JP2016054779A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】分岐状態は、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで終了するとともに、主側MPU72における役の抽選処理にて特別役に当選した場合には分岐状態よりも有利な特別遊技状態に移行することで終了する。分岐状態において中リール又は右リールを第1停止させるようにして各リールの回転を停止させることで、左リールの停止操作タイミングが所定のタイミングであれば第2リプレイ役入賞が成立し、当該停止操作タイミングが所定のタイミングではない場合には第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立する。当該構成においては、第2リプレイ役入賞を成立させ続けることにより分岐状態の終了タイミングが遅延されることとなる。
【選択図】 図19

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
特開2008−295707号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、絵柄を変動表示する絵柄表示手段と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段と、
前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段と、
移行条件が成立した場合に特定遊技状態に遊技状態を移行させる特定遊技移行手段と、
前記特定遊技状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に当該特定遊技状態を終了させる特定遊技終了手段と、
を備え、
前記特定遊技状態においては、1ゲームの入賞結果として、遊技媒体の付与が行われる特定付与結果が発生可能であって、遊技媒体の受け入れを要することなく新たなゲームの開始を可能とする再遊技結果が発生可能であり、
前記変動制御手段は、前記特定遊技状態において前記停止操作手段の操作態様が所定の操作態様である場合には前記再遊技結果となり、当該所定の操作態様とは異なる操作態様である場合には前記特定付与結果となるようにする特定制御手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。 各リールの図柄配列を示す図である。 表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 各遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。 各遊技状態の内容を説明するための説明図である。 (a)分岐用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)特別用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)有利用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(d)通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(e)第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(f)第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。 (a)〜(d)分岐状態における特別役に当選していないゲームにおいて左リールを第1停止として各リールを停止させた場合の様子を説明するための説明図である。 (a)〜(e)分岐状態における特別役に当選していないゲームにおいて右リールを第1停止として各リールを停止させた場合の様子を説明するための説明図である。 (a)〜(h)分岐状態に移行した場合の遊技の進行内容を説明するためのタイムチャートである。 (a)〜(h)第1通常状態における遊技が進行していく様子の一例を説明するためのタイムチャートである。 集中用抽選テーブルを説明するための説明図である。 (a)〜(d)集中状態と他の遊技状態との間で遊技状態が移行する様子を説明するためのタイムチャートである。 リールの停止順序と入賞可能な役の種類との関係を説明するための説明図である。 (a1)〜(a4),(b1)〜(b4)移行状況演出の内容と、左リールからリールが停止された場合の図柄の停止態様との関係を説明するための説明図である。 (a)〜(g)移行状況演出の実行期間を説明するためのタイムチャートである。 (a),(b1)〜(b3),(c1)〜(c3)集中状態においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合におけるリールの停止態様を説明するための説明図である。 スロットマシンの電気的構成図である。 主側MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 (a)主側RAMの構成を説明するための説明図であり、(b)遊技状態記憶エリアの構成を説明するための説明図である。 (a)〜(f)主側MPUへの動作電力の供給が開始された場合における遊技状態の設定態様を説明するためのタイムチャートである。 主側MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される抽選処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるリール制御処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される停止情報第1設定処理を示すフローチャートである。 (a)左先停止用テーブルを説明するための説明図であり、(b)中リール用テーブルを説明するための説明図であり、(c)右先停止用テーブルを説明するための説明図である。 (a)左第1停止用テーブル群における左リール用テーブルを説明するための説明図であり、(b)左第1停止用テーブル群における中リール用テーブルを説明するための説明図であり、(c)左第1停止用テーブル群における右リール用テーブルを説明するための説明図である。 (a)中・右第1停止用テーブル群における左リール用テーブルを説明するための説明図であり、(b)中・右第1停止用テーブル群における中リール用テーブルを説明するための説明図であり、(c)中・右第1停止用テーブル群における右リール用テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される停止情報第2設定処理を示すフローチャートである。 (a)左後停止用テーブルを説明するための説明図であり、(b)右後停止用テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される状態管理処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される通常状態管理処理を示すフローチャートである。 (a)スロットマシンが多数設置された遊技ホールの電気的な構成の概要を説明するための概略図であり、(b)スロットマシンに設けられた外部端子板の正面図である。 主側MPUにて実行される外部出力設定処理を示すフローチャートである。 サブ側MPUにて実行される周期処理を示すフローチャートである。 (a)〜(c)通常状態における画像表示装置の表示内容を説明するための説明図である。 第2の実施形態におけるスロットマシンの正面図である。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図である。 各遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。 (a)非RT集中用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1RT集中用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)第2RT集中用抽選テーブルを説明するための説明図である。 リールの停止順序と入賞可能な役の種類との関係を説明するための説明図である。 (a)非RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)第2RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図である。 (a)非RT時の第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1RT時の第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)第2RT時の第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。 (a)非RT時の第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1RT時の第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)第2RT時の第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。 (a)〜(f)遊技状態が移行する場合におけるRTモードの設定状況を説明するためのタイムチャートである。 (a)非RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(b)第1RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、(c)第2RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図である。 (a)ベット数が「3」である場合における1ゲーム当たりの払出枚数の期待値と特別役の当選確率とを説明するための説明図であり、(b)ベット数が「2」である場合における1ゲーム当たりの払出枚数の期待値と特別役の当選確率とを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される通常処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるベット数の設定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるテーブル選択処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行される停止情報設定処理を示すフローチャートである。 (a)左第1停止用テーブル群における左リール用テーブルを説明するための説明図であり、(b)左第1停止用テーブル群における中リール用テーブルを説明するための説明図であり、(c)左第1停止用テーブル群における右リール用テーブルを説明するための説明図である。 (a)中・右第1停止用テーブル群における左リール用テーブルを説明するための説明図であり、(b)中・右第1停止用テーブル群における中リール用テーブルを説明するための説明図であり、(c)中・右第1停止用テーブル群における右リール用テーブルを説明するための説明図である。 主側MPUにて実行される入賞判定処理を示すフローチャートである。 主側MPUにて実行されるRT状態管理処理を示すフローチャートである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図である。
図2に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前方に開放された箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14への所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の上部には、図1に示すように、上部ランプ15及びスピーカ16が設けられているとともに画像表示装置17が設けられている。上部ランプ15は、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した態様で発光制御されるとともに、後述する各入賞結果に応じた態様で発光制御される。また、上部ランプ15は、画像表示装置17における表示演出に対応した発光演出が行われるように発光制御される。スピーカ16は左右一対として設けられており、スロットマシン10において異常が発生した場合に当該異常に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御されるとともに、後述する各入賞結果に対応した音又は音声が出力されるように音出力制御される。また、スピーカ16は、画像表示装置17における表示演出に対応した音出力演出が行われるように音出力制御される。
画像表示装置17は表示面を有しており、スロットマシン10において異常が発生した場合には当該異常に対応した画像が当該表示面にて表示されるように表示制御される。また、画像表示装置17は、後述する役の当選結果及び各入賞結果に対応した画像が表示面にて表示されるように表示制御される。
前面扉12の中央部上寄りには、図1に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により形成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2に示すように、筐体11は仕切り板によりその内部が上下2分割されており、仕切り板の上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L、中リール32M及び右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リール32L,32M,32Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
図1に示すように、遊技パネル20の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダル又は仮想メダル(以下、これらをまとめて遊技媒体ともいう)がベットされているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を開始する。仮想メダルとは、後述する主制御装置70に記憶されている遊技者の利用可能なメダル数の情報のことであり、1枚の仮想メダルが1枚のメダルに相当する。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲームに相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、投入可能時であればホッパ装置53へ導かれ、投入不可時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、有効ライン上にメダルの付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源スイッチ55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定値を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔57と、を備えている。設定値は、遊技者にとっての有利度合いを決定付けるためのパラメータであり、設定値が大きい値ほどこの有利度合いが高くなる。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図3には、左リール32L、中リール32M及び右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、の7種類がある。そして、図3に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図4は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体が視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した図柄又は図柄の組合せが停止して入賞が成立した場合には、メダルの払い出し、再遊技の付与、及び遊技状態の移行のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL4といった1直線に延びる他のライン上に、入賞対象となる図柄又は図柄の組合せが停止したとしても、入賞は成立しない。なお、メインラインMLが一直線に延びるラインである構成に限定されることはなく、例えば左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄といったように折れ曲がりラインである構成としてもよい。
以下、図5を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される付与事象との対応関係を説明する。図5は、入賞となる図柄又は図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される付与事象との対応関係を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1ベル役入賞、第2ベル役入賞、第3ベル役入賞、第4ベル役入賞、スイカ役入賞及びチェリー役入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル役入賞となる。第1ベル役入賞となった場合、その時点におけるベット数(メダルの投入及び仮想メダルのベット操作のうち少なくとも一方により設定された1ゲームの遊技媒体の賭け数)に関係なく15枚の遊技媒体が付与される。なお、遊技媒体の付与は、ホッパ装置53の駆動によりメダル受け皿59に実際に入賞対応枚数のメダルが払い出される場合、主制御装置70に設けられた後述するRAMへのデータ設定により入賞対応枚数の仮想メダルの追加が行われる場合、及びメダルの払出枚数と仮想メダルの追加枚数との合計が入賞対応枚数となる場合のいずれかによって行われる。これは他の小役入賞においても同様である。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2ベル役入賞となる。第2ベル役入賞となった場合、その時点におけるベット数に関係なく、第1ベル役入賞の場合と同様に15枚の遊技媒体が付与される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄、「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第3ベル役入賞となる。第3ベル役入賞となった場合、その時点におけるベット数に関係なく、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞の場合よりも少ない14枚の遊技媒体が付与される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第4ベル役入賞となる。第4ベル役入賞となった場合、その時点におけるベット数に関係なく1枚の遊技媒体が付与される。つまり、第4ベル役入賞となった場合、付与可能な最小単位数の遊技媒体が付与される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、スイカ役入賞となる。スイカ役入賞となった場合、その時点におけるベット数に関係なく6枚の遊技媒体が付与される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「チェリー」図柄である場合、チェリー役入賞となる。チェリー役入賞の場合には、中リール32M及び右リール32RのメインラインML上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。チェリー役入賞となった場合、その時点におけるベット数に関係なく2枚の遊技媒体が付与される。
遊技媒体をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技が付与される入賞として、第1リプレイ役入賞及び第2リプレイ役入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1リプレイ役入賞となる。また、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2リプレイ役入賞となる。
いずれかのリプレイ役入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、遊技媒体を3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ役入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、遊技媒体を2枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ役入賞となった場合、遊技媒体のベットを不要としながら、2枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、第1通常役A入賞、第1通常役B入賞、第2通常役A入賞、第2通常役B入賞、有利役A入賞、有利役B入賞、分岐役入賞、特別役入賞、第1小当たり役入賞及び第2小当たり役入賞がある。
詳細には、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、第1通常役A入賞となる。また、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第1通常役B入賞となる。第1通常役A入賞又は第1通常役B入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する第1通常状態ST5(図6参照)に移行する。
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2通常役A入賞となる。また、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、第2通常役B入賞となる。第2通常役A入賞又は第2通常役B入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する第2通常状態ST6(図6参照)に移行する。
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、有利役A入賞となる。また、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、有利役B入賞となる。有利役A入賞又は有利役B入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する有利状態ST4(図6参照)に移行する。
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である場合、分岐役入賞となる。分岐役入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する分岐状態ST2(図6参照)に移行する。
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、特別役入賞となる。特別役入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する特別遊技状態ST3(図6参照)に移行する。
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1小当たり役入賞となる。第1小当たり役入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する第1小当たり状態ST7(図6参照)に移行する。
メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第2小当たり役入賞となる。第2小当たり役入賞が成立した場合には、遊技状態が後述する第2小当たり状態ST8(図6参照)に移行する。
<各遊技状態ST1〜ST8の説明>
以下、上記各遊技状態ST2〜ST7を含めて本スロットマシン10において移行対象となり得る各遊技状態ST1〜ST8について説明する。図6は各遊技状態ST1〜ST8の移行態様を説明するための説明図である。
図6に示すように、本スロットマシン10には遊技状態として、集中状態ST1と、分岐状態ST2と、特別遊技状態ST3と、有利状態ST4と、第1通常状態ST5と、第2通常状態ST6と、第1小当たり状態ST7と、第2小当たり状態ST8と、が存在している。これら各遊技状態ST1〜ST8は、1ゲーム当たりのベット必要数と、1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値と、リプレイ役に当選する確率であるリプレイ確率と、終了条件とが相違している。
詳細には、図7の説明図に示すように、1ゲーム当たりのベット必要数について各遊技状態ST1〜ST8で比較すると、集中状態ST1、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6は3枚であるのに対して、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8は1枚である。したがって、前者のグループに含まれる遊技状態ST1,ST5,ST6よりも後者のグループに含まれる遊技状態ST2〜ST4,ST7,ST8の方が1ゲームに必要な遊技媒体の枚数が少なくて済む。
1ゲーム当たりの払出枚数の期待値について各遊技状態ST1〜ST8で比較すると、有利状態ST4が15枚で最も多く、分岐状態ST2が12.5枚で次に多く、第2小当たり状態ST8が11.4枚で次に多く、特別遊技状態ST3が8.72枚で次に多く、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6が1.07枚で次に多く、集中状態ST1が1.00枚で次に多く、第1小当たり状態ST7が0.76枚で最も少ない。この場合に、上記のとおり分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4及び第2小当たり状態ST8は1ゲーム当たりのベット必要数が1枚であり、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値よりも少ない。そうすると、これらの増加対象グループに含まれる遊技状態ST2〜ST4,ST8においては遊技者が所持している遊技媒体の合計枚数が増加することが期待される。
一方、第1小当たり状態ST7は上記のとおり1ゲーム当たりのベット必要数が1枚であるものの1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が0.76枚であるため、1ゲーム当たりのベット必要数の方が1ゲーム当たりの払出枚数の期待値よりも多い。また、上記のとおり集中状態ST1、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6は1ゲーム当たりのベット必要数が3枚であり、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値よりも多い。そうすると、これらの減少傾向グループに含まれる遊技状態ST1,ST5〜ST7においては遊技者が所持している遊技媒体の合計枚数が減少傾向となる。
減少傾向グループに含まれる遊技状態ST1,ST5〜ST7で比較した場合、1ゲーム当たりのベット必要数に対する1ゲーム当たりの払出枚数の期待値の差は、第1小当たり状態ST7が0.24枚であり、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6が1.93枚であり、集中状態ST1が2枚である。したがって、1ゲーム当たりのベット必要数に対する1ゲーム当たりの払出枚数の期待値の差という点においては、集中状態ST1が最も多く、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6が次に多く、第1小当たり状態ST7が次に多くなる。
ここで、集中状態ST1は第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6よりもリプレイ確率が高い。そして、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値及びリプレイ確率の両方を踏まえると、遊技媒体の合計枚数が複数ゲームの実行を可能とする所定枚数(例えば50枚)である場合に実行可能なゲーム数の期待値は、集中状態ST1の方が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6よりも多くなる。よって、所定枚数の範囲内で多くのゲームを消化するという観点においては、集中状態ST1の方が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6よりも有利となる。
<分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3>
各遊技状態ST1〜ST8の特徴及び移行態様について説明する。分岐状態ST2は、図6に示すように集中状態ST1からのみ移行し得る状態である。分岐状態ST2は終了条件として、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることという条件と、特別役に当選することという条件とが設定されており、その他の条件は設定されていない。上限払出枚数は図7に示すように15枚に設定されている。合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで分岐状態ST2が終了する場合、遊技状態が集中状態ST1に移行する。
図8(a)は、分岐状態ST2である場合に後述する主制御装置70における役の抽選処理にて使用される分岐用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、図8(a)においてIVは1回の抽選処理にて選択される抽選役のグループを示し、PVは対応するIVのグループの当選確率に対応する値である。PVの値が大きいIVほど抽選処理における当選確率が高くなる。これは他の遊技状態である場合に使用される抽選テーブルにおいても同様である。また、分岐用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値がいずれであっても共通のテーブルとなっており、分岐状態ST2における利益の付与率は設定値に関係なく一定となっている。
分岐状態ST2にはIV=1〜2が設定されている。IV=1は小役及びリプレイ役の複合グループであり、具体的には第1ベル役、第2ベル役、第3ベル役、第4ベル役、スイカ役、チェリー役及び第2リプレイ役が設定されている。IV=2は遊技状態の移行契機役として特別役が設定されている。つまり、分岐状態ST2においては約1/6の確率で特別役に当選し、特別役に当選しないゲームにおいては本スロットマシン10に設定されている全ての小役及び第2リプレイ役が当選した状態となる。
ここで、分岐状態ST2では、中リール32M及び右リール32Rについては対応するストップボタン43,44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が行われる。一方、左リール32Lについては左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。換言すれば、分岐状態ST2では、中リール32M及び右リール32Rについては対応するストップボタン43,44が操作されてから第1規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が行われ、左リール32Lについては左ストップボタン42が操作されてから第1規定時間よりも短い第2規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が行われるとも言える。
上記のように左リール32Lと、中リール32M及び右リール32Rとで最大スベリ数が異なる構成において、分岐状態ST2では全リール32L,32M,32Rの回転後において左リール32Lを最初に停止(第1停止)させた場合と、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合とで、入賞可能となる役が相違している。具体的には、左リール32Lを第1停止させた場合には第3ベル役入賞の成立が可能であり、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合には第1ベル役入賞、第2ベル役入賞及び第2リプレイ役入賞のいずれかの成立が可能である。これらリール32L,32M,32Rの停止順序と入賞可能な役との関係は、主制御装置70のリール制御処理にて使用される停止制御用テーブルに基づき決定される。かかる停止制御用テーブルの内容については後に詳細に説明する。
第3ベル役入賞を成立させるための図柄の組合せは、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄、「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である。中リール32Mにおいては一の「リプレイ」図柄と周方向の次の「リプレイ」図柄の間に存在している図柄数が4図柄以下となっている。また、右リール32Rにおいては一の「ベル」図柄と周方向の次の「ベル」図柄との間に存在している図柄数が4図柄以下となっている。また、左リール32Lにおいては「ベル」図柄、「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄からなる所定構成図柄が、当該所定構成図柄の間に存在する他の図柄数が1図柄以下となるように配置されている。
図9は分岐状態ST2における特別役に当選していないゲームにおいて左リール32Lを第1停止としてリール32L,32M,32Rを停止させた場合の様子を説明するための説明図である。図9(a)に示すように全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況で図9(b)に示すように左リール32Lを第1停止させた場合には当該左リール32Lの停止操作タイミングに関係なく、メインラインML上に上記所定構成図柄のいずれかが確実に停止する。その後、図9(c)に示すように中リール32Mを停止させた場合には当該中リール32Mの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「リプレイ」図柄が確実に停止し、右リール32Rを停止させた場合には当該右リール32Rの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「ベル」図柄が確実に停止する。このように、分岐状態ST2における特別役に当選していないゲームにおいて左リール32Lを第1停止としてリール32L,32M,32Rを停止させた場合には、第3ベル役入賞が確実に成立することとなる。なお、左リール32Lを第1停止させた後に、右リール32Rを2番目に停止(第2停止)させた場合も、中リール32Mを第2停止させた場合と同様である。
第3ベル役入賞が成立した場合、遊技媒体が14枚払い出される。この場合に、分岐状態ST2は上限払出枚数が15枚であるため、第3ベル役入賞が1回成立した場合には上限払出枚数以上となるための残り枚数が1枚となる。したがって、第3ベル役入賞が1回成立した場合には、その後にいずれかの小役入賞が成立することで上限払出枚数以上となり、分岐状態ST2が終了することとなる。この場合、例えば第3ベル役入賞を1回成立させた後に第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかを成立させることで、分岐状態ST2における合計払出枚数が29枚となり、第3ベル役入賞を2回成立させて分岐状態ST2が終了する場合の合計払出枚数である28枚よりも多くなり、さらに第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞を1回成立させて分岐状態ST2が終了する場合の合計払出枚数である15枚よりも多くなる。
第1ベル役入賞を成立させるための図柄の組合せは、メインラインML上における各リール32L,32M,32Rの停止図柄が「ベル」図柄である組合せである。第2ベル役入賞を成立させるための図柄の組合せは、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、中リール32M及び右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である組合せである。つまり、第1ベル役入賞を成立させるための図柄の組合せ及び第2ベル役入賞を成立させるための図柄の組合せは、中リール32M及び右リール32Rが「ベル」図柄で共通している。そして、中リール32M及び右リール32Rにおいては一の「ベル」図柄と周回方向の次の「ベル」図柄との間に存在している図柄数が4図柄以下となっている。一方、左リール32Lについては、第1ベル役入賞が「ベル」図柄であるのに対して、第2ベル役入賞は「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、第1ベル役入賞と第2ベル役入賞とは共通していない。この場合、左リール32Lにおいては「ベル」図柄、「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄からなる所定構成図柄が、当該所定構成図柄の間に存在する他の図柄数が1図柄以下となるように配置されており、この図柄数は分岐状態ST2における左リール32Lの最大スベリ数以下である。
第2リプレイ役入賞を成立させるための図柄の組合せは、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄であり、中リール32M及び右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である組み合わせである。つまり、第2リプレイ役入賞を成立させるための図柄の組合せは、中リール32M及び右リール32Rについては「ベル」図柄で第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞と共通している。一方、左リール32Lについては、第2リプレイ役入賞が「BAR」図柄であるのに対して、第1ベル役入賞は「ベル」図柄であるとともに第2ベル役入賞は「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、第2リプレイ役入賞、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞はいずれも共通していない。また、左リール32Lにおいては「BAR」図柄が1個のみとなっており、メインラインMLを「BAR」図柄が1回通過してから「BAR」図柄が再度通過するまでに当該メインラインMLを通過する他の図柄数は、分岐状態ST2における左リール32Lの最大スベリ数よりも多い数である。
分岐状態ST2における特別役に当選していないゲームにおいて中リール32M又は右リール32Rを第1停止としてリール32L,32M,32Rを停止させた場合、既に説明したとおり、第1ベル役入賞、第2ベル役入賞及び第2リプレイ役入賞のいずれかが成立することとなるが、第2リプレイ役入賞の成立が優先されて、第2リプレイ役入賞の成立が不可である場合に、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかが成立することとなる。この様子を図10の説明図を参照しながら説明する。図10(a)に示すように全てのリール32L,32M,32Rが回転している状況で図10(b)に示すように右リール32Rを第1停止させた場合には当該右リール32Rの停止操作タイミングに関係なく、メインラインML上に「ベル」図柄が確実に停止する。その後、図10(c)に示すように中リール32Mを停止させた場合には当該中リール32Mの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「ベル」図柄が確実に停止する。これら中リール32M及び右リール32Rが停止して左リール32Lが停止していない状況では、メインラインMLにおける中リール32Mの停止図柄及び右リール32Rの停止図柄がいずれも「ベル」図柄であるため、第2リプレイ役入賞、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれもが成立の可能性を残している。
その後、「BAR」図柄をメインラインML上に停止させることが可能なタイミングで左リール32Lを停止させた場合、図10(d)に示すように、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄となり、第2リプレイ役入賞が成立することとなる。この場合、既に説明したとおり、分岐状態ST2における左リール32Lの最大スベリ数は1図柄分であるため、メインラインML上又はその1個上段の位置に「BAR」図柄が存在している状況で左ストップボタン42を停止させた場合に限り、第2リプレイ役入賞が成立することとなる。
一方、「BAR」図柄をメインラインML上に停止させることが可能なタイミングで左ストップボタン42が操作されなかった場合には第2リプレイ役入賞は成立しない。この場合、既に説明したとおり、左リール32Lにおいては「ベル」図柄、「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄からなる所定構成図柄が、当該所定構成図柄の間に存在する他の図柄数が1図柄以下となるように配置されている。したがって、第2リプレイ役入賞の成立が不可であるタイミングで左ストップボタン42が操作された場合、その操作タイミングに関係なく、メインラインML上に所定構成図柄を停止させることが可能であり、実際にいずれかの所定構成図柄が停止することとなる。そして、いずれかの所定構成図柄が停止することにより、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかが成立することとなる。図10(e)においてはメインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄となっており、第1ベル役入賞が成立している。なお、右リール32Rを第1停止させた後に左リール32Lを第2停止させた場合、及び中リール32Mを第1停止させた場合も、右リール32Rを第1停止させて中リール32Mを第2停止させた場合と同様である。
第2リプレイ役入賞が成立した場合、遊技媒体の払い出しは実行されない。したがって、分岐状態ST2の上限払出枚数の残り枚数は変化しない。また、第2リプレイ役入賞が成立した場合には、新たなベット設定を要することなく新たなゲームを開始させることが可能となる。一方、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかが成立した場合、遊技媒体が15枚払い出される。この場合に、分岐状態ST2は上限払出枚数が15枚であるため、第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかが1回成立した場合には合計払出枚数が上限払出枚数以上となる。つまり、分岐状態ST2においては第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかが1回でも成立した場合には、その時点で分岐状態ST2が終了することとなる。
上記のとおり分岐状態ST2においては中リール32M又は右リール32Rを第1停止させるとともにメインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄となり得るタイミングで左ストップボタン42を操作した場合には第2リプレイ役入賞が成立することとなるため、合計払出枚数が上限払出枚数以上となったことを条件として分岐状態ST2が終了してしまうことを阻止することが可能となる。また、第2リプレイ役入賞が成立した場合には再遊技の特典が付与されるため、第2リプレイ役入賞を成立させた場合には遊技媒体の新たな投入を必要としない。そして、第2リプレイ役入賞を成立させて分岐状態ST2の終了を回避させている状況で特別役に当選となることで、特別遊技状態ST3への移行可能条件が成立することとなる。
特別役入賞を成立させるための図柄の組合せは、メインラインML上における各リール32L,32M,32Rの停止図柄が「白7」図柄である組合せである。各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄は1個又は2個しか付されていないため、いずれのリール32L,32M,32RにおいてもメインラインML上に「白7」図柄を停止させるためには停止可能な操作タイミングで対応するストップボタン42〜44を操作する必要がある。したがって、特別役に当選となったとしても、特別役入賞が成立しない可能性がある。但し、特別役は小役及びリプレイ役と異なり、当選となったゲームで特別役入賞を成立させなかったとしても当選状態が維持される役であり、特別役入賞が成立することで当選状態が解除される役である。特別役に当選したゲームにおいて特別役入賞を成立させることができなかった場合、その次ゲーム以降であって特別役入賞が成立するまでは、主制御装置70の抽選処理にて使用される抽選テーブルが分岐用抽選テーブル(図8(a))ではなく、集中状態ST1において使用される抽選テーブルである集中用抽選テーブル(図13)のうちIV=1〜4のみとなる。また、1ゲーム当たりのベット必要数も1枚から3枚に変更される。このように変更されることにより、特別役の当選状態が持ち越された状態では1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が集中状態ST1と同一の1.00枚となり、リプレイ確率は約1/7となる。つまり、特別役の当選状態が持ち越された状態においては、遊技者が所持している遊技媒体の合計枚数が減少傾向となる。また、特別役の当選状態が持ち越された状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が全てのリール32L,32M,32Rについて行われる。これにより、分岐状態ST2におけるリール制御の態様が維持される構成に比べて、特別役入賞を成立させ易くなる。
特別役入賞が成立することで遊技状態が特別遊技状態ST3に移行する。特別遊技状態ST3は終了条件として、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることという条件が設定されており、その他の条件は設定されていない。上限払出枚数は図7に示すように60枚に設定されている。特別遊技状態ST3の終了条件が成立した場合には遊技状態が集中状態ST1に移行する。
図8(b)は、特別遊技状態ST3である場合に後述する主制御装置70の抽選処理にて使用される特別用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、特別用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値がいずれであっても共通のテーブルとなっており、特別遊技状態ST3における利益の付与率は設定値に関係なく一定となっている。
特別遊技状態ST3にはIV=1〜4が設定されている。IV=1〜3に設定されている役は小役であり、具体的にはIV=1に第1ベル役が設定されており、IV=2にスイカ役が設定されており、IV=3にはチェリー役が設定されている。これらのうち入賞が成立した場合における払出枚数は、既に説明したとおり第1ベル役入賞が15枚で最も多く、スイカ役入賞が6枚で次に多く、チェリー役が2枚で最も少ない。
ここで、特別遊技状態ST3では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、特別遊技状態ST3では、ストップボタン42〜44が操作されてから第1規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。これに対して、各リール32L,32M,32Rにおいて第1ベル役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1ベル役入賞が成立することとなる。また、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル役入賞が成立する。
一方、各リール32L,32M,32Rにおいてスイカ役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄数が5図柄以上となり得るように配置されている。したがって、スイカ役に当選となったとしてもリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングによってはスイカ役入賞が成立しないことが起こり得る。そして、スイカ役は当選となったゲームにおいて入賞が成立しなかった場合、その当選となった状態が当該ゲームにて解除され次のゲームに持ち越されないため、上記所謂取りこぼしが発生した場合にはスイカ役に当選した利益は消失してしまうこととなる。このように所謂取りこぼしが発生し得る点及び所謂取りこぼしが発生した場合には当選となった利益が消失してしまう点はチェリー役についても同様である。また、所謂取りこぼしが発生した場合には当選となった利益が消失してしまう点は、スイカ役及びチェリー役を含めた小役及びリプレイ役においても同様である。
特別遊技状態ST3のIV=4には第1リプレイ役が設定されている。各リール32L,32M,32Rにおいて第1リプレイ役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1リプレイ役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1リプレイ役入賞が成立することとなる。また、第1リプレイ役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1リプレイ役入賞が成立する。
特別遊技状態ST3では、約1/2.0の確率で第1ベル役に当選し、約1/6.6の確率でスイカ役に当選し、約1/6.6の確率でチェリー役に当選し、約1/5.1の確率で第1リプレイ役に当選し、外れが存在していない。これにより、特別遊技状態ST3では小役及びリプレイ役のいずれかが確実に当選することとなる。また、第1ベル役の当選確率は最も高い確率である約1/2.0であり、さらに第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく第1ベル役入賞が確実に成立する。したがって、特別遊技状態ST3においては15枚の払い出しが高頻度で発生することとなる。
特別遊技状態ST3においては、既に説明したとおり、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が8.72枚となっている(図7参照)。この期待値との関係で小役入賞が成立するゲーム数の期待値は7ゲーム程度となる。そして、特別遊技状態ST3における1ゲーム当たりのベット必要数は1枚であり、ベット数は1枚に制限される。したがって、特別遊技状態ST3における遊技媒体の純増枚数の期待値は60枚となる。一方、分岐状態ST2は、特別遊技状態ST3への移行が発生することなく終了する場合、既に説明したとおり、小役入賞が成立するゲーム数は1ゲーム又は2ゲームとなる。分岐状態ST2における1ゲーム当たりのベット必要数は1枚であるため、小役入賞が成立するゲーム数が1ゲームであれば分岐状態ST2遊技媒体の純増枚数は14枚であり、2ゲームであれば26枚又は27枚である。そうすると、分岐状態ST2への移行が発生した場合には、特別遊技状態ST3への移行を発生させた場合の方が特別遊技状態ST3への移行を発生させない場合よりも遊技者にとって有利となる。
図11のタイムチャートを参照しながら、分岐状態ST2に移行した場合の遊技の進行内容について説明する。図11(a)は分岐状態ST2の実行期間を示し、図11(b)は分岐状態ST2が開始された場合に実行されるオープニング期間を示し、図11(c)は分岐用抽選テーブル(図8(a))におけるIV=1で当選となったゲームの実行期間を示し、図11(d)は分岐用抽選テーブル(図8(a))におけるIV=2で当選となったゲームの実行期間を示し、図11(e)は第3ベル役入賞の成立タイミングを示し、図11(f)は第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞の成立タイミングを示し、図11(g)は第2リプレイ役入賞の成立タイミングを示し、図11(h)は特別遊技状態ST3の実行期間を示す。
まず第3ベル役入賞が2回成立して分岐状態ST2が終了する場合について説明する。
t1のタイミングで、図11(a)に示すように分岐状態ST2が開始される。この場合、当該t1のタイミングで、図11(b)に示すようにオープニング期間(例えば5sec)が開始される。オープニング期間においては、リール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止される。具体的には、リール32L,32M,32Rの回転開始が阻止される。
オープニング期間では、画像表示装置17にて分岐状態ST2の遊技内容を説明するための画像が表示される。具体的には、分岐状態ST2において特別遊技状態ST3への移行が発生した方が有利である点、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させてさらに左リール32LのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させる(所謂目押し)ことで再遊技の特典を得ながら特別遊技状態ST3への移行を待つことができる点、左リール32LのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させる自信がない遊技者は左リール32Lを第1停止させて14枚の払い出しを発生させた後に中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて15枚の払い出しを発生させた方が合計払出枚数を増加させることができる点、及び左リール32LのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させる自信がある遊技者は左リール32Lを第1停止させて14枚の払い出しを発生させた後に中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて第2リプレイ役入賞を成立させながら特別遊技状態ST3への移行を待った方が有利である点が報知される。
t2のタイミングでオープニング期間が終了することでリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止された状態が解除される。そして、当該t2のタイミングで、図11(c)に示すようにゲームが開始される。当該ゲームでは特別役に当選していない。したがって、左リール32Lを第1停止させれば第3ベル役入賞を成立させることが可能となり、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させれば第1ベル役入賞、第2ベル役入賞及び第2リプレイ役入賞のいずれかを成立させることが可能となる。この場合、オープニング期間における説明を理解できなかった遊技者やその説明を確認しなかった遊技者は、左リール32Lを第1停止させることが考えられ、左リール32Lを第1停止させることで、t3のタイミングで図11(e)に示すように第3ベル役入賞が成立する。また、図11(c)に示すように、その後のt4のタイミングで、特別役に当選しないゲームが開始される。この場合も、当該遊技者は、左リール32Lを第1停止させることが考えられ、左リール32Lを第1停止させることで、t5のタイミングで図11(e)に示すように第3ベル役入賞が成立する。そして、第3ベル役入賞が2回成立した場合には合計払出枚数が28枚となり、分岐状態ST2の上限払出枚数以上となるため、図11(a)に示すように当該t5のタイミングで分岐状態ST2が終了することとなる。
次に、第3ベル役入賞が1回成立した後に第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかが1回成立して分岐状態ST2が終了する場合について説明する。
t6のタイミングで、図11(a)に示すように分岐状態ST2が開始され、図11(b)に示すように既に説明したとおりオープニング期間が開始される。その後、t7のタイミングでオープニング期間が終了することで、図11(c)に示すようにゲームが開始される。当該ゲームでは特別役に当選していない。この場合、オープニング期間における説明を確認して第3ベル役入賞を1回成立させた方が有利であることを理解した遊技者は、左リール32Lを第1停止させることが考えられ、左リール32Lを第1停止させることで、t8のタイミングで図11(e)に示すように第3ベル役入賞が成立する。
その後、t9のタイミングで図11(c)に示すように特別役に当選しないゲームが再度開始される。この場合、上記遊技者は第2リプレイ役入賞を成立させて特別遊技状態ST3への移行が発生するまで分岐状態ST2の終了を遅延させるべく、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させるとともに、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄となることを狙って左ストップボタン42を操作する。しかしながら、左ストップボタン42の操作タイミングがメインラインML上に「BAR」図柄が停止するタイミングではないことにより、t10のタイミングで図11(f)に示すように第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立する。そして、第3ベル役入賞が1回成立した後に第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が1回成立した場合には合計払出枚数が29枚となり、分岐状態ST2の上限払出枚数以上となるため、図11(a)に示すように当該t10のタイミングで分岐状態ST2が終了することとなる。
次に、特別遊技状態ST3への移行が発生することで分岐状態ST2が終了する場合について説明する。
t11のタイミングで、図11(a)に示すように分岐状態ST2が開始され、図11(b)に示すように既に説明したとおりオープニング期間が開始される。その後、t12のタイミングでオープニング期間が終了することで、図11(c)に示すようにゲームが開始される、当該ゲームでは特別役に当選していない。この場合、オープニング期間における説明を確認して第3ベル役入賞を1回成立させた方が有利であることを理解した遊技者は、左リール32Lを第1停止させることが考えられ、左リール32Lを第1停止させることで、t13のタイミングで図11(e)に示すように第3ベル役入賞が成立する。
その後、t14のタイミングで図11(c)に示すように特別役に当選しないゲームが再度開始される。この場合、上記遊技者は第2リプレイ役入賞を成立させて特別遊技状態ST3への移行が発生するまで分岐状態ST2の終了を遅延させるべく、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させるとともに、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「BAR」図柄となることを狙って左ストップボタン42を操作する。そして、この目押しが成功することで、t15のタイミングで図11(g)に示すように第2リプレイ役入賞が成立する。また、t16〜t17のタイミングにおいても同様に、第2リプレイ役入賞が成立するゲームが実行される。
その後、t18のタイミングで、図11(d)に示すように特別役に当選するゲームが開始される。この場合、画像表示装置17においては特別役に当選したことを示す報知が実行される。これにより、遊技者は特別役に当選したことを認識し、特別役入賞を成立させるように各リール32L,32M,32Rを停止させる。そして、特別役入賞が成立することで、t19のタイミングで図11(a)に示すように分岐状態ST2が終了して、図11(h)に示すように特別遊技状態ST3が開始される。
以上のとおり、分岐状態ST2においては特別役に当選しなかったゲームでは、メダルの払い出しに対応する小役入賞及び再遊技の特典が付与されるリプレイ役入賞のいずれかが遊技者の停止操作に応じて成立する状態となり、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させてさらに左リール32Lを所定のタイミングで停止操作することでリプレイ役入賞が成立し、それ以外の場合には小役入賞が成立する。そして、リプレイ役入賞を成立させることで再遊技の特典を得ながら、特別役に当選するまで分岐状態ST2を継続させることが可能となる。これにより、遊技者による操作態様に応じて特別遊技状態ST3の移行確率を相違させることが可能となり、分岐状態ST2における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特に、リプレイ役入賞を成立させることで分岐状態ST2の終了を回避させる構成であるため、メダルのさらなる投入を行わないようにしながら分岐状態ST2の終了を遅延させることが可能となる。よって、分岐状態ST2の終了を遅延させることに対して不利益感を生じさせないようにすることが可能となる。
リプレイ役入賞は左ストップボタン42の操作タイミングによっては所謂取りこぼしが発生し得るとともに、リプレイ役入賞の取りこぼしが発生した場合には小役入賞が成立する構成である。そして、分岐状態ST2は合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に終了するため、リプレイ役入賞の取りこぼしが発生して小役入賞が成立した場合には分岐状態ST2を終了させてしまう可能性がある。これにより、リプレイ役入賞を成立させることの重要性が高められ、分岐状態ST2における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
その一方、リプレイ役入賞を成立させることができなかった場合に何ら遊技媒体の払い出しが実行されることなく分岐状態ST2が終了するのではなく、リプレイ役入賞を成立させることができなかったとしても小役入賞が成立して遊技媒体の払い出しが発生して分岐状態ST2が終了する構成であるため、リプレイ役入賞を成立させることができなかったことに対する不利益感を低減させることが可能となる。特に、リプレイ役入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立してそのゲームのベット必要数以上の遊技媒体が払い出される。これにより、リプレイ役入賞を成立させることができなかったとしても遊技者の所持する遊技媒体の数を実質的に増加させることが可能となり、利益を付与することが可能となる。
中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合であって第2リプレイ役入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立して分岐状態ST2の上限払出枚数以上の遊技媒体が払い出される。これにより、第2リプレイ役入賞の取りこぼしが1回でも発生した場合には分岐状態ST2が終了することとなり、分岐状態ST2におけるストップボタン42〜44の操作に対する注目度を高めることが可能となる。
中リール32M又は右リール32Rを第1停止させたものの第2リプレイ役入賞を成立させることができずに第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立した場合には、分岐状態ST2の上限払出枚数と同数の遊技媒体が払い出されて分岐状態ST2が終了する。一方、分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させた場合には第3ベル役入賞が成立する。第3ベル役入賞が成立した場合、分岐状態ST2におけるベット必要数以上の遊技媒体が払い出される。また、第3ベル役入賞が成立した場合における遊技媒体の払出枚数は分岐状態ST2における上限払出枚数未満であり、第3ベル役入賞を2回成立させた場合に分岐状態ST2における上限払出枚数よりも多い数となる。そして、第3ベル役入賞を2回成立させた場合には、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が1回のみ成立して分岐状態ST2が終了する場合よりも多くの遊技媒体を遊技者は獲得することが可能となる。このように左リール32Lを第1停止させて小役入賞が成立した場合における払出枚数を、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて小役入賞が成立した場合における払出枚数と敢えて異ならせることにより、特別遊技状態ST3への移行が発生するまで分岐状態ST2の終了を遅延させた方が有利であることを理解していない遊技者に対して多くの遊技媒体を付与することが可能となる。
分岐状態ST2が開始された場合にはオープニング期間が発生し、画像表示装置17にて分岐状態ST2の遊技をどのように行うと遊技者にとって有利となるのかの説明が行われる。これにより、分岐状態ST2において実行すべき遊技内容を遊技者に認識させることが可能となる。また、オープニング期間においてはリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止される。これにより、分岐状態ST2における遊技内容の説明を遊技者に確認させ易くなる。
<有利状態ST4>
次に、有利状態ST4について説明する。有利状態ST4は集中状態ST1からのみ移行し得る状態である。有利状態ST4は終了条件として、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることという条件が設定されており、その他の条件は設定されていない。上限払出枚数は図7に示すように75枚に設定されている。
図8(c)は、有利状態ST4である場合に後述する主制御装置70における役の抽選処理にて使用される有利用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、有利用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値がいずれであっても共通のテーブルとなっており、有利状態ST4における利益の付与率は設定値に関係なく一定となっている。
