JP2016058827A - 情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用時間を推測して優先度を決定する。
【解決手段】1以上の情報処理装置を有する情報処理システムであって、処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段と、ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手段のうち、第1の処理手段に割り当てる処理フロー制御手段とを有し、前記第1の処理手段は、前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手段により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、前記複数の処理手段のうち、第2の処理手段は、前記第1の処理手段により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することにより上記課題を解決する。
【選択図】図4
【解決手段】1以上の情報処理装置を有する情報処理システムであって、処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段と、ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手段のうち、第1の処理手段に割り当てる処理フロー制御手段とを有し、前記第1の処理手段は、前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手段により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、前記複数の処理手段のうち、第2の処理手段は、前記第1の処理手段により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することにより上記課題を解決する。
【選択図】図4
Description
本願は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
例えば、ユーザから投入された印刷ジョブ等の処理要求を実行する画像形成装置において、投入された印刷ジョブの優先度を設定し、その優先度に基づいて印刷ジョブを実行する方法が知られている。このような方法において、ユーザの印刷ジョブの緊急性が高いと判断すると、その印刷ジョブの優先度をより高い優先度に変更する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述した特許文献1の手法では、印刷ジョブの投入後において、単にユーザが装置にアクセスする回数をカウントし、その回数が所定以上となった場合に、優先度をより高い優先度に変更する。したがって、ユーザが印刷ジョブの処理結果をいつ使うかについては考慮しておらず、またユーザによる何らかの操作がなければ優先度を決定することができなかった。
1つの側面では、本発明は、利用時間を推測して優先度を決定することを目的とする。
一態様において、1以上の情報処理装置を有する情報処理システムであって、処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段と、ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手段のうち、第1の処理手段に割り当てる処理フロー制御手段とを有し、前記第1の処理手段は、前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手段により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、前記複数の処理手段のうち、第2の処理手段は、前記第1の処理手段により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行する。
利用時間を推測して優先度を決定することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図1に示す情報処理システム1は、例えばオフィス10内のネットワークN1と、クラウドサービスに代表されるサービス提供システム20のネットワークN2と、例えばインターネット等のネットワークN3とを有する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。図1に示す情報処理システム1は、例えばオフィス10内のネットワークN1と、クラウドサービスに代表されるサービス提供システム20のネットワークN2と、例えばインターネット等のネットワークN3とを有する。
ネットワークN1は、ファイヤウォールFWの内側にあるプライベートなネットワークである。ファイヤウォールFWは、ネットワークN1とネットワークN3との接点に設置され、不正なアクセスを検出及び遮断する。ネットワークN1には、クライアント端末11と、携帯端末12と、複合機等の画像形成装置13とが接続されている。
クライアント端末11は、端末装置の一例である。クライアント端末11は、一般的なOS(Operating System)等が搭載された情報処理装置によって実現される。クライアント端末11は、無線又は有線による通信の手段を有する。クライアント端末11は、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC等、ユーザが操作可能な端末である。
携帯端末12は、端末装置の一例である。携帯端末12は、無線又は有線による通信の手段を有している。携帯端末12は、スマートフォンや携帯電話、タブレットPC、ノートPC等、ユーザが携帯可能な端末である。
画像形成装置13は、複合機等の画像形成機能を有する装置である。画像形成装置13は、無線又は有線による通信の手段を有する。画像形成装置13は、複合機、コピー機、スキャナ、プリンタ、レーザプリンタ、プロジェクタ、電子黒板等、画像形成に係る処理を行う装置である。
なお、図1の例では、上述したクライアント端末11、携帯端末12、画像形成装置13がそれぞれ一台である例を示しているが複数台であっても良い。
ネットワークN2は、アクセス制御装置21によってネットワークN3に接続されている。ネットワークN2は、アクセス制御装置21によってセキュリティが保護されている。ネットワークN2には、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24が接続されている。
図1の情報処理システム1は、アクセス制御装置21、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24がサービス提供システム20を実現している。
アクセス制御装置21は、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24等へのログインを制御する。プリントサービス提供装置22は、プリントサービスを提供する。スキャンサービス提供装置23は、スキャンサービスを提供する。他サービス提供装置24は、他サービスを提供する。
