JP2016043622A - 樹脂シート加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂シートを加熱する際の樹脂シートの温度分布を略均一にすることができる樹脂シート加熱装置を提供する。
【解決手段】加熱対象の樹脂シートSを樹脂シートの両側端を把持して搬送する移送機構と、移送機構が搬送する樹脂シートSに対向して配置され樹脂シートSを加熱する複数の加熱片である単位ヒータ44を備えた表面加熱部42,裏面加熱部43と、樹脂シートSが表面加熱部42,裏面加熱部43に加熱されてドローダウンを生じた際に、樹脂シートSの搬送方向と直交する断面視において、裏面加熱部43をドローダウンした樹脂シートSの形状に沿った凹状に変形させて単位ヒータ44をドローダウンした樹脂シートSに対向させる昇降シャフトと、裏面加熱部43の全体を昇降させる昇降シャフト7と、これらの動作を制御する制御手段とを備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、樹脂シートに対向して配置されたヒータにより樹脂シートを加熱する樹脂シート加熱装置に関する。
従来、樹脂シート加熱装置は、熱可塑性樹脂から形成したシート材である樹脂シートを、真空成形等の適宜な方法により賦形して成形体を得るに当たって加熱するために用いられている。この際の加熱温度は、用いられる樹脂シートに応じて適宜決定され、樹脂シート全面をできるだけ均一に加熱することが、成形体の品質を確保する上で求められている。つまり、樹脂シートの温度分布が不均一であると軟化の程度も不均一となるため、成形時において樹脂シートの伸長に差ができ成形体の厚さが不均一となる。具体的には、深絞り部の角部等の厚さが他の場所よりも薄くなってしまう。
そこで、従来の樹脂シート加熱装置にあっては、ヒータの温度を制御することにより、例えば樹脂シートの加熱箇所に応じて異なる温度に制御して、樹脂シートの温度をシート全面に亘ってできるだけ均一にすることが行われていた。
しかしながら、上記したようにヒータの温度制御をしても、樹脂シートの温度の均一化が不十分な場合がある。ヒータの温度制御を行なう際、温度を上昇させる側に制御する場合には比較的短時間で目標温度に制御できるが、温度を低下させる側に制御する場合には目標温度とするために長時間を要する。また、目標温度とするに当たって、制御温度の挙動にアンダーシュート又はオーバーシュートが起きる。これらのことに起因して過剰加熱等が起き、樹脂シートの温度分布が不均一となることがある。
また、次のような問題点も指摘されている。樹脂シートは加熱によって軟化するため、例えば樹脂シートの両側部が把持されていると自重による撓み、いわゆるドローダウンが樹脂シートに発生する。このドローダウンは、程度の差はあるものの樹脂シートの種類やシート厚み、加熱温度等によらず起きる。
ドローダウンは加熱途中にも起きるため、ヒータと樹脂シートとの間隔が一様ではなくなり、ヒータから樹脂シートへの熱の放射の様子が異なる。よって、樹脂シートの温度分布が不均一となる。このような事態を回避するために上記したようなヒータの温度制御を行なうには、ドローダウンの程度、即ち樹脂シートの種類,シート厚み等を考慮した複雑な温度制御を必要とし、煩雑となる。更には、上記したように温度制御には制御時間の長短,過剰加熱等が起き易いことから、樹脂シートの温度分布を均一なものとすることが難しいという問題があった。
このような問題を解決するために、特許文献1に記載の樹脂シート加熱装置では、図15,図16に示すように、樹脂シートSの表面及び裏面に対向する表面加熱部90及び裏面加熱部91を単位ヒータ92の集合体として構成し、各単位ヒータ92には距離センサ93を設けている。この距離センサ93が検出したヒータ離間距離(樹脂シートSと各単位ヒータ92との間の間隔)に応じて、各単位ヒータ92を樹脂シートSに対して個別に進退させるとともに個別に傾斜させて、樹脂シートの温度分布を調整している。なお、図15は、単位ヒータ92を水平に保持した状態で表面加熱部90及び裏面加熱部91を構成した場合を示し、図16は、単位ヒータ92を傾斜させて表面加熱部90及び裏面加熱部91を構成した場合を示す。
特開平5−337954号公報
特許文献1の樹脂シート加熱装置では、各単位ヒータ92を樹脂シートSに対して個別に進退させるとともに個別に傾斜させるために、各単位ヒータ92には、ラックとピニオンなどで構成されたヒータ昇降機構と、ユニバーサルジョイントなどで構成されたヒータ傾斜機構とが設けられている。しかしながら、各単位ヒータ92の距離センサ93が検出したヒータ離間距離に基づいて、各単位ヒータ92に設けられたヒータ昇降機構とヒータ傾斜機構とを個別に制御して、ヒータ離間距離を個別に調整しているので、表面加熱部90及び裏面加熱部91の構造が複雑となりコストが掛かるとともに、複雑な制御が必要となるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、簡単な構成で樹脂シートの温度分布を略均一にすることができる樹脂シート加熱装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するために、本発明の一の樹脂シート加熱装置によれば、加熱対象の樹脂シートを、該樹脂シートの両側端を把持して搬送するための搬送手段と、前記搬送手段で搬送される樹脂シートを加熱するため、該樹脂シートの搬送方向と直交する方向に並んだ複数の加熱片を含み、該樹脂シートの主面と対向する位置に複数個が樹脂シートの搬送方向に並んで配置される加熱手段と、前記搬送手段による樹脂シートの搬送方向と直交する断面視において、前記加熱手段で加熱されドローダウンを生じた樹脂シートに対し、前記加熱手段を該ドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させるよう、前記複数の加熱片のうちいずれか一の加熱片を移動させるための変形手段と、前記加熱手段の全体を昇降させる昇降手段と、前記変形手段でもって前記一の加熱片を移動させて前記加熱手段を凹状に変形させると共に、前記昇降手段でもって前記加熱手段の全体を降下させるよう、これらの動作を制御するための制御手段とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、昇降手段によって、加熱手段の全体をドローダウンした樹脂シートの撓み量に応じて降下させることができ、さらに変形手段によって、加熱手段をドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させて各加熱片を該ドローダウンした樹脂シートに対向させることができる。各加熱片を個別に制御して降下させておらず、また各加熱片を個別に傾斜させて加熱手段を変形させていないので、制御が簡単になり、簡単な構成で樹脂シートの温度調整をすることができる。さらにコスト削減にも繋がる。
