以下に、本発明に係る二次元画像生成プログラム、二次元画像生成プログラムを記録した記録媒体及び二次元画像生成プログラムシステムに好適な実施形態について、図面に基づいて説明する。
尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係る二次元画像生成プログラム、二次元画像生成プログラムを記録した記録媒体及び二次元画像生成プログラムシステムの適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係る二次元画像生成プログラム、二次元画像生成プログラムを記録した記録媒体及び二次元画像生成システムは、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
最初に、本発明の一実施形態の二次元画像生成システムについて、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の二次元画像生成システムを示すブロック図である。
二次元画像生成システム1は、プロセッサ11、ROM12、及び、RAM13を備えるコントローラ10と、入力装置14と、表示装置15と、外部記憶装置16と、通信インターフェイス17とを備えている。
プロセッサ11は、CPUの他、GPUが採用される。ROM12は、不揮発性メモリであり、プロセッサ11によって実行されるオペレーションプログラム等のプログラムや、プロセッサ11が処理を行う際に用いられるデータ等を記憶している。RAM13は、揮発性メモリであり、プロセッサ11の処理結果等に応じたデータを一時的に記憶する。特に、本発明の一実施形態において、ROM12は、後述する本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラムを記憶する。また、RAM13は、後述する本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラム及びで後述する本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラム作成される各種データを記憶する。
コントローラ10には、入力装置14と、表示装置15と、外部記憶装置16と、通信インターフェイス17と、が接続されている。
入力装置14は、マウスやキーボードであり、任意の入力装置を採用することができる。そして、入力装置14から入力されたデータは、コントローラ10に取り込まれる。
表示装置15は、CRTや液晶表示装置であり、任意の表示装置を採用することができる。表示装置15には、後述する本実施形態に係る二次元画像生成プログラムで生成された画像データが表示される。
ここで、入力装置14と表示装置15とを兼ね備えたタッチパネルを採用することもできる。
外部記憶装置16には、コントローラ10が本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラム10を実行する際に用いられるオブジェクト画像等、様々なデータが記憶される。
通信インターフェイス17は、図示しないネットワークと接続されて、二次元画像生成システム1と他のコンピュータ等との間で行われる様々なデータ通信の入出力制御が行われる。
本発明の一実施形態の二次元画像生成システム1では、後述する本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラムをコントローラ10が読み込むことにより、後述する本発明の一実施形態の二次元画像生成プログラムの各工程を実行する。
尚、後述する本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録された本発明の一実施形態に係る二次元画像生成プログラムは、様々なコンピュータ上に実装させて実行することができる。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムについて、図2〜図7に基づいて説明する。
まず、外部記憶装置16に記憶されたオブジェクト画像の各部位の二次元の画像データを読み出して、表示装置15に表示させる。そして、表示装置15に表示されたオブジェクト画像の各部位の複数種類の画像データに基づいて、ユーザが入力装置14を介して部位ごとに所望の画像データを選択する(S101:オブジェクト画像選択工程)。
ここで、オブジェクト画像の各部位とは、例えば、図3に示すように、オブジェクトが顔である場合、顔の輪郭、眉毛、目、鼻、口等の部位である。また、二次元表示領域内で表示されたオブジェクト画像がポリゴンモデリングにより表現される場合、各部位の画像データとは、各部位の形状をポリゴンモデリングにより多角形で表現した二次元形状の画像データである。
ここで、図3の例では、各部位について1つの画像データのみを表示装置15に表示するものであるが、同じ部位であっても、複数種類の画像データを表示させて、入力装置14を介して選択させるものであって良い。
図3の例では、表示装置15のパーツ選択領域に表示されたオブジェクト画像の各部位の複数種類の画像データから、例えば入力装置14であるマウスをクリックすることにより部位ごとに所望の画像データを選択し、選択された画像データを表示装置15の画像編集領域にドラッグして所望位置に配置して、表示装置15上で動画を作成する元となるオブジェクト画像を作成して、記憶する。
尚、このS101のオブジェクト画像選択工程は必ずしも実行する必要はなく、予め決められたオブジェクト画像がある場合は、オブジェクト画像の各部位を選択することなく、次のS102のオブジェクト特徴点設定工程から開始する。
次に、S101のオブジェクト画像選択工程で作成されたオブジェクト画像の複数個所を特徴点としてそれぞれ設定する(S102:オブジェクト特徴点設定工程)。予め決められたオブジェクト画像がある場合は、S101のオブジェクト画像選択工程を実行することなく、予め決められたオブジェクト画像の複数個所を特徴点としてそれぞれ設定する(S102:オブジェクト特徴点設定工程)。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図3の例のように表現される場合、配置された各部位の画像データについての各ポリゴン(多角形)の頂点が特徴点として設定され、各ポリゴンの頂点の位置座標とテクスチャデータとが記憶される。ここで、オブジェクト画像の各部位は二次元表示領域内で表現されており、例えば、図4に示すように、各ポリゴンの頂点の位置座標は、XY座標系における位置座標として、(X,Y)で表現されるものとする。図4の例では、ポリゴンP1が4つの頂点A1,A2,A3,A4からなる四角形で表されており、ポリゴンP1の各頂点A1,A2,A3,A4の位置座標が(XA1,YA1),(XA2,YA2),(XA3,YA3),(XA4,YA4)となる。また、各ポリゴンの頂点の位置座標と共に、各ポリゴンに貼り付けるテクスチャデータ(図4の例では、頂点A1に関して(UA1,VA1))が記憶される。
そして、表示装置15に表示されたオブジェクト画像に基づいて、複数の特徴点に共通の制御点を対応付けると共に、制御点と各特徴点との連動条件を設定する(S103:制御点設定工程)。
ここで、制御点は、後述するS105の特徴点操作連動情報算出工程における各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に基づいて、対応付けられた特徴点が連動する移動、回転、拡大、縮小を制御するものである。また、連動条件は、特徴点毎に、後述するS105の特徴点操作連動情報算出工程における各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に対して、対応付けられた各特徴点が連動して移動、回転、拡大、縮小する際の、移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの条件が設定される。
制御点は、表示装置15に表示されたオブジェクト画像と同じ二次元表示領域内に表示して、その位置座標を記憶するものであっても良い。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図3の例のように表現される場合、制御点は、複数のポリゴンの頂点に共通して対応付けられるジョイントとして設定する。具体的には、図3に示すように、ジョイントはA〜Rの18箇所に設定され、図5(a)に示すように、ジョイント識別番号毎に対応付けられる頂点の頂点識別番号がデータテーブルとして記憶される。尚、図5(a)に示すデータテーブルにおいては、図4に示す各頂点(頂点識別番号)に対応する座標データ及びテクスチャデータも合わせて記載している。ここで、図3に示すオブジェクト画像の1つの部位である右側の眉毛の部分を一例として説明すると、図5(b)に示すように、複数の頂点A1,A2,A3,A4,・・・に共通のジョイントAが、複数の頂点B1,B2,B3,B4,・・・に共通のジョイントBが設定される。
また、オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図3の例のように表現される場合、特徴点毎の連動条件は、後述するS105の特徴点操作連動情報算出工程における各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に対する重みづけの条件として設定する。具体的には、図5(a)に示すように、X軸方向の移動に関する倍率(移動X)、Y軸方向の移動に関する倍率(移動Y)、回転倍率(回転Z)の条件が、各頂点(頂点識別番号)に対応してデータテーブルとして設定される。
そして、S103の制御点設定工程で設定した制御点が操作されると(S104:YES)、制御点の操作に関する制御点操作情報及びS103の制御点設定工程で設定した連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出して記憶する(S105:特徴点操作連動情報算出工程)。
ここで、特徴点操作連動情報は、各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報と、各特徴点の移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの連動条件に基づいて算出された、対応付けられた特徴点の移動方向、移動量、回転量、拡大量、縮小量等を含むものである。そして、特徴点操作連動情報は、入力装置14を介して、表示装置15に表示されるオブジェクト画像の制御点を直接操作して入力されても良いし、予め外部記憶装置16に記憶されていても良いし、通信インターフェイス17を介して入力されるものであっても良い。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図3の例のように表現される場合、ジョイントA〜Rのそれぞれに対して、図6に示すX軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)の制御点操作情報が入力される。ここで、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)は、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する移動量である。また、回転Zは、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する回転角度であり、時計回りを正、反時計回りを負としている。
そして、図6に示す制御点操作情報と、図5(a)に示す連動条件(重みづけ)に基づいて、ジョイントA〜Rのそれぞれに対応付けられた各頂点の特徴点操作連動情報、即ち、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)が算出される。
ここで、特徴点操作連動情報に、各特徴点が移動位置まで移動する過程において補完する補完位置が含まれていても良い。この場合、制御点を任意に操作することにより、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成する際に、補完位置で調整することにより、各頂点が現在の位置座標から移動位置まで移動する際に不自然にならず、画像生成効率をより向上させることができる。
尚、制御点が操作されない場合は(S104:NO)、後述するS108の工程において、画像生成を終了するかどうかの判断が行われる。
そして、S105の特徴点操作連動情報算出工程で算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して(S106:画像表示制御工程)、表示装置15に表示する(S107:画像表示制御工程)。
例えば、各特徴点について、特徴点操作連動情報に従って現在の位置座標から算出された移動位置まで変化する過程を、表示周期毎に分割し、表示周期毎にオブジェクト画像を生成して、表示装置15に表示する。
ここで、表示周期はフレームレートにより算出され、表示周期毎のオブジェクト画像を1フレームとして生成する。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図3の例のように表現される場合、S105の特徴点操作連動情報算出工程で算出した特徴点操作連動情報に従って、各頂点をジョイントA〜Rに連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、表示装置15に表示し、図7の左側に示すオブジェクト画像から右側に示すオブジェクト画像に変化する動画が表示される。
最後に、画像生成を終了するかどうかの判断を行う(S108)。例えば、画像生成を終了するかどうかを、ユーザが入力装置12を介して選択するようにして良い。
S108において、画像生成を終了しないと判断した場合(S108:NO)、S104の工程に、処理を進める。
一方、S108において、画像生成を終了すると判断した場合(S108:YES)、二次元画像生成プログラムの処理を終了する。
このように、第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラム、二次元画像生成プログラムを記録した記録媒体及び二次元画像生成システムは、二次元表示領域内に表現されるオブジェクト画像について、特徴点を設定し、複数の特徴点に対応付けられた共通の制御点を設定している(S101〜S103)。次に、制御点を操作する制御点操作情報及び制御点と各特徴点との連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた特徴点の特徴点操作連動情報を算出している(S104〜S105)。そして、特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、動画として表示している(S106〜S107)。
従って、事前に現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像について事前に登録することなく、制御点を任意に操作することにより、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、オブジェクト画像を任意の様々な状態に変化させる二次元の動画を生成することができる。また、特徴点と制御点のみを登録しておけば、制御点を操作するだけで、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、事前に設定するデータ容量を減らして、動画の生成効率を向上させることができる。二次元仮想空間において表現された画像であるオブジェクトについて、制御点を操作することにより、制御点に対応付けられた頂点についての移動する先である移動位置を含めた頂点移動情報を算出して、オブジェクトを編集している。従って、オブジェクトを現在の状態から変形するまでの二次元の画像データをアニメーション画像として容易に編集することができ、編集効率を向上させることができる。また、オブジェクトについて変形する形を事前に登録する必要なく、オブジェクトを任意の形に編集することができる。
また、オブジェクト画像は、複数種類の画像データから各部位が選択されて二次元表示領域内に表現されている(S101)。
従って、オブジェクト画像の各部位を複数種類の画像データから選択可能にしていることから、ユーザが選択した様々なオブジェクト画像に基づいて、二次元の動画を生成することができ、動画を生成する際の選択の幅が広がる。
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態に係る二次元画像生成プログラムについて、図8〜図11に基づいて説明する。尚、本発明の第二の実施形態に係る二次元画像生成プログラムの説明において、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムと同じ工程については、同じ工程であることを示して、その説明を省略する。
まず、外部記憶装置16に記憶されたオブジェクト画像の各部位の二次元の画像データを読み出して、表示装置15に表示させる。そして、表示装置15に表示されたオブジェクト画像の各部位の複数種類の画像データに基づいて、ユーザが入力装置14を介して部位ごとに所望の画像データを選択する(S201:オブジェクト画像選択工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS101のオブジェクト画像選択工程と同じであり、その説明を省略する。
尚、このS201のオブジェクト画像選択工程は必ずしも実行する必要はなく、予め決められたオブジェクト画像がある場合は、オブジェクト画像の各部位を選択することなく、次のS202のオブジェクト特徴点設定工程から開始する。
次に、S201のオブジェクト画像選択工程で作成されたオブジェクト画像の複数個所を特徴点としてそれぞれ設定する(S202:オブジェクト特徴点設定工程)。予め決められたオブジェクト画像がある場合は、S201のオブジェクト画像選択工程を実行することなく、予め決められたオブジェクト画像の複数個所を特徴点としてそれぞれ設定する(S202:オブジェクト特徴点設定工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS102のオブジェクト特徴点設定工程と同じであり、その説明を省略する。
そして、表示装置15に表示されたオブジェクト画像に基づいて、複数の特徴点に共通の制御点を対応付けると共に、制御点と各特徴点との連動条件を設定する(S203:制御点設定工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS103の制御点設定工程と同じであり、その説明を省略する。
次に、S203で設定した複数の制御点に共通の上位の制御点を対応付けると共に、上位の制御点と制御点との上位連動条件を設定する(S204:上位制御点設定工程)。上位の制御点は、1つの階層だけでなく、複数の上位の制御点が対応付けられた更に上位の制御点を設定して、複数階層設定しても良い。また、上位の制御点は1つだけでなく、複数設定して良い。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図9の例のように表現される場合、5箇所に設定された複数のジョイントS〜Wが対応付けられた上位ジョイントXが設定される。これらのジョイントS〜Wと上位ジョイントXの階層構造は、図10に示すとおりである。また、図9に示す例において、ジョイントとジョイントに対応付けられる頂点の関係と、上位ジョイントと上位ジョイントに対応付けられるジョイントの関係との関係は、図11に示すとおりである。また、図9に示す例において、オブジェクト画像は二次元表示領域内で表現されており、XY座標系における各頂点の座標データ及びテクスチャデータは図11に示すように設定されている。更に、図9に示す例において、各頂点の連動条件は、図11に示すように設定されている。
更に、上位の制御点には、対応付けられた各制御点の上位連動条件が予め設定される。上位連動条件として、上位の制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する上位制御点操作情報に対して、対応付けられた制御点が連動する操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する条件の他、操作の時間の条件が設定される。
ここで、オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図9の例のように表現される場合、対応付けられたジョイントが連動する操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する条件と、操作の時間の条件について設定されており、各ジョイントS〜Wに対する上位連動条件が図11に示すように設定される。図11では、操作の時間の条件として、ジョイントの操作を開始するフレーム(フレーム識別番号)を指定している。図11の例では、ジョイントS,T,U,VがフレームF1でジョイントの操作を開始し、ジョイントWのみがフレームF2でジョイントの操作を開始する条件で設定されている。