アクセス制御装置21、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24は、1以上の情報処理装置によって実現される。アクセス制御装置21、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24は、1台の情報処理装置に統合して実現しても良く、複数の情報処理装置に分散して実現しても良い。
ネットワークN2側のサービスの一部は、ネットワークN2以外にあっても良い。図1の情報処理システム1では、携帯端末12がネットワークN1と、ネットワークN3とにある例を示している。ネットワークN3には、オンラインストレージ等の外部サービスを提供する装置を接続しても良い。
<ハードウェア構成>
図1に示すクライアント端末11、携帯端末12は、例えば図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。また、アクセス制御装置21、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24は、例えば図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図2は、コンピュータシステムのハードウェア構成図である。
図1に示すクライアント端末11、携帯端末12は、例えば図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。また、アクセス制御装置21、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24は、例えば図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図2は、コンピュータシステムのハードウェア構成図である。
図2に示すコンピュータシステム2は、入力装置31と、表示装置32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34と、HDD(Hard Disk Drive)35と、CPU(Central Processing Unit)36と、通信I/F37と、外部I/F38とを有し、それぞれがバスBで相互に接続されている。
入力装置31は、キーボードやマウス、タッチパネル等を含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置32は、ディスプレイ等を含み、コンピュータシステム2による処理結果を表示する。
RAM33は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM34は、電源を切ってもプログラムやデータを保持可能な不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM34には、コンピュータシステム2の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、OS設定、及びネットワーク設定等のプログラムやデータを格納する。
HDD35は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、例えばコンピュータシステム2全体を制御する基本ソフトウェアであるOSや、OS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア等がある。
HDD35は、格納しているプログラムやデータを所定のファイルシステム及び/又はDB(データベース)により管理する。なお、コンピュータシステム2は、HDD55の代わりにSSD(Solid State Drive)が設けられても良い。
CPU36は、ROM34やHDD35等の記憶装置からプログラムやデータをRAM33上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータシステム2全体の制御や機能を実現する演算装置である。
通信I/F37は、コンピュータシステム2をネットワークN1〜N3に接続するインターフェースである。これにより、コンピュータシステム2は、通信I/F37を介してデータ通信を行う。
外部I/F38は、外部装置とのインターフェースである。外部装置には、記録媒体38A等がある。これにより、コンピュータシステム2は、外部I/F38を介して記録媒体38Aの読み取り及び/又は書き込みを行うことが可能である。
記録媒体38Aには、フレキシブルディスク、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(SD Memory card)、USBメモリ(Universal Serial Bus memory)等がある。
クライアント端末11、携帯端末12は、コンピュータシステム2のハードウェア構成により、後述するような各種処理を実現できる。また、アクセス制御装置21、プリントサービス提供装置22、スキャンサービス提供装置23、他サービス提供装置24は、コンピュータシステム2のハードウェア構成により、後述するような各種処理を実現できる。
<ソフトウェア構成>
《サービス提供システム》
本実施形態に係るサービス提供システム20は、例えば図3に示す処理ブロックにより実現される。図3は、サービス提供システムの一例を示す処理ブロック図である。
《サービス提供システム》
本実施形態に係るサービス提供システム20は、例えば図3に示す処理ブロックにより実現される。図3は、サービス提供システムの一例を示す処理ブロック図である。
サービス提供システム20は、プログラムを実行することで、サービスアプリ41、プラットフォーム42、データ記憶部43、プラットフォームAPI(Application Programming Interface)44を実現する。
サービスアプリ41は、プリントサービスアプリ51、スキャンサービスアプリ52、その他のサービスアプリ53を一例として有する。プリントサービスアプリ51は、例えばクライアント端末11等から送信されたデータを、画像形成装置13から出力するサービスを提供するアプリケーションである。
スキャンサービスアプリ52は、例えば画像形成装置13等でスキャンされたスキャン画像を配信するサービスを提供するアプリケーションである。その他のサービスアプリ53は、例えば外部のオンラインストレージ等にデータを蓄積するサービス等のその他のサービスを提供するアプリケーションである。
プラットフォーム42は、認証処理部61と、組織管理部62と、ユーザ管理部63と、機器管理部64と、処理フロー制御手段の一例としてのワークフロー制御部65とを有する。また、ワークフロー制御部65は、記憶手段の一例としてのメッセージキュー71と、処理手段の一例としてのワーカー(Worker)72と、メタ情報管理テーブル73とを有する。
認証処理部61は、クライアント端末11や画像形成装置13等のオフィス機器からのログイン要求に基づいて認証処理を実行する。オフィス機器は、クライアント端末11、携帯端末12、画像形成装置13等の総称である。
認証処理部61は、例えばユーザ情報記憶部82等にアクセスしてユーザを認証する。また、認証処理部61は、例えば組織情報記憶部81や機器情報記憶部83等にアクセスして画像形成装置13等を認証する。
組織管理部62は、例えば組織情報記憶部81に記憶されている組織情報を管理する。ユーザ管理部63は、例えばユーザ情報記憶部82に記憶されているユーザ情報を管理する。機器管理部64は、例えば機器情報記憶部83に記憶されている機器情報を管理する。
