JP2016036742A - 酸素供給ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
第2の発明では、第1酸素供給経路に配置された第1流量調整装置と、第2酸素供給経路に配置された第2流量調整装置とを備えることから、停電発生時に、第1流量調整経路から第2酸素供給経路に自動的に切り替わった場合でも、患者に供給される酸素量を調整できる。
第4の発明では、切替弁が停電が発生して、通電された状態から通電されない状態に変化したときに、酸素濃縮装置が停止したとみなして、切替弁が自動的に切り替わるので、切替弁を切り替えるための制御装置を用意する必要がない。したがって、酸素供給ユニットの構成を簡易にできる。
第6の発明では、第2酸素供給経路が酸素濃縮装置の外部に配置されることから、非常用装置を酸素濃縮装置から取り外して使用可能であり、停電時と同じような状況において、自動的に酸素を供給し続けることができる。具体的には、停電が起こる状況は地震などの災害時があるが、その際に従来の酸素濃縮装置を使用した場合、避難時に酸素ボンベに切り替える等の手間が発生するが、この非常用装置では、酸素濃縮装置から取り外すことにより、自動的に酸素が供給され始めるので、速やかに非難することが可能となる。
[酸素供給ユニットの全体構成]
本実施形態の酸素供給ユニット1は、呼吸器疾患患者等の患者に対して酸素濃縮ガスを提供する在宅酸素療法において用いられる。この酸素供給ユニット1は、図1に示すように、空気中に含まれる酸素を濃縮して酸素濃縮ガスを生成する酸素濃縮装置2と、予め酸素濃縮ガスが貯留された非常用の酸素ボンベ31を備えた非常用装置3とを有している。この非常用装置3は、酸素濃縮装置2の内部に収容されている。酸素濃縮装置2で生成された酸素濃縮ガス、および非常用装置3の酸素ボンベ31内の酸素濃縮ガスは、酸素濃縮装置2の取出口23からカニューラ4(酸素排出器具)に供給され、カニューラ4から患者に供給される。非常用装置3が、酸素濃縮装置2の外にあってもよいが、この場合、切替弁33が酸素濃縮装置2の内部にあり、その切替弁33に非常用装置3が接続される。
次に、酸素濃縮装置2について詳しく説明する。酸素濃縮装置2は、商用電源(電源)から供給される電力を利用することにより、空気中に含まれる酸素を濃縮して酸素濃縮ガスを生成するものである。この酸素濃縮装置2は、図1に示すように、外部から吸い込んだ空気を圧縮するコンプレッサ12と、コンプレッサ12から圧縮空気が供給され、その圧縮空気中の窒素を吸着する吸着剤が収容された第1吸着筒15a及び第2吸着筒15bと、第1吸着筒15a及び第2吸着筒15bの内部の空気を吸引する真空ポンプ14とを有している。
非常用装置3は、予め酸素濃縮ガスが貯留された酸素ボンベ31を有しており、商用電源(電源)から供給される電力を利用せずに、酸素濃縮ガスをカニューラ4に供給するものである。図1に示すように、非常用装置3は、酸素ボンベ31と、酸素ボンベ31の下流側に配置され、酸素ボンベ31から供給される酸素濃縮ガスを減圧する減圧弁32と、上述の切替弁33とを有している。この酸素ボンベ31は、例えば市販の小型酸素ボンベであって、その容量は、例えば500mL−1Lである。ただし、酸素ボンベの容量は、これに限られず大型のものであってもよい。非常用装置3が、減圧弁32の下流側に配置された圧力検知手段を有する場合、その圧力検知手段で検知された圧力に基づいて、酸素ボンベ31内の圧力を間接的に検知し、酸素ボンベ31内の酸素の残量を検知できる。
制御装置24は、コンプレッサ12、制御弁13a、13b、真空ポンプ14、パージ弁17、プロダクト弁18、流量調整装置21、及び切替弁33等を制御する。この制御装置24は、商用電源から電力が供給される場合、商用電源からの電力によって駆動され、停電が発生して、商用電源から電力が供給されなくなると、小型のバッテリ25によって駆動される。小型のバッテリ25は、酸素濃縮装置2のコンプレッサ12を駆動できるようなものではなく、酸素濃縮装置2のコンプレッサ12を駆動できるような大型のバッテリに比べて、小さく、かつ十分にコストが安い。
