JP2016049455A - X線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コントラスト断層撮影法による画像を少数ビューで高画質に再構成すること。【解決手段】X線源13は、X線を発生する。X線検出器15は、被検体Sから所定の距離だけ離間し、X線源13から発生され被検体Sを透過したX線を検出し、被検体Sを透過したX線の強度を示す強度データを出力する。位相回復部351は、X線検出器15から出力された当該所定の距離に関する強度と被検体Sの表面に関する強度とに基づいて被検体Sの表面におけるX線の位相を決定する。再構成部353は、決定された位相に基づいて被検体Sに関する画像を再構成する。【選択図】 図1

Description

本発明に係る実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置に関する。
コンピュータ断層撮影(CT)は、医用イメージングや診断に広く使用されている。CTシステムは、一般に、被検体に関する1つ又は複数の断層像を発生する。X線管等の放射線源は被検体に放射線を照射する。一般に放射線源に隣接するコリメータは、被検体に照射される放射線が被検体の撮像対象部位に実質的に限定されるように、X線の角度範囲を制限する。被検体の反対側にある検出器は、被検体を透過した放射線を検出し、検出された放射線の減衰は、検出器から出力された電気信号を処理することにより測定される。
一般的に、X線源は、被検体の長軸の周りを回転する架台に搭載される。同様に、検出器は、架台内においてX線源の反対側に搭載される。被検体の単一スライス画像は、一連の架台回転角において投影減衰測定を行い、CT再構成アルゴリズムを使用して結果のデータを処理することにより収集される。複数の断層像や3次元画像(ボリュームデータ)を収集するために、X線源と検出器とは、被検体に対して平行移動されなければならない。架台が長軸と平行な(すなわち、画像平面に垂直な)方向に平行移動するか又は被検体が架台に対して平行移動される。架台を回転させながら被検体又は架台を平行移動することにより、複数のビュー(投影角)に関する強度データが収集されても良い。各ビューに関する強度データは、X線源の複数の投影角や軸方向位置で収集された減衰測定値を有する。被検体に対する架台の平行移動と回転との組み合わせにより、X線源は被検体を軸とする螺旋軌道を描く。螺旋運動により収集された複数のビューに関する強度データは、被検体の内部構造を示すCT画像を再構成するために使用される。
X線CTは、医学等の様々な分野において最も一般的な形態のCTであるので、コンピュータ断層撮影という用語は、単独では、X線CTを指すために使用されることが多いが、ポジトロンエミッション断層撮影(PET)や単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)等の他のタイプも存在する。やはりX線CTを指す用語としては、コンピュータ化断層撮影(CATスキャン)やコンピュータ支援断層撮影等もある。
X線CTにおいてX線の強度データは、被検体の周りにX線源を回転することにより収集される。検出器は被検体を介してX線源の反対側に配設される。架台は、被検体の周りでX線源と検出器とを回転させる。完全に1回転した後、被検体はその軸に沿って移動させられ、次の回転が開始される。
連続回転が可能な装置の場合、被検体は架台に形成された開口をスライドする。これらは、ヘリカルCT装置又はスパイラルCT装置と呼ばれる。z軸の有効範囲(coverage)がxy軸の有効範囲に均衡するように極めて多数の検出器列を有するシステムは、X線ビームの形状により、コーンビームCTと呼ばれることが多い。なお、厳密に言えば、X線ビームは、円錐形状というよりむしろピラミッド形状を有している。
収集される強度データの視覚的な表現はサイノグラムと呼ばれるが解釈には十分でない。強度データは、断層再構成に供され、一連の断層像が発生される。数学の観点から強度データは被検体の複数の「投影」からなる。これらの投影は、実質的には、被検体の構造のラドン変換である。再構成は、本質的に、逆ラドン変換を解くことを必要とする。
フィルタ補正逆投影法は、この問題に関して最も確立されたアルゴリズムの1つである。この技法は、概念的に単純であり調整可能であり、決定論的である。また、フィルタ補正逆投影法は計算量が少なく、現代のX線CT装置においては画像当たり数ミリ秒のみが要求される。
行列操作と行列反転とに基づいて線形代数学を使用して断層再構成問題を解くことが可能であるが、この手法は、その計算の高度な複雑さにより制限される。再構成問題が劣決定でないようにするため、多数の投影測定値が必要とされる。また、逐次的物理モデルに基づいた最尤期待値最大化技法が開発されている。これらの技法は、スキャナの物理的性質の内部モデルとX線相互作用の物理法則の内部モデルとを使用するので有利である。
逐次的技法は、画像の解像度の改善、ノイズの減少、及びアーチファクトの減少、並びに特定の環境において放射線量を大きく減少させる。逐次的技法により、被検体を通る小数の投影により画像を再構成可能である。これは、「少数ビュー(few views)」画像再構成と呼ばれる。逐次的技法の欠点は、非常に高い計算要件を伴うことであるが、コンピュータ技術および高並列GPUアルゴリズムの使用などの高性能コンピューティング技法の進歩により、現在、実用化が可能である。
1つのよく知られている逐次的技法は代数的再構成法(ART)であり、この技法はKaczmarz法とも呼ばれる。この技法は、本質的に、以下の(1)に示す行列方程式を逐次的に解く方法である。
ベクトルgは全ての投影測定値を含むベクトルであり、ベクトルfは被検体の推定吸収画像の値を含むベクトル、Mは被検体を通過するX線ビームの離散化されたラドン変換に相当する行列である。行列Mの各行ベクトルMは、対応する投影値giとともに、アフィン空間を定義することにより、被検体の画像は、Mの行に相当する連続したアフィン空間上への連続したアフィン投影により得られる。この逐次的プロセスは、現在画像を示すベクトルf の推定値について解くために、以下の(2)式を使用して、過去画像を示すベクトルfm−1 の推定値を使用することにより収束する。
ここで、各反復の漸次推定値を示すベクトルf のmはm=2、…、NDataである。ベクトルf は初期の推測値であり、上付き文字iは全てのmの値に対するアフィン投影の第i回目の反復を示す。逐次的処理は、予め規定された条件により画像推定値が収束するまで行われる。
一般的に、全てのアフィン投影による各反復の後、物理的に意味のある画像への収束を保証するために制約が課される。例えば、吸収イメージングにおいて負吸収値は物理的に現実的でないゲインを示すので、画像値は非負でなければならない。従って、各反復後の最終値であるベクトルfNData は、画像の演繹的な知識(例えば、ゲインなし)に基づく予め規定された制限を受けやすい。この制約を受けた最終値は、アフィン投影の次の反復の間、初期値であるベクトルf i+1として使用される。定期的に画像の推定値を予め規定された制約の影響下に置くことは正則化と呼ばれる。
