JP2016059153A - 回転電機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1のロータと第2のロータを備える回転電機に要求する特性を満たすことができる回転電機の制御装置を提供する。
【解決手段】車両1の走行時には、車両ECU7は現在の車両1の走行状況においてダブルロータモータ3に最も要求されている性能と、βA,βB,βC,βDの各点における電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせを比較して、βA,βB,βC,βDのうち最適な点を選択する。例えば、βAの電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでダブルロータモータ3を運転するように、車両ECU7が制御装置4に指示を出す。制御装置4は、βAの電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでインナーロータ8及びアウターロータ9の電流進角制御を行う。
【選択図】図9
【解決手段】車両1の走行時には、車両ECU7は現在の車両1の走行状況においてダブルロータモータ3に最も要求されている性能と、βA,βB,βC,βDの各点における電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせを比較して、βA,βB,βC,βDのうち最適な点を選択する。例えば、βAの電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでダブルロータモータ3を運転するように、車両ECU7が制御装置4に指示を出す。制御装置4は、βAの電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでインナーロータ8及びアウターロータ9の電流進角制御を行う。
【選択図】図9
Description
この発明は、回転電機の制御装置に係り、特に第1のロータと第2のロータを備える回転電機を制御する回転電機の制御装置に関する。
近年、車両の走行用の動力を提供するために、エンジンと回転電機であるモータとの両方を備えるハイブリッド自動車(HV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両が普及してきている。これらのHVやPHVにおいて、第1のロータと第2のロータを備えるダブルロータモータを動力源として用いることが知られている。
特許文献1には、第1のロータであるインナーロータと第2のロータでアウターロータを備えるダブルロータモータを制御するための制御装置が記載されている。この制御装置においては、ダブルロータモータの界磁弱め制御が必要な領域(非直交領域)では、モータの運転効率が最大となるよう要求されたトルク値T及び回転数Nmに応じてロータ位相差が調整される。
しかしながら、ダブルロータモータでは、ある電流でモータを駆動するとき、ある要求トルク値を満たす電流進角は最大4つ存在する。そして、アウターロータの回転数を高くしたい場合はアウターロータの逆起電圧が小さい電流進角を選ぶことや、インナーロータの効率を高くしたい場合はインナーロータの鉄損が小さい電流進角を選ぶこと等、ダブルロータモータに要求する特性によって最大4つの電流進角の中から最適な電流進角を選択してダブルロータモータを制御する必要がある。特許文献1に記載の発明では、これらの要求する特性に応じて電流進角を選択して電流進角制御をする方法が示されていないという問題点があった。
この発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、第1のロータと第2のロータを備える回転電機に要求する特性を満たすことができる、回転電機の制御装置を提供することを目的とする。
この発明に係る回転電機の制御装置は、第1のロータと、第2のロータとを備える回転電機の制御装置において、回転電機の運転時に第1のロータと第2のロータとが同時に各々の任意のトルクの要求値を満たすことのできる第1のロータの電流進角と第2のロータの電流進角とからなる四組以下の電流進角の組み合わせのうち一組を選択し、前記選択した電流進角の組み合わせは、前記回転電機の運転時に要求されている前記回転電機の性能を発揮する組み合わせであり、前記選択した電流進角の組み合わせで前記回転電機を運転する。
回転電機の運転時に要求されている回転電機の性能が、第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の力行運転時の出力を大きくすること又は第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の回生運転時の出力を大きくすることである場合に、電流進角の組み合わせのうち第1のロータの又は第2のロータのいずれか一方の回転数が最も大きくなる電流進角の組み合わせを選択してもよい。
