JP2016040543A - バッテリ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、バッテリの満充電容量が、バッテリの出荷後の使用時に上昇するのは、バッテリを構成するセルが、使用時の充放電によって活性化するためであると考えられる。
一方、満充電容量算出部は、バッテリへの充電終了後又は放電終了後、電流が流れない状態が所定時間経過したときに、満充電容量を算出するようにしてもよい。
また、劣化度算出部は、劣化度を算出すると、その算出した劣化度を記憶媒体に記憶すると共に、記憶媒体に記憶されている前回の劣化度を前回値として記憶媒体に残すようにするとよい。
また、この場合、バッテリ制御部は、バッテリの劣化度が閾値よりも大きいときには、その劣化度に応じて、バッテリへの充電及びバッテリからの放電の少なくとも一方を制限するようにしてもよい。
そこで、充放電禁止部を設けて、バッテリが非正規品に交換されたことを検出できるようにし、バッテリが非正規品に交換された場合には、バッテリが異常であると判定して、バッテリへの充電及び放電を禁止するのである。
なお、劣化度算出部は、バッテリの劣化度を算出した際、その算出結果を表示部に表示するようにしてもよい。そして、このようにすれば、使用者は、バッテリの劣化度を視認し、その劣化度に応じてスペアバッテリを準備する、といった対策を行うことができる。また、その対策により、バッテリ装置から電力供給を受ける機器の動作(例えば電動工具による作業)を中断する時間を短くして、作業効率を高めることができる。
そして、残容量表示制御部は、残容量検出部にて検出されたバッテリの残容量と、記憶媒体に記憶された満充電容量の最大値とに基づき、満充電容量の最大値を基準とする残容量の比率を求め、その比率を、所謂絶対容量として、表示部に表示するように構成する。
このため、使用者は、バッテリ装置を用いて作業可能な時間(例えば、電動工具により締め付け可能なネジの本数等)を容易に推測することができるようになり、バッテリ装置の使い勝手を向上できる。
図1に示すように、本実施形態のバッテリパック2は、充電器40(図3参照)や電動工具60(図4参照)に装着するための装着部4が形成されたケース6内に、充放電可能なバッテリ10(例えばリチウムイオン電池、図2参照)を収納したバッテリ装置である。
そして、図3に示すように、充電器40の装着部には、バッテリパック2が装着された際に、バッテリパック2の電源端子11、12、通信端子14及び入力端子15にそれぞれ接続される、電源端子41、42、通信端子44及び出力端子45が設けられている。
そして、電源端子61からモータ70に至る通電経路には、使用者により操作されて当該通電経路を導通・遮断させるトリガスイッチ72が設けられ、モータ70から電源端子62に至る通電経路には、モータ電流を制御するためのスイッチング素子74が設けられている。
バッテリ制御回路30は、バッテリ電圧(バッテリ電圧低下時には充電器40から入力端子15に入力される電源電圧Vcc)を受けて動作し、動作時には、図5に示す手順でバッテリ制御のための処理を繰り返し実行する。
S160では、入力端子16の端子電圧から、現在バッテリパック2が電動工具60に装着されていて、電動工具60のトリガスイッチ72が使用者により操作されているか否かを判断する。
次に、S220にて、満充電容量の学習値FCC及び最大値FCC_MAXが初期設定されるか、或いは、S210にて、学習値FCCは不揮発性メモリ32に記憶されていると判断された場合には、S230に移行する。
なお、満充電容量は、例えば、バッテリ10への充電電流若しくはバッテリ10からの放電電流を逐次積算して、その積算値とバッテリ電圧の変化量とから算出することができるが、この算出方法については、従来から各種方法が知られているので、ここでは詳細な説明は省略する。
そして、今回算出した学習値FCCが最大値FCC_MAXよりも大きい場合には、S250にて、不揮発性メモリ32に記憶されている最大値FCC_MAXを、今回算出した学習値FCCに書き換えることで、最大値FCC_MAXを更新し、S260に移行する。
S260では、不揮発性メモリ32に記憶されている劣化度CDI(初期値:1)を、劣化度の前回値CDI_BFRとして、不揮発性メモリ32に記憶する。
つまり、S270では、最大値FCC_MAXを基準として、現在の満充電容量(学習値FCC)の最大値FCC_MAXに対する比率を求め、これをバッテリ10の劣化度とする。
