JP2016056905A - 既設配管の二重閉止方法と装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)前記運用範囲と前記既設配管の間に設けられた既設遮断弁を全閉し、前記既設配管から可燃性流体を排気し、
(B)可撓性を有する1対の風船を収縮させて、前記既設配管の第1ボス穴から挿入し、
(C)前記既設配管の内部で前記1対の風船を加圧不活性ガスにより膨張させて前記既設配管の内面を軸方向に間隔を隔てた2箇所で気密に仕切り、かつ前記2箇所の間に加圧不活性ガスを充填し、
(D)既設配管内の前記1対の風船より既設遮断弁側の第2ボス穴を大気開放又は減圧する、ことを特徴とする既設配管の二重閉止方法が提供される。
次いで、前記第1ボス穴と前記第2ボス穴にプラグ用の取付座を溶接する。
可撓性を有し、前記既設配管の第1ボス穴から挿入可能であり、加圧不活性ガスにより膨張させて前記既設配管の内面を軸方向に間隔を隔てた2箇所で気密に仕切ることができる1対の風船と、
既設配管内の前記1対の風船より既設遮断弁側の第2ボス穴を大気開放又は減圧し、かつ前記2箇所の間に加圧不活性ガスを充填する圧力制御装置と、を備え、
前記第2ボス穴を大気開放又は減圧し、
前記1対の風船間の圧力を風船の内圧より低く、かつ前記1対の風船より既設遮断弁側の内圧より高く保持する、ことを特徴とする既設配管の二重閉止装置が提供される。
この図において、1は可燃性流体が通じ得る運用範囲、2は運用範囲1に設けられた既設の遮断弁(既設遮断弁)、3は火気を伴う工事範囲、4は可燃性流体が通じ得る運用範囲1と火気を伴う工事範囲3とを連通する既設配管である。
なお、「可燃性流体が通じ得る」とは、常時、可燃性流体が通じていること、又は、常時は通じていないが通じる可能性があることを意味する。
既設配管4は、この例では鋼管である。しかし、本発明は鋼管に限定されず、非鉄金属管(例えばアルミニウム管、銅管など)でも、プラスチック管や塩ビ管であってもよい。
加圧不活性ガスは、例えば窒素ガス、アルゴンガスであるのがよい。
図1と図2(A)において、1対の風船12は、可撓性の連結材13で互いに連結されている。この連結材13は、1対の風船間に加圧不活性ガスを充填した際に、加圧不活性ガスの圧力で各風船12が軸方向に移動するのを防止する機能を有する。
この構成により、1対の風船間の加圧不活性ガスの中間圧P1を高くしても各風船12が軸方向に移動しないので、1対の風船12による既設配管4の遮断性能を高めることができる。
なお、連結材13は、中空管に限定されず、図2(B)に示すように、単なる紐でもよい。また、図2(C)に示すように、連結材13は、1対の風船12に直接連通する1対の第1チューブ14を連結する連結リングであってもよい。
なお、第2ボス穴6から大気開放又は減圧により排気されたガスは、可燃性ガスの処理装置(例えば燃焼器又は希釈装置)で処理する。
また、加圧制御部24は、1対の風船12による2箇所のシール位置の間に加圧不活性ガスを充填し、この中間圧P1を風船12の内圧A1,A2より低く、かつ1対の風船12より既設遮断弁側の内圧P0より高く保持する。
また、1対の風船間の中間圧P1>第2ボス穴6の低圧P0という圧力関係も形成される。
従って、仮に、既設遮断弁2から可燃性流体が漏れても、第2ボス穴6から大気開放又は排気されるため、加圧不活性ガスが充填された1対の風船12の間への可燃性流体の侵入を確実に防止できる。
第1ガス検知器26aは、既設遮断弁2と1対の風船12の間のガスに含まれる可燃性流体の濃度を検出する。第2ガス検知器26bは、1対の風船間のガスに含まれる可燃性流体の濃度を検出する。
圧力制御装置20は、第1ガス検知器26aと第2ガス検知器26bで検出した可燃性流体の濃度が閾値を超えた場合に、例えば異常信号を出力する。この異常信号により、仮に既設遮断弁2から可燃性流体が漏れても、例えば工事範囲3における工事を中断し、安全性を高めることができる。
図3に示すように、本発明の二重閉止方法はS1〜S6の各ステップ(工程からなる)。