有利状態ST4にはIV=1のみが設定されており、IV=1には第1ベル役、第2ベル役、第3ベル役、第4ベル役、スイカ役及びチェリー役が設定されている。つまり、有利状態ST4では各ゲームにおいて本スロットマシン10に設定されている全ての小役が当選した状態となる。
有利状態ST4では、各リール32L,32M,32Rの最大スベリ数が分岐状態ST2の場合と同一となっている。つまり、左リール32Lについては左ストップボタン42が操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われ、中リール32M及び右リール32Rについては対応するストップボタン43,44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が行われる。
有利状態ST4では、左リール32Lを第1停止させた場合には各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第3ベル役入賞が確実に成立するようにするためのリール制御が行われ、第3ベル役入賞が成立した場合には遊技媒体が14枚払い出される。一方、有利状態ST4において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合には各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立するようにするためのリール制御が行われ、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立した場合には遊技媒体が15枚払い出される。これらリール32L,32M,32Rの停止順序と入賞可能な役との関係は、主制御装置70のリール制御処理にて使用される停止制御用テーブルに基づき決定される。
上記のようなリール制御が実行されるのに対して、有利状態ST4の上限払出枚数は90枚である。したがって、上限払出枚数以上となるゲームよりも前のゲームにおいて左リール32Lを第1停止させて第3ベル役入賞を成立させ、その他のゲームにおいては中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞を成立させることにより、有利状態ST4における遊技媒体の合計払出枚数を104枚とすることが可能となる。この場合、有利状態ST4における1ゲーム当たりのベット必要数は1枚であるため、有利状態ST4における遊技媒体の純増枚数は97枚となる。有利状態ST4における合計払出枚数は、分岐状態ST2に移行してさらに特別遊技状態ST3に移行する場合における合計払出枚数の最大値よりも多く、有利状態ST4における遊技媒体の純増枚数は、分岐状態ST2に移行してさらに特別遊技状態ST3に移行する場合における遊技媒体の純増枚数の最大値よりも多い。よって、有利状態ST4は分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3に移行する場合よりも遊技者にとって有利な状態となる。
<第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6>
次に、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6について説明する。第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6はいずれも集中状態ST1からのみ移行し得る状態である。第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6は終了条件として、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることという条件が設定されており、その他の条件は設定されていない。上限払出枚数は図7に示すように第1通常状態ST5は300枚に設定されており、第2通常状態ST6は100枚に設定されている。第1通常状態ST5の終了条件が成立した場合には遊技状態が集中状態ST1に移行し、第2通常状態ST6の終了条件が成立した場合にも遊技状態が集中状態ST1に移行する。
図8(d)は、第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6である場合に後述する主制御装置70における役の抽選処理にて使用される通常用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、通常用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値に1対1で対応するように用意されており、いずれの設定値であっても抽選対象となる役は同一であるが、設定値が高いほど後述する第1小当たり役の当選確率が高くなっている。図8(d)は設定値が「設定1」である場合における通常用抽選テーブルを示す。
第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6にはIV=1〜5が設定されている。IV=1〜2に設定されている役は小役であり、具体的にはIV=1に第1ベル役が設定されており、IV=2に第4ベル役が設定されている。入賞が成立した場合における払出枚数は、既に説明したとおり第1ベル役入賞は一度に払出可能な最大枚数である15枚であり、第4ベル役入賞は一度に払出可能な最低枚数である1枚である。
第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6では、ストップボタン42〜44が操作されてから第1規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。これに対して、既に説明したとおり第1ベル役入賞を成立させるための図柄は、各リール32L,32M,32Rにおいて当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1ベル役入賞が成立することとなる。また、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル役入賞が成立する。同様に、第4ベル役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第4ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第4ベル役入賞が成立することとなる。また、第4ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第4ベル役入賞が成立する。
つまり、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6においては小役として、当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく入賞が成立する役のみが設定されている。また、一度の抽選処理にて当選となる小役は1種類のみであり、遊技媒体の払出枚数はリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに依存しない。したがって、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6においては小役に当選した場合には、その小役に対応する払出枚数の遊技媒体が確実に払い出されることとなる。
第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のIV=3には第1リプレイ役が設定されている。各リール32L,32M,32Rにおいて第1リプレイ役入賞を成立させるための図柄は、既に説明したとおり、当該図柄の間に存在する他の図柄が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1リプレイ役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1リプレイ役入賞が成立することとなる。また、第1リプレイ役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1リプレイ役入賞が成立する。
第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のIV=4〜5に設定されている役は遊技状態の移行に対応した役であり、具体的にはIV=4には第1小当たり役が設定されており、IV=5には第2小当たり役が設定されている。第1小当たり役入賞が成立した場合、遊技状態が第1小当たり状態ST7に移行し、第2小当たり役入賞が成立した場合、遊技状態が第2小当たり状態ST8に移行する。但し、第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6から第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8に遊技状態が移行したとしても移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数は移行先の小当たり状態ST7,ST8にそのまま引き継がれ、移行先の小当たり状態ST7,ST8において小役入賞が成立して遊技媒体の払い出しが実行された場合には移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数が減算される。そして、小当たり状態ST7,ST8の途中で移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数が0枚となった場合には、小当たり状態ST7,ST8に対して設定されている終了条件が成立していなくても小当たり状態ST7,ST8が終了するとともに移行元の通常状態ST5,ST6も終了する。この点、小当たり状態ST7,ST8は通常状態ST5,ST6における一部の状態とみなすことができ、小当たり状態ST7,ST8を通常状態ST5,ST6の一部の状態とみなした場合、通常状態ST5,ST6には非小当たり状態と、第1小当たり状態ST7と、第2小当たり状態ST8とが存在していることとなる。
各リール32L,32M,32Rにおいて第1小当たり役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1小当たり役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1小当たり役入賞が成立することとなる。また、第1小当たり役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1小当たり役入賞が成立する。同様に、各リール32L,32M,32Rにおいて第2小当たり役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第2小当たり役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第2小当たり役入賞が成立することとなる。また、第2小当たり役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2小当たり役入賞が成立する。つまり、第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6においていずれかの小当たり役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく当選対象の小当たり役に対応した小当たり役入賞が成立することとなる。よって、小当たり役に当選した場合には、その当選となった小当たり役に対応する小当たり状態ST7,ST8に確実に移行することとなる。
第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8はいずれも通常状態ST5,ST6においてのみ移行し得る状態である。第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8は終了条件として、いずれかの入賞の成立回数が終了基準回数となることという条件と、消化ゲーム数が終了基準ゲーム数となることという条件とが設定されている。また、既に説明したとおり、小当たり状態ST7,ST8の途中で移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数が0枚となった場合にも終了する。これら以外の終了条件は設定されていない。終了基準回数は図7に示すように第1小当たり状態ST7が2回に設定されており、第2小当たり状態ST8が4回に設定されている。また、終了基準ゲーム数は第1小当たり状態ST7が4ゲームに設定されており、第2小当たり状態ST8が6ゲームに設定されている。移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数が0枚となることなく小当たり状態ST7,ST8の終了条件が成立した場合には、当該移行元の通常状態ST5,ST6における非小当たり状態に復帰する。
図8(e)は、第1小当たり状態ST7である場合に後述する主制御装置70における役の抽選処理にて使用される第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、第1小当たり用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値がいずれであっても共通のテーブルとなっており、第1小当たり状態ST7における利益の付与率は設定値に関係なく一定となっている。第1小当たり状態ST7にはIV=1のみが設定されており、IV=1には第4ベル役が設定されている。第4ベル役入賞が成立した場合における払出枚数は既に説明したとおり1枚である。IV=1で当選となる確率は約1/1.3であり、IV=1で当選とならなかった場合には外れ結果となる。これにより、第1小当たり状態ST7は1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が0.76枚となり、1ゲーム当たりのベット必要数が1枚であることとの関係で、減少傾向グループの遊技状態となる。
図8(f)は、第2小当たり状態ST8である場合に後述する主制御装置70における役の抽選処理にて使用される第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、第2小当たり用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値がいずれであっても共通のテーブルとなっており、第2小当たり状態ST8における利益の付与率は設定値に関係なく一定となっている。第2小当たり状態ST8にはIV=1のみが設定されており、IV=1には第1ベル役が設定されている。第1ベル役入賞が成立した場合における払出枚数は既に説明したとおり15枚である。IV=1で当選となる確率は約1/1.3であり、IV=1で当選とならなかった場合には外れ結果となる。これにより、第2小当たり状態ST8は1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が11.4枚となり、1ゲーム当たりのベット必要数が1枚であることとの関係で、増加対象グループの遊技状態となる。
第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8では、ストップボタン42〜44が操作されてから第1規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。これに対して、既に説明したとおり第1ベル役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1ベル役入賞が成立することとなる。また、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル役入賞が成立する。同様に、第4ベル役入賞を成立させるための図柄は、当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第4ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第4ベル役入賞が成立することとなる。また、第4ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第4ベル役入賞が成立する。
つまり、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8においては小役として、当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく入賞が成立する役のみが設定されている。また、一度の抽選処理にて当選となる小役は1種類のみであり、遊技媒体の払出枚数はリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに依存しない。したがって、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8におては小役に当選した場合には、その小役に対応する払出枚数の遊技媒体が確実に払い出されることとなる。
第1小当たり状態ST7に通常状態ST5,ST6から移行する確率は約1/5であり、第2小当たり状態ST8に通常状態ST5,ST6から移行する確率は約1/300である。第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8に移行し得ることを考慮に入れた場合であっても、各通常状態ST5,ST6における1ゲーム当たりの払出枚数の期待値は約1.5枚であり、この枚数は通常状態ST5,ST6における1ゲーム当たりのベット必要数よりも少ない。また、通常状態ST5,ST6からは分岐状態ST2、特別遊技状態ST3及び有利状態ST4への移行は発生しない。したがって、通常状態ST5,ST6は、分岐状態ST2及び有利状態ST4への移行が発生し得る集中状態ST1よりも不利な遊技状態となり、通常状態ST5,ST6において遊技者は集中状態ST1への移行が発生することを期待することとなる。このように通常状態ST5,ST6が相対的に不利な遊技状態である点は、スロットマシン10の設定値がいずれであっても同様である。
通常状態ST5,ST6は既に説明したとおり、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に終了する。この場合に、通常状態ST5,ST6においては小役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく、その小役に対応する払出枚数の遊技媒体が確実に払い出される。同様に、小当たり状態ST7,ST8においても、小役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく、その小役に対応する払出枚数の遊技媒体が確実に払い出される。したがって、通常状態ST5,ST6を終了させて集中状態ST1への移行を発生させるために要するゲーム数の期待値を、遊技の熟練度に関係なく一定とすることが可能となる。例えば第1通常状態ST5であれば当該ゲーム数の期待値が380ゲーム程度となり、第2通常状態ST6であれば当該ゲーム数の期待値が130ゲーム程度となる。
通常状態ST5,ST6においては、約1/26の確率で第1ベル役入賞が成立して15枚の遊技媒体が払い出され、約1/2の確率で第4ベル役入賞が成立して1枚の遊技媒体が払い出され、約1/13の確率で第1リプレイ役入賞が成立して再遊技の特典が付与され、約1/5の確率で第1小当たり役入賞が成立して第1小当たり状態ST7に遊技状態が移行し、約1/300の確率で第2小当たり役入賞が成立して第2小当たり状態ST8に遊技状態が移行し、約1/5の確率で外れ結果となる。つまり、通常状態ST5,ST6においては最も高い確率で第4ベル役入賞が成立して1枚の遊技媒体が払い出され、15枚の払い出しが行われる第1ベル役入賞が成立する確率は第1リプレイ役入賞が成立する確率よりも低く、第1小当たり役入賞が成立する確率よりも低く、さらには外れ結果となる確率よりも低い。この場合、通常状態ST5,ST6において遊技媒体の払出が発生する場合、基本的に1枚の払い出しが発生することとなるが、発生確率は低いが15枚の払い出しが発生することもあり、15枚の払い出しが発生した場合には上限払出枚数を普段よりも大きく減少させることが可能となる。よって、遊技者は15枚の払い出しが発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
一方、第1小当たり状態ST7においては既に説明したとおり約1/1.3の確率で第4ベル役入賞が成立して1枚の遊技媒体が払い出され、約1/4の確率で外れ結果となる。つまり、第1小当たり状態ST7においては小役として1枚の払い出しに対応した第4ベル役しか設定されていないが、第4ベル役入賞が成立する確率は通常状態ST5,ST6の場合よりも高い。この場合、第1小当たり状態ST7においては各ゲームにおいて1枚の払い出しが発生することが期待され、第1小当たり状態ST7に移行することで移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数を減少させることが可能となる。また、通常状態ST5,ST6においては1ゲーム当たりのベット必要数が3枚であるのに対して、第1小当たり状態ST7においては1ゲーム当たりのベット必要数が1枚となる。したがって、第1小当たり状態ST7においては、通常状態ST5,ST6よりも遊技者の所持する遊技媒体の減少を抑えながら、移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数を減少させることが可能となる。
また、第2小当たり状態ST8においては既に説明したとおり約1/1.3の確率で第1ベル役入賞が成立して15枚の遊技媒体が払い出され、約1/4の確率で外れ結果となる。この場合、第2小当たり状態ST8においては各ゲームにおいて15枚の払い出しが発生することが期待され、第2小当たり状態ST8に移行することで移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数の残り枚数を大きく減少させることが可能となる。また、第2小当たり状態ST8は1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が11.4枚であるとともに1ゲーム当たりのベット必要数が1枚であるため、第2小当たり状態ST8に移行することで遊技者が所持する遊技媒体を増加させることが可能となる。
次に、図12のタイムチャートを参照しながら第1通常状態ST5において遊技が進行していく様子の一例を説明する。なお、第2通常状態ST6は上限払出枚数が第1通常状態ST5よりも少ない点で相違するものの遊技が進行していく様子は第1通常状態ST5の場合と同様である。図12(a)は集中状態ST1の実行期間を示し、図12(b)は第1通常状態ST5の実行期間を示し、図12(c)は第1ベル役及び第4ベル役のいずれかに当選したゲームの実行期間を示し、図12(d)は第1リプレイ役に当選したゲームの実行期間を示し、図12(e)はIV=4で当選したゲームの実行期間を示し、図12(f)は第1小当たり状態ST7の実行期間を示し、図12(g)はIV=5で当選したゲームの実行期間を示し、図12(h)は第2小当たり状態ST8の実行期間を示す。
t1のタイミングで、図12(a)及び図12(b)に示すように、集中状態ST1が終了して第1通常状態ST5に移行する。その後、t2のタイミングで、図12(c)に示すように新たなゲームが開始されこのゲームでは第4ベル役に当選する。したがって、当該ゲームが終了するt3のタイミングで第4ベル役入賞が成立して1枚の遊技媒体の払い出しが実行される。これにより、第1通常状態ST5の上限払出枚数の残り枚数が1枚減算される。
その後、t3のタイミングからt4のタイミングに亘って1ゲームが実行されるが、このゲームではいずれの役にも当選しない外れ結果となる。その後、t4のタイミングで、図12(d)に示すように新たなゲームが開始されこのゲームでは第1リプレイ役に当選する。したがって、当該ゲームが終了するt5のタイミングで第1リプレイ役入賞が成立して再遊技の特典が付与される。これにより、新たなベット設定を要することなく次のゲームを開始することが可能となる。この場合、第1通常状態ST5の上限払出枚数の残り枚数は減算されずに維持される。
その後、t6のタイミングで、図12(c)に示すように新たなゲームが開始されこのゲームでは第1ベル役に当選する。したがって、当該ゲームが終了するt7のタイミングで第1ベル役入賞が成立して15枚の遊技媒体の払い出しが実行される。これにより、第1通常状態ST5の上限払出枚数の残り枚数が15枚減算される。
その後、t8のタイミングで、図12(e)に示すように新たなゲームが開始されこのゲームでは第1小当たり役に当選する。したがって、当該ゲームが終了するt9のタイミングで第1小当たり役入賞が成立して、図12(f)に示すように第1小当たり状態ST7に移行する。第1小当たり状態ST7においては、図12(c)に示すように、t10のタイミング〜t11のタイミングに亘るゲーム、及びt12のタイミング〜t13のタイミングに亘るゲームのそれぞれで、第4ベル役入賞が成立する。そして、2回目の入賞が成立したt13のタイミングで、図12(f)に示すように第1小当たり状態ST7が終了する。当該第1小当たり状態ST7では1枚の払い出しが2回発生しているため、第1通常状態ST5の上限払出枚数の残り枚数が合計で2枚減算される。
その後、t14のタイミングで、図12(g)に示すように新たなゲームが開始されこのゲームでは第2小当たり役に当選する。したがって、当該ゲームが終了するt15のタイミングで第2小当たり役入賞が成立して、図12(h)に示すように第2小当たり状態ST8に移行する。第2小当たり状態ST8においては、図12(c)に示すように、t16のタイミング〜t17のタイミングに亘るゲーム、t18のタイミング〜t19のタイミングに亘るゲーム、t20のタイミング〜t21のタイミングに亘るゲーム、及びt22のタイミング〜t23のタイミングに亘るゲームのそれぞれで、第1ベル役入賞が成立する。そして、4回目の入賞が成立したt23のタイミングで、図12(h)に示すように第2小当たり状態ST8が終了する。当該第2小当たり状態ST8では15枚の払い出しが4回発生しているため、第2通常状態ST6の上限払出枚数の残り枚数が合計で60枚減算される。
以上のとおり、通常状態ST5,ST6においては小当たり状態ST7,ST8に移行し得るとしても1ゲーム当たりの払出枚数の期待値よりも1ゲーム当たりのベット必要数の方が多くなるため、通常状態ST5,ST6は相対的に不利な遊技状態である。通常状態ST5,ST6の終了条件が成立することで、相対的に有利な遊技状態である集中状態ST1に移行するため、通常状態ST5,ST6において遊技者は終了条件が成立することを期待しながら遊技を行うこととなる。この場合に、通常状態ST5,ST6は合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで終了するため、通常状態ST5,ST6において遊技者は小役入賞が成立することを期待しながら遊技を行うこととなる。特に、合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで通常状態ST5,ST6が終了する構成とすることで、通常状態ST5,ST6の終了条件の成立に近付けるための事象が小役入賞の成立と1対1で対応することとなるため、通常状態ST5,ST6の終了条件の成立に近付けるための事象が複数種類存在している場合であっても各事象を遊技者に明確に認識させることが可能となる。
通常状態ST5,ST6においては小当たり状態ST7,ST8に移行し得るとともに、小当たり状態ST7,ST8に移行した場合、1ゲーム当たりのベット必要数が通常状態ST5,ST6よりも少なくなった状態で移行元の通常状態ST5,ST6の上限払出枚数の残り枚数を減少させることが可能となる。また、小当たり状態ST7,ST8に移行した場合には小役の当選確率が高くなる。したがって、通常状態ST5,ST6において遊技者は小当たり状態ST7,ST8に移行することを期待しながら遊技を行うこととなり、通常状態ST5,ST6における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特に、第2小当たり状態ST8においては1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が1ゲーム当たりのベット必要数よりも多くなるとともに、相対的に払出枚数が多い小役入賞が高確率で成立し、さらには第1小当たり状態ST7の場合よりも長いゲーム数に亘って継続し得る。よって、通常状態ST5,ST6においては第2小当たり状態ST8が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
通常状態ST5,ST6においては小役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく、その小役に対応する払出枚数の遊技媒体が確実に払い出される。同様に、小当たり状態ST7,ST8においても、小役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく、その小役に対応する払出枚数の遊技媒体が確実に払い出される。したがって、通常状態ST5,ST6を終了させて集中状態ST1への移行を発生させるために要するゲーム数の期待値を、遊技の熟練度に関係なく一定とすることが可能となる。
<集中状態ST1>
次に、集中状態ST1について説明する。集中状態ST1は、図6に示すように、他の全ての遊技状態ST2〜ST8から移行し得る遊技状態である。また、集中状態ST1は終了条件として、遊技媒体の払出枚数の上限となる上限払出枚数、遊技媒体の純増枚数(払出枚数に対する投入枚数の差)の上限となる上限純増枚数、入賞回数の上限となる上限入賞回数、及び実行ゲーム数の上限となる上限ゲーム数は設定されておらず、集中状態ST1が終了して他の遊技状態への移行が発生するためには、後述する遊技状態の移行契機役に当選してその当選となった移行契機役の入賞が成立する必要がある。
図13は、集中状態ST1である場合に後述する主制御装置70における役の抽選処理にて使用される集中用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、集中用抽選テーブルはスロットマシン10の設定値に1対1で対応するように用意されており、いずれの設定値であっても抽選対象となる役は同一であるが、設定値が高いほど後述する分岐役の当選確率が高くなっている。図13は設定値が「設定1」である場合における通常用抽選テーブルを示す。
図13に示すように、集中状態ST1にはIV=1〜8が設定されている。IV=1〜3に設定されている役は小役であり、具体的にはIV=1に第1ベル役が設定されており、IV=2にスイカ役が設定されており、IV=3にはチェリー役が設定されている。入賞が成立した場合における払出枚数は、既に説明したとおり第1ベル役入賞が15枚で最も多く、スイカ役入賞が6枚で次に多く、チェリー役が2枚で最も少ない。
集中状態ST1では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、集中状態ST1では、ストップボタン42〜44が操作されてから第1規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。これに対して、既に説明したとおり第1ベル役入賞を成立させるための図柄は、各リール32L,32M,32Rにおいて当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1ベル役入賞が成立することとなる。また、第1ベル役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1ベル役入賞が成立する。
また、既に説明したとおりスイカ役入賞を成立させるための図柄は、各リール32L,32M,32Rにおいて当該図柄の間に存在する他の図柄数が5図柄以上となり得るように配置されている。したがって、スイカ役に当選となったとしてもリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングによってはスイカ役入賞が成立しないことが起こり得る。このように所謂取りこぼしが発生し得る点はチェリー役についても同様である。
集中状態ST1のIV=4には第1リプレイ役が設定されている。既に説明したとおり第1リプレイ役入賞を成立させるための図柄は、各リール32L,32M,32Rにおいて当該図柄の間に存在する他の図柄が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1リプレイ役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第1リプレイ役入賞が成立することとなる。また、第1リプレイ役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1リプレイ役入賞が成立する。
集中状態ST1のIV=5〜8に設定されている役は遊技状態の移行に対応した役であり、具体的にはIV=5には第1通常役A及び第1通常役Bの両方が設定されており、IV=6には第2通常役A及び第2通常役Bの両方が設定されており、IV=7には有利役A及び有利役Bの両方が設定されており、IV=8には分岐役が設定されている。第1通常役A入賞及び第2通常役B入賞のいずれかが成立した場合、遊技状態が第1通常状態ST5に移行し、第2通常役A入賞及び第2通常役B入賞のいずれかが成立した場合、遊技状態が第2通常状態ST6に移行し、有利役A入賞及び有利役B入賞のいずれかが成立した場合、遊技状態が有利状態ST4に移行し、分岐役入賞が成立した場合、遊技状態が分岐状態ST2に移行する。つまり、集中状態ST1からは、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値の方が1ゲーム当たりのベット必要数よりも多い増加対象グループの遊技状態に移行し得るとともに、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値の方が1ゲーム当たりのベット必要数よりも少ない減少傾向グループの遊技状態にも移行し得る。これにより、遊技者は集中状態ST1において減少傾向グループの遊技状態への移行が発生することなく、増加対象グループの遊技状態への移行が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、集中状態ST1から移行し得る増加対象グループの遊技状態として複数種類の遊技状態(分岐状態ST2及び有利状態ST4)が存在しているとともに、集中状態ST1から移行し得る減少傾向グループの遊技状態として複数種類の遊技状態(第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6)が存在している。これにより、増加対象グループの遊技状態への移行が発生する場合及び減少傾向グループの遊技状態への移行が発生する場合のいずれにおいても遊技状態の移行態様を多様化させることが可能となる。
集中状態ST1において分岐役に当選する確率は約1/3以上であり、有利役A及び有利役Bに当選する確率は約1/60である。これに対して、集中状態ST1において第1通常役A及び第1通常役Bに当選する確率は約1/75であり、第2通常役A及び第2通常役Bに当選する確率は約1/300である。したがって、集中状態ST1においては減少傾向グループの遊技状態に移行する確率よりも増加対象グループの遊技状態に移行する確率の方が高くなり、集中状態ST1は増加対象グループの遊技状態に移行することへの期待感が高まる遊技状態となる。
分岐役に当選する確率は約1/3以上であり、集中状態ST1における他の役よりも当選確率が高い。さらに言うと、分岐役に当選する確率は、他の移行契機役の合計の当選確率よりも高く、複数種類存在している小役の合計の当選確率よりも高く、リプレイ役の合計の当選確率よりも高く、さらには小役及びリプレイ役の合計の当選確率よりも高い。したがって、集中状態ST1においては分岐状態ST2に移行し易い。
集中状態ST1において当選し得る遊技状態の移行契機役のうち、分岐役の次に当選確率が高いのが有利役A及び有利役Bであり、その次に当選確率が高いのが第1通常役A及び第1通常役Bであり、最も当選確率が低いのが第2通常役A及び第2通常役Bである。この場合に、有利役A及び有利役Bの当選確率は、第1通常役A及び第1通常役Bの当選確率と第2通常役A及び第2通常役Bの当選確率との合計の当選確率と同一又は略同一である。したがって、集中状態ST1においては有利状態ST4への移行可能条件が成立する確率と、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかの移行可能条件が成立する確率とを同一又は略同一とすることが可能となる。
集中状態ST1から移行し得る分岐状態ST2、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6はいずれも、図7に示すように、メダルの払出枚数が上限払出枚数となった場合に終了する。また、図6に示すように、分岐状態ST2からは特別遊技状態ST3に移行し得るが、特別遊技状態ST3も図7に示すようにメダルの払出枚数が上限払出枚数となった場合に終了する。
分岐状態ST2の上限払出枚数は15枚であり、特別遊技状態ST3の上限払出枚数は60枚であり、有利状態ST4の上限払出枚数は90枚である。既に説明したとおり、特別遊技状態ST3に移行させるためには分岐状態ST2においてメダルの払出枚数が上限払出枚数以上となる前に特別遊技状態ST3への移行可能条件を成立させる必要があり、当該移行可能条件が成立した場合には分岐状態ST2は終了する。したがって、分岐状態ST2と特別遊技状態ST3とを1セットの遊技状態として考えた場合において当該1セットの遊技状態の上限払出枚数は、分岐状態ST2の上限払出枚数に対して1枚少ない14枚と、特別遊技状態ST3の上限払出枚数である60枚との和である74枚となる。特別遊技状態ST3に移行することなく分岐状態ST2が終了する場合、当該分岐状態ST2において実行されるゲーム数は1ゲーム又は2ゲームとなる。一方、分岐状態ST2の途中で特別遊技状態ST3に移行する場合においてこれら分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3において実行されるゲーム数は平均9ゲーム程度となる。
有利状態ST4の上限払出枚数は90枚であるため、上限払出枚数は有利状態ST4の方が分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3の組合せよりも多くなる。また、有利状態ST4においては最大で104枚の遊技媒体の払い出しが発生するのに対して、分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3の組合せにおいては最大で80枚の遊技媒体の払い出しが発生する。そして、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3及び有利状態ST4においては1ゲーム当たりのベット必要数は1枚である。したがって、遊技媒体の純増枚数も有利状態ST4の方が分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3の組合せよりも多くなり易い。なお、有利状態ST4において実行されるゲーム数は6ゲーム又は7ゲームとなる。
第1通常状態ST5の上限払出枚数は300枚であり、第2通常状態ST6の上限払出枚数は100枚である。この場合、第1通常状態ST5には平均約380ゲーム滞在し、第2通常状態ST6には平均約130ゲーム滞在する。
つまり、集中状態ST1から移行し得る増加対象グループの遊技状態の方が、集中状態ST1から移行し得る減少傾向グループの遊技状態よりも上限払出枚数が少ない。これは分岐状態ST2と特別遊技状態ST3とを1セットの遊技状態として考えて、その1セットの遊技状態と減少傾向グループの遊技状態とを比較した場合においても同様である。その一方、遊技状態における遊技媒体の純増枚数の期待値(合計払出枚数に対する合計投入枚数の差の期待値)は、集中状態ST1から移行し得る増加対象グループの遊技状態の方が、集中状態ST1から移行し得る減少傾向グループの遊技状態よりも多い。ここで、減少傾向グループの遊技状態である第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6からは増加対象グループである第2小当たり状態ST8に移行し得るが、第2小当たり状態ST8への移行確率及び第2小当たり状態ST8における遊技媒体の純増枚数との関係で、仮に第2小当たり状態ST8に移行し得るとしても、遊技媒体の純増枚数の期待値は、集中状態ST1から移行し得る増加対象グループの遊技状態の方が、集中状態ST1から移行し得る減少傾向グループの遊技状態よりも多い。これにより、集中状態ST1から移行し得る増加対象グループの遊技状態においては集中状態ST1から移行し得る減少傾向グループの遊技状態よりも短いゲーム数で多くの遊技媒体を獲得することが可能となる。
ここで、集中状態ST1と他の遊技状態ST2,ST4〜ST6との間で遊技状態が移行する様子について、図14のタイムチャートを参照しながら説明する。図14(a)は集中状態ST1の実行期間を示し、図14(b)は分岐状態ST2の実行期間を示し、図14(c)は有利状態ST4の実行期間を示し、図14(d)は第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかの実行期間を示す。
集中状態ST1においてt1のタイミングで分岐役に当選するとともに分岐役入賞が成立することにより、図14(a)及び図14(b)に示すように、遊技状態が集中状態ST1から分岐状態ST2に移行する。当該分岐状態ST2は、特別遊技状態ST3への移行が発生することなく、t2のタイミングで、遊技媒体の合計払出枚数が分岐状態ST2の上限払出枚数以上となることで終了する。分岐状態ST2が終了することで、図14(a)に示すように、集中状態ST1に復帰する。この場合、分岐状態ST2において実行されるゲーム数は1ゲーム又は2ゲームである。
その後、図14(a)及び図14(b)に示すように、t3のタイミングで分岐状態ST2に再度移行し、t4のタイミングで集中状態ST1に再度復帰し、t5のタイミングで分岐状態ST2に再度移行し、t6のタイミングで集中状態ST1に再度復帰し、t7のタイミングで分岐状態ST2に再度移行し、t8のタイミングで集中状態ST1に再度復帰する。これらの分岐状態ST2は、遊技媒体が14枚払い出された後に特別遊技状態ST3への移行が発生し、遊技媒体の合計払出枚数が特別遊技状態ST3の上限払出枚数以上となることで終了する。この場合、分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3において実行されるゲーム数は平均9ゲーム程度となる。
その後、t9のタイミングで図14(c)に示すように有利状態ST4に移行する。当該有利状態ST4は、t10のタイミングで、遊技媒体の合計払出枚数が有利状態ST4の上限払出枚数以上となることで終了する。有利状態ST4が終了することで、図14(a)に示すように、集中状態ST1に復帰する。この場合、有利状態ST4において実行されるゲーム数は6ゲーム又は7ゲームとなる。
その後、図14(a)及び図14(b)に示すように、t11のタイミングで分岐状態ST2に再度移行し、t12のタイミングで集中状態ST1に再度復帰し、t13のタイミングで分岐状態ST2に再度移行し、t14のタイミングで集中状態ST1に再度復帰する。これらの分岐状態ST2は、遊技媒体が14枚払い出された後に特別遊技状態ST3への移行が発生し、遊技媒体の合計払出枚数が特別遊技状態ST3の上限払出枚数以上となることで終了する。この場合、分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3において実行されるゲーム数は平均9ゲーム程度となる。
その後、図14(d)に示すように、t15のタイミングで第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6に移行する。第1通常状態ST5には平均約380ゲーム滞在し、第2通常状態ST6には平均約130ゲーム滞在する。
以上のとおり、集中状態ST1においては分岐状態ST2への移行が高い確率で発生し、分岐状態ST2に移行した場合には多くの遊技媒体を獲得することが可能となる。そして、分岐状態ST2が終了した場合、又は分岐状態ST2から特別遊技状態ST3に移行した場合であって特別遊技状態ST3が終了した場合には、集中状態ST1に復帰することとなる。これにより、集中状態ST1においては分岐状態ST2への移行が繰り返し発生することとなり、遊技者にとって有利となる。
特に、分岐状態ST2への移行が発生した場合、集中状態ST1に復帰するまでのゲーム数は1ゲーム〜9ゲーム程度であるため、早期に集中状態ST1に復帰することとなる。これにより、遊技の進行にスピード感を持たせることが可能となり、集中状態ST1における遊技に遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。
また、集中状態ST1からは相対的に不利な状態である通常状態ST5,ST6に移行し得るため、分岐状態ST2に移行してから集中状態ST1に復帰するまでのゲーム数を上記のとおり少なくすることにより、分岐状態ST2などの有利な状態への移行及び通常状態ST5,ST6という不利な状態への移行のうちいずれが発生するのかという状況が短時間で繰り返し発生することとなる。この点からも、集中状態ST1における遊技に遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。
<集中状態ST1において遊技状態の移行が発生する場合の入賞の成立態様>
次に、集中状態ST1において遊技状態の移行が発生する場合の入賞の成立態様を説明する。
分岐役入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかであり、中リール32M及び右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である。左リール32Lにおいては「スイカ」図柄及び「白7」図柄からなる特定構成図柄が、当該特定構成図柄の間に存在する他の図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。また、中リール32M及び右リール32Rにおいてはいずれも、一の「リプレイ」図柄と周方向の次の「リプレイ」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、集中状態ST1において分岐役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく分岐役入賞が成立することとなる。また、分岐役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく分岐役入賞が成立する。
一方、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6への移行契機となる入賞は、対応する役に当選となったとしてもリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングによっては成立しない。各入賞について具体的に説明する。
有利状態ST4への移行契機となる入賞は複数種類用意されており、具体的には有利役A入賞と有利役B入賞とが存在している。有利役A入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32L及び右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄である。有利役B入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32L及び右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄である。中リール32Mにおいては一の「チェリー」図柄と周方向の次の「チェリー」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、有利役A又は有利役Bに当選している場合、中リール32Mの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「チェリー」図柄が停止する。一方、左リール32L及び右リール32Rにおいて「赤7」図柄及び「BAR」図柄はいずれも、当該図柄の間に存在している他の図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数よりも多い数である5図柄以上となっている。したがって、左リール32L及び右リール32Rの停止操作タイミングによっては、有利役Aに当選となっていたとしても有利役A入賞が成立することはなく、有利役Bに当選となっていたとしても有利役B入賞が成立することはない。
有利役A及び有利役Bは当選となったゲームで有利状態ST4への移行を発生させるための入賞が成立しなかったとしても当選状態が維持される役であり、有利状態ST4への移行を発生させるための入賞が成立することで当選状態が解除される役である。有利役A及び有利役Bに当選したゲームにおいて有利状態ST4への移行を発生させるための入賞を成立させることができなかった場合、その次ゲーム以降であって有利状態ST4への移行を発生させるための入賞が成立するまでは、主制御装置70における役の抽選処理にて集中用抽選テーブル(図13)が使用されるが、IV=1〜4のみ、すなわち小役とリプレイ役のみが抽選対象となり、分岐役を含めて遊技状態の移行契機役は抽選対象から除外される。
第1通常状態ST5への移行契機となる入賞も複数種類用意されており、その種類数は有利状態ST4への移行契機となる入賞の種類数と同一となっている。具体的には第1通常役A入賞と第1通常役B入賞とが存在している。第1通常役A入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄である。第1通常役B入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である。中リール32Mにおいては一の「チェリー」図柄と周方向の次の「チェリー」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、第1通常役A又は第1通常役Bに当選している場合、中リール32Mの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「チェリー」図柄が停止する。また、左リール32L及び右リール32Rにおいてはいずれも一の「リプレイ」図柄と周方向の次の「リプレイ」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、第1通常役Aに当選している場合であって第1通常役A入賞を成立させることが可能な状況であれば、右リール32Rの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「リプレイ」図柄が停止し、第1通常役Bに当選している場合であって第1通常役B入賞を成立させることが可能な状況であれば、左リール32Lの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「リプレイ」図柄が停止する。一方、左リール32L及び右リール32Rにおいて「赤7」図柄及び「BAR」図柄はいずれも、当該図柄の間に存在している他の図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数よりも多い数である5図柄以上となっている。したがって、左リール32L及び右リール32Rの停止操作タイミングによっては、第1通常役Aに当選となっていたとしても第1通常役A入賞が成立することはなく、第1通常役Bに当選となっていたとしても第1通常役B入賞が成立することはない。
第1通常役A及び第1通常役Bは当選となったゲームで第1通常状態ST5への移行を発生させるための入賞が成立しなかったとしても当選状態が維持される役であり、第1通常状態ST5への移行を発生させるための入賞が成立することで当選状態が解除される役である。第1通常役A及び第1通常役Bに当選したゲームにおいて第1通常状態ST5への移行を発生させるための入賞を成立させることができなかった場合、その次ゲーム以降であって第1通常状態ST5への移行を発生させるための入賞が成立するまでは、主制御装置70における役の抽選処理にて集中用抽選テーブル(図13)が使用されるが、IV=1〜4のみ、すなわち小役とリプレイ役のみが抽選対象となり、分岐役を含めて遊技状態の移行契機役は抽選対象から除外される。
第2通常状態ST6への移行契機となる入賞も複数種類用意されており、その種類数は有利状態ST4への移行契機となる入賞の種類数及び第1通常状態ST5への移行契機となる入賞の種類数と同一となっている。具体的には第2通常役A入賞と第2通常役B入賞とが存在している。第2通常役A入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である。第2通常役B入賞を成立させるための図柄の組合せは、既に説明したとおり、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である。中リール32Mにおいては一の「チェリー」図柄と周方向の次の「チェリー」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、第2通常役A又は第2通常役Bに当選している場合、中リール32Mの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「チェリー」図柄が停止する。また、左リール32L及び右リール32Rにおいてはいずれも一の「ベル」図柄と周方向の次の「ベル」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、第2通常役Aに当選している場合であって第2通常役A入賞を成立させることが可能な状況であれば、右リール32Rの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「ベル」図柄が停止し、第2通常役Bに当選している場合であって第2通常役B入賞を成立させることが可能な状況であれば、左リール32Lの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に「ベル」図柄が停止する。一方、左リール32L及び右リール32Rにおいて「赤7」図柄及び「BAR」図柄はいずれも、当該図柄の間に存在している他の図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数よりも多い数である5図柄以上となっている。したがって、左リール32L及び右リール32Rの停止操作タイミングによっては、第2通常役Aに当選となっていたとしても第2通常役A入賞が成立することはなく、第2通常役Bに当選となっていたとしても第2通常役B入賞が成立することはない。
第2通常役A及び第2通常役Bは当選となったゲームで第2通常状態ST6への移行を発生させるための入賞が成立しなかったとしても当選状態が維持される役であり、第2通常状態ST6への移行を発生させるための入賞が成立することで当選状態が解除される役である。第2通常役A及び第2通常役Bに当選したゲームにおいて第2通常状態ST6への移行を発生させるための入賞を成立させることができなかった場合、その次ゲーム以降であって第2通常状態ST6への移行を発生させるための入賞が成立するまでは、主制御装置70における役の抽選処理にて集中用抽選テーブル(図13)が使用されるが、IV=1〜4のみ、すなわち小役とリプレイ役のみが抽選対象となり、分岐役を含めて遊技状態の移行契機役は抽選対象から除外される。
有利役A、第1通常役A及び第2通常役Aの入賞を成立させるための図柄の組合せを比較すると、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄はいずれも「赤7」図柄で共通しており、中リール32Mの停止図柄はいずれも「チェリー」図柄で共通しているのに対して、右リール32Rの停止図柄は、有利役Aが「赤7」図柄であり、第1通常役Aが「リプレイ」図柄であり、第2通常役Aが「ベル」図柄であり、相互に相違している。また、有利役B、第1通常役B及び第2通常役Bの入賞を成立させるための図柄の組合せを比較すると、メインラインML上における右リール32Rの停止図柄はいずれも「BAR」図柄で共通しており、中リール32Mの停止図柄はいずれも「チェリー」図柄で共通しており、左リール32Lに停止図柄は、有利役Bが「BAR」図柄であり、第1通常役Bが「リプレイ」図柄であり、第2通常役Bが「ベル」図柄であり、相互に相違している。
このように入賞図柄の組合せが設定されている構成において、集中用抽選テーブル(図13)においてはIV=5に第1通常役A及び第1通常役Bの両方が設定されており、IV=6に第2通常役A及び第2通常役Bの両方が設定されており、IV=7に有利役A及び有利役Bの両方が設定されている。また、これらIV=5〜7のいずれかで当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞可能な役の種類が相違している。
図15はリール32L,32M,32Rの停止順序と入賞可能な役の種類との関係を説明するための説明図である。図15に示すように、左リール32Lが右リール32Rよりも先に停止された場合、IV=5においては第1通常役A及び第1通常役Bのうち第1通常役Aが入賞可能な役となり、IV=6においては第2通常役A及び第2通常役Bのうち第2通常役Aが入賞可能な役となり、IV=7においては有利役A及び有利役Bのうち有利役Aが入賞可能な役となる。これら第1通常役A、第2通常役A及び有利役Aの入賞を成立させるための図柄の組合せは、上記のとおり左リール32Lと中リール32Mは共通しており、右リール32Rのみが相互に相違している。したがって、IV=5〜7のいずれかで当選となった状況において左リール32L及び中リール32Mの回転を停止させたとしても、IV=5〜7のいずれに当選しているのかをリール32L,32M,32Rの停止態様からは識別することはできず、右リール32Rの回転を停止させて入賞を成立させることでいずれに当選していたのかを特定することが可能となる。
この場合に、右リール32Rにおいては既に説明したとおり、第1通常役Aに対応する「リプレイ」図柄及び第2通常役Aに対応する「ベル」図柄については右リール32Rの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に停止することとなるが、有利役Aに対応する「赤7」図柄については右リール32Rの停止操作タイミングによってはメインラインML上に停止しない。したがって、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄である状況で右リール32Rを停止操作した場合、IV=5に当選している状況であれば第1通常役A入賞が確実に成立し、IV=6に当選している状況であれば第2通常役A入賞が確実に成立するのに対して、IV=7に当選している状況であれば有利役A入賞が成立しないことがある。換言すれば、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄である状況で、有利役A入賞の成立を狙って右リール32Rを停止操作した場合、IV=7に当選している状況であればその停止操作タイミングが「赤7」図柄の停止に対応したタイミングであることを条件として有利役A入賞が成立し、IV=5に当選している状況であればその停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても第1通常役A入賞が成立し、IV=6に当選している状況であればその停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても第2通常役A入賞が成立する。
一方、図15に示すように、右リール32Rが左リール32Lよりも先に停止された場合、IV=5においては第1通常役A及び第1通常役Bのうち第1通常役Bが入賞可能な役となり、IV=6においては第2通常役A及び第2通常役Bのうち第2通常役Bが入賞可能な役となり、IV=7においては有利役A及び有利役Bのうち有利役Bが入賞可能な役となる。これら第1通常役B、第2通常役B及び有利役Bの入賞を成立させるための図柄の組合せは、上記のとおり中リール32Mと右リール32Rは共通しており、左リール32Lのみが相互に相違している。したがって、IV=5〜7のいずれかで当選となった状況において中リール32M及び右リール32Rの回転を停止させたとしても、IV=5〜7のいずれに当選しているのかをリール32L,32M,32Rの停止態様からは識別することはできず、左リール32Lの回転を停止させて入賞を成立させることでいずれに当選していたのかを特定することが可能となる。
左リール32Lにおいては既に説明したとおり、第1通常役Bに対応する「リプレイ」図柄及び第2通常役Bに対応する「ベル」図柄については左リール32Lの停止操作タイミングに関係なくメインラインML上に停止することとなるが、有利役Bに対応する「BAR」図柄については左リール32Lの停止操作タイミングによってはメインラインML上に停止しない。したがって、メインラインML上における中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である状況で左リール32Lを停止操作した場合、IV=5に当選している状況であれば第1通常役B入賞が確実に成立し、IV=6に当選している状況であれば第2通常役B入賞が確実に成立するのに対して、IV=7に当選している状況であれば有利役B入賞が成立しないことがある。換言すれば、メインラインML上における中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である状況で、有利役B入賞の成立を狙って左リール32Lを停止操作した場合、IV=7に当選している状況であればその停止操作タイミングが「BAR」図柄の停止に対応したタイミングであることを条件として有利役B入賞が成立し、IV=5に当選している状況であればその停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても第1通常役B入賞が成立し、IV=6に当選している状況であればその停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても第2通常役B入賞が成立する。
集中状態ST1においてはIV=5〜7のいずれかで当選した場合、IV=5〜7のいずれかに当選したことを遊技者に報知するための移行状況演出がその当選となったゲームにおいて実行される。当該移行状況演出の内容と、左リール32Lからリール32L,32M,32Rが停止された場合の図柄の停止態様との関係について、図16の説明図を参照しながら説明する。なお、図16はIV=5、すなわち第1通常役A及び第1通常役Bに当選したゲームを示す。
当該ゲームが開始された場合、図16(a1)に示すように各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから各リール32L,32M,32Rの停止操作が有効となる前のタイミングで、図16(b1)に示すように移行状況演出が画像表示装置17において開始される。移行状況演出では、「赤7」図柄をメインラインML上に狙って左リール32Lから順に停止操作を行うべきこと、又は「BAR」図柄をメインラインML上に狙って右リール32Rから順に停止操作を行うことを示す報知画像が表示されるとともに、味方キャラクタC1及び敵キャラクタC2が表示される。当該移行状況演出を確認した遊技者は、有利状態ST4への移行が発生することを期待しながら、左リール32Lから順にリール32L,32M,32Rを停止させる場合には「赤7」図柄を狙って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行い、右リール32Rから順にリール32L,32M,32Rを停止させる場合には「BAR」図柄を狙って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行う。図16の場合には左リール32Lから順に「赤7」図柄を狙って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行う。
その後、図16(a2)に示すように第1停止として左リール32Lが停止される。この場合、左リール32Lの停止操作タイミングが所定の停止操作タイミングであることにより、左リール32LのメインラインML上に「赤7」図柄が停止する。また、左リール32Lが停止されることにより、画像表示装置17における味方キャラクタC1と敵キャラクタC2との間の距離が近くなるような画像表示が行われる。
その後、図16(a3)に示すように第2停止として中リール32Mが停止される。この場合、左リール32Lの停止操作タイミングが「赤7」図柄のメインラインML上における停止を狙ったタイミングであるか否かに関係なく、中リール32MのメインラインML上に「チェリー」図柄が停止する。また、中リール32Mが停止されることにより、画像表示装置17における味方キャラクタC1と敵キャラクタC2との間の距離がより一層近くなるような画像表示が行われる。
その後、図16(a4)に示すように第3停止として右リール32Rが停止される。この場合、移行状況演出を確認した遊技者は、右リール32RのメインラインML上に「赤7」図柄が停止することを期待しながら右ストップボタン44を操作することとなる。右リール32Rの停止操作タイミングが「赤7」図柄のメインラインML上における停止を狙ったタイミングであったとしても、今回のゲームではIV=5で当選となっているため、右リール32RのメインラインML上には「リプレイ」図柄が停止する。これにより、第1通常役A入賞が成立することとなり、遊技状態が集中状態ST1から第1通常状態ST5に移行することとなる。また、画像表示装置17における移行状況演出では、味方キャラクタC1が敵キャラクタC2に敗北したことを示す画像が表示され、有利状態ST4ではなく通常状態ST5,ST6に移行したことが報知される。
