JP2016056896A - 地中埋設管の防食用被覆具 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気絶縁性の管継手で接続される鋳鉄製地中埋設管を、地上から長距離にわたって電磁誘導方式で探査する際の防食用被覆具を提供する。【解決手段】可撓性防食用被覆具は、地中埋設管1が挿通されるポリエチレン製スリーブと、その外表面に形成されるアルミニウム製の第1導電層と、第1導電層をスリーブとともに気密に覆う耐食性の第2導電層とを含む。第2導電層は、カーボン粒子とゴムとの混合物から成る。一方の被覆具2aの端部21aが、他方の被覆具2bの折り返された端部21b内に、挿通され、この折り返された長手方向領域18において、一方の被覆具の端部21aの第2導電層5aの表面に、他方の被覆具の折り返された端部21bの第2導電層5b1が接触して、電気的に接続され、束縛部材8によって縛られる。【選択図】図1
Description
本発明は、流体を輸送する地中埋設管の防食用被覆具に関する。
水道水、都市ガスなどの流体を輸送する地中埋設管は、金属製であり、地中で腐食消失することを防ぐために、合成樹脂製可撓性スリーブ内に挿通して被覆される(たとえば本件出願人による特許文献1)。地中埋設管を連続的に接続する管継手は、流体の漏洩を防ぐために、合成樹脂、ゴム、ジュートなどのシール材を含み、これらのシール材は電気絶縁性材料である。したがって、このような電気絶縁性の管継手によって接続されて連続する各地中埋設管は、相互に電気的に絶縁されている。そのため地上から、電磁誘導を利用して地中埋設管に誘導電流を生じさせて埋設位置を探査する作業を、連続した地中埋設管の長距離にわたって行なうことができない。
本発明の目的は、連続的に接続された地中埋設管を、長距離にわたって地上から探査することができるようにし、しかも地中で土、水などによって腐食消失しないようにした地中埋設管の防食用被覆具およびその接続構造を提供することである。
本発明は、後述の図1〜図7のように、
地中埋設管が挿通され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、可撓性の防食用スリーブと、
スリーブの外表面に、スリーブの長手方向に延びて一体的に形成され、金属から成る可撓性の第1導電層と、
第1導電層を覆って積層され、地中における耐食性が、第1導電層よりも優れた材料から成る可撓性の第2導電層とを含むことを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具である。
本発明は、後述の図8のように、
地中埋設管が挿通され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、可撓性の防食用スリーブと、
スリーブの長手方向に延びて形成され、金属から成る可撓性の第1導電層と、
第1導電層の全周を覆い、地中における耐食性が、第1導電層よりも優れた材料から成り、スリーブの外表面に一体的に形成される可撓性の第2導電層とを含むことを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具である。
地中埋設管が挿通され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、可撓性の防食用スリーブと、
スリーブの外表面に、スリーブの長手方向に延びて一体的に形成され、金属から成る可撓性の第1導電層と、
第1導電層を覆って積層され、地中における耐食性が、第1導電層よりも優れた材料から成る可撓性の第2導電層とを含むことを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具である。
本発明は、後述の図8のように、
地中埋設管が挿通され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、可撓性の防食用スリーブと、
スリーブの長手方向に延びて形成され、金属から成る可撓性の第1導電層と、
第1導電層の全周を覆い、地中における耐食性が、第1導電層よりも優れた材料から成り、スリーブの外表面に一体的に形成される可撓性の第2導電層とを含むことを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具である。
本発明は、
第1導電層は、電気良導体であり、
第2導電層は、導電性粒子と電気絶縁性を有する合成樹脂もしくはゴムとの混合物、または導電性合成樹脂から成ることを特徴とする。
第1導電層は、電気良導体であり、
第2導電層は、導電性粒子と電気絶縁性を有する合成樹脂もしくはゴムとの混合物、または導電性合成樹脂から成ることを特徴とする。
本発明は、
導電性粒子は、カーボンブラック、グラファイトおよび金属のグループから選ばれた1または複数から成ることを特徴とする。
