JP2016057160A - 流速と物体変位とを一度に計測する方法 - Google Patents

流速と物体変位とを一度に計測する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流体中の物体の変位と、流体の速度とを一度に計測できる方法を提供すること。【解決手段】計測粒子40を水の流れに混入し、水中の柱状物体10の水に接触する側面11の法線方向に対して傾いたスリット光14を、水かつ側面11に照射する。そして、光軸16がスリット光14の入射方向に対して傾いている高速度カメラ2で、スリット光14の照射によって柱状物体10の表面に現れる縞の時間的な変動を撮影することに基づいて、柱状物体の変位を計測する。また、水中の計測粒子40によって散乱されたスリット光14の時間的な変動を高速度カメラ2で撮影することに基づいて、水の速度を計測する。【選択図】図1

Description

本発明は、物体の少なくとも一部が流体に接触している系において、流体の流速と、物体の変位(移動)とを一度に計測する方法に関する。
従来、流体の流速を計測する方法としては、特表2010−503832号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この流体の流速を計測する方法は、流体中にトレーサ粒子を流した後、カメラで流体の特定の領域を経時的に連続撮影する。そして、カメラが撮影した時間的に異なる画像に基づいて、トレーサ粒子の移動方向および速さを計測することによって、トレーサ粒子を運ぶ流体の流れを分析している。
特表2010−503832号公報
しかしながら、本願発明者は、上記方法では、測定される系においては、流体の流れを精密に分析できないおそれがあることを見いだした。
すなわち、流体中に物体を配置すると、物体よりも下流側にカルマン渦等の乱流が生じる。そして、流体からの力によって物体が変位可能である場合、この乱流により物体が振動(変位)する。
ここで、物体が振動すると、その物体の振動に基づいて流体中に発生する圧力差によって流体の流れが変動する。すると、この流体の流れの変動によって更に物体の振動が影響を受ける。
したがって、物体の振動と、流体の流れとは、複雑に相互作用しているから、流体中に物体が存在する場合、流体の流れを精密に解析するためには、物体の振動と流体の速度とを、時系列的にともに測定することが不可欠となる。
しかしながら、上記従来の計測方法では、物体の振動を測定できず、流体の流れを精密に解析できないおそれがある。
そこで、本発明の課題は、流体中の物体の変位と、流体の速度とを一度に計測できる方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の流速と物体変位とを一度に計測する方法
は、
計測粒子を流体の流れに混入する粒子混入ステップと、
上記流体中の物体の上記流体に接触する流体接触部分の少なくとも一部の法線方向に対して傾いたスリット光を、上記流体かつ上記少なくとも一部に照射するスリット光照射ステップと、
光軸が上記スリット光の入射方向に対して傾いている撮像装置で、上記スリット光の照射によって上記物体の表面に現れる縞の時間的な変動を撮影することに基づいて、上記物体の変位を計測する変位計測ステップと、
上記流体中の上記計測粒子によって散乱された上記スリット光の時間的な変動を上記撮像装置で撮影することに基づいて、上記流体の流速を計測する流速計測ステップと
を備えることを特徴としている。
尚、上記スリット光を、上記少なくとも一部に照射するとは、スリット光を、上記少なくとも一部を含む領域に照射することを意味する。
本発明によれば、上記流体接触部分の少なくとも一部の法線方向に対して傾いたスリット光を上記少なくとも一部に照射するから、スリット光によって物体の表面に光の縞を生成できて、物体において光の縞が現れた位置を光切断法により時刻毎に計測できる。したがって、物体の表面に現れる光の縞の時間的な変動を撮像装置で撮影することにより、光切断法により物体の動きの時間的な変動(物体の振動)を計測できる。また、本発明によれば、計測粒子によるスリット光の散乱によって、スリット光中の計測粒子を明るく輝かせることができる。そして、撮像装置で計測粒子の時間的な推移を撮影することにより、PIV(Particle Image Velocimetry)やPTV(Particle Tracking Velocimetry)を用いることができて、流体の速度を計測できる。したがって、流体の速度と、物体の変位とをともに計測できるから、流体の流れの様子を精密に解析できる。