また、図9の例において、ジョイントS〜VとジョイントWの動きに時間差(タイムラグ)が生じるようなエクスプレッションの一例を示す。
ここで、ジョイントS〜Vの要素をhair_joint1、ジョイントWの要素をhair_joint2と定義する。
また、上位ジョイントXの要素をhair_X_prntと定義する。
そして、エクスプレッションを下記のように定義する。
int $time=`currentTime‐q`;
//タイムスライダー内でカーソルがあるフレーム、時間
$timeへ代入
ここで、タイムスライダーとは、オブジェクトの編集結果として予め設定する時間(即ち、アニメーション画像を編集する時間)を意味するものである。
vector $valueOut;
//ベクトル 座標
int $timeLag_step;
//タイムラグさせる値、フレーム
ここで、タイムラグとは、任意に指定することができる値であって、図9に示すオブジェクト画像においては、ジョイントWがジョイントS〜Vから遅れて動くまでの時間のことを意味し、図11の上位連動条件で設定したフレームF1とフレームF2との間の時間である。
int $timeLag_hair_joint1;
//タイムラグさせる値、フレーム
float $power_1_1st;
//上位ジョイントXがジョイントS〜Vに与える回転値にかける値、倍率
float $power_1_2nd;
//上位ジョイントXがジョイントWに与える回転値にかける値、倍率
$timeLag_step=`getAttr−t $time hair_X_prnt.timeLag_step;
//タイムスライダー内でカーソルがあるフレームのときの上位ジョイントXのtimeLag_stepにある値を$timeLag_stepに代入する。
$timeLag_ hair_joint1=`getAttr−t $time hair_X_prnt.timeLag_ hair_joint1;
//タイムスライダー内でカーソルがあるフレームのときの上位ジョイントXのtimeLag_hair_joint1にある値を$timeLag_hair_joint1に代入する。
$ power_1_1st=`getAttr−t $time hair_X_prnt. power_1_1st;
//タイムスライダー内でカーソルがあるフレームのときの上位ジョイントXのpower_1_1stにある値を$ power_1_1stに代入する。
$ power_1_2nd=`getAttr−t $time hair_X_prnt. power_1_2nd;
//タイムスライダー内でカーソルがあるフレームのときの上位ジョイントXのpower_1_2ndにある値を$ power_1_2ndに代入する。
そして、計算式は下記の通りとなる。
//hair_joint1
$valueOut=` getAttr−t( $time−$timeLag_ hair_jointS) hair_X_prnt.r`;
$valueOut=$valueOut * $power_1_1st;
hair_joint1.rotateX=($valueOut.x);
hair_joint1.rotateY=($valueOut.y);
hair_joint1.rotateZ=($valueOut.z);
//タイムスライダー内でカーソルが有るフレームから$timeLag_ hair_joint1に代入された値を引いたフレームの時のhair_X_prntの回転XYZを$valueOutへ代入。
//$valueOutに代入された値に$power_1_1stに代入された値を代入。
//hair_joint1の回転 XYZへ、$valueOutに代入された値を代入。
//hair_joint2
$valueOut=` getAttr−t( $time−$timeLag_ hair_joint1−$timeLag_ step) hair_X_prnt.r`;
$valueOut=$valueOut * $power_1_2nd;
hair_joint2.rotateX=($valueOut.x);
hair_joint2.rotateY=($valueOut.y);
hair_joint2.rotateZ=($valueOut.z);
//タイムスライダー内でカーソルが有るフレームから$timeLag_ hair_joint1に代入された値を引いて、更に$timeLag_ stepで代入された値を引いたフレームの時のhair_X_prntの回転XYZを$valueOutへ代入。
//$valueOutに代入された値に$power_1_2ndに代入された値を代入。
//hair_joint2の回転XYZへ、$valueOutに代入された値を代入。
以上のエクスプレッションをコンピュータで実行し、予め設定された上位ジョイントXを動かすことにより、ジョイントS〜Vより指定されたフレーム分送れてジョイントWが動いているように見える。
そして、S204の上位制御点設定工程で設定した上位制御点が操作されると(S205:YES)、上位制御点の操作に関する上位制御点操作情報及びS204の上位制御点設定工程で設定した上位連動条件に基づいて、上位制御点に対応付けられた各制御点の制御点操作連動情報を算出して記憶する(S206:制御点操作連動情報算出工程)。
ここで、制御点操作連動情報は、上位制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する上位制御点操作情報と、各制御点の上位連動条件に基づいて算出された、対応付けられた制御点の移動方向、移動量、回転量、拡大量、縮小量等を含むものである。そして、制御点操作連動情報は、入力装置14を介して、表示装置15に表示されるオブジェクト画像の上位制御点を直接操作して入力されても良いし、予め外部記憶装置16に記憶されていても良いし、通信インターフェイス17を介して入力されるものであっても良い。
尚、上位制御点が操作されない場合は(S205:NO)、後述するS210の工程において、画像生成を終了するかどうかの判断が行われる。
そして、S206の制御点操作連動情報算出工程で算出した制御点の制御点操作連動情報とS203の制御点設定工程で設定した連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出して記憶する(S207:特徴点操作連動情報算出工程)。
ここで、特徴点操作連動情報は、各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報と、各特徴点の移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの連動条件に基づいて算出された、対応付けられた特徴点の移動方向、移動量、回転量、拡大量、縮小量等を含むものである。
尚、特徴点操作連動情報に、各特徴点が移動位置まで移動する過程において補完する補完位置が含まれていても良い。この場合、制御点を任意に操作することにより、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成する際に、補完位置で調整することにより、各頂点が現在の位置座標から移動位置まで移動する際に不自然にならず、画像生成効率をより向上させることができる。
そして、S207の特徴点操作連動情報算出工程で算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して(S208:画像表示制御工程)、表示装置15に表示する(S209:画像表示制御工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS106〜107の画像表示制御工程と同じであり、その説明を省略する。
最後に、画像生成を終了するかどうかの判断を行う(S210)。例えば、画像生成を終了するかどうかを、ユーザが入力装置12を介して選択するようにして良い。
S210において、画像生成を終了しないと判断した場合(S210:NO)、S205の工程に、処理を進める。
一方、S210において、画像生成を終了すると判断した場合(S210:YES)、二次元画像生成プログラムの処理を終了する。
このように、第二の実施形態に係る二次元画像生成プログラム、二次元画像生成プログラムを記録した記録媒体及び二次元画像生成システムは、二次元表示領域内に表現されるオブジェクト画像について、特徴点を設定し、複数の特徴点に対応付けられた共通の制御点を設定している。更に、複数の制御点に対応付けた上位の制御点を設定している。次に、上位の制御点を操作する上位制御点操作情報及び上位の制御点と各制御点との上位連動条件に基づいて算出した制御点操作情報と連動情報に基づいて、制御点に対応付けられた特徴点の特徴点操作連動情報を算出している。そして、特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、動画として表示している。
従って、事前に現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像について事前に登録することなく、上位の制御点を任意に操作することにより、対応付けられた複数の制御点の制御点操作情報をまとめて算出し、それに基づいて、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、オブジェクト画像を任意の様々な状態に変化させる二次元の動画を生成することができる。また、特徴点と制御点と上位の制御点のみを登録しておけば、上位の制御点を含めた制御点を操作するだけで、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、事前に設定するデータ容量を減らして、動画の生成効率をより向上させることができる。
また、上位連動条件として、例えば、上位の制御点に対応付けられた制御点を操作するフレームに関する情報が含まれ、これにより、上位の制御点に対応付けられた制御点の操作を時間差で実行することが可能となり、制御点の操作をより幅広く設定して、オブジェクト画像を変化の態様をより細かく表現することができ、画像生成効率をより向上させることができる。
[第三の実施形態]
本発明の第三の実施形態に係る二次元画像生成プログラムについて、図3、図12〜図14に基づいて説明する。尚、本発明の第三の実施形態に係る二次元画像生成プログラムの説明において、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムと同じ工程については、同じ工程であることを示して、その説明を省略する。
まず、外部記憶装置16に記憶されたオブジェクト画像の各部位の二次元の画像データを読み出して、表示装置15に表示させる。そして、表示装置15に表示されたオブジェクト画像の各部位の複数種類の画像データに基づいて、ユーザが入力装置14を介して部位ごとに所望の画像データを選択する(S301:オブジェクト画像選択工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS101のオブジェクト画像選択工程と同じであり、その説明を省略する。
尚、このS301のオブジェクト画像選択工程は必ずしも実行する必要はなく、予め各部位の画像データが決められたオブジェクト画像がある場合は、オブジェクト画像の各部位を選択することなく、次のS302のオブジェクト特徴点設定工程から開始する。
次に、S301のオブジェクト画像選択工程で作成されたオブジェクト画像の複数個所を特徴点としてそれぞれ設定する(S302:オブジェクト特徴点設定工程)。予め各部位の画像データが決められたオブジェクト画像がある場合は、S301のオブジェクト画像選択工程を実行することなく、予め決められたオブジェクト画像の複数個所を特徴点としてそれぞれ設定する(S302:オブジェクト特徴点設定工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS102のオブジェクト特徴点設定工程と同じであり、その説明を省略する。
そして、表示装置15に表示されたオブジェクト画像に基づいて、複数の特徴点に共通の制御点を対応付けると共に、制御点と各特徴点との連動条件を設定する(S303:制御点設定工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS103の制御点設定工程と同じであり、その説明を省略する。
次に、表示装置15に表示されたオブジェクト画像に対して、部位の画像データが変更されたかどうか判断する(S304:オブジェクト画像選択工程)。尚、オブジェクト画像の所定の部位を変更するかどうかを、ユーザが入力装置12を介して選択した後、所定の部位の画像データを変更するようにして良い。部位の画像データが変更されると(S304:YES)、変更した部位の特徴点を設定する(S305:オブジェクト画像選択工程)。
部位の画像データの変更は、例えば、図3に示すように、画像編集領域で表示されるオブジェクト画像の変更を希望する部位の画像データを削除し、次に、表示装置15のパーツ選択領域に表示されたオブジェクト画像の各部位の複数種類の画像データから、例えば入力装置14であるマウスをクリックすることにより、変更を希望する部位の所望の画像データを選択し、選択された画像データを表示装置15の画像編集領域にドラッグして所望位置に配置して、表示装置15上で動画を作成する元となるオブジェクト画像を変更して、変更した部位の特徴点を設定する。この際、変更後の部位の特徴点に関しては、変更前と同じ部位の特徴点に対応付けられた制御点に対応付けられるとともに、変更前と同じ連動条件が設定される。
例えば、図3に示すS301のオブジェクト画像選択工程で作成して記憶したオブジェクト画像の眉毛、目、鼻、口の各部位に対して、異なる画像を配置してオブジェクトを変更することにより、図13の左側から右側に示すオブジェクト画像に変更し、図14に示すように、変更後の各部位の頂点の位置座標(座標データ)及びテクスチャデータを設定する。尚、変更前の座標データ及びテクスチャデータは図4に示す通りである。この際、変更前と同じ部位を表現する変更後の頂点に関して変更前の頂点に対応付けられたジョイントA〜Rに対応付けられると共に、変更前と同じ連動条件が設定される。尚、変更前のジョイントとジョイントに対応付けられる頂点の関係と、各頂点の連動条件は図5(a)に示す通りである。
一方、表示装置15に表示されたオブジェクト画像に対して、部位の画像データが変更されない場合(S304:NO)、S306の工程に進む。
そして、S303の制御点設定工程で設定した制御点が操作されると(S306:YES)、制御点の操作に関する制御点操作情報及びS303の制御点設定工程で設定した連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出して記憶する(S307:特徴点操作連動情報算出工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS105の特徴点操作連動情報算出工程と同じであり、その説明を省略する。
尚、制御点が操作されない場合は(S306:NO)、後述するS310の工程において、画像生成を終了するかどうかの判断が行われる。
そして、S307の特徴点操作連動情報算出工程で算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して(S308:画像表示制御工程)、表示装置15に表示する(S309:画像表示制御工程)。この工程は、上述の本発明の第一の実施形態に係る二次元画像生成プログラムにおけるS106〜107の画像表示制御工程と同じであり、その説明を省略する。
最後に、画像生成を終了するかどうかの判断を行う(S310)。例えば、画像生成を終了するかどうかを、ユーザが入力装置12を介して選択するようにして良い。
S310において、画像生成を終了しないと判断した場合(S310:NO)、S306の工程に、処理を進める。
一方、S310において、画像生成を終了すると判断した場合(S310:YES)、二次元画像生成プログラムの処理を終了する。
このように、第三の実施形態に係る二次元画像生成プログラム、二次元画像生成プログラムを記録した記録媒体及び二次元画像生成システムは、複数種類の画像データから各部位が選択されて二次元表示領域内に表現されるオブジェクト画像について、特徴点を設定し、複数の特徴点に対応付けられた共通の制御点を設定している。次に、制御点を操作する制御点操作情報及び制御点と各特徴点との連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた特徴点の特徴点操作連動情報を算出している。そして、特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、動画として表示している。
従って、事前に現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像について事前に登録することなく、制御点を任意に操作することにより、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、オブジェクト画像を任意の様々な状態に変化させる二次元の動画を生成することができる。また、特徴点と制御点のみを登録しておけば、制御点を操作するだけで、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、事前に設定するデータ容量を減らして、動画の生成効率を向上させることができる。
また、オブジェクト画像の各部位を複数種類の画像データから選択可能にしていることから、ユーザが選択した様々なオブジェクト画像に基づいて、二次元の動画を生成することができ、動画を生成する際の選択の幅が広がる。更に、制御点を操作する前であれば、オブジェクト画像の各部位を複数種類の画像データから変更することができる。即ち、特徴点と制御点を設定した後に、所定の部位について画像データを変更した場合は、変更後の各部位の特徴点を設定すると共に、変更後に設定された特徴点を変更前と同じ部位の特徴点に対応付けられた制御点に対応付けることにより、変更後に新たに制御点を設定することがないため、動画の生成効率をより向上させることができる。
[パチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機]
本発明のパチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機に関して、パチンコ遊技機、スロットマシン、ゲーミングマシンのそれぞれ一実施形態について説明する。
[パチンコ遊技機]
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図4〜図7、図15〜図21に基づいて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
(パチンコ遊技機の機能フロー)
まず、本実施形態におけるパチンコ遊技機の機能について、図15を用いて説明する。
まず、図15に示すように、パチンコゲームは、ユーザの操作に応じて発射される遊技球が、特別図柄の可変表示を行うための始動入賞となった場合には(例えば、始動入賞する確率が約“5/100”〜“6/100”となるように障害釘設定)、その始動入賞に伴って、大当りに関する大当りカウンタから、大当りとなるか否かを判定するための大当り乱数、大当りの場合において停止表示させる特別図柄の種類を決定するための図柄乱数が抽出される。この場合において、通常時であるとき(例えば、約“1/300”)は、確変時であるとき(例えば、約“1/50”〜“1/100”)よりも低い確率で大当りとなると判定される。
そして、大当りとなると判定された場合には、リーチとなるが、大当りとならないと判定された場合には、リーチ(リーチ入賞)となるか否かが決定されることとなる(例えば、約“1/10”〜“1/20”の確率でリーチとなる)。
また、可変表示動作中において始動入賞した場合には、4個の保留球の分だけ、始動記憶領域に大当り乱数等が記憶されることとなる。
そして、上述した大当りとなるか否か、停止表示させる特別図柄の種類、リーチとなるか否かなどを示す各種のコマンドが演出表示手段に出力されるとともに、可変表示制御手段が表示器における可変表示を行う。
