JP2016047184A - 光音響画像化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御部の処理負荷を軽減することが可能な光音響画像化装置を提供する。
【解決手段】この光音響画像化装置100は、光源部1a(1b)からの光を吸収した光吸収体2および検出対象物からの音響波を検出する検出部3と、検出部3、光源部1a(1b)および光吸収体2に対して被検体側に配置され、被検体に接触する接触面4aと、接触面4aよりも検出部3および光源部1a(1b)側で検出部3および光源部1a(1b)に対向し、光吸収体2が一部に設けられる内側面4bとを含み、光を透過し、かつ、音響波を検出部3に伝搬する音響波伝搬部材4と、検出部3により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合に、光源部1a(1b)からの光を止める第1停止制御を行う制御部5とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、光音響画像化装置に関し、特に、被検体に光を照射する光源部を備えた光音響画像化装置に関する。
従来、被検体に光を照射する光源部を備えた光音響画像化装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、光源部と、光源部から照射された光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を検出するための検出部と、検出部に被検体が接触していると判断される場合に光源部から光を出射させる制御を行う制御部とを備えた光音響画像化装置が開示されている。
この光音響画像化装置は、被検体の画像の生成前に、被検体に対して超音波を検出部から送信し、送信した超音波に対して検出部で受信された超音波に基づいて、検出部に被検体が接触しているか否かを判断(以下、接触判断)するように構成されている。また、接触判断は、制御部により被検体に対して超音波を送信した際に得られる画像を予め保存されている参照画像と比較することにより行われる。
特開2012−187389号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の光音響画像化生成装置では、接触判断を行うために、被検体に対して超音波を送信した際に得られる画像を予め保存されている参照画像と比較する処理を行うため、数値同士の比較処理と比べて処理負荷が大きい画像同士の比較処理に起因して制御部の処理負荷が大きくなるという問題点があると考えられる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、制御部の処理負荷を軽減することが可能な光音響画像化装置を提供することである。
この発明の一の局面による光音響画像化装置は、光源部と、光源部から照射された光を吸収することにより音響波を発生させる光吸収体と、光吸収体から発生する音響波、および、光源部から照射された光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を検出するための検出部と、検出部、光源部および光吸収体に対して被検体側に配置されるとともに、被検体に接触する接触面と、接触面よりも検出部および光源部側で検出部および光源部に対向し、光吸収体が一部に設けられる内側部とを含み、光を透過し、光吸収体および検出対象物から発生する音響波を検出部に伝搬するとともに、被検体に接触面が接触している場合よりも、被検体に接触面が接触していない場合の方が、接触面で反射されて被検体側に導かれる光吸収体からの音響波の強度が大きくなるように、音響波を伝搬する音響波伝搬部材と、検出部により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合に、光源部からの光の出射を停止させる第1停止制御を行う制御部とを備える。
この発明の一の局面による光音響画像化装置では、上記のように、検出部、光源部および光吸収体に対して被検体側に配置されるとともに、被検体に接触する接触面と、接触面よりも検出部および光源部側で検出部および光源部に対向し、光吸収体が一部に設けられる内側部とを含み、光を透過し、光吸収体および検出対象物から発生する音響波を検出部に伝搬するとともに、被検体に接触面が接触している場合よりも、被検体に接触面が接触していない場合の方が、接触面で反射されて被検体側に導かれる光吸収体からの音響波の強度が大きくなるように、音響波を伝搬する音響波伝搬部材を設け、検出部により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合に、制御部により、光源部からの光の出射を停止させる第1停止制御を行う。これにより、従来のように、一旦、画像を取得してから参照画像と比較する処理を行うことなく、光源部から光を出射した場合に、光吸収体からの音響波の強度をしきい値と比較することで、音響波伝搬部材が被検体に接触しているか否かを判断することができるので、制御部の処理負荷Fを軽減することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光吸収体は、検出部または光源部に対向する音響波伝搬部材の内側部の所定位置に設けられ、検出部に対向して設けられる場合には、検出部の光源部側の端部近傍に配置される。このように構成すれば、光吸収体が検出部に対向して設けられる場合には、光吸収体が光源部側の端部近傍に配置されるので、光吸収体が検出部の中央に配置されるよりも被検体の画像にノイズとして影響が出にくい。これにより、被検体の画像に対するノイズを減らすことができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光吸収体は、検出部または光源部に対向する音響波伝搬部材の内側部の所定位置に設けられ、光源部に対向して設けられる場合には、光源部の光の出射領域の一部を覆うように配置される。