JP2016039103A - 被覆電線の製造方法及び被覆電線の製造装置 - Google Patents

被覆電線の製造方法及び被覆電線の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウムを材料とした単芯線等の剛性の強い導体芯線でも予熱することができる技術を提供することを目的とする。【解決手段】被覆電線10の製造方法は、線状に形成された導体芯線12の周囲に樹脂が押し出されて絶縁被覆が形成された被覆電線10の製造方法である。被覆電線10の製造方法は、(a)前記導体芯線12を自己の摩擦熱で発熱させる工程と、前記導体芯線12を塑性変形させることで生じるエネルギー損失により前記導体芯線12を発熱させる工程とのうち少なくとも一方の工程と、(b)前記工程(a)の後で熱を有した状態の前記導体芯線12の周囲に前記樹脂を押し出す工程と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、導体芯線の周囲に絶縁被覆が設けられた被覆電線の製造方法に関する。
車両に配設される電線は、通常、金属を材料として形成された導体芯線の周囲に樹脂等を材料として形成された絶縁被覆が設けられる。導体芯線の周囲に絶縁被覆を設ける装置が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の押出装置は、筒状のシリンダと、前記シリンダの内部空間に回転自在に配置されたスクリューと、前記内部空間を外周側から加熱する外部ヒータと、前記スクリューに脱着可能に組み込まれる内部ヒータと、を備えるとされている。
特開2013−22928号公報
ところで、導体芯線の周囲に樹脂等を押し出して絶縁被覆をなす際に、導体芯線と絶縁被覆との密着性を高めるため、シーブを用いたパスラインに導体芯線を通して電流を流すという予熱方法を採用していた。
しかしながら、アルミニウムを材料とした単芯線等の剛性の強い導体芯線は、シーブを用いたパスラインに通し難いため、上記予熱方法を採用することが難しかった。
そこで、本発明は、アルミニウムを材料とした単芯線等の剛性の強い導体芯線でも予熱することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る被覆電線の製造方法は、線状に形成された導体芯線の周囲に樹脂が押し出されて絶縁被覆が形成された被覆電線の製造方法であって、(a)前記導体芯線を自己の摩擦熱で発熱させる工程と、前記導体芯線を塑性変形させることで生じるエネルギー損失により前記導体芯線を発熱させる工程とのうち少なくとも一方の工程と、(b)前記工程(a)の後で熱を有した状態の前記導体芯線の周囲に前記樹脂を押し出す工程と、を備える。
第2の態様に係る被覆電線の製造方法は、第1の態様に係る被覆電線の製造方法であって、前記工程(a)は、前記導体芯線の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように前記導体芯線を伸線する工程を含む。
第3の態様に係る被覆電線の製造装置は、線状に形成され、その長手方向に移動する導体芯線に対して接触可能に配設された接触部を含み、前記導体芯線との間で、摩擦熱と塑性変形に係るエネルギー損失による熱とのうち少なくとも一方を発生させる熱発生機構部と、前記熱発生機構部の下流側に配設され、前記熱発生機構部により熱を有した状態の前記導体芯線の周囲に樹脂を押し出して絶縁被覆を形成可能な押出機構部と、を備える。
第4の態様に係る被覆電線の製造装置は、第3の態様に係る被覆電線の製造装置であって、前記熱発生機構部は、一方側主面から他方側主面に向かって孔の断面が徐々に小さくなる部分を含むように貫通孔が形成された伸線ダイスを有し、前記導体芯線の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように前記導体芯線を伸線可能な伸線機構部を含む。
第1又は第2の態様に係る被覆電線の製造方法によると、(a)導体芯線を自己の摩擦熱で発熱させる工程と、導体芯線を塑性変形させることで生じるエネルギー損失により導体芯線を発熱させる工程とのうち少なくとも一方の工程とを含むため、アルミニウムを材料とした単芯線等の剛性の強い導体芯線を予熱することができる。また、剛性の強い導体芯線に限らず、他の導体芯線についても予熱することができる。
特に、第2の態様に係る被覆電線の製造方法によると、工程(a)は、導体芯線の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように導体芯線を伸線する工程を含むため、既存の伸線装置を用いることができる。これにより、予熱をするのに係るコストアップの量を抑えることができる。
