JP2016045182A - 3次元測定機 - Google Patents
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Abstract
【課題】プローブの動きにブレーキをかけることができる3次元測定機を提供する。
【解決手段】
前記プローブと、複数の制動装置と、X軸方向に移動自在であるX軸スライダと、Y軸方向に移動自在であるY軸スライダと、Z軸方向に移動自在であるZ軸スライダとから構成され、複数の前記制動装置は、X軸スライダに制動をかけるX軸ブレーキと、Y軸スライダに制動をかけるY軸ブレーキと、Z軸スライダに制動をかけるZ軸ブレーキとから構成され、前記プローブは、複数の前記スライダによってX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向に移動可能に構成された3次元測定機。
【選択図】図1A
【解決手段】
前記プローブと、複数の制動装置と、X軸方向に移動自在であるX軸スライダと、Y軸方向に移動自在であるY軸スライダと、Z軸方向に移動自在であるZ軸スライダとから構成され、複数の前記制動装置は、X軸スライダに制動をかけるX軸ブレーキと、Y軸スライダに制動をかけるY軸ブレーキと、Z軸スライダに制動をかけるZ軸ブレーキとから構成され、前記プローブは、複数の前記スライダによってX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向に移動可能に構成された3次元測定機。
【選択図】図1A
Description
本発明は、物の寸法を測定する装置であって、特に、測定者が手動でプローブを測定ポイントに接触させることにより測定する3次元測定機に関する。
従来、工業製品や工業製品の部品などの寸法測定に接触式の3次元測定機が使用されている。3次元測定機とは、プローブと呼ばれる端子を測定対象物の様々な場所に接触させることにより、接触したポイントでの3次元座標値を検出し、その座標から測定対象物の様々な寸法を算出する装置である。
このような3次元測定機としては、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている3次元測定機は、測定テーブルの両側にX方向にスライド自在に支持された門型の可動フレームと、前記可動フレームにスライド自在に支持されて前記X方向と直角なY方向にスライド自在なヘッド部と、前記ヘッド部に対し、上下方向すなわちZ方向に上下動自在に支持された昇降軸とを有し、昇降軸の下端に固定されたプローブを3次元方向に移動位置決めできるようになっている。
また、この3次元測定機は、前記プローブの先端部が人造ルビーやセラミックス等の硬質で耐摩耗性のある素材で高精度の球状に形成されており、通常の測定作業においては、3次元測定機は測定テーブル上に載せられたエンジンブロック等のワークの仕上げ面にプローブの先端部を接触させて、前記プローブの基準位置からの変位を測定し、ワークが規定通りの寸法に仕上げられているかどうかを検査するとしている。
しかしながら、特許文献1に開示されているような従来の3次元測定機では、測定者(3次元測定機の操作者)の手動によるプローブの移動にブレーキをかける制動装置が設けられていなかった。このため、測定者の操作に問題があってもそれを防止することができなかった。
具体的には、測定者のスキルにより想定値のばらつきが大きくなるという問題があった。発明者らの鋭意研究により、測定値のばらつきの原因は、測定ポイントとしてプローブを当てる位置のずれと、測定ポイントにプローブを接触させるときのプローブの速度と、プローブを測定ポイントに当てるときの進入角度のばらつきや所定の進入角度からのずれと、にあることが判明した。従来の3次元測定機では、制動装置がついていないため、上記測定値のばらつきの原因である、測定者の操作不良があっても防止することができなかった。
また、未熟な測定者の場合、測定ポイントから次の測定ポイントにプローブを移動させる際、プローブの先端をどこかにぶつけて破損させてしまう場合もあった。
本発明は、係る実情を鑑み、測定者のスキルによる測定値のばらつきが発生しにくく、かつ、未熟な測定者が操作してもプローブの先端の破損が無い3次元測定機を提供しようとするものである。
本発明の課題は、下記の各発明によって解決することができる。即ち、本発明の3次元測定機は、手動でプローブを被測定物の測定ポイントに接触させることにより前記被測定物の寸法を測定する3次元測定機であって、前記プローブと、前記被測定物を載置するためのテーブルと、互いに直行する3軸の方向であるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向にガイド軸に沿って移動する複数のスライダと、複数の前記スライダのそれぞれの移動に制動をかける複数の制動装置と、を備え、複数の前記スライダは、X軸方向に移動自在であるX軸スライダと、Y軸方向に移動自在であるY軸スライダと、Z軸方向に移動自在であるZ軸スライダとから構成され、複数の前記制動装置は、X軸スライダに制動をかけるX軸ブレーキと、Y軸スライダに制動をかけるY軸ブレーキと、Z軸スライダに制動をかけるZ軸ブレーキとから構成され、前記プローブは複数の前記スライダによってX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向に移動可能に構成されたことを主要な特徴としている。
これにより、互いに直交する3軸方向に移動する各スライダごとにブレーキが設置されているため、きめ細かいブレーキングが可能になり、測定者の操作不良や、未熟な測定者によるプローブの破損を防止し、測定値のばらつきを防止することができる。
これにより、互いに直交する3軸方向に移動する各スライダごとにブレーキが設置されているため、きめ細かいブレーキングが可能になり、測定者の操作不良や、未熟な測定者によるプローブの破損を防止し、測定値のばらつきを防止することができる。
