JP2016060123A - チェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法 - Google Patents

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Kazuya Oda
和也 小田
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Abstract

【課題】人手によることなく自動的に切断作業を行うことができるチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法を提供する。
【解決手段】コンクリート構造物Cを切断するためのソーチェーン14を有し、コンクリート構造物Cに対向して設置されるチェーンソー装置10であって、コンクリート構造物Cの表面Sに沿う方向に対してソーチェーン14の移動を案内するための第一ガイド手段16と、コンクリート構造物Cの表面Sに垂直な方向に対してソーチェーン14の移動を案内するための第二ガイド手段18とを備えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば鉄筋コンクリート構造物などを切断するために用いられるチェーンソー装置およびこのチェーンソー装置を用いたコンクリート構造物の解体方法に関するものである。
従来、原子力発電所の廃止措置において建屋のコンクリートの解体を行う場合、切断能力に優れるワイヤーソーやウォールソーを用いた工法が適用されている。これらの工法は、一般的な工事現場の鉄筋コンクリート構造物に対する切断工法としても広く普及しており、例えばビルの改修工事や橋梁の解体工事等にも適用されている。また、これらの工法は切断精度も高く、所定の部位を正確に切断することが可能である。原子力発電所の建屋コンクリートの中には、単に切断を行うだけではなく、放射化レベル別に分ける作業を求められる部位があるため、ワイヤーソーやウォールソーの適用性が高いとされている。
図3に、従来のワイヤーソーを用いたコンクリートの切断状況を示す。この図に示すように、ワイヤーソー切断作業では、切削用ダイヤモンドが固着したワイヤー1を切断対象物に設けた孔2に通して切断対象物3に巻き付け、ワイヤー1を高速回転させることで切断を行うため、事前にコアボーリング作業を行い、切断対象物3に孔2を開けておく必要がある。また、装置の規模が大きいことや、ワイヤー破断時の安全防護対策が必要となるなど、利用にあたっての付帯作業および付帯設備が多くなる。
図4に、従来のウォールソーを用いたコンクリートの切断状況を示す。ウォールソーは、切削用ダイヤモンドが刃先に埋め込まれた円盤状の切刃4を切断対象物5の表面に押し当て、切刃4を高速回転させることで切断を行うものであり、ワイヤーソーに比べると切断性能は劣るが、安全性は高い。しかし、求められる切断深さの数倍の直径を持つ円盤が必要となるため、装置が大掛かりになることや、所定の切断線に合わせて切断を行う際に必ず余分な切断線が生じるといった問題がある。
一方、チェーンソーを用いてコンクリートを切断する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。図5に、従来の一般的なチェーンソーを用いたコンクリートの切断状況を示す。チェーンソー切断工法は、日本での実績はほとんどないが、海外では実績のある工法であり、原子力発電所においても活用された事例がある。チェーンソーは、この図に示すように人力で操作する装置であるため、装置形状がコンパクトであり、かつ、軽量である。また、切断のために行うコアボーリング作業等の準備を行わずに切断を開始でき、必要な箇所のみを切断することもできる。原子力発電所では、作業場所が狭隘な箇所も多く、また、局所的に壁開口を設置する作業が求められることもある。チェーンソー工法を利用することにより、解体の適用範囲を拡大できる可能性がある。
特開2007−253426号公報
ところで、原子力発電所は高レベルに汚染している箇所があり、作業員の被ばく防護の観点から、現地に長時間滞在することは避けなければならない。