JP2016038017A - ブレーキ装置 - Google Patents

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雪秀 矢延
Yukihide Yanobe
雪秀 矢延
毅 ▲高▼良
毅 ▲高▼良
Takeshi Takara
英樹 古谷
Hideki Furuya
英樹 古谷
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Abstract

【課題】よりコンパクトなブレーキ装置を提供して、ブレーキ装置の設置個所の自由度を高める。【解決手段】制動子を制動方向Xに進退させる進退装置4が、制動子に接続された第一押棒27と、制動方向Xに沿う中心軸回りに回転可能であり、内周側に第一押棒27が螺合され、制動方向制動側と反対側X2の端部に形成された鋸歯状の第一鋸歯45が形成されている回転ギア部41と、制動方向制動側X1の端部に第一鋸歯45と噛み合う第二鋸歯46が形成されている固定ギア部42と、制動方向Xに進退自在に駆動され、制動方向制動側X1の端部に第一鋸歯45と噛み合い、かつ、第二鋸歯46と位相がずらされた第三鋸歯47が形成されている第二押棒28と、を有し、第一鋸歯45と第二鋸歯46とが噛み合う状態から、第三鋸歯47の制動方向制動側X1への移動に伴い第一鋸歯45が第二鋸歯46を乗り越えることにより、回転ギア部41が回転するブレーキ装置。【選択図】図3

Description

本発明は、車輪等の制動対象に制動力を加えるブレーキ装置に関する。
車輪に制動力を加えるブレーキ装置としては、回転している車輪の踏面にブレーキシュー(制動子)を押し当てることにより制動力を発揮するものが知られている。この種のブレーキ装置においては、踏面の摩耗の進行によりブレーキシューと踏面との間の隙間が広がることを防止するために、自動隙間調整機構が組み込まれているものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
自動隙間調整機構は、隙間の広がりによってブレーキシューのストロークが大きくなった場合、ブレーキシューの初期ストローク位置(制動動作前の位置)を踏面に近づけることで隙間を一定に保つ機構である。
特許第2538970号公報
ところで、特許文献1に記載の自動隙間調整機構においては自動隙間調整機構を構成する構成要素が多く、自動隙間調整機構の占めるスペースが大きくなっている。このため、ブレーキ装置を配置する場所が制限されるという課題がある。
この発明は、よりコンパクトなブレーキ装置を提供して、ブレーキ装置の設置個所の自由度を高めることを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、ブレーキ装置は、制動対象に向けて進出、接触して前記制動対象を制動する制動子と、前記制動子を前記制動対象に向かう制動方向に進退させる進退装置と、を備え、前記進退装置は、前記制動子に接続された第一押棒と、円筒形状をなし、前記制動方向に沿う中心軸回りに回転可能であり、内周側に前記第一押し棒が螺合され、制動方向制動側と反対側の端部に周方向に沿って形成された鋸歯状の第一鋸歯が形成され、前記制動方向制動側と反対側に付勢されている回転ギア部と、円筒形状をなし、前記制動方向制動側の端部に前記第一鋸歯と噛み合う第二鋸歯が形成されている固定ギア部と、前記制動方向に進退自在に駆動され、前記制動方向制動側の端部に前記第一鋸歯と噛み合い、かつ、前記第二鋸歯と位相がずらされた第三鋸歯が形成されている第二押棒と、を有し、前記第一鋸歯と前記第二鋸歯とが噛み合う噛み合い状態から、前記第三鋸歯の前記制動方向制動側への移動に伴い前記第一鋸歯が第二鋸歯を乗り越えることにより、前記回転ギア部が回転することを特徴とする。
このような構成によれば、少ない構成要素によって隙間調整機構が構成されるため、よりコンパクトなブレーキ装置を提供することができる。これにより、ブレーキ装置の設置個所の自由度を高めることができる。
上記ブレーキ装置において、前記第一鋸歯、前記第二鋸歯、及び前記第三鋸歯は、前記中心軸を含む面で構成された垂直面と、隣り合う前記垂直面の頂部と底部とを接続する斜面と、から構成される構成としてもよい。