一方、演出表示手段は、受信した各種コマンドに基づいて、可変表示映像、演出映像を選択し、選択結果に対応する演出データを読み出し、表示器に表示映像信号を出力するとともに、音発生器(スピーカ)に音声信号を出力する。更に、受信した各種コマンドに基づいて、始動入賞、リーチ、大当り等の動画トリガー条件に応じて予め記憶されたオブジェクト画像に関する制御点操作情報及び連動条件に基づいて、予め設定された特徴点の特徴点操作連動情報を算出する。尚、動画トリガー条件は、これに限らず、任意の条件を設定することができる。そして、算出した特徴点操作連動情報に従って、表示周期毎のオブジェクト画像を生成し、動画の演出映像として表示器である液晶表示装置に表示映像信号を出力するとともに、音発生器(スピーカ)に音声信号を出力する。これによって、表示器において、各種の映像が表示され、音発生器において、各種の音声が発生されることとなる。また、上述した始動記憶領域において記憶された大当りとなるかはずれとなるかが演出表示手段に出力されることによって、まだ可変表示されていない始動記憶領域における当落が認識可能となり、その当落に基づく演出が行われることもある。
また、大当りとなった場合には、通常時よりも高い確率で遊技球の払出制御が行われる。そして、大当りが終了した場合には、通常ゲームよりも遊技者に有利な時短状態や、確変状態(確率変動状態)となることもある。時短状態においては、始動入賞口チャッカーが開閉するなど、通常時よりも始動入賞し易くなり、確変状態においては、大当り判定時において大当りとなる確率が通常時より高くなる。また、時短状態は、大当り終了後、50〜100回の可変表示中継続され、確変状態は、次に大当りとなるまで継続される。
(パチンコ遊技機の構成)
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機の外観について図16〜図19を用いて説明する。
パチンコ遊技機400は、図16〜図19に示すように、ガラスドア401、木枠402、ベースドア403、遊技盤404、皿ユニット405、画像を表示する液晶表示装置(表示手段)406、遊技球を発射する発射装置407、各種の制御基板を含む基板ユニット408、遊技価値としての遊技球を付与する球払出ユニット409などから構成されている。
上述したガラスドア401は、ベースドア403に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア401の中央には、開口401aが形成されており、その開口には、透過性を有する保護ガラス410が配設されている。また、上述した木枠は、その前方にベースドアが軸着される。
上述した皿ユニット405は、ガラスドア401の下方に位置するように、ベースドア403に配設されている。皿ユニット405には、その上方に上皿405aが、その下方に下皿405bが設けられている。上皿405a及び下皿45bには、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口411が形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出され、特に、上皿405aには、後述する遊技領域420に発射させるための遊技球が貯留される。
上述した発射装置407は、皿ユニット405の側方に位置するように、ベースドア403に配設されている。この発射装置407には、遊技者によって操作可能な発射ハンドル407aが配設されており、遊技者によって発射ハンドル407aが操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル407aが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿405aに貯留された遊技球が遊技盤に順次発射される。
上述した遊技盤404は、保護ガラス410の後方に位置するように、ベースドア403の前方に配設されている。遊技盤404は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域420を有している。この遊技領域420は、ガイドレール421などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。このように、発射装置407によって発射された遊技球は、遊技盤404上に設けられたガイドレール421に案内されて遊技盤404の上部に移動し、その後、遊技領域420に設けられた複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤404の下方に向かって落下することとなる。
この遊技盤404の前面中央には、始動口422、シャッタ423などが設けられている。この始動口422に遊技球が入球したことを条件として、特別図柄の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この特別図柄の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ423が開放状態に制御され、大入賞口424に遊技球が受け入れ容易な開放状態となることがある。
この遊技盤404の後方には、液晶表示装置406の二次元表示領域406aが視認可能に配設されている。また、ベースドア403の上方には、スピーカ412が配設される。
また、遊技盤404の中央には、特別図柄表示装置431が配設されている。この特別図柄表示装置431は、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置431における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この特別図柄は、数字や記号等からなる図柄である。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置431において、特別図柄の導出表示が行われ、導出表示された特別図柄が特定の表示態様になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。また、導出表示された特別図柄が非特定の表示態様になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。
また、導出表示された特別図柄が、特定の表示態様のうちの特別の表示態様になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な確変大当り遊技状態に移行し、その確変大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなる。
一方、導出表示された特別図柄が、特定の表示態様のうち、特別の表示態様ではない非特別の表示態様になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な通常大当り遊技状態に移行し、その通常大当り遊技状態が終了した場合に、非確変状態(通常状態)に移行することとなる。上述したような確変状態では、通常状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する確率が向上する。
また、これら特別図柄が導出表示される表示態様等によって、大当り遊技状態の終了後に、時短状態に移行することがある。この時短状態とは、通常状態よりも、特別図柄等の可変表示時間が短く、羽根部材425が開放状態となる時間が長くなるように制御されるため、通常状態よりも相対的に大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。
上述した液晶表示装置406は、遊技に関する画像を表示するための二次元表示領域406aを有している。この液晶表示装置406は、遊技盤404に形成された開口の後方(背面側)に配設されることとなる。この液晶表示装置406における二次元表示領域406aには、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示に伴って可変表示を行う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の態様で表示されることとなる。この演出画像には、遊技の実行中における予め設定した動画トリガー条件に応じて生成されるオブジェクト画像の動画が含まれる。
また、この液晶表示装置406には、特別図柄表示装置431における特別図柄の可変表示に合わせて、装飾図柄が可変表示される。この装飾図柄の導出表示が行われ、特別図柄表示装置431における特別図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せとなり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置406を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED(Light Emitting Diode)、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した遊技盤404の遊技領域420には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図18を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤404の遊技領域420内の中央上方には、特別図柄表示装置431が設けられている。
また、特別図柄表示装置431の右側方には、普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置432が設けられている。また、遊技盤404の上方には、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示する特別図柄保留表示装置433、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示する普通図柄保留表示装置434がそれぞれ設けられている。
また、遊技盤404の遊技領域420内の上方には、球通過検出器426が設けられている。この球通過検出器426の近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、普通図柄表示装置432における普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止される。
この普通図柄が所定の図柄として停止表示されたときには、後述する始動口422の左右の両側に設けられている羽根部材425(所謂、普通電動役物、以降、普通電役と称することがある)が閉鎖状態から開放状態となり、始動口422に遊技球が入り易くなるようになる。また、羽根部材425を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材425を閉鎖状態として、始動口422に遊技球が入り難くなるようにする。
また、遊技盤404の遊技領域420内の下方には、遊技球の一般入賞口427が設けられている。
また、遊技盤404の遊技領域420の下方には、大入賞口428に対して開閉自在なシャッタ423が設けられている。上述したように、大当り遊技状態に移行された場合には、このシャッタ423が遊技球を受け入れ易い開放状態(第一の状態)となるように駆動される。
また、この大入賞口428に遊技球が所定個数通過するか、又は、所定時間が経過するまでシャッタ423が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口428への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口428を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ423は、上限ラウンド数に至っていないことを条件に、再度開放状態に駆動される。
また、シャッタ423の上方には、始動口422が設けられている。この始動口422に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、特別図柄を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口422に遊技球が入賞したこと(始動領域を遊技球が通過したこと)を主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立したときに(始動領域を遊技球が通過したことを条件に)特別図柄の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口422に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
また、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示中に遊技球が始動口422へ入賞した場合には、可変表示中の特別図柄が導出表示されるまで、その始動口への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留される。つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合(所定の可変表示保留条件が成立した場合)には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。特別図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の可変表示の実行が開始される。
また、特別図柄が導出表示された場合に実行される特別図柄の可変表示の実行は一回分である。また、特別図柄の可変表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の可変表示が保留される。このように特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示が保留された場合には、特別図柄保留表示装置433は、その保留個数を表示することとなる。
また、普通図柄ゲームにおいても同じように、普通図柄の可変表示の実行(開始)が保留されることがあり、その普通図柄の可変表示が保留された場合には、普通図柄保留表示装置は、その保留個数を表示することとなる。
尚、本実施形態においては、4回を上限として特別図柄の可変表示、普通図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、特別図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、特別図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。
また、図19に示すように、上述した球通過検出器426、一般入賞口427、大入賞口428、始動口422の後方には、それぞれ、通過球センサ426a、一般入賞球センサ427a、カウントセンサ428a、始動入賞球センサ422aが配設され、それぞれの通過又は入球が検知される。また、羽根部材425、シャッタ423の後方には、それぞれ、普通電動役物ソレノイド425a、大入賞口ソレノイド423aが配設され、それぞれの駆動が行われる。
(パチンコ遊技機の電気的構成)
本実施形態におけるパチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図を図20に示す。
図20に示すように、パチンコ遊技機400は、主に、遊技の制御を行う主制御回路(遊技実行手段)450と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路460とから構成される。
主制御回路450は、メインCPU451、メインROM(読み出し専用メモリ)452、メインRAM(読み書き可能メモリ)453を備えている。
メインCPU451には、メインROM452、メインRAM453等が接続されており、このメインROM452に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM452には、メインCPU451によりパチンコ遊技機の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブルなどが記憶されている。
メインRAM453は、メインCPU451の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。尚、本実施形態においては、メインCPU451の一時記憶領域としてメインRAM453を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路450は、システムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路454、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路455、後述する副制御回路460に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC456を備えている。
また、主制御回路450には、各種の装置が接続されている。
例えば、主制御回路450からの信号に応じる各種の装置としては、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置431、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する特別図柄保留表示装置432、普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置433、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示装置434、羽根部材425を開放状態又は閉鎖状態とする普通電動役物ソレノイド425a、シャッタ423を駆動させ、大入賞口424を開放状態又は閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド423aなどが接続されている。
また、例えば、大入賞口424における領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路450に供給するカウントセンサ428a、各一般入賞口427を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路450に供給する一般入賞球センサ427a、球通過検出器426を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路450に供給する通過球センサ426a、始動口422を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路450に供給する始動入賞球センサ422a、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ429などが接続されている。
また、主制御回路450には、払出・発射制御回路440が接続されている。この払出・発射制御回路440には、遊技球の払出を行う払出装置441、遊技球の発射を行う発射装置407、カードユニット442が接続されている。また、カードユニット442には、貸し出し用操作部443が接続されており、その操作に応じて、カードユニット442に操作信号が供給される。
この払出・発射制御回路440は、主制御回路450から供給される賞球制御コマンド、カードユニット442から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置441に対して所定の信号を送信することにより、払出装置441に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路440は、発射ハンドル407aが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
更には、シリアル通信用IC456には、副制御回路460が接続されている。この副制御回路460は、主制御回路450から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置406における表示制御、スピーカ412から発生させる音声に関する制御、装飾ランプなどを含むランプ461の制御等を行う。尚、各種コマンドには、現在の遊技状態を示すコマンドが含まれている。