なお、劣化度CDIは、現在の満充電容量(学習値FCC)の最大値FCC_MAXに対する比率であるため、「1」以下の値となる。
図7に示すように、残容量表示処理では、まずS310にて、監視回路20から、電流検出素子24を介して得られる電流測定値CURR(充放電時に流れるバッテリ電流)を取り込み、電流積算カウンタを更新することで、バッテリ10の残容量RCを算出する。
そして、残容量RCの表示要求が設定されていなければ、そのまま残容量表示処理を終了し、残容量RCの表示要求が設定されていれば、S330に移行して、残容量RCの表示形態として、絶対容量表示が設定されているか否かを判断する。
このため、S330にて、絶対容量表示が設定されていると判断されると、S340に移行して、絶対容量表示を行うための表示値SOCを、次式(2)を用いて算出する。
一方、S330にて、残容量RCの表示形態として絶対容量表示は設定されていないと判断されると、バッテリ10の現在の満充電容量(学習値FCC)を基準とする残容量表示(相対容量表示)を行うために、次式(3)を用いて表示値SOCを算出する。
そして、S340又はS350にて、残容量表示のための表示値SOCが算出されると、S360に移行し、その表示値SOCに応じて、残容量LED制御回路26を介して、残容量LEDを数秒間点灯させ、当該残容量表示処理を終了する。
つまり、例えば、表示値SOCが50%以上であれば、複数のLEDの全てを点灯させ、表示値SOCが20%未満であれば、LEDを1個だけ点灯させる、というように、LEDの点灯個数を変更することで、バッテリ10の残容量を表示する。
図8に示すように、充電制御処理では、まずS410にて、不揮発性メモリ32からバッテリ10の劣化度CDIを読み出し、その値が予め設定された閾値α1(例えば、0.3)よりも小さいか否かを判断する。
S420では、不揮発性メモリ32からバッテリ10の劣化度CDIとその前回値CDI_BFRとを読み出し、その差「CDI−CDI_BFR」が、予め設定された閾値α2(例えば、0.3)よりも大きいか否かを判断する。
CVSET=CVMAX−(1−CDI)*X … (4)
また、S440では、充電電流の設定値CCSETを、設定可能最大値CCMAXと、劣化度CDIと、補正係数Yとに基づき、次式(5)を用いて算出する。
また、S450では、カットオフ電流の設定値CUTSETを、基準値CUTSTDと、劣化度CDIと、補正係数Zとに基づき、次式(6)を用いて算出する。
このようにS430〜S450にて、充電制御パラメータを設定すると、S460に移行する。そして、S460では、充電器40の充電制御回路50に対し制御信号を出力することで、上記各充電制御パラメータに基づきバッテリ10への充電を実施させる、充電出力制御を実行し、当該充電制御処理を終了する。
図9に示すように、放電制御処理では、まずS510にて、不揮発性メモリ32からバッテリ10の劣化度CDIを読み出し、その値が予め設定された閾値β1(例えば、0.3)よりも小さいか否かを判断する。
S520では、不揮発性メモリ32からバッテリ10の劣化度CDIと前回値CDI_BFRとを読み出し、その差「CDI−CDI_BFR」が、予め設定された閾値β2(例えば、0.3)よりも大きいか否かを判断する。
VSET=VSTD+(1−CDI)*U … (7)
また、S540では、放電終止電流の設定値CSETを、基準値CSTDと、劣化度CDIと、補正係数Vとに基づき、次式(8)を用いて算出する。
また、S550では、放電終止温度の設定値TSETを、基準値TSTDと、劣化度CDIと、補正係数Wとに基づき、次式(9)を用いて算出する。
そして、このようにS530〜S550にて、放電制御パラメータを設定すると、S560に移行して、上記放電制御パラメータと監視回路20による監視結果とに基づき、放電を停止させるか否かを自動判定する、放電制御を実行し、当該放電制御処理を終了する。
このため、バッテリ10が劣化しているときに、充電器40からの充電、若しくは、電動工具60への放電を行うことで、バッテリ10に加わる負荷が大きくなって、バッテリ10が破損するのを防止できる。
また、本実施形態のバッテリパック2には、バッテリ10の残容量を、LEDの点灯により表示する残容量LED制御回路26が備えられている。そして、バッテリ制御回路30は、バッテリ10の残容量RCを算出し、その残容量RCを、満充電容量の最大値FCC_MAXを基準とする絶対容量として、残容量LED制御回路26に表示させることができる。
