JP2016040403A - 防食方法および防食装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】腐食が生じた構造物に対して容易に防食処理を施すことができる防食方法および防食装置を提供することを目的とする。
【解決手段】表面が酸化されて腐食層Rが形成された被防食部材Sに対して、絶縁体からなると共に外部の水分Wを吸収する吸水シート2と被防食部材Sに対して卑な材料からなると共に外部から吸水シート2まで連通する複数の連通孔が形成された犠牲陽極材1とを、腐食層Rと犠牲陽極材1との間に吸水シート2を挟むように配置すると共に、被防食部材Sと犠牲陽極材1にそれぞれ配置された一対の端子の間を電気的に接続し、複数の連通孔を介して外部の水分Wを吸水シート2に供給し、吸水シート2に吸収された水分Wが腐食回路Tを形成し、腐食回路Tを犠牲陽極材1から被防食部材Sに伝導する電子により腐食層Rを還元して転換層Bに転換する。
【選択図】図1

Description

この発明は、防食方法および防食装置に係り、特に、被防食部材に対して卑な材料からなる犠牲陽極材を用いる防食方法および防食装置に関する。
自然環境に曝される構造物、例えば橋梁、標識、街灯、水門および樋門などは、鋼材から構成されるため、大気に含まれる水分、酸素および塩類などの腐食成分と接触して腐食される。そこで、構造物を長期間にわたって維持するための様々な防食方法が提案されている。
例えば、腐食成分との接触を抑制して腐食を抑制する耐候性鋼を用いた構造物が知られている。この耐候性鋼は、腐食成分を遮断するように表面に保護性を有する緻密な安定錆を形成する性質を有するため、内部に腐食が生じることを抑制することができる。しかしながら、塩化物の濃度が高い環境、例えば沿岸部および凍結防止剤が散布される寒冷地などでは、耐候性鋼の表面に安定錆が形成され難く、ヘマタイトなどの3価のFeイオンを含む金属酸化物またはその水和物からなる不安定錆が生じるといった問題があった。
このように、構造物に一旦腐食が生じると、例えばサンドブラストおよびグラインダーなどを用いたケレンを施して不安定錆を除去し、再度、構造物に防食処理を施す必要があり大きな手間を要する。
そこで、腐食が生じた構造物に対して容易に防食処理を施す方法として、例えば、特許文献1には、不安定錆が形成された耐候性鋼材の表面に酸化銅を含有する塗料を塗布して塗膜を形成することにより、耐候性鋼材の表面に安定錆を形成することが提案されている。この防食方法は、塗膜中の樹脂成分が外部から構造物の素地部に塩素イオンが透過することを抑制すると共に適量の水分および酸素を透過させ、水分および酸素による構造物の酸化を酸化銅で促進させることにより、構造物に安定錆を形成することができる。
特開2001−40289号公報
しかしながら、特許文献1の防食方法は、塗膜の形成に不安定錆が大きく影響を与えるため、構造物に形成された不安定錆が多い場合には充分な安定錆を形成することができず、腐食を確実に抑制することが困難となる。このため、防食処理を確実に施すためには、上記のケレンを施して不安定錆をある程度除去する必要があった。耐候性鋼は、普通鋼などと比較して強固な不安定錆が形成されるため、ケレンを施して不安定錆を除去するには大きな手間を要していた。
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、腐食が生じた構造物に対して容易に防食処理を施すことができる防食方法および防食装置を提供することを目的とする。
この発明に係る防食方法は、表面が酸化されて腐食層が形成された被防食部材に対して、絶縁体からなると共に外部の水分を吸収する吸水シートと、被防食部材に対して卑な材料からなると共に外部から吸水シートまで連通する複数の連通孔が形成された犠牲陽極材とを、腐食層と犠牲陽極材との間に吸水シートを挟むように配置すると共に、被防食部材と犠牲陽極材にそれぞれ配置された一対の端子の間を電気的に接続し、複数の連通孔を介して外部の水分を吸水シートに供給し、吸水シートに吸収された水分が腐食回路を形成し、腐食回路を犠牲陽極材から被防食部材に伝導する電子により腐食層を還元して腐食に対して安定な転換層に転換するものである。
