JP2016036624A - 神経刺激装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】神経刺激装置において、神経刺激を行うためのパルス信号のパルス幅に異常が生じた場合に電気刺激を確実に停止することができるようにする。
【解決手段】神経刺激装置1は、神経刺激を行うためのパルス信号を生成するための波形制御信号を生成する制御部49と、波形制御信号に基づいてパルス信号を生成するパルス生成回路部44と、パルス生成回路部44で生成されたパルス信号のパルス幅を監視し、パルス幅が予め決められた閾値を超える場合に、パルス生成回路部44の回路を遮断するためのシャットダウン信号103を発生するパルス幅監視部46と、パルス幅監視部46によって発生されたシャットダウン信号103に基づいてパルス生成回路部44の回路を遮断する回路遮断部45と、を備える構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は神経刺激装置に関する。
従来、神経組織や筋肉等の生体組織に電気的刺激を与えて治療を行う神経刺激装置が知られている。
神経刺激装置において、電気的な刺激パルスを生成する手段として、電気回路によりパルスを生成する方法、あるいはソフトウェアを用いた制御により波形を生成する方法などが用いられる。特に、ソフトウェアを用いて波形を生成する方法を採用する場合には、刺激波形の周波数、パルス幅といった、波形パラメータの設定を比較的小さな回路構成で自由に制御することが可能である。
例えば、特許文献1に記載の経皮性神経刺激装置は、刺激パラメータを含む刺激アルゴリズムをメモリ回路に保存し、刺激制御器によって刺激アルゴリズムを実行することにより、経皮的に神経刺激を行う装置である。このため、ユーザーが任意に刺激パラメータを選択して、治療のための刺激パルスを発生させることができる。
特表2010−506618号公報
しかしながら、上記のような従来の神経刺激装置には、以下のような問題があった。
神経刺激装置は、装置の故障が発生すると、装着している患者に過大な負荷が発生するおそれがあるため、信頼性を高める必要がある。
ところが、制御機能にソフトウェアが介在する場合には、刺激パラメータを自由に変更できる一方で、例えば、未発見のソフトウェアの不具合(いわゆるバグ)が残っていると、予測困難な制御動作を引き起こす可能性があるという問題がある。
特許文献1に記載の技術では、例えば、低バッテリレベル等の問題または潜在的な問題を示す警報信号を発生したり、神経刺激が望ましい結果を生じていることを確認する音声を生成したりする警報発生器を有しているが、刺激制御器に由来する不調自体を警告する手段は設けられていない。
このため、万一、ソフトウェアの不具合などが発生した場合には、望ましくない神経刺激が印加されてからでないと、警報を受けることができないという問題がある。
このような刺激制御部の故障を監視する手段としては、例えば、刺激制御部にCPUを2個以上搭載して、相互の動作状態を監視するといった構成を採用することも考えられるが、このような構成では、回路規模が複雑で大きくなってしまうという問題がある。これにより、神経刺激装置が大型化したり、高価になったりするという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、神経刺激を行うためのパルス信号のパルス幅に異常が生じた場合に電気刺激を確実に停止することができる神経刺激装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の態様の神経刺激装置は、神経刺激を行うためのパルス信号を生成するための波形制御信号を生成する波形制御部と、前記波形制御信号に基づいてパルス信号を生成するパルス生成回路部と、該パルス生成回路部で生成された前記パルス信号のパルス幅を監視し、該パルス幅が予め決められた閾値を超える場合に、前記パルス生成回路部の回路を遮断するための遮断信号を発生するパルス幅監視部と、該パルス幅監視部によって発生された前記遮断信号に基づいて前記パルス生成回路部の回路を遮断する回路遮断部と、を備える構成とする。
上記神経刺激装置においては、前記パルス幅監視部は、前記パルス信号のパルス幅を規定する信号出力を取得し、該信号出力を二値化してパルス幅検出用信号を生成する信号比較部と、前記パルス幅検出用信号を、時定数を有する遅延回路に入力して、時間とともに単調に変化する計時用信号を生成する計時用信号生成部と、前記計時用信号の大きさが閾値を超えたときに、前記遮断信号を発生する遮断信号生成部と、を備えることが好ましい。
