JP2016039520A - 装着型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】重量増加を抑えつつ、表示パネルから放熱することが可能な装着型表示装置を提供する。【解決手段】基板の第1面に表示部が形成された表示パネル80と、筐体105と、表示パネルを支持し、且つ表示パネルから筐体に熱を伝熱させるパネルフレーム190と、を備える。さらに、表示パネルからの画像を観察者の目に向けて視認させる光学部材50を保持し、熱伝導性を有する光学部材用フレーム51をさらに備えることで熱伝導性を向上させる。【選択図】図6
Description
本発明は、装着型表示装置に関するものである。
近年、装着型表示装置として、ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDと称す)が提案されている。このようなHMDとして、有機EL素子を含む表示パネルを搭載したものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。表示パネルとして有機EL素子を用いた場合、発熱による表示特性低下、実装信頼性の低下といった問題を解消すべく、表示パネルの放熱性を向上させることが重要である。
ところで、HMDにおいては装着性が重視されるため、小型かつ軽量なものが望まれている。しかしながら、上記従来技術においては、放熱性を考慮するあまり、軽量化が不十分であり、装着性が優れているとは言い難かった。そこで、重量をできるだけ増やすことなく、熱の影響を低減できる新たな技術の提供が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、重量増加を抑えつつ、表示パネルから放熱することが可能な装着型表示装置を提供することを目的とする。
本発明の態様に従えば、基板の第1面に表示部が形成された表示パネルと、筐体と、前記表示パネルを支持し、且つ該表示パネルから前記筐体に熱を伝熱させるパネルフレームと、を備える装着型表示装置が提供される。
本発明の態様に係る構成によれば、表示パネルで発生した熱をパネルフレームにより筐体に逃がすことができる。よって、表示パネルの発熱が抑制されることで、表示パネルにおける熱による特性低下といった不具合の発生を抑制することができる。
したがって、パネルを支持するパネルフレームを用いて表示パネルの放熱を行うので、別途放熱部材を用いる構成に比べて製品重量の増加を抑えつつ、表示パネルから放熱することが可能な表示装置を提供することができる。
したがって、パネルを支持するパネルフレームを用いて表示パネルの放熱を行うので、別途放熱部材を用いる構成に比べて製品重量の増加を抑えつつ、表示パネルから放熱することが可能な表示装置を提供することができる。
上記態様において、前記パネルフレームは、少なくとも前記基板の前記第1面と反対の第2面に沿って配置される構成としてもよい。
この構成によれば、表示パネルにおいて発熱する第2面を効率良く放熱することができる。
この構成によれば、表示パネルにおいて発熱する第2面を効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記パネルフレームは、熱伝導性フィラーを含む樹脂部品から構成されてもよい。
この構成によれば、重量増加を抑えつつ、パネルフレームにより表示パネルの熱を効率良く放熱することができる。
この構成によれば、重量増加を抑えつつ、パネルフレームにより表示パネルの熱を効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記パネルフレームは、金属部材から構成されてもよい。
この構成によれば、パネルフレームにより表示パネルの熱を効率良く放熱することができる。
この構成によれば、パネルフレームにより表示パネルの熱を効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記表示パネルは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記パネルフレームに支持される構成としてもよい。
この構成によれば、表示パネルの熱を効率良く放熱することができる。
この構成によれば、表示パネルの熱を効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記筐体は、金属製のツル部を含み、前記パネルフレームは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記ツル部と接続されている構成としてもよい。
この構成によれば、表示パネルの熱をツル部に効率良く放熱することができる。
