JP2016054803A - 装具用のフレーム連動機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の肘関節の屈伸運動を許容する装具を使用者が装着したときに、当該屈伸運動に伴う前腕部の回旋運動を可能にする。【解決手段】本発明のフレーム連動機構20が適用された装具10は、使用者の上腕部に固定される上腕側フレーム11と、上腕側フレーム11に対して回転可能に連結され、使用者の前腕部に固定される前腕側フレーム12と、上腕側フレーム11及び前腕側フレーム12を連結する連結部13とを含んでいる。この連結部13は、フレーム11,12の拡開角度が増減する方向に前腕側フレーム12を回転させる屈伸動作を可能にする屈伸動作機構22と、当該屈伸動作に伴って、前腕側フレーム12をその中心線周りに自転させる回旋動作を可能にする回旋動作機構23と、回旋動作時における前腕側フレーム12の回転量を経時的に変化させる回旋状態変更機構25とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、装具用のフレーム連動機構に係り、更に詳しくは、使用者の前腕部及び上腕部に装着される装具等に適用され、使用者が装具を装着した状態でも、肘関節の屈伸運動とともに前腕部の回旋運動をも可能にし、当該回旋運動の拘束による使用者の代償運動を抑制するための装具用のフレーム連動機構に関する。
本発明者らは、特許文献1及び2に示されるように、振戦患者に対する運動支援を行うシステムに適用される装具を開発した。この装具50は、例えば、図7に示されるように、使用者Hの上腕部に装着される上腕側フレーム51と、使用者Hの前腕部に装着される前腕側フレーム52とが、モータ53の駆動によって相対回転可能に設けられ、当該装具50を装着した使用者Hに対して、肘関節の屈曲動作時の不随意運動の抑制を可能にしている。
特許第5467268号公報 特開2013−43028号公報
しかしながら、前記装具50では、その構造上、使用者Hが肘関節の屈伸運動を行う際に、前腕部をねじる動作である回旋運動、すなわち、前腕部を内側に回す回内動作及び前腕部を外側に回す回外動作が拘束されてしまうため、使用者Hの日常生活上の動作が不便になる。例えば、通常、食事を行う者は、テーブル上の皿に載せられた食物を箸等で取って口に運ぶ際に、肘関節を屈曲させながら前腕部の回外動作を行う。しかしながら、前記装具50を装着した使用者Hは、装具50の装着によって前腕部の回外動作が規制されてしまうため、通常行われない肩の動作を使って食物を何とか口に運ぼうとするような代償運動が必然的になされる。その結果、使用者Hは、食事の際の動作が不自然となり、当該動作を行い難いばかりか、装具50の装着に起因した筋疲労も誘発されることになる。
本発明は、このような課題に着目して案出されたものであり、その目的は、使用者の肘関節の屈伸運動を許容する装具を使用者が装着したときに、当該屈伸運動に伴う前腕部の回旋運動を可能にする装具用のフレーム連動機構を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、使用者の上腕部に固定される上腕側フレームと、当該上腕側フレームに対して回転可能に連結され、前記使用者の前腕部に固定される前腕側フレームとを備え、前記使用者の肘関節の屈伸運動を許容するように、前記上腕側フレームに対して前記前腕側フレームを回転させる屈伸動作を可能にする腕用の装具に適用される機構であって、前記前腕側フレームをその中心線周りに回転させる回旋動作を可能にする回旋動作機構を備え、当該回旋動作機構は、前記屈伸動作に連動した前記回旋動作が可能に設けられる、という構成を採っている。
本発明によれば、回旋動作機構により、上腕側フレームに対する前腕側フレームの屈伸動作に伴って、前腕側フレームを回旋動作させることが可能になるため、使用者が装具を装着した状態でも、肘関節の屈伸運動に併せた前腕部の回旋運動が可能になり、当該回旋運動の拘束による使用者の代償運動を抑制させることができる。