正則化により強化された逐次近似再構成アルゴリズムは、著しいノイズの存在下ですら、少数ビューに基づいて高品質の画像を再構成することができる。少数ビューであり角度が限定されたノイズの多い投影では、再構成処理における反復処理中において正則化演算子を適用することにより、最終結果または中間結果が何らかの演繹的モデルに同調する。例えば、上記の正値性を実施することは、単純な正則化スキームである。凸射影法(POCS)と「全変動」(TV)を最小にすることは非常に普及している正則化スキームである。TV最小化アルゴリズムにおいて画像は主に広い領域に亘って一様であり、一様な領域の表面では急激な変化があると仮定する。演繹的モデルが被検体に良好に対応するとき、これらの正則化された逐次近似再構成アルゴリズムは、再構成問題が著しく劣決定であり(例えば、少数ビュー)、投影角の欠落または多ノイズにも関わらず、良好な画像を発生することができる。
上記のCTイメージングの説明は吸収イメージングに限定されており、画像は被検体の屈折率の虚数部に制限される。CTイメージングは、位相コントラストCTを使用する屈折率の実数部の画像を得るために使用することができる。位相コントラストCTは、より一般的には、位相コントラストX線イメージング(PCI:phase-contrast X-ray imaging)としても知られている。PCIは、画像を発生するために被検体を透過するX線ビームの位相の変化に関係する情報を使用する種々の技術的方法の一般用語である。X線撮影またはCTのような標準的なX線イメージング技法は、被検体を透過するX線の強度の減衰に依拠する。しかし、PCIでは、被検体により生ずるX線の位相シフトは、直接的に測定することができないが、検出器により記録可能な強度の変動に変換される。
投影画像を発生することに加え、従来の透過に基づくPCIは、被検体の屈折率の実数部の3次元分布画像を収集するために断層撮影技法と組み合わされる。小さい原子番号Zを有する原子からなる被検体に適用されるとき、PCIは、透過に基づくX線イメージングよりも被検体内の密度の変動に敏感である。このためPCIにより、改善された軟部組織コントラストを有する画像を収集することができる。例えば、23keVのエネルギーを有するX線の場合、水の位相シフト断面積と吸収断面積との比は4×103である。この大きな差は、PCIを支持する大きな要因の1つである。なぜならばPCIは、標準的な吸収画像よりも良好なコントラストを得る可能性を有するからである。軟部組織は主に小さい原子番号の物質からなるのでPCIは、軟部組織に特に有益である。
X線検出器は位相よりも強度を直接的に測定するので、一連の測定強度値から位相情報を取り出す多数の技法が開発されている。ある技法は、単に、強度プロファイルの変化を被検体からの距離の関数として測定する。これらの直列型(in-line)の測定強度値に回折理論を適用すると、被検体の直後にX線の位相を見つけることが可能である。伝搬に基づくイメージング(PBI:propagation-based imaging)は、この技法の一般的な名称であるが、直列型の位相コントラスト断層撮影法とも呼ばれる。PBIは、X線源、被検体、及びX線検出器の直列的な配置からなり、他の光学素子は必要とされない。直列型の位相コントラスト断層撮影法と減衰に基づく断層撮影法との主な違いは、被検体による屈折率や回折を放射線から導出できるために、検出器が被検体のすぐ後ろではなく所定の距離だけ離間して配置されることである。本方法は、このような設計の簡便さと低い安定性要件とにより、結晶干渉計と分析装置とに基づくイメージング等の他の方法に勝る大きな利点を得ることができる。
空間的にコヒーレントな光源において、被検体と検出器との間の中間距離には「フレネルの縞」による干渉パターンが発生される。この中間距離はフレネル領域と呼ばれる。フレネルの縞は、近接場領域よりも長いがフラウンホーファー領域よりも短い距離における自由空間伝搬から生じる。このような中間距離では、キルヒホッフの回折公式をフレネル回折式に近似することが妥当である。結晶干渉法とは対照的に、PBIにおいて記録された干渉縞は位相自体に比例しないが、波面の位相の2次導関数(ラプラシアン)に比例する。このため、この方法は、屈折率の減少における急峻な変動に敏感である。すなわち、X線写真と比較して、被検体の表面や構造表面(エッジ強調)の輪郭において強いコントラストを得ることができる。
微分位相コントラストイメージングは第2の位相コントラストイメージング法である。微分位相コントラストイメージングでは、一連の2つの回折格子からのタルボ干渉を使用する。このため、微分位相コントラストイメージングは、格子に基づくイメージング(GBI:Grating-based imaging)、シアリング干渉法(shearing interferometry)、又はX線タルボ干渉法(XTI:X-ray Talbot interferometry)と呼ばれることもある。微分位相コントラストイメージングの標準的な方法は、位相格子(phase grating)及び分析器格子(analyzer grating)からなる。
この技法は、タルボ効果すなわち自己結像現象に基づく。自己結像現象は、フレネル回折効果である、タルボ長と呼ばれる特定の伝搬距離の後方において周期的な波面をもたらす。この周期的な波面は、回折格子のような周期構造の空間的にコヒーレントな光源により生成可能である。タルボ長における波動場の強度分布は、格子の構造に似ており自己結像と呼ばれる。タルボ長の特定の分数長において強度パターンが発生される。タルボ長の半分の距離では、格子周期の半分の横方向シフトを除いて同じ強度分布が出現するが、より短い特定の分数長では、自己結像は、いわゆるタルボカーペット(Talbot carpet)格子の後方の強度分布おいて出現する強度最大値および強度最小値の分数周期および分数サイズを有する。タルボ長とその分数長とは、照射光および照射される格子のパラメータを知り、従ってGBIにおいて測定されることが必要な強度最大値の正確な位置を得ることにより計算可能である。
微分位相コントラストイメージングでは、被検体は位相格子の前方に置かれる。従ってタルボ効果の干渉パターンは、被検体における吸収、屈折、及び散乱により修正される。小さな位相勾配を有する位相物体においてX線ビームは、下記の(3)式に従い偏向される。
ここで、kは入射光の波数ベクトルの長さ、右側の第2の要素は伝搬方向に垂直かつ格子の配列と平行な方向に関する位相の1次導関数である。干渉縞の横断方向シフトは、GBIにおいて測定される波面の微分位相の偏差角に線形比例する。換言すれば、偏差角は、局所的に透過された強度の変化に変換される。被検体の存在下と非存在下とにおいて測定を実行することにより、被検体により生じる干渉パターンの位置の変化を抽出できる。