第3又は第4の態様に係る被覆電線の製造装置によると、線状に形成され、その長手方向に移動する導体芯線に対して接触可能に配設された接触部を含み、導体芯線との間で、摩擦熱と塑性変形に係るエネルギー損失による熱とのうち少なくとも一方を発生させる熱発生機構部を備えるため、アルミニウムを材料とした単芯線等の剛性の強い導体芯線を予熱することができる。また、剛性の強い導体芯線に限らず、他の導体芯線についても予熱することができる。
特に、第4の態様に係る被覆電線の製造装置によると、一方側主面から他方側主面に向かって孔の断面が徐々に小さくなる部分を含むように貫通孔が形成された伸線ダイスを有し、導体芯線の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように導体芯線を伸線可能な伸線機構部を含むため、伸線機構部に既存の伸線装置を用いることができる。これにより、予熱をするのに係るコストアップの量を抑えることができる。
実施形態に係る被覆電線の製造装置の構成を模式的に示す図である。 伸線機構部の構成を模式的に示す図である。 伸線ダイスを示す概略断面図である。 押出機構部を示す概略断面図である。
以下、実施形態に係る被覆電線の製造装置20及び被覆電線10の製造方法について説明する。
<製造装置20>
まず、被覆電線の製造装置20から先に説明する。図1は、実施形態に係る被覆電線の製造装置20の構成を模式的に示す図である。図2は、伸線機構部30の構成を模式的に示す図である。図3は、伸線ダイス32を示す概略断面図である。図4は、押出機構部40を示す概略断面図である。
実施形態に係る被覆電線の製造装置20は、導体芯線12を加熱可能な熱発生機構部22と、加熱された導体芯線12に絶縁被覆14を施して被覆電線10とする押出機構部40とを備える。さらにここでは、被覆電線の製造装置20は、被覆電線10を冷却する冷却機構部60と、被覆電線10を巻き取る巻取機構部70とを備える。熱発生機構部22と、押出機構部40と、冷却機構部60と、巻取機構部70とは、製造ラインの上流側から下流側に向けて、この順で配設されている。
ここで、被覆電線10について説明する。被覆電線10は、導体芯線12と絶縁被覆14とを含む。
導体芯線12は、線状に形成されている。ここでは、導体芯線12は、アルミニウム又はアルミニウム合金等を材料として形成された1本の単線が採用されている。もっとも、導体芯線12として、アルミニウム又はアルミニウム合金等を材料として形成された1本の単線が用いられることは必須ではない。材料としては、銅又は銅合金等、導体となるものであればよい。また、導体芯線は、複数本の単線で構成されていてもよい。導体芯線が複数本の単線で構成されている場合、複数本の単線は撚り合わされていてもよいし、撚り合わされていなくてもよい。
絶縁被覆14は、押出機構部40等により導体芯線12の周囲に樹脂等が押し出されることで形成されている。
ここで、絶縁被覆14は、導体芯線12に対する密着性が高いことが好ましい場合がある。この場合、導体芯線12を予熱した状態で導体芯線12の周囲に樹脂等を押し出すことで、導体芯線12に対する絶縁被覆14の密着性を高めることができる。ここでは、押出機構部40のすぐ上流に配設された熱発生機構部22で導体芯線12を予熱している。
熱発生機構部22は、接触部24を含む。具体的には、熱発生機構部22は、ここでは、伸線機構部30を含む。
接触部24は、製造ラインに沿ってその長手方向に移動する導体芯線12に対して接触可能に配設されている。接触部24が導体芯線12に接触することで、熱発生機構部22は、導体芯線12と接触部24との間で摩擦熱と塑性変形に係るエネルギー損失による熱とのうち少なくとも一方を発生させることができる。
伸線機構部30は、伸線ダイス32を有する。さらにここでは、伸線機構部30はキャプスタン36を有する。伸線機構部30は、導体芯線12の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように導体芯線12を伸線可能に設けられている。
伸線ダイス32は、導体芯線12に対してその線径が小さくなるように縮径変形加工を施すための加工具である。具体的には、伸線ダイス32は、導体芯線12よりも剛性の強い金属等で形成されている。また、ここでは、伸線ダイス32は、製造ラインに沿って、2つのキャプスタン36の間に配設されている。伸線ダイス32には、一方側主面から他方側主面に向かって孔の断面が徐々に小さくなる部分を含むように貫通孔34が形成されている。