このように構成すれば、光吸収体が光源部に対向して設けられる場合には、光吸収体が光源部の光の出射領域の一部を覆うように配置されるので、接触状態か否かを判断するために用いる光吸収体からの音響波を効率的に発生させることができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部は、検出対象物から発生する音響波を検出する画像化用検出素子と、画像化用検出素子よりも光吸収体の近傍に配置されるとともに、光吸収体から発生する音響波を検出する光源動作確認用検出素子とを含む。このように構成すれば、画像化用検出素子よりも光源動作確認用検出素子の方が光吸収体の近傍に配置されるので、第1停止制御に用いることを目的とし、画像化を目的としない物質(光吸収体)からの音響波を、画像化用検出素子よりも光源動作確認用検出素子に到達しやすくすることができる。これにより、光源動作確認用検出素子で検出される音響波の強度が大きくなり、より正確に第1停止制御を行うことができる。また、画像化を目的としない物質(光吸収体)からの音響波を、光源動作確認用検出素子よりも離れた位置に配置されている画像化用検出素子に到達しにくくすることができるので、光吸収体からの音響波がノイズとして画像化されるのを抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光吸収体は、複数設けられ、検出部は、複数の検出素子を含み、制御部は、音響波伝搬部材が被検体に接触されている場合において、光源部に異常があることに起因して、複数の検出素子において検出された音響波の強度がそれぞれ所定の強度範囲に収まらない場合には、光源部からの光の出射を停止させる第2停止制御を行うように構成されている。このように構成すれば、光源部の劣化により光の出力低下に起因して音響波の強度が部分的に小さくなる場合や、所定回路の配線の断線により光の出力の変化に起因して音響波の強度が部分的に変化する場合などの光源部の一部に異常がある場合に、光源部からの光の出射を停止させることができるので、ユーザに光源部の異常(故障や劣化など)を認識させるとともに、光源部の交換などの異常に対する対応を促すことができる。また、光源部の異常に起因して、ユーザが認識しない間に適切(鮮明)な被検体画像を得ることができない状況が発生するのを、事前に抑制することができる。その結果、特に、医療目的で使用される場合には、不鮮明な画像により誤った診断がなされるのを抑制することができる。
この場合において、好ましくは、制御部により第1停止制御および第2停止制御のうちの少なくとも一方が行われる場合には、光源部からの光の出射を停止させる旨のメッセージを報知する報知部をさらに備える。このように構成すれば、報知部により光源部からの光の出射が停止される旨のメッセージを報知することができるので、ユーザに光の出射が停止されることをより確実に認識させることができる。また、第2停止制御が行われる場合には、異常に対する対応をより確実に促すことができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、LED素子を含む。このように構成すれば、LED素子は、レーザ光を発する発光素子に比べて指向性が低く、位置ずれが生じた場合でも、比較的光の照射範囲は変化しにくい。このため、レーザ光を発する発光素子を用いる場合と異なり、光学部材の精密なアライメント(位置合わせ)が不要であるとともに、光学系の振動による特性変動を抑制するための光学定盤や強固な筐体が不要となる。その結果、光学部材の精密なアライメントが不要で、かつ、光学定盤や強固な筐体が不要な分、装置の大型化および装置の構成の複雑化を抑制することができる。また、LED素子を用いることにより、レーザ光を発する発光素子を用いる場合に比べて、消費電力を低減することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、半導体レーザ素子を含む。このように構成すれば、発光ダイオード素子と比べて、比較的指向性の高いレーザ光を被検体に照射することができるので、半導体レーザ素子からの光の大部分を確実に被検体に照射することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、有機発光ダイオード素子を含む。このように構成すれば、このように構成すれば、薄型化が容易な有機発光ダイオード素子を用いることにより、有機発光ダイオード素子を含む光源部を容易に小型化することができる。
本発明によれば、上記のように、制御部の処理負荷を軽減することができる。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光源部、検出部および接触状態の音響波伝搬部材を側面側から見た模式図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光源部および検出部を被検体が配置される側から見た図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光源部、検出部および非接触状態の音響波伝搬部材を側面側から見た模式図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光吸収体によるノイズについて説明するための図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の全体構成を示した模式図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の光源部および検出部を被検体が配置される側から見た図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の光源部から出射される光を停止させる第2停止制御を行う処理について説明ためのフローチャートである。 本発明の変形例による光音響画像化装置の発光素子を含む光源部を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100の構成について説明する。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100は、図1に示すように、光源部1aおよび1bと、光吸収体2と、音響波を検出する検出部3と、光を透過し、光吸収体2から発生する音響波W1および検出対象物Qから発生する音響波W2を検出部3に伝搬する音響波伝搬部材4とを備えている。