ここで、腐食層を転換層に転換した後、転換層に覆われた被防食部材の素地部が酸化されることにより、素地部の表面に腐食層が形成され、腐食回路を犠牲陽極材から被防食部材に伝導する電子により素地部の表面に形成された腐食層を還元して転換層に転換するのが好ましい。
また、素地部の表面に形成される腐食層を転換層に順次転換することにより、腐食層を取り除くことなく、被防食部材の腐食を抑制することができる。
また、素地部の表面への腐食層の形成と、腐食層の転換層への転換とを繰り返すことにより、転換層と素地部の間に隙間を生成し、隙間を介して素地部の表面から転換層を取り除き、転換層を取り除くことにより露出された素地部に対して、腐食を抑制するための表面処理を施すこともできる。
また、複数の連通孔は、多孔質材料からなる犠牲陽極材に形成された複数の細孔とすることができる。また、複数の連通孔は、犠牲陽極材に形成された互いに平行に延びる複数の貫通孔とすることもできる。
また、吸水シートは、架橋型アクリレート繊維であるのが好ましい。
また、腐食層は3価のFeイオンを含む金属酸化物または金属水酸化物を含み、腐食回路を犠牲陽極材から被防食部材に伝導する電子により腐食層を還元してマグネタイトを含む転換層に転換するのが好ましい。
また、被防食部材は、耐候性鋼からなるのが好ましい。
この発明に係る防食装置は、被防食部材の表面が酸化されて形成された腐食層に対向して配置され、被防食部材に対して卑な材料からなると共に複数の連通孔が形成された犠牲陽極材と、犠牲陽極材と腐食層との間に配置され且つ絶縁体からなると共に外部からの水分を吸収する吸水シートと、被防食部材と犠牲陽極材にそれぞれ配置された一対の端子と、一対の端子の間を電気的に接続する導線部とを備え、複数の連通孔が、外部の水分を収容すると共に吸水シートに供給することにより、吸水シートに吸収された水分で腐食回路を形成し、腐食回路を犠牲陽極材から被防食部材に伝導する電子により腐食層を還元して腐食に対して安定な転換層に転換するものである。
この発明によれば、犠牲陽極材から被防食部材に伝導する電子により腐食層を還元して転換層に転換するので、腐食が生じた構造物に対して容易に防食処理を施すことが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る防食装置の構成を示す断面図である。 被防食部材の腐食層に対向して配置された犠牲陽極材の構成を示す断面図である。 複数の細孔を介して犠牲陽極材内に水分が浸透する様子を示す断面図である。 犠牲陽極材内に形成される複数の伝導路を示す断面図である。 被防食部材の腐食層が転換層に転換された様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態2において被防食部材の素地部の表面に新たに形成された腐食層を示す断面図である。 犠牲陽極材から被防食部材の新たな腐食層に電子が供給される様子を示す断面図である。 被防食部材の新たな腐食層が転換層に転換された様子を示す断面図である。 被防食部材において転換層と素地部の間に隙間を形成した様子を示す断面図である。 実施の形態3に係る防食装置の構成を示す断面図である。 複数の貫通孔を介して犠牲陽極材内に水分が浸透する様子を示す断面図である。 実施の形態3の犠牲陽極材の腐食に対して形成される伝導路を示す断面図である。 犠牲陽極材の底面から内面に電子が供給される様子を示す断面図である。 実施の形態4に係る防食装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る防食方法の防食効果を検証した実施例を示し、(A)は防食装置を設置する前の耐候性鋼、(B)は防食装置を設置した後の耐候性鋼を示す図である。 実施の形態2に係る防食方法の防食効果を検証した実施例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1に、実施の形態1に係る防食装置の構成を示す。この防食装置は、被防食部材Sの表面が酸化されて形成された腐食層Rに対向して配置される犠牲陽極材1と、犠牲陽極材1と腐食層Rとの間に配置される吸水シート2と、被防食部材Sに対して犠牲陽極材1と吸水シート2の位置を固定する固定部3と、固定部2を介して犠牲陽極材1と被防食部材Sとの間を電気的に接続する導線部4とを有する。
