以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技システム900の全体構成を示す図である。図1において、遊技用システム900は、例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bに代表される遊技機1と、例えば携帯型コンピュータ1001Aや携帯電話機1001Bに代表される端末装置1001と、管理サーバ1000とを備えている。端末装置1001と管理サーバ1000は、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、基地局およびパケット網を含む移動体通信網、公衆電話回線、インターネットの一部または全部といった通信ネットワーク1002を介して接続可能であり、所定のデータ通信を行うことができる。
図2は、遊技機1の構成例を示している。図2に示す遊技機1は、図柄表示装置11と、各種スイッチ12と、各種アクチュエータ13と、遊技制御基板21と、演出制御基板31と、画像表示装置41と、スピーカ42と、演出用発光部材43と、演出用可動部材44と、演出用操作部材45とを備えている。図柄表示装置11は、予め用意された複数種類の図柄を変動可能に表示(可変表示)して、可変表示結果となる確定図柄を導出表示する。
より具体的に、パチンコ遊技機1Aでは、7セグメントやドットマトリクスの発光ダイオード(LED)などを用いて図柄表示装置11を構成し、例えば「00」〜「99」を示す数字や「−−」あるいは「..」を示す記号等の一部または全部といった、互いに識別可能な複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されてもよい。
また、スロットマシン1Bでは、「左」、「中」、「右」といった複数(例えば3つ)のリールが水平方向に並設されて図柄表示装置11を構成し、各リールの外周部には、例えば「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。そして、例えば「左」、「中」、「右」の各リールが回転することにより、各リールに付された図柄を可変表示する。こうした図柄の可変表示を行って確定図柄を導出表示する遊技は、可変表示ゲームともいう。
各種スイッチ12は、所定の対象物や対象動作を検出し、その検出結果に応じた検出信号を遊技制御基板21に伝送する。より具体的に、パチンコ遊技機1Aでは、遊技領域内の所定位置に設けられた複数の入賞口にそれぞれ対応して、遊技媒体となる遊技球の通過(進入)を検出する複数の入賞口スイッチが設けられている。また、スロットマシン1Bでは、可変表示ゲームを開始させるためのスタートレバーが遊技者によって所定操作(例えば押下操作)されたことを検出するスタートスイッチや、「左」、「中」、「右」のリールにそれぞれ対応して、各リールの回転を停止させるために遊技者が所定操作(例えば押入操作)したことを検出する「左」、「中」、「右」のストップスイッチなどが設けられている。
各種アクチュエータ13は、特にパチンコ遊技機1Aにおいて、所定の入賞口に対応して設けられた可変入賞部材を作動させ、遊技球が入賞口を通過しにくいまたは通過しない状態と、遊技球が入賞口を通過しやすい状態とに変化させる。例えば、遊技領域内の所定位置にて始動入賞口と対応して設けられた可変入賞部材(ハネ部材)を作動させる始動入賞口開閉用のソレノイドや、遊技領域内の所定位置に設けられた大入賞口に対応して設けられた可変入賞部材(大入賞口扉)を作動させる大入賞口開閉用のソレノイドなどが、各種アクチュエータ13に含まれていればよい。
遊技制御基板21は、遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されたメイン側の制御基板である。遊技制御基板21は、主として、可変表示ゲームなどに用いる乱数値の更新機能、各種スイッチ12からの検出信号を取得して動作状態を検出する機能、演出制御基板31といったサブ側の制御基板に対して指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力する機能、遊技場の管理コンピュータなどに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、遊技制御基板21は、図柄表示装置11による図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
遊技制御基板21に搭載される各種回路には、遊技制御用マイクロコンピュータ22が含まれている。その他にも、遊技制御基板21には、各種スイッチ12からの検出信号が入力されて遊技制御用マイクロコンピュータ22に供給可能とするスイッチ回路や、各種アクチュエータ13を駆動するための駆動信号生成回路などが、搭載されていてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ22は、例えば1チップのマイクロコンピュータとして構成され、遊技制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記録するROMと、遊技制御用のワークエリアを提供するRAMと、遊技制御用のコンピュータプログラムを実行して制御動作を行うCPUと、入出力回路とを備えていればよい。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、CPUがROMから読み出したコンピュータプログラムに対応して、遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPUが入出力回路を介して遊技制御用マイクロコンピュータ22の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPUが入出力回路を介して遊技制御用マイクロコンピュータの外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ22を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPUの他にRAMが内蔵されていればよく、ROMや入出力回路は外付けされてもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、CPUがROMなどに格納されている遊技制御用のコンピュータプログラムを実行して遊技の進行を制御する。以下の説明において、遊技制御用マイクロコンピュータ22(あるいは、そのCPU)が実行する(あるいは、処理を行う)ということは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUがコンピュータプログラムの記述に従って制御や処理を実行することである。このことは、遊技制御基板21とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ22には、CPUとは独立して乱数値を示す数値データを更新する乱数回路が、内蔵または外付けされてもよい。こうした乱数回路などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUが所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAMとは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPUが定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
演出制御基板31は、遊技機1における演出動作を制御するための各種回路が搭載されたサブ側の制御基板である。演出制御基板31は、主として、画像表示装置41における表示動作の一部または全部や、スピーカ42からの音声出力動作の一部または全部、演出用発光部材43における発光動作の一部または全部、演出用可動部材44の移動や停止といった、演出用の電気部品(演出装置)に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能や、その決定結果に応じた指令信号や駆動信号を各演出装置へと出力する機能などを備えている。
演出制御基板31に搭載される各種回路には、演出制御用のマイクロコンピュータ32が含まれている。その他にも、演出制御基板31には、画像表示装置41の表示領域に各種画像を表示させるための画像処理を実行する画像処理プロセッサや、スピーカ42から音声(効果音など)を出力させるための音声合成処理を実行する音声合成用IC、演出用発光部材43を発光させるための駆動信号を生成するドライバ回路などが、搭載されていてもよい。演出制御基板31は、単一の制御基板として構成されたものに限定されず、複数の制御基板に搭載された各種回路により、各種の演出動作が分担して制御されてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ32は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22と同様の構成を有する1チップマイクロコンピュータであり、内蔵されたCPU(演出制御用CPU)によって演出用の電気部品(演出装置)による演出動作を制御するための処理が実行される。演出制御用マイクロコンピュータ32のROMには、CPUによって実行される演出制御用のコンピュータプログラムや各種データが格納されている。
画像表示装置41は、図柄表示装置11による図柄の可変表示などに対応して、所定の演出画像を表示領域に表示することによる演出動作を行う。スピーカ42は、演出制御基板31などから供給される音声信号に対応して、所定の音声(効果音)を出力することによる演出動作を行う。演出用発光部材43は、演出制御基板31などから供給される電飾信号に対応して、点灯や消灯や点滅といった発光動作による演出動作を行う。演出用可動部材44は、演出制御基板31などから供給される駆動信号に対応して、演出用模型の移動(進出または退避)や停止や振動といった演出動作を行う。演出用操作部材45は、遊技者などによる所定操作を検出し、その検出結果に応じた検出信号(操作検出信号)を演出制御基板31に伝送する。なお、遊技機1におけるサブ側の制御基板としては、演出制御基板31の他にも、例えば電源基板、払出制御基板、外部出力基板、発射制御基板(パチンコ遊技機1Aの場合)、リール中継基板(スロットマシン1Bの場合)などが搭載されていればよい。
遊技機1は、端末装置1001といった外部装置との間で無線または有線によりデータ通信などを実行するための機能を備えていてもよい。そのために、例えば演出制御基板31の演出制御用マイクロコンピュータ32などには、データ通信などを実行するための通信処理回路や通信インタフェースが内蔵または外付けされていればよい。遊技機1が無線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定の近距離無線通信規格(具体例としてIEEE802.15.1規格やIEEE802.11規格、ISO/IEC 15693規格、JIS X6319-4規格あるいはISO/IEC 18092規格など)や赤外線通信規格(具体例としてIrDA規格など)のうち、少なくともいずれか1つに適合する無線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。遊技機1が有線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定のシリアルバス規格(具体例としてUSB-IFが標準化する汎用シリアルバス規格やIEEE1394規格など)に適合する有線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。
あるいは、画像表示装置41における所定画素や演出用発光部材43における所定ランプもしくはLEDを光ビーコンとして、遊技機1からの各種情報を出力するようにしてもよい。一例として、画像表示装置41における所定画素を所定の点滅パターンで点滅させ、これを端末装置1001のカメラ511で撮影して所定のデコード処理を実行する。これにより、遊技機1から出力された各種情報を端末装置1001の側で取得することができればよい。また、遊技機1は、端末装置1001から出力される光信号を検出するフォトセンサを備えることなどにより、端末装置1001との間で双方向の光空間通信を行えるようにしてもよい。こうした光空間通信も、無線通信の一種に含まれる。
あるいは、スピーカ42を用いて遊技者が聴覚的に認識できない超音波などの不可聴信号を出力することにより、遊技機1からの各種情報を伝送可能にしてもよい。スピーカ42から出力された不可聴信号は、例えば端末装置1001の各種入出力インタフェース503に含まれるマイクによって検出され、所定のデコード処理が行われる。これにより、遊技機1から出力された各種情報を端末装置1001の側で取得することができればよい。また、遊技機1は、端末装置1001から出力される不可聴信号を検出する超音波センサなどを備えることにより、端末装置1001との間で双方向の音響通信を行えるようにしてもよい。こうした音響通信も、無線通信の一種に含まれる。
図3は、遊技機1の一例として、パチンコ遊技機1Aにおける主要部材の配置レイアウトを示す正面図である。パチンコ遊技機1Aは、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機用枠とを備えている。遊技盤には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技盤の所定位置には、図柄表示装置11となる特別図柄表示装置や、画像表示装置41、始動入賞口を形成する普通入賞球装置や普通可変入賞球装置、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置、通過ゲート、普通図柄表示装置、一般入賞口を形成する玉受部材、その他に遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘などが設けられている。パチンコ遊技機1Aにおける筐体前面の所定位置には、スピーカ42に含まれる左スピーカ42Lや右スピーカ42R、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプ43L、43U、43Rが設けられている。また、遊技領域の内部または外部における所定位置には、演出用可動部材44に含まれる演出用模型が設けられてもよい。
パチンコ遊技機1Aの筐体前面において、遊技領域の下方には、上皿形成部材や下皿形成部材が設けられている。上皿形成部材は、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球が、打球発射装置へと供給可能に収納(貯留)される受皿(媒体収納部)となる上皿を形成する。下皿形成部材は、上皿から溢れた余剰球などが、パチンコ遊技機1Aの外部へと排出可能に収納(貯留)される下皿を形成する。
下皿形成部材において、下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央位置など)には、遊技者が把持して所定の指示入力が可能なスティックコントローラ45Aが取り付けられている。スティックコントローラ45Aは、遊技者が把持する操作桿を含んでいる。操作桿は、遊技者が操作手(例えば左手など)で把持した状態において傾倒操作することなどにより所定の指示入力ができるように構成されていればよい。操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ45Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示入力ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。このようなスティックコントローラ45Aは、パチンコ遊技機1Aにおける演出用操作部材45の具体的な一例となる。
スティックコントローラ45Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、遊技盤の盤面に対して平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、遊技盤の盤面に対して垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ45Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿形成部材において、上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ45Aの上方など)には、遊技者が押下操作などにより所定の指示入力が可能なプッシュボタン(CHANCEボタン)45Bが設けられている。プッシュボタン45Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を指示入力として、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検知できるように構成されていればよい。プッシュボタン45Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン45Bに対してなされた遊技者の操作行為を指示入力として検出するプッシュセンサが設けられていればよい。このようなプッシュボタン45Bは、パチンコ遊技機1Aにおける演出用操作部材45の具体的な一例となる。
図3に示すようなパチンコ遊技機1Aにおいては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。例えば、パチンコ遊技機1Aにおける筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドル(操作ノブ)が遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、遊技領域の所定位置に設けられた始動入賞口を通過(進入)したときには、各種スイッチ12に含まれる始動口スイッチにより遊技球の通過(始動入賞)が検出され、所定の検出信号(始動入賞信号)が遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22へと伝送される。こうして始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、図柄表示装置11による図柄(特別図柄)の可変表示を実行するための始動条件(実行条件)が成立する。なお、可変表示の始動条件が成立したものの、例えば先に成立した始動条件に基づく可変表示が実行されている場合や、遊技状態が大当り遊技状態に制御されている場合などといった、可変表示を開始することができない場合には、所定の上限値(例えば「4」など)に達するまで、可変表示の実行が保留される。始動入賞口を遊技球が通過したときには、所定個数(例えば3個または4個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、可変表示の始動条件が成立したときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、可変表示結果を決定するために用いられる可変表示結果決定用の乱数値や、遊技状態を所定の特別遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる遊技状態決定用の乱数値、図柄の変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定用の乱数値などが含まれていればよい。
始動入賞口を遊技球が通過して可変表示の始動条件が成立した後、可変表示を開始するための開始条件が成立したときには、その可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果を「大当り」とするか、「大当り」とはせずに「ハズレ」とするかの決定結果に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22から演出制御基板31の演出制御用マイクロコンピュータ32へと伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始される。そして、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定図柄が停止表示(導出表示)される。図柄表示装置11による特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置41では、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われるようにしてもよい。
一例として、画像表示装置41には、「左」、「中」、「右」といった複数の飾り図柄表示エリアが設けられ、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となることがある。ここで、飾り図柄の可変表示状態は、いずれかの飾り図柄表示エリアにて停止表示された飾り図柄が予め定められた大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続することにより、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動することにより、「リーチ」となる。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では飾り図柄が変動することにより、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動することにより、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる。