本発明に係るフレーム連動機構が適用された装具の概略斜視図。 図1の要部拡大図。 構成部材を一部省略した連結部の概略斜視図。 構成部材を一部省略した連結部の概略斜視図。 (A)及び(B)は、前腕側フレームの動作を説明するための概略斜視図。 (A)及び(B)は、図5の状態から連続した前腕側フレームの動作を説明するための概略斜視図。 従来における装具を使用者が装着した状態を示す概略図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明に係る装具用のフレーム連動機構が適用された装具の概略斜視図が示されている。この図において、前記装具10は、使用者(図示省略)の腕部に装着され、当該腕部の運動を支援するものである。この装具10は、図示しないバンド等により使用者の上腕部に装着される平面視ほぼ長方形状の上腕側フレーム11と、前記バンド等により同前腕部に装着される平面視ほぼ長方形状の前腕側フレーム12と、これら上腕側フレーム11及び前腕側フレーム12を連結する連結部13とを含んでいる。
以下、前記本発明の要部となる連結部13の構成について、主として図2、図3及び図4を用いて説明する。ここで、図2は、図1に対して連結部13を拡大した概略斜視図であり、図3、図4は、連結部13の構成部材を一部省略した概略斜視図である。
前記連結部13は、上腕側フレーム11の一端側が連なり、装具10の装着時に使用者の肘近傍に配置される円盤状の裏側プレート15と、裏側プレート15に対向配置されて各種部材が支持されるとともに、装具13の装着時に身体の表側に配置される表側プレート16と、裏側プレート15及び表側プレート16の各中央部分の間に配置され、これらプレート15,16に対して回転不能に固定された丸棒状の中心軸部材18と、中心軸部材18の周囲に設けられ、装具10が装着された使用者の肘関節の屈伸運動と前腕部の回旋運動を連動可能にするように、上腕側フレーム11に対して前腕側フレーム12を動作させるためのフレーム連動機構20とを備えている。
前記フレーム連動機構20は、図2に示されるように、上腕側フレーム11と前腕側フレーム12との間をなす角度(以下、「フレーム11,12の拡開角度」と称する)が増減するように、前腕側フレーム12を上腕側フレーム11に対して離間接近可能に同一平面上を回転させる屈伸動作を可能にする屈伸動作機構22と、これらフレーム11,12の屈伸動作に伴って、前腕側フレーム12をその中心線周りに回転(自転)させる回旋動作を可能にする回旋動作機構23と、回旋動作時における前腕側フレーム12の回転量を経時的に変化させる回旋状態変更機構25とを備えている。
前記屈伸動作機構22は、図3に示されるように、裏側プレート15の近傍に位置して中心軸部材18に対して回転可能に支持されたフレーム用回転盤27と、当該フレーム用回転盤27の外周側から外側に延びるように配置され、前腕側フレーム12の一端側とフレーム用回転盤27とを連結する丸棒状の前腕軸部材28と、裏側プレート15上に固定された可動域制限ブロック29とを備えている。
前記前腕軸部材28は、一端側がその中心線周りに回転可能となるようにフレーム用回転盤27に支持されている一方で、他端側が相対回転不能に前腕側フレーム12の端部の幅方向ほぼ中央に固定されている。
以上の屈伸動作機構22では、使用者の腕部の動作、或いは、図示しないモータ等の動力より、使用者の腕部を屈伸させるように装具10に外力が加えられると、前腕側フレーム12は、中心軸部材18周りにフレーム用回転盤27と一体的に裏側プレート15上を回転し、上腕側フレーム11に対して離間接近する方向に回転するフレーム11,12の屈伸動作が行われる。ここで、可動域制限ブロック29は、屈伸動作における前記拡開角度を所定範囲内に制限するために設けられており、前腕軸部材28との干渉により、当該所定範囲を越える屈伸動作を不能にするように配置されている。従って、図3中上腕側フレーム11寄りに配置された可動域制限ブロック29と前腕軸部材28とが接触した際におけるフレーム11,12の拡開角度が、その最小値となり、もう一方の可動域制限ブロック29と前腕軸部材28とが接触した際における前記拡開角度が、その最大値となる。