本発明によれば、よりコンパクトなブレーキ装置を提供して、ブレーキ装置の設置個所の自由度を高めることができる。
本発明の実施形態のブレーキ装置の要部切欠き断面図である。 図1におけるA−A線断面図であり(a)クサビ部材挿入前、(b)クサビ部材挿入後を示す図である。 本発明の実施形態のブレーキ装置の進退装置の概略構成図である。 本発明の実施形態のブレーキ装置の進退装置の作用を説明する概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のブレーキ装置1は、鉄道車両用のブレーキ装置であり、詳しくは、車輪の踏面Wに対して片側からブレーキシュー2(制動子)を押し当てる踏面片押式のユニット形式のブレーキ装置である。ブレーキ装置1は、車輪の斜め上方に配置されており、取付部23(図2(a)参照)においてボルト等を介して車両に取り付けられている。
図1に示すように、ブレーキ装置1は、制動対象である車輪の踏面Wに向けて進出、接触して車輪に制動力を加えるブレーキシュー2と、このブレーキシュー2を車輪に対して遠近方向(制動方向X)に移動(進退)させる進退装置4を備えたユニット本体3と、ブレーキシュー2を移動可能に支えるハンガー5を主な構成要素として備えている。
ブレーキシュー2は、車輪の踏面Wに押し当てられて制動力を発生する、湾曲した板状のブレーキ摩擦材2aを踏面Wとの接触箇所に設けた部材である。ブレーキシュー2は連結ピン32を回動軸としてハンガー5に連結されている。また、ブレーキシュー2の回動軸のやや下方には、傾き調整孔33が形成されている。傾き調整孔33についての詳細は後述する。
ユニット本体3は、その外形をなすケーシング6を有しており、ケーシング6の上部には、斜め上方へ延出するアーム部7が一体的に形成されている。ハンガー5の一端は、アーム部7の先端に連結ピン31を介して回動自在に取り付けられている。従って、ハンガー5はハンガー5の一端を支点に揺動させることができる。即ち、ハンガー5が連結ピン31を支点に回動することによって、ハンガー5の他端に連結されたブレーキシュー2がユニット本体3に対して相対的に移動する。また、アーム部7とハンガー5の連結部には、図示しない、ねじりコイルバネが組み込まれている。このねじりコイルバネは、ブレーキシュー2を車輪から遠ざける方向に付勢する役目を担っている。
図2(a)に示すように、ユニット本体3のケーシング6の内部には、ブレーキシュー2を移動させるための駆動力を発生させるピストンユニット8と、この駆動力をブレーキシュー2に伝達する進退装置4と、進退装置4を進退移動させる際に利用される一対の固定ローラ24(図2(a)には1つのみ図示されている)が内蔵されている。
ユニット本体3においては、ピストンユニット8を構成するピストン18が空気圧による駆動力に応じて進退移動することにより、後述するクサビ部材19を介して進退装置4が進退移動する。これにより進退装置4に取り付けられたブレーキシュー2が車輪の踏面Wに押し当てられる。
ここで、本実施形態では、ピストンユニット8のピストン18の進退方向と進退装置4の進退移動方向とは直交している。
また、以下の説明においては、進退装置4、及びブレーキシュー2の進退方向を制動方向X、ピストン18(及び後述するクサビ部材19)の進退方向を駆動方向Yと称し、車輪を制動すべく進行する方向を制動側、制動を解除すべく待避する方向を制動側と反対側と称す。即ち、図1において、左側が制動方向制動側X1であり、右側が制動方向制動側と反対側X2である。同様に、図2において、下方が駆動方向一方側Y1であり、上方が駆動方向他方側Y2である。
また、駆動方向Y及び制動方向Xに直交する方向であって、図1の上方向を上方と称し、上方の反対方向を下方と称す。
ケーシング6は、制動方向Xに沿う中心軸Oを有する筒形状の本体筒部11と、この本体筒部11の側方に一体に設けられたピストンシリンダ部12とからなる。本体筒部11は、制動方向制動側X1に本体開口部13を有し、ピストンシリンダ部12は、駆動方向他方側Y2にピストン開口部14を有している。