上記神経刺激装置においては、前記波形制御部は、前記波形制御信号として、前記パルス信号の大きさを設定する強度信号と、前記パルス信号の発生タイミングおよびパルス幅を設定するタイミング信号とを生成し、前記パルス生成回路部は、前記強度信号に基づいて、前記パルス信号の大きさを設定する強度設定部と、前記タイミング信号に基づいて、前記パルス信号の振幅変化のタイミングを制御するため、アナログスイッチを含むタイミング設定部と、を備えることが好ましい。
上記神経刺激装置においては、前記回路遮断部は、前記強度設定部の回路を遮断することが好ましい。
上記神経刺激装置においては、前記回路遮断部は、前記タイミング設定部の回路を遮断することが好ましい。
本発明の神経刺激装置は、パルス幅監視部と、パルス幅監視部によってパルス信号が閾値を超えるパルス幅を有することが検出された場合にパルス生成回路部の回路を遮断する回路遮断部とを備えるため、神経刺激を行うためのパルス信号のパルス幅に異常が生じた場合に電気刺激を確実に停止することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の全体構成を示す模式的な構成図である。 本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の主要部の構成を示す模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態の神経刺激装置のパルス生成回路部およびパルス幅監視部の構成を示す回路図である。 本発明の第1の実施形態の神経刺激装置のパルス信号の生成する動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の動作を説明する正常状態、および異常状態の動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態の神経刺激装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態の神経刺激装置のパルス生成回路部およびパルス幅監視部の構成を示す回路図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の神経刺激装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の全体構成を示す模式的な構成図である。図2は、本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の主要部の構成を示す模式的な斜視図である。図3は、本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の機能構成を示す機能ブロック図である。図4は、本発明の第1の実施形態の神経刺激装置のパルス生成回路部およびパルス幅監視部の構成を示す回路図である。
図1に示すように、本実施形態の神経刺激装置1は、患者P等の迷走神経Vnを電気的に刺激して、例えば、頻脈や慢性心不全等の治療に用いることができるものである。
神経刺激装置1は、血管Bv内に留置される電極ユニット20と、心電信号を取得する心電信号取得電極17A、17Bと、電極ユニット20および心電信号取得電極17A、17Bが接続される装置本体10と、を備えている。
電極ユニット20は、患者等の血管内に留置されて、後述する装置本体10で発生された神経刺激信号を生体組織に印加し、神経への電気刺激を行う装置部分である。
電極ユニット20は、神経刺激信号を印加する一対の刺激電極30A、30Bを有する電極部30と、電極部30と装置本体10とを接続するリード部21とを備えている。
なお、図示は省略するが、電極部30には、血管内における位置ずれを防止するため、例えば、適宜のアンカーや血管の内壁を押圧する弾性部材などを有する電極係止部材を設けることが可能である。
電極部30の材料としては、生体適合性に優れた金属材料が好ましく、例えば、白金イリジウム合金等の貴金属材料を挙げることができる。本実施形態では、先端側の刺激電極30Aが負極、もう一方の刺激電極30Bが正極となっており、それぞれリード部21内を通る図示略の配線によって装置本体10と電気的に接続されている。ただし、刺激電極の数は一対に限られず、複数設けられてもよい。
リード部21は、配線、絶縁性被覆、およびコネクタを備えた周知の構成を有し、長尺かつ可撓性を有するように構成されている。