この構成によれば、表示パネルの熱をツル部に効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記表示パネルからの画像を観察者の目に向けて視認させる光学部材を保持し、熱伝導性を有する光学部材用フレームをさらに備える構成としてもよい。
この構成によれば、表示パネルの熱が光学部材用フレームに伝わることで、表示パネルの熱を放出することができる。
この構成によれば、表示パネルの熱が光学部材用フレームに伝わることで、表示パネルの熱を放出することができる。
上記態様において、前記光学部材用フレームは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記ツル部と接続されている構成としてもよい。
この構成によれば、光学部材用フレームからの熱を、筐体を構成する金属製のツル部を用いて放出することができる。
この構成によれば、光学部材用フレームからの熱を、筐体を構成する金属製のツル部を用いて放出することができる。
上記態様において、前記光学部材用フレームは、熱伝導性接着剤を介して前記筐体と接続されている構成としてもよい。
この構成によれば、例えば、表示パネルから光学部材用フレームに熱が伝わった場合であっても、光学部材用フレームから筐体に放熱することができる。よって、光学部材用フレームの温度上昇が抑制されるので、表示パネル側から光学部材用フレームに放熱することができる。
この構成によれば、例えば、表示パネルから光学部材用フレームに熱が伝わった場合であっても、光学部材用フレームから筐体に放熱することができる。よって、光学部材用フレームの温度上昇が抑制されるので、表示パネル側から光学部材用フレームに放熱することができる。
上記態様において、前記筐体は、熱伝導性を有する熱伝導部分を含み、前記パネルフレームは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記熱伝導部分と接続されている構成としてもよい。
この構成によれば、筐体から効率良く放熱することができる。
この構成によれば、筐体から効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記熱伝導部分は、熱伝導フィラーを含有する構成としてもよい。
この構成によれば、熱伝導部分から効率良く放熱することができる。
この構成によれば、熱伝導部分から効率良く放熱することができる。
上記態様において、前記表示パネルは、半導体基板を含む構成としてもよい。
この構成によれば、表示パネル自体の放熱性を向上させることができる。
この構成によれば、表示パネル自体の放熱性を向上させることができる。
上記態様において、前記表示パネルは、マイクロディスプレイから構成される構成としてもよい。
この構成によれば、重量が抑えられた装置を提供することができる。
この構成によれば、重量が抑えられた装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態においては、装着型表示装置の一実施形態に係る構成として、眼鏡のような外観を有するヘッドマウントディスプレイ(以下、HMDと称す)を例に挙げる。HMDは、該表示装置を装着した観察者又は使用者に対して虚像による画像光を視認させることができるとともに、観察者に外界像をシースルーで視認又は観察させることができる。
(第1実施形態)
図1は、HMD100の使用形態を示す図である。図1に示すように、本実施形態のHMD100は、観察者Mの頭部に装着されることで使用される。
図1は、HMD100の使用形態を示す図である。図1に示すように、本実施形態のHMD100は、観察者Mの頭部に装着されることで使用される。
図2はHMD100の概略構成を示す図である。
図2に示すように、HMD100は、観察者の眼前を透視可能に覆う第1光学部材101及び第2光学部材102と、第1画像形成部103および第2画像形成部104と、筐体105とを備える。
図2に示すように、HMD100は、観察者の眼前を透視可能に覆う第1光学部材101及び第2光学部材102と、第1画像形成部103および第2画像形成部104と、筐体105とを備える。
第1光学部材101及び第2光学部材102は、観察者の顔面に沿うように湾曲した円弧状の部材であり、それぞれ導光及び透視用のプリズム部と、透視用の光透過部とを含む。第1光学部材101及び第2光学部材102は、可視域で高い光透過性を示す樹脂材料で形成されており、例えば金型内に熱可塑性樹脂を注入・固化させることにより成形されている。第1光学部材101および第2光学部材102において、プリズム部は画像光の導波及び射出を可能にするとともに外界光の透視を可能にし、光透過部は可視域で高い光透過性を有する。
