギヤ列11、12及びフライホイールクラッチCLfwを介してフライホイール2が係合可能となっている。フライホイール2は、金属製の円筒体又は円盤であり、回転時の風損を低減するために真空又は減圧された容器内に収容されている。
減速ギヤ列11と減速ギヤ列12との間にはフライホイールクラッチCLfwが設けられている。フライホイールクラッチCLfwは、クラッチアクチュエータ13によって締結状態(締結、半締結、解放)を切り換えることのできる電動クラッチであり、フライホイール2とCVT3の入力軸3inとの間の動力伝達を断接する。クラッチアクチュエータ13に代えて電動オイルポンプを設け、フライホイールクラッチCLfwを、電動オイルポンプで発生した油圧によって締結トルク容量を制御可能な油圧式クラッチとしてもよい。フライホイールクラッチCLfwは、締結トルク容量が制御されることで、締結状態が変更される。
油圧回路7は、後述するコントローラ8からの信号を受けて動作するソレノイド弁等で構成され、CVT3、エンジンクラッチCL1、発進クラッチCL2及びオイルポンプ10と油路を介して接続される。油圧回路7は、オイルポンプ10で発生した油圧を元圧として、CVT3のプーリ及び発進クラッチCL2で必要とされる油圧を生成し、生成した油圧をCVT3のプーリ、エンジンクラッチCL1及び発進クラッチCL2に供給する。
ブレーキ14は、ブレーキペダル15とマスターシリンダ16とが機構的に独立している電子制御式ブレーキである。運転者がブレーキペダル15を踏み込むと、ブレーキアクチュエータ17がマスターシリンダ16のピストンを変位させ、要求減速度(運転者が要求する減速度、以下同じ)に応じた油圧がブレーキ14に供給され、制動力が発生する。なお、図示は省略するが、ブレーキ14は従動輪にも設けられている。
コントローラ8は、CPU、RAM、入出力インターフェース等で構成され、コントローラ8には、エンジン1の回転速度を検出する回転速度センサ21、CVT3の入力軸3inの回転速度Ninを検出する回転速度センサ22、フライホイール2の回転速度Nfwを検出する回転速度センサ23、車速VSPを検出する車速センサ24、アクセルペダル25の開度APOを検出するアクセル開度センサ26、運転者によるブレーキペダル15の踏み込み量を検出するブレーキセンサ27、勾配センサ28等からの信号が入力される。
コントローラ8は、入力される信号に基づき各種演算を行い、CVT3の変速、クラッチCL1、CL2、CLfwの締結状態、ブレーキアクチュエータ17を制御する。特に、運転者がブレーキペダル15を踏み込み、車両100が減速する時は、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwを締結し、駆動輪6から入力される回転でフライホイール2を回転させ、車両100が持つ運動エネルギをフライホイール2の運動エネルギに変換することで、車両100の運動エネルギを回生する。なお、回生を開始する際の制御については、後述する。
回生中、コントローラ8は、要求減速度に応じた制動力(回生ブレーキ)が得られるようフライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量を制御する。フライホイールクラッチCLfwを締結する前で回生ブレーキを発生できない場合や回生ブレーキのみでは要求減速度を実現できない場合は、コントローラ8はブレーキアクチュエータ17を動作させてブレーキ14の制動力を増大させて要求減速度が実現されるようにする。
回生された運動エネルギは、フライホイールクラッチCLfwを解放することによってフライホイール2に保存することができる。そして、フライホイール2に運動エネルギが保存されている状態でフライホイールクラッチCLfwを締結すれば、フライホイール2に保存されている運動エネルギを車両100の発進や加速に利用することができる。以下において、フライホイール2に保存されている運動エネルギを用いて車両100を発進させることをフライホイール発進という。
フライホイール2はフライホイール2自体で、放出する運動エネルギを制御することができないので、フライホイール発進を行う場合には、発進クラッチCL2の締結トルク容量を制御することで、フライホイール2から駆動輪6に伝達されるトルクを制御し、所望される駆動力を駆動輪6で発生させている。
次に、回生を開始する際の制御について説明する。
本実施形態では、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度、つまりフライホイールクラッチCLfwに接続された減速ギヤ列11の回転軸11Aの回転速度を、CVT入力軸回転速度Ninとする。CVT入力軸回転速度Ninは、回転速度センサ22の検出値と、減速ギヤ列11の減速比とから算出可能である。また、フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度、つまりフライホイールクラッチCLfwに接続された減速ギヤ列12の回転軸12Aの回転速度をFW入力軸換算回転速度Nfwinとする。FW入力軸換算回転速度Nfwinは、回転速度センサ23の検出値と、減速ギヤ列12の減速比とから算出可能である。なお、減速ギヤ列11、12を備えない構成の場合には、CVT入力軸回転速度Ninは回転速度センサ22で検出した回転速度、FW入力軸換算回転速度Nfwinは回転速度センサ23で検出した回転速度、とする。
