JP2016052661A - 溶接用電源装置及び溶接用電源装置の整流器 - Google Patents

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Abstract

【課題】整流素子を流れる電流が好適な流れとなる接続態様とし、出力電流の許容値の向上を図ることができる溶接用電源装置の整流器を提供する。
【解決手段】整流器6の正相側整流部D1として並列接続される正相側第1及び第2整流素子D11,D12と、逆相側整流部D2として並列接続される逆相側第1及び第2整流素子D21,D22とにおいて、同じ相の整流素子(D11とD12、D21とD22)のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子(D11とD21、D12とD22)のカソード同士が先に接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、抵抗溶接機等に用いられる溶接用電源装置、及び溶接用電源装置の整流器に関する。
抵抗溶接機等に用いられる溶接用電源装置においてインバータ回路や溶接トランスを備える構成のものでは、溶接トランスの一次側のインバータ回路にて高周波交流電力を生成し、溶接トランスにて電圧変換された二次側の高周波交流電力を整流器を含む直流変換回路にて溶接に適した直流電力に変換することが行われている。整流器としては、例えば特許文献1〜3等にて開示されているように、整流素子(ダイオード)を用いた全波整流を行うものが知られている。
特開平6−14543号公報 特開2011−212690号公報 特開2011−251339号公報
ところで、整流器において電流容量を増加させるためには、整流素子を複数並列接続することがなされる。その際、整流素子の入出力端子をどのような組み合わせで接続するかによって整流素子を流れる電流の流れ易さに優劣が生じ、結果的に整流器全体の出力電流の許容値が制限を受けることになる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、整流素子を流れる電流が好適な流れとなる接続態様とし、出力電流の許容値の向上を図ることができる整流器、及びその整流器を備える溶接用電源装置を提供することにある。
上記課題を解決する溶接用電源装置は、一次側で生成された高周波交流電力を電圧変換する溶接トランスと、その溶接トランスの二次側コイルから出力された高周波交流電力を直流変換する整流器とを備えた溶接用電源装置であって、前記整流器は、前記二次側コイルのセンタータップを用いる全波整流器であり、前記二次側コイルの第1端子に接続され正相半波の整流を行う正相側整流部と、前記二次側コイルの第2端子に接続され逆相半波の整流を行う逆相側整流部とを備え、各整流部の出力端子同士を接続してなるものであり、前記正相側整流部は、並列接続の複数の正相側整流素子を備えると共に、前記逆相側整流部は、並列接続の複数の逆相側整流素子を備え、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士を先に接続するように構成される。
この構成によれば、正相側整流部として並列接続される複数の正相側整流素子と、逆相側整流部として並列接続される複数の逆相側整流素子とにおいて、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士が先に接続される。つまり、異なる相の整流素子のカソード同士が先に接続されることで、その接続点では全波電流となる。これにより、直後に全波電流となる整流素子は電流が流れ易い状況となることから、整流器の出力電流の許容値の向上を図ることが期待できる。
また、上記の溶接用電源装置において、前記正相側整流部及び前記逆相側整流部は、前記整流素子を同数の偶数個用い、全ての整流素子において、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士を先に接続するように構成されることが好ましい。
この構成によれば、正相側整流部及び逆相側整流部の各整流素子は同数の偶数個であり、全ての整流素子において同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士が先に接続される。これにより、全ての整流素子において電流が流れ易い状況となることから、整流器の出力電流の許容値をより確実に向上できる。
また、上記の溶接用電源装置において、前記整流器は、中央部に絶縁部材を備えその絶縁部材の両側に前記整流素子のアノード側を配置し、外側に向けて前記整流素子が順次配置されて構成されることが好ましい。
この構成によれば、整流器は、中央部に設けた絶縁部材の両側に整流素子のアノード側を配置し、外側に向けて整流素子を順次配置する構成としたことから、中央部の絶縁部材を起点としてコンパクトに構成することが期待できる。