光吸収体2は、光源部1a(1b)から照射された光を吸収することにより音響波W1を発生させる機能を有している。検出部3は、光吸収体2から発生する音響波W1、および、光源部1a(1b)から照射された光を吸収した被検体P内の検出対象物Qから発生する音響波W2の強度を検出可能に構成されている。音響波伝搬部材4は、検出部3、光源部1a(1b)および光吸収体2に対して被検体(生体)P側(Z2方向側)に配置されている。
また、光音響画像化装置100は、検出部3により検出された信号を処理して画像化などを行う制御部5と、制御部5により処理された画像を表示するための表示部6とを備えている。なお、表示部6は、本発明の「報知部」の一例である。
光音響画像化装置100は、光源部1aおよび1bから被検体P内に所定波長の光を照射することにより、被検体P内で光を吸収した検出対象物Qを膨張収縮させ、検出対象物Qから音響波W2を発生させる。光音響画像化装置100は、検出対象物Qから発生した音響波W2を検出部3によって検出し、得られた検出信号に基づいて被検体P内における検出対象物Qを画像化する機能を有する。また、光音響画像化装置100は、検出部3から被検体Pに対して超音波を照射し、被検体P内で反射した反射波(超音波)を検出部3によって検出し、得られた検出信号に基づいて被検体P内を画像化する機能を有する。光音響画像化装置100は、これらの音響波画像と超音波画像とを統合することにより、被検体P内に関する多様な情報を画像化して表示することが可能である。
ここで、第1実施形態では、光音響画像化装置100の制御部5は、音響波伝搬部材4に対して被検体Pが接触していない場合に光源部1a(1b)からの光の出射を停止させる第1停止制御を行うように構成されている。詳細については後述する。
次に、光音響画像化装置100の各部の詳細な構成について説明する。
図2に示すように、光源部1aおよび1bは、検出部3のX方向の両側に一対設けられている。また、光源部1aおよび1bは、検出部3に近接して配置されている。なお、光源部1aおよび1bは、検出部3を挟んで略対称に構成されているので、以下では、X1方向側の光源部1aのみについて説明する。
光源部1aは、被検体Pに光を照射して被検体P内の検出対象物Qに光を吸収させることにより、検出対象物Qから音響波W2を発生させるように構成されている。また、光源部1aは、光吸収体2に光を照射して光吸収体2に光を吸収させることにより、光吸収体2から音響波W1を発生させるように構成されている。
光源部1aには、板部10aと、板部10aに実装された複数(多数)のLED(発光ダイオード)素子10bとを有する光源基板10が設けられている。光源基板10は、光源部1aの先端(Z1方向側の端部)に設けられている。また、光源基板10は、信号線5aを介して制御部5(図1参照)と接続されており、信号線5aを介して制御部5から電力供給を受けるとともに制御信号を受信するように構成されている。また、光源基板10には、光源駆動回路(図示せず)が形成されており、光源基板10は、制御部5の制御信号に基づいて光の出射および停止を行うように構成されている。
図3に示すように、板部10aの下面側(Z2方向側)には、複数のLED素子10bがアレイ状に配列(実装)されており、これらのLED素子10bが全体として面光源を構成している。また、複数のLED素子10bは、Y方向に延びるとともにX方向に並ぶ3列の素子列を構成している。また、複数のLED素子10bは、樹脂により封止されている。
図2に示すように、光吸収体2は、Z方向において検出部3に対向する音響波伝搬部材4の後述する内側面4b(Z1方向側の面)の一部(所定位置)に設けられている。また、図3に示すように、光吸収体2は、検出部3の端部近傍に設けられている。詳細には、光吸収体2は、内側面4b(図2参照)のX方向の中央、かつ、Y方向の両端部近傍に一対に設けられている。また、一対の光吸収体2は、平面視において(Z1方向から見て)、検出部3の後述する検出素子30を挟むように配置されている。なお、図2および図4においては、光吸収体2を視認しやすくするため、光吸収体2に実際よりも大きな厚み(Z方向における大きさ)により図示している。また、内側面4bは、本発明の「内側部」の一例である。
また、図2に示すように、光吸収体2は、音響波伝搬部材4の内側面4bに対して濃色の材料が塗布されることにより薄膜状に形成されている。たとえば、光吸収体2は、チタンブラックや黒鉛から形成されている。なお、チタンブラックなどの黒色の材料は、他色の材料よりも光吸収率が大きい。光吸収体2は、光吸収率が大きいほど、光を吸収したときの音響波W1の発生効率が高くなる。すなわち、光吸収体2は、光吸収率が大きいほど、検出部3において検出される音響波W1の強度が大きくなる。したがって、光吸収体2は、検出対象物Qよりも大きな音響波を発生させやすい特性を有している。
検出部3は、超音波検出プローブからなる。また、図3に示すように、検出部3は、X方向の両側に配置される一対の光源部1aおよび1b(一対の光源基板10)に挟まれた状態で、Y方向に延びるように形成されている。また、検出部3は、検出素子30を含んでいる。また、検出素子30は、被検体P(図2参照)に近接するように、検出部3の先端(Z2方向側の端部)に配置されている。また、検出素子30は、多数の検出素子30がアレイ状に配列されているものであり、検出面(検出素子30のZ2方向側の面)において、全体としてY方向に延びる矩形形状をなすように構成されている。なお、各図では、検出素子30のアレイ全体の外形形状のみを概略的に示している。
また、図2に示すように、検出素子30は、音響波(超音波)W1およびW2を検出することが可能であるとともに、被検体Pに対して超音波を照射することが可能に構成されている。また、検出素子30は、信号線5bを介して制御部5(図1参照)と接続されており、光吸収体2および検出対象物Qから発生した音響波W1およびW2、および、被検体P内で反射された超音波を検出し、検出信号を制御部5に出力するように構成されている。また、検出素子30は、信号線5bを介して、制御部5の制御信号に基づき、被検体Pに超音波を照射するように構成されている。