また、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置41の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単に「リーチ演出」ともいう)と称する。なお、リーチ演出には、画像表示装置41における表示動作のみならず、スピーカ42による音声出力動作や、演出用発光部材43における点灯動作(点滅動作)、演出用可動部材44の動作などを、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる以前とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。なお、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」とならない場合を「非リーチ」ともいい、予め定められたチャンス目などの特殊な組合せとならない限り、可変表示結果が「大当り」となる可能性はない。
図柄表示装置11において特別図柄の可変表示結果となる確定図柄(確定特別図柄)が導出表示されるときには、画像表示装置41において飾り図柄の可変表示結果となる確定図柄(確定飾り図柄)が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
大当り遊技状態では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドが駆動され、遊技領域の所定位置に設けられた大入賞口が開放状態(第1状態)となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態(第1状態)とするラウンドが実行される。こうしたラウンドの実行期間以外の期間では、大入賞口を遊技者にとって不利な閉鎖状態(第2状態)とする。大入賞口に遊技球が進入したときには、各種スイッチ12に含まれるカウントスイッチにより入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンドは、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。したがって、大当り遊技状態では、遊技者が多数の賞球をきわめて容易に獲得することができ、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、パチンコ遊技機1Aは、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。確変状態や時短状態では、通常状態よりも始動入賞口を遊技球が通過しやすくなる有利開放制御が行われるようにしてもよい。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
こうしたパチンコ遊技機1Aにおいて遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1Aで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1Aにおいて付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば2)よりも多い第1ラウンド数(例えば15)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば50)よりも多い第1回数(例えば100)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
なお、パチンコ遊技機1Aとしては、図2に示すような図柄表示装置11を備えないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるものであってもよい。
図4は、遊技機1の他の一例として、スロットマシン1Bにおける主要部材の配置レイアウトを示す正面図である。スロットマシン1Bは、前面が開口する筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とを備えている。スロットマシン1Bの筐体内部には、図柄表示装置11となる可変表示装置が設置されている。可変表示装置は、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設して構成されている。リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「黒7」、「網7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、各々上中下三段に表示されている。
各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ(例えば各種アクチュエータ13に含まれるによって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ表示される。また、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。スロットマシン1Bの前面扉には、パチンコ遊技機1Aの場合と同様に表示機能を有する画像表示装置41が設けられている。スロットマシン1Bにおける図柄表示装置11の下部などには、遊技者が各種の操作により指示入力を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブルが設けられている。スロットマシン1Bにおける前面扉の所定位置には、スピーカ42に含まれる左スピーカ42Lや右スピーカ42R、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプ43L、43U、43Rが設けられている。
スロットマシン1Bにおける操作テーブルの上面には、メダル投入口、MAXBETスイッチなどが設けられている。メダル投入口に投入されたメダルは、スロットマシン1Bにおいて遊技媒体となり、所定のメダル投入センサによって検知される。MAXBETスイッチは、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するために操作される。また、メダル1枚分の賭数を設定するためのBETスイッチや、スロットマシン1Bによる遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示部などが、操作テーブルの上面に設けられてもよい。
例えば操作テーブルの手前側といった、スロットマシン1Bにおける前面扉の所定位置には、ゲームを開始する際に操作されるスタートレバー、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作される複数のストップスイッチ、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチなどが、設けられている。また、操作テーブルの手前側といった所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示入力が可能な演出用のプッシュボタン(CHANCEボタン)45Cが設けられている。プッシュボタン45Cは、スロットマシン1Bにおける演出用操作部材45の具体的な一例となる。
図4に示すようなスロットマシン1Bにおいては、遊技媒体としてメダルを用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。なお、遊技媒体としてのメダルを用いるものに限定されず、メダルの枚数に対応する点数(クレジットなど)を使用して、所定の遊技が実行可能となるものであってもよい。
例えば、スロットマシン1Bの筐体前面における所定位置に設けられた所定の投入口からメダルが投入された枚数や、データとして蓄積されているクレジットなどに応じて、賭け数(例えば「1」または「3」)が設定される。その後、各種スイッチ12に含まれるスタートスイッチが、遊技者によるスタートレバーに対する所定操作(例えば押下操作)を検出したことに基づいて、図柄表示装置11に含まれる「左」、「中」、「右」の各リールが回転を開始し、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始される。スタートレバーの操作が検出されて可変表示が開始されるときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、所定の入賞役が発生することを許容するか否かを決定するために用いられる内部抽選用の乱数値などが含まれていればよい。こうして抽出された内部抽選用の乱数値や現在の遊技状態などに基づいて、所定の当選判定用テーブルを参照することで、内部抽選が行われる。
内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設定される。役の種類には、大別して、メダルや得点の付与を伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、たとえ各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。ただし、例えばレギュラーボーナスといった所定の遊技状態中におけるゲーム(ボーナスゲーム)では、特別役の当選が次のゲームへと持ち越されることがないようにしてもよい。
各リールの回転動作による図柄の可変表示が開始された後、各種スイッチ12に含まれる「左」、「中」、「右」のストップスイッチが、遊技者による所定操作(例えば押入操作)を検出したことに基づいて、対応するリールの回転を停止させ、入賞ライン上に図柄が停止表示される。スロットマシン1Bの図柄表示装置11では、例えば5本(上中下段の3本および対角線の2本)あるいは4本(上中段の2本および対角線の2本)といった、複数の入賞ラインが予め定められ、賭け数の設定などに応じて所定数の入賞ラインが有効化される。そして、すべてのリールが回転を停止することで、1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せなどにより、入賞が発生し得る。
スロットマシン1Bにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシン1Bは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシン1Bでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイム(RT)や集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
こうしたスロットマシン1Bにおいて遊技媒体として用いられるメダルや、その枚数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらのメダルや得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、スロットマシン1Bで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、スロットマシン1Bにおいて付与可能となる遊技価値は、景品遊技媒体となるメダルの付与や得点の付与に限定されず、例えばレギュラーボーナスやビッグボーナスや他の特別遊技状態に制御すること、特別遊技状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「25」)よりも多い第1回数(例えば「50」)となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
図5は、端末装置1001の構成例を示している。図5に示す端末装置1001は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160とを備えている。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)などの書換不能な不揮発性メモリ、フラッシュメモリなどの書換可能な不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、これらの一部または全部を組み合わせた任意の半導体メモリで構成される。記憶部120は、端末装置1001の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のコンピュータプログラムやデータを記憶する。また、記憶部120は、磁気ディスク(例えばHD(hard disk)など)や光学ディスク(例えばCD(Compact Disk)など)や光磁気ディスク(例えばMO(Magneto-Optical disk)など)といった不揮発性の記録媒体を含んで構成され、各種のコンピュータプログラムやデータを記録または再生できるものであってもよい。
操作部130は、電話番号や各種データといった数字やアルファベット、その他の文字などを入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、ユーザからの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データによって表される文字や画像を表示する。
無線通信部150は、他の端末装置やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の端末装置やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラムなどのコンピュータプログラムに従って、記憶部120、操作部130、無線通信部150、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、端末装置1001は、上記の構成のほか、一般の携帯電話機が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図6は、管理サーバ1000の構成例を示している。管理サーバ1000は、一般的なWebサーバとしての機能を有し、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250とを備えている。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブといった外部記憶装置などから構成される。記憶部220には、管理サーバ1000の各種機能を制御部210に実行させるためのコンピュータプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネルといった入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1000の管理者といったユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データによって表される文字や画像を表示する。
通信部250は、端末装置1001や他のサーバなどから、通信ネットワーク1002を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、通信ネットワーク1002を介して端末装置1001や他のサーバなどに送信する。
制御部210は、例えばMPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたコンピュータプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250からのデータや信号等に基づく処理を実行し、その処理にて生成されたデータや信号を記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
次に、本実施例における動作(作用)を説明する。以下では、遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合の制御動作例について説明する。
パチンコ遊技機1Aでは、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ22や演出制御用マイクロコンピュータ32が起動して所定の初期設定処理が実行され、制御に用いられる各種の初期データなどが設定される。遊技制御用マイクロコンピュータ22では、内蔵するCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などにより、例えば2ms(ミリ秒)といった所定時間ごとにCTCから割込み要求信号がCPUへと送出される。遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUは、初期設定処理などが終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。そして、CTCからの割込み要求を受け付けると、遊技制御用のタイマ割込処理を実行する。遊技制御用のタイマ割込処理には、遊技制御プロセス処理が含まれている。
図7は、遊技制御用のタイマ割込処理にて実行される遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUは、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。一例として、ステップS11では、各種スイッチ12に含まれる始動口スイッチから伝送される検出信号となる始動入賞信号の入力状態(オン/オフ)をチェックして、オン状態であれば始動入賞が発生したと判定すればよい。
ステップS11にて始動入賞が発生した場合には(ステップS11;Yes)、入賞時乱数を格納する(ステップS12)。一例として、ステップS12の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ22に内蔵または外付の乱数回路や、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられたランダムカウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ22においてRAMとは別個に設けられた内部レジスタを用いて構成されたランダムカウンタなどのうち、少なくとも一部により更新される遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値)を示す数値データの一部または全部を抽出する。このとき抽出された乱数値は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた保留用乱数値記憶部などに、保留番号と対応付けて記憶されればよい。
ステップS12の処理に続いて、始動入賞時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS13)。一例として、ステップS13の処理では、始動入賞の発生を通知する始動入賞指定コマンドを、演出制御基板31に対して送信するための設定が行われればよい。また、ステップS12の処理により抽出された可変表示結果決定用の乱数値や変動パターン決定用の乱数値に基づいて、変動パターンがスーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を伴う特定の変動パターンに決定されるか否かの判定を行うようにしてもよい。この場合、特定の変動パターンに決定されるか否かの判定結果を特定可能な入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
特定の変動パターンに決定されるか否かを判定する処理では、まず、可変表示結果決定用の乱数値を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定する。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるROMの所定領域などには、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に対して判定値が設定された可変表示結果決定テーブルが予め記憶されており、ステップS12の処理により抽出された可変表示結果決定用の乱数値と合致する判定値が割り当てられた決定結果を特定することで、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定することができる。続いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定結果に応じて、複数種類の変動パターンに対して異なる判定値が設定された変動パターン決定テーブルを選択する。この変動パターン決定テーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるROMの所定領域などに予め記憶されていればよい。
こうして選択した変動パターン決定テーブルを参照することで、ステップS12の処理により抽出された変動パターン決定用の乱数値と合致する判定値が割り当てられた変動パターンを特定することで、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を行う特定の変動パターンに決定されるか否かを判定することができる。このように、始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したときには、その始動入賞に対応する可変表示ゲームの実行が開始されるより前に、変動パターンが特定の変動パターンに決定されるか否かの判定を行い、その判定結果を特定可能な入賞時判定結果指定コマンドが、遊技制御基板21から演出制御基板31に対して送信されればよい。