また、上記課題を解決する溶接用電源装置の整流器は、一次側で生成された高周波交流電力を電圧変換する溶接トランスと、その溶接トランスの二次側コイルから出力された高周波交流電力を直流変換する整流器とを備えた溶接用電源装置のその整流器であって、前記整流器は、前記二次側コイルのセンタータップを用いる全波整流器であり、前記二次側コイルの第1端子に接続され正相半波の整流を行う正相側整流部と、前記二次側コイルの第2端子に接続され逆相半波の整流を行う逆相側整流部とを備え、各整流部の出力端子同士を接続してなるものであり、前記正相側整流部は、並列接続の複数の正相側整流素子を備えると共に、前記逆相側整流部は、並列接続の複数の逆相側整流素子を備え、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士を先に接続するように構成される。
この構成によれば、出力電流の許容値の向上を図ることが期待できる溶接用電源装置の整流器として提供できる。
本発明の溶接用電源装置及び溶接用電源装置の整流器によれば、整流素子を流れる電流が好適な流れとなる接続態様となり、出力電流の許容値の向上を図ることができる。
一実施形態における抵抗溶接機の溶接用電源装置の構成図である。 (a)〜(c)は、一実施形態における整流器の説明図である。 (a)〜(c)は、比較例における整流器の説明図である。 (a)(b)は、変形例における整流器の説明図である。
以下、溶接用電源装置(溶接用電源装置の整流器)の一実施形態について説明する。
図1に示すように、抵抗溶接機1に用いる溶接用電源装置2は、コンバータ回路3、インバータ回路4、溶接トランス5、整流器6、及び制御回路7を備えている。
コンバータ回路3は、交流電源8からの商用交流電力を直流電力に変換してインバータ回路4に出力する。インバータ回路4は、制御回路7の制御に基づいて、コンバータ回路3から出力される直流電力から高周波交流電力を生成し、溶接トランス5の一次側コイル5aに出力する。溶接トランス5は、一次側コイル5aにて受けたインバータ回路4からの高周波交流電力を電圧変換して二次側コイル5bから出力する。整流器6は、溶接トランス5の二次側コイル5bから出力された高周波交流電力を整流し、抵抗溶接に適した直流の出力電力に変換する。
整流器6は、溶接トランス5の二次側コイル5bのセンタータップ5cを用いる全波整流器であり、二組の整流部D1,D2を備えている。正相(正側)半波の整流を行う正相側整流部D1は二次側コイル5bの第1端子(5x)に接続され、逆相(負側)半波の整流を行う逆相側整流部D2は二次側コイル5bの第2端子(5y)に接続され、整流部D1,D2の出力端子同士が互いに接続されている。整流部D1,D2の出力端子は電源装置2の第1出力端子o1に接続され、電源装置2の第2出力端子o2は二次側コイル5bのセンタータップ5cと接続されている。第1及び第2出力端子o1,o2からは、電源装置2内で生成した直流の出力電力が出力される。
電源装置2の第1出力端子o1は、抵抗溶接機1の第1アーム9aの電極9xと接続され、電源装置2の第2出力端子o2は、抵抗溶接機1の第2アーム9bの電極9yと接続される。そして、溶接時には、対向する電極9x,9y間に被溶接物M1,M2が配置され、電源装置2にて生成された直流の出力電力の供給により被溶接物M1,M2の電極9x,9y間の部分が抵抗となって発熱して溶接されるものである。
このような溶接用電源装置2において、出力電流の増大を図るのに伴い、整流器6の電流容量を増大させることが行われる。図2は、本実施形態(本案)の整流器6の具体構成を示す。因みに本実施形態では、溶接トランス5と整流器6とが一体的に組み付けられた整流器付きトランス装置として構成されている。
図2(a)の回路図に示すように、本実施形態の整流器6は、電流容量の増加を図るべく、正相側整流部D1として正相側第1整流素子D11及び正相側第2整流素子D12を備え、逆相側整流部D2として逆相側第1整流素子D21及び逆相側第2整流素子D22を備えている。
正相側第1及び第2整流素子D11,D12は、電流容量の増加のために互いに並列接続とすべく、それぞれのアノードが溶接トランス5の二次側コイル5bの第1端子5xに接続され、それぞれのカソードが互いに接続されている。また、逆相側第1及び第2整流素子D21,D22は、同様に互いに並列接続とすべく、それぞれのアノードが溶接トランス5の二次側コイル5bの第2端子5yに接続され、それぞれのカソードが互いに接続されている。