従来のチェーンソーはコンパクトであり適用範囲は広いと考えられるが、全ての切断作業を人手で行うことは避けるべきである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、人手によることなく自動的に切断作業を行うことができるチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るチェーンソー装置は、コンクリート構造物を切断するためのソーチェーンを有し、前記コンクリート構造物に対向して設置されるチェーンソー装置であって、前記コンクリート構造物の表面に沿う方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第一ガイド手段と、前記コンクリート構造物の表面に垂直な方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第二ガイド手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置は、上述した発明において、前記コンクリート構造物の表面は平坦面であり、第一ガイド手段を、前記コンクリート構造物の表面に沿って一方向に延びるガイドレールを含んで構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置は、上述した発明において、前記ソーチェーンを移動させるための駆動手段をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置は、上述した発明において、原子力施設のコンクリート構造物に対向して設置されることを特徴とする。
また、本発明に係るコンクリート構造物の解体方法は、上述したチェーンソー装置を用いて前記コンクリート構造物を切断して前記コンクリート構造物を解体する方法であって、前記コンクリート構造物の表面に第一ガイド手段を設置するとともに、第二ガイド手段および前記ソーチェーンを前記コンクリート構造物に対向して設置し、その後、前記ソーチェーンの移動を遠隔操作して前記コンクリート構造物を自動的に切断することを特徴とする。
本発明に係るチェーンソー装置によれば、コンクリート構造物を切断するためのソーチェーンを有し、前記コンクリート構造物に対向して設置されるチェーンソー装置であって、前記コンクリート構造物の表面に沿う方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第一ガイド手段と、前記コンクリート構造物の表面に垂直な方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第二ガイド手段とを備えるので、第一ガイド手段をコンクリート構造物の表面に沿う方向のソーチェーンの移動用として、第二ガイド手段をコンクリート構造物に対するソーチェーンの切れ込み用として組み合わせて用いることにより、人手によることなく自動的にコンクリート構造物の切断作業を行うことができるという効果を奏する。また、切断作業の自動化が図られることで、作業員が直接行わなければならない作業はチェーンソー装置をコンクリート構造物に設置する作業のみとなり、ソーチェーンによる切断作業中は、作業員がチェーンソー装置の傍に居る必要はなくなるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置によれば、前記ソーチェーンを移動させるための駆動手段をさらに備えるので、コンクリート構造物に対するソーチェーンの切れ込み動作を例えばモーターなどの機械的動力で行うことにより、人力よりも強い力で切れ込むことが可能となる。したがって、本発明によれば、切断性能をも向上させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置によれば、前記コンクリート構造物の表面は平坦面であり、第一ガイド手段を、前記コンクリート構造物の表面に沿って一方向に延びるガイドレールを含んで構成したので、ソーチェーンはコンクリート構造物の平坦面に設けた一方向のガイドレールに沿って移動可能となり、このガイドレールの方向に沿ってコンクリート構造物を自動的に切断することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置によれば、原子力施設のコンクリート構造物に対向して設置されるので、ソーチェーンによる切断作業中は、作業員がチェーンソー装置の傍に居る必要はないことから、原子力施設のコンクリート構造物の放射線環境によって作業員が被ばくする事態を回避することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係るコンクリート構造物の解体方法によれば、上述したチェーンソー装置を用いて前記コンクリート構造物を切断して前記コンクリート構造物を解体する方法であって、前記コンクリート構造物の表面に第一ガイド手段を設置するとともに、第二ガイド手段および前記ソーチェーンを前記コンクリート構造物に対向して設置し、その後、前記ソーチェーンの移動を遠隔操作して前記コンクリート構造物を自動的に切断するので、遠隔操作にて人手によることなく自動的にコンクリート構造物の切断作業を行うことができるという効果を奏する。また、切断作業の自動化が図られることで、作業員が直接行わなければならない作業はチェーンソー装置をコンクリート構造物に設置する作業のみとなり、ソーチェーンによる切断作業中は、作業員がチェーンソー装置の傍に居なくて済むという効果を奏する。