また、本発明によれば、スリット光(薄いシート状の光)を用いるから、PIVやPTVを用いて、計測粒子の二次元平面での挙動を精密に検出できるだけでなく、スリット光を用いた光切断法も敢行できて、光切断法によって物体の変動の計測も精密に行うことができる。したがって、新たに物体の動きを検知するセンサを別個に設置して、二重のシステムを採用して、物体の変動(物体の振動)を追加的に追跡する場合と比較して、システムを、格段に簡易な一重のシステムとできて、格段に簡易かつ安価に、流体の速度および物体の変位を計測できる。
また、一実施形態では、
上記流速計測ステップを、上記入射方向と上記光軸との少なくとも一方が異なっている状態で複数行う。
上記実施形態によれば、流速計測ステップを、スリット光の入射方向が互いに異なっている状態で複数行うと、流体の流域中の異なる複数の2次元領域を、スリット光で照らすことができる。また、流速計測ステップを、光軸が互いに異なっている状態で複数行うと、互いに異なる領域の撮影を行うことができる。したがって、計測粒子の3次元の速度を計測できて、流体の3次元の速度を計測できる。
また、一実施形態では、
上記変位計測ステップを、互いに異なる複数の上記スリット光を用いて行う。
尚、変位計測ステップを複数行って、各変位計測ステップで一つの入射方向からスリット光を入射しても良く、また、変位計測ステップで、互いに異なる複数の入射方向から複数のスリット光を同時に出射しても良い。
上記実施形態によれば、互いに異なるスリット光を物体に照射するから、スリット光を物体の互いに異なる複数の箇所に照射できる。したがって、物体の平行移動のみならず、物体の回転移動(ねじれ)も計測でき、物体の変動(振動)の様子をより詳細に分析できる。
本発明の方法によれば、流体中の物体の変位と、流体の流速とを一度に計測できて、流体の流れを精密に解析できる。また、本発明の方法によれば、格段に簡易なシステムで、流体の流速と、物体の変位とを一度に計測できる。
本発明の一実施形態の流速と物体変位とを一度に計測する方法を実現可能なシステムの模式構成図である。 PIVの計測原理を説明する図である。 第1小窓と、関数f(x,y)とを示す図である。 第2小窓と、関数g(x,y)とを示す図である。 相関平面の一例を示す図である。 第1小窓における粒子の移動方向と大きさとを表す図である。 スリット光源が投光レンズを有する場合での、光切断法の原理を説明する模式図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の流速と物体変位とを一度に計測する方法を実現可能なシステムの模式構成図である。尚、図1は、断面であり、2次元平面を示している。また、図1を用いた説明では、本方法の原理を説明することを主眼とし、測定対象を単純な系として、流体の速度(向きおよび大きさ)と物体の変動(振動)とを如何に計測するかを説明する。
図1に示すように、このシステムは、スリット光源1と、撮像装置としての高速度カメラ2とを備える。上記スリット光源1は、薄いシート状の光であるスリット光14を出射するようになっている。上記スリット光源1は、レーザー光源と、シリンドリカルレンズとでスリット光14を生成している。一方、上記速度度カメラ2は、一秒間に一万数千のコマを撮影可能となっている。上記速度度カメラ2は、受光レンズと、PSD(photo-sensitive detector)等で構成される2次元検出器とを有している。
一方、被測定系は、流体の一例としての水の流れを画定する流路の壁面30,31を有し、水が、矢印Aの方向に流れるようになっている。上記各壁面30,31は、水の流れの方向と略平行な方向に延在している。図1に示すように、この測定系は、物体の一例としての柱状物体10を有し、その柱状物体10は、水の流れ中に存在している。図1に示すように、上記柱状物体10は、水の流れの方向に略平行な方向に延在する平面状の側面11を有している。
図1において、上記スリット光源1から出射されたスリット光14の出射方向(スリット光14の入射方向と一致)は、側面11の法線方向Bに対してθ(0°<θ<90°:θが90°に近ければ近い程、スリット光14の進行方向は、水の流れに平行な方向に近づく)をなしている。尚、上記θは、0°<θ<90°を満たせば良いが、θとしては、例えば、45°を含む40°以上50°以下の角度を好適に採用できる。