また本実施形態においては、正相側第1及び第2整流素子D11,D12のカソードが互いに接続する手前、並びに逆相側第1及び第2整流素子D21,D22のカソードが互いに接続する手前で、それぞれ正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードが先に互いに接続され、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードが先に互いに接続される。つまり、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードを先に互いに接続し、また正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードを先に互いに接続してから、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードと、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードとが互いに接続される。
こうして、正相側整流部D1として正相側第1及び第2整流素子D11,D12が並列接続となり、逆相側整流部D2として逆相側第1及び第2整流素子D21,D22が並列接続となって、互いに接続されたカソードが電源装置2の第1出力端子o1に接続される。本実施形態の整流器6は、このような接続態様となるような構造的構成となっている。
図2(b)の構造図に示すように、本実施形態の整流器6は、整流器6の中央部には板状の絶縁部材10が配置され、その一方側で正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21が並設され、他方側で正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22が並設されている。
詳しくは、絶縁部材10の一側面から外側に向けて順に説明すると、絶縁部材10の一側面に固着されるアノード側端子導体Ta1には逆相側第1整流素子D21の整流素子本体21のアノード側が固着され、整流素子本体21のカソード側にはカソード側共用端子導体Ta2が固着されている。カソード側共用端子導体Ta2は、逆相側第1整流素子D21と正相側第1整流素子D11とで共用となっている。カソード側共用端子導体Ta2には正相側第1整流素子D11の整流素子本体11のカソード側が固着され、整流素子本体11のアノード側にはアノード側端子導体Ta3が固着されている。
一方、絶縁部材10の他側面から外側に向けて順に説明すると、絶縁部材10の他側面に固着されるアノード側端子導体Ta4には正相側第2整流素子D12の整流素子本体12のアノード側が固着され、整流素子本体12のカソード側にはカソード側共用端子導体Ta5が固着されている。カソード側共用端子導体Ta5は、正相側第2整流素子D12と逆相側第2整流素子D22とで共用となっている。カソード側共用端子導体Ta5には逆相側第2整流素子D22の整流素子本体22のカソード側が固着され、整流素子本体22のアノード側にはアノード側端子導体Ta6が固着されている。
そして、アノード側端子導体Ta3,Ta4がそれぞれ二次側コイル5bの第1端子5xに接続、アノード側端子導体Ta1,Ta6がそれぞれ二次側コイル5bの第2端子5yに接続され、カソード側共用端子導体Ta2,Ta5がそれぞれ電源装置2の第1出力端子o1に接続されることで、図2(a)の回路図に示す接続態様となる。
ここで、図3(a)において、比較例における整流器6xを示す。比較例の整流器6xは、同様に、正相側整流部D1として正相側第1及び第2整流素子D11,D12を備え、逆相側整流部D2として逆相側第1及び第2整流素子D21,D22を備えている。
正相側第1及び正相側第2整流素子D11,D12は、電流容量の増加のために互いに並列接続とすべく、それぞれのアノードが溶接トランス5の二次側コイル5bの第1端子5xに接続され、それぞれのカソードが互いに接続されている。また、逆相側第1及び逆相側第2整流素子D21,D22は、同様に互いに並列接続とすべく、それぞれのアノードが溶接トランス5の二次側コイル5bの第2端子5yに接続され、それぞれのカソードが互いに接続されている。
この比較例においては、正相側第1及び第2整流素子D11,D12のカソードが互いに接続する手前、並びに逆相側第1及び第2整流素子D21,D22のカソードが互いに接続する手前で、先に正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードが互いに接続され、次いで正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードが互いに接続される。つまり、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードを先に互いに接続し、次いで正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードを接続し、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードと、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードとが互いに接続される。この比較例の整流器6xは、本実施形態の整流器6と異なり、構造的構成からこのような接続態様になったことが推察される。