ここで、被防食部材Sは、普通鋼、低合金鋼、および耐候性鋼などの鋼材から構成された構造物である。また、腐食層Rは、例えばヘマタイトなどの3価のFeイオンを含む金属酸化物またはその水和物からなる層である。
犠牲陽極材1は、平板形状を有し、被防食部材Sに対して卑な導電性材料(イオン化傾向が大きい材料)からなる多孔質材から構成されている。例えば、犠牲陽極材1は、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、AlとZnの合金などの金属から構成することができる。また、多孔質材としては、これらの金属粉体を焼結して作製することが好ましく、特に、Al−Zn合金粉体を焼結した多孔質焼結材を用いることが好ましい。
図2に示されるように、多孔質材から構成された犠牲陽極材1には、複数の細孔5が形成されている。この複数の細孔5は、三次元方向に不規則に延びると共に互いに連結されており、犠牲陽極材1は、複数の細孔5に沿って網目状に連続して拡がる構造を有している。すなわち、犠牲陽極材1は、その一部が分断されることなく、厚さ方向および厚さ方向に直交する方向に連続した構造を有する。
吸水シート2は、外部からの水分を吸収することにより犠牲陽極材1と被防食部材Sとの間を水分で電気的に連結するものである。吸水シート2としては、例えば、布、紙、編織物、および不織布など、繊維素材が平面状に構成されるものを用いることができる。
固定部3は、犠牲陽極材1と被防食部材Sの表面にそれぞれ当接して配置される一対の平ワッシャー6aおよび6bと、一対の平ワッシャー6aおよび6bの表面にそれぞれ当接して配置される一対のスプリングワッシャー7aおよび7bと、犠牲陽極材1から被防食部材Sを貫通して延びる軸部を有するボルト8と、ボルト8の軸部に螺合するナット9とを有する。
ボルト8とナット9は、犠牲陽極材1の表面と被防食部材Sの表面を外側から締め付けることにより、被防食部材Sに対して犠牲陽極材1と吸水シート2の位置を固定するためのものである。ボルト8は、絶縁性材料から構成されており、例えばアクリル樹脂やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂などから構成することができる。
一対の平ワッシャー6aおよび6bは、金属材料から構成され、ボルト8とナット9による締め付けに応じて犠牲陽極材1と被防食部材Sの表面を加圧するためのものである。
一対のスプリングワッシャー7aおよび7bは、金属材料から構成され、ボルト8とナット9による締め付けが緩むことを抑制するためのものである。
なお、一対の平ワッシャー6aおよび6bと一対のスプリングワッシャー7aおよび7bは、本発明における一対の端子を構成している。
導線部4は、一対のスプリングワッシャー7aおよび7bに接続されており、一対のスプリングワッシャー7aおよび9bと一対の平ワッシャー6aおよび6bとを介して犠牲陽極材1と被防食部材Sを電気的に接続している。なお、固定部3を介さずに導線部4を犠牲陽極材1と被防食部材Sに直接接続することもできる。また、ボルト8を導電性材料から構成することによって、防食装置から導線部4を除いても、ボルト8を介して犠牲陽極材1と被防食部材Sとの間を電気的に接続することもできる。
次に、図1に示した防食装置を用いて被防食部材Sを防食する方法について説明する。
まず、表面が酸化されて腐食層Rが形成された被防食部材S、例えば赤錆を含む腐食層Rが形成された橋梁などの構造物に対して、犠牲陽極材1と吸水シート2を配置する。この時、犠牲陽極材1と吸水シート2は、吸水シート2を腐食層Rと犠牲陽極材1の間に挟むように配置される。
続いて、被防食部材Sに対して犠牲陽極材1と吸水シート2の位置を固定部3で固定した後、導線部4を一対のスプリングワッシャー7aおよび7bに接続して被防食部材Sと犠牲陽極材1との間を電気的に接続する。
このようにして、被防食部材Sに対して防食装置が設置されると、例えば雨などの外部環境に存在する水分Wが犠牲陽極材1の表面10に付着し、その付着した水分Wが、図3に示すように、犠牲陽極材1に外部から吸水シート2まで連通するように形成された複数の細孔5内に入り、そのまま複数の細孔5に収容されると共に複数の細孔5を犠牲陽極材1の裏面11まで浸透して吸水シート2に供給される。
これにより、複数の細孔5から供給された水分Wで吸水シート2が満たされ、犠牲陽極材1と被防食部材Sの腐食層Rとの間が水分Wで連結されて導線部4を介して腐食回路Tが形成される。
