JP2016056824A - ファスナー - Google Patents

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JP2016056824A JP2014181332A JP2014181332A JP2016056824A JP 2016056824 A JP2016056824 A JP 2016056824A JP 2014181332 A JP2014181332 A JP 2014181332A JP 2014181332 A JP2014181332 A JP 2014181332A JP 2016056824 A JP2016056824 A JP 2016056824A
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晃敏 一尾
Akitoshi Ichio
晃敏 一尾
松尾 識
Satoru Matsuo
松尾  識
圭 吉富
Kei Yoshitomi
圭 吉富
憲志 縄田
Kenji Nawata
憲志 縄田
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Abstract

【課題】材料を挟み込んだとき、材料表面の瑕付きを防止することが可能なファスナーを提供することを目的とする。
【解決手段】ファスナー1は、先端が周方向に複数に分割された筒部2と、筒部2に螺合可能であり、筒部2の内部に挿入されることで、筒部2の先端を開くねじ部3とを備え、筒部2の先端は、半径方向に突出した係止部7が形成され、係止部7における筒部2の先端側に対し反対側の板材50との接触面7aは、半径方向断面が、筒部2の軸線側が凸で筒部2の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、係止部7の接触面7aは、周方向端部が球面形状とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の板材を挟み込み密着させることが可能なファスナーに関するものである。
複数の板材を重ね合わせて互いに密着させるため、それぞれの板材に設けられた貫通孔内にファスナーと呼ばれる金具を通し、ファスナーの挟み込む力によって、複数の板材を両面から固定する場合がある。
ファスナーには、ボルトとナットの組み合わせからなり、ボルトとナットの間の締結力で複数の板材を密着させるものがあるが、ボルトを締める作業と反対側の板材の裏側で、ワッシャーを取り付けたりナットを固定したりする作業が必要である。航空機に用いられる板材は面積が広いため、1本のファスナーを固定するために二人で作業を行う必要がある。
下記の特許文献1には、ファスナーが、ラチェット歯を有する縦長本体部と、ラチェットロックを介してラチェット歯と噛合うつめ素子とを備え、縦長本体部の先端の拡張部とつめ素子との間で工作物片を挟むことが記載されている。
特表2007−520671号公報(段落[0058],[0059],[0066])
これに対し、ファスナーを通す側から、ファスナーの挟み込む力を発揮させることができ、一人で板材の挟み込み作業を行うことが可能なファスナーもある。このファスナーは、ワンウェイファスナーとも呼ばれ、先端が周方向に複数に分割された筒部と、筒部の内部に挿入され筒部に螺合可能なねじ部を有する。筒部をねじ部に対し回していくと、筒部がねじ部に対して移動し、筒部先端部とねじ部先端部の間の距離が縮まるとともに、筒部の先端が開く。
また、筒部の先端は、半径方向に突出した係止部が形成されており、筒部をねじ部に対し回し、筒部先端部とねじ部先端部の距離が縮まると、係止部とねじ部先端部が板材に当たる。その結果、ねじ込み前は筒部を板材の貫通孔に挿入できる一方、ねじ込み後はファスナーが貫通孔から抜けず、かつ、係止部がねじ部先端部との間で板材を挟み込むことが可能になる。
ところで、このワンウェイファスナーは、筒部の先端側を貫通孔に挿入し、筒部の先端を開くことによって、筒部の先端に形成された係止部が板材の裏側に当たるような構造を有している。そのため、板材の貫通孔の断面積よりも係止部の断面積を広くできず、先端の係止部が板材と接触する面積を、ボルトとナットの組み合わせによる場合に比べ十分に確保できない。