ワークフロー制御部65は、サービスアプリ41からの要求に基づいて、例えば画像処理に関するワークフローを制御する。ワークフロー制御部65は、例えば処理要求(ジョブ)に係るリクエストのメッセージを、メッセージキュー71のキューに投入(キューイング)する。メッセージキュー71は、例えば各処理に対応するキューを有するがこれに限定されるものではない。
ワーカー72は、対応するキューを監視している。ワーカー72は、キューにメッセージが投入されると、例えばメタ情報管理テーブル73やジョブ情報記憶部84を参照して、処理要求を実行する優先度(処理の順番)を決定したり、処理要求に対応する処理(例えば、画像変換や画像送信等)を実行したりする。なお、キューに投入されたメッセージは、ワーカー72が主体的に読み出す(Pull)ようにしても良く、キューからワーカー72に提供する(Push)ようにしても良い。
データ記憶部43は、組織情報記憶部81と、ユーザ情報記憶部82と、機器情報記憶部83と、ジョブ情報記憶部84と、データストレージ85とを有する。
組織情報記憶部81は、例えばデータ項目として、組織ID、組織名、表示言語、タイムゾーン、状態、国等を有する。ユーザ情報記憶部82は、例えばデータ項目として、組織ID、ユーザID、パスワード、ユーザ名、表示言語、タイムゾーン等を有する。
機器情報記憶部83は、例えばデータ項目として組織ID、デバイス認証情報、事業所情報、ケーパビリティ等を有する。ジョブ情報記憶部84は、例えば処理要求(ジョブ)に係るリクエスト情報を記憶する。データストレージ85は、例えばワーカー72が処理する対象ファイル(スキャン画像等)やデータ等を記憶する。
プラットフォームAPI44は、プリントサービスアプリ51、スキャンサービスアプリ52等のサービスアプリ41が、プラットフォーム42を利用するためのインターフェースである。プラットフォームAPI44は、サービスアプリ41からの要求をプラットフォーム42が受信するために設けられた予め定義されたインターフェースであり、例えば関数やクラス等により構成される。
プラットフォームAPI44は、サービス提供システム20が複数の情報処理装置で構成される場合、ネットワーク経由で利用可能な例えばWeb APIにより実現できる。
<ワークフロー制御部65>
図4は、ワークフロー制御部における処理を説明するための図である。図4の例では、ワークフロー制御部65とともに、メッセージキュー71と、ワーカー72と、メタ情報管理テーブル73とを示している。また、図4の例では、サービスアプリ41と、ジョブ情報記憶部84と、データストレージ85とを示している。
図4は、ワークフロー制御部における処理を説明するための図である。図4の例では、ワークフロー制御部65とともに、メッセージキュー71と、ワーカー72と、メタ情報管理テーブル73とを示している。また、図4の例では、サービスアプリ41と、ジョブ情報記憶部84と、データストレージ85とを示している。
ワークフロー制御部65は、例えば外部装置に搭載されるアプリケーションの一例として、サービスアプリ41から処理要求を受け付けると、処理要求に係るリクエストのメッセージ(処理要求に対応する処理(ジョブ))をメッセージキュー71のキューに割り当てる。なお、処理要求に係るリクエストのメッセージとは、例えばクライアント端末11等から要求されたファイル変換等に関する情報である。また、ワークフロー制御部65は、メッセージキュー71に割り当てたリクエストのメッセージの実施状態等を示すリクエスト情報を、ジョブ情報記憶部84に記憶する。
メッセージキュー71は、例えば、優先度決定キュー71Aと、実処理キュー71Bとを有する。優先度決定キュー71Aは、ワークフロー制御部65により処理要求に係るリクエストのメッセージが割り当てられる。実処理キュー71Bは、例えば変換ワーカー72Bにより実行されるリクエストのメッセージを保持する。
ワーカー72は、例えば、第1の処理手段の一例としての処理順決定ワーカー72Aと、第2の処理手段の一例としての変換ワーカー72Bとを有するがこれに限定されるものではない。
処理順決定ワーカー72Aは、優先度決定キュー71Aを監視する。処理順決定ワーカー72Aは、ワークフロー制御部65により処理要求に係るリクエストのメッセージが優先度決定キュー71Aに登録されると、そのリクエストのメッセージを処理する優先度(処理の順番)を決定する。
例えば、処理順決定ワーカー72Aは、メタ情報管理テーブル73から、処理要求の対象ファイル(対象データ)と形式やページ数等が一致する処理履歴を取得する。また、処理順決定ワーカー72Aは、メタ情報管理テーブル73から、例えば処理要求元のユーザが処理要求に対応する処理結果を利用したときの利用履歴を取得する。処理順決定ワーカー72Aは、上述した処理履歴や利用履歴等から、ユーザにより処理要求の処理結果を利用する利用時間を推測し、推測した利用時間に基づき優先度を決定する。
また、処理順決定ワーカー72Aは、例えば変換ワーカー72Bにより処理されているリクエストのメッセージや、実処理キュー71Bに保持されているリクエストのメッセージの処理予定(予想処理時間や処理開始時刻等)を参照する。処理順決定ワーカー72Aは、その処理予定と、上述のように推測した処理要求の利用時間(予想処理時間や処理開始時刻等)とに基づき、処理要求の優先度に対応する処理ポイントを決定する。
上述したように、処理順決定ワーカー72Aは、処理要求の優先度に対応する処理ポイントを決定すると、そのリクエストのメッセージを実処理キュー71Bに登録する。
変換ワーカー72Bは、実処理キュー71Bを監視する。変換ワーカー72Bは、実処理キュー71Bに保持されているリクエストのメッセージに対応する処理を実行する。変換ワーカー72Bは、例えばジョブの種類に応じた「HTML→PDF」、「PDF→PRCS」等のファイル変換や、文字認証(OCR)等の処理を行うが、処理の内容についてはこれに限定されない。
変換ワーカー72Bは、実処理キュー71Bからリクエストのメッセージを取得すると、そのリクエストのメッセージに基づき、ジョブ情報記憶部84から処理順決定ワーカー72Aが決定した処理ポイントを参照し、その処理ポイントに応じて処理を行う。変換ワーカー72Bは、処理ポイントに応じて処理を実行することで、ユーザの利用時間に応じた処理結果が得られるため、ユーザの待ち時間を減少することが可能となる。
メタ情報管理テーブル73は、ユーザが処理結果を利用したときの利用履歴や、処理要求の対象ファイルに対して処理を実行したときの処理履歴等を管理する。メタ情報管理テーブル73に管理されている利用履歴や処理履歴等に基づき、ユーザが処理要求の処理結果を利用する利用時間が推測可能となる。
<各種データ例>
次に、上述した各処理に用いる各種データ例について説明する。図5は、各種データ例を説明するための図である。図5(A)は、ジョブ情報記憶部84に記憶されているリクエスト情報の一例を示している。図5(B)は、メタ情報管理テーブル73の一例を示している。
次に、上述した各処理に用いる各種データ例について説明する。図5は、各種データ例を説明するための図である。図5(A)は、ジョブ情報記憶部84に記憶されているリクエスト情報の一例を示している。図5(B)は、メタ情報管理テーブル73の一例を示している。