GBIを使用して微分位相を回復する(retrieve)ための2つの方法がある。第1の方法では、「位相ステッピング」と呼ばれる技法を使用して位相情報が収集信号から分離される。参照によりその全体を本明細書に組み込まれる、T.Weitkampら、「X−ray phase imaging with a grating interferometer」、Opt. Express第13巻、6296頁(2005年)及びM.Nilchaianら、「Fast iterative reconstruction of differential phase contrast X−ray tomograms」、Opt. Express第21巻、5511頁(2012年)を参照されたい。
第2の方法では、微分位相を回復するためにモアレ縞が使用される。参照によりその全体を本明細書に組み込まれる、A.Momoseら、「High−speed X−ray phase imaging and X−ray phase tomography with Talbot interferometer and white synchrotron」、Opt. Express第17巻、12540頁(2009年)及びN.Bevinsら、「Multicontrast X−ray computed tomography imaging using Talbot−Lau interferometry without phase stepping」、Med. Phys第39巻、424頁(2012年)を参照されたい。
これらの位相抽出方法の両方を使用することにより、断層撮影法は、被検体を断層撮影軸(tomographic axis)の周囲で回転させ、異なる投影角を持つ一連の画像を記録し、屈折率の実数部及び虚数部の3次元分布を再構成するために逆投影アルゴリズムを使用することにより適用可能である。
屈折率画像の断層再構成を実行するために位相の決定を必要とするGBIに基づく微分位相コントラスト断層撮影法とは対照的に、直列型の位相コントラスト断層撮影のための正確な解析学的再構成公式がBronnikovにより開発されている。参照によりその全体を本明細書に組み込まれる、A.V.Bronnikov、「Theory of quantitative phase−contrast computed tomography」、JOSA A第19巻、472頁(2002年)を参照されたい。この単一ステップの位相コントラスト断層撮影法は、測定強度から直接的に屈折率の実数部の画像の再構成を可能にする。Bronnikov再構成公式は、下記の(4)式により得られる。
{・}は2次元フーリエ変換を示し、F −1{・}は逆2次元フーリエ変換を示す。被検体が純粋な位相物体である場合、位置z=0におけるx’y’平面の放射線強度は、被検体が存在するかどうかには依存しない。そのため、位置z=0におけるx’y’平面の放射線強度は、被検体の非存在下におけるキャリブレーションでの測定値に基づいて既知でなければならない。従って、位置z=dにおけるx’y’平面の放射線強度のみが測定される必要がある。被検体が混合位相あるいは吸収物体である場合、屈折率の実数部の画像を再構成するために、位置z=0におけるx’y’平面の放射線強度と位置z=dにおけるx’y’平面の放射線強度との両方が測定される必要がある。
実施形態の目的は、コントラスト断層撮影法による画像を少数ビューで高画質に再構成することを可能とするX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置を提供することにある。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生するX線管と、被検体から所定の距離だけ離間し、前記X線管から発生され前記被検体を透過したX線を検出し、前記被検体を透過したX線の強度を示す強度データを出力するX線検出器と、前記X線検出器から出力された前記所定の距離に関する強度と前記被検体の表面に関する強度とに基づいて前記被検体の表面におけるX線の位相を決定する位相決定部と、前記位相に基づいて前記被検体に関する画像を再構成する再構成部と、を具備する。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置の構成を示す図 本実施形態に係る検出器表面上への被検体の投影測定の配置を示す図 本実施形態に係る位相コントラスト断層撮影法の典型的な流れを示す図 被検体の屈折率の実数部を示す図 X線源、被検体、及びX線検出器の配置を示す図 256ビューの強度データを用いたBronnikov再構成公式を使用した被検体に関する屈折率画像を示す図 32ビューの強度データを用いたBronnikov再構成公式を使用した被検体に関する屈折率画像を示す図 32ビューの強度データを用いた2ステップからなる位相回復逐次近似画像再構成方法を使用した被検体に関する屈折率画像を示す図 本実施形態に係る直列型の位相コントラスト断層撮影法の典型的な流れ示す図の典型的な流れを示す図 本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置とは別体の画像再構成装置のハードウェア構成を示す図
以下、図面を参照しながら本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置について説明する。
図1は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、架台10とコンソール30とを有する。
架台10は、円筒形状を有する回転フレーム11を回転軸R回りに回転可能に支持している。回転フレーム11は環形状を有する金属枠である。回転フレーム11には回転軸Rを挟んで対向するようにX線源13とX線検出器15とが取り付けられている。回転フレーム11の開口(bore)にはFOV(Field Of View)が設定される。回転フレーム11の開口内には天板100が挿入される。天板100には被検体Sが載置される。天板100に載置された被検体Sの撮像部位がFOV内に含まれるように天板100が位置決めされる。回転フレーム11は、回転駆動部17からの動力を受けて回転軸R回りに一定の角速度で回転する。回転駆動部17は、例えば、サーボモータ等のモータであり、架台10に収容される。回転駆動部17は、スキャン制御部31からの制御に従って回転フレーム11を回転させるための動力を発生する。
X線源13はX線を発生する。X線源13としてはX線管が用いられる。X線源13はケーブル等を介して高電圧発生部19に接続されている。高電圧発生部19は、スキャン制御部31による制御に従いX線源13に高電圧を印加し、フィラメント電流を供給する。高電圧の印加とフィラメント電流の供給とを受けてX線源13はX線を発生する。X線源13には前置コリメータ21が取付けられている。前置コリメータ21はX線源13により発生されたX線のエネルギー及び線量を調節するための金属により形成される。