ここで、図1中左側の第1光学部材101と第1画像形成部103とを組み合わせた第1表示装置100Aは、右眼用の虚像を形成するとともに、単独でも虚像表示装置として機能する。また、図1中右側の第2光学部材102と第2画像形成部104とを組み合わせた第2表示装置100Bは、左眼用の虚像を形成するとともに、単独でも虚像表示装置として機能する。
筐体105は、U字状に折れ曲がった細長い板状の部材である。筐体105は、第1光学部材101及び第2光学部材102と、第1画像形成部103および第2画像形成部104とを保持する。筐体105は、フレーム105Aと、該フレーム105Aの左右両端から後方に延びるツル部105Bと、外装部品106とを含む。フレーム105Aおよびツル部105Bは、アルミニウムやマグネシウムなどの放熱性に優れた金属製部品から構成される。
フレーム105Aは、第1光学部材101及び第2光学部材102を所定位置にアライメントした状態で保持する。ツル部105Bは、第1画像形成部103および第2画像形成部104を所定位置にアライメントした状態で保持する。なお、ツル部105Bは、ヒンジ構造を有していてもよく、この場合、ツル部105Bは折り畳みが可能となる。
外装部品106は、第1画像形成部103および第2画像形成部104を内部に収容するとともにツル部105Bの一部を覆っている。外装部品106は、外面側部品106Aおよび内面側部品106Bを含み、これらが嵌合することで筐体105の一部を構成している。
本実施形態において、第1画像形成部103および第2画像形成部104は、それぞれ第1光学部材101及び第2光学部材102に対してアライメントされた状態でツル部105Bに固定されている。
フレーム105Aには、第1及び第2光学部材101、102の下辺部を保護するためのプロテクター108が設けられている。プロテクター108には、パッド状の鼻当て部材108aがそれぞれ形成されている。プロテクター108は、2段のクランク状に折れ曲がった細長い板状の部材であり、金属材料又は樹脂材料で形成された一体部品である。
ここで、第1表示装置100Aおよび第2表示装置100Bについて説明する。なお、第1表示装置100Aおよび第2表示装置100Bは同一構成を有することから、ここでは第1表示装置100Aを例に挙げて説明する。
第1表示装置100Aは、投影用の光学系である投射透視装置70と、映像光を形成する表示パネル80とを備えている。投射透視装置70は、第1画像形成部103によって形成された画像を虚像として観察者の眼に投射する役割を有する。投射透視装置70は、第1光学部材101と、結像用の投射レンズ50とを含む。投射透視装置70の投射レンズ50と表示用の画像パターンを形成する表示パネル80とは、第1画像形成部103を構成する。
投射レンズ50は、その鏡筒(不図示)を利用してツル部105Bに直接固定されている。このような固定の際、鏡筒の上面と、ツル部105Bの下面とが当接してアライメントが達成されている。また、第1光学部材101は、その光入射部が鏡筒の光出射面側に光学的に接続されている。これにより、投射レンズ50からの光が第1光学部材101内に良好に導かれる。なお、表示パネル80は、後述するパネルフレーム90(図4参照)を介して投射レンズ50の鏡筒に保持されている。これにより、表示パネル80は、投射レンズ50に対してアライメントされた状態に配置されている。
なお、第2表示装置100Bおいても、投射透視装置70と表示パネル80とを備えている。投射透視装置70は、第2光学部材102と投射レンズ50とを含む。投射レンズ50および表示パネル80が第2画像形成部104を構成している。
本実施形態において、第1画像形成部103または第2画像形成部104の構成要素である表示パネル80はマイクロディスプレイから構成される。具体的に、表示パネル80は、複数の画素回路や当該画素回路を駆動する駆動回路などがシリコン等の半導体基板に形成された有機EL装置で構成される。
図3は表示パネル80の概略構成を示す平面図である。図3に示すように、表示パネル80(有機EL装置)は、素子基板81を有している。素子基板81には、表示領域E0(図中、一点鎖線で表示)と、表示領域E0の外側に非表示領域E3とが設けられている。表示領域E0は、実表示領域E1(図中、二点鎖線で表示)と、実表示領域E1を囲むダミー領域E2とを有している。表示パネル80は、有機EL素子30から発した光がカラーフィルターを透過して対向基板(不図示)側から取り出されるトップエミッション方式を採用する。そのため、対向基板は透明な例えばガラスなどの基板である。一方、素子基板81は透明である必要は無く、本実施形態では例えばシリコン基板から構成されている。これにより、後述のように有機EL素子30の熱が素子基板81を介して外部に効率良く取り出されるようになっている。