また、前記加熱手段を構成する各加熱片は連結されており、連結された加熱片の中央に位置する中央加熱片の移動に伴って他の加熱片が移動することで変形するよう構成されており、前記変形手段は、前記中央加熱片を下方に移動させることで、該中央加熱片に連結された各加熱片を順次傾斜させ、前記加熱手段をドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させることを特徴とする。
上記構成によれば、変形手段が中央加熱片を下方に移動させることによって、各加熱片を個別に傾斜させて加熱手段を変形させることなく、加熱手段を簡単に凹状に変形させることができる。
また、前記加熱手段の下面側には、各加熱片同士が連結される連結部の隙間を透過して、樹脂シートのドローダウン量を検出可能な測距センサ部が設置されており、前記制御手段は、前記測距センサ部が検出した前記ドローダウン量に応じて、前記昇降手段の降下量及び/又は変形手段の中央加熱片を下方に移動させる移動量を制御可能であることを特徴とする。
上記構成によれば、測距センサ部によって樹脂シートのドローダウン量を容易に検出することができ、制御手段は、測距センサ部が検出したドローダウン量に基づいて、容易に昇降手段の降下量及び/又は変形手段の中央加熱片を下方に移動させる移動量を制御して、加熱手段をドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させることができる。
また、前記制御手段は、前記変形手段でもって前記加熱手段を凹状に変形させる動作と、前記昇降手段でもって前記加熱手段の全体を降下させる動作とを連係させて制御することを特徴とする。
上記構成によれば、加熱手段の形状をドローダウン後の樹脂シートの形状に沿わせ易くなり、樹脂シートの温度分布をより一層均一のものとすることができる。
また、前記制御手段は、前記搬送手段で把持された樹脂シートを前記加熱手段により加熱する時間の経過に基づいて、前記変形手段でもって前記加熱手段を凹状に変形させる動作と、前記昇降手段でもって前記加熱手段の全体を降下させる動作とを連係させて制御することを特徴とする。
上記構成によれば、距離センサによって樹脂シートのドローダウン量を検出することなく、ヒータ離間距離を調整することができる。
また、前記搬送手段は、樹脂シートの両側端に位置するシート側端部を水平方向に把持して搬送しており、前記加熱手段の端縁に位置し前記シート側端部に対向する端縁加熱片は水平方向に支持されていることを特徴とする。
上記構成によれば、加熱手段の端縁に位置し、水平方向に把持されたシート側端部に対向する端縁加熱片は、水平方向に支持されているので、シート側端部を効果的に加熱することができる。
また、前記端縁加熱片は、水平に配置された一対の支持ロッドによって、水平姿勢に維持されつつ、水平方向に摺動可能に構成されてなることを特徴とする。
上記構成によれば、端縁加熱片は、水平方向可能であるので、加熱手段は端縁加熱片が水平方向に移動してスムーズに凹状に変形可能である。
また、前記変形手段は、サーボモータを駆動して中央加熱片を下方に移動させることを特徴とする。
上記構成によれば、測距センサ部が検出した樹脂シートのドローダウン量に基づいて、サーボモータを駆動して、中央加熱片を容易に所望の距離だけ移動させて、加熱手段を凹状に変形させることができる。
また、前記加熱片は即熱型中・遠赤外線ヒータであることを特徴とする。
上記構成によれば、加熱片として即熱型中・遠赤外線ヒータを用いるので、立ち上がりが早く、加熱手段の温度を短時間で均一にすることができる。
また、加熱対象の樹脂シートを、該樹脂シートの両側端を把持して搬送するための搬送手段と、前記搬送手段で搬送される樹脂シートを加熱するため、該樹脂シートの搬送方向と直交する方向に並んだ複数の加熱片を含み、該樹脂シートの主面と対向する位置に複数個が樹脂シートの搬送方向に並んで配置される加熱手段とを備え、前記加熱手段は、複数の加熱片を含み、該樹脂シートの搬送方向に対して水平姿勢を維持した複数の固定加熱手段に隣接して配置され、該樹脂シートの搬送方向と直交する断面視が、水平姿勢からドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形可能である一以上の第1変形加熱手段と、前記第1変形加熱手段に隣接して配置され、複数の加熱片を含み、該樹脂シートの搬送方向と直交する断面視が、ドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形可能であり、第1変形加熱手段よりも幅広に形成される一以上の第2変形加熱手段と、を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、樹脂シートが所定のストロークで断続的に送られて2段に分けて加熱される場合に、樹脂シートの多種類のサイズに応じて、ドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させて2段目の加熱に使用し、余った部分を水平姿勢として平面状にして1段目の加熱に使うことができる。第2変形加熱手段はドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させて、2段目の加熱にのみ用いられるので、第1変形加熱手段よりも幅広に形成して構造を簡単にすることができる。
また、前記固定加熱手段を構成する加熱片は、前記第2変形加熱手段を構成する単位ヒータよりも多く設置されることを特徴とする。
上記構成によれば、構造が複雑な第2変形加熱手段の単位ヒータよりも、構成が簡単な固定加熱手段の加熱片を多くして、樹脂シート加熱装置の構成を簡単にすることができる。