また、本発明の3次元測定機は、前記制動装置は、前記ガイド軸の面、または、前記スライダの有する面を転がる円筒状のローラと、前記ローラの回転にブレーキをかけるブレーキ手段と、を備えることを主要な特徴としている。
これにより、ガイド軸やスライダに直接ブレーキをかけるのでは無く、ローラにブレーキをかけることによって間接的にブレーキをかけるので、ガイド軸やスライダの摺動面を傷つけること無く、スライダの移動の直線性を乱すこと無く、ブレーキをかけることができる。
更に、スライダがエアスライダの場合であっても、ガイド軸とスライダとの隙間の間隔を一定に保ったまま、スライダの移動、ブレーキングを行うことができる。
これにより、ガイド軸やスライダに直接ブレーキをかけるのでは無く、ローラにブレーキをかけることによって間接的にブレーキをかけるので、ガイド軸やスライダの摺動面を傷つけること無く、スライダの移動の直線性を乱すこと無く、ブレーキをかけることができる。
更に、スライダがエアスライダの場合であっても、ガイド軸とスライダとの隙間の間隔を一定に保ったまま、スライダの移動、ブレーキングを行うことができる。
更に、本発明の3次元測定機は、前記ブレーキ手段は、前記ローラと同じ回転軸を回転中心として回転する円筒部材と、前記円筒部材に接触することで摩擦により前記円筒部材の回転にブレーキをかけるブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを前記円筒部材に向けて押圧する押圧手段と、を備えたことを主要な特徴としている。
これにより、ローラに対しても間接的にブレーキをかけるので、なお一層、ガイド軸やスライダの摺動面を傷つけること無く、スライダの移動の直線性を乱すこと無く、ブレーキをかけることができる。
更に、スライダがエアスライダの場合においても、なお一層、ガイド軸とスライダとの隙間の間隔を一定に保ったまま、スライダの移動、ブレーキングを行うことができる。
これにより、ローラに対しても間接的にブレーキをかけるので、なお一層、ガイド軸やスライダの摺動面を傷つけること無く、スライダの移動の直線性を乱すこと無く、ブレーキをかけることができる。
更に、スライダがエアスライダの場合においても、なお一層、ガイド軸とスライダとの隙間の間隔を一定に保ったまま、スライダの移動、ブレーキングを行うことができる。
更にまた、本発明の3次元測定機は、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダは、いずれもエアスライダであり、圧縮空気を前記ガイド軸に噴射する複数のエアパッドを備え、前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキはいずれも、2つの前記エアパッドに挟まれた位置に配置されていることを主要な特徴としている。
これにより、スライダとガイド軸の間は摩擦が少なくなり、スムースな移動が可能になる。更に、2つのエアパッドの間に、X軸ブレーキとY軸ブレーキとZ軸ブレーキとが配置されているため、ブレーキをかけたときのスライダとガイド軸との隙間の間隔のずれをさらに防止することができる。
これにより、スライダとガイド軸の間は摩擦が少なくなり、スムースな移動が可能になる。更に、2つのエアパッドの間に、X軸ブレーキとY軸ブレーキとZ軸ブレーキとが配置されているため、ブレーキをかけたときのスライダとガイド軸との隙間の間隔のずれをさらに防止することができる。
また、本発明の3次元測定機は、手動で前記プローブが測定ポイントから次の測定ポイントに移動される際、前記プローブが所定の経路から外れないように、前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキとによって、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダの動きが制御されることを主要な特徴としている。
これにより、測定者(操作者)は、所定の経路からずれを容易に知ることができると共に、容易に所定の経路を通って次の測定ポイントにプローブを移動させることができる。また、未熟な測定者がプローブの先端をどこかにぶつけて破損させることを防ぐことができる。ここで、所定の経路とは、予め設定された経路であっても良いし、測定ポイントから次の測定ポイントに向かって、所定方法で計算によって求められる経路であっても良く、その両方を含むものである。
これにより、測定者(操作者)は、所定の経路からずれを容易に知ることができると共に、容易に所定の経路を通って次の測定ポイントにプローブを移動させることができる。また、未熟な測定者がプローブの先端をどこかにぶつけて破損させることを防ぐことができる。ここで、所定の経路とは、予め設定された経路であっても良いし、測定ポイントから次の測定ポイントに向かって、所定方法で計算によって求められる経路であっても良く、その両方を含むものである。
更に、本発明の3次元測定機は、手動で前記プローブを測定ポイントから次の測定ポイントに移動させられる際、前記プローブの移動速度が所定の速度より速い場合、前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキとによって、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダの動きが制御されることを主要な特徴としている。
これにより、所定の速度以内でプローブを測定ポイントに接触させることができるので、測定ばらつきを低減させることが可能になる。
これにより、所定の速度以内でプローブを測定ポイントに接触させることができるので、測定ばらつきを低減させることが可能になる。