実表示領域E1には、発光画素としてのサブ画素18がマトリックス状に配置されている。サブ画素18は、発光素子としての有機EL素子30を備えており、不図示のスイッチング用トランジスター及び駆動用トランジスターの動作に伴って、青(B)、緑(G)、赤(R)のうちいずれかの色の発光が得られる構成となっている。
本実施形態では、同色の発光が得られるサブ画素18が第1の方向に配列し、異なる色の発光が得られるサブ画素18が第1の方向に対して交差(直交)する第2の方向に配列した、所謂ストライプ方式のサブ画素18の配置となっている。以降、上記第1の方向をY方向とし、上記第2の方向をX方向として説明する。なお、素子基板81におけるサブ画素18の配置はストライプ方式に限定されず、モザイク方式、デルタ方式であってもよい。
ダミー領域E2には、主として各サブ画素18の有機EL素子30を発光させるための周辺回路が設けられている。例えば、図3の左右方向において実表示領域E1を挟んだ位置にY方向に延在して一対の走査線駆動回路16が設けられている。
素子基板81の左右方向に平行な一辺部(図中の下方の辺部)に、外部駆動回路との電気的な接続を図るためのフレキシブル基板(以下、FPCと称す)43が接続されている。FPC43の表面43aには、FPC43の配線を介して素子基板81側の周辺回路と接続される駆動用IC44が実装されている。
表示領域E0と素子基板81の外縁との間、つまり非表示領域E3には、例えば各サブ画素18の有機EL素子30の対向電極(不図示)に電位を与えるための配線29、端子部40などが形成されている。配線29は、FPC43が接続される素子基板81の辺部を除いて、表示領域E0を囲むように素子基板81に設けられている。端子部40は、FPC43が接続される素子基板81の辺部に形成されている。
また、表示パネル80は、大気中の酸素および水等から保護すべく、有機EL素子30を内部に封止した構造を採用している。表示パネル80は、有機EL素子30に電流を流して発光させるが、印加された電力を全て光に変換できないため、熱が発生する。発熱した状態で長時間使用すると、熱の影響により発光特性が変化してしまうといった問題が生じるおそれがある。
特に、HMD100においては、表示パネル80(第1画像形成部103または第2画像形成部104)が外装部品106によって覆われた構造を採用するため、上述したような熱のこもりが発生しやすい。熱の影響を抑制して安定した画像表示特性を得るためには、表示パネル80で発生した熱を外部に効率良く放出することが重要である。
このような問題に対し、本実施形態のHMD100は、表示パネル80を支持し、且つ該表示パネル80から筐体105に熱を伝熱させるパネルフレームを備えることで、表示パネル80で発生した熱を外部に放出するようにした。
具体的に本実施形態において、パネルフレームは表示パネル80に保持する。以下、パネルフレームを用いた表示パネル80の放熱構造について説明する。
図4は、表示パネル80の放熱構造を示す分解斜視図である。図4では図を見易くするため、外装部品106を取り外し、表示パネル80を露出させた状態としている。
図4に示されるように、本実施形態において、表示パネル80は、パネルフレーム90に支持されている。パネルフレーム90は、例えば、アルミニウムやマグネシウムなどの金属部品から構成される。
図4に示されるように、本実施形態において、表示パネル80は、パネルフレーム90に支持されている。パネルフレーム90は、例えば、アルミニウムやマグネシウムなどの金属部品から構成される。
パネルフレーム90は、表示領域E0(図3参照)が形成された素子基板81(表示パネル80)の表面(第1面)と反対の裏面(第2面)81aを支持する支持面90aを有する。パネルフレーム90は、素子基板81の側端面をさらに保持する。
表示パネル80は、素子基板81の裏面81aの全体がパネルフレーム90の支持面90aに支持されている。裏面81aおよび支持面90a間は、熱伝導接着剤83を介して接着されている。熱伝導接着剤83は、例えば、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等のフィラーを含有する。
パネルフレーム90の上板部91は、熱伝導接着剤83を介してツル部105Bの下面に接着されている。ツル部105Bは、少なくともパネルフレーム90との接続部分が平坦面となっている。これによれば、パネルフレーム90とツル部105Bとの接触面積が十分確保される。