また、前記第2変形加熱手段は前記第1変形加熱手段を複数列配置して構成されることを特徴とする。
上記構成によれば、第2変形加熱手段の構成を簡単にすることができる。
また、前記固定加熱手段は、前記固定加熱手段の一部を断熱状態に被覆するウォータジャケットを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、固定加熱手段のうち加熱に用いられない一部の加熱片によって樹脂シートが過熱することを防止できる。
本発明の一実施の形態にかかる加熱部が配置された熱成形装置の概略構成図である。 加熱部の断面図である。 表面加熱部の平面図である。 裏面加熱部の平面図である。 ヒータユニットの樹脂シートの搬送方向と直交する方向の断面図である。 ヒータユニットの樹脂シートの搬送方向の断面図である。 樹脂シートを把持する把持部材の断面図である。 ヒータユニットの平面図である。 ヒータユニットの平面図である。 降下した状態のヒータユニットの断面図である。 ヒータユニットが樹脂シートを加熱する状態を示す断面図である。 ヒータユニットが樹脂シートを加熱する状態を示す断面図である。 ヒータユニットが樹脂シートを加熱する状態を示す断面図である。 ヒータユニットが樹脂シートを加熱する状態を示す断面図である。 従来の表面加熱部及び裏面加熱部を示す図である。 従来の表面加熱部及び裏面加熱部を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための連続する樹脂シート加熱装置を例示するものであって、本発明は連続する樹脂シート加熱装置を以下に特定しない。なお、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
本発明の一実施の形態の樹脂シート加熱装置である加熱部7が配置された熱成形装置を図1に示す。熱成形装置は、連続して移送される樹脂シートSを熱成形して所定の形状に成形する。熱成形装置は、シート供給装置2と、シート供給装置2が供給する樹脂シートSを加熱して所定の形状に成形する成形機本体1と、シート供給装置2の下流側に配置され、成形機本体1に供給される樹脂シートSをガイドする入口ガイド装置3とを備えている。シート供給装置2と入口ガイド装置3と成形機本体1とは、この順番に直線上に配置されている。
樹脂シートSとして、熱成形が可能な熱可塑性樹脂シートが使用される。樹脂シートには、種々の添加剤を添加することもできる。また、樹脂シートSは、単層シートとすることもでき、異なる材質をラミネートした積層シートとすることもできる。このような樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等が利用可能である。
(シート供給装置2)
シート供給装置2は、本体フレーム21の中央部に支持部22を備えており、樹脂シートSがロール状に巻かれたシートロール20は、シリンダ26で駆動されたロール持ち上げ板25によって持ち上げられ、支持部22で水平姿勢で支持される。本体フレーム21のシート移送側には、繰出ロール23が配置されており、この繰出ロール23から繰り出されたシートロール20は、入口ガイド装置3との間で下方に撓む。下方に撓んだ樹脂シートSがリミットスイッチ27を作動させると、シートロール20の繰り出しが停止され、樹脂シートSは移送機構6によって成形機本体1に所定のストロークで移送される。
(入口ガイド装置3)
入口ガイド装置3は、連続する樹脂シートSをシート成形部4に案内するシート案内部31を備えている。
(成形機本体1)
成形機本体1は、供給される樹脂シートSを熱成形して所定の形状に成形するシート成形部4と、このシート成形部4の下流側に設けられ、シート成形部4で成形された成形樹脂シートSが排出される出口ガイド部5と、この出口ガイド部5に設けられ、連続する樹脂シートSを所定の移送方向に移送する移送機構6とを備えている。
(シート成形部4)
シート成形部4は、入口ガイド装置3から供給される樹脂シートSを熱成形して所定の形状とする。このような熱成形として、好ましくは、真空成形、真空圧空成形が利用できる。シート成形部4は、成形領域に移送された樹脂シートSを加熱する加熱部7と、加熱された樹脂シートSを成形する成形型8とを備えており、加熱部7で加熱された樹脂シートSは成形型8の内面に吸着され所定の立体形状が成形される。
(加熱部7)
図2は加熱部7の断面図である。図3は表面加熱部42の平面図であり、図4は裏面加熱部43の平面図である。図5はヒータユニット52,53,54の樹脂シートSの搬送方向と直交する方向の断面図である。図6はヒータユニット55,56,57の樹脂シートSの搬送方向の断面図である。
加熱部7は、把持部材75により両側辺をクランプされて成形機本体1のフレーム46に水平に保持された樹脂シートSを、その表裏から加熱して、樹脂シートSの表裏を100〜200℃に加熱することを目的とする。加熱部7は、樹脂シートSの上方に位置し樹脂シートSの表面を加熱する表面加熱部42と、樹脂シートSの下方に位置し樹脂シートSの裏面を加熱する裏面加熱部43とを備えている。
この表面加熱部42と裏面加熱部43とは、加熱向きが異なるが同一の600Wの単位ヒータ44から構成されている。単位ヒータ44として、たとえば即熱型中・遠赤外線ヒータが用いられる。単位ヒータ44は加熱片である。図3,図4に示すように、表面加熱部42と裏面加熱部43とは、単位ヒータ44を樹脂シートSの幅方向に9個並べたヒータを樹脂シートSの搬送方向に18列に亘って配列して、18×9のマトリクス状のヒータ群として構成されている。
表面加熱部42を構成する単位ヒータ44のヒータ群は取付部材45に取り付けられ、この取付部材45が成形機本体1のフレーム46に取り付けられる。表面加熱部42は、樹脂シートSが水平に保持された状態で、単位ヒータ44から樹脂シートSまでの距離(ヒータ離間距離)が例えば100mmとなるように取り付けられる。
裏面加熱部43を構成する単位ヒータ44は、複数の取付部材に分割して取り付けられる。上流側から1列目〜9列目の単位ヒータ44でヒータユニット51が構成され、このヒータユニット51は取付部材49に取り付けられる。ヒータユニット51が取り付けられた取付部材49は、加熱部7のフレーム71に固定される。