尚、本実施形態においては、主制御回路450から副制御回路460に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路460から主制御回路450に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路460から主制御回路450に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路460は、サブCPU(動画トリガー条件判定手段)461、プログラムROM(特徴点記憶手段、制御点記憶手段、制御点操作情報記憶手段)462、ワークRAM463、液晶表示装置における表示制御を行うための表示制御回路465、スピーカ412から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路466、装飾ランプなどを含むランプ467aの制御を行うランプ制御回路467から構成されている。副制御回路460は、主制御回路450からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU461は、このプログラムROM462に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU461は、主制御回路450から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路460の制御を行う。
プログラムROM462には、サブCPU461によりパチンコ遊技機400の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。ここで、プログラムROM462には、動画トリガー条件に応じた演出映像を生成するための遊技状態対応動画生成表示プログラムも記憶される。また、プログラムROM462には、遊技状態対応動画生成表示プログラム用のデータも記憶される。遊技状態対応動画生成表示プログラム用のデータには、パチンコ遊技機の液晶表示画面の二次元表示領域に表示するオブジェクト画像のデータと、オブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータと、所定の動画トリガー条件(大当たり遊技状態に該当するか)に応じた制御点の操作に関する制御点操作情報のデータが含まれる。
ここで、オブジェクト画像とは、例えば、図7の左側に示すように、オブジェクトが顔であり、ポリゴンモデリングにより表現される場合、顔の輪郭、眉毛、目、鼻、口等の各部位の形状をポリゴンモデリングにより多角形で表現した二次元形状の画像データである。
また、特徴点とは、オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、配置された各部位の画像データについての各ポリゴン(多角形)の頂点であって、各ポリゴンの頂点の位置座標とテクスチャデータとが記憶される。ここで、オブジェクト画像の各部位は二次元表示領域内で表現されており、例えば、図4に示すように、各ポリゴンの頂点の位置座標は、XY座標系における位置座標として、(X,Y)で表現されるものとする。図4の例では、ポリゴンP1が4つの頂点A1,A2,A3,A4からなる四角形で表されており、ポリゴンP1の各頂点A1,A2,A3,A4の位置座標が(XA1,YA1),(XA2,YA2),(XA3,YA3),(XA4,YA4)となる。また、各ポリゴンの頂点の位置座標と共に、各ポリゴンに貼り付けるテクスチャデータ(図4の例では、頂点A1に関して(UA1,VA1))が記憶される。
また、制御点とは、ジョイントであって、各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に基づいて、対応付けられた頂点が連動する移動、回転、拡大、縮小を制御するものである。ジョイントは、オブジェクト画像と同じ二次元表示領域内に表示して、その位置座標を記憶するものであっても良い。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、ジョイントは、複数のポリゴンの頂点に対応付けて、A〜Rの18箇所に設定され、図5(a)に示すように、複数の頂点A1,A2,A3,A4,・・・に共通のジョイントAが、複数の頂点B1,B2,B3,B4,・・・に共通のジョイントBが設定される。
また、連動条件は、頂点毎に、各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に対して、対応付けられた各ポリゴンの頂点が連動して移動、回転、拡大、縮小する際の、移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの条件が設定される。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に対する重みづけの条件であり、図5(a)に示すように、X軸方向の移動に関する倍率(移動X)、Y軸方向の移動に関する倍率(移動Y)、回転倍率(回転Z)の条件が設定される。
また、所定の動画トリガー条件とは、任意の条件を設定することができ、本実施形態においては、現在の遊技状態が大当り遊技状態(確変大当り状態、通常大当り状態などを含む)に該当するかを条件とする。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM452、プログラムROM462を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM463等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM463は、サブCPU461の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。尚、本実施形態においては、サブCPU461の一時記憶領域としてワークRAM463を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路465は、液晶表示装置406の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。
表示制御回路465は、サブCPU461から供給されるデータに応じて、液晶表示装置406に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。表示制御回路465は、サブCPU461から供給される画像表示命令に応じて、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置406に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路465は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置406に供給することにより、液晶表示装置406に画像が表示される。つまり、表示制御回路465は、液晶表示装置406に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路466は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ412から発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU461から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカから音声を発生させる。
ランプ制御回路467は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
(パチンコ遊技機の動作)
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機で実行される遊技状態対応動画生成表示プログラムの処理について、図21に基づいて説明する。
図21に示すように、主制御回路450から供給される現在の遊技状態を示すコマンドに基づいて、サブCPU461がパチンコ遊技機の現在の遊技状態を取得する(S401)。
次に、サブCPU461が取得した現在の遊技状態が、所定の動画トリガー条件を満たすかどうか、即ち、現在の遊技状態が大当り遊技状態かどうか判定する(S402)。現在の遊技状態が大当たり遊技状態でない場合は(S402:NO)、通常遊技状態(通常状態の他、確変状態や時短状態などを含む)であると判定し、S401の処理に戻る。
一方、現在の遊技状態が大当り遊技状態である場合は(S402:YES)、現在の遊技状態が大当り遊技状態であると判定し、S403の処理に進む。
次に、プログラムROM462に予め記憶されていたオブジェクト画像を読み出すと共に、プログラムROM462に予め記憶されていたオブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出す(S403)。
また、プログラムROM462に予め記憶されていた制御点の操作に関する制御点操作情報を取得する(S404)。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、ジョイントA〜Rのそれぞれに対して、図6に示すX軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)の制御点操作情報を取得する。ここで、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)は、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する移動量である。また、回転Zは、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する回転角度であり、時計回りを正、反時計回りを負としている。
そして、取得した制御点操作情報と連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出する(S405)。
特徴点操作連動情報は、各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報と、各特徴点の移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの連動条件に基づいて算出された、対応付けられた特徴点の移動方向、移動量、回転量、拡大量、縮小量等を含むものである。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、図6に示す制御点操作情報と、図5(a)に示す連動条件(重みづけ)に基づいて、ジョイントA〜Rのそれぞれに対応付けられた各頂点の特徴点操作連動情報、即ち、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)が算出される。
次に、算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化するオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、ワークRAM463に記憶し(S406)、動画として液晶表示装置に表示する(S407)。
例えば、各特徴点について、特徴点操作連動情報に従って現在の位置座標から算出された移動位置まで変化する過程を、表示周期毎に分割し、表示周期毎にオブジェクト画像を生成して、ワークRAM463に記憶する。
ここで、表示周期はフレームレートにより算出され、表示周期毎のオブジェクト画像を1フレームとして生成する。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、算出した特徴点操作連動情報に従って、各頂点をジョイントA〜Rに連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、液晶表示装置に、図7の左側に示すオブジェクト画像から右側に示すオブジェクト画像に変化する動画が表示される。
尚、上述の本実施形態に係るパチンコ遊技機400において、発射ハンドル407aの近傍に液晶表示装置413を構成し、液晶表示装置413にタッチパネル(入力手段)413aを備えていてもよい。そして、プログラムROM462に予め記憶されていたオブジェクト画像及びオブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出して、オブジェクト画像を液晶表示装置413に表示し、液晶表示装置413に表示されたオブジェクト画像の制御点に対して、液晶表示装置413に設けられたタッチパネル413aを介して操作することにより、制御点の操作に関する制御点操作情報を入力するようにしても良い。あるいは、液晶表示装置406に表示されたオブジェクト画像の制御点に対して、液晶表示装置406を保護ガラス410越しに遊技者が操作することをモーションセンサー(入力手段)で検知するように構成することにより、制御点の操作に関する制御点操作情報を入力するようにしても良い。その後の処理は上述のS405以降の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
また、確変大当たり遊技状態よりも大入賞口424への遊技球の受け入れは困難であるが、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であり、終了後には確変状態に移行する突確大当たりを備え、移行した大当り遊技状態の種類に応じて、オブジェクトの変化態様を変えても良い。
[スロットマシン]
本発明の一実施形態に係るスロットマシンについて、図4〜図7、図22〜図29に基づいて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明をパチスロに適用した場合を示す。
(パチスロの機能フロー)
まず、図22を参照して、本実施の形態におけるパチスロの機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー507が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段530は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ライン503に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール511〜513の回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン515〜517が押されると、リール停止制御手段531は、内部当籤役とストップボタン515〜517が押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ500では、基本的に、ストップボタン515〜517が押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール511〜513の回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール511〜513の回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段531は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ライン503に沿って極力表示されるようにリール511〜513の回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ライン503に沿って表示されることがないようにリール511〜513の回転を停止する。
こうして、複数のリール511〜513の回転がすべて停止されると、入賞判定手段532は、入賞判定ライン503に沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ500における1回の遊技として行われる。
また、パチスロ500では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置520及び液晶表示装置521により行う映像の表示、各種ランプ509により行う光の出力、スピーカ510により行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー507が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段533は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
また、動画トリガー条件判定手段534が、動画トリガー条件を満たすかどうかの判定を行う。ここで、本実施形態においては、入賞判定手段532による判定に基づく通常遊技よりも遊技者に有利な状態であるBB状態やRB状態などの遊技状態の変化、及び、スタートボタンの押圧に基づいて演出内容決定手段533により決定された演出内容を動画トリガー条件としている。尚、動画トリガー条件は、これに限らず、任意の条件を設定することができる。
そして、画像生成手段535は、動画トリガー条件判定手段534で判定された動画トリガー条件に応じて予め記憶されたオブジェクト画像に関する制御点操作情報及び連動条件に基づいて、予め設定された特徴点の特徴点操作連動情報を算出する。そして、算出した特徴点操作連動情報に従って、表示周期毎のオブジェクト画像を生成し、動画の演出映像として演出実行手段536に出力する。
更に、画像生成手段535は、タッチパネル520aによる遊技者によるオブジェクト画像に関する制御点操作情報の入力を受け付けて、制御点操作情報及び連動条件に基づいて、予め設定された特徴点の特徴点操作連動情報を算出する。そして、算出した特徴点操作連動情報に従って、表示周期毎のオブジェクト画像を生成し、動画の演出映像として演出実行手段536に出力する。
演出内容が決定されると、演出実行手段536は、リール511,512,513の回転が開始されるとき、各リール511,512,513の回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ500では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
(パチスロの構造)
まず、図23及び図24を参照して、本実施の形態におけるパチスロの構造について説明する。
図23は、本実施の形態におけるパチスロの外部構造を示す。
(リールと表示窓)
パチスロ500は、リールや回路基板等を収容するキャビネット501と、キャビネット501に対して開閉可能に取り付けられるフロントドア502とを備える。キャビネット501の内部には、3つのリール(左リール511,中リール512,右リール513)が横並びに設けられている。各リール511〜513は、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア502の中央には、液晶表示装置(表示手段)520が設けられている。液晶表示装置520は、図柄表示領域を含む表示画面を備え、正面から見て3つのリール511〜513に重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域(左図柄表示領域511a、中図柄表示領域512a、右図柄表示領域513a)は、3つのリールのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリールを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域は、表示窓(左表示窓511a、中表示窓512a、右表示窓513a)としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリールの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域を含めた表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域(以下、表示窓)は、その背後に設けられたリール511〜513の回転が停止されたとき、リール511〜513の表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓が有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン503)として定義する。
本実施の形態では、各表示窓の上段を組合せてなるトップライン、各表示窓の中段を組合せてなるセンターライン、各表示窓の下段を組合せてなるボトムライン、左表示窓の上段、中表示窓の中段及び右表示窓の下段を組合せてなるクロスダウンライン、左表示窓の下段、中表示窓の中段及び右表示窓の上段を組合せてなるクロスアップラインの5つを入賞判定ライン503として設けている。
また、液晶表示装置520は、二次元表示領域であって、オブジェクト画像を表示することができる。また、液晶表示装置520には、表示窓(左表示窓511a、中表示窓512a、右表示窓513a)の右側に、タッチパネル(入力手段)520aが設けられている。タッチパネル520aは、遊技者の操作を受け付ける。尚、液晶表示装置520は、フロントドア502の中央に設けるようにしたが、タッチパネル520aの部分のみに設けるようにしても良い。