したがって、ファスナーの軸方向の挟み込む力や板材の材質によって、係止部が板材を凹ませて剪断してしまい、板材表面に瑕を付ける場合がある。特に板材がCFRP等の複合材の場合、表面に樹脂層があるため、仮止め程度の軸力でも瑕が付く場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、材料を挟み込んだとき、材料表面の瑕付きを防止することが可能なファスナーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のファスナーは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係るファスナーは、先端が周方向に複数に分割された筒部と、前記筒部に螺合可能であり、前記筒部の内部に挿入されることで、前記筒部の先端を開くねじ部とを備え、前記筒部の先端は、半径方向に突出した係止部が形成され、前記係止部における前記筒部の先端側に対し反対側の材料との接触面は、半径方向断面が、前記筒部の軸線側が凸で前記筒部の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、前記係止部の前記接触面は、周方向端部が球面形状とされている。
この構成によれば、筒部の先端が周方向に複数に分割されており、ねじ部が筒部の内部に挿入されることで、筒部の先端が開かれる。ねじ部は、筒部に螺合可能であり、ねじ部と筒部がねじ回しされることで、ねじ部と筒部が相対的に軸方向に移動する。筒部の先端が開かれる前は、筒部の先端側の径が小さいことから、材料(例えば板材)の貫通孔に筒部を挿入することができる。筒部を貫通孔に通した後、筒部の先端を開くことによって、筒部の先端において、半径方向に突出して形成された係止部は、材料に係止され、筒部が貫通孔から抜けなくなる。このとき、係止部における筒部の先端側に対し反対側の材料との接触面は、半径方向断面が、筒部の軸線側が凸で筒部の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、周方向端部が球面形状であることから、係止部が材料と接触した際、接触面圧の局所的な上昇が生じにくく、材料表面の疵付きを防止できる。ここで、係止部における接触面の半径方向断面が、筒部の軸線側が凸であるとは、筒部の先端側の反対側方向に膨らんだ形状、かつ、半径方向内側のほうが半径方向外側端部に比べて膨らんだ形状をいう。
本発明に係るファスナーは、先端が周方向に複数に分割された筒部と、前記筒部に螺合可能であり、前記筒部の内部に挿入されることで、前記筒部の先端を開くねじ部とを備え、前記筒部の先端は、半径方向に突出した係止部が形成され、前記係止部における前記筒部の先端側に対し反対側の材料との接触面は、半径方向断面が、前記筒部の軸線側が凸で前記筒部の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、前記係止部の前記接触面は、周方向断面が、周方向中央部が凸で周方向端部に至るまで湾曲した形状とされている。
この構成によれば、筒部の先端が周方向に複数に分割されており、ねじ部が筒部の内部に挿入されることで、筒部の先端が開かれる。ねじ部は、筒部に螺合可能であり、ねじ部と筒部がねじ回しされることで、ねじ部と筒部が相対的に軸方向に移動する。筒部の先端が開かれる前は、筒部の先端側の径が小さいことから、材料(例えば板材)の貫通孔に筒部を挿入することができる。筒部を貫通孔に通した後、筒部の先端を開くことによって、筒部の先端において、半径方向に突出して形成された係止部は、材料に係止され、筒部が貫通孔から抜けなくなる。このとき、係止部における筒部の先端側に対し反対側の材料との接触面は、半径方向断面が、筒部の軸線側が凸で筒部の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、周方向断面が、周方向中央部が凸で周方向端部に至るまで湾曲した形状を有することから、係止部が材料と接触した際、接触面圧の局所的な上昇が生じにくく、材料表面の疵付きを防止できる。ここで、係止部における接触面の半径方向断面が、筒部の軸線側が凸であるとは、筒部の先端側の反対側方向に膨らんだ形状、かつ、半径方向内側のほうが半径方向外側端部に比べて膨らんだ形状をいう。
上記発明において、前記接触面の前記半径方向断面は、円弧形状であり、所定の軸力及び所定の材料の剛性において、挟み込みにより前記材料が変形するとき、前記円弧形状の半径は、前記材料が前記接触面の曲面形状の外周端部に接触しない値に決定されている。
この構成によれば、接触面の半径方向断面は、円弧形状であり、その円弧形状の半径は、材料の挟み込み時に材料が変形する際、材料が接触面の曲面形状の外周端部に接触しない値に決定されていることから、接触面圧の局所的な上昇が生じにくい。材料の変形は、軸力及び材料の剛性に応じて異なることから、所定の軸力及び所定の材料の剛性における材料変形を考慮して、円弧形状の半径が決定される。