上流側から10列目,11列目,12列目の単位ヒータ44で各々ヒータユニット52,53,54が構成されており、ヒータユニット52,53,54は、この順番に樹脂シートの搬送方向に並んで配置される。このヒータユニット52,53,54は、中央部の単位ヒータ44aがブラケット59a,60a,61aに取り付けられ、単位ヒータ44aの両側に位置する単位ヒータ44b,44c,44dが一つのブラケット59b,60b,61bに各々取り付けられ、単位ヒータ44dの外側に位置する単位ヒータ44eがブラケット59c,60c,61cに取り付けられる。単位ヒータ44aは中央加熱片である。隣接するブラケット間は各々搬送方向の回転軸66を中心として回動可能に連結されている。
ヒータユニット52,53,54の中央部に位置する単位ヒータ44aが取り付けられたブラケット59a,60a,61aは、それぞれ個別に昇降シャフト67を介して加熱部7のフレーム71に取り付けられている。昇降シャフト67として、たとえばボールねじが用いられる。昇降シャフト67はタイミングベルト68を介してそれぞれ個別にサーボモータ69と連結されており、ブラケット59a,60a,61aは個別に昇降可能である。
昇降シャフト67が駆動されて、中央部の単位ヒータ44aがブラケット59a,60a,61aとともに移動すると、ブラケット59b,60b,61bに取り付けられ直線上に配置された単位ヒータ44b,44c,44dと、ブラケット59c,60c,61cに取り付けられた単位ヒータ44eとが、中央部の単位ヒータ44aとともに移動する。ブラケット59a,60a,61aとブラケット59b,60b,61bとブラケット59c,60c,61cとはそれぞれ回動可能に連結されており、単位ヒータ44aと単位ヒータ44b,44c,44dとの間および単位ヒータ44b,44c,44dと単位ヒータ44eとの間において屈折可能である。これによって、ヒータユニット52,53,54をそれぞれ個別に凹状に変形させて、ヒータユニット52,53,54の単位ヒータ44を個別に傾斜させることができる。
上流側から13列目と14列目との単位ヒータ44でヒータユニット55が構成され、上流側から15列目と16列目との単位ヒータ44でヒータユニット56が構成され、上流側から17列目と18列目との単位ヒータ44でヒータユニット57が構成される。ヒータユニット55とヒータユニット56とヒータユニット57とは、この順番に樹脂シートの搬送方向に並んでヒータユニット54の搬送方向下流側に配置される。13列目と14列目とのヒータユニット55,15列目と16列目とのヒータユニット56,17列目と18列目とのヒータユニット57は、中央加熱片である中央部の単位ヒータ44aがブラケット62a,63a,64aに取り付けられ、単位ヒータ44aの両側に位置する単位ヒータ44b,44c,44dが一つのブラケット62b,63b,64bに取り付けられ、単位ヒータ44dの外側に位置する単位ヒータ44eがブラケット62c,63c,64cに取り付けられる。隣接するブラケット間は各々搬送方向の回転軸66を中心として回動可能に連結されている。
ヒータユニット55,56,57の中央部に位置する単位ヒータ44aが取り付けられたブラケット62a,63a,64aは、それぞれ個別に昇降シャフト67を介して加熱部7のフレーム71に取り付けられている。昇降シャフト67として、たとえばボールねじが用いられる。ブラケット62aを昇降する昇降シャフト67はタイミングベルト68を介して個別にサーボモータ69と連結されており、ブラケット63a,64aを昇降する昇降シャフト67はタイミングベルト68を介して一つのサーボモータ69と連結されている。ブラケット62aと63a,64aとは個別に昇降可能である。
昇降シャフト67が駆動されて、中央部の単位ヒータ44aがブラケット62a,63a,64aとともに移動すると、ブラケット62b,63b,64bに取り付けられ直線上に配置された単位ヒータ44b,44c,44dと、ブラケット62c,63c,64cに取り付けられた単位ヒータ44eとが、中央部の単位ヒータ44aとともに移動する。ブラケット62a,63a,64aとブラケット62b,63b,64bとブラケット62c,63c,64cとはそれぞれ回動可能に連結されており、単位ヒータ44aと単位ヒータ44b,44c,44dとの間および単位ヒータ44b,44c,44dと単位ヒータ44eとの間において屈折可能である。これによって、ヒータユニット55と56,57とをそれぞれ個別に凹状に変形させて、ヒータユニット55と56,57との単位ヒータ44を個別に傾斜させることができる。
樹脂シートSは移送機構6によって、成形サイズに合わせた600mm〜1000mmの所定のストロークで断続的に搬送される。加熱部7に入った樹脂シートSは、上流側の1段目と下流側の2段目との2段に分けて加熱された後、成形型8に送られるが、1段目の加熱が行われるときにはドローダウンせず、2段目の加熱が行われるときにドローダウンする。
たとえば樹脂シートSの搬送ストロークが1000mmの場合には、まず上流側の1列目〜9列目の単位ヒータ44を用いて1段目の加熱が行われ、その後下流側に送られて10列目〜18列目の単位ヒータ44を用いて2段目の加熱が行われる。樹脂シートSは1段目の加熱ではドローダウンしないので、フレーム71に固定されて水平姿勢を維持したヒータユニット51を用いることができる。樹脂シートSは2段目の加熱が行われるときにドローダウンするが、10列目〜18列目の単位ヒータ44を構成するヒータユニット52,53,54,55,56,57は、ドローダウンした樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させることができる。
樹脂シートSの搬送ストロークが600mmの場合には、下流側7列目〜9列目の単位ヒータ44と、7列目〜9列目の単位ヒータ44に隣接する10列目〜12列目の単位ヒータ44とで1段目の加熱が行われ、その後下流側に送られて、13列目〜18列目の単位ヒータ44を用いて2段目の加熱が行われる。樹脂シートSは1段目の加熱ではドローダウンしないので、フレーム71に固定され水平姿勢を維持したヒータユニット51の7列目〜9列目の単位ヒータ44を用いることができる。また、10列目〜12列目の単位ヒータ44を構成するヒータユニット52,53,54も水平姿勢を維持した状態で用いることができる。樹脂シートSは2段目の加熱が行われるときにドローダウンするが、13列目〜18列目の単位ヒータ44を構成するヒータユニット55,56,57は、ドローダウンした樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させることができる。