更にまた、本発明の3次元測定機は、前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキとによって、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダの動きが制御される際、測定ポイントから次の測定ポイントへの方向の単位ベクトルをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各ベクトルに分解したときのX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各ベクトルの大きさの比と、前記X軸ブレーキ、前記Y軸ブレーキ、前記Z軸ブレーキの制動力の比と、が同じになるように制動力が制御されることを特徴とする。
これにより、3次元測定機の操作者がプローブを動かすために使っている力の方向とブレーキにより制動を受ける方向とが正反対になるので、ブレーキをかけたときに、移動方向がずれることがない。
これにより、3次元測定機の操作者がプローブを動かすために使っている力の方向とブレーキにより制動を受ける方向とが正反対になるので、ブレーキをかけたときに、移動方向がずれることがない。
本発明の3次元測定機は、測定者(操作者)の操作に問題がある場合には、プローブの動きにブレーキをかけることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。
<構成>
本発明の3次元測定機の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1Aは、本発明の3次元測定機の斜視図である。図1Bは、本発明の3次元測定機の正面図である。図1Cは、本発明の3次元測定機の側面図である。図1Dは、本発明の3次元測定機の背面図である。図1Eは、本発明の3次元測定機の平面図である。図1Aから図1Eに示す3次元測定機は、門移動型の3次元測定機であり、図1Aは、一部透過して記載している。図1Aには、すべての記号を示しているが、図1Bから図1Eについては、記号が多すぎて分かり難くなることを避けるために、主要な記号のみ示している。
本発明の3次元測定機の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1Aは、本発明の3次元測定機の斜視図である。図1Bは、本発明の3次元測定機の正面図である。図1Cは、本発明の3次元測定機の側面図である。図1Dは、本発明の3次元測定機の背面図である。図1Eは、本発明の3次元測定機の平面図である。図1Aから図1Eに示す3次元測定機は、門移動型の3次元測定機であり、図1Aは、一部透過して記載している。図1Aには、すべての記号を示しているが、図1Bから図1Eについては、記号が多すぎて分かり難くなることを避けるために、主要な記号のみ示している。
図1Aから図1Eに示すように、本発明の3次元測定機は、被測定物の測定ポイントに接触させるためのプローブ10と、被測定物を載置するためのテーブル12と、互いに直交する3軸の方向であるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向にプローブ10を移動させるスライダ16と、スライダ16を移動方向にガイドするガイド軸14と、複数のスライダ16のそれぞれの移動に制動をかける制動装置18と、プローブ10が接触した複数の測定ポイントの位置(座標)から被測定物の各種寸法を算出すると共に3次元測定機の各種制御を行う制御・演算手段22と、を主に備えて構成される。
ガイド軸14は、Xガイド軸14xと、Yガイド軸14yと、Zガイド軸14zとを含んで構成され、Xガイド軸14xと、Yガイド軸14yと、Zガイド軸14zは、それぞれ、軸の方向がX軸方向、Y軸方向、Z軸方向となるように配置される。
ガイド軸14は、図1A、図1Eに示すYガイド軸14yのようにテーブル12の辺をガイド軸とすることもできるし、図1Cに示すXガイド軸14xのように断面矩形の長尺状の部材をガイド軸として使用することもできる。あるいは、ガイド軸14は、図1Eに示すZガイド軸14zのようにZ軸スライダ16zをその外から内部にかけて形成された穴内を摺動可能に保持する形態のものでも良い。
また、Xガイド軸14xと、Yガイド軸14yと、Zガイド軸14zとには、それぞれ独立したスケール(不図示)が設置されており、スライダ16の位置座標が高精度に測定できるようになっている。測定された位置座標は、制御・演算手段22に送信される。
スライダ16は、X軸スライダ16xと、Y軸スライダ16yと、Z軸スライダ16zとを含んで構成される。X軸スライダ16xは、Xガイド軸14xの面上を摺動することによりX軸方向に移動自在となっている。Y軸スライダ16yは、Yガイド軸14yの面上を摺動することによりY軸方向に移動自在となっている。Z軸スライダ16zは、Zガイド軸の穴内の面上を摺動することによってZ軸方向に移動自在となっている。
なお、Z軸スライダ16zは、そのままでは重力により下に落ちてしまうので、不図示のバランス装置により重力による下向きの力と同じ力で上向きに引っ張られている。これにより、移動自在かつ任意の位置で停止可能になっている。バランス装置は、従来使用されているものをどれでも使用可能であるが、例えば、滑車を用いてZ軸スライダ16zと同じ重さのおもりをワイヤで吊って釣り合わせる装置を使用することができる。
また、スライダ16は、静圧気体軸受けを用いたエアスライダであることが好ましい。この場合は、圧縮した気体を噴出するエアパッド20を備えることが必要になる。エアパッド20から噴出した気体は、スライダ16とガイド軸14との間で気体潤滑膜として作用し、スライダ16とガイド軸14との摩擦力を低減させ、スライダ16の滑らかな移動を可能にする。