図3(b)の構造図に示すように、比較例の整流器6xは、整流器6xの中央部にはカソード側共用端子導体Tx1が配置され、該端子導体Tx1を含めた一方側で正相側第1及び第2整流素子D11,D12が並設され、同じく端子導体Tx1を含めた他方側で逆相側第1及び第2整流素子D21,D22が並設されている。
詳しくは、比較例の整流器6xにおいては、正相側第1整流素子D11と逆相側第1整流素子D21との間にカソード側共用端子導体Tx1が、正相側第1及び第2整流素子D11,D12間にアノード側共用端子導体Tx2が、逆相側第1及び第2整流素子D21,D22間にアノード側共用端子導体Tx3がそれぞれ設けられている。カソード側共用端子導体Tx1の一側面には正相側第1整流素子D11の整流素子本体11のカソード側が固着され、整流素子本体11のアノード側にはアノード側共用端子導体Tx2が固着されている。アノード側共用端子導体Tx2には正相側第2整流素子D12の整流素子本体12のアノード側が固着され、整流素子本体12のカソード側にはカソード側端子導体Tx4が固着されている。
カソード側共用端子導体Tx1の他側面には逆相側第1整流素子D21の整流素子本体21のカソード側が固着され、整流素子本体21のアノード側にはアノード側共用端子導体Tx3が固着されている。アノード側共用端子導体Tx3には逆相側第2整流素子D22の整流素子本体22のアノード側が固着され、整流素子本体22のカソード側にはカソード側端子導体Tx5が固着されている。
そして、アノード側共用端子導体Tx2が二次側コイル5bの第1端子5xに、アノード側共用端子導体Tx3が二次側コイル5bの第2端子5yにそれぞれ接続され、カソード側共用端子導体Tx1とカソード側端子導体Tx4,Tx5とが互いに接続されて電源装置2の第1出力端子o1に接続されることで、図3(a)の回路図に示す接続態様となる。このような比較例の整流器6xにおいては、元々正相側第1整流素子D11と逆相側第1整流素子D21とを備えたものをベースに正相側第2整流素子D12と逆相側第2整流素子D22とを後に追加することで、電流容量の増加を図るようにしたことが窺える。比較例の整流器6xは、本実施形態の整流器6よりも端子導体が少なく構成でき、絶縁部材10を用いない点では有利に見える。
しかしながら、比較例の整流器6xは、本実施形態の整流器6よりも出力電流の許容値が小さくなってしまう。
図3(c)は、比較例の整流器6xの各箇所a〜h(図中は、マルa〜h)の電流波形を示す。二次側コイル5bの第1端子5xである箇所aの電流波形は、正相(正側)半波の電流波形であり、二次側コイル5bの第2端子5yである箇所bの電流波形は、逆相(負側)半波の電流波形である。つまり、正相側整流部D1(正相側第1及び第2整流素子D11,D12)、並びに逆相側整流部D2(逆相側第1及び第2整流素子D21,D22)の入力電流である。各整流素子D11,D12,D21,D22のカソード(箇所c〜f)の電流波形は、それぞれ半波電流となる。
このとき、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソード(箇所c,f)の半波電流は、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソード(箇所d,e)の半波電流と比べて電流降下量が大きくなってしまう。これは、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードが直後に互いに接続されることでその接続点(箇所g)にて全波電流となる一方で、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードは同接続点後の合流点までそれぞれ正相半波電流、逆相半波電流のままであるためである。
つまり、直後に全波電流となる正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21は電流が流れ易いが、直後で半波電流のままの正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22は電流の流れ易さが若干劣る状況となっている。結果、合流点(箇所h)では全波電流とこれよりも電流降下量の大きい正相半波電流及び逆相半波電流とが合流するため、出力端子o1から出力される出力電流の許容値は小さくなってしまう。