また、樹脂シートSの搬送ストロークが800mmの場合には、下流側3列目〜9列目の単位ヒータ44と、3列目〜9列目の単位ヒータ44に隣接する10列目の単位ヒータ44とで1段目の加熱が行われ、その後下流側に送られて、11列目〜18列目の単位ヒータ44を用いて2段目の加熱が行われる。樹脂シートSは1段目の加熱ではドローダウンしないので、フレーム71に固定され水平姿勢を維持したヒータユニット51の3列目〜9列目の単位ヒータ44を用いることができる。また、10列目の単位ヒータ44を構成するヒータユニット52を水平姿勢を維持した状態で用いることができる。樹脂シートSは2段目の加熱が行われるときにドローダウンするが、11列目〜18列目の単位ヒータ44を構成するヒータユニット53,54,55,56,57は、ドローダウンした樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させることができる。
このように、ヒータユニット51は、ドローダウンが発生しない1段目の加熱にのみ用いられるので、ヒータユニット51の全体を水平姿勢を維持した状態でフレーム71に固定することができる。ヒータユニット51は固定加熱手段である。
加熱手段であるヒータユニット52,53,54,55,56,57のうち、ヒータユニット52,53,54は、樹脂シートSの成形サイズに合わせた所定のストロークに応じて、ヒータユニット52,53,54の全部を水平姿勢として、ドローダウンが発生しない1段目の加熱に用いることができ、また、ヒータユニット52,53,54の全部を樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させて、ドローダウンが発生する2段目の加熱に用いることができ、さらに1列の単位ヒータ44毎に姿勢を変えて、一部を水平姿勢として1段目の加熱に用い、残りの部分を凹状に変形させて2段目の加熱に用いることもできるように、それぞれ幅狭な1列の単位ヒータ44で構成されており、制御装置CTはヒータユニット1列毎の制御を行っている。ヒータユニット52,53,54は第1変形加熱手段である。
ヒータユニット55,56,57は、全て凹状に変形させてドローダウンが発生する2段目の加熱にのみに用いられ、一部を水平姿勢として1段目の加熱に用い、他の部分を2段目の加熱に用いることがないので、1列の単位ヒータ44で構成されたヒータユニット52,53,54を2列配置した構成として、制御装置CTは2列の単位ヒータ44を纏めて制御している。このようにすると制御の簡略化を図ることができ、構造を簡単にすることができる。ヒータユニット55,56,57は第2変形加熱手段である。ヒータユニット55,56,57は、ヒータユニット52,53,54を2列配置した構成としているが、これに限定されるものではなく、ヒータユニット52,53,54を3列以上の複数列配置した構成とすることもできる。
全体が水平姿勢を維持した状態で固定されるヒータユニット51を構成する単位ヒータ44は、凹状に変形させるヒータユニット55,56,57を構成する単位ヒータ44よりも多く設置することができるので、制御の簡略化を図ることができるとともに構造を簡単にすることができる。
なお、樹脂シートSの搬送ストロークが600mmの場合には、ヒータユニット51のうち上流側の1列目〜6列目の単位ヒータ44は加熱に用いられておらず、樹脂シートSの搬送ストロークが800mmの場合には、ヒータユニット51のうち上流側の1列目と2列目の単位ヒータ44は加熱に用いられていない。このようなヒータユニット51のうち加熱に用いられない上流側の一部の単位ヒータ44はウォータジャケット28が設けられて断熱状態に被覆される。これによって、ヒータユニット51のうち加熱に用いられない一部の単位ヒータ44によって樹脂シートSが過熱することを防止することができる。
ヒータユニット52,53,54,55,56,57の単位ヒータ44には、単位ヒータ44の連結部を透過して、ヒータ離間距離を検出する距離センサ72が設置されている。この距離センサ72を始め、単位ヒータ44の発熱素子,サーボモータ69は、制御装置CTに接続されており、この制御装置CTにより制御される。制御装置は制御手段である。距離センサ72の検出したヒータ離間距離は、電気信号に変換されて所定時間(例えば100msec)ごとに制御装置CTに出力される。これを受けた制御装置CTは、ヒータ離間距離に応じて、サーボモータ69を駆動して昇降シャフト67を上下動させ、ヒータユニット52と53と54と55と56,57とをそれぞれ個別に凹状に変形させることができる。これによって、樹脂シートSの搬送ストロークに応じて、ヒータユニット52と53と54と55と56,57との撓み量(凹部の深さ)を調整することができる。
加熱部7のフレーム71は複数の昇降シャフト73を介して成形機本体1のフレーム46に取り付けられており、昇降シャフト73はタイミングベルト74を介してサーボモータ70と連結されている。制御装置CTは、サーボモータ70を駆動して昇降シャフト73を上下動させ、裏面加熱部43が取り付けられた、加熱部7のフレーム71を昇降させることができる。これによって、上流側から1列目〜9列目の単位ヒータ44で構成されたヒータユニット51を含んだ裏面加熱部43全体のヒータユニット51〜57をヒータ離間距離に応じて昇降させることができる。なお、単位ヒータ44は、その発熱素子が一定の温度で発熱するよう制御される。