上記のとおり第1通常状態ST5に移行する場合には移行状況演出において味方キャラクタC1が敵キャラクタC2に敗北した様子を示す画像が表示されることとなるが、有利状態S4に移行する場合には、メインラインML上において有利役A入賞が成立するゲームにおいて味方キャラクタC1が敵キャラクタC2に勝利した様子を示す画像が表示される。これにより、有利状態ST4に移行することが報知される。
第2通常状態ST6に移行する場合には、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄である状況で右リール32Rが停止操作された場合、右リール32Rの停止操作タイミングが「赤7」図柄のメインラインML上における停止を狙ったタイミングであったとしても、右リール32RのメインラインML上には「ベル」図柄が停止して、第2通常役A入賞が成立し、遊技状態が集中状態ST1から第2通常状態ST6に移行することとなる。この場合、画像表示装置17における移行状況演出では、第1通常状態ST5に移行する場合と同様の表示演出が実行される。つまり、画像表示装置17においては第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれに移行したのかが報知されない。また、画像表示装置17を含めた演出装置(上部ランプ15及びスピーカ16を含む)においては、移行状況演出を含めて通常状態ST5,ST6に移行する場合及び通常状態ST5,ST6において第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれであるかを示す演出が実行されない。これにより、通常状態ST5,ST6に移行する場合には移行先の状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれであるのかを遊技者に分かりづらくさせることが可能となるとともに、通常状態ST5,ST6においては滞在中の状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれであるのかを遊技者に分かりづらくさせることが可能となる。
上記のとおり移行状況演出が実行されることとなるが、既に説明したとおり、有利状態ST4への移行を発生させる入賞、第1通常状態ST5への移行を発生させる入賞、及び第2通常状態ST6への移行を発生させる入賞はいずれも、リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングによっては成立しない。これに対して、移行状況演出はその実行の契機となった役に対応する入賞が成立するまでは継続される。移行状況演出の実行期間について、図17のタイムチャートを参照しながら説明する。図17(a)は集中状態ST1の実行期間を示し、図17(b)は集中用抽選テーブル(図13)におけるIV=5〜7のいずれかで当選となったタイミングを示し、図17(c)は集中用抽選テーブル(図13)におけるIV=5〜8の非抽選期間を示し、図17(d)は移行状況演出の実行期間を示し、図17(e)は有利状態ST4の実行期間を示し、図17(f)は第1通常状態ST5の実行期間を示し、図17(g)は第2通常状態ST6の実行期間を示す。
集中状態ST1においてt1のタイミング、t3のタイミング、及びt5のタイミングのそれぞれにおいて、図17(b)に示すようにIV=5〜7のいずれかに当選することで図17(d)に示すように移行状況演出が開始される。また、IV=5〜7のいずれかに当選した場合には、対応する入賞が成立するまでの各ゲームにおいて集中用抽選テーブル(図13)のIV=5〜8は抽選対象から除外される。
その後、t2のタイミング、t4のタイミング、及びt6のタイミングのそれぞれにおいて、図17(e)〜図17(g)に示すように、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかへの移行が発生する。また、これらの各タイミングで、図17(d)に示すように移行状況演出が終了する。この場合、t1のタイミング〜t2のタイミング、t3のタイミング〜t4のタイミング、及びt5のタイミング〜t6のタイミングのそれぞれは、1ゲームのみが実行されることもあれば、複数ゲームが実行されることもある。1ゲームのみが実行される場合には、t1のタイミング、t3のタイミング及びt5のタイミングにおいて開始されたゲームが終了する場合に味方キャラクタC1の勝利演出又は敗北演出が実行されて移行状況演出が終了することとなる。
一方、複数ゲームが実行される場合には、遊技状態の移行が発生するゲームにおいては勝利演出又は敗北演出が実行されることとなるが、それよりも前のゲームにおいてはこれら勝利演出及び敗北演出は実行されずに移行状況演出において味方キャラクタC1及び敵キャラクタC2が表示された状態が継続される。これにより、IV=5〜7のいずれかに当選した場合には対応する入賞が成立するまでは、IV=5〜7のいずれかに当選した状態であることを遊技者に認識させることが可能となる。
次に、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合においてその当選となった役に対応する入賞を成立させるまでは、リール32L,32M,32Rの停止態様からはIV=5〜7のいずれに当選しているのかを遊技者が把握できないようにするための動作内容について説明する。図18(a)〜図18(c)は当該動作内容を説明するための説明図である。
集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合、図18(a)に示すように全てのリール32L,32M,32Rが回転を開始したタイミングにおいて、既に説明したとおり画像表示装置17にて移行状況演出が開始される。この場合、既に説明したとおり、有利役A入賞又は有利役B入賞を成立させるためには複数のリール32L,32M,32R、具体的には左リール32L及び右リール32Rの2個のリールについては停止操作タイミングを所定のタイミングとする必要がある。その一方、第1通常役A入賞、第1通常役B入賞、第2通常役A入賞及び第2通常役B入賞のいずれかを成立(以下、これらをまとめて通常役入賞ともいう)させるためには一のリール32L,32M,32R、具体的には左リール32L及び右リール32Rのいずれか一方の1個のリールについては停止操作タイミングを所定のタイミングとする必要がある。この場合に、移行状況演出が開始された場合において通常役入賞の成立を回避可能としながら1個のリールのみを停止させた際に、IV=5〜7のいずれに当選しているのかを遊技者が判断可能な構成とした場合、有利役A及び有利役Bに当選していないことを確認した遊技者が、通常役入賞の成立を回避してそのまま遊技を行うことが想定され、また移行状況演出が実行されている状況のまま遊技を止めてしまうことが想定される。特に、移行状況演出が実行されている状況のまま遊技を止めてしまうと、その後にそのスロットマシン10において新たに遊技を行うことを他の遊技者に躊躇させてしまうことが懸念される。
これに対して、IV=5〜7のいずれかに当選している状況において、メインラインML上に「BAR」図柄以外の図柄が停止する停止操作タイミングで右リール32Rを第1停止させた場合、図18(b1)に示すように、IV=5〜7のいずれに当選している状況であっても右リール32RのメインラインML上には、有利役A入賞の成立に対応する「赤7」図柄、第1通常役A入賞の成立に対応する「リプレイ」図柄、及び第2通常役A入賞の成立に対応する「ベル」図柄は停止しない。具体的には、「スイカ」図柄、「チェリー」図柄及び「白7」図柄のいずれかが停止する。そして、その後に左リール32L及び中リール32Mをいずれの停止順序及びいずれの停止操作タイミングで停止させたとしても、IV=5〜7に対応する入賞は成立しない。例えば、中リール32Mを第2停止させた場合には図18(b2)に示すように、IV=5〜7のいずれに当選している状況であっても「チェリー」図柄が停止し、左リール32Lを第3停止させた場合には図18(b3)に示すように、IV=5〜7のいずれに当選している状況であっても「赤7」図柄及び「BAR」図柄以外の図柄が停止する。ちなみに、上記のような停止制御は、中リール32Mを第1停止させた後に、右リール32Rを第2停止させる場合も同様に発生する。また、当該停止制御に際してはいずれの入賞も成立しないこととなるが、IV=5〜7のいずれかに当選している状況においてIV=1〜4のいずれかに当選した場合にはIV=1〜4において当選となっている役の入賞の成立が優先されることとなる。
上記のように停止制御が実行されることにより、右リール32Rを第1停止させてメインラインML上に有利役A入賞に対応する「赤7」図柄、第1通常役A入賞に対応する「リプレイ」図柄、及び第2通常役A入賞に対応する「ベル」図柄のいずれが成立するのかを確認することでIV=5〜7のいずれに当選しているのかを把握し、IV=5〜6のいずれかに当選していることを把握した場合には左リール32LについてはメインラインML上に「赤7」図柄が停止しないようにすることで通常役入賞の成立を回避させようとしても、そもそも右リール32Rを第1停止させた段階ではIV=5〜7のいずれに当選しているのかを把握することができない。そして、IV=5〜7のいずれかに当選している状況で右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させてその当選に対応する入賞を成立させるためには、有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれかを成立させる停止操作タイミングで右リール32Rを停止させる必要がある。この場合には、既に説明したとおり右リール32RのメインラインML上に「BAR」図柄が停止した状況で左リール32Lが停止操作されることとなるため、IV=5〜6のいずれかに当選している場合には通常役入賞が確実に成立することとなり、当該通常役入賞の成立を回避するという行為を行うことが不可となる。
また、IV=5〜7のいずれかに当選している状況において、メインラインML上に「赤7」図柄以外の図柄が停止する停止操作タイミングで左リール32Lを第1停止させた場合、図18(c1)に示すように、IV=5〜7のいずれに当選している状況であっても左リール32LのメインラインML上には、有利役B入賞の成立に対応する「BAR」図柄、第1通常役B入賞の成立に対応する「リプレイ」図柄、第2通常役B入賞の成立に対応する「ベル」図柄は停止しない。具体的には、「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかが停止する。そして、その後に中リール32M及び右リール32Rをいずれの停止順序及びいずれの停止操作タイミングで停止させたとしても、IV=5〜7に対応する入賞は成立しない。例えば、中リール32Mを第2停止させた場合には図18(c2)に示すように、IV=5〜7のいずれに当選している状況であっても「チェリー」図柄が停止し、右リール32Rを第3停止させた場合には図18(c3)に示すように、IV=5〜7のいずれに当選している状況であっても「赤7」図柄及び「BAR」図柄以外の図柄が停止する。ちなみに、上記のような停止制御は、中リール32Mを第1停止させた後に、左リール32Lを第2停止させる場合も同様に発生する。また、当該停止制御に際してはいずれの入賞も成立しないこととなるが、IV=5〜7のいずれかに当選している状況においてIV=1〜4のいずれかに当選した場合にはIV=1〜4において当選となっている役の入賞の成立が優先されることとなる。
上記のように停止制御が実行されることにより、左リール32Lを第1停止させてメインラインML上に有利役B入賞に対応する「BAR」図柄、第1通常役B入賞に対応する「リプレイ」図柄、及び第2通常役B入賞に対応する「ベル」図柄のいずれが成立するのかを確認することでIV=5〜7のいずれに当選しているのかを把握し、IV=5〜6のいずれかに当選していることを把握した場合には右リール32RについてはメインラインML上に「BAR」図柄が停止しないようにすることで通常役入賞の成立を回避させようとしても、そもそも左リール32Lを第1停止させた段階ではIV=5〜7のいずれに当選しているのかを把握することができない。そして、IV=5〜7のいずれかに当選している状況で左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させてその当選に対応する入賞を成立させるためには、有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれかを成立させる停止操作タイミングで左リール32Lを停止させる必要がある。この場合には、既に説明したとおり左リール32LのメインラインML上に「赤7」図柄が停止した状況で右リール32Rが停止操作されることとなるため、IV=5〜6のいずれかに当選している場合には通常役入賞が確実に成立することとなり、当該通常役入賞の成立を回避するという行為を行うことが不可となる。
以上のように有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6への移行契機となる入賞図柄の組合せの一部が共通化していることにより、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれに当選した場合であっても有利状態ST4への移行を期待させながら各リール32L,32M,32Rの停止操作を遊技者に行わせることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
有利状態ST4への移行契機となる入賞、第1通常状態ST5への移行契機となる入賞、及び第2通常状態ST6への移行契機となる入賞のいずれを成立させる場合であっても、少なくとも一部のリール32L,32M,32Rについては停止操作タイミングを所定のタイミングとする必要がある。これにより、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかに当選して画像表示装置17にて移行状況演出が発生した場合には、漠然とリール32L,32M,32Rを停止させるのではなく、所定の図柄が停止することを狙ってリール32L,32M,32Rを停止させる必要が生じ、遊技に抑揚を与えることが可能となる。
集中状態ST1においてIV=5〜6のいずれかに当選して画像表示装置17にて移行状況演出が発生した場合において有利状態ST4への移行契機となる入賞を狙って各リール32L,32M,32Rを停止させた場合、IV=5に当選している場合であれば第1通常状態ST5への移行契機となる入賞が確実に成立し、IV=6に当選している状況であれば第2通常状態ST6への移行契機となる入賞が確実に成立する。これにより、有利状態ST4への移行契機となる入賞を狙って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行いながら、第1通常状態ST5への移行契機となる入賞及び第2通常状態ST6への移行契機となる入賞の成立を回避させるという行為を行えないようにすることが可能となる。
IV=5〜7のいずれに当選しているのかをその当選に対応した入賞を成立させるまで遊技者は把握することができない。これにより、有利状態ST4への移行が発生することに対する期待感を入賞の成立時まで持続させることが可能となる。
IV=5〜7のいずれかに当選している場合、右リール32Rよりも先に左リール32Lを第1停止させた場合と、左リール32Lよりも先に右リール32Rを第1停止させた場合とで、その当選となっている役の入賞の成立に対応する図柄の組合せが相違している。これにより、IV=5〜7のいずれに当選しているのかをその当選に対応した入賞を成立させるまで遊技者が把握できないようにした構成において、左リール32L及び右リール32Rのうちいずれを先に停止させた場合であってもIV=5〜7のうち当選となっている役の入賞を成立させる機会を与えることが可能となる。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。具体的には、図2に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置70が設けられている。当該主制御装置70は、筐体11の背板に取り付けられている。主制御装置70は、主基板が基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスを開放する場合には、締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置70以外にもサブ制御装置80が設けられている。サブ制御装置80は、前面扉12において画像表示装置17の後方に重ねて配置されている。サブ制御装置80は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17の制御を実行する。なお、サブ制御装置80は、主制御装置70と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図19のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70は、遊技の主たる制御を司る主制御基板71を具備している。主制御基板71には、MPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路75と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ及びサブ制御装置80等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU72により行われる。また、サブ制御装置80には、各ゲームの各タイミングでMPU72からコマンドが送信される。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74の全てのエリアにおいてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM74の全てのエリアに記憶保持されているデータが初期化される。
サブ制御装置80は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するためのサブ制御基板81を具備している。サブ制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、そのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路85と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU82に対してROM83及びRAM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM84には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給され、当該バックアップ電力が供給されている状況(例えば1日や2日)ではRAM84においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM84に記憶保持されているデータは初期化される。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。
MPU82の出力側には、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17が接続されている。MPU82は、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ15の発光制御、スピーカ16の音出力制御、及び画像表示装置17の表示制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、サブ制御装置80のMPU82、ROM83及びRAM84をそれぞれサブ側MPU82、サブ側ROM83及びサブ側RAM84という。
<主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理>
次に、主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72にて実行される基本的な処理の内容について説明する。
かかる主側MPU72の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、メイン処理の実行後に繰り返し実行される通常処理と、当該通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにメイン処理を説明し、その後にタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。
<メイン処理>
図20は、メイン処理を示すフローチャートである。メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ55のON操作によって主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合に実行される。
メイン処理ではまず初期化処理を実行する(ステップS101)。初期化処理では、タイマ割込み処理による割込みを許可し、さらに主側MPU72内のレジスタ群及びI/O装置等に対する各種の初期設定を行う。
初期化処理が終了した後は設定キーが設定キー挿入孔57に挿入されてON操作が行われているか否かを判定する(ステップS102)。ON操作が行われている場合には(ステップS102:YES)、電源スイッチ55のON操作に際してリセットボタン56がON操作されていないのであれば(ステップS103:NO)、一部クリア処理を実行し(ステップS104)、電源スイッチ55のON操作に際してリセットボタン56がON操作されているのであれば(ステップS103:YES)、全部クリア処理を実行する(ステップS105)。つまり、主側RAM74を初期化するための操作が行われることなくスロットマシン10の設定値の変更が行われる場合には一部クリア処理が実行され、主側RAM74を初期化するための操作が行われた場合には全部クリア処理が実行される。
一部クリア処理では主側RAM74における一部のエリアを初期化し、全部クリア処理では主側RAM74における全部のエリアを初期化する。図21の説明図を参照しながら主側RAM74の構成について説明する。図21(a)に示すように主側RAM74には、設定値記憶エリア93と、当選役記憶エリア94と、遊技状態記憶エリア95と、終了契機記憶エリア96とが設けられている。
設定値記憶エリア93はスロットマシン10の設定値を記憶するためのエリアであり、既に説明したとおりスロットマシン10の設定値が「設定1」〜「設定6」の範囲で変更可能である構成に対応させて、「設定1」〜「設定6」の6段階の設定値に対応する情報をそれぞれ識別可能に記憶可能となっている。
当選役記憶エリア94は主側MPU72にて実行された役の抽選処理にて当選となった役のデータを記憶するためのエリアであり、具体的にはスロットマシン10に設定されている各入賞態様に対応する各役に1対1で対応させて1ビットのエリアが設定されている。各ビットには「0」及び「1」の2値のいずれかのデータが設定され、当選役に対応するビットには「1」が設定され、当選役に対応しないビットは「0」となる。
遊技状態記憶エリア95は現状の遊技状態のデータを記憶するためのエリアである。図21(b)は遊技状態記憶エリア95を説明するための説明図である。遊技状態記憶エリア95は1バイトのデータ容量となっており、集中状態ST1、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のそれぞれに1対1で対応させて1ビットが割り当てられている。これら遊技状態に割り当てられているビットには「0」及び「1」の2値のいずれかのデータが設定され、いずれかのビットに「1」がセットされている場合には、その「1」がセットされているビットに対応する遊技状態に滞在することとなる。
遊技状態記憶エリア95には第1通常状態ST5に対応するビットが設定されていない。第1通常状態ST5においては遊技状態記憶エリア95の全ビットが初期値である「0」に設定される。これにより、遊技状態記憶エリア95が初期化されて全ビットが「0」である状況においては、主側MPU72は遊技状態が第1通常状態ST5であると特定することとなる。つまり、本スロットマシン10では、集中状態ST1において第1通常役A及び第1通常役Bに当選して、第1通常状態ST5への移行の契機となる入賞が成立した場合に遊技状態が第1通常状態ST5に移行する構成ではあるものの、遊技状態記憶エリア95が初期化された場合には遊技状態が第1通常状態ST5となる。かかる構成であることにより、遊技状態記憶エリア95の初期化が実行された場合には、第1通常状態ST5から遊技が開始されることとなる。
終了契機記憶エリア96は集中状態ST1以外の遊技状態において現状の遊技状態の終了契機を主側MPU72にて特定するためのデータを記憶するためのエリアである。例えば第1通常状態ST5においては遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで遊技状態が集中状態ST1に移行することとなるが、この合計払出枚数の計測が終了契機記憶エリア96を利用して行われる。これは第2通常状態ST6においても同様である。また、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8においては上限入賞回数及び上限ゲーム数が設定されているが、入賞回数及び消化ゲーム数の計測に際して終了契機記憶エリア96が利用される。
主側RAM74には第1記憶エリア91と第2記憶エリア92とが設けられており、設定値記憶エリア93及び当選役記憶エリア94は第1記憶エリア91に設定されており、遊技状態記憶エリア95及び終了契機記憶エリア96は第2記憶エリア92に設定されている。第1記憶エリア91は一部クリア処理(ステップS104)及び全部クリア処理(ステップS105)のいずれにおいても初期化の対象となるエリアである。したがって、主側RAM74を初期化しようとしている場合だけでなく、主側RAM74の初期化を伴わない状況下においてスロットマシン10の設定値の変更操作が行われる場合にも、設定値記憶エリア93及び当選役記憶エリア94は初期化されることとなる。
一方、第2記憶エリア92は一部クリア処理(ステップS104)においては初期化の対象とはならずに、全部クリア処理(ステップS105)において初期化の対象となるエリアである。したがって、主側RAM74の初期化を伴わない状況下においてスロットマシン10の設定値の変更操作が行われるとしても遊技状態記憶エリア95及び終了契機記憶エリア96は初期化されることはなく、主側RAM74の初期化が行われる場合に遊技状態記憶エリア95及び終了契機記憶エリア96が初期化されることとなる。遊技状態記憶エリア95が初期化されることにより当該遊技状態記憶エリア95の各ビットは「0」クリアされるため、遊技状態は第1通常状態ST5となる。また、終了契機記憶エリア96が初期化されることにより第1通常状態ST5における遊技媒体の合計払出枚数を計測するためのカウンタが「0」クリアされ、合計払出枚数が0枚である状況で第1通常状態ST5が開始されることとなる。
ここで、主側MPU72への動作電力の供給が開始された場合における遊技状態の設定態様について、図22のタイムチャートを参照しながら説明する。図22(a)は集中状態ST1の実行期間を示し、図22(b)は第1通常状態ST5の実行期間を示し、図22(c)は主側MPU72への動作電力が供給されていない電断中期間を示し、図22(d)は設定変更及びリセットボタン56の操作の両方が無い場合におけるメイン処理の実行期間を示し、図22(e)は設定変更時におけるメイン処理の実行期間を示し、図22(f)はリセットボタン56の操作時におけるメイン処理の実行期間を示す。
まず設定変更及びリセットボタン56の操作の両方が無い状況でメイン処理が実行される場合について説明する。
集中状態ST1である状況においてt1のタイミングで、図22(c)に示すように、主側MPU72への動作電力の供給が停止される。その後、t2のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が再度開始されることで、図22(d)に示すように、t2のタイミング〜t3のタイミングに亘って主側MPU72にてメイン処理が実行される。当該メイン処理では、設定変更及びリセットボタン56の操作の両方が発生していない。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95が初期化されていないため、図22(a)に示すようにt3のタイミングで遊技状態が電断前の状態である集中状態ST1に復帰する。
次に、設定変更は行われるもののリセットボタン56の操作は行われない状況でメイン処理が実行される場合について説明する。
集中状態ST1である状況においてt4のタイミングで、図22(c)に示すように、主側MPU72への動作電力の供給が停止される。その後、t5のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が再度開始されることで、図22(e)に示すように、t5のタイミング〜t6のタイミングに亘って主側MPU72にてメイン処理が実行される。当該メイン処理では、設定変更は行われるもののリセットボタン56の操作が発生していない。この場合においても、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95が初期化されていないため、図22(a)に示すようにt6のタイミングで遊技状態が電断前の状態である集中状態ST1に復帰する。
次に、リセットボタン56の操作が行われた状況でメイン処理が実行される場合について説明する。
集中状態ST1である状況においてt7のタイミングで、図22(c)に示すように、主側MPU72への動作電力の供給が停止される。その後、t8のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が再度開始されることで、図22(f)に示すように、t8のタイミング〜t9のタイミングに亘って主側MPU72にてメイン処理が実行される。当該メイン処理では、リセットボタン56の操作が発生している。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95が初期化されるため、図22(b)に示すようにt9のタイミングで遊技状態が電断前の状態である集中状態ST1ではなく、第1通常状態ST5となる。また、主側RAM74の終了契機記憶エリア96も初期化されているため、第1通常状態ST5における遊技媒体の合計払出枚数が0枚の状況下で第1通常状態ST5が開始されることとなる。
その後、第1通常状態ST5である状況においてt10のタイミングで、図22(c)に示すように、主側MPU72への動作電力の供給が再度停止される。その後、t11のタイミングで主側MPU72への動作電力の供給が再度開始されることで、図22(f)に示すように、t11のタイミング〜t12のタイミングに亘って主側MPU72にてメイン処理が実行される。当該メイン処理では、リセットボタン56の操作が発生している。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95が初期化されるが、電断前の遊技状態が第1通常状態ST5であったため、図22(b)に示すようにt12のタイミングで遊技状態が電断前の状態である第1通常状態ST5に復帰する。但し、主側RAM74の終了契機記憶エリア96も初期化されているため、第1通常状態ST5における遊技媒体の合計払出枚数は電断前の枚数に復帰することはなく、当該合計払出枚数が0枚の状況下で第1通常状態ST5が開始されることとなる。
以上のように主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には遊技状態が第1通常状態ST5に設定される構成とすることにより、主側RAM74の不正な初期化操作を通じて遊技状態を集中状態ST1に移行させようとする行為を阻止することが可能となる。本スロットマシン10では既に説明したとおり、集中状態ST1が分岐状態ST2、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6への分岐前の状態であり、集中状態ST1への移行は主側MPU72における役の抽選処理の結果とは無関係に、他の遊技状態の終了契機が成立することで発生する。この場合、各遊技状態への移行は集中状態ST1を基準として発生することとなる。このような構成においては一般的にスロットマシン10の初期状態における遊技状態を集中状態ST1とすることも考えられる。しかしながら、本スロットマシン10では第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の方が集中状態ST1よりも不利であるため、集中状態ST1をスロットマシン10の初期状態の遊技状態とすると、第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6である状況において主側RAM74の全体的な初期化を不正に発生させて、遊技状態を集中状態ST1に移行させようとする行為が想定される。これに対して、主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には遊技状態が第1通常状態ST5に設定される構成とすることにより、集中状態ST1への不正な移行を阻止することが可能となる。
また、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95が初期化されて全ビットが「0」である場合には、遊技状態が第1通常状態ST5となる構成とすることにより、主側RAM74の全ビットを「0」クリアするだけで遊技状態を第1通常状態ST5に設定することが可能となる。これにより、主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には遊技状態が第1通常状態ST5に設定されるようにするための処理構成を簡素化することが可能となる。
メイン処理(図20)の説明に戻り、一部クリア処理(ステップS104)又は全部クリア処理(ステップS105)を実行した場合には、当選確率設定処理を実行する(ステップS106)。当選確率設定処理では、設定キーが挿入されてON操作されていることを条件として現在の設定値を読み込むとともに、遊技パネル20に設けられたクレジット表示部61に現在の設定値を表示する。クレジット表示部61は主側RAM74に記憶保持されている仮想メダルの枚数を表示するための表示部であり、設定変更に際しての設定値の表示用として兼用される。なお、当選確率設定処理の直前において主側RAM74の設定値記憶エリア93は確実に初期化されているため、クレジット表示部61に表示される設定値は「設定1」に対応する「1」である。当選確率設定処理では、リセットボタン56が操作される度に設置値を1更新するとともに、その更新後の設定値をクレジット表示部61に表示する。なお、設定値が「設定6」である状況でリセットボタン56が操作された場合には設定値は「設定1」に更新される。スタートレバー41が操作された後に設定キーのON操作が解除された場合に当選確率設定処理を終了する。当選確率設定処理を実行した後は、通常処理に移行する(ステップS107)。通常処理については後に詳細に説明する。
メイン処理において設定キーのON操作が行われていない場合(ステップS102:NO)、ステップS108以降の復電処理を実行する。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させるための処理である。
復電処理では、主側RAM74の設定値記憶エリア93を確認することでスロットマシン10の設定値が正常か否かを判定する(ステップS108)。具体的には、設定値が「設定1」〜「設定6」のいずれかである場合に正常であると判定し、0又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認する(ステップS109)。停電フラグは主側RAM74に設けられており、主側MPU72への動作電力の供給が停止される場合において予め定められた停電時処理が正常に実行された場合には当該停電フラグに「1」がセットされることとなる。停電フラグに「1」がセットされている場合には、RAM判定値が正常であるか否かを確認する(ステップS110)。具体的には、主側RAM74のチェックサム値を調べ、その値が正常であるか否かを確認する。
ステップS108〜ステップS110の全てにおいて肯定判定をした場合には、前回の電断時における停電時処理が正常に実行されたことを意味する。この場合、主側RAM74に保存されたスタックポインタの値を主側MPU72のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる(ステップS111)。また、復電処理の実行を認識させるための復電コマンドをサブ側MPU82に送信する(ステップS112)。その後、主側RAM74の停電フラグを「0」クリアした後に(ステップS113)、電源遮断前の番地に戻る。
一方、ステップS108〜ステップS110のいずれかで否定判定をした場合には動作禁止処理を実行する。動作禁止処理では、次回のタイマ割込み処理を禁止し(ステップS115)、主側MPU72の全ての出力ポートを「0」クリアすることにより当該出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態とし(ステップS116)、ホール管理者等にエラーの発生を報知するためのエラー報知処理を実行する(ステップS117)。当該動作禁止処理は、全部クリア処理(ステップS105)が実行されることにより解除される。
<タイマ割込み処理>
図23は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
レジスタ退避処理(ステップS201)では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。その後、停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、停電フラグに「1」がセットされている場合には(ステップS202:YES)、停電時処理を実行する(ステップS203)。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合に「1」がセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
停電フラグに「1」がセットされていない場合には(ステップS202:NO)、ステップS204以降の各種処理を行う。具体的には、まず誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う(ステップS204)。その後に、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行い(ステップS205)、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行い(ステップS206)、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行い(ステップS207)、メダルのベット数及び払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う(ステップS208)。また、各種コマンドをサブ側MPU82に送信するコマンド出力処理を行い(ステップS209)、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行い(ステップS210)、先のステップS201にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる(ステップS211)。その後、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(ステップS212)、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について図24のフローチャートに基づき説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(ステップS301)、その後に開始待ち処理を実行する(ステップS302)。開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ役入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ役入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数のベット数に設定し、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ役入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47〜49の操作との両方が行われていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、遊技媒体のベット数が規定数(本実施の形態では「3」又は「1」)に達しているか否かを判定する(ステップS303)。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することに基づき、現状の遊技状態が集中状態ST1、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかであることを特定した場合には規定数として「3」を設定し、現状の遊技状態が分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のいずれかであることを特定した場合には規定数として「1」を設定する。また、規定数が「3」に設定されている場合、4枚以上の遊技媒体をベットすることが不可となり、規定数が「1」に設定されている場合、2枚以上の遊技媒体をベットすることが不可となる。ベット数が規定数に達していない場合には開始待ち処理(ステップS302)に戻る。ベット数が規定数に達している場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS304)。
スタートレバー41が操作されていない場合には、開始待ち処理(ステップS302)に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、セレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する(ステップS305)。このベット受付が禁止された状態は、ステップS311にて否定判定をすることで解除される。その後、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行し(ステップS306)、各リール32L,32M,32Rを今回の抽選処理(ステップS306)の結果に対応した態様で駆動制御するためのリール制御処理を実行する(ステップS307)。
その後、メダル払出処理を実行する(ステップS308)。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数の遊技媒体を遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74に設けられた仮想メダルカウンタに今回の小役入賞に対応した値を加算し、仮想メダルカウンタの値が最大値に達している場合にはその最大値を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。
その後、遊技状態の終了契機の特定及び遊技状態の移行設定を行うための状態管理処理を実行し(ステップS309)、スロットマシン10の状態を遊技ホールに設けられたホールコンピュータに外部出力するための外部出力設定処理を実行する(ステップS310)。
その後、主側RAM74に設けられた待機カウンタの値が1以上であるか否かを判定し(ステップS311)、待機カウンタの値が1以上である場合にはステップS311の処理を繰り返し実行する。当該処理は、分岐状態ST2が開始された場合におけるオープニング期間においてリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行を阻止するための処理である。待機カウンタには、後述する入賞判定処理(図33)において分岐状態ST2への移行設定が行われる場合にオープニング期間(例えば5sec)に対応する数値情報がセットされる。また、待機カウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図23)にてタイマ減算処理(ステップS207)が実行される度に1減算される。待機カウンタの値が「0」である場合(ステップS311:NO)、ステップS301の処理に戻る。
<抽選処理>
図25は、通常処理(図24)におけるステップS306の抽選処理を示すフローチャートである。
まず役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する(ステップS401)。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、テーブル選択処理を実行する(ステップS402)。テーブル選択処理では、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を確認することで現状の遊技状態を把握し、その把握した遊技状態に対応する抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。集中状態ST1であれば既に説明した集中用抽選テーブル(図13参照)を読み出し、分岐状態ST2であれば既に説明した分岐用抽選テーブル(図8(a)参照)を読み出し、特別遊技状態ST3であれば既に説明した特別用抽選テーブル(図8(b)参照)を読み出し、有利状態ST4であれば既に説明した有利用抽選テーブル(図8(c)参照)を読み出し、第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6であれば既に説明した通常用抽選テーブル(図8(d)参照)を読み出し、第1小当たり状態ST7であれば既に説明した第1小当たり用抽選テーブル(図8(e)参照)を読み出し、第2小当たり状態ST8であれば既に説明した第2小当たり用抽選テーブル(図8(f)参照)を読み出す。
なお、既に説明したとおり、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8においてはいずれの設定値であっても共通の抽選テーブルが選択されるが、集中状態ST1、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6においては設定値に対応する抽選テーブルが選択される。したがって、集中状態ST1、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6においては、主側RAM74の設定値記憶エリア93を確認することで現状の設定値を確認し、設定値及び遊技状態の組合せに対応する抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。
テーブル選択処理を実行した後は、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選となりその当選に対応する入賞が未だ成立しておらずその当選状態が持ち越されている状況、及び分岐状態ST2においてIV=2で当選となりその当選に対応する入賞が未だ成立しておらずその当選状態が持ち越されている状況のいずれかであることを条件として(ステップS403:YES)、テーブル修正処理を実行する(ステップS404)。テーブル修正処理では、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選となりその当選に対応する入賞が未だ成立しておらずその当選状態が持ち越されている状況であれば、集中用抽選テーブル(図13)におけるIV=1〜4のみを抽選対象とし、IV=5〜8を抽選対象から除外するための処理を実行する。例えば、集中用抽選テーブルにおけるIVの最大値をIV=8からIV=4に変更することで、IV=5〜8を抽選対象から除外する。また、テーブル修正処理では、分岐状態ST2においてIV=2で当選となりその当選に対応する入賞が未だ成立しておらずその当選状態が持ち越されている状況であれば、抽選テーブルを分岐用抽選テーブルから集中用抽選テーブルに変更するとともにIV=1〜4のみを抽選対象とするための処理を実行する。
抽選テーブルの設定が完了した後は、IVを1とし(ステップS405)、役の当否を判定する際に用いるDVを設定する(ステップS406)。かかる判定値設定処理では、現在のDVに、現在のIVと対応するPVを加算して新たなDVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS401にて取得した乱数値を現在のDVとし、この乱数値に現在のIVである「1」と対応するPVを加算して新たなDVとする。
その後、IVと対応する役の当否判定を行う(ステップS407)。役の当否判定ではDVが「65535」を超えたか否かを判定する。「65535」を超えた場合には、そのときのIVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する(ステップS408)。具体的には、主側RAM74の当選役記憶エリア94において、今回当選となったIVに含まれる抽選役に対応するビットに「1」をセットする。なお、当選データの取得処理では、当選となったIVの値を今回のゲームにおいて記憶保持するとともに、その当選となったIVが持越し役に対応している場合にはその入賞が成立するまで記憶保持する。
DVが65535を超えなかった場合には(ステップS407:NO)、現状のIVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはIVを1加算し(ステップS409)、1加算されたIVが抽選テーブルの最大値を超えたか否かを判定する(ステップS410)。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS406に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS406では、先の役の当否判定に用いたDV(すなわち現在のDV)に現在のIVと対応するPVを加算して新たなDVとし、ステップS407では、DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS408の処理を実行した場合、又はステップS410にて否定判定をした場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、抽選結果コマンドをセットする(ステップS411)。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドであり、当該抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。その後、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行い(ステップS412)、本抽選処理を終了する。当該停止情報第1設定処理については後に説明する。
<リール制御処理>
次に、通常処理(図24)におけるステップS307のリール制御処理について、図26のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、まず各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う(ステップS501)。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理(図23)におけるステップS205のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する(ステップS502)。いずれのストップボタン42〜44も操作されていない場合には、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、回転中のリールと対応するストップボタンが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する(ステップS503)。停止指令が発生していない場合には、ステップS502に戻り、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、停止指令コマンドをセットする(ステップS504)。
停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS505〜ステップS511に示す停止制御処理を行う。
停止制御処理では、ストップボタン42〜44が操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する(ステップS505)。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。その後、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を導出する(ステップS506)。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。このうち集中状態ST1、特別遊技状態ST3、第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8においては、全てのリール32L,32M,32Rについてスベリ数として「0」〜「4」のいずれかの値を導出する。一方、分岐状態ST2及び有利状態ST4においては、中リール32M及び右リール32Rについてはスベリ数として「0」〜「4」のいずれかの値を導出するのに対して、左リール32Lについてはスベリ数として「0」及び「1」のいずれかの値を導出する。
その後、導出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する(ステップS507)。そして、今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し(ステップS508)、等しくなった場合にはリールの回転を停止させるリール停止処理を行う(ステップS509)。その後、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する(ステップS510)。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、停止情報第2設定処理を行い(ステップS511)、ステップS502に戻る。全リール32L,32M,32Rが停止している場合には、入賞判定処理を実行した後に(ステップS512)、当該入賞判定処理の結果に対応したデータを含む入賞結果コマンドをサブ側MPU82への出力対象としてセットする。
<停止情報第1設定処理>
ここで、リール32L,32M,32Rの停止制御に際して利用される停止情報を設定するための処理について説明する。本スロットマシン10では、停止情報として、各リール32L,32M,32Rの各図柄が基点位置に到達した場合におけるスベリ数の情報が事前に設定された停止用テーブルを利用する。まず抽選処理(図25)のステップS412にて実行される停止情報第1設定処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
停止情報第1設定処理では、今回の抽選処理にて集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選となっている場合(ステップS601:YES)、左先停止用テーブル、中リール用テーブル及び右先停止用テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS602)。つまり、集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選した場合には、停止情報第1設定処理において共通の停止用テーブル群を読み出す。
なお、ステップS602にて読み出したテーブルは集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかにのみ当選している状況に対応するテーブルであり、集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかに当選している状態が持ち越されている状況において集中状態ST1におけるIV=1〜4のいずれかで当選となっている場合には異なるテーブルが読み出される。例えば、集中状態ST1におけるIV=1にも当選となっている場合には第1ベル役入賞を成立させるための停止用テーブルが読み出され、集中状態ST1におけるIV=2又は3にも当選となっている場合にはスイカ役入賞又はチェリー役入賞の成立を優先させこれら優先させるべき小役入賞の成立が不可である場合にIV=5〜7のうち当選となった役の入賞の成立を可能とする停止用テーブルが読み出され、集中状態ST1におけるIV=4にも当選となっている場合には第1リプレイ役入賞を成立させるための停止用テーブルが読み出される。
図28は、ステップS602にて読み出される停止用テーブルを説明するための説明図であり、図28(a)は左先停止用テーブルを示し、図28(b)は中リール用テーブルを示し、図28(c)は右先停止用テーブルを示す。
左先停止用テーブルには、図28(a)に示すように、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合に成立が可能となる第1通常役A入賞、第2通常役A入賞及び有利役A入賞のそれぞれに共通する「赤7」図柄を「0」〜「4」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、10番の「白7」図柄には「4」のスベリ数が設定されているため、10番の「白7」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には、左リール32Lが4図柄分スベリ、基点位置には14番の「スイカ」図柄が停止し、メインラインML上には15番の「赤7」図柄が停止することとなる。また、左先停止用テーブルには、メインラインML上に「赤7」図柄を停止させることが不可となる図柄に対しては、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合に成立が可能となる第1通常役B入賞、第2通常役B入賞及び有利役B入賞のいずれにも対応しない図柄、具体的には、「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかをメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、16番の「リプレイ」図柄には「1」のスベリ数が設定されているため、16番の「リプレイ」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には、左リール32Lが1図柄分スベリ、基点位置には17番の「ベル」図柄が停止し、メインラインML上には18番の「スイカ」図柄が停止することとなる。
中リール用テーブルには、図28(b)に示すように、中リール32Mが停止された場合には、第1通常役A入賞、第1通常役B入賞、第2通常役A入賞、第2通常役B入賞、有利役A入賞及び有利役B入賞のそれぞれに共通する「チェリー」図柄を「0」〜「4」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。この場合に、既に説明したとおり、中リール32Mにおいては一の「チェリー」図柄と周方向の次の「チェリー」図柄の間に存在している図柄数が集中状態ST1における最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、中リール用テーブルにおいてはいずれの図柄が基点位置に到達しているタイミングで中ストップボタン43が操作されたとしてもメインラインML上に「チェリー」図柄が停止するように、各図柄に対応するスベリ数が設定されている。
右先停止用テーブルには、図28(c)に示すように、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合に成立が可能となる第1通常役B入賞、第2通常役B入賞及び有利役B入賞のそれぞれに共通する「BAR」図柄を「0」〜「4」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、3番の「白7」図柄には「4」のスベリ数が設定されているため、3番の「白7」図柄が基点位置に到達しているタイミングで右ストップボタン44が操作された場合には、右リール32Rが4図柄分スベリ、基点位置には7番の「チェリー」図柄が停止し、メインラインML上には8番の「BAR」図柄が停止することとなる。また、右先停止用テーブルには、メインラインML上に「BAR」図柄を停止又は引き込むことが不可となる図柄に対しては、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合に成立が可能となる第1通常役A入賞、第2通常役A入賞及び有利役A入賞のいずれにも対応しない図柄、具体的には、「スイカ」図柄、「チェリー」図柄及び「白7」図柄のいずれかをメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、15番の「チェリー」図柄には「2」のスベリ数が設定されているため、15番の「チェリー」図柄が基点位置に到達しているタイミングで右ストップボタン44が操作された場合には、右リール32Rが2図柄分スベリ、基点位置には17番の「ベル」図柄が停止し、メインラインML上には18番の「スイカ」図柄が停止することとなる。
停止情報第1設定処理(図27)の説明に戻り、今回の抽選処理にて分岐状態ST2又は有利状態ST4のIV=1で当選となっている場合(ステップS603:YES)、左第1停止用テーブル群、及び中・右第1停止用テーブル群を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS604)。
図29は、ステップS604にて読み出される左第1停止用テーブル群を説明するための説明図であり、図29(a)は左第1停止用テーブル群に含まれる左リール用テーブルを示し、図29(b)は左第1停止用テーブル群に含まれる中リール用テーブルを示し、図29(c)は左第1停止用テーブル群に含まれる右リール用テーブルを示す。
左第1停止用テーブル群は左リール32Lが第1停止された場合において、左リール32Lを停止制御するために利用される左リール用テーブルと、中リール32Mを停止制御するために利用される中リール用テーブルと、右リール32Rを停止制御するために利用される右リール用テーブルとが含まれている。そして、当該左第1停止用テーブル群に含まれる各テーブルが利用されることにより、各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく、第3ベル役入賞が成立することとなる。この場合に、分岐状態ST2及び有利状態ST4では既に説明したとおり左リール32Lの最大スベリ数が1図柄分に限定されるため、左リール用テーブルにおいて設定されているスベリ数は図29(a)に示すように「0」又は「1」となる。一方、中リール32M及び右リール32Rについては最大スベリ数が4図柄分であるため、中リール用テーブル及び右リール用テーブルにおいて設定されているスベリ数は図29(b)及び図29(c)に示すように「0」〜「4」のいずれかとなっている。
図30は、ステップS604にて読み出される中・右第1停止用テーブル群を説明するための説明図であり、図30(a)は中・右第1停止用テーブル群に含まれる左リール用テーブルを示し、図30(b)は中・右第1停止用テーブル群に含まれる中リール用テーブルを示し、図30(c)は中・右第1停止用テーブル群に含まれる右リール用テーブルを示す。
中・右第1停止用テーブル群は中リール32M又は右リール32Rが第1停止された場合において、左リール32Lを停止制御するために利用される左リール用テーブルと、中リール32Mを停止制御するために利用される中リール用テーブルと、右リール32Rを停止制御するために利用される右リール用テーブルとが含まれている。そして、当該中・右第1停止用テーブル群に含まれる各テーブルが利用されることにより、第1ベル役入賞、第2ベル役入賞及び第2リプレイ役入賞のいずれかが成立することとなる。
具体的には、中リール用テーブル及び右リール用テーブルにおいては、図30(b)及び図30(c)に示すように、第1ベル役入賞、第2ベル役入賞及び第2リプレイ役入賞のそれぞれに共通する「ベル」図柄を「0」〜「4」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。この場合に、既に説明したとおり、中リール32M及び右リール32Rにおいては一の「ベル」図柄と周方向の次の「ベル」図柄の間に存在している図柄数が最大スベリ数である4図柄以下となっている。したがって、中リール用テーブルにおいてはいずれの図柄が基点位置に到達しているタイミングで中ストップボタン43が操作されたとしてもメインラインML上に「ベル」図柄が停止するように各図柄に対応するスベリ数が設定されており、右リール用テーブルにおいてはいずれの図柄が基点位置に到達しているタイミングで右ストップボタン44が操作されたとしてもメインラインML上に「ベル」図柄が停止するように各図柄に対応するスベリ数が設定されている。
一方、左リール用テーブルにおいては、図30(a)に示すように、第2リプレイ役入賞に対応する「BAR」図柄を「0」〜「1」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、8番の「スイカ」図柄には「0」のスベリ数が設定されているため、8番の「スイカ」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には左リール32Lはスベルことなく基点位置に8番の「スイカ」図柄が停止し、メインラインML上には9番の「BAR」図柄が停止することとなる。また、7番の「ベル」図柄には「1」のスベリ数が設定されているため、7番の「ベル」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には左リール32Lが1図柄分スベリ、基点位置には8番の「スイカ」図柄が停止し、メインラインML上には9番の「BAR」図柄が停止することとなる。また、左リール用テーブルには、メインラインML上に「BAR」図柄を停止させることが不可となる図柄に対しては、第1ベル役入賞に対応する「ベル」図柄、並びに第2ベル役入賞に対応する「スイカ」図柄、「白7」図柄及び「赤7」図柄のいずれかをメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、18番の「スイカ」図柄には「1」のスベリ数が設定されているため、18番の「スイカ」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には、左リール32Lが1図柄分スベリ、基点位置には19番の「リプレイ」図柄が停止し、メインラインML上には20番の「ベル」図柄が停止することとなる。