回転電機の運転時に要求されている回転電機の性能が、第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の力行運転時の効率を大きくすること又は第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の回生運転時の効率を大きくすることである場合か、或いは第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の温度があらかじめ定めた閾値以上である場合に、電流進角の組み合わせのうち第1のロータ又は第2のロータのいずれか一方の鉄損が最も小さくなる電流進角の組み合わせを選択してもよい。
回転電機の運転時に要求されている回転電機の性能が、第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の力行運転時の出力を大きくすること又は第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の回生運転時の出力を大きくすることである場合に、電流進角の組み合わせのうち第1のロータの又は第2のロータのいずれか一方の回転数が最も大きくなる電流進角の組み合わせを選択してもよい。
回転電機の運転時に要求されている回転電機の性能が、第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の力行運転時の効率を大きくすること又は第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の回生運転時の効率を大きくすることである場合か、或いは第1のロータ若しくは第2のロータのいずれか一方の温度があらかじめ定めた閾値以上である場合に、電流進角の組み合わせのうち第1のロータ又は第2のロータのいずれか一方の鉄損が最も小さくなる電流進角の組み合わせを選択してもよい。
この発明によれば、第1のロータと、第2のロータとを備える回転電機の制御装置において、回転電機の運転時に第1のロータと第2のロータとが同時に各々の任意のトルクの要求値を満たすことのできる第1のロータの電流進角と第2のロータの電流進角とからなる四組以下の電流進角の組み合わせのうち一組を選択し、前記選択した電流進角の組み合わせは、前記回転電機の運転時に要求されている前記回転電機の性能を発揮する組み合わせであり、前記選択した電流進角の組み合わせで前記回転電機を運転するので、回転電機に要求する特性を満たすことができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
この発明の実施の形態に係る回転電機の制御装置が設けられた車両を図1に示す。車両1はPHVであり、エンジン2と回転電機であるダブルロータモータ3とダブルロータモータ3を制御するための制御装置4とを備えている。エンジン2とダブルロータモータ3とは車両1の動力であり、動力伝達部5によって互いに接続されている。ダブルロータモータ3と制御装置4とは電気的に接続されている。さらに車両1は、二次電池6と車両ECU7とを備えている。二次電池6は、制御装置4と車両ECU7とに電気的に接続されており、これらに電力を供給する。車両ECU7は、エンジン2とダブルロータモータ3と制御装置4と二次電池6とに電気的に接続されており、これらの動作を制御する。
この発明の実施の形態に係る回転電機の制御装置が設けられた車両を図1に示す。車両1はPHVであり、エンジン2と回転電機であるダブルロータモータ3とダブルロータモータ3を制御するための制御装置4とを備えている。エンジン2とダブルロータモータ3とは車両1の動力であり、動力伝達部5によって互いに接続されている。ダブルロータモータ3と制御装置4とは電気的に接続されている。さらに車両1は、二次電池6と車両ECU7とを備えている。二次電池6は、制御装置4と車両ECU7とに電気的に接続されており、これらに電力を供給する。車両ECU7は、エンジン2とダブルロータモータ3と制御装置4と二次電池6とに電気的に接続されており、これらの動作を制御する。
ダブルロータモータ3は、図2に示すように、第1のロータであるインナーロータ8と、第2のロータであるアウターロータ9と、ステータ10をと備えている。インナーロータ8と、ステータ10には、図示しない巻線コイルが設けられ、アウターロータ9には複数の永久磁石11が設けられている。インナーロータ8は、図示しない回転軸を介してエンジン2(図1参照)のクランクシャフトに接続されている。アウターロータ9は、車両1(図1参照)の図示しない車軸の駆動部に接続されている。ダブルロータモータ3は三相交流同期モータであり、制御装置4により、インナーロータ8及びステータ10のそれぞれの巻線コイルに印加される交流電流が制御される。インナーロータ8の巻線コイルの電流及びアウターロータ9の永久磁石11の磁界の相互作用と、アウターロータ9の永久磁石11の磁界及びステータ10の巻線コイルの電流の相互作用とにより、インナーロータ8と、アウターロータ9とは、互いの磁界が干渉しながら回転する。