前記回旋動作機構23は、図4に示されるように、中心軸部材18の外方に位置して螺旋状の曲線形状をなす可変レール30と、可変レール30の同図中右端側部分を支持する固定支持部材31と、可変レール30に係合し、可変レール30の延出方向に沿って移動可能なスライド部材33と、スライド部材33を前腕側フレーム12に接続するクランク部材34とを備えている。
前記可変レール30は、裏側プレート15近傍の上腕側フレーム11寄りから、前腕側フレーム12が屈伸動作する回転方向に沿って、図4中上方、すなわち、表側プレート16方向に次第に傾きながら延びる形状をなしている。なお、可変レール30に関する以下の説明時においては、固定支持部材31で支持される可変レール30の一端側を「基端側」と称し、図4中左端側となる可変レール30の他端側を「先端側」と称する。
前記固定支持部材31は、可変レール30を図4中上下方向に揺動可能にするように、当該可変レール30の基端側を支持している。なお、可変レール30の先端側は、定点で可変レール30を支持する部材が無く、当該支持位置が後述するように可変となっている。
前記スライド部材33には、可変レール30が挿通される角穴状の貫通部33Aが形成されている。当該貫通部33Aは、その内部空間を貫通する可変レール30との関係において、前記中心軸部材18側に離間接近する連結部13の内外方向(以下、「可変レール30の横方向」と称する)の移動を許容する一方、中心軸部材18の延出方向に沿う方向(図4中上下方向、以下、「可変レール30の縦方向」と称する)の移動を殆ど許容しないサイズに設けられている。従って、スライド部材33は、後述するように、前腕側フレーム12の回旋動作を実現するために、前記縦方向への移動が阻止された状態で、横方向のみの移動を伴いながら、可変レール30に沿って移動可能になる。
前記クランク部材34は、前腕軸部材28とスライド部材33とを連結するように配置され、前記連結軸部材28に対して回転不能に固定接続される一方、スライド部材33に対しては回転可能に接続される。
以上の構造により、上腕側フレーム11に対する前腕側フレーム12の屈伸動作に伴って、前腕側フレーム12から繋がるスライド部材33が可変レール30に沿って移動する。このとき、延出方向に傾く可変レール30の前述の形状により、スライド部材33の位置と、上腕側フレーム11及び前腕側フレーム12の相対回転面との位置が、スライド部材33の移動に伴って図4中上下方向に変化することになる。これにより、クランク部材34は姿勢を変える必要が生じてクランク部材34が回転し、クランク部材34に固定された前腕軸部材28が一体的に回転されることになる。その結果、当該前腕軸部材28に一体的に固定された前腕側フレーム12は、その中心線回りに回転する回旋動作がなされることになる。ここで、フレーム11,12の拡開角度が増大する方向の当該フレーム11,12の伸展動作が行われる際には、前腕側フレーム12が、使用者の前腕部を回外運動させる方向に自転する。逆に、前記拡開角度が減少する方向の前記屈曲動作が行われる際には、前腕側フレーム12が、使用者の前腕部を回内運動させる方向に自転する。
前記回旋状態変更機構25は、図3及び図4に示されるように、可変レール30の延出方向に沿って移動可能に可変レール30の先端側を支持する移動支持部材36(図4参照)と、中心軸部材18周りに設けられたラチェット機構37(図3参照)と、ラチェット機構37に接続され、移動支持部材36を相対回転不能に支持するラチェット側ブロック38と、ラチェット側ブロック38の図3中右側に配置されるともに、フレーム用回転盤27上に固定された回転盤側ブロック39と、ラチェット機構37を所定の初期状態に戻すリセット機構40(図3参照)とを備えている。
前記移動支持部材36は、図4に示されるように、スライド部材33よりも同図中左側の位置で可変レール30に係合しており、可変レール30が挿通される角穴状の貫通部36Aが形成されている。当該貫通部36Aは、可変レール30の横方向の移動を許容する一方で、可変レール30の縦方向の移動を殆ど許容しないサイズに設けられている。