ピストンユニット8は、ピストンシリンダ部12のピストン開口部14を覆うと共に、ピストンシリンダ部12の内部に圧縮空気を導入する供給口16が形成されているピストン蓋15と、ピストンシリンダ部12内を駆動方向Yに進退移動するピストン18と、ピストン18に一体に取り付けられた一対のクサビ部材19と、ピストン18を駆動方向他方側Y2に付勢する圧縮コイルバネ20とを備えている。
クサビ部材19は、上方から視て楔形状をなす板状部材であり、同形状のクサビ部材19がピストン18の駆動方向一方側Y1の面の上部及び下部に上下対称となるように取り付けられている。クサビ部材19は、駆動方向Yに沿うガイド面21と、駆動方向Yに対して傾斜し、ガイド面21からの距離が駆動方向一方側Y1から他方側Y2に向かって漸次大きくなるように形成された傾斜面22とを有している。
圧縮コイルバネ20は、一端が後述するスリーブ保持部材25の側壁に、他端がピストン18の駆動方向一方側Y1の面であって、一対のクサビ部材19の間に固定されている。即ち、ピストン18は圧縮コイルバネ20によって、駆動方向他方側Y2に付勢されている。
また、ケーシング6の本体筒部11の下部には、塵埃等を捕集する為のフィルタ72が配置されるとともに、フィルタ72に接続して流通パイプ73が上下方向に配置されている。この流通パイプ73の下端には、下向きの開口である流通口74が形成され、ケーシング6の内部空間は、この流通口74を介して大気に連通されている。
図2(a),図2(b)に示すように、固定ローラ24は、クサビ部材19が駆動方向Yに移動する際に、ガイド面21が固定ローラ24の外周面に接触しつつ、固定ローラ24を回転させる位置に固定されている。固定ローラ24は、外周面を接触相手に接触させることで回転する所謂ローラフォロアであり、ケーシング6の上部壁6a及び下部壁6bに取り付けられ、上下方向に延在する固定ローラ軸24aに回転可能に取り付けられている。
進退装置4は、ブレーキシュー2と接続された第一押棒27と、第一押棒27の外周面に螺合された円筒形状の回転ギア部41と、回転ギア部41と同心となるように固定された円筒形状の固定ギア部42と、制動方向Xに移動可能に構成されているスリーブ保持部材25と、スリーブ保持部材25の上下に取り付けられた移動ローラ26と、スリーブ保持部材25に対し回転可能に固定された第二押棒28と、を有している。
スリーブ保持部材25は、本体部29と、本体部29の上下方向に延在する移動ローラ軸30とからなり、スライドガイド機構39により制動方向Xに移動可能に構成されている。
スリーブ保持部材25の本体部29は略直方体の部材であり、制動方向Xに対向する二面を貫通するように、球面滑り軸受35を取り付けるための取付孔29aが形成されている。
移動ローラ26は、移動ローラ軸30のそれぞれに回転自在に固定されている。移動ローラ26は、固定ローラ24と同様のローラフォロアであり、クサビ部材19が駆動方向Yに移動する際に、傾斜面22に接触する位置に設けられている。
また、取付孔29aには、球面滑り軸受35が取り付けられている。
第二押棒28は、円筒形状を有し、その外周面が球面滑り軸受35を介してスリーブ保持部材25に取り付けられている。これにより、第二押棒28はスリーブ保持部材25に対して揺動可能、かつ第二押棒28の中心軸回りに回転可能とされている。
第二押棒28の外周面には、制動方向Xに延在する断面矩形状の突起である押棒ガイド49f(図3参照)が形成されている。
第一押棒27は、第二押棒28の制動方向制動側X1への移動に伴い、第一押棒27の制動方向制動側X1に取り付けられたブレーキシュー2を踏面Wに押し当てる軸部材である。第一押棒27の制動方向制動側X1の先端部には、下方に延在する屈曲部36が形成されている。第一押棒27の制動方向制動側と反対側X2には、回転ギア部41の送りネジと噛み合う送りネジ(雄ネジ)が形成されている。屈曲部36の先端は、連結ピン37を介してブレーキシュー2の傾き調整孔33と連結されている。
ケーシング6の本体開口部13には、その中央部に第一押棒27が貫通するための孔が形成されたケーシング蓋17が取り付けられている。ケーシング蓋17とスリーブ保持部材25との間には、ケーシング蓋17とスリーブ保持部材25の双方に設けられた複数のスタッドを介して複数の圧縮コイルバネ38が介在している。これにより、スリーブ保持部材25は制動方向制動側と反対側X2に付勢される。
