JP2016038203A - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、高い耐ノイズ性能が期待できる電流センサを提供する。【解決手段】本明細書が開示する電流センサ10は、平行に配置されている複数のバスバであって各バスバに切欠2a−7aが設けられている複数のバスバ2−7と、各バスバの切欠に配置されている磁電変換素子8と、バスバ長手方向に沿って各バスバに対応したスリット12a−12dが設けられている磁気シールド板12を備えている。そして、バスバの切欠の少なくとも一部は、バスバ長手方向に沿って、隣接するバスバの切欠と重ならないように配置されており、各磁電変換素子は、その少なくとも一部に配置されている。さらに、スリットと一直線をなす部位の板幅が切欠の幅と同じであり、磁気シールド板12はバスバ2−7との間で磁電変換素子8を挟み込むとともに、当該一直線をなす部位が切欠に嵌合している。【選択図】図1

Description

本発明は、電流センサに関する。特に、複数のバスバを流れる電流を計測する電流センサに関する。
複数のバスバを流れる電流を計測する電流センサが必要とされる場合がある。例えば、3相交流モータは電流フィードバック制御するので、3相交流が通る3本のバスバの電流を同時に計測する必要がある。従来、電流センサにはバスバを囲うC字型の集磁コアと、C字の切れ目に配置される磁電変換素子で形成されていた。C字型の集磁コアがバスバを流れる電流に起因する磁束を集め、その磁束を磁電変換素子に通す。複数のバスバの電流を計測する電流センサでは、各バスバ毎に集磁コアを配置すると電流センサが大型化してしまう。
近年、磁電変換素子の計測精度が向上し、集磁コアなしでバスバを流れる電流を計測することができるようになってきた。しかし、集磁コアを備えないと隣接するバスバが発するノイズ磁界や外部のノイズ磁界の影響を受けるので、計測精度の向上が望まれている。
複数のバスバの電流を精度よく計測する技術の例が特許文献1と2に開示されている。特許文献1に開示された技術は次の通りである。一部をコの字型に屈曲させた複数のバスバを平行に配置する。複数のバスバは、コの字の部位が、バスバ長手方向に沿って、隣接するバスバと重ならないように配置される。各バスバのコの字の内部に磁電変換素子が配置される。特許文献1の技術では、コの字の部位が空芯コイルとなり、その内部に磁界が集中する。即ち、磁電変換素子を貫く磁束を強くする。一方、隣接するバスバのコの字の部位は、バスバの長手方向で重ならないように配置されているので、一のバスバに対応する磁電変換素子は、隣接するバスバが発する磁界の影響を受け難くなる。
また、特許文献2に開示された技術は次の通りである。複数の電線(バスバ)の夫々に対応する磁電変換素子が基板に取り付けられている。磁電変換素子を含む基板は、2枚の磁気シールド板に挟み込まれて電線と平行に配置されている。電線側に配置される磁気シールド板には電線が発する磁界検出用の孔が設けられている。なお、磁電変換素子は、典型的にはホール素子である。
特開2001−074783号公報 特開2005−49185号公報
本明細書は、複数のバスバの電流を計測することのできる電流センサに関し、特許文献1や特許文献2に開示された電流センサよりも高い耐ノイズ性能が期待できる電流センサを開示する。なお、本明細書が開示する電流センサはバスバ形状にも特徴があるので、その特徴あるバスバ形状を電流センサの構成に含むものである。
以下の説明では、「複数のバスバ」の代表として、「2本のバスバ」の夫々を流れる電流を計測する電流センサについて説明する。これは、発明をより理解し易くするためである。以下で説明する技術は、3本以上のバスバの夫々を流れる電流を計測する電流センサにも適用可能であることに留意されたい。