つまり、中・右第1停止用テーブル群を利用してリール32L,32M,32Rの停止制御が実行されることにより、第2リプレイ役入賞の成立が第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞の成立よりも優先され、第2リプレイ役入賞がの成立が不可である場合には第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞のいずれかの成立が確実に成立することとなる。
停止情報第1設定処理(図27)の説明に戻り、ステップS605ではその他のテーブル読み出し処理を実行する。当該処理では、ステップS602及びステップS604の状況とは異なる状況においてリール32L,32M,32Rの停止制御に際して利用される停止用テーブルが主側ROM73から主側RAM74に読み出される。
<停止情報第2設定処理>
次に、リール制御処理(図26)のステップS511にて実行される停止情報第2設定処理について説明する。停止情報第2設定処理では、集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選した場合において左リール32L及び右リール32Rのうちいずれが先に停止操作されたのかに応じて停止用テーブルを変更するための処理を実行する。図31は停止情報第2設定処理を示すフローチャートである。
停止情報第2設定処理では、今回のゲームにおいて集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選となり(ステップS701:YES)、さらに今回のリール制御処理(図26)の処理回において右リール32Rが停止操作対象となり左リール32Lが未だ回転中である場合(ステップS702:YES)、ステップS703にて、第1通常役B入賞、第2通常役B入賞及び有利役B入賞のうちIV=5〜7において今回当選となっているものに対応する入賞の成立が可能な状況であるか否かを判定する。
既に説明したとおり集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選した場合、中リール32Mについてはリール32L,32M,32Rの停止順序及び中リール32Mの停止操作タイミングに関係なく、IV=5〜7の全ての入賞に対応する「チェリー」図柄がメインラインML上に停止する。したがって、ステップS703における入賞の成立が可能か否かの判定に際して中リール32Mの状況は無視される。一方、今回は右リール32Rが既に停止している状況であるとともに、右リール32Rにおいて第1通常役B入賞、第2通常役B入賞及び有利役B入賞を成立させるための共通の図柄である「BAR」図柄は右リール32Rの停止操作タイミングによってはメインラインML上に停止しない。したがって、ステップS703では右リール32RのメインラインML上に、第1通常役B入賞、第2通常役B入賞及び有利役B入賞に共通する「BAR」図柄が停止しているか否かを判定する。
ステップS703にて否定判定をした場合、ステップS704の処理が実行されない。この場合、左リール32Lの停止制御を実行するための停止用テーブルは主側RAM74に既に読み出されている左先停止用テーブルに維持される。一方、ステップS703にて肯定判定をした場合、左後停止用テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出し、左リール32Lを停止制御するための停止用テーブルを既に主側RAM74に読み出されている左先停止用テーブルから、今回読み出した左後停止用テーブルに切り換える。なお、主側RAM74において左先停止用テーブルが読み出されていたエリアに左後停止用テーブルを上書きする構成としてもよい。
左後停止用テーブルは、IV=5〜7のそれぞれに対応させて設定されている。具体的には、IV=5に対応する左後停止用テーブルは第1通常役B入賞を確実に成立させるためのテーブルであり、IV=6に対応する左後停止用テーブルは第2通常役B入賞を確実に成立させるためのテーブルである。IV=7に対応する左後停止用テーブルには、IV=7だけに当選している状況に対応する左後停止用テーブルと、IV=7だけではなくIV=3にも当選している状況に対応する左後停止用テーブルとが存在している。IV=7だけに当選している状況に対応する左後停止用テーブルは左ストップボタン42の停止操作タイミングが所定のタイミングであることを条件に有利役B入賞を成立させるためのテーブルである。また、IV=7だけではなくIV=3にも当選している状況に対応する左後停止用テーブルはチェリー役入賞の成立を優先させながら、左ストップボタン42の停止操作タイミングがチェリー役入賞の成立が不可であって所定のタイミングであることを条件に有利役B入賞を成立させるためのテーブルである。
図32(a)はIV=7だけに当選している状況に対応する左後停止用テーブルを説明するための説明図である。当該左後停止用テーブルには、有利役B入賞に対応する「BAR」図柄を「0」〜「4」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、4番の「チェリー」図柄には「4」のスベリ数が設定されているため、4番の「チェリー」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には、左リール32Lが4図柄分スベリ、基点位置には8番の「スイカ」図柄が停止し、メインラインML上には9番の「BAR」図柄が停止することとなる。また、左後停止用テーブルには、メインラインML上に「BAR」図柄を停止させることが不可となる図柄に対しては、第1通常役B入賞、第2通常役B入賞及び有利役B入賞のいずれにも対応しない図柄、具体的には「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかをメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、14番の「スイカ」図柄には「3」のスベリ数が設定されているため、14番の「スイカ」図柄が基点位置に到達しているタイミングで左ストップボタン42が操作された場合には、左リール32Lが3図柄分スベリ、基点位置には17番の「ベル」図柄が停止し、メインラインML上には18番の「スイカ」図柄が停止することとなる。
停止情報第2設定処理(図31)の説明に戻り、今回のゲームにおいて集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選となり(ステップS701:YES)、さらに今回のリール制御処理(図26)の処理回において左リール32Lが停止操作対象となり右リール32Rが未だ回転中である場合には(ステップS705:YES)、ステップS706にて、第1通常役A入賞、第2通常役A入賞及び有利役A入賞のうちIV=5〜7において今回当選となっているものに対応する入賞の成立が可能な状況であるか否かを判定する。
既に説明したとおり集中状態ST1におけるIV=5〜7のいずれかで当選した場合、中リール32Mについてはリール32L,32M,32Rの停止順序及び中リール32Mの停止操作タイミングに関係なく、IV=5〜7の全ての入賞に対応する「チェリー」図柄がメインラインML上に停止する。したがって、ステップS706における入賞の成立が可能か否かの判定に際して中リール32Mの状況は無視される。一方、今回は左リール32Lが既に停止している状況であるとともに、左リール32Lにおいて第1通常役A入賞、第2通常役A入賞及び有利役A入賞を成立させるための共通の図柄である「赤7」図柄は左リール32Lの停止操作タイミングによってはメインラインML上に停止しない。したがって、ステップS706では左リール32LのメインラインML上に、第1通常役A入賞、第2通常役A入賞及び有利役A入賞に共通する「赤7」図柄が停止しているか否かを判定する。
ステップS706にて否定判定をした場合、ステップS707の処理が実行されない。この場合、右リール32Rの停止制御を実行するための停止用テーブルは主側RAM74に既に読み出されている右先停止用テーブルに維持される。一方、ステップS706にて肯定判定をした場合、右後停止用テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出し、右リール32Rを停止制御するための停止用テーブルを既に主側RAM74に読み出されている右先停止用テーブルから、今回読み出した右後停止用テーブルに切り換える。なお、主側RAM74において右先停止用テーブルが読み出されていたエリアに右後停止用テーブルを上書きする構成としてもよい。
右後停止用テーブルは、IV=5〜7のそれぞれに対応させて設定されている。具体的には、IV=5に対応する右後停止用テーブルは第1通常役A入賞を確実に成立させるためのテーブルであり、IV=6に対応する右後停止用テーブルは第2通常役A入賞を確実に成立させるためのテーブルであり、IV=7に対応する右後停止用テーブルは右ストップボタン44の停止操作タイミングが所定のタイミングであることを条件に有利役A入賞を成立させるためのテーブルである。
図32(b)はIV=7に当選している状況に対応する右後停止用テーブルを説明するための説明図である。当該右後停止用テーブルには、有利役A入賞に対応する「赤7」図柄を「0」〜「4」のスベリ数の範囲内でメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、11番の「リプレイ」図柄には「4」のスベリ数が設定されているため、11番の「リプレイ」図柄が基点位置に到達しているタイミングで右ストップボタン44が操作された場合には、右リール32Rが4図柄分スベリ、基点位置には15番の「チェリー」図柄が停止し、メインラインML上には16番の「赤7」図柄が停止することとなる。また、右後停止用テーブルには、メインラインML上に「赤7」図柄を停止させることが不可となる図柄に対しては、第1通常役A入賞、第2通常役A入賞及び有利役A入賞のいずれにも対応しない図柄、具体的には「スイカ」図柄及び「白7」図柄のいずれかをメインラインML上に停止させるためのスベリ数が設定されている。例えば、6番の「リプレイ」図柄には「3」のスベリ数が設定されているため、6番の「リプレイ」図柄が基点位置に到達しているタイミングで右ストップボタン44が操作された場合には、右リール32Rが3図柄分スベリ、基点位置には9番の「ベル」図柄が停止し、メインラインML上には10番の「スイカ」図柄が停止することとなる。
<入賞判定処理>
次に、リール制御処理(図26)のステップS512にて実行される入賞判定処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
入賞判定処理では、まず左リール32LにおいてメインラインMLに停止している図柄の種類と、中リール32MにおいてメインラインMLに停止している図柄の種類と、右リール32RにおいてメインラインMLに停止している図柄の種類とを把握する(ステップS801)。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを主側ROM73から読み出す。そして、図柄組合せの論理演算処理として、ステップS801にて把握した各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する(ステップS802)。
その後、ステップS802にて導出した2バイトデータがいずれかの入賞データに対応しており、その入賞データが主側RAM74の当選役記憶エリア94に設定されている当選役のデータに対応しているか否かを判定する(ステップS803)。当選役のデータに対応する入賞データが存在していない場合(ステップS803:NO)、ステップS804以降の処理を実行することなく本入賞判定処理を終了する。この場合に、入賞が成立しているがそれに対応する当選役が存在していない場合には異常処理を実行するようにしてもよい。当該異常処理としては、例えばサブ側MPU82に異常報知コマンドを送信することにより、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17の少なくとも一つにて異常報知を実行させる構成としてもよく、当該構成に加えて又は代えて、主側MPU72におけるそれ以降の処理の進行を禁止することで遊技不能状態とする構成としてもよく、これら構成に加えて又は代えて、遊技ホールに設けられたホールコンピュータに異常が発生したことを認識させるための外部出力を行う構成としてもよい。
当選役のデータに対応する入賞データが存在している場合には(ステップS803:YES)、ステップS804以降の入賞対応処理を実行する。当該入賞対応処理について以下に説明する。
第1通常役A入賞又は第1通常役B入賞が成立している場合(ステップS804:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアする(ステップS805)。既に説明したとおり、遊技状態記憶エリア95においては集中状態ST1、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のそれぞれに1対1で対応させて1ビットが割り当てられているが、第1通常状態ST5にはビットが割り当てられておらず遊技状態記憶エリア95の全ビットが「0」の状態が第1通常状態ST5に対応している。したがって、第1通常役A入賞又は第1通常役B入賞が成立した場合には、遊技状態を第1通常状態ST5に移行させるべく遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアする。また、ステップS805では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。上限枚数カウンタは、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の終了条件となる遊技媒体の合計払出枚数を計測するためのカウンタである。
第2通常役A入賞又は第2通常役B入賞が成立している場合(ステップS806:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、第2通常状態ST6に対応するビットである第2通常フラグに「1」をセットする(ステップS807)。これにより、遊技状態が第2通常状態ST6に移行する。また、ステップS807では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。
有利役A入賞又は有利役B入賞が成立している場合(ステップS808:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、有利状態ST4に対応するビットである有利フラグに「1」をセットする(ステップS809)。これにより、遊技状態が有利状態ST4に移行する。また、ステップS809では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。
分岐役入賞が成立している場合(ステップS810:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、分岐状態ST2に対応するビットである分岐フラグに「1」をセットする(ステップS811)。これにより、遊技状態が分岐状態ST2に移行する。また、ステップS811では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。また、ステップS811では、主側RAM74の待機カウンタに分岐状態ST2のオープニング期間に対応する値をセットする。これにより、オープニング期間が経過するまで通常処理(図24)のステップS311にて肯定判定をすることとなり、オープニング期間においてリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止される。具体的には、次回のゲームの開始が阻止され、リール32L,32M,32Rの新たな回転を開始させることができない状態となる。但し、これに限定されることはなくリール32L,32M,32Rの新たな開始は阻止されないものの、オープニング期間においてリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化されない構成としてもよい。
特別役入賞が成立している場合(ステップS812:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、特別遊技状態ST3に対応するビットである特別フラグに「1」をセットする(ステップS813)。これにより、遊技状態が特別遊技状態ST3に移行する。また、ステップS813では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。
第1小当たり役入賞が成立している場合(ステップS814:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第1小当たり状態ST7に対応するビットである第1小当たりフラグに「1」をセットする(ステップS815)。これにより、遊技状態が第1小当たり状態ST7に移行する。ここで、第1小当たり状態ST7には、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかにおいて移行することとなるが、移行元の通常状態ST5,ST6が終了して第1小当たり状態ST7に移行するのではなく、移行元の通常状態ST5,ST6の一部の状態として第1小当たり状態ST7が発生することとなる。したがって、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第2通常状態ST6に対応するビットに「1」がセットされた状態は第1小当たり状態ST7において継続され、さらに主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値も第1小当たり状態ST7において継続される。第1小当たり状態ST7において遊技媒体の払出が発生した場合には、その払出枚数に対応する値が上限枚数カウンタの値に加算される。そして、その加算後の上限枚数カウンタの値が移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数以上となった場合には、第1小当たり状態ST7の単独の終了条件が成立していなくても当該第1小当たり状態ST7が終了して集中状態ST1に移行する。
また、ステップS815では、終了条件設定処理として、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた入賞回数カウンタに「2」をセットするとともに、継続ゲーム数カウンタに「4」をセットする。入賞回数カウンタの値は第1小当たり状態ST7においていずれかの入賞が成立した場合に1減算され、継続ゲーム数カウンタの値は第1小当たり状態ST7において1ゲームが消化された場合に1減算される。そして、移行元の通常状態ST5,ST6の終了条件が成立していない状況下において、入賞回数カウンタ及び継続ゲーム数カウンタのいずれかの値が「0」となった場合には第1小当たり状態ST7が終了して、移行元の通常状態ST5,ST6に復帰する。
第2小当たり役入賞が成立している場合(ステップS816:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第2小当たり状態ST8に対応するビットである第2小当たりフラグに「1」をセットする(ステップS817)。これにより、遊技状態が第2小当たり状態ST8に移行する。ここで、第2小当たり状態ST8には、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかにおいて移行することとなるが、移行元の通常状態ST5,ST6が終了して第2小当たり状態ST8に移行するのではなく、移行元の通常状態ST5,ST6の一部の状態として第2小当たり状態ST8が発生することとなる。したがって、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第2通常状態ST6に対応するビットに「1」がセットされた状態は第2小当たり状態ST8において継続され、さらに主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値も第2小当たり状態ST8において継続される。第2小当たり状態ST8において遊技媒体の払出が発生した場合には、その払出枚数に対応する値が上限枚数カウンタの値に加算される。そして、その加算後の上限枚数カウンタの値が移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数以上となった場合には、第2小当たり状態ST8の単独の終了条件が成立していなくても当該第2小当たり状態ST8が終了して集中状態ST1に移行する。
また、ステップS817では、終了条件設定処理として、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた入賞回数カウンタに「4」をセットするとともに、継続ゲーム数カウンタに「6」をセットする。入賞回数カウンタの値は第2小当たり状態ST8においていずれかの入賞が成立した場合に1減算され、継続ゲーム数カウンタの値は第2小当たり状態ST8において1ゲームが消化された場合に1減算される。そして、移行元の通常状態ST5,ST6の終了条件が成立していない状況下において、入賞回数カウンタ及び継続ゲーム数カウンタのいずれかの値が「0」となった場合には第2小当たり状態ST8が終了して、移行元の通常状態ST5,ST6に復帰する。
上記いずれの入賞も成立していない場合には(ステップS816:NO)、小役入賞又はリプレイ役入賞が成立していることを意味する。この場合、ステップS818にてその他の入賞対応処理を実行する。その他の入賞対応処理では、小役入賞が成立しているのであればメダル払出処理において遊技媒体の払出を可能とするように払出対象となる遊技媒体の数を主側RAM74の払出対象カウンタにセットする。一方、リプレイ役入賞が成立しているのであれば、通常処理(図24)における次回のステップS302にて、今回のベット数と同一数のベット設定を可能とするための処理を実行する。
<状態管理処理>
次に、通常処理(図24)のステップS309にて実行される状態管理処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
状態管理処理では、今回の状態管理処理の処理回が遊技状態の移行が発生した直後の処理回ではないことを条件として(ステップS901:NO)、ステップS902以降の処理を実行する。ステップS902以降の処理として、遊技状態が集中状態ST1ではなく(ステップS902:NO)、且つ今回のゲームにおいていずれかの小役入賞が成立して遊技媒体の払出が発生している場合には(ステップS903:YES)、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタに今回の遊技媒体の払出枚数に対応する値を加算する(ステップS904)。
その後、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットが「0」である場合、遊技状態記憶エリア95の第2通常フラグに「1」がセットされている場合、遊技状態記憶エリア95の第1小当たりフラグに「1」がセットされている場合、又は遊技状態記憶エリア95の第2小当たりフラグに「1」がセットされている場合には(ステップS905:YES)、通常状態管理処理を実行する(ステップS906)。つまり、遊技状態が第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のいずれかである場合に、通常状態管理処理を実行する。
図35は通常状態管理処理を示すフローチャートである。まず主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することで現状の遊技状態を把握し、その把握した遊技状態に対応する上限払出枚数の情報を主側ROM73から読み出す(ステップS1001)。この場合、遊技状態が第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8である場合には、遊技状態記憶エリア95を参照することで移行元となった遊技状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれであるかを特定し、その特定した通常状態ST5,ST6に対応する上限払出枚数を読み出す。例えば第1小当たり状態ST7である場合、遊技状態記憶エリア95において第1小当たりフラグ以外に「1」がセットされているビットが存在しない場合には移行元の遊技状態が第1通常状態ST5であると特定し、第1小当たりフラグ以外に第2通常フラグにも「1」がセットされている場合には移行元の遊技状態が第2通常状態ST6であると特定する。
その後、終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値が、ステップS1001にて読み出した上限払出枚数の値以上であるか否かを判定することにより、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のうち滞在対象の遊技状態が開始されてからの遊技媒体の合計払出枚数が当該滞在対象の遊技状態に対応する上限払出枚数以上となっているか否かを判定する(ステップS1002)。ステップS1002にて肯定判定をした場合には、遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、集中状態ST1に対応する集中フラグに「1」をセットする(ステップS1003)。これにより、遊技状態が集中状態ST1に移行する。また、当該処理は、第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8であっても実行されるため、移行元の通常状態ST5,ST6が開始されてからの遊技媒体の合計払出枚数が当該移行元の通常状態ST5,ST6に対応する上限払出枚数以上となった場合には小当たり状態ST7,ST8の途中であっても集中状態ST1に移行することとなる。その後、集中移行コマンドをセットする(ステップS1004)。集中移行コマンドとは、遊技状態が集中状態ST1に移行したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。
ステップS1002にて否定判定をした場合であって、遊技状態が第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8である場合(ステップS1005:YES)、終了契機記憶エリア96における継続ゲーム数カウンタの値を1減算する(ステップS1006)。また、今回のゲームにおいていずれかの入賞が発生している場合には(ステップS1007:YES)、終了契機記憶エリア96における入賞回数カウンタの値を1減算する(ステップS1008)。そして、継続ゲーム数カウンタの値及び入賞回数カウンタの値のうち少なくとも一方が「0」となっている場合(ステップS1009:YES)、遊技状態記憶エリア95における現状の小当たり状態ST7,ST8に対応する小当たりフラグを「0」クリアする(ステップS1010)。これにより、遊技状態が移行元の通常状態ST5,ST6に復帰することとなる。
状態管理処理(図34)の説明に戻り、現状の遊技状態が分岐状態ST2、特別遊技状態ST3及び有利状態ST4のいずれかであることを条件として(ステップS907:YES)、ステップS908以降の処理を実行する。ステップS908では、現状の遊技状態に対応する上限払出枚数の情報を主側ROM73から読み出す。そして、終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値が、ステップS908にて読み出した上限払出枚数の値以上である場合には(ステップS909:YES)、遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、集中状態ST1に対応する集中フラグに「1」をセットする(ステップS910)。これにより、遊技状態が集中状態ST1に移行する。
<外部出力設定処理>
次に、通常処理(図24)のステップS310にて実行される外部出力設定処理について説明する。当該外部出力設定処理の説明に先立ち、スロットマシン10からホールコンピュータHCへの外部出力についての構成を説明する。図36(a)はスロットマシン10が多数設置された遊技ホールの電気的な構成の概要を説明するための概略図であり、図36(b)はスロットマシン10に設けられた外部端子板65の正面図である。
図36(a)に示すように、遊技ホールには島設備Sが設けられており、当該島設備Sに対して多数のスロットマシン10が設置されている。また、島設備Sには、各スロットマシン10に1対1で対応させてデータカウンタDCが設置されている。各データカウンタDCは、対応するスロットマシン10の上方に搭載されており、通常状態ST5,ST6への移行が発生することなく集中状態ST1が継続している状況におけるゲームの実行回数、又は集中状態ST1への移行が発生することなく通常状態ST5,ST6が継続している状況におけるゲームの実行回数を表示するための第1表示部DC1と、所定回数の分岐状態ST2の発生、所定回数の有利状態ST4の発生又は所定回数の特別遊技状態ST3の発生を伴う集中状態ST1に通常状態ST5,ST6から移行した回数を表示するための第2表示部DC2と、通常状態ST5,ST6への移行が発生することなく集中状態ST1が継続している状況において特別遊技状態ST3に移行した回数及び有利状態ST4に移行した回数の合計回数を表示するための第3表示部DC3とが設けられている。
各スロットマシン10及び各データカウンタDCを管理する管理制御手段として、遊技ホールにはホールコンピュータHCが設けられている。ホールコンピュータHCは、管理プログラムを有する電子演算装置であり、その内部にMPU201が搭載されている。MPU201には、当該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータやスロットマシン10から入力した情報等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203とを備えている。
ホールコンピュータHCは、各スロットマシン10と電気配線群EL1を通じて電気的に接続されているとともに、各データカウンタDCと電気配線群EL2を通じて電気的に接続されている。そして、各スロットマシン10から受信した情報に基づく管理処理を実行するとともに、その管理処理の結果に応じた信号を各データカウンタDCに送信する。
ここで、スロットマシン10においてホールコンピュータHCに情報を送信するための構成について、図36(b)を参照しながら詳細に説明する。
図36(b)に示すように、外部端子板65には、複数の外部端子65a〜65hが設けられている。主側MPU72は電気配線群EL3を通じて外部端子板65の各外部端子65a〜65hと1対1で対応させて電気的に接続されており、処理結果に応じて外部端子65a〜65hに所定電圧の信号を出力する。外部端子65a〜65hは合計8個設けられており、ホールコンピュータHCに向けて外部出力する情報の種類が相違している。
具体的には、1回のゲーム毎に当該ゲームのベット枚数を示す情報を出力するために用いられる投入信号用の外部端子65aと、各ゲームにおいて付与された遊技媒体の枚数を示す情報を出力するために用いられる付与信号用の外部端子65bと、投入異常や払出異常といった不正の発生をスロットマシン10にて検知したことを示す情報を出力するために用いられる異常信号用の外部端子65cと、設定変更操作の実行中であることを示す情報を出力するために用いられる設定操作信号用の外部端子65dと、前面扉12が開放中であることを示す情報を出力するために用いられる開放信号用の外部端子65eと、精算ボタン51の操作に基づくメダルの精算中であることを示す情報を出力するために用いられる精算中信号用の外部端子65fと、実質的な利益を伴う集中状態ST1への移行が発生したことを示す情報を出力するために用いられる集中対応信号用の外部端子65gと、特別遊技状態ST3及び有利状態ST4のいずれかへの移行が発生したことを示す情報を出力するために用いられる有利対応信号用の外部端子65hと、が設けられている。
これらのうち、投入信号用の外部端子65aからはベット枚数に応じた数のパルス信号が出力される。例えば、ベット枚数の規定数が「1」である場合には、1ゲームの開始時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が1回出力され、ベット枚数の規定数が「3」である場合には、1ゲームの開始時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が3回出力される。ホールコンピュータHCでは、当該投入信号用の外部端子65aから1群のパルス信号を受信することで、1ゲームが開始されたと判断し、データカウンタDCの第1表示部DC1におけるゲームの実行回数の表示を1加算する。
付与信号用の外部端子65bからは払出枚数に応じた数のパルス信号が出力される。例えば、15枚の遊技媒体が払い出される場合には、1ゲームの終了時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が15回出力され、6枚の遊技媒体が払い出される場合には、1ゲームの終了時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が6回出力される。ホールコンピュータHCでは、当該付与信号用の外部端子65bから受信したパルス信号の数により、対応するスロットマシン10における遊技媒体の払出枚数の管理を行う。例えば、対応するスロットマシン10の一日の出玉管理などを行う。
異常信号用の外部端子65c、設定操作信号用の外部端子65d、開放信号用の外部端子65e及び精算中信号用の外部端子65fからは、それぞれの対象となる事象が発生している間はON状態が維持される。なお、設定操作信号用の外部端子65dからは、設定変更の操作中だけでなく、現状の設定値の確認操作中においてもON信号が出力される構成としてもよい。また、異常信号及び設定操作信号の両方を一の外部端子から出力する構成としてもよい。ホールコンピュータHCでは、これら外部端子65c〜65fからの信号の受信状況に基づき、対応するスロットマシン10の状態の管理を行う。
集中対応信号用の外部端子65gは、所定回数の分岐状態ST2の発生、所定回数の有利状態ST4の発生又は所定回数の特別遊技状態ST3の発生を伴う集中状態ST1に通常状態ST5,ST6から移行した回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。ホールコンピュータHCでは、集中対応信号用の外部端子65gからの信号の立ち上がりを確認することで、実質的な利益を伴う集中状態ST1への移行が発生したと判断し、データカウンタDCの第2表示部DC2における表示を1加算する。
有利対応信号用の外部端子65hは、通常状態ST5,ST6への移行が発生することなく集中状態ST1が継続している状況において特別遊技状態ST3に移行した回数及び有利状態ST4に移行した回数の合計回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。ホールコンピュータHCでは、有利対応信号用の外部端子65hからの信号の立ち上がりを確認することで、特別遊技状態ST3又は有利状態ST4への移行が発生したと判断し、データカウンタDCの第3表示部DC3における表示を1加算する。また、ホールコンピュータHCでは、集中対応信号用の外部端子65gからの信号の立ち下がりを確認することで、集中状態ST1が終了して通常状態ST5,ST6への移行が発生したと判断し、データカウンタDCの第3表示部DC3における表示を「0」クリアする。なお、これに限定されることはなく、通常状態ST5,ST6において前回の集中状態ST1における特別遊技状態ST3及び有利状態ST4への合計の移行回数を第3表示部DC3にて表示可能とする上では、集中対応信号用の外部端子65gからの信号の立ち上がりを確認した場合に、第3表示部DC3における表示を「0」クリアする構成としてもよい。
図37は、外部出力設定処理を示すフローチャートである。
外部出力設定処理では、今回のゲームにおいて分岐役入賞が成立した場合(ステップS1101:YES)、主側RAM74に設けられた分岐発生カウンタの値を1加算する(ステップS1102)。そして、その1加算後における分岐発生カウンタの値が分岐状態ST2への移行基準値である「2」以上である場合(ステップS1103:YES)、集中対応信号用の外部端子65gの状態をON状態に設定することで、集中対応信号の出力状態をON状態に設定する(ステップS1104)。なお、集中対応信号の出力状態が既にON状態である場合にはその状態を維持する。また、分岐発生カウンタの値は、通常状態ST5,ST6への移行が発生する場合に「0」クリアされる。
外部出力設定処理では、今回のゲームにおいて特別役入賞、有利役A入賞又は有利役B入賞が成立した場合(ステップS1105:YES)、集中対応信号用の外部端子65gの状態をON状態に設定することで、集中対応信号の出力状態をON状態に設定するとともに、有利対応信号用の外部端子65hの状態をON状態に設定することで、有利対応信号の出力状態をON状態に設定する(ステップS1106)。なお、集中対応信号の出力状態が既にON状態である場合にはその状態を維持するとともに、有利対応信号の出力状態が既にON状態である場合にもその状態を維持する。
外部出力設定処理では、今回のゲームにおいて第1通常役A入賞、第1通常役B入賞、第2通常役A入賞又は第2通常役B入賞が成立した場合(ステップS1107:YES)、集中対応信号用の外部端子65gの状態をOFF状態に設定することで、集中対応信号の出力状態をOFF状態に設定する(ステップS1108)。なお、集中対応信号の出力状態が既にOFF状態である場合にはその状態を維持する。
外部出力設定処理では、今回のゲームにおいて特別遊技状態ST3又は有利状態ST4の終了条件が成立した場合(ステップS1109:YES)、有利対応信号用の外部端子65hの状態をOFF状態に設定することで、有利対応信号の出力状態をOFF状態に設定する(ステップS1110)。
以上のとおり、遊技状態が通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行したタイミングでは集中対応信号のON状態の設定は行われずに、集中状態ST1において分岐状態ST2が複数回発生した場合、集中状態ST1において特別遊技状態ST3が1回発生した場合、又は集中状態ST1において有利状態ST4が1回発生した場合に集中対応信号のON状態の設定が行われる。そして、データカウンタDCの第2表示部DC2に表示されている値は、ホールコンピュータHCにおいて集中対応信号の立ち上がりが確認された場合に1加算される。これにより、第2表示部DC2には、実質的な利益が発生した集中状態ST1の発生回数を表示することが可能となる。
集中状態ST1において特別遊技状態ST3又は有利状態ST4が1回発生した場合に集中対応信号がON状態に設定されるのに対して、集中状態ST1において分岐状態ST2が1回発生しただけでは集中対応信号がON状態に設定されることはなく分岐状態ST2が複数回発生した場合に集中対応信号がON状態に設定される。これにより、第2表示部DC2には、所定量以上の利益が発生した集中状態ST1の発生回数を表示することが可能となる。
通常状態ST5,ST6への移行が発生することなく集中状態ST1が継続している状況において発生した特別遊技状態ST3及び有利状態ST4の合計発生回数が、第3表示部DC3に表示される。これにより、集中状態ST1が継続している状況における特別遊技状態ST3及び有利状態ST4の発生頻度を報知することが可能となる。
集中状態ST1が終了して集中対応信号の出力状態がOFF状態となった場合、第3表示部DC3の値は「0」クリアされる。これにより、第3表示部DC3には、1回の集中状態ST1における特別遊技状態ST3及び有利状態ST4の合計発生回数が表示されることとなり、第3表示部DC3に表示されている値が過剰に大きな値となってしまわないようにすることが可能となる。
<サブ側MPU82にて実行される周期処理>
次に、サブ側MPU82において定期的(例えば2msec周期)に実行される周期処理について、図38のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の説明では図39(a)〜図39(c)を適宜参照する。図39(a)〜図39(c)は通常状態ST5,ST6における画像表示装置17の表示内容を説明するための説明図である。
周期処理では、第1通常役A入賞、第1通常役B入賞、第2通常役A入賞及び第2通常役B入賞のいずれかが成立したことに対応するデータが設定された入賞結果コマンドを主側MPU72から受信している場合(ステップS1201及びステップS1202:YES)、通常状態用テーブルの設定処理を実行する(ステップS1203)。通常状態用テーブルの設定処理では、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17にて通常状態ST5,ST6用の演出を実行するためのデータテーブルをサブ側ROM83からサブ側RAM84に読み出す。周期処理におけるステップS1213にて、当該データテーブルを利用した演出の実行制御が行われることにより、通常状態ST5,ST6に滞在している複数ゲームに亘って通常状態ST5,ST6用の演出が実行される。この場合、画像表示装置17においては、図39(a)に示すように、味方キャラクタC1が所定の方向に進んでいるような動画表示が行われる。
ステップS1203にて読み出されるデータテーブルは、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれにおいても共通して利用される。つまり、通常状態ST5,ST6用の演出は、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれに滞在しているのかを識別不可な態様で行われる。これにより、通常状態ST5,ST6用の演出が行われている状況において、遊技者にとって相対的に有利な第2通常状態ST6に滞在していることを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、第1通常状態ST5への移行が発生したとしても遊技者に遊技を続行させることが可能となる。
ステップS1203では、サブ側RAM84に設けられた払出数カウンタの値を「0」クリアする。払出数カウンタは、通常状態ST5,ST6における遊技媒体の合計払出枚数をサブ側MPU82にて計測するためのカウンタである。周期処理におけるステップS1213では、図39(a)〜図39(c)に示すように、通常状態ST5,ST6用の表示演出が行われている画像表示装置17の一部の合計枚数領域C3にて払出数カウンタの値に対応する10進数の値を表示する。例えば、払出数カウンタの値が「0」であれば合計枚数領域C3に「0」が表示される。
周期処理では、いずれかの小役入賞が成立したことに対応するデータが設定された入賞結果コマンドを通常状態ST5,ST6において主側MPU72から受信している場合(ステップS1204及びステップS1205:YES)、今回の小役入賞に対応する遊技媒体の払出枚数の値を主側RAM74の払出数カウンタの値に加算する(ステップS1206)。これにより、画像表示装置17の一部の合計枚数領域C3における値が、今回のゲームにおいて成立した小役入賞に対応する遊技媒体の払出枚数分増加する。なお、ステップS1205では、遊技状態が第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8である場合であっても肯定判定をする。
画像表示装置17に合計枚数領域C3を設定することで、今回の通常状態ST5,ST6における遊技媒体の合計払出枚数を遊技者に報知することが可能となる。そして、かかる報知を行うことにより、集中状態ST1への移行契機が近付いていることを遊技者に期待させることが可能となり、通常状態ST5,ST6における遊技の興趣向上が図られる。この場合に、通常状態ST5,ST6が開始された場合には第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれであっても合計枚数領域C3には「0」が表示され、合計払出枚数が減算式ではなく加算式で表示される。これにより、合計枚数領域C3の表示は、少なくとも合計払出枚数が第2通常状態ST6の上限払出枚数に達するまでは、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれに滞在しているのかを識別不可な態様で行われる。よって、この点からも、通常状態ST5,ST6用の演出が行われている状況において、遊技者にとって相対的に有利な第2通常状態ST6に滞在していることを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、第1通常状態ST5への移行が発生したとしても遊技者に遊技を続行させることが可能となる。
ステップS1206にて払出数カウンタの加算処理を実行した後は、その加算処理後における払出数カウンタの値がサブ側ROM83に予め記憶された予告対象値に対応しているか否かを判定する(ステップS1207)。予告対象値は、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のそれぞれに対応させて設定されている。
第1通常状態ST5に対応する予告対象値は、当該予告対象値をL1、第1通常状態ST5の上限払出枚数をM1、通常状態ST5,ST6において成立し得る小役入賞の最大払出枚数をNとした場合に、M1−2×N≦L1となる。つまり、払出数カウンタの値が第1通常状態ST5に対応する予告対象値となった後に当該第1通常状態ST5において少なくとも2回はゲームが実行されるように当該予告対象値が設定されている。但し、これに限定されることはなく、払出数カウンタの値が第1通常状態ST5に対応する予告対象値となった後に当該第1通常状態ST5において少なくとも1回はゲームが実行されるように当該予告対象値が設定されている構成としてもよく、少なくとも3回以上はゲームが実行されるように当該予告対象値が設定されている構成としてもよい。
第2通常状態ST6に対応する予告対象値は、当該予告対象値をL2、第2通常状態ST6の上限払出枚数をM2、通常状態ST5,ST6において成立し得る小役入賞の最大払出枚数をNとした場合に、M2−2×N≦L2≦M2となる。つまり、払出数カウンタの値が第2通常状態ST6に対応する予告対象値となった後に当該第2通常状態ST6において少なくとも2回はゲームが実行されるように当該予告対象値が設定されている。但し、これに限定されることはなく、払出数カウンタの値が第2通常状態ST6に対応する予告対象値となった後に当該第2通常状態ST6において少なくとも1回はゲームが実行されるように当該予告対象値が設定されている構成としてもよく、少なくとも3回以上はゲームが実行されるように当該予告対象値が設定されている構成としてもよい。
払出数カウンタの値がいずれかの予告対象値に対応している場合(ステップS1207:YES)、復帰予告用テーブルの設定処理を実行する(ステップS1208)。復帰予告用テーブルの設定処理では、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17にて復帰予告用の演出を実行するためのデータテーブルをサブ側ROM83からサブ側RAM84に読み出す。周期処理におけるステップS1213にて、当該データテーブルを利用した演出の実行制御が行われることにより、払出数カウンタの値が今回対応することとなった予告対象値に該当しなくなるまで又は通常状態ST5,ST6が終了するまで、通常状態ST5,ST6の終了発生を期待させるような復帰予告演出が実行される。この場合、画像表示装置17においては、図39(b)に示すように、味方キャラクタC1以外のキャラクタに対応する影画像C4が表示される。復帰予告演出を確認した遊技者は、通常状態ST5,ST6が終了して集中状態ST1が発生することを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のそれぞれに対応させて予告対象値が設定されている構成において、遊技状態が第1通常状態ST5である場合には、払出数カウンタの値が第1通常状態ST5に対応する予告対象値となった場合だけではなく、第2通常状態ST6に対応する予告対象値となった場合においても復帰予告演出が実行される。これにより、第1通常状態ST5に滞在している状況であっても、遊技者にとって相対的に有利な第2通常状態ST6に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
周期処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合であって集中移行コマンドを受信している場合(ステップS1209:YES)、集中状態用テーブルの設定処理を実行する(ステップS1210)。ここで、既に説明したとおり、集中移行コマンドは、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1への移行が発生した場合に主側MPU72から送信されるコマンドである。集中状態用テーブルの設定処理では、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17にて集中状態ST1への移行に対応する演出を実行するためのデータテーブルをサブ側ROM83からサブ側RAM84に読み出す。周期処理におけるステップS1213にて、当該データテーブルを利用した演出の実行制御が行われることにより、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1への移行が発生したことを示す演出が実行されるとともに集中状態ST1に対応する演出が実行される。この場合、画像表示装置17においては、図39(c)に示すように、味方キャラクタC1だけではなく敵キャラクタC2が表示される。これにより、遊技者は集中状態ST1に移行したことを明確に認識することが可能となる。
周期処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信している場合(ステップS1201)、他の入賞時のテーブル設定処理を実行する(ステップS1211)。当該テーブル設定処理では、今回のゲームにおいて分岐状態ST2、特別遊技状態ST3及び有利状態ST4のいずれかへの移行が発生している場合には、その移行先の遊技状態に対応するデータテーブルがサブ側ROM83からサブ側RAM84に読み出され、各遊技状態に対応する演出が上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17のそれぞれにおいて実行されることとなる。
この場合、今回のゲームにおいて分岐役入賞が成立している場合には、分岐状態用テーブルをサブ側ROM83からサブ側RAM84に読み出す。周期処理におけるステップS1213にて、当該データテーブルを利用した演出の実行制御が行われることにより、まずオープニング期間に亘ってオープニング用の演出が上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17にて実行される。この場合、画像表示装置17においては、既に説明したとおり、分岐状態ST2の遊技内容を説明するための画像が表示される。具体的には、分岐状態ST2において特別遊技状態ST3への移行が発生した方が有利である点、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させてさらに左リール32LのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させる(所謂目押し)ことで再遊技の特典を得ながら特別遊技状態ST3への移行を待つことができる点、左リール32LのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させる自信がない遊技者は左リール32Lを第1停止させて14枚の払い出しを発生させた後に中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて15枚の払い出しを発生させた方が合計払出枚数を増加させることができる点、及び左リール32LのメインラインML上に「BAR」図柄を停止させる自信がある遊技者は左リール32Lを第1停止させて14枚の払い出しを発生させた後に中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて第2リプレイ役入賞を成立させながら特別遊技状態ST3への移行を待った方が有利である点が報知される。
他の入賞時のテーブル設定処理では、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3及び有利状態ST4のいずれかにおいて合計払出枚数を計測し、集中状態ST1への復帰が発生した場合には集中状態ST1用の演出を再開するためのデータテーブルを設定する。
他の入賞時のテーブル設定処理では、第1小当たり役入賞又は第2小当たり役入賞に対応する入賞結果コマンドを受信したとしてもデータテーブルの新たな設定を行わない。これにより、第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8に移行したとしても、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17においては移行元の通常状態ST5,ST6における演出が継続されることとなる。よって、小当たり状態ST7,ST8を通常状態ST5,ST6の一部の状態であると遊技者に認識させ易くなり、小当たり状態ST7,ST8の途中で集中状態ST1への移行が発生したとしても遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。また、第2小当たり状態ST8においては既に説明したとおり1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が通常状態ST5,ST6の場合よりも増加することとなるが、第2小当たり状態ST8に移行したことを画像表示装置17などにおける演出上は遊技者に認識させないようにすることで、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が増加したことに対する意外性を生じさせることが可能となる。
周期処理では、入賞結果コマンドを受信していない場合であっても、その他のテーブル設定処理を実行する(ステップS1212)。その他のテーブル設定処理では、例えば集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかに当選したことを示す抽選結果コマンドを主側MPU72から受信した場合に、図16(b1)〜図16(b4)を用いて例示したような移行状況演出を実行するためのデータテーブルを読み出す。周期処理におけるステップS1213にて当該データテーブルを利用した演出の実行制御が行われることにより、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17にて移行状況演出が実行される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
分岐状態ST2、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6はいずれも合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に終了するため、終了契機を特定するための構成を共通化させることが可能となる。この場合に、分岐状態ST2及び有利状態ST4は、通常状態ST5,ST6よりも上限払出枚数が少ない反面、遊技状態が開始されてから終了するまでにおける遊技媒体の純増期待数が通常状態ST5,ST6よりも多いため、純増期待数が相対的に多い遊技状態の消化スピードを相対的に少ない(遊技者が所持している遊技媒体が減少する場合も含む)遊技状態よりも速くすることが可能となる。これにより、分岐状態ST2及び有利状態ST4においては遊技媒体の純増期待数が通常状態ST5,ST6よりも多いというメリットだけではなく、その利益を早期に得ることが可能となるというメリットも存在することとなり、分岐状態ST2及び有利状態ST4が発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常状態ST5,ST6において小当たり状態ST7,ST8となることで、単位ゲーム数当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が小当たり状態ST7,ST8ではない状態に比べて多くなる。そして、小当たり状態ST7,ST8において払い出された遊技媒体の枚数は、通常状態ST5,ST6における合計払出枚数として計測される。したがって、小当たり状態ST7,ST8が発生した方が、通常状態ST5,ST6の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。これにより、通常状態ST5,ST6においては小当たり状態ST7,ST8となることを期待しながら遊技を行うこととなり、通常状態ST5,ST6における遊技の注目度を高めることが可能となる。
通常状態ST5,ST6においては遊技媒体の払出に対応する小役として第1ベル役と第4ベル役とが設定されているが、これら第1ベル役及び第4ベル役のいずれかに当選した場合には、ストップボタン42〜44の操作態様がいずれの操作態様であったとしてもその当選役に対応する入賞が成立する。これにより、合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に通常状態ST5,ST6が終了する構成であったとしても、通常状態ST5,ST6が終了するまでに要するゲーム数が遊技の熟練度の関係で大きく変動してしまうといった事象の発生を阻止することが可能となる。
通常状態ST5,ST6において小当たり状態ST7,ST8ではない状態においては、入賞時における遊技媒体の払出枚数が最小単位の数である1枚に設定された第4ベル役の当選確率が最も高く設定されている。これにより、通常状態ST5,ST6の終了契機を生じさせるための遊技媒体の付与が高頻度で発生するようにしながら、通常状態ST5,ST6の終了契機に徐々に近付くようにさせることが可能となる。よって、通常状態ST5,ST6が早期に終了してしまわないようにしながら、通常状態ST5,ST6の終了契機に近付いているという満足感を遊技者に与えることが可能となる。
通常状態ST5,ST6として、単位ゲーム数当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が同一であるものの上限払出枚数が相違する第1通常状態ST5と第2通常状態ST6とが存在している。これにより、上限払出枚数が相対的に多い第1通常状態ST5への移行が発生するよりは第2通常状態ST6への移行が発生して欲しいと遊技者が期待することとなる。よって、遊技者の期待感を段階的なものとすることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれに滞在している場合であっても上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17といった演出実行手段においては共通の演出が実行される。これにより、第1通常状態ST5に滞在している状況であっても第2通常状態ST6に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
通常状態ST5,ST6に移行してからの遊技媒体の合計払出枚数が画像表示装置17の合計枚数領域C3にて表示される構成において、当該合計枚数領域C3では初期値を「0」として合計払出枚数が加算式で表示される。これにより、第1通常状態ST5に滞在している状況であっても少なくとも合計払出枚数が第2通常状態ST6に対応する上限払出枚数をこえるまでは第2通常状態ST6に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となる。また、合計払出枚数が第2通常状態ST6に対応する上限払出枚数をこえたとしても、当該合計払出枚数が第1通常状態ST5に対応する上限払出枚数に近付いているため、そこからは第1通常状態ST5の終了契機が発生することを遊技者に期待させることが可能となる。よって、遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
集中状態ST1において分岐状態ST2及び有利状態ST4が含まれる有利な状態と、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6が含まれる不利な状態とのいずれかへの分岐が発生し、その分岐後の遊技状態が終了した後に集中状態ST1に復帰することとなる。特に、上記有利な状態が終了した後は通常状態ST5,ST6への移行を生じさせることなく集中状態ST1に復帰する。これにより、集中状態ST1となった場合には集中状態ST1と上記有利な状態との間のループが継続することを遊技者は期待することとなる。そして、上記有利な状態においては遊技媒体の純増期待数が通常状態ST5,ST6よりも多いというメリットだけではなく、その利益を早期に得ることが可能となるというメリットも存在するため、集中状態ST1と上記有利な状態との間のループが継続した場合には遊技状態の移行が早期に発生しながら遊技者が所持する遊技媒体が増加することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。また、通常状態ST5,ST6に移行したとしても当該通常状態ST5,ST6が終了すれば集中状態ST1に復帰することとなるため、通常状態ST5,ST6において遊技者は集中状態ST1への復帰を期待することとなる。よって、通常状態ST5,ST6への移行が発生したとしても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
集中状態ST1においては上記有利な状態への移行確率の方が通常状態ST5,ST6への移行確率よりも高い。さらに言うと、集中状態ST1においては分岐状態ST2への移行契機となる分岐役の当選確率が最も高く設定されている。これにより、集中状態ST1においては当該集中状態ST1と上記有利な状態との間のループが発生し易くなるため、集中状態ST1の有利性を高めることが可能となる。
集中状態ST1において有利状態ST4への移行に対応する役に当選した場合、及び通常状態ST5,ST6への移行に対応する役に当選した場合のいずれにおいても、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17といった演出実行手段にて移行状況演出が実行される。これにより、移行状況演出が実行された場合には、遊技者は通常状態ST5,ST6への移行ではなく有利状態ST4への移行を期待しながらストップボタン42〜44の停止操作を行うこととなり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
有利役(具体的には有利役A及び有利役B)に当選していたとしてもストップボタン42〜44の操作態様によっては有利役入賞が成立しない可能性があるとともに、通常役(具体的には第1通常役A、第1通常役B、第2通常役A及び第2通常役B)に当選していたとしてもストップボタン42〜44の操作態様によっては通常役入賞が成立しない可能性がある。これにより、有利役及び通常役のいずれかに当選した場合であっても、ストップボタン42〜44の操作態様を対応する態様とする必要が生じるため、ストップボタン42〜44を利用した停止操作に対して遊技者を注目させることが可能となる。また、有利役入賞と通常役入賞とは一部のリール32L,32M,32Rにおける停止結果が共通しているため、複数のリール32L,32M,32Rの回転を順次停止させていく過程においても有利役入賞が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。この場合に、通常役に当選している状況において有利役入賞を狙ってストップボタン42〜44が操作された場合、通常役入賞が成立することとなる。これにより、通常役に当選した場合であってもストップボタン42〜44の操作態様を対応する態様としないと通常役入賞が成立しないようにした構成において、有利役入賞が成立することを期待しながらストップボタン42〜44を操作した結果として通常役入賞が成立するようにすることが可能となる。よって、通常役入賞が成立することとなるゲームであっても遊技者の期待感を高めることが可能となる。
当選役に対応する図柄をメインラインML上に停止させるためにストップボタン42〜44の停止操作タイミングを所定のタイミングとする必要があるリールが、有利役入賞と通常役入賞とで所定のリールとして共通しているため、当該リールを停止させるための停止操作態様を有利役及び通常役のいずれが当選している状況であっても共通化させることが可能となる。また、当該リールは有利役入賞と通常役入賞とでメインラインML上の停止図柄が共通することとなるリールであるため、当該リールにおけるストップボタン42〜44の停止操作タイミングが所定のタイミングではなかったとしても、有利役及び通常役のいずれが成立しているのかを遊技者が把握できないようにすることが可能となる。