導電性粒子は、カーボンブラック、グラファイトおよび金属のグループから選ばれた1または複数から成ることを特徴とする。
本発明は、
導電性合成樹脂は、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリンのグループから選ばれた1または複数から成ることを特徴とする。
導電性合成樹脂は、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリンのグループから選ばれた1または複数から成ることを特徴とする。
本発明によれば、図1〜図7のように、地中埋設管の外周面を可撓性防食用被覆具によって覆い、この防食用被覆具の電気絶縁性合成樹脂製防食用スリーブの外方に臨む表面には、金属製、したがって電気良導体である第1導電層4が一体的に形成され、すなわち第1導電層4がたとえば接着材などによって固定され、この第1導電層4の上に、第1導電層4よりも地中において耐食性が優れた第2導電層5が、積層される。第1導電層4は、その全体がスリーブ3と第2導電層5とによって覆われ、外方に露出しない。
また本発明によれば、図8のように、第2導電層35は、第1導電層34の全周を覆い、スリーブの外表面に一体的に形成され、すなわち第2導電層35がたとえば接着材などによって固定される。
これによって、第1導電層4,34が地中で土、水などによって腐食消失することがない。第1および第2導電層4、5;34,35の長手方向で切断された端面では、第1導電層4,34は、第2導電層5から露出し、地中の土、水などに接触するが、その第1導電層4,34の端面の面積は、ごくわずかであるので、第1導電層4,34の腐食消失は問題とならない。
第1および第2導電層4、5;34,35は、接触または接続されて電気的に導通しており、第1導電層4、34は電気良導体であるので、防食用被覆具の長手方向に沿う第1および第2導電層4、5;34,35の単位長さあたりの電気抵抗を低くし、誘導電流による地上からの探査が容易となる。
第1導電層4、34は、単一または複数の層から成ってもよい。第2導電層5,35も、単一または複数の層から成ってもよい。第1および第2導電層は、スリーブの外方に臨む外表面に形成されてもよいが、スリーブの地中埋設管に臨む内表面に形成されてもよい。
防食用被覆具のスリーブは、筒状、たとえば自然状態で、すなわち外力が作用しない状態で、直円筒状であってもよいが、またはシート状であってもよい。スリーブは、透明であってもよいが、不透明であってもよい。導電性粒子は、繊維状であってもよい。
本発明は、
前述の地中埋設管の防食用被覆具であって、複数の防食用被覆具内に、地中埋設管が挿通され、
地中埋設管の軸線方向に隣接する2つの防食用被覆具のうちの一方の防食用被覆具の端部21aが、前記軸線方向に隣接する2つの防食用被覆具のうちの他方の防食用被覆具の軸線方向内方に、かつ、半径方向内方に折り返された端部21b内に、挿通され、
この折り返された長手方向領域18において、
前記一方の防食用被覆具の端部21aの第2導電層5aの半径方向外方の表面に、前記他方の防食用被覆具の折り返された端部21bの第2導電層5b1の半径方向内方の表面が接触して、電気的に接続され、
折り返された長手方向領域18で、周方向に無端状束縛部材8によって縛られることを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具の接続構造である。
前述の地中埋設管の防食用被覆具であって、複数の防食用被覆具内に、地中埋設管が挿通され、
地中埋設管の軸線方向に隣接する2つの防食用被覆具のうちの一方の防食用被覆具の端部21aが、前記軸線方向に隣接する2つの防食用被覆具のうちの他方の防食用被覆具の軸線方向内方に、かつ、半径方向内方に折り返された端部21b内に、挿通され、
この折り返された長手方向領域18において、
前記一方の防食用被覆具の端部21aの第2導電層5aの半径方向外方の表面に、前記他方の防食用被覆具の折り返された端部21bの第2導電層5b1の半径方向内方の表面が接触して、電気的に接続され、
折り返された長手方向領域18で、周方向に無端状束縛部材8によって縛られることを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具の接続構造である。
本発明は、
スリーブは、地中埋設管よりも自然状態で大径であり、
スリーブ内に地中埋設管が挿通された状態で、長手方向に沿う外折れ線13と内折れ線14とによって折りたたまれて、周方向に部分的に重ねられて折りたたまれた周方向領域17が形成され、この折りたたまれた状態で、第2導電層は外方に臨んでいることを特徴とする。
スリーブは、地中埋設管よりも自然状態で大径であり、
スリーブ内に地中埋設管が挿通された状態で、長手方向に沿う外折れ線13と内折れ線14とによって折りたたまれて、周方向に部分的に重ねられて折りたたまれた周方向領域17が形成され、この折りたたまれた状態で、第2導電層は外方に臨んでいることを特徴とする。