より具体的には、貫通孔34は、製造ラインに沿って伸線ダイス32の上流側の面から下流側の面にかけてその内部を貫くように形成されている。貫通孔34の最小径部は伸線ダイス32を通過する直前の導体芯線12の線径よりも小さくなるように形成されている。また、貫通孔34は上流側開口部から徐々に径が小さくなっていき、最小径部を経て、下流側開口部に向けて徐々に径が大きくなっていくように形成されている。
導体芯線12が貫通孔34の最小径部を通過することで、導体芯線12は縮径変形、つまり、塑性変形する。この際に、導体芯線12には、伸線ダイス32の貫通孔34の内周縁部との間で摩擦熱が発生するとともに、塑性変形に係るエネルギー損失による熱が発生する。つまり、ここでは、当該伸線ダイス32が上記接触部24として機能している。
接触部24は、導体芯線12を曲げることなく接触可能であることが好ましい。これにより、より剛性の強い導体芯線12であっても、熱発生機構部22を適用して、導体芯線12を予熱することができる。ここでは、伸線ダイス32の貫通孔34の軸心方向と導体芯線12の軸心方向とを一致させた状態で貫通孔34に導体芯線12が挿通されることにより、伸線ダイス32のうち貫通孔34の内周縁部が導体芯線12を曲げることなく接触可能となっている。
また、接触部24は、導体芯線12に対して少なくとも2方から挟み込むように接触可能であることが好ましい。さらに接触部24は、導体芯線12に対してその周囲全体に接触可能であることがより好ましい。接触部24が、導体芯線12に対して少なくとも2方から挟み込むように接触可能であることによって、導体芯線12を押さえつけた状態で、接触部24が導体芯線12に接触可能となる。これにより、接触部24が導体芯線12に接触する力が大きくなり、導体芯線12に発生する熱を多くすることができる。また、接触部24の導体芯線12に接触する面積が大きくなることで、導体芯線12に発生する熱を多くすることができる。ここでは、伸線ダイス32の貫通孔34に導体芯線12が挿通されることにより、伸線ダイス32のうち貫通孔34の内周縁部が導体芯線12に対してその周囲全体に接触可能となっている。
また、接触部24は、導体芯線12に対してより強い力で接触できるように,導体芯線12よりも剛性が強いこと、または、導体芯線12に対して接触する方向に付勢されていることが好ましい。接触部24が導体芯線12に接触する力が大きくなることで、導体芯線12に発生する熱を多くすることができる。ここでは、伸線ダイス32が導体芯線12よりも剛性の強い材料で形成されている。
キャプスタン36は、導体芯線12が伸線ダイス32を通過することができるように、導体芯線12により大きな張力をかける部分である。ここでは、複数(図2では、2つ)のキャプスタン36が、製造ラインに沿って、間隔を有して並ぶように配設されている。そして、2つのキャプスタン36間に伸線ダイス32が配設されている。各キャプスタン36は、円板状あるいは円柱状に形成されており、その外周に導体芯線12を巻付可能な周溝が形成されている。また、各キャプスタン36は、それぞれ製造ラインに対して直交する水平方向の回転軸周りに回転可能に支持されている。そして、導体芯線12を各キャプスタン36の周溝に巻付けた状態で、各キャプスタン36を回転駆動することで、その回転速度に応じた引抜き速度で導体芯線12が引抜かれるようになっている。
なお、各キャプスタン36の回転軸は、重力方向または重力方向に対して斜め方向に沿った軸であってもよい。また、キャプスタン36の数は、伸線ダイス32の数等に合わせて適宜変更可能である。
また、各キャプスタン36は回転駆動源38により発生した回転駆動力により、回転駆動可能に構成されている。回転駆動源38は、ACモータ等のモータであり、ここでは、1つの回転駆動源38に対し1つのキャプスタン36が回転駆動可能に連結されている。なお、1つの回転駆動源38に対して、複数のキャプスタン36が回転駆動可能に連結されていてもよい。また、回転駆動源38は、回転速度を調整可能でもよい。
もっとも、熱発生機構部22が伸線機構部30を含むことは必須ではない。熱発生機構部22が伸線機構部30を含まない場合、熱発生機構部22は、導体芯線12を塑性変形させずに摩擦熱のみを発生させる接触部等で熱を発生させればよい。
接触部が、導体芯線12を塑性変形させずに摩擦熱のみを発生させる場合、接触部は導体芯線12に対して、転がらないように接触すること、つまり、押さえつけるように接触することが好ましい。これにより、接触部と導体芯線12との間の摩擦力が大きくなることによって発生する摩擦熱も大きくなる。