X線検出器15は、被検体の表面からの所定の距離だけ離間して配置される。以下、被検体の表面とX線検出器15との間の距離を離間距離と呼ぶことにする。X線検出器15は、離間距離を任意に調節可能に設けられる。X線検出器15は、X線源13から発生されたX線を検出する。X線検出器15は、図示しない複数の検出画素とデータ収集回路とを有する。複数の検出画素は1次元の円弧状又は2次元湾曲面状に配列される。各検出画素は、X線源13から発生され被検体Sにより減弱されたX線を検出し、検出されたX線の強度に応じた波高値を有する電気信号を発生する。複数の検出画素はシンチレータと光検出器とを有する。シンチレータはX線を受けて蛍光を発生する。光検出器は発生された蛍光を電気信号に変換する。電気信号はX線の強度に応じた波高値を有する。光検出器としては、具体的には、光電子増倍管やフォトダイオード(Photo Diode)等の光子を電気信号に変換する機器が用いられる。データ収集回路は、被検体SによるX線減弱を示すデジタルのデータをビュー毎に収集する。データ収集回路は、例えば、積分回路とA/D変換器とが実装された半導体集積回路により実現される。より詳細には、積分回路は、検出画素からの電気信号をビュー期間に亘り積分し、積分信号を生成する。A/D変換器は、生成された積分信号をA/D変換し、当該積分信号の波高値に対応するデータ値を有するデジタルデータを生成する。デジタルデータは、各ビュー期間において検出されたX線のエネルギーの積分を示す。当該デジタルデータを強度データと呼ぶことにする。なお、本実施形態に係るX線検出器15としては間接検出型の検出器に限定されず、直接検出型の検出器であっても良い。
なお、回転フレーム11が所定の微小角度回転する毎にビューが切り替えられる。ビューは、強度データのサンプリング期間に対応する。
なお、架台10の構成要素は上記構成要素のみに限定されず、X線管冷却装置やデータ伝送装置、電源装置、チルト機構等の他の構成要素を含んでも良い。
コンソール30は、スキャン制御部31、データ記憶部33、画像再構成装置35、画像処理部37、表示部39、入力部41、主記憶部43、及びシステム制御部45を有する。
スキャン制御部31は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。スキャン制御部31は、上記の演算装置と記憶装置との協同により、架台10に搭載された各種機器の制御を統括する。具体的には、スキャン制御部31は、回転駆動部17と高電圧発生部19とを制御する。具体的には、回転駆動部17は、スキャン制御部31による制御に従う一定の角速度で回転する。高電圧発生部19は、スキャン制御部31による制御に従って高電圧をX線源131に印加し、フィラメント電流をX線源13に供給する。
データ記憶部33は、HDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。データ記憶部33は、X線検出器15から伝送された強度データを記憶する。
画像再構成装置35は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置(プロセッサ)とROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置(メモリ)とを有する。また、画像再構成装置35は、演算装置と記憶装置として、特定用途向け集積回路(ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)を有しても良い。画像再構成装置35は、X線検出器15からの強度データに基づいて被検体Sに関するCT画像を再構成する。具体的には、画像再構成装置35は、機能的又はソフトウェア的に位相回復部351と再構成部353とを有する。
位相回復部351は、複数の投影角の各々について、X線検出器15から出力された離間距離に関する強度データと被検体Sの表面に関する強度データとに基づいて被検体Sの表面におけるX線の位相に関する位相データを決定する。被検体の表面Sとは、より詳細には、被検体Sの表面のうちのX線検出器15に面する部分である。被検体の表面に関する強度データとは、被検体の表面にX線検出器15が配置された場合に収集される強度データである。位相データは、X線の位相値を示すデータである。
再構成部353は、複数の投影角に関する位相データに基づいて被検体Sに関する画像を再構成する。これにより、被検体Sの屈折率の空間分布を示す画像(以下、屈折率画像と呼ぶ)が再構成される。例えば、再構成部353は、位相データに逐次近似再構成法を施して屈折率画像を再構成する。より詳細には、再構成部353は、逐次近似再構成法において位相データにアフィン投影を実行する。
画像処理部37は、ハードウェア資源として、CPUやMPU、GPU等の演算装置とROMやRAM等の記憶装置とを有する。また、画像処理部37は、演算装置と記憶装置として、特定用途向け集積回路(ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)を有しても良い。画像処理部37は、画像再構成装置35により再構成された屈折率画像に種々の画像処理を施す。例えば、画像処理部37は、屈折率画像がボリュームデータの場合、当該屈折率画像にボリュームレンダリングや、サーフェスボリュームレンダリング、画像値投影処理、MPR(Multi-Planer Reconstruction)処理、CPR(Curved MPR)処理等の3次元画像処理を施して表示画像を発生する。
表示部39は、2次元の屈折率画像や表示画像等の種々の情報を表示機器に表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
入力部41は、入力機器によるユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。
主記憶部43は、種々の情報を記憶する、HDDやSSD、集積回路記憶装置等の記憶装置である。また、主記憶部43は、CD−ROMドライブやDVDドライブ、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体との間で種々の情報を読み書きする駆動装置等であっても良い。例えば、主記憶部43は、本実施形態に係る画像再構成処理に関する画像再構成プログラム等を記憶する。
システム制御部45は、ハードウェア資源として、CPUやMPU等の演算装置とROMやRAM等の記憶装置とを有する。システム制御部45は、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の中枢として機能する。
次に、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置及び画像再構成装置35の詳細について説明する。