本発明によれば、連続的に接続された地中埋設管が挿通される防食用被覆具のスリーブの外表面には、第1および第2導電層が形成され、一方の防食用被覆具の端部21aの第2導電層5aと、他方の防食用被覆具の軸線方向内方に、かつ、半径方向内方に折り返された端部21bの第2導電層5b1とが接触して電気的に接続される。したがって、複数の各地中埋設管が、たとえば電気絶縁性材料から成るシール材を有する電気絶縁性の管継手によってそれぞれ接続されて、相互に電気的に絶縁されていても、各防食用被覆具の第1および第2導電層は、折り返された長手方向領域18において電気的に接続される。そのため地上から、電磁誘導を利用して第1および第2導電層に誘導電流を生じさせて埋設位置を探査する作業を、連続した地中埋設管の長距離にわたって行なうことができる。
各地中埋設管は、防食用被覆具内に個別的に挿通され、各防食用被覆具は、地中埋設管よりも長く形成され、第1および第2導電層は、スリーブの全長にわたって形成される。したがって、折り返された長手方向領域18の形成による一方と他方との防食用被覆具の第1および第2導電層の接続が、容易かつ確実である。
スリーブは、地中埋設管よりも自然状態で大径であり、外折れ線13と内折れ線14とによって長手方向に沿って折りたたまれるので、各種の呼び径の地中埋設管に共通に使用することができる。スリーブが折りたたまれた状態で、第2導電層は、折りたたまれた周方向領域17において、または周方向の残余の領域において、外方に臨むので、前記他方の防食用被覆具の端部21bの折り返しによる前記一方と他方との防食用被覆具の第2導電層5a、5b1の電気的に接続が容易になる。
本発明の他の考え方に従えば、スリーブ3の地中埋設管1に臨む内表面に、導電層7が形成される構成では、一方の防食用被覆具の端部21a内に、他方の防食用被覆具の軸線方向内方に、かつ、半径方向外方に折り返された端部21bが、挿通され、この折り返された長手方向領域18において、前記一方の防食用被覆具の端部21aの第2導電層5aの半径方向内方の表面に、前記他方の防食用被覆具の折り返された端部21bの第2導電層5b1の半径方向外方の表面が接触して、電気的に接続される。
図1は、本発明の実施の一形態の一部の断面図である。水道水、都市ガスなどの流体を輸送する地中埋設管1は、金属製であり、たとえばダグタイル鋳鉄管であってもよく、複数の防食用被覆具2a、2bによって被覆されて防食される。参照符は、数字に、個別的には添え字a、bを付し、総括的には添え字a、bを省略して示す。防食用被覆具2の基層であるスリーブ3に、スリーブ3の長手方向全長に、長手方向に沿って細長く延びる導電層7が形成される。この導電層7は、スリーブ3の外表面に形成される第1導電層4と、この第1導電層4の全体をスリーブ3とともに外方に露出しないように液密に覆って第1導電層4の上に積層される第2導電層5とを有する。
図2は防食用被覆具2の斜視図であり、図3はその防食用被覆具2の一部の軸直角断面図である。スリーブ3は、ポリエチレンなどの合成樹脂製であり、可撓性を有し、外力が作用しない自然状態で直円筒状であり、その全長は、たとえば約7mであり、地中埋設管1の長さ約6mよりも長い。
スリーブ3は、地中埋設管1よりも大径に形成される。これによって、スリーブ3は、各種の呼び径の地中埋設管に共通に使用することができる。スリーブ3は、後述の図4に示される緩み部分15が形成され、スリーブ3が外折れ線13と内折れ線14とによって折りたたまれた状態で、折りたたまれた周方向領域17が形成される。
第1導電層4は、たとえばアルミニウム、銅、またはその他の電気良導体である金属製であり、可撓性を有し、その厚みは、たとえば0.2mmなどの箔状であってもよい。この第1導電層4は、たとえば接着剤などによってスリーブ3に固定されてもよい。
第2導電層5は、可撓性であって導電性を有する。この第2導電層5の比抵抗は、たとえば20〜50000Ω・cmであってもよい。第2導電層5は、一例として、クロロプレンゴムなどの合成ゴムまたは天然ゴム、さらには合成樹脂などの電気絶縁性粉末100質量部に、アセチレンカーボン50〜60質量部を加えることによって実現される。
アセチレンカーボンなどのカーボンブラック、炭素粉または金属粉の混合割合が合成樹脂またはゴムの量に比べて多くなりすぎると可撓性が劣り、作業性が劣ることになる。第2導電層5における炭素粉または金属粉の混合割合が合成樹脂またはゴムの量に比べて少なすぎると、比抵抗が高くなりすぎて電気絶縁性が高くなり、そのため第2導電層5だけを使用する構成では、そのひび割れなどに起因して切断された場合における地上からの探査が全く不可能になるが、第1導電層4は、この問題を解決し、第2導電層5の可撓性を得て、しかも第1および第2導電層4,5から成る導電層7の電気伝導度を高くするのに役立つ。この第2導電層5は、第1導電層4の表面に接触し、または電気的に接続され、第1導電層4の両側方で、たとえば接着剤などによってスリーブ3に固定される。第2導電層5は、地中において第1導電層4に比べて耐食性に優れている。
