JP2016057114A - エンジンの慣性モーメント測定方法およびエンジンの摩擦損失測定方法 - Google Patents

エンジンの慣性モーメント測定方法およびエンジンの摩擦損失測定方法 Download PDF

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泰三 嶋田
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孝治 是松
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Abstract

【課題】動力計が備え付けられた測定施設以外においても、慣性モーメントおよび摩擦損失の測定を可能とする。
【解決手段】所定の燃料供給量より小さな第1の燃料供給量に低減したときのエンジン出力回転の減速度dωe1/dtを測定する第1ステップと、所定の燃料供給量より小さな第2の燃料供給量に低減したときのエンジン出力回転の減速度dωe2/dtを測定する第2ステップと、次式(1)に基づいてトータル慣性モーメントItを求める第3ステップとからなる
ことを特徴とするエンジンの慣性モーメント測定方法。
It = (−ΔTe2 + ΔTe1)/(dωe2/dt − dωe1/dt)・・・(1)
但し、ΔTe1は、第1の燃料供給量に対応したエンジンのエンジン駆動トルクであり、ΔTe2は、第2の燃料供給量に対応したエンジンのエンジン駆動トルクである。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの慣性モーメント測定方法、および減速法を用いたエンジンの摩擦損失測定方法に関する。
燃料を燃焼させて動力を取り出すエンジンの一例として、シリンダ空間内で燃料を燃焼させてピストンを往復運動させ、その往復運動を回転運動に変換して動力を出力するように構成されたものがよく知られている。例えば特許文献1には、シリンダ2の燃焼室内において圧縮されて高温になった空気に燃料を供給して自己着火させ、このときの膨張によりシリンダ2内のピストン3を押し出すように構成されたディーゼルエンジン1が開示されている。このようなエンジンは、燃料を燃焼させて駆動させる際、排気損失(排気ガスの熱)、冷却損失(冷却媒体への放熱)、摩擦損失(機械的損失およびポンプ損失を含む)等の種々のエネルギー損失が生じる。このため、燃料燃焼によるエネルギーからこれら種々のエネルギー損失を差し引いた残りのエネルギーが、動力として取り出されることになる。
このようなことから、上記種々のエネルギー損失を低減させることができれば、その分だけ動力として取り出されるエネルギーを増加させることが可能であり、これによりエンジンの効率を向上させることができる。ここで、これら種々のエネルギー損失の低減を検討するに際しては、まず、これらの損失を正確に測定することが重要となる。これらの損失のうち摩擦損失を測定する方法の一つとして、シリンダ空間内の燃料燃焼を停止させて減速させるときの減速度に基づいてエンジンの慣性モーメントを測定し、この慣性モーメントを用いて摩擦損失を測定する減速法が知られている。
特開2011−32976号公報
ところで、減速法においては、一般的に、測定対象であるエンジンの動力を動力計に出力させるとともに、動力計により所定の負荷を与えて減速させることにより慣性モーメントおよび摩擦損失を測定していた。ここで、動力計は測定施設に備え付けられたものが多いため、従来の減速法により摩擦損失を測定しようとする場合、動力計が備え付けられた測定施設でしか慣性モーメントおよび摩擦損失を測定できないという課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、動力計が備え付けられた測定施設以外においても慣性モーメントおよび摩擦損失の測定を可能としたエンジンの慣性モーメント測定方法、およびエンジンの摩擦損失測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係るエンジンの慣性モーメント測定方法は、エンジンの出力軸に前記エンジンにより駆動される駆動装置が繋がった状態で前記駆動装置の駆動系を含むエンジンのトータル慣性モーメントItを測定する方法であって、前記エンジンに所定の燃料供給を行っ
て前記エンジンを定常運転して前記駆動装置を駆動している状態から、前記エンジンへの燃料供給量を前記所定の燃料供給量より小さな第1の燃料供給量に低減したときの前記エンジン出力回転の減速度dωe1/dtを測定する第1ステップと、前記エンジンに前記所定の
燃料供給を行って前記エンジンを前記定常運転と同一の定常運転をして前記駆動装置を駆動している状態から、前記エンジンへの燃料供給量を前記所定の燃料供給量より小さな第2の燃料供給量に低減したときの前記エンジン出力回転の減速度dωe2/dtを測定する第2ステップと、次式(1)に基づいて前記トータル慣性モーメントItを求める第3ステッ
プとからなる。
It = (−ΔTe2 + ΔTe1)/(dωe2/dt − dωe1/dt)・・・(1)
但し、前記ΔTe1は、前記第1の燃料供給量に対応した前記エンジンのエンジン駆動トルクであり、前記ΔTe2は、前記第2の燃料供給量に対応した前記エンジンのエンジン駆動トルクである。
上述のエンジンの慣性モーメント測定方法において、好ましくは前記エンジンへの燃料供給量と前記エンジン駆動トルクとの比例関係に基づいて、前記エンジン駆動トルクΔTe1および前記エンジン駆動トルクΔTe2を求めるようにしても良い。
また、上述のエンジンの慣性モーメント測定方法において、好ましくは前記第1ステップにおいて前記第1の燃料供給量をゼロとして前記エンジン出力回転の減速度dωe1/dtを測定し、次式(2)に基づいて前記トータル慣性モーメントItを求めるようにしても良
い。
It = −ΔTe2/(dωe2/dt − dωe1/dt) ・・・(2)
本発明に係るエンジンの摩擦損失測定方法は、上述の方法により前記トータル慣性モーメントItを求める第4ステップと、前記エンジンを運転して前記駆動装置を駆動してい