ステップS11にて始動入賞が発生していない場合や(ステップS11;No)、ステップS13の処理を実行した後には、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域などに記憶された遊技プロセスフラグの値を判別し(ステップS21)、遊技制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から、判別値に応じた処理を選択して実行する。例えば、遊技プロセスフラグの値が“0”であるときには、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。一例として、ステップS101の処理では、保留用乱数値記憶部の記憶内容をチェックすることなどにより、可変表示ゲームの保留数が「0」であるか否かを判定する。そして、保留数が「0」以外であるときには、可変表示の始動条件が成立した後、未だ開始条件が成立していない可変表示の保留が行われていることから、可変表示が開始可能であると判定する。これに対して、保留数が「0」であるときには、可変表示が開始不可能であると判定する。
ステップS101にて可変表示が開始不可能であるときには(ステップS101;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示が開始可能であるときには(ステップS101;Yes)、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定する(ステップS102)。このときには、保留用乱数値記憶部において先頭(保留番号が最小の記憶領域)に記憶されている遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値など)を読み出す。保留用乱数値記憶部から読み出した遊技用乱数は、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた可変表示用乱数バッファなどに一時記憶させておけばよい。そして、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「大当り」とするか否かを所定割合で決定する。ここで、パチンコ遊技機1Aにおける遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける判定値が設定されていればよい。
可変表示結果が「大当り」となったときには、遊技状態が大当り遊技状態に制御される。したがって、可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定することは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定することに対応している。こうして、遊技状態を大当り遊技状態に制御するか否かは、可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)される。
ステップS102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときには、さらに遊技状態決定用の乱数値と遊技状態決定テーブルとを用いて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態といった特別遊技状態とするか否かの決定を行う。これらの決定結果に対応して、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定すればよい。
ステップS102の処理に続いて、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。一例として、ステップS103の処理では、ステップS102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする。また、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた確変確定フラグをオン状態にセットするなどして、確変状態となることを特定可能に記憶しておいてもよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“1”であるときには、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUにより決定される変動パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの所要時間(可変表示時間)や演出態様の概略を特定可能に示している。
図8は、パチンコ遊技機1Aにおいて用いられる変動パターンの設定例を示している。図8に示す設定例では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、画像表示装置41において可変表示される飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
ステップS111の処理では、可変表示用乱数バッファに一時記憶されている変動パターン決定用の乱数値と変動パターン決定テーブルとを用いて、使用パターンとなる変動パターンを所定割合で決定する。このときには、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果に応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)などを異ならせることができる。また、ステップS111の処理では、可変表示結果が「ハズレ」に決定された場合の変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。あるいは、変動パターンを決定するより前に、リーチ決定用の乱数値とリーチ決定テーブルとを用いて、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、ステップS111の処理では、可変表示結果やリーチ有無の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができればよい。
ステップS111の処理に続いて、可変表示開始時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS112)。一例として、ステップS112の処理では、可変表示の開始を指定する可変表示開始コマンドとして、可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドや、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどを、送信するための設定が行われればよい。また、可変表示の開始により保留数が減少することに対応して、減少後の保留数を通知する保留数通知コマンドを送信するための設定が行われてもよい。ステップS112の処理により変動パターンが決定されたことに対応して、可変表示時間が設定される。また、図柄表示装置11による図柄の可変表示を開始させるための設定が行われてもよい。一例として、図柄表示装置11に対して所定の駆動信号を伝送することにより、図柄の可変表示が開始されればよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“2”であるときには、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。可変表示時間が経過していない場合には(ステップS121;No)、図柄表示装置11による図柄の可変表示制御を行ってから(ステップS122)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示時間が経過した場合には(ステップS121;Yes)、図柄表示装置11による図柄の可変表示を停止させ、確定図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS123)。
ステップS123の処理に続いて、可変表示終了時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS124)。一例として、ステップS124の処理では、可変表示の終了(停止)を指示する可変表示終了コマンドや、可変表示結果が「大当り」の場合に大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(ファンファーレコマンド)などを、送信するための設定が行われればよい。
ステップS124の処理を実行した後には、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS125)。そして、可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS126)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示結果が「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS125;No)、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS127)、遊技制御プロセス処理を終了する。なお、ステップS127の処理が実行されるときには、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行い、所定条件の成立に基づき終了させると判定したときに、これらの遊技状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われてもよい。
遊技プロセスフラグの値が“3”であるときには、所定の大当り終了条件が成立したか否かに応じて、大当り遊技状態を終了させるか否かを判定する(ステップS131)。大当り遊技状態を終了させない場合には(ステップS131;No)、大当り時における遊技動作制御を行ってから(ステップS132)、遊技制御プロセス処理を終了する。一例として、ステップS132の処理では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドを駆動するための制御が行われ、大入賞口を開放状態(第1状態)とした後に所定期間が経過すると、閉鎖状態(第2状態)に戻すラウンドを実行可能にする。
大当り遊技状態を終了させる場合には(ステップS131;Yes)、大当り終了後の遊技状態を制御するための設定を行う(ステップS133)。一例として、ステップS133の処理では、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた確変フラグをオン状態にセットする。これにより、可変表示結果を「大当り」とすることに決定したときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定された場合には、この決定結果に対応して遊技状態を確変状態に制御することができる。時短状態に制御する場合にも、これに相当する設定が行われればよい。その後、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
パチンコ遊技機1Aの演出制御基板31では、電源基板等からの電力供給が開始されたことに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUにより図9(A)に示すような演出制御メイン処理が実行される。図9(A)に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵されたRAMのクリアや各種初期値の設定、また、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、パチンコ遊技機1における履歴情報の記録を開始するための設定を行う(ステップS72)。
ステップS72における処理の一例として、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出制御用マイクロコンピュータ32のROMにおける所定領域から、図9(B)に示すような履歴記録管理テーブルの初期設定データを読み出し、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域(例えば演出制御バッファ設定部の履歴記録管理テーブルバッファ)に書き込んで記憶させる。図9(B)に示す履歴記録管理テーブルは、「ミッション対象遊技」の項目に示される予め定められた各種の遊技(特定遊技)ごとに、「達成/未達」の項目に示されるミッションの達成または未達を示すテーブルデータから構成されている。図示はしていないが、履歴記録管理テーブルには、遊技の経験値およびレベルなどの履歴情報も含まれる。
「ミッション対象遊技」の項目は、例えばパチンコ遊技機1Aの電源投入後に実行された可変表示の回数が所定回数に達することや、通常状態とならずに大当り遊技状態に繰返し制御される回数(いわゆる連チャン回数)が所定回数に達すること、複数種類の予告演出のうちで予め定められた一部の予告演出が実行されること、複数種類のリーチ演出のうちで予め定められた一部のリーチ演出が実行されることのように、パチンコ遊技機1Aにおける遊技の進行上で成立し得る複数種類の遊技条件について、それぞれが成立したか否かを特定可能に示すものであればよい。ここで、予告演出やリーチ演出のような演出は、パチンコ遊技機1Aにおける可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となる可能性を示唆する演出ではあるものの、これらの演出が実行されたからといって、必ずしも大当り遊技状態になるという遊技結果が得られることを確定させるわけではない。このように、「ミッション対象遊技」の項目に示される遊技は、パチンコ遊技機1Aにおける所定の遊技結果と対応していなくてもよく、その遊技が実行された履歴を保存できるものであればよい。もちろん、例えば可変表示結果が「大当り」となったことを報知する演出のように、パチンコ遊技機1Aにおける所定の遊技結果と対応する演出や遊技が実行されたことを、「ミッション対象遊技」の項目にて記録するように設定してもよい。
図9(B)に示す履歴記録管理テーブルは、「ミッション対象遊技」の項目ごとに「達成/未達」のフィールドデータが設定されている。すなわち、「達成/未達」の項目にて「達成」を示すフィールドデータが設定された遊技は、パチンコ遊技機1Aなどにおいて既に実行された遊技となる。一方、「達成/未達」の項目にて「未達」を示すフィールドデータが設定されている演出は、パチンコ遊技機1Aなどにおいて未だ実行されていない遊技となる。このような履歴記録管理テーブルを構成するテーブルデータは、ミッションを達成させる遊技として予め定められた特定遊技がパチンコ遊技機1Aなどにおいて実行された履歴を、特定遊技の種類ごとに特定可能な履歴情報として、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域に記憶される。特定遊技となる遊技は、履歴記録管理テーブルの初期設定や初期化(クリア)が行われた後、1回または所定回まで実行されることでミッションを達成させる遊技として、予め定められていればよい。
図9(A)に示すステップS72の処理により履歴情報の記録を開始するための設定を行った後には、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。ステップS75にて実行されるコマンド解析処理では、例えば遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、メニュー処理を実行する(ステップS76)。メニュー処理に続いて、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS77)。ステップS77の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置41の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ42からの音声出力動作、演出用発光部材43における点灯動作、演出用可動部材44における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、遊技制御基板21から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS78)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御用マイクロコンピュータ32の内部または外部に設けられたランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS73の処理に戻る。
図10は、図9(A)のステップS76にて実行されるメニュー処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すメニュー処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、特別図柄の可変表示について保留記憶数(特図保留記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップS301)。このとき、保留記憶数が「0」であれば(ステップS301;Yes)、特別図柄や飾り図柄の可変表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。そして、可変表示中ではないと判定されたときに(ステップS302;No)、メインメニューを表示中であるか否かを判定する(ステップS303)。
ステップS303にてメインメニューを表示中ではない場合には(ステップS303;No)、メインメニューの表示操作があったか否かを判定する(ステップS304)。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、パチンコ遊技機1Aにおける遊技が行われていないときに、例えばプッシュボタン45Bが押下操作されるといった、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力が検出されたときに、メインメニューの表示操作があったと判定すればよい。
ステップS304にてメインメニューの表示操作があった場合には(ステップS304;Yes)、パスワードの入力の有無に応じたメインメニューを表示する処理を実行する。すなわち、パスワードを入力済みであるか否かを判定して(ステップS305)、入力が済んでいない場合には(ステップS305;No)、パスワード入力前のメインメニューを画像表示装置41に表示させる(ステップS306)。例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが演出制御基板31に搭載された画像処理プロセッサに所定の表示制御指令を送って、パスワード入力前のメインメニューに対応する画像を、画像表示装置41の表示領域に表示させればよい。
図11(A)は、パスワード入力前におけるメインメニューの表示例を示している。パスワード入力前のメインメニューには、「会員登録」、「パスワード入力」、「簡単スタート」、「ストックコインのヒント」、「終了」といった項目が設けられている。このメインメニューが表示されたときには、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるスティックコントローラ45Aを用いた所定の指示入力(操作桿の傾倒操作など)により選択対象の項目(白黒反転で表示)を変更することができる。また、スティックコントローラ45Aを用いた所定の指示入力(トリガボタンの押引操作など)あるいはプッシュボタン45Bを用いた所定の指示入力(押下操作など)により、選択対象として表示された項目の選択が確定され、その項目に応じた処理が実行される。
図10に示すステップS305にてパスワードが入力済みであると判定された場合には(ステップS305;Yes)、パスワード入力後のメインメニューを画像表示装置41に表示させる(ステップS307)。例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが演出制御基板31に搭載された画像処理プロセッサに所定の表示制御指令を送って、パスワード入力後のメインメニューに対応する画像を、画像表示装置41の表示領域に表示させればよい。
図11(B)は、パスワード入力後におけるメインメニューの表示例を示している。パスワード入力後のメインメニューには、「データクリア」、「本日の結果」、「2次元コードの作成」、「終了」といった項目が設けられている。パスワード入力後のメインメニューが表示されたときには、パスワード入力前のメインメニューが表示されたときと同様に、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるスティックコントローラ45Aやプッシュボタン45Bといった、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力により、選択対象となる項目を変更したり選択対象として表示された項目の選択を確定したりできればよい。
図10に示すステップS303にてメインメニューを表示中であると判定された場合には(ステップS303;Yes)、そのメインメニューがパスワード入力前に対応したものであるか否かを判定する(ステップS308)。そして、パスワード入力前のメインメニューである場合には(ステップS308;Yes)、入力前メニュー操作処理を実行する(ステップS309)。一方、パスワード入力後のメインメニューである場合には(ステップS308;No)、入力後メニュー操作処理を実行する(ステップS310)。
ステップS301にて保留記憶数が「0」以外である場合や(ステップS301;No)、ステップS302にて可変表示中である場合には(ステップS302;Yes)、メニュー操作制限設定が行われる(ステップS311)。メニュー操作制限設定は、例えばメインメニューの表示を禁止する制限を設けることや、表示中のメインメニューを消去して操作不能とする制限を設けること、その他にメインメニューなどでの各種操作や表示を制限するための設定であればよい。なお、保留記憶数が「0」以外である場合や、可変表示中である場合には、メインメニューだけでなく、メインメニューで選ばれた項目に対応する所定画面が表示された後での各種操作や表示も制限されるように設定すればよい。