心電信号取得電極17A、17Bは、患者Pの心電信号を取得するための電極である。
心電信号取得電極17A、17Bの構成としては、例えば、患者Pの体内に留置して心電信号を取得するタイプの電極や、患者Pの体外に配置して心電信号を取得するタイプの電極を採用することができる。
本実施形態では、心電信号取得電極17A、17Bの一例として、患者Pの患者の体外に配置するタイプの電極を備える。
心電信号取得電極17A、17Bは、それぞれ配線17aを介して、後述する装置本体10と電気的に接続されている。
図2に示すように、装置本体10は、各種情報を表示する表示部11と、装置本体10の各種操作を行う操作部12とを、外面に備えている。
表示部11としては、例えば、液晶やLED等の表示素子を用いた適宜の表示デバイスを採用することができる。以下では、一例として、表示部11が複数のLED素子を有しており、これらLED素子の組み合わせにより、文字情報によるメッセージを表示したり、画像によるマークやアイコンを表示したりするものとして説明する。
装置本体10の内部には、図3に示すように、電池40、電源回路41、電池電圧監視部42、心電信号解析部43、パルス生成回路部44、パルス幅監視部46、回路遮断部45、表示駆動部47、ブザー13、ブザー駆動部48、および制御部49(波形制御部)を備える。
電池40は、神経刺激装置1の全体を駆動するため電力を供給するための電源であり、図示略の回路基板上に配置される。
電池40の種類は特に限定されないが、例えば、CR2450などの小型のリチウムコイン電池を使用することが好ましい。この場合、装置サイズを小さくすることができる。
電源回路41は、電池40の電圧から、神経刺激装置1の各装置部分に印加する電圧を生成するものであり、図示略の回路基板または配線を通して、電圧印加が必要な各装置部分と電気的に接続されている。例えば、後述するパルス生成回路部44には+15V、パルス幅監視部46における基準電圧としては+12V、その他の信号生成用には+2.1Vがそれぞれ印加されている。
電池電圧監視部42は、電池40の電圧を監視し、電池40の電圧が閾値よりも低下した場合に、制御部49に通知するものであり、周知の電圧検出回路から構成される。
電池電圧監視部42は、電池40に電気的に接続されるとともに、制御部49と通信可能に接続されている。
電池電圧監視部42における閾値としては、例えば、電池40の電圧が3Vの場合に、2.1Vを採用することができる。
心電信号解析部43は、後述する心電信号取得電極17A、17Bに接続され、これらの電極間の電位差から心拍による心電信号を取得、増幅し、この心電信号を解析して心拍数を計測するものである。
心拍数の計測は、例えば、R波の到来を検知して、単位時間当たりのR波の個数を計数したり、R波の周期を測定してその逆数から算出したりすることができる。
心電信号解析部43は、制御部49と通信可能に接続されており、心電信号を解析して心拍数を測定すると、測定された心拍数の情報を、制御部49に送出できるようになっている。
パルス生成回路部44は、神経刺激を行うためのパルス信号を生成し、このパルス信号を刺激電極30A、30Bに印加するものである。
パルス信号の波形としては、電気刺激の目的に応じて、種々の波形を採用することができる。例えば、定電流方式または定電圧方式の、バイフェージック波形、矩形波パルス波形などの例を挙げることができる。
本実施形態では、パルス生成回路部44は、制御部49と通信可能に接続されており、制御部49から送出される波形制御信号に基づいて、パルス信号の波形を変更できるようになっている。
パルス幅監視部46は、パルス生成回路部44で生成されたパルス信号のパルス幅を監視し、パルス幅が予め決められた大きさを超えると、パルス生成回路部44の回路を遮断するためのシャットダウン信号(遮断信号)を生成するものである。
回路遮断部45は、パルス幅監視部46およびパルス生成回路部44と通信可能に接続され、パルス幅監視部46によって発生されたシャットダウン信号に基づいてパルス生成回路部44の回路を遮断するものである。本実施形態では、後述するように、回路遮断部45は、パルス生成回路部44の一部をなすオペアンプ53(図4参照)によって構成されている。
パルス生成回路部44、パルス幅監視部46、および回路遮断部45は、パルス信号の信号波形に応じて、適宜のハードウェアを組み合わせて構成することができる。具体的な構成例については、装置本体10の構成を一通り説明した後にまとめて説明する。