前記ラチェット機構37は、図3に示されるように、中心軸部材18を中心として独立して回転可能に支持された歯車41と、前記表側プレート16に対して揺動可能に支持され、当該揺動によって歯車41に係脱自在に設けられた歯止め42とからなる。このラチェット機構37は、歯車41に対する歯止め42の係合位置を変えながら、歯車41の一方向の回転(以下、「正回転」と称する。)を許容する一方、歯車41と歯止め42の係合によって、歯車41の反対方向への回転(以下、「逆回転」と称する。)を阻止する公知の構造が採用されている。
前記ラチェット側ブロック38は、歯車41の図3中下面側に固定されており、歯車41の回転に伴って一体的に回転可能になっている。従って、歯車41の正回転に伴って、同一方向に移動支持部材36が回転することになる。ここで、当該正回転時には、可変レール30に沿って図4中左方に移動支持部材36が移動するようになっている。一方、その逆方向の移動支持部材36の移動、すなわち、可変レール30の基端側方向の移動支持部材36の移動は、歯車41の回転が阻止されているため規制される。
前記回転盤側ブロック39は、フレーム用回転盤27の回転に伴って、各フレーム11,12の屈伸動作の方向に一体回転可能になっている。すなわち、フレーム11,12の拡開角度が前述の最小値となる状態(最屈曲状態)から、フレーム11,12の拡開角度を増大させる伸展動作を行うと、当該伸展動作の方向に回転盤側ブロック39も同時に回転する。そして、フレーム11,12の拡開角度が、予め設定された値となる基準角度になったときに、回転盤側ブロック39がラチェット側ブロック38に接触し、更に同一方向に回転させると、歯車41が初期位置から正回転しながら、移動支持部材36が可変レール30の先端側方向に移動可能となる。
前記リセット機構40は、回転盤側ブロック39の図3中上面側から突出するように設けられた解放用ピン45と、歯止め42の同図中下面側に固定されたピン接触部材46と、表側プレート16と歯車41との間に繋がる図示省略したバネやゴム等の付勢手段とからなる。当該付勢手段は、歯車41が前記初期位置から正回転すると付勢されるようになっている。また、解放用ピン45は、歯車41に干渉せずに、回転盤側ブロック39と一体的に回転するようになっている。また、解放用ピン45は、フレーム11,12の拡開角度が最小値になる最屈曲状態になったときに、ピン接触部材46に接触して歯止め42を押し上げることで、歯車41と歯止め42の係合状態を解除するように設けられている。従って、一旦、歯車41を初期状態から正回転させた状態で、フレーム11,12の拡開角度が最小値になる最屈曲状態にすると、歯車41と歯止め42の係合状態が解除され、前記付勢手段の作用によって歯車41が前記初期状態まで戻り、移動支持部材36を初期位置に復元させることが可能なる。
従って、フレーム11,12の拡開角度が前記基準角度以下となるように、フレーム11,12が屈伸動作する場合には、移動支持部材36が初期位置から移動しない一方、前記拡開角度が前記基準角度を越えると、移動支持部材36が初期位置から可変レール30の先端側方向の一方向のみに移動する。そして、フレーム11,12が最屈曲状態なると、移動支持部材36が初期位置に復元することなる。
ここで、一般的に、肘関節の伸展角度が、所定値(例えば、41度)を越えた肘関節の伸展運動が行われると、前腕部の回旋運動が抑制されて、肘関節の屈伸運動が主体になることから、当該所定値が前記基準角度として設定される。
次に、本実施形態における前記フレーム連動機構20の作用について、図5及び図6をも用いながら説明する。
先ず、使用者の上腕部と前腕部のそれぞれ外側に、上腕側フレーム11、前腕側フレーム12が固定される。そして、例えば、食事の際に、テーブル上の皿から箸で食物を掴んで口に運ぶ動作を使用者が行うときのように、肘関節の伸展及び屈曲を繰り返す屈伸運動を使用者が行う際において、当該使用者の前腕部に装着された前腕側フレーム12は、同上腕部に固定された上腕側フレーム11に対して次のように動作する。