本明細書が開示する電流センサは、平行に配置されている2本のバスバと、各バスバに対応する磁電変換素子と、磁気シールド板を備えている。各バスバには、切欠が設けられている。各バスバの切欠の少なくとも一部は、バスバ長手方向に沿って、隣接するバスバの切欠と重ならないように配置されている。そして、各磁電変換素子は、その各バスバの切欠に配置されている。磁電変換素子は、バスバ長手方向において、隣接するバスバの切欠と並ばないように配置されている。別言すれば、磁電変換素子は、切欠の上記した「少なくとも一部」に配置されている。また、磁気シールド板にはバスバ長手方向に沿って各バスバに対応したスリットが設けられている。磁気シールド板は、スリットと一直線をなす部位の板幅が切欠の幅と同じである。その磁気シールド板は、バスバとの間で磁電変換素子を挟みつつ、「一直線をなす部位」が切欠に嵌合している。
上記の電流センサは、切欠によってバスバの断面積を小さくし、その部位の電流密度を高める。以下、切欠によって他の部位よりも断面積が小さくなった部位を幅狭部と称する。電流が誘起する磁界の強さは電流密度に比例するので、幅狭部のバスバが発生する磁界は、バスバの他の部位が発する磁界よりも強まる。切欠に配置された磁電変換素子は切欠によって強められた磁界を計測する。一方、各バスバの切欠の少なくとも一部は、バスバ長手方向に沿って、隣接するバスバの切欠と重ならないように配置されており、各磁電変換素子は、その「少なくとも一部」に配置されている。即ち、磁電変換素子が隣接するバスバの切欠とバスバ長手方向において重ならないので、隣接するバスバの幅狭部が発する磁界は、磁電変換素子に大きな影響を与えない。上記の電流センサはさらに切欠に嵌合するシールド板を備えている。この磁気シールド板とバスバの間に磁電変換素子が挟まれている。この磁気シールド板は、磁電変換素子を外部のノイズ磁界から遮断するとともに、隣接するバスバの相対位置を正確に規定する。磁電変換素子は隣接するバスバの幅狭部が発する磁界の影響を受けないばかりでなく、磁気シールド板によって、隣接するバスバの幅狭部以外の部位が発する磁界の影響も抑制される。さらに、隣接するバスバの相対位置が正確に定まることで、取り付け誤差に起因する計測精度の低下が小さい。このような幾つかの理由により、上記の電流センサには高い計測精度が期待できる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電流センサの斜視図である。 磁気シールド板を外した電流センサの斜視図である。 (A)磁気シールド板の平面図である。(B)図3(A)のB−B線における断面図である。 (A)バスバの平面図である。(B)図4(A)のB−B線における断面図である。 図1のV−V線における断面図である。 図1のVI−VI線における断面図である。
図面を参照して実施例の電流センサを説明する。図1、図2に実施例の電流センサ10の斜視図を示す。図1は電流センサ10の斜視図であり、図2は後述する磁気シールド板12、13を外した電流センサ10の斜視図である。電流センサ10は、平行に配置されている6本のバスバ2−7と、各バスバに対応して配置されている6個の磁電変換素子8a−8fと、磁気シールド板12、13を備えている。本明細書が開示する電流センサ10は、バスバの形状にも特徴があるので、その形状に特徴のあるバスバの一部を電流センサの構成に含むものである。また、図1、図2は、電流センサ10に連結される積層ユニット50も示す。図1、図2では、積層ユニット50の一部、即ち、電流センサ10のバスバ2−4に連結される部分のみ示しており、バスバ5−7に連結される部分については図示が省略されている。なお、電流センサ10を積層ユニット50よりも拡大して描いてあることに留意されたい。また、図面にはXYZの直交座標系が示されており、本明細書では適宜その座標系を用いて部品の構成を説明する。
