JP2016047534A - リン含有水のリン回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】凝集性リンの析出をなくし、リン回収率の低下を防止できるリンを含む原水からのリン回収装置を提供すること。
【解決手段】下部から導入されるリンを含む原水が内部を上昇する過程で晶析反応により当該リンが回収される晶析反応塔2を備え、晶析反応塔2を上昇したリンが回収された処理水は、排出口20から晶析反応塔2の外部へ排出され、上部循環配管30を介して、循環水として、pH調整槽3に送られ、pH調整槽3で原水のリン濃度に応じてpH8.0〜8.7の範囲に調整され、pH調整された循環水は、下部循環配管31を介して、晶析反応塔2の下部に返送循環されるように、晶析反応塔2とpH調整槽3の間で循環系が形成されており、循環水の水量を、晶析反応塔2の下部から導入されるリンを含む原水の水量の3倍から30倍の範囲となるように調整することを特徴とするリン回収装置によって解決した。
【選択図】図1
【解決手段】下部から導入されるリンを含む原水が内部を上昇する過程で晶析反応により当該リンが回収される晶析反応塔2を備え、晶析反応塔2を上昇したリンが回収された処理水は、排出口20から晶析反応塔2の外部へ排出され、上部循環配管30を介して、循環水として、pH調整槽3に送られ、pH調整槽3で原水のリン濃度に応じてpH8.0〜8.7の範囲に調整され、pH調整された循環水は、下部循環配管31を介して、晶析反応塔2の下部に返送循環されるように、晶析反応塔2とpH調整槽3の間で循環系が形成されており、循環水の水量を、晶析反応塔2の下部から導入されるリンを含む原水の水量の3倍から30倍の範囲となるように調整することを特徴とするリン回収装置によって解決した。
【選択図】図1
Description
本発明はリン回収率を向上させたリン含有水のリン回収装置に関する。
リンは、肥料、工業薬品などの原料、食料、飼料として大量に輸入され、使用されているが、し尿、雑排水、工場からの産業排水、畜産廃棄物、農耕地からの排出等による水域への富栄養化が問題となっている。
一方、リンは枯渇が懸念される資源であり、循環型社会形成のためにも、「除去する」から「回収する」への転換が重要である。
従来のリン除去方法は、生物学的リン除去方法、同時凝集法、晶析脱リン方法が知られている。生物学的リン除去方法は、エアレーションタンクの一部の曝気を行なわずに、嫌気状態とすることにより、余剰汚泥として引き抜かれるリン量を通常の処理法より多くできることを原理としている。同時凝集法は、既存のエアレーションタンクに凝集剤を添加する方法である。晶析脱リン法は、液中のリン酸イオンがカルシウムイオン及び水酸化物イオンの反応によって生成するヒドロキシアパタイト(HAP)の晶析現象を利用した方法である。
今後、リンを回収するという観点から、晶析脱リン法が有効に用いられていくと考えられる。
晶析脱リン方法は、特許文献1に、脱リン材として、珪酸カルシウム水和物を主構成物とし、50〜90%の空隙率を有する多孔質処理材を用いて、晶析脱リンする方法が記載されている。この方法では、水温等の細かい前後調整が必要なく、処理が安定している。また、生物学的リン除去方法で問題となる汚泥処理から水処理系へのリン含有水の流入や、同時凝集法で問題となる汚泥増加もない。
しかし、特許文献1では、脱炭酸、カルシウム添加を行なわなかったため、リン濃度が低い場合において炭酸カルシウムと競合反応してしまうなどして、カルシウム不足による処理速度の低下が著しく、長期使用に耐えることができなかった。
そこで、特許文献2と特許文献3には、原水に脱炭酸処理を施し、原水または反応槽にカルシウムイオン(塩化カルシウム)を供給して、珪酸カルシウム水和物を主体とした脱リン材を充填し、または流動させた反応槽に、リンを含む原水を通流させて脱リンを行なう技術が示されている。この技術は、晶析反応槽では、滞留する原水のpH値を8から10に調整し、カルシウムイオンを補充することで、原水から高速に脱リンする。