本発明によれば、材料を挟み込んだとき、材料表面の瑕付きを防止することができる。
本発明の一実施形態に係るファスナーを示す縦断面図であり、板材に挿入する前の状態を示す。 本発明の一実施形態に係るファスナーを示す縦断面図であり、板材に挿入した後の状態を示す。 図1のIII-III線で切断した横断面図である。 図2のIV-IV線で切断した横断面図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーの挿入部を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーの係止部の第1の例を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーの係止部の第2の例を示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーの係止部の第3の例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るファスナーの係止部の第4の例を示す斜視図である。 図8に示した係止部を周方向に沿ってX-X線を含む面で切断した縦断面図である。 図9に示した係止部を周方向に沿ってXI-XI線を含む面で切断した縦断面図である。 比較例に係るファスナーの係止部を示す縦断面図である。
まず、本発明の一実施形態に係るファスナー1の構成について説明する。
ファスナー1は、例えば複数の板材50を重ね合わせて互いに密着させるための金具として用いられる。ファスナー1は、図1及び図2に示すように、板材50に設けられた貫通孔51に通され、ファスナー1の挟み込む力によって、複数の板材50を両面から固定する。
ファスナー1は、先端が周方向に複数に分割された筒部2と、筒部2の内部に挿入され筒部2に螺合可能なねじ部3を有する。
筒部2は、図1及び図2に示すように、大きく二つに分けることができ、板材50の貫通孔51に通される挿入部4と、一端側で挿入部4を支持し、ファスナー1の締結作業を行う作業員が把持可能な把持部5とを有する。
挿入部4は、先端側に係止部7が形成された本体部8と、把持部5に固定される基部9とから構成される。本体部8は、図3から図5に示すように、先端側が周方向に複数に分割された形状を有する。したがって、本体部8の先端に形成された係止部7も分割されている。例えば、本体部8の先端部分は、周方向に四つの壁部10に分割される。一つの壁部10は、例えば、断面が1/4円の円弧形状を有する。壁部10間には、図5に示すように、溝11が形成され、壁部10の基部9側は、互いに連結されている。
挿入部4及び把持部5の軸芯部分には、先端部から後端部にかけてねじ部3が挿通される。図1に示すように、把持部5をねじ部3にねじ込む前の状態では、挿入部4の本体部8は基部9よりも細く、本体部8の先端に向けて先細りとなるテーパー形状を有する。但し、係止部7の部分で、再び半径方向に突出しており、ねじ部3の拡径部16が挿入部4の内部に侵入する前の状態では、係止部7の外径は、基部9の外径よりも細い。係止部7の詳細については、後述する。
基部9は、把持部5の内部に設けられ、挿入部4は、軸方向に移動可能に把持部5に支持されている。把持部5と基部9は、基部9が把持部5から軸方向に抜けないような構造を有している。たとえば、把持部5の端部は、挿入部4が貫通する開口部12を有し、開口部12の内径は、基部9の外径よりも小さい。
把持部5は、軸芯部分に雌ねじ部13が形成され、雌ねじ部13は、ねじ部3の雄ねじ部14と螺合する。把持部5の後端側の外周面は、例えば断面が六角形を有する。
ねじ部3は、直線状の棒状部材であり、雄ねじ部14が形成された本体部15と、本体部15の一端側に形成された拡径部16と、本体部15の他端部に形成された、例えば断面が六角形を有する頭部17とを有する。拡径部16は、本体部15よりも外径が大きく、本体部15側から徐々に径が大きくなる形状を有している。頭部17は、レンチ等によってねじ部3を回しやすい形状となっている。
挿入部4を板材50の貫通孔51に通した後、ねじ部3と把持部5を相対的にねじ回しすると、把持部5に対するねじ部3の位置が変更される。すなわち、ねじ部3及び/又は把持部5を軸線周りに回すことによって、拡径部16が、挿入部4の係止部7に近づいたり、離れたりする。一方向に回すことによって、拡径部16が挿入部4の先端に当たる。さらに同一方向に回し続けることによって、拡径16が挿入部4の内側に侵入する。その結果、挿入部4の先端側が開き、係止部7の外径は拡大する。また、さらに同一方向に回すと、挿入部4の係止部7と、把持部5の先端部の間の距離が短くなる。その結果、図2に示すように、係止部7と把持部5の先端部の間で、板材50を挟み込むことが可能になる。