まず、積層ユニット50について概説する。積層ユニット50は、2個の三相交流モータ(以下、モータ)を備える電動車両に搭載されるインバータの主要部である。このインバータにより2個のモータに電力が供給される。一方のモータには、バスバ2−4が接続されており、他方のモータにはバスバ5−7が接続されている。積層ユニット50は、パワー半導体素子を樹脂で封止した平板型のパワーカード51a−51cと平板型の冷却器52を交互に積層したデバイスである。なお、パワーカード51cの先(図中X軸の負方向)には、バスバ5−7に連結される3枚のパワーカードがパワーカード51a−51cと同様に積層されているが、図示は省略されている。各パワーカードには、2個のパワー半導体素子の直列回路が埋め込まれている。パワー半導体素子は、典型的にはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。直列回路の中間からモータに供給する交流が出力される。端子53a−53cが、3枚のパワーカード51a−51cのそれぞれの出力端子である。端子53a−53cのそれぞれから、U相の交流、V相の交流、W相の交流が出力される。
電流センサ10と積層ユニット50を連結する構造について説明する。電流センサ10のバスバ2−4の一端は、不図示の他のデバイスを迂回すべく、幾度か屈曲しながら積層ユニット50に向かって伸びている。そのバスバ2−4の屈曲した部分は、樹脂のホルダ9によって平行にまとめられている。バスバ2の一端22がパワーカード51aの端子53aに接続されており、バスバ3の一端23がパワーカード51bの端子53bに接続されており、バスバ4の一端24がパワーカード51cの端子53cに接続されている。バスバ2−4の他端はインバータのケースに設けられる端子台(不図示)に接続される。また、バスバ5−7の積層ユニット50に向かって伸びる部位も樹脂のホルダ(不図示)によって平行にまとめられており、バスバ5−7の一端は同様にパワーカードの出力端子に接続され、他端も端子台に接続されている。以下で説明するバスバは、特に断らない限り、切欠2a−7a(後述)を含む直線部分を意味する。
2個のモータは電動車両の走行用に使用される。そのため、モータは出力が大きく、パワーカードの出力端子からは大電流が流れる。大電流をパワーカードからモータへ伝達するため、内部抵抗が小さいバスバが用いられる。バスバは、一般に、細長い金属板(あるいは金属棒)で作られる。バスバ2−7は、断面矩形の平板であり、後述する切欠が無い部位の断面形状が同一である。図1に示すように、バスバ2−7は、その幅広の側面が対向するように平行に配置されている。さらに、バスバ2−7は、幅狭の側面が高さ方向(Z軸方向)で揃うように、即ち、幅狭の側面が同一平面上に位置するように配置されている。
電流センサ10は、インバータからモータへ流れる出力電流を計測するために備えられる。電動車両では、要求トルクでモータを駆動するために、モータの電流フィードバック制御が実行される。電流センサ10で計測された電流値は、電流フィードバック制御の制御量を算出するために利用される。電流センサの主要部品は、磁電変換素子8a−8fである。磁電変換素子は、バスバを流れる電流に起因してバスバの周囲に発生する磁界(磁束密度)(以下、「バスバから発生する磁界」と表すことがある)を検出する。磁電変換素子8a−8fは、不図示の基板に接続されている。磁電変換素子8a−8fのセンサ信号は、その基板に実装された信号処理チップにより、電流の大きさに変換される。なお、以下では、磁電変換素子8a−8fを区別なく示すときには「磁電変換素子8」と表現する。図1、図2に示すように、磁電変換素子8は集磁コアを伴わない、コアレスのセンサである。また、磁電変換素子8は、具体的には、ホール素子である。
電流センサ10には、後述するバスバの切欠に嵌合するように備えられる2枚の磁気シールド板12、13が含まれる。磁気シールド板12は、バスバの上側(Z軸の正方向)に配置されている。そして、磁気シールド板12は、バスバとともに磁電変換素子8を挟むように配置されている。また、磁気シールド板13は、バスバの下側(Z軸の負方向)に配置されている。そして、磁気シールド板13は、磁気シールド板12とともに磁電変換素子8を挟むように配置されている。磁気シールド板12、13は平板であり、その平面がバスバの長手方向(X軸方向)と平行になるように配置される。なお、図1では、磁電変換素子8a−8cが隠れ線(破線)で描かれており、磁電変換素子8e−8fの図示は省略されている。