この腐食回路Tの形成により、被防食部材Sに対して卑な導電性材料からなる犠牲陽極材1においてアノード反応(酸化反応)が生じ、犠牲陽極材1の金属原子が犠牲陽極材1内に電子を残して水分W中に溶解して拡散する。一方、被防食部材Sの表面に形成された腐食層Rには、犠牲陽極材1に残された電子が導線部4を介して供給されてカソード反応(還元反応)が生じ、赤錆を含む腐食層Rが黒錆(マグネタイト)を含む転換層Bに転換されると共に水HOと水酸化物イオンOHを生じさせる。このように、アノード反応とカソード反応が犠牲陽極材1と被防食部材Sの腐食層Rにおいてそれぞれ生じることで、導線部4を介して犠牲陽極材1から被防食部材Sへ順次電子eを供給して、腐食層Rを転換層Bに徐々に転換することができる。
ここで、犠牲陽極材1と被防食部材Sとの間を連結する水分Wは、吸水シート2内だけではなく、犠牲陽極材1の複数の細孔5にも収容されている。このため、図3に示すように、上記のようなアノード反応は、犠牲陽極材1の裏面11だけでなく、複数の細孔5の内面12においても生じており、裏面11および内面12の双方で生じた電子eが被防食部材Sに供給される。このように、複数の細孔5を有する犠牲陽極材1を用いることにより、複数の細孔が形成されていない板状の犠牲陽極材を用いた場合と比較して、アノード反応が生じる表面積を増加させることができ、導線部4を介して犠牲陽極材1から被防食部材Sに供給可能な電子eの量が増加することで、環境に応じて変化する被防食部材Sで必要な電子eの量に対し、広い範囲で追従して供給することが可能になる。
また、犠牲陽極材1は、複数の細孔5に沿って網目状に連続して拡がる構造を有しており、その内部において電子eを伝導するための複数の伝導路が互いに連続するように形成されている。このため、例えば、図4に示すように、犠牲陽極材1の裏面11において生じた電子eは、伝導路13aおよび13bを含む犠牲陽極材1内の複数の伝導路13を伝導することができる。従って、例えば、1つの伝導路13aに接する内面12においてアノード反応に伴う腐食部Cが形成されて互いに隣接する細孔5の間が塞がれても、腐食部Cの周辺の領域を介して電子eを平ワッシャー8aおよびスプリングワッシャー9aからなる端子へ伝導することができる。
すなわち、犠牲陽極材1における腐食部Cの進行に伴って電子eの伝導が遮断されることを抑制することができ、長期間にわたり、導線部4を通して被防食部材Sに電子eを供給して腐食層Rを転換層Bへと転換することができる。
さらに、外部の水分Wを吸収する吸水シート2には、繊維素材中に親水性官能基を有する繊維が含まれるものを用いることが好ましく、繊維間のみで水分Wを物理的に保持する繊維と比較して、水分Wの保持機能を高めることができる。これにより、外部環境の水分濃度が比較的低い場合、例えば、外部から直接的に雨水などが供給されない環境においても、犠牲陽極材1と被防食部材Sの腐食層Rとの間を水分Wで連結することができる。このため、外部の水分濃度の変化によらず、犠牲陽極材1から被防食部材Sに一定の電子eが供給されて、腐食層Rを持続的に転換層Bに転換することができる。
親水性官能基としては、スルホ基(−SOH)、カルボキシ基(−COOH)、アミノ基(−NH)、アミド基(−CONH)、アルデヒド基(−CHO)、チオール基(−SH)、ヒドロキシ基(−OH)、などを有することが好ましく、これらの親水性官能基を繊維中または繊維表面に有することにより、繊維中または繊維間において水分を保持することができる。親水性官能基を有する繊維としては、例えば、レーヨン、綿、ビニロン、ナイロン、羊毛、アクリレートなどが挙げられるが、特に、特開2003−089971号公報に記載されるようにアクリレート系繊維を薬剤処理することにより得られる架橋型アクリレート繊維を用いることが好ましい。
このようにして、図5に示すように、被防食部材Sの腐食層Rが完全に転換層Bに転換される。ここで、例えば導線部4に流れる電流を測定することにより、腐食層Rが完全に転換層Bに転換されたことを検知することができる。すなわち、転換層Bがカソード反応を生じないため、腐食層Rが完全に転換層Bに転換されると犠牲陽極材1から被防食部材Sに電子eは供給されない、すなわち被防食部材Sから犠牲陽極材1に電流が流れなくなる。そこで、導線部4に流れる電流を測定することにより、転換層Bの形成状態を判断することができる。