る状態から、前記エンジンへの燃料供給量をカットしたときの前記エンジン出力回転の減速度dωe/dtを測定する第5ステップと、次式(3)に基づいて前記駆動装置を含むエン
ジンのトータル摩擦トルクTtを求める第6ステップとから構成される。
Tt = It × dω/dt ・・・(3)
本発明に係るエンジンの慣性モーメント測定方法は、所定の燃料供給量より小さな第1の燃料供給量に低減したときの減速度dωe1/dtを測定する第1ステップと、所定の燃料供給量より小さな第2の燃料供給量に低減したときの減速度dωe2/dtを測定する第2ステップと、上記式(1)に基づいてエンジンのトータル慣性モーメントItを求める第3ステ
ップとからなる。ここで、式(1)において、減速度dωe1/dtおよび減速度dωe2/dtは測定により求まるため、例えば燃料供給量とエンジン駆動トルクとの関係を予め求めておくことにより、第1の燃料供給量のときのエンジン駆動トルクTe2および第2の燃料供給量のときのエンジン駆動トルクTe2が求まる。よって、式(1)を用いれば、減速状態とするための抵抗としてのトルクを、動力計を用いて計測しながら付与する必要がない。このため、動力計を備えた測定施設以外において、例えばエンジンを作業機械等に搭載した状態のままで慣性モーメントを測定することができる。
また、本発明に係るエンジンの摩擦損失測定方法は、上述のようにして求めたエンジンのトータル慣性モーメントを用いることにより、エンジンを作業機械等に搭載した状態のままでエンジンへの燃料供給量をカットしたときの減速度dωe/dtを測定するだけで、エ
ンジンのトータル摩擦トルクTtを簡単に測定することができる。すなわち、動力計を用
いる必要がなく、エンジンを作業機械等に搭載した状態のままでトータル摩擦トルクTt
を簡単に測定して、エンジンの性能劣化、故障の発生等を事前に又的確に予測することができる。
本発明が適用される一例としてのディーゼルエンジンの概略構成を示す図である。 (a)および(b)は、減速法の測定について示す説明図である。 (a)および(b)は、燃料噴射量と図示トルクとの関係を示すグラフである。 エンジン摩擦トルクを定期的に測定して、その結果を示すグラフである。 (a)は軽油を用いた場合とアマニ油を用いた場合とのエンジン摩擦トルクの測定結果を示すグラフであり、(b)はエンジン摩擦トルクの測定に用いたディーゼルエンジンの特性を表す表である。 筒内容積と筒内圧との関係を示すグラフである。 筒内容積と、圧縮行程および膨張行程の筒内圧差との関係を示すグラフである。 燃料噴射時のサイクルおよび燃料停止後のサイクルそれぞれについて、筒内容積と筒内圧差との関係を示すグラフである。 圧縮行程および膨張行程の筒内圧差と、燃料遮断後のサイクルとの関係を示すグラフであって、(a)はエンジン負荷がゼロの場合を、(b)は負荷が50%の場合を、(c)は負荷が100%の場合のグラフである。 実験計画法の設定内容を示す表である。 実験計画法を実行して得られた結果を示すグラフである。
エンジンEの構成
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。本実施形態においては、図1に示すディーゼルエンジンE(一部省略しており、以下「エンジンE」と称する)に、本発明に係るエンジンの摩擦損失測定方法を適用する例について説明する。なお、本発明に係るエンジンの慣性モーメント測定方法およびエンジンの摩擦損失測定方法は、後述するようにディーゼルエンジン以外の種々のエンジンにも適用できるものである。
まず、図1を参照しながら、本発明が適用されるエンジンEの構成について説明する。エンジンEは、シリンダ11およびピストン12等から構成されるエンジン本体10と、エンジン本体10により駆動される燃料供給装置20とから構成される。このエンジンEに、摩擦損失測定のためのクランク角検出器30と、データ解析処理およびエンジンEの運転制御を行うコントローラ40とが備えられている。
燃料供給装置20は、エンジン本体10により駆動される燃料供給ポンプ21と、エンジン本体10に取り付けられてシリンダ11内に燃料を噴射する燃料噴射ノズル22と、燃料供給ポンプ21により供給された燃料を燃料噴射ノズル22に送るための燃料噴射パイプ23とを備えて構成される。なお、燃料供給ポンプ21は、電子制御される構成のものでも、機械的に制御される構成のものでも良い。
クランク角検出器30は、エンジンEのクランク軸(出力軸)の回転角を検出し、検出した回転角に対応する検出信号をコントローラ40に送出する。コントローラ40は、演算処理を行うCPU41と、エンジンEの制御情報を記憶するメモリ42とを備えて構成される。コントローラ40のCPU41は、クランク角検出器30からの信号(クランク軸の回転角に対応する信号)を受けて、後述するように、クランク軸の角速度を基にして角減速度を算出し、この角減速度を基にして摩擦損失を算出する。
エンジン摩擦トルク
このように構成されるエンジンEは、作業機等の動力源として用いられることが多く、例えば図2(a)に示すように、エンジンEの出力軸にカップリング51を介して動力伝達系50が繋がれるとともに、この動力伝達系50にカップリング52を介して作業機6
0が繋がれて、動力伝達系50を介して作業機60が回転駆動されるように構成される。シリンダ11内に燃料を噴射してエンジンEを駆動させるとき、燃料の燃焼によって生じるエネルギー(パワー)が生じ、このパワーによって動力伝達系50を介して作業機60が回転駆動される。以下、エンジンE内部の摺動抵抗等により生じるエンジン自体が有する回転抵抗トルクをエンジン摩擦トルクTfと称し、動力伝達系50および作業機60の
摺動抵抗等により生じる回転抵抗トルクを被動側摩擦トルクTLoadと称する。
一般的に、供給燃料に対する空気量が十分あり燃焼が安定している安定駆動状態においては、燃料噴射量(燃料供給量)とエンジン出力(パワー)とが比例すると考えて問題がない。また、安定駆動状態においては、図3(a)に示すように、燃料噴射量とエンジン図示トルク(エンジン内部の摩擦によって目減りする前の駆動トルク)とが比例し、燃料噴射を完全にカットして燃料噴射量(供給エネルギー)をゼロとした場合、当然ながらエンジン出力(エンジン図示トルク)もゼロになる。なお、図3(a)の縦軸はエンジン図示トルクを、横軸は燃料噴射量を示している。