また、熱発生機構部22が伸線機構部30を含む場合、ここでは、伸線機構部30が1つの伸線ダイス32のみを有する例で説明したが、このことは必須ではない。つまり、伸線機構部は、複数の伸線ダイスを有し、導体芯線12を段階的に伸線するものであってもよい。
熱発生機構部22としては、伸線ダイス32のように摩擦熱と塑性変形に係るエネルギー損失による熱とを両方発生させる接触部24、又は、導体芯線12を塑性変形させずに摩擦熱のみを発生させる接触部等の構成のいずれか1つのみを含むことが考えられる。或いは、熱発生機構部22としては、上記のような接触部を複数組み合わせることも考えられる。
熱発生機構部22で導体芯線12に発生させる熱は、押出機構部40で導体芯線12の周囲に樹脂が押し出される際に、導体芯線12が所定の温度を有するように適宜設定されていればよい。熱発生機構部22で導体芯線12に発生させることができる熱量は、ここでは伸線機構部30で伸線される導体芯線12の減面率(伸線前後で導体芯線12の減少した分の断面積/伸線前の導体芯線12の断面積)、導体芯線12の材料、線径及び引抜き速度等で決定される。そのほか、導体芯線12が熱発生機構部22から押出機構部40まで達するのにかかる時間、導体芯線12の移動速度及び外気の温度等も押出機構部40で導体芯線12が有する温度を決定する要因となる。
もっとも、伸線機構部30で伸線される導体芯線12の減面率は1パーセント以下であることが好ましい。これにより、伸線されることで導体芯線12が硬化し、加工性が悪化することを抑えることができる。
押出機構部40は、熱発生機構部22の下流側に配設されている。熱発生機構部22を出た導体芯線12は、そのまま直接押出機構部40に入る。熱発生機構部22と押出機構部との間では、自然冷却はあるものの、水冷等の冷却機構は設けられていない。押出機構部40は、熱発生機構部22により熱を有した状態の導体芯線12の周囲に樹脂を押し出して絶縁被覆14を形成することができる。ここでは、押出機構部40は、導体案内部42と樹脂成形部46とを含む。
導体案内部42は、導体芯線12を通過させてガイドする部分である。導体案内部42には、導体芯線12が通るガイド孔44が形成されている。ガイド孔44は、製造ラインに沿って形成された直線状の孔である。導体案内部42における下流側の部分は、錐状に形成されて下流側に向けて徐々に小径になっている。
樹脂成形部46は、被覆電線10の押出成形に使用される金型である。樹脂成形部46には、製造ラインに沿って形成された第一空間48と、第一空間48に連なる第二空間50と、導体案内部42の一部を収容可能な第三空間52と、が形成されている。
第一空間48は、導体芯線12の通路でもある。第一空間48は、導体案内部42が第三空間52に配設された状態で、導体案内部42のガイド孔44と連なるように形成されている。
第二空間50は、下流側へ向けて徐々に径が小さくなる錐状の空間である。第二空間50は、不図示の樹脂供給機構部から供給された流動状の樹脂が通る空間である。従って、流動状の樹脂は、第二空間50を経て第一空間48に供給される。なお、図4において、第二空間50内及びその出口周辺の流動状の樹脂には、読解容易のため、砂地のハッチングが施されている。
第三空間52は、導体案内部42の一部が収容される空間である。第三空間52は、導体案内部42の下流側の部分の輪郭形状に沿って形成された空間である。
図4に示されるように、第二空間50を経て第一空間48に供給された樹脂は、第一空間48内で導体芯線12の周囲に密着する。そして、この状態で、導体芯線12が第一空間48の出口開口から外部に出ることで、導体芯線12の周囲に絶縁被覆14が形成される。この際に、絶縁被覆14の外形は、第一空間48の出口開口の内周面に沿った形状に形成される。
冷却機構部60は、押出機構部40の下流側に配設されている。冷却機構部60は、被覆された被覆電線10を冷却する部分である。冷却機構部60としては、水冷又は空冷等の各種冷却手段を採用することができる。もっとも、冷却機構部60が設けられることは必須ではない。冷却機構部60が設けられない場合、被覆電線10は外気によって自然冷却されるとよい。
巻取機構部70は、押出機構部40よりも下流側(ここでは、冷却機構部60よりも下流側)に配設されている。巻取機構部70は、製造された被覆電線10を巻き取る部分である。具体的には、ここでは、巻取機構部70は、被覆電線10を巻回収容可能なリール72が、モータ等の回転駆動源によって回転駆動可能に支持されている。
<製造方法>