スリーブ3の外表面には、導電層7に近接して、そのスリーブ3の全長にわたり細長い表示層6が長手方向に形成される。この表示層6は、スリーブ3の外表面上に塗料などによって、輸送される流体の種類、地中埋設管1の管理者、呼び径などの情報が印刷されて形成された領域である。表示層6は、これらの情報が表示されたシートがスリーブ3の外表面に貼着されて構成されてもよい。
図4はスリーブ3内に地中埋設管1が挿通された状態を示す簡略化した軸直角断面図であり、図5は防食用被覆具2のスリーブ3内に地中埋設管1を挿通して被覆し、長手方向に隣接する防食用被覆具2の端部で導電層7を電気的に接続する作業工程を説明するためのフローチャートである。第1ステップs1において、地中埋設管1を、地上または掘削溝内などにおいてクレーンなどで吊り下げた状態で、地中埋設管1をスリーブ3内に挿通する。
次に第2ステップs2において、図6(1)に示されるように、作業者11が、地中埋設管1が挿通されたスリーブ3の導電層7付近をつまんで上方へ引っ張り上げて、外折れ線13の折り目を形成する。この外折れ線13付近には、導電層7および表示層6が位置する。したがって、導電層7および表示層6は、地中埋設管1の管頂部付近にあり、これによって、地上における電磁誘導による探査が確実であり、掘削時の表示が見やすくなり、さらに掘削、運搬などの工事作業中において誤って損傷されるおそれがなくなる。
次に第3ステップs3において、図6(2)に示されるように、導電層7および表示層6が外方に臨む状態で、スリーブ3の周方向の緩み部分15を内折れ線14で折り曲げて、内折れ線14の折り目を形成する。
その後、第4ステップs4において、図6(3)に示されるように、外折れ線13および内折れ線14で折りたたまれたスリーブ3の外周面上を、長手方向に間隔をあけて複数個所で、束縛部材8によって束縛して、スリーブ3を地中埋設管1に固定する。束縛部材8は、たとえば可撓性紐などであってもよい。地中埋設管1の両端部付近では、図1に示される折り返された長手方向領域18を確保するために、束縛部材8による束縛は、されない。防食被覆具2によって被覆された地中埋設管1は、掘削溝に運搬され、電気絶縁性の管継手によって連続して接続される。
第5ステップs5において、再び図1を参照して、一方の防食用被覆具2aと他方の防食用被覆具2bとは、折り返された長手方向領域18において、それらの第2導電層5a、5bの電気的接続が行われる。他方の防食用被覆具2bの折り返しは、次の図7に関連して述べる。
第6ステップs6において、この電気的接続が行われた折り返された長手方向領域18の外周面を、周方向に無端状束縛部材8によって縛る。これによって、第2導電層5a、5bの電気的接続が確実に保たれる。
図7は、図1に示される折り返された領域18における切断面線VII−VIIから見た簡略化した軸直角断面図である。一方および他方の防食用被覆具2a、2bにおける導電層7a、7bは、地中埋設管1の軸線まわりの位置が一致しており、管頂部である。前述の図5の第5ステップs5において、前記他方の防食用被覆具2bの端部21bでは、軸線方向内方に、かつ、半径方向内方に、折り返しの外折れ線23(図1参照)の折り目が付けられ、折り返された長手方向領域18が形成される。
この折り返された長手方向領域18では、一方の防食用被覆具2aにおける端部21aの導電層7aの上に、他方の防食用被覆具2bの折り返された端部21bにおける導電層7b1が重ねられて接触し、これによって第2導電層5a,5bが電気的に接続される。図7では、前記他方の防食用被覆具2bの折り返された端部21bの対応する部分には、参照符の数字に添え字b1を付して示す。
これらの端部21a,21bは、図5の第6ステップs6に関連して前述したように、束縛部材8によって束縛されて固定される。こうして防食用被覆具2a,2bが、図1の折り返された領域18において、かつ、図7に示される折りたたまれた周方向領域17において、第2導電層5a,5b1が当接して電気的に接続されることによって、長距離にわたり第1および第2導電層4,5から成る導電層7が電気的に導通された状態となる。これによって電磁誘導方式による地上からの地中埋設管1の探査が可能になる。
図8は、本発明の実施の他の形態の防食用被覆具2の一部の軸直角断面図である。この実施の形態は、前述の図1〜7の実施の形態に類似し、対応する部分に同一の参照符を付す。注目すべきは、第2導電層35は、第1導電層34の全周を覆い、スリーブ3の外表面に一体的に形成され、すなわち第2導電層35がたとえば接着材などによって固定される。第2導電層35は、スリーブ3との接着面積を広くするために、スリーブ3の周方向に幅広く形成される。その他の構成と作用とは、前述の実施の形態と同様である。