図1は、本発明に係るチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法の実施の形態を示す正面図である。 図2は、本発明に係るチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法の実施の形態を示す側面図であり、図1のA−A線に沿った図である。 図3は、従来のワイヤーソーを用いたコンクリートの切断状況の一例を示す概略図である。 図4は、従来のウォールソーを用いたコンクリートの切断状況の一例を示す概略図である。 図5は、従来のチェーンソーを用いたコンクリートの切断状況の一例を示す概略図である。
以下に、本発明に係るチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[チェーンソー装置]
まず、本発明に係るチェーンソー装置の実施の形態について説明する。
図1および図2に示すように、本発明に係るチェーンソー装置10は、平坦な表面Sを有する水平板状のコンクリート構造物Cに対向して設置されるチェーンソー装置であって、装置本体12と、コンクリート構造物Cを切断するためのソーチェーン14と、第一ガイド手段としての走行用ガイドレール16と、第二ガイド手段としての昇降用ガイドレール18とを備える。
装置本体12は、ソーチェーン14を回転駆動させるための油圧式の駆動用モーター20と、図示しないスプロケットと、油圧ホース接続カプラ22とを備えている。油圧ホース接続カプラ22には、図示しない油圧ホースが接続してあり、この油圧ホースを介して外部から油圧ホース接続カプラ22に油が供給されるようになっている。油圧ホース接続カプラ22を介した駆動用モーター20への油の供給量は、油圧ユニット制御装置40からの制御によって調整できるようにしてある。
スプロケットは、装置本体12の内部に設けられており、装置本体12に水平軸(図中、左右方向に延びる軸)の周りに回転可能に支持されている。このスプロケットは、駆動用モーター20に接続されており、油圧ホース接続カプラ22を介した油の供給による駆動用モーター20の回転と同時に回転駆動される。
ソーチェーン14は、コンクリート構造物Cを切断するための切刃を有するチェーンであり、上下に長い盤状のガイドバー24と、ガイドバー24の上方で装置本体12に水平軸周りに回転可能に取り付けられた上記のスプロケットの両者を取り囲むように架け渡されている。ここで、ガイドバー24と上記のスプロケットとは、略同一平面内において隣接配置されている。
油圧ユニット制御装置40からの制御により油圧ホース接続カプラ22に油が供給されると、駆動用モーター20が回転を開始する。駆動用モーター20が回転することにより、上記のスプロケットが装置本体12に対して回転する。これにより、ソーチェーン14が、スプロケットとガイドバー24の周囲に沿って回転する。回転するソーチェーン14を押し当てることによって、コンクリート構造物Cを切断することができる。
走行用ガイドレール16は、コンクリート構造物Cの表面Sに沿う方向に対してソーチェーン14の移動を案内するためのものであり、コンクリート構造物Cの表面S上を一方向に延びるように直線状に設置されている。走行用ガイドレール16の上には装置本体12と接続した基台26が載せられている。
基台26の下面には、走行用ガイドレール16に対応した凹溝28が形成されており、この凹溝28にはブレーキ機構を搭載した複数の車輪30が取り付けられている。この車輪30は、基台26上に取り付けられた走行用モーター32の出力軸に対して図示しないプーリー、タイミングベルト、ギヤなどの動力伝達機構を介して機械的に連結されており、走行用モーター32の回転駆動によって回転するようになっている。基台26が、この車輪30を介して走行用ガイドレール16の上を走行することにより、コンクリート構造物Cに対するソーチェーン14の平面的な位置(本実施例では左右方向の位置)を変更することが可能である。ここで、車輪のブレーキ機構が作動しない状態では、基台26は走行用ガイドレール16に沿って移動可能であるが、ブレーキ機構が作動した状態では、基台26は車輪を介して走行用ガイドレール16に移動不能に固定される。また、走行用モーター32は、走行用モーター制御装置44から制御信号が送られるように構成されている。
なお、走行用ガイドレール16はコンクリート構造物Cの表面Sに対してボルト等を介して固定してもよいし、その自重によりコンクリート構造物Cの表面Sからずれ動かないように構成してもよい。また、基台26には、基台26を走行用ガイドレール16に対して相対的に確実に固定するためのストッパーを設けてもよい。ストッパーによって基台26を所望の位置で動かないように走行用ガイドレール16に確実に固定することで、ソーチェーン14による切断作業をより安定的に実施することができる。