図1に示すように、上記高速度カメラ2の光軸16は、スリット光14の出射方向に略直交している。上記スリット光14の出射方向および上記光軸16の延在方向の夫々は、図1に示す同一平面上に位置し、上記側面11は、図1に示す平面に略垂直な方向に延在している。また、図1において、直線50,51は、高速度カメラ2で撮影可能な範囲を示している。
上記構成において、この実施形態の方法では、以下のように、水の速度および柱状物体の変動を計測する。
先ず、粒子混入ステップを行う。この粒子混入ステップでは、水の流れに複数の計測粒子(トレーサ粒子)40を混入する。ここで、各計測粒子は、直径、数十マイクロメータのナイロン粒子であり、各ナイロン粒子の密度は、水と略同じ密度となっている。
続いて、スリット光照射ステップを行う。このスリット光照射ステップでは、上記システムのスリット光源1からスリット光14を出射する。詳しくは、水接触部分の少なくとも一部を構成する側面11の法線方向に対して傾いたスリット光14を水かつ側面11に照射する。
次に、流速計測ステップを行う。この流速計測ステップでは、水中の計測粒子40によって散乱されたスリット光14の時間的な変動を高速度カメラ2で時系列的に撮影することに基づいて、スリット光14を利用したPIVにも基づいて水の流れを計測する。
図2は、PIVの計測原理を説明する図である。
この流速計測ステップは、図2を参照して、スリット光14で照らし出された2次元領域48の一部を、高速度カメラ2で連続的に撮影する。
そして、第1時刻の画像中で第1小窓(領域)46を設定する。その後、第1時刻からΔt[s]時間後の第2時刻の画像中で、移動先を探索する際の第1小窓からのシフト範囲を設定する。その後、シフト範囲内でのシフトを行って、第1小窓の移行先を探索する。詳しくは、先ず、第2時刻の小窓を、第1小窓から、縦・横に1ピクセル刻みで(場合によって1ピクセル以下の刻みで)細かくシフトさせる。そして、各第2小窓(領域)ごとに、第1および第2小窓の画像間で、相互相関関数Rfg(x,y,α,β)を以下の数式(1)〜(3)から計算し、第1小窓に対して最も相互相関関数が大きい第2小窓を特定する。そして、第1小窓と、第1小窓に対して最も相互相関関数が大きい第2小窓との位置関係から、移動(速度)ベクトルを求める。これを、計測範囲の全ての第1小窓で行い、移動ベクトルのマップを形成する。
Figure 2016057160
Figure 2016057160
Figure 2016057160
ここで、i,j,α,βは、整数であって、ピクセルを特定する指数であり、α,βを変えることによって、シフト先の画像を特定する。また、n,mは、小窓領域n×m(ピクセル)を確定する整数であり、関数f(x,y)と関数g(x,y)の夫々は、座標x,yでの輝度を表す関数である。また、関数f(x,y)は、時刻tの画像を基に定義され、関数g(x,y)は、時刻(t+Δt[s])の画像を基に定義される。また、x,yは、2次元平面での変数であり、x,yを確定すると、第1小窓を特定できる。尚、小窓領域は、例えば、30×30(ピクセル)とか、40×40(ピクセル)を使用できるが、小窓領域n×m(ピクセル)は、これに限らず、如何なる大きさの領域で定義されても良い。
図3は、第1小窓と、関数f(x,y)とを示す図であり、図4は、第2小窓と、関数g(x,y)とを示す図である。図3および図4に示すように、上記α,βは、シフト量の尺度となっている。各α,βを変えて、Rfg(x,y,α,β)を計算し、図5に一例を示す相関平面を算出する。尚、相関平面は、x,yを固定し、変数を、シフトの方向および大きさを規定するαとβとで表した平面である。そして、相関平面で値が最大になったα,βに基づいて、第1小窓と最も相関がある第2小窓を特定し、図6に示すように、第1小窓における粒子の移動方向と大きさとを算出する。
まとめると、流速計測ステップでは、時間差撮影された2枚の粒子画像から計測点を中心とする小窓の画像を切り出す。そして、相互相関関数を用いて、その画像間の類似度が最大になるような時間差がある2つの小窓の位置関係を割り出す。そして、それらの小窓の位置関係から、各小窓での粒子の平均移動量(水の流れの速度)を計測する。
また、流速計測ステップと同時に変位計測ステップを行う。この変位計測ステップでは、上記高速度カメラ2で、スリット光14に基づいて柱状物体10の表面に現れる縞の時間的な変動を撮影することによって、柱状物体10の変位を計測する。