フライホイール2による回生を行う場合には、フライホイール2の回転速度が高いほどフライホイール2に保存される運動エネルギが大きくなるので、フライホイールクラッチCLfwを締結した後は、フライホイール2の回転速度を高めるために、CVT3の変速比をLow側に変更する。
ところで、フライホイール2による回生を開始するためフライホイールクラッチCLfwを締結する際に、FW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Ninより高いと、フライホイールクラッチCLfwを締結することでFW入力軸換算回転速度Nfwinが低下してしまう。つまり、フライホイール2に蓄性されていたエネルギが放出されてしまう。そして、放出されたエネルギがCVT入力軸3inに伝達されて、車両100の減速が妨げられる。
そこで、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwを締結する際のフライホイール2からのエネルギの放出を防止するための制御を実行する。
図2は、コントローラ8が実行する、フライホイール2による回生を開始する際の制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御ルーチンは、車両100が減速状態になったら実行されるものであり、FW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Ninより高い場合には、CVT入力軸回転速度Ninを引き上げることによってFW入力軸換算回転速度Nfwinと同期させてから、フライホイールクラッチCLfwを締結するものである。以下、ステップに沿って説明する。
ステップS100で、コントローラ8は、ブレーキペダルが踏み込まれた状態での減速(ブレーキON減速)か否かを判定する。コントローラ8は、ブレーON減速であると判定した場合にはステップS110の処理を実行し、そうでない場合は本ルーチンを終了する。
ステップS110で、コントローラ8はFW入力軸換算回転速度NfwinとCVT入力軸回転速度Ninとが等しいか否かを判定する。コントローラ8は、等しいと判定した場合はステップS220の処理を実行し、そうでない場合はステップS120の処理を実行する。
ステップS120で、コントローラ8はFW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Ninより高いか否かを判定する。コントローラ8は、FW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Ninより高い場合にはステップS130の処理を実行し、そうでない場合には後述する図3のステップS300の処理を実行する。
ステップS130で、コントローラ8は、現時点での車速Vs0と、ブレーキペダル踏み込み量から定まる減速要求Gとから、所定時間Δt後の車速Vs1を推定する。所定時間Δtは、減速から加速への運転者のマインド変化が生じ得るまで時間とし、例えば2秒程度とする。
ステップS140で、コントローラ8は、所定時間Δt後にCVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinと等しくするための変速比Ip1を式(1)により算出する。
Ip1=Nfwin×2π×3.6×Rt/(Vs1×if×60) ・・・(1)
Rt:タイヤ有効半径、if:ファイナルギヤ比
上記のように変速比Ip1を算出したら、コントローラ8はステップS150で、変速比Ip1が最Low変速比IpLOWより小さく、かつ、ダウンシフト変速速度dIp/Δtがダウンシフト限界変速速度Vmaxより小さい、という条件を満たすか否かを判定する。ここでのダウンシフト変速速度dIp/Δtは、所定時間Δt後にCVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとが同期する場合の変速速度である。
コントローラ8は、上記の条件を満たす場合はステップS160の処理を実行し、満たさない場合は本ルーチンを終了する。すなわち、所定時間Δt後までにCVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinまで引き上げることができない場合、または、所定時間Δt後までにCVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinまで引き上げるために必要な変速速度がダウンシフト限界変速速度Vmaxより大きい場合には、CVT入力軸回転速度Ninの引き上げを行わない。
ステップS160で、コントローラ8は、CVT入力軸回転速度Ninを上昇させる際のダウンシフト変速速度dIp/dtを決定する。具体的には、図4に示すように、dIp/Δtより大きく、かつVmaxより小さいダウンシフト変速比dIp/dtを決定する。
なお、図4は縦軸が変速比、横軸が時間であり、図中の変速比Ip0は現時刻における変速比である。すなわち、ステップS160で決定する変速比dIp/dtは、ダウンシフト限界変速速度Vmaxで変速する場合より遅く、かつ、変速比dIp/Δtで変速する場合より早く、変速比をIp0からIp1に変化させ得る変速速度である。