次に、この発明の実施の形態に係る回転電機の制御装置の動作を説明する。
一般的に三相交流モータの制御を行う場合は、公知技術の通り、三相交流モータに印加する三相交流電流のU相、V相、W相の各相電流を、UVW三相座標系からα軸、β軸のαβ固定座標系に座標変換(クラーク変換)し、さらにαβ固定座標系をd軸、q軸のdq軸回転座標系に座標変換(パーク変換)することで、ベクトル制御による電流の制御が行われる。この時、dq軸回転座標系における電流ベクトルとq軸とのなす角度を電流進角と呼ぶ。
一般的に三相交流モータの制御を行う場合は、公知技術の通り、三相交流モータに印加する三相交流電流のU相、V相、W相の各相電流を、UVW三相座標系からα軸、β軸のαβ固定座標系に座標変換(クラーク変換)し、さらにαβ固定座標系をd軸、q軸のdq軸回転座標系に座標変換(パーク変換)することで、ベクトル制御による電流の制御が行われる。この時、dq軸回転座標系における電流ベクトルとq軸とのなす角度を電流進角と呼ぶ。
例えば、第1のロータのみを有する一般的なシングルロータモータでは、ある電流でシングルロータモータを運転する場合に、シングルロータモータのトルクは電流進角βによって変化し、電流進角βに対して単調減少するか又は一つの極大値を持つ。したがって、図3に示すように、このシングルロータモータの運転時にトルク要求値を発揮してトルク要求値を満たすことができる電流進角βは、0°≦β≦90°の範囲でβ1とβ2との最大2つ存在する。よって、β1とβ2とのどちらの電流進角βでシングルロータモータを制御するかを選択する必要がある。その場合は、シングルロータモータに要求される性能に応じて電流進角βを選択する。例えば、シングルロータモータをなるべく高回転まで回したい場合は、図4に示すように、このシングルロータモータではβ2の方がシングルロータモータの逆起電圧が小さくなるので、高回転までシングルロータモータを回すことができる。そのため、この場合はβ2を選択し、電流進角βがβ2となるようにベクトル制御を行い電流進角βを制御する電流進角制御を行う。
次に、ダブルロータモータ3の電流進角制御を行う場合を考える。ある一定の大きさのアウターロータ9への電流でダブルロータモータ3を運転する場合、インナーロータ8とアウターロータ9の磁束が互いに干渉するために、図5に示すように、アウターロータ9のトルク特性がインナーロータ8の電流進角βinによって変化する。この例では、アウターロータ9の電流進角βoutに対するアウターロータ9のトルクToutの曲線が、0°≦βout≦90°の範囲で一つの極大値を持っている。そして、インナーロータ8の電流進角βinがβin=10°の場合と、βin=20°の場合と、βin=30°の場合と、βin=40°の場合とでは、電流進角βinが大きくなるに従い、同じ電流進角βoutに対するアウターロータ9のトルクToutは大きくなる。そして、車両1が走行する時のアウターロータ9のトルクの要求値をTout1とすると、Tout1を満たすことのできる電流進角βinと電流進角βoutとの関係は、βin=20°の時はβout=20°及びβout=30°であり、βin=30°の時はβout=5°及びβout=45°である。
同様に、ある一定の大きさのインナーロータ8への電流でダブルロータモータ3を運転する場合、図6に示すように、インナーロータ8のトルク特性がアウターロータ9の電流進角によって変化する。この例では、βinに対するインナーロータ8のトルクTinの曲線が、0°≦βin≦90°の範囲で一つの極大値を持っている。そして、電流進角βoutがβout=10°の場合と、βout=20°の場合と、βout=30°の場合と、βout=40°の場合とでは、電流進角βoutが大きくなるに従い、同じ電流進角βinに対するトルクTinは大きくなる。そして、車両1が走行する時のインナーロータ8のトルクの要求値をTin1とすると、Tin1を満たすことのできる電流進角βinと電流進角βoutとの関係は、βout=20°の時はβin=20°及びβin=30°であり、βout=30°の時はβin=5°及びβin=45°である。
したがって、インナーロータ8がTin1を満たすためにはインナーロータ8の電流進角βinとアウターロータ9の電流進角βoutとをそれぞれ制御する必要があるし、アウターロータ9が電流進角Toutを満たすためにも同様にインナーロータ8の電流進角βinとアウターロータ9のβoutとをそれぞれ制御する必要がある。