ここで、エンジンEが動力伝達系50(作業機60)に繋がれておらず、単体で駆動する状態を想定する。この想定において、図3(a)に示すように、燃料噴射量F0のとき
に、エンジン図示トルクがエンジン摩擦トルクTfと釣り合うとした場合、例えば、燃料
噴射量F0を燃料噴射量FS(<F0)まで減少させたときに、その直後のエンジン図示ト
ルクΔTeは、下記式(4)により求めることができる。これはエンジン図示トルクがエ
ンジン摩擦トルクTfと釣り合うような少量の燃料噴射量F0やそれより少量の燃料噴射
量Fsとなる領域ではエンジン回転が同一であれば、エンジン図示トルクが燃料噴射量に
ほぼ比例すると見なせるためである。この下記式(4)を用いて燃料噴射量に対応したエンジン駆動トルク(図示トルク)を算出するプログラムが、図1に示すコントローラ40のメモリ42に記憶されている。
ΔTe = Tf × FS/F0 ・・・(4)
以下においては、例えば、エンジン安定駆動状態から燃料噴射量を減少させた場合のエンジン出力軸回転の減速度を測定し、上記のようにして求められるエンジン駆動トルクΔTeを用いて、エンジンE、動力伝達系50および作業機60からなる系全体のトータル
慣性モーメントを求める。そして、このトータル慣性モーメントを用いてエンジン摩擦トルクを求める方法について説明する。なお、上記の考え方は、エンジン安定駆動状態で、燃料噴射量を増加させた場合にも同様なことが言える。
エンジン摩擦トルクの算出方法
次に、上述の考え方に基づいて、減速法を用いた本発明に係る上記方法を、エンジンEの出力軸に繋がれた動力伝達系50を介して駆動される作業機60に適用して、エンジンE、動力伝達系50および作業機60からなる系全体のトータル慣性モーメントItおよびトータル摩擦トルクTt(エンジン摩擦トルクTfと被動側摩擦トルクTLoadとを合わ
せた合計摩擦トルク、即ち、Tt=Tf+TLOAD)を求める場合について説明する。ここで、減速法とは、原則として、所定の燃料供給(燃料噴射)を行ってエンジンEを定常運転している状態から異なる2つの減速状態とし、各々の減速状態において測定される角減速度を基にして慣性モーメントを求め、この慣性モーメントを基にして摩擦トルクを求める方法である。なお、本実施形態において規定する摩擦損失もしくは摩擦トルクというのは、機械的な損失のみならず、吸排気行程でのポンピングロスも含む広い意味を有する。
本実施形態では、所定の燃料供給(例えば、燃料噴射量F0)を行ってエンジンEを定
常運転して作業機を駆動している状態から、燃料噴射をカットして減速させる減速状態と、同様にエンジンEを定常運転して作業機を駆動している状態から、燃料噴射量を少量(
例えば、燃料噴射量FS)まで減少させて燃料燃焼を行わせながら減速させる減速状態と
で、角減速度を測定する。まず、エンジンEを定常運転して作業機を駆動している状態から、燃料噴射をカットして減速させる減速状態におけるクランク軸の角減速度をdω/dtとすると、トータル慣性モーメントIt、トータル摩擦トルクTt(=エンジン摩擦トルク
Tf+被動側摩擦トルクTLoad)の関係は下記式(5)のように表される。
Tt=(Tf +TLoad)=It ×dω/dt ・・・(5)
一方、エンジンEを定常運転して作業機を駆動している状態から、燃料噴射量をFS
で減少させて減速させるときのクランク軸の角減速度をdωe/dt、燃料噴射量FSに対応したエンジン駆動トルクをΔTeとすると、トータル慣性モーメントIt、このときのトータル摩擦トルクTt’(=エンジン摩擦トルクTf+被動側摩擦トルクTLoad−ΔTe)の関係は、下記式(6)のように表される。なお、図2(b)は、このようにして減速させるときの経過時間と角減速度との関係のグラフにして示している。
Tt’=(Tf +TLoad−ΔTe)=It ×dωe/dt ・・・(6)
上記式(5)および上記式(6)より、トータル慣性モーメントItは下記式(7)の
ように求まる。
It = −ΔTe/(dωe/dt − dω/dt) ・・・(7)
上記式(7)において、エンジン駆動トルクΔTeは、メモリ42に記憶された上記式
(4)のプログラムを読み出して実行することにより算出される。また、上記式(5)における角減速度dω/dt、および上記式(6)における角減速度dωe/dtは、クランク角検
出器30からの検出信号を基にしてCPU41により算出されるので、上記式(7)よりトータル慣性モーメントItを求めることができる。このようにして求めたトータル慣性
モーメントItを上記式(5)に代入することにより、上記のようにして角減速度dω/dt
が測定された時点におけるトータル摩擦トルクTt(=エンジン摩擦トルクTf+被動側
摩擦トルクTLoad)が得られる。
ここで、エンジン摩擦トルクTfも被動側摩擦トルクTLoadも、運転を続けることによ
る経時的な変化、例えば軸受け等の部品が摩耗したりすることにより変化し得るものである。しかし、エンジンEが新品の状態(軸受け等に摩耗等がない状態)では、所期の設計仕様に対応するエンジン摩擦トルクTfとなる筈なので、被動側摩擦トルクTLoadを以下
のようにして推定することができる。この被動側摩擦トルクTLoadを推定するために、エンジンEのメモリ42には、エンジンEの製造時の性能データであって、エンジンEを動力伝達系50(作業機60)に繋ぐことなく単体で駆動させた場合の燃料噴射量とエンジン回転速度との関係を示す初期性能データが記憶されている。そして、所定の燃料供給(例えば、燃料噴射量F0)を行って作業機60を駆動するときのエンジンEの回転速度を
測定し、この回転速度を基にして初期性能データを参照することにより、被動側摩擦トルクTLoadがゼロとした場合(すなわち、エンジン摩擦トルクTfのみが作用する場合)における、このエンジン回転速度での燃料噴射量FZを求める。ここで、実際の駆動状態に