図5(A)に示すリクエスト情報は、例えば「ジョブID」(属性名job_id)、「ユーザID」(属性名user_id)、「ジョブの実施状態」(属性名status)、「処理ポイント」(属性名priority_point)等の項目を有しているが、これには限定されない。
「ジョブID」は、ジョブ(リクエストのメッセージ)を識別する識別情報である。「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「ジョブの実施状態」は、例えば、処理順決定ワーカー72Aによる「仕分け前」、変換ワーカー72Bによる「処理待ち」、「実行中」、「完了」、「エラー」等の情報である。「処理ポイント」は、例えば、処理順決定ワーカー72Aにより決定された処理順(優先度)に応じて付与されるポイントである。
上述したリクエスト情報は、ジョブが優先度決定キュー71Aに登録される際、処理順決定ワーカー72Aにより処理ポイントが決定され、実処理キュー71Bで処理ポイントが更新される際、処理タイミングに応じて「ジョブの実施状態」が更新される際等に用いられる。
図5(B)に示すメタ情報管理テーブル73は、例えば「ジョブID」(属性名job_id)、「ユーザID」(属性名user_id)、「ファイルの変換」(属性名job_type)、「デバイス種別」(属性名device_type)、「ページ数」(属性名pages)、「文字数」(属性名characters)、「ジョブ投入時刻」(属性名upload_at)、「ジョブ処理開始時刻」(属性名process_start_at)、「予想処理時間」(属性名expect_proc_time)、「実際の処理時間」(属性名real_proc_time)等の項目を有しているが、これには限定されない。
「ジョブID」は、図5(A)に示す「ジョブID」に対応する。「ファイルの変換」は、例えば、対象ファイル(エクセル、ワード、PDF等)の変換内容(印刷形式に変換、OCR等)である。「デバイス種別」は、ジョブを実行したデバイスの種類(複合機、スマートフォン)等である。
「ページ数」は、対象ファイルに含まれるページ数である。「文字数」は、対象ファイルに含まれる文字数である。「ジョブ投入時刻」は、ジョブが投入された時刻である。「ジョブ処理開始時刻」は、ジョブの処理を開始する処理開始時刻(理想処理開始時刻)である。「予想処理時間」は、ファイルの傾向別の予想処理時間である。「実際の処理時間」は、変換ワーカー72Bにより得られる実際のジョブ処理所要時間を示す。
上述したメタ情報管理テーブル73は、ジョブ(リクエストのメッセージ)の処理順(優先度)を決定する際に用いられる。また、ファイルの傾向別の予想処理時間や、ユーザの統計情報を取得する際に用いられる。
なお、メタ情報管理テーブル73のカラムを拡張することで、ジョブ(リクエストのメッセージ)の処理順の判断基準を増やすことも可能である。これにより、ユーザの期待する処理終了時間に近づけることが可能となる。
<ジョブ投入時のシーケンス>
次に、ユーザがジョブ(処理要求)を投入した後、上述したワークフロー制御部65により、優先度決定キュー71Aにリクエストのメッセージが登録されるまでの処理の流れについて説明する。図6は、ジョブ投入時のシーケンスの一例を示す図である。なお、図6の例では、サービスアプリ41と、ワークフロー制御部65と、優先度決定キュー71Aと、ジョブ情報記憶部84とを示している。
次に、ユーザがジョブ(処理要求)を投入した後、上述したワークフロー制御部65により、優先度決定キュー71Aにリクエストのメッセージが登録されるまでの処理の流れについて説明する。図6は、ジョブ投入時のシーケンスの一例を示す図である。なお、図6の例では、サービスアプリ41と、ワークフロー制御部65と、優先度決定キュー71Aと、ジョブ情報記憶部84とを示している。
図6に示すように、サービスアプリ41は、例えばクライアント端末11からジョブ(処理要求)が投入されると、ワークフロー制御部65に処理要求(例えば、変換ジョブ)を処理するよう要求する(S10)。ワークフロー制御部65は、ジョブ情報記憶部84に、S10の処理で受け付けた処理要求に関するリクエスト情報(例えばジョブID、ユーザID等のジョブ情報)を登録する(S11)。次に、ワークフロー制御部65は、そのリクエスト情報の処理ポイントを初期化する(S12)。
次に、ワークフロー制御部65は、例えば優先度決定キュー71Aに、S10の処理で受け付けた処理要求に係るリクエストのメッセージ(例えばジョブID等)を登録する(S13)。
なお、図6の例では、例えば実処理キュー71Bにおいて、処理待ちのリクエストのメッセージ(ジョブ)が登録され、変換ワーカー72Bにおいて、ジョブ処理中であるものとする。
<実処理キュー71Bに登録されるまでのシーケンス>
次に、上述した優先度決定キュー71Aに登録されたリクエストのメッセージが、実処理キュー71Bに登録されるまでの処理の流れについて説明する。図7は、実処理キューに登録されるまでのシーケンスの一例を示す図である。なお、図7の例では、優先度決定キュー71Aと、実処理キュー71Bと、処理順決定ワーカー72Aと、ジョブ情報記憶部84と、メタ情報管理テーブル73とを示している。
次に、上述した優先度決定キュー71Aに登録されたリクエストのメッセージが、実処理キュー71Bに登録されるまでの処理の流れについて説明する。図7は、実処理キューに登録されるまでのシーケンスの一例を示す図である。なお、図7の例では、優先度決定キュー71Aと、実処理キュー71Bと、処理順決定ワーカー72Aと、ジョブ情報記憶部84と、メタ情報管理テーブル73とを示している。
図7に示すように、処理順決定ワーカー72Aは、優先度決定キュー71Aにリクエストのメッセージが登録されると、例えば優先度決定キュー71Aから優先度決定要求メッセージを受け付ける(S20)。
処理順決定ワーカー72Aは、S20の処理で受け付けた優先度決定要求メッセージ(例えば、ジョブID等)に基づき、ジョブ情報記憶部84にユーザを識別するためのユーザ情報の確認要求を行う(S21)。処理順決定ワーカー72Aは、対応するユーザ情報(例えば、ユーザID等)等を取得する(S22)。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、メタ情報管理テーブル73にユーザが処理結果を利用したときの利用履歴や、処理要求の対象ファイルに対して処理を実行したときの処理履歴の取得要求を行う(S23)。処理順決定ワーカー72Aは、対応するユーザの利用履歴や、対象ファイルの処理履歴を取得する(S24)。
処理順決定ワーカー72Aは、S24の処理で取得したユーザの利用履歴や、対象ファイルの処理履歴に基づき、S20の処理で受け付けたリクエストのメッセージ(ジョブ)を処理する処理順(優先度)を決定する(S25)。
処理順決定ワーカー72Aは、ジョブ情報記憶部84のリクエスト情報にジョブの実施状態(例えば、「処理待ち」)を書き込み、更に、S25の処理で決定した優先度に対応する処理ポイントを書き込む(S26)。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S25の処理で処理順が決定したリクエストのメッセージ(例えば、ジョブID等)を実処理キュー71Bに登録する(S27)。
<処理ポイント決定シーケンス>