図2に、磁気シールド板12、13を外した電流センサ10の斜視図を示す。図2によく示されているように、バスバ2−7の夫々には、切欠2a−7a及び切欠2b−7bが設けられている。切欠2a−7a、2b−7bの形状は長方形である。バスバ2において、切欠2aはバスバ2の上側に位置しており、切欠2bはバスバ2の下側に位置している。切欠2aと切欠2bはバスバ長手方向(X軸方向)の同位置に配置されている。ここで、バスバの「長手方向」は、細長い金属板であるバスバの「延設方向」を意味し、バスバを流れる電流の流れ方向を意味する。切欠は、断面矩形のバスバの幅狭の側面から設けられている。切欠がバスバの幅狭の側面から設けられているとは、別の観点から表現すると、切欠はバスバの幅広の側面を貫通するように設けられている、ということである。他のバスバ3−7においても、バスバ2と同様に、切欠3a−7a、3b−7bが設けられている。また、隣接するバスバの切欠2a−7a、2b−7bはバスバの並び方向(Z軸方向)にジグザグに配置されている。
図2に示すように、各磁電変換素子8a−8fは各切欠2a−7aの内側に配置されている。磁電変換素子8aは、バスバ2の切欠2aの内側に配置されている。即ち、磁電変換素子8aは、バスバ2の近傍で、切欠2aの底面に対向して配置されている。磁電変換素子8aは、バスバ2を流れる電流に起因する磁界を検出する。バスバ2は、磁電変換素子8aの計測対象となる。同様に、他の磁電変換素子8b−8fも、他のバスバの切欠3a−7aの内側に配置されている。即ち、バスバ3−7は、磁電変換素子8b−8fの計測対象となる。なお、磁電変換素子が切欠の内側に配置されている、とは、切欠が画定する空間(切欠の両側面と底面で囲まれる空間)に少なくとも磁電変換素子の一部が含まれていればよく、磁電変換素子の全部が切欠が画定する空間に含まれていないくともよい。また、図中では、磁電変換素子8を直方体で模式的に描いていることに留意されたい。
図3を参照して、磁気シールド板について説明する。図3(A)は、磁気シールド板12の平面図である。即ち、図3(A)は、磁気シールド板12をZ軸方向から見た図である。図3(B)は、図3(A)のB−B線における断面図である。磁気シールド板12は、鉄等の透磁率が高い材料で作られている。磁気シールド板12には、各バスバ2−7に対応したスリット12a−12dが設けられている。スリット12a−12dは、バスバの長手方向(X軸方向)に長い長方形であり、すべて同一の形状をしている。図3(A)に示すように、スリット12a、12cは磁気シールド板12のX軸正方向の幅狭の側面から伸びている。一方、スリット12b、12dは磁気シールド板12のX軸負方向の幅狭の側面から伸びている。そして、スリット12a−12dは、バスバの並び方向(Y軸方向)にジグザグに配置されている。別言すれば、スリット12a−12dと一直線をなす部位が、Y軸方向にジグザグに位置している。ジグザグに位置するスリット12a−12dと一直線をなす部位が、同様にジグザグに位置するバスバの切欠3a−6aに嵌合することで磁気シールド板12がバスバに取り付けられる。このとき、スリット12a−12dは、対応するバスバ3−6に嵌合する(図1参照)。さらに、磁気シールド板12には、Y軸方向の両端に嵌合部14aと14bが設けられている。スリット12a−12dと一直線をなす部位が切欠3a−6aに嵌合したときに、嵌合部14a、14bが切欠2a、7aに嵌合する。これにより、磁気シールド板12がバスバ2−7の上面(法線がZ軸正方向を向くバスバの幅狭の側面)より下方に配置される。なお、バスバ2−7の下側に設けられる切欠2b−7bに嵌合する磁気シールド板13も、磁気シールド板12と同一の形状をしている。ジグザグに設けられたスリットが対応するバスバに嵌合すると共に、スリットと一直線をなす部位及び嵌合部が切欠2b−7bに嵌合することで、磁気シールド板13がバスバ2−7に取り付けられる。これにより、磁気シールド板13がバスバ2−7の下面(法線がZ軸負方向を向く幅狭の側面)より上方に配置される。