有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞は左リール32L及び中リール32Mにおいては図柄が共通し右リール32Rにおいては図柄が共通しない構成であるとともに、左リール32Lについては左ストップボタン42の停止操作タイミングを所定のタイミングとしないと所謂取りこぼしが発生する構成において、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合、メインラインML上における右リール32Rの停止図柄は有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれにも該当しない図柄となる。これにより、右リール32Rの回転を先に停止させて、有利役及び通常役のいずれが成立しているのかを把握した後に、他のリールの回転を停止させるということを行おうとしてもそれが不可となる。よって、右リール32Rの回転を先に停止させて通常役の当選に対応していることを確認した場合には通常役入賞を回避する停止操作タイミングで左リール32Lの停止操作を行い通常役入賞を成立させることなく遊技を終了するという行為を行おうとしても、それを不可とすることが可能となる。
有利役Aに当選している状況では有利役Bにも当選し、第1通常役Aに当選している状況であれば第1通常役Bにも当選し、第2通常役Aに当選している状況であれば第2通常役Bにも当選する。そして、有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞は右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合に成立し得る。これにより、右リール32Rから先に停止させた場合であっても、有利状態ST4又は通常状態ST5,ST6への移行に対応する入賞を成立させることが可能となる。
有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞は中リール32M及び右リール32Rにおいては図柄が共通し左リール32Lにおいては図柄が共通しない構成であるとともに、右リール32Rについては右ストップボタン44の停止操作タイミングを所定のタイミングとしないと所謂取りこぼしが発生する構成において、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合、メインラインML上における左リール32Lの停止図柄は有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれにも該当しない図柄となる。これにより、左リール32Lの回転を先に停止させて、有利役及び通常役のいずれが成立しているのかを把握した後に、他のリールの回転を停止させるということを行おうとしてもそれが不可となる。よって、左リール32Lの回転を先に停止させて通常役の当選に対応していることを確認した場合には通常役入賞を回避する停止操作タイミングで右リール32Rの停止操作を行い通常役入賞を成立させることなく遊技を終了するという行為を行おうとしても、それを不可とすることが可能となる。
分岐状態ST2は合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に終了するため、遊技媒体の払い出しを生じさせるとそれだけ分岐状態ST2の終了契機が近付くこととなる。この場合に、分岐状態ST2においては特別役に当選しなかったゲームでは、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させてさらに左リール32Lを所定のタイミングで停止操作することでリプレイ役入賞が成立し、それ以外の場合には小役入賞が成立する。これにより、リプレイ役入賞を成立させることで再遊技の特典を得ながら、特別役に当選するまで分岐状態ST2を継続させることが可能となる。よって、遊技者による操作態様に応じて特別遊技状態ST3の移行確率を相違させることが可能となり、分岐状態ST2における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特に、リプレイ役入賞を成立させることで分岐状態ST2の終了を回避させる構成であるため、メダルのさらなる投入を行わないようにしながら分岐状態ST2の終了を遅延させることが可能となる。よって、分岐状態ST2の終了を遅延させることに対して不利益感を生じさせないようにすることが可能となる。
リプレイ役入賞は左ストップボタン42の操作タイミングによっては所謂取りこぼしが発生し得るとともに、リプレイ役入賞の取りこぼしが発生した場合には小役入賞が成立する構成である。そして、分岐状態ST2は合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に終了するため、リプレイ役入賞の取りこぼしが発生して小役入賞が成立した場合には分岐状態ST2を終了させてしまう可能性がある。これにより、リプレイ役入賞を成立させることの重要性が高められ、分岐状態ST2における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
その一方、リプレイ役入賞を成立させることができなかった場合に何ら遊技媒体の払い出しが実行されることなく分岐状態ST2が終了するのではなく、リプレイ役入賞を成立させることができなかったとしても小役入賞が成立して遊技媒体の払い出しが発生して分岐状態ST2が終了する構成であるため、リプレイ役入賞を成立させることができなかったことに対する不利益感を低減させることが可能となる。特に、リプレイ役入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立してそのゲームのベット必要数以上の遊技媒体が払い出される。これにより、リプレイ役入賞を成立させることができなかったとしても遊技者の所持するメダルを実質的に増加させることが可能となり、利益を付与することが可能となる。
中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた場合であって第2リプレイ役入賞を成立させることができなかった場合、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立して分岐状態ST2の上限払出枚数以上の遊技媒体が払い出される。これにより、第2リプレイ役入賞の取りこぼしが1回でも発生した場合には分岐状態ST2が終了することとなり、分岐状態ST2におけるストップボタン42〜44の操作に対する注目度を高めることが可能となる。
中リール32M又は右リール32Rを第1停止させたものの第2リプレイ役入賞を成立させることができずに第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立した場合には、分岐状態ST2の上限払出枚数と同数の遊技媒体が払い出されて分岐状態ST2が終了する。一方、分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させた場合には第3ベル役入賞が成立する。第3ベル役入賞が成立した場合、分岐状態ST2におけるベット必要数以上の遊技媒体が払い出される。また、第3ベル役入賞が成立した場合における遊技媒体の払出枚数は分岐状態ST2における上限払出枚数未満であり、第3ベル役入賞を2回成立させた場合に分岐状態ST2における上限払出枚数よりも多い数となる。そして、第3ベル役入賞を2回成立させた場合には、第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が1回のみ成立して分岐状態ST2が終了する場合よりも多くの遊技媒体を遊技者は獲得することが可能となる。このように左リール32Lを第1停止させて小役入賞が成立した場合における払出枚数を、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて小役入賞が成立した場合における払出枚数と敢えて異ならせることにより、特別遊技状態ST3への移行が発生するまで分岐状態ST2の終了を遅延させた方が有利であることを理解していない遊技者に対して多くの遊技媒体を付与することが可能となる。
分岐状態ST2が開始された場合にはオープニング期間が発生し、画像表示装置17にて分岐状態ST2の遊技をどのように行うと遊技者にとって有利となるのかの説明が行われる。これにより、分岐状態ST2において実行すべき遊技内容を遊技者に認識させることが可能となる。また、オープニング期間においてはリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止される。これにより、分岐状態ST2における遊技内容の説明を遊技者に確認させ易くなる。
主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には遊技状態が第1通常状態ST5に設定される構成とすることにより、主側RAM74の不正な初期化操作を通じて遊技状態を集中状態ST1に移行させようとする行為を阻止することが可能となる。本スロットマシン10では、集中状態ST1が分岐状態ST2、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6への分岐前の状態であり、集中状態ST1への移行は主側MPU72における役の抽選処理の結果とは無関係に、他の遊技状態の終了契機が成立することで発生する。この場合、各遊技状態への移行は集中状態ST1を基準として発生することとなる。このような構成においては一般的にスロットマシン10の初期状態における遊技状態を集中状態ST1とすることも考えられる。しかしながら、本スロットマシン10では第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の方が集中状態ST1よりも不利であるため、集中状態ST1をスロットマシン10の初期状態の遊技状態とすると、第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6である状況において主側RAM74の全体的な初期化を不正に発生させて、遊技状態を集中状態ST1に移行させようとする行為が想定される。これに対して、主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には遊技状態が第1通常状態ST5に設定される構成とすることにより、集中状態ST1への不正な移行を阻止することが可能となる。
主側RAM74の遊技状態記憶エリア95が初期化されて全ビットが「0」である場合に遊技状態が第1通常状態ST5となる構成とすることにより、主側RAM74の全ビットを「0」クリアするだけで遊技状態を第1通常状態ST5に設定することが可能となる。これにより、主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には遊技状態が第1通常状態ST5に設定されるようにするための処理構成を簡素化することが可能となる。
主側RAM74の全体的な初期化が実行された場合には終了契機記憶エリア96も「0」クリアされることで、例えば第1通常状態ST5の途中で遊技状態を強制的に集中状態ST1とすることを狙って不正に初期化を行った場合には集中状態ST1とならないだけではなく、第1通常状態ST5のそれまでの合計払出枚数も初期化されて「0」となる。これにより、主側RAM74の全体的な初期化を行った場合には不利益を与えることが可能となる。
主側RAM74の全体的な初期化を実行しないようにしながらスロットマシン10の設定値が変更されたとしても、遊技状態記憶エリア95の初期化は実行されない。これにより、スロットマシン10の設定値の変更に際して、遊技状態が強制的に第1通常状態ST5となってしまわないようにすることが可能となる。
また、同様に主側RAM74の全体的な初期化を実行しないようにしながらスロットマシン10の設定値が変更されたとしても、終了契機記憶エリア96の初期化は実行されない。これにより、スロットマシン10の設定値の変更に際して、第1通常状態ST5の合計払出枚数が「0」に初期化されてしまわないようにすることが可能となる。
<第2の実施形態>
本実施形態では遊技状態の内容及び遊技状態の移行態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、上記第1の実施形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
上記第1の実施形態では通常状態ST5,ST6においてベット数の規定数が「3」に設定されており、ベット数が「3」にならないとゲームを開始することができない構成としたが、本実施形態では通常状態ST5,ST6において規定数が「2」及び「3」に設定され、ベット数が「3」の場合だけではなく「2」の場合にもゲームを開始することが可能な構成となっている。そして、詳細は後述するが、通常状態ST5,ST6においてはベット数が「2」の場合と「3」の場合とで主側MPU72における役の抽選処理の実行態様が相違している。このような構成に対応させて、クレジットされた仮想メダルをベットするための操作手段の構成が上記第1の実施形態と相違している。
図40は、本実施形態におけるスロットマシン10の正面図である。本実施形態のスロットマシン10には、第3クレジット投入ボタン49が設けられておらず、仮想メダルのベット設定を行うための操作手段として、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48のみが設けられている。第1クレジット投入ボタン47は、上記第1の実施形態と同様に、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するためのボタンである。第2クレジット投入ボタン48は、規定数が「1」である場合にはベット数が「1」となるように仮想メダルを投入するためのボタンであり、規定数が「2」又は「3」である場合にはベット数が「2」となるように仮想メダルを投入するためのボタンである。
第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48はいずれも、遊技パネル20よりもスロットマシン10前方に膨出させて設けられ前面にスタートレバー41及びストップボタン42〜44などが設けられた操作ベース部101の上面に設けられている。第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48は同一の形状、同一のサイズ及び同一の構成となっており、操作ベース部101の上面において横並びで設けられている。この場合、第1クレジット投入ボタン47はスタートレバー41の左端よりも右方であって左ストップボタン42の右端よりも左方の位置に存在しており、第2クレジット投入ボタン48は第1クレジット投入ボタン47よりも左方に存在している。クレジット投入ボタン47,48は右手で操作される頻度が高いため、右側に第1クレジット投入ボタン47を配置し、左側に第2クレジット投入ボタン48を配置することにより、第1クレジット投入ボタン47よりも第2クレジット投入ボタン48の操作性を高めることが可能となる。但し、これに限定されることはなく、第1クレジット投入ボタン47と第2クレジット投入ボタン48との位置関係が逆であってもよく、第1クレジット投入ボタン47と第2クレジット投入ボタン48とが前後に並設されている構成としてもよく、第1クレジット投入ボタン47及び第2クレジット投入ボタン48とは別に上記第1の実施形態における第3クレジット投入ボタン49が設けられている構成としてもよい。
図41は、本実施形態における入賞態様を説明するための説明図であり、図42は、本実施形態における各遊技状態の移行態様を説明するための説明図である。
図41に示すように、第1ベル役入賞、第2ベル役入賞、第3ベル役入賞、第4ベル役入賞、スイカ役入賞、チェリー役入賞、第1リプレイ役入賞、第2リプレイ役入賞、分岐役入賞、特別役入賞、第1小当たり役入賞及び第2小当たり役入賞については、それら入賞を成立させるための図柄の組合せ及びそれら入賞が成立した場合の付与事象のいずれについても上記第1の実施形態と同様である。一方、上記第1の実施形態では第1通常状態ST5への移行契機となる入賞として第1通常役A入賞と第1通常役B入賞とが設定されており、第2通常状態ST6への移行契機となる入賞として第2通常役A入賞と第2通常役B入賞とが設定されている構成としたが、本実施形態では第1通常状態ST5への移行契機となる入賞として第1通常役入賞の1種類のみが設定されており、第2通常状態ST6への移行契機となる入賞として第2通常役入賞の1種類のみが設定されている。
第1通常役入賞は、メインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄となった場合に成立する。また、第2通常役入賞は、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄となった場合に成立する。この場合に、第1通常役入賞及び第2通常役入賞が成立し得る集中状態ST1では、上記第1の実施形態と同様に、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。これに対して、各リール32L,32M,32Rにおいて第1通常役入賞を成立させるための図柄は当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されており、同様に、各リール32L,32M,32Rにおいて第2通常役入賞を成立させるための図柄は当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1通常役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミグに関係なく第1通常役入賞が成立し、第2通常役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第2通常役入賞が成立する。また、第1通常役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1通常役入賞が成立し、第2通常役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第2通常役入賞が成立する。
上記構成であることにより、集中状態ST1において第1通常役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく第1通常役入賞が成立して第1通常状態ST5に移行することとなる。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作の態様によって第1通常状態ST5への移行を回避させようとしてもそれが不可となる。また、同様に、集中状態ST1において第2通常役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序及び停止操作タイミングに関係なく第2通常役入賞が成立して第2通常状態ST6に移行することとなる。これにより、リール32L,32M,32Rの停止操作の態様によって第2通常状態ST6の移行を回避させようとしてもそれが不可となる。
集中状態ST1において第1通常役に当選した場合及び第2通常役に当選した場合には、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17において通常役に当選している可能性を遊技者に認識させることを可能とする転落可能性演出が実行される。当該転落可能性演出は、第1通常役に当選した場合及び第2通常役に当選した場合のいずれにおいても共通の態様で実行される。これにより、転落可能性演出を確認したとしても第1通常役及び第2通常役のいずれに当選しているのかを遊技者は区別することができない。ちなみに、上記第1の実施形態と同様に、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6においては上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17の演出内容が共通した内容となる。したがって、遊技者は、集中状態ST1から通常状態ST5,ST6に移行したタイミングから、合計払出枚数が第2通常状態ST6に対応する上限払出枚数以上となるまでは、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17の演出内容からはいずれの通常状態ST5,ST6が発生しているのかを区別することができない。
また、転落可能性演出は、集中状態ST1において第1通常役及び第2通常役のいずれにも当選していない状況であっても発生する。例えば、分岐役に当選した場合には転落可能性演出を発生させるか否かの抽選処理が実行され、発生当選した場合にはその分岐役に当選したゲームにて転落可能性演出が発生する。これにより、転落可能性演出が発生したとしても通常状態ST5,ST6への移行が発生しない状況が起こり得るようにすることが可能となり、転落可能性演出が発生した場合であっても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
上記第1の実施形態では有利状態ST4への移行契機となる入賞として有利役A入賞と有利役B入賞とが設定されている構成としたが、本実施形態では図42に示すように遊技状態として有利状態ST4が存在しておらず、それに伴って図41に示すように有利役A入賞及び有利役B入賞が存在していない。その代わりに本実施形態では、集中状態ST1、第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のそれぞれにおいて、図42に示すように非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれかに滞在することとなる。これら非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3は、同一の遊技状態において比較した場合に、入賞可能な小役の種類及び各小役の当選確率が同一であり、さらにRTモードの移行契機役を除いて遊技状態の移行契機役の種類及び各移行契機役の当選確率が同一であるものの、リプレイ役の当選確率が相違している。具体的には、同一の遊技状態において比較した場合において、リプレイ役の当選確率は第2RTモードMD3が最も高く、第1RTモードMD2が次に高く、非RTモードMD1が最も低い。第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3への移行は集中状態ST1において非RTモードMD1である場合にのみ発生し、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれかからの非RTモードMD1への移行は集中状態ST1、第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のいずれにおいても発生する。
第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれかからの非RTモードMD1への移行は、第1RTモードMD2又は第2RTモードMD3が継続している状況において消化されたゲーム数が終了基準のゲーム数(具体的には100ゲーム)となった場合に発生する。
第1RTモードMD2への移行は集中状態ST1の非RTモードMD1において第1RT役入賞が成立することで発生し、第2RTモードMD3への移行は集中状態ST1の非RTモードMD1において第2RT役入賞が成立することで発生する。第1RT役入賞は、図41に示すようにメインラインMLにおいて左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄となった場合に成立する。また、第2RT役入賞は、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄となった場合に成立する。この場合に、第1RT役入賞及び第2RT役入賞が成立し得る集中状態ST1では、上記第1の実施形態と同様に、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。これに対して、各リール32L,32M,32Rにおいて第1RT役入賞を成立させるための図柄は当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されており、同様に、各リール32L,32M,32Rにおいて第2RT役入賞を成立させるための図柄は当該図柄の間に存在する他の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、第1RT役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミグに関係なく第1RT役入賞が成立し、第2RT役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく第2RT役入賞が成立する。但し、詳細は後述するが、第1RT役入賞はリール32L,32M,32Rの停止順序が第1RT役入賞に対応する停止順序となった場合に成立し、第2RT役入賞はリール32L,32M,32Rの停止順序が第2RT役入賞に対応する停止順序となった場合に成立する。なお、分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3の遊技内容は上記第1の実施形態と同様である。
次に、集中状態ST1、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8における役の抽選処理の実行態様について説明する。まず集中状態ST1における役の抽選処理の実行態様について説明する。図43(a)は集中状態ST1であって非RTモードMD1である場合に主側MPU72にて参照される非RT集中用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図43(b)は集中状態ST1であって第1RTモードMD2である場合に主側MPU72にて参照される第1RT集中用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図43(c)は集中状態ST1であって第2RTモードMD3である場合に主側MPU72にて参照される第2RT集中用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、図43(a)〜図43(c)は設定値が「設定1」である場合における集中用抽選テーブルである。
図43(a)〜図43(c)に示すように、集中状態ST1においては各RTモードMD1〜MD3のいずれであってもIV=1〜7のそれぞれには同一の抽選役が設定されている。具体的にはIV=1には第1ベル役が設定されており、IV=2にはスイカ役が設定されており、IV=3にはチェリー役が設定されており、IV=4には第1リプレイ役が設定されており、IV=5には第1通常役が設定されており、IV=6には第2通常役が設定されており、IV=7には分岐役が設定されている。なお、既に説明したとおり本実施形態では有利役は設定されていない。
IV=1〜7のうち、第1リプレイ役が設定されているIV=4を除いては、IVに対応させて設定されているPVの値が各RTモードMD1〜MD3において同一となっている。一方、IV=4については、非RTモードMD1では図43(a)に示すようにPV=9362に設定されており、第1RTモードMD2では図43(b)に示すようにPV=15362に設定されており、第2RTモードMD3では図43(c)に示すようにPV=20362に設定されている。つまり、リプレイ確率は、非RTモードMD1である場合には約1/7.0であり、第1RTモードMD2である場合には約1/4.3であり、第2RTモードMD3である場合には約1/3.2である。
第1RT集中用抽選テーブル及び第2RT集中用抽選テーブルはIV=1〜7のみが設定されているのに対して、非RT集中用抽選テーブルには図43(a)に示すように、IV=1〜7だけではなくIV=8が設定されている。このIV=8には第1RT役及び第2RT役の両方が設定されている。つまり、第1RTモードMD2への移行契機となる第1RT役入賞及び第2RTモードMD3への移行契機となる第2RT役入賞は、非RTモードMD1においてのみ成立し、第1RTモードMD2において第2RT役入賞が成立することはなく、第2RTモードMD3において第1RT役入賞が成立することはない。
IV=8にて当選する確率は約1/6.6となっており、その当選確率はいずれの小役の当選確率よりも高く、さらに非RTモードMD1におけるリプレイ役の当選確率よりも高い。但し、分岐役の当選確率よりも低い。なお、これに限定されることはなく、IV=8にて当選する確率が最も高い構成としてもよく、最も低い構成としてもよい。
IV=8にて第1RT役及び第2RT役の両方が設定されている構成において、当該IV=8で当選した場合、リール32L,32M,32Rの停止順序に応じて入賞可能な役の種類が相違している。図44はIV=8で当選した場合におけるリール32L,32M,32Rの停止順序と入賞可能な役の種類との関係を説明するための説明図である。図44に示すように、左リール32Lが第1停止された場合、第1RT役入賞及び第2RT役入賞のうち第1RT役入賞が成立し、中リール32M又は右リール32Rが第1停止された場合、第1RT役入賞及び第2RT役入賞のうち第2RT役入賞が成立する。これにより、IV=8で当選した場合には第1RT役入賞及び第2役入賞のいずれを成立させるのかを遊技者が選択することが可能となる。そして、既に説明したとおり第1RT役入賞及び第2RT役入賞はいずれも各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく成立する。したがって、IV=8で当選した場合には遊技者が選択した側の入賞が確実に成立することとなる。
IV=8で当選した場合には上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17にて、IV=8で当選となったことを報知するRT当選報知演出が実行される。また、RT当選報知演出においては、画像表示装置17にて左からリール32L,32M,32Rを停止させるとリプレイ確率が現状の非RTモードMD1よりも高いものの第2RTモードMD3よりも低い第1RTモードMD2に移行し、右からリール32L,32M,32Rを停止させるとリプレイ確率が最も高い第2RTモードMD3に移行することが報知される。これにより、遊技者はIV=8にて当選したことを明確に把握することが可能となり、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれに移行させるのかを判断することが可能となる。なお、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のうちいずれに移行させるのかを遊技者が判断可能な構成としたことによる作用効果については後に説明する。
次に、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6における役の抽選処理の実行態様について説明する。図45(a)は通常状態ST5,ST6であって非RTモードMD1である場合に主側MPU72にて参照される非RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図45(b)は通常状態ST5,ST6であって第1RTモードMD2である場合に主側MPU72にて参照される第1RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図45(c)は通常状態ST5,ST6であって第2RTモードMD3である場合に主側MPU72にて参照される第2RT通常用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、図45(a)〜図45(c)はベット数が「3」である場合であって設定値が「設定3」である場合における通常用抽選テーブルである。
図45(a)〜図45(c)に示すように、通常状態ST5,ST6においては各RTモードMD1〜MD3のいずれであってもIV=1〜6が設定されており、IV=1〜6のそれぞれには同一の抽選役が設定されている。具体的にはIV=1には第1ベル役が設定されており、IV=2には第4ベル役が設定されており、IV=3には第1リプレイ役が設定されており、IV=4には第1小当たり役が設定されており、IV=5には第2小当たり役が設定されており、IV=6には特別役が設定されている。
IV=1〜6のうち、第1リプレイ役が設定されているIV=3を除いては、IVに対応させて設定されているPVの値が各RTモードMD1〜MD3において同一となっている。一方、IV=3については、非RTモードMD1では図45(a)に示すようにPV=9362に設定されており、第1RTモードMD2では図45(b)に示すようにPV=15362に設定されており、第2RTモードMD3では図45(c)に示すようにPV=20362に設定されている。つまり、リプレイ確率は、非RTモードMD1である場合には約1/7.0であり、第1RTモードMD2である場合には約1/4.3であり、第2RTモードMD3である場合には約1/3.2である。これらは、集中状態ST1における非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3の各リプレイ確率と同一である。つまり、非RTモードMD1におけるリプレイ確率は集中状態ST1と通常状態ST5,ST6とで同一となっており、第1RTモードMD2におけるリプレイ確率は集中状態ST1と通常状態ST5,ST6とで同一となっており、第2RTモードMD3におけるリプレイ確率は集中状態ST1と通常状態ST5,ST6とで同一となっている。但し、これに限定されることはなく、集中状態ST1と通常状態ST5,ST6とで各RTモードMD1〜MD3のリプレイ確率が相違していてもよく、その相違が遊技者にとって把握可能な程度であってもよく、実際には相違するものの遊技者にとっては同一であると認識されるようにリプレイ確率が略同一である構成としてもよい。
非RT通常用抽選テーブル、第1RT通常用抽選テーブル及び第2RT通常用抽選テーブルのいずれにも、第1RT役及び第2RT役は設定されていない。また、集中状態ST1から通常状態ST5,ST6に移行する場合にその時点におけるRTモードMD1〜MD3がそのまま引き継がれる。また、通常状態ST5,ST6において遊技媒体の合計払出枚数が対応する上限払出枚数以上となることで集中状態ST1に移行する場合、通常状態ST5,ST6におけるRTモードMD1〜MD3が集中状態ST1においてそのまま引き継がれる。
非RT通常用抽選テーブル、第1RT通常用抽選テーブル及び第2RT通常用抽選テーブルのいずれにも、IV=6には特別役が設定されている。IV=6にて当選となる確率は約1/22となっており、その当選確率はいずれの小役の当選確率よりも低く、いずれのRTモードMD1〜MD3であってもリプレイ役の当選確率よりも低い。また、IV=6にて当選となる確率は、第1小当たり役の当選確率よりも低く、第2小当たり役の当選確率よりも高い。但し、これに限定されることはなく、IV=6にて当選となる確率が、第1小当たり役の当選確率よりも高く設定されている構成としてもよく、第2小当たり役の当選確率よりも低く設定されている構成としてもよい。
IV=6が設定されていることにより、本実施形態においては図42に示すように第1通常状態ST5から特別遊技状態ST3への移行が発生し得るとともに、第2通常状態ST6から特別遊技状態ST3への移行が発生し得る。そして、特別遊技状態ST3への移行が発生した場合には、その特別遊技状態ST3の終了後に移行元の通常状態ST5,ST6に復帰するのではなく集中状態ST1に移行する。つまり、本実施形態では通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行するパターンとして、通常状態ST5,ST6に対応させて設定されている上限払出枚数以上の遊技媒体が払い出された場合というパターンだけではなく、特別遊技状態ST3に移行した場合というパターンが設定されている。これにより、通常状態ST5,ST6において遊技者は遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることに注目するだけではなく、特別遊技状態ST3への移行が発生することも期待することとなり、通常状態ST5,ST6における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、特別遊技状態ST3は上記第1の実施形態と同様に、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値が1ゲーム当たりのベット必要数よりも多いため、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に単に復帰するだけではなく、遊技者が所持する遊技媒体が増加することとなる特別遊技状態ST3を経由して集中状態ST1に移行することとなるため、当該事象が発生した場合における遊技者の有利度を高めることが可能となる。
また、特別遊技状態ST3は集中状態ST1から分岐状態ST2を経由して移行し得る状態である。これにより、集中状態ST1における有利度を高めるために存在している特別遊技状態ST3を、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行する場合に経由する遊技状態として兼用することが可能となる。よって、遊技状態の種類をある程度抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、通常状態ST5,ST6から特別遊技状態ST3を経由して集中状態ST1に移行した場合、通常状態ST5,ST6におけるRTモードMD1〜MD3が集中状態ST1においても引き継がれる。但し、これに限定されることはなく、通常状態ST5,ST6から特別遊技状態ST3を経由して集中状態ST1に移行した場合には、通常状態ST5,ST6におけるRTモードMD1〜MD3とは無関係に非RTモードMD1となる構成としてもよく、第1RTモードMD2となる構成としてもよく、第2RTモードMD3となる構成としてもよい。
特別役入賞を成立させるための図柄の組合せは、図41に示すように、メインラインML上における各リール32L,32M,32Rの停止図柄が「白7」図柄である組合せである。各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄は1個又は2個しか付されていないため、いずれのリール32L,32M,32RにおいてもメインラインML上に「白7」図柄を停止させるためには停止可能な操作タイミングで対応するストップボタン42〜44を操作する必要がある。したがって、特別役に当選となったとしても、特別役入賞が成立しない可能性がある。但し、特別役は小役及びリプレイ役と異なり、当選となったゲームで特別役入賞を成立させなかったとしても当選状態が維持される役であり、特別役入賞が成立することで当選状態が解除される役である。特別役に当選したゲームにおいて特別役入賞を成立させることができなかった場合、その次ゲーム以降であって特別役入賞が成立するまでは、役の抽選処理にて使用される抽選テーブルが現状のRTモードMD1〜MD3に対応する集中用抽選テーブルとなり、さらにIV=1〜4のみが抽選対象となる。
次に、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8における役の抽選処理の実行態様について説明する。図46(a)は第1小当たり状態ST7であって非RTモードMD1である場合に主側MPU72にて参照される非RT時の第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図46(b)は第1小当たり状態ST7であって第1RTモードMD2である場合に主側MPU72にて参照される第1RT時の第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図46(c)は第1小当たり状態ST7であって第2RTモードMD3である場合に主側MPU72にて参照される第2RT時の第1小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。また、図47(a)は第2小当たり状態ST8であって非RTモードMD1である場合に主側MPU72にて参照される非RT時の第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図47(b)は第2小当たり状態ST8であって第1RTモードMD2である場合に主側MPU72にて参照される第1RT時の第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図であり、図47(c)は第2小当たり状態ST8であって第2RTモードMD3である場合に主側MPU72にて参照される第2RT時の第2小当たり用抽選テーブルを説明するための説明図である。なお、小当たり状態ST7,ST8においては上記第1の実施形態と同様に全ての設定値において共通の小当たり用抽選テーブルが使用される。また、上記第1の実施形態では小当たり状態ST7,ST8におけるベット数の規定数が「1」に設定されていたが、本実施形態では通常状態ST5,ST6の規定数の最大値と同一の「3」に設定されている。
図46(a)〜図46(c)に示すように、第1小当たり状態ST7においては各RTモードMD1〜MD3のいずれであってもIV=1〜2が設定されており、IV=1〜2のそれぞれには同一の抽選役が設定されている。具体的にはIV=1には第4ベル役が設定されており、IV=2には第1リプレイ役が設定されている。IV=1〜2のうち、第1リプレイ役が設定されているIV=2を除いては、IVに対応させて設定されているPVの値が各RTモードMD1〜MD3において同一となっている。一方、IV=2については、非RTモードMD1では図46(a)に示すようにPV=9362に設定されており、第1RTモードMD2では図46(b)に示すようにPV=15362に設定されており、第2RTモードMD3では図46(c)に示すようにPV=20362に設定されている。つまり、リプレイ確率は、非RTモードMD1である場合には約1/7.0であり、第1RTモードMD2である場合には約1/4.3であり、第2RTモードMD3である場合には約1/3.2である。
図47(a)〜図47(c)に示すように、第2小当たり状態ST8においては各RTモードMD1〜MD3のいずれであってもIV=1〜2が設定されており、IV=1〜2のそれぞれには同一の抽選役が設定されている。具体的にはIV=1には第1ベル役が設定されており、IV=2には第1リプレイ役が設定されている。IV=1〜2のうち、第1リプレイ役が設定されているIV=2を除いては、IVに対応させて設定されているPVの値が各RTモードMD1〜MD3において同一となっている。一方、IV=2については、非RTモードMD1では図47(a)に示すようにPV=9362に設定されており、第1RTモードMD2では図47(b)に示すようにPV=15362に設定されており、第2RTモードMD3では図47(c)に示すようにPV=20362に設定されている。つまり、リプレイ確率は、非RTモードMD1である場合には約1/7.0であり、第1RTモードMD2である場合には約1/4.3であり、第2RTモードMD3である場合には約1/3.2である。
第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8における非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3の各リプレイ確率は、集中状態ST1及び通常状態ST5,ST6における非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3の各リプレイ確率と同一となっている。つまり、非RTモードMD1におけるリプレイ確率は集中状態ST1、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8の全てにおいて同一となっており、第1RTモードMD2におけるリプレイ確率は集中状態ST1、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8の全てにおいて同一となっており、第2RTモードMD3におけるリプレイ確率は集中状態ST1、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8の全てにおいて同一となっている。但し、これに限定されることはなく、各遊技状態ST1,ST5〜ST8で各RTモードMD1〜MD3のリプレイ確率が相違していてもよく、その相違が遊技者にとって把握可能な程度であってもよく、実際には相違するものの遊技者にとっては同一であると認識されるようにリプレイ確率が略同一である構成としてもよい。
非RT時の第1,第2小当たり用抽選テーブル、第1RT時の第1,第2小当たり用抽選テーブル及び第2RT時の第1,第2小当たり用抽選テーブルのいずれにも、第1RT役及び第2RT役は設定されていない。また、通常状態ST5,ST6から小当たり状態ST7,ST8に移行する場合にその時点におけるRTモードMD1〜MD3がそのまま引き継がれる。また、小当たり状態ST7,ST8から通常状態ST5,ST6に復帰する場合又は集中状態ST1に移行する場合、小当たり状態ST7,ST8におけるRTモードMD1〜MD3が移行先の遊技状態ST1,ST5,ST6においてそのまま引き継がれる。
ここで、遊技状態が移行する場合におけるRTモードMD1〜MD3の設定状況について、図48のタイムチャートを参照しながら説明する。図48(a)は集中状態ST1の実行期間を示し、図48(b)は通常状態ST5,ST6の実行期間を示し、図48(c)は小当たり状態ST7,ST8の実行期間を示し、図48(d)は非RTモードMD1の実行期間を示し、図48(e)は第1RTモードMD2の実行期間を示し、図48(f)は第2RTモードMD3の実行期間を示す。
まず第1RTモードMD2に移行する場合について説明する。
集中状態ST1であって非RTモードMD1である状況において第1RT役及び第2RT役に当選する。この場合、画像表示装置17などにおいてRT当選報知演出が実行される。今回は、遊技者は第1RTモードMD2に移行させることを選択し、第1停止が左リール32Lとなるようにリール32L,32M,32Rを停止操作したため、t1のタイミングで図48(d)及び図48(e)に示すように非RTモードMD1から第1RTモードMD2に移行する。
その後、第1RTモードMD2に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt2のタイミングで、図48(a)及び図48(b)に示すように遊技状態が集中状態ST1から通常状態ST5,ST6に移行する。この場合、図48(e)に示すように第1RTモードMD2がそのまま引き継がれる。
その後、第1RTモードMD2に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt3のタイミングで、図48(c)に示すように小当たり状態ST7,ST8に移行する。この場合、図48(e)に示すように第1RTモードMD2がそのまま引き継がれる。
その後、第1RTモードMD2に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt4のタイミングで、図48(c)に示すように小当たり状態ST7,ST8が終了する。この場合、図48(e)に示すように第1RTモードMD2がそのまま引き継がれる。
その後、通常状態ST5,ST6であるt5のタイミングで、第1RTモードMD2に移行してから終了基準のゲーム数が消化される。これにより、図48(d)及び図48(e)に示すように、第1RTモードMD2から非RTモードMD1に復帰する。
次に、第2RTモードMD3に移行する場合について説明する。
集中状態ST1であって非RTモードMD1である状況において第1RT役及び第2RT役に当選する。この場合、画像表示装置17などにおいてRT当選報知演出が実行される。今回は、遊技者は第2RTモードMD3に移行させることを選択し、第1停止が中リール32M又は右リール32Rとなるようにリール32L,32M,32Rを停止操作したため、t6のタイミングで図48(d)及び図48(f)に示すように非RTモードMD1から第2RTモードMD3に移行する。
その後、第2RTモードMD3に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt7のタイミングで、図48(a)及び図48(b)に示すように遊技状態が集中状態ST1から通常状態ST5,ST6に移行する。この場合、図48(f)に示すように第2RTモードMD3がそのまま引き継がれる。
その後、第2RTモードMD3に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt8のタイミングで、図48(c)に示すように小当たり状態ST7,ST8に移行する。この場合、図48(f)に示すように第2RTモードMD3がそのまま引き継がれる。
その後、第2RTモードMD3に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt9のタイミングで、図48(c)に示すように小当たり状態ST7,ST8が終了する。この場合、図48(f)に示すように第2RTモードMD3がそのまま引き継がれる。
その後、第2RTモードMD3に移行してから終了基準のゲーム数が消化される前のタイミングであるt10のタイミングで、図48(a)及び図48(b)に示すように遊技状態が通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行する。この場合、図48(f)に示すように第2RTモードMD3がそのまま引き継がれる。
その後、集中状態ST1であるt11のタイミングで、第2RTモードMD3に移行してから終了基準のゲーム数が消化される。これにより、図48(d)及び図48(f)に示すように、第2RTモードMD3から非RTモードMD1に復帰する。
以上のとおり、リプレイ役の当選確率が相違するようにRTモードMD1〜MD3が複数種類設定されていることにより、遊技状態の態様を多様化させることが可能となる。この場合に、集中状態ST1は通常役入賞の成立により通常状態ST5,ST6への移行が発生する遊技状態であるとともに、当該通常役入賞の成立が発生するまでに分岐状態ST2への移行がより多く発生することで多くの利益を得ることが可能となる遊技状態であるため、分岐役に当選しないゲームにおいてリプレイ役が当選することは遊技者にとってメリットとなる。また、通常状態ST5,ST6は遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合に終了して集中状態ST1に復帰する遊技状態であるとともに、いずれのRTモードMD1〜MD3であっても遊技媒体の払出に対応する小役の当選確率は一定であるため、小役に当選しないゲームにおいてリプレイ役が当選することは遊技者にとってメリットとなる。その一方、小当たり状態ST7,ST8は入賞の成立回数が終了基準回数となることで移行元の通常状態ST5,ST6に復帰するとともに小当たり状態ST7,ST8における遊技媒体の払出枚数が移行元の通常状態ST5,ST6における合計払出枚数に加算される遊技状態であり、さらには通常状態ST5,ST6よりも遊技媒体の払出に対応する小役の当選確率が高くなる状態である。そうすると、小当たり状態ST7,ST8においては小役に当選しないゲームにてリプレイ役が当選することは遊技者にとってデメリットとなる。特に、第2小当たり状態ST8においては15枚の払い出しに対応する第1ベル役に高い確率で当選することとなるため、第1ベル役に当選しないゲームにて第1リプレイ役入賞が成立して第1ベル役入賞が成立することなく入賞の成立回数が終了基準回数となってしまうと、遊技者にとって大きなデメリットとなる。つまり、集中状態ST1及び通常状態ST5,ST6においてはリプレイ役の当選確率が高い方が遊技者にとって好ましく、小当たり状態ST7,ST8においてはリプレイ役の当選確率が低い方が遊技者にとって好ましい。
このような事情において、集中状態ST1におけるRTモードMD1〜MD3が通常状態ST5,ST6においても引き継がれ、通常状態ST5,ST6におけるRTモードMD1〜MD3が小当たり状態ST7,ST8においても引き継がれる。そうすると、例えば集中状態ST1及び通常状態ST5,ST6においてはリプレイ役の当選確率が高い方が好ましいと考えていても、その後の小当たり状態ST7,ST8のことを想定するとリプレイ役の当選確率は高くない方が好ましいと考えることとなる。つまり、いずれの遊技状態におけるメリットを重視するかによって、RTモードMD1〜MD3に対する遊技者の考え方が変化することとなり、集中状態ST1、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8における遊技を多様化させることが可能となる。
非RTモードMD1から第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3への移行は、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8においては発生することはなく、集中状態ST1においてのみ発生する。そして、集中状態ST1におけるRTモードMD1〜MD3が通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8において引き継がれる。これにより、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3への移行機会が集中状態ST1に制限されることとなるため、集中状態ST1における遊技の注目度を高めることが可能となる。
集中状態ST1において第1RT役及び第2RT役に当選した場合には、遊技者自身の選択によって第1RT役入賞及び第2RT役入賞のいずれかを成立させることが可能となる。この場合、集中状態ST1及び通常状態ST5,ST6におけるリプレイ役の当選確率を最も高くしておいた方が有利であると考える遊技者は第2RT役入賞を成立させることとなり、小当たり状態ST7,ST8における不利益を考える遊技者は第2RT役入賞よりもリプレイ役の当選確率が低くなる第1RT役入賞を成立させることとなる。これにより、RTモードMD1〜MD3に対する遊技者の考え方に従って第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれかを遊技者に選択させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8においても第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3から非RTモードMD1への移行が発生し得る。これにより、通常状態ST5,ST6においては、遊技者は小当たり状態ST7,ST8が発生する前に非RTモードMD1となることを期待しながら遊技を行うこととなり、小当たり状態ST7,ST8においては早期に非RTモードMD1となることを期待しながら遊技を行うこととなる。よって、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8における遊技の注目度を高めることが可能となる。
次に、ベット数と抽選態様との関係について説明する。
本実施形態では、通常状態ST5,ST6においては規定数が「2」及び「3」の2種類が設定され、ベット数が「2」である状況でゲームを行うことが可能であるとともに、ベット数が「3」である状況でゲームを行うことが可能である。そして、ベット数が「2」である場合と「3」である場合とで、役の抽選処理の実行態様が相違している。具体的には、通常用抽選テーブルがベット数が「2」である場合と「3」である場合とで相違している。
図45(a)〜図45(c)はベット数が「3」である場合に参照される通常用抽選テーブルであり、図49(a)〜図49(c)はベット数が「2」である場合に参照される通常用抽選テーブルである。なお、図45(a)及び図49(a)は非RTモードMD1において参照される通常用抽選テーブルであり、図45(b)及び図49(b)は第1RTモードMD2において参照される通常用抽選テーブルであり、図45(c)及び図49(c)は第2RTモードMD3において参照される通常用抽選テーブルである。
同一のRTモードMD1〜MD3においてベット数が「3」である場合の通常用抽選テーブルとベット数が「2」である場合の通常用抽選テーブルとを比較すると、IV=1〜2の遊技媒体の払出に対応する小役の当選確率はベット数が「2」である場合の方が高く、IV=3のリプレイ役の当選確率はベット数が「2」である場合と「3」である場合とで同一であり、IV=4〜5の小当たり役の当選確率もベット数が「2」である場合と「3」である場合とで同一であり、IV=6の特別役の当選確率はベット数が「3」である場合の方が高い。つまり、遊技媒体の払出に対応する小役入賞の確率はベット数が「2」である場合の方が高く、通常状態ST5,ST6の終了条件となる特別役入賞の発生確率はベット数が「3」である場合の方が高い。
既に説明したとおり、通常状態ST5,ST6は合計払出枚数が対応する上限払出枚数以上となった場合に終了して集中状態ST1に移行するとともに、特別役入賞が成立した場合にも終了して特別遊技状態ST3を経由して集中状態ST1に移行する。この場合に、遊技媒体の払出に対応する小役入賞の発生確率はベット数が「2」である場合の方が高く、特別役入賞の発生確率はベット数が「3」である場合の方が高い構成とすることにより、合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで集中状態ST1に移行するパターンを重視する遊技者は通常状態ST5,ST6においてベット数を「2」として遊技を行うこととなり、特別役入賞が成立することで集中状態ST1に移行するパターンを重視する遊技者は通常状態ST5,ST6においてベット数を「3」として遊技を行うこととなる。よって、遊技者が重視する移行パターンに応じた態様で遊技を行うことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、遊技者が重視する移行パターンに応じた態様による遊技内容の選択を、ベット数の選択という簡易な選択によって行うことが可能であるため、当該遊技内容の選択に伴って操作性が煩雑なものとなってしまうことを阻止することが可能となる。
また、ベット数の設定はゲームを開始させる上で必須の操作であるため、そのような必須の操作において上記遊技内容の選択を行うことを可能とすることで、遊技内容の選択に際して必須の操作とは別の操作を要する構成に比べて操作性を向上させることが可能となる。
既に説明したとおりスロットマシン10の前面部には、通常状態ST5,ST6において、クレジットされた仮想メダルからベット数を「3」に設定することが可能な第1クレジット投入ボタン47と、クレジットされた仮想メダルからベット数を「2」に設定することが可能な第2クレジット投入ボタン48とが個別に設けられているため、いずれのベット数を設定する場合であってもその操作性を向上させることが可能となる。
また、第1クレジット投入ボタン47と第2クレジット投入ボタン48とは同一のサイズであって同一の形状に形成されているため、いずれのクレジット投入ボタン47,48を操作する場合であっても同様の操作を行えばよく、この点からもいずれのベット数を設定する場合であってもその操作性を向上させることが可能となる。
図50(a)は、ベット数が「3」である場合において通常状態ST5,ST6の各設定値における1ゲーム当たりの払出枚数の期待値と特別役の当選確率とを説明するための説明図であり、図50(b)は、ベット数が「2」である場合において通常状態ST5,ST6の各設定値における1ゲーム当たりの払出枚数の期待値と特別役の当選確率とを説明するための説明図である。
図50(a)及び図50(b)に示すように、遊技媒体の払出に対応する小役入賞の発生確率はベット数が「2」である場合の方が高く、特別役の当選確率はベット数が「3」である場合の方が高い状態は、「設定1」〜「設定6」のいずれの設定値であっても維持されている。したがって、上記のような優れた効果をいずれの設定値であっても生じさせることが可能となる。
ここで、ベット数が「3」である場合には、図50(a)に示すように、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値は「設定1」から「設定6」に向かって徐々に大きくなるとともに、特別役の当選確率も「設定1」から「設定6」に向かって徐々に高くなる。これに対して、ベット数が「2」である場合には、図50(b)に示すように、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値及び特別役の当選確率の両方が「設定1」から「設定6」のいずれであっても同一となっている。ベット数が「2」である場合に入賞態様に設定値間で差異が存在する場合、例えばベット数を「2」とした状態で繰り返しゲームを行い、投入する遊技媒体数を抑えながら小役入賞の発生頻度に基づき設定値を予測し、高設定であることを特定した場合にはベット数を「3」としてゲームを行い特別役入賞の成立を狙うという行為が想定される。そうすると、単位ゲーム数当たりにおける遊技媒体の純増枚数の期待値が、スロットマシン10の設計者の意図に反して高くなってしまうことが懸念される。これに対して、ベット数が「2」である場合には上記のとおり、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値及び特別役の当選確率の両方が「設定1」から「設定6」のいずれであっても同一であることにより、上記のような対策を遊技者が行おうとしてもそれが不可となる。
次に、本実施形態における通常処理について、図51のフローチャートを参照しながら説明する。
まず次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い(ステップS1301)、その後に開始待ち処理を実行する(ステップS1302)。開始待ち処理では、上記第1の実施形態における通常処理(図24)のステップS302にて実行される処理と同様の処理を実行する。但し、ベット数の設定を行うための処理内容が上記第1の実施形態と相違している。図52は、ベット数の設定処理を示すフローチャートである。なお、ベット数の設定処理は前回のゲームにおいてリプレイ役入賞が成立していない場合に実行される。リプレイ役入賞が成立している場合には前回のゲームにおけるベット数がそのまま今回のゲームのベット数として設定される。
ベット数の設定処理では、投入メダル検出センサ45aにてメダルの投入を検知した場合(ステップS1401:YES)、主側RAM74に設けられたベットカウンタの値が現状設定されている規定数の最大値以上であるか否かを判定する(ステップS1402)。ベットカウンタは、ベット数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。また、規定数の最大値の特定に際しては、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することで現状の遊技状態を把握する。そして、現状の遊技状態が集中状態ST1、第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8であれば規定数の最大値として「3」を特定し、それ以外の遊技状態であれば規定数の最大値として「1」を特定する。
ベットカウンタの値が規定数の最大値未満である場合(ステップS1402:NO)、ベットカウンタの値を今回のメダルの投入に合わせて1加算する(ステップS1403)。ベットカウンタの値が規定数の最大値以上である場合(ステップS1402:YES)、ベットカウンタの値が今回のゲームにおいて既に最大値となっているため、クレジットされている仮想メダルの枚数を計測するために主側RAM74に設けられた仮想メダルカウンタの値を1加算する(ステップS1404)。
ベット数の設定処理では、第1クレジット投入ボタン47が操作されている場合(ステップS1405:YES)、ベットカウンタの設定処理を実行する(ステップS1406)。当該ベットカウンタの設定処理では、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することで現状の遊技状態を把握する。そして、現状の遊技状態が集中状態ST1、第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7又は第2小当たり状態ST8であれば規定数の最大値として「3」を特定し、それ以外の遊技状態であれば規定数の最大値として「1」を特定する。その後、ベットカウンタの値と仮想メダルカウンタの値との和が規定数の最大値以上である場合には、ベットカウンタの値を規定数の最大値に設定する。一方、規定数の最大値未満である場合には、遊技状態が第1通常状態ST5又は第2通常状態ST6であればベットカウンタの値と仮想メダルカウンタの値との和が「2」である場合にはベットカウンタの値に「2」をセットし、当該和が2未満である場合にはベット設定を行わない。また、遊技状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6以外である場合にはベット設定を行わない。なお、仮想メダルカウンタからベット設定が行われた場合には、そのベット設定が行われた分の値を仮想メダルカウンタの値から減算する。また、ベットカウンタに既にベット設定すべき値がセットされている場合にはその状態を維持する。
ベット数の設定処理では、規定数が「3」のみである場合、すなわち主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することで特定した現状の遊技状態が集中状態ST1、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のいずれかである場合(ステップS1407:YES)、ステップS1408以降の処理を実行しない。一方、規定数が「3」のみではない場合、すなわち主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することで特定した遊技状態が分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかである場合(ステップS1407:NO)、ステップS1408以降の処理を実行する。
ステップS1408以降の処理では、第2クレジット投入ボタン48が操作されている場合であって(ステップS1408:YES)、規定数が「1」である場合(ステップS1409:YES)、又は規定数が「1」ではない場合であってベットカウンタの値が「3」ではない場合(ステップS1409及びステップS1410:NO)、ベットカウンタの設定処理を実行する(ステップS1411)。当該ベットカウンタの設定処理では、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することで現状の遊技状態を把握する。そして、現状の遊技状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかであれば設定可能なベット数として「2」を特定し、現状の遊技状態が分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3のいずれかであれば設定可能なベット数として「1」を特定する。その後、ベットカウンタの値と仮想メダルカウンタの値との和が設定可能なベット数以上である場合にはベットカウンタの値を設定可能なベット数に設定し、設定可能なベット数未満である場合にはベット設定を行わない。なお、仮想メダルカウンタからベット設定が行われた場合には、そのベット設定が行われた分の値を仮想メダルカウンタの値から減算する。また、ベットカウンタに既にベット設定すべき値がセットされている場合にはその状態を維持する。