おいては、エンジン摩擦トルクTfのみが作用する場合より、被動側摩擦トルクTLoadの分だけ余分に燃料噴射を行って高いエンジン駆動トルクを出力しているので、燃料噴射量F0>燃料噴射量FZである。そこで、燃料噴射量F0と燃料噴射量FZとの差を求めて、図3(a)を参照してこの差(燃料噴射量)に対応するトルク(エンジン駆動トルク)を求めることにより、このトルク(エンジン駆動トルク)をこのときにおける被動側摩擦トルクTLoadと推定することができる。
ここで、トータル慣性モーメントItは、エンジン、動力伝達系50および作業機60
の装置構成を変更しない限り一定であるため、この装置構成において再度トータル摩擦トルクTt(=エンジン摩擦トルクTf+被動側摩擦トルクTLoad)を測定する場合、上記
のようにして求めたトータル慣性モーメントItをそのまま用いて式(5)から求めるこ
とができる。例えば、所定の燃料供給を行ってエンジンEを運転して作業機60を駆動させておき、この状態において燃料供給をカットしてそのときのクランク軸の角減速度を測定する。そして、このときに測定される角減速度dω/dtと、既に得られているトータル慣性モーメントItとからトータル摩擦トルクTtを求めることができる。なお、この場合において、上述のようにして求めた被動側摩擦トルクTLoadが経時的な変化がないと考えられるときには、トータル摩擦トルクTtから被動側摩擦トルクTLoadを減算すれば、エンジン摩擦トルクTfが得られる。なお、角減速度dωe/dtおよびdω/dtは、減速状態に切り換えた時点の状態に基づいて算出する代わりに、減速状態に切り換えた後の減速途中の状態に基づいて算出しても良い。また、減速状態に切り換えた後の複数の時点における角減速度を算出し、それらを平均して求めても良い。
ところで、動力計を用い摩擦トルク(合計摩擦トルク)の測定する方法は、測定対象であるエンジンに対応した動力計が備えられた測定施設にエンジンを搬送し、動力計と連結して行われるため、動力計を備える測定施設であればどこでも測定可能というわけではなく、測定場所および測定条件が極めて限られていた。これに対して、本発明に係るエンジンの慣性モーメント測定方法およびエンジンの摩擦損失測定方法では、燃料噴射を制御して減速状態とすることにより、動力計を用いることなく(動力計が備え付けられた測定施設に測定対象であるエンジンを搬送することなく)トータル慣性モーメントItおよび合
計摩擦トルクを求めることができる。このため、例えば船舶に搭載されたエンジンの合計摩擦トルクを測定する場合において、エンジンを船舶に搭載したままで合計摩擦トルクを測定することが可能である。さらに、合計摩擦トルクを測定するためのデータ収集は、通常運転の支障とならないような短時間だけ減速状態を作り出すことにより行うことが可能なので、測定対象であるエンジンを停止させることなく、つまり、エンジンを通常運転させたままで必要に応じて適宜合計摩擦トルクを測定できる。動力計を用いて合計摩擦トルクを測定する場合におけるエンジンの搬送に労力を要するという問題や、測定のタイミングが限定されるという問題は、船舶や発電設備等に備え付けられて一旦運転を開始すると長期間に亘って連続運転される大型のエンジンの場合に顕著となるが、本発明をこのようなエンジンに適用すれば、上記の問題を解決しつつ合計摩擦トルクを随時測定することができる。
摩擦損失測定方法の応用例
次に、本発明に係るエンジンの摩擦損失測定方法の応用例について説明する。
以下に説明する応用例は、連続稼働するエンジンについて、本発明により定期的にトータル摩擦トルクTtを測定し、その測定結果の推移に基づいてエンジンの経時的な性能低下、故障発生などを推定するというものである。上述のようにトータル慣性モーメントItを1度求めれば、その後はいつでも定常運転状態から燃料カットを行って出力回転の角
減速度式dω/dtを測定することにより、式(5)からトータル摩擦トルクTt(=Tf+TLOAD)を求めることができる。このようにしてトータル摩擦トルクTtを、定期的に(例えば、数ヶ月おきに)測定してその変化を見ることにより、エンジンの経時的な性能低下、故障発生などを推定することができる。なお、トータル摩擦トルクTtの経時的変化を見るものであるため、この変化はエンジン摩擦トルクTfの変化のみならず被動側摩擦トルクTLoadの変化によっても生じる。しかしながら、一般的にエンジン摩擦トルクTfの経時的変化は、動力伝達系50および作業機60の摩擦トルク(被動側摩擦トルクTLoad)の経時的変化より大きく、トータル摩擦トルクTtの経時的変化を見てエンジンの性能低下、故障などと推定することができる。この場合、上述のようにエンジンEが新品の
状態で被動側摩擦トルクTLoadを測定しておけば、トータル摩擦トルクTtから被動側摩擦トルクTLoadを減算してエンジン摩擦トルクTfを求め、その経時的な変化を見ることができる。
このようにしてエンジン摩擦トルクTfを測定した例を図4に示している。ここでは、測定タイミング*1においてトータル摩擦トルクTtを求めてエンジン摩擦トルクTfを算出している。そして、測定タイミング*1から所定時間をおいた測定タイミング*2において、さらにここから所定時間をおいた測定タイミング*3においてトータル摩擦トルクTtを求めてエンジン摩擦トルクTfを算出している。このようにしてエンジン摩擦トルクTf(もしくはトータル摩擦トルクTt)の経時的な変化を求める。
なお、各測定タイミング*1〜*3での測定は、エンジンの回転速度および負荷が同一の状態で行う。そうすれば、エンジンに故障が生じていない限り、どの測定タイミングにおいてもほぼ同一の合計摩擦トルクが測定される筈である。しかし、エンジンの性能劣化、故障(例えば軸受の損傷等)等が生じると機械的損失が増加するために、エンジン摩擦トルクTf(およびトータル摩擦トルクTt)が増加する。図4下段には、時間の経過とともにエンジン摩擦トルクTf(およびトータル摩擦トルクTt)が増加した例を示している。そして、エンジン摩擦トルクTf(もしくはトータル摩擦トルクTt)が所定閾値(エンジン性能劣化、故障等が発生したと推定するための閾値であり、図においてfatal engine trouble zone と示しているレベルの値)を越えたときに、エンジンの性能劣化が許容以上となったと推定したり、故障もしくは故障の前兆が生じていると推定できる。このようにしてエンジンの性能劣化、故障等を早期に把握し、必要に応じてエンジンを停止させて修理を行う等の判断ができるので、エンジンに致命的な故障が生じることを未然に防止することが可能になる。