エアパッド20を備えるときは、制動装置18は、2つのエアパッド20,20に挟まれた位置に設置されることが好ましい。2つのエアパッド20,20に挟まれた位置ではないところに制動装置18を設置した場合、ブレーキをかけたとき、スライダ16とガイド軸14との隙間の間隔がずれてしまい、それによりプローブ10の先端の位置が数ミクロンずれる場合があるからである。
プローブ10は、プローブ保持具11により保持されてZ軸スライダ16zに装着される。プローブ保持具11内には、プローブ10の微小な動きを検知するセンサが内蔵されており、プローブ10が、被測定物に接触すると、接触したことを検知することができるようになっている。
テーブル12としては、剛性の高い定盤などを好適に使用することができる。テーブル12上に被測定物を載置し、載置された被測定物の各種測定ポイントにプローブ10を移動させて接触させることにより、被測定物の各種寸法を測定することができる。
制御・演算手段22は、後述する制動装置18の制御や、プローブ10が接触した複数の測定ポイントの位置座標から、被測定物の各種寸法を算出する。制御・演算手段22としては、コンピュータ等を用いることができる。
制動装置18は、X軸ブレーキ18xと、Y軸ブレーキ18yと、Z軸ブレーキ18zとを含んで構成される。X軸ブレーキ18xは、X軸スライダ16xの移動に制動をかけるためのブレーキであり、X軸スライダ16xまたはXガイド軸14xに設置されることが好ましいが、X軸スライダ16xの移動に制動をかけることができる場所ならばどこに設置されても良い。
同様にY軸ブレーキ18yは、Y軸スライダ16yの移動に制動をかけるためのブレーキであり、Y軸スライダ16yまたはYガイド軸14yに設置されることが好ましいが、Y軸スライダ16yの移動に制動をかけることができる場所ならばどこに設置されても良い。
同様にZ軸ブレーキ18zは、Z軸スライダ16zの移動に制動をかけるためのブレーキであり、Z軸スライダ16zまたはZガイド軸14zに設置されることが好ましいが、Z軸スライダ16zの移動に制動をかけることができる場所ならばどこに設置されても良い。
次に制動装置18を構成する各ブレーキである、X軸ブレーキ18xと、Y軸ブレーキ18yと、Z軸ブレーキ18zとについて図面を参照して更に詳しく説明する。ここで、X軸ブレーキ18xと、Y軸ブレーキ18yと、Z軸ブレーキ18zは、どれも同じ構造であるので、X軸ブレーキ18xを例にとって説明する。図2は、X軸ブレーキの斜視図である。図3は、図2のA−A断面図である。
<制動装置の一実施形態の構成>
まず、制動装置18の一実施形態の構成について図面を参照して説明する。図2、図3に示すように、X軸ブレーキ18xは、円筒状のローラ24と、ローラ24の回転にブレーキをかけるブレーキ手段26とを含んで構成される。ローラ24は、摺動する対象に接触して摺動に伴って回転する。即ち、X軸ブレーキ18xがX軸スライダ16xに設置されている場合は、ローラ24は摺動する対象であるXガイド軸14xに接触し、X軸スライダ16xの移動に伴ってローラ24は回転する。
まず、制動装置18の一実施形態の構成について図面を参照して説明する。図2、図3に示すように、X軸ブレーキ18xは、円筒状のローラ24と、ローラ24の回転にブレーキをかけるブレーキ手段26とを含んで構成される。ローラ24は、摺動する対象に接触して摺動に伴って回転する。即ち、X軸ブレーキ18xがX軸スライダ16xに設置されている場合は、ローラ24は摺動する対象であるXガイド軸14xに接触し、X軸スライダ16xの移動に伴ってローラ24は回転する。
また、図1Aに示すZ軸スライダ16zとZガイド軸14zのように、Z軸ブレーキ18zが、Zガイド軸14zに設置されている場合は、ローラ24は、摺動する対象であるZ軸スライダ16zに接触して、Z軸スライダ16zの移動に伴って回転する。
ブレーキ手段26は、ローラ24と同じ回転軸28を回転中心として回転する円筒部材26aと、円筒部材26aに接触することで摩擦により円筒部材26aの回転にブレーキをかけるブレーキパッド26bと、ブレーキパッド26bを円筒部材26aに向けて押圧する押圧手段26cと、を含んで構成される。
円筒部材26aは、ゴム、プラスチック、樹脂等様々な材料で構成することが可能であるが、柔軟性、摩擦力等を考慮するとウレタン樹脂が好ましい。ブレーキパッド26bは、摩擦力により円筒部材26aの回転運動にブレーキをかけるものなので、摩擦係数が大きく、かつ、摩耗の少ない材料で形成されることが好ましい。よって、ブレーキパッド26bは、ゴム、プラスチック、樹脂、セラミック、金属などで形成することができる。
押圧手段26cとしては、ブレーキパッド26bを円筒部材26aに向かって押圧できるものならばどれでも適用することが可能であるが、図2,図3に示した構成のものが好ましい。即ち、押圧手段26cは、ブレーキパッド26bに接触してブレーキパッド26bを円筒部材26aに向かって押すための押圧部材27aと、押圧部材27aに押圧力を与えるソレノイド27bとを含んで構成される。
また、ブレーキパッド26bは、バネ26dによって円筒部材26aから離れる方向に付勢されている。これにより、ソレノイド27bが作動していないときは、ブレーキパッド26bは、バネ26dによってブレーキパッド26bから離れた位置に保持され、ソレノイド27bが作動することにより、ソレノイド27bの力でブレーキパッド26bは円筒部材26aに接触して、円筒部材26aを押圧することができる。
このようにX軸ブレーキ18xは、X軸スライダ16xに設置された場合は、ローラ24はXガイド軸14xに接触し、X軸スライダ16xの移動に伴って回転する。X軸ブレーキ18xは、ブレーキをかけるときは、制御・演算手段22からの制御により、ソレノイド27bが作動して押圧部材27aがバネ26dの付勢力に逆らってブレーキパッド26bを円筒部材26aに押しつける。