カルシウムイオンを補充し、pH調整を行なうと、従来の技術よりはリン除去率が上がり、処理時間も短縮できるが、原水のリン濃度が高い場合、pHを8以上に調整する(すなわちpH調整の指標は原水のリン濃度である)と、種晶とリンが反応する前に、凝集性リン(リン酸カルシウム)が発生し、各処理槽においてスケールの問題を引き起こしていた。当然、種晶にヒドロキシアパタイトとして析出する量が減少し、リン回収率は下がる。
また、原水から晶析反応によって脱リンを行う際に、リン回収装置の運転を一定時間続けていくと、SS等の閉塞(つまり)によって、リン回収率が低下する問題があった。さらにまた、SSはリンが晶析する際に一部が取り込まれてしまうので、ヒドロキシアパタイトの純度も低下させていた。
原水を流通させることによって、SSによる閉塞を防止しても、供給水が種晶に充分に接触せずに越流する等、種晶と原水の反応時間が短く、リン析出のための十分な反応時間がとれていないことにより、リン回収率が低下していた。
そこで、本発明は、凝集性リンの析出をなくし、リン回収率の低下を防止できるリンを含む原水からのリン回収装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は以下の各発明によって解決される。
1.下部から導入されるリンを含む原水が内部を上昇する過程で晶析反応により当該リンが回収される晶析反応塔を備え、
該晶析反応塔を上昇したリンが回収された処理水は、排出口から該晶析反応塔の外部へ排出され、上部循環配管を介して、循環水として、pH調整槽に送られ、
該pH調整槽で、原水のリン濃度に応じてpH8.0〜8.7の範囲に調整され、
pH調整された循環水は、下部循環配管を介して、前記晶析反応塔の下部に返送循環されるように、前記晶析反応塔とpH調整槽の間で循環系が形成されており、
前記循環水の水量を、前記晶析反応塔の下部から導入されるリンを含む原水の水量の3倍から30倍の範囲となるように調整することを特徴とするリン回収装置。
2.原水のリン濃度に応じて、カルシウム(Ca)がリン(P)に対して重量比2〜3倍になるように、塩化カルシウムを前記原水に添加することを特徴とする前記1記載のリン回収装置。
3.前記晶析反応塔内で原水が循環水により希釈された状態で、晶析反応塔内における前記原水のリン濃度が、30mg/l以下であることを特徴とする前記1又は2記載のリン回収装置。
該晶析反応塔を上昇したリンが回収された処理水は、排出口から該晶析反応塔の外部へ排出され、上部循環配管を介して、循環水として、pH調整槽に送られ、
該pH調整槽で、原水のリン濃度に応じてpH8.0〜8.7の範囲に調整され、
pH調整された循環水は、下部循環配管を介して、前記晶析反応塔の下部に返送循環されるように、前記晶析反応塔とpH調整槽の間で循環系が形成されており、
前記循環水の水量を、前記晶析反応塔の下部から導入されるリンを含む原水の水量の3倍から30倍の範囲となるように調整することを特徴とするリン回収装置。
2.原水のリン濃度に応じて、カルシウム(Ca)がリン(P)に対して重量比2〜3倍になるように、塩化カルシウムを前記原水に添加することを特徴とする前記1記載のリン回収装置。
3.前記晶析反応塔内で原水が循環水により希釈された状態で、晶析反応塔内における前記原水のリン濃度が、30mg/l以下であることを特徴とする前記1又は2記載のリン回収装置。
本発明によれば、晶析反応塔とpH調整槽の間に循環系を形成し、リン含有原水ないし処理水を、循環ラインを介して循環することにより、晶析反応塔のリン濃度が30mg/l以下、好ましくは25mg/l以下、より好ましくは20mg/l以下に保ち、該循環ライン内においてpHを調整することによって、凝集性リン析出の問題を解消できる効果がある。
また、晶析反応塔から排出される処理水は、循環水として、循環しているため、リン析出のために、原水と種晶の充分な接触時間ないし反応時間が確保されており、排水中のリンの回収効率を低下させることはない。
さらに、循環水の水量を、晶析反応塔の下部から導入されるリンを含む原水の水量の3倍から30倍、好ましくは5倍から25倍の範囲となるように調整する調整手段を有することにより、原水と種晶の接触回数も増加し、種晶の圧密を防ぎ、反応効率が上昇し、原水中のリンの回収効率を増加させることができる。