昇降用ガイドレール18は、コンクリート構造物Cの表面Sに垂直な方向に対してソーチェーン14の移動を案内するためのものであり、基台26から鉛直上方に延設した角柱状の支柱34によって構成されている。支柱34の外周には装置本体12が支柱34に沿って上下移動自在に取り付けられている。
装置本体12の後面には、昇降用ガイドレール18の支柱34に対応した図示しない凹溝が形成されており、この凹溝にはブレーキ機構を搭載した複数の車輪(不図示)が取り付けられている。この車輪は、上記の凹溝の支柱34の左右側面に対向する位置に、支柱34を左右側方から挟み込むように配置される。この車輪は、装置本体12に取り付けられた昇降用モーター36(駆動手段)の出力軸に対して図示しないプーリー、タイミングベルト、ギヤなどの動力伝達機構を介して機械的に連結されており、昇降用モーター36の回転駆動によって回転するようになっている。装置本体12が、この車輪を介して昇降用ガイドレール18の支柱34に沿って上下に昇降することにより、コンクリート構造物Cに対するソーチェーン14の上下方向位置を変更することが可能である。ここで、車輪のブレーキ機構が作動しない状態では、装置本体12は支柱34に沿って上下移動可能であるが、ブレーキ機構が作動した状態では、装置本体12は車輪を介して支柱34に上下移動不能に固定される。また、昇降用モーター36は、昇降用モーター制御装置42から制御信号が送られるように構成されている。
なお、装置本体12には、装置本体12を昇降用ガイドレール18を構成する支柱34に対して相対的に確実に固定するためのストッパーを設けてもよい。
また、装置本体12には、給水用ホース38が取り付けられており、この給水用ホース38を介してソーチェーン14の周りに水を供給することで、コンクリート切断時の発塵を防止できるようになっている。
昇降用モーター制御装置42、走行用モーター制御装置44は、装置本体12の昇降用モーター36、基台26の走行用モーター32と無線通信回線または有線通信回線により通信可能にそれぞれ接続されており、インバーター周波数を可変制御することで各モーターの回転動作を制御するものである。
油圧ユニット制御装置40、昇降用モーター制御装置42、走行用モーター制御装置44は、チェーンソー装置10から離れた位置に設けられる。これにより、チェーンソー装置10は、油圧ユニット制御装置40、走行用モーター制御装置44、昇降用モーター制御装置42を介して遠隔からの操作が可能となっている。
上記構成の動作および作用について説明する。
走行用モーター制御装置44からの制御信号によって走行用モーター32に走行動作を開始する走行オン操作信号が入力すると、走行用モーター32が回転を開始する。走行用モーター32が回転することにより、基台26が走行用ガイドレール16上を走行する。これにより、基台26、支柱34、装置本体12およびソーチェーン14が一体となってコンクリート構造物C上を左右方向に移動する。走行用モーター32に走行動作を終了する走行オフ操作信号が入力されると、走行用モーター32は回転を停止し、基台26等はコンクリート構造物C上の所定位置に停止する。
続いて、昇降用モーター制御装置42からの制御信号によって昇降用モーター36に昇降動作を開始する昇降オン操作信号が入力すると、昇降用モーター36は回転を開始する。昇降用モーター36が回転することにより、装置本体12が昇降用ガイドレール18の支柱34に沿って昇降する。これにより、装置本体12およびソーチェーン14が一体となってコンクリート構造物Cの表面Sに対して上下方向に移動する。昇降用モーター36に昇降動作を終了する昇降オフ操作信号が入力されると、昇降用モーター36は回転を停止し、装置本体12およびソーチェーン14はコンクリート構造物Cの表面Sから所定距離だけ離れた位置に停止する。ここで、ソーチェーン14の下端が表面Sに接する位置に停止すれば、後続する切断作業にスムーズに移行できる。
次に、油圧ユニット制御装置40からの制御によって、ソーチェーン14の駆動用モーター20が回転を開始する。駆動用モーター20が回転することにより、ソーチェーン14が、ガイドバー24の周囲に沿って回転する。回転するソーチェーン14を表面Sに押し当てることによって、コンクリート構造物Cを人手によることなく自動的に切断することができる。
ここで、昇降用モーター制御装置42からの制御信号により、切断の進捗に応じて昇降用モーター36を回転させ、ソーチェーン14を下降させれば、表面Sからの切断深さを増大させることができる。さらに、切断の進捗に応じて走行用モーター制御装置44からの制御信号により走行用モーター32を回転させ、ソーチェーン14を左右いずれかの方向に走行移動させれば、コンクリート構造物Cを走行用ガイドレール16に平行な方向に切断することができる。