これにより、円筒部材26aは、ブレーキパッド26bとの摩擦により回転が弱まり、同じ回転軸28で接続されたローラ24の回転も弱まる。このため、ローラ24とXガイド軸14xとの摩擦力により、X軸スライダ16xの移動にブレーキがかかることになる。また、制御・演算手段22が、ソレノイド27bの作動の力を制御することにより、X軸スライダ16xにかかるブレーキ力を調整することができる。
上述した構成の制動装置18は、スライダ16が静圧気体軸受けを使用したエアスライダであるときに、特に好適である。エアスライダの場合は、スライダ16とガイド軸14とは、直接は接触せず、少し隙間が空いている。本発明者は、様々な構造のブレーキについて検討したが、上述した構造の制動装置18以外では、ブレーキをかけるとスライダ16の移動の直線性が乱れ、エアスライダであるスライダ16とガイド軸14との隙間も変動し、プローブの先端位置も動いてしまうことを見いだした。また、ひどい場合は、スライダ16とガイド軸14との間の隙間を維持することができず、スライダ16とガイド軸14とが直接接触して互いに摺動してしまい、スライダ16とガイド軸14の寿命の低下、故障の原因となることも判明した。上述した制動装置18は、そのような欠点も無く、スライダ16が、エアスライダであっても、そうでなくても好適に使用することができる。
従来例として、ブレーキをかけるときにスライダ16からガイド軸14にブレーキパッド26bを押しつける構成の場合、ブレーキ時においては、ブレーキパッド26bの押しつけ圧力により、スライダ16とガイド軸14とが直接接触して摺動してしまうという欠点がある。これに対して、上述した制動装置18は、常にローラ24がガイド軸14と接触しており、ブレーキパッド26bが、ローラ24と回転軸28を共通にして回転している円筒部材26aに接触することにより、ローラ24の回転に対して間接的にブレーキをかけている。
よって、上述した制動装置18では、ブレーキ中においてもスライダ16とガイド軸14との間の隙間は常に適切に維持される。もちろん、制動装置18は、通常の移動を阻害することは無く、ブレーキをかけたいときだけブレーキをかけることができることは言うまでも無いことである。また上述した制動装置18では、スライダ16の移動の直線性を乱すこと無くブレーキをかけることができる。
なお、制動装置18は、上記に示した構成だけでは無く、スライダ16の移動にブレーキをかけることができるものならば、他の構成の装置でも使用することができるが、上述した構成のものが好ましいことは、すでに述べたとおりである。
<作動>
次に、本発明の3次元測定機の作動について図面を参照して説明する。本発明の3次元測定機の特徴の一つは、ある測定ポイントから次の測定ポイントに操作者が手動によりプローブ10を移動させる際、所定の道筋から外れそうになると正しい方向以外の移動にはブレーキがかかることにより、操作者が正しい道筋を通って次の測定ポイントにプローブ10を移動させるように導く機能を有することにある。
また、操作者がプローブ10を移動させる速度が所定の速度より速い場合は、制動装置18が作動して、所定の速度以下になるようにブレーキをかける機能を有することもできる。
次に、本発明の3次元測定機の作動について図面を参照して説明する。本発明の3次元測定機の特徴の一つは、ある測定ポイントから次の測定ポイントに操作者が手動によりプローブ10を移動させる際、所定の道筋から外れそうになると正しい方向以外の移動にはブレーキがかかることにより、操作者が正しい道筋を通って次の測定ポイントにプローブ10を移動させるように導く機能を有することにある。
また、操作者がプローブ10を移動させる速度が所定の速度より速い場合は、制動装置18が作動して、所定の速度以下になるようにブレーキをかける機能を有することもできる。
図4を参照して説明する。図4は、本発明の3次元測定機のブロック図である。図4に示すように、本発明の3次元測定機は、制御・演算手段22と、それ以外の部分である本体40とから構成されると考えることもできる。制御・演算手段22は、制御・演算部42と、記憶部44とから構成される。制御・演算部42は、主にCPU42bから構成され、記憶部44は、主に記憶素子であるRAMや、ハードディスク等から構成されることができるが、これらに限定されるものでは無く、通常データの記憶に用いられる装置を用いることができる。
図1Aと図4とを参照して、操作者がプローブ10を手動で移動させたとき、スライダ16の移動(位置の変化)は、ガイド軸14に設置されたスケール40a(図1Aには不図示)及びセンサ(不図示)により読み取られ、そのデータは、制御・演算部42のカウンタ42aに送信される。
カウンタ42aは、スライダ16がスケール40aの目盛りで何目盛り分移動したかをカウントし、そのデータをCPU42bに送信する。CPU42bは、カウンタ42aからのデータを基に計算してスライダ16即ち、X軸スライダ16x、Y軸スライダ16y、Z軸スライダ16zの各位置座標を算出する。CPU42bは、スライダ16の位置からプローブ10の先端位置座標も算出する。
また、プローブ10の先端を測定ポイントに接触させたとき、プローブ10から信号がプローブ信号処理部42dに送信され、プローブ信号処理部42dによって処理された信号はCPU42bに送られる。CPU42bは、プローブ信号処理部42dから送られた信号と、カウンタ42aから送られた信号とに基づいて、プローブ10の先端が接触した測定ポイントの座標を計算し、記憶部44に記憶させる。
このように、プローブ10の先端の位置座標は、制御・演算手段22によって常に把握ことができる。よって、制御・演算部42は、被測定物の測定ポイントにプローブ10の先端を接触させたときのプローブ10の先端の位置座標データを記憶部44に記憶させることができ、記憶された複数の位置座標データから被測定物の寸法等を計算によって求めることができる。