ステップS304にてメインメニューの表示操作がない場合には(ステップS304;No)、その他の設定処理が実行される(ステップS312)。ステップS312の処理では、例えばメインメニューで選ばれた項目に対応する所定画面が表示された後に、各種操作を受け付けて表示を更新するための設定などが行われればよい。
図12は、図10のステップS309にて実行される入力前メニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。この入力前メニュー操作処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、入力前のメインメニューに設けられた「ストックコインのヒント」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS321)。このとき、「ストックコインのヒント」の項目に対する選択があった場合には(ステップS321;Yes)、ヒント画面となる所定画像を画像表示装置41の表示領域に表示させる(ステップS322)。
ストックコインは、パスワードが入力されたか否かや簡単スタートの設定が行われたか否かにかかわらず、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1における遊技において、所定のコイン蓄積条件が成立したときに、加算されて蓄積されるコイン(金、銀、銅の3種類)である。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域(ストックコイン格納領域など)に記憶される。一例として、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるときには、100%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、いずれか1枚がストックされる。また、可変表示が100回実行されるごとに、20%の確率で、金、銀、銅のコインのうち、いずれか1枚がストックされる。新たにコインがストックされると、その内容に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおけるストックコイン格納領域のストックコインデータが更新される。
演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、入力前のメインメニューに設けられた「ストックコインのヒント」の項目が選択されると、ストックコイン格納領域に記憶されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、画像表示装置41の画面上に演出画像を表示させるなどの演出制御を行う。図13(A)〜(D)は、蓄積されているコインに応じた演出画像の表示例を示している。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、ストックコインデータに基づいて、図13(A)〜(D)に示す演出画像のいずれかを選択して、画像表示装置41の画面上に表示させる。図13(A)に示す演出画像が表示されたときには、蓄積されているコインの価値が高くないことが示唆される。一方、図13(D)に示す演出画像が表示されたときには、蓄積されているコインの価値が非常に高い(金のコインが所定枚数よりも多く蓄積されていることなど)ことが示唆される。このように、複数種類の演出画像に対応するヒント画面のうち、いずれが表示されるかに応じて、蓄積されているコインの色や枚数といったコインの価値が高いか否かの期待度が異なることを示唆すればよい。
ストックコインは、パチンコ遊技機1Aなどにおける所定の遊技終了時に、所定のコイン付与条件が成立することで、遊技者に付与される。遊技者は、パスワード入力前や簡単スタートの設定前にストックコインのヒントとなる画面を表示させることで、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができる。これにより、ストックコインがより多く蓄積されている遊技機1を狙って選択することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
ステップS321にて「ストックコインのヒント」の項目に対する選択がない場合には(ステップS321;No)、「会員登録」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS323)。このとき、「会員登録」の項目に対する選択があった場合には(ステップS323;Yes)、会員登録用の2次元コードを示す所定画像を、画像表示装置41の表示領域に表示させる(ステップS324)。このとき表示される2次元コードは、管理サーバ1000の会員登録ページの所在を示すURLが特定されるものであればよい。遊技者は、端末装置1001を操作して、表示された2次元コードを撮像させ、端末装置1001の内部に取り込ませる(2次元コードを記憶部120に保存する)ことができる。2次元コードの表示中に、演出用操作部材45が操作されるか、遊技機1における遊技が開始されるか、あるいは、何も操作されない状態で所定時間が経過すると、メインメニューなどの基本画面に戻ればよい。
ステップS323にて「会員登録」の項目に対する選択がない場合には(ステップS323;No)、「簡単スタート」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS325)。このとき、「簡単スタート」の項目に対する選択があった場合には(ステップS325;Yes)、簡単スタート用の演出設定を行う(ステップS326)。例えば、遊技機1における演出状態を通常演出モードから特定演出モードに変更する制御を行う。この場合には、特定演出モードであることを示す特定演出モードフラグをオン状態にセットすればよい。また、画像表示装置41の所定表示領域に、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタを表示して、デフォルト設定に応じたレベル値や経験値メータを表示する(具体的には、レベル値と経験値メータをともに0として表示する)。なお、この実施の形態では、図9(A)に示すステップS72の処理により履歴情報の記録が開始される。そして、後述する図18に示すステップS410の処理が実行されるごとに、履歴情報の記録がクリア(初期化)されて消去され、続いてステップS411の処理により改めて履歴情報の記録がリスタート(再開)される。また、後述する図16のステップS344でも同様に、履歴情報の記録がクリアされ、履歴情報の記録が再開される。ステップS326の処理では、こうして記録されている履歴情報の内容を示す履歴記録管理テーブルの読出結果に基づいて、簡単スタート用の演出設定が行われてもよい。
ステップS325にて「簡単スタート」の項目に対する選択がない場合には(ステップS325;No)、「パスワード入力」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS327)。このとき、「パスワード入力」の項目に対する選択があった場合には(ステップS327;Yes)、パスワード入力制御を行う(ステップS328)。一例として、ステップS328の処理では、図14に示すパスワード入力画面が表示されて、パスワードの受付けを可能にする。パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1に入力されるパスワードは、例えばパチンコ遊技機1Aなどにて表示された2次元コードなどに基づいて、所定のネットワークアドレス(具体例としてURLやIPアドレスなど)を指定してアクセスした管理サーバにて発行されたものであればよい。あるいは、パチンコ遊技機1Aなどにて表示された2次元コードを遊技者が所持する端末装置(携帯端末)で撮影することにより発行されたものであってもよい。あるいは、パチンコ遊技機1Aなどにて画像表示装置41の画面上にパスワードが表示されてもよい。あるいは、管理サーバ1000から端末装置1001にダウンロードされて実行された遊技機アプリにより、パスワードが出力されてもよい。
図14に示すパスワード入力画面には、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力欄と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択欄と、パスワード入力欄に表示された記号列から一文字を消去する「一文字消去」の項目と、パスワード入力欄に表示された記号列を入力するパスワードとして確定(決定)する「決定」の項目と、パスワードの入力を中止してメニュー画面に戻す「戻る」の項目とが設けられている。パスワード入力画面が表示されたときには、例えばスティックコントローラ45Aに対する所定操作(操作桿の傾倒操作やトリガボタンの押引操作など)による指示入力の検出結果に基づいて、パスワード入力欄に表示させる記号が入力選択欄から選択され、「決定」という項目の選択が確定することで、パスワード入力欄に表示された記号列が入力するパスワードとして決定される。
ステップS328の処理に続いて、パスワードの入力が完了したか否かを判定する(ステップS329)。例えば図14に示す「決定」の項目に対する選択が確定することにより、パスワードの入力が完了したときには(ステップS329;Yes)、入力されたパスワードが有効なものであるか否かを判定する(ステップS330)。図14に示すパスワード入力画面にて受付可能なパスワードとなる記号列は、予め定めたフォーマットに応じた所定記号数(例えば16記号)となるときに、有効なパスワードの入力であると判定される。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、ROMの所定領域に格納されたパスワード解析テーブルを用いて、パスワードの解析を行う。
図15(A)は、パスワード解析テーブルの構成例を示している。図15(A)に示すパスワード解析テーブルでは、パスワードを構成する記号(英数字:10種類、ローマ字[大文字]:26種類、ローマ字[小文字]:26種類の合計62種類)に対応して「0」〜「61」の数値が定められている。
図15(B)は、パスワード解析テーブルを用いたパスワードの解析処理例を示している。パスワード入力画面にて受け付けたパスワードは、このパスワード解析テーブルを参照して対応する数値(10進数)に置き換えられる。こうして置き換えた数値(10進数)を、さらに6桁(6ビット)の2進数に変換し、各記号に対応する2進数の先頭ビットに割り当てられた値(16ビット)が遊技者IDとして抽出される。遊技者IDは、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1を用いた遊技を行う遊技者を識別するための情報である。遊技者IDは、遊技機1の側における履歴情報に含められて、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域に記憶されればよい。
例えばパスワードを構成する記号列の上位10記号に対応する2進数の数値列において、遊技者IDに対応する先頭ビットを除外した50ビットのデータは、共通データとして抽出される。共通データには、遊技機1の機種情報や遊技機ID、可変表示回数および大当り回数(スロットマシンの場合はボーナス回数)等といった、遊技機1の機種によらず共通して設定に使用されるデータが含まれていればよい。一方、パスワードを構成する記号列の下位6記号に対応する2進数の数値列において、遊技者IDに対応する先頭ビットを除外した30ビットのデータは、固有データとして抽出される。固有データは同一機種の遊技機1などにおける設定に使用され、例えばレベルや経験値等といった、遊技機1の機種に応じて利用可能な履歴情報などのデータが含まれていればよい。このようにパスワードから抽出される各種情報に基づいて、パチンコ遊技機1などの遊技機1におけるミッションの達成状況を特定することができればよい。
ステップS330にて入力されたパスワードが有効ではないと判定されたときには(ステップS330;No)、パスワードNG画面を表示する(ステップS331)。パスワードNG画面では、パスワードの解析結果が異常であったことを報知するメッセージや、パスワードの再入力を促すメッセージなどに対応する画像が表示されればよい。入力されたパスワードが有効なものと判定されたときには(ステップS330;Yes)、パスワードOK画面を表示する(ステップS332)。パスワードOK画面では、パスワードの解析結果が正常であったことを報知するメッセージなどに対応する画像が表示されればよい。その後、パスワードに基づく履歴情報が設定される(ステップS333)。ステップS333の処理では、例えば、パスワードから特定されるレベルや経験値、その他の履歴情報が、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMに設定される。
ステップS327にて「パスワード入力」の項目に対する選択がない場合には(ステップS327;No)、「終了」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS334)。このとき、「終了」の項目に対する選択があった場合には(ステップS334;Yes)、終了確認画面となる所定画像を画像表示装置41の表示領域に表示させる(ステップS335)。終了確認画面では、例えば「終了しますか?」のメッセージを示す画像が表示されるとともに、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力により「YES」と「NO」のいずれかを選択できればよい。そして、「YES」が選択された場合には、基本画面に切り替わる。一方、「NO」が選択された場合には、メインメニューの表示に戻る。
図16は、図10のステップS310にて実行される入力後メニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。この入力後メニュー操作処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、入力後のメインメニューに設けられた「本日の結果」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS341)。このとき、「本日の結果」の項目に対する選択があった場合には(ステップS341;Yes)、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定に基づく現時点までにおける、遊技者の履歴情報などを示す履歴一覧画面を画像表示装置41に表示させる(ステップS342)。ステップS342の処理では、履歴記録管理テーブルをチェックして、特定遊技の種類ごとにミッションの達成状況、ならびに、遊技の経験値およびレベルを一覧表示するための制御が行われればよい。
ステップS341にて「本日の結果」の項目に対する選択がない場合には(ステップS341;No)、「データクリア」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS343)。このとき、「データクリア」の項目に対する選択があった場合には(ステップS343;Yes)、履歴記録管理テーブルをクリア(初期化)して消去し、履歴情報の記録をリスタート(再開)する(ステップS344)。例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、履歴記録管理テーブルにおける「達成/未達」のフィールドデータをクリアして、いずれの特定遊技についても「未達」となるように設定すればよい。こうして履歴記録管理テーブルを初期化することにより、パチンコ遊技機1などにおいて特定遊技が実行された遊技の履歴に応じた履歴情報を、消去することができる。
ステップS343にて「データクリア」の項目に対する選択がない場合には(ステップS343;No)、パスワードが入力済みであるか否かを判定する(ステップS345A)。パスワードが入力済みである場合には(ステップS345A;Yes)、「2次元コードの作成」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS345)。このとき、「2次元コードの作成」の項目に対する選択があった場合には(ステップS345;Yes)、履歴記録管理テーブルをチェックして履歴情報に基づいて2次元コードを生成し(ステップS346)、履歴情報に応じた2次元コードを出力するための制御が行われる(ステップS347)。一例として、ステップS347の処理では、所定規格(具体例としてJIS X 0510規格あるいはISO/IEC 18004規格など)に適合する2次元コードを出力する。この2次元コードには、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1の機種を示す機種情報や遊技者IDの他に、可変表示回数や大当り回数、レベル、経験値、獲得コイン(ストックコインのうちで遊技者が獲得できるコインの色や枚数)などを特定可能な情報、および、遊技者が所持する端末装置1001を用いて管理サーバ1000にアクセスするためのネットワークアドレスなどが含まれていればよい。
2次元コードには、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1が発行したパスワードを示すパスワード情報が含まれていてもよい。あるいは、2次元コードとは別個に、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1が発行したパスワードを示す画像が表示されてもよい。すなわち、パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1における特定遊技の実行結果に応じて発行されたパスワードは、遊技者が所持する端末装置1001を用いて撮影可能な2次元コードに含まれてもよいし、2次元コードとは異なる情報として提供されてもよい。パチンコ遊技機1Aなどの遊技機1がパスワードを発行するものに限定されず、2次元コードを撮影した端末装置1001を用いて管理サーバ1000にアクセスすることにより、管理サーバ1000で発行されたパスワードを取得できるようにしてもよい。あるいは、2次元コードを撮影した端末装置1001にて所定のパスワード発行プログラムが実行されることにより、端末装置1001にてパスワードが発行されるようにしてもよい。2次元コードやパスワードなどの情報は、パチンコ遊技機1Aといった遊技機1にて画像表示装置41の画面上に表示して出力するものに限定されず、例えば2次元コードやパスワードを印刷したチケットを発行して出力するものであってもよい。あるいは、パチンコ遊技機1Aといった遊技機1と端末装置1001との間で無線または有線により通信を行い、パチンコ遊技機1Aから出力された2次元コードやパスワードといった情報が、端末装置1001へと伝送されてもよい。
こうした2次元コードが出力されたときには、例えば履歴記録管理テーブルにおける「達成/未達」のフィールドデータをすべて「未達」とするようにクリア(初期化)するとともにレベルおよび経験値などを0に初期化して、各遊技者により実行された遊技履歴に応じた履歴情報が消去されるようにしてもよい。また、このときには、パスワードを入力済みであることを示す情報(パスワード入力フラグなど)や、簡単スタートの開始設定が行われたことを示す情報(簡単スタート設定フラグなど)が、クリア(初期化)されるようにしてもよい。すなわち、各遊技者により実行された遊技の履歴を記録するための特殊条件の設定を終了させるときに、遊技履歴に応じた履歴情報が含まれる2次元コードの出力を行うものであればよい。
ステップS345にて「2次元コードの作成」の項目に対する選択がない場合には(ステップS345;No)、「終了」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS348)。このとき、「終了」の項目に対する選択があった場合には(ステップS348;Yes)、終了確認画面となる所定画像を画像表示装置41の表示領域に表示させる(ステップS349)。