なお、パネルフレーム90と表示パネル80との接続、或いはパネルフレーム90とツル部105Bとの接続には、熱伝導接着剤83の他、放熱シートあるいは放熱グリースを用いても良い。また、熱伝導接着剤83の接着力が十分であり表示パネル80を支持面90aに確実に支持可能な場合、パネルフレーム90が表示パネル80の側端面を保持しない構成であっても良い。
FPC43はパネルフレーム90に支持された状態の表示パネル80から下方に引き出されており、先端部が電源部(不図示)に接続されることで表示パネル80に対して電力を供給する。
本実施形態のHMD100は、第1画像形成部103および第2画像形成部104において、表示パネル80から射出された画像光が投射レンズ50を介して第1光学部材101および第2光学部材102内を導光される。第1光学部材101および第2光学部材102の所定面を通過した画像光は、観察者の眼の瞳に略平行光束として入射する。つまり、観察者は、虚像としての画像光により、表示パネル80に形成された画像を観察することができる。また、観察者は、第1光学部材101および第2光学部材102越しに外界像を観察することができる。
HMD100は画像表示時に表示パネル80が発熱する。本実施形態では、表示パネル80が熱伝導性に優れたシリコン基板からなる素子基板81を備えるので、表示パネル80の熱が素子基板81に伝わる。素子基板81の熱は、該素子基板81の裏面81aに接着されたパネルフレーム90の支持面90aへと伝わる。
パネルフレーム90は、支持面90aが表示パネル80(素子基板81)の裏面81aの全面に接続されるので、表示パネル80の熱を効率良く取り出すことができる。パネルフレーム90(支持面90a)に伝わった熱は、上板部91および熱伝導接着剤83を介してツル部105Bへと伝わり、該ツル部105Bから大気中に放出される。
以上、述べたように本実施形態のHMD100によれば、表示パネル80で発生した熱がパネルフレーム90を介してツル部105B(筐体)に伝導することで外部に放出されるようになる。よって、有機EL素子30における熱のこもりを緩和することで長時間に亘って安定した表示特性を得ることができる信頼性の高い表示装置を提供することができる。
また、HMD100は観察者の頭部に装着されることから製品重量を抑えることが重要である。これについても、表示パネル80を支持するパネルフレーム90を放熱部材として利用するため、別途放熱部材を設ける構造に比べ、装置重量の増加を抑えることができる。したがって、装置重量の増加を抑えつつ、表示パネル80の放熱を行うことができる信頼性の高いHMD100を提供できる。
また、HMD100は、マイクロディスプレイから構成された表示パネル80を搭載するので、小型化および軽量化が図られたものとなる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態として表示パネル80の放熱構造の別形態について説明する。図5は本実施形態に係る表示パネル80の放熱構造を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態との違いは、パネルフレーム90における放熱先であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下の説明では、上記実施形態と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
次に、第2実施形態として表示パネル80の放熱構造の別形態について説明する。図5は本実施形態に係る表示パネル80の放熱構造を示す平面図である。本実施形態と第1実施形態との違いは、パネルフレーム90における放熱先であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下の説明では、上記実施形態と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
本実施形態において、パネルフレームはHMD100の筐体105の一部を構成する外装部品106に伝達させることで、表示パネル80で発生した熱を外部に放出する。
具体的に、パネルフレーム90の一対の側板部92の一方は、熱伝導接着剤83を介して外面側部品106Aの内面に接続されている。外装部品106のうち少なくとも外面側部品(熱伝導部分)106Aは、熱伝導フィラーを含有した樹脂材料から構成されている。外面側部品106Aは、少なくとも側板部92との接続部分が平坦面となっている。これによれば、パネルフレーム90とツル部105Bとの接触面積が十分確保される。
具体的に、パネルフレーム90の一対の側板部92の一方は、熱伝導接着剤83を介して外面側部品106Aの内面に接続されている。外装部品106のうち少なくとも外面側部品(熱伝導部分)106Aは、熱伝導フィラーを含有した樹脂材料から構成されている。外面側部品106Aは、少なくとも側板部92との接続部分が平坦面となっている。これによれば、パネルフレーム90とツル部105Bとの接触面積が十分確保される。