コントローラ8は、ステップS170でエンジンクラッチCL1を解放し、ステップS180で、CVT3を変速速度dIp/dtでダウンシフトする。エンジンクラッチCL1を解放するのは、エンジン1とCVT3とを切り離すことによってCVT3の負荷を軽減し、ダウンシフトによるCVT入力軸回転速度の上昇を速めるためである。
ステップS190で、コントローラ8は、CVT入力軸回転速度NinがFW入力軸換算回転速度Nfwinより高いか否かを判定し、高い場合にはステップS170の処理に戻り、そうでない場合にはステップS200の処理を実行する。
ステップS200で、コントローラ8は変速速度dIp/dtをゼロにして、フライホイールクラッチCLfwの締結を開始する。
ステップS210で、コントローラ8は、CVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとが等しいか否かを判定し、等しい場合には本ルーチンを終了し、等しくない場合にはステップS200の処理に戻る。これにより、次回のルーチンではステップS110からステップS220へ流れることとなる。
一方、ステップS110の判定でCVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとが等しいと判定された場合に実行するステップS220では、コントローラ8はエンジンクラッチCL1を解放し、フライホイールクラッチCLfwを完全締結する。また、減速要求Gを満足するようにCVT2のダウンシフト変速速度を制御する。なお、本ステップの実行時にエンジンクラッチCL1がすでに解放されていた場合には、解放状態を維持する。
ステップS230で、コントローラ8は、現在の変速比Ipが最Low変速比IpLOWより小さい、またはFW入力軸換算回転速度Nfwinがフライホイール入力軸換算回転速度の最大値Nfwmaxより小さい、という条件を満たすか否かを判定する。コントローラ8は、上記条件を満たす場合には本ルーチンを終了し、満たさない場合はステップS240にてフライホイールクラッチCLfwを解放してから本ルーチンを終了する。これは、上記の条件を満たさない場合にはこれ以上エネルギを回生できないからである。
また、ステップS120の判定でFW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Nin以下であると判定された場合に実行する図3のステップS300では、コントローラ8は、CVT入力軸回転速度NinからFW入力軸換算回転速度Nfwinを差し引いた値が、差回転ΔNmaxより小さいか否かを判定する。ここでの差回転ΔNmaxは、フライホイールクラッチCLfwの発熱限界で定まる差回転である。つまり、本ステップでは、現在の差回転でフライホイールクラッチCLfwを締結すると、フライホイールクラッチCLfwの発熱限界を超えるか否かを判定する。
コントローラ8は、CVT入力軸回転速度NinからFW入力軸換算回転速度Nfwinを差し引いた値が差回転ΔNmaxより小さい場合にはステップS310の処理を実行し、そうでない場合にはステップS320の処理を実行する。
ステップS310で、コントローラ8はエンジンクラッチCL1を解放し、減速要求Gを満足するようにフライホイールクラッチCLfwのトルク容量を制御する。なお、本ステップの実行時にエンジンクラッチCL1がすでに解放されていた場合には、解放状態を維持する。
ステップS320で、コントローラ8は、通常のエンジン減速走行を行なうことを決定して本ルーチンを終了する。
上記のステップS130からS210が、CVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinに同期させるための回転同期制御である。
なお、ステップS120とステップS130との間に、CVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとの差が所定の差回転より大きいか否かを判定するステップを設け、所定の差回転以下の場合にはステップS130の処理を実行し、所定の差回転より大きい場合には本ルーチンを終了するようにしてもよい。所定の差回転は、運転者が加速操作に転ずる可能性がある時間が経過するまでに、CVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinに同期させることができない程度の大きさをとし、実験等により予め設定する。これにより、エネルギ回生につながらない無駄な回転同期制御の実行を防止できる。
図5は、上述した回転同期制御を実行した場合のタイミングチャートである。
一定車速で走行中のタイミングT1でアクセルペダル開度がゼロになると、CVT3の変速比がHigh側へ変更される。エンジンクラッチCL1は締結されたままなので、CVT入力軸回転速度Ninがエンジン回転速度とともに低下する。
そして、タイミングT2でブレーキペダルが踏み込まれると、FW入力軸換算回転速度Nfwinの方がCVT入力軸回転速度Ninよりも高いので、回転同期制御が実行される。つまり、図2のステップS130からステップS160の処理が実行された後、エンジンクラッチCL1が解放され(S170)、CVT3の変速比がLow側へ変更される(S180)。これによりCVT入力軸回転速度Ninが上昇する。