図3に示すように、回転ギア部41は、第一押棒27の外周面に螺合する円筒形状をなす部材である。回転ギア部41は、制動方向Xに沿う中心軸O回りに回転可能である。回転ギア部41の制動方向制動側と反対側X2の端部には周方向に沿って鋸歯状の第一鋸歯45が形成されている。
第一鋸歯45は、回転ギア部41の環状の端部において制動方向制動側と反対側X2に突出する複数の鋸歯Nによって構成されている。鋸歯Nは、周方向の一方側に向かって漸次高さ(制動方向に沿う高さ)が大きくなる斜面Sと、中心軸Oを含む面で構成された垂直面Vと、から構成されている。換言すれば、斜面Sは、隣り合う垂直面Vの頂部と底部とを接続する面である。
また、回転ギア部41は、圧縮コイルバネ48によって、制動方向制動側と反対側X2に付勢されている。具体的には、回転ギア部41は、軸方向から見た形状が回転ギア部41と略同形状のリング部材52及びリング部材52と回転ギア部41との間に介在するスラストベアリング53(図1参照)を介して、圧縮コイルバネ48によって付勢されている。
固定ギア部42は、ケーシング6に所定の方法で固定されている円筒形状をなす部材である。固定ギア部42は、例えば、ステー42aを介してケーシング6に固定されている。固定ギア部42は、回転ギア部41と同心となるように固定されている。固定ギア部42は、固定ギア部42の内径が、回転ギア部41の内径よりも大きく、かつ、回転ギア部41の外径よりも小さくなるように形成されている。固定ギア部42の制動方向制動側X1の端部には、回転ギア部41の第一鋸歯45と噛み合う第二鋸歯46が形成されている。第二鋸歯46は、第一鋸歯45と同様の斜面Sと垂直面Vから構成されている。
また、固定ギア部42には、第二押棒28の押棒ガイド49と協働して第二押棒28の制動方向Xに沿う移動をガイドするスリット50が形成されている。
第二押棒28の制動方向制動側X1の端部には、回転ギア部41の第一鋸歯45と噛み合う第三鋸歯47が形成されている。第三鋸歯47が形成されている円筒形状の部位は、回転ギア部41及び固定ギア部42と同心となるように形成されている。
第三鋸歯47が形成されている円筒形状の部位の外径は、固定ギア部42の内径よりもやや小さく、かつ、回転ギア部41の内径よりも大きく形成されている。
第三鋸歯47は、第二押棒28と一体とされているため、中心軸O回りに回転不能である。第三鋸歯47を構成する複数の鋸歯Nは、同じく回転不能の第二鋸歯46を構成する複数の鋸歯Nとは、位相がずらされている。例えば、第三鋸歯47は、第二鋸歯46に対して周方向に1/2ピッチずらされている。即ち、第三鋸歯47の制動方向Xの位置が、第二鋸歯46と一致した場合においても、径方向から見た鋸歯Nの位置は一致しない。
回転ギア部41が圧縮コイルバネ48によって制動方向制動側と反対側X2に付勢されていることによって、回転ギア部41の第一鋸歯45は、第二鋸歯46と第三鋸歯47の少なくとも一方と噛み合う。
図4(b)に示すように、第三鋸歯47と第二鋸歯46とが重なっている場合、第一鋸歯45の斜面Sが第三鋸歯47の斜面Sと当接するとともに、第一鋸歯45の垂直面Vが第二鋸歯46の垂直面Vと当接する。
本実施形態のブレーキ装置1においては、第一押棒27、回転ギア部41、固定ギア部42、及び第二押棒28が、ブレーキ解除時におけるブレーキの隙間を一定に保持するための隙間調整機構として機能する。
隙間調整機構は、車輪の踏面Wとブレーキシュー2との間の隙間を自動調整する機構である。即ち、車輪の踏面Wの摩耗に伴って隙間が大きくなった場合に、ブレーキシュー2の初期ストローク位置(待避位置)を踏面W側に自動的に近づける機構である。
ここでブレーキシュー2の傾きを調整する機構について説明する。ブレーキシュー2の傾き調整孔33は、ブレーキシュー2の一定角度の傾きを許容できるように長穴状に形成されている。ブレーキ緩解時などにブレーキシュー2が傾いた場合には、傾き調整孔33の内壁に連結ピン37が当接することでブレーキシュー2の傾きを規制することができる。
次に、ブレーキ装置1の動作について説明する。