燃焼堆積物の相対的な量の推定方法1
ところで、ディーゼルエンジンのみならず、ガソリンエンジンおよびガスエンジンは、シリンダ内で燃料を燃焼させることによりピストンを往復移動させて駆動されるが、このようにしてエンジンを長期間に亘って駆動させると、燃料噴射領域を形成する面(具体的には、シリンダヘッド下面、ピストン上面およびピストン頂部に設けられた凹部(燃焼室)表面にかさぶた状の燃焼堆積物が形成される場合がある。この燃焼堆積物が堆積すると、エンジンを安定して駆動させる上で問題となる場合があるので、燃焼堆積物の量(燃焼堆積物の相対的な量)を把握することは重要である。そこで、燃焼堆積物の相対的な量の推定方法について以下に説明する。この推定方法について説明する前に、まず、この推定方法を想起するに至った経緯について説明する。
従来、カーボンニュートラルである植物油(例えば、アマニ油)にも適応させたディーゼルエンジンが開発されている。一般的に植物油は軽油よりも粘度が高いが、供試ディーゼルエンジンが同一であれば、アマニ油を用いた場合と軽油を用いた場合とで、本来的に燃料を噴射していない状態でのエンジン摩擦トルクに差は生じないものと考えられる。そこで、このことを検証するために、アマニ油を用いた場合と軽油を用いた場合とでエンジン摩擦トルクを測定し、図5(a)に示す結果を得た。図5(a)の左側のグラフに、軽油を用いた場合のエンジン摩擦トルクの測定結果を負荷毎に示しており、図5(a)の右側のグラフに、アマニ油を用いた場合のエンジン摩擦トルクの測定結果を負荷毎に示している。測定においては、軽油を用いた場合およびアマニ油を用いた場合のどちらも、所定回転速度(ここでは、3000rpm)で駆動させた状態から、燃料噴射をカットしてエンジン摩擦トルクを求めた。図5(a)の左右のグラフを比較すると分かるように、いずれの負荷状態(0%、50%、100%)においても、軽油を用いた場合よりもアマニ油を用いた場合の方が低いエンジン摩擦トルクが得られた。なお、この検証を行った供試ディーゼルエンジンの特性を、図5(b)に示している。
図5(a)に示す結果が得られた原因を、以下のように考察した。軽油の場合もアマニ油の場合も、燃料噴射をカットする前のサイクルでシリンダ内に噴射された燃料の一部が、燃料噴射カット後のサイクルでもシリンダヘッドやピストンに付着したまま燃焼せずに残り、この燃料(以下、「残留燃料」と称す)が、燃料噴射をカットした後のサイクルにおいて燃焼するという現象(以下、この現象を「残留燃焼」と称する)が発生すると考えられる。この残留燃焼によって、その燃焼分だけ仕事がなされて角減速度が小さくなり、これにより実際のエンジン摩擦トルクよりも小さなエンジン摩擦トルクが測定されると考えられる。
ここで、軽油に対してアマニ油は粘度および蒸発温度が高いため、軽油よりもシリンダヘッドやピストンに残留しやすく、それによって軽油の場合よりも強力な残留燃焼が生じると考えられる。この強力な残留燃焼によって、その分だけ仕事がなされて角減速度が小さくなり、これにより軽油の場合よりも小さなエンジン摩擦トルクが測定されると考えられる。つまり、燃料の粘度や蒸発温度等によって残留燃焼の強弱に差が生じることに起因して、図5(a)に示すように軽油の場合よりもアマニ油の場合の方が低いエンジン摩擦トルクが得られたものと考えられる。
シリンダヘッドやピストンに燃焼堆積物が堆積する場合、噴射された燃料の一部がシリンダヘッドやピストンに付着するとともに燃焼堆積物にしみ込み、このしみ込んだ残留燃料によっても残留燃焼が生じると考えられる。つまり、相対的に多くの燃焼堆積物が存在する場合、燃焼堆積物の堆積量に応じて燃焼堆積物にしみ込む残留燃料も多くなり、その結果、燃焼堆積物の堆積量に応じた強度の残留燃焼が生じる。そうすると、燃焼堆積物の量に応じた強度の残留燃焼によってなされた仕事の分だけ、実際のエンジン摩擦トルクに対して小さなエンジン摩擦トルクが算出されることになると考えられる。
次に、図6〜図9を参照しながら、燃焼堆積物の相対的な量の推定方法について説明する。図6には、燃料噴射を行った場合および燃料噴射をカットした場合の各サイクルについて、筒内容積と筒内圧との関係をグラフに示している。燃料噴射を行った場合のグラフを、1°毎の実測点を点線で結んで示しており、燃料噴射をカットした場合のグラフを、1°毎の実測点を細い実線で結んで示している。ここで、燃料噴射がカットされると、燃料燃焼による仕事がなされないので、筒内容積と筒内圧との関係を示した場合、圧縮行程と膨張行程との筒内圧は、重なるグラフになると考えられる。しかし実際には、図6において、実線のうちで高圧部分(上死点近傍)に注目すると、燃料噴射をカットしたにも拘わらず、圧縮行程に対して膨張行程が僅かに高圧側にシフトしたグラフとなっている。この膨張行程における高圧側へのシフトは、圧縮行程により上死点付近の筒内温度が上昇して発生する残留燃焼が原因と考えられる。
ここで、燃焼堆積物が存在する場合、噴射燃料の一部がシリンダヘッドやピストンに付着するとともに燃焼堆積物にしみ込むが、燃焼堆積物の堆積量に応じてこの燃焼堆積物にしみ込む燃料も多くなることから分かるように、燃焼堆積物の堆積量に応じて強力な残留燃焼が生じると考えられる。このようにして生じる残留燃焼の強弱は、上述のように図6における圧縮行程と膨張行程との間の筒内圧力差にも対応している。このため、圧縮行程と膨張行程との間の筒内圧力差を基にして、燃焼堆積物の相対的な量を以下のように推定することが可能である。具体的には、燃料噴射をカットした後の各サイクルについて、各筒内容積における圧縮行程と膨張行程との筒内圧力差ΔPを算出するとともに、その筒内圧力差の最大値ΔPmaxを求める。図7には、燃料噴射をカットした直後のサイクルにつ
いて、筒内圧力差ΔPおよび最大値ΔPmaxを求めた結果を実線で示している。この図か
ら分かるように、ΔPmaxは上死点付近の値として求まるが、この値は残留燃焼の強弱(
燃焼堆積物の堆積量)に対応した値である。なお、図7には参照用として、燃料噴射時の