次に、実施形態に係る被覆電線10の製造方法について説明する。
実施形態に係る被覆電線10の製造方法は、線状に形成された導体芯線12の周囲に樹脂が押し出されて絶縁被覆14が形成された被覆電線10の製造方法である。
実施形態に係る被覆電線10の製造方法では、まず、導体芯線12を例えば巻回状態で収容する金属線収容部(図示省略)から導体芯線12を引き出す。
そして、引き出された導体芯線12を、自己の摩擦熱と、導体芯線12を塑性変形させることで生じるエネルギー損失とのうち少なくとも一方で導体芯線12を発熱させる(工程(a))。ここでは、押出工程の直前で、熱発生機構部22により導体芯線12を加熱する。
ここでは、工程(a)は、導体芯線12の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように導体芯線12を伸線する工程を含む。つまり、ここでは、導体芯線12が伸線機構部30により伸線されることで、摩擦熱及び塑性変形に係るエネルギー損失の両方により導体芯線12が発熱している。
続いて、工程(a)の後で工程(a)により発生した熱を有した状態の導体芯線12の周囲に樹脂を押し出す(工程(b))。ここでは、加熱された導体芯線12に、押出機構部40にて導体芯線12の周囲に樹脂を押し出す。これにより、導体芯線12の周囲に絶縁被覆14が形成される。
後は、押出工程後でまだ熱を有している状態の被覆電線10を冷やすとともに、リール72等に巻取る。ここでは、被覆電線10は、冷却機構部60にて冷却された後に、巻取機構部70に巻き取られる。
実施形態に係る被覆電線10の製造方法及び被覆電線の製造装置20によると、導体芯線12を自己の摩擦熱で発熱させる工程と、導体芯線12を塑性変形させることで生じるエネルギー損失により導体芯線12を発熱させる工程とのうち少なくとも一方の工程とを含むため、アルミニウムを材料とした単芯線等の剛性の強い導体芯線12を予熱することができる。また、剛性の強い導体芯線12に限らず、他の導体芯線12についても予熱することができる。
また、導体芯線12の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように導体芯線12を伸線する工程を含むため、既存の伸線装置を用いることができる。これにより、予熱をするのに係るコストアップの量を抑えることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 被覆電線
12 導体芯線
14 絶縁被覆
20 被覆電線の製造装置
22 熱発生機構部
24 接触部
30 伸線機構部
32 伸線ダイス
34 貫通孔
40 押出機構部
60 冷却機構部
70 巻取機構部

Claims (4)

  1. 線状に形成された導体芯線の周囲に樹脂が押し出されて絶縁被覆が形成された被覆電線の製造方法であって、
    (a)前記導体芯線を自己の摩擦熱で発熱させる工程と、前記導体芯線を塑性変形させることで生じるエネルギー損失により前記導体芯線を発熱させる工程とのうち少なくとも一方の工程と、
    (b)前記工程(a)の後で熱を有した状態の前記導体芯線の周囲に前記樹脂を押し出す工程と、
    を備える、被覆電線の製造方法。
  2. 請求項1に記載の被覆電線の製造方法であって、
    前記工程(a)は、前記導体芯線の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように前記導体芯線を伸線する工程を含む、被覆電線の製造方法。
  3. 線状に形成され、その長手方向に移動する導体芯線に対して接触可能に配設された接触部を含み、前記導体芯線との間で、摩擦熱と塑性変形に係るエネルギー損失による熱とのうち少なくとも一方を発生させる熱発生機構部と、
    前記熱発生機構部の下流側に配設され、前記熱発生機構部により熱を有した状態の前記導体芯線の周囲に樹脂を押し出して絶縁被覆を形成可能な押出機構部と、
    を備える、被覆電線の製造装置。
  4. 請求項3に記載の被覆電線の製造装置であって、
    前記熱発生機構部は、一方側主面から他方側主面に向かって孔の断面が徐々に小さくなる部分を含むように貫通孔が形成された伸線ダイスを有し、前記導体芯線の長手方向に直交する方向に沿って切断した断面の断面積が減少するように前記導体芯線を伸線可能な伸線機構部を含む、被覆電線の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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