表示パネル80で発生した熱は、素子基板81の内部を伝達して側端面81bへと伝わる。本実施形態において、パネルフレーム90の側板部92は、素子基板81の側端面に直接的、又は間接的(熱伝導接着剤83、放熱シートあるいは放熱グリースを介して)に接触している。
そのため、表示パネル80で発生した熱は、素子基板81の側端面81bを介してパネルフレーム90の側板部92へと伝わり、該側板部92および熱伝導接着剤83を介して外面側部品106Aへと伝達する。そして、表示パネル80で発生した熱は、外面側部品106Aから大気中に放出される。
また、表示パネル80で発生した熱は、素子基板81の内部を伝達して裏面81aへと伝わり、パネルフレーム90の支持面90aへと伝達される。支持面90aに伝達された熱は、側板部92へと伝わり、該側板部92および熱伝導接着剤83を介して外面側部品106Aへと伝達する。
ここで、外面側部品106Aは、内面側部品106Bと異なり、HMDを装着している観察者の顔に接触することがない。そのため、パネルフレーム90から外装部品106に放熱した場合であっても、観察者Mに熱を感じさせることで不快感を生じさせるといったことが防止される。
以上述べたように本実施形態によれば、表示パネル80で発生した熱をパネルフレーム90により外装部品106(筐体)に伝導させることで外部に放出することができる。また、熱源となる素子基板81の側端面81bから熱が伝達されたパネルフレーム90の側板部92が最も近接する外面側部品106Aに対して熱伝導するので、表示パネル80で発生した熱を効率良く外部に放出することができる。
よって、有機EL素子30における熱のこもりが緩和され、長時間に亘って安定した表示特性が得られる信頼性の高いHMDが提供される。
よって、有機EL素子30における熱のこもりが緩和され、長時間に亘って安定した表示特性が得られる信頼性の高いHMDが提供される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態として表示パネル80の放熱構造の別形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは、表示パネル80の放熱構造であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下の説明では、上記実施形態と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
次に、第3実施形態として表示パネル80の放熱構造の別形態について説明する。本実施形態と第1実施形態との違いは、表示パネル80の放熱構造であり、それ以外の構成は共通である。そのため、以下の説明では、上記実施形態と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
図6は本実施形態に係る表示パネル80の放熱構造を示す分解斜視図である。
本実施形態では、図6に示すように、本実施形態のHMD110は、投射レンズ50およびパネルフレーム190がユニット化されている。具体的に、投射レンズ(光学部材)50は鏡筒(光学部材用フレーム)51に保持されている。鏡筒51は、一対の下側凸部51aと、上側凸部51bとを有する。鏡筒51は、例えば、熱伝導フィラーを含有した樹脂成型部品から構成されるため、全体として熱伝導性を有している。
本実施形態では、図6に示すように、本実施形態のHMD110は、投射レンズ50およびパネルフレーム190がユニット化されている。具体的に、投射レンズ(光学部材)50は鏡筒(光学部材用フレーム)51に保持されている。鏡筒51は、一対の下側凸部51aと、上側凸部51bとを有する。鏡筒51は、例えば、熱伝導フィラーを含有した樹脂成型部品から構成されるため、全体として熱伝導性を有している。
鏡筒51は上面に設けられ、表面が平坦な取付部52を介してツル部105Bに固定されている。ツル部105Bは、少なくとも取付部52との接続部分が平坦面となっている。これによれば、鏡筒51とツル部105Bとの接触面積が十分確保される。
また、取付部52とツル部105Bとの間には熱伝導接着剤83が配置されている。これにより、鏡筒51からツル部105B側に熱が良好に伝達されるようになっている。なお、鏡筒51とツル部105Bとの接続には、熱伝導接着剤83の他、放熱シートあるいは放熱グリースを用いても良い。