図17は、図9(A)のステップS77にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、履歴記録管理処理を実行する(ステップS160)。その後、RAMの所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S176の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、遊技制御基板21からの可変表示開始コマンドを受信したか否かに基づき、画像表示装置41における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置41における飾り図柄の可変表示や、予告演出、リーチ演出、その他の各種演出動作を行うために、変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。演出制御パターンは、演出用の電気部品(演出装置)を用いた演出動作の制御を行うためのパターンデータから構成される。演出制御用マイクロコンピュータ32におけるROMの所定領域には、複数種類の演出制御パターンが予め記憶されていればよい。複数種類の演出制御パターンには、図柄変動時演出制御パターンや大当り時演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動時演出制御パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が停止表示されるまでの期間における、演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成される。図柄変動時演出制御パターンは、遊技制御基板21の側で決定される変動パターンごとに予め複数用意されていればよい。画像表示装置41に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアなどにおいて飾り図柄の可変表示が行われる場合には、図柄変動時演出制御パターンにより飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容が指定されればよい。例えば、複数の図柄変動時演出制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。大当り時演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となった後に、大当り遊技状態に制御される期間における、演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、RAMの所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、遊技制御基板21から伝送される可変表示終了コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技制御基板21から伝送された大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り開始指定コマンドを受信したきには、演出プロセスフラグの値を大当り開始時演出処理に対応した値である“4”に更新する。一方、大当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り開始時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り開始時演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、例えば大当り遊技状態の開始時における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置41の画面上に表示させることやスピーカ42から音声や効果音を出力させること、演出用発光部材43を点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態が開始されることに対応して大当り開始時演出を実行するために、各種の演出制御を行う。大当り開始時演出は、大当り組合せを構成する確定飾り図柄の停止表示が終了してから大当り遊技状態における1回目のラウンド遊技が開始されるまでの所定期間において、実行されればよい。大当り開始時演出は、大当り遊技状態となることを明確に報知する大当り報知演出を含んでもよいし、大当り遊技状態となることは明確に報知しないが大当り遊技状態となることに対応して実行される任意の演出を含んでもよい。こうした大当り開始時演出の実行が終了することに対応して、演出プロセスフラグの値が大当り中演出処理に対応した値である“5”に更新される。
ステップS175の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン(大当り時演出制御パターン)等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置41の画面上に表示させることやスピーカ42から音声や効果音を出力させること、演出用発光部材43を点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を行って、大当り中演出を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば遊技制御基板21からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“6”に更新する。
ステップS176のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置41の画面上に表示させることやスピーカ42から音声や効果音を出力させること、演出用発光部材43を点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を行って、エンディング演出を実行する。こうした大当り遊技状態の終了時における演出制御が行われた後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する。
図18は、履歴記録管理処理として、図17のステップS160にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す履歴記録管理処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、RAMの所定領域(例えば演出制御バッファ設定部の履歴記録管理テーブルバッファ)に記憶されている履歴記録管理テーブルをチェックして、履歴情報を更新する条件が成立したか否か、具体的には、ミッション対象遊技として予め定められた特定遊技の実行があったか否か、ならびに、レベルおよび経験値を更新する条件が成立したか否かを判定する(ステップS401)。
図19は、経験値を更新する条件と加算する経験値との対応関係を示す図である。図19を参照して、本実施の形態においては、パスワードが入力されて、2次元コードを出力可能な状態とされている場合と、パスワードが未入力で、2次元コードを出力可能な状態とされていない場合とで、加算される経験値が異なるように定められている。たとえば、図柄の変動表示が1回実行されるとの条件が成立するごとに、パスワード入力時には1ポイント、パスワード未入力時には2ポイント、経験値が加算される。
このように、パスワードの入力操作のような2次元コードを出力可能に蓄積するための開始操作が受付けられたか否かに応じて、履歴情報の蓄積態様が異ならせられる。
また、パスワードの入力時には、図柄の変動表示が1回実行されるとの条件が成立するごとに、経験値が1ポイント加算されるが、特定演出が実行されたとの条件が成立した場合は、経験値が10ポイント加算される。また、経験値が所定値(たとえば100ポイント)に達するという条件が成立するごとに、レベルが1加算され、経験値が0にリセットされる。
このように、履歴情報を蓄積する複数の条件のうちのいずれが成立したかに応じて、履歴情報の蓄積態様が異ならせられる。
また、電チュー開放演出ではずれとなったとの条件が成立した場合に、パスワードの入力時には、経験値が10ポイント加算される。
このように、遊技の結果を示唆する演出で遊技者にとって有利な結果とならなかったことに応じて、履歴情報が蓄積される。
そして、履歴情報更新条件が成立した場合には(ステップS401;Yes)、履歴記録管理テーブルにおける更新条件が成立した履歴情報の記録を更新する(ステップS402A)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、実行された特定演出を示す「ミッション対象遊技」の項目に対応する「達成/未達」の項目が「未達」を示している場合に、「達成」を示すようにテーブルデータを変更(書替え)する設定を行う。なお、ステップS401の処理では、履歴記録管理テーブルで「ミッション対象遊技」の項目に示される遊技のうちで、「達成/未達」の項目が「未達」を示している遊技が実行されたときに、ミッション対象遊技の実行があったと判定することで、ステップS402Aの処理が実行されるようにしてもよい。
そして、更新された履歴情報に応じた演出設定が行われる(ステップS402B)。ステップS402Bの処理では、例えば、レベルおよび経験値などの履歴情報に応じて、画像表示装置41の画面上に表示される演出画像の表示態様や、スピーカ42から出力される楽曲などの種類、演出用発光部材43に含まれるLEDなどの点灯パターンが、予め用意された複数種類のいずれかに設定される。また、履歴情報に応じた演出モードを設定して、その演出モードに応じた演出画像の表示などが行われるようにしてもよい。たとえば、後述する図20(E)で示すように、経験値に応じて棒グラフ状のインジケータの表示の棒グラフの長さが変化し、レベルに応じて、棒グラフの上の「Level1」の表示の数字の部分が変化する。
また、レベルなどの履歴情報の変化(増加など)に応じて、演出の内容が変化するものであってもよい。たとえば、遊技中に演出として流れる楽曲の種類、または、演出画面のキャラクタもしくは背景の種類などが変化するものであってもよい。
レベルなどの履歴情報の変化(増加など)に応じて、演出のカスタマイズの幅が変化するものであってもよい。たとえば、遊技中に演出として流れる選択可能な楽曲の種類、または、演出画面のキャラクタもしくは背景の種類などの選択の幅が広がるものであってもよい。
ステップS401にて履歴情報更新条件が成立していない場合や(ステップS401;No)、ステップS402Bの処理を実行した後には、簡単スタート開始可能タイミングとして予め定められたタイミングとなったか否かを判定する(ステップS403)。簡単スタート開始可能タイミングは、例えば図11(A)に示すパスワード入力前のメインメニューで「簡単スタート」の項目が表示される場合を除き、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定が行われていないときに、大当り遊技状態におけるラウンドの実行が開始されたこと、あるいはラウンドの実行回数が所定回数に達したことといった、所定条件が成立したタイミングであればよい。
ステップS403にて簡単スタート開始可能タイミングであると判定された場合には(ステップS403;Yes)、履歴記録管理テーブルにおける履歴情報の記録をチェックして(ステップS404)、簡単スタート促進報知を開始するための設定を行う(ステップS405)。
図20は、簡単スタート促進報知となる演出画像の表示例を示している。図20(A)に示すような大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンドの実行が開始される。そして、例えば第1ラウンド(1R)の実行に対応して、図20(B)に示すような画像を画像表示装置41の画面上に表示させる。このときには、可変表示結果が「大当り」となる可変表示中における演出の実行結果などに対応した履歴記録管理テーブルにおける履歴情報の記録に基づいて、ミッション対象遊技のうちで達成された特定遊技を認識可能に報知する画像が表示される。こうして、簡単スタート促進報知では、履歴記録管理テーブルにおいて記録されている遊技履歴に応じた履歴情報が遊技者に報知される。
また、簡単スタート促進報知では、例えば第2ラウンド(2R)の実行に対応して、図20(C)に示すような画像を画像表示装置41の画面上に表示させる。このときには、達成したミッションを各遊技者により実行された遊技の履歴として保存できることを報知するメッセージを示す画像が表示される。図18に示すステップS403にて簡単スタート開始可能タイミングではないと判定されたときには(ステップS403;No)、こうした簡単スタート促進報知が実行されている簡単スタート促進報知中であるか否かを判定する(ステップS406)。そして、簡単スタート促進報知中である場合には(ステップS406;Yes)、演出用操作部材45による指示入力の検出結果などに基づいて、簡単スタートの開始を指定する簡単スタート操作があったか否かを判定する(ステップS407)。例えば図20(C)に示すような画像が表示されているときに、「YES」の項目に対する選択があったことに対応して、簡単スタート操作があったと判定すればよい。
ステップS407にて簡単スタート操作ありと判定された場合には(ステップS407;Yes)、履歴記録管理テーブルの読出結果に応じて、記録されている履歴情報の内容に基づく演出設定を継続する(ステップS408)。例えば図20(E)に示す画像の表示などのように、履歴情報の内容に応じたレベルや経験値、キャラクタなどが既に設定され、これらの設定が特定可能に報知されているので、この演出設定を継続する。簡単スタート促進報知に応じて簡単スタートの開始設定が行われたときには、その開始設定が行われる以前に履歴記録管理テーブルで記録されている履歴情報が、そのまま、簡単スタートの開始設定が行われた後に記録される履歴情報とあわせられて、各遊技者により実行された遊技の履歴に応じた履歴情報とされる。
ステップS407にて簡単スタート操作なしと判定された場合には(ステップS407;No)、簡単スタート促進報知が終了したか否かを判定する(ステップS409)。例えば図20(C)に示すような画像が表示された後に、「NO」の項目に対する選択があったとき、あるいは項目が選択されずに第2ラウンド(2R)の実行が終了したときには、第3ラウンド(3R)の実行に対応して、図20(D)に示すような画像を画像表示装置41の画面上に表示させる。このときには、簡単スタートの開始設定が行われなければ履歴記録管理テーブルのクリア(初期化)が行われることで達成したミッションがクリア(初期化)されることを報知するメッセージを示す画像が表示される。なお、図20(D)に示す画像の表示によるメッセージの報知は、図20(C)に示す画像の表示による達成したミッションを保存できることの報知とともに行われるようにしてもよい。すなわち、履歴記録管理テーブルにおいて記録されている遊技履歴に応じた履歴情報とともに、簡単スタートの開始設定が行われなければ当該情報が初期化されることを遊技者に報知する場合には、単一の画面表示などにより双方の報知が同時に行われてもよいし、一連の画像表示などにより双方の報知が順次に行われてもよい。図20(D)に示す画像が表示されているときに、「NO」の項目に対する選択があった場合には、簡単スタート操作ありと判定して図18に示すステップS408の処理に進み、記録されている履歴情報の内容に基づく演出設定が継続される。これにより、例えば図20(E)に示す画像の表示などが行われる。
そして、図20(D)に示すような画像が表示された後に、「YES」の項目に対する選択があったとき、あるいは項目が選択されずに第3ラウンド(3R)の実行が終了したときには、第3ラウンド(3R)の実行が終了したことに対応して、図18に示すステップ409にて簡単スタート促進報知が終了したと判定され(ステップS409;Yes)、履歴記録管理テーブルをクリア(初期化)することで履歴情報の記録を消去する(ステップS410)。その後、履歴記録管理テーブルを用いた履歴情報の記録をリスタート(再開)させる(ステップS411)。こうして、簡単スタート開始可能タイミングにて簡単スタート促進報知が行われても、簡単スタートの開始設定が行われなかったという条件が成立した場合には、履歴情報の記録をクリア(初期化)してから、改めて履歴情報の記録がリスタート(再開)される。
ステップS406にて簡単スタート促進報知中ではない場合には(ステップS406;No)、パスワードを入力済みであるか否かの判定と、簡単スタートの開始設定が行われた後であるか否かの判定とを行う(ステップS412)。このとき、パスワードを入力済みである場合と、簡単スタートの開始設定が行われた後である場合には(ステップS412;Yes)、履歴記録管理処理を終了して、履歴記録管理テーブルがクリア(初期化)されないようにする。一方、パスワードの入力が済んでいない場合であって、簡単スタートの開始設定も行われていない場合には(ステップS412;No)、その他の記録クリア条件として予め定められた条件が成立したか否かを判定する(ステップS413)。すなわち、簡単スタート開始可能タイミングにて簡単スタート促進報知が行われても簡単スタートの開始設定が行われなかった場合の他にも、例えば画像表示装置41に所定のデモンストレーション画面が1回表示された場合または所定回数(3回など)まで繰返し表示された場合などに、所定の記録クリア条件が成立したと判定すればよい。
ステップS413にて記録クリア条件が成立していない場合には(ステップS413;No)、履歴記録管理処理を終了する。一方、記録クリア条件が成立した場合には(ステップS413;Yes)、ステップS410の処理に進んで履歴情報の記録をクリア(初期化)した後、ステップS411の処理により履歴情報の記録をリスタート(再開)させる。
図18に示す履歴記録管理処理では、パスワードの入力や、簡単スタートの開始設定に基づいて、各遊技者により実行された遊技の履歴を記録するための特殊条件が設定された場合に、ステップS412の処理が実行されてステップS410の処理は実行されないように制限することで、履歴情報の記録がクリア(初期化)されないようになる。すなわち、特殊条件が設定されているときには、ミッション対象遊技となる特定遊技が実行されたことに基づいて履歴記録管理テーブルを更新して遊技履歴に応じた履歴情報が記憶される。そして、予め定められた記録クリア条件(例えばデモンストレーション画面の表示など)が成立する場合であっても、ステップS410の処理が実行されないことから、履歴記録管理テーブルによる遊技履歴に応じた履歴情報の記憶を継続させる。
一方、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定による特殊条件の設定が行われていない場合でも、履歴記録管理処理が実行されるごとにステップS401、S402Aの処理が実行されることで、ミッション対象遊技となる特定遊技が実行されたときには履歴記録管理テーブルが更新され、遊技履歴に応じた履歴情報が記憶される。ただし、ステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定された場合や、ステップS413の処理でその他の記録クリア条件が成立したと判定された場合のように、所定条件が成立したときには、ステップS410の処理が実行されて遊技履歴に応じた履歴情報がクリア(初期化)される。そして、ステップS407の処理で簡単スタート操作ありと判定されることで特殊条件の設定が開始されたときには、ステップS408の処理で履歴記録管理テーブルによる履歴情報の記録に基づく演出設定が継続される。この場合には、特殊条件が設定される以前に記憶されている遊技履歴に応じた履歴情報を、特殊条件が設定された後に記憶される遊技履歴に応じた履歴情報とあわせて、各遊技者により実行された遊技の履歴に応じた履歴情報として記憶させることができる。
こうした簡単スタートの開始設定に基づいて遊技履歴に応じた履歴情報の記憶が行われた後、例えば図11(B)に示すパスワード入力後のメインメニューにて「2次元コードの作成」の項目に対する選択が確定したときには、図16に示すステップS346の処理で履歴記録管理テーブルをチェックして、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記憶された遊技履歴に応じた履歴情報を、簡単スタートの開始設定が行われた後に記憶された遊技履歴に応じた履歴情報とあわせて、それまでの履歴情報を特定可能な情報を含む2次元コードが作成される。したがって、簡単スタートの開始設定が行われる以前に実行された遊技がミッション対象遊技となる特定遊技であった場合には、その遊技が実行されたことを履歴記録管理テーブルにより記録させておき、簡単スタートの開始設定が行われた後の履歴情報とあわせて取得し、各遊技者により実行された遊技の履歴に応じた履歴情報として2次元コードの作成に用いることができる。
ステップS411の処理で履歴記録管理テーブルを用いた履歴情報の記録がリスタートされてから次にステップS410の処理で記録がクリア(初期化)されるより前に、例えばステップS405の処理で開始された簡単スタート促進報知が実行されることで特定期間となる。この特定期間では、ステップS406の処理で簡単スタート促進報知中であると判定されるとともに、演出用操作部材45による指示入力の検出結果などに基づいてステップS407の処理で簡単スタート操作ありと判定された場合にのみ、ステップS408の処理が実行され、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記憶された遊技履歴に応じた履歴情報を、2次元コードの作成に用いることができる。これに対して、ステップS407の処理で簡単スタート操作ありと判定されずにステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定された場合には、ステップS410の処理で履歴情報の記録がクリア(初期化)されるので、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記憶された遊技履歴に応じた履歴情報を取得して2次元コードの作成に用いることは、できなくなるように制限される。このように、特定期間にて遊技者の指示入力により簡単スタートの開始設定が行われて特殊条件が設定された場合にのみ、その開始設定が行われる以前に記憶された遊技履歴に応じた履歴情報を、2次元コードから特定可能な遊技履歴に応じた履歴情報として記憶させ、各遊技者により実行された遊技の履歴に応じた履歴情報として2次元コードの作成に用いることができる。
なお、ステップS403の処理では、大当り遊技状態が終了するときに、簡単スタート開始タイミングと判定されてもよい。この場合には、大当り遊技状態であるときに実行される演出などに基づいて、ステップS401の処理で履歴情報更新条件が成立したと判定されることがあり、このようなミッション対象遊技を、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記録された履歴情報に含ませることができる。
大当り遊技状態のうちでも、通常状態とならずに時短状態や確変状態といった特別遊技状態となる遊技状態から大当り遊技状態に制御された場合には、ラウンドの実行が開始されてもステップS403の処理で簡単スタート開始可能タイミングではないと判定してもよい。すなわち、通常状態となる遊技状態から大当り遊技状態となった場合(いわゆる「初当り」の場合)に限り簡単スタート開始可能タイミングとなり、時短状態や確変状態から大当り遊技状態となった場合(いわゆる「連チャン中」の場合)には簡単スタート開始可能タイミングとはならないようにしてもよい。これにより、簡単スタートの開始設定が遊技者に対して繰返し促されることを防止して、報知の煩わしさを解消することができる。