表示窓(左表示窓511a、中表示窓512a、右表示窓513a)とランプ509との間には、液晶表示装置(表示手段)521が設けられている。液晶表示装置521は、二次元表示領域であって、オブジェクト画像を表示することができる。
(操作装置)
フロントドア502には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口505は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口505に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン506は、パチスロ内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン508は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー507は、全てのリールの回転を開始するために設けられる。ストップボタン(左ストップボタン515、中ストップボタン516、右ストップボタン517)は、3つのリールのそれぞれに対応づけられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器522は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)509は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ510は、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口518は、後述のメダル払出装置523の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口518から排出されたメダルは、メダル受皿519に貯められる。
図23は、本実施の形態におけるパチスロの内部構造を示す。フロントドア502が開放され、フロントドア502の裏面側の構造及びキャビネット501内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット501内部の上方には、主制御回路525を構成する基板(以下、主基板)が設けられている。主制御回路525は、内部当籤役の決定、リール511〜513の回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ500における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路525の具体的な構成は後述する。
キャビネット501内部の中央には、3つのリール511,512,513が設けられている。各リールのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ511a,512a,513aが接続されている。
3つのリール511,512,513の左側には、副制御回路526を構成する基板(以下、副基板)が設けられている。副制御回路526は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路526の具体的な構成は後述する。
キャビネット501内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)523が設けられている。ホッパー523の左側には、パチスロ500が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置524が設けられている。
フロントドア501裏側の中央、表示窓の下方には、セレクタ527が設けられている。セレクタ527は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口505に受け入れられた適正なメダルをホッパー523へ案内する。尚、セレクタ527内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサが設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
(主制御回路)
図25は、本実施形態におけるパチスロの主制御回路の構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路(遊技実行手段)525は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータを主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ550は、CPU(以下、メインCPU)551、ROM(以下、メインROM)552及びRAM(以下、メインRAM)553により構成される。
メインROM552には、メインCPU551により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路525に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM553には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU551には、クロックパルス発生回路554、分周器555、乱数発生器556及びサンプリング回路557が接続されている。クロックパルス発生回路557及び分周器555は、クロックパルスを発生する。メインCPU551は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器556は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路557は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ550の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU551は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ511a〜513a等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ515aは、3つのストップボタン515〜517のそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ507aは、スタートレバー507が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ505aは、メダル投入口505に受け入れられたメダルが前述のセレクタ内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ506aは、ベットボタン506が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ508aは、精算ボタン508が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ550により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ511a〜513a、7セグ表示器522及びホッパー523がある。また、マイクロコンピュータ550の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路528は、各リール511〜513に対応して設けられたステッピングモータ511a〜513a、の駆動を制御する。リール位置検出回路529は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール511〜513が一回転したことを示すリールインデックスを各リールに応じて検出する。
ステッピングモータ511a〜513aは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ511a〜513aの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリールに伝達される。ステッピングモータ511a〜513aに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール511〜513は一定の角度で回転する。
メインCPU551は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ511a〜513aに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール511〜513の回転角度(主に、リール511〜513が図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール511〜513の表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路522aは、7セグ表示器522の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路523aは、ホッパー523の動作を制御する。また、払出完了信号回路558aは、ホッパー523に設けられたメダル検出部558が行うメダルの検出を管理し、ホッパー523から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
(副制御回路)
図26は、本実施の形態におけるパチスロの副制御回路の構成を示す。
副制御回路526は、主制御回路525と電気的に接続されており、主制御回路525から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路526は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)560、ROM(以下、サブROM)561、RAM(以下、サブRAM)562、レンダリングプロセッサ564、描画用RAM564a、ドライバ565、DSP(デジタルシグナルプロセッサ566)、オーディオRAM569及びA/D変換器567及びアンプ568を含んで構成されている。尚、主制御回路525から送信されるコマンドの中には、現在の遊技状態を示すコマンドが含まれている。
サブCPU(動画トリガー条件判定手段)560は、主制御回路525から送信されたコマンドに応じて、サブROM561に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM562は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路525から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM(特徴点記憶手段、制御点記憶手段、制御点操作情報記憶手段)561は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU560が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路525との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置520及び液晶表示装置521による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ509による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ510による音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。ここで、プログラム記憶領域には、動画トリガー条件に応じた演出映像を生成するための遊技状態対応動画生成表示プログラム及びリール連動動画生成表示プログラム、液晶表示装置520に設けられたタッチパネル520aの入力に基づいて演出映像を生成するためのタッチパネル動画生成表示プログラムも記憶される。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。更に、データ記憶領域には、遊技状態対応動画生成表示プログラム、リール連動動画生成表示プログラム、及び、タッチパネル動画生成表示プログラムに用いられるデータであって、液晶表示画面520及び液晶表示画面521の二次元表示領域に表示するオブジェクト画像のデータと、オブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータと、所定の動画トリガー条件に応じて複数パターン記憶する制御点の操作に関する制御点操作情報のデータが記憶される。
ここで、オブジェクト画像とは、例えば、図7の左側に示すように、オブジェクトが顔であり、ポリゴンモデリングにより表現される場合、顔の輪郭、眉毛、目、鼻、口等の各部位の形状をポリゴンモデリングにより多角形で表現した二次元形状の画像データである。
また、特徴点とは、オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、配置された各部位の画像データについての各ポリゴン(多角形)の頂点であって、各ポリゴンの頂点の位置座標とテクスチャデータとが記憶される。ここで、オブジェクト画像の各部位は二次元表示領域内で表現されており、例えば、図4に示すように、各ポリゴンの頂点の位置座標は、XY座標系における位置座標として、(X,Y)で表現されるものとする。図4の例では、ポリゴンP1が4つの頂点A1,A2,A3,A4からなる四角形で表されており、ポリゴンP1の各頂点A1,A2,A3,A4の位置座標が(XA1,YA1),(XA2,YA2),(XA3,YA3),(XA4,YA4)となる。また、各ポリゴンの頂点の位置座標と共に、各ポリゴンに貼り付けるテクスチャデータ(図4の例では、頂点A1に関して(UA1,VA1))が記憶される。
また、制御点とは、ジョイントであって、各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に基づいて、対応付けられた頂点が連動する移動、回転、拡大、縮小を制御するものである。ジョイントは、オブジェクト画像と同じ二次元表示領域内に表示して、その位置座標を記憶するものであっても良い。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、ジョイントは、複数のポリゴンの頂点に対応付けて、A〜Rの18箇所に設定され、図5(a)に示すように、複数の頂点A1,A2,A3,A4,・・・に共通のジョイントAが、複数の頂点B1,B2,B3,B4,・・・に共通のジョイントBが設定される。
また、連動条件は、頂点毎に、各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に対して、対応付けられた各ポリゴンの頂点が連動して移動、回転、拡大、縮小する際の、移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの条件が設定される。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、各ジョイントの操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報に対する重みづけの条件であり、図5(a)に示すように、X軸方向の移動に関する倍率(移動X)、Y軸方向の移動に関する倍率(移動Y)、回転倍率(回転Z)の条件が設定される。
また、所定の動画トリガー条件とは、任意の条件を設定することができ、本実施形態においては、BB状態やRB状態などの遊技状態の変化(現在の遊技状態を示すコマンドで判定)、及び、スタートボタン507の押圧に基づいて決定された演出内容を条件とする。
また、所定の動画トリガー条件に応じて複数パターン記憶する制御点の操作に関する制御点操作情報は、遊技者の優先度合いに応じて複数パターン準備し、例えば、遊技者が有利となるような遊技状態になればなるほど、表情が次第に朗らかになるような制御点操作情報を記憶して良い。
また、副制御回路526には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置520、液晶表示装置521、タッチパネル520a、スピーカ510及びランプ509が接続されている。
サブCPU560、レンダリングプロセッサ564、描画用RAM(フレームバッファを含む)564a及びドライバ565は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置520及び液晶表示装置521により表示する。
ここで、遊技状態応対動画生成表示プログラム、リール連動動画生成表示プログラム、及び、タッチパネル動画生成表示プログラムで生成されたオブジェクト画像は、レンダリングプロセッサ564を介して描画用RAM564aに格納され、レンダリングプロセッサ564及びドライバ565を介して、動画として液晶表示装置520及び液晶表示装置521に表示される。
また、サブCPU560、DSP566、オーディオRAM569、A/D変換器567及びアンプ568は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ510により出力する。また、サブCPU560は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ509の点灯及び消灯を行う。
(パチスロの動作)
次に、本実施形態におけるパチスロで実行される遊技状態対応動画生成表示プログラムの処理について、図27に基づいて説明する。
図27に示すように、まず、主制御回路525から供給される現在の遊技状態を示すコマンドに基づいて、サブCPU560がパチスロ500の現在の遊技状態を取得する(S501)。
そして、サブCPU560が取得した現在の遊技状態が通常遊技かどうか判定する(S502)。現在の遊技状態が通常遊技である場合(S502:YES)、現在の遊技状態が通常遊技であると判定し、遊技状態フラグに通常遊技データ“0”を設定する(S503)。
一方、サブCPU560が取得した現在の遊技状態が通常遊技でない場合は(S502:NO)、現在の遊技状態が通常遊技でないと判定し、現在の遊技状態がBBかどうか判定する(S504)。現在の遊技状態がBBでない場合は(S504:NO)、現在の遊技状態がRBであると判定し、遊技状態フラグにRB遊技データ“1”を設定する(S505)。
一方、現在の遊技状態がBBである場合は(S504:YES)、現在の遊技状態がBBであると判定し、遊技状態フラグにBB遊技データ“2”を設定する(S506)。
次に、サブROM561に予め記憶されていたオブジェクト画像を読み出すと共に、サブROM561に予め記憶されていたオブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出す(S507)。
また、サブROM561に予め記憶されていた複数パターンの制御点操作情報から、遊技状態フラグに応じた制御点の操作に関する制御点操作情報を取得する(S508)。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、ジョイントA〜Rのそれぞれに対して、遊技状態フラグ“2”に対応する例として図6に示すX軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)の制御点操作情報を取得する。ここで、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)は、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する移動量である。また、回転Zは、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する回転角度であり、時計回りを正、反時計回りを負としている。
そして、取得した制御点操作情報と連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出する(S509)。
特徴点操作連動情報は、各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報と、各特徴点の移動倍率、移動方向、回転倍率、拡大倍率、縮小倍率などの連動条件に基づいて算出された、対応付けられた特徴点の移動方向、移動量、回転量、拡大量、縮小量等を含むものである。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、図6に示す制御点操作情報と、図5(a)に示す連動条件(重みづけ)に基づいて、ジョイントA〜Rのそれぞれに対応付けられた各頂点の特徴点操作連動情報、即ち、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)が算出される。