第2クレジット投入ボタン48が操作されている場合であって(ステップS1408:YES)、規定数が「1」ではなく(ステップS1409:NO)、さらにベットカウンタの値が「3」である場合(ステップS1410:YES)、ベットカウンタの値を「2」に設定する(ステップS1412)。その後、仮想メダルカウンタの値が最大値未満であれば(ステップS1413:YES)、仮想メダルカウンタの値を1加算し、仮想メダルカウンタの値が最大値以上であれば(ステップs1413:NO)、ホッパ装置53を駆動制御することにより1枚のメダルをメダル受け皿59に排出する(ステップS1415)。
以上のようにベット数の設定処理が実行されることにより、ベット数として「2」又は「3」を設定することが可能な通常状態ST5,ST6においては、第1クレジット投入ボタン47を操作することでベット数として「3」を一度に設定することが可能であるとともに、第2クレジット投入ボタン48を操作することでベット数として「2」を一度に設定することが可能となる。これにより、通常状態ST5,ST6においてベット数として「2」及び「3」のいずれを設定する場合であっても、一の操作手段の1回の操作によってそのベット数を設定することが可能となる。よって、ベット数を選択的に設定する場合における操作性を向上させることが可能となる。
また、通常状態ST5,ST6である場合においてベットカウンタの値が「3」である状況において第2クレジット投入ボタン48が操作された場合には、そのベットカウンタの値を「3」とするために設定された遊技媒体の種類に関係なく、ベットカウンタの値が「2」に設定され、1枚の遊技媒体が遊技者に返却される。これにより、通常状態ST5,ST6においてベット数を「3」に設定した後であっても、ベット数を「2」に簡単に変更することが可能となる。
通常処理(図51)の説明に戻り、開始待ち処理を実行した後は、遊技媒体のベット数が規定数に達しているか否かを判定する(ステップS1303)。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することに基づき、現状の遊技状態が集中状態ST1、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のいずれかであることを特定した場合には規定数として「3」を設定し、現状の遊技状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかであることを特定した場合には規定数として「2」及び「3」を設定し、現状の遊技状態が分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3のいずれかであることを特定した場合には規定数として「1」を設定する。規定数として「3」が設定されている場合、4枚以上の遊技媒体をベットすることが不可となり、規定数として「1」が設定されている場合、2枚以上の遊技媒体をベットすることが不可となる。ベット数が規定数に達していない場合には開始待ち処理(ステップS1302)に戻る。ベット数が規定数に達している場合にはスタートレバー41が操作されたか否かを判定する(ステップS1304)。
スタートレバー41が操作されていない場合には、開始待ち処理(ステップS1302)に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、メインラインMLを有効化させた後に、セレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する(ステップS1305)。このベット受付が禁止された状態は、ステップS1313にて否定判定をすることで解除される。その後、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行する(ステップS1306)。
抽選処理では、上記第1の実施形態における抽選処理(図25)と同様の処理を実行する。ここで、抽選処理にて実行されるテーブル選択処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。
テーブル選択処理では、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することに基づき、現状の遊技状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかであることを特定した場合(ステップS1501:YES)、今回のゲームのベット数が「3」であるか否かを判定する(ステップS1502)。ベット数が「3」である場合、主側RAM74の設定値記憶エリア93に記憶されている設定値及び現状のRTモードMD1〜MD3の組合せに対応する通常用抽選テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS1503)。ベット数が「3」ではない場合、すなわちベット数が「2」である場合、現状のRTモードMD1〜MD3に対応する通常用抽選テーブルを主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS1504)。これにより、通常状態ST5,ST6である場合、ベット数が「3」であれば現状のRTモードMD1〜MD3に対応するだけではなく設定値にも対応する通常用抽選テーブルが読み出され、ベット数が「2」である場合には現状のRTモードMD1〜MD3に対応するものの設定値に依存しない通常用抽選テーブルが読み出される。
現状の遊技状態が第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれでもない場合(ステップS1501:NO)、その他の読み出し処理を実行する(ステップS1505)。その他の読み出し処理では、遊技状態が分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3のいずれかであれば設定値に依存しない抽選テーブルを読み出し、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8であれば現状のRTモードMD1〜MD3に対応するものの設定値に依存しない抽選テーブルを読み出し、集中状態ST1であれば現状のRTモードMD1〜MD3に対応するだけではなく設定値にも対応する抽選テーブルを読み出す。
図54は、抽選処理にて今回のゲームにおける抽選結果が導出された後に実行される停止情報設定処理を示すフローチャートである。なお、本実施形態においてはリール制御処理においては停止情報を設定するための処理が実行されない。
停止情報設定処理では、今回の抽選処理にて集中状態ST1におけるIV=8で当選となっている場合(ステップS1601:YES)、左第1停止用テーブル群、及び中・右第1停止用テーブル群を主側ROM73から主側RAM74に読み出す(ステップS1602)。
図55は、ステップS1602にて読み出される左第1停止用テーブル群を説明するための説明図であり、図55(a)は左第1停止用テーブル群に含まれる左リール用テーブルを示し、図55(b)は左第1停止用テーブル群に含まれる中リール用テーブルを示し、図55(c)は左第1停止用テーブル群に含まれる右リール用テーブルを示す。
左第1停止用テーブル群は左リール32Lが第1停止された場合において、左リール32Lを停止制御するために利用される左リール用テーブルと、中リール32Mを停止制御するために利用される中リール用テーブルと、右リール32Rを停止制御するために利用される右リール用テーブルとが含まれている。そして、当該左第1停止用テーブル群に含まれる各テーブルが利用されることにより、各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく、第1RT役入賞が成立することとなる。この場合に、集中状態ST1においては各リール32L,32M,32Rの最大スベリ数が4図柄分であるため、左リール用テーブル、中リール用テーブル及び右リール用テーブルにおいて設定されているスベリ数は図55(a)〜図55(c)に示すように「0」〜「4」のいずれかとなっている。
図56は、ステップS1602にて読み出される中・右第1停止用テーブル群を説明するための説明図であり、図56(a)は中・右第1停止用テーブル群に含まれる左リール用テーブルを示し、図56(b)は中・右第1停止用テーブル群に含まれる中リール用テーブルを示し、図56(c)は中・右第1停止用テーブル群に含まれる右リール用テーブルを示す。
中・右第1停止用テーブル群は中リール32M又は右リール32Rが第1停止された場合において、左リール32Lを停止制御するために利用される左リール用テーブルと、中リール32Mを停止制御するために利用される中リール用テーブルと、右リール32Rを停止制御するために利用される右リール用テーブルとが含まれている。そして、当該中・右第1停止用テーブル群に含まれる各テーブルが利用されることにより、各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングに関係なく、第2RT役入賞が成立することとなる。この場合に、集中状態ST1においては各リール32L,32M,32Rの最大スベリ数が4図柄分であるため、左リール用テーブル、中リール用テーブル及び右リール用テーブルにおいて設定されているスベリ数は図56(a)〜図56(c)に示すように「0」〜「4」のいずれかとなっている。
上記のように左第1停止用テーブル群と中・右第1停止用テーブル群とが読み出されることにより、集中状態ST1においてIV=8で当選した場合には第1停止として左リール32Lを停止させるように各リール32L,32M,32Rを停止させることで第1RT役入賞が確実に成立し、第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるように各リール32L,32M,32Rを停止させることで第2RT役入賞が確実に成立する。
今回の抽選処理にて集中状態ST1のIV=8で当選となっている場合、ステップS1602の処理を実行した後に、ステップS1603にて、主側RAM74に設けられた遅延カウンタに遅延期間(例えば10sec)に対応する値をセットする。遅延カウンタにセットされた値は、タイマ割込み処理(図23)におけるステップS207のタイマ減算処理にて定期的に減算される。遅延カウンタの値が1以上である場合、通常処理(図51)のステップS1307にて肯定判定をすることでステップS1308以降の処理に進むことなく待機する。これにより、集中状態ST1のIV=8にて当選となったゲームにおいては遅延期間に亘ってリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止される。具体的には、今回のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの新たな回転の開始が阻止される。但し、これに限定されることはなくリール32L,32M,32Rの新たな開始は阻止されないものの、遅延期間に亘ってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化されない構成としてもよい。
当該遅延期間を利用して、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17においてIV=8で当選となったことを報知するためのRT当選報知演出が実行される。具体的には、集中状態ST1においてIV=8で当選となったことを示す抽選結果コマンドを受信したサブ側MPU82はRT当選報知演出を実行するためのデータテーブルを読み出し、その読み出したデータテーブルに基づき演出の実行制御を行うことで、RT当選報知演出を実行させる。RT当選報知演出においては、既に説明したとおり、画像表示装置17にて左からリール32L,32M,32Rを停止させるとリプレイ確率が現状の非RTモードMD1よりも高いものの第2RTモードMD3よりも低い第1RTモードMD2に移行し、右からリール32L,32M,32Rを停止させるとリプレイ確率が最も高い第2RTモードMD3に移行することが報知される。これにより、遊技者はIV=8にて当選したことを明確に把握することが可能となり、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれに移行させるのかを判断することが可能となる。
停止情報設定処理では、今回の抽選処理にて集中状態ST1におけるIV=8で当選となっていない場合(ステップS1601:NO)、その他のテーブル設定処理を実行する(ステップS1604)。その他のテーブル設定処理では、他の状況に対応する停止用テーブルを読み出す。
通常処理(図51)の説明に戻り、抽選処理を実行するとともに(ステップS1306)、遅延カウンタの値が「0」である場合(ステップS1307:NO)、ステップS1308にてリール制御処理を実行し、ステップS1309にてメダル払出処理を実行し、ステップS1310にて状態管理処理を実行し、ステップS1311にてRT状態管理処理を実行し、ステップS1312にて外部出力設定処理を実行し、ステップS1313にて主側RAM74の待機カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。そして、待機カウンタの値が「0」である場合にはステップS1301に戻る。
ステップS1309〜ステップS1310及びステップS1312の処理内容は、上記第1の実施形態における各処理の処理内容と基本的に同一である。一方、ステップS1308のリール制御処理では、上記第1の実施形態と異なり停止情報を設定するための処理は実行しない。また、リール制御処理における入賞判定処理の処理構成が上記第1の実施形態と相違している。
図57は本実施形態における入賞判定処理を示すフローチャートである。
ステップS1701〜ステップS1703では、上記第1の実施形態における入賞判定処理(図33)のステップS801〜ステップS803と同一の処理を実行する。これにより、今回のゲームにおいて当選役のデータに対応する入賞データが成立しているか否かを判定する。当選役のデータに対応する入賞データが存在している場合には(ステップS1703:YES)、ステップS1704以降の入賞対応処理を実行する。当該入賞対応処理について以下に説明する。
第1通常役入賞が成立している場合(ステップS1704:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアする(ステップS1705)。本実施形態では遊技状態記憶エリア95に、集中状態ST1、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のそれぞれに1対1で対応させて1ビットが割り当てられている。この場合、上記第1の実施形態と同様に第1通常状態ST5にはビットが割り当てられておらず遊技状態記憶エリア95の全ビットが「0」の状態が第1通常状態ST5に対応している。したがって、第1通常役入賞が成立した場合には、遊技状態を第1通常状態ST5に移行させるべく遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアする。
但し、主側RAM74に設けられた第1RTフラグ及び第2RTフラグは「0」クリアすることなく、各データの状態をそのまま維持させる。第1RTフラグは第1RTモードMD2である場合に「1」がセットされるフラグであり、第2RTフラグは第2RTモードMD3である場合に「1」がセットされるフラグである。また、非RTモードMD1である場合には、第1RTフラグ及び第2RTフラグの両方が「0」となる。これにより、集中状態ST1におけるRTモードMD1〜MD3が第1通常状態ST5においてそのまま維持される。このように第1RTフラグ及び第2RTフラグのデータの状態をそのまま維持させる点は後述するステップS1707、ステップS1709、ステップS1711、ステップS1713及びステップS1715においても同様である。これにより、遊技状態の移行に際してRTモードMD1〜MD3をそのまま維持させることが可能となる。なお、遊技状態の移行に際してRTモードMD1〜MD3が維持されるものの、分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3においては抽選処理の実行態様、すなわち役の抽選処理にて使用される抽選テーブルはRTモードMD1〜MD3に依存することなく共通である。
また、ステップS1705では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。上限枚数カウンタは、分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の終了条件となる遊技媒体の合計払出枚数を計測するためのカウンタである。
第2通常役入賞が成立している場合(ステップS1706:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、第2通常状態ST6に対応するビットである第2通常フラグに「1」をセットする(ステップS1707)。これにより、遊技状態が第2通常状態ST6に移行する。また、ステップS1707では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。
分岐役入賞が成立している場合(ステップS1708:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、分岐状態ST2に対応するビットである分岐フラグに「1」をセットする(ステップS1709)。これにより、遊技状態が分岐状態ST2に移行する。また、ステップS1709では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。また、ステップS1709では、主側RAM74の待機カウンタに分岐状態ST2のオープニング期間に対応する値をセットする。これにより、オープニング期間が経過するまで通常処理(図51)のステップS1313にて肯定判定をすることとなり、オープニング期間においてリール32L,32M,32Rを利用した通常の遊技の進行が阻止される。具体的には、次回のゲームの開始が阻止され、リール32L,32M,32Rの新たな回転を開始させることができない状態となる。但し、これに限定されることはなくリール32L,32M,32Rの新たな開始は阻止されないものの、オープニング期間に亘ってリール32L,32M,32Rの停止操作が有効化されない構成としてもよい。
特別役入賞が成立している場合(ステップS1710:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に、特別遊技状態ST3に対応するビットである特別フラグに「1」をセットする(ステップS1711)。これにより、遊技状態が特別遊技状態ST3に移行する。また、ステップS1711では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値を「0」クリアする。
第1小当たり役入賞が成立している場合(ステップS1712:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第1小当たり状態ST7に対応するビットである第1小当たりフラグに「1」をセットする(ステップS1713)。これにより、遊技状態が第1小当たり状態ST7に移行する。ここで、第1小当たり状態ST7には、上記第1の実施形態と同様に、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかにおいて移行することとなるが、移行元の通常状態ST5,ST6が終了して第1小当たり状態ST7に移行するのではなく、移行元の通常状態ST5,ST6の一部の状態として第1小当たり状態ST7が発生することとなる。したがって、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第2通常状態ST6に対応するビットに「1」がセットされた状態は第1小当たり状態ST7において継続され、さらに主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値も第1小当たり状態ST7において継続される。第1小当たり状態ST7において遊技媒体の払出が発生した場合には、その払出枚数に対応する値が上限枚数カウンタの値に加算される。そして、その加算後の上限枚数カウンタの値が移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数以上となった場合には、第1小当たり状態ST7の単独の終了条件が成立していなくても当該第1小当たり状態ST7が終了して集中状態ST1に移行する。
また、ステップS1713では、終了条件設定処理として、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた入賞回数カウンタに「2」をセットするとともに、継続ゲーム数カウンタに「4」をセットする。入賞回数カウンタの値は第1小当たり状態ST7においていずれかの入賞が成立した場合に1減算され、継続ゲーム数カウンタの値は第1小当たり状態ST7において1ゲームが消化された場合に1減算される。そして、移行元の通常状態ST5,ST6の終了条件が成立していない状況下において、入賞回数カウンタ及び継続ゲーム数カウンタのいずれかの値が「0」となった場合には第1小当たり状態ST7が終了して、移行元の通常状態ST5,ST6に復帰する。
第2小当たり役入賞が成立している場合(ステップS1714:YES)、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第2小当たり状態ST8に対応するビットである第2小当たりフラグに「1」をセットする(ステップS1715)。これにより、遊技状態が第2小当たり状態ST8に移行する。ここで、第2小当たり状態ST8には、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれかにおいて移行することとなるが、移行元の通常状態ST5,ST6が終了して第2小当たり状態ST8に移行するのではなく、移行元の通常状態ST5,ST6の一部の状態として第2小当たり状態ST8が発生することとなる。したがって、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95において第2通常状態ST6に対応するビットに「1」がセットされた状態は第2小当たり状態ST8において継続され、さらに主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値も第2小当たり状態ST8において継続される。第2小当たり状態ST8において遊技媒体の払出が発生した場合には、その払出枚数に対応する値が上限枚数カウンタの値に加算される。そして、その加算後の上限枚数カウンタの値が移行元の通常状態ST5,ST6における上限払出枚数以上となった場合には、第2小当たり状態ST8の単独の終了条件が成立していなくても当該第2小当たり状態ST8が終了して集中状態ST1に移行する。
また、ステップS1715では、終了条件設定処理として、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた入賞回数カウンタに「4」をセットするとともに、継続ゲーム数カウンタに「6」をセットする。入賞回数カウンタの値は第2小当たり状態ST8においていずれかの入賞が成立した場合に1減算され、継続ゲーム数カウンタの値は第2小当たり状態ST8において1ゲームが消化された場合に1減算される。そして、移行元の通常状態ST5,ST6の終了条件が成立していない状況下において、入賞回数カウンタ及び継続ゲーム数カウンタのいずれかの値が「0」となった場合には第2小当たり状態ST8が終了して、移行元の通常状態ST5,ST6に復帰する。
第1RT役入賞が成立している場合(ステップS1716:YES)、主側RAM74の第1RTフラグに「1」をセットする(ステップS1717)。これにより、第1RTモードMD2となる。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95のデータの状態をそのまま維持する。
ステップS1717では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた終了基準カウンタに終了基準のゲーム数に対応する値である「100」をセットする。終了基準カウンタは、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3の終了契機を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
ステップS1717では、第1RT開始コマンドをセットする。第1RT開始コマンドとは、第1RTモードMD2に移行したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、第1RT開始コマンドを受信することにより、第1RTモードMD2であることを当該第1RTモードMD2に滞在している状況において画像表示装置17にて継続して報知するためのデータテーブルを読み出す。これにより、第1RTモードMD2である間は当該第1RTモードMD2であることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、この報知は、現状の遊技状態に対応する表示演出に対して第1RTモードMD2であることに対応する画像内容を付加することにより行われるため、現状の遊技状態に対応する表示演出は継続して実行することが可能である。
第2RT役入賞が成立している場合(ステップS1718:YES)、主側RAM74の第2RTフラグに「1」をセットする(ステップS1719)。これにより、第2RTモードMD3となる。この場合、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95のデータの状態をそのまま維持する。また、ステップS1719では、主側RAM74の終了契機記憶エリア96に設けられた終了基準カウンタに終了基準のゲーム数に対応する値である「100」をセットする。
ステップS1719では、第2RT開始コマンドをセットする。第2RT開始コマンドとは、第2RTモードMD3に移行したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、第2RT開始コマンドを受信することにより、第2RTモードMD3であることを当該第2RTモードMD3に滞在している状況において画像表示装置17にて継続して報知するためのデータテーブルを読み出す。これにより、第2RTモードMD3である間は当該第2RTモードMD3であることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。また、この報知は、現状の遊技状態に対応する表示演出に対して第2RTモードMD3であることに対応する画像内容を付加することにより行われるため、現状の遊技状態に対応する表示演出は継続して実行することが可能である。
上記いずれの入賞も成立していない場合には(ステップS1718:NO)、小役入賞又はリプレイ役入賞が成立していることを意味する。この場合、上記第1の実施形態における入賞判定処理(図33)のステップS818と同様に、その他の入賞対応処理を実行する(ステップS1720)。
次に、通常処理(図51)のステップS1311にて実行されるRT状態管理処理について、図58のフローチャートを参照しながら説明する。なお、RT状態管理処理は、1ゲームが終了する場合に1回起動される。
RT状態管理処理では、主側RAM74の遊技状態記憶エリア95を参照することに基づき、現状の遊技状態が集中状態ST1、第1通常状態ST5、第2通常状態ST6、第1小当たり状態ST7及び第2小当たり状態ST8のいずれかであることを特定した場合(ステップS1801:YES)、主側RAM74の終了基準カウンタの値を1減算する(ステップS1802)。そして、その1減算後における終了基準カウンタの値が「0」である場合(ステップS1803:YES)、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のうち現状のモードから非RTモードMD1への移行条件が成立したことを意味する。この場合、主側RAM74の第1RTフラグ及び第2RTフラグを「0」クリアする(ステップS1804)。これにより、非RTモードMD1となる。また、RT終了コマンドをセットする(ステップS1805)。RT終了コマンドとは、非RTモードMD1に移行したことを把握させるべくサブ側MPU82に送信されるコマンドである。サブ側MPU82は、RT終了コマンドを受信することにより、画像表示装置17において行っている第1RTモードMD2であることを示す報知、及び画像表示装置17において行っている第2RTモードMD3であることを示す報知のうちそれまで実行されていた側の報知を終了させる。
以上詳述した本実施形態によれば、上記第1の実施形態に説明した効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。
通常状態ST5,ST6においては小当たり状態ST7,ST8の方が単位ゲーム数当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が多いため、小当たり状態ST7,ST8となることで通常状態ST5,ST6の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。したがって、通常状態ST5,ST6においては小当たり状態ST7,ST8となることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、小当たり状態ST7,ST8においては1ゲームの入賞結果として第1ベル役入賞及び第2ベル役入賞といった遊技媒体の払い出しに対応した小役入賞だけではなく、リプレイ役入賞が発生可能であり、さらに小当たり状態ST7,ST8は入賞結果の発生回数が上限入賞回数以上となった場合に終了する。そうすると、遊技者は小当たり状態ST7,ST8においてリプレイ役入賞が発生することなく小役入賞が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、小当たり状態ST7,ST8における遊技への注目度を高めることが可能となる。
小当たり状態ST7,ST8におけるリプレイ役入賞の発生確率が、当該小当たり状態ST7,ST8が開始される前の状態におけるリプレイ役入賞の発生確率と同一となるため、小当たり状態ST7,ST8においてリプレイ役入賞が発生して欲しくないと考える遊技者は、小当たり状態ST7,ST8が開始される前の状態におけるリプレイ役入賞の発生確率が低いことを期待することとなる。よって、小当たり状態ST7,ST8が開始される前の状態における遊技への注目度も高めることが可能となる。
RTモードMD2、MD3における終了基準のゲーム数が小当たり状態ST7,ST8の途中で消化された場合、当該小当たり状態ST7,ST8の途中であっても非RTモードMD1となりリプレイ役入賞の発生確率がそれまでよりも低下する。これにより、小当たり状態ST7,ST8においてリプレイ役入賞が発生して欲しくないと考える遊技者は、非RTモードMD1となることを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
集中状態ST1において非RTモードMD1からRTモードMD2,MD3への移行契機が発生し、そのRTモードMD2,MD3が通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8においてそのまま引き継がれ得る。この場合、集中状態ST1や通常状態ST5,ST6であって小当たり状態ST7,ST8ではない状態におけるリプレイ役入賞の発生確率が高いことを重視する遊技者はリプレイ役入賞の発生確率が高くなることを期待することとなり、小当たり状態ST7,ST8におけるリプレイ役入賞の発生確率が低いことを重視する遊技者はリプレイ役入賞の発生確率が高くならないことを期待することとなる。よって、リプレイ役入賞の発生確率について遊技者が重視する内容との関係で、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
集中状態ST1であって非RTモードMD1である状況においてIV=8で当選した場合、第1RT役及び第2RT役の両方が当選した状態となる。そして、第1RT役入賞及び第2RT役入賞のいずれを成立させるのかを遊技者が選択可能であって、第1RT役入賞が成立した場合には第1RTモードMD2に移行し、第2RT役入賞が成立した場合には第1RTモードMD2よりもリプレイ役入賞の発生確率が高い第2RTモードMD3に移行する。この場合、集中状態ST1や通常状態ST5,ST6であって小当たり状態ST7,ST8ではない状態におけるリプレイ役入賞の発生確率が高いことを重視する遊技者はリプレイ役入賞の発生確率が相対的に高くなる第2RTモードMD3を選択することとなり、小当たり状態ST7,ST8におけるリプレイ役入賞の発生確率が低いことを重視する遊技者はリプレイ役入賞の発生確率が相対的に低くなる第1RTモードMD2を選択することとなる。これにより、リプレイ役入賞の発生確率について遊技者が重視する内容との関係で、RTモードMD2,MD3を遊技者自身に選択させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
遊技者の選択操作によって移行することとなる第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3はいずれも非RTモードMD1よりもリプレイ役入賞の発生確率が高い状態である。これにより、遊技者がいずれのRTモードMD2,MD3を選択したとしてもリプレイ役入賞の発生確率はそれまでよりも高くなるため、リプレイ役入賞の発生確率がそれまでよりも高くなるという一定の条件の下で遊技者自身が選択したリプレイ役入賞の発生確率を設定することが可能となる。
集中状態ST1であって非RTモードMD1である状況においてIV=8で当選した場合、左リール32Lの回転を第1停止させるようにして各リール32L,32M,32Rを停止させることで第1RT役入賞が成立して第1RTモードMD2に移行し、中リール32M又は右リール32Rの回転を第1停止させるようにして各リール32L,32M,32Rを停止させることで第2RT役入賞が成立して第2RTモードMD3に移行する。これにより、各リール32L,32M,32Rの停止操作を利用してリプレイ役入賞の発生確率を遊技者に選択させることが可能となる。
また、左リール32Lの回転を第1停止させるようにして各リール32L,32M,32Rを停止させることで各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても第1RT役入賞が成立し、中リール32M又は右リール32Rの回転を第1停止させるようにして各リール32L,32M,32Rを停止させることで各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても第2RT役入賞が成立する。これにより、各リール32L,32M,32Rの停止操作を利用してリプレイ役入賞の発生確率を遊技者に選択させる構成において遊技者が意図する発生確率に設定するための設定操作の容易化を図ることが可能となる。
通常状態ST5,ST6は合計払出枚数が対応する上限払出枚数以上となった場合に終了して集中状態ST1に移行するとともに、特別役入賞が成立した場合にも終了して特別遊技状態ST3を経由して集中状態ST1に移行する。これにより、通常状態ST5,ST6においては合計払出枚数が上限払出枚数以上となることだけではなく、特別役入賞が成立することも遊技者は期待することとなり、通常状態ST5,ST6において注目する事象が多様化されることを通じて、通常状態ST5,ST6における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常状態ST5,ST6においては、1ゲームにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が相対的に多いものの特別役入賞の発生確率が相対的に低い第1遊技状況と、1ゲームにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が相対的に少ないものの特別役入賞の発生確率が相対的に高い第2遊技状況とが存在している。これにより、通常状態ST5,ST6における合計払出枚数を上限払出枚数に確実に近付けることを重視する遊技者は第1遊技状況であることを希望することとなり、特別役入賞を成立させることで通常状態ST5,ST6を早期に終了させることを重視する遊技者は第2遊技状況であることを希望することとなる。よって、通常状態ST5,ST6における遊技の多様化が図られ、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常状態ST5,ST6における遊技状況を上記第1遊技状況及び上記第2遊技状況のうちいずれの遊技状況とするのかを遊技者が選択可能となっているため、遊技者が重視する内容に対応する態様で通常状態ST5,ST6における遊技を行うことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
通常状態ST5,ST6における遊技状況の選択は通常状態ST5,ST6の途中であっても行うことが可能である。これにより、通常状態ST5,ST6の遊技状況を遊技者の好みに応じて変更する機会を多くすることが可能となる。
ベット数を「2」に設定することで通常状態ST5,ST6における遊技状況が第1遊技状況となり、ベット数を「3」に設定することで通常状態ST5,ST6における遊技状況が第2遊技状況となる。これにより、通常状態ST5,ST6における遊技状況の選択を、ベット数の選択という簡易な選択によって行うことが可能であるため、当該遊技状況の選択に伴って操作性が煩雑なものとなってしまうことを阻止することが可能となる。また、ベット数の設定はゲームを開始させる上で必須の操作であるため、そのような必須の操作において上記遊技状況の選択を行うことを可能とすることで遊技状況の選択に際して必須の操作とは別の操作を要する構成に比べて操作性を向上させることが可能となる。
少ないベット数の方が1ゲームにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が多い構成である。この場合、少ないベット数の場合にはゲームの開始に必要な遊技媒体の枚数が少なくなることだけではなく1ゲームにおいて払出される遊技媒体の枚数が多くなる。これにより、少ないベット数の場合における1ゲーム当たりの遊技媒体の増減枚数を、多いベット数の場合と比べて明確に相違させることが可能となる。よって、少ないベット数の場合と多いベット数の場合とで通常状態ST5,ST6における遊技内容を明確に相違させることが可能となる。
スロットマシン10の前面部には、通常状態ST5,ST6において、クレジットされた仮想メダルからベット数を「3」に設定することが可能な第1クレジット投入ボタン47と、クレジットされた仮想メダルからベット数を「2」に設定することが可能な第2クレジット投入ボタン48とが個別に設けられているため、いずれのベット数を設定する場合であってもその操作性を向上させることが可能となる。また、第1クレジット投入ボタン47と第2クレジット投入ボタン48とは同一のサイズであって同一の形状に形成されているため、いずれのクレジット投入ボタン47,48を操作する場合であっても同様の操作を行えばよく、この点からもいずれのベット数を設定する場合であってもその操作性を向上させることが可能となる。
ベット数が「3」である場合には、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値は「設定1」から「設定6」に向かって徐々に大きくなるとともに、特別役の当選確率も「設定1」から「設定6」に向かって徐々に高くなる。これに対して、ベット数が「2」である場合には、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値及び特別役の当選確率の両方が「設定1」から「設定6」のいずれであっても同一となっている。ベット数が「2」である場合に入賞態様に設定値間で差異が存在する場合、例えばベット数を「2」とした状態で繰り返しゲームを行い、投入する遊技媒体数を抑えながら小役入賞の発生頻度に基づき設定値を予測し、高設定であることを特定した場合にはベット数を「3」としてゲームを行い特別役入賞の成立を狙うという行為が想定される。そうすると、単位ゲーム数当たりにおける遊技媒体の純増枚数の期待値が、スロットマシン10の設計者の意図に反して高くなってしまうことが懸念される。これに対して、ベット数が「2」である場合には上記のとおり、1ゲーム当たりの払出枚数の期待値及び特別役の当選確率の両方が「設定1」から「設定6」のいずれであっても同一であることにより、上記のような対策を遊技者が行おうとしてもそれが不可となる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)集中状態ST1と通常状態ST5,ST6とのうちいずれに滞在しているのかを遊技者が識別不可又は識別しづらくなるように、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17といった演出実行装置にて共通の演出が実行される構成としてもよい。当該共通の演出は、集中状態ST1と通常状態ST5,ST6との全体に亘って実行される構成としてもよく、集中状態ST1から通常状態ST5,ST6に移行した一部の期間に亘って実行される構成としてもよく、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行した一部の期間に亘って実行される構成としてもよい。
(1−1)集中状態ST1から通常状態ST5,ST6に移行した一部の期間に亘って共通の演出が実行される構成としては、集中状態ST1から通常状態ST5,ST6への移行が発生するゲーム及びその前後のゲームを含めて複数ゲームに亘って、上記演出実行装置においていずれの遊技状態であるかを明示する画像が表示されないようにするとともに、同一の背景画像や同一のキャラクタが表示されるようにするといったように、遊技状態を識別不可又は識別しづらくするような演出が実行されるようにする。これにより、演出実行装置を確認したとしても集中状態ST1及び通常状態ST5,ST6のいずれに滞在しているのかを遊技者が把握することができないようになり、通常状態ST5,ST6への移行が発生したとしても集中状態ST1に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となる。
本構成においては、画像表示装置17にて通常状態ST5,ST6における合計払出枚数を表示しない構成としてもよい。また、少なくとも上記共通の演出が実行されている状況においては合計払出枚数の表示を行わずに、上記共通の演出が終了した後に合計払出枚数の表示を開始する構成としてもよい。この場合、その開始に際して合計払出枚数を0枚として表示する構成としてもよく、その時点で主側RAM74において計測されている合計払出枚数に対応する値を表示する構成としてもよい。
上記構成を上記第2の実施形態のように通常役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの回転位置に対する停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても通常役入賞が成立する構成に適用することで、リール32L,32M,32Rの停止結果において通常状態ST5,ST6への移行契機が識別しづらい構成においてさらに滞在している遊技状態を識別しづらくさせることが可能となる。
上記共通の演出の終了契機としては、例えば通常状態ST5,ST6において小当たり状態ST7,ST8への移行が発生した場合としてもよく、通常状態ST5,ST6において発生し集中状態ST1において発生しない種類の小役入賞又はリプレイ役入賞が成立した場合としてもよい。小当たり状態ST7,ST8への移行や、集中状態ST1において発生しない入賞が成立した場合には、通常状態ST5,ST6に滞在していることを遊技者が把握可能となるため、このような場合には集中状態ST1から続く共通の演出を終了して通常状態ST5,ST6であることを遊技者が認識可能な演出を実行することで、遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。また、上記終了契機に加えて又は代えて、通常状態ST5,ST6の開始後におけるゲーム数が所定ゲーム数となった場合に上記共通の演出が終了する構成としてもよく、通常状態ST5,ST6の開始後における入賞の発生回数が所定回数となった場合に上記共通の演出が終了する構成としてもよい。
(1−2)通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行した一部の期間に亘って共通の演出が実行される構成としては、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1への移行が発生するゲーム及びその前後のゲームを含めて複数ゲームに亘って、上記演出実行装置においていずれの遊技状態であるかを明示する画像が表示されないようにするとともに、同一の背景画像や同一のキャラクタが表示されるようにするといったように、遊技状態を識別不可又は識別しづらくするような演出が実行されるようにする。これにより、演出実行装置を確認したとしても通常状態ST5,ST6から集中状態ST1への移行タイミングを遊技者が把握することができないようになり、通常状態ST5,ST6であっても集中状態ST1に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となる。特に、通常状態ST5,ST6は合計払出枚数が上限払出枚数以上となることで終了して集中状態ST1に移行するため、当該構成に対して上記のように共通の演出が実行される構成を適用することで、リール32L,32M,32Rの停止結果において集中状態ST1への移行契機が識別しづらい構成においてさらに滞在している遊技状態を識別しづらくさせることが可能となる。
本構成においては、画像表示装置17における通常状態ST5,ST6の合計払出枚数の表示を集中状態ST1において継続する構成としてもよい。この場合、合計払出枚数の表示を初期値「0」からの加算式で行う構成とするとともに、集中状態ST1において遊技媒体の払出が発生した場合にはその払出対象となった遊技媒体の枚数が通常状態ST5,ST6における合計払出枚数に加算した結果の値が、合計払出枚数の表示として表示される構成としてもよい。これにより、通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行したことをより分かりづらくさせることが可能となる。
上記共通の演出の終了契機としては、例えば集中状態ST1において分岐状態ST2又は有利状態ST4への移行が発生した場合としてもよく、集中状態ST1において発生し通常状態ST5,ST6において発生しない種類の小役入賞又はリプレイ役入賞が成立した場合としてもよい。分岐状態ST2及び有利状態ST4への移行や、集中状態ST1において発生しない入賞が成立した場合には、集中状態ST1に滞在していることを遊技者が把握可能となるため、このような場合には通常状態ST5,ST6から続く共通の演出を終了して集中状態ST1であることを遊技者が認識可能な演出を実行することで、遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。また、上記終了契機に加えて又は代えて、集中状態ST1の開始後におけるゲーム数が所定ゲーム数となった場合に上記共通の演出が終了する構成としてもよく、集中状態ST1の開始後における入賞の発生回数が所定回数となった場合に上記共通の演出が終了する構成としてもよい。
(2)通常状態ST5,ST6において終了対応役に当選した場合には当該終了対応役に対応する入賞が成立したか否かに関係なく、通常状態ST5,ST6が終了して集中状態ST1に移行する構成としてもよい。当該終了対応役は、その入賞が成立した場合に遊技媒体の払出や再遊技といった特典が付与される役としてもよく、遊技媒体の払出や再遊技といった特典が付与されない役としてもよい。また、終了対応役は、当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止操作態様がいずれの態様であったとしても対応する入賞が成立する役としてもよく、当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止操作態様が所定の態様であることを条件として対応する入賞が成立する役としてもよい。また、終了対応役が、当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止操作態様が所定の態様であることを条件として対応する入賞が成立する役である場合、当選となったゲームにおいてその入賞を成立させることができなかった場合にはその当選状態が無効化される構成としてもよく、次のゲームに持ち越される構成としてもよい。
例えば、終了対応役が、当選した場合にリール32L,32M,32Rの停止操作態様が所定の態様であることを条件として対応する入賞が成立する役であって、当選となったゲームにおいてその入賞を成立させることができなかった場合にはその当選状態が無効化される構成としてもよい。この場合、終了対応役に当選したことを契機として通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行したとしても、その移行契機を遊技者が認識しづらくなるため、通常状態ST5,ST6に滞在している状況であっても集中状態ST1に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となる。
(3)上記第2の実施形態では通常状態ST5,ST6にて特別役入賞が成立することで当該通常状態ST5,ST6が終了して特別遊技状態ST3を経由して集中状態ST1に移行する構成としたが、これに代えて、通常状態ST5,ST6において終了対応役入賞が成立した場合、集中状態ST1においては移行しない遊技状態を経由して集中状態ST1に移行する構成としてもよく、遊技状態の移行が発生することなく集中状態ST1に移行する構成としてもよい。遊技状態の移行が発生することなく集中状態ST1に移行する構成としては、終了対応役入賞を遊技媒体の払出に対応する所定の種類の小役入賞としてもよく、再遊技が発生する所定の種類のリプレイ役入賞としてもよい。
また、終了対応役入賞に対応する図柄の組合せを、各リール32L,32M,32Rの停止操作態様がいずれの態様であったとしてもメインラインMLに成立する組合せとするとともに、その終了対応役入賞に対応する図柄の組合せが、通常状態ST5,ST6における役の抽選処理にて外れ結果となった場合にサブラインSL1〜SL4に停止し得る図柄の組合せとしてもよい。この場合、終了対応役入賞が成立したことを契機として通常状態ST5,ST6から集中状態ST1に移行したとしても、その移行契機を遊技者が認識しづらくなるため、通常状態ST5,ST6に滞在している状況であっても集中状態ST1に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となる。
(4)分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の上限払出枚数は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく任意である。例えば分岐状態ST2の上限払出枚数を上記各実施形態よりも多い枚数としてもよい。これにより、分岐状態ST2への移行が発生することの有利性をより高めることが可能となる。
また、第1通常状態ST5の上限払出枚数と第2通常状態ST6の上限払出枚数との差の数が、第2通常状態ST6の上限払出枚数以下に設定されている構成としてもよい。この場合、画像表示装置17の合計枚数領域C3における表示内容から通常状態ST5,ST6の合計払出枚数を確認する遊技者であれば、第2通常状態ST6の上限払出枚数となるまでは第2通常状態ST6であることを期待しながら遊技を行い、合計払出枚数が第2通常状態ST6の上限払出枚数以上となったとしても第1通常状態ST5が終了するための残りの払出枚数は第2通常状態ST6の上限払出枚数以下であるためそのまま遊技を続行することが期待される。
また、上限払出枚数が300枚である第1通常状態ST5と、上限払出枚数が100枚である第2通常状態ST6とは別に、上限払出枚数が200枚である別の通常状態が存在している構成としてもよい。これら通常状態はいずれも集中状態ST1から移行し得る構成とする。この場合、集中状態ST1から通常状態への移行が発生した場合には第2通常状態ST6であることを遊技者は期待し、合計払出枚数が第2通常状態ST6に対応する上限払出枚数以上となった場合には別の通常状態であることを遊技者は期待し、合計払出枚数が別の通常状態に対応する上限払出枚数以上となったとしても第1通常状態ST5に対応する上限払出枚数以上となるために必要な残りの払出枚数は第2通常状態ST6に対応する上限払出枚数と同一となる。
(5)第1通常状態ST5と第2通常状態ST6とで、1ゲーム当たりのベット必要数が異なる構成としてもよく、1ゲーム当たりにおける払出枚数の期待値が異なる構成としてもよく、各ゲームにおける抽選処理の内容が異なる構成としてもよい。抽選処理の内容が異なる構成としては、例えば遊技媒体の払出に対応する小役の種類が相違している構成としてもよく、遊技媒体の払出に対応する所定の種類の小役の当選確率が相違している構成としてもよく、リプレイ役の当選確率が相違している構成としてもよく、第1小当たり役の当選確率が相違している構成としてもよく、第2小当たり役の当選確率が相違している構成としてもよい。この場合、抽選処理の内容が第1通常状態ST5よりも第2通常状態ST6の方が有利となるようにすることで、第2通常状態ST6の有利性をより高めることが可能となる。
また、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の一方においては他方において移行が発生しない小当たり状態に移行し得る構成としてもよい。この場合、第2通常状態ST6においては第1通常状態ST5では移行が発生しない有利な小当たり状態に移行し得る構成とすることで、第2通常状態ST6の有利性をより高めることが可能となる。
また、第2の実施形態において第1通常状態ST5と第2通常状態ST6とで当該通常状態ST5,ST6の終了契機を発生させる終了対応役(具体的には特別役)の当選確率が相違している構成としてもよい。例えば第2通常状態ST6の方が第1通常状態ST5よりも終了対応役に当選する確率を高くすることで第2通常状態ST6の有利性を高めることが可能となる。また、第1通常状態ST5の方が第2通常状態ST6よりも終了対応役に当選する確率を高くすることで第1通常状態ST5の不利度合を低減させることが可能となる。
(6)第1通常状態ST5が終了した後における集中状態ST1と、第2通常状態ST6が終了した後における集中状態ST1とで、遊技者の有利度合いが相違する構成としてもよい。
例えば、第1通常状態ST5の終了後の集中状態ST1と第2通常状態ST6の終了後の集中状態ST1とでリプレイ役の当選確率が異なる構成としてもよい。この場合、第1通常状態ST5の終了後の集中状態ST1の方が第2通常状態ST6の終了後の集中状態ST1よりもリプレイ役の当選確率を高くすることで、第2通常状態ST6よりも不利である第1通常状態ST5に移行したことに対する補填を行うことが可能となる。また、第2通常状態ST6の終了後の集中状態ST1の方が第1通常状態ST5の終了後の集中状態ST1よりもリプレイ役の当選確率を高くすることで、第2通常状態ST6の有利性をより高めることが可能となる。
例えば、第1通常状態ST5の終了後の集中状態ST1と第2通常状態ST6の終了後の集中状態ST1とで分岐役及び有利役のうち少なくとも一方である有利対応役の当選確率が異なる構成としてもよい。この場合、第1通常状態ST5の終了後の集中状態ST1の方が第2通常状態ST6の終了後の集中状態ST1よりも有利対応役の当選確率を高くすることで、第2通常状態ST6よりも不利である第1通常状態ST5に移行したことに対する補填を行うことが可能となる。また、第2通常状態ST6の終了後の集中状態ST1の方が第1通常状態ST5の終了後の集中状態ST1よりも有利対応役の当選確率を高くすることで、第2通常状態ST6の有利性をより高めることが可能となる。
(7)通常状態ST5,ST6において遊技媒体の払出に対応する小役入賞が成立した場合、その小役入賞の種類に対応する情報だけではなく、主側RAM74の終了契機記憶エリア96における上限枚数カウンタの値に対応する情報がセットされた入賞結果コマンドがサブ側MPU82に送信され、サブ側MPU82は当該入賞結果コマンドを受信した場合、小役入賞の成立に対応する演出が実行されるようにするとともに、画像表示装置17における合計枚数領域C3の表示内容を当該入賞結果コマンドにセットされている合計払出枚数の情報に対応する内容とする構成としてもよい。これにより、主側MPU72において計測している合計払出枚数と、画像表示装置17における合計枚数領域C3の表示内容とが一致しなくなる可能性を低くすることが可能となる。
なお、スロットマシン10の電源がOFFとなっている状態において主側RAM74にはバックアップ電力が供給されるが、サブ側RAM84にはバックアップ電力が供給されない構成において、上記のように合計払出枚数に対応する情報を入賞結果コマンドにセットする構成を適用することで、停電が発生したとしてもその後に入賞結果コマンドが送信されるため、主側MPU72において計測している合計払出枚数と、画像表示装置17における合計枚数領域C3の表示内容とを一致させることが可能となる。
(8)通常状態ST5,ST6においては第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれに滞在しているのかが、上部ランプ15、スピーカ16及び画像表示装置17といった演出実行装置にて明示されない構成としたが明示される構成としてもよい。また、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6のいずれに滞在しているのかが基本的には明示されないが、第2通常状態ST6において所定の条件が成立した場合には第2通常状態ST6であることを報知する演出が実行される構成としてもよい。当該所定の条件としては、例えば役の抽選処理にて当選確率が低い役に当選した場合としてもよく、役の抽選処理とは別に抽選が実行され当該抽選にて当選結果となった場合としてもよい。
(9)通常状態ST5,ST6から分岐状態ST2への移行が発生しない構成に代えて、通常状態ST5,ST6から分岐状態ST2への移行が発生し得る構成としてもよい。この場合、通常状態ST5,ST6から分岐状態ST2への移行が発生したとしても当該分岐状態ST2の終了後には通常状態ST5,ST6に復帰する構成としてもよい。また通常状態ST5,ST6から分岐状態ST2への移行確率を、集中状態ST1から分岐状態ST2への移行確率よりも低くすることで、通常状態ST5,ST6から分岐状態ST2への移行が発生し得るとしても集中状態ST1の有利性を担保することが可能となる。
(10)通常状態ST5,ST6から移行する小当たり状態ST7,ST8として、1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値は1ゲーム当たりのベット必要数よりも少ないが、1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値が相違する複数種類の小当たり状態が存在している構成としてもよい。この場合、第2小当たり状態ST8のように、1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値が1ゲーム当たりのベット必要数よりも多い小当たり状態が存在していない構成としてもよい。
(11)第1小当たり状態ST7は、1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値が1ゲーム当たりのベット必要数よりも少ないが、当該1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値が通常状態ST5,ST6において小当たり状態ST7,ST8ではない状態よりも多い構成としてもよい。これにより、通常状態ST5,ST6において第1小当たり状態ST7に移行することの有利性を高めることが可能となる。
(12)小当たり状態ST7,ST8が存在していない構成としてもよい。この場合、通常状態ST5,ST6における役の抽選処理の実行態様が一定となる。
また、小当たり状態ST7,ST8が存在しているとともに、小当たり状態ST7,ST8の途中で移行元の通常状態ST5,ST6が開始されてからの合計払出枚数が移行元の通常状態ST5,ST6に対応する上限払出枚数以上となった場合には、小当たり状態ST7,ST8の途中で集中状態ST1に移行するのではなく、現状の小当たり状態ST7,ST8の入賞回数が上限入賞回数となった場合又は消化ゲーム数が上限ゲーム数となった場合に集中状態ST1に移行する構成としてもよい。この場合、第2小当たり状態ST8に移行したことの特典を遊技者に確実に付与することが可能となる。
(13)第1通常状態ST5と第2通常状態ST6とで1ゲーム当たりの遊技媒体の払出枚数の期待値が同一である構成に限定されることはなく、異なる構成としてもよい。この場合、当該期待値が大きく異なる構成としてもよく、実際には相違しているもののその相違を遊技者が認識できない程度に略同一である構成としてもよい。
(14)通常状態ST5,ST6の種類は2種類に限定されることはなく3種類以上であってもよく、1種類のみであってもよい。
(15)第1の実施形態において集中状態ST1にてIV=5〜7のいずれかで当選した場合、左リール32Lが第1停止された場合には有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれかが成立し、中リール32M又は右リール32Rが第1停止された場合には有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれかが成立する構成としてもよい。
(16)第1の実施形態において、有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞における左リール32Lの共通の停止図柄を左リール32Lの回転位置に対する左ストップボタン42の停止操作タイミングに関係なくメインラインMLに停止する図柄とするとともに、有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞における右リール32Rの共通の停止図柄を右リール32Rの回転位置に対する右ストップボタン44の停止操作タイミングに関係なくメインラインMLに停止する図柄としてもよい。この場合、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合には、左リール32Lを第1停止させると確実に有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役B入賞のいずれかに対応する図柄がメインラインMLに停止し、右リール32Rを第1停止させると確実に有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれかに対応する図柄がメインラインMLに停止する。これにより、入賞成立時までいずれの役に当選しているのかを認識できないようにすることを、複雑な停止制御を不要としながら実現することが可能となる。
なお、本構成においては、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合、及び右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合のいずれであっても、有利役入賞、第1通常役入賞及び第2通常役入賞に対応する図柄が共通となる中リール32Mの停止図柄を、中リール32Mの回転位置に対する中ストップボタン43の停止操作タイミングが所定のタイミングである場合にメインラインMLに停止する図柄とすることで、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合には少なくとも1個のリールについて所謂目押しを行う必要が生じることとなる。
(17)第1の実施形態において、有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞が存在しておらず、集中状態ST1にてIV=5〜7のいずれかで当選した場合には有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれかが成立する構成としてもよい。この場合、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させることで有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれかが成立し、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合には有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれもが成立することなくさらに右リール32RのメインラインML上の停止図柄はいずれの入賞にも対応しない図柄となる構成としてもよい。