よく知られているように、回折パターンは、近接場領域、フレネル領域、及びフラウンホーファー領域に分類される。特性長Dを有する位相・振幅混合物体がz=0に位置している場合、z方向に伝播する波長λの一様な放射線の波面はまず当該物体を透過する。当該物体を透過した後、波面は、まず、近接場領域(例えば、z<D2/λ)を伝播し、次にフレネル領域(例えば、z〜D2/λ)を伝播し、そしてフラウンホーファー領域(例えば、z>D2/λ)を伝播する。波面が近接場領域内へと伝搬するにつれて、干渉縞(回折リングとしても知られる)が位相の急激な変化がある(すなわち、位相の2次導関数がゼロでない)領域で形成し始める。近接場領域では、これらの干渉縞はエッジ強調と呼ばれる。近接場領域内の強度プロファイルは、以下の(5)式により得られる。
ここで、Φ(x’,y’)は位相、dは被検体とX線検出器15の検出器表面(画像平面)との間の距離である。従って近接場領域に関する位相は、下記の(6)式により見出される。
逆ラプラシアンはフーリエ変換を用いて下記の(7)式により表現される。
ラプラシアンはx’方向およびy’方向で得られ、F −1は逆2次元フーリエ変換であり、Fは2次元フーリエ変換であり、νx’はx’に対応する空間周波数であり、νy’はy’に対応する空間周波数である。z≪D2/λである近接場領域では、波面の位相は、下記の(8)式を使用してz=0およびz=dにおける一連の測定強度に基づいて決定される。
上記の位相回復法はBronnikov位相回復法と呼ばれる。位相回復に関する上記の式は、Bronnikov再構成公式の内側積分に類似している。また、Bronnikov再構成公式の外側積分は、逆ラドン変換問題を解くための方法である逆投影演算子に類似している。
図3は、本実施形態に係る位相コントラストCTイメージングに対する投影測定のジオメトリを示す。関数f(X,Y,Z)により得られる屈折率の実数部を有する被検体212がFOVに配置される。高度にコヒーレントなX線ビームは、z軸に沿って伝搬し、z軸に対して角度φをなす。投影222が投影角(ビュー)φ毎に得られる。X線は、被検体を通過し、X線検出器15の検出器表面220に衝突する。検出器表面220は、上述の通り、X線強度を検出する複数の検出画素を有する。複数の検出画素におけるX線強度の測定により、X線検出器15上でのX線の測定強度の分布を得ることができる。被検体212の最近傍の表面から距離z=dに配置されたX線検出器15により検出されたX線の強度Iφ z=d(x’、y’)は、データ記憶部33等に記録され、被検体212のCT画像や屈折率画像を再構成するために処理される。
なお、図3において検出器表面220は2次元平面であるとした。しかしながら、X線検出器15は1次元に配列された検出画素を有する1次元検出器アレイ224であっても良い。この場合、X線ビームをペンシルビームとすることができる。1次元投影は単一の次元(すなわち、検出画素およびX線ビームの長軸)に沿った干渉縞のみを提供するので、これらの1次元投影は、位相コントラスト断層撮影法にとって不利である。それゆえ、1次元投影測定を使用しながら3次元位相コントラスト画像を取得するために、各投影角において、ペンシルビームに直交する2方向各々において1回ずつ測定されると良い。例えば、ω=0°での測定とω=90°での測定である。ωは、画像平面のy’軸に対する1次元検出器224の角度である。
以下、具体的に説明するために、本実施形態に係るX線ビームでは、X線源から各検出画素への入射X線が互いに平行であるとする。しかし、X線コーンビーム及びX線ファンビームが使用されても良い。また、X線ビームが十分に高度な空間的コヒーレンスを有する限り、完全には平行でないX線ビームが使用されてよい。
なお、本実施形態はX線ビームに限定されない。本実施形態に係る断層撮影法を使用して被検体Sの屈折率の実数部を画像化するために、十分に高度な空間的コヒーレンスを有する任意の種類の放射線または他の種類の波面が使用可能である。
上述したBronnikov再構成公式の内側積分と近接場位相回復との類似性と、Bronnikov再構成公式の外側積分と逆投影を介した逆ラドン変換との類似性とに基づいて、本実施形態に係る画像再構成装置35は、最初にBronnikov再構成公式の内側積分を第1のステップとして実行し、次にBronnikov再構成公式Bronnikov再構成公式の外側積分を第2のステップとして実行する。すなわち、画像再構成装置35は、強度データに基づいて屈折率画像を再構成するために、2ステップからなるプロセスを実行する。
2ステップからなるプロセスにおける第1のステップは、Bronnikov位相回復法等の位相回復法を使用して放射線波面の位相を回復することである。この位相回復は、被検体212から種々の距離で一連の測定強度を行い、次にBronnikov位相回復法または位相回復のための他の任意の関連方法を使用することにより実行される。Bronnikov位相回復法では、測定強度は近接場で実行されたと仮定するが、コントラスト伝達法等の他の位相回復法では、この仮定は緩和されるが他の仮定が課される。位相回復法の基礎となる仮定は、イメージング問題の所与のパラメータにより密接に適合するので、所与のイメージング問題の詳細に応じて、ある位相回復法が残りの方法よりも好まれてもよい。幾つかの位相回復法の基礎となる仮定の検討は、参照によりその全体を本明細書に組み込まれるA.Buvallら、「X−ray phase contrast imaging suitable for tomography」、Opt. Express第19巻、10359頁(2011年)に記載されている。具体的には、A.Buvallらは、各位相回復法の仮定を含めて、Bronnikov位相回復法と他の6つの位相回復法とを検討している。同様に、参照によりその全体を本明細書に組み込まれる、M.Langerら、「Quantitative comparison or direct phase retrieval algorithms in in−line phase tomography」、Med.Phys.第35巻、4556頁(2008年)では、各位相回復法の仮定を含めて、Bronnikov位相回復法と3つの他の位相回復法とを検討している。
本実施形態に係る位相コントラスト断層撮影法における第2のステップでは、被検体Sの屈折率画像を再構成するために逐次近似再構成アルゴリズムを使用する。多数の逐次近似再構成アルゴリズムがあり、これらのアルゴリズムのいずれも、被検体についての演繹的な知識および投影イメージングシステムの知識等に応じて使用可能である。例えば、全変動(TV)最小化アルゴリズムは、各種臓器に含まれる軟物質を画像化する。このアルゴリズムは、断層像がボリューム(例えば、臓器により占有される領域)に亘り比較的一定であり、画像内の急速な変動が主に内部構造の表面で(例えば、臓器間の表面で)発生するという演繹的知識を仮定する。それゆえ、TV最小化アルゴリズムでは、断層像の勾配上でl1ノルムを最小にすることによりこの構造を強化する条件を課す。TV最小化アルゴリズムのステップは、TV最小化アルゴリズムにおける正則化により断層像の勾配上でのl1ノルムが最小になることを除いて、大部分が上記で説明したARTアルゴリズムと同一である。TV最小化アルゴリズムの詳細は、参照によりその全体を本明細書に組み込まれる、E.Sidkyら、「Accurate image reconstruction from few−views and limited−angle data in divergent beam CT」、J Xray Sci Technol、第14巻、119頁(2008年)に記載されている。