本実施形態のパネルフレーム190は、鏡筒51と同様、熱伝導フィラーを含有した樹脂成型部品から構成され、鏡筒51の下側凸部51aに対応する下側凹部190aと、鏡筒51の上側凸部51bに対応する上側凹部190bとを有している。パネルフレーム190は、第1実施形態と同様、表示パネル80の素子基板81の裏面81aの全体を支持する。
表示パネル80を保持したパネルフレーム190と鏡筒51とは、下側凹部190aおよび下側凸部51aと上側凹部190bおよび上側凸部51bとがそれぞれ嵌合することで一体化される。パネルフレーム190および鏡筒51との間(嵌合部分の隙間)は熱伝導接着剤(不図示)により互いが固定されている。これにより、表示パネル80の熱は、パネルフレーム190を介して鏡筒51側に良好に伝達されるようになっている。
本実施形態において、表示パネル80で発生した熱は、素子基板81の裏面に接着されたパネルフレーム190へと伝わる。パネルフレーム190は、熱伝導性を有する鏡筒51と一体化しているため、該パネルフレーム190から鏡筒51側に熱が伝達する。
本実施形態では、パネルフレーム190および鏡筒51の嵌合部分(下側凹部190aおよび下側凸部51aと上側凹部190bおよび上側凸部51b)が熱伝導性接着剤を介して接続されるため、パネルフレーム190から鏡筒51側に効率良く熱が伝達する。
鏡筒51に伝わった熱は、該鏡筒51の内部を伝達し、取付部52および熱伝導接着剤83を介してツル部105Bへと伝わり、該ツル部105Bから大気中に放出される。
鏡筒51に伝わった熱は、該鏡筒51の内部を伝達し、取付部52および熱伝導接着剤83を介してツル部105Bへと伝わり、該ツル部105Bから大気中に放出される。
以上、述べたように本実施形態のHMD110によれば、表示パネル80で発生した熱をパネルフレーム190に取り出し、該パネルフレーム190に一体化されることで熱的に接続された鏡筒51を介してツル部105B(筐体)に伝導することで外部に放出することができる。
よって、有機EL素子30における熱のこもりが緩和され、長時間に亘って安定した表示特性が得られる信頼性の高いHMDが提供される。
よって、有機EL素子30における熱のこもりが緩和され、長時間に亘って安定した表示特性が得られる信頼性の高いHMDが提供される。
なお、本発明は上記実施形態の態様に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
(変形例1)
例えば、上記第1、第2実施形態では、パネルフレーム90が金属部品から構成される場合を例に挙げたが、パネルフレーム90が熱伝導フィラーを含有した樹脂成型部品から構成されていても良い。このようにすれば、パネルフレーム90の軽量化が図られるので、HMD100のさらなる軽量化を実現できる。
例えば、上記第1、第2実施形態では、パネルフレーム90が金属部品から構成される場合を例に挙げたが、パネルフレーム90が熱伝導フィラーを含有した樹脂成型部品から構成されていても良い。このようにすれば、パネルフレーム90の軽量化が図られるので、HMD100のさらなる軽量化を実現できる。
(変形例2)
また、上記第3実施形態では、パネルフレーム190および鏡筒51がいずれも樹脂成型部品から構成される場合を例に挙げたが、少なくとも一方が金属部品から構成されていても良い。例えば、鏡筒51を熱伝導率の高い金属部品から構成すれば、パネルフレーム190およびツル部105Bに効率良く熱を伝達することができる。また、金属部材から構成されることで剛性が向上するので、パネルフレーム190および表示パネル80を確実に保持することができる。一方、パネルフレーム190を熱伝導率の高い金属部品から構成すれば、表示パネル80の熱を効率良く取り出して有機EL素子30の温度上昇を抑制することができる。
また、上記第3実施形態では、パネルフレーム190および鏡筒51がいずれも樹脂成型部品から構成される場合を例に挙げたが、少なくとも一方が金属部品から構成されていても良い。例えば、鏡筒51を熱伝導率の高い金属部品から構成すれば、パネルフレーム190およびツル部105Bに効率良く熱を伝達することができる。また、金属部材から構成されることで剛性が向上するので、パネルフレーム190および表示パネル80を確実に保持することができる。一方、パネルフレーム190を熱伝導率の高い金属部品から構成すれば、表示パネル80の熱を効率良く取り出して有機EL素子30の温度上昇を抑制することができる。
(変形例3)
また、上記第3実施形態では、鏡筒51の取付部52がツル部105Bに固定されていたが、第2実施形態のように、鏡筒51の取付部52は外面側部品106Aの内面に接続されてもよい。この場合、HMD100の筐体105の一部を構成する外装部品106に伝達させることで、表示パネル80で発生した熱を外部に放出する。この場合、取付部52は、鏡筒51の上面ではなく、鏡筒51の側面に設けてもよいし、鏡筒51の下面に設けてもよい。