また、上記構成に代えて、有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞が存在しておらず、集中状態ST1にてIV=5〜7のいずれかで当選した場合には有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれかが成立する構成としてもよい。この場合、集中状態ST1においてIV=5〜7のいずれかで当選した場合、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させることで有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれかが成立し、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合には有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞のいずれもが成立することなくさらに左リール32LのメインラインML上の停止図柄はいずれの入賞にも対応しない図柄となる構成としてもよい。
(18)有利役A入賞と第1通常役A入賞と第2通常役A入賞とで、停止結果が共通することとなるリールの数が2個であり、停止結果が相違することとなるリールの数が1個である構成に限定されることはなく、停止結果が共通するリールの数が1個であり、停止結果が相違することとなるリールの数が2個である構成としてもよく、全てのリール32L,32M,32Rにおいて停止結果が相違する構成としてもよい。同様に、有利役B入賞と第1通常役B入賞と第2通常役B入賞とで、停止結果が共通することとなるリールの数が2個であり、停止結果が相違することとなるリールの数が1個である構成に限定されることはなく、停止結果が共通するリールの数が1個であり、停止結果が相違することとなるリールの数が2個である構成としてもよく、全てのリール32L,32M,32Rにおいて停止結果が相違する構成としてもよい。これらの構成であっても通常役に当選している状況において有利役入賞の成立を狙って各リール32L,32M,32Rの回転を停止させた場合には通常役入賞が確実に成立する構成とすることが好ましい。
(19)第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞は右リール32Rの停止図柄が、右リール32Rの回転位置に対する右ストップボタン44の停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしてもメインラインML上に停止する図柄である構成に限定されることはなく、右リール32Rの回転位置に対する右ストップボタン44の停止操作タイミングが所定のタイミングである場合にメインラインML上に停止、所定のタイミングではない場合にはメインラインML上に停止しない図柄としてもよい。但し、当該構成であっても、集中状態ST1においてIV=5〜6のいずれかで当選している状況で有利役A入賞の成立を狙って右リール32Rの停止操作を行った場合には、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のうち当選している側に対応する図柄がメインラインML上に確実に停止する構成とすることが好ましい。
(20)停止操作タイミングが所定のタイミングである場合に限りメインラインML上に入賞対応の図柄が停止するリールの数を、有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれであっても2個以上である構成としてもよく、3個である構成としてもよい。
例えば2個以上である構成としては、有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞のいずれであっても左リール32Lの停止図柄及び中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄は有利役A入賞が「赤7」図柄であり、第1通常役A入賞が「リプレイ」図柄であり、第2通常役A入賞が「ベル」図柄である構成としてもよい。この場合、当選役に対応する入賞の成立を回避可能な状況において第1通常役A及び第2通常役Aのいずれかに当選していることを遊技者が把握することを不可とするためには、右リール32Rを第1停止させた場合、若しくは左リール32L又は中リール32Mを右リール32Rよりも先に停止させた場合であってその停止図柄が各入賞で共通する「赤7」図柄ではない場合には、右リール32RのメインラインML上の停止図柄が有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役入賞のいずれにも対応しない図柄となる構成とすることが好ましい。なお、上記構成を有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞に対して適用してもよい。
(21)上記第1の実施形態において有利役の種類が1種類のみであり、メインラインML上における各リール32L,32M,32Rの停止図柄がいずれも「赤7」図柄である場合に有利役入賞が成立する構成とし、第1通常役A入賞はメインラインML上における左リール32L及び中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「リプレイ」図柄であり、第1通常役B入賞はメインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「リプレイ」図柄であり中リール32M及び右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄であり、第2通常役A入賞はメインラインML上における左リール32L及び中リール32Mの停止図柄が「赤7」図柄であり右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄であり、第2通常役B入賞はメインラインML上における左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり中リール32M及び右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である構成としてもよい。この場合、有利役に当選した場合にはリール32L,32M,32Rの停止順序がいずれの順序であったとしても各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングが所定のタイミングであれば有利役入賞が成立する構成とする。また、第1通常役A及び第1通常役Bに当選した場合には左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合には第1通常役A入賞が成立するとともに右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合には第1通常役B入賞が成立する構成とする。また、第2通常役A及び第2通常役Bに当選した場合には左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合には第2通常役A入賞が成立するとともに右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合には第2通常役B入賞が成立する構成とする。当該構成によれば、第1通常役又は第2通常役に当選している状況においてはいずれの順序でリール32L,32M,32Rを停止させたとしても有利役入賞を狙って各リール32L,32M,32Rの停止操作を行うと、当選している側に対応する通常役入賞が成立することとなる。
また、当該構成においては、左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させた場合であってその停止操作タイミングがメインラインMLに「赤7」図柄が停止しないタイミングであった場合にはメインラインML上の左リール32Lの停止図柄が第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞に対応しない図柄となり、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させた場合であってその停止操作タイミングがメインラインMLに「赤7」図柄が停止しないタイミングであった場合にはメインラインML上の右リール32Lの停止図柄が第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞に対応しない図柄となり、さらに1個以上のリールの回転が停止している状況であってその停止結果が当選役に対応する入賞の成立が不可である停止結果である状況で左リール32L又は右リール32Rを停止させた場合には第1通常役入賞及び第2通常役入賞に対応しない図柄となる構成としてもよい。これにより、当選役に対応する入賞の成立を回避可能な状況において第1通常役及び第2通常役のいずれかに当選していることを遊技者が把握することを不可とすることが可能となる。
(22)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6である場合、リプレイ役の当選確率が高いほど、遊技媒体の払出に対応する小役の当選確率が低い構成としてもよい。具体的には、通常状態ST5,ST6において抽選対象となる小役は第1ベル役及び第4ベル役であるが、これら第1ベル役及び第4ベル役の少なくとも一方の当選確率がリプレイ役の当選確率が高いほど低い構成としてもよい。この場合、第1RTモードMD2よりも第2RTモードMD3の方が、リプレイ役の当選確率は高くなるものの遊技媒体の払出が発生する頻度が低くなるため、通常状態ST5,ST6の終了契機を生じさせるために必要なゲーム数が多くなる。
(23)第2の実施形態においてRTモードMD2,MD3を遊技者が選択可能な構成に代えて、遊技者が選択できない構成としてもよい。例えば、集中状態ST1において第1RT役と第2RT役とが別のIVに設定されており、第1RT役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止操作態様がいずれの態様であったとしても第1RT役入賞が成立して第1RTモードMD2に移行し、第2RT役に当選した場合には各リール32L,32M,32Rの停止操作態様がいずれの態様であったとしても第2RT役入賞が成立して第2RTモードMD3に移行する構成としてもよい。
(24)第2の実施形態において、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3においては、現状のRTモードが終了するまでの残りのゲーム数を遊技者が認識可能となるような報知が行われる構成としてもよい。また、当該構成に代えて、非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3のいずれに滞在しているのかが明示されない構成としてもよい。
(25)第2の実施形態において、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3から非RTモードMD1への移行が、終了基準対応のゲーム数が消化されることにより発生するのではなく、役の抽選処理又は当該役の抽選処理とは異なる抽選処理の抽選結果に基づき発生する構成としてもよい。例えば、役の抽選処理の抽選対象として転落役を設定し、当該転落役に当選した場合又は当該転落役に当選となりそれに対応する入賞が成立した場合に、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3から非RTモードMD1への移行が発生する構成としてもよい。
当該構成において、転落役が集中状態ST1、通常状態ST5,ST6及び小当たり状態ST7,ST8のいずれにおいても抽選対象となる構成としてもよい。この場合、小当たり状態ST7,ST8との関係で非RTモードMD1であることを希望する遊技者は、転落役に当選することを期待しながら遊技を行うこととなる。また、集中状態ST1においてのみ転落役が抽選対象となる構成としてもよく、この場合、集中状態ST1においてのみRTモードMD1〜MD3の移行が発生することとなる。
(26)第2の実施形態において、集中状態ST1においてのみ第1RT役入賞及び第2RT役入賞が成立し得る構成に限定されることはなく、当該構成に加えて又は代えて、通常状態ST5,ST6において第1RT役入賞及び第2RT役入賞が成立し得る構成としてもよく、小当たり状態ST7,ST8において第1RT役入賞及び第2RT役入賞が成立し得る構成としてもよい。
(27)第2の実施形態において、第1RT役及び第2RT役に当選したとしても、RT役入賞を成立させることなくその当選状態を解除させることが可能な構成としてもよい。例えば、左リール32Lを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rを停止させると第1RT役入賞が成立して第1RTモードMD2に移行し、右リール32Rを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rを停止させると第2RT役入賞が成立して第2RTモードMD3に移行し、中リール32Mを第1停止させるように各リール32L,32M,32Rを停止させるとRT役に当選した状態が解除される構成としてもよい。この場合、リプレイ役の当選確率が高くなることを望まない遊技者は、第1RT役及び第2RT役に当選したとしてもリプレイ役の当選確率を低い状態のまま維持させることが可能となる。なお、当該構成を、第1RT役及び第2RT役の両方が同時に当選となる構成ではなく、一方のみが当選となる構成に対して適用してもよい。
(28)第2の実施形態において、非RTモードMD1よりもリプレイ役の当選確率が高くなるRTモードMD2,MD3のみを遊技者が選択可能な構成に代えて、非RTモードMD1よりもリプレイ役の当選確率が高いRTモード及び非RTモードMD1よりもリプレイ役の当選確率が低いRTモードを含めた複数種類のRTモードから遊技者が選択可能な構成としてもよい。これにより、小当たり状態ST7,ST8においてリプレイ役の当選確率が低いことを重視する遊技者が、その重視する内容に対応する選択を行うことが可能となる。
(29)第2の実施形態において、リール32L,32M,32Rにおける入賞結果を選択することでリプレイ確率の選択が行われる構成に代えて、リール32L,32M,32Rの停止操作とは異なる操作によってリプレイ確率の選択が行われる構成としてもよい。例えば、モード選択契機役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの回転開始が阻止された期間が発生し、その期間において演出ボタンなどの操作によって移行先のRTモードを遊技者が選択する構成としてもよく、モード選択契機役に対応する入賞が成立した場合に新たなゲームの開始が阻止された期間が発生し、その期間において演出ボタンなどの操作によって移行先のRTモードを遊技者が選択する構成としてもよい。
(30)第1の実施形態のようにRTモードが存在しない構成において、小当たり状態ST7,ST8にてリプレイ役入賞が成立し得る構成としてもよい。この場合であっても、小当たり状態ST7,ST8においてリプレイ役入賞が成立することなく、遊技媒体の払出に対応する小役入賞が成立することを遊技者が期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
(31)第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3が複数の遊技状態間において引き継がれる構成に限定されることはなく、引き継がれない構成としてもよい。
(32)リプレイ役の当選確率が異なるモードとして非RTモードMD1、第1RTモードMD2及び第2RTモードMD3の3種類が存在している構成に限定されることはなく、2種類存在している構成としてもよく、4種類以上存在している構成としてもよい。
(33)小当たり状態ST7,ST8の上限入賞回数及び上限ゲーム数は上記各実施形態におけるものに限定されることはなく任意である。例えば第1小当たり状態ST7の上限入賞回数を1回としてもよく、3回以上としてもよい。
(34)分岐状態ST2の終了条件として、遊技媒体の合計払出枚数が上限払出枚数以上となることという条件以外にも、継続ゲーム数が上限ゲーム数以上となることという条件が存在している構成としてもよい。この場合、特別遊技状態ST3への移行を発生させるためには、第2リプレイ役入賞を成立させることで遊技媒体の払出に対応した小役入賞を回避させるだけではなく、上限ゲーム数の範囲内で特別役に当選する必要が生じ、分岐状態ST2における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
(35)分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させて第3ベル役入賞が成立するゲームを行った後に、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させるとともに第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立して分岐状態ST2が終了した場合には、左リール32Lを第1停止させて第3ベル役入賞を成立させるゲームを複数回行って分岐状態ST2が終了した場合よりも分岐状態ST2における合計払出枚数が少なくなる構成としてもよい。例えば、分岐状態ST2における上限払出枚数を15枚とし、左リール32Lを第1停止させて小役入賞を成立させた場合における遊技媒体の払出枚数を上記上限払出枚数よりも少ない14枚とし、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させた小役入賞を成立させた場合における遊技媒体の払出枚数を14枚未満とする構成が考えられる。この場合、第2リプレイ役入賞を成立させることで分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させようとしたものの小役入賞を成立させてしまった場合よりも、第2リプレイ役入賞を成立させようとすることなく左リール32Lを第1停止させるゲームを繰り返し行った場合の方が、分岐状態ST2における遊技媒体の合計払出枚数を多くすることが可能となる。
(36)分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させて遊技媒体の払出に対応する小役入賞が1回成立した場合、及び分岐状態ST2において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて遊技媒体の払出に対応する小役入賞が1回成立した場合のいずれであっても、分岐状態ST2における合計払出枚数が上限払出枚数以上となる構成としてもよい。この場合、分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させて小役入賞が成立した場合における遊技媒体の払出枚数を、分岐状態ST2において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて小役入賞が成立した場合における遊技媒体の払出枚数よりも多い枚数としてもよい。これにより、第2リプレイ役入賞を成立させることで分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させようとしたものの小役入賞を成立させてしまった場合よりも、第2リプレイ役入賞を成立させようとすることなく左リール32Lを第1停止させるゲームを行った場合の方が、分岐状態ST2における遊技媒体の合計払出枚数を多くすることが可能となる。なお、当該構成として具体的には、分岐状態ST2の上限払出枚数を1枚に設定し、左リール32Lを第1停止させて小役入賞を成立させた場合における遊技媒体の払出枚数を15枚とし、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて小役入賞を成立させた場合における遊技媒体の払出枚数を3枚とする構成などが考えられる。
(37)分岐状態ST2において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて遊技媒体の払出に対応する小役入賞が成立した場合、分岐状態ST2の上限払出枚数よりも少ない枚数の遊技媒体が払い出される構成としてもよい。この場合、第2リプレイ役入賞の成立を狙って中リール32M又は右リール32Rを第1停止させたものの小役入賞が成立してしまう事象の発生が複数回許容される。したがって、特別役に当選するまで分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させ易くなる。
また、当該構成において、分岐状態ST2における上限払出枚数と、分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させて小役入賞が成立した場合における遊技媒体の払出枚数との差が、分岐状態ST2において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて小役入賞が成立した場合における遊技媒体の払出枚数以下となるようにしてもよい。この場合、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させて分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させる機会を複数回得ようとすると、左リール32Lを第1停止させないようにする必要が生じ、分岐状態ST2における各リール32L,32M,32Rの停止操作態様を遊技者が重視する内容に応じて明確に相違させることが可能となる。
(38)分岐状態ST2において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させたもののリプレイ役入賞が成立しない場合には確実に遊技媒体の払出に対応する小役入賞が成立する構成に限定されることはなく、小役入賞も成立しない可能性がある構成としてもよい。
(39)分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させると第2リプレイ役入賞が成立し得るとともに第2リプレイ役入賞が成立しない場合には遊技媒体の払出に対応した小役入賞が成立する構成としてもよい。この場合、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させると各リール32L,32M,32Rの停止操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても遊技媒体の払出に対応した小役入賞が成立する構成としてもよい。
また、分岐状態ST2において左リール32Lを第1停止させるとリプレイ役入賞が成立し得るとともに少なくとも1個のリールについてリプレイ役入賞が成立しないタイミングで停止操作が行われた場合には遊技媒体の払出に対応した小役入賞が成立し、さらに中リール32M又は右リール32Rを第1停止させるとリプレイ役入賞が成立し得るとともに少なくとも1個のリールについてリプレイ役入賞が成立しないタイミングで停止操作が行われた場合には遊技媒体の払出に対応した小役入賞が成立する構成としてもよい。この場合、左リール32Lを第1停止させる場合と、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させる場合とでリプレイ役入賞を成立させるための操作の容易性が相違する構成としてもよい。例えば左リール32Lを第1停止させる場合には当該左リール32Lの停止操作に際して周方向に連続する所定数(例えば3個)の図柄のいずれかが所定位置を通過しているタイミングで停止操作を行うことでリプレイ役入賞を成立させることが可能となり、中リール32M又は右リール32Rを第1停止させる場合には左リール32Lの停止操作に際して周方向に連続する特定数(例えば5個)の図柄のいずれかが所定位置を通過しているタイミングで停止操作を行うことでリプレイ役入賞を成立させることが可能となる構成が考えられる。また、当該構成において、リプレイ役入賞を成立させるための操作が容易な側の停止順序は操作が容易ではない側の停止順序よりも、小役入賞に際しての遊技媒体の払出枚数が多くなる又は少なくなる構成としてもよい。
(40)分岐状態ST2において継続ゲーム数が基準ゲーム数以上となった場合又は継続ゲーム数が多くなるほど、特別役の当選確率が高くなる構成としてもよい。この場合、第2リプレイ役入賞を成立させて分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させることで、特別遊技状態ST3への移行が発生する確率が高くなる。
(41)分岐状態ST2から特別遊技状態ST3への移行が発生しない構成としてもよい。この場合、分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させる意義が存在しなくなるため、第2リプレイ役入賞が成立し得るとともに第2リプレイ役入賞が成立しない場合に遊技媒体の払出に対応した小役入賞が成立するようなリール32L,32M,32Rの停止制御を行わないようにしてもよい。
(42)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6ではベット数が少ない方が1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が多く特別役の当選確率が低い構成に代えて、ベット数が少ない方が1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が少なく特別役の当選確率が高い構成としてもよい。
(43)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6ではベット数との関係で遊技状況が2段階存在している構成に代えて、遊技状況が3段階存在している構成としてもよい。この場合、ベット数が1枚である場合及び3枚である場合のうち一方は1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が最も多く特別役の当選確率が最も低い構成とし、他方は1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が最も少なく特別役の当選確率が最も高い構成とし、2枚である場合には1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値が中程度であり特別役の当選確率も中程度である構成とする。これにより、通常状態ST5,ST6における遊技状況を多様化することが可能となる。
(44)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6における合計払出枚数が上限払出枚数以上となっていなくても通常状態ST5,ST6を終了させる終了契機入賞の種類が1種類である構成に限定されることはなく、2種類以上存在している構成としてもよい。
(45)第2の実施形態において通常状態ST5,ST6の遊技状況を遊技者が選択可能な構成に代えて、遊技状況が抽選により決定される構成としてもよい。この場合、遊技状況の決定がランダムに行われることとなり、通常状態ST5,ST6の進行態様を不規則なものとすることが可能となる。
(46)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6における各ゲームのベット数が通常状態ST5,ST6の開始時に決定された枚数で一定となる構成としてもよい。この場合、通常状態ST5,ST6の開始時にベット数を遊技者が選択する構成としてもよく、抽選により決定される構成としてもよい。
(47)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6ではベット数が「2」である場合には1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値及び特別役の当選確率の両方がスロットマシン10の設定値に関係なく一定である構成としたが、これに代えて、1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値及び特別役の当選確率のうち少なくとも一方が設定値に応じて異なる構成としてもよい。また、ベット数が「3」である場合には1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値及び特別役の当選確率の両方がスロットマシン10の設定値に応じて異なる構成としたが、これに代えて、1ゲーム当たりにおける遊技媒体の払出枚数の期待値及び特別役の当選確率のうち少なくとも一方が設定値に関係なく一定である構成としてもよい。
(48)第2の実施形態において、通常状態ST5,ST6における遊技状況の選択がベット数の選択により行われる構成としたが、これに代えて、所定の操作部の操作態様によって遊技状況の選択が行われる構成としてもよい。例えば、スタートレバー41を左方向及び右方向のそれぞれに変位可能に設け、スタートレバー41が左方向に操作された場合にはそれに対応する遊技状況に設定され、スタートレバー41が右方向に操作された場合にはそれに対応する遊技状況に設定される構成としてもよい。
(49)主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットが「0」である場合が第1通常状態ST5に対応している構成に限定されることはなく、遊技状態記憶エリア95の一ビットが第1通常状態ST5に対応しており、当該ビットに「1」がセットされている状態が第1通常状態ST5に対応している構成としてもよい。この場合、主側RAM74の全エリアが初期化された場合には、遊技状態記憶エリア95の全ビットを「0」クリアした後に第1通常状態ST5に対応するビットに「1」をセットする処理を実行する構成とすることで、遊技状態が第1通常状態ST5に設定されるようにすることが可能となる。なお、当該構成においては、遊技状態記憶エリア95の全ビットが「0」である場合が集中状態ST1に対応している構成としてもよい。
(50)主側RAM74の遊技状態記憶エリア95の全ビットが「0」クリアされた場合には遊技状態が第1通常状態ST5となる構成に限定されることはなく、第2通常状態ST6となる構成としてもよく、集中状態ST1となる構成としてもよい。
(51)集中対応信号をON状態に設定する契機は、集中状態ST1への移行が発生してから分岐状態ST2が2回発生した場合、及び集中状態ST1への移行が発生してから特別遊技状態ST3又は有利状態ST4への移行が1回発生した場合に限定されることはなく、例えば集中状態ST1への移行が発生したタイミングで集中対応信号がON状態に設定される構成としてもよく、集中状態ST1への移行が発生してから分岐状態ST2が1回発生したタイミングで集中対応信号がON状態に設定される構成としてもよく、集中状態ST1への移行が発生してから分岐状態ST2が3回以上の所定回数発生したタイミングで集中対応信号がON状態に設定される構成としてもよく、集中状態ST1への移行が発生してから継続ゲーム数が2ゲーム以上の所定ゲーム数となった場合に集中対応信号がON状態に設定される構成としてもよく、集中状態ST1への移行が発生してから入賞回数が2回以上の所定回数となった場合に集中対応信号がON状態に設定される構成としてもよい。
(52)通常状態ST5,ST6にて発生した小当たり状態ST7,ST8において入賞回数が上限入賞回数となるまでに消化ゲーム数が上限ゲーム数となった場合に通常状態ST5,ST6が終了する構成としてもよい。この場合、小当たり状態ST7,ST8においては入賞が1回も成立しないことを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、通常状態ST5,ST6における各ゲームにおいてリール32L,32M,32Rのスベリ数の合計が終了基準数以上となった場合には通常状態ST5,ST6が終了する構成としてもよく、通常状態ST5,ST6において所定の図柄がメインラインMLに停止した回数が終了基準数以上となった場合には通常状態ST5,ST6が終了する構成としてもよく、通常状態ST5,ST6にてリール32L,32M,32Rの通常の回転が阻止される所謂フリーズ状態が発生し得る構成においては通常状態ST5,ST6にて発生したフリーズの回数が終了基準数以上となった場合に通常状態ST5,ST6が終了する構成としてもよく、通常状態ST5,ST6におけるスロットマシン10へのメダルの投入枚数が終了基準枚数以上となった場合に通常状態ST5,ST6が終了する構成としてもよい。また、通常状態ST5,ST6の終了条件が複数種類設定されている構成においては、通常状態ST5,ST6の終了条件を遊技者が選択することが可能な構成としてもよい。
(53)集中状態ST1から第1通常状態ST5への移行が第2通常状態ST6への移行を挟むことなく所定回数(例えば10回)発生した場合には、次回の集中状態ST1から通常状態ST5,ST6への移行に際しては第2通常状態ST6に移行する構成としてもよい。
(54)上記第2の実施形態のように通常状態ST5,ST6におけるベット数に応じて遊技状況が相違し得る構成において、特別役入賞といった終了対応役入賞が成立した場合における通常状態ST5,ST6の終了後の遊技状態が終了対応役当選又は終了対応役入賞が発生したゲームにおけるベット数に応じて相違する構成としてもよい。例えば、終了対応役当選又は終了対応役入賞が発生したゲームにおけるベット数に応じて、通常状態ST5,ST6が終了した後における集中状態ST1のリプレイ役の当選確率が相違する構成としてもよい。具体的には、ベット数が「3」であるゲームにおいて終了対応役当選又は終了対応役入賞が発生した場合にはその後の集中状態ST1においてリプレイ役の当選確率が相対的に高い遊技状況となり、ベット数が「2」であるゲームにおいて終了対応役当選又は終了対応役入賞が発生した場合にはその後の集中状態ST1においてリプレイ役の当選確率が相対的に低い遊技状況となる構成としてもよい。これにより、通常状態ST5,ST6における各ゲームのベット数を「3」とすることの有利性を高めることが可能となる。
(55)小当たり役当選となったとしてもリール32L,32M,32Rの停止操作態様によっては小当たり役入賞が成立しない構成とし、通常状態ST5,ST6における合計払出枚数が所定枚数以上となった後において小当たり状態ST7,ST8への移行が発生することなく当該合計払出枚数が上限払出枚数以上となった場合には、通常状態ST5,ST6の終了後における集中状態ST1の態様が相違する構成としてもよい。例えば、合計払出枚数が所定枚数以上となってから上限払出枚数以上となるまでに小当たり状態ST7,ST8への移行が発生しなかった場合の方が、小当たり状態ST7,ST8への移行が発生した場合よりも、通常状態ST5,ST6の終了後における集中状態ST1のリプレイ役の当選確率が高くなる構成としてもよい。
(56)分岐状態ST2、特別遊技状態ST3、有利状態ST4、第1通常状態ST5及び第2通常状態ST6の終了条件として、合計払出枚数が上限払出枚数以上となることという条件が設定されている構成に代えて、純増枚数が所定枚数以上となることという条件が設定されている構成としてもよい。
(57)有効ラインがメインラインMLの1本のみである構成に限定されることはなく、複数本存在している構成としてもよい。この場合、上記第2の実施形態のように通常状態ST5,ST6における遊技状況がベット数に応じて変更される構成においては、ベット数に応じて有効化される有効ラインの数が変動する構成としてもよく、いずれのベット数であっても全ての有効ラインが有効化される構成としてもよい。
(58)上記第1の実施形態のように左リール32Lを右リール32Rよりも先に停止させることで有利役A入賞、第1通常役A入賞及び第2通常役A入賞の成立が可能となるとともに、いずれの役が当選しているのかを一部のリールを停止させただけでは不明とするリール制御の構成を、通常状態ST5,ST6が集中状態ST1よりも有利であって有利状態ST4よりも不利である構成に適用してもよい。また、これに加えて又は代えて、右リール32Rを左リール32Lよりも先に停止させることで有利役B入賞、第1通常役B入賞及び第2通常役B入賞の成立が可能となるとともに、いずれの役が当選しているのかを一部のリールを停止させただけでは不明とするリール制御の構成を、通常状態ST5,ST6が集中状態ST1よりも有利であって有利状態ST4よりも不利である構成に適用してもよい。
(59)分岐状態ST2において中リール32M又は右リール32Rを第1停止させるようにしてリール32L,32M,32Rの回転を停止させた場合、左リール32Lの停止タイミングが所定のタイミングであれば第2リプレイ役入賞が成立し、所定のタイミングではない場合には第1ベル役入賞又は第2ベル役入賞が成立する構成に代えて、分岐状態ST2において第1停止順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させた場合にはリプレイ役入賞が確実に成立し、第1停止順序とは異なる第2停止順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させた場合には遊技媒体の払出に対応する小役入賞が確実に成立する構成としてもよい。この場合、リプレイ役入賞となる停止順序でリール32L,32M,32Rの回転を停止させることで分岐状態ST2の終了タイミングを遅延させることが可能となる。また、分岐状態ST2においてリプレイ役入賞となる停止順序の報知が行われる報知状態と行われない非報知状態とが存在している構成としてもよく、これら報知状態及び非報知状態のいずれに設定するのかが分岐状態ST2が開始される前、開始された場合又は開始された後に実行される抽選により決定される構成としてもよい。
(60)リール32L,32M,32Rの停止制御がテーブル制御で行われる構成に限定されることはなく、リール32L,32M,32Rの回転中などにスベリ数を算出して決定するコントロール制御で停止制御が行われる構成としてもよい。
(61)本発明を所謂Bタイプのスロットマシンに適用してもよく、またCタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲーム、CTゲーム又はARTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(62)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(63)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
(64)上記各実施形態の特徴的な構成を相互に適用してもよい。これにより、各特徴的な構成による相乗的な効果を得ることが可能となる。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.第1移行条件が成立した場合(第1の実施形態では有利役A入賞、有利役B入賞又は分岐役入賞、第2の実施形態では分岐役入賞)に第1遊技状態(第1の実施形態では分岐状態ST2又は有利状態ST4、第2の実施形態では分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3の組合せ)に遊技状態を移行させる第1移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS809及びステップS811の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1709の処理を実行する機能)と、
第2移行条件が成立した場合(第1の実施形態では第1通常役A入賞及び第1通常役B入賞、第2の実施形態では第1通常役入賞)に第2遊技状態(第1通常状態ST5)に遊技状態を移行させる第2移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1705の処理を実行する機能)と、
前記第1遊技状態における遊技媒体の合計付与数が第1終了基準数以上となった場合に当該第1遊技状態を終了させる第1終了手段(主側MPU72におけるステップS910の処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状態における前記合計付与数が第2終了基準数以上となった場合に当該第2遊技状態を終了させる第2終了手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1終了基準数は前記第2終了基準数よりも少ない数に設定されており、
前記第1遊技状態における遊技媒体の合計付与数に対する遊技媒体の合計使用数の差の期待値が、前記第2遊技状態における遊技媒体の合計付与数に対する遊技媒体の合計使用数の差の期待値よりも多いことを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1遊技状態及び第2遊技状態はいずれも合計付与数が対応する終了基準数以上となることで終了するため、終了契機を生じさせるパラメータが共通することとなり、ハード構成又は処理構成を共通化させることが可能となる。
当該構成において、第1遊技状態は第2遊技状態よりも終了基準数が少ない反面、遊技状態が開始されてから終了するまでにおける遊技媒体の純増期待数が第2遊技状態よりも多いため、有利な遊技状態ほど消化スピードを速くすることが可能となる。この場合、第1遊技状態においては遊技媒体の純増期待数が第2遊技状態よりも多いというメリットだけではなく、その利益を早期に得ることが可能となるというメリットも存在することとなり、第1遊技状態が発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記第2遊技状態には、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が相違する複数種類の遊技状態(第1小当たり状態ST7、第2小当たり状態ST8及び小当たり状態ST7,ST8ではない状態)が含まれており、それら複数種類の遊技状態間において状態移行が行われ得ることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第2遊技状態においては遊技媒体の付与期待数がより多い遊技状態となることで、第2遊技状態の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。したがって、第2遊技状態においては遊技媒体の付与期待数がより多い遊技状態となることを期待しながら遊技を行うこととなり、第2遊技状態においても遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A3.前記第2遊技状態には、第1状態(小当たり状態ST7,ST8ではない状態)と、当該第1状態よりも単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が多い第2状態(小当たり状態ST7,ST8)とが存在しており、
前記第2状態においては、1ゲームの入賞結果として、遊技媒体の付与が行われる付与結果(第1ベル役入賞、第4ベル役入賞)が発生可能であって、遊技媒体の受け入れを要することなく新たなゲームの開始を可能とする再遊技結果(第1リプレイ役入賞)が発生可能であり、
当該遊技機は、前記第2状態において入賞結果の発生回数が終了回数以上となった場合に前記第1状態に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第1状態よりも第2状態の方が単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が多いため、第2状態となることで第2遊技状態の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。したがって、第2遊技状態においては第2状態となることを期待しながら遊技を行うこととなり、第2遊技状態においても遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第2状態においては1ゲームの入賞結果として付与結果が発生可能であって再遊技結果が発生可能であり、さらに第2状態は入賞結果の発生回数が終了回数以上となった場合に終了する。そうすると、遊技者は第2状態において再遊技結果が発生することなく付与結果が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、第2状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴A4.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理において付与対応役に当選となり、前記絵柄の変動表示の停止結果がその当選となった付与対応役に対応する停止結果となった場合、当該付与対応役の入賞の成立として、当該付与対応役に対応する遊技媒体を付与する付与手段(ホッパ装置53、主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2遊技状態においては前記付与対応役に当選した場合、前記停止操作手段の操作態様がいずれの態様であったとしても当該付与対応役の入賞が成立することを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第2遊技状態においては付与対応役に当選した場合には、停止操作手段の操作態様がいずれの態様であったとしても当該付与対応役の入賞が成立するため、合計付与数が第2終了基準数以上となった場合に第2遊技状態が終了する構成であったとしても、第2遊技状態が終了するまでに要するゲーム数が遊技の熟練度の関係で大きく変動してしまうといった事象の発生を阻止することが可能となる。
特徴A5.入賞が成立した場合に遊技媒体の付与が発生する付与対応役として、入賞が成立した場合に最小単位の遊技媒体が付与されることとなる最少対応役(第4ベル役)が存在しており、
前記第2遊技状態における少なくとも一部の期間において前記最少対応役の当選確率が最も高く設定されていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第2遊技状態においては最少対応役の当選確率が最も高く設定されているため、第2遊技状態の終了契機を生じさせるための遊技媒体の付与を高頻度で発生させるようにしながら、第2遊技状態の終了契機に徐々に近づくようにさせることが可能となる。よって、第2遊技状態が早期に終了してしまわないようにしながら、第2遊技状態の終了契機に近付いているという満足感を遊技者に与えることが可能となる。
特徴A6.前記第2終了手段は、前記合計付与数が前記第2終了基準数以上となっていない状況であっても特定終了条件が成立した場合(第2の実施形態における特別入賞の成立)に前記第2遊技状態を終了させることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、合計付与数が第2終了基準数以上となることだけではなく、特定終了条件が成立することも遊技者は期待することとなり、第2遊技状態において注目する事象が多様化されることを通じて、第2遊技状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A7.役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理において付与対応役に当選となりその当選となった付与対応役に対応する入賞が成立した場合にその付与結果に対応する遊技媒体を付与する付与手段(ホッパ装置53、主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役の抽選処理にて特定役に当選すること又は当該特定役に対応する入賞が成立することにより、前記特定終了条件が成立することを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、第2遊技状態の終了契機をいずれも役の抽選処理の抽選結果に応じて生じさせることが可能となる。よって、役の抽選処理を利用しながら、第2遊技状態において注目する事象を多様化させることが可能となる。
特徴A8.第3移行条件が成立した場合(第1の実施形態では第2通常役A入賞及び第2通常役B入賞、第2の実施形態では第2通常役入賞)に第3遊技状態(第2通常状態ST6)に遊技状態を移行させる第3移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS807の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1707の処理を実行する機能)と、
前記第3遊技状態における前記合計付与数が第3終了基準数以上となった場合に当該第3遊技状態を終了させる第3終了手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第3終了基準数は前記第1終了基準数よりも多い数であって前記第2終了基準数よりも少ない数に設定されており、
前記第3遊技状態における単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が、前記第2遊技状態における単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数と同一又は略同一であることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第2遊技状態及び第3遊技状態はいずれも単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が同一又は略同一であるため、第1遊技状態に比べれば第2遊技状態及び第3遊技状態の方が遊技者にとって不利となる。その一方、第3遊技状態は第2遊技状態よりも終了基準数が少ない数に設定されているため、第2遊技状態への移行が発生するよりは第3遊技状態への移行が発生して欲しいと遊技者が期待することとなる。よって、遊技者の期待感を段階的なものとすることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A9.前記第2遊技状態及び前記第3遊技状態のいずれにおいても共通の演出が実行されるように演出実行手段(画像表示装置17)を制御する演出制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1203〜ステップS1208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、第2遊技状態及び第3遊技状態のいずれに滞在しているのかを遊技者が認識しづらくなる。これにより、第2遊技状態に滞在している状況であっても第3遊技状態に滞在していることを遊技者に期待させることが可能となり、遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
特徴A10.前記第2遊技状態及び前記第3遊技状態において前記合計付与数が初期値を「0」として加算式で報知されるようにする報知制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1203、ステップS1206及びステップS1213の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A8又はA9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、合計付与数が初期値を「0」として加算式で報知されることにより、第2遊技状態に滞在している状況であっても少なくとも合計付与数が第3終了基準数をこえるまでは第3遊技状態に滞在していることを期待させることが可能となる。また、合計付与数が第3終了基準数をこえたとしても、当該合計付与数は第2終了基準数に近付いているため、そこからは第2遊技状態の終了契機が発生することを遊技者に期待させることが可能となる。よって、遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
特徴A11.前記第1移行手段は、所定遊技状態(集中状態ST1)において前記第1移行条件が成立した場合に前記第1遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2移行手段は、前記所定遊技状態において前記第2移行条件が成立した場合に前記第2遊技状態に遊技状態を移行させることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、所定遊技状態が第1遊技状態又は第2遊技状態への分岐を生じさせる遊技状態として機能することとなり、当該所定遊技状態において遊技者は第2移行条件が成立する前に第1移行条件が成立することを期待しながら遊技を行うこととなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A12.前記第1終了手段は、前記第1遊技状態が終了した後に前記第2遊技状態への移行を生じさせることなく前記所定遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2終了手段は、前記第2遊技状態が終了した後に、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、所定遊技状態において第1遊技状態又は第2遊技状態への分岐が発生し、その分岐後の遊技状態が終了した後には所定遊技状態に復帰することとなる。特に、第1遊技状態が終了した後は第2遊技状態への移行を生じさせることなく所定遊技状態に復帰する。これにより、所定遊技状態となった場合には所定遊技状態と第1遊技状態との間のループが継続することを遊技者は期待することとなる。そして、上記特徴A1の構成を備え、第1遊技状態においては遊技媒体の純増期待数が第2遊技状態よりも多いというメリットだけではなく、その利益を早期に得ることが可能となるというメリットも存在するため、所定遊技状態と第1遊技状態との間のループが継続した場合には遊技状態の移行が早期に発生しながら遊技者が所持する遊技媒体が増加することとなる。よって、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第2遊技状態に移行したとしても当該第2遊技状態が終了すれば所定遊技状態に復帰することとなるため、第2遊技状態において遊技者は所定遊技状態への復帰を期待することとなる。よって、第2遊技状態への移行が発生したとしても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
特徴A13.前記第2遊技状態において前記第1遊技状態への移行が発生しない、又は前記第2遊技状態において前記第1遊技状態への移行条件が成立する確率が前記所定遊技状態において前記第1遊技状態への移行条件が成立する確率よりも低いことを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、第1遊技状態への移行に基づき遊技媒体がスピーディに増加する事象は、所定遊技状態において発生し第2遊技状態においては発生しない。これにより、第2遊技状態に対する所定遊技状態の有利性を高めることが可能となる。
特徴A14.前記第1遊技状態への移行確率の方が前記第2遊技状態への移行確率よりも高いことを特徴とする特徴A11乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、所定遊技状態においては当該所定遊技状態と第1遊技状態との間のループが発生し易くなる。これにより、所定遊技状態の有利性を高めることが可能となる。
特徴A15.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態において第1移行役(分岐役)に当選となり、前記絵柄の変動表示の停止結果が当該第1移行役に対応する停止結果となった場合、前記第1遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記抽選手段は、前記所定遊技状態において前記第1移行役の当選確率が最も高くなるように前記役の抽選処理を実行することを特徴とする特徴A11乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A15によれば、所定遊技状態においては当該所定遊技状態と第1遊技状態との間のループが発生し易くなる。これにより、所定遊技状態の有利性を高めることが可能となる。
特徴A16.前記第1移行手段は、前記所定遊技状態において第1移行可能条件が成立している状況で遊技者の操作に基づき前記第1移行条件が成立した場合に前記第1遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2移行手段は、前記所定遊技状態において第2移行可能条件が成立している状況で遊技者の操作に基づき前記第2移行条件が成立した場合に前記第2遊技状態に遊技状態を移行させ、
当該遊技機は、前記第1移行可能条件が成立している場合及び前記第2移行可能条件が成立している場合のいずれにおいても、特定演出(移行状況演出)が実行されるようにする特定演出制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1212の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A11乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A16によれば、特定演出が実行された場合、第1遊技状態への移行が発生し得るとともに、第2遊技状態への移行が発生し得ることとなる。これにより、特定演出が実行された場合には、遊技者は第2遊技状態への移行ではなく第1遊技状態への移行を期待しながら操作を行うこととなり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴A17.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態において前記役の抽選処理にて第1移行役当選(第1の実施形態では有利役A当選、有利役B当選又は分岐役当選、第2の実施形態では分岐役当選)となり、前記絵柄の変動表示の停止結果が当該第1移行役当選に対応する第1移行結果(第1の実施形態では有利役A入賞、有利役B入賞又は分岐役入賞、第2の実施形態では分岐役入賞)となった場合に前記第1移行条件の成立として前記第1遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2移行手段は、前記所定遊技状態において前記役の抽選処理にて第2移行役当選(第1の実施形態では第1通常役A当選又は第1通常役B当選、第2の実施形態では通常役当選)となり、前記絵柄の変動表示の停止結果が当該第2移行役当選に対応する第2移行結果(第1の実施形態では第1通常役A入賞又は第1通常役B入賞、第2の実施形態では通常役入賞)となった場合に前記第2移行条件の成立として前記第2遊技状態に遊技状態を移行させることを特徴とする特徴A11乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、役の抽選処理との関係で第1遊技状態の移行契機及び第2遊技状態の移行契機を発生させることが可能となる。
特徴A18.前記第2移行役当選となっている場合であっても前記停止操作手段の操作態様が対応する態様ではない場合には前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2停止結果とならない構成であり、
前記第2移行役当選となったゲームにおいて前記第2移行結果とならなかった場合であっても当該第2移行役当選となった状態が次のゲームに持ち越され、前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果となった場合、前記第2移行役当選となっている状態が解除される構成であり、
前記抽選手段は、前記所定遊技状態において前記第2移行役当選となっている状況で役の抽選処理を実行する場合、前記第1移行役を抽選対象から除外することを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、第2移行役当選となったゲームにおいて絵柄の変動表示の停止結果が第2移行結果とならなかったとしても、第2移行役当選となった状態は継続され、その状態においては第1移行役が抽選対象から除外される。これにより、第2移行役当選となった後に第2移行結果となることを意図的に回避させて第1遊技状態への移行を発生させようとしても、それを不可とすることが可能となる。
特徴A19.前記第1移行手段は、所定遊技状態(集中状態ST1)において前記第1移行条件が成立した場合に前記第1遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2移行手段は、前記所定遊技状態において前記第2移行条件が成立した場合に前記第2遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第1終了手段は、前記第1遊技状態が終了した後に前記第2遊技状態への移行を生じさせることなく前記所定遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2終了手段は、前記第2遊技状態が終了した後に、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させ、
当該遊技機は、前記第2遊技状態から前記所定遊技状態への移行が発生した後に、前記第1遊技状態への移行が所定回数発生した場合に、遊技機外部に所定情報(ON状態の集中対応信号)の出力を行う外部出力手段(主側MPU72におけるステップS1104の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、所定遊技状態において第1遊技状態又は第2遊技状態への分岐が発生し、その分岐後の遊技状態が終了した後には所定遊技状態に復帰することとなる。これにより、所定遊技状態となった場合には所定遊技状態と第1遊技状態との間のループが継続することを遊技者は期待することとなる。この場合に、所定遊技状態への移行が発生した場合に所定情報の外部出力が行われるのではなく、所定遊技状態への移行が発生した後に第1遊技状態への移行が所定回数発生した場合に所定情報の外部出力が行われる。これにより、遊技者に実質的な利益が発生した場合に所定情報の外部出力を行うことが可能となる。
特徴A20.前記所定遊技状態において有利移行条件(有利役A入賞又は有利役B入賞)が成立した場合に、前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態(有利状態ST4)に遊技状態を移行させる手段(主側MPU72におけるステップS809の処理を実行する機能)を備え、
前記外部出力手段は、前記第2遊技状態から前記所定遊技状態への移行が発生した後に、前記有利遊技状態への移行が特定回数発生した場合に、遊技機外部に前記所定情報の出力を行い、
前記所定回数は、前記特定回数よりも多い回数に設定されていることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、所定遊技状態への移行が発生した後においてある程度の利益が発生した場合に所定情報の外部出力を行うことが可能となる。
なお、特徴A1〜A20の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
所定遊技状態(集中状態ST1)において第1移行可能条件が成立している状況(第1の実施形態における有利役A当選又は有利役B当選)で前記絵柄の変動表示の停止結果が第1移行結果(第1の実施形態における有利役A入賞)となった場合に第1遊技状態(第1の実施形態における有利状態ST4)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS809の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において第2移行可能条件が成立している状況(第1の実施形態における第1通常役A当選又は第1通常役B当選)で前記絵柄の変動表示の停止結果が第2移行結果(第1の実施形態における第1通常役A入賞)となった場合に第2遊技状態(第1通常状態ST5)に遊技状態を移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1遊技状態は前記所定遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、
前記第2遊技状態は前記所定遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態であり、
前記第1移行可能条件が成立している場合であっても前記停止操作手段の操作態様が対応する態様ではない場合には前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第1移行結果とならない構成であり、
前記第2移行可能条件が成立している場合であっても前記停止操作手段の操作態様が対応する態様ではない場合には前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果とならない構成であり、
前記第1移行可能条件が成立したゲームにおいて前記第1移行結果とならなかった場合であっても当該第1移行可能条件が成立した状態が次のゲームに持ち越され、前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第1移行結果となった場合、前記第1移行可能条件が成立している状態が解除される構成であり、
前記第2移行可能条件が成立したゲームにおいて前記第2移行結果とならなかった場合であっても当該第2移行可能条件が成立した状態が次のゲームに持ち越され、前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果となった場合、前記第2移行可能条件が成立している状態が解除される構成であり、
前記第2移行可能条件が成立している状況において前記第1移行結果を成立させることが可能な態様で前記停止操作手段が操作された場合、前記第2移行結果が成立するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定遊技状態から第1遊技状態に移行し得るとともに第2遊技状態に移行し得る構成において、第1遊技状態は所定遊技状態よりも有利であり第2遊技状態は所定遊技状態よりも不利である。したがって、所定遊技状態において遊技者は第2遊技状態への移行が発生することなく第1遊技状態に移行することを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、第1移行可能条件及び第2移行可能条件のいずれが成立した場合であっても、停止操作手段の操作態様を対応する態様としないと遊技状態の移行が発生しないため、第1移行可能条件及び第2移行可能条件のいずれかが成立した場合には、停止操作手段の操作態様に対して遊技者を注目させることが可能となる。これにより、遊技が継続して行われる場合であっても遊技者の意識に変化を与えることが可能となる。