表示駆動部47は、制御部49からの制御信号に基づいて情報表示を行うため、表示部11のLED素子を駆動して、その点灯および消灯を制御するものである。
ブザー13は、ブザー音を発生する装置部分であり、例えば、警告音を発生して、神経刺激装置1のユーザーの注意を喚起したり、操作音を発生して、操作が行われたことをユーザーに知らせたりするためのものである。ブザー13の構成は特に限定されないが、例えば、圧電ブザーなどを採用することができる。
ブザー13は、ブザー駆動部48と電気的に接続され、ブザー駆動部48によって駆動される。
ブザー駆動部48は、ブザー13および制御部49と通信可能に接続され、制御部49からの制御信号に基づいて警告音や操作音などを発生させるものである。
制御部49は、神経刺激装置1の動作全体を制御する装置部分であり、操作部12、表示駆動部47、ブザー駆動部48、電池電圧監視部42、心電信号解析部43、およびパルス生成回路部44と通信可能に接続されている。
制御部49が行う制御の例としては、以下に説明する制御を挙げることができる。
例えば、制御部49は、操作部12からの操作入力を解析して操作入力に応じた動作を行うための制御信号を各装置部分に送信したり、操作部12から操作入力された数値情報などを記憶したりする。
また、制御部49は、操作や警告などに必要となる情報を表示部11に表示させる制御信号を、必要に応じて表示駆動部47に送出する。
また、制御部49は、電池電圧監視部42から電池40の電圧が閾値を下回ったことが通知されると、電池が消耗し交換が必要であることを示す表示を行ったり、警告音を発生させたりするための制御信号を、それぞれ表示駆動部47、ブザー駆動部48に送出する。
また、制御部49は、心電信号解析部43から送出された心拍数の情報を取得すると、心拍数の情報を表示部11に表示させる制御信号を表示駆動部47に送出する。
また、制御部49は、操作部12から電気刺激を行う操作入力がなされると、神経刺激を行うためのパルス信号を生成するための波形制御信号を生成して、パルス生成回路部44に送出する。
制御部49の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、これにより上記のような各制御機能を有する制御プログラムが実行されるようになっている。
ここで、本実施形態におけるパルス生成回路部44、パルス幅監視部46、および回路遮断部45の詳細な構成例について説明する。
以下に説明する構成例は、パルス信号が、電流振幅が一定の定電流方式のバイフェージック波形である場合の一例である。
図4に示すように、パルス生成回路部44は、アナログスイッチ50、51(タイミング設定部)、および定電流回路52(強度設定部)を備える。
アナログスイッチ50、51は、いずれも2素子タイプのアナログスイッチからなり、それぞれ、入力端子S1、S2、S3、S4と、出力端子OUT1、OUT2と、制御入力端子IN1、IN2とを備える。ただし、図5では、アナログスイッチ50における制御入力端子IN2、およびアナログスイッチ51における制御入力端子IN1の図示は省略している。
アナログスイッチ50(51)は、制御入力端子INに入力される信号のレベルに応じて、入力端子S1、S2のいずれかが出力端子OUT1と、入力端子S3、S4のいずれかが出力端子OUT2と導通される。
本実施形態では、制御入力端子IN1(IN2)への入力信号がハイ(ロー)の場合には、入力端子S1および出力端子OUT1と、入力端子S3および出力端子OUT2とが導通され、制御入力端子IN1(IN2)への入力信号がロー(ハイ)の場合には、スイッチ入力端子S2および出力端子OUT1と、入力端子S4および出力端子OUT2とが導通される。
アナログスイッチ50の入力端子S1は、パルス信号を形成するため、例えば、電源回路41における+15Vの出力端子と接続されている。同じく入力端子S3は、パルス信号を生成する回路を閉じるため、後述する定電流回路52を介してグランドに接続されている。同じく入力端子S2、S4は未使用である。
アナログスイッチ51の入力端子S1、S4は、アナログスイッチ50の出力端子OUT1と電気的に接続されている。アナログスイッチ51の入力端子S2、S3は、アナログスイッチ50の出力端子OUT2と電気的に接続されている。
アナログスイッチ51の出力端子OUT1、OUT2は、図示略の基板上の配線によって端子T1、T2に接続されている。