被防食部材Sの腐食層Rが完全に転換層Bに転換されると、防食装置が被防食部材Sから取り外される。被防食部材Sには、腐食成分に安定な転換層Bが覆うように形成されているため、腐食成分との接触により素地部Mが腐食されるのを抑制することができる。
このように、腐食が生じた被防食部材Sに対して防食装置を設置するだけで容易に防食処理を施すことができる。
本実施の形態によれば、複数の細孔5を形成して犠牲陽極材1においてアノード反応が生じる表面積を増加させることにより、犠牲陽極材1から被防食部材Sへの電子eの供給能力を増加させることができる。また、犠牲陽極材1を網目状の構造として互いに連続する複数の伝導路13を形成することにより、犠牲陽極材1の腐食に伴って複数の伝導路13の全てが切断されることを抑制するため、長期間にわたり、犠牲陽極材1から被防食部材Sに電子eを供給して腐食層Rを転換層Bに転換することができる。さらに、吸水シート2として親水性官能基を有する繊維を用いて水分保持機能を高めることにより、外部の水分濃度が比較的低い場合でも犠牲陽極材1から被防食部材Sへの電子eの供給が維持されるため、転換層Bの形成を持続的に行うことができる。
実施の形態2
実施の形態1では、被防食部材Sの腐食層Rが転換層Bに転換された時点で被防食部材Sから防食装置を取り外したが、転換層Bが形成された後も継続して防食装置を設置しておくことにより被防食部材Sに防食処理を施すこともできる。
例えば、被防食部材Sに防食装置を継続して設置することにより、被防食部材Sの素地部Mと転換層Bとの間に容易に隙間を生成することができ、この隙間を介して転換層Bを取り除き、露出された被防食部材Sの素地部Mに対して腐食を抑制するための表面処理を施すことができる。
具体的には、被防食部材Sの腐食層Rが完全に転換層Bに転換されると、転換層Bにおいてはカソード反応が生じないため、導線部4を介する犠牲陽極材1から被防食部材Sへの電子eの供給が停止される。この状態が長期間継続すると、例えば転換層Bにクラックが生じるなどして、転換層Bに覆われた被防食部材Sの素地部Mが酸化される。これにより、図6に示すように、被防食部材Sの素地部Mの表面に、例えば赤錆を含む腐食層Raが新たに形成される。
続いて、被防食部材Sに腐食層Raが形成されたことにより、犠牲陽極材1においてアノード反応が生じると共に被防食部材Sの腐食層Raにおいてカソード反応が生じ、図7に示すように、導線部4を介する犠牲陽極材1から被防食部材Sへの電子eの供給が再開される。そして、犠牲陽極材1から被防食部材Sに供給される電子eにより、素地部Mの表面に形成された腐食層Raが還元されて、腐食に対して安定な転換層、例えば黒錆に徐々に転換される。これにより、図8に示すように、被防食部材Sの腐食層Raが完全に転換層Baに転換され、被防食部材Sの素地部Mを覆うように新たな転換層Baが形成される。
このようにして、素地部Mの表面への腐食層Raの形成と、腐食層Raの転換層Baへの返還とが繰り返されると、図9に示すように、転換層Baと素地部Mの間に隙間Gが生じる。そして、被防食部材Sから防食装置を取り外した後、転換層Bと素地部Mの間に生じた隙間Gを介して素地部Mの表面から転換層BおよびBaが取り除かれる。このように、転換層Baと素地部Mの間に隙間Gを生成することにより、サンドブラストおよびグラインダーなどを用いたケレンによる腐食層Rの除去と比べて、素地部Mの表面から転換層BおよびBaを容易に取り除くことができ、被防食部材Sの素地部Mを容易に露出させることができる。
続いて、転換層BおよびBaを取り除くことにより露出された被防食部材Sの素地部Mに対して、腐食を抑制するための表面処理、例えば塗装などを施すことにより、被防食部材Sの防食を行うことができる。
本実施の形態によれば、腐食が生じた被防食部材Sに対して防食装置を設置するだけで容易に被防食部材Sの素地部Mを露出させることができ、露出した素地部Mに対して所望の防食処理を施すことができる。特に、耐候性鋼は、普通鋼などと比較して素地調整が困難だが、この耐候性鋼からなる構造物に防食装置を設置するだけで容易に素地部Mを露出させることができる。