一方、板材50が挟み込まれた状態から、反対方向にねじ部3及び/又は把持部5を軸線周りに回すことによって、拡径部16が挿入部4から離れていく。その結果、板材50が挟まれた状態が解除され、かつ、挿入部4の先端側が閉じる。そして、係止部7の外径は、基部9の外径よりも細くなる。その結果、挿入部4を板材50の貫通孔51から抜くことができる。
次に、本実施形態の挿入部4の先端部に形成されている係止部7について説明する。
係止部7の把持部5側の面は、板材50と接触する接触面7aである。
接触面7aの半径方向の断面形状は、図6又は図7に示すように、係止部7の軸線側が、把持部5の方向に凸で、係止部7の半径方向外側端部7bに至るまで湾曲した曲面形状を有する。すなわち、接触面7aの半径方向の断面形状は、クラウニング形状であり、把持部5の方向に膨らんだ形状、かつ、半径方向内側のほうが半径方向外側端部7bに比べて膨らんだ形状である。
接触面7aは、曲面形状のみから構成され、平面部分がない。接触面7aの半径方向の曲面形状は、例えば、中心が接触面7a内側端部の軸方向延長上(図6又は図7の二点鎖線上)にあり、径が一定のR面形状である。接触面7aは、挿入部4の壁部10の外周面とは接続面10aを介して滑らかに接続される。この接続面10aは、板材50とは接触しない。
図8に示す例では、接触面7aは、周方向端部7cが、半径方向断面の曲面形状とほぼ同一径の球面形状を有している。すなわち、図10に示すように、周方向端部7cの周方向の断面形状は、端部以外は直線上であり、周方向端部7cにて円弧形状を有する。図10は、係止部7を周方向に沿って切断した縦断面図である。
図9に示す例では、接触面7aの半径方向の断面形状は、上述した形状と同一であり、接触面7aの周方向の断面形状が上述した形状と異なる。すなわち、図11に示すように、接触面7aの周方向の断面形状は、接触面7aの周方向中央部が、把持部5の方向に凸で、係止部7の周方向端部7dに至るまで湾曲した曲面形状を有する。すなわち、接触面7aの周方向の断面形状は、クラウニング形状である。図11は、係止部7を周方向に沿って切断した縦断面図である。
次に、ファスナー1を板材50に挟み込み、板材50に所定の軸力をかけたとき、板材50の表面に生じる接触面圧について説明する。
上述した接触面7aの半径方向の断面形状が、クラウニング形状である例を本実施形態に係る実施例とし、図12に示すように、本実施形態と異なり、係止部47の接触面47aにおいて平面部分を有し、半径方向外側端部47bのみをR面取りした例を比較例として、両者の板材50表面における接触面圧を比較した。以下、半径方向外側端部47bでR面取りした部分を外周R部ともいう。
また、比較例において、平面部分が広い場合(比較例1)と、比較例1に比べ外周R部の径を大きくして平面部分が狭い場合(比較例2)とを比較した。なお、これらの比較は、軸力を同一としている。
その結果、比較例1及び2ともに、外周R部にて平面部分よりも高い接触面圧を示す傾向にあることが分かった。すなわち、接触面47aにおいて平面部分が存在することにより、係止部47の外周端付近で高い面圧が生じ、外周端付近で板材50の変形が発生し疵が付きやすいことがわかる。
また、外周R部の径を大きくした比較例2の場合、全体の接触面積が減少したため、外周R部の接触面圧が比較例1よりも大きくなった。
一方、本実施形態に係る実施例では、接触面7aが、平面部分を有さない、クラウニング形状であることから、外周端部における接触面圧の上昇が発生しにくいことが分かった。さらに、実施例について、クラウニング形状のR径を異ならせて、比較すると、R径が大きい場合、板材50の変形量が曲面形状の接触面7aを越えて、係止部7の外周端部に至ったため、外周端部の接触面圧の上昇が生じた。これに対し、R径が比較的小さい場合、板材50の変形量が曲面形状の接触面7aを越えない、すなわち、板材50は、変形後も曲面形状の部分のみに接触しているため、外周端部の接触面圧の上昇が生じないことが分かった。また、R径を小さくしていくと、接触面積が小さくなっていくため、接触面7a全体での接触面圧が上昇していくとの結果も得られた。
したがって、板材50の変形は、軸力及び板材50の剛性に応じて異なることから、所定の軸力や所定の板材50の剛性に応じて、外周端部において接触面圧の上昇を発生させず、かつ、接触面7a全体での接触面圧の上昇を抑制できる適切なR径を算出することができる。