端子T1、T2には、図示略のコネクタおよび配線を介して、電極部30の正極である刺激電極30B、負極である刺激電極30Aにそれぞれ電気的に接続されている。
アナログスイッチ51、52は、制御部49と通信可能に接続され、アナログスイッチ50、51の制御入力端子IN1、IN2には、制御部49からそれぞれパルス幅制御信号101(波形制御信号、タイミング信号)、極性反転制御信号102(波形制御信号、タイミング信号)が入力されるようになっている。
ここで、パルス幅制御信号101は、アナログスイッチ50のオン状態、オフ状態を切り替えることにより、パルス信号における単位パルスのパルス幅を規定する信号である。
本実施形態では、単位パルスのパルス幅に対応する時間はハイになって、アナログスイッチ50をオン状態とし、単位パルスが生成されない時間帯では、ローになって、アナログスイッチ50をオフ状態にする。
極性反転制御信号102は、アナログスイッチ51におけるスイッチングすることで、パルス信号の単位パルスにおける極性反転部の時間幅を規定する信号である。
本実施形態では、単位パルスの極性反転部の生成タイミングではローになって、アナログスイッチ51の入力端子S2(S4)と出力端子OUT1(OUT2)が導通する反転状態とする。また、極性反転部が生成されないタイミングではハイになって、アナログスイッチ51の入力端子S1(S3)と出力端子OUT1(OUT2)が導通する非反転状態とする。
本実施形態では、後述するように、単位パルスは正パルス、負パルス(極性反転部)がこの順に生成される。
定電流回路52は、入力端子S3とグランドとの間に流れる電流を定電流制御するための回路であり、例えば、オペアンプ53、およびトランジスタ54を備える。
本実施形態では、オペアンプ53として、制御信号の入力に応じてオペアンプ53の動作回路を遮断可能なシャットダウン機能付きのオペアンプICを採用している。
オペアンプ53の非反転入力端子IN+には、入力端子S3からグランドに流れる電流値を設定するために制御部49から送出されるDAC信号100(波形制御信号、強度信号)が入力される。
DAC信号100は、パルス信号に設定する電流振幅の大きさに応じた電圧レベルを有する信号であり、必要なパルス信号の電流振幅から制御部49が算出した電圧値に基づいて、制御部49から出力される。
オペアンプ53では、シャットダウン端子SDは負論理が採用されている。すなわち、シャットダウン端子SDに入力される入力信号がハイの場合に、シャットダウンが無効化されてオペアンプの動作が可能となり、入力信号がローの場合に、シャットダウンが有効化されてオペアンプの動作回路が遮断される。
オペアンプ53とトランジスタ54との接続関係や周辺回路は、周知の定電流回路を構成できるように、適宜設定すればよい。一例としては、特に図示しないが、トランジスタ54のコレクタを入力端子S3に、出力端子をトランジスタ54のベースにそれぞれ電気的に接続し、オペアンプ53の反転入力端子およびオペアンプ53のエミッタを共通の抵抗を介してグランドに接続する、といった回路構成が可能である。
この場合、グランドに接続された抵抗には、非反転入力端子IN+に入力されたDAC信号100の電圧値VDACに等しい電圧が印加されるため、この電圧値と抵抗値とからオームの法則で決まる定電流が流れる。
本実施形態では、例えば、DAC信号100の電圧値VDACを、0.1V〜2.0Vに変更することで、定電流Iが1mA〜20mAに変化するようにしている。
なお、本実施形態では、+15Vの定電圧源を用いることで、このような電流設定が可能となるようにしているが、これは一例である。例えば、生体側の負荷インピーダンス、治療に必要な電流値の要求によっては、定電圧源の電圧値を適宜変更することも可能である。
このような構成により、パルス生成回路部44においては、アナログスイッチ50がオン状態であってシャットダウン端子SDに入力される入力信号がハイの間に刺激電極30A、30Bが血管の内壁に当接されると、刺激電極30A、30Bの間に生体組織のインピーダンスによらず一定の電流が流れる回路が形成される。
このとき、パルス幅制御信号101がハイ、極性反転制御信号102がハイの場合には、図4に示された回路が形成される。すなわち、アナログスイッチ50の出力端子OUT1とアナログスイッチ51の出力端子OUT1との間、およびアナログスイッチ51の出力端子OUT2とアナログスイッチ50の出力端子OUT2との間が導通することで、端子T1に接続された刺激電極30Bから、端子T2に接続された刺激電極30Aに向かって電流が流れる回路が形成される。