なお、本実施の形態では、被防食部材Sにおいて転換層Baと素地部Mの間に隙間Gが生じた時点で被防食部材Sから防食装置が取り外されたが、隙間Gが生じた後も継続して防食装置を設置しておくことにより被防食部材Sの防食を行うこともできる。すなわち、被防食部材Sに防食装置を常に設置しておくことにより、被防食部材Sの素地部Mの表面に新たな腐食層Raが形成されても、その腐食層Raを取り除くことなく、腐食層Raを転換層Baに順次転換することができる。これにより、被防食部材Sの表面に転換層Baを継続的に形成することができる。このとき、転換層Baと素地部Mの間には隙間Gが生じており、素地部Mは大気中に露出していると考えることができる。つまり、隙間Gに外部の水分が供給されるため、腐食層の影響を受けずに、犠牲陽極材1で発生した電子が素地部M表面に直接供給される。これにより、素地部M表面で酸素還元のカソード反応が起こるため、素地部Mは犠牲陽極材1により防食される。
この時、犠牲陽極材1を網目状の構造とすることで犠牲陽極材1の腐食に伴って複数の伝導路13の全てが切断されることを抑制しており、長期間にわたって被防食部材Sに防食装置を設置しても、犠牲陽極材1から被防食部材Sへの電子eの供給を維持することができる。
実施の形態3
実施の形態1および2では、複数の細孔5を有する多孔質材から犠牲陽極材1を構成したが、犠牲陽極材は外部から吸水シートまで連通する複数の連通孔が形成されていればよく、多孔質材に限られるものではない。
例えば、図10に示すように、実施の形態1および2に係る防食装置において、犠牲陽極材1に換えて犠牲陽極材21を配置することができる。この犠牲陽極材21には、それぞれ犠牲陽極材21の表面に対して垂直な方向に貫通する複数の直管状の貫通孔22が形成されている。これにより、犠牲陽極材21は、複数の貫通孔22の間を連続して拡がる構造を有している。すなわち、犠牲陽極材21は、その一部が分断されることなく、厚さ方向および厚さ方向に直交する方向に連続した構造を有する。
まず、実施の形態1および2と同様に、表面に腐食層Rが形成された被防食部材Sに防食装置を設置すると、図11に示すように、外部環境に存在する水分Wが複数の貫通孔22内に流入し、複数の貫通孔22に収容されると共に複数の貫通孔22を犠牲陽極材21の裏面11まで浸透して、給水シート2に供給される。そして、複数の貫通孔22から供給された水分Wで給水シート2が満たされることにより、犠牲陽極材21と被防食部材Sとの間が連結されて腐食回路Tが形成される。この腐食回路Tの形成により、アノード反応とカソード反応が犠牲陽極材21と被防食部材Sの腐食層Rにおいてそれぞれ生じることで、導線部4を介して犠牲陽極材21から被防食部材Sへ順次電子eが供給され、腐食層Rを転換層Bに徐々に転換することができる。
この時、水分Wは、給水シート2内だけでなく犠牲陽極材21内にも収容されているため、腐食回路Tの形成に伴うアノード反応を犠牲陽極材21の裏面11と内面12の双方で生じさせることができ、導線部4を通して犠牲陽極材21から被防食部材Sに供給可能な電子eの量を増加させることができる。
また、犠牲陽極材21にはアノード反応に伴い腐食が生じるが、犠牲陽極材21が複数の貫通孔22の間を厚さ方向および厚さ方向に直交する方向に連続して拡がる構造を有するため、電子eが伝導するための複数の伝導路が形成されている。このため、例えば、図12に示すように、犠牲陽極材21の裏面11において生じた電子eは、伝導路23および24を含む犠牲陽極材21内の複数の伝導路を伝導することができ、電子eの伝導が腐食により遮断されることを抑制することができる。例えば、隣り合う貫通孔22の間を横断するように生じた腐食部Cにより1つの伝導路23が塞がれても、腐食部Cの周辺の領域を介して電子eを平ワッシャー6aおよびスプリングワッシャー7aからなる端子へ伝導させることができる。
従って、長期間にわたり、導線部4を通して犠牲陽極材21から被防食部材Sに電子eを供給して腐食層Rを転換層Bに転換することができる。
さらに、犠牲陽極材21は複数の貫通孔22を形成したものであり、実施の形態1の犠牲陽極材1のように複数の細孔5を有する多孔質材から構成するものと比較して、強度を向上させることができる。このため、犠牲陽極材21の耐久性が向上し、犠牲陽極材21を長期間にわたって使用することができる。
また、複数の貫通孔22は、20μm以上6.5mm以下の直径を有するように形成することが好ましい。