軸力が小さい場合や、板材50の剛性が高い場合は、板材50の変形が生じにくいことから、比較例のように、平面部分を設けつつ半径方向外側端部47bのみをR面取りした断面形状であっても、疵が付きにくい。しかし、CFRP等の複合材の場合、表面が合成樹脂層であることから、軸力を上げると疵が付いてしまう。
これに対し、本実施形態に係る実施例では、接触面7aのクラウニング形状のR径を適切に選択することで、表面における疵付きを防止することができる。すなわち、軸力が比較的大きい場合、又は、板材50の剛性が比較的小さい場合は、図7の例のように、R径を比較的小さくすることによって、板材50の変形量が曲面形状の接触面7aを越えることなく、かつ、接触面積を増やすことができる。
軸力が比較的小さい場合、又は、板材50の剛性が比較的大きい場合は、図6の例のように、R径を比較的大きくしたとしても、板材50の変形量が曲面形状の接触面7aを越えることなく、かつ、接触面積を増やすことができる。したがって、軸力の大小、及び、板材50の剛性の大小の両者を勘案することで、クラウニング形状のR径を適切に選択でき、表面における疵付きを防止できる。
次に、上述した接触面の周方向端部の断面形状が、未処理の場合(比較例)、接触面7aの周方向端部7cの断面形状が、図8及び図10のように球面形状とした実施例、接触面7aの周方向が、図9及び図11のように中央部を凸として周方向端部7dにかけて曲面形状とするクラウニング形状とした実施例の接触面圧を比較した。
その結果、周方向端部の断面形状が未処理であると、周方向端部において接触面圧が局所的に上昇する領域が生じることが分かった。一方、周方向端部7cの断面形状を球面形状とした場合と、周方向にわたってクラウニング形状とした場合のいずれも、接触面圧の局所的な上昇は発生しなかった。そして、周方向にわたってクラウニング形状とした方が、周方向の端部の接触面圧は、球面形状とする場合よりも低減できることが分かった。
以上、本実施形態に係るファスナー1によれば、、係止部7における筒部2の先端側に対し反対側の板材50との接触面7aは、半径方向断面が、筒部2の軸線側が凸で筒部2の半径方向外側端部7b至るまで湾曲した形状を有し、周方向端部7cが球面形状である、又は、周方向断面が、周方向中央部が凸で周方向端部7dに至るまで湾曲した形状を有することから、係止部7が板材50と接触した際、接触面圧の局所的な上昇が生じにくく、板材50の表面の疵付きを防止できる。
1 ファスナー
2 筒部
3 ねじ部
4 挿入部
5 把持部
7,47 係止部
7a,47a 接触面
7b,47b 半径方向外側端部
8 本体部
9 基部
12 開口部
13 雌ねじ部
14 雄ねじ部
15 本体部
16 拡径部
17 頭部
50 板材(材料)
51 貫通孔

Claims (3)

  1. 先端が周方向に複数に分割された筒部と、
    前記筒部に螺合可能であり、前記筒部の内部に挿入されることで、前記筒部の先端を開くねじ部と、
    を備え、
    前記筒部の先端は、半径方向に突出した係止部が形成され、
    前記係止部における前記筒部の先端側に対し反対側の材料との接触面は、半径方向断面が、前記筒部の軸線側が凸で前記筒部の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、
    前記係止部の前記接触面は、周方向端部が球面形状とされているファスナー。
  2. 先端が周方向に複数に分割された筒部と、
    前記筒部に螺合可能であり、前記筒部の内部に挿入されることで、前記筒部の先端を開くねじ部と、
    を備え、
    前記筒部の先端は、半径方向に突出した係止部が形成され、
    前記係止部における前記筒部の先端側に対し反対側の材料との接触面は、半径方向断面が、前記筒部の軸線側が凸で前記筒部の半径方向外側端部に至るまで湾曲した形状を有し、
    前記係止部の前記接触面は、周方向断面が、周方向中央部が凸で周方向端部に至るまで湾曲した形状とされているファスナー。
  3. 前記接触面の前記半径方向断面は、円弧形状であり、
    所定の軸力及び所定の材料の剛性において、挟み込みにより前記材料が変形するとき、前記円弧形状の半径は、前記材料が前記接触面の曲面形状の外周端部に接触しない値に決定されている請求項1又は2に記載のファスナー。

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11519440B2 (en) 2017-05-11 2022-12-06 Julius Blum Gmbh Dowel for fastening fitting parts

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