TV最小化アルゴリズムの1つの利点は、フィルタ補正逆投影法に比して非常に少ない投影画像を用いて高品質の断層像を再構成することができる点にある。
なお、上記の正則化法以外に他の正則化法が逐次近似再構成において使用されてよい。
図4は、本実施形態に係るシステム制御部45の制御の下に実行される位相コントラスト断層撮影法の典型的な流れを示す図である。本実施形態に係る位相コントラスト断層撮影法は、位相ループ310と逐次近似断層像再構成ループ330とに区分される。
位相ループ310においてシステム制御部45は、投影角φ=Φ(i=1…Nφ)に亘る被検体212の位相を、Nφ個の投影角の全てについて収集する。
位相ループ310のステップ314においてシステム制御部45は、ループ変数iを増加し、現在の投影角φを角度Φiに設定する。
位相ループ310のステップ316においてシステム制御部45は、スキャン制御部31にスキャンを行わせる。スキャン制御部31は、複数の投影角の各々について、X線検出器15がz=0に設置された状態においてX線で被検体Sをスキャンし、z=0に関する強度Iφ z=0(x’、 y’)に関する強度データを収集する。同様に、スキャン制御部31は、X線検出器15がz=dに設置された状態においてX線で被検体Sをスキャンし、z=dに関する強度Iφ z=d(x’、 y’)に関する強度データを収集する。z=0に関する強度データとz=dに関する強度データとは、データ記憶部33に記憶される。被検体Sが純粋な位相物体である場合、z=0で測定された強度データは、被検体の非存在下でのX線ビーム強度と常に同一である。なお、純粋な位相物体とはX線を完全に吸収しない物体を指す。被検体Sが純粋な位相物体の場合、z=dで配置されたX線検出器15により強度データのみを収集すれば良い。z=0に関する強度データは、例えば、被検体Sの非存在下で事前に行われるキャリブレーションスキャン等から収集されれば良い。あるいは、z=0に関する強度データは、予めデータ記憶部33や主記憶部43等に記憶されていても良い。
位相ループ310のステップ316が行われるとシステム制御部45は、画像再構成装置35に位相回復処理を行わせる。
位相ループ310のステップ318において画像再構成装置35に位相回復処理351は、複数の投影角の各々について、z=dに関する強度データIφ z=d(x’、y’)とz=0に関する強度データIφ z=0(x’、y’)とに基づいて量g^φ(νx’、νy’、φ)を計算する。ここで、gφ(x’、y’)は、下記の(9)式で表される。
位相ループ310のステップ320において位相回復部351は、複数の投影角の各々について、被検体Sの表面におけるX線の位相Ψ(x’,y’,Φi)を量g^φ(νx’、νy’、φ)に基づいて計算する。ここで、位相Ψ(x’,y’,Φi)は、下記の(10)式で表される。
位相回復部351は、Nφ個の投影角の全てについて位相を収集するまで位相ループ310をNφ回繰り返す。
位相ループ310が完了するとシステム制御部45は、画像再構成装置35に再構成処理を行わせる。すなわち、画像再構成装置35の再構成部353は、逐次近似再構成ループ330を実行する。位相値Ψ(x’,y’,Φi)の全てが、成分gnを有するベクトルgに配置され、成分Mn,mを有する行列Mは、各行ベクトルMが、位相投影値gnに対応する離散化ラドン変換に規定される。
画像再構成ループ330のステップ332において再構成部353は、初期の屈折率画像(以下、初期画像と呼ぶ)を示すベクトルfstartと中間生成物である屈折率画像(以下、中間画像と呼ぶ)を示すベクトルfstart n=0とをゼロに初期化する。なお再構成部353は、初期画像を示すベクトルfstartと中間画像を示すベクトルfstart n=0とを、フィルタ補正逆投影法、Bronnikov分析式、その他の既知の画像推定方法を使用するために他の任意の値に初期化しても良い。
画像再構成ループ330のステップ334において再構成部353は、位相データにアフィン投影を施して屈折率画像を更新する。具体的には、再構成部353は、離散化ラドン変換行列Mの行へのアフィン投影を実行する。現在のアフィン投影を示すベクトルfに対する入力ベクトルは、ベクトルMi−1とgi−1とに対応するアフィン空間へのfi−1の投影から生じる。ここで、アフィン投影を示すベクトルfは、下記の(11)式により表される。
画像再構成ループ330のステップ336において再構成部353は、現在の中間画像を示すベクトルfinter に対し任意の正則化法(例えば、TV最小化アルゴリズム)を実行する。ここで、finter =fi=Ndataである。画像再構成ループ330における初期の屈折率画像を示すベクトルfstartの値は、ステップS353における正則化の結果に設定される。
再構成部353は、画像推定値であるベクトルfinter が予め定義された収束基準を満たすまで画像再構成ループ330を繰り返す。収束基準は、例えば、現在の屈折率画像finter と前回の屈折率画像finter n−1との差が予め定義された閾値より下まで減少すること、等が挙げられる。
2ステップからなる位相コントラスト断層撮影法の最終ステップ350において再構成部353は、画像再構成ループ330の最後の反復での中間画像であるベクトルfinter を屈折率画像の出力であるベクトルfOutに設定する。これにより、被検体Sに関する屈折率画像が完成する。
図5から図9は、TV最小化アルゴリズムを使用する本実施形態とBronnikov再構成公式による画像再構成法との比較を示す。特に図5から図9は、少数の投影ビューの場合における両方法による出力画像の比較を示す。ビューが少ないほど、被検体に対する放射線の線量を減少させることができるので、少数の投影ビューでのスキャンは重要である。
図5は被検体の屈折率の実数部の一例を示す。被検体の灰色領域は1の屈折率を有する物質に対応し、白色領域は1よりも大きい屈折率を有する物質に対応し、黒色領域は1よりも小さい屈折率を有する物質に対応する。特に明記しない限り、屈折率は屈折率の実数部であるとする。図5から図9では、屈折率の虚数部はゼロと考えられる。従って、図5から図9では、純粋な位相物体の場合のみを考慮している。
図6は、X線源、被検体、及びX線検出器の配置を示す。X線は、X線源13から被検体Sを透過して伝搬し、z=dに配置されたX線検出器15により検出される。X線の強度はX線検出器15により出力され、測定強度がデータ記憶部33等に記憶される。
図7は、256ビューの強度データからBronnikov再構成公式を使用して再構成された屈折率画像を示す。図7に示す屈折率画像を図5に示す被検体と比較すると、当該屈折率画像は被検体に一致することが分かる。しかし、ビュー数が減少するにつれて屈折率画像は劣化する。