図9は、地中埋設管1の地上からの探査を行う電磁誘導方式の原理を簡略化して示す図である。地中埋設管1は、図1〜図8に関連して説明した防食用被覆具2内に挿通される。電気絶縁性の管継手は、接続される各地中埋設管1を電気的に遮断するが、防食用被覆具2の導電層7,37は、長距離にわたって前述のように電気的に接続される。地上において、コイル26が高周波電源27によって励振され、誘導磁界28が発生される。
電源27の出力電圧は、たとえば60V未満であってもよく、その周波数は、たとえば2〜100kHzであってもよい。この誘導磁界28によって、導電層7,37には誘導電流29が誘起される。この誘導電流29によって、誘導磁界31が発生される。地上では、コイル32によって誘導磁界31を鎖交することによって、誘起起電力を計測手段33で検出する。こうして導電層7,37、したがって地中埋設管1の埋設位置、深さを地上から探査することができる。
他の電磁誘導方式では、防食用被覆具2の導電層7,37、したがって地中埋設管1を地上から探査するために、直流または交流の電流を導電層7の長手方向端部から供給し、これによって誘導磁界31を発生するようにしてもよい。
1 地中埋設管
2 防食用被覆具
3 スリーブ
4,34 第1導電層
5,35 第2導電層
6 表示層
7,37 導電層
8 束縛部材
13 外折れ線
14 内折れ線
17 折りたたまれた周方向領域
18 折り返された長手方向領域
23 折り返しの外折れ線
2 防食用被覆具
3 スリーブ
4,34 第1導電層
5,35 第2導電層
6 表示層
7,37 導電層
8 束縛部材
13 外折れ線
14 内折れ線
17 折りたたまれた周方向領域
18 折り返された長手方向領域
23 折り返しの外折れ線
Claims (7)
- 地中埋設管が挿通され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、可撓性の防食用スリーブと、
スリーブの外表面に、スリーブの長手方向に延びて一体的に形成され、金属から成る可撓性の第1導電層と、
第1導電層を覆って積層され、地中における耐食性が、第1導電層よりも優れた材料から成る可撓性の第2導電層とを含むことを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具。 - 地中埋設管が挿通され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、可撓性の防食用スリーブと、
スリーブの長手方向に延びて形成され、金属から成る可撓性の第1導電層と、
第1導電層の全周を覆い、地中における耐食性が、第1導電層よりも優れた材料から成り、スリーブの外表面に一体的に形成される可撓性の第2導電層とを含むことを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具。 - 第1導電層は、電気良導体であり、
第2導電層は、導電性粒子と電気絶縁性を有する合成樹脂もしくはゴムとの混合物、または導電性合成樹脂から成ることを特徴とする請求項1または2に記載の地中埋設管の防食用被覆具。 - 導電性粒子は、カーボンブラック、グラファイトおよび金属のグループから選ばれた1または複数から成ることを特徴とする請求項3に記載の地中埋設管の防食用被覆具。
- 導電性合成樹脂は、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリンのグループから選ばれた1または複数から成ることを特徴とする請求項3または4に記載の地中埋設管の防食用被覆具。
- 請求項1〜5のうちの1つに記載された地中埋設管の防食用被覆具であって、複数の防食用被覆管内に地中埋設管が挿通され、
地中埋設管の軸線方向に隣接する2つの防食用被覆具のうちの一方の防食用被覆具の端部21aが、前記軸線方向に隣接する2つの防食用被覆具のうちの他方の防食用被覆具の軸線方向内方に、かつ、半径方向内方に折り返された端部21b内に、挿通され、
この折り返された長手方向領域18において、
前記一方の防食用被覆具の端部21aの第2導電層5aの半径方向外方の表面に、前記他方の防食用被覆具の折り返された端部21bの第2導電層5b1の表面が接触して、電気的に接続され、
折り返された長手方向領域18で、周方向に無端状束縛部材8によって縛られることを特徴とする地中埋設管の防食用被覆具の接続構造。 - スリーブは、地中埋設管よりも自然状態で大径であり、
スリーブ内に地中埋設管が挿通された状態で、長手方向に沿う外折れ線13と内折れ線14とによって折りたたまれて、周方向に部分的に重ねられて折りたたまれた周方向領域17が形成され、この折りたたまれた状態で、第2導電層は外方に臨んでいることを特徴とする請求項6に記載の地中埋設管の防食用被覆具の接続構造。
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