次に、算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化するオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、レンダリングプロセッサ564を介して描画用RAM564aに記憶し(S510)、動画として液晶表示装置520及び液晶表示装置521に表示する(S511)。
例えば、各特徴点について、特徴点操作連動情報に従って現在の位置座標から算出された移動位置まで変化する過程を、表示周期毎に分割し、表示周期毎にオブジェクト画像を生成して、描画用RAM564aに記憶する。
ここで、表示周期はフレームレートにより算出され、表示周期毎のオブジェクト画像を1フレームとして生成する。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、算出した特徴点操作連動情報に従って、各頂点をジョイントA〜Rに連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、液晶表示装置に、図7の左側に示すオブジェクト画像から右側に示すオブジェクト画像に変化する動画が表示される。
次に、本実施形態におけるパチスロで実行されるリール連動動画生成表示プログラムの処理について、図28に基づいて説明する。
遊技者によりスタートレバー(入力手段)507が押圧され、3つの全てのリール511〜513が回転を開始すると(S531:YES)、演出用の乱数値が抽出され、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定し、サブROM561に予め記憶されていたオブジェクト画像を3つ読み出すと共に、サブROM561に予め記憶されていた3つのオブジェクト画像のそれぞれについての複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出す(S532)。尚、S532以降、以下で説明するS536までの処理は、3つのリールそれぞれについて行われる。
一方、遊技者によりスタートレバー507が押圧されなければ(S531:NO)、処理を終了する。
そして、サブROM561に予め記憶されていた複数パターンの制御点操作情報から、今回実行する演出内容に応じた制御点の操作に関する制御点操作情報を取得する(S533)。この処理は上述のS508の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
そして、取得した制御点操作情報と連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出する(S534)。この処理は上述のS509の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
次に、算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化するオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、レンダリングプロセッサ564を介して描画用RAM564aに記憶し(S535)、リール511〜513毎に生成されたリール用動画として、液晶表示装置520の3つのリール511〜513の手前にそれぞれに表示する(S536)。この処理は上述のS510〜511の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
次に、各リール511〜513のリール原点を検知したかどうかを判断する(S537)。各リール511〜513のリール原点を検知したかどうかは、リール位置検出回路528が検知するリールインデックスに基づいて判断するか、あるいは、図示しない原点検出センサにより判断する。各リール511〜513のリール原点を検知すると(S537:YES)、リール原点が検知されたリール511〜513に対応するリール用動画を、最初から表示しなおす(S538)。そして、ストップボタン515〜517が押圧されたか判断する(S539)。
各リール511〜513のリール原点を検知すると(S537:YES)、リール原点が検知されたリール511〜513に対応するリール用動画を、最初から表示しなおす(S538)ことにより、各リール511〜513についてリール原点を検知する度に、各リール511〜513について生成されたリール用動画が最初から再生されるため、リール511〜513毎にリール用動画を見ることで、リール511〜513の回転角度(シンボル位置)を把握して目押しを行うことが可能になる。
一方、各リール511〜513のリール原点を検知しなければ(S537:NO)、ストップボタン515〜517が押圧されたか判断する(S539)。
ストップボタン515〜517が押圧されなければ(S539:NO)、S537の処理に戻る。
ストップボタン515〜517が押圧されると(S539:YES)、押圧されたストップボタン515〜517のリール511〜513に対応するS535〜536で表示された動画の表示を停止し(S540)、処理を終了する。
尚、各リール511〜513のオブジェクト画像の読み出しは、スタートボタン516〜517の押圧時に限らず、電源投入時に行っても良い。
次に、本実施形態におけるパチスロで実行されるタッチパネル動画生成表示プログラムの処理について、図29に基づいて説明する。
まず、サブROM561に予め記憶されていたオブジェクト画像を読み出すと共に、オブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出して、オブジェクト画像をタッチパネル520aに対応する液晶表示装置520の画像作成領域に表示する(S541)。
液晶表示装置520の画像作成領域に表示されたオブジェクト画像の制御点に対して、タッチパネル520aを介して操作されたかどうか判断する(S542)。
タッチパネル520aが操作されると(S542:YES)、制御点の操作に関する制御点操作情報を取得する(S543)。制御点操作情報は、タッチパネル520aにより入力された制御点の移動、回転、拡大、縮小が含まれる。例えば、オブジェクト画像が顔である場合、遊技者がタッチパネル520aをタッチして、口の部位の口角を上げるような入力信号が入力することができる。
一方、タッチパネル520aが操作されなければ(S543:NO)、処理を終了する。
そして、取得した制御点操作情報と連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出する(S544)。この処理は上述のS509の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
次に、算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化するオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、レンダリングプロセッサ564を介して描画用RAM564aに記憶し(S545)、動画としてタッチパネル520aに対応する液晶表示装置520の画像作成領域に表示する(S546)。この処理は上述のS510〜511の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
[ゲーミングマシン]
本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンについて、図4〜図7、図30〜図36に基づいて説明する。
図30に示すように、複数人参加型のゲーミングマシン600には、複数のスロットマシン610が備えられている。ゲーミングマシン600は、リール装置M1を備えたゲーム端末であるスロットマシン610の複数台がデータ通信可能にセンターコントローラ670に接続されている。ゲーミングマシン600は、スロットゲーム等のベースゲームを各スロットマシン610で個別に実行可能にしていると共に、各スロットマシン610間で同期を取って共通ゲームを実行可能にしている。
尚、スロットマシン610とセンターコントローラ670との接続は、有線及び無線の何れでもよいし、これらの組み合わせでもよい。また、ベット額の単位は、ドルや円、ユーロ等の国や地域の通貨であってもよいし、ゲーミングマシン600を備えたホールや業界だけで使用されるゲームポイントであってもよい。
上記の構成をより具体的に説明すると、ゲーミングマシン600は、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、各々個別にベースゲームを実行すると共に、複数のスロットマシン610で実行される共通ゲームのプレーを行うために、各種の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のスロットマシン610と、複数のスロットマシン610に対して通信可能に接続され、各種の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラ670とを有している。
ゲーミングマシン600の端末コントローラは、インプットデバイスのスタート操作の入力によりベースゲームを実行する第1の処理と、センターコントローラ670からのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する第2の処理と、センターコントローラ670からのゲーム結果情報に基づいて共通ゲームのゲーム結果を判定する第3の処理とを少なくともの実行可能になっている。
ここで、『共通ゲーム』は、ゲーミングマシン600本来の主ゲームとは異なる副ゲームのことであり、ベーシックゲームと並行して実行されたり、ベーシックゲームの停止期間中の一時期に実行される。例えば、共通ゲームは、クラップスゲームや野球ゲーム、サッカーゲーム等が挙げられる。
ゲーミングマシン600のセンターコントローラ670は、ゲーム実行条件を満たすスロットマシン610に対してゲーム開始指令を所定のタイミングで出力する第1の処理と、共通ゲームのゲーム結果の決定を行う第2の処理と、第2の処理において決定されたゲーム結果をゲーム結果情報として順に各スロットマシン610に出力する第3の処理とを少なくとも実行可能になっている。
ここで、『ゲーム実行条件』とは、共通ゲームに参加する資格を有するための条件であり、例えば、ベースゲームのベット額の累積値が最低ベット額以上であったり、ベースゲームのゲーム数が最低ベット回数以上である等の条件である。尚、『ゲーム実行条件』は、共通ゲームを開始する直前に、プレーヤの意思より条件を満たすことが可能にされている。例えば、ベースゲームのベット額の累積値が最低ベット額未満であることが原因でゲーム実行条件を満たしていない場合には、共通ゲームを開始する直前に、最低ベット額とベット額の累積値との差分が支払われたり、所定の条件成立額の支払いが行われることによって、ゲーム実行条件を満たした状態にされる。また、ベースゲームのゲーム回数の不足であれば、不足分に対応する額の支払いであったり、所定の条件成立額の支払いが行われることによって、ゲーム実行条件を満たした状態にされる。
また、ゲーム開始指令を出力する所定のタイミングは、何れか一つのスロットマシン610において共通ゲーム開始条件が成立したときである。ここで、『共通ゲーム開始条件』は、ベット額情報の累積値やベースゲームのゲーム数の累積値等である。尚、本実施形態においては、スロットマシン610とは別に、センターコントローラ670を備えたゲーミングマシン600を用いて説明するが、これに限定されるものではない。ゲーミングマシン600は、1以上のスロットマシン610がセンターコントローラ670の機能を備え、スロットマシン610同士が相互にデータ通信可能に接続された構成にされていてもよい。
上記の『スロットマシン610』は、ゲーミングマシン600におけるゲーム端末の一種である。尚、本実施形態においては、スロットマシン610をゲーム端末の一例として説明するが、これに限定されるものではなく、何らかのベースゲームを独立して実行可能な端末コントローラを備えた機種をゲーム端末として適用できる。
本実施形態における『ベースゲーム』は、スロットマシン610により実行される。ベースゲームは、複数のシンボルを再配置するスロットゲームである。尚、ベースゲームは、スロットゲームに限定されるものではなく、スロットマシン610等のゲーム端末において独立して実行可能なゲームであればよい。
スロットゲームにおけるシンボルの再配置は、リール装置M1(シンボル表示装置)において行われる。スロットゲームは、遊技価値のベットを条件として、リール装置M1においてシンボルを再配置し、再配置されたシンボルに応じた通常配当を付与する通常ゲームを実行する処理と、通常ゲームにおいてシンボル5が所定条件で再配置された場合、通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件でシンボルを再配置し、再配置されたシンボルに応じたボーナス配当を付与するボーナスゲームを実行する処理と、レスキュー開始条件が成立した場合、レスキュー処理を実行する処理とを有している。
『シンボル』は、リール装置M1において再配置されるものであれば、種類や個数に限定されるものではないが、特定シンボル及び通常シンボルの上位概念である。特定シンボルは、必要に応じて通常シンボルに加えられる。例えば、特定シンボルは、ワイルドシンボルとトリガーシンボルとを含む。ワイルドシンボルは、任意の種類のシンボルとして代用することが可能なシンボルである。トリガーシンボルは、少なくともボーナスゲームの実行を開始させるトリガーとなるシンボルである。例えば、本実施形態においては、『BLUE 7』が該当する。また、トリガーシンボルは、ボーナスゲームにおいて特定シンボルを増加、即ち、トリガーシンボル及びワイルドシンボルの少なくとも一方の特定シンボルを増加させるトリガーとされてもよい。また、トリガーシンボルは、ボーナスゲームにおいてボーナスゲームのゲーム数を増加させるトリガーとされてもよい。
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
『ボーナスゲーム』とは、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態におけるボーナスゲームは、フリーゲームを繰り返すゲームとして説明しているが、ボーナスゲームは、通常ゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。また、プレーヤにとって有利な遊技状態、即ち、通常ゲームより有利な遊技状態であれば、他のボーナスゲームを合わせて採用してもよい。例えば、ボーナスゲームは、通常ゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態等の各種の状態を単独や組み合わせて実現されてもよい。
『フリーゲーム』とは、通常ゲームよりも遊技価値のベットを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のベットを少なく実行可能』は、ベットが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のベットを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、『通常ゲーム』は、遊技価値のベットを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
『再配置』とは、シンボルの配置が解除された後、再びシンボルが配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
『再配置されたシンボルに応じた通常配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応する通常配当を意味する。また、『再配置されたシンボルに応じたボーナス配当』とは、再配置されたウィニングコンビネーションに対応するボーナス配当を意味する。尚、『ウィニングコンビネーション』とは、賞を成立させることを意味する。
『通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件』は、フリーゲームの実行やワイルドシンボルやトリガーシンボルの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行等が例示される。また、ベースゲームにおいて、レスキュー開始条件が成立したときにレスキュー処理が実行されてもよい。
『レスキュー処理』は、プレーヤを救済するための処理である。例えば、フリーゲームの実行や、ワイルドシンボルやトリガーシンボルの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行、インシュランス配当の付与等が、レスキュー処理として例示される。
『レスキュー開始条件』は、通常ゲームの過大な連続、即ち、通常ゲームが所定回数以上にわたって繰り返された状態であったり、配当の獲得総量の過小、即ち、同一のプレーヤがゲームを所定回数以上にわたって繰り返したときに獲得した通常配当やボーナス配当が所定値以下である場合が例示される。『レスキュー処理』は、プレーヤを救済するための処理である。例えば、フリーゲームの実行や、ワイルドシンボルやトリガーシンボルの増加や置換されたシンボルテーブルを用いてのゲームの実行、インシュランス配当の付与等が、レスキュー処理として例示される。
また、ゲーミングマシン600は、さらに、全てのスロットマシン610の操作位置から視認可能な位置に設けられた共通ディスプレイ(表示手段)680を有しており、センターコントローラ670が、共通ゲーム開始条件が成立するまでの状態を、共通ディスプレイ680に表示してもよい。尚、『操作位置』とは、スロットマシン610を操作するプレーヤの目線位置である。この構成を有したゲーミングマシン600によれば、共通ゲーム開始条件が成立するまでの状態が共通ディスプレイ680に表示されることによって、共通ゲームが開始されるまでの待ち時間を各プレーヤに予想させることができる。
(ゲーミングマシン600の機能フロー:スロットマシン)
上記のように構成されたゲーミングマシン600は、スロットマシン610と、スロットマシン610にデータ通信可能に接続された外部制御装置(センターコントローラ)670とを有している。外部制御装置670は、ホール内に設置された複数のスロットマシン610にデータ通信可能に接続されている。
スロットマシン610は、BETボタン623とスピンボタン624とディスプレイ(表示手段)631とを有していると共に、これらの各部を制御するゲームコントローラ640を有している。尚、BETボタン623とスピンボタン624は、インプットデバイスの一種である。さらに、スロットマシン610は、外部制御装置670とのデータ通信を可能にする送受信部682を有している。
上記のBETボタン623は、プレーヤの操作によりBET額を受け付ける機能を有している。スピンボタン624は、プレーヤの操作、即ち、スタート操作により通常ゲームなどのゲームの開始を受け付ける機能を有している。ディスプレイ631は、各種のシンボルや数値、記号などの静止画情報および演出映像などの動画情報を表示する機能を有している。ディスプレイ631は、シンボル表示領域631aと映像表示領域631bと共通ゲーム表示領域631cとを有している。
シンボル表示領域631aは、リール装置M1を有しており、シンボルを表示する。映像表示領域631bは、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。共通ゲーム表示領域631cは、例えばジャックポットゲームなどの共通ゲームを表示する領域である。
ゲームコントローラ(遊技実行部)640は、コイン投入・スタートチェック部641と、通常ゲーム実行部642と、ボーナスゲーム開始判定部643と、ボーナスゲーム実行部644と、乱数値抽出部645と、シンボル決定部646と、演出用乱数値抽出部647と、演出内容決定部648と、スピーカ部634と、ランプ部635と、入賞判定部649と、払い出し部683と、を有している。
通常ゲーム実行部642は、BETボタン623の操作を条件として通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部643は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボルの組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部643は、トリガーシンボルが所定条件で再配置されたときに、ボーナスゲームに当籤したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部644に処理を移行する機能を有している。