サイクルについて、各筒内容積における筒内圧力差ΔPを算出した結果を点線で付記している。
図8には、燃料噴射を停止させた後の7サイクル分について(図8に示すサイクル2〜8)、各筒内容積における筒内圧力差ΔPを実線のグラフにして示している。これらのグラフによって示される値は、燃焼堆積物の量に対応した値であり、サイクル2からサイクル8に進むに従って、筒内圧力差ΔPおよびΔPmaxが低下してゼロに近づくことが分か
る。これは、燃料噴射を行うことなく圧縮および膨張行程を繰り返すことにより、燃焼堆積物が徐々に燃焼して取り除かれ、残留燃焼が弱められたためである。なお、図8のサイクル1は、燃料噴射時のサイクルについての結果を参照用として示すものである。
ところで、エンジンを分解清掃して燃焼堆積物を除去すれば、燃焼堆積物の影響を排除した筒内圧力差ΔPおよびΔPmaxを求めることができる。このため、長期間に亘って運
転されて燃焼堆積物が堆積していると推定されるエンジンについて、図8に示す方法により求めたΔPmaxを、分解清掃直後の燃焼堆積物が堆積していないエンジンについて、図
8に示す方法により求めたΔPmaxと比較することにより、燃焼堆積物の相対的な量を推
定することができる。具体的には、図9(a)〜(c)のように、燃料噴射をカットした後の各サイクルのΔPmax(特性線C)を、分解清掃直後に求めたΔPmax(特性線D)と比較することにより推定する。なお、図9(a)〜(c)は、負荷状態(0%、50%および100%)毎にグラフに示したものである。図9(a)〜(c)のいずれにおいても、特性線D(分解清掃直後)に対して特性線Cの値が上回っており、特性線Dと特性線Cとの差(ΔPmaxの差A)が燃焼堆積物の相対的な量に対応している。一方、図9(a)
〜(c)の特性線Dは、燃焼堆積物が無くても生じる残留燃焼、すなわち、シリンダヘッドやピストンに直接付着して残留する残留燃料に対応するΔPmaxを示す。このことから
、差Aに基づいて燃焼堆積物の相対的な量を把握することができる。
以上のことから分かるように、燃料噴射をカットすることにより、減速法によりエンジン摩擦トルクを測定するためのデータ収集を行うとともに、その時に測定される筒内圧力差ΔPおよびΔPmaxに基づいて、燃焼堆積物の相対的な量を把握することが可能である
。このように、燃料噴射をカットすることは、エンジンの出力トルクに変動を生じさせることになるので、エンジンの定常運転に支障となり得る。そこで、例えば多気筒エンジンの場合、一部の気筒ずつ燃料噴射をカットして筒内圧を測定すれば、定常運転への影響を抑えつつ燃焼堆積物の相対的な量を把握できる。
燃焼堆積物の相対的な量の推定方法2
ここまでは、燃料噴射をカットして燃焼堆積物の相対的な量を推定する方法について説明したが、この方法では上述のように、燃料噴射のカットによるトルク変動が生じるので、エンジンの定常運転の支障となる場合がある。そこで、エンジンのトルク変動を抑えることにより、定常運転にあまり影響を与えることなく燃焼堆積物の相対的な量を推定できる方法について以下に説明する。
残留燃焼についてさらに調べると、燃料噴射の有無に拘わらず上死点付近10°程度の範囲で生じる現象であることが分かった。しかし、燃料噴射は通常上死点付近で行われるため、上死点付近において残留燃焼と噴射燃料とがほぼ同時に生じる。このため、残留燃焼によって生じる筒内圧力差ΔPと、噴射燃料の燃焼によって生じる筒内圧力差ΔPとを区別することが難しい。そこで、燃料噴射タイミングを遅延させることを考えた。こうすると、上死点付近で残留燃焼が生じた後に噴射燃料の燃焼を開始させることができて、残留燃焼によって生じる筒内圧力差ΔPを、噴射燃料の燃焼によって生じる筒内圧力差ΔPと区別して求めることができる。このように燃料噴射タイミングを遅延させても、トルク変動があまり生じないので、定常運転にあまり影響を与えることなく燃焼堆積物の相対的
な量を推定できる。なお、減速法によるエンジン摩擦トルクの測定を行うことなく、燃焼堆積物の相対的な量の推定を行う場合、燃料噴射をカットすることにより推定することも、燃料噴射タイミングを遅延させることにより推定することも可能である。
なお、筒内圧力差ΔP(ΔPmax)を基にして燃焼堆積物の相対的な量を推定する方法
に代えて、エンジン摩擦トルクを定期的に測定することにより、その測定結果の推移に基づいて燃焼堆積物の相対的な量を推定することも可能である。例えば、時間経過とともにエンジン摩擦トルクが低下する場合、燃焼堆積物の堆積量が増加してそれにしみ込む残留燃料が増加し、これによって残留燃焼の強度が増大してエンジン摩擦トルクが低下したと考えられる。よってこの場合は、燃焼堆積物の相対的な量が増加していると推定できる。
燃焼堆積物の除去方法
以上のようにして燃焼堆積物の相対的な量を推定した結果、堆積量が比較的多いと推定される場合にはこれを除去することが望まれる。このとき、エンジンを分解清掃する方法が考えられるが、この方法では、分解清掃を行っている間エンジンの定常運転を停止させることになるので、この方法の採用が難しい場合も多い。そこで、エンジンを分解清掃することなく燃焼堆積物を除去する方法について以下に説明する。
図8のサイクル2〜8に示す実線のグラフは、燃料噴射を停止させた後の7サイクル分について、各筒内容積における筒内圧力差ΔPを示すものであるが、時系列に沿ってサイクル2から順に見ていくと、燃料噴射を行うことなく圧縮および膨張行程を繰り返すことにより、筒内圧力差ΔPおよびΔPmaxが徐々に低下してゼロに近づいている。このこと
は、残留燃焼が徐々に弱まっていることを意味する。このことから、燃料噴射をカットしたサイクルを繰り返すことにより、燃焼堆積物を燃焼させて除去することができると考えられる。
一方、燃料噴射をカットする代わりに、燃料噴射タイミングを遅延させることにより、上死点付近で燃焼堆積物が燃焼して残留燃焼が生じた後に、噴射燃料の燃焼を開始させることによっても、燃焼堆積物を燃焼させて除去することができる。すなわち、このように燃料噴射タイミングを遅延させることにより、比較的高温および高圧となる上死点付近において燃焼堆積物を燃焼させて除去することができる。