図7は樹脂シートSを把持する把持部材75の断面図である。図8はヒータユニット52,53,54の平面図である。図9はヒータユニット55,56,57の平面図である。樹脂シートSは、両側端部が水平を保った状態で把持部材75に保持されて搬送される。一方、ヒータユニット52,53,54,55,56,57の両側端に位置する端縁加熱片である単位ヒータ44eは、ブラケット59c,60c,61c,62c,63c,64cに取り付けられるが、加熱部7のフレーム71には、水平面上に並んだ一対の2本の支持棒77が設けられており、ブラケット59c,60c,61c,62c,63c,64cは、側端面に形成された孔部78にこの2本の支持棒77が挿通されてスライド可能に支持される。単位ヒータ44eは、水平方向にスライド可能な状態で、樹脂シートSの両側端部と対向しており、樹脂シートSの両側端部を効果的に加熱することができる。また、ヒータユニット52,53,54,55,56,57が凹状に変形するとき、ブラケット59c,60c,61c,62c,63c,64cは、2本の支持棒77に沿ってスムーズに移動可能である。
次に、加熱部7によって樹脂シートSを加熱する手順について説明する。表面加熱部42,裏面加熱部43の各単位ヒータ44は、図2に示すように、下流側に搬送される樹脂シートSから所定のヒータ離間距離L1,L2だけ離れた状態でセットされる。表面加熱部42と樹脂シートSとのヒータ離間距離L1は例えば100mmとされ、裏面加熱部43と樹脂シートSとのヒータ離間距離L2は例えば200mmとされる。表面加熱部42,裏面加熱部43の各単位ヒータ44が所定の温度にまで発熱して、その温度が均一になった後、シート供給装置2から樹脂シートSが供給され、樹脂シートSの加熱が開始される。本実施例では、単位ヒータ44として即熱型中・遠赤外線ヒータを用いるので、立ち上がりが早く、表面加熱部42,裏面加熱部43の温度を短時間で均一にすることができる。
制御装置CTは、ヒータユニット52,53,54,55,56,57のうち樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させるヒータユニットの距離センサ72が検出したヒータ離間距離に応じてサーボモータ70を駆動し、昇降シャフト73を昇降させて、裏面加熱部43が取り付けられたフレーム71を昇降させる。
さらに制御装置CTは、サーボモータ69を駆動して、昇降シャフト67を昇降させ、ブラケット59aと60aと61aと62aと63a,64aとのうち樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させるヒータユニットのブラケットを個別に昇降させる。樹脂シートの形状に沿って凹状に変形させるヒータユニットのブラケットが降下すると、凹状に変形させるヒータユニットは、中央に位置する単位ヒータ44aが下方に移動し、単位ヒータ44aの両側に屈折可能に連結された単位ヒータ44b,44c,44dが、単位ヒータ44aに対して屈折した状態で降下し、樹脂シートSの幅方向の断面視において、単位ヒータ44aと44b,44c,44dとで凹状に形成される(図10参照のこと)。
制御装置CTは、裏面加熱部43が取り付けられたフレーム71を昇降させる動作と、ヒータユニット52,53,54,55,56,57を凹状に変形させる動作とをそれぞれ個別に行うこともでき、あるいは連係させて同時に行うこともできる。
図2は、表面加熱部42,裏面加熱部43の各単位ヒータ44が、樹脂シートSから所定のヒータ離間距離Lだけ離れた状態でセットされ、樹脂シートSにドローダウンが発生していない状態を示しており、距離センサ72は所定のヒータ離間距離L2を検出する。
樹脂シートSは2段目の加熱が行われるときにドローダウンする。この場合に制御装置CTは、図12に示すように、ヒータユニット52,53,54,55,56,57のうち2段目の加熱に用いられるヒータユニットの距離センサ72が検出したドローダウン後のヒータ離間距離に応じて、裏面加熱部43が取り付けられたフレーム71を降下させ、樹脂シートの温度分布を調整することができる。このときのこのようにすると、制御装置CTの制御が簡便になる。
制御装置CTは、あるいは図13に示すように、図13に示すように、ヒータユニット52,53,54,55,56,57のうち2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させて、ドローダウン後の樹脂シートの温度分布を調整することができる。このようにすると、ドローダウン後の樹脂シートの形状に2段目の加熱に用いられるヒータユニットを沿わせることができ、樹脂シートを効率良く加熱することができる。
制御装置CTは、図14に示すように、距離センサ72が検出したドローダウン後のヒータ離間距離に応じて、裏面加熱部43が取り付けられたフレーム71を降下させる動作と、2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させる動作とを連係させて、ドローダウン後の樹脂シートの温度分布を調整することもできる。例えば、裏面加熱部43が取り付けられたフレーム71を降下させた後、2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させ、あるいは、裏面加熱部43が取り付けられたフレーム71を降下させる動作と2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させる動作とを同時に行って、樹脂シートの温度分布を調整することができる。このようにすると、ドローダウン後の樹脂シートの形状に2段目の加熱に用いられるヒータユニットを一層正確に沿わせることができる。
このように、制御装置CTは、裏面加熱部43のヒータ離間距離を所定のヒータ離間距離L2とするために、距離センサ72が検出したヒータ離間距離に応じて、ヒータユニット52,53,54,55,56,57のうち2段目の加熱に用いられるヒータユニットの中央に位置する単位ヒータ44aを下方に移動させて、2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させ、および/または裏面加熱部43の全体が取り付けられたフレーム71を昇降させて多様な制御を行うことができる。各単位ヒータ44を個別に制御して降下させておらず、また各単位ヒータ44を個別に傾斜させて2段目の加熱に用いられるヒータユニットを変形させていないので、制御が簡単になり、簡単な構成で樹脂シートSの温度調整をすることができる。さらにコスト削減を図ることができる。