次に、上述した図7のS25の処理で、処理順決定ワーカー72Aが処理ポイントを決定するまでの処理の流れについて説明する。図8は、処理ポイント決定シーケンスの一例を示す図である。なお、図8の例では、ワークフロー制御部65と、処理順決定ワーカー72Aと、ジョブ情報記憶部84と、メタ情報管理テーブル73とを示している。
次に、上述した図7のS25の処理で、処理順決定ワーカー72Aが処理ポイントを決定するまでの処理の流れについて説明する。図8は、処理ポイント決定シーケンスの一例を示す図である。なお、図8の例では、ワークフロー制御部65と、処理順決定ワーカー72Aと、ジョブ情報記憶部84と、メタ情報管理テーブル73とを示している。
図8に示すように、処理順決定ワーカー72Aは、例えばワークフロー制御部65等に対して、リクエストのメッセージ(投入されたジョブ)の対象ファイル(処理前のファイル)の取得要求(例えば、ジョブID)を行う(S30)。処理順決定ワーカー72Aは、例えばワークフロー制御部65等から対象ファイルを取得する(S31)。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、対象ファイルのメタ情報を解析する(S32)。処理順決定ワーカー72Aは、例えば、対象ファイルのメタ情報として、「ファイル形式(例えば、文書ファイル形式、表計算ファイル形式、PDFファイル等)」や、「ジョブ実行場所(ポータルサイト、プリンタドライバ、メール、クライアント端末11等)」を解析する。また、処理順決定ワーカー72Aは、例えばページ数、文字数の他、例えば印刷サイズ、印刷形式(両面/片面、カラー/モノクロ、集約情報)等を解析しても良い。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、メタ情報管理テーブル73に対して、S32の処理で解析した対象ファイルのメタ情報に対応するファイルの処理履歴(参照レコード)について取得要求を行う(S33)。S33の処理では、処理順決定ワーカー72Aは、例えば対象ファイルと「ファイル形式(例えば表計算ファイル形式)」と「ジョブ実行場所(例えばポータルサイト)」が一致する参照レコードを取得する。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S33の処理で取得した参照レコードのうち、例えば対象ファイルのページ数に対して「±1割」のページ数をもつ参照レコードを抽出し、その参照レコードの「実際の処理時間」の中央値(平均値)を算出する(S34)。S34の処理では、例えば対象ファイルのページ数が「5ページ」であった場合、「4〜6ページ」の参照レコードを抽出し、その抽出した参照レコードの「実際の処理時間」の中央値を算出する。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S33の処理で取得した参照レコードのうち、例えば対象ファイルの文字数に対して「±1割」の文字数をもつ参照レコードを抽出し、抽出した参照レコードの「実際の処理時間」の中央値を算出する(S35)。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S34〜S35の各処理で算出した各要素における「実際の処理時間」の中央値を算出し、対象ファイルのメタ情報から解析したファイル傾向別の予想処理時間とする(S36)。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、メタ情報管理テーブル73に対して、リクエストのメッセージ(投入されたジョブ)のユーザ情報(ユーザID)に基づき、ユーザが上述した対象ファイルに対応するファイルの処理結果を利用したときの利用履歴を取得する(S37)。S37の処理では、処理順決定ワーカー72Aは、ユーザが対象ファイルに対応するファイル(処理結果)を、実際に画像形成装置13等を介して取得したときのジョブ履歴を取得する。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S37の処理で取得したユーザの利用履歴に基づき、ユーザの予想利用時間を算出する(S38)。ユーザの予想利用時間とは、例えばジョブ投入後にユーザの処理結果に対する利用が予想される時間である。
S38の処理では、処理順決定ワーカー72Aは、例えば解析した対象ファイルのメタ情報と、ユーザの利用履歴との相関関係を分析して、各条件の標準偏差や相関係数を取得し、ユーザの予想利用時間を算出する。なお、S38の処理については後述する。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S36の処理で算出したファイル傾向別の予想処理時間や、S38の処理で算出したユーザの予想利用時間、ジョブ投入時刻等に基づき、リクエストのメッセージの処理を開始する処理開始時刻を求める(S39)。
S39の処理では、ジョブ投入時刻とユーザの予想利用時間とに基づいて、ジョブの処理が終了する予想終了時刻を算出する。また、予想終了時刻からファイル傾向別の予想処理時刻を引いた時刻を、予想終了時刻に間に合うように処理を開始するための処理開始時刻(理想処理開始時刻)とする。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、ジョブ情報記憶部84からジョブの実施状態が「実行中」のジョブ情報(例えば、ジョブID)を取得し(S40)、メタ情報管理テーブル73から実行中ジョブの「予想処理時間」等を取得する(S41)。また、処理順決定ワーカー72Aは、ジョブ情報記憶部84からジョブの実施状態が「処理待ち」のジョブ情報(例えば、ジョブID)を取得し(S42)、メタ情報管理テーブル73から処理待ちジョブの「予想処理時間」等を取得する(S43)。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S41の処理やS43の処理で取得した情報に基づき、リクエストのメッセージ(投入されたジョブ)の直後に処理が終了するジョブを特定する(S44)。S44の処理では、リクエストのメッセージ(投入されたジョブ)の処理開始時刻と、例えば処理待ちジョブの予想終了時刻とを参照し、リクエストのメッセージ(投入されたジョブ)の直後に来る処理待ちジョブを特定する。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S44の処理で特定した処理待ちジョブの処理ポイントに基づき、リクエストのメッセージ(投入されたジョブ)の処理ポイントを決定する(S45)。例えば処理ポイントの順番に処理が実行されるものとし、S45の処理では、S44の処理で特定した処理待ちジョブの処理ポイントよりも1ポイント低い値となるように処理ポイントを決定する。これにより、S44の処理で特定した処理待ちジョブよりも早く処理を開始するように設定する。なお、S44〜S45の処理については後述する。
次に、処理順決定ワーカー72Aは、S45の処理で決定した処理ポイントを、ジョブ情報記憶部84のリクエストのメッセージ(投入されたジョブ)のリクエスト情報として更新する(S46)。
<予想利用時間を算出するフローチャート>
次に、上述した図8のS38の処理において、ユーザの予想利用時間を算出する処理の流れについて説明する。図9は、予想利用時間を算出するフローチャートの一例を示す図である。