パチンコ遊技機1Aの遊技領域には、始動入賞口を形成する普通可変入賞球装置が設けられている。時短状態や確変状態では、通常状態よりも始動入賞口を遊技球が通過しやすい有利変化態様で普通可変入賞球装置を第2状態(例えば閉鎖状態または通常開放状態)から第1状態(例えば開放状態または拡大開放状態)へと変化させる有利開放制御(高ベース制御)が行われることがある。こうした時短状態や確変状態にて高ベース制御が行われているときに、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態となることで高ベース制御が終了し、大当り遊技状態の終了後にも高ベース制御が開始されない場合(いわゆる「低ベース状態」となる場合)や、高ベース制御が開始されたものの再び可変表示結果が「大当り」となることなく高ベース制御が終了した場合のように、いわゆる「連チャン終了」となる場合に、ステップS413の処理で記録クリア条件が成立したと判定してもよい。すなわち、予め定められた特別遊技終了条件が成立して、時短状態や確変状態といった特別遊技状態の制御が終了するときに、記録クリア条件が成立したと判定して、遊技履歴に応じた履歴情報がクリア(初期化)されるようにしてもよい。この場合、大当り遊技状態にて簡単スタート開始可能タイミングとなり簡単スタート促進報知が行われた後に、簡単スタートの開始設定を行うための簡単スタート操作がないままステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定されたときでも、ステップS410の処理は実行せずに遊技履歴に応じた履歴情報の記憶を継続させればよい。一方、簡単スタート促進報知は、いわゆる「初当り」の場合ではない「連チャン中」の場合でも行われるようにして、これまでに実行された遊技のうちでミッションを達成させる特定遊技が実行された履歴に応じた履歴情報とともに、大当り遊技状態の終了後に高ベース制御が終了すれば履歴情報の記録がクリア(初期化)され消去されてしまうことを報知してもよい。このように、簡単スタート操作ありと判定されずに促進報知終了となった場合でも、遊技履歴に応じた履歴情報の記憶をクリア(初期化)しないようにする一方、特別遊技終了条件のような予め定められた記録クリア条件が成立したときに、遊技履歴に応じた履歴情報の記憶をクリア(初期化)するようにしてもよい。
遊技機1がスロットマシン1Bである場合には、レギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に制御されている所定タイミングにて、ステップS403の処理で簡単スタート開始可能タイミングと判定されてもよい。あるいは、レギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態が終了するタイミングにて、ステップS403の処理で簡単スタート開始可能タイミングと判定されてもよい。この場合には、レギュラーボーナスやビッグボーナスであるときに実行される演出などに基づいて、ステップS401の処理で履歴情報更新条件が成立したと判定されることがあり、このようなミッション対象演出を、簡単スタートの開始設定が行われる以前に実行された履歴情報に含ませることができる。
スロットマシン1Bでは、例えばアシストタイム(AT)やリプレイタイム(RT)のように、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となることがある。こうした有利な遊技状態からレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態となった場合には簡単スタート開始可能タイミングとはならないようにしてもよい。これにより、簡単スタートの開始設定が遊技者に対して繰返し促されることを防止して、報知の煩わしさを解消することができる。
スロットマシン1Bにおけるレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態が終了し、その後にアシストタイム(AT)やリプレイタイム(RT)などの有利な遊技状態となる制御が開始されない場合や、有利な遊技状態となる制御が開始されたものの再び特別遊技状態となることなく有利な遊技状態が終了して通常遊技状態となった場合には、ステップS413の処理で記録クリア条件が成立したと判定してもよい。すなわち、予め定められた有利遊技終了条件が成立して、アシストタイム(AT)やリプレイタイム(RT)などの有利な遊技状態となる制御が終了するときに、記録クリア条件が成立したと判定して、遊技履歴に応じた履歴情報がクリア(初期化)されるようにしてもよい。この場合、レギュラーボーナスやビッグボーナスにて簡単スタート開始可能タイミングとなり簡単スタート促進報知が行われた後に、簡単スタートの開始設定を行うための簡単スタート操作がないままステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定されたときでも、ステップS410の処理は実行せずに遊技履歴に応じた履歴情報の記憶を継続させればよい。一方、簡単スタート促進報知は、アシストタイム(AT)やリプレイタイム(RT)のような有利な遊技状態からレギュラーボーナスやビッグボーナスとなった場合でも行われるようにして、これまでに実行された遊技のうちでミッションを達成させる特定遊技が実行された履歴に応じた履歴情報とともに、レギュラーボーナスやビッグボーナスの終了後にアシストタイム(AT)やリプレイタイム(RT)のような有利な遊技状態が終了すれば履歴情報の記録がクリア(初期化)され消去されてしまうことを報知してもよい。このように、簡単スタート操作ありと判定されずに促進報知終了となった場合でも、遊技履歴に応じた履歴情報の記憶をクリア(初期化)しないようにする一方、有利遊技終了条件のような予め定められた記録クリア条件が成立したときに、遊技履歴に応じた履歴情報の記憶をクリア(初期化)するようにしてもよい。
ステップS413の処理では、パチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bによる可変表示が実行されるごとに、記録クリア条件が成立したと判定してもよい。この場合、1回の可変表示が実行されるごとに、その可変表示中に実行された演出などに基づいて、ミッション対象遊技となる特定遊技の実行に応じた履歴記録管理テーブルの更新を行い、可変表示が終了すると履歴記録管理テーブルにおける履歴情報の記録をクリア(初期化)する。なお、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される場合には、その大当り遊技状態が終了するまで履歴情報の記録を継続させ、大当り遊技状態が終了するときに履歴情報の記録をクリア(初期化)すればよい。また、例えば連続予告となる先読み予告のように、複数回の可変表示にわたって実行された演出などに基づいてミッション対象遊技となる特定遊技が実行された場合には、そのミッション対象遊技の実行が終了するまで履歴情報の記録を継続させ、ミッション対象遊技が終了するときに履歴情報の記録をクリア(初期化)すればよい。したがって、可変表示結果が「大当り」となる可変表示中に実行された演出などに基づいてミッション対象遊技となる特定遊技が実行された場合には、その遊技履歴に応じた履歴情報を、簡単スタートの開始設定が行われた後に記憶される遊技履歴に応じた履歴情報とあわせて、2次元コードの作成に用いることができる。これにより、遊技履歴に応じた履歴情報が他の遊技者に流用されることを確実に防止して、遊技の公平性を確保することができる。その他にも、可変表示の実行回数が所定回数(例えば10回)に達するごとに、記録クリア条件が成立したと判定して履歴情報の記録がクリア(初期化)されるようにしてもよい。
ステップS403の処理では、例えばパチンコ遊技機1Aにおいてスーパーリーチのリーチ態様が出現する可変表示が実行された場合のように、所定割合で決定される所定遊技が実行されたときに、簡単スタート開始可能タイミングであると判定してもよい。すなわち、簡単スタート促進報知は、可変表示に対応して所定割合で選択される所定遊技が実行されることに基づいて、行われるように設定してもよい。そして、ステップS407の処理で簡単スタート操作ありと判定されずにステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定された場合には、ステップS410の処理で履歴情報の記録がクリア(初期化)される。このように、可変表示の実行に対応して所定割合で履歴情報の記録がクリア(初期化)されるようにしてもよい。これにより、遊技履歴に応じた履歴情報が他の遊技者に流用される可能性を低減して、遊技の公平性を確保することができる。その他にも、可変表示が実行されるごとに、履歴情報の記録をクリア(初期化)するか否かが、所定割合で決定されてもよい。
図12に示すステップS326の処理により簡単スタート用の演出設定が行われたときには、図18に示すステップS413の処理で記録クリア条件が成立したと判定して、ステップS410の処理で履歴情報の記録がクリア(初期化)されるようにしてもよい。図11(A)に示すようなパスワード入力前のメインメニューに設けられた「パスワード入力」や「簡単スタート」の項目が選択されたときには、遊技者が遊技機1による遊技を開始したことを特定できる。このタイミングで履歴情報の記録をクリア(初期化)して新たに履歴情報の記録を開始させることにより、各遊技者に応じて正確な遊技履歴に応じた履歴情報を記憶させることができる。一方、例えば大当り遊技状態におけるラウンドが実行されたときのように、ステップS403の処理で簡単スタート開始可能タイミングであると判定されたときには、それ以前に記憶されている遊技履歴に応じた履歴情報を含めて履歴情報を記録させたい遊技者と、このような情報を含めず現時点から履歴情報を記録させたい遊技者とが存在する可能性がある。そこで、ステップS405の処理に基づいて実行された簡単スタート促進報知に応じて簡単スタートの開始設定が行われる場合には、その開始設定が行われる以前に記憶されている履歴情報を消去するか否かを、遊技者による指示入力などに応じて選択できるようにしてもよい。例えば図20(E)に示す画像の表示を行う前に、現時点で記憶されている履歴情報をクリア(初期化)するか否かを選択するための画像を表示し、演出用操作部材45による指示入力の検出結果などに基づいて、履歴記録管理テーブルにおいて記録されている遊技履歴に応じた履歴情報をクリア(初期化)するか否かを判定すればよい。これにより、遊技者の嗜好に応じた履歴情報の使用を可能として、正確な遊技履歴に応じた履歴情報の取得や使用と、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記憶されている履歴情報の取得や使用とを、選択的に実現することができる。
簡単スタートの開始設定が行われる以前に実行された遊技の履歴に応じた履歴情報のうち、例えば可変表示の実行回数を示す情報は、現時点にて遊技機1で遊技を行っている遊技者とは異なる遊技者による可変表示の実行回数を含んでいる可能性がある。このような情報を簡単スタートの開始設定が行われた後の遊技履歴に応じた履歴情報とあわせて記憶させてしまうと、簡単スタートの開始設定を行った遊技者が他の遊技者により実行された遊技の情報を流用してしまい、遊技の公平性が損ねられるおそれがある。そこで、簡単スタートの開始設定が行われる以前に実行される遊技の履歴に応じた履歴情報のうちで、予め定められた一部の情報については、簡単スタートの開始設定が行われた後の遊技履歴に応じた履歴情報への加入が制限(禁止)されてもよい。例えば可変表示の実行回数を示す情報に関して、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記録されている情報は、簡単スタートの開始設定が行われたときなどにクリア(初期化)されて取得されず、2次元コードの作成には用いられないように、他の遊技履歴に応じた履歴情報とは異なる制限を設けてもよい。
ストックコインは、例えば可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるときといった、コイン蓄積条件を成立させる所定遊技が実行されたときに、所定割合で加算されて蓄積される。このように、ストックコインの有無や種類、枚数は、遊技機1において何らかの遊技が実行された履歴を示唆している。すなわち、ストックコインを示す情報は、遊技機1において実行された遊技の履歴に応じた履歴情報に含まれる。ストックコインの種類(金、銀、銅)や枚数を示すデータは、例えばストックコイン格納領域といった、履歴記録管理テーブルが格納される所定領域(履歴記録管理テーブルバッファなど)とは異なる領域に書き込んで記憶される。この場合、図18に示すステップS410の処理では、履歴記録管理テーブルバッファに格納されている履歴記録管理テーブルをクリア(初期化)する一方、ストックコイン格納領域はクリア(初期化)しないように制限してもよい。すなわち、遊技の履歴に応じた履歴情報として記憶された情報のうち、特定履歴情報として予め定められた情報に関して、他の履歴に応じた履歴情報をクリア(初期化)するための所定条件が成立してもクリア(初期化)がされないように制限してもよい。これにより、遊技機1の仕様や遊技者の意向に合致した履歴情報の更新を行うことができる。
図21は、可変表示中演出設定処理として、図17のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS501)。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技制御基板21から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。また、ステップS501の処理では、可変表示中に仮停止表示される飾り図柄などが決定されてもよい。
ステップS501における最終停止図柄などの決定に続いて、示唆演出決定処理を実行する(ステップS502)。ステップS502の処理では、今回の可変表示中に所定演出が実行されてミッションが達成されるか否かを示唆する示唆演出の有無を、可変表示結果などに応じた所定割合で決定する。
ステップS502の処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS503)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された図柄変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、ステップS502の処理による示唆演出の決定結果に対応して、示唆演出用の演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする。
演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMなどの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば遊技制御基板21から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置41の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置41の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ42からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ42からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプや装飾用LEDといった、電飾部材の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、電飾部材の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば演出用操作部材45に対する所定操作を検出した場合の演出動作を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用可動部材44における動作を指定する演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
ステップS503の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、RAMの所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS504)。そして、画像表示装置41における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS505)。こうして、画像表示装置41の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアなどにおいて飾り図柄の可変表示を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS506)、可変表示中演出設定処理を終了する。
図22(A)は、示唆演出決定処理として、図21のステップS502にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図22(A)に示す示唆演出決定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、パスワードを入力済みであるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、パスワードの入力が済んでいない場合には(ステップS521;No)、簡単スタートの開始設定が行われた後であるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて簡単スタートの開始設定が行われていないと判定した場合には(ステップS522;No)、無設定時の示唆演出決定割合を設定する(ステップS523)。一方、簡単スタートの開始設定が行われた後であると判定した場合には(ステップS522;Yes)、簡単スタート後の示唆演出決定割合を設定する(ステップS524)。また、ステップS521にてパスワードを入力済みであると判定した場合には(ステップS521;Yes)、パスワード入力後の示唆演出決定割合を設定する(ステップS525)。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、無設定時、簡単スタート後、パスワード入力後のそれぞれに対応して予め用意された示唆演出決定テーブルを選択して、使用テーブルにセットすることで示唆演出決定割合を設定すればよい。
こうして設定された示唆演出決定割合に基づいて、示唆演出を実行するか否かを決定する(ステップS526)。例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出制御用マイクロコンピュータ32に内蔵または外付けされた乱数回路やランダムカウンタにより更新される示唆演出決定用の乱数値となる数値データを抽出する。このとき抽出された乱数値に基づいて、ステップS523〜S525の処理のいずれかでセットした示唆演出決定テーブルを参照することにより、示唆演出を実行するか否かを決定すればよい。
ステップS526の処理による決定結果に応じて、示唆演出を実行する示唆演出ありか否かを判定する(ステップS527)。このとき、示唆演出なしと判定された場合には(ステップS527;No)、示唆演出決定処理を終了する。一方、示唆演出ありと判定された場合には(ステップS527;Yes)、示唆演出実行フラグをオン状態にセットしてから(ステップS528)、示唆演出決定処理を終了する。
図22(B)は、ステップS526の処理により示唆演出の有無が決定される割合の設定例を示している。この実施の形態では、無設定時、簡単スタート後、パスワード入力後といった各設定ごとに、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じた所定割合で、示唆演出を実行するか否かが決定される。すなわち、パスワードの入力が済んでいるか否かや、簡単スタートが開始された後であるか否かに応じて、示唆演出の実行割合を異ならせている。
より具体的には、無設定時に可変表示結果が「ハズレ」となる場合に比べて、無設定時に可変表示結果が「大当り」となる場合には、高い割合で示唆演出を実行することを示す「実行あり」に決定される。簡単スタート後やパスワード入力後でも、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる場合に高い割合で示唆演出を実行することに決定される。したがって、示唆演出が実行されたときには、実行されないときよりも、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される可能性(期待度)が高くなる。
なお、示唆演出を実行するか否かの決定割合は、ミッション対象遊技となる特定遊技が実行されるか否かに応じて、異なる割合となるように設定されてもよい。より具体的には、ミッション対象遊技となる特定遊技が実行されない場合に比べて、特定遊技が実行される場合には、高い割合で示唆演出を実行することに決定されてもよい。これにより、示唆演出が実行されたときには、実行されないときよりも、ミッション対象遊技となる特定遊技が実行される可能性(期待度)が高くなる。
図22(A)に示すステップS528の処理により示唆演出実行フラグがオン状態にセットされた場合には、例えば図17に示すステップS172の可変表示中演出処理において、示唆演出を実行するための演出制御が行われればよい。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、図21に示すステップS503の処理にて、示唆演出実行フラグがオンである場合に対応した演出制御パターンを使用パターンに決定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置41の画面上に表示させることやスピーカ42から音声や効果音を出力させること、演出用発光部材43を点灯/消灯/点滅させることといった、示唆演出を実行するために各種の演出制御を行う。