制御手段は、距離センサ72が検出したヒータ離間距離に応じて、ヒータ離間距離を調整しているが、これに限定されるものではない。制御手段は、たとえば移送機構6で把持された樹脂シートSを加熱部7により加熱する時間の経過に基づいて、裏面加熱部43の全体が取り付けられたフレーム71を昇降させることができ、また2段目の加熱に用いられるヒータユニットの中央に位置する単位ヒータ44aを下方に移動させて、2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させることもできる。
さらに、加熱する時間の経過に基づいて、裏面加熱部43の全体が取り付けられたフレーム71を昇降させる動作と、2段目の加熱に用いられるヒータユニットを凹状に変形させる動作とを連係させて行うこともできる。このようにすると、距離センサ72を用いることなく、ヒータ離間距離を調整することができる。
なお、凹状に撓んだ樹脂シートSに沿って、2段目の加熱に用いられるヒータユニットを変形させた際に、単位ヒータ44aを降下して、単位ヒータ44aと屈折可能に連結された単位ヒータ44bと44cと44dとを斜め下方に傾いた状態で互いに近付く方向に移動させると、単位ヒータ44dの端部に屈折可能に連結された単位ヒータ44eは単位ヒータ44bと44cと44dとに引っ張られて互いに近付く方向に僅かに移動する。このように単位ヒータ44eが互いに近付く方向に移動するので、単位ヒータ44aと44b,44c,44dとの接続部、あるいは44b,44c,44dと44eとの接続部に発生する力を緩和することができる。
単位ヒータ44eは、水平方向の支持棒77にスライド可能に支持されているので、単位ヒータ44eは、水平の姿勢を保った状態でスライドする。これによって、把持部材75に保持され水平の姿勢を保つ、樹脂シートSの両側端部においては、2段目の加熱に用いられるヒータユニットが変形した後においても、この単位ヒータ44eによって効果的に加熱することができる。
加熱部7のフレーム71は、ボールネジ機構を用いた昇降シャフト73をサーボモータ72で駆動して昇降しているが、ピニオンとラックを用い、あるいはシリンダを用いて駆動させることができる。また、ヒータユニット55,56,57の中央部に位置する単位ヒータ44aは、ボールネジ機構を用いた昇降シャフト67をサーボモータ69で駆動して昇降しているが、ピニオンとラックを用い、あるいはシリンダを用いて駆動させることができる。
(成形型8)
成形型8は加熱部7の下流側に配置される。成形型8は上部成形型と下部成形型とを備えており、上部成形型は、上下台を介して昇降機構に連結されている。昇降機構は、例えば油圧シリンダを備えており、上下台を所定のストロークで上下方向に往復運動させる。上下台は、昇降機構に固定される一方で、上部成形型がクランプ部(図示せず)を介して着脱自在に連結されている。上部成形型は、例えば、外周部がクランプされて上下台に固定される。上部成形型は、樹脂シートSが成形領域に移送されるとき、上昇位置にあり、樹脂シートSを吸着して成形する工程で降下されて樹脂シートSの上面に接近する。
上部成形型の下面には、所定の形状の成形凹部が下向きに形成されており、加熱部7で加熱された樹脂シートSはこの成形凹部に吸着されて所定の形状に差圧成形される。上部成形型は、成形凹部の底に空気を吸引する不図示の吸引孔を備えており、この吸引孔は吸気路を介して吸引ポンプ(図示せず)に連結されている。吸引ポンプは、樹脂シートSを上部成形型に吸着させるタイミングでオンにされる。これによって、樹脂シートSは上部成形型の内面に吸着されて所定の形状に成形される。所定の形状に成形された樹脂シートSを上部成形型から剥離する工程では、吸引ポンプをオフにして上部成形型を上昇させる。このとき、吸引孔から空気を吐出することで、成形された樹脂シートSをより効果的に剥離できる。所定の形状に成形された樹脂シートSは、成形領域から排出され、移送機構6によって出口側に移送される。
(移送機構6)
移送機構6は、成形機本体1の出口ガイド部5において、シート成形部4から排出される樹脂シートSを、所定の移送方向に移送する。移送機構6は、樹脂シートSを挟着して保持する保持部を備える移動体と、この移動体の移動方向を特定するガイドロッドと、移動体をガイドロッドに沿って所定のストロークで往復運動させる往復運動機構とを備えている。
なお、本実施例では、サーボモータ69,70を駆動してヒータユニット52,53,54,55,56,57を制御しているが、これに限定されるものではない。たとえば樹脂シートSのドローダウンに応じて、人が直接ハンドル操作することによってボールネジを駆動して、ヒータユニット52,53,54,55,56,57を昇降、変形させることもできる。
本発明は、樹脂シートに対向して配置されたヒータにより樹脂シートを加熱する樹脂シート加熱装置として利用可能である。
S…樹脂シート
1…成形機本体
2…シート供給装置
3…入口ガイド装置
4…シート成形部
5…出口ガイド部
6…移送機構
7…加熱部
8…成形型
20…シートロール
21…本体フレーム
22…支持部
23…繰出ロール
25…ロール持ち上げ板
26…シリンダ
27…リミットスイッチ
28…ウォータジャケット
31…シート案内部
42,90…表面加熱部
43,91…裏面加熱部
44,44a,44b,44c,44d,44e,92…単位ヒータ
45,49…取付部材
46,71…フレーム
49…取付部材
51…ヒータユニット
52,53,54,55,56,57…ヒータユニット
59a,60a,61a,62a,63a,64a,59b,60b,61b,62b,63b,64b,59c,60c,61c,62c,63c,64c…ブラケット
66…回転軸
67,73…昇降シャフト
68,74…タイミングベルト
69,70…サーボモータ
72,93…距離センサ
75…把持部材
77…支持棒
78…孔部

Claims (13)

  1. 加熱対象の樹脂シートを、該樹脂シートの両側端を把持して搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送される樹脂シートを加熱するため、該樹脂シートの搬送方向と直交する方向に並んだ複数の加熱片を含み、該樹脂シートの主面と対向する位置に複数個が樹脂シートの搬送方向に並んで配置される加熱手段と、
    前記搬送手段による樹脂シートの搬送方向と直交する断面視において、前記加熱手段で加熱されドローダウンを生じた樹脂シートに対し、前記加熱手段を該ドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させるよう、前記複数の加熱片のうちいずれか一の加熱片を移動させるための変形手段と、