また、第2移行可能条件が成立している状況において第1移行結果を成立させることが可能な態様で停止操作手段が操作された場合には第2移行結果が成立することとなる。これにより、第2移行可能条件が成立した場合であっても停止操作手段の操作態様を対応する態様としないと第2移行結果が成立しないようにした構成において、第1移行結果となることを期待しながら停止操作手段を操作した結果として第2移行結果が成立するようにすることが可能となる。よって、第2移行結果が成立することとなるゲームであっても遊技者の期待感を高めることが可能となる。
特徴B2.前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する変動表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、複数の前記変動表示領域に対応させて設けられており、
前記絵柄の変動表示が終了する場合に有効ライン(メインラインML)に前記第1移行結果を生じさせるための絵柄が停止することで当該絵柄の変動表示の停止結果が前記第1移行結果となり、前記絵柄の変動表示が終了する場合に前記有効ラインに前記第2移行結果を生じさせるための絵柄が停止することで当該絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果となる構成であり、
前記第1移行結果と前記第2移行結果とは一部の前記変動表示領域における停止結果が共通し、残りの前記変動表示領域における停止結果が相違しており、その停止結果が相違する前記変動表示領域においては前記第2移行可能条件が成立している状況にて少なくとも前記第1移行結果を構成する絵柄が前記有効ラインに停止するように対応する前記停止操作手段を操作した場合、前記第2移行結果を構成する絵柄が前記有効ラインに停止するようにそれら停止結果が設定されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1移行結果と第2移行結果とは一部の変動表示領域における停止結果が共通し、残りの変動表示領域における停止結果が相違しているため、複数の変動表示領域における絵柄の変動表示を順次停止させていく過程においても第1移行結果となることを遊技者に期待させることが可能となる。また、停止結果が相違する変動表示領域においては、第2移行可能条件が成立している状況にて第1移行結果を構成する絵柄が有効ラインに停止するように対応する停止操作手段が操作された場合、第2移行結果を構成する絵柄が有効ラインに停止することとなるため、第1移行結果となることを期待しながら停止操作手段を操作した結果として第2移行結果が成立するようにすることが可能となる。
特徴B3.前記第1移行結果は、所定の絵柄表示領域(左リール32L)において、絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、前記第1移行結果を生じさせるための絵柄が前記有効ラインに停止しない事象が発生し得る停止結果であり、
前記第2移行結果は、前記所定の絵柄表示領域において、絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、前記第2移行結果を生じさせるための絵柄が前記有効ラインに停止しない事象が発生し得る停止結果であることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、対応する移行結果を成立させるために絵柄の変動表示状況に対する停止操作手段の操作タイミングを所定のタイミングとする必要がある変動表示領域が、第1移行結果と第2移行結果とで所定の変動表示領域として共通しているため、第1移行可能条件及び第2移行可能条件のいずれが成立している場合であっても停止操作の態様を共通化させることが可能となる。
特徴B4.前記第1移行結果と前記第2移行結果とで停止結果が相違する特定の絵柄表示領域(右リール32R)における前記絵柄の変動表示の停止操作が、前記第2移行可能条件が成立している状況において、前記特定の絵柄表示領域とは異なる所定の絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示の停止操作よりも後に行われた場合、当該所定の絵柄表示領域の停止結果が前記第2移行結果とは異なる停止結果であれば、前記特定の絵柄表示領域における停止結果が前記第2移行結果に対応する停止結果とならないようにする手段(主側MPU72におけるステップS703及びステップS706の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B2又はB3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第2移行可能条件が成立している状況において既に停止している絵柄表示領域の停止結果が第2移行結果に対応していない場合には、特定の絵柄表示領域における停止結果が第2移行結果に対応する停止結果とならない。これにより、第2移行結果が成立する前や第2移行結果となることを回避可能な状況において特定の絵柄表示領域の停止結果から第2移行可能条件が成立していることを特定しようとしても、それを不可とすることが可能となる。よって、第1移行可能条件が成立していることへの期待感を長く持続させることが可能となる。
特徴B5.前記第1移行結果と前記第2移行結果とで停止結果が相違する特定の絵柄表示領域(右リール32R)における前記絵柄の変動表示の停止操作が、前記第2移行可能条件が成立している状況において、前記第1移行結果と前記第2移行結果とで停止結果が共通する前記変動表示領域における前記絵柄の変動表示の停止操作よりも先に行われた場合、前記特定の絵柄表示領域における停止結果が前記第2移行結果に対応する停止結果とならないようにする規制手段(主側MPU72におけるステップS602の処理及びリール制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B2乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、特定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を先に停止させて第2移行可能条件が成立していることを把握した後に、他の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を停止させるということを行おうとしてもそれが不可となる。よって、第1移行可能条件が成立していることへの期待感を長く持続させることが可能となる。
特徴B6.前記第1移行結果は、所定の絵柄表示領域(左リール32L)において、絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、前記第1移行結果を生じさせるための絵柄が前記有効ラインに停止しない事象が発生し得る停止結果であり、
前記第2移行結果は、前記所定の絵柄表示領域において、絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングが所定のタイミングではない場合、前記第2移行結果を生じさせるための絵柄が前記有効ラインに停止しない事象が発生し得る停止結果であり、
前記規制手段は、前記特定の絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示の停止操作が、前記第2移行可能条件が成立している状況において、前記所定の変動表示領域における前記絵柄の変動表示の停止操作よりも先に行われた場合、前記特定の絵柄表示領域における停止結果が前記第2移行結果に対応する停止結果とならないようにすることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、特定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を先に停止させて、第2移行可能条件が成立していることを把握した場合には、所定の絵柄表示領域についての停止操作手段の操作タイミングを意図的に所定のタイミングとは異なるタイミングとし、第2移行結果となることを回避させるという行為を行おうとしても、それを不可とすることが可能となる。
特徴B7.前記第2移行可能条件が成立している状況において前記特定の絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示を前記第1移行結果と前記第2移行結果とで停止結果が共通する前記変動表示領域における前記絵柄の変動表示よりも先に停止させた場合、前記特定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングが特定の停止タイミングであることを少なくとも一の条件として、複数の前記絵柄表示領域における停止結果が第2別移行結果(第1の実施形態における第1通常役B入賞)となり得る構成であり、
前記第2移行手段は、前記所定遊技状態において前記第2移行可能条件が成立している状況で前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2別移行結果となった場合にも前記第2移行条件の成立として前記第2遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記特定の絵柄表示領域は、前記第1移行結果及び前記第1移行条件の成立の契機となる停止結果であって前記第1移行結果とは異なる移行結果のうち一方である第1対応移行結果と、前記第2別移行結果とで停止結果が共通することとなる絵柄表示領域であり、
前記第1対応移行結果と前記第2別移行結果とで停止結果が相違する絵柄表示領域について、前記第2移行可能条件が成立している状況において前記第1対応移行結果を構成する絵柄が前記有効ラインに停止するように当該絵柄表示領域に対応する前記停止操作手段が操作された場合、前記第2別移行結果を構成する絵柄が前記有効ラインに停止することを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を先に停止させて第2移行可能条件が成立していることを把握した後に、他の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を停止させるという行為を不可とした構成において、特定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を先に停止させた場合であっても、第2移行可能条件が成立している状況において第2移行結果となる機会を担保することが可能となる。
また、特定の変動表示領域は第1対応移行結果と第2別移行結果とで停止結果が共通することとなる絵柄表示領域であるため、特定の変動表示領域における停止操作手段の操作タイミングが特定のタイミングではなかったとしても、第2移行可能条件が成立していることを遊技者が把握できないようにすることが可能となる。
また、停止結果が相違する変動表示領域においては、第2移行可能条件が成立している状況にて第1対応移行結果を構成する絵柄が有効ラインに停止するように対応する停止操作手段が操作された場合、第2別移行結果を構成する絵柄が有効ラインに停止することとなるため、第1対応移行結果となることを期待しながら停止操作手段を操作した結果として第2別移行結果が成立するようにすることが可能となる。
特徴B8.前記規制手段は、前記第1対応移行結果と前記第2別移行結果とで停止結果が相違する絵柄表示領域であって前記特定の絵柄表示領域とは異なる絵柄表示領域における前記絵柄の変動表示の停止操作が、前記第2移行可能条件が成立している状況において、前記特定の変動表示領域における前記絵柄の変動表示の停止操作よりも先に行われた場合、当該異なる絵柄表示領域における停止結果が前記第2別移行結果に対応する停止結果とならないようにすることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特定の絵柄表示領域とは異なる絵柄表示領域における絵柄の変動表示を先に停止させて、第2移行可能条件が成立していることを把握した後に、特定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示を停止させるということを行おうとしてもそれが不可となる。よって、第1移行可能条件が成立していることへの期待感を長く持続させることが可能となる。
特徴B9.前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1移行手段は、前記所定遊技状態において前記役の抽選処理にて第1移行役当選(第1の実施形態における有利役A当選又は有利役B当選)となり、前記絵柄の変動表示の停止結果が当該第1移行役当選に対応する前記第1移行結果(第1の実施形態における有利役A入賞又は有利役B入賞)となった場合に前記第1遊技状態に遊技状態を移行させ、
前記第2移行手段は、前記所定遊技状態において前記役の抽選処理にて第2移行役当選(第1の実施形態における第1通常役A当選又は第1通常役B当選)となり、前記絵柄の変動表示の停止結果が当該第2移行役当選に対応する前記第2移行結果(第1の実施形態における第1通常役A入賞又は第1通常役B入賞)となった場合に前記第2遊技状態に遊技状態を移行させることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、役の抽選処理との関係で第1遊技状態の移行契機及び第2遊技状態の移行契機を発生させることが可能となる。
特徴B10.前記第2移行役当選となっている場合であっても前記停止操作手段の操作態様が対応する態様ではない場合には前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果とならない構成であり、
前記第2移行役当選となったゲームにおいて前記第2移行結果とならなかった場合であっても当該第2移行役当選となった状態が次のゲームに持ち越され、前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果となった場合、前記第2移行役当選となっている状態が解除される構成であり、
前記抽選手段は、前記所定遊技状態において前記第2移行役当選となっている状況で役の抽選処理を実行する場合、前記第1移行役を抽選対象から除外することを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、第2移行役当選となったゲームにおいて絵柄の変動表示の停止結果が第2移行結果とならなかったとしても、第2移行役当選となった状態は継続され、その状態においては第1移行役が抽選対象から除外される。これにより、第2移行役当選となった後に第2移行結果となることを意図的に回避させて第1遊技状態への移行を発生させようとしても、それを不可とすることが可能となる。
特徴B11.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
所定遊技状態(集中状態ST1)において第1移行可能条件が成立している状況(第1の実施形態における有利役A当選又は有利役B当選)で前記絵柄の変動表示の停止結果が第1移行結果(第1の実施形態における有利役A入賞)となった場合に第1遊技状態(第1の実施形態における有利状態ST4)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS809の処理を実行する機能)と、
前記所定遊技状態において第2移行可能条件が成立している状況(第1の実施形態における第1通常役A当選又は第1通常役B当選)で前記絵柄の変動表示の停止結果が第2移行結果(第1の実施形態における第1通常役A入賞)となった場合に第2遊技状態(第1通常状態ST5)に遊技状態を移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2遊技状態は前記第1遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態であり、
前記第1移行可能条件が成立している場合であっても前記停止操作手段の操作態様が対応する態様ではない場合には前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第1移行結果とならない構成であり、
前記第2移行可能条件が成立している場合であっても前記停止操作手段の操作態様が対応する態様ではない場合には前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果とならない構成であり、
前記第1移行可能条件が成立したゲームにおいて前記第1移行結果とならなかった場合であっても当該第1移行可能条件が成立した状態が次のゲームに持ち越され、前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第1移行結果となった場合、前記第1移行可能条件が成立している状態が解除される構成であり、
前記第2移行可能条件が成立したゲームにおいて前記第2移行結果とならなかった場合であっても当該第2移行可能条件が成立した状態が次のゲームに持ち越され、前記絵柄の変動表示の停止結果が前記第2移行結果となった場合、前記第2移行可能条件が成立している状態が解除される構成であり、
前記第2移行可能条件が成立している状況において前記第1移行結果を成立させることが可能な態様で前記停止操作手段が操作された場合、前記第2移行結果が成立するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴B11によれば、第1移行可能条件及び第2移行可能条件のいずれが成立した場合であっても、停止操作手段の操作態様を対応する態様としないと遊技状態の移行が発生しないため、第1移行可能条件及び第2移行可能条件のいずれかが成立した場合には、停止操作手段の操作態様に対して遊技者を注目させることが可能となる。これにより、遊技が継続して行われる場合であっても遊技者の意識に変化を与えることが可能となる。
また、第2移行可能条件が成立している状況において第1移行結果を成立させることが可能な態様で停止操作手段が操作された場合には第2移行結果が成立することとなる。これにより、第2移行可能条件が成立した場合であっても停止操作手段の操作態様を対応する態様としないと第2移行結果が成立しないようにした構成において、第1移行結果となることを期待しながら停止操作手段を操作した結果として第2移行結果が成立するようにすることが可能となる。よって、第2移行結果が成立することとなるゲームであっても遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、上記特徴B11の構成に対して、上記特徴B2〜B10のいずれかにて追加的に記載されている構成を適用してもよく、この場合、各構成に基づく相乗的な効果を得ることが可能となる。
なお、特徴B1〜B11の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.特定移行条件が成立した場合(第1の実施形態では第1通常役A入賞及び第1通常役B入賞、第2の実施形態では第1通常役入賞)に特定状態(第1通常状態ST5)に遊技状態を移行させる特定移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1705の処理を実行する機能)と、
前記特定状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に前記特定状態を終了させて当該特定状態よりも有利な遊技状態に移行させる特定終了手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態には、第1状態(小当たり状態ST7,ST8ではない状態)と、当該第1状態よりも単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が多い第2状態(小当たり状態ST7,ST8)とが存在しており、
前記第2状態においては、1ゲームの入賞結果として、遊技媒体の付与が行われる付与結果(第1ベル役入賞、第4ベル役入賞)が発生可能であって、遊技媒体の受け入れを要することなく新たなゲームの開始を可能とする再遊技結果(第1リプレイ役入賞)が発生可能であり、
当該遊技機は、前記第2状態において入賞結果の発生回数が終了回数以上となった場合に前記第1状態に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第1状態よりも第2状態の方が単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が多いため、第2状態となることで特定状態の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。したがって、特定状態においては第2状態となることを期待しながら遊技を行うこととなり、特定状態においても遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第2状態においては1ゲームの入賞結果として付与結果が発生可能であって再遊技結果が発生可能であり、さらに第2状態は入賞結果の発生回数が終了回数以上となった場合に終了する。そうすると、遊技者は第2状態において再遊技結果が発生することなく付与結果が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、第2状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「合計純増数」とは、特定状態において付与された遊技媒体の合計数と、特定状態において使用した遊技媒体の合計数との差の数のことをいう。
特徴C2.前記第2状態における前記再遊技結果の発生確率を、当該第2状態が開始される前の状態における前記再遊技結果の発生確率と同一又は略同一とする手段(主側MPU72におけるステップS1503、ステップS1504、ステップS1713、ステップS1715、ステップS1717及びステップS1719の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、第2状態における再遊技結果の発生確率が、当該第2状態が開始される前の状態における再遊技結果の発生確率と同一又は略同一となるため、第2状態において再遊技結果が発生して欲しくないと考える遊技者は、第2状態が開始される前の状態における再遊技結果の発生確率が低いことを期待することとなる。よって、第2状態が開始される前の状態における遊技への注目度も高めることが可能となる。
特徴C3.前記第2状態において前記再遊技結果の発生確率を変更する確率変更手段(主側MPU72におけるステップS1802〜ステップS1804の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第2状態において再遊技結果の発生確率が変更され得るため、第2状態において再遊技結果が発生して欲しくないと考える遊技者は、第2状態において再遊技結果の発生確率が高くならないこと又は再遊技結果の発生確率が低くなることを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C4.前記確率変更手段は、前記再遊技結果の発生確率をそれまでの発生確率よりも低い発生確率に変更することを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、第2状態において再遊技結果が発生して欲しくないと考える遊技者は、第2状態において再遊技結果の発生確率が低くなることを期待することとなり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C5.前記第2状態における前記再遊技結果の発生確率を、当該第2状態が開始される前の状態における前記再遊技結果の発生確率と同一又は略同一とする手段(主側MPU72におけるステップS1503、ステップS1504、ステップS1713、ステップS1715、ステップS1717及びステップS1719の処理を実行する機能)と、
前記第2状態よりも前の状態において前記再遊技結果の発生確率を設定する確率設定手段(主側MPU72におけるステップS1717及びステップS1719の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、第2状態よりも前の状態において再遊技結果の発生確率が変更され得るため、第2状態よりも前の状態における再遊技結果の発生確率が高いことを重視する遊技者は再遊技結果の発生確率が高くなることを期待することとなり、第2状態における再遊技結果の発生確率が低いことを重視する遊技者は再遊技結果の発生確率が低くなることを期待することとなる。よって、再遊技結果の発生確率について遊技者が重視する内容との関係で、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C6.前記確率設定手段は、前記再遊技結果の発生確率をそれまでの発生確率よりも高い発生確率に設定することを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、第2状態よりも前の状態において再遊技結果の発生確率がそれまでの発生確率よりも高い発生確率に設定され得るため、第2状態よりも前の状態における再遊技結果の発生確率が高いことを重視する遊技者は再遊技結果の発生確率が高くなることを期待することとなり、第2状態における再遊技結果の発生確率が低いことを重視する遊技者は再遊技結果の発生確率が高くならないことを期待することとなる。
特徴C7.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記確率設定手段は、前記役の抽選処理において設定契機役(第1RT役又は第2RT役)に当選した場合、又は当該設定契機役に当選となり前記絵柄の変動表示の停止結果がそれに対応する停止結果となった場合に、前記再遊技結果の発生確率をそれまでとは異なる発生確率に設定することを特徴とする特徴C5又はC6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、役の抽選処理を利用して再遊技結果の発生確率を変更する契機を生じさせることが可能となる。
特徴C8.前記確率設定手段は、設定契機が発生した場合に前記再遊技結果の発生確率を遊技者の選択操作に対応する発生確率に設定することを特徴とする特徴C5乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、再遊技結果の発生確率を遊技者が選択可能であるため、第2状態よりも前の状態における再遊技結果の発生確率が高いことを重視する遊技者は再遊技結果の発生確率が相対的に高くなるように選択操作を行うこととなり、第2状態における再遊技結果の発生確率が相対的に低いことを重視する遊技者は再遊技結果の発生確率が相対的に低くなるように選択操作を行うこととなる。これにより、再遊技結果の発生確率について遊技者が重視する内容との関係で、当該再遊技結果の発生確率を遊技者自身に選択させることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴C9.前記確率設定手段において遊技者の前記選択操作に対応させて設定可能な前記再遊技結果の発生確率はいずれもそれまでの発生確率よりも高い発生確率であることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、遊技者がいずれの発生確率を選択したとしても再遊技結果の発生確率はそれまでよりも高くなるため、再遊技結果の発生確率がそれまでよりも高くなるという一定の条件の下で遊技者自身が選択した再遊技結果の発生確率を設定することが可能となる。
特徴C10.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記確率設定手段は、
前記役の抽選処理において設定契機役(第1RT役及び第2RT役)に当選した場合であって前記絵柄の変動表示の停止操作態様が第1停止操作態様(左リール32Lを第1停止)である場合、前記再遊技結果の発生確率を第1確率に設定する第1確率設定手段(主側MPU72におけるステップS1717の処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理において前記設定契機役に当選した場合であって前記絵柄の変動表示の停止操作態様が第2停止操作態様(中リール32M又は右リール32Rを第1停止)である場合、前記再遊技結果の発生確率を第2確率に設定する第2確率設定手段(主側MPU72におけるステップS1719の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴C8又はC9に記載の遊技機。
特徴C10によれば、役の抽選処理にて設定契機役に当選することで再遊技結果の発生確率の設定契機が発生するため、役の抽選処理を利用しながら当該設定契機を不規則に生じさせることが可能となる。また、設定契機役に当選した場合における絵柄の変動表示の停止操作態様に応じた再遊技結果の発生確率が設定されるため、停止操作を利用して再遊技結果の発生確率を遊技者に選択させることが可能となる。
特徴C11.前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する変動表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記変動表示領域に対応させて設けられており、
前記第1確率設定手段は、複数の前記変動表示領域における前記絵柄の変動表示の停止順序が第1停止順序である場合に前記再遊技結果の発生確率を前記第1確率に設定し、
前記第2確率設定手段は、複数の前記変動表示領域における前記絵柄の変動表示の停止順序が第2停止順序である場合に前記再遊技結果の発生確率を前記第2確率に設定することを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11によれば、絵柄の変動表示の停止順序に応じて再遊技結果の発生確率が設定されるため、停止操作を利用して再遊技結果の発生確率を遊技者に選択させる構成において遊技者が意図する発生確率にするための設定操作の容易化を図ることが可能となる。
なお、特徴C1〜C11の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
移行条件が成立した場合(分岐役入賞)に特定遊技状態(分岐状態ST2及び特別遊技状態ST3の組合せ)に遊技状態を移行させる特定遊技移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS811の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1709の処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に当該特定遊技状態を終了させる特定遊技終了手段(主側MPU72におけるステップS910の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定遊技状態においては、1ゲームの入賞結果として、遊技媒体の付与が行われる特定付与結果(第1ベル入賞、第2ベル役入賞)が発生可能であって、遊技媒体の受け入れを要することなく新たなゲームの開始を可能とする再遊技結果(第2リプレイ役入賞)が発生可能であり、
前記変動制御手段は、前記特定遊技状態において前記停止操作手段の操作態様が所定の操作態様である場合には前記再遊技結果となり、当該所定の操作態様とは異なる操作態様である場合には前記特定付与結果となるようにする特定制御手段(主側MPU72における中・右第1停止用テーブル群を利用してリール制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、特定遊技状態は特定対象数が終了基準数以上となった場合に終了するため、遊技媒体の付与を生じさせるとそれだけ特定遊技状態の終了契機が近付くこととなる。この場合に、特定遊技状態において停止操作手段の操作態様が所定の操作態様である場合には再遊技結果となるため、当該所定の操作態様を継続することで特定遊技状態の終了タイミングを遅らせることが可能となる。さらに、当該特定遊技状態の終了タイミングを、再遊技結果を発生させて再遊技の利益を得ながら遅延させることが可能となる。よって、特定遊技状態の終了タイミングを遅延させることに対して不利益感を生じさせないようにすることが可能となる。その一方、停止操作手段の操作態様が所定の操作態様とは異なる操作態様である場合には特定付与結果となるため、遊技者の操作態様によっては特定遊技状態の終了タイミングを遅らせられない状況を生じさせることが可能となる。以上より、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、「合計純増数」とは、特定遊技状態において付与された遊技媒体の合計数と、特定遊技状態において使用した遊技媒体の合計数との差の数のことをいう。
特徴D2.前記特定遊技状態において特別入賞結果(特別役入賞)となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態(特別遊技状態ST3)に遊技状態を移行させる特別移行手段(主側MPU72におけるステップS813の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、特定遊技状態において停止操作手段の操作態様を所定の操作態様とすることで再遊技結果を生じさせて特定遊技状態の終了タイミングを遅らせることで、特別遊技状態への移行が発生する確率を高めることが可能となる。
特徴D3.前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特別移行手段は、前記役の抽選処理にて特別役当選となり前記絵柄の変動表示の停止結果が特別停止結果となった場合に前記特別入賞結果の発生として前記特別遊技状態に遊技状態を移行させるものであり、
前記特別役に当選した後であって前記絵柄の変動表示の停止結果が前記特別停止結果となる前に前記特定付与結果となり前記特定遊技状態の開始後における前記特定対象数が前記終了基準数以上となったとしても、前記特別役に当選した状態は解除されないことを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、役の抽選処理にて特別役当選となれば、その後に特定遊技状態の開始後における特定対象数が終了基準数以上となったとしても特別役に当選した状態は解除されないため、再遊技結果を生じさせることで特定遊技状態の終了タイミングを遅らせて特別役に当選した状態とすれば、特別遊技状態への移行という利益を得ることが可能となる。
特徴D4.前記変動制御手段は、所定の絵柄表示領域における絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングが所定のタイミングである場合、前記再遊技結果となるように前記絵柄表示手段を制御し、当該所定のタイミングではない場合、前記特定付与結果となるように前記絵柄表示手段を制御することを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、遊技者の停止操作によって再遊技結果を生じさせるためには、停止操作手段の操作タイミングを所定のタイミングとする必要があり、所定のタイミングではない場合には特定付与結果が発生して特定遊技状態の終了契機が発生するおそれがある。これにより、停止操作に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴D5.前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する変動表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記変動表示領域に対応させて設けられており、
前記再遊技結果に対応する前記絵柄の変動表示の停止結果、及び前記特定付与結果に対応する前記絵柄の変動表示の停止結果は、一の変動表示領域における絵柄の停止態様が相違し、他の変動表示領域における絵柄の停止態様が共通しており、
前記一の変動表示領域が前記所定の変動表示領域であることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、遊技者の停止操作によって再遊技結果を生じさせるためには、一の変動表示領域について停止操作手段の操作タイミングを所定のタイミングとすればよいため、停止操作態様によっては再遊技結果ではなく特定付与結果が発生してしまう構成において、再遊技結果とするための操作が極端に難しくなってしまうことを阻止することが可能となる。
特徴D6.前記特定付与結果が1回発生することで、前記特定遊技状態における前記特定対象数が前記終了基準数以上となることを特徴とする特徴D1乃至D5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D6によれば、特定付与結果が1回発生すると特定遊技状態が終了してしまうため、再遊技結果の発生を狙ったにも関わらず操作ミスにより特定付与結果が発生してしまうとそれで特定遊技状態が終了してしまう。これにより、停止操作に対する遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴D7.前記絵柄表示手段は、絵柄を変動表示する変動表示領域(リール32L,32M,32R)を複数備え、
前記停止操作手段は、前記変動表示領域に対応させて設けられており、
前記特定制御手段は、前記複数の変動表示領域における絵柄の変動表示を特定順序(中リール32M又は右リール32Rを第1停止させる順序)で停止させる場合に、前記再遊技結果及び前記特定付与結果のいずれかを発生させる制御を行い、
前記変動制御手段は、前記複数の変動表示領域における絵柄の変動表示を前記特定順序とは異なる所定順序(左リール32Lを第1停止させる順序)で停止させる場合、各変動表示領域について絵柄の変動表示状況に対する前記停止操作手段の操作タイミングがいずれのタイミングであったとしても、遊技媒体の付与が行われる所定付与結果(第3ベル役入賞)を発生させる所定制御手段(主側MPU72における左第1停止用テーブル群を利用してリール制御処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、特定順序とは異なる所定順序で絵柄の変動表示を停止させた場合には所定付与結果が発生するため、特定遊技状態の終了タイミングを遅らせることを望まない遊技者は所定順序で絵柄の変動表示を停止させることで所定付与結果を発生させることが可能となる。
特徴D8.前記特定付与結果及び前記所定付与結果のうち前記特定付与結果のみが発生して前記特定遊技状態が終了する場合よりも、前記所定付与結果が発生した後に前記特定遊技状態が終了する場合の方が、当該特定遊技状態における遊技媒体の獲得数が多くなることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、特定遊技状態における遊技内容を理解していない遊技者が所定順序で絵柄の変動表示を停止させて所定付与結果を発生させた場合、特定付与結果が発生して特定遊技状態が終了する場合よりも当該特定遊技状態における遊技媒体の獲得数が多くなる。これにより、特定遊技状態における遊技内容を理解していない遊技者の利益をある程度、確保することが可能となる。
なお、特徴D1〜D8の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.特定移行条件が成立した場合(第1の実施形態における第1通常役A入賞及び第1通常役B入賞)に特定状態(第1通常状態ST5)に遊技状態を移行させる特定移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1705の処理を実行する機能)と、
前記特定状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に前記特定状態を終了させて当該特定状態よりも有利な遊技状態に移行させる特定終了手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該特定終了手段は、前記特定対象数が前記終了基準数以上となっていない状況であっても特定終了条件が成立した場合(第2の実施形態における特別役入賞)に前記特定状態を終了させ、
当該特定状態においては、1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数が第1期待数であり1ゲームにおける前記特定終了条件の成立確率が第1確率である第1遊技状況(ベット数が「2」である状況)と、1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数が前記第1期待数よりも少ない第2期待数であり1ゲームにおける前記特定終了条件の成立確率が前記第1確率よりも高い第2確率である第2遊技状況(ベット数が「3」である状況)とが存在していることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、特定対象数が終了基準数以上となることだけではなく、特定終了条件が成立することも遊技者は期待することとなり、特定状態において注目する事象が多様化されることを通じて、特定状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
この場合に、特定状態においては、1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数が相対的に多いものの特定終了条件の成立確率が相対的に低い第1遊技状況と、1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数が相対的に少ないものの特定終了条件の成立確率が相対的に高い第2遊技状況とが存在している。これにより、特定対象数を終了基準数に確実に近付けることを重視する遊技者は第1遊技状況であることを希望することとなり、特定終了条件を成立させることで特定状態を早期に終了させることを重視する遊技者は第2遊技状況であることを希望することとなる。よって、特定状態における遊技の多様化が図られ、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、「合計純増数」とは、特定状態において付与された遊技媒体の合計数と、特定状態において使用した遊技媒体の合計数との差の数のことをいう。
特徴E2.前記特定状態における遊技状況を、前記第1遊技状況及び前記第2遊技状況を含めて複数種類の遊技状況の中から、遊技者の操作に対応する遊技状況に設定する状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1502〜ステップS1504の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、特定状態における遊技状況をいずれの遊技状況とするのかを遊技者が選択可能となっているため、特定対象数を終了基準数に確実に近付けることを重視する遊技者は第1遊技状況を選択することとなり、特定終了条件を成立させることで特定状態を早期に終了させることを重視する遊技者は第2遊技状況を選択することとなる。よって、遊技者が重視する内容に対応する態様で特定状態における遊技を行うことが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E3.前記状況設定手段は、前記特定状態の途中であっても当該特定状態における遊技状況を遊技者の操作に対応する遊技状況に設定することを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、特定状態の遊技状況を遊技者の好みに応じて変更する機会を多くすることが可能となる。
特徴E4.ゲームの開始条件を成立させるために操作される開始対応の操作手段(第1クレジット投入ボタン47、第2クレジット投入ボタン48)を備え、
前記状況設定手段は、前記特定状態における遊技状況を、前記開始対応の操作手段の操作態様に対応する遊技状況に設定することを特徴とする特徴E2又はE3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、特定状態における遊技状況の設定をゲームの開始操作に際して行うことが可能となる。これにより、特定状態の遊技状況を設定する場合の操作性を向上させることが可能となる。
特徴E5.遊技媒体がベットされている場合にゲームを開始することが可能な構成であり、
前記特定状態においてベットされている遊技媒体数が第1ベット数である場合に、当該特定状態における遊技状況を前記第1遊技状況に設定する第1状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1504の処理を実行する機能)と、
前記特定状態においてベットされている遊技媒体数が第2ベット数である場合に、当該特定状態における遊技状況を前記第2遊技状況に設定する第2状況設定手段(主側MPU72におけるステップS1503の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴E2乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、ベット数を異ならせるだけで特定状態の遊技状況を設定することができるため、遊技状況を設定する場合の操作性を向上させることが可能となる。
特徴E6.前記第1ベット数は前記第2ベット数よりも少ない数であることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、少ないベット数の方が1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数が多くなるため、少ないベット数の場合にはゲームの開始に必要な遊技媒体数が少なくなることだけではなく1ゲームにおいて付与される遊技媒体数が多くなる。これにより、少ないベット数の場合における1ゲーム当たりの遊技媒体の増減数を、多いベット数の場合と比べて明確に相違させることが可能となる。よって、少ないベット数の場合と多いベット数の場合とで特定状態における遊技内容を明確に相違させることが可能となる。
特徴E7.遊技者の有利度が相違するように複数種類の設定値が存在しており、
前記第1遊技状況及び前記第2遊技状況のうち対応するベット数が少ない側の少側遊技状況は、少なくとも1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数がいずれの種類の前記設定値であっても一定であることを特徴とする特徴E5又はE6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、少ないベット数でゲームを行うことで所持している遊技媒体の減少を抑えながら遊技媒体の付与期待数との関係で設定値の推測を行おうとしても、少ないベット数でゲームを行っている状況において遊技媒体の付与期待数がいずれの種類の設定値であっても一定であるため当該行為を阻止することが可能となる。
特徴E8.前記少側遊技状況は、1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数及び1ゲームにおける前記特定終了条件の成立確率の両方がいずれの種類の前記設定値であっても一定であることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、少ないベット数でゲームを行っている場合、遊技媒体の付与期待値及び特定終了条件の成立確率のいずれからも設定値を推測することを不可とすることが可能となる。
特徴E9.前記第1遊技状況及び前記第2遊技状況のうち対応するベット数が多い側の多側遊技状況は、1ゲームにおける遊技媒体の付与期待数及び1ゲームにおける前記特定終了条件の成立確率のうち少なくとも一方が前記設定値の種類に応じて異なることを特徴とする特徴E7又はE8に記載の遊技機。
特徴E9によれば、多いベット数でゲームを行っている場合には設定値に応じて有利度が相違することとなるため、特定状態における有利度を設定値に応じて変動させることが可能となる。
特徴E10.記憶手段に記憶された仮想遊技媒体数の情報を利用して、遊技媒体のベット数を前記第1ベット数とする場合に操作される操作手段(第2クレジット投入ボタン48)と、前記仮想遊技媒体数の情報を利用して、遊技媒体のベット数を前記第2ベット数とする場合に操作される操作手段(第1クレジット投入ボタン47)とが個別に設けられていることを特徴とする特徴E5乃至E9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E10によれば、第1ベット数に設定する場合の操作性、及び第2ベット数に設定する場合の操作性の両方を高めることが可能となる。
特徴E11.遊技媒体を受け入れる受入手段(メダル投入口45)を備え、
前記受入手段における遊技媒体の受け入れに基づき前記第1ベット及び前記第2ベット数のうち少ない側のベット数よりも多い数の遊技媒体がベットされている状況において前記少ない側のベット数に対応する操作手段が操作された場合、現状設定されているベット数に対する前記少ない側のベット数の差に対応する数の遊技媒体が排出される、又は現状設定されているベット数に対する前記少ない側のベット数の差に対応する数分、前記仮想遊技媒体数が増加するように前記記憶手段の情報の設定が行われることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
特徴E11によれば、受入手段に遊技媒体を受け入れさせることで少ない側のベット数よりも多い数の遊技媒体をベットさせた後であっても、少ない側のベット数に対応する操作手段を操作するだけで、余剰分の遊技媒体を無効化させることなく少ない側のベット数に設定することが可能となる。よって、少ない側のベット数に設定する場合の操作性を向上させることが可能となる。
なお、特徴E1〜E11の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群〜上記特徴E群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴F群>
特徴F1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
現状の遊技状態に対応する情報を記憶する状態記憶手段(主側RAM74の遊技状態記憶エリア95)と、
所定遊技状態(集中状態ST1)において前記役の抽選処理にて特定移行役当選(第1の実施形態では第1通常役A当選又は第1通常役B当選、第2の実施形態では通常役当選)となり、前記絵柄の変動表示の停止結果が当該特定移行役当選に対応する特定停止結果(第1の実施形態では第1通常役A入賞又は第1通常役B入賞、第2の実施形態では通常役入賞)となった場合に、前記状態記憶手段の状態を特定状態(第1通常状態ST5)に対応する状態に設定することで当該特定状態に遊技状態を移行させる特定移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1705の処理を実行する機能)と、
前記特定状態において終了条件が成立した場合に前記特定状態を終了させた後に、前記所定遊技状態に遊技状態を移行させる特定終了手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態は前記所定遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態であり、
当該遊技機は、初期化条件が成立した場合に前記状態記憶手段の状態を初期化させる初期化実行手段(主側MPU72におけるステップS105の処理を実行する機能)を備え、
当該初期化実行手段により前記状態記憶手段が初期化された場合、前記状態記憶手段の状態が前記特定状態に対応する状態となることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、所定遊技状態において特定状態への移行が発生し、特定状態が終了した後には所定遊技状態に復帰することとなる。この場合に、状態記憶手段の初期化が実行された場合に状態記憶手段の状態が所定遊技状態に対応する状態となるとすると、特定状態となった場合に不正に状態記憶手段の初期化を行うことで強制的に所定遊技状態とする行為が想定される。これに対して、状態記憶手段の初期化が実行された場合には当該状態記憶手段の状態が特定状態に対応する状態となるため、上記のような不正行為を阻止することが可能となる。
特徴F2.前記特定終了手段は、前記特定状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に前記特定状態を終了させ、
前記特定状態における前記特定対象数を計測する対象数計測手段(主側RAM74の終了契機記憶エリア96)を備え、
前記初期化実行手段は、前記初期化条件が成立した場合、前記対象数計測手段において計測されている前記合計付与数が「0」となるように当該対象数計測手段の初期化も実行することを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、状態記憶手段の初期化が実行された場合には対象数計測手段の初期化も実行されるため、例えば特定状態の途中で遊技状態を強制的に所定遊技状態とすることを狙って不正に初期化を行った場合には所定遊技状態とならないだけではなく、特定状態の特定対象数が初期化されて「0」となる。これにより、状態記憶手段を不正に初期化させた場合には不利益を与えることが可能となる。
特徴F3.前記状態記憶手段には、前記特定状態以外の各遊技状態に対応させて記憶領域を備え、
各記憶領域には「0」及び「1」のうちいずれかの情報が設定される構成であり、
全ての前記記憶領域の値が「0」である場合、前記状態記憶手段の状態が前記特定状態に対応する状態となることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、状態記憶手段の初期化に際しては当該状態記憶手段の全ての記憶領域の値を「0」とすることで、遊技状態が特定状態となる。これにより、状態記憶手段の初期化に際して当該状態記憶手段の状態を特定状態に対応する状態とするための処理構成を簡素化することが可能となる。
特徴F4.遊技者の有利度が相違するように複数種類の設定値が存在しており、
当該遊技機は、設定操作に対応する設定値に設定する設定手段(主側MPU72におけるステップS106の処理を実行する機能)を備え、
当該設定手段による設定値の変更が行われる場合であっても前記初期化実行手段による初期化が実行されない場合、前記状態記憶手段の状態の初期化は行われないことを特徴とする特徴F1乃至F3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F4によれば、状態記憶手段の初期化を伴わない設定値の変更に際して遊技状態が強制的に特定状態となってしまわないようにすることが可能となる。
特徴F5.前記特定終了手段は、前記特定状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に前記特定状態を終了させ、
前記特定状態における前記特定対象数を計測する対象数計測手段(主側RAM74の終了契機記憶エリア96)を備え、
前記初期化実行手段は、前記初期化条件が成立した場合、前記対象数計測手段において計測されている前記合計付与数が「0」となるように当該対象数計測手段の初期化も実行し、
前記設定手段による設定値の変更が行われる場合であっても前記初期化実行手段による初期化が実行されない場合、前記対象数計測手段の初期化は行われないことを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
特徴F5によれば、状態記憶手段の初期化を伴わない設定値の変更に際して特定状態の特定対象数が初期化されてしまわないようにすることが可能となる。
なお、特徴F1〜F5の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴F群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技機に対する不正行為が想定され、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴G群>
特徴G1.特定移行条件が成立した場合(第1の実施形態では第1通常役A入賞及び第1通常役B入賞、第2の実施形態では第1通常役入賞)に、1ゲームの入賞結果として遊技媒体の付与が行われる付与結果が発生可能である特定状態(第1通常状態ST5)に遊技状態を移行させる特定移行手段(第1の実施形態では主側MPU72におけるステップS805の処理を実行する機能、第2の実施形態では主側MPU72におけるステップS1705の処理を実行する機能)と、
前記特定状態において、1ゲーム当たりの遊技媒体の付与期待数が1ゲームを実行するために必要な遊技媒体の必要数よりも少なくなるようにする設定手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記特定状態における遊技媒体の合計付与数が終了基準数以上となった場合に前記特定状態を終了させて当該特定状態よりも有利な遊技状態に移行させる特定終了手段(主側MPU72におけるステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、特定状態においては1ゲームの入賞結果として付与結果が発生すると、遊技者に遊技媒体が付与されるという利益だけではなく、特定状態の終了契機が近付くという利益が生じることとなる。そして、特定状態における合計付与数が終了基準数以上となり当該特定状態が終了した場合には当該特定状態よりも有利な遊技状態に移行することとなる。よって、付与結果が発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G2.前記特定状態には、単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が相違する複数種類の遊技状態(第1小当たり状態ST7、第2小当たり状態ST8及び小当たり状態ST7,ST8ではない状態)が含まれており、それら複数種類の遊技状態間において状態移行が行われ得ることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、特定状態においては遊技媒体の付与期待数がより多い遊技状態となることで、特定状態の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。したがって、特定状態においては遊技媒体の付与期待数がより多い遊技状態となることを期待しながら遊技を行うこととなり、特定状態においても遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G3.前記特定状態には、第1状態(小当たり状態ST7,ST8ではない状態)と、当該第1状態よりも単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が多い第2状態(小当たり状態ST7,ST8)とが存在しており、
前記第2状態においては、1ゲームの入賞結果として、遊技媒体の付与が行われる付与結果(第1ベル役入賞、第4ベル役入賞)が発生可能であって、遊技媒体の受け入れを要することなく新たなゲームの開始を可能とする再遊技結果(第1リプレイ役入賞)が発生可能であり、
当該遊技機は、前記第2状態において入賞結果の発生回数が終了回数以上となった場合に前記第1状態に移行させる手段(主側MPU72におけるステップS1010の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、第1状態よりも第2状態の方が単位ゲーム数当たりの遊技媒体の付与期待数が多いため、第2状態となることで特定状態の終了契機を早期に生じさせることが可能となる。したがって、特定状態においては第2状態となることを期待しながら遊技を行うこととなり、特定状態においても遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
また、第2状態においては1ゲームの入賞結果として付与結果が発生可能であって再遊技結果が発生可能であり、さらに第2状態は入賞結果の発生回数が終了回数以上となった場合に終了する。そうすると、遊技者は第2状態において再遊技結果が発生することなく付与結果が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、第2状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴G4.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41)と、
当該開始操作手段が操作されたことに基づいて役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記開始操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理において付与対応役に当選となり、前記絵柄の変動表示の停止結果がその当選となった付与対応役に対応する停止結果となった場合、当該付与対応役の入賞の成立として、当該付与対応役に対応する遊技媒体を付与する付与手段(ホッパ装置53、主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特定状態においては前記付与対応役に当選した場合、前記停止操作手段の操作態様がいずれの態様であったとしても当該付与対応役の入賞が成立することを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、特定状態においては付与対応役に当選した場合には、停止操作手段の操作態様がいずれの態様であったとしても当該付与対応役の入賞が成立するため、合計付与数が第2終了基準数以上となった場合に特定状態が終了する構成であったとしても、特定状態が終了するまでに要するゲーム数が遊技の熟練度の関係で大きく変動してしまうといった事象の発生を阻止することが可能となる。
特徴G5.入賞が成立した場合に遊技媒体の付与が発生する付与対応役として、入賞が成立した場合に最小単位の遊技媒体が付与されることとなる最少対応役(第4ベル役)が存在しており、
前記特定状態における少なくとも一部の期間において前記最少対応役の当選確率が最も高く設定されていることを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、特定状態においては最少対応役の当選確率が最も高く設定されているため、特定状態の終了契機を生じさせるための遊技媒体の付与を高頻度で発生させるようにしながら、特定状態の終了契機に徐々に近づくようにさせることが可能となる。よって、特定状態が早期に終了してしまわないようにしながら、特定状態の終了契機に近付いているという満足感を遊技者に与えることが可能となる。
特徴G6.前記特定終了手段は、前記合計付与数が前記終了基準数以上となっていない状況であっても特定終了条件が成立した場合(第2の実施形態における特別入賞の成立)に前記特定状態を終了させることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、合計付与数が終了基準数以上となることだけではなく、特定終了条件が成立することも遊技者は期待することとなり、特定状態において注目する事象が多様化されることを通じて、特定状態における遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G7.役の抽選処理を実行する抽選手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記役の抽選処理において付与対応役に当選となりその当選となった付与対応役に対応する入賞が成立した場合にその付与結果に対応する遊技媒体を付与する付与手段(ホッパ装置53、主側MPU72におけるメダル払出処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役の抽選処理にて特定役に当選すること又は当該特定役に対応する入賞が成立することにより、前記特定終了条件が成立することを特徴とする特徴G6に記載の遊技機。
特徴G7によれば、特定状態の終了契機をいずれも役の抽選処理の抽選結果に応じて生じさせることが可能となる。よって、役の抽選処理を利用しながら、特定状態において注目する事象を多様化させることが可能となる。
なお、特徴G1〜G7の構成に対して、特徴A1〜A20、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D8、特徴E1〜E11、特徴F1〜F5、特徴G1〜G7のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴G群の各特徴に係る発明によれば、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されて新たなゲームが開始される場合に制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…スロットマシン、17…画像表示装置、31…リールユニット、32L,32M,32R…リール、41…スタートレバー、42〜44…ストップボタン、45…メダル投入口、47…第1クレジット投入ボタン、48…第2クレジット投入ボタン、53…ホッパ装置、72…主側MPU、74…主側RAM、82…サブ側MPU、83…サブ側ROM、84…サブ側RAM、95…遊技状態記憶エリア、96…終了契機記憶エリア。

Claims (1)

  1. 絵柄を変動表示する絵柄表示手段と、
    前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段と、
    前記絵柄の変動表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の変動表示が停止されるように前記絵柄表示手段を制御する変動制御手段と、
    移行条件が成立した場合に特定遊技状態に遊技状態を移行させる特定遊技移行手段と、
    前記特定遊技状態における遊技媒体の合計付与数及び合計純増数のうちいずれかである特定対象数が終了基準数以上となった場合に当該特定遊技状態を終了させる特定遊技終了手段と、
    を備え、
    前記特定遊技状態においては、1ゲームの入賞結果として、遊技媒体の付与が行われる特定付与結果が発生可能であって、遊技媒体の受け入れを要することなく新たなゲームの開始を可能とする再遊技結果が発生可能であり、
    前記変動制御手段は、前記特定遊技状態において前記停止操作手段の操作態様が所定の操作態様である場合には前記再遊技結果となり、当該所定の操作態様とは異なる操作態様である場合には前記特定付与結果となるようにする特定制御手段を備えていることを特徴とする遊技機。
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