さらにまた、晶析反応塔下部から散気したり、気泡を入れたりすると、気泡により、SSが塔の上方に抜けるので、SSによる閉塞も防止され、その閉塞によるリン回収率の低下を防止できる。なお、このため、本発明リン回収装置の前段に、SS除去のための膜処理の必要がないという効果もある。
一般的な排水処理において、リン回収後の処理水は、凝集沈殿槽などに移行され、排水処理が行なわれる。本発明は、該凝集沈殿槽において利用できるため、SSを除去しないでいて、且つ、リン回収処理においてはSSによる閉塞が防止されているため、一連の一般的な排水処理を考慮に入れると、大変望ましい形態をとっていると考えられる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明においてリン回収となる原水としては、リンが回収できる排水であれば特に限定されず、例えばし尿、雑排水、工場からの産業排水、畜産廃棄物、農耕地からの排出等による水域への富栄養化が問題となるような排水からリン回収できれば、富栄養化の問題を回収しつつ、リン回収できて二重の効果がある。
図1は本発明のリン回収装置の一例を示す図である。
同図において、1はカルシウム混合槽であり、該混合槽1には攪拌機10が設置されている。11はリンを含む原水の供給管であり、12は塩化カルシウム供給設備である。
塩化カルシウム供給設備12は、図示しないが、塩化カルシウムタンクを備え、タンク内には必要により攪拌機を備えている。塩化カルシウム供給設備12には、塩化カルシウムポンプ13が備えられており、例えば原水供給管11に設けられたリン濃度計14からの例えば電気信号により、塩化カルシウムの供給が制御されている。
リンを含む原水の供給管11は、リンを含む原水を混合槽1の上部から供給できるように接続されれば、混合槽1のどの部位に接続されてもよい。
混合槽1では、この原水に対して、塩化カルシウム供給設備12からカルシウムイオンが供給される。本実施例で、塩化カルシウムを用いているのは、カルシウムイオンとして溶出しやすいものが好ましいからである。塩化カルシウムは、液性はほぼ中性であり、pH調整は意図していない。
塩化カルシウムを添加する目的は、混合槽1の後段に配設される晶析反応塔2に供給する原水中のカルシウム濃度を原水のリン濃度に応じて調整し、ヒドロキシアパタイトの析出に必要なカルシウムイオンを補うためである。
この混合槽1内の原水に対するカルシウムの注入量は、原水中のリン濃度に応じて、カルシウム(Ca)がリン(P)に対して重量比2〜3倍の範囲に調整するのが好ましい。
混合槽1の後段に配設される晶析反応塔2は、塔状に形成される。塔状の晶析反応塔2の下部には、原水導入口17を備え、原水が導入される。前記混合槽1の下部に接続された原水排出管15は、原水ポンプ16を介して原水導入口17に接続されている。
20は塔状の晶析反応塔2の内部の処理水(リン回収後の原水)を排出する排出口である。排出口20は晶析反応塔2上部に設けられており、処理水が排出口20から排出される際に、晶析反応塔2上部に集積されたSSも共に排出するため、晶析反応塔2内にSSを蓄積させない構造になっている。
3は、塔状の晶析反応塔2に隣接して設けられるpH調整槽である。
塔状の晶析反応塔2の内部の処理水は、晶析反応塔2の上部に設けられた排出口20から、上部循環配管30を介してpH調整槽3に流入するように構成される。またpH調整槽3でpH調整された循環水は、下部循環配管31を介して塔状の晶析反応塔2の下部に戻されるように構成される。本発明では、晶析反応2塔とpH調整槽3の間で循環系が形成されている。
32は循環ポンプである。また、下部循環配管31にはバルブ33が設けられ、晶析反応塔2の下部に戻す循環水の水量を調節することができる構成になっている。本実施例では、上部循環配管30と下部循環配管31は循環系における循環ラインを構成する。
晶析反応塔2の内部には、例えば珪酸カルシウム水和物を主体とした脱リン材が流動可能に充填されている。種晶の積み高さは1000mm〜3000mmの範囲が好ましい。
この珪酸カルシウム水和物としては、例えば、トバモライト、ゾノトライト、ヒレブランダイト、ワラストナイトの微小な板状晶、柱状晶および針状晶の中の1種類または2種類以上の組み合わせを挙げることができる。