詳しくは、図1を参照して、柱状物体10が、図1に点線60で示す位置と、実線61で示す位置とを周期的に振動しているものとする。この場合、柱状物体10が点線60の位置に存在する場合には、高速度カメラ2での画像では、スリット光14の縞は、図1にCで示す位置に存在する一方、柱状物体10が実線61の位置に存在する場合には、スリット光14の縞は、図1にDで示す位置に存在することになる。
したがって、スリット光源1の位置と、高速度カメラ2の位置とが既知であり、高速度カメラ2における、光検出器と受光レンズとの距離も既知であり、高速度カメラ2が撮影する画像のピクセルのサイズも既知であるから、三角測量の原理により、上記Cの位置と上記Dの位置とを特定でき、柱状物体10の移動範囲を計測できる。また、高速度カメラ2が撮影した連続する二つの画像間の撮影の時間差が既知であるから、柱状物体10が、点線60から実線61に移動するまでに、高速度カメラ2が撮影したコマ数を数えることにより、柱状物体10が、点線60から実線61に移動するまでに経過した時間を算定できる。したがって、上記柱状物体10の振動数も計測できる。尚、この場合では、柱状物体10の側面11が図1の紙面に垂直な状態を維持した上で柱状物体10が振動するとした。しかしながら、そのような条件は、必ずしも必要でなく、以下の図7で説明するように、スリット光に基づく撮影画像上の縞に基づいて、スリット光で照らされた物体の位置を光切断法で特定できて、物体の動作を計測できる。
図7は、スリット光源が投光レンズを有する場合での、光切断法の原理を説明する模式図である。
図7において、検出器と受光レンズとの距離dが既知であるから、光線軸P(またはP)の方位角が計算され、三角測量の原理により、物体面までの距離Lが求められる。光切断法は、距離センサと基本的には同じ原理で物体までの距離を測定する。距離センサを物体表面に沿って移動させればその表面形状を計測できるのと同じ原理である。このようにして、撮影画像の縞に基づいて、物体(柱状物体に限らない)においてスリット光が照射している箇所の位置を特定できるのである。
尚、上記実施形態の方法は、次のように表現できる。すなわち、計測粒子40を混入した水の流れの中に、流れ方向に沿いかつ互いに向き合う2つの側面を有する柱状物体10を立設した後、上記2つの側面の一方の側面11に所定角度をなしてスリット光14を照射する。そして、その照射光に公差(直交する)する方向に配置した一台の高速度カメラ(画像センサ)2で、微少時間Δt[s]の間に連続撮影した2画像に基づいて、計測粒子40の変位から水の速度を求める。また、これと同時に、上記2画像から柱状物体10の3次元位置情報及び姿勢情報を求め、これらの情報から柱状物体10の振動(移動)を求める。
上記実施形態によれば、柱状物体10の側面11の法線方向に対して傾いたスリット光14を上記側面11に照射するから、スリット光14によって柱状物体10の表面に光の縞を生成できて、柱状物体10において光の縞が現れた位置を光切断法により時刻毎に測定できる。したがって、柱状物体10の表面に現れる光の縞の時間的な変動を高速度カメラ2で撮影することにより、光切断法により柱状物体10の動きの時間的な変動(柱状物体10の振動)を計測できる。また、上記実施形態によれば、計測粒子40によるスリット光14の散乱によって、スリット光14中の計測粒子40を明るく輝かせることができる。そして、高速度カメラ2で計測粒子40の時間的な推移を撮影することにより、PIVで水の速度を計測できる。したがって、水の速度と、柱状物体10の変位とを、ともに計測できるから、水の流れの様子を精密に解析できる。
また、上記実施形態によれば、スリット光14を用いるから、PIVを用いて、計測粒子の二次元平面での挙動を精密に検出できるだけでなく、スリット光14を用いた光切断法も敢行できて、光切断法によって柱状物体10の変動の計測も精密に行うことができる。したがって、新たに柱状物体の動きを検知するセンサを別個に設置して、二重のシステムを採用して、物体の変動(物体の振動)を追加的に追跡する場合と比較して、システムを、格段に簡易な一重のシステムとできて、格段に簡易かつ安価に、水の速度および柱状物体10の変位を計測できる。