以上説明したように、燃料噴射のカットもしくは燃料噴射タイミングの遅延を実施したサイクルを継続すれば、エンジンを分解清掃することなく簡単に燃焼堆積物を除去することができる。
このように、燃料噴射をカットするとエンジンの出力トルクに変動が生じるので、エンジンの定常運転に支障となる場合がある。そこで、例えば多気筒エンジンの場合、一部の気筒について燃料噴射のカットを実施することにより、出力トルクの変動を抑えて定常運転にあまり影響を与えないようにしつつ、燃焼堆積物を除去することができる。なお、燃料噴射タイミングの遅延は、燃料噴射をカットする場合よりもトルク変動が少ないので、エンジンを定常運転させながら、気筒全体に対して同時に燃料噴射タイミングの遅延を実施して、気筒全体の燃焼堆積物を除去することも可能である。
燃焼堆積物の除去効率の向上
次に、上述のようにして燃焼堆積物を除去するときに、さらに効果的に燃焼堆積物を除去させる方法について説明する。
上述のように燃料噴射のカットもしくは燃料噴射タイミングの遅延を実施する際、上死点付近における筒内温度が高い程、燃焼堆積物の燃焼が促進されてこれを効率良く除去で
きると考えられる。そこで、過給機および中間冷却器(インタークーラー)を備えたエンジンの場合、過給機により圧縮された高温の吸気を、中間冷却器を通過させることなくバイパスさせて高温のままシリンダ内に供給することにより、燃焼温度を高くして燃焼堆積物を効率良く燃焼させることができる。また、別の方法として、燃焼後の高温の排気ガスの一部を取り出して、それを再度シリンダ内に供給(EGRとも称される)することも可能であり、これによっても燃焼温度を高めて燃焼堆積物を効率良く燃焼させることができる。
上述の実施形態においては、自然着火式のディーゼルエンジンを例示して、ディーゼルエンジンに摩擦損失測定方法等を適用する場合について説明した。しかし、上述の実施形態で説明する摩擦損失測定方法等は、ディーゼルエンジンに限定して適用されるものではなく、例えば火花点火式のガスエンジンやガソリンエンジンにも適用できるものである。ここで、火花点火式のエンジンに上述の摩擦損失測定方法を適用する場合、燃料噴射をカットする、もしくは火花点火を停止させることにより、減速状態とすることができる。また、火花点火式のエンジンに、上述の燃焼堆積物の相対的な量の推定方法や燃焼堆積物を除去する方法を適用する場合、燃料供給をカットする代わりに点火時期を遅延させても良い。特にガスエンジン等では、火花点火停止時は未燃焼ガスがシリンダを通じて排気系統に流れ込み、これが高温の排気ガスによって着火する煙道爆発の虞があるが、点火時期を遅延させる方法を採用することにより、その虞を低減できる。
ところで、過早着火が生じるガソリンエンジンおよびガスエンジンについて調べたところ、シリンダヘッドやピストンに堆積した燃焼堆積物が剥がれ、それが着火源となって過早着火を引き起こしていることが分かった。そこで、上述の燃焼堆積物の相対的な量の推定方法をガソリンエンジンおよびガスエンジンに適用して、定期的に燃焼堆積物の相対的な量を把握することにより、過早着火が起きる前に上述した燃焼堆積物の除去を実施して過早着火の発生を防止することが可能になる。
上述の実施形態においては、エンジンを定常運転させた状態から燃料噴射をカットした状態と、同様にエンジンを定常運転させた状態から燃料噴射量Fsの燃料を噴射させた状
態とを基にして、トータル慣性モーメントをItを算出する例について説明した。この例
は一例であって、要は、定常運転においてエンジンが減速状態となるような燃料噴射を2パターン実行し、それぞれのパターンについてエンジンのトータル摩擦トルクTtを求める式を立てて、それらを連立させて解くことによって、トータル慣性モーメントItを算
出すれば良い。すなわち、エンジンを定常運転させた状態において、この状態での燃料供給量よりも少ない第1の燃料供給量に減少させたときのエンジン出力回転の角減速度dωe1/dtを測定することにより、エンジンのトータル摩擦トルクTtは下記式(8)のように表される。但し、ΔTe1は、第1の燃料供給量に対応したエンジンのエンジン駆動トルクである。
Tt=Tf +TLoad −ΔTe1 = It × dωe1/dt ・・・(8)
続いて、エンジンを定常運転させた状態において、この状態での燃料供給量よりも少ない第2の燃料供給量(第1の燃料噴射量とは異なる燃料噴射量)に減少させたときのエンジン出力回転の角減速度dωe2/dtを測定することにより、エンジンのトータル摩擦トルクTtは下記式(9)のように表される。但し、ΔTe2は、第2の燃料供給量に対応したエ
ンジンのエンジン駆動トルクである。
Tt=Tf +TLoad −ΔTe2 = It × dωe2/dt ・・・(9)
上記式(8)および(9)を連立させて、トータル慣性モーメントItについて解くこ
とにより、トータル慣性モーメントItが下記式(10)にように表される。よって、こ
の下記式(10)に基づいて、トータル慣性モーメントItを求めることができる。
It =(−ΔTe2 + ΔTe1)/(dωe2/dt − dωe1/dt) ・・・(10)
上述の実施形態においては、式(4)に示すように、エンジン摩擦トルクと釣り合うアイドリング状態における燃料噴射量F0との比率を基にして、減速状態での微小なエンジ
ン駆動トルクΔTeを算出する方法を例示して説明したが、この方法に代えて、図3(b
)に示す方法によって減速状態での微小なエンジン駆動トルクΔTeを算出することも可
能である。すなわち、燃料噴射量F0よりも多量の燃料(エンジン摩擦トルクよりも大き
なエンジン駆動トルクを発生させる燃料供給量F1および燃料供給量F2)を噴射させたときのエンジン軸トルク(T1およびT2)を測定し、この測定結果から得られる直線Lの傾きθを利用して、下記式(11)により算出するという方法である。
ΔTe = θ ×Fs = (T2 − T1)/(F2 − F1)×Fs ・・・(11)
上述の実施形態においては、エンジン摩擦トルクTfと被動側摩擦トルクTLoadとを合