記憶部44には、被測定物上のプローブ10を当てる予定の測定ポイントがパートプログラムとして記憶されている。パートプログラムとは、被測定物の測定場所、測定順番等が記載されたプログラムであり、操作者は、このパートプログラムを3次元測定機に実行させ、3次元測定機がパートプログラムに従って表示する測定箇所を順番に測定してゆく。
このパートプログラムについて図5を参照して説明する。図5は、パートプログラムのリストの一例を示した図である。
図5に示すように、パートプログラムには、測定ポイントがX,Y,Zで示される座標(それぞれが、X座標、Y座標、Z座標を示す)で記載されている。また、プローブ10が測定ポイントに接触するときの移動方向であるプロービングベクトルが、I,J,K[プロービングベクトル(I,J,K)を示す]で示されている。
更に、L,M,N,O・・・には、次の測定ポイントに移動する際の移動経路と、経由地点の位置座標と、移動経路から離れても良い限度の距離の情報等とが、例えば、位置座標と移動方向を示すベクトルと数値(移動経路から離れても良い限度距離)等とで示されている。
図4に戻って、操作者が、プローブ10を手動で動かし、ある測定ポイントから次の測定ポイントに移動させるとき、制御・演算部42は、プローブ10の位置座標を常に監視し、パートプログラムに記載された移動経路から所定の距離以上ずれたら、或いは、所定の移動方向から所定の角度以上ずれた場合は、プローブ10の所定経路からずれる方向の移動に対してブレーキをかけるための信号を制動装置18に送信する。
制動装置18を構成するX軸ブレーキ18x、Y軸ブレーキ18y、Z軸ブレーキ18zのそれぞれは、制御・演算手段22からの信号に基づいて、個別に所定量のブレーキをかける。更に説明すると、CPU42bは、記憶部44に記憶されたパートプログラムに基づいて操作者が手動で移動させるプローブ10の位置を常に監視する。
CPU42bは、操作者が移動させるプローブ10の位置がパートプログラムに記載された経路から所定距離以上ずれた場合、或いは、プローブ10の移動方向がパートプログラムに記載された移動方向のベクトルよりも所定角度以上ずれた場合は、所定経路からずれる方向の移動に対してはずれ量に応じた所定の力でプローブ10の移動にブレーキがかかるように、ブレーキ力(ローラ24の摩擦力)を計算する。
次に、CPU42bは、計算されたブレーキ力を制動装置18が発揮できるように、制動装置18に与えるべき電気信号を算出し、D/A変換部42cは、その電気信号をアナログ信号に変換して制動装置18に送信する。制動装置18は、与えられた電気信号に基づいて、スライダ16の移動にブレーキをかける。
これにより、測定者がプローブ10を手動で移動させる際、所定の経路から離れてくると、所定の経路から離れる方向の移動にはブレーキがかかり、所定の経路に戻る方向の移動にはブレーキがかからないので、操作者は、容易に所定の経路から離れたことを知ることができる。また、測定者は、容易に所定の経路を通って次の測定ポイントにプローブ10を移動させることができる。
また、ブレーキのかかり具合は、任意に調整することができるので、所定の経路から離れるに従って徐々にブレーキを強くすることもできるし、ある地点から急にブレーキを強くすることもできる。よって、本発明の3次元測定機では、複雑な形状の被測定物の測定を行う場合においても、プローブ10を移動させる際、安全な所定の経路を案内されるので、プローブ10の先端を被測定物の複雑な形状のどこかにぶつけてプローブ10を破損させてしまうことを防ぐことができる。
更に、被測定物を高精度にばらつき無く測定するためには、測定ポイントにプローブ10の先端を接触させるときの進入角度も重要であるが、本発明では、最適な進入角度からずれる場合は、プローブ10の移動にブレーキがかかるので、熟練した操作者で無くても、熟練者と同様に最適な進入角度で測定ポイントにプローブ10の先端を接触させることができる。
また、本発明の3次元測定機は、操作者がプローブ10を手動で移動させる速度が所定の速度より速い場合は、制動装置18によりブレーキをかけて、速度が速すぎることを操作者に伝えることもできるし、所定速度以下になるように徐々にブレーキを強くしてゆくこともできる。
具体的には、制御・演算部42は、常にX軸スライダ16x、Y軸スライダ16y、Z軸スライダ16zの動きを監視することができる。制御・演算部42は、各スライダ16の移動方向、移動速度からプローブ10の移動方向、移動速度を算出し、パートプログラム(図5参照)に超えてはいけないプローブ10の最大速度が記載されている場合には、その最大速度と現在のプローブ10の移動速度をリアルタイムに比較する。
比較した結果、プローブ10の移動速度が、規定された最大速度を超えたと判断した場合は、X軸ブレーキ18x、Y軸ブレーキ18y、Z軸ブレーキ18zに個別にブレーキをかけるための信号を送信する。このとき、プローブ10が移動すべき方向(測定ポイントから次の測定ポイントに向かう方向)の単位ベクトルをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各ベクトルに分解したときのX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各方向に分解された各ベクトルの大きさの比と、X軸ブレーキ18x、Y軸ブレーキ18y、Z軸ブレーキ18zの制動力の比と、が同じになるように制御・演算部42は、X軸ブレーキ18x、Y軸ブレーキ18y、Z軸ブレーキ18zを制御する。
これにより、プローブ10の移動が速過ぎたためにブレーキがかけられたとしても、プローブ10の移動方向がぶれること無く安定して速度を落とすことができる。このようなブレーキの制御を行わない場合は、操作者がプローブ10に対して力を加えている方向と、ブレーキ力の方向が釣り合わないため、プローブ10の移動方向がずれることになる。
<制動装置の制御>