取付座5a,6aの溶接は、隅肉溶接により既設配管4との気密を保ち、かつ既設配管4の内側まで溶接が貫通しないようにするのがよい。
なお、第1ボス穴5と第2ボス穴6が、既設配管4に予め設けられている場合には、S2を省略することができる。
この際、工事範囲側の風船12の内圧A2を既設遮断弁側の風船12の内圧A1より高く設定する。また、1対の風船間の中間圧P1を風船12の内圧A1,A2より低く、かつ1対の風船12より既設遮断弁側の内圧P0より高く設定する。
ステップS6において、圧力制御装置20により、第1ガス検知器26aと第2ガス検知器26bで検出した可燃性流体の濃度が閾値を超えた場合には、例えば異常信号を出力する。この異常信号により、仮に既設遮断弁2から可燃性流体が漏れても、例えば工事範囲3における工事を中断し、安全性を高めることができる。
以降、例えば既設の既設遮断弁2を開いて、既設配管4に可燃性流体を流し、工事前の運転を再開する。
Claims (9)
- 可燃性流体が通じ得る運用範囲と火気を伴う工事範囲とを連通する既設配管を二重に閉止する既設配管の二重閉止方法であって、
(A)前記運用範囲と前記既設配管の間に設けられた既設遮断弁を全閉し、前記既設配管から可燃性流体を排気し、
(B)可撓性を有する1対の風船を収縮させて、前記既設配管の第1ボス穴から挿入し、
(C)前記既設配管の内部で前記1対の風船を加圧不活性ガスにより膨張させて前記既設配管の内面を軸方向に間隔を隔てた2箇所で気密に仕切り、かつ前記2箇所の間に加圧不活性ガスを充填し、
(D)既設配管内の前記1対の風船より既設遮断弁側の第2ボス穴を大気開放又は減圧する、ことを特徴とする既設配管の二重閉止方法。 - 前記1対の風船は、可撓性の連結材で互いに連結されている、ことを特徴とする請求項1に記載の既設配管の二重閉止方法。
- 前記(C)において、工事範囲側の風船の内圧を既設遮断弁側の風船の内圧より高く設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の既設配管の二重閉止方法。
- 前記(C)において、1対の風船間の中間圧を風船の内圧より低く、かつ前記1対の風船より既設遮断弁側の内圧より高く設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の既設配管の二重閉止方法。
- 前記(D)の後、前記既設遮断弁と前記1対の風船の間のガス、又は、1対の風船間のガスに含まれる可燃性流体の濃度を検出する、ことを特徴とする請求項1に記載の既設配管の二重閉止方法。
- 前記(A)の後、前記既設配管に前記第1ボス穴と前記第2ボス穴を形成し、
次いで、前記第1ボス穴と前記第2ボス穴にプラグ用の取付座を溶接する、ことを特徴とする請求項1に記載の既設配管の二重閉止方法。 - 可燃性流体が通じ得る運用範囲と火気を伴う工事範囲とを連通する既設配管を二重に閉止する既設配管の二重閉止装置であって、
可撓性を有し、前記既設配管の第1ボス穴から挿入可能であり、加圧不活性ガスにより膨張させて前記既設配管の内面を軸方向に間隔を隔てた2箇所で気密に仕切ることができる1対の風船と、
既設配管内の前記1対の風船より既設遮断弁側の第2ボス穴を大気開放又は減圧し、かつ前記2箇所の間に加圧不活性ガスを充填する圧力制御装置と、を備え、
前記第2ボス穴を大気開放又は減圧し、
前記1対の風船間の圧力を風船の内圧より低く、かつ前記1対の風船より既設遮断弁側の内圧より高く保持する、ことを特徴とする既設配管の二重閉止装置。 - 前記1対の風船は、可撓性の連結材で互いに連結されている、ことを特徴とする請求項7に記載の既設配管の二重閉止装置。
- 前記圧力制御装置は、既設遮断弁と前記1対の風船の間のガス、又は、1対の風船間のガスに含まれる可燃性流体の濃度を検出するガス検知器を有する、ことを特徴とする請求項7に記載の既設配管の二重閉止装置。
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