例えば、上記実施形態では、バッテリ10の劣化度CDIは、不揮発性メモリ32に記憶するものとして説明したが、例えば、バッテリ10の劣化度CDIの表示要求が入力された際には、残容量LED制御回路26を介して、劣化度CDIを表示するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、電動工具用のバッテリパック2について説明したが、本発明は、電動工具や電動作業具等の電動機器に装着して使用されるバッテリパックであっても、或いは、充放電可能なバッテリを内蔵した電気機器であっても、上記実施形態と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
Claims (11)
- 充放電可能なバッテリと、
前記バッテリの満充電容量を算出する満充電容量算出部と、
前記満充電容量算出部にて算出された満充電容量の中から最大値を検出し、記憶媒体に記憶する最大値検出部と、
を備えたことを特徴とするバッテリ装置。 - 前記最大値検出部は、前記満充電容量算出部にて前記バッテリの満充電容量が算出されたときに、該算出された満充電容量が前記記憶媒体に記憶されている最大値よりも大きいか否かを判断して、該算出された満充電容量が前記記憶媒体に記憶されている最大値よりも大きい場合に、該算出された満充電容量にて、前記記憶媒体に記憶された最大値を更新することを特徴とする請求項1に記載のバッテリ装置。
- 前記満充電容量算出部は、前記バッテリへの充電終了後又は放電終了後、電流が流れない状態が所定時間経過したときに、前記満充電容量を算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバッテリ装置。
- 前記最大値検出部は、前記満充電容量算出部にて前記バッテリの満充電容量が算出されるまでは、前記バッテリの満充電容量の最小値として予め設定された初期値を、前記満充電容量の最大値として前記記憶媒体に記憶することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のバッテリ装置。
- 前記満充電容量算出部にて算出された現在の満充電容量と、前記記憶媒体に記憶された満充電容量の最大値とに基づき、該最大値を基準とする現在の満充電容量の比率を前記バッテリの劣化度として算出する劣化度算出部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のバッテリ装置。
- 前記劣化度算出部は、前記劣化度を算出すると、該算出した劣化度を前記記憶媒体に記憶すると共に、該記憶媒体に記憶されている前回の劣化度を前回値として前記記憶媒体に残すことを特徴とする請求項5に記載のバッテリ装置。
- 前記記憶媒体に記憶された前記バッテリの劣化度が予め設定された閾値以下であるとき、前記バッテリへの充電及び前記バッテリからの放電の少なくとも一方を禁止するバッテリ制御部を備えたことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のバッテリ装置。
- 前記バッテリ制御部は、前記バッテリの劣化度が前記閾値よりも大きい場合、該劣化度に応じて、前記バッテリへの充電及び前記バッテリからの放電の少なくとも一方を制限することを特徴とする請求項7に記載のバッテリ装置。
- 前記記憶媒体に記憶された前記バッテリの劣化度が、該劣化度の前回値に比べ、所定値以上増加している場合に、前記バッテリの異常を判定して、前記バッテリへの充電及び放電を禁止する充放電禁止部を備えたことを特徴とする請求項6に記載のバッテリ装置。
- 前記劣化度算出部は、前記バッテリの劣化度を表示部に表示することを特徴とする請求項5〜請求項9の何れか1項に記載のバッテリ装置。
- 前記バッテリに流れる電流に基づき前記バッテリの残容量を検出する残容量検出部と、
前記残容量検出部にて検出された前記バッテリの残容量と、前記記憶媒体に記憶された前記満充電容量の最大値とに基づき、前記満充電容量の最大値を基準とする前記残容量の比率を求め、該比率を表示部に表示する残容量表示制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1項に記載のバッテリ装置。
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