ここで、Tout1を満たすことができる0°≦βin≦90°の範囲での電流進角βinと0°≦βout≦90°の範囲での電流進角βoutとの関係は、図5に示すTout1と電流進角βinと電流進角βoutとの値から、電流進角βinを横軸に、電流進角βoutを縦軸にとって示すと、図7に示すように横向きのV字型の線で表される。また、Tin1を満たすことができる電流進角βinと電流進角βoutとの関係は、図6のTin1と電流進角βinと電流進角βoutとの値から、図8に示すように、縦向きのV字型の線で表される。そして、アウターロータ9とインナーロータ8とが同時にTout1とTin1とを満たすことができる電流進角βinと電流進角βoutとの電流進角の組み合わせは、図9に示すように、図7の横向きのV字型の線と図8の縦向きのV字型の線との交点であるβA,βB,βC,βDの四つの点として求めることができる。これらのβA,βB,βC,βDは、この順番が電流進角βinの大きい順である。また、βA,βD,βC,βDの順番が電流進角βoutの大きい順である。この、βA,βB,βC,βDの四つの点と各点における電流進角βinと電流進角βoutとをあらかじめ求めておき、車両ECU7に記憶させておく。なお、ここではアウターロータ9のトルクToutがTout1を満たすことのできる電流進角βinと電流進角βoutとの関係を示す横向きのV字型の線と、インナーロータ8のトルクTinがTin1を満たすことのできる電流進角βinと電流進角βoutとの関係を示す縦向きのV字型の線との交点は四つ存在したが、交点は最大で四つ存在するのであり、ダブルロータモータ3の特性とTout1とTin1とによっては、三つ以下の交点が存在する場合がある。つまり、電流進角βinと電流進角βoutとの電流進角の組み合わせは常に四組以下である。
βA,βB,βC,βDでは、インナーロータ8がTin1を満たし、アウターロータ9がTout1を満たすことは共通しているが、電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせにより、インナーロータ8とアウターロータ9とが発揮する性能が異なる。例えば、アウターロータ9の回転数はアウターロータ9で発生する逆起電圧に依存し、アウターロータ9で発生する逆起電圧は電流進角βoutに依存する。また、例えば、インナーロータ8の効率はインナーロータ8の鉄損に依存し、インナーロータ8の鉄損は電流進角βinに依存する。したがって、βA,βB,βC,βDのそれぞれにおいて、インナーロータ8の電流進角βinとアウターロータ9の電流進角βoutとに依存する性能が異なる。
ところで、ダブルロータモータ3は車両1の走行状況によって、力行運転時及び回生運転時に要求される性能が変化する。ゆえに、ダブルロータモータ3を運転する場合はダブルロータモータ3に要求される性能に応じて、βA,βB,βC,βDの各点における電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせの中から一つを選択する必要がある。
そこで、あらかじめ車両1の走行状況を例えば発進時、加速時、巡航時等に分類し、各分類毎のダブルロータモータ3に最も要求される電流進角に依存する性能を車両ECU7に記憶しておく。そして、車両1の走行時には、車両ECU7は現在の車両1の走行状況においてダブルロータモータ3に最も要求されている性能と、βA,βB,βC,βDの各点における電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせを比較して、βA,βB,βC,βDのうち最適な点を選択する。例えば、力行運転時の出力及び回生運転時の出力を大きくするためにアウターロータ9の回転数を高くすることがダブルロータモータ3に最も要求されている性能の場合では、0°≦βout≦90°の範囲でアウターロータ9の逆起電圧がより小さくなるように、なるべく大きな電流進角βoutでダブルロータモータ3を制御すればよい。ここでは、βAの電流進角βin及び電流進角βoutの組み合わせでダブルロータモータ3を運転した場合に、βoutが最も大きくなるためアウターロータ9の逆起電圧が最も小さくなるので、βAの電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでダブルロータモータ3を運転するように、車両ECU7が制御装置4に指示を出す。制御装置4は、βAの電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでインナーロータ8及びアウターロータ9の電流進角制御を行う。これにより、βA,βB,βC,βDのうち車両1の走行状況に対するダブルロータモータ3の運転に最も要求されている性能を発揮するために最適な電流進角βinと電流進角βoutを用いて、制御装置4がダブルロータモータ3の電流進角制御を行うことができる。同様に他の要求されている性能においても、最適な電流進角の組み合わせを選択してダブルロータモータ3の電流進角制御を行うことができる。