音響波伝搬部材4は、検出部3および光源部1a(1b)と、被検体Pとの間に配置されている。また、音響波伝搬部材4は、XY方向に延びる平板形状かつ矩形形状に形成されている。また、音響波伝搬部材4は、図示しない取付保持部により、一対の光源部1aおよび1bに取り付けられるとともに、一対の光源部1aおよび1bの間に検出部3を一対の光源部1aおよび1bと一体的に保持するように構成されている。
また、音響波伝搬部材4は、被検体Pに接触する接触面4a(Z1方向側の面)と、接触面4aよりも検出部3および光源部1a(1b)側で、検出部3および光源部1a(1b)に対向するとともに、光吸収体2が一部に設けられる内側面4b(Z2方向側の面)とを含んでいる。また、音響波伝搬部材4は、被検体Pに接触面4aが接触している場合よりも、被検体Pに接触面4aが接触していない場合の方が、接触面4aで反射されて被検体側Pに導かれる光吸収体2からの音響波W2の強度が大きくなるように、音響波を伝搬するように構成されている。なお、音響波伝搬部材4の接触面4aと被検体Pとの間(空気層部分)には、音響波W2および光の伝播損失の低減のために、超音波診断用ゲルなどの超音波および光の伝搬材(図示せず)が塗布されている。
また、音響波伝搬部材4は、接触面4a(被検体Pとの境界面)において、検出対象物Qからの音響波W2が、反射されるのを抑制するために、被検体Pと音響インピーダンスの差が小さい材料から形成されている。また、音響波伝搬部材4は、光源部1a(1b)からの光を被検体Pに照射しやすくするために、光透過率の高い材料から形成されている。たとえば、音響波伝搬部材4は、高透明度を有するシリコン系の樹脂から形成されている。
制御部5は、上記の通り、音響波伝搬部材4に対して被検体Pに接触していない場合に、光源部1a(1b)からの光の出射を停止させる第1停止制御を行うように構成されている。
ここで、第1停止制御を行う制御部5の構成について説明する前に、図2および図4を参照して、被検体Pが音響波伝搬部材4に接触している状態(接触状態)と、接触していない状態(非接触状態)とにおける、検出部3により検出される音響波の強度の違いについて説明する。
なお、非接触状態とは、音響波伝搬部材4の接触面4aのZ1方向側に空気層が配置されている状態である。この非接触状態では、光吸収体2から発生した音響波W1の大部分が、音響波伝搬部材4の接触面4aで反射される。すなわち、光吸収体2から発生した音響波W1の大部分が、音響波伝搬部材4内から空気層に侵入することはない。これは、音響波伝搬部材4と比べて空気の音響インピーダンスが十分に小さいためである。
まず、図2に示すように、接触状態では、検出部3は、光吸収体2から直接伝搬される音響波W1を検出可能に構成されている。また、接触状態では、検出部3は、被検体Pから伝搬される音響波W2を検出可能に構成されている。
一方、図4に示すように、非接触状態では、検出部3は、光吸収体2から直接伝搬される音響波W1を検出可能に構成されている。また、非接触状態では、検出部3は、音響波伝搬部材4の接触面4aで反射されることにより検出部3側(Z2方向側)に向かう音響波W1を検出可能に構成されている。
そして、接触状態での音響波W2と、非接触状態での接触面4aで反射された音響波W1とを比較する。すると、光吸収体2の方が被検体Pよりも光源部1a(1b)に近接して配置されていること(伝搬による損失の少ない状態の光が照射されることから)、および、光吸収体2が黒色の光吸収率の大きい材料であることから、非接触状態での接触面4aで反射された音響波W1の方が、音響波の強度は大きくなる。したがって、検出部3は、接触状態よりも非接触状態において、強い音響波を検出することが可能である。
そこで、制御部5(図1参照)は、接触状態と非接触状態とにおいて取得される音響波の強度の違いから、接触状態と非接触状態とを判別することにより、第1停止制御を行うように構成されている。すなわち、制御部5は、音響波の強度が、検出部3により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合には、光源部1a(1b)からの光の出射を停止させる第1停止制御を行うように構成されている。要するに、制御部5は、音響波の強度が、接触状態では検出することができない所定のしきい値以上となった場合には、非接触状態であると判断して、第1停止制御を行うように構成されている。
表示部6(図1参照)は、制御部5により第1停止制御が行われる場合には、光源部1a(1b)からの光の出射を停止させる旨のメッセージを表示(報知)するように構成されている。
次に、図5を参照して、光吸収体2から発生する音響波W1が画像に与えるノイズについて説明する。なお、音響波W1が画像に与えるノイズについて説明するため、以下のような状態(条件)を仮に想定する。
まず、被検体Pから発生する音響波の速度、および、光吸収体2から発生する音響波の速度を、共に速度Vとし、いかなる媒質に対しても速度が変わらないとする。また、検出部3から検出対象物Qまでの距離、および、光吸収体2から検出対象物Qまでの距離を、共に距離Lする。なお、光吸収体2から検出対象物Qまでの距離は、実際には距離Lよりも僅かに大きくなるが、略距離Lに等しいとして、ここでは距離Lとする。
上記状態(条件)の下、光源部1a(1b)から光を出射した場合、瞬時に光吸収体2および検出対象物Qに光が到達する。このため、光吸収体2および検出対象物Qから、それぞれ、音響波W1および音響波W2が同時に発生される。
そして、音響波W2は、光源部1a(1b)から光が出射されてから時間(L/V)後に、検出部3に到達する(検出部3により検出される)。また、音響波W1(の一部)は、光源部1a(1b)から光が出射されてから時間(L/V)後に検出対象物Qに到達する。さらに、検出対象物Qに到達した音響波W1(の一部)は、検出対象物Qにおいて反射され、反射されてから時間(L/V)後に、検出部3に到達する(検出部3により検出される)。