次に、制動装置18の制御方法の一例について図面を参照して説明する。図6は、プローブの2次元的な移動について説明した説明図である。分かりやすく説明するために、プローブ10を2次元的に移動させる場合の制御の例で説明する。3次元的に移動させる場合は、この2次元的な制御を拡張し、一軸増えるだけなので、2次元的な制御が分かれば3次元の場合も容易に理解できる。
次に、制動装置18の制御方法の一例について図面を参照して説明する。図6は、プローブの2次元的な移動について説明した説明図である。分かりやすく説明するために、プローブ10を2次元的に移動させる場合の制御の例で説明する。3次元的に移動させる場合は、この2次元的な制御を拡張し、一軸増えるだけなので、2次元的な制御が分かれば3次元の場合も容易に理解できる。
図6を参照して説明する。図6において、横軸はX軸を示し、縦軸はY軸を示す。よって、X軸方向への移動はX軸スライダ16xによって行われ、Y軸方向への移動はY軸スライダ16yによって行われる。P0は出発地点を示し、Ptは、移動目標地点を示す。
P0からPtまでプローブ10を移動させる場合、図6に示すように、P0からPtまでの区間を階段状に微小な区間P0、P1、P2、…Ptに分割する。制御・演算手段22は、P0からP1までの区間では、X軸ブレーキ18xは作動させず(ブレーキをかけず)Y軸ブレーキ18yのみ作動させる(ブレーキをかける)。
ここで、X軸ブレーキ18xを作動させないとは、X軸の正方向(X軸の矢印の方向)の移動についてのみであり、負方向(X軸の矢印とは反対向きの方向)への移動にはブレーキがかかる。つまり、制御・演算手段22は、負方向の移動を検知したら直ぐにブレーキをかけることにより、正方向への移動を導く。
これにより、操作者が手動でプローブ10を移動させる際、Y軸方向にはブレーキがかかっているので移動させることができず、X軸方向だけ移動させることができるので、操作者は、自然とP0からP1までプローブ10を移動させる。プローブ10がP1まで移動すると、制御・演算手段22は、今度は、X軸ブレーキ18xを作動させ、Y軸ブレーキ18yは作動させない。
ここで、Y軸ブレーキ18yについても同様に、Y軸ブレーキ18yを作動させないとは、Y軸の正方向(Y軸の矢印の方向)の移動についてのみであり、負方向(Y軸の矢印とは反対向きの方向)への移動にはブレーキがかかる。つまり、制御・演算手段22は、負方向の移動を検知したら直ぐにブレーキをかけることにより、正方向への移動を導く。
このため、操作者は、今度は、X軸方向にはブレーキがかかっており移動できないので、Y軸方向にのみプローブ10を移動させる。プローブ10が、P2に移動すると、制御・演算手段22は、Y軸ブレーキ18yだけ作動させてX軸ブレーキ18xは作動させない。このため、プローブ10は、X軸方向にのみ移動してP3に到着する。
制御・演算手段22は、このような制御を繰り返すことにより、P0からPtまで操作者によるプローブ10の移動を導くことができる。ここで、P0からPtまでの間隔をできる限り細かく区切って制御することにより、操作者は、P0からPtまでスムースにプローブ10を移動させることができる。
次に図7を参照して3次元の場合について説明する。図7は、プローブの3次元的な移動について説明した説明図である。図において、X,Y,Zで示した軸はそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向を示す軸であり、P0は出発地点を示し、Ptは、移動目標地点を示す。
最初は出発地点P0からP1に移動させる。これは、上記において説明した2次元の場合の移動である。つまり、制御・演算手段22が、Y軸ブレーキ18yとZ軸ブレーキ18zとの両方を作動させ、X軸ブレーキ18xだけ作動させないことにより、操作者は、プローブ10をP0からP1'まで自然に移動させることができる。X軸ブレーキ18xだけ作動させないとは、上述したように、正方向にのみブレーキを作動させないということであり以下においてもすべて同様である。
次に、制御・演算手段22が、X軸ブレーキ18xとZ軸ブレーキ18zの両方を作動させてY軸ブレーキ18yだけ作動させないことにより、操作者はプローブ10をP1'からP1まで自然に移動させることができる。Y軸ブレーキ18yだけ作動させないということも上記と同様に、正方向の移動だけブレーキを作動させないということであり、以下においてもすべて同様である。次に制御・演算手段22が、X軸ブレーキ18xとY軸ブレーキ18yの両方を作動させて、Z軸ブレーキ18zを作動させないことにより、操作者は、プローブ10をP1からP2まで自然に移動させることができる。ここで、Z軸ブレーキ18zを作動させないとは、X軸ブレーキ18x、Y軸ブレーキ18yと同様に、正方向の移動のみブレーキをかけないということである。以下においてもすべて同様である。
次に、P2を通ってX軸とY軸とに平行な平面と、P4を通ってZ軸方向に平行な直線とが交わる点をP3とする。すると、P2をP0、P4をP2、P3をP1、P3'をP1'と考えれば先ほどと同じ制御を行うことによりP2からP4にプローブ10を移動させることができる。
即ち、P2において制御・演算手段22が、Y軸ブレーキ18yとZ軸ブレーキ18zとの両方を作動させ、X軸ブレーキ18xだけ作動させないことにより、操作者は、プローブ10をP2からP3'まで自然に移動させることができる。
次に、制御・演算手段22が、X軸ブレーキ18xとZ軸ブレーキ18zの両方を作動させて、Y軸ブレーキ18yだけ作動させないことにより、操作者はプローブ10をP3'からP3まで自然に移動させることができる。次に制御・演算手段22が、X軸ブレーキ18xとY軸ブレーキ18yの両方を作動させて、Z軸ブレーキ18zを作動させないことにより、操作者は、プローブ10をP3からP4まで自然に移動させることができる。