例えば、インナーロータ8の鉄損は、図10に示すように電流進角βの値によって変化する。そこで、力行運転時の効率及び回生運転時の効率を大きくするために、インナーロータ8の鉄損を小さくすることがダブルロータモータ3に最も要求されている性能の場合又はインナーロータ8の温度があらかじめ定めたインナーロータ8の温度の閾値を超えており、ダブルロータモータ3を過剰な温度上昇から保護するために、力行運転時の効率及び回生運転時の効率を大きくしてインナーロータ8の鉄損を小さくすることがダブルロータモータ3に最も要求されている性能の場合では、βA,βB,βC,βDのうちインナーロータ8の鉄損が最も小さくなる電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでダブルロータモータ3の電流進角制御を行いつつ運転するように、車両ECU7が制御装置4に指示を出せばよい。
また、ユーザが車両1に設けられたボタン等を操作することにより、車両ECU7が車両1の運転制御モードをエコモードに切り替えることが可能である。この場合は、車両ECU7はインナーロータ8の効率を大きくすることをダブルロータモータ3に最も要求される性能とする。そして、車両ECU7は、βA,βB,βC,βDのうちインナーロータ8の効率が最も大きくなる電流進角βinと電流進角βoutとの組み合わせでダブルロータモータ3の電流進角制御を行いつつ運転するように、制御装置4に指示を出す。
このように、インナーロータ8と、アウターロータ9とを備えるダブルロータモータ3の制御装置4において、ダブルロータモータ3の運転時にインナーロータ8とアウターロータ9とが同時にTin1とTout1とを満たすことのできる電流進角βinと電流進角βoutとからなる電流進角の組み合わせβA,βB,βC,βDのうち、ダブルロータモータ3の運転時に要求されているダブルロータモータ3の性能を発揮するために電流進角の組み合わせβAを選択し、電流進角の組み合わせβAでダブルロータモータ3を運転するので、ダブルロータモータ3に要求する特性を満たすことができる。
この実施の形態では、図示しない回転軸を介してインナーロータ8がエンジン2に接続され、アウターロータ9が車両1の図示しない車軸の駆動部に接続されていたが、図示しない回転軸を介してアウターロータ9がエンジン2に接続され、インナーロータ8が車両1の図示しない車軸の駆動部に接続されていてもよい。
この実施の形態では、ダブルロータモータ3は、PHVである車両に設けられていたが、HVなどのPHV以外の車両に設けられていてもよいし、車両以外の設備又はシステムに設けられていてもよい。
この実施の形態では、βA,βB,βC,βDの四つの点をあらかじめ求めておき、車両ECU7に記憶させておくことで、車両1の走行時にダブルロータモータ3を運転していたが、βA,βB,βC,βDの四つの点を車両1の走行中に計算してもよい。また、この実施の形態では、車両1の走行状況をあらかじめ分類し、各分類毎のダブルロータモータ3に最も要求される電流進角に依存する性能を車両ECUに記憶していたが、これらの計算を車両1の走行中に行ってもよい。
この実施の形態では、ダブルロータモータ3は三相交流同期モータであったが、交流電流をベクトル制御して運転しているダブルロータモータであれば他の形式のモータであってもよい。例えば、三相交流誘導モータやスイッチドリラクタンスモータを用いてもよい。
3 ダブルロータモータ(回転電機)、4 制御装置、8 インナーロータ(第1のロータ)、9 アウターロータ(第2のロータ)。
Claims (3)
- 第1のロータと、第2のロータとを備える回転電機の制御装置において、
前記回転電機の運転時に前記第1のロータと前記第2のロータとが同時に各々の任意のトルクの要求値を満たすことのできる前記第1のロータの電流進角と前記第2のロータの電流進角とからなる四組以下の電流進角の組み合わせのうち一組を選択し、前記選択した電流進角の組み合わせは、前記回転電機の運転時に要求されている前記回転電機の性能を発揮する組み合わせであり、前記選択した電流進角の組み合わせで前記回転電機を運転する回転電機の制御装置。 - 前記回転電機の運転時に要求されている前記回転電機の性能が、前記第1のロータ若しくは前記第2のロータのいずれか一方の力行運転時の出力を大きくすること又は前記第1のロータ若しくは前記第2のロータのいずれか一方の回生運転時の出力を大きくすることである場合に、前記電流進角の組み合わせのうち前記第1のロータ又は前記第2のロータのいずれか一方の回転数が最も大きくなる前記電流進角の組み合わせを選択する請求項1に記載の回転電機の制御装置。
- 前記回転電機の運転時に要求されている前記回転電機の性能が、前記第1のロータ若しくは前記第2のロータのいずれか一方の力行運転時の効率を大きくすること又は前記第1のロータ若しくは前記第2のロータのいずれか一方の回生運転時の効率を大きくすることである場合か、或いは前記第1のロータ若しくは前記第2のロータのいずれか一方の温度があらかじめ定めた閾値以上である場合に、前記電流進角の組み合わせのうち前記第1のロータ又は前記第2のロータのいずれか一方の鉄損が最も小さくなる前記電流進角の組み合わせを選択する請求項1に記載の回転電機の制御装置。
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