そして、タイミングT3でCVT入力軸回転速度NinがFW入力軸換算回転速度Nfwinを超えたと判定したら、変速速度をゼロにし、フライホイールクラッチCLfwの締結を開始する(S200)。フライホイールクラッチCLfwの締結が開始されてスリップ締結状態になると、CVT入力軸回転速度Ninは低下してFW入力軸換算回転速度Nfwinに近づく。
タイミングT4でCVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとが一致したら、フライホイールクラッチCLfwを完全締結状態にし、CVT3の変速比を、減速要求Gを満足するような変速速度で変化させる(S220)。これにより、タイミングT4より前はブレーキ14のみによる減速であったのに対し、タイミングT4以降は、ブレーキ14とCVT3の変速によるブレーキとの協調による減速となる。
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
本実施形態のフライホイール回生システムでは、コントローラ8が、エンジンクラッチCL1を解放状態にし、かつ、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度(CVT入力軸回転速度Nin)がフライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度(FW入力軸換算回転速度Nfwin)に近づくようにCVT3を変速させる。そして、コントローラ8はCVT入力軸回転速度NinとFW入力軸換算回転速度Nfwinとの差回転を、フライホイールクラッチCLfwの締結時に締結ショックが発生しない範囲内まで減少させてからフライホイールクラッチCLfwを締結する。
このため、本実施形態のフライホイール回生システムは、新たに同期制御専用の可変速伝達手段を設けることなく、既存の走行用のCVT3を用いて、CVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinまで引き上げることができるので、コストや車載レイアウト性の観点から有利である(請求項1による効果)。また、フライホイール2による回生を行う際に、エンジンクラッチCL1を解放してエンジン1を切り離すので、エンジン1の連れ回すことによるロスが生じない(請求項1による効果)。
本実施形態では、FW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Ninより高い場合に、コントローラ8が同期制御を実行する。つまり、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwを締結するとフライホイール2に蓄積したエネルギが放出されて減速の妨げになる状況で、同期制御を実行する。これにより、減速を妨げることなくエネルギ回生を行うことができる(請求項2による効果)。
なお、FW入力軸換算回転速度NfwinがCVT入力軸回転速度Ninよりも低い場合には、減速走行の妨げになるエネルギの放出が生じないので、同期制御を必ずしも実行する必要はなく、フライホイールクラッチCLfwをスリップ締結させてエネルギ回生を開始すればよい。
本実施形態では、コントローラ8は、同期制御を所定の短時間内に完了させるために必要な変速速度が予め設定した限界変速速度以上となる場合には、同期制御の実行を禁止する。これにより、変速速度が過大になることによるCVT3のベルト滑りを防止しつつ、同期制御を実行することができる(請求項3による効果)。
本実施形態では、コントローラ8は、同期制御を所定の短時間に完了させるためには所定の短時間後のCVT3の変速比が最Low変速比より大きくなってしまうときには、同期制御の実行を禁止する。つまり、実現不可能な変速比が要求される同期制御の実行を禁止する。これにより、制御の無駄を省くことができる(請求項4の効果)。
本実施形態では、所定の短時間を、ブレーキペダル踏み込み操作を伴う減速走行の開始タイミングから、アクセルペダル踏み込み操作を伴う加速走行への切り替わりが生じ得るタイミングまでの時間、つまり、運転者の減速から加速へのマインド変化が生じ得るまでの時間とする。これにより、エネルギ回生を行うための準備である同期制御を、マインド変化が生じる前に完了できないと考えられる状況下では、同期制御が禁止されるので、結果としてエネルギ回生につながらない無駄な同期制御を実行することを防止できる(請求項5の効果)。
本実施形態では、コントローラ8は、FW入力軸換算回転速度NfwinとCVT入力軸回転速度Ninとの差が予め設定した値よりも大きい場合には、同期制御の実行を禁止する。これにより、CVT入力軸回転速度NinをFW入力軸換算回転速度Nfwinに同期させるまでに時間を要し、同期が完了するまでに運転者の減速から加速へのマインド変化が生じる状況下での同期制御が禁止されるので、結果としてエネルギ回生につながらない無駄な同期制御を実行することを防止できる(請求項6による効果)。
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