ここで、ブレーキシュー2は、最も制動方向制動側と反対側X2、即ち待避位置に位置しているとともに、ピストン18は最も駆動方向他方側Y2に位置している。クサビ部材19は、図2(a)に示すように、その先端側が僅かに固定ローラ24移動ローラ26との間に挿入された状態である。即ち、移動ローラ26は、固定ローラ24に最も接近した状態にある。
ブレーキシュー2で車輪に制動力を加える際は、ピストンユニット8の供給口16から圧縮空気を導入させる。これにより、圧縮コイルバネ20の付勢力に逆らって、ピストン18が駆動方向Yに駆動される。これに伴い、ピストン18に取り付けられたクサビ部材19が駆動方向Yに移動する。
図2(b)に示すように、クサビ部材19は、固定ローラ24と移動ローラ26との間に侵入し、これに伴い移動ローラ26は、クサビ部材19の傾斜面22と直交する方向に押圧力、言い換えると、制動方向制動側X1に沿う成分力を有する押圧力を受ける。移動ローラ26が押圧されることにより、移動ローラ26が取り付けられたスリーブ保持部材25が圧縮コイルバネ38の付勢力に逆らって移動する。
この際、スライドガイド機構39により、スリーブ保持部材25の移動方向は、制動方向Xに規制される。スリーブ保持部材25の制動方向制動側X1への移動により、第二押棒28、回転ギア部41、及び第一押棒27を介して、ブレーキシュー2が制動方向制動側X1に移動し、車輪の踏面Wに押し当てられ、制動力を加える。
車輪に加えられている制動力を解除する際は、ピストンユニット8の供給口16から圧縮空気を流出させる。すると、空気圧により縮んでいた圧縮コイルバネ20が伸び、ピストン18は、駆動方向他方側Y2に移動し、元の位置に戻る。この結果、スリーブ保持部材25は、ピストン18及びクサビ部材19から制動方向制動側X1への力を受けなくなるため、ケーシング6の本体筒部11内に設けられている圧縮コイルバネ38が伸び、ブレーキシュー2は制動方向制動側と反対側X2に移動し、元の位置に戻る。この際、スライドガイド機構39により、スリーブ保持部材25の移動方向は、制動方向Xに規制される。
次に、隙間調整機構の作用について図4を参照して詳細に説明する。
図4(a)は、ブレーキ装置1の待避位置における第一鋸歯45、第二鋸歯46、及び第三鋸歯47の関係を示している。図4の上下方向は、鋸歯の周方向Rに対応している。待避位置においては、第三鋸歯47が制動方向制動側と反対側X2に後退していることによって、回転ギア部41と固定ギア部42とは、第一鋸歯45と第二鋸歯46とが噛み合う噛み合い状態となっている。
ブレーキ装置1が作動すると、第二押棒28の制動方向制動側X1への移動に伴い第三鋸歯47が移動する。
図4(b)に示すように、第三鋸歯47が制動方向制動側X1に移動すると、第一鋸歯45と、第二鋸歯46及び第三鋸歯47とが噛み合うとともに、第一鋸歯45が制動方向制動側X1に移動する。第一鋸歯45の制動方向制動側X1への移動に伴い、ブレーキシュー2が制動方向制動側X1に移動し、車輪の踏面Wに押し当てられ、踏面Wに制動力が加えられる。
このとき、踏面Wとブレーキシュー2との間の隙間が規定値以内である場合、即ち、第二押棒28の移動量が規定値以内である場合は、図4(b)に示すように、回転ギア部41の第一鋸歯45が、固定ギア部42の第二鋸歯46を乗り越えることはなく、ブレーキ装置1の制動が解除されると、第二押棒28は初期位置に戻る。即ち、回転ギア部41が回転することなく、ブレーキ操作が完了する。即ち、第二鋸歯46のうち三角印が付された二つの鋸歯Nの間に噛み合わされた丸印が付された第一鋸歯45の鋸歯Nは、その位置に留まる。
一方、踏面Wとブレーキシュー2との間の隙間が、規定値を超えた場合は、第二押棒28が制動方向制動側X1に移動した際、第三鋸歯47が制動方向制動側X1へ大きく移動する。これにより図4(c)に示すように、回転ギア部41の第一鋸歯45が固定ギア部42の第二鋸歯46を乗り越える。ここから、ブレーキ装置1の制動が解除されると、鋸歯が周方向Rに移動し、回転ギア部41が第一鋸歯45の一歯分だけ回動する。
即ち、図4(d)に示すように、丸印が付された第一鋸歯45の鋸歯Nが、第二鋸歯46の三角印が付された二つの鋸歯Nの間から、一歯分だけ移動する。