次に、上述した図8のS38の処理において、ユーザの予想利用時間を算出する処理の流れについて説明する。図9は、予想利用時間を算出するフローチャートの一例を示す図である。
図9に示すように、処理順決定ワーカー72Aは、メタ情報管理テーブル73からユーザの利用履歴を取得し、取得した利用履歴を用いてユーザの統計情報を取得する(S50)。S50の処理では、ユーザの利用履歴から「実際の処理時間」や所定の処理時間がかかった回数等に基づき、ユーザの統計情報を生成する。
処理順決定ワーカー72Aは、ユーザの統計情報を参照して、例えば「実際の処理時間」とその処理時間がかかった回数とにおいて、処理時間の標準偏差を求め、処理時間(利用時間)全体に偏りがあるか判断する(S51)。
処理順決定ワーカー72Aは、利用時間全体に偏りがないと判断すると(S51において、NO)、ユーザの利用履歴から抽出する検索条件を付加して(S52)、S51の処理に戻る。S52の処理で付加する検索条件としては、例えば、ジョブの種類(ファイル変換等の処理内容)、ジョブを実行したデバイスの種類(複合機、スマートフォン)、対象ファイルと一致するページ数や文字数等とすることが可能である。このように、検索条件を付加した場合に利用時間全体に偏りがあるか再度判断する。
また、処理順決定ワーカー72Aは、利用時間全体に偏りがあると判断すると(S51において、YES)、その偏りがあった検索条件での利用時間の平均(あるいは最頻値)を算出し(S53)、その利用時間の平均をユーザの予想利用時間とし、処理を終了する。なお、上述した検索条件を付加した場合でも偏りがない場合には、例えば検索条件を付加しない場合での利用時間の平均をユーザの予想利用時間としても良い。
<利用時間全体の偏りについて>
次に、上述した図9で判断した利用時間全体の偏りについて具体例を用いて説明する。図10は、利用時間全体の偏りの具体例について説明するための図である。図10(A)〜10(D)の例では、ユーザの統計情報として、ジョブが投入されてから所定の時間帯(「0〜2.5分後」、「2.5〜5分後」、「5〜7.5分後」、「7.5〜10分後」)で、ユーザが変換後のファイルを使用したときの回数(例えば、印刷回数)を示している。
次に、上述した図9で判断した利用時間全体の偏りについて具体例を用いて説明する。図10は、利用時間全体の偏りの具体例について説明するための図である。図10(A)〜10(D)の例では、ユーザの統計情報として、ジョブが投入されてから所定の時間帯(「0〜2.5分後」、「2.5〜5分後」、「5〜7.5分後」、「7.5〜10分後」)で、ユーザが変換後のファイルを使用したときの回数(例えば、印刷回数)を示している。
図10(A)は、検索条件を付加せずに所定の時間帯で、ユーザが変換後のファイルを使用したときの回数を示している。図10(A)の例では、所定の時間帯(「0〜2.5分後」、「2.5〜5分後」、「5〜7.5分後」、「7.5〜10分後」)で標準偏差を算出すると、標準偏差は「3.5」となる。
ここで、処理順決定ワーカー72Aは、予め閾値(例えば「5」)を設定し、閾値以下の場合には偏りがなく、ユーザの利用時間に対して傾向がないと判断する。図10(A)の例では、標準偏差の値「3.5」は、閾値以下となるため、更に検索条件を付加する。
図10(B)は、PDF印刷を行ったときに所定の時間帯で、ユーザが変換後のファイルを使用したときの回数を示している。図10(B)の例では、ジョブの種類(PDF印刷)を検索条件に加えた例を示している。図10(B)において、所定の時間帯で標準偏差を算出すると標準偏差は「1.4」となり、閾値以下となるため、更に検索条件を付加する。
図10(C)は、クライアント端末11からPDF印刷を行ったときに所定の時間帯で、ユーザが変換後のファイルを使用したときの回数を示している。図10(C)の例では、ジョブを実行したデバイスの種類を検索条件に加えた例を示している。図10(C)において、所定の時間帯で標準偏差を算出すると標準偏差は「2」となり、閾値以下となるため、更に検索条件を付加する。
図10(D)は、クライアント端末11から8ページのPDF印刷を行ったときの所定の時間帯で、ユーザが変換後のファイルを使用したときの回数を示している。図10(D)の例では、ページ数を検索条件に加えた例を示している。図10(D)において、所定の時間帯で標準偏差を算出すると標準偏差は「5.6」となり、閾値以上となる。
そこで、この場合には偏りがあり、ユーザの利用時間に対して傾向があると判断する。図10(D)の例では、最頻値が「7分」であったため、例えばこの値を、このユーザのジョブ投入後の予想利用時間として判断することが可能である。
<変換ワーカー72Bによる処理実行シーケンス>
次に、上述した変換ワーカー72Bにより実処理キュー71Bに登録されたリクエストのメッセージを処理する流れについて説明する。図11は、変換ワーカーによる処理実行シーケンスの一例を示す図である。なお、図11の例では、実処理キュー71Bと、変換ワーカー72Bと、ジョブ情報記憶部84と、メタ情報管理テーブル73と、データストレージ85とを示している。
次に、上述した変換ワーカー72Bにより実処理キュー71Bに登録されたリクエストのメッセージを処理する流れについて説明する。図11は、変換ワーカーによる処理実行シーケンスの一例を示す図である。なお、図11の例では、実処理キュー71Bと、変換ワーカー72Bと、ジョブ情報記憶部84と、メタ情報管理テーブル73と、データストレージ85とを示している。
図11に示すように、変換ワーカー72Bは、実処理キュー71Bにリクエストのメッセージが登録されると、例えば実処理キュー71Bのメッセージ処理要求を受け付ける(S60)。変換ワーカー72Bは、S60の処理で受け付けたメッセージ処理要求(例えば、ジョブID等)に基づき、ジョブ情報記憶部84から処理ポイントを取得する(S61)。
変換ワーカー72Bは、S61の処理で取得した処理ポイントの減算処理(例えば1ポイントを減算する)を行う(S62)。なお、変換ワーカー72Bは、S62の処理の後、ジョブ情報記憶部84に減算した処理ポイントを反映する。
変換ワーカー72Bは、S62の減算処理の結果、例えば処理ポイントが1ポイント以上ある場合には、実処理キュー71Bにリクエストのメッセージを登録し直す(S63)。これに対し、変換ワーカー72Bは、S62の減算処理の結果、例えば処理ポイントが0ポイントとなった場合には、リクエストのメッセージに対応する処理を行う(S64)。
変換ワーカー72Bは、S64の処理を実行すると、ジョブ情報記憶部84のジョブの実施状態を「完了」等に更新する(S65)。また、変換ワーカー72Bは、メタ情報管理テーブル73に「実際の処理時間」を反映する(S66)。また、変換ワーカー72Bは、S64の処理を実行したファイルをデータストレージ85に保存する(S67)。
<処理ポイント決定処理>
次に、上述した図8のS40〜S45に示す処理ポイント決定処理の具体例について説明する。図12は、処理ポイント決定処理の具体例を示す図である。図12の例では、例えば変換ワーカー72Bとして、3つの変換ワーカー72B−1〜72B−3が存在している例を示している。
次に、上述した図8のS40〜S45に示す処理ポイント決定処理の具体例について説明する。図12は、処理ポイント決定処理の具体例を示す図である。図12の例では、例えば変換ワーカー72Bとして、3つの変換ワーカー72B−1〜72B−3が存在している例を示している。