したがって、音響波W1は、音響波W2よりも時間(L/V)だけ遅れて、検出部3により検出される。そして、この時間(L/V)遅れて検出される音響波W1が、音響波W2に基づく画像に対するノイズとなる。したがって、実際の検出対象物Qの画像の2倍の位置に、ノイズによってアーチファクトが生成される。
そこで、ノイズを除去するために、光音響画像化装置100(図1参照)は、音響波W1の検出部3に到達する時間を半分にする処理を行うことにより、アーチファクトを実際の検出対象物Qの画像に重ねるように構成されている。また、ノイズ除去の他の方法として、光音響画像化装置100は、音響波W2のタイミングを維持しつつ、音響波W1のタイミングを時間(L/V)進めることによっても、ノイズを除去することが可能である。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、検出部3、光源部1a(1b)および光吸収体2に対して被検体側に配置されるとともに、被検体に接触する接触面4aと、接触面4aよりも検出部3および光源部1a(1b)側で検出部3および光源部1a(1b)に対向し、光吸収体2が一部に設けられる内側面4bとを含み、光を透過し、光吸収体2および検出対象物から発生する音響波を検出部3に伝搬するとともに、被検体に接触面4aが接触している場合よりも、被検体に接触面4aが接触していない場合の方が、接触面4aで反射されて被検体側に導かれる光吸収体2からの音響波の強度が大きくなるように、音響波を伝搬する音響波伝搬部材4を設け、検出部3により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合に、制御部5により、光源部1a(1b)からの光の出射を停止させる第1停止制御を行う。これにより、従来のように、一旦、画像を取得してから参照画像と比較する処理を行うことなく、光源部1a(1b)から光を出射した場合に、光吸収体2からの音響波の強度をしきい値と比較することで、音響波伝搬部材4が被検体に接触しているか否かを判断することができるので、制御部5の処理負荷を軽減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、光吸収体2を、検出部3に対向する音響波伝搬部材4の内側面4bの所定位置に設け、検出部3の光源部1a(1b)側の端部近傍に配置する。これにより、光吸収体2が検出部3に対向して設けられる場合には、光吸収体2が光源部1a(1b)側の端部近傍に配置されるので、光吸収体2が検出部3の中央に配置されるよりも被検体の画像にノイズとして影響が出にくい。これにより、被検体の画像に対するノイズを減らすことができる。所定の位置で接触状態か否かを判断するための音響波を検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部5により第1停止制御を行う場合に、光源部1a(1b)からの光の出射を停止させる旨のメッセージを報知する表示部6を設ける。これにより、表示部6により光源部1a(1b)からの光の出射が停止される旨のメッセージを報知することができるので、ユーザに光の出射が停止されることをより確実に認識させることができる。また、第2停止制御が行われる場合には、異常に対する対応をより確実に促すことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、光源部1a(1b)に、LED素子10bを設ける。これにより、LED素子10bは、レーザ光を発する発光素子に比べて指向性が低く、位置ずれが生じた場合でも、比較的光の照射範囲は変化しにくい。このため、レーザ光を発する発光素子を用いる場合と異なり、光学部材の精密なアライメント(位置合わせ)が不要であるとともに、光学系の振動による特性変動を抑制するための光学定盤や強固な筐体が不要となる。その結果、光学部材の精密なアライメントが不要で、かつ、光学定盤や強固な筐体が不要な分、装置の大型化および装置の構成の複雑化を抑制することができる。また、LED素子10bを用いることにより、レーザ光を発する発光素子を用いる場合に比べて、消費電力を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、図6〜図8を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、制御部5により第1停止制御を行った上記第1実施形態に加えて、制御部205により、光源部201aおよび201bに異常がある場合に、光源部201aおよび201bからの光の出射を停止させる第2停止制御を行う例について説明する。なお、第1実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態による光音響画像化装置200は、一対の光源部201aおよび201bと、光吸収体202a〜202c(図7参照)と、検出部203と、制御部205とを備えている。なお、光源部201aおよび201bは、検出部203を挟んでX1方向側およびX2方向側に略対称に構成されているので、以下では、X1方向側の光源部201aのみについて説明する。
図7に示すように、光源部201aは、複数のLED素子10bが互いに配線により直列接続されることにより、Y1方向側から順に並ぶ3つのLED素子郡211a〜211cを構成している。3つのLED素子郡211a〜211cは、互いに同様の構成を備えている。また、3つのLED素子郡211a〜211cは、それぞれ、X方向にLED素子10bが3列、Y方向にLED素子10bが5列に配列されている。
光吸収体202a〜202cは、音響波伝搬部材4の内側面4b上に複数設けられている。また、光吸収体202a〜202cは、光源部に対向して設けられている。また、光吸収体202a〜202cは、光源部光源部201aの出射領域の一部を覆うように配置されている。詳細には、光吸収体202aは、平面視において(Z方向から見て)、LED素子郡211aのY1方向側端部近傍かつ検出部203側(内側、X2方向側)に配置されている。また、光吸収体202bは、平面視において(Z方向から見て)、LED素子郡211bのY方向における中央かつ検出部203側(内側、X2方向側)に配置されている。また、光吸収体202cは、平面視において(Z方向から見て)、LED素子郡211cのY2方向側端部近傍かつ検出部203側(内側、X2方向側)に配置されている。