次に図2を参照しつつ切替弁の構成について説明する。図2に示すように、切替弁33は、カニューラ4(酸素排出器具)が接続される第1接続口51と、商用電源から供給される電力を利用して生成された酸素濃縮ガスの供給経路(第1酸素供給経路5のうち切替弁33よりも上流側)が接続される第2接続口52と、商用電源から供給される電力を利用せずに、予め酸素ボンベに貯留された酸素濃縮ガスの供給経路(第2酸素供給経路6のうち切替弁33よりも上流側)が接続される第3接続口53と、第1接続口51と第2接続口52とを連通する第1流路54と、第1接続口51と第3接続口53とを連通する第2流路55とを有している。この切替弁33は、停電発生時に、酸素濃縮装置2の制御装置24に制御されることによって、第1流路54が開かつ第2流路55が閉の状態から第1流路54が閉かつ第2流路55が開の状態に切り替わる。なお、第1接続口51には、具体的には、カニューラ4から延びた供給経路(第1酸素供給経路5及び第2酸素供給経路6それぞれのうち切替弁33よりも下流側)が接続される。
本実施形態にかかる酸素供給ユニット1及び切替弁33には、以下の特徴がある。
次に図3を参照しつつ第2実施形態にかかる酸素供給ユニットについて説明する。なお、上述の第1実施形態と同様の構成を有するものについては、第1実施形態と同じ符号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施形態の酸素供給ユニットは、図3に示すように、空気中に含まれる酸素を濃縮して酸素濃縮ガスを生成する酸素濃縮装置102と、予め酸素濃縮ガスが貯留された非常用の酸素ボンベ31を備えた非常用装置103とを有している。この非常用装置103は、上述の第1実施形態と異なり、酸素濃縮装置102の外部に配置されている。酸素濃縮装置102で生成された酸素濃縮ガス、および非常用装置103の酸素ボンベ31内の酸素濃縮ガスは、切替弁33aからカニューラ4に供給され、カニューラ4から患者に供給される。
次に、酸素濃縮装置102について詳しく説明する。酸素濃縮装置102は、商用電源(電源)から供給される電力を利用することにより、空気中に含まれる酸素を濃縮して酸素濃縮ガスを生成するものである。この酸素濃縮装置102は、上述の第1実施形態と同様に、コンプレッサ12、第1吸着筒15a及び第2吸着筒15b、真空ポンプ14、逆止弁16a及び逆止弁16b、パージ弁17、プロダクト弁18、酸素タンク19、減圧弁20、流量調整装置21、呼吸同調器22、取出口23を有している。ただし、この酸素濃縮装置102では、減圧弁20、流量調整装置21、呼吸同調器22は、酸素タンク19から供給された酸素濃縮ガスを減圧、流量調整、及び同調させるものであり、上述の第1実施形態のように、酸素ボンベ31から供給された酸素濃縮ガスを減圧、流量調整、及び同調させるものではない。
非常用装置103は、予め酸素濃縮ガスが貯留された酸素ボンベ31を有しており、商用電源(電源)から供給される電力を利用せずに、酸素濃縮ガスをカニューラ4に供給するものである。図3に示すように、非常用装置103は、酸素ボンベ31と、酸素ボンベ31の下流側に配置され、酸素ボンベ31から供給される酸素濃縮ガスを減圧する減圧弁32と、酸素ボンベ31からカニューラ4に供給される酸素濃縮ガスの流量(最大流量)を調整する流量調整装置41と、患者の呼吸に同調して患者に酸素濃縮ガスを供給する呼吸同調器42と、切替弁33aとを有している。この酸素ボンベ31は、例えば市販の小型酸素ボンベであって、その容量は、例えば500mL−1Lである。ただし、酸素ボンベの容量は、これに限られず大型のものであってもよい。非常用装置103が、減圧弁32の下流側に配置された圧力検知手段を有する場合、その圧力検知手段で検知された圧力に基づいて、酸素ボンベ31内の圧力を間接的に検知し、酸素ボンベ31内の酸素の残量を検知できる。
制御装置43は、制御装置24aからの指令を受けて、流量調整装置41、呼吸同調器42、及び切替弁33aを制御することもできる。この制御装置43は、小型のバッテリ44によって駆動される。
(a)酸素濃縮装置102に供給される電力を調べ、電源が供給されなくなったことを検知した場合に、酸素濃縮装置102から非常用装置103に電力が供給されなくなったことを伝える。(b) 非常用装置103が、酸素濃縮装置102が繋がれた商用電源の状態を調べることにより、酸素濃縮装置102に電力が供給されなくなったことを検知する。