なお、図12(A)は、変換ワーカー72B−1〜72B−3において現在実行中のジョブ(リクエストのメッセージに対応する処理)のタイムラインを示している。図12(B)は、変換ワーカー72B−1〜72B−3において、現在実行中のジョブに加えて処理待ちジョブのタイムラインを示している。
図12(A)の例では、変換ワーカー72B−1〜72B−3で現在実行中のリクエストのメッセージとして、それぞれジョブX〜Zが示されている。また、図12(A)の例では、ジョブX〜Zの開始時刻の他、予想終了時刻とが示されている。各ジョブ(リクエストのメッセージ)は、メタ情報管理テーブル73の項目で「ジョブ処理開始時刻」と「予想処理時間」が保持されている。したがって、処理順決定ワーカー72Aは、各ジョブの予想終了時刻を算出することが可能である。
図12(B)の例では、図12(A)に示す現在実行中のジョブに、実処理キュー71Bに登録されているリクエストのメッセージ(処理待ちジョブ)が加えられている。処理待ちジョブは、それぞれメタ情報管理テーブル73に「ジョブの予想処理時間」が登録されている。また、その処理開始順は、ジョブ情報記憶部84の「処理ポイント」の値の順番である。
したがって、図12(B)に示すように、実処理キュー71Bに登録されている処理待ちジョブが、それぞれどの時間帯でどの変換ワーカー72B−1〜72B−3で処理が実行されるか特定することが可能となる。
図12(B)の例では、処理順決定ワーカー72Aにより、優先度決定キュー71Aに登録されたリクエストのメッセージ(例えば、ジョブA)の「ジョブ処理開始時刻(理想処理開始時刻)」を、図12(B)のタイムラインの横軸に示した例を示している。図12(B)のタイムラインからは、ジョブAの処理開始の時刻を初めて越えるジョブとして、例えば変換ワーカー72B−2が処理する予定の3つ目のジョブ(ジョブF)を特定することが可能である。
そこで、処理順決定ワーカー72Aは、例えばジョブAをジョブFの直前に実行させる。そのため、処理順決定ワーカー72Aは、ジョブ情報記憶部84からジョブFの処理ポイントを参照し、ジョブAの処理ポイントを、ジョブFの処理ポイントより「1ポイント」小さい値となるような値に設定する。このように各ジョブの処理ポイントを設定することで、各ジョブを優先度に応じて処理することが可能となる。
<変換ワーカー72Bによる処理ポイント減算処理の一例>
次に、上述した変換ワーカー72Bによる処理ポイント減算処理の一例について説明する。図13は、変換ワーカーの処理ポイント減算処理の一例を示す図である。図13(A)は、実処理キュー71Bにジョブが積まれている一例を示している。図13(B)は、処理ポイント減算処理の後、ジョブが積み直された一例を示している。
次に、上述した変換ワーカー72Bによる処理ポイント減算処理の一例について説明する。図13は、変換ワーカーの処理ポイント減算処理の一例を示す図である。図13(A)は、実処理キュー71Bにジョブが積まれている一例を示している。図13(B)は、処理ポイント減算処理の後、ジョブが積み直された一例を示している。
図13(A)の例では、変換ワーカー72Bは、リクエストのメッセージとして、実処理キュー71Bに積まれているジョブA〜D(JobA〜JobD)を矢印の順番で、処理を行おうとする。図13(A)の例では、変換ワーカー72Bは、まずジョブAの処理ポイント(priority_point)を参照し、減算処理を行う。変換ワーカー72Bは、ジョブAの処理ポイントが「200→199」となるが、「0」よりも大きい値であるため、ジョブAを実処理キュー71Bに積み直す。
図13(B)の例では、実処理キュー71Bに、変換ワーカー72Bによる減算処理の後、ジョブAが積み直された例を示している。変換ワーカー72Bは、次にジョブBについて処理ポイントを参照し、減算処理を行う。変換ワーカー72Bは、ジョブBの処理ポンとが「250→249」となるが、「0」よりも大きい値であるため、ジョブBを実処理キュー71Bに積み直す。このように、変換ワーカー72Bは、実処理キュー71Bに積まれているジョブの減算処理と積み直しを繰り返す。変換ワーカー72Bは、処理ポイントが「0」となったジョブ(図13(B)の例では、例えばジョブC)について対応する処理を行う。
上述した減算処理では、変換ワーカー72Bが処理ポイントを「1ポイント」ずつ減算したが、上述したリクエスト情報に処理ポイントとともに、ユーザのサービスレベルに応じて減算ポイントを設定しておくことも可能である。例えばユーザのサービスレベルに応じて、優先度の高いユーザの減算ポイントを「5ポイント」、「10ポイント」等と設定することで、そのユーザの処理要求を更に迅速に処理することが可能となる。
なお、本実施形態では、上述した減算処理や処理ポイントには限定されない。例えば優先度に置き換える文字等を用いることで、優先度を設定したり更新させても良い。
<ジョブ利用時の時刻>
次に、上述したメタ情報管理テーブル73に「ジョブ利用時の時刻」を書き込む例について説明する。図14は、ジョブ利用時の時刻を書き込むシーケンスの一例を示す図である。なお、図14の例では、ワークフロー制御部65と、データストレージ85と、メタ情報管理テーブル73とを示している。
次に、上述したメタ情報管理テーブル73に「ジョブ利用時の時刻」を書き込む例について説明する。図14は、ジョブ利用時の時刻を書き込むシーケンスの一例を示す図である。なお、図14の例では、ワークフロー制御部65と、データストレージ85と、メタ情報管理テーブル73とを示している。
図14に示すように、ワークフロー制御部65は、ユーザ操作により画像形成装置13等を介して、変換ワーカー72Bにより処理されたファイル(処理結果)の取得要求を受け付けた場合、データストレージ85に対してファイルの取得要求を行う(S70)。
データストレージ85は、ワークフロー制御部65からファイルの取得要求を受け付けると、メタ情報管理テーブル73の「ジョブ利用時の時刻」にファイルの取得要求を受け付けた時刻を書き込む(S71)。これにより、ユーザが実際にジョブを利用した時刻を用いて、上述したユーザの利用時間の傾向を得ることが可能となる。
なお、上述した実施形態では、ワーカー72として処理順決定ワーカー72Aと変換ワーカー72Bとを有する構成としたが、ワーカー72として両方の機能を実現させても良い。
上述した実施形態によれば、処理要求のメッセージ登録時に、処理履歴に基づきファイル傾向別に得られる予想処理時間と、ユーザの利用履歴から得られるユーザの予想利用時間とに基づき、処理要求の利用時間を推測して優先度を決定する。これにより、ユーザの待ち時間を減少することが可能となる。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
1 情報処理システム
10 オフィス
11 クライアント端末
12 携帯端末
13 画像形成装置
20 サービス提供システム
21 アクセス制御装置
22 プリントサービス提供装置
23 スキャンサービス提供装置
24 他サービス提供装置
31 入力装置
32 表示装置
33 RAM
34 ROM
35 HDD
36 CPU
37 通信I/F
38 外部I/F
38A 記録媒体
41 サービスアプリ
42 プラットフォーム
43 データ記憶部
51 プリントサービスアプリ
52 スキャンサービスアプリ
53 その他のサービスアプリ
61 認証処理部