また、上記実施形態によれば、スリット光14の出射方向と、光軸16の延在方向とが、略直交しているから、高速度カメラ2でスリット光14を撮影した際に、ピントを合わせ易く、より正確な計測を行うことができる。仮に、スリット光の出射方向と、光軸の延在方向とが、略直交していない場合には、同じ画像における高速度カメラ2から近い領域と遠い領域との距離の差が大きくなり、画像に奥行き方向の補正を行う必要が生じて、計測を簡単迅速に行えない場合があるのである。
尚、上記実施形態では、上記スリット光源1は、レーザー光源と、シリンドリカルレンズとでスリット光14を生成した。しかしながら、この発明では、スリット光源は、白色光と、スリットマスクとでスリット光を生成しても良く、レーザ光源と、ポリゴンミラーとを用いてスリット光を生成しても良い。また、この発明では、スリット光源は、ライン状LEDと、投影レンズとを用いてスリット光を生成しても良く、それ以外の如何なる手法でスリット光を生成しても良い。
また、上記実施形態では、上記高速度カメラ2は、一秒間に一万数千のコマを撮影可能となっていたが、この発明では、測定対象によって、撮像装置を取り替えることにより、一秒間に撮影可能なコマ数を自在に変えても良く、一秒間に撮影可能なコマ数は、一万数千のコマよりも大きくても良く、小さくても良い。
また、上記実施形態では、流体が水で、計測粒子40が、直径、数十マイクロメータのナイロン粒子であった。しかしながら、この発明では、流体は、水以外の如何なる液体であっても良い。また、計測粒子の直径は、測定対象によって自在に変動でき、直径は、数十マイクロメータ以外の如何なる値であっても良い。また、計測粒子の密度も仕様によって自在に変更でき、計測粒子の密度は、それが流される水の密度と同一でも良く、それが流される水の密度と異なっても良い。また、各計測粒子の材料も、ナイロンに限らず、それ以外の如何なる樹脂素材であっても良く、樹脂以外の材料であっても良い。また、各計測粒子は、油滴や、水内に存在する気泡でも良い。また、この発明では、流体は、空気等の気体であっても良く、その場合、例えば、計測粒子として、煙粒子を使用しても良い。
また、上記実施形態では、流速計測ステップを、相互相関関数Rfg(x,y,α,β)を用いたPIVで行ったが、この発明では、流速計測ステップを、フーリエ変換相互相関法を用いたPIV(高速フーリエ変換(FFT)を利用)で行っても良く、自己相関法PIV(Auto-correlation PIV)で行っても良い。また、流速計測ステップを、オプティカルフローによる2次元PIV(Optical Flow PIV)で行っても良く、2方向DPマッチング((Dynamic Programing Matching):信号波形の局所的な小変形を許容してのマッチング))によるPIVを用いて行っても良い。
また、上記実施形態では、流体の速度(方向および大きさ)を解析するのに、PIVを使用したが、この発明では、流体の速度(方向および大きさ)を解析するのに、PTVを使用しても良い。尚、PTVを使用する場合には、各計測粒子の軌跡を探索することになるため、計測粒子として、経時的に大きさが変動しない粒子を採用するのが好ましい。
また、上記実施形態では、スリット光14の出射方向と、高速度カメラ2の光軸16とが、略直交していたが、この発明では、スリット光の出射方向と、撮影装置の光軸の延在方向とは、略直交以外の如何なる角度で交差しても良い。
また、上記実施形態では、物体が、柱状物体10であったが、この発明では、物体は、如何なる3次元の形状を有しても良い。
また、上記実施形態では、流速計測ステップと、変位計測ステップとを同時に行った(流速計測ステップと、変位計測ステップとを、同時に行っている時間がある状態で行った)。しかしながら、この発明では、流速計測ステップの後に、変位計測ステップを行っても良く、変位計測ステップの後に、流速計測ステップを行っても良い。
また、上記実施形態では、上記流速計測ステップを、スリット光14の出射方向と高速度カメラ2の光軸とを固定した一パターンにおいて経時的に行った。しかしながら、この発明では、上記流速計測ステップを、スリット光の出射方向と光軸との少なくとも一方が互いに異なる複数パターンで行っても良い。この変形例によれば、流速計測ステップを、スリット光の入射方向が互いに異なっている状態で複数回行うことができて、流体の流域中の異なる複数の2次元領域を、スリット光で照らすことができる。また、流速計測ステップを、光軸が互いに異なっている状態で複数回行うこともできて、互いに異なる領域の撮影を行うことができる。したがって、計測粒子の3次元空間の各点での移動を、簡易に分析できて、流体の3次元の速度を簡易に計測できる。また、流速計測ステップを、複数のスリット光を同時に出射して行ったり、流速計測ステップを、複数の撮像装置を用いて行ったりすることにより、相互相関関数Rfg(x,y,z,α,β)を、3次元座標で定義された関数f(x,y,z)と、g(x,y,z)で算出することもでき、この場合、計測粒子の3次元空間の各点での移動を、より詳細に計測できて分析できる。