このように、本発明に係るチェーンソー装置10によれば、第一ガイド手段の走行用ガイドレール16をコンクリート構造物Cの表面Sに沿う方向のソーチェーン14の移動用として、第二ガイド手段の昇降用ガイドレール18をコンクリート構造物Cに対するソーチェーン14の切れ込み用として組み合わせて用いることにより、人手によることなく自動的にコンクリート構造物Cの切断作業を行うことができる。また、切断作業の自動化が図られることで、作業員が直接行わなければならない作業はチェーンソー装置10をコンクリート構造物Cに設置する作業のみとなり、作業員が直接行う作業が低減する。このため、ソーチェーン14による切断作業中は、作業員がチェーンソー装置10の傍に居る必要はなくなる。
また、コンクリート構造物Cに対するソーチェーン14の切れ込み動作を昇降用モーター36のような機械的動力で行うことにより、人力よりも強い力で切れ込むことが可能となる。したがって、本発明によれば、切断性能をも向上させることができる。
[コンクリート構造物の解体方法]
次に、本発明に係るコンクリート構造物の解体方法の実施の形態について説明する。
本発明に係るコンクリート構造物の解体方法は、上述したチェーンソー装置10を用いてコンクリート構造物Cを切断してコンクリート構造物Cを解体する方法であって、次の手順により行われる。
まず、切断予定箇所のコンクリート構造物Cの表面Sに走行用ガイドレール16(第一ガイド手段)を設置するとともに、昇降用ガイドレール18としての支柱34(第二ガイド手段)、装置本体12およびソーチェーン14をコンクリート構造物Cに対向して設置する。この設置作業は、作業員の手作業により行う。
この設置作業が済んだ後は、作業員は、切断予定箇所のコンクリート構造物Cから退避する。その後、上述したように、上記の油圧ユニット制御装置40、昇降用モーター制御装置42、走行用モーター制御装置44によりソーチェーン14の左右方向および上下方向の移動を遠隔操作してコンクリート構造物Cを自動的に切断する。
このように、本発明に係るコンクリート構造物の解体方法によれば、遠隔操作にて人手によることなく自動的にコンクリート構造物Cの切断作業を行うことができるという効果を奏する。また、切断作業の自動化が図られることで、作業員が直接行わなければならない作業はチェーンソー装置10をコンクリート構造物Cに設置する作業のみとなり、ソーチェーン14による切断作業中は、作業員がチェーンソー装置10の傍に居なくて済むという効果を奏する。
特に、本発明に係るチェーンソー装置10を原子力発電所などの原子力施設のコンクリート構造物Cの解体に用いれば、ソーチェーン14による切断作業中は、作業員がチェーンソー装置10の傍に居る必要はないことから、コンクリート構造物Cの放射線環境によって作業員が被ばくする事態を回避することが可能となる。
なお、上記の実施の形態では、本発明に係るチェーンソー装置がコンクリート構造物に適用される場合について説明したが、鉄筋がコンクリート内部に配置された鉄筋コンクリート構造物に対しても同様に適用可能であり、このようにしても上記と同様な作用効果を奏する。
また、上記の実施の形態では、本発明に係るチェーンソー装置が水平板状のコンクリート構造物に適用される場合を例にとり説明したが、本発明は板状に限るものではなく、例えば、水平状、鉛直状、傾斜した斜面状などの所定方向に平坦な表面を有するコンクリート構造物に対しても適用可能であり、このようにしても上記と同様な作用効果を奏する。
また、上記の実施の形態では、本発明に係るチェーンソー装置が平坦な表面を有するコンクリート構造物に適用される場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、表面が曲面状に湾曲したコンクリート構造物に対しても走行用ガイドレールを含めたチェーンソー装置を設置できるものであれば適用可能であり、このようにしても上記と同様な作用効果を奏する。
以上説明したように、本発明に係るチェーンソー装置によれば、コンクリート構造物を切断するためのソーチェーンを有し、前記コンクリート構造物に対向して設置されるチェーンソー装置であって、前記コンクリート構造物の表面に沿う方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第一ガイド手段と、前記コンクリート構造物の表面に垂直な方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第二ガイド手段とを備えるので、第一ガイド手段をコンクリート構造物の表面に沿う方向のソーチェーンの移動用として、第二ガイド手段をコンクリート構造物に対するソーチェーンの切れ込み用として組み合わせて用いることにより、人手によることなく自動的にコンクリート構造物の切断作業を行うことができる。また、切断作業の自動化が図られることで、作業員が直接行わなければならない作業はチェーンソー装置をコンクリート構造物に設置する作業のみとなり、ソーチェーンによる切断作業中は、作業員がチェーンソー装置の傍に居る必要はなくなる。