62 組織管理部
63 ユーザ管理部
64 機器管理部
65 ワークフロー制御部(処理フロー制御手段の一例)
71 メッセージキュー
71A 優先度決定キュー
71B 実処理キュー
72 ワーカー
72A 処理順決定ワーカー(第1の処理手段)
72B 変換ワーカー(第2の処理手段)
73 メタ情報管理テーブル
81 組織情報記憶部
82 ユーザ情報記憶部
83 機器情報記憶部
84 ジョブ情報記憶部
85 データストレージ
10 オフィス
11 クライアント端末
12 携帯端末
13 画像形成装置
20 サービス提供システム
21 アクセス制御装置
22 プリントサービス提供装置
23 スキャンサービス提供装置
24 他サービス提供装置
31 入力装置
32 表示装置
33 RAM
34 ROM
35 HDD
36 CPU
37 通信I/F
38 外部I/F
38A 記録媒体
41 サービスアプリ
42 プラットフォーム
43 データ記憶部
51 プリントサービスアプリ
52 スキャンサービスアプリ
53 その他のサービスアプリ
61 認証処理部
62 組織管理部
63 ユーザ管理部
64 機器管理部
65 ワークフロー制御部(処理フロー制御手段の一例)
71 メッセージキュー
71A 優先度決定キュー
71B 実処理キュー
72 ワーカー
72A 処理順決定ワーカー(第1の処理手段)
72B 変換ワーカー(第2の処理手段)
73 メタ情報管理テーブル
81 組織情報記憶部
82 ユーザ情報記憶部
83 機器情報記憶部
84 ジョブ情報記憶部
85 データストレージ
Claims (8)
- 1以上の情報処理装置を有する情報処理システムであって、
処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段と、
ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手段のうち、第1の処理手段に割り当てる処理フロー制御手段とを有し、
前記第1の処理手段は、
前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手段により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、
前記複数の処理手段のうち、第2の処理手段は、
前記第1の処理手段により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することを特徴とする情報処理システム。 - 前記第1の処理手段は、
前記処理履歴から、前記処理要求の対象データに対応する処理結果の処理時間を求め、求めた処理時間に基づき、前記処理要求の処理にかかる予想処理時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記第1の処理手段は、
前記利用履歴から、前記ユーザの利用時間の標準偏差を求め、求めた標準偏差と、前記処理要求の処理にかかる予想処理時間とに基づき、前記処理要求の処理を開始する処理開始時刻を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。 - 前記第2の処理手段により処理が実行される処理要求を記憶する記憶手段を有し、
前記第1の処理手段は、
前記処理要求の処理を開始する処理開始時刻に基づき、前記記憶手段に記憶される処理要求の優先度に対応する処理ポイントを決定することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。 - 前記第2の処理手段は、
前記記憶手段に記憶されている処理要求の処理ポイントに基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の情報処理システム。 - 処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段と、
ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手段のうち、第1の処理手段に割り当てる処理フロー制御手段とを有し、
前記第1の処理手段は、
前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手段により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、
前記複数の処理手段のうち、第2の処理手段は、
前記第1の処理手段により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することを特徴とする情報処理装置。 - 1以上の情報処理装置を有する情報処理システムにおける情報処理方法であって、
処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手順と、
ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手順のうち、第1の処理手順に割り当てる処理フロー制御手順とを有し、
前記第1の処理手順は、
前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手順により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、
前記複数の処理手順のうち第2の処理手順は、
前記第1の処理手順により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータを、
処理要求に対応する処理を実行する複数の処理手段、及び、
ユーザから受け付けた処理要求を、前記複数の処理手段のうち、第1の処理手段に割り当てる処理フロー制御手段として機能させ、
前記第1の処理手段は、
前記処理要求に対応する処理履歴と、前記処理要求に対応する処理結果を利用した前記ユーザの利用履歴とから推測される前記処理要求の利用時間に基づき、前記処理フロー制御手段により割り当てられた処理要求の優先度を決定し、
前記複数の処理手段のうち、第2の処理手段は、
前記第1の処理手段により決定された優先度に基づき、前記処理要求に対応する処理を実行することを特徴とする情報処理プログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
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CN113467969A (zh) * | 2021-06-22 | 2021-10-01 | 上海星融汽车科技有限公司 | 一种处理消息堆积的方法 |
-
2014
- 2014-09-08 JP JP2014182482A patent/JP2016058827A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN113467969A (zh) * | 2021-06-22 | 2021-10-01 | 上海星融汽车科技有限公司 | 一种处理消息堆积的方法 |
CN113467969B (zh) * | 2021-06-22 | 2024-01-23 | 上海星融汽车科技有限公司 | 一种处理消息堆积的方法 |
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