また、上記実施形態では、上記変位計測ステップを、スリット光14の出射方向を固定して行った。しかしながら、この発明では、上記変位計測ステップを、複数のスリット光を用いて行っても良い。このようにすると、物体において異なる箇所に複数のスリット光を照射できるから、物体の平行移動のみでなく、物体の回転移動(物体のねじれ)も求めることができる。仮に、物体が回転移動している場合、スリット光の出射方向が一に固定されたとすると、スリット光が物体の回転軸に照射された場合、物体の回転移動を検出できなくなる。これに対し、物体において異なる箇所に複数のスリット光が照射された場合、回転運動で回転する物体の箇所に必ずスリット光が照射されるから、それら複数のスリット光の変位を計測することにより、物体の回転移動も計測できるようになるのである。
尚、この場合、複数の変位計測ステップを行って、各変位ステップで、一つのスリット光をのみを使用する方が、同時に二つのスリット光を使用する場合よりも好ましい。スリット光源によってある断面の流れのみを抽出するのが好ましく、粒子に多数の方向から光りが入らないことが好ましいからである。
この発明の方法は、例えば、内輪と外輪との間に転動体(物体)が配置された転がり軸受(保持器がある場合には、保持器と転動体とで物体を構成)における潤滑剤(流体)の速度を計測するのに好適に使用でき、また、航空機の翼(物体)を通過する空気(流体)の流れによる振動励起現象を計測するのに好適に使用できる。
また、この発明の方法は、自動車の各種部品での流体の流れの分析にも好適に使用できる。というのは、近年、自動車の各種部品は、よりコンパクトに形成されて、小さくなってきているが、それに伴う出力の低減を補うために、モータの回転速度が、より高速となっており、流体の速度もより速くなっているからである。また、この発明の方法は、流体の速度が速い場合の他、物体の素材が樹脂等で軽い場合にも、好適に使用でき、その軽い素材の物体の厚さが薄い場合には、更に好適に使用できる。
しかしながら、この発明の方法は、流体の流れ内に変位可能な物体が配置されている装置であれば、如何なる装置においても、流体の速度の計測と物体の変動の計測とに用いても良い。また、上記実施形態および変形例で説明した全ての構成のうちの二以上の構成を組み合わせて新たな実施形態を構築できることは、勿論である。
1 スリット光源
2 高速度カメラ
10 柱状物体
11 柱状物体の側面
14 スリット光
16 光軸
40 計測粒子
46 第1小窓

Claims (3)

  1. 計測粒子を流体の流れに混入する粒子混入ステップと、
    上記流体中の物体の上記流体に接触する流体接触部分の少なくとも一部の法線方向に対して傾いたスリット光を、上記流体かつ上記少なくとも一部に照射するスリット光照射ステップと、
    光軸が上記スリット光の入射方向に対して傾いている撮像装置で、上記スリット光の照射によって上記物体の表面に現れる縞の時間的な変動を撮影することに基づいて、上記物体の変位を計測する変位計測ステップと、
    上記流体中の上記計測粒子によって散乱された上記スリット光の時間的な変動を上記撮像装置で撮影することに基づいて、上記流体の流速を計測する流速計測ステップと
    を備えることを特徴とする流速と物体変位とを一度に計測する方法。
  2. 請求項1に記載の流速と物体変位とを一度に計測する方法において、
    上記流速計測ステップを、上記入射方向と上記光軸との少なくとも一方が異なっている状態で複数行うことを特徴とする流速と物体変位とを一度に計測する方法。
  3. 請求項1または2に記載の流速と物体変位とを一度に計測する方法において、
    上記変位計測ステップを、互いに異なる複数の上記スリット光を用いて行うことを特徴とする流速と物体変位とを一度に計測する方法。
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