ここで、複数の貫通孔22の直径を20μm以上とすることで、外部からの水分の侵入が容易となる。
また、複数の貫通孔22を6.5mmより大きな直径で形成すると、貫通孔22に収容された水分W中の酸素濃度は、貫通孔22に接する内面15と犠牲陽極材21の裏面11との間で大きな差が生じるおそれがある。これにより、図13に示すように、犠牲陽極材21の裏面11で生じた電子eが内面12に伝導される、いわゆる酸素濃淡電池が犠牲陽極材21内に形成されて、犠牲陽極材21から被防食部材Sへの電子eの伝導が妨げられてしまう。そこで、複数の貫通孔22の直径を6.5mm以下とすることにより、犠牲陽極材21から被防食部材Sへの電子eの伝導が阻害されることを抑制し、犠牲陽極材21から被防食部材Sに長期間にわたって電子eを供給することができる。
実施の形態4
実施の形態1〜3において、導線部4を介して犠牲陽極材と被防食部材Sとの間に流れる電流を測定する測定部を備えることが好ましい。この測定部は、電流測定器から構成することができ、継時的に電流を測定できる電流測定器から構成することが好ましい。
例えば、図14に示すように、実施の形態1に係る防食装置において、導線部4に測定部31を接続することができる。これにより、導線部4に流れる電流Aを測定することができ、この電流Aの値に基づいて被防食部材Sにおける転換層の形成状態を把握することができる。例えば、導線部4に流れる電流Aの値が低下している時には、被防食部材Sの腐食層Rが転換層Bに徐々に転換されていると判断することができ、電流Aが流れなくなった時には、腐食層Rが完全に転換層Bに転換されたと判断することができる。
これにより、防食装置を被防食部材Sから取り外すなどのタイミングを計ることができる。また、測定部31で測定された電流Aの値に基づいて、被防食部材Sにおける転換層の形成状態を作業者に知らせる通知部をさらに備えることが好ましい。
次に、腐食層Rが形成された被防食部材Sに防食装置を実際に設置して腐食処理を施した実施例を示す。
まず、表面に赤錆を含む腐食層Rが形成された耐候性鋼の上に、66×66×3mmのアクリレート繊維からなる給水シートと、66×66×5mmの多孔質材からなる犠牲陽極材とを順次重ねて配置した。続いて、耐候性鋼に対して吸水シートと犠牲陽極材の位置をポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂製ボルトで固定すると共に犠牲陽極材と耐候性鋼とを導線部で接続することにより、防食装置を耐候性鋼に設置した。
なお、犠牲陽極材は、80質量%のAl金属粉と20質量%のZn金属粉とを混合した混合粉体を焼結することにより得られた気孔率20%の多孔質材を用いた。
このようにして、防食装置を耐候性鋼に設置した状態で、温度30℃で相対湿度100%に制御した恒温恒湿槽内に載置した。この時、腐食層Rの還元反応が促進するように、吸水シートには飽和濃度のNaCl水を供給している。そして、導線部に測定部を接続し、導線部に流れる電流Aが停止された時点で防食装置を耐候性鋼から取り外した。
図15(A)に防食装置を設置する前の耐候性鋼を示すと共に、図15(B)に防食装置を設置した後の耐候性鋼を示す。図15(A)では耐候性鋼を覆うように赤錆を含む腐食層Rが形成されているのに対し、図15(B)では全体にわたって色が黒く変化しており腐食層Rが完全に還元されて黒錆を含む転換層Bに転換されていることがわかる。このことから、腐食層Rが形成された耐候性鋼に防食装置を設置するだけで腐食層Rを転換層Bに転換することができ、耐候性鋼の防食処理を容易に施すことができた。
この状態からさらに、上記と同様の条件で恒温恒湿槽内に耐候性鋼と防食装置を載置して試験を継続した。そして、導線部に電流Aが流れる状態と、導線部に流れる電流が停止された状態とが数回繰り返された後、防食装置を耐候性鋼から取り外して耐候性鋼に形成された転換層Bの除去を確認した。
図16に、その結果を模式的に示す。転換層Bに覆われていた被防食部材Sの素地部Mが酸化されて新たな腐食層Raが生じ、その腐食層Raが転換層Bと共に除去されることにより素地部Mが露出しているのを確認できた。このとき、腐食層Raと転換層Bは、被防食部材Sの表面上から吸水シート2を除去する際に、吸水シート2に付着した状態で容易に除去することができた。