本実施の態様において、晶析反応塔2の下方から散気できる構造を採用することは、原水排出管15におけるエアー送気により原水中の塩化カルシウム混合が促進され、さらにそのまま晶析反応塔2下部からの槽内撹拌用エアーとして使用できる観点で好ましい。また、原水排出管15にスタティックミキサー22等を付設し、塩化カルシウムの混合を促進する手段をとってもよい。
散気できる構造は格別限定されないが、例えば、コンプレッサーのような空気供給機21を設け、該空気供給機21から原水排出管15に圧縮エアーを送気し、原水中にエアーを混入させた状態で晶析反応塔2の下部より供給することが好ましい。
晶析反応塔2の内部の処理水は、晶析反応塔2の上部から上部循環配管30を介してpH調整槽3に戻り、そのpHが調整される。
該pH調整槽3には必要により攪拌機37を設置してもよい。pH調整槽3には水酸化ナトリウム供給設備34とpHセンサー35を備える。
水酸化ナトリウム供給設備34は、図示しないが、水酸化ナトリウムタンクを備え、タンク内には必要により攪拌機を備えている。水酸化ナトリウム供給設備34には、水酸化ナトリウムポンプ36が備えられており、pHセンサー35からの例えば電気信号により、水酸化ナトリウムの供給を制御されている。pH調整槽3では水酸化ナトリウムの投入によりそのpHを8.0〜8.7の範囲に調整される。
本実施例で、pH調整剤の一例として、水酸化ナトリウムを用いているのは水酸化物イオンとして溶出しやすいものが好ましいからである。
pH調整槽3において、リン濃度が30mg/l以下、好ましくは25mg/l以下、より好ましくは20mg/l以下にリン除去されていることが確認された場合、一部の処理水はpH調整槽3上部から処理水排出管38を介して排出され、次の排水処理工程へ移行される。
その他の処理水は下部循環配管31を介して晶析反応塔2の下部より送入され、循環する。この循環水は下部循環配管31に設置されたバルブ33によって晶析反応塔2への流入量を調整される。
処理水排出管38からは、晶析反応塔2から排出されたSSも共に排出される。本リン回収処理においてSSを除去しないのは、リン回収処理の後段に、凝集沈殿処理等の排水処理が行なわれるのを見越しているからであって、凝集沈殿槽においてSSをそのまま利用することができ、好ましい態様だからである。
また、晶析反応塔2の下部には、リンと反応した後の種晶HAP回収のためにHAP排出管40が設けられ、種晶が充分にリンと十分に反応した後に、バルブ41を開いてHAPを回収する。
本発明の実施例について説明する。かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
<試験装置>
図1に示す装置を用いた。
塔状の晶析反応塔2の塔径を0.147m、塔断面積0.017m2、種晶高さ1.8mとし、原水供給量を1.1m3/Dとした。
図1に示す装置を用いた。
塔状の晶析反応塔2の塔径を0.147m、塔断面積0.017m2、種晶高さ1.8mとし、原水供給量を1.1m3/Dとした。
本発明における下記の試験データは、し尿を用いて行った。原水の性状は概ねpH6.5〜7.1、PO4−Pが45〜55mg/l、SSが10〜50mg/l、温度28〜33℃であった。
混合槽1において、カルシウムイオンを添加し、原水のカルシウムイオン濃度は、原水のリン濃度に対して2〜3倍に調整された。pHは約6.6であった。また、本実施例においては、混合槽1においてリン酸カリウムを添加し、リン濃度を95〜105mg/lに調整した。
混合槽1から晶析反応塔2へ流入するラインにおけるエアー挿入量は4〜10L/minに設定した。SSの量や種晶の圧密の状態により、エアー挿入量は適宜調整される。
晶析反応塔2において、珪酸カルシウム水和物を主体とした脱リン材は35kg充填した。晶析反応塔2における槽内LVは、0.3m/min以上に設定した。流速はSSや種晶の状態をみて適宜変更できる。
晶析反応塔2からpH調整槽3への排出量は5.1〜24.1m3/Dとした。pH調整槽3では、リン回収装置立ち上げ時は晶析反応塔2内のリン濃度が高いため、凝集性リンが発生しない程度に徐々にpHを上げていき、最終的にpH8.0〜8.7で安定させた。
pH調整槽3から排出される処理水は1.1m3/D、晶析反応循環ラインへの循環は4〜23m3/Dとした。