図23は、画像表示装置41の画面上に演出画像を表示させることによる示唆演出の実行例を示している。この実行例では、図23(A)に示すように、可変表示が開始されるときに、その可変表示においてミッション対象遊技とされているプレミアリーチであるスーパーリーチCのリーチ演出が実行されて、ミッションをクリア(達成)できる可能性のあることが、特別キャラクタと、その特別キャラクタのメッセージとして表示される。こうして、履歴情報として記録される特定遊技が実行されるか否かを示唆する示唆演出が実行される。
その後、例えば図23(B)に示すように飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となったことに基づいて、図23(C)に示すようなスーパーリーチCのリーチ演出となる特別キャラクタと敵キャラクタとが対戦する演出が実行される。なお、図23(A)に示すような示唆演出が実行された場合でも、スーパーリーチCのリーチ演出ではなく、ノーマルリーチのリーチ演出といった他の可変表示演出が実行される場合もあり得る(図22(B)を参照)。スーパーリーチCのリーチ演出が終了して確定飾り図柄が停止表示されたときには、例えば図26(D)に示すように、ミッションが達成されたことに伴い、それに応じて所定のデジタルコンテンツ(デジコン)が特典として付与されることのメッセージが表示される。
このように、例えばスーパーリーチCのリーチ演出が実行されたときには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されたときや、リーチ演出が実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御される可能性が高くなる。したがって、スーパーリーチCなどのリーチ演出は、大当り遊技状態における遊技のような遊技者にとって有利な有利価値が付与される可能性が高いことを示唆する演出(第1示唆演出)となる。また、スーパーリーチCのリーチ演出が実行される遊技は、例えば履歴記録管理テーブルにてミッション対象遊技として予め設定されており、その遊技が実行されることでミッションが達成される特定遊技となっている。こうしてミッションが達成されたことに伴い、例えばデジタルコンテンツ(デジコン)といった、有利価値とは異なる特典などの所定価値が付与される。そして、例えば図23(A)に示すような画像の表示といった演出が実行されることにより、ミッションが達成されて所定価値が付与される可能性が示唆される。すなわち、図23(A)に示すような示唆演出は、有利価値とは異なる所定価値が付与される可能性を示唆する演出(第2示唆演出)となる。こうした第2示唆演出となる演出が実行されることにより、所定価値の付与に対する遊技者の期待感を持続させて、遊技の興趣を向上させることができる。
図23(A)に示すような示唆演出は、図23(C)に示すようなスーパーリーチCのリーチ演出といった所定演出が実行される前に実行される。そして、図22(A)に示す示唆演出決定処理では、例えば図22(B)に示すように、可変表示結果が「大当り」となる場合に、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、示唆演出を実行することに決定される。したがって、示唆演出が実行されているときに可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態における遊技のような有利価値が付与される期待度は、示唆演出が実行されていないときに可変表示結果が「大当り」となり有利価値が付与される期待度よりも高くなるように、示唆演出が実行される。これにより、示唆演出が実行されるか否かに遊技者を注目させて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、例えばデジタルコンテンツ(デジコン)といった、有利価値とは異なる特典などの所定価値は、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定が行われて特殊条件が設定されているときに、付与されるようにしてもよい。この場合、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定が行われず特殊条件が設定されていないときには、所定価値が付与されない。これにより、遊技者がパスワードの入力や簡単スタートの開始設定を行い特殊条件を設定して履歴情報を更新する意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
管理サーバ1000は、通信ネットワーク1002を介して端末装置1001からアクセス可能とされており、遊技機1で行われた遊技に関する遊技関連情報を管理するとともに、パスワードの発行や配信、端末装置1001で実行可能な遊技機アプリの配信などが可能である。管理サーバ1000では、遊技者ごとの遊技関連情報を管理するための遊技者データベースが構成されている。
図24は、遊技者データベースの構成例を示している。遊技者データベースは、端末装置1001を個々に識別可能な端末識別情報に対応付けて、現在のステータス(遊技中、遊技終了)、遊技機ID、可変表示回数、大当り回数、レベル、経験値、獲得コイン(金・銀・銅)、ポイント(獲得ポイント)、持点、カスタム、その他の履歴情報や特典付与情報などからなる各種データが、遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者データベースとは別個に、履歴情報データベースや特典付与情報データベースを設けてもよい。履歴情報データベースは、各種の履歴情報を遊技者別(端末識別情報別)に登録するものであればよい。特典付与情報データベースは、各種の特典付与情報を遊技者別(端末識別情報別)に登録するものであればよい。
管理サーバ1000の記憶部220には、端末装置1001において処理可能なコンテンツが配信可能に記憶されていてもよい。コンテンツは、端末装置1001において再生され視聴される動画像などであればよい。端末装置1001では、制御部110から無線通信部150などを介して、コンテンツの配信要求が送信される。管理サーバ1000の制御部210は、この配信要求に応じて、記憶部220から読み出したコンテンツを、通信部250などを介して端末装置1001に配信することができればよい。なお、コンテンツを配信するサーバ装置は、遊技関連情報を管理する管理サーバ1000とは別個に構成されたコンピュータシステムであってもよい。
図25は、管理サーバ1000から端末装置1001に提供されるサイトを構成する各ページの表示例を示している。図25(A)は、サイトのトップメニューページを示している。このトップメニューには、「パスワード発行」、「データ確認」、「コンテンツダウンロード」といったメニューが含まれている。「パスワード発行」というメニューの選択が確定したときには、遊技者の初期登録情報(会員登録情報)あるいは遊技者データベースに格納された履歴情報などに基づいて、パスワードの発行が行われる。管理サーバ1000にて発行されたパスワードは、図25(B)に示すパスワード発行ページに含まれて、端末装置1001に配信される。こうして発行されたパスワードは、端末装置1001の記憶部120などに記憶させて保存することができる。
図25(A)に示すトップメニューページにおいて「データ確認」というメニューの選択が確定したときには、遊技者データベースに格納された各種データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応したレベル、経験値、可変表示回数、大当り回数などが抽出される。管理サーバ1000にて抽出されたデータは、例えば図25(C)に示すデータ確認ページに含まれて、端末装置1001に配信される。こうしたデータ確認ページの表示により、遊技機1での履歴情報などを、遊技者が確認可能に出力することができる。
図25(A)に示すトップメニューページにおいて「コンテンツダウンロード」というメニューの選択が確定したときには、管理サーバ1000の記憶部220に記憶されているコンテンツをダウンロードするためのコンテンツダウンロードページが、端末装置1001に配信される。このとき、管理サーバ1000の制御部210は、遊技者データベースの格納データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応した獲得ポイントを抽出し、端末装置1001に配信するコンテンツダウンロードページに抽出した獲得ポイントを含ませる。例えば図25(D)に示すコンテンツダウンロードページが表示されると、現在の獲得ポイントがその中に表示され、かつ、特典として配信されているコンテンツAからCをダウンロードするのに必要な獲得ポイント(必要ポイント)も表示される。遊技者が操作部130を操作して、コンテンツA〜Cのいずれかの項目の選択が確定することで、獲得ポイントが必要ポイントに達していることを条件に、選択されたコンテンツが管理サーバ1000から端末装置1001に配信されて再生等が可能に記憶部120に記憶される。
図26は、管理サーバ1000にて実行される各種の処理内容を示している。管理サーバ1000では、端末装置1001から通信ネットワーク1002を介して受信した各種要求に応じて、制御部210が記憶部220から読み出したコンピュータプログラムに基づく処理を実行する。例えば図11(A)に示すパスワード入力前のメインメニューにて「会員登録」の項目が選択されたことに基づいて、会員登録要求を受信したときには、会員登録処理が実行される。図11(A)に示すメインメニューにて「簡単スタート」の項目が選択されたことに基づいて、簡単スタート要求を受信したときには、簡単スタート更新処理が実行される。図25(A)に示すトップメニューページにて「パスワード発行」のメニューが選択されたことに基づいて、パスワード取得要求を受信したときには、パスワード発行処理が実行される。図11(B)に示すパスワード入力後のメインメニューにて「2次元コードの作成」の項目が選択されたことに基づいて、遊技後コード受付要求を受信したときには、履歴情報更新処理が実行される。また、その他の情報更新要求を受信したときには、管理情報更新処理が実行される。あるいは、例えば図25(A)に示すトップメニューページにて「データ確認」というメニューの選択が確定された場合のように、各種の情報提供要求を受信したときには、管理情報提供処理が実行される。
次に、以上で説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 例えば遊技システム900や、遊技システム900に含まれる遊技機1などは、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(2) 具体的な一例として、上記実施の形態では、図11(A)に示すようなパスワード入力前のメインメニューに設けられた「簡単スタート」の項目が選択された場合と、図20に示すような簡単スタート促進報知が実行された場合に、簡単スタートの開始設定を行うことができるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば簡単スタート促進報知が実行された場合にのみ、簡単スタートの開始設定を行うことができるようにしてもよい。
(3) パチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bのような遊技機1は、図1に示すような遊技システム900を構成するものに限定されず、例えば専用の管理サーバ1000を備えない遊技システムにおいて、携帯型コンピュータ1001Aや携帯電話機1001Bに代表される端末装置1001を用いて読み取り可能な2次元コードなどの情報を出力できるものであってもよい。また、2次元コードなどの情報を出力することで端末装置1001や管理サーバ1000にて遊技履歴に応じた履歴情報を記録可能にするものに限定されず、例えば会員カードのような記録媒体に遊技履歴に応じた履歴情報を記録できるように出力するものであってもよい。端末装置1001は、制御部110が記憶部120から読み出したコンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)を実行することにより、上記実施の形態における管理サーバ1000と同様の構成や機能を実現できるものであってもよい。
(4) 上記実施の形態では、大当り遊技状態におけるラウンドが実行されたことなどに基づいて、簡単スタート開始可能タイミングとなることで、簡単スタートの開始設定を行うことができるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば大当り遊技状態に制御されている所定タイミングにてパスワードの入力を行うことができるようにして、特殊条件の設定が開始されるものであってもよい。すなわち、特殊条件の設定としては、簡単スタートの開始設定が行われてもよいし、パスワードの入力が行われてもよい。
(5) 上記実施の形態では、簡単スタートの開始設定が行われる以前でも履歴記録管理テーブルが更新され、遊技履歴に応じた履歴情報が記憶され、簡単スタートの開始設定が行われた後でも同一の履歴記録管理テーブルが更新されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば簡単スタートの開始設定が行われているときと行われていないときとで、異なる履歴記録管理テーブルを更新するようにして、ミッションを達成させる特定遊技などが簡単スタートの開始設定前と開始設定後のいずれで実行されたかを特定可能にしてもよい。そして、特定遊技が簡単スタートの開始設定前に実行されたか開始設定後に実行されたかに応じて、異なる特典が付与されるようにしてもよい。
(6) 上記実施の形態では、遊技機1が備える演出用操作部材45を用いて、遊技者による所定の指示操作を指示入力として、機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知できるものとして説明した。その他にも、遊技者による指示入力を検出するための構成として、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。
(7) 遊技制御基板21から演出制御基板31といったサブ側の制御基板に対して送信される制御コマンドとして、例えば可変表示を開始するときに、可変表示時間やリーチ演出の種類などの可変表示態様を示す1つの変動パターン指定コマンドを送信してもよいし、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板31の側(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32など)に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、1つ目のコマンドとして、いわゆる擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ22の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUで選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込みにおいて)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
(8) パチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bといった遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、リーチ演出や予告演出といった所定演出を実行するための画像表示装置41による画像表示制御やスピーカ42による音声出力制御、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプや装飾用LEDによる点灯制御を含めた各種の演出動作制御などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(9) 本発明を実現するためのコンピュータプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bといった遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのコンピュータプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(10) そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたコンピュータプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(11) 前述した実施の形態においては、図16のステップS347で示したように、遊技履歴に応じた履歴情報(たとえば、2次元コード、パスワード)が表示されることで、履歴情報が出力され、携帯端末で撮影されて、サーバにアクセスされるときに、サーバに履歴情報が送信されることで、履歴情報が管理され、次回の遊技開始時に、サーバから遊技履歴に応じた履歴情報(たとえば、パスワード)を取得することで、履歴情報を継続して更新可能なようにした。
しかし、これに限定されず、履歴情報の出力は、遊技機から直接的または間接的にサーバに出力されるような他の方法であってもよい。たとえば、遊技機から通信ネットワークを介してサーバに直接的に、履歴情報が送信されるようにしてもよい。また、遊技機から携帯端末に、赤外線通信などの無線方式またはUSBケーブルなどの有線方式で、履歴情報が送信されるようにしてもよい。
また、履歴情報の管理は、サーバで行なわれることに限定されず、携帯端末に履歴情報を管理するためのアプリケーションプログラムを導入して、当該アプリケーションプログラムによって実行されるようにしてもよい。そして、当該アプリケーションプログラムで履歴情報を示すパスワードを発行するようにしてもよい。当該アプリケーションプログラムは、履歴情報を管理する場合に、サーバと通信して管理するようにしてもよいし、サーバと通信すること無く管理するようにしてもよい。
(12) 前述したように、図9(B)および図19のテーブルで示したように、成立した履歴情報更新条件ごとに、履歴情報の変化の態様(たとえば、ミッションの達成/未達、経験値の増加の量)を異ならせるようにした。また、成立した履歴情報更新条件ごとに、履歴情報を出力可能にするための開始操作(たとえば、パスワードの入力操作)がされているか否かに応じて、履歴情報の変化の態様を異ならせるようにした。
特に、前述した実施の形態においては、パスワードの未入力時の方が、入力時よりも、経験値の増加の量が多くなるようにした。これにより、履歴情報の変化が大きいと遊技者に思わせることで、履歴情報の蓄積機能の利用を促すことができる。
逆に、開始操作がされたときの方が、開始操作がされなかったときよりも、履歴情報の変化が大きくなるようにしてもよい。これにより、履歴情報の蓄積機能を利用した方が、履歴情報の変化が大きくなり、履歴情報に基づく演出が大きく変化することによって、興趣が向上すると遊技者に思わせることができる。その結果、履歴情報の蓄積機能の利用を促すことができる。
また、前述した実施の形態においては、開始操作が行なわれたときと行なわれなかったときとで、同じ条件で履歴情報の変化の態様が異なるものとした。しかし、これに限定されず、開始操作が行なわれたときと行なわれなかったときとで、履歴情報を変化させる条件の種類が変化するものであってもよい。また、開始操作が行なわれたときと行なわれなかったときとで、履歴情報を変化させる抽選の抽選確率を変化させるものであってもよい。また、開始操作が行なわれたときと行なわれなかったときとで、遊技の結果を示唆する演出の頻度を変化させるものであってもよい。
また、開始操作が行なわれたときと行なわれなかったときとで、行なわれたときの方が履歴情報の変化が大きい、履歴情報を変化させる条件、および、行なわれなかったときの方が履歴情報の変化が大きい、履歴情報を変化させる条件の両方があってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、図19で示したように、遊技の結果(たとえば、当り/はずれ)を示唆する演出(たとえば、普通可変入賞球装置を開放するか否かを示す演出(以下「電チュー開放演出」という)、大当り予告演出)で遊技者にとって不利な結果(はずれを示唆する結果)となった場合は、有利な結果(当りを示唆する結果)となった場合よりも多く経験値を付与するようにした。しかし、これに限定されず、有利な結果となった場合には、経験値を付与しないようにしてもよい。
たとえば、電チュー開放演出を増やすと、当りの確率は予め決められているので、電チュー開放演出の信頼度が減少してしまう。しかし、このように有利な結果とならなかった場合であっても、遊技者にメリットがあるので、電チュー開放演出の信頼度が減少しても、遊技の興趣を向上させることができる。
(14) 前述した実施の形態においては、履歴情報を出力可能にするための操作が行なわれたときに蓄積されている履歴情報が、そのまま、その後の履歴情報に加えられるようにした。しかし、これに限定されず、加えられる履歴情報は、当該操作が行なわれた所定変動回数前の履歴情報であってもよいし、当該操作の直前の大当り当選もしくはプレミアムリーチの発生など履歴情報の変化が比較的大きい条件の成立の直前以降の履歴情報であってもよいし、当該操作時に抽選で決定された期間の履歴情報であってもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) この実施の形態における遊技機は、所定遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1A、スロットマシン1B)であって、
前記所定遊技の履歴に応じて履歴情報(たとえば、経験値、レベル、アイテム個数、チケット枚数、仲間キャラ、達成ミッションなど)を蓄積する蓄積手段(たとえば、図18のステップS401,ステップS402A)と、