図8は、32ビューの強度データからBronnikov再構成公式を使用して再構成された屈折率画像を示す。当該屈折率画像は、少数の投影ビューを使用したフィルタ補正逆投影法を用いた吸収ベースのCTと同様のストリーク・アーチファクトを有する。
図9は、32ビューの強度データからTV最小化アルゴリズムに基づく本実施形態に係る方法を使用して再構成された屈折率画像を示す。図9に示す屈折率画像を図5に示す被検体と図7に示す屈折率画像とに対して比較すると、略10倍のビュー数を使用するBronnikov再構成公式と同様の品質が得られる。
図5から図9では、Bronnikov位相回復法(Bronnikov位相回復アルゴリズムとも呼ばれる)が、2ステップからなる位相コントラスト断層撮影法における位相回復ステップに使用されている。なお、他の位相回復法が使用されても良い。多数のイメージングシナリオでは、撮像パラメータによっては、これらの代替的な位相回復法がBronnikov位相回復法より好ましい可能性がある。他の位相回復法としては、移送強度式アルゴリズム、コントラスト伝達関数アルゴリズム、移送強度式とコントラスト伝達関数との混合アルゴリズム、Bronnikovアルゴリズム、修正Bronnikovアルゴリズム、位相−減衰二重性アルゴリズム、単一材料アルゴリズム、2材料アルゴリズム、ボルン近似法を用いたフーリエ方法アルゴリズム、及びRytov近似を用いたフーリエ法アルゴリズムがある。これらの位相回復法においてX線の強度データは、複数の離間距離においてX線検出器15により測定される必要がある。すなわち、離間距離は、Bronnikov位相回復アルゴリズムで使用されるz=d及びz=0とは異なる。
図10は、本実施形態に係る直列型の位相コントラスト断層撮影法の典型的な流れ示す図である。ステップS914においてスキャン制御部31は、複数の投影角の各々について、被検体Sをスキャンし、複数の離間距離zにおいて強度データをX線検出器15を介して収集する。X線検出器15の離間距離zは機械的に調節されても良いしユーザにおり手動で調節されても良い。位相回復ステップ914において位相回復部351は、複数の投影角の各々について、複数の離間距離に関する強度データに基づいて当該投影角に関する位相データを計算する。位相回復ステップ914は、上述の位相回復法のいずれかであるように一般化され、測定強度ステップ912は、選択された位相回復法を実行するために必要とされる測定を含むように一般化される。
なお、上記の逐次近似再構成法の代わりに他の正則化法が用いられても良い。TV最小化アルゴリズムの代わりに適用可能である逐次近似再構成法としては、例えば、代数的再構成法アルゴリズム、同時逐次近似再構成アルゴリズム、逐次最小二乗法アルゴリズム、及び同時代数的再構成法アルゴリズムがある。
また、本実施形態に係る位相コントラスト断層撮影方法は、微分位相コントラスト断層撮影法に応用されても良い。上記のように、微分位相コントラスト断層撮影法において位相情報は、被検体Sの後方(X線検出器15側)でX線ビーム経路中に設けられた複数の回折格子を通ってX線ビームが伝搬するときに形成される干渉パターンの測定から導出される。例えば、2つの回折格子は、被検体SとX線検出器15との間において、互いにタルボ長又はタルボ長の分数長を隔てて配置される。この場合、微分位相コントラスト断層撮影法とデータ処理とにより、位相情報が直接的に得られる。従って他の位相回復ステップの必要性がなくなる。そのため、上記の2ステップからなる位相コントラスト断層撮影法は、微分位相コントラスト断層撮影法に適用されるとき、1ステップに減少する。本実施形態に係る位相コントラスト断層撮影法を微分位相コントラスト断層撮影法に適用する場合、位相は、微分位相コントラスト断層撮影とデータ処理とから直接的に得ることが出来る。位相が得られれば、被検体Sに関する屈折率画像は、画像再構成ループ330により再構成することができる。
上記の説明において画像再構成装置35は、コンソール30に組み込まれているとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、画像再構成装置35は、X線コンピュータ断層撮影装置とは別体のコンピュータであっても良い。
図11は、X線コンピュータ断層撮影装置とは別体の画像再構成装置1001のハードウェア構成を示す図である。図11に示すように、画像再構成装置1001は、バス1002を介して接続された演算装置(CPU)1003、メインメモリ1004、ROM1005、ディスク制御装置1006、表示制御装置1009、キーボード1011、位置指示装置(マウス等)1012、及び通信インターフェース1013を有する。バス1002としては、例えば、ISAやEISA、VESA、PCI等であると良い。ディスク制御装置1006は、ハードディスク1007と可搬型記録媒体駆動装置1008とに接続される。表示制御装置1009は表示機器1010にインターフェース接続される。通信インターフェース1013はLAN1015を介して通信ネットワーク1016や携帯情報端末1017に接続される。
演算装置1003は、上記の屈折率画像を再構成する。演算装置1003による処理に関するプロセスデータと命令とは、メインメモリ1004に記憶されると良い。これらのプロセスと命令とはまた、ハード・ドライブ・ディスク(HDD)1007や携帯情報端末1017等に記憶されても良いし、遠隔的に記憶されても良い。また、命令は、CD、DVD、フラッシュメモリ、RAM、ROM、PROM、EPROM、EEPROM(登録商標)、ハードディスク、又はサーバ等に記憶されてよい。
さらに、演算装置1003は、オペレーティングシステムや既存の他のシステムとともに実行されるユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、若しくはオペレーティングシステムの構成要素又はこれらの組み合わせとして提供されてもよい。オペレーティングシステムとしては、Microsoft Windows(登録商標) 7、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX(登録商標)、Apple、MAC−OS等が使用可能である。
演算装置1003は、IntelのXenon、Coreプロセッサ、AMDのOpteronプロセッサ等の既存の如何なるプロセッサであっても良い。あるいは、演算装置1003は、FPGA、ASIC、PLDに実装されてもよいし、離散論理回路に実装されても良い。さらに、演算装置1003は、上記の位相コントラスト断層撮影法に係る命令を実行するように協働的に並列で機能する複数のプロセッサを有していても良い。