使用者は、肘関節を最も屈曲させた状態から前述の動作を開始する際、図5(A)に示されるように、上腕側フレーム11及び前腕側フレーム12は、前記拡開角度が最小値となる最屈曲状態にある。このとき、移動支持部材36は、可変レール30の途中の前記初期位置に存在する状態にあり、スライド部材33は、可変レール30の最も基端側寄りに配置される。この状態から、使用者が肘関節を伸展させると、屈伸動作機構22により、使用者の前腕部の動きに伴って前腕側フレーム12に作用する外力で、フレーム用回転盤27が回転しながら、前腕側フレーム12が上腕側フレーム11に対して回転し、アーム11,12の伸展動作が行われる。このとき、スライド部材33は、可変レール30上を移動支持部材36に向かって移動する。ここで、可変レール30は、その先端側に向かって、フレーム11,12の屈伸動作時の回転面との離間距離を拡大させるように傾きながら延びる形状となっているため、当該傾き角度に併せて、クランク部材34とともに前腕軸部材28が回転し、前腕側フレーム12が自転して回旋動作が行われることになる。この際の回旋方向は、前腕側フレーム12が取り付けられた使用者の前腕部を回外運動させる方向となる。そして、スライド部材33が移動支持部材36に接触する前に、すなわち、図5(B)に示されるフレーム11,12の拡開角度になる前に、使用者が肘関節の伸展運動から屈曲運動に転じたときには、前述とは逆に、可変レール30上をスライド部材33が逆方向に移動し、前腕側フレーム12は、前述と逆方向、つまり、前腕部を回内運動させる方向に回旋しながら、上腕側フレーム11に接近する回転方向に屈曲動作することになる。
そして、図5(B)の状態から、使用者が肘関節を屈伸して前記拡開角度が前記基準角度を越えた場合、図3の回転盤側ブロック39がラチェット側ブロック38に接触した上で、回転盤側ブロック39が更に回転することにより、ラチェット側ブロック38が回転し、図6(A)に示されるように、移動支持部材36が可変レール30の先端側方向に移動する。このとき、可変レール30は、その基端側が揺動可能に支持されているため、移動支持部材36によって可変レール30が同図中下方に押され、可変レール30の傾きが減少することになる。従って、前記基準角度を越えて前腕側フレーム12が伸展するときには、その前よりも緩やかに前腕側フレーム12が回旋動作することになり、当該回旋動作における前腕側フレーム12の回転量の経時的な変化割合が、拡開角度が増大するに従って低下することになる。
その後、使用者が肘関節の伸展運動から屈曲運動に転じたときには、図6(B)に示されるように、スライド部材33が、傾きが減少した状態の可変レール30上をその基端側に向かって移動し、前腕側フレーム12は、前腕部を回内運動させる方向に回旋動作しながら、上腕側フレーム11に接近する方向の屈曲動作がなされることになる。そして、フレーム11,12が前記最屈曲状態になると、図3に示される前記リセット機構40によって、歯車41と歯止め42の係合が解除され、前記付勢手段の作用により、歯車41が前記逆回転し、当該歯車41に一体的に設けられたラチェット側ブロック38の回転によって、移動支持部材36が、前記初期位置に自動的に復元することとなる。
つまり、回旋状態変更機構25により、フレーム11,12の拡開角度が前記基準角度に達するまでは、移動支持部材36が動かないため、可変レール30の傾きが変化せず、前腕側フレーム12の回旋動作時における回転量の経時的な変化割合がほぼ一定に維持される。その一方、フレーム11,12の拡開角度が前記基準角度を越えると、移動支持部材36の移動によって、可変レール30の傾きが次第に低下し、前記拡開角度が増大するに従って前記変化割合が低下することになる。また、前腕側フレーム12の伸展動作により、移動支持部材36がある程度移動した時点で、屈曲動作に転じ、前記再屈曲状態の手前で再度伸展動作を行うような場合は、移動支持部材36の移動が停止された状態にあり、当該移動支持部材36の位置によって定められた可変レール30の傾きが維持される。従って、移動支持部材36を移動させて静止させたときの位置、すなわち、ある伸展動作におけるフレーム11,12の拡開角度の最大値が、その前後で可変レール30の傾きを変化させる境界値となる。