図4を参照して、切欠2a−7aのレイアウトについて説明する。図4(A)は、バスバ2−7の平面図である。図4(B)は、図4(A)のB−B線におけるバスバ3の断面図である。前述したように、各バスバ2−7には切欠2a−7aがバスバ並び方向(Y軸方向)にジグザグに設けられている。ここで、隣接する2本のバスバにおいて、例えば、バスバ2、3の切欠2a、3aが、バスバの長手方向に沿って重ならないように配置されている。別言すれば、隣接する2本のバスバの夫々は、バスバの並び方向(Y軸方向)から見たときに、隣接するバスバの切欠と重ならないように配置されている。この構成では、隣接する2本のバスバの夫々において、一方のバスバの切欠に配置されている磁電変換素子は、他方のバスバの切欠とバスバの長手方向において重ならない。この関係は、6本のバスバのうち、いずれの隣接する一対のバスバに対して成立する。
磁気シールド板のスリットとバスバの切欠の寸法関係について説明する。スリット12a−12dのバスバの長手方向(X軸方向)の長さは、同一である。そして、各スリットと一直線をなす部位の板幅(X軸方向の幅)も同一である。図3に示すように、スリット12aと一直線をなす部位の板幅をW1と称し、図4に示すように、スリット12aに対応するバスバ3の切欠3aの幅をW2と称する。図中では、スリット12aと一直線をなす部位の板幅と切欠3aの幅のみに符号を付しており、他の部位及び切欠の符号は省略している。このとき、W1とW2は同一に設計される。また、磁気シールド板12の嵌合部14a、14bの板幅(X軸方向の幅)も、対応する切欠2a、7aの幅と同一である。なお、「同一」とは厳密な同一ではなく、はめ合い公差を考慮した表現である。
図5、図6を参照して、バスバと磁電変換素子と磁気シールド板のレイアウトについてさらに詳しく説明する。図5は、図1のV−V線における断面図であり、バスバ2−4及びその周囲の部品の断面を示した図である。図5における断面は、バスバの長手方向(X軸方向)と直交する平面であり、磁電変換素子8bを通る平面である。図6は、図1のVI−VI線における断面図であり、図5と同様にバスバ2−4及びその周囲の部品の断面を示した図である。図5に示すように、磁電変換素子8bは、切欠3aの底面に対向するように配置されている。そして、磁電変換素子8bは、磁気シールド板12とバスバ3(切欠3aの底面)の間に挟まれている。また、磁気シールド板13は、磁気シールド板12、13の間に磁電変換素子8bとバスバ3を挟むように配置されている。同様に、図6に示すように、磁電変換素子8a、8cも、磁気シールド板12とバスバ2、4(切欠2a、4aの底面)の間に挟まれている。図5に示すように、磁電変換素子8bを通る断面において、磁電変換素子8bと対向する計測対象であるバスバ3の断面積は切欠3a、3bにより、隣接するバスバ2、4の断面積より小さくなっている。他のバスバについても同様の関係が成り立つ。例えば、図6に示すように、磁電変換素子8a(8c)を通る断面において、磁電変換素子8a(8c)と対向するバスバ2(4)の断面積は、バスバ2(4)に隣接するバスバ3の断面積よりも小さい。
また、図5には、バスバ3の切欠3a、3bと磁電変換素子8bは表れているが、バスバ3に隣接するバスバ2と4の切欠は表れていない。即ち、磁電変換素子8bは、バスバ長手方向において、隣接するバスバ2、4の切欠と重ならないように配置されている。図6でも同様である。上記の関係は、他の磁電変換素子についても成立する。