    前記加熱手段の全体を昇降させる昇降手段と、
    前記変形手段でもって前記一の加熱片を移動させて前記加熱手段を凹状に変形させると共に、前記昇降手段でもって前記加熱手段の全体を降下させるよう、これらの動作を制御するための制御手段と
    を備えることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  2. 請求項1に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記加熱手段を構成する各加熱片は連結されており、連結された加熱片の中央に位置する中央加熱片の移動に伴って他の加熱片が移動することで変形するよう構成されており、
    前記変形手段は、前記中央加熱片を下方に移動させることで、該中央加熱片に連結された各加熱片を順次傾斜させ、前記加熱手段をドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形させることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  3. 請求項2に記載の樹脂シート加熱装置であって、さらに、
    前記加熱手段の下面側には、各加熱片同士が連結される連結部の隙間を透過して、樹脂シートのドローダウン量を検出可能な測距センサ部が設置されており、
    前記制御手段は、前記測距センサ部が検出した前記ドローダウン量に応じて、前記昇降手段の降下量及び/又は変形手段の中央加熱片を下方に移動させる移動量を制御可能であることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  4. 請求項1〜3に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記制御手段は、前記変形手段でもって前記加熱手段を凹状に変形させる動作と、前記昇降手段でもって前記加熱手段の全体を降下させる動作とを連係させて制御することを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  5. 請求項4に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記制御手段は、前記搬送手段で把持された樹脂シートを前記加熱手段により加熱する時間の経過に基づいて、前記変形手段でもって前記加熱手段を凹状に変形させる動作と、前記昇降手段でもって前記加熱手段の全体を降下させる動作とを連係させて制御することを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記搬送手段は、樹脂シートの両側端に位置するシート側端部を水平方向に把持して搬送しており、
    前記加熱手段の端縁に位置し前記シート側端部に対向する端縁加熱片は水平方向に支持されていることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  7. 請求項6に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記端縁加熱片は、水平に配置された一対の支持棒によって、水平姿勢に維持されつつ、水平方向に摺動可能に構成されてなることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記変形手段は、サーボモータを駆動して中央加熱片を下方に移動させることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記加熱片は即熱型中・遠赤外線ヒータであることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  10. 加熱対象の樹脂シートを、該樹脂シートの両側端を把持して搬送するための搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送される樹脂シートを加熱するため、該樹脂シートの搬送方向と直交する方向に並んだ複数の加熱片を含み、該樹脂シートの主面と対向する位置に複数個が樹脂シートの搬送方向に並んで配置される加熱手段とを備え、
    前記加熱手段は、
    複数の加熱片を含み、該樹脂シートの搬送方向に対して水平姿勢を維持した複数の固定加熱手段に隣接して配置され、
    該樹脂シートの搬送方向と直交する断面視が、水平姿勢からドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形可能である一以上の第1変形加熱手段と、
    前記第1変形加熱手段に隣接して配置され、複数の加熱片を含み、該樹脂シートの搬送方向と直交する断面視が、ドローダウンした樹脂シートの形状に沿った凹状に変形可能であり、第1変形加熱手段よりも幅広に形成される一以上の第2変形加熱手段と、
    を備えていることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  11. 請求項10に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記固定加熱手段を構成する単位ヒータは、前記第2変形加熱手段を構成する加熱片よりも多く設置されることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  12. 請求項10または11に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記第2変形加熱手段は前記第1変形加熱手段を複数列配置して構成されることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
  13. 請求項10〜12の一に記載の樹脂シート加熱装置であって、
    前記固定加熱手段は、前記固定加熱手段の一部を断熱状態に被覆するウォータジャケットを備えていることを特徴とする樹脂シート加熱装置。
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