回転ギア部41が回動することによって、回転ギア部41とネジ結合されている第一押棒27は、ハンガー5等により回動が規制されているため、回動することがなく、制動方向Xに押し出される。即ち、第一押棒27が制動方向制動側X1に移動することによって踏面Wとブレーキシュー2とが接近して隙間調整が行われる。
上記実施形態によれば、隙間調整機構を、ブレーキシュー2に接続された第一押棒27と、制動方向Xに沿う中心軸O回りに回転可能であり、内周側に第一押棒27が螺合された回転ギア部41と、固定ギア部42と、制動方向Xに進退自在に駆動された第二押棒28とからなる構成としたことによって、より少ない構成要素で隙間調整機構が構成されるため、よりコンパクトなブレーキ装置1を提供することができる。
即ち、隙間調整機構が、押棒27,28及びその外周に配置される円筒状のギアのみで構成されるため、コンパクトな隙間調整機構とすることができる。これにより、ブレーキ装置1の設置個所の自由度を高めることができる。
また、第一鋸歯45、第二鋸歯46、及び第三鋸歯47を構成する鋸歯Nのピッチを調整することによって、隙間調整の際の調整代を細かく調整することができる。例えば、鋸歯Nのピッチを小さくすることによって、調整幅を小さくすることができる。
また、回転ギア部41がスラストベアリング53を介して付勢されていることによって、回転ギア部41の回転をよりスムーズにすることができる。
また、固定ギア部42に第二押棒28の押棒ガイド49と協働して第二押棒28をガイドするスリット50が形成されていることによって、第二押棒28の制動方向Xの移動を許容しながら周方向の回転を規制することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
1 ブレーキ装置
2 ブレーキシュー(制動子)
3 ユニット本体
4 進退装置
5 ハンガー
6 ケーシング
7 アーム部
8 ピストンユニット
11 本体筒部
12 ピストンシリンダ部
13 本体開口部
14 ピストン開口部
17 ケーシング蓋
18 ピストン
19 クサビ部材
20 圧縮コイルバネ
23 取付部
24 固定ローラ
25 スリーブ保持部材
26 移動ローラ
27 第一押棒
28 第二押棒
29 本体部
30 移動ローラ軸
38 圧縮コイルバネ
39 スライドガイド機構
41 回転ギア部
42 固定ギア部
43 駆動ギア部
45 第一鋸歯
46 第二鋸歯
47 第三鋸歯
48 圧縮コイルバネ
49 押棒ガイド
50 スリット
52 リング部材
53 スラストベアリング
N 鋸歯
S 斜面
V 垂直面
W 踏面(制動対象)

Claims (2)

  1. 制動対象に向けて進出、接触して前記制動対象を制動する制動子と、
    前記制動子を前記制動対象に向かう制動方向に進退させる進退装置と、を備え、
    前記進退装置は、
    前記制動子に接続された第一押棒と、
    円筒形状をなし、前記制動方向に沿う中心軸回りに回転可能であり、内周側に前記第一押棒が螺合され、制動方向制動側と反対側の端部に周方向に沿って形成された鋸歯状の第一鋸歯が形成され、前記制動方向制動側と反対側に付勢されている回転ギア部と、
    円筒形状をなし、前記制動方向制動側の端部に前記第一鋸歯と噛み合う第二鋸歯が形成されている固定ギア部と、
    前記制動方向に進退自在に駆動され、前記制動方向制動側の端部に前記第一鋸歯と噛み合い、かつ、前記第二鋸歯と位相がずらされた第三鋸歯が形成されている第二押棒と、を有し、
    前記第一鋸歯と前記第二鋸歯とが噛み合う噛み合い状態から、
    前記第三鋸歯の前記制動方向制動側への移動に伴い前記第一鋸歯が第二鋸歯を乗り越えることにより、前記回転ギア部が回転するブレーキ装置。
  2. 前記第一鋸歯、前記第二鋸歯、及び前記第三鋸歯は、前記中心軸を含む面で構成された垂直面と、隣り合う前記垂直面の頂部と底部とを接続する斜面と、から構成される請求項1に記載のブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114012518A (zh) * 2022-01-06 2022-02-08 烟台美尔森石墨有限公司 石墨制品修磨装置

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