上述した構成の効果について説明する。先ず、各バスバに設けられる切欠の効果について説明する。一般にバスバの断面積が小さくなると電流密度が高まる。電流密度が高まるとその電流に起因してバスバの周囲に発生する磁束密度が高まることが知られている。図5に示すように、切欠3a、3bによりバスバ3の断面積は小さくなり、その部位(幅狭部)の電流密度が高くなる。よって、磁電変換素子8bが配置されている幅狭部から発生する磁束密度を切欠が無い部位に比べ強くすることできる。強められた磁束密度を計測することで、磁電変換素子8bの耐ノイズ性能を高めることができる。また、非計測対象である隣接バスバからはノイズとなる磁界が発生する。図5、6に示すように、隣接する2本のバスバの切欠(幅狭部)は、バスバの長手方向に沿って重ならないように配置されている。これにより、他方のバスバの幅狭部が発する磁界は、一方のバスバの切欠(幅狭部)に配置されている磁電変換素子に大きな影響を与えない。これらの効果により、電流センサ10の計測精度の向上が期待される。
次に、切欠に嵌合する磁気シールド板の効果について説明する。図5に示すように、例えば、磁電変換素子8bは計測対象となるバスバ3と磁気シールド板12に挟まれている。電流センサ10が配置されるインバータには、他の電気部品(不図示)が多く使用されている。他の電気部品からは、磁電変換素子8bのノイズとなる磁界(以下、ノイズ磁界)が発生している。磁気シールド板12は透磁率の高い材料で作られているため、磁気シールド12の外側(磁電変換素子が位置する側の反対側)で他の電気部品により発生するノイズ磁界は、磁気シールド12により集磁される。従って、磁電変換素子8bは、磁気シールド板12の外側で発生するノイズ磁界から遮断される。また、図5に示すように、例えば、磁電変換素子8bは、磁気シールド板12、13に上下から挟まれている。従って、磁電変換素子8bは、磁気シールド板13の外側(磁電変換素子が位置する側の反対側)で発生するノイズ磁界からも遮断される。即ち、磁電変換素子8bは、電流センサ10の外側で、特に電流センサ10の上下で発生するノイズ磁界から遮断される。この効果は、他の磁電変換素子にも同様に期待される。磁電変換素子がノイズ磁界から遮断されることにより、電流センサの計測精度の向上が期待される。
また、磁気シールド板には、平行に並んだバスバの相対位置を正確に固定する効果が期待される。上述したように、スリットと一直線をなす部位の板幅W1と切欠の幅W2は同一に設計される。これにより、例えば、磁気シールド板12のスリット12aと一直線をなす部位の端部が、対応する切欠3aの側面に当接する。さらに別の箇所で、例えば、スリット12bと一直線をなす部位の端部が、対応する切欠4aの側面と当接する。従って、磁気シールド板12が切欠2a−7aに嵌合することで、複数のバスバ2−7は、バスバの長手方向(X軸方向)の相対位置が保持される。また、嵌合部14a、14bの板幅と、対応する切欠2a、7aの幅が同一であることも、バスバの長手方向の相対位置の保持に寄与する。このように、平行に並んだバスバの長手方向の相対位置が正確に定まることで、取り付け誤差に起因する計測精度の低下を小さくすることができる。従って、電流センサ10の計測精度の向上が期待される。
なお、スリットの幅はバスバの厚みと同一であってもよい。例えば、スリット12aとスリット12bの幅がバスバの厚みと同一である場合、スリット12aとスリット12bの間に位置する部位はバスバ3、4の間に挟まれ、この部位はバスバ3、4の側面に当接する。よって、隣接するバスバ3、4の間が保持される。即ち、バスバの並び方向(Y軸方向)においても相対位置が正確に定まることで、取り付け誤差に起因する計測精度の低下をさらに小さくすることができる。なお、スリットの幅は全てバスバの厚みと同一であるとは限らない。少なくとも一つのスリットの幅を対応するバスバの厚みと同一とし、他のスリットの幅を対応するバスバの厚みより大きくしてもよい。これにより、組み付け誤差の抑制だけでなく、磁気シールド板の組み付け性の向上も図ることができる。