このことから、腐食層Rが形成された耐候性鋼に防食装置を設置するだけで、耐候性鋼の素地部Mと転換層Bとの間に隙間Gを生じさせることができ、これにより耐候性鋼に形成された転換層Bを容易に除去して素地部Mを露出できることがわかった。さらに、素地部Mは露出しているにも関わらず金属光沢を有していたことから、素地部Mに対しても犠牲陽極1の防食効果があることがわかる。
1,21 犠牲陽極材、2 吸水シート、3 固定部、4 導線部、5 複数の細孔、6a,6b 平ワッシャー、7a,7b スプリングワッシャー、8 ボルト、9 ナット、10 犠牲陽極材の表面、11 犠牲陽極材の裏面、12 犠牲陽極材の内面、13、13a,13b,23,24 電通路、22 複数の貫通孔、31 測定部、S 被防食部材、R,Ra 腐食層、B,Ba 転換層、M 被防食部材の素地部、G 隙間、W 水分、T 腐食回路、A 電流、C 腐食。

Claims (10)

  1. 表面が酸化されて腐食層が形成された被防食部材に対して、絶縁体からなると共に外部の水分を吸収する吸水シートと、前記被防食部材に対して卑な材料からなると共に外部から前記吸水シートまで連通する複数の連通孔が形成された犠牲陽極材とを、前記腐食層と前記犠牲陽極材との間に前記吸水シートを挟むように配置すると共に、前記被防食部材と前記犠牲陽極材にそれぞれ配置された一対の端子の間を電気的に接続し、
    前記複数の連通孔を介して外部の水分を前記吸水シートに供給し、
    前記吸水シートに吸収された水分が腐食回路を形成し、
    前記腐食回路を前記犠牲陽極材から前記被防食部材に伝導する電子により前記腐食層を還元して腐食に対して安定な転換層に転換する防食方法。
  2. 前記腐食層を前記転換層に転換した後、前記転換層に覆われた前記被防食部材の素地部が酸化されることにより、前記素地部の表面に前記腐食層が形成され、
    前記腐食回路を前記犠牲陽極材から前記被防食部材に伝導する電子により前記素地部の表面に形成された前記腐食層を還元して前記転換層に転換する請求項1に記載の防食方法。
  3. 前記素地部の表面に形成される前記腐食層を前記転換層に順次転換することにより、前記被防食部材の腐食を抑制する請求項2に記載の防食方法。
  4. 前記素地部の表面への前記腐食層の形成と、前記腐食層の前記転換層への転換とを繰り返すことにより、前記転換層と前記素地部の間に隙間を生成し、
    前記隙間を介して前記素地部の表面から前記転換層を取り除き、
    前記転換層を取り除くことにより露出された前記素地部に対して、腐食を抑制するための表面処理を施す請求項2に記載の防食方法。
  5. 前記複数の連通孔は、多孔質材料からなる前記犠牲陽極材に形成された複数の細孔である請求項1〜4のいずれか一項に記載の防食方法。
  6. 前記複数の連通孔は、前記犠牲陽極材に形成された互いに平行に延びる複数の貫通孔である請求項1〜4のいずれか一項に記載の防食方法。
  7. 前記吸水シートは、架橋型アクリレート繊維である請求項1〜6のいずれか一項に記載の防食方法。
  8. 前記腐食層はヘマタイトまたはその水和物を含み、前記腐食回路を前記犠牲陽極材から前記被防食部材に伝導する電子により前記腐食層を還元してマグネタイトを含む前記転換層に転換する請求項1〜7のいずれか一項に記載の防食方法。
  9. 前記被防食部材は、耐候性鋼からなる請求項1〜8のいずれか一項に記載の防食方法。
  10. 被防食部材の表面が酸化されて形成された腐食層に対向して配置され、前記被防食部材に対して卑な材料からなると共に複数の連通孔が形成された犠牲陽極材と、
    前記犠牲陽極材と前記腐食層との間に配置され且つ絶縁体からなると共に外部からの水分を吸収する吸水シートと、
    前記被防食部材と前記犠牲陽極材にそれぞれ配置された一対の端子と、
    前記一対の端子の間を電気的に接続する導線部と
    を備え、
    前記複数の連通孔が、外部の水分を収容すると共に前記吸水シートに供給することにより、前記吸水シートに吸収された水分で腐食回路を形成し、前記腐食回路を前記犠牲陽極材から前記被防食部材に伝導する電子により前記腐食層を還元して腐食に対して安定な転換層に転換する防食装置。
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