通信インターフェース1013としては、Intel CorporationのIntel Ethernet(登録商標) PROネットワークインターフェースカード等のネットワークにインターフェース接続する機器である。通信ネットワーク1016は、インターネット等の公衆網、又はLANネットワークもしくはWANネットワーク等のプライベートネットワーク、又はこれらの任意の組み合わせとすることができ、PSTNサブネットワーク又はISDNサブネットワークも含むことができる。通信ネットワーク1016はイーサネット(登録商標)ネットワーク等の有線とすることができ、又はEDGE、3Gワイヤレス・セルラー・システム、及び4Gワイヤレス・セルラー・システム等のセルラーネットワーク等のワイヤレスとすることができる。ワイヤレスネットワークは、WiFi(登録商標)、ブルートゥース、又は通信の既知の他の任意のワイヤレスであっても良い。
表示機器1010としては、アメリカのNVIDIA CorporationのNVIDIA GeForce GTXまたはQuadroグラフィックスアダプタ等のHewlett Packard HPL2445w LCDモニタ等が挙げられる。
バス1002には、キーボード1011やマウス等の位置指示装置1012以外の他の入力装置が接続されても良い。他の入力装置としては、表示機器1010に設けられたタッチスクリーンパネルであっても良い。汎用I/Oインターフェースは、Hewlett PackardのOfficeJet又はDeskJetなどのプリンタおよびスキャナを含む様々周辺機器にも接続されても良い。
また、バス1002には、CreativeのSound Blaster X−Fi Titanium等のサウンド制御装置も、スピーカ/マイクロホンにインターフェース接続されると良い。当該接続により音や音楽が提供される。
上記の通り、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線源13、X線検出器15、位相回復部351、及び再構成部353を有する。X線源13は、X線を発生する。X線検出器15は、被検体Sから所定の距離だけ離間し、X線源13から発生され被検体Sを透過したX線を検出し、被検体Sを透過したX線の強度を示す強度データを出力する。位相回復部351は、X線検出器15から出力された当該所定の距離に関する強度と被検体Sの表面に関する強度とに基づいて被検体Sの表面におけるX線の位相を決定する。再構成部353は、決定された位相に基づいて被検体Sに関する画像を再構成する。
かくして本実施形態によれば、コントラスト断層撮影法による画像を少数ビューで高画質に再構成することが可能となる。
特定の実施形態について説明してきたが、これらの実施形態は、例として提示したにすぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。実際には、本明細書で説明する新規な方法、装置、およびシステムは、さまざまな他の形態で実施され得る。そのうえ、本明細書で説明する方法、装置、およびシステムの形態をしたさまざまな省略、置き換え、および変更は、本発明の趣旨から逸脱することなく行われ得る。添付の特許請求の範囲およびその等価物は、本発明の範囲および趣旨に含まれるこのような形態または修正形態を包含することを意図するものである。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台、11…回転フレーム、13…X線源、15…X線検出器、17…回転駆動部、19…高電圧発生部、21…前置コリメータ、30…コンソール、31…スキャン制御部、33…画像再構成装置、37…画像処理部、39…表示部、41…入力部、43…主記憶部、100…天板、351…位相回復部、353…再構成部

Claims (10)

  1. X線を発生するX線源と、
    被検体から所定の距離だけ離間し、前記X線源から発生され前記被検体を透過したX線を検出し、前記被検体を透過したX線の強度を示す強度データを出力するX線検出器と、
    前記X線検出器から出力された前記所定の距離に関する強度と前記被検体の表面に関する強度とに基づいて前記被検体の表面におけるX線の位相を決定する位相決定部と、
    前記位相に基づいて前記被検体に関する画像を再構成する再構成部と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記再構成部は、逐次近似再構成アルゴリズムを使用して前記位相に基づいて前記画像を再構成する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記再構成部は、前記位相に基づいて前記被検体の屈折率の分布を示す前記画像を再構成する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記X線の複数のレイは実質的に互いに平行である、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記X線はコーンビームである、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記X線はファンビームである、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記位相決定部は、移送強度式アルゴリズム、コントラスト伝達関数アルゴリズム、移送強度式とコントラスト伝達関数との混合アルゴリズム、Bronnikovアルゴリズム、修正Bronnikovアルゴリズム、位相−減衰二重性アルゴリズム、単一材料アルゴリズム、2材料アルゴリズム、ボルン近似法を用いたフーリエ法アルゴリズム、およびRytov近似を用いたフーリエ法アルゴリズムのうちの1つの位相回復法を使用して、前記所定の距離に関する位相を決定する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記再構成部は、代数的再構成法アルゴリズム、全変動最小化法アルゴリズム、同時逐次近似再構成アルゴリズム、逐次最小二乗法アルゴリズム、及び同時代数的再構成法アルゴリズムのうちの1つの再構成アルゴリズムを使用して前記画像を再構成する、請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 被検体から所定の距離に離間するX線検出器から出力された放射線の強度と前記被検体の表面に配置されたX線検出器から出力された放射線の強度とに基づいて前記被検体の表面における放射線の位相を決定する位相決定部と、
    前記位相に基づいて前記被検体に関する画像を再構成する再構成部と、
    を具備する画像再構成装置。
  10. X線を発生するX線源と、
    タルボ長又は前記タルボ長の分数長を隔てて配置された2つの回折格子を通って伝搬された放射線の強度を示す強度を示す強度データを出力するX線検出器と、
    前記強度データに基づいて前記被検体の表面におけるX線の位相を決定する位相決定部と、
    前記位相に基づいて前記被検体の画像を再構成する再構成部と、
    を具備するX線コンピュータ断層撮影装置。
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