まとめると、実施例の電流センサは、次の効果の相乗により計測精度の向上が図れる。(1)切欠により、計測対象のバスバから発生する磁界が強められる。(2)磁電変換素子が隣接する非計測対象のバスバの切欠とバスバ長手方向に沿って重ならないので、隣接するバスバの幅狭部が発する磁界の影響を受け難い。(3)磁気シールド板が外部のノイズ磁気を遮断する。(4)切欠に嵌合する磁気シールド板が複数バスバの相対位置を正確に定める。
実施例の電流センサは、細長金属板のバスバの幅方向に切欠を設け、複数のバスバはその幅広面が対向するように平行に配置される。特許文献1(特開2001−074783号公報)の電流センサは、細長金属板を幅広面をその面外方向に屈曲させてコの字形状を形成し、複数のバスバは、それらの幅広面が面一となるように平行に配置される。このバスバの配置の相違により、実施例の電流センサは特許文献1の電流センサよりもバスバを密に配置することができる。この点は、電流センサの小型化に寄与している。
また、バスバの切欠をジグザグに配置することにより、磁電変換素子をバスバの長手方向に重ならないようにコンパクトに配置することができる。即ち、切欠のジグザグ配置は電流センサのバスバ長手方向のサイズを小さくする。この点も、電流センサの小型化に寄与している。
以下、実施例で示した技術に関する留意点を述べる。実施例では、平行に配置されているバスバは6本であったが、本数はこの限りではない。本明細書が開示する技術は、磁電変換素子と、隣接するバスバの切欠との関係が重要であるので、2本のバスバに対して成立する。3本以上のバスバが平行並んでいる場合に、全ての隣接するバスバの対(あるいは幾つかの隣接するバスバの対)に対して実施例と同様の構成を採用することにより、同様の効果が期待される。
実施例の電流センサでは、隣接するバスバの切欠同士が、バスバ長手方向で重ならない。実施例の技術は、一のバスバの電流を計測する磁電変換素子が、バスバ長手方向で隣接するバスバの切欠とかなさならければよい。その意味では、2本のバスバの切欠が一部重なっていてもよい。別言すると、2本の平行なバスバにおいて、一方のバスバの切欠の少なくとも一部が隣接するバスバの切欠と重なっておらず、その「少なくとも一部」に、一方のバスバの電流を計測するための磁電変換素子が配置されていればよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、3、4、5、6、7:バスバ
2a、3a、4a、5a、6a、7a:切欠(上側)
2b、3b、4b、5b、6b、7b:切欠(下側)
8(8a、8b、8c、8d、8e、8f):磁電変換素子
9:ホルダ
10:電流センサ
12、13:磁気シールド板
12a、12b、12c、12d:スリット
14a、14b:嵌合部
22、23、24:バスバの一端
50:積層ユニット
51a、51b、51c:パワーカード
52:冷却器
53a、53b、53c:端子

Claims (1)

  1. 平行に配置されている2本のバスバであって各バスバに切欠が設けられている2本のバスバと、
    各バスバの切欠に配置されている磁電変換素子と、
    バスバ長手方向に沿って前記各バスバに対応したスリットが設けられている磁気シールド板と、を備えており、
    前記各バスバの切欠の少なくとも一部は、バスバ長手方向に沿って、隣接するバスバの切欠と重ならないように配置されており、
    前記各磁電変換素子は、前記少なくとも一部に配置されており、
    前記磁気シールド板は、前記スリットと一直線をなす部位の板幅が前記切欠の幅と同じであり、バスバとの間で前記磁電変換素子を挟んでおり、
    前記一直線をなす部位が前記切欠に嵌合している、
    ことを特徴とする電流センサ。
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