前記履歴情報を出力可能に蓄積するための開始操作(たとえば、図11(A)の「パスワード入力」操作など)を受付ける開始受付手段(たとえば、図12のステップS328、図14のパスワード入力画面。初期化して開始させるようにしてもよいし、入力されたパスワードで示される値から開始させるようにしてもよい)と、
前記蓄積手段によって蓄積された前記履歴情報に応じた演出(たとえば、経験値、レベル、達成ミッション数などに応じて、演出態様、その値を示すメータ、キャラクタが変化したり、選択可能なBGM,ゲーム性,画面レイアウト,表示キャラクタなどが増えたりする演出)を実行する演出実行手段(たとえば、図18のステップS402B)と、
出力条件が成立したとき(たとえば、2次元コードの表示が選択されたとき、大当り遊技状態が終了したとき)に、前記開始受付手段によって前記開始操作が受付けられていることを条件として、前記蓄積手段によって蓄積された前記履歴情報を特定可能な情報(たとえば、履歴情報を特定可能な2次元コード、パスワードなど)を出力する出力手段(たとえば、図16のステップS345A,ステップS347。2次元コード、パスワードなどを表示してもよいし、赤外線通信などの無線通信で携帯端末に出力してもよいし、履歴情報自体をカードユニット経由でサーバに出力してもよい)とを備え、
前記蓄積手段は、前記開始受付手段によって前記開始操作を受付けたか否かに関わらず、前記履歴情報を蓄積し(たとえば、図18のステップS401,ステップS402A)、
前記演出実行手段は、前記開始受付手段によって前記開始操作を受付けたか否かに関わらず、前記履歴情報に応じた演出を実行する(たとえば、図18のステップS402B)。
このような構成によれば、所定遊技の履歴に応じて履歴情報が蓄積され、履歴情報を出力可能に蓄積するための開始操作が受付けられ、蓄積された履歴情報に応じた演出が実行され、出力条件が成立したときに、開始操作が受付けられていることを条件として、蓄積された履歴情報を特定可能な情報が出力され、開始操作が受付けられたか否かに関わらず、履歴情報が蓄積され、開始操作が受付けられたか否かに関わらず、履歴情報に応じた演出が実行される。
このため、履歴情報を出力可能に蓄積するための開始操作がされているか否かに関わらず、履歴情報に応じた演出が実行されるので、履歴情報に応じた演出の興趣を遊技者に見せることができる。また、履歴情報が変化すればするほど、履歴情報に応じた演出も変化するので、次回の遊技にも今回までの履歴情報を持ち越して遊技したいと遊技者に思わせることができる。その結果、いずれの遊技者であっても遊技の履歴情報に応じた演出の興趣を享受することができることで、履歴情報の継続的な蓄積に遊技者を誘導することが可能な遊技機を提供することができる。
(1−2) 上記(1−1)の遊技機において、
前記履歴情報の蓄積状況を表示する表示手段(たとえば、図20(E)の経験値メータ、レベル表示)をさらに備える。
このような構成によれば、履歴情報の蓄積状況が表示される。その結果、遊技者に履歴情報の蓄積状況を確認させることができる。
(1−3) 上記(1−1)または(1−2)の遊技機において、
前記蓄積手段は、前記履歴情報を蓄積する複数の条件のうちのいずれが成立したかに応じて、前記履歴情報の蓄積態様を異ならせる(たとえば、図19。変動1回実行,特定演出実行,大当り当選などに応じて、それぞれ、経験値1,10,100ポイントを付与するなど)。
このような構成によれば、履歴情報を蓄積する複数の条件のうちのいずれが成立したかに応じて、履歴情報の蓄積態様が異ならせられる。このため、成立する条件に遊技者を注目させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(1−4) 上記(1−1)から(1−3)のいずれかの遊技機において、
前記蓄積手段は、遊技の結果を示唆する演出で遊技者にとって有利な結果とならなかったことに応じて、前記履歴情報を蓄積する(たとえば、図19。電チュー開放予告または大当り予告ではずれとなったことに応じて、経験値を10ポイント付与する。さらに、当りとなったことに応じて、経験値を付与しないようにしてもよいし、所定ポイント付与するようにしてもよい)。
このような構成によれば、遊技の結果を示唆する演出で遊技者にとって有利な結果とならなかったことに応じて、履歴情報が蓄積される。このため、遊技において有利な結果とならなくても、履歴情報が蓄積される。その結果、遊技者の落胆の度合いを減少させることができる。
(1−5) 上記(1−1)から(1−4)のいずれかの遊技機において、
前記蓄積手段は、前記開始受付手段によって開始操作が受付けられたか否かに応じて、前記履歴情報の蓄積態様を異ならせる(たとえば、図19。開始操作を行なったか否かに応じて、同じ条件に対して付与される経験値のポイントが異なるものであってもよいし、経験値が付与される条件が変化するものであってもよいし、予告演出ではずれの場合に付与される経験値のポイントが異なるものであってもよい。開始操作を行なっていない方が、行なった場合よりも、付与される経験値のポイントが高くてもよいし、低くてもよい。経験値が付与される条件によって、開始操作を行なったか否かで付与される経験値のポイントの高低を変化させてもよい)。
このような構成によれば、開始操作が受付けられたか否かに応じて、履歴情報の蓄積態様が異ならせられる。このため、履歴情報の継続的な蓄積に遊技者を注目させることができる。履歴情報の継続的な蓄積に遊技者をさらに誘導することができる。
(1−6) 上記(1−1)から(1−5)のいずれかの遊技機において、
前記出力手段は、前記開始操作を受付けたときよりも所定期間前(たとえば、直前の大当り当選前、直前のプレミアムリーチ実行前、10変動前など)の前記履歴情報を含めて前記履歴情報を出力する(たとえば、図18のステップS403で大当り遊技状態のラウンドが開始されたタイミングであれば、図18のステップS408で、ラウンド開始前の履歴が出力可能な履歴とされる)。
このような構成によれば、開始操作が受付けられたときよりも所定期間前の履歴情報が含められて履歴情報が出力される。このため、履歴情報を出力可能に蓄積するための開始操作が行なっていなかった遊技者であっても、出力したい遊技の履歴が生じた後に、その履歴に応じて履歴情報を出力可能に蓄積することができる。その結果、履歴情報の蓄積に遊技者を誘導し易くすることができる。
(2−1) 上記実施の形態では、本願発明に係る遊技機は、所定の遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bなど)であって、予め定められた特定遊技が実行された履歴を特定可能な履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段(例えば図9(B)に示す履歴記録管理テーブルを格納する演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMなど)と、前記履歴情報を特定可能な情報(例えば2次元コードなど)を出力する履歴情報出力手段(例えばステップS347の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、遊技者の指示入力により特殊条件(例えばパスワードの入力や簡単スタートの開始など)が設定されたことに基づいて、該特殊条件の設定を終了させるまでに実行された前記特定遊技に関して、前記履歴情報記憶手段に前記履歴情報を記憶させる記憶制御手段(例えばステップS402Aの処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)とを備え、前記履歴情報出力手段は、前記特殊条件の設定を終了させるときに、前記履歴情報を特定可能な情報を出力し(例えばステップS347の処理を実行することにより、ステップS413の処理でYesと判定されてステップS410の処理を実行する部分など)、前記記憶制御手段は、前記特殊条件が設定されていないときに、前記特定遊技が実行されたことに基づいて前記履歴情報を前記履歴情報記憶手段に記憶させる一方、所定条件が成立するごとに前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報を初期化する未設定時記憶制御手段(例えばステップS326またはステップS333の処理が実行されていないときにステップS402Aの処理を実行し、ステップS413の処理でYesと判定されてステップS410の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、前記特殊条件が設定されているときに、前記特定遊技が実行されたことに基づいて前記履歴情報を前記履歴情報記憶手段に記憶させるとともに、前記所定条件が成立しても前記履歴情報の記憶を継続させる設定中記憶制御手段(例えばステップS326またはステップS333の処理が実行された後にステップ402Aの処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、前記特殊条件の設定が開始されたときに、前記未設定時記憶制御手段により前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報を、前記設定中記憶制御手段により前記履歴情報記憶手段に記憶される前記履歴情報とあわせて、前記履歴情報出力手段による出力情報から特定可能な履歴情報として記憶させる開始時記憶制御手段(例えばステップS408の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)とを含む。
このような構成によれば、特殊条件が設定されていないときでも履歴情報を記憶させ、特殊条件の設定が開始されたときには、記憶されている履歴情報を、その後に記憶される履歴情報とあわせて特定可能な情報の出力が可能になるように、履歴情報が記憶される。
具体的には、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定が行われる以前でも、図18に示すステップS401の処理でミッション対象遊技となる特定遊技の実行があったと判定されたときには、ステップS402Aの処理を実行して履歴記録管理テーブルにおける履歴情報の記録を更新することで、特殊条件が設定されていない場合でも遊技履歴に応じた履歴情報が記憶される。この場合、例えばステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定されたときなど、所定条件が成立したときには、ステップS410の処理が実行されて履歴情報の記録がクリア(初期化)される。一方、ステップS407の処理で簡単スタート操作ありと判定されることで特殊条件の設定が開始されたときには、特殊条件が設定される以前に記憶されている遊技履歴に応じた履歴情報を、特殊条件が設定された後に記憶される遊技履歴に応じた履歴情報とあわせて取得し、各遊技者により実行された遊技の履歴として2次元コードの作成に用いられる。
これにより、遊技者がパスワードの入力や簡単スタートの開始設定を行い特殊条件を設定して履歴情報を更新する意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(2−2) また、本願発明に係る遊技システムは、所定の遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bなど)と、該遊技機により予め定められた特定遊技が実行された履歴を特定可能な履歴情報を特定可能な情報を受け付けて所定の処理を行う情報処理装置(例えば管理サーバ1000など)とを備える遊技システム(例えば遊技システム900など)であって、前記遊技機は、前記履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段(例えば図9(B)に示す履歴記録管理テーブルを格納する演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMなど)と、前記履歴情報を特定可能な情報(例えば2次元コードなど)を出力する履歴情報出力手段(例えばステップS347の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、遊技者の指示入力により特殊条件(例えばパスワードの入力や簡単スタートの開始など)が設定されたことに基づいて、該特殊条件の設定を終了させるまでに実行された前記特定遊技に関して、前記履歴情報記憶手段に前記履歴情報を記憶させる記憶制御手段(例えばステップS402の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)とを備え、前記履歴情報出力手段は、前記特殊条件の設定を終了させるときに、前記履歴情報を特定可能な情報を出力し(例えばステップS347の処理を実行することにより、ステップS413の処理でYesと判定されてステップS410の処理を実行する部分など)、前記記憶制御手段は、前記特殊条件が設定されていないときに、前記特定遊技が実行されたことに基づいて前記履歴情報を前記履歴情報記憶手段に記憶させる一方、所定条件が成立するごとに前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報を初期化する未設定時記憶制御手段(例えばステップS326またはステップS333の処理が実行されていないときにステップS402の処理を実行し、ステップS413の処理でYesと判定されてステップS410の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、前記特殊条件が設定されているときに、前記特定遊技が実行されたことに基づいて前記履歴情報を前記履歴情報記憶手段に記憶させるとともに、前記所定条件が成立しても前記履歴情報の記憶を継続させる設定中記憶制御手段(例えばステップS326またはステップS333の処理が実行された後にステップ402の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、前記特殊条件の設定が開始されたときに、前記未設定時記憶制御手段により前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報を、前記設定中記憶制御手段により前記履歴情報記憶手段に記憶される前記履歴情報とあわせて、前記履歴情報出力手段による出力情報から特定可能な履歴情報として記憶させる開始時記憶制御手段(例えばステップS408の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)とを含む。
このような構成によれば、特殊条件が設定されていないときでも履歴情報を記憶させ、特殊条件の設定が開始されたときには、記憶されている履歴情報を、その後に記憶される履歴情報とあわせて特定可能な情報の出力が可能になるように、履歴情報が記憶される。
具体的には、パスワードの入力や簡単スタートの開始設定が行われる以前でも、図18に示すステップS401の処理でミッション対象遊技となる特定遊技の実行があったと判定されたときには、ステップS402Aの処理を実行して履歴記録管理テーブルにおける履歴情報の記録を更新することで、特殊条件が設定されていない場合でも遊技履歴に応じた履歴情報が記憶される。この場合、例えばステップS409の処理で簡単スタート促進報知が終了したと判定されたときなど、所定条件が成立したときには、ステップS410の処理が実行されて履歴情報の記録がクリア(初期化)される。一方、ステップS407の処理で簡単スタート操作ありと判定されることで特殊条件の設定が開始されたときには、特殊条件が設定される以前に記憶されている遊技履歴に応じた履歴情報を、特殊条件が設定された後に記憶される遊技履歴に応じた履歴情報とあわせて取得し、各遊技者により実行された遊技の履歴に応じた履歴情報として2次元コードの作成に用いられる。
これにより、遊技者がパスワードの入力や簡単スタートの開始設定を行い特殊条件を設定して履歴情報を更新する意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(2−3) 上記(2−1)の遊技機または上記(2−2)の遊技システムにおいて、前記開始時記憶制御手段は、前記未設定時記憶制御手段により前記履歴情報が初期化されてから次に初期化が行われるまでの期間のうち、遊技の進行において予め定められた特定期間にて遊技者の指示入力により前記特殊条件が設定された場合にのみ、前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報を、前記履歴情報出力手段による出力情報から特定可能な履歴情報として記憶させる(例えばステップS407の処理でYesと判定されてステップS408の処理を実行する部分など)ように構成されてもよい。
このような構成においては、特定期間にて特殊条件が設定されなければ、その特定期間までに記憶された履歴情報を特定可能な情報が出力されない。
具体的には、図18に示すステップS405の処理で開始された簡単スタート促進報知が実行されている特定期間にて、ステップS407の処理により簡単スタート操作ありと判定された場合にのみ、ステップS408の処理が実行され、簡単スタートの開始設定が行われる以前に記憶されている遊技履歴に応じた履歴情報を、2次元コードといった出力情報から特定可能になる遊技履歴に応じた履歴情報として記憶させる。
これにより、遊技履歴に応じた履歴情報が他の遊技者に流用されることを防止して、遊技機1における遊技の公平性を確保することができる。
(2−4) 上記(2−3)に記載の遊技機または遊技システムにおいて、前記特定期間にて前記履歴情報記憶手段に記憶されている前記履歴情報とともに、前記特殊条件が設定されない場合には該履歴情報が初期化されることを、遊技者に報知する特定報知手段(例えばステップS405の処理により、図20(B)、図20(D)に示すような演出画像を画像表示装置41に表示させる演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を備えるように構成されてもよい。
このような構成においては、特定期間までに記憶された履歴情報と、これが初期化されてしまうことを報知する。
具体的には、簡単スタート促進報知では、例えば図20(B)に示すような画像の表示によりミッションの達成となる特定遊技を認識可能に報知するとともに、例えば図20(D)に示すような画像の表示により簡単スタートの開始設定が行われなければ履歴情報の記録がクリア(初期化)されてしまうことを報知する。
これにより、遊技者がパスワードの入力や簡単スタートの開始設定により特殊条件を設定して履歴情報を更新する意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(2−5) 上記(2−1)、(2−3)もしくは(2−4)の遊技機、または、上記(2−2)、(2−3)もしくは(2−4)の遊技システムにおいて、前記履歴情報出力手段は、前記未設定時記憶制御手段により前記履歴情報記憶手段に記憶された前記履歴情報に関して、前記設定中記憶制御手段により前記履歴情報記憶手段に記憶された前記履歴情報とは異なる制限を設けて特定可能な情報を出力する(例えば簡単スタート前における可変表示回数の情報を含まない2次元コードを出力する)ように構成されてもよい。
このような構成においては、特殊条件が設定されていないときに記憶された履歴情報に制限を設ける。
具体的には、例えば可変表示の実行回数を示す情報のように、遊技履歴に応じた履歴情報のうちで予め定められた一部の情報については、簡単スタートの開始設定が行われたときなどにクリア(初期化)されて取得されず、各遊技者により実行された遊技の履歴に応じた履歴情報として2次元コードの作成に用いられないようにしてもよい。
これにより、遊技者が実際に遊技した内容に適した履歴情報の更新を行って、遊技機1における遊技の公平性を確保することができる。
(2−6) 上記(2−1)、(2−3)〜(2−5)のいずれかの遊技機、または、上記(2−2)〜(2−5)のいずれかの遊技システムにおいて、前記未設定時記憶制御手段は、前記履歴情報記憶手段に記憶された前記履歴情報のうち、予め定められた特定履歴情報に関して、前記所定条件が成立しても初期化を制限する(例えばストックコインに関する記録はクリアしない)ように構成されてもよい。
このような構成においては、所定条件が成立しても初期化が制限される特定履歴情報を設ける。
具体的には、例えばストックコインを示すデータのように、遊技履歴に応じた履歴情報のうち特定履歴情報として予め定められた情報に関して、他の履歴に応じた履歴情報をクリア(初期化)するための所定条件が成立してもクリア(初期化)がされないように制限してもよい。
これにより、遊技機1の仕様や遊技者の意向に合致した履歴情報の更新を行うことができる。
(2−7) 上記(2−1)、(2−3)〜(2−6)のいずれかの遊技機、または、上記(2−2)〜(2−6)のいずれかの遊技システムにおいて、前記遊技機は、遊技者にとって有利な有利価値を付与する有利価値付与手段と、前記特定遊技が実行されるときに、前記有利価値が付与されるか否かを示唆する第1示唆演出を実行する第1示唆演出実行手段と、前記第1示唆演出の実行に基づいて、前記有利価値とは異なる所定価値を付与する所定価値付与手段と、前記所定価値が付与されるか否かを示唆する第2示唆演出を実行する第2示唆演出実行手段とを備えるように構成されてもよい。
このような構成においては、所定価値が付与されるか否かを示唆する第2示唆演出が実行されることにより、所定価値の付与に対する遊技者の期待感を持続させることができる。
具体的には、例えば図23(A)に示すような示唆演出が実行されたときには、所定価値となる特典(デジコン)の付与が示唆される。このような演出が実行されることにより、所定価値の付与に対する遊技者の期待感を持続させて、遊技の興趣を向上させることができる。また、示唆演出の実行により可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いスーパーリーチCのリーチ演出などが示唆される。
これにより、可変表示結果が「大当り」となることによる有利価値の付与に対する遊技者の期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。