これに対し本実施形態の整流器6は、比較例の整流器6xよりも出力電流の許容値を大きくすることが可能である。
図2(c)は、本実施形態の整流器6の各箇所a〜i(図中は、マルa〜i)の電流波形を示す。
本実施形態の整流器6では、正相側第1及び第2整流素子D11,D12と逆相側第1及び第2整流素子D21,D22の各カソード(箇所c〜f)の半波電流は、何れも電流降下量が小さい。これは、正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21のカソードが直後に互いに接続され、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22のカソードが直後に互いに接続されるため、何れの接続点(箇所g,h)においても全波電流となるためである。
つまり、本実施形態では、直後に全波電流となる正相側第1及び逆相側第1整流素子D11,D21、正相側第2及び逆相側第2整流素子D12,D22の何れにおいても同等に電流が流れ易い状況となっている。結果、合流点(箇所i)では電流降下量の小さい全波電流同士が合流するため、出力端子o1から出力される出力電流の許容値を大きくすることが可能となっている。このように本実施形態の整流器6では、出力電流の許容値を向上できる構成となっている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)整流器6の正相側整流部D1として並列接続される正相側第1及び第2整流素子D11,D12と、逆相側整流部D2として並列接続される逆相側第1及び第2整流素子D21,D22とにおいて、同じ相の整流素子(D11とD12、D21とD22)のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子(D11とD21、D12とD22)のカソード同士が先に接続される。つまり、異なる相の整流素子(D11とD21、D12とD22)のカソード同士が先に接続されることで、その接続点では全波電流となる。これにより、直後に全波電流となる整流素子D11,D12,D21,D22は電流が流れ易い状況となることから、整流器6の出力電流の許容値の向上を図ることができる。
(2)正相側整流部D1及び逆相側整流部D2の各整流素子D11,D12,D21,D22は同数の偶数個(それぞれ2個)であり、全ての整流素子D11,D12,D21,D22において同じ相の整流素子(D11とD12、D21とD22)のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子(D11とD21、D12とD22)のカソード同士が先に接続される。これにより本実施形態では、全ての整流素子D11,D12,D21,D22において電流が流れ易い状況となることから、整流器6の出力電流の許容値をより確実に向上できる構成である。
(3)本実施形態の整流器6は、中央部に設けた絶縁部材10の両側に整流素子D21,D12のアノード側を配置し、外側に向けて整流素子D11,D22を順次配置する構成としていることから、中央部の絶縁部材10を起点としてコンパクトに構成することが可能である。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・整流器6の正相側整流部D1と逆相側整流部D2とを、それぞれ2つの整流素子D11,D12、整流素子D21,D22の並列接続にて構成したが、並列接続する整流素子の数はこれに限らず、適宜変更してもよい。
例えば図4(a)(b)に示す整流器6aは、図2に示す整流器6の正相側第1及び第2整流素子D11,D12、逆相側第1及び第2整流素子D21,D22に対して、更に各相側に2つの整流素子をそれぞれ追加するものである。つまり、正相側第3及び第4整流素子D13,D14、逆相側第3及び第4整流素子D23,D24が追加されている。
図4(b)の構造図に示すように、整流器6aは、図2に示す整流器6の最も外側に位置していたアノード側端子導体Ta3,Ta6がアノード側共用端子導体Ta7,Ta10に置換され、アノード側共用端子導体Ta7には正相側第3整流素子D13の整流素子本体13のアノード側が固着され、整流素子本体13のカソード側にはカソード側共用端子導体Ta8が固着されている。カソード側共用端子導体Ta8には逆相側第3整流素子D23の整流素子本体23が固着され、整流素子本体23のアノード側にはアノード側端子導体Ta9が固着されている。
また、アノード側共用端子導体Ta10には逆相側第4整流素子D24の整流素子本体24のアノード側が固着され、整流素子本体24のカソード側にはカソード側共用端子導体Ta11が固着されている。カソード側共用端子導体Ta11には正相側第4整流素子D14の整流素子本体14が固着され、整流素子本体14のアノード側にはアノード側端子導体Ta12が固着されている。