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置によれば、前記ソーチェーンを移動させるための駆動手段をさらに備えるので、コンクリート構造物に対するソーチェーンの切れ込み動作を例えばモーターなどの機械的動力で行うことにより、人力よりも強い力で切れ込むことが可能となる。したがって、本発明によれば、切断性能をも向上させることができる。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置によれば、前記コンクリート構造物の表面は平坦面であり、第一ガイド手段を、前記コンクリート構造物の表面に沿って一方向に延びるガイドレールを含んで構成したので、ソーチェーンはコンクリート構造物の平坦面に設けた一方向のガイドレールに沿って移動可能となり、このガイドレールの方向に沿ってコンクリート構造物を自動的に切断することができる。
また、本発明に係る他のチェーンソー装置によれば、原子力施設のコンクリート構造物に対向して設置されるので、ソーチェーンによる切断作業中は、作業員がチェーンソー装置の傍に居る必要はないことから、原子力施設のコンクリート構造物の放射線環境によって作業員が被ばくする事態を回避することが可能となる。
また、本発明に係るコンクリート構造物の解体方法によれば、上述したチェーンソー装置を用いて前記コンクリート構造物を切断して前記コンクリート構造物を解体する方法であって、前記コンクリート構造物の表面に第一ガイド手段を設置するとともに、第二ガイド手段および前記ソーチェーンを前記コンクリート構造物に対向して設置し、その後、前記ソーチェーンの移動を遠隔操作して前記コンクリート構造物を自動的に切断するので、遠隔操作にて人手によることなく自動的にコンクリート構造物の切断作業を行うことができる。また、切断作業の自動化が図られることで、作業員が直接行わなければならない作業はチェーンソー装置をコンクリート構造物に設置する作業のみとなり、ソーチェーンによる切断作業中は、作業員がチェーンソー装置の傍に居なくて済む。
以上のように、本発明に係るチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法は、例えば鉄筋コンクリート構造物などを切断するために用いられるチェーンソー装置およびコンクリート構造物の解体方法に有用であり、特に、人手によることなく自動的に切断作業を行うのに適している。
10 チェーンソー装置
12 装置本体
14 ソーチェーン
16 走行用ガイドレール(第一ガイド手段)
18 昇降用ガイドレール(第二ガイド手段)
20 駆動用モーター
22 油圧ホース接続カプラ
24 ガイドバー
26 基台
28 凹溝
30 車輪
32 走行用モーター
34 支柱
36 昇降用モーター(駆動手段)
38 給水用ホース
40 油圧ユニット制御装置
42 昇降用モーター制御装置
44 走行用モーター制御装置
S 表面
C コンクリート構造物

Claims (5)

  1. コンクリート構造物を切断するためのソーチェーンを有し、前記コンクリート構造物に対向して設置されるチェーンソー装置であって、
    前記コンクリート構造物の表面に沿う方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第一ガイド手段と、
    前記コンクリート構造物の表面に垂直な方向に対して前記ソーチェーンの移動を案内するための第二ガイド手段とを備えることを特徴とするチェーンソー装置。
  2. 前記ソーチェーンを移動させるための駆動手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のチェーンソー装置。
  3. 前記コンクリート構造物の表面は平坦面であり、
    第一ガイド手段を、前記コンクリート構造物の表面に沿って一方向に延びるガイドレールを含んで構成したことを特徴とする請求項1または2に記載のチェーンソー装置。
  4. 原子力施設のコンクリート構造物に対向して設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のチェーンソー装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載のチェーンソー装置を用いて前記コンクリート構造物を切断して前記コンクリート構造物を解体する方法であって、
    前記コンクリート構造物の表面に第一ガイド手段を設置するとともに、第二ガイド手段および前記ソーチェーンを前記コンクリート構造物に対向して設置し、その後、前記ソーチェーンの移動を遠隔操作して前記コンクリート構造物を自動的に切断することを特徴とするコンクリート構造物の解体方法。
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