上記の状態において、第一形態の条件の下で処理した結果は、図2に示す通りであった。
晶析反応塔2で脱リンする際に、晶析反応循環ラインを設けたことで、晶析反応塔2内のリン濃度を30mg/L程度に保ち、また晶析反応塔2の下部に設けられた原水導入口17から導入される原水のリン濃度に応じて晶析反応循環ライン内でpHを8.0〜8.7に調整することで、凝集性リンの析出は起こらなかった。
また、晶析反応塔下部からの散気や流速によって、晶析反応塔内における種晶の圧密やSSによる種晶の閉塞は見られなかった。加えて、処理水を循環ラインで循環させたことで、リンと種晶の接触回数も増え、HAP析出のための充分な接触反応時間が確保されたと考察できる。
さらに、本発明のリン回収装置に流入する原水中のSSと、処理水排出管から排出されるSSの濃度は同量程度に保たれており、晶析反応塔におけるSSの濃縮、堆積が防止されていることが確認できた。
そして、図2によると、晶析反応処理における循環量4〜23m3/Dの範囲においては何れもリン回収率が安定して73%以上となっていることがわかる。
リン回収率や、処理水を晶析反応塔に循環させる動力コストを考えると、出来るだけ循環量を低く設定することが好ましいと考えられるが、本試験によれば、循環水の水量をリンを含む原水の水量の3〜30倍の範囲において調整を行なうことによって、安定してリン回収率73%以上を保てることが立証された。
また、リン含有水のリン濃度が95mg/L〜125mg/Lの範囲においては、本発明を用いることで、処理水のリン濃度30mg/L以下までリン回収をすることが出来た。
1:混合槽
2:晶析反応塔
3:pH調整槽
10:攪拌機
11:原水供給管
12:塩化カルシウム供給設備
13:塩化カルシウムポンプ
14:リン濃度計
15:原水排出管
16:原水ポンプ
17:原水導入口
20:処理水の排出口
21:空気供給機
22:スタティックミキサー
30:上部循環配管
31:下部循環配管
32:循環ポンプ
33:バルブ
34:水酸化ナトリウム供給設備
35:pHセンサー
36:水酸化ナトリウムポンプ
37:撹拌機
38:処理水排出管
40:HAP排出管
41:バルブ
2:晶析反応塔
3:pH調整槽
10:攪拌機
11:原水供給管
12:塩化カルシウム供給設備
13:塩化カルシウムポンプ
14:リン濃度計
15:原水排出管
16:原水ポンプ
17:原水導入口
20:処理水の排出口
21:空気供給機
22:スタティックミキサー
30:上部循環配管
31:下部循環配管
32:循環ポンプ
33:バルブ
34:水酸化ナトリウム供給設備
35:pHセンサー
36:水酸化ナトリウムポンプ
37:撹拌機
38:処理水排出管
40:HAP排出管
41:バルブ
Claims (3)
- 下部から導入されるリンを含む原水が内部を上昇する過程で晶析反応により当該リンが回収される晶析反応塔を備え、
該晶析反応塔を上昇したリンが回収された処理水は、排出口から該晶析反応塔の外部へ排出され、上部循環配管を介して、循環水として、pH調整槽に送られ、
該pH調整槽で、原水のリン濃度に応じてpH8.0〜8.7の範囲に調整され、
pH調整された循環水は、下部循環配管を介して、前記晶析反応塔の下部に返送循環されるように、前記晶析反応塔とpH調整槽の間で循環系が形成されており、
前記循環水の水量を、前記晶析反応塔の下部から導入されるリンを含む原水の水量の3倍から30倍の範囲となるように調整することを特徴とするリン回収装置。 - 原水のリン濃度に応じて、カルシウム(Ca)がリン(P)に対して重量比2〜3倍になるように、塩化カルシウムを前記原水に添加することを特徴とする請求項1記載のリン回収装置。
- 前記晶析反応塔内で原水が循環水により希釈された状態で、晶析反応塔内における前記原水のリン濃度が、30mg/l以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のリン回収装置。
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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