ここで、『単位ゲーム』とは、BETの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、BETを受け付けるBETタイムと、停止されたシンボルを再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムと、をそれぞれ1回含む状態である。尚、通常ゲームにおける単位ゲームは、単位通常ゲームと言う。
ボーナスゲーム実行部644は、スピンボタン624の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返すボーナスゲームを実行する機能を有している。
シンボル決定部646は、乱数値抽出部647からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボルを決定する機能と、決定したシンボルをディスプレイ631のシンボル表示領域631aに再配置する機能と、シンボルの再配置情報を入賞判定部649に出力する機能と、シンボルの再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部647に出力する機能と、を有している。
演出用乱数値抽出部647は、シンボル決定部646から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部648に出力する機能と、を有している。演出内容決定部648は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ631の映像表示領域631bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部634およびランプ部635に出力する機能と、を有している。
入賞判定部649は、ディスプレイ631において再配置された表示状態であるシンボルの再配置情報が得られた場合に、入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部683に出力する機能と、を有している。払い出し部683は、コインやメダル、クレジットなどの形態で遊技価値をプレーヤに払い出す機能を有している。また、払い出し部683は、後述するPTS端末690に挿入されたICカードに記憶されたクレジットデータに、払い出されるクレジットに応じたクレジットデータを加算する機能を有している。
さらに、ゲームコントローラ640は、各種のBET額データを記憶する図示しない記憶部を有している。記憶部は、ハードディスク装置やメモリなどのデータを書き替え可能に記憶する装置である。
さらに、ゲームコントローラ640は、共通ゲーム実行部653を有している。共通ゲーム実行部653は、通常ゲームでBETされたBET額に基づいたBET額情報を単位ベースゲーム毎に外部制御装置670に出力する機能と、外部制御装置670からのゲーム開始指令により共通ゲームを実行する機能と、共通ゲームに対してBET可能な共通ゲーム用のBET額データに対応するBET額についてBETボタン623によるBET入力を受け付ける機能と、を有している。
また、ゲームコントローラ640は、PTS端末690と接続されている。PTS端末700は、LCDやマイク、人体検出カメラなどが一体となったユニットであり、ゲームコントローラ640と相互通信することによって、例えばゲームの演出をする機能を有する。特に、PTS端末690には、カード挿入口が設けられており、ICカードを挿入できるようになっている。これにより、プレーヤは、カード挿入口にICカードを挿入して、ICカードに記憶されたクレジットをスロットマシン610で使用することができる。尚、PTS端末690の機械構成については省略する。
また、ゲームコントローラ640は、PTS端末690からクレジットデータを受信した際、ディスプレイ631のクレジット表示を更新する。さらに、ゲームコントローラ640は、ゲームの精算があった場合に、PTS端末690に精算クレジットデータを出力する。
また、ゲーミングマシン600を構成する複数のスロットマシン610がそれぞれ有するPTS端末690は、管理サーバ691と通信可能に接続されており、画像のダウンロードやICカードやクレジットの管理を一括している。
また、スロットマシン610は、送受信部682を介して動画トリガー条件判定部660が接続されている。また、動画トリガー条件判定部660は、入賞判定部649に接続されている。動画トリガー条件判定手段660は、送受信部682を介して入力された遊技状態フラグ又は入賞判定部649から入力された遊技状態フラグに基づいて、動画トリガー条件を満たすかどうかの判定を行う。ここで、本実施形態においては、ボーナスゲーム実行部644でボーナスゲームが実行されることや、ボーナスゲームが実行されて入賞判定部649において入賞判定が行われることを動画トリガー条件としている。尚、動画トリガー条件は、これに限らず、任意の条件を設定することができる。例えば、送受信部682を介して共通ゲームが開始される情報が入力されること等も条件として設定することができる。
また、動画トリガー条件判定部660は、画像生成手段661に接続されている。画像生成手段661は、動画トリガー条件に応じて予め記憶されたオブジェクト画像に関する制御点操作情報及び連動条件に基づいて、予め設定された特徴点の特徴点操作連動情報を算出する。そして、算出した特徴点操作連動情報に従って、表示周期毎のオブジェクト画像を生成し、動画の演出映像としてディスプレイ631の映像表示領域631bに出力する。
(ゲーミングマシン600の機能フロー:外部制御装置)
上記のように構成されたゲーミングマシン600は、外部制御装置670に接続されている。外部制御装置670は、各スロットマシン610の動作状況や各種のゲーム設定値の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視する機能を備えている。さらに、外部制御装置670は、ゲーム端末毎に共通ゲーム開始条件を判定し、何れかのゲーム端末において共通ゲーム開始条件を満足する判定結果を得たときに共通ゲームを複数のスロットマシン610で実行する機能を有している。
詳細に説明すると、図31に示すように、外部制御装置670は、共通ゲーム開始判定部671と、共通ゲーム開始部672と、ゲーム端末選択部676と、送受信部673と、動画トリガー条件判定部674と、画像生成部675とを有している。
共通ゲーム開始判定部671は、スロットマシン610から単位ベースゲーム毎に送信されるベット額情報の累積値に基づいて共通ゲーム開始条件が成立するか否かを判定する機能と、複数のスロットマシン610に対してゲーム開始指令を出力する機能と、共通ゲーム開始条件が成立するまでの状態を共通ディスプレイ680に表示する機能とを有している。
尚、共通ゲーム開始条件が成立するか否かの判定は、ベット額情報の累積値に基づいて行うことの他、単位ベースゲームの繰返しにより増加する全ての累積値に基づいて行うことができる。例えば、ベースゲームのゲーム回数やベースゲームのゲーム時間等を累積値としてもよい。
また、共通ゲーム開始部672は、ベースゲームの繰返しにより増加する累積値がゲーム実行条件を満たすスロットマシン610に対してゲーム開始指令を出力する機能を有している。これにより、共通ゲーム開始部672は、累積値が最低設定値未満であるスロットマシン610に対して共通ゲームに参加する資格を付与しないため、プレーヤに対してベースゲームを積極的に繰り返そうという意識を持たせることを可能にする。
さらに、共通ゲーム開始部672は、スタート操作が行われない未入力時間を監視し、未入力時間がタイムアウト時間以上のスロットマシン610を除いたスロットマシン610に対してゲーム開始指令を出力する機能を有している。これにより、共通ゲーム開始部671は、ベースゲームがタイムアウト時間以上に亘って実行されていないスロットマシン610について、プレーヤが不在であると判定することが可能になり、このようなスロットマシン610に対する共通ゲームの実行を回避することを可能にする。
ゲーム端末選択部676は、複数のスロットマシン610の中から特定のスロットマシン610を選択し、特定のスロットマシン610に対して共通ゲーム開始指令信号を出力する機能を有している。送受信部673は、スロットマシン610との間でデータを送受信可能にする機能を有している。
動画トリガー条件判定手段674は、動画トリガー条件を満たすかどうかの判定を行う。ここで、本実施形態においては、共通ゲーム開始判定部671がゲーム開始指令を出力したか否かを動画トリガー条件としている。尚、動画トリガー条件は、これに限らず、任意の条件を設定することができる。
また、動画トリガー条件判定部674は、画像生成手段675に接続されている。画像生成手段675は、動画トリガー条件に応じて予め記憶されたオブジェクト画像に関する制御点操作情報及び連動条件に基づいて、予め設定された特徴点の特徴点操作連動情報を算出する。そして、算出した特徴点操作連動情報に従って、表示周期毎のオブジェクト画像を生成し、動画の演出映像として共通ディスプレイ680に出力する。
(ゲーミングマシンの全体構成)
まず、本実施形態に係るゲーミングマシンについて説明する。
図32に示すように、ゲーミングマシン600は、複数のスロットマシン610と、各スロットマシン610に通信回線601を介して接続された外部制御装置670とを備えている。
外部制御装置670は、複数のスロットマシン610を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置670は、複数のスロットマシン610を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。各スロットマシン610にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置670は、識別番号により、各スロットマシン610から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置670からスロットマシン610にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
尚、ゲーミングマシン600は、カジノなどの様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとにゲーミングマシン600が構築されてもよい。通信回線601は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
(スロットマシンの機械構成)
図33を参照して、スロットマシン610の全体構造について説明する。
スロットマシン610では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。特に、本実施形態では、ICカードに記憶された現金データなどのクレジット関連データが用いられている。
スロットマシン610は、キャビネット611と、キャビネット611の上側に設置されたトップボックス612と、キャビネット611の前面に設けられたメインドア613と、を備えている。
メインドア613には、リール装置M1が設けられている。リール装置M1の前面には、リールカバー614が設けられている。尚、リールカバー614は、透明液晶パネルや透明パネルを有している。また、リールカバー614は、タッチパネルを備えていてもよい。リールカバー614は、中央部に表示窓615を有している。表示窓615は、5列、4行の20個のシンボルを外部から視認可能にしている。各列の4個のシンボルは、リールM3の外周面に配列されたシンボル群の一部である。各リールM3は、4個のシンボルが全体的に速度を変更しながら下方向や上方向に移動表示されることによって、各シンボルに表示されたシンボルを縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
表示窓615の左端部および右端部には、ペイライン発生列が左右対称に配置されている。プレーヤ側から見て左側に配置された左端部のペイライン発生列は、25個のペイライン発生部を有している。また、右側に配置された右端部のペイライン発生列は、25個のペイライン発生部を有している。
左端部のペイライン発生部は、右端部における何れかのペイライン発生部とペアを形成している。左端部の各ペイライン発生部から、このペイライン発生部とペアの関係にある右端部のペイライン発生部へと向かう線であるペイラインが予め規定されている。ペイラインは25個規定されている。
上記のペイラインは、左端部及び右端部のペイライン発生部間を結ぶことにより有効化される。それ以外の場合は、無効化されている。ペイラインの有効数は、BET額に基づいて決定される。最大のBET額であるMAXBETの場合においては、最大数である25個のペイラインが有効化される。有効化されたペイラインは、各シンボルについての各種のウィニングコンビネーションを成立させる。ウィニングコンビネーションの詳細については後述する。
尚、本実施形態では、スロットマシン610がメカニカルリール方式のリール装置M1を備えた場合について説明しているが、本発明のスロットマシン610は、擬似リールを表示するビデオリール方式とメカニカル方式との混在されたものであってもよい。また、リールカバー614には、タッチパネル614aが設けられていてもよい。この場合には、プレーヤはタッチパネル614aを操作して各種の指示を入力することができる。タッチパネル614aから入力信号が後述するメインCPU641に対して送信される。
リール装置M1の下方には、コントロールパネル620が配置されている。コントロールパネル620は、各種ボタンをはじめ、コインをキャビネット611内に受け入れるコインエントリー621と、ビルエントリー622とを備えている。
コントロールパネル620は、例えば、リザーブボタン626とコレクトボタン627とゲームルールボタン628とを向かって左側領域の上段に配置し、1−BETボタンと2−BETボタンと3−BETボタンと5−BETボタンと10−BETボタンとからなるBETボタン623を左側領域の中段に配置し、プレイ2LINESボタンとプレイ5LINESボタンとプレイ10LINESボタンとプレイ20LINESボタンとMAX LINESボタンとからなるLINESボタン629を左側領域の下段に配置した態様で備えている。
さらに、コントロールパネル620は、コインエントリー621およびビルエントリー622を向かって右側領域の上段に配置し、ギャンブルボタン625とスピンボタン624とを右側領域の下段に配置した態様で備えている。
上記のリザーブボタン626は、席を離れたりする際や遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられる操作ボタンである。コレクトボタン627は、各種ゲームにおいて取得したクレジットに関するクレジットデータをPTS端末に挿入されたICカードに記憶されたクレジットデータに加算する、所謂精算ボタンである。ゲームルールボタン628は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押圧されるボタンであり、ゲームルールボタン628が押圧されると、後述する上側画像表示パネル631(上述のディスプレイ631の映像表示領域631bに相当)に各種のヘルプ情報が表示される。
1−BETボタンは、1回押圧する毎に、各有効ペイラインに対して、プレーヤの現在所有するクレジットが1ずつBETされるボタンである。2−BETボタンは、各有効ペイラインに対して、2BETでゲームを開始するためのボタンである。また、3−BETボタンは、各有効ペイラインに対して、3BETでゲームを開始するためのボタンである。また、5−BETボタンは、各有効ペイラインに対して、5BETでゲームを開始するためのボタンである。また、10−BETボタンは、各有効ペイラインに対して、10BETでゲームを開始するためのボタンである。従って、1−BETボタン、2−BETボタン、3−BETボタン、5−BETボタン、10−BETボタンの押圧により、有効ペイラインの1ライン毎にBETされるBET数が決定する。
プレイ2LINESボタンは、押圧により、ペイラインを有効化するボタンである。これにより、有効化されたペイラインの本数が「2」となる。プレイ5LINESボタンは、押圧により、ペイラインを有効化するボタンである。これにより、有効化されたペイラインの本数が「5」となる。プレイ10LINESボタンは、押圧により、ペイラインを有効化するボタンである。これにより、有効化されたペイラインの本数が「10」となる。プレイ20LINESボタンは、押圧により、ペイラインを有効化するボタンである。これにより、有効化されたペイラインの本数が「20」となる。更に、MAX LINESボタンは、押圧により、ペイラインを有効化するボタンである。これにより、有効化されたペイラインの本数が最大の「25」となる。
ギャンブルボタン625は、ボーナスゲームが終了した後などにギャンブルゲームに移行させたりする際に用いられる操作ボタンである。ここで、ギャンブルゲームとは、獲得したクレジットを使用して行われるゲームである。
スピンボタン624は、シンボルのスクロールを開始する際に用いられるボタンである。また、このスピンボタン624は、ボーナスゲームを開始させたり、ボーナスゲームで獲得した配当をクレジットに加算したりするためのボタンとしても機能する。コインエントリーは、コインをキャビネット611内に受け入れるものである。ビルエントリーは、紙幣の適否を識別すると共に正規の紙幣をキャビネット611内に受け入れるものである。
また、メインドア613の下部前面、即ち、コントロールパネル620の下方には、コインを受け入れるためのコイン受入口618と、スロットマシン610のキャラクタなどが描かれたベリーガラス619と、が設けられている。
トップボックス612の前面には、上側画像表示パネル631が設けられている。上側画像表示パネル631は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル631は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス612には、スピーカ634およびランプ635が設けられている。スロットマシン610では、画像の表示、音の出力および光の出力によって演出が実行される。
上側画像表示パネル631の下方には、データ表示器632と、キーパッド633と、が設けられている。データ表示器632は、蛍光ディスプレイやLEDなどからなり、例えば、PTS端末690から挿入されたICカードから読み取った会員データや、プレーヤによってキーパッド633を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド633は、データを入力するためのものである。
(スロットマシンの電気構成)
次に、図34を参照して、スロットマシン610が備える回路の構成について説明する。
ゲームコントローラ640は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、ゲーミングボード642と、メインCPU641と、ROM(Read Only Memory)643と、RAM(Random AccessMemory)644と、通信インターフェイス654と、を備えている。
ROM(特徴点記憶手段、制御点記憶手段、制御点操作情報記憶手段)643は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU641により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などのプログラムと恒久的なデータとが記憶されている。メインCPU641によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード642を介して、図示しないメモリカードに記憶されているゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。尚、本発明に置いて、ROM643は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。ROM643には、後述する本実施形態に係る遊技状態対応動画生成表示プログラム、リール連動動画生成表示プログラム、タッチパネル動画生成表示プログラムが記憶される。更に、ROM643には、遊技状態対応動画生成表示プログラム、リール連動動画生成表示プログラム、及び、タッチパネル動画生成表示プログラムに用いられるデータであってディスプレイ631の二次元表示領域に表示するオブジェクト画像のデータと、オブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータと、所定の動画トリガー条件に応じて複数パターン記憶する制御点の操作に関する制御点操作情報のデータが記憶される。