ここで、前述した使用者の食事の際の動作において、一般的に、使用者の顔部下方の一定範囲に設置された皿に対しては、皿と使用者の口との間を往復移動させる動作が主体となり、上腕部と前腕部との間の角度が前記基準角度以下となる腕部の屈伸運動と、当該屈伸運動に連動して前腕部の回旋運動が行われる。その一方、使用者にとって皿が前記一定範囲から遠くなり、前記屈伸角度が前記基準角度を越えると、使用者が手を伸ばして更にアクセスできるように、腕部の屈伸運動が主体となる。
従って、以上の構成のフレーム連動機構20によれば、このような実際の腕部の運動に合わせて、使用者の上腕部に固定された上腕側フレーム11に対して、同前腕部に固定された前腕側フレーム12を動作させることが可能になる。また、使用者が装具10を装着しても、肘関節の屈伸運動に伴う前腕部の回旋運動が制限されないことから、当該回旋運動の制限による使用者の代償運動の発生を低減できるという効果をも得る。
なお、前記回旋動作機構23や回旋状態変更機構25においては、可変レール30の形状、寸法を含め、装具10を装着していないときの使用者の肘関節の屈伸運動と、当該屈伸運動に連動する前腕部の回旋運動の各運動状態に合わせ、各構成部材の取付位置等を調整可能にしても良いし、各使用者の前記運動状態に合わせて、形状の異なる可変レール30を交換可能にし、或いは、移動支持部材36の初期位置等を変更可能な構成としても良い。
また、前記回旋動作機構23は、前腕側フレーム12の屈伸動作と回旋動作を前述のように連動させる連動モードと、前腕側フレーム12の回旋動作を行わずに前腕側フレーム12の屈伸動作のみを行う屈伸単独モードとに切り換えられように構成しても良い。
その他、本発明における装置各部の構成は図示構成例に限定されるものではなく、実質的に同様の作用を奏する限りにおいて、種々の変更が可能である。
本発明は、使用者の腕部に装着されて当該使用者の肘関節の屈伸動作を許容する装具に適用可能であり、例えば、身体装着型のパワーアシストロボットや、不随意運動抑制用の振戦患者アシスト用の支援機器等の各種装具に適用することができる。
10 装具
11 上腕側フレーム
12 前腕側フレーム
20 フレーム連動機構
23 回旋動作機構
25 回旋状態変更機構
40 リセット機構

Claims (5)

  1. 使用者の上腕部に固定される上腕側フレームと、当該上腕側フレームに対して回転可能に連結され、前記使用者の前腕部に固定される前腕側フレームとを備え、前記使用者の肘関節の屈伸運動を許容するように、前記上腕側フレームに対して前記前腕側フレームを回転させる屈伸動作を可能にする腕用の装具に適用される機構であって、
    前記前腕側フレームをその中心線周りに回転させる回旋動作を可能にする回旋動作機構を備え、当該回旋動作機構は、前記屈伸動作に連動した前記回旋動作が可能に設けられていることを特徴とする装具用のフレーム連動機構。
  2. 前記回旋動作における回転量を経時的に変化させる回旋状態変更機構を更に備え、
    前記回旋状態変更機構は、前記上腕側フレームと前記前腕側フレームとの間をなす角度である拡開角度が所定の境界値を越えた場合に、当該境界値以下のときよりも緩やかな前記回旋動作を可能に構成されることを特徴とする請求項1記載の装具用のフレーム連動機構。
  3. 前記回旋状態変更機構は、前記拡開角度が前記境界値に達するまで、前記回転量の経時的な変化割合がほぼ一定に維持され、前記拡開角度が前記境界値を越えると、前記拡開角度が増大するに従って、前記回転量の経時的な変化割合が低下するように構成されることを特徴とする請求項2記載の装具用のフレーム連動機構。
  4. 前記回旋状態変更機構は、所定範囲の前記拡開角度で行われる前記屈伸動作中における前記拡開角度の最大値が、所定の基準角度を越える場合に、当該最大値が前記境界値となる一方、前記最大値が前記基準角度以下の場合に、当該基準角度が前記境界値となるように構成されることを特徴とする請求項3記載の装具用のフレーム連動機構。
  5. 前記回旋状態変更機構は、前記拡開角度が最小となる最屈曲状態になったときに、前記境界値を前記基準角度に戻すリセット機構を含むことを特徴とする請求項4記載の装具用のフレーム連動機構。
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