次に切替弁の構成について説明する。本実施形態の切替弁33aは、上述の第1実施形態の切替弁33と同様の構成を有する。したがって、本実施形態の切替弁33aは、酸素排出器具が接続される第1接続口と、商用電源から供給される電力を利用して生成された酸素濃縮ガスの供給経路が接続される第2接続口と、商用電源から供給される電力を利用せずに、予め酸素ボンベに貯留された酸素濃縮ガスの供給経路が接続される第3接続口と、第1接続口と第2接続口とを連通する第1流路と、第1接続口と第3接続口とを連通する第2流路とを有している。この切替弁33aは、停電発生時に、非常用装置103の制御装置43に制御されることによって、第1流路が開かつ第2流路が閉の状態から第1流路が閉かつ第2流路が開の状態に切り替わる。
本実施形態にかかる酸素供給ユニットでは、上述の第1実施形態にかかる酸素供給ユニットの同様の効果が得られる。
上述の実施形態では、停電が発生して、商用電源から酸素濃縮装置に電力が供給されなくなったときに、制御装置が切替弁を切り換える構成である場合について説明したが、切替弁が制御装置によって切り替えられるものでなくてもよい。例えば、切替弁が、商用電源に接続されており、停電が発生して、通電された状態から通電されない状態に変化したときに、酸素濃縮ガスを酸素排出器具に供給する酸素供給経路が、第1酸素供給経路から第2酸素供給経路に切り替わるものであってもよい。すなわち、停電が発生して、通電された状態から通電されない状態に変化したときに、第1流路が開かつ第2流路が閉の状態から第1流路が閉かつ第2流路が開の状態に切り替わるものであってもよい。
4 カニューラ(酸素排出器具)
5、5a 第1酸素供給経路
6、6a 第2酸素供給経路
21、41 流量調整装置
22、42 呼吸同調器
24、43 制御装置
31 酸素ボンベ
33、33a 切替弁
51 第1接続口
52 第2接続口
53 第3接続口
54 第1流路
55 第2流路
Claims (6)
- 酸素濃縮ガスを酸素排出器具に供給する酸素供給ユニットであって、
商用電源から供給される電力を利用することにより、空気中に含まれる酸素を濃縮して酸素濃縮ガスを生成し、前記酸素排出器具に供給する第1酸素供給経路と、
商用電源から供給される電力を利用せずに、予め酸素ボンベに貯留された酸素濃縮ガスを前記酸素排出器具に供給する第2酸素供給経路と、
酸素濃縮ガスを前記酸素排出器具に供給する酸素供給経路を、停電発生時に、前記第1酸素供給経路から前記第2酸素供給経路に切り替える切替弁とを備えることを特徴とする酸素供給ユニット。 - 前記第1酸素供給経路に配置され、前記第1酸素供給経路から前記酸素排出器具に供給される酸素濃縮ガスの流量を調整する第1流量調整装置と、
前記第2酸素供給経路に配置され、前記第2酸素供給経路から前記酸素排出器具に供給される酸素濃縮ガスの流量を調整する第2流量調整装置とを備えることを特徴とする請求項1に記載の酸素供給ユニット。 - 停電発生後における、前記第2酸素供給経路から前記酸素排出器具に供給される酸素濃縮ガスの流量が、停電発生前における、前記第1酸素供給経路から前記酸素排出器具に供給される酸素濃縮ガスの流量と同じまたはそれより大きくなるように、前記第2流量調整装置が調整されることを特徴とする請求項2に記載の酸素供給ユニット。
- 前記切替弁は、停電が発生して、通電された状態から通電されない状態に変化したときに、前記第1酸素供給経路から前記第2酸素供給経路に切り替わることを特徴とする請求項1−3のいずれかに記載の酸素供給ユニット。
- 前記第2酸素供給経路が、患者の呼吸に同調して患者に酸素濃縮ガスを供給する呼吸同調器を有することを特徴とする請求項1−4のいずれかに記載の酸素供給ユニット。
- 前記第1酸素供給経路の少なくとも一部を有する酸素濃縮装置と、
前記酸素ボンベ及び前記第2酸素供給経路を有し、前記酸素濃縮装置に接続された非常用装置とを備え、
前記第2酸素供給経路は、前記酸素濃縮装置の外部に配置されることを特徴とする請求項1−5のいずれかに記載の酸素供給ユニット。
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