計したトータル摩擦トルクTt=(Tf +TLoad)を測定する方法について説明したが、この方法では、軸受のように摩擦トルクに影響を与える構成部材の各々が、どの程度、摩擦トルクに影響を与えるかについてまで把握することが困難であった。そこで、図10に示す設定内容(テスト1〜9)のそれぞれについて、減速法により摩擦トルクを測定し(以下、「実験計画法」とも称する)、図11(a)〜(c)のようにグラフに示すことによって、各々の構成部材がどの程度摩擦トルクに影響を与えるかを推定することが可能になる。
より詳細に説明すると、図10では設定変更するファクタ(摩擦トルクに影響を与え得るもの)を3つ想定しており、ファクタ1が燃料噴射タイミング(縦欄71)であり、ファクタ2が第1ベアリングの幅(縦欄72)であり、ファクタ4が第2ベアリングの幅(縦欄73)である。ファクタ1の燃料噴射タイミングは、表71aに示すようにATDCに対して−6°、−3°および0°の3レベルに設定可能であり、対応するレベルを縦欄71において1、2および3と表記している。第1ベアリングの幅は、表72aに示すように100mm、130mmおよび160mmの3レベルに設定可能であり(実際には、各幅の第1ベアリングが用意されており、付け替えることで対応)、対応するレベルを縦欄72において1、2および3と表記している。第2ベアリングの幅は、表73aに示すように25mm、27.5mmおよび30mmの3レベルに設定可能であり(実際には、各幅の第2ベアリングが用意されており、付け替えることで対応)、対応するレベルを縦欄73において1、2および3と表記している。各ファクタのレベルの組み合わせをテスト1〜9として横欄74に示しており、各テストに示す設定条件において減速法により摩擦トルクを求めた結果を縦欄75に示している。例えばテスト1は、ファクタ1がレベル1(燃料噴射タイミングがATDCに対して−6°)、ファクタ2がレベル1(第1ベアリングの幅が100mm)、ファクタ4がレベル1(第2ベアリングの幅が25mm)という設定条件の下において、減速法により106Nmの摩擦トルクが測定されることを示す。
図10の結果を基にして実験式を求め、この実験式に基づいて図10の結果をグラフに示したものが図11(a)〜(c)である。まず、図11(a)は、摩擦トルクと燃料噴射タイミングとの関係をグラフに示したものである。このグラフから、燃料噴射タイミングの相違に応じて、減速法によって減速される直前の摩擦状態が異なり、これが摩擦トルクに影響することが読み取れる。次に、図11(b)は、摩擦トルクと第1ベアリングの幅との関係をグラフに示したものである。このグラフから、第1ベアリングの幅が150mm〜160mmの範囲で摩擦トルクが安定するが、150mmよりも小さな範囲では幅が小さ
くなるに従って摩擦トルクが増加する傾向にあることが読み取れる。次に、図11(c)は、摩擦トルクと第2ベアリングの幅との関係をグラフに示したものである。このグラフから、第2ベアリングの幅が28.5mm近傍のときに摩擦トルクが極小となり、幅がこれよりも大きい場合および小さい場合に摩擦トルクが増加する傾向にあることが読み取れる。
60 作業機(駆動装置)
E エンジン
It トータル慣性モーメント(エンジン慣性モーメント)
dωe/dt 角減速度(減速度)
ΔTe エンジン駆動トルク
Tf エンジン摩擦トルク

Claims (4)

  1. エンジンの出力軸に前記エンジンにより駆動される駆動装置が繋がった状態で前記駆動装置の駆動系を含むエンジンのトータル慣性モーメントItを測定する方法であって、
    前記エンジンに所定の燃料供給を行って前記エンジンを定常運転して前記駆動装置を駆動している状態から、前記エンジンへの燃料供給量を前記所定の燃料供給量より小さな第1の燃料供給量に低減したときの前記エンジン出力回転の減速度dωe1/dtを測定する第1ステップと、
    前記エンジンに前記所定の燃料供給を行って前記エンジンを前記定常運転と同一の定常運転をして前記駆動装置を駆動している状態から、前記エンジンへの燃料供給量を前記所定の燃料供給量より小さな第2の燃料供給量に低減したときの前記エンジン出力回転の減速度dωe2/dtを測定する第2ステップと、
    次式(1)に基づいて前記トータル慣性モーメントItを求める第3ステップとからな
    ることを特徴とするエンジンの慣性モーメント測定方法。
    It = (−ΔTe2 + ΔTe1)/(dωe2/dt − dωe1/dt)・・・(1)
    但し、ΔTe1:前記第1の燃料供給量に対応した前記エンジンのエンジン駆動トルク
    ΔTe2:前記第2の燃料供給量に対応した前記エンジンのエンジン駆動トルク。
  2. 前記エンジンへの燃料供給量と前記エンジン駆動トルクとの比例関係に基づいて、前記エンジン駆動トルクΔTe1および前記エンジン駆動トルクΔTe2を求めることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの慣性モーメント測定方法。
  3. 前記第1ステップにおいて前記第1の燃料供給量をゼロとして前記エンジン出力回転の減速度dωe1/dtを測定し、次式(2)に基づいて前記トータル慣性モーメントItを求め
    ることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のエンジンの慣性モーメント測定方法。
    It = −ΔTe2/(dωe2/dt − dωe1/dt) ・・・(2)
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により前記エトータル慣性モーメントItを求め
    る第4ステップと、
    前記エンジンを運転して前記駆動装置を駆動している状態から、前記エンジンへの燃料供給量をカットしたときの前記エンジン出力回転の減速度dωe/dtを測定する第5ステッ
    プと、
    次式(3)に基づいて前記駆動装置を含むトータル摩擦トルクTfを求める第6ステッ
    プとから構成されることを特徴とするエンジンの摩擦損失測定方法。
    Tf = It × dω/dt ・・・(3)
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