検出部203は、Y方向に並ぶ複数の検出素子を含んでいる。詳細には、検出素子は、検出対象物Q(図6参照)から発生する音響波W2(図6参照)を検出する画像化用検出素子230と、画像化用検出素子230よりも光吸収体202a〜202cの近傍に配置されるとともに、光吸収体202a〜202cから発生する音響波W1(図6参照)を検出する光源動作確認用検出素子231a〜231cとを含んでいる。すなわち、光源動作確認用検出素子231a〜231cは、画像化のための音響波W1を検出するようには構成されてはいない。また、光源動作確認用検出素子231a〜231cは、Y方向において、光吸収体202a〜202cに対応する位置に3つ配置されている。また、画像化用検出素子230は、Y方向に並ぶように3つの光源動作確認用検出素子231a〜231cの間に複数配置されている。
制御部205(図6参照)は、上記の通り、音響波伝搬部材4に対して被検体Pに接触していない場合に、光源部201aからの光の出射を停止させる第1停止制御を行うように構成されている。
また、制御部205は、音響波伝搬部材4が被検体Pに接触されている場合において、光源部201aに異常があることに起因して、複数の光源動作確認用検出素子231a〜231cにおいて検出された音響波W1およびW2の強度がそれぞれ所定の強度範囲に収まらない場合には、光源部201aからの光の出射を停止させる第2停止制御を行うように構成されている。
なお、光源部201aの異常とは、光源部201a(LED素子10b)の劣化により出射される光の光量が減少すること、LED素子郡(たとえば、LED素子郡211a)配線の一部断線に伴い一部のLED素子10bから光が出射されなくなること、および、LED素子郡(たとえば、LED素子郡211a)配線の一部断線に伴う断線していない他のLED素子郡(LED素子郡211aおよび211b)に流入する電流の増加に起因して、他のLED素子郡(LED素子郡211aおよび211b)を構成するLED素子10bに過大な電流が流れることなどを意味している。
このような光源部201aの異常の有無は、光源動作確認用検出素子231a〜231cにおいて検出された音響波の強度Pxと、上記所定の強度範囲を決定する下限しきい値Pminおよび上限しきい値Pmaxとを比較することにより判断される。すなわち、検出された音響波の強度が、下限しきい値Pminを下回るような弱すぎる場合や、上限しきい値Pmaxを上回るような強すぎる場合には、光源部201aに異常があると判断される。
表示部6は、制御部205により第2停止制御が行われる場合には、光源部201aからの光の出射を停止させる旨のメッセージを表示(報知)するように構成されている。
次に、図6〜図8を参照して、光源部201a(201b)に異常があることに起因して、光源部201a(201b)からの光の出射を停止させる第2停止制御を行う処理について、フローチャートに基づいて説明する。
まず、図8に示すように、ステップS1において、検出部203を介して被検体Pに音響波伝搬部材4が接触したこと(接触状態であること)が把握される。
そして、ステップS2において、検出部203の光源動作確認用検出素子231a〜231cを介して取得される音響波の強度に関する下限しきい値Pminおよび上限しきい値Pmaxが設定される。
そして、ステップS3において、検出素子から超音波が出射される。そして、ステップS4において、検出対象物Qで反射された超音波の強度が画像化用検出素子230を介して取得される。そして、ステップS5において、取得された超音波の強度に基づいて超音波画像が取得される。
そして、ステップS6において、光源部201a(201b)から光が出射される。そして、ステップS7において、主に光吸収体202a〜202cで発生された音響波W1の強度Pxが光源動作確認用検出素子231a〜231cを介して取得される。同時に、主に検出対象物Qで発生された音響波W2の強度Pyが画像化用検出素子230を介して取得される。
そして、ステップS8において、光源動作確認用検出素子231a〜231cを介して取得された音響波の強度Pxが、下限しきい値Pminよりも大きく、かつ、上限しきい値Pmaxよりも小さいか否かが判断される。そして、音響波の強度Pxが下限しきい値Pmin以下、または、上限しきい値Pmax以上であると判断される場合には、ステップS9に進む。すなわち、光源部201a(201b)に異常があると判断される場合には、ステップS9に進む。なお、強度Pxは、光源動作確認用検出素子231a〜231cのそれぞれにおいて検出される値である。そして、強度Pxのうち少なくとも1つの値が、下限しきい値Pmin以下、または、上限しきい値Pmax以上であると判断される場合には、ステップS9に進む。また、強度Pxが、下限しきい値Pminよりも大きく、かつ、上限しきい値Pmaxよりも小さいと判断される場合には、ステップS11に進む。すなわち、光源部201a(201b)に異常がないと判断される場合には、ステップS11に進む。
そして、ステップS9において、表示部6を介して光源部201a(201b)からの光の出射を停止させる旨のメッセージが表示(報知)される。そして、ステップS10において、第2停止制御が行われ、光源部201a(201b)からの光の出射が停止される。なお、ステップS9とステップS10とは略同時に処理される。