RAM644には、メインCPU641が動作する際に用いられるデータやシンボル決定プログラムなどのプログラムが記憶される。例えば、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM644には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
通信インターフェイス654は、図示しない通信回線を介して、サーバ等の外部制御装置との通信を行うためのものである。また、ゲームコントローラ640には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)650および本体PCB660が、それぞれUSBによって接続されている。また、ゲームコントローラ640には、電源ユニット655が接続されている。
電源ユニット655からゲームコントローラ640に電力が供給されると、ゲームコントローラ640のメインCPU641が起動すると共に、PCIバスを介してゲーミングボード642に電力が供給されて図示しないCPUが起動される。
ドアPCB650および本体PCB660には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU641により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB90には、コントロールパネル620、リバータ651、コインカウンタ652および冷陰極管653が接続されている。
コントロールパネル620には、前述の各ボタンに対応して、リザーブスイッチ626aと、コレクトスイッチ627aと、ゲームルールスイッチ628aと、BETスイッチ(1−BETスイッチと、2−BETスイッチと、3−BETスイッチと、5−BETスイッチと、10−BETスイッチ)624aと、LINESスイッチ(プレイ2LINESスイッチと、プレイ5LINESスイッチと、プレイ10LINESスイッチと、プレイ20LINESスイッチと、MAX LINESスイッチ)629aと、ギャンブルスイッチ625aと、スピンスイッチ624aと、が設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU641に対して信号を出力する。
コインエントリー621の内部には、リバータ651およびコインカウンタ652が設けられている。そして、リバータ651によってコインエントリー621に投入されたコインの適否を識別し、正規のコイン以外のものは、コイン払出口から排出する。また、コインカウンタ652によって、受け入れられた正規のコインを検出し、その枚数をカウントする。
リバータ651は、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ652によって選別された適正なコインを、ホッパー662または図示しないキャッシュボックスに振り分ける。ホッパー662がコインで満たされていない場合はホッパー662に、ホッパー662がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
冷陰極管653は、上側画像表示パネル631の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて点灯する。
本体PCB660には、ランプ661、スピーカ634、ホッパー662、コイン検出部663、ビルエントリー622、グラフィックボード630、キースイッチ665およびデータ表示器664が接続されている。
ランプ661は、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ634は、メインCPU641から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
ホッパー662は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口から図示しないコイントレイに払い出す。コイン検出部663は、ホッパー662により払い出されるコンを検出し、メインCPU641に対して信号を出力する。
尚、リール装置M1の前面には、タッチパネル614aが設けられていてもよい。タッチパネル614aは、プレーヤの指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU641に対して出力する。
ビルエントリー622は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット611内に受け入れるものである。そして、キャビネット611内に投入された紙幣はコイン枚数に換算され、換算されたコイン枚数に相当するクレジットがプレーヤの所有クレジットとして加算される。
グラフィックボード630は、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル631により行う画像の表示を制御する。グラフィックボード630は、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAMなどを備えている。尚、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、ゲーミングボード642の図示しないメモリカードから読み出されてRAMに記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
また、グラフィックボード630は、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどを備えている。尚、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、ゲーミングボード642の図示しないメモリカードから読み出されてRAMに記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
キースイッチ665は、キーパッド632に設けられており、キーパッド632がプレーヤによって操作されたとき、所定の信号をメインCPU641へ出力する。
データ表示器664は、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて、図示しないカードリーダから読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド632を介して入力されたデータを表示する。
(外部制御装置670の電気的構成)
図35は、外部制御装置(センターコントローラ)670の電気的構成を示したブロック図である。センターコントローラ670の内部には、制御ユニットが設けられている。図35に示すように、制御ユニットは、ゲームコントローラ690、ゲーミングボード694、及びアクチュエーター等の構成要素を備えている。
ゲームコントローラ690は、上記ゲームコントローラ641とほぼ同一構成である。ゲームコントローラ690は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、ゲーミングボード694と、メインCPU691と、ROM(Read Only Memory)692と、RAM(Random AccessMemory)693と、通信インターフェイス695と、を備えている。また、ゲームコントローラ690には、電源ユニット697が接続されている。
ゲーミングボード694は、上記ゲーミングボード642と同一構成である。
ROM692は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU691により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などのプログラムと恒久的なデータとが記憶されている。尚、本発明に置いて、ROM692は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。ROM692には、後述する本実施形態に係る共通ディスプレイ遊技状態対応動画生成表示プログラムが記憶される。更に、ROM692には、共通ディスプレイ遊技状態対応動画生成表示プログラムに用いられるデータであって、共通ディスプレイ680の二次元表示領域に表示するオブジェクト画像のデータと、オブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータと、所定の動画トリガー条件に応じて複数パターン記憶する制御点の操作に関する制御点操作情報のデータが記憶される。
RAM693には、メインCPU691が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。RAM693には、プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。
通信部695は、通信回線を介して端末コントローラ640との間で通信を行うためのものである。
グラフィックボード681は、上記グラフィックボード630と同一構成であるが、メインCPU691から出力される制御信号に基づいて、共通ディスプレイ680の表示を制御するという点で異なる。また、グラフィックボード681は、通信インターフェイス695を介して、ディスプレイ631を制御するグラフィックボートに制御信号を出力する。即ち、グラフィックボード681は、ディスプレイコントローラとして機能する。
(ゲーミングマシンの動作)
次に、本実施形態におけるゲーミングマシンの動作について説明する。
まず、本実施形態のゲームマシンを構成するスロットマシン610では、遊技状態対応動画生成表示プログラム、リール連動動画生成表示プログラム、タッチパネル動画生成表示プログラムの処理が実行される。
本実施形態のゲームマシンを構成するスロットマシン610において実行される遊技状態対応動画生成表示プログラムの処理は、図27を用いて説明した遊技状態対応動画生成表示プログラムの処理において、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて、現在の遊技状態を取得した後(S501)、現在の遊技状態においてボーナスゲームが実行されているかが判定され(S502)、更に、ボーナスゲームが実行されている場合は、ボーナスゲームのゲーム結果が出力されたかが判定される(S504)。
本実施形態のゲームマシンを構成するスロットマシンにおいて実行されるリール連動動画生成表示プログラム、タッチパネル動画生成表示プログラムの処理は、上述の図28を用いて説明したリール連動動画生成表示プログラム、上述の図29を用いて説明したタッチパネル動画生成表示プログラムとほぼ同様の処理であるため、その説明を省略する。
次に、本実施形態におけるゲーミングマシンで構成される外部制御装置で実行される共通ディスプレイ遊技状態対応動画生成表示プログラムの処理について、図36に基づいて説明する。
図36に示すように、まず、メインCPU641から出力される制御信号に基づいて、即ち、共通ゲーム開始判定部671がゲーム開始指令を出力したか否かに基づいて、外部制御装置670における共通ゲームの現在の遊技状態を取得する(S621)。
そして、現在の遊技状態において共通ゲームが実行されているかどうか判定する(S622)。現在の遊技状態において共通ゲームが実行されていない場合は(S622:NO)、現在の遊技状態がベースゲームであると判定し、遊技状態フラグにベースゲーム実行データ“0”を設定する(S623)。
一方、現在の遊技状態において共通ゲームが実行されている場合は(S622:YES)、現在の遊技状態が共通ゲーム実行中と判定し、遊技状態フラグに共通ゲーム実行データ“1”を設定する(S624)。
次に、ROM692に予め記憶されていたオブジェクト画像を読み出すと共に、ROM692に予め記憶されていたオブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出す(S625)。
また、ROM692に予め記憶されていた複数パターンの制御点操作情報から、遊技状態フラグに応じた制御点の操作に関する制御点操作情報を取得する(S626)。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、ジョイントA〜Rのそれぞれに対して、遊技状態フラグ“1”に対応する例として図6に示すX軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)の制御点操作情報を取得する。ここで、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)は、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する移動量である。また、回転Zは、ジョイントのXY座標系における位置座標(X,Y)に対する回転角度であり、時計回りを正、反時計回りを負としている。
そして、取得した制御点操作情報と連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた各特徴点の特徴点操作連動情報を算出する(S627)。
特徴点操作連動情報は、各制御点の操作(移動、回転、拡大、縮小)に関する制御点操作情報と、各特徴点の移動倍率、移動方向、拡大倍率、縮小倍率などの連動条件に基づいて算出された、対応付けられた特徴点の移動方向、移動量、回転量、拡大量、縮小量等を含むものである。オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、図6に示す制御点操作情報と、図5(a)に示す連動条件(重みづけ)に基づいて、ジョイントA〜Rのそれぞれに対応付けられた各頂点の特徴点操作連動情報、即ち、X軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)が算出される。
次に、算出した特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化するオブジェクト画像を表示周期毎に生成して記憶し(S628)、動画として共通ディスプレイ680に表示する(S629)。
例えば、各特徴点について、特徴点操作連動情報に従って現在の位置座標から算出された移動位置まで変化する過程を、表示周期毎に分割し、表示周期毎にオブジェクト画像を生成して記憶する。
ここで、表示周期はフレームレートにより算出され、表示周期毎のオブジェクト画像を1フレームとして生成する。
オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、算出した特徴点操作連動情報に従って、各頂点をジョイントA〜Rに連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、液晶表示装置に、図7の左側に示すオブジェクト画像から右側に示すオブジェクト画像に変化する動画が表示される。
尚、本実施形態に係る共通ディスプレイ遊技状態対応動画生成表示プログラムにおいて、遊技状態フラグ“1”に対応する制御点操作情報は、上述に限らず、例えば、オブジェクト画像がポリゴンモデリングにより図7の左側の例のように表現される場合、共通ゲームに参加しているスロットマシン610の方向に顔が向くようなX軸方向の移動量(移動X)、Y軸方向の移動量(移動Y)、回転量(回転Z)の制御点操作情報を取得するようにしても良い。
また、上述の本実施形態に係るゲーミングマシン600において、スロットマシン610のディスプレイ631にタッチパネルを備えていてもよい。そして、スロットマシン610に予め記憶されていたオブジェクト画像の複数個所に予め設定された特徴点のデータと、複数の特徴点に共通して対応付けられ、各特徴点との連動条件が予め設定された制御点のデータを読み出して、オブジェクト画像をディスプレイ631に表示し、ディスプレイ631に表示されたオブジェクト画像の制御点に対して、ディスプレイ631に設けられたタッチパネルを介して操作することにより、制御点の操作に関する制御点操作情報を入力するようにしても良い。その後の処理は上述のS609以降の処理の内容と同様であり、その説明を省略する。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機は、二次元表示領域内に表現されるオブジェクト画像について、予め、特徴点、複数の特徴点に対応付けられた共通の制御点、及び、制御点と各特徴点との連動条件を設定している。また、遊技の実行中及び停止中における所定の動画トリガー条件に応じて制御点を操作する制御点操作情報を複数パターン記憶している。そして、動画トリガー条件を満たすときに、動画トリガー条件に応じた制御点操作情報及び連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた特徴点の特徴点操作連動情報を算出している。次に、特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、動画として表示している。
従って、所定の動画トリガー条件(例えば、遊技機の遊技開始または遊技終了、遊技中の遊技状態)を満たすときに、所定の動画トリガー条件に応じて、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、事前に現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像について事前に登録することなく、オブジェクト画像を任意の様々な状態に変化させる二次元の動画を生成することができる。
また、特徴点と制御点と連動条件を予め設定し、所定の動画トリガー条件に応じて制御点を操作する制御点操作情報のみを記憶しておけば、所定の動画トリガー条件に応じたオブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、パチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機において、現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像を予め保存する必要がないため、遊技機における記憶容量を確保することができる。
更に、パチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機の遊技の実行中及び停止中における所定のトリガーに応じて、オブジェクト画像の二次元の動画を見ることができ、遊技者に対して新たな演出を行うことができると共に、遊技者に対する娯楽性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るパチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機によれば、二次元表示領域内に表現されるオブジェクト画像について、予め、特徴点、複数の特徴点に対応付けられた共通の制御点、及び、制御点と各特徴点との連動条件を設定している。また、制御点に対する遊技者の入力を受け付ける入力手段を有している。そして、遊技者が入力手段を介して制御点を操作したときに、遊技者が入力した制御点操作情報及び連動条件に基づいて、制御点に対応付けられた特徴点の特徴点操作連動情報を算出している。次に、特徴点操作連動情報に従って、各特徴点を制御点に連動させることにより変化したオブジェクト画像を表示周期毎に生成して、動画として表示している。
従って、遊技者が入力手段を介して行った制御点の操作に応じて、オブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、事前に現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像について事前に登録することなく、オブジェクト画像を任意の様々な状態に変化させる二次元の動画を生成することができる。
また、特徴点と制御点と連動条件を予め設定し、所定の動画トリガー条件に応じて制御点を操作する制御点操作情報のみを記憶しておけば、所定の動画トリガー条件に応じたオブジェクト画像を現在の状態から別の状態に変化するまでの二次元の動画をリアルタイムに生成することができ、パチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機において、現在の状態から別の状態に変化するまでのオブジェクト画像を予め保存する必要がないため、遊技機における記憶容量を確保することができる。
更に、パチンコ遊技機、スロットマシン、又は、ゲーミングマシンを含む遊技機の遊技者が入力手段を介して制御点を操作したとき、オブジェクト画像の二次元の動画を見ることができ、遊技者に対して新たな演出を行うことができると共に、遊技者に対する娯楽性を向上させることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。