ここでP0からPtまでできるだけ細かく分割して移動させることにより、操作者は、違和感を覚えること無く、プローブ10をスムースにP0からPtまで移動させることができる。
上記制御は、図4に示す記憶部44に記憶されたプログラムを制御・演算部42が実行することにより成し遂げることができる。
10…プローブ、11…プローブ保持具、12…テーブル、14…ガイド軸、14x…Xガイド軸、14y…Yガイド軸、14z…Zガイド軸、16…スライダ、16x…X軸スライダ、16y…Y軸スライダ、16z…Z軸スライダ、18…制動装置、18x…X軸ブレーキ、18y…Y軸ブレーキ、18z…Z軸ブレーキ、20…エアパッド、22…制御・演算手段、24…ローラ、26…ブレーキ手段、26a…円筒部材、26b…ブレーキパッド、26c…押圧手段、26d…バネ、27a…押圧部材、27b…ソレノイド、28…回転軸、40…本体、40a…スケール、42…制御・演算部、42a…カウンタ、42b…CPU、42c…D/A変換部、42d…プローブ信号処理部、44…記憶部
Claims (7)
- 手動でプローブを被測定物の測定ポイントに接触させることにより前記被測定物の寸法を測定する3次元測定機であって、
前記プローブと、
前記被測定物を載置するためのテーブルと、
互いに直行する3軸の方向であるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向にガイド軸に沿って移動する複数のスライダと、
複数の前記スライダのそれぞれの移動に制動をかける複数の制動装置と、
を備え、
複数の前記スライダは、X軸方向に移動自在であるX軸スライダと、Y軸方向に移動自在であるY軸スライダと、Z軸方向に移動自在であるZ軸スライダとから構成され、
複数の前記制動装置は、X軸スライダに制動をかけるX軸ブレーキと、Y軸スライダに制動をかけるY軸ブレーキと、Z軸スライダに制動をかけるZ軸ブレーキとから構成され、
前記プローブは、複数の前記スライダによってX軸方向、Y軸方向、Z軸方向のそれぞれの方向に移動可能に構成された3次元測定機。 - 前記制動装置は、前記ガイド軸の面、または、前記スライダの有する面を転がる円筒状のローラと、前記ローラの回転にブレーキをかけるブレーキ手段と、を備える請求項1に記載の3次元測定機。
- 前記ブレーキ手段は、
前記ローラと同じ回転軸を回転中心として回転する円筒部材と、
前記円筒部材に接触することで摩擦により前記円筒部材の回転にブレーキをかけるブレーキパッドと、
前記ブレーキパッドを前記円筒部材に向けて押圧する押圧手段と、
を備えた請求項1または2に記載の3次元測定機。 - 前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダは、いずれもエアスライダであり、
圧縮空気を前記ガイド軸に噴射する複数のエアパッドを備え、
前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキはいずれも、2つの前記エアパッドに挟まれた位置に配置されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の3次元測定機。 - 手動で前記プローブが測定ポイントから次の測定ポイントに移動される際、前記プローブが所定の経路から外れないように、前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキとによって、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダの動きが制御される請求項1〜4のいずれか1項に記載の3次元測定機。
- 手動で前記プローブを測定ポイントから次の測定ポイントに移動させる際、
前記プローブの移動速度が所定の速度より速い場合、前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキとによって、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダの動きが制御される請求項1〜5のいずれか1項に記載の3次元測定機。 - 前記X軸ブレーキと前記Y軸ブレーキと前記Z軸ブレーキとによって、前記X軸スライダと前記Y軸スライダと前記Z軸スライダの動きが制御される際、
測定ポイントから次の測定ポイントへの方向の単位ベクトルをX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各ベクトルに分解したときのX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各ベクトルの大きさの比と、前記X軸ブレーキ、前記Y軸ブレーキ、前記Z軸ブレーキの制動力の比と、が同じになるように制動力が制御される請求項6に記載の3次元測定機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014172266A JP2016045182A (ja) | 2014-08-27 | 2014-08-27 | 3次元測定機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018138897A (ja) * | 2017-02-24 | 2018-09-06 | 株式会社ミツトヨ | 三次元測定装置 |
CN110114733A (zh) * | 2016-12-22 | 2019-08-09 | Dmg森精机株式会社 | 工具机的运动误差鉴定方法 |
-
2014
- 2014-08-27 JP JP2014172266A patent/JP2016045182A/ja active Pending
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