また、ステップS11において、(上記ステップS6で取得された)音響波の強度Pyに基づいて音響波画像が取得される。そして、ステップS12において、検出部203を介して被検体Pから音響波伝搬部材4が離れた状態(非接触状態)であるか否かが判断される。そして、非接触状態であると判断されるならば、図示しないが、上記第1実施形態において説明した第1停止制御が行われ、光源部201a(201b)からの光の出射が停止される。また、接触状態であると判断される場合には、ステップS3に戻る。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、検出部203、光源部201a(201b)および光吸収体202a〜202cに対して被検体側に配置されるとともに、被検体に接触する接触面4aと、接触面4aよりも検出部203および光源部201a(201b)側で検出部203および光源部201a(201b)に対向し、光吸収体202a〜202cが一部に設けられる内側面4bとを含み、光を透過し、光吸収体202a〜202cおよび検出対象物から発生する音響波を検出部203に伝搬するとともに、被検体に接触面4aが接触している場合よりも、被検体に接触面4aが接触していない場合の方が、接触面4aで反射されて被検体側に導かれる光吸収体202a〜202cからの音響波の強度が大きくなるように、音響波を伝搬する音響波伝搬部材4を設け、検出部203により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合に、制御部205により、光源部201a(201b)からの光の出射を停止させる第1停止制御を行う。これにより、制御部205の処理負荷を軽減することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、光吸収体202a〜202cを、光源部201a(201b)に対向する音響波伝搬部材4の内側面4bの所定位置に設け、光源部201a(201b)の光の出射領域の一部を覆うように配置する。これにより、光吸収体202a〜202cが光源部201a(201b)に対向して設けられる場合には、光吸収体202a〜202cが光源部201a(201b)の光の出射領域の一部を覆うように配置されるので、接触状態か否かを判断するために用いる光吸収体202a〜202cからの音響波を効率的に発生させることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、検出部203は、検出対象物から発生する音響波を検出する画像化用検出素子230と、画像化用検出素子230よりも光吸収体202a〜202cの近傍に配置されるとともに、光吸収体202a〜202cから発生する音響波を検出する光源動作確認用検出素子231a〜231cとを含む。これにより、画像化用検出素子230よりも光源動作確認用検出素子231a〜231cの方が光吸収体202a〜202cの近傍に配置されるので、第1停止制御に用いることを目的とし、画像化を目的としない物質(光吸収体202a〜202c)からの音響波を、画像化用検出素子230よりも光源動作確認用検出素子231a〜231cに到達しやすくすることができる。これにより、光源動作確認用検出素子231a〜231cで検出される音響波の強度が大きくなり、より正確に第1停止制御を行うことができる。また、画像化を目的としない物質(光吸収体202a〜202c)からの音響波を、光源動作確認用検出素子231a〜231cよりも離れた位置に配置されている画像化用検出素子230に到達しにくくすることができるので、光吸収体202a〜202cからの音響波がノイズとして画像化されるのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、光吸収体202a〜202cは、複数設けられ、検出部203は、複数の検出素子を含み、制御部205は、音響波伝搬部材4が被検体に接触されている場合において、光源部201a(201b)に異常があることに起因して、複数の検出素子において検出された音響波の強度がそれぞれ所定の強度範囲に収まらない場合には、光源部201a(201b)からの光の出射を停止させる第2停止制御を行うように構成されている。これにより、光源部201a(201b)の劣化により光の出力低下に起因して音響波の強度が部分的に小さくなる場合や、LED素子郡211a〜211cのいずれかの配線の断線により光の出力の変化に起因して音響波の強度が部分的に変化する場合などの光源部201a(201b)の一部に異常がある場合に、光源部201a(201b)からの光の出射を停止させることができるので、ユーザに光源部201a(201b)の異常(故障や劣化など)を認識させるとともに、光源部201a(201b)の交換などの異常に対する対応を促すことができる。また、光源部201a(201b)の異常に起因して、ユーザが認識しない間に適切(鮮明)な被検体画像を得ることができない状況が発生するのを、事前に抑制することができる。その結果、特に、医療目的で使用される場合には、不鮮明な画像により誤った診断がなされるのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、制御部205により第2停止制御を行う場合に、光源部201a(201b)からの光の出射を停止させる旨のメッセージを報知する表示部6を設ける。これにより、表示部6により光源部201a(201b)からの光の出射が停止される旨のメッセージを報知することができるので、ユーザに光の出射が停止されることをより確実に認識させることができる。また、第2停止制御が行われる場合に、異常に対する対応をより確実に促すことができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、光吸収体を音響波伝搬部材の表面(内側面)に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光吸収体が音響波伝搬部材の接触面に対して、光源部および検出部側に配置されるのであれば、光吸収体を音響波伝搬部材の表面(内側面)上に設けなくてもよい。たとえば、光吸収体を音響波伝搬部材の表面近傍に埋め込むように設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1停止制御および第2停止制御を行う際に、報知部の一例としての表示部により所定のメッセージを報知するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、報知部の一例としてのアラーム部を設けることにより、所定のメッセージを報知してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1停止制御および第2停止制御を行う際に、光源部からの光の出射を停止させる旨のメッセージを報知した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光源部からの光の出射を停止させる旨のメッセージを報知しなくてもよい。