1 エンジン
2 フライホイール
3 無段変速機(CVT)
6 駆動輪
8 コントローラ
CL1 エンジンクラッチ
CLfw フライホイールクラッチ

Claims (7)

  1. 走行用変速機の入力軸側に係合可能なフライホイールと、
    前記フライホイールと前記走行用変速機との間に設けられ、前記フライホイールと前記走行用変速機との間の動力伝達を断接するフライホイールクラッチと、
    エンジンと前記走行用変速機の入力軸との間に設けられ、前記エンジンと前記走行用変速機との間の動力伝達を断接するエンジンクラッチと、
    を備え、
    車両が減速するときに前記フライホイールクラッチを締結し、減速するときの車両の運動エネルギで前記フライホイールを回転させることでエネルギ回生を行うフライホイール回生システムにおいて、
    前記エンジンクラッチを解放状態にし、かつ、前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側の回転速度が前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側の回転速度に近づくように前記走行用変速機を変速させることにより、前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側と前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側との回転速度差を、前記フライホイールクラッチの締結時に締結ショックが発生しない範囲内まで減少させてから前記フライホイールクラッチを締結する同期制御を実行する制御装置を備えることを特徴とするフライホイール回生システム。
  2. 請求項1に記載のフライホイール回生システムにおいて、
    前記制御装置は、前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側の回転速度が前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側の回転速度より高い場合に、前記同期制御を実行することを特徴とするフライホイール回生システム。
  3. 請求項2に記載のフライホイール回生システムにおいて、
    前記制御装置は、前記同期制御を所定の短時間内に完了させるために必要な変速速度が予め設定した限界変速速度以上となる場合には、前記同期制御の実行を禁止することを特徴とするフライホイール回生システム。
  4. 請求項2に記載のフライホイール回生システムにおいて、
    前記制御装置は、前記同期制御を所定の短時間に完了させる場合には、前記所定の短時間後の前記走行用変速機の変速比が前記走行用変速機の最Low変速比より大きくなる場合には、前記同期制御の実行を禁止することを特徴とするフライホイール回生システム。
  5. 請求項3または4に記載にフライホイール回生システムにおいて、
    前記所定の短時間は、ブレーキペダル踏み込み操作を伴う減速走行の開始タイミングから、アクセルペダル踏み込み操作を伴う加速走行への切り替わりが生じ得るタイミングまでの時間であることを特徴とするフライホイール回生システム。
  6. 請求項2に記載のフライホイール回生システムにおいて、
    前記制御装置は、前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側の回転速度と前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側の回転速度との差が予め設定した値よりも大きい場合には、前記同期制御の実行を禁止することを特徴とするフライホイール回生システム。
  7. 走行用変速機の入力軸側に係合可能なフライホイールと、
    前記フライホイールと前記走行用変速機との間に設けられ、前記フライホイールと前記走行用変速機との間の動力伝達を断接するフライホイールクラッチと、
    エンジンと前記走行用変速機の入力軸との間に設けられ、前記エンジンと前記走行用変速機との間の動力伝達を断接するエンジンクラッチと、
    を備え、
    車両が減速するときに前記フライホイールクラッチを締結し、減速するときの車両の運動エネルギで前記フライホイールを回転させることでエネルギ回生を行うフライホイール回生システムを制御するフライホイール回生システムの制御方法において、
    前記エンジンクラッチを解放状態にし、かつ、前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側の回転速度が前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側の回転速度に近づくように前記走行用変速機を変速させることにより、前記フライホイールクラッチの前記走行用変速機側と前記フライホイールクラッチの前記フライホイール側との回転速度差を、前記フライホイールクラッチの締結時に締結ショックが発生しない範囲内まで減少させてから前記フライホイールクラッチを締結することを特徴とするフライホイール回生システムの制御方法。
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