また、上記第3実施形態では、鏡筒51の取付部52がツル部105Bに固定されていたが、第2実施形態のように、鏡筒51の取付部52は外面側部品106Aの内面に接続されてもよい。この場合、HMD100の筐体105の一部を構成する外装部品106に伝達させることで、表示パネル80で発生した熱を外部に放出する。この場合、取付部52は、鏡筒51の上面ではなく、鏡筒51の側面に設けてもよいし、鏡筒51の下面に設けてもよい。
(変形例4)
上記第3実施形態及びその変形例において、鏡筒51の取付部52がツル部105B又は外面側部品106Aの内面に接続されたが、これに加えてパネルフレーム190がさらにツル部105B又は外面側部品106Aの内面に接続されてもよい。
上記第3実施形態及びその変形例において、鏡筒51の取付部52がツル部105B又は外面側部品106Aの内面に接続されたが、これに加えてパネルフレーム190がさらにツル部105B又は外面側部品106Aの内面に接続されてもよい。
(変形例5)
上記実施形態において、パネルフレーム90は、表示領域E0(図3参照)が形成された素子基板81(表示パネル80)の表面(第1面)と反対の裏面(第2面)81aを支持する支持面90aを有し、パネルフレーム90は、素子基板81の側端面をさらに保持するようにしたが、これに限られず、パネルフレーム90は、支持面90aの少なくとも一部を省略し、素子基板81の側端面を保持するものであってもよい。
上記実施形態において、パネルフレーム90は、表示領域E0(図3参照)が形成された素子基板81(表示パネル80)の表面(第1面)と反対の裏面(第2面)81aを支持する支持面90aを有し、パネルフレーム90は、素子基板81の側端面をさらに保持するようにしたが、これに限られず、パネルフレーム90は、支持面90aの少なくとも一部を省略し、素子基板81の側端面を保持するものであってもよい。
50…投射レンズ(光学部品)、51…鏡筒(光学部品用フレーム)、80…表示パネル、81…素子基板(基板)、81b…裏面(第2面)、83…熱伝導接着剤、90、190…パネルフレーム、100…HMD(装着型表示装置)、105…筐体、105A…フレーム、105B…ツル部、106…外装部品(筐体)、106A…外面側部品(熱伝導部分)。
Claims (13)
- 基板の第1面に表示部が形成された表示パネルと、
筐体と、
前記表示パネルを支持し、且つ該表示パネルから前記筐体に熱を伝熱させるパネルフレームと、
を備える
装着型表示装置。 - 前記パネルフレームは、少なくとも前記基板の前記第1面と反対の第2面に沿って配置される
請求項1に記載の装着型表示装置。 - 前記パネルフレームは、熱伝導性フィラーを含む樹脂部品から構成される
請求項1又は2に記載の装着型表示装置。 - 前記パネルフレームは、金属部材から構成される
請求項1又は2に記載の装着型表示装置。 - 前記表示パネルは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記パネルフレームに支持される
請求項1〜4のいずれか一項に記載の装着型表示装置。 - 前記筐体は、金属製のツル部を含み、
前記パネルフレームは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記ツル部と接続されている
請求項1〜5のいずれか一項に記載の装着型表示装置。 - 前記表示パネルからの画像を観察者の目に向けて視認させる光学部材を保持し、熱伝導性を有する光学部材用フレームをさらに備える
請求項6に記載の装着型表示装置。 - 前記光学部材用フレームは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記ツル部と接続されている
請求項7に記載の装着型表示装置。 - 前記光学部材用フレームは、熱伝導性接着剤を介して前記筐体と接続されている
請求項7に記載の装着型表示装置。 - 前記筐体は、熱伝導性を有する熱伝導部分を含み、
前記パネルフレームは、熱伝導性接着剤、放熱シート、又は放熱グリースを介して前記熱伝導部分と接続されている
請求項1〜9のいずれか一項に記載の装着型表示装置。 - 前記熱伝導部分は、熱伝導フィラーを含有する
請求項10に記載の装着型表示装置。 - 前記表示パネルは、半導体基板を含む
請求項1〜11のいずれか一項に記載の装着型表示装置。 - 前記表示パネルは、マイクロディスプレイから構成される
請求項1〜12のいずれか一項に記載の装着型表示装置。
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