また、上記第1実施形態では、検出部に対向する音響波伝播部材の内側面に光吸収体を設けた例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光源部に対向する音響波伝播部材の内側面に光吸収体を設けてもよい。
また、上記第第2実施形態では、第2停止制御を行う際に、光源動作確認用検出素子により検出される音響波の強度に対して、上限しきい値および下限しきい値を設定して、光源部の異常を判断した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上限しきい値および下限しきい値のうちの一方だけを設定して、光源部の異常を判断してもよい。
また、上記第2実施形態では、説明の便宜上、本発明の制御部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベントごとに処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
また、上記第1〜第2実施形態では、光源部が、LED素子を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光源部が、LED素子以外の発光素子を含んでいてもよい。たとえば、図9に示す変形例のように、光源部301aが、発光素子310bとして半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を含んでいてもよい。また、半導体レーザ素子を含む場合には、発光ダイオード素子と比べて、比較的指向性の高いレーザ光を被検体に照射することができるので、半導体レーザ素子からの光の大部分を確実に被検体に照射することができる。また、有機発光ダイオード素子を含む場合には、薄型化が容易な有機発光ダイオード素子により、光源部301aを容易に小型化することができる。
1a、1b、201a、201b、301a 光源部
2、202a、202b、202c 光吸収体
3、203 検出部
4 音響波伝搬部材
4a 接触面
4b 内側面(内側部)
5、205 制御部
6 表示部(報知部)
10b LED素子
100、200 光音響画像化装置
230 画像化用検出素子
231a、231b、231c 光源動作確認用検出素子
310b 発光素子(半導体レーザ素子、有機発光ダイオード素子)

Claims (9)

  1. 光源部と、
    前記光源部から照射された光を吸収することにより音響波を発生させる光吸収体と、
    前記光吸収体から発生する音響波、および、前記光源部から照射された光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する音響波を検出するための検出部と、
    前記検出部、前記光源部および前記光吸収体に対して前記被検体側に配置されるとともに、前記被検体に接触する接触面と、前記接触面よりも前記検出部および前記光源部側で前記検出部および前記光源部に対向し、前記光吸収体が一部に設けられる内側部とを含み、光を透過し、前記光吸収体および前記検出対象物から発生する音響波を前記検出部に伝搬するとともに、前記被検体に前記接触面が接触している場合よりも、前記被検体に前記接触面が接触していない場合の方が、前記接触面で反射されて前記被検体側に導かれる前記光吸収体からの音響波の強度が大きくなるように、音響波を伝搬する音響波伝搬部材と、
    前記検出部により検出された音響波の強度が所定のしきい値以上の大きさである場合に、前記光源部からの光の出射を停止させる第1停止制御を行う制御部とを備える、光音響画像化装置。
  2. 前記光吸収体は、前記検出部または前記光源部に対向する前記音響波伝搬部材の前記内側部の所定位置に設けられ、前記検出部に対向して設けられる場合には、前記検出部の前記光源部側の端部近傍に配置される、請求項1に記載の光音響画像化装置。
  3. 前記光吸収体は、前記検出部または前記光源部に対向する前記音響波伝搬部材の前記内側部の所定位置に設けられ、前記光源部に対向して設けられる場合には、前記光源部の光の出射領域の一部を覆うように配置される、請求項1に記載の光音響画像化装置。
  4. 前記検出部は、前記検出対象物から発生する音響波を検出する画像化用検出素子と、前記画像化用検出素子よりも前記光吸収体の近傍に配置されるとともに、前記光吸収体から発生する音響波を検出する光源動作確認用検出素子とを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  5. 前記光吸収体は、複数設けられ、
    前記検出部は、複数の検出素子を含み、
    前記制御部は、前記音響波伝搬部材が前記被検体に接触されている場合において、前記光源部に異常があることに起因して、前記複数の検出素子において検出された音響波の強度がそれぞれ所定の強度範囲に収まらない場合には、前記光源部からの光の出射を停止させる第2停止制御を行うように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  6. 前記制御部により前記第1停止制御および前記第2停止制御のうちの少なくとも一方が行われる場合には、前記光源部からの光の出射を停止させる旨のメッセージを報知する報知部をさらに備える、請求項5に記載の光音響画像化装置。
  7. 前記光源部は、発光ダイオード素子を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  8. 前記光源部は、半導体レーザ素子を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  9. 前記光源部は、有機発光ダイオード素子を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
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