そして、アノード側共用端子導体Ta7とアノード側端子導体Ta4,Ta12とがそれぞれ二次側コイル5bの第1端子5xに接続、アノード側共用端子導体Ta10とアノード側端子導体Ta1,Ta9がそれぞれ二次側コイル5bの第2端子5yに接続され、カソード側共用端子導体Ta2,Ta5,Ta8,Ta11がそれぞれ電源装置2の第1出力端子o1に接続されることで、図4(a)の回路図に示す接続態様となる。
このような整流器6aにおいても各整流素子D11〜D14,D21〜D24のカソードが直後に異なる相同士で接続されて全波電流となることから、整流器6aの出力電流の許容値を向上できる構成である。つまり、図2及び図4の態様のように、各整流部D1,D2を2つ、4つの整流素子を用いるというように、整流素子を同数で偶数個用いるのが好ましい。
・整流器6,6aの中央部に板状の絶縁部材10を用いたが、絶縁する手段はこれに限らない。また、端子導体を離間配置する等、空気やその他の流体にて絶縁を図る構成としてもよい。
・抵抗溶接機1に用いる溶接用電源装置2の整流器6,6aに適用したが、この整流器6,6aを抵抗溶接機以外の溶接用電源装置に適用してもよく、また溶接以外の電源装置に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項1〜3の何れか1項に記載の溶接用電源装置は、抵抗溶接機に用いるものであることを特徴とする溶接用電源装置。
2 溶接用電源装置
5 溶接トランス
5b 二次側コイル
5c センタータップ
5x 第1端子
5y 第2端子
6 整流器
6a 整流器
10 絶縁部材
D1 正相側整流部
D11 正相側整流素子(正相側第1整流素子)
D12 正相側整流素子(正相側第2整流素子)
D13 正相側整流素子(正相側第3整流素子)
D14 正相側整流素子(正相側第4整流素子)
D2 逆相側整流部
D21 逆相側整流素子(逆相側第1整流素子)
D22 逆相側整流素子(逆相側第2整流素子)
D23 逆相側整流素子(逆相側第3整流素子)
D24 逆相側整流素子(逆相側第4整流素子)

Claims (4)

  1. 一次側で生成された高周波交流電力を電圧変換する溶接トランスと、その溶接トランスの二次側コイルから出力された高周波交流電力を直流変換する整流器とを備えた溶接用電源装置であって、
    前記整流器は、前記二次側コイルのセンタータップを用いる全波整流器であり、前記二次側コイルの第1端子に接続され正相半波の整流を行う正相側整流部と、前記二次側コイルの第2端子に接続され逆相半波の整流を行う逆相側整流部とを備え、各整流部の出力端子同士を接続してなるものであり、
    前記正相側整流部は、並列接続の複数の正相側整流素子を備えると共に、前記逆相側整流部は、並列接続の複数の逆相側整流素子を備え、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士を先に接続するように構成されていることを特徴とする溶接用電源装置。
  2. 請求項1に記載の溶接用電源装置において、
    前記正相側整流部及び前記逆相側整流部は、前記整流素子を同数の偶数個用い、全ての整流素子において、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士を先に接続するように構成されていることを特徴とする溶接用電源装置。
  3. 請求項1又は2に記載の溶接用電源装置において、
    前記整流器は、中央部に絶縁部材を備えその絶縁部材の両側に前記整流素子のアノード側を配置し、外側に向けて前記整流素子が順次配置されて構成されていることを特徴とする溶接用電源装置。
  4. 一次側で生成された高周波交流電力を電圧変換する溶接トランスと、その溶接トランスの二次側コイルから出力された高周波交流電力を直流変換する整流器とを備えた溶接用電源装置のその整流器であって、
    前記整流器は、前記二次側コイルのセンタータップを用いる全波整流器であり、前記二次側コイルの第1端子に接続され正相半波の整流を行う正相側整流部と、前記二次側コイルの第2端子に接続され逆相半波の整流を行う逆相側整流部とを備え、各整流部の出力端子同士を接続してなるものであり、
    前記正相側整流部は、並列接続の複数の正相側整流素子を備えると共に、前記逆相側整流部は、並列接続の複数の逆相側整流素子を備え、同じ相の整流素子のカソード同士を接続する手前で、異なる相の整流素子のカソード同士を先に接続するように構成されていることを特徴とする溶接用電源装置の整流器。
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