また、パルス幅制御信号101がハイ、極性反転制御信号102がローの場合には、特に図示しないが、アナログスイッチ51がスイッチングされて出力端子OUT1、OUT2の極性が反転されるため、端子T2に接続された刺激電極30Aから、端子T1に接続された刺激電極30Bに向かって電流が流れる回路が形成される。
また、このように、刺激電極30A、30B間に電流が流れる状態であっても、シャットダウン端子SDへの入力信号がローになると、強制的に回路が遮断されることになる。
このため、オペアンプ53は、定電流回路52およびパルス生成回路部44の一部を構成するとともに、遮断信号を受信した場合に、パルス生成回路部44の回路を遮断する回路遮断部45を構成している。
パルス幅監視部46は、コンパレータ55(信号比較部)と、タイマ回路56(計時用信号生成部、遮断信号生成部)とを備える。
コンパレータ55は、単位パルスの発生期間を検出するためのものである。本実施形態では、一例として、オペアンプを用いて、アナログスイッチ50の出力端子OUT1の出力電圧Vと基準電圧V(発生検出用閾値)とを比較して、検出信号105(パルス幅検出用信号)を生成するようにしている。
このため、コンパレータ55の非反転入力端子IN+は、アナログスイッチ50の出力端子OUT1に電気的に接続され、反転入力端子IN−は、基準電圧Vを与える電源回路41の出力端子が電気的に接続されている。本実施形態では、基準電圧Vを与える電源回路41の出力端子としては、+12Vの出力端子を用いている。
検出信号105は、V≦Vの場合にハイ、V>Vの場合にローとなる信号である。
タイマ回路56は、検出信号105がローになっている時間を計時する計時用信号を生成するためコンデンサを備えることにより時定数を有する遅延回路と、遅延回路で生成された計時用信号の出力電圧Vを予め決められた電圧閾値Vth(閾値)と比較し、出力電圧Vが電圧閾値Vthを超えた場合にシャットダウン信号103(遮断信号)を出力する検出回路とを備える。
タイマ回路56としては、このような遅延回路および検出回路を有する適宜のタイマICを採用することができる。
遅延回路の時定数および遅延時間は、遅延回路のコンデンサと電流制限抵抗によって決まるが、遅延時間としては、少なくとも電圧閾値Vth(閾値)よりも長い値に設定しておく。遅延時間は、正常時のパルス信号よりも十分長い時間に設定することで、正常時の誤動作を避けることができる。例えば、パルス幅T、Tがそれぞれ100μsec(T=200(μsec))の場合、遅延時間は、1msec程度に設定すれば、十分である。
タイマ回路56の入力端子INには、コンパレータ55の出力端子OUTが電気的に接続され、タイマ回路56の出力端子OUTは、オペアンプ53のシャットダウン端子SDに電気的に接続されている。
電圧閾値Vthは、遅延回路の時定数に応じて決まる計時用信号の信号波形から、パルス信号の単位パルスのパルス幅の異常を判定するパルス幅閾値Tth(ただし、Tth>T)を与える電圧値として予め求めた値を採用する。
パルス幅閾値Tthは、単位パルスのパルス幅の異常の可能性がある適宜値を採用することができる。本実施形態では、単位パルスのパルス幅が長くなりすぎることにより、電気刺激エネルギーが予定された刺激よりも大きくなりすぎることを防止するため、例えば、単位パルスのパルス幅の3倍の時間を採用している。ただし、これは一例であって、単位パルスの振幅の大小や、単位パルスの発生周期などに応じて、適宜変更することが可能である。
シャットダウン信号103は、V≦Vthの場合にハイ、V>Vthの場合にローとなる信号である。
次に、神経刺激装置1の動作について、パルス信号の生成および遮断動作を中心として説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態の神経刺激装置のパルス信号の生成する動作を説明するタイミングチャートである。図6(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の神経刺激装置の動作を説明する正常状態、および異常状態の動作を説明するタイミングチャートである。
神経刺激装置1を用いて、電気刺激を行うには、図1に示すように、まず患者Pの血管Bvに小切開を加えて開口を形成し、図示略の筒状のイントロデューサー等を血管内に挿入する。そして、イントロデューサー等を経由して血管Bv内に電極ユニット20を挿入し、電極部30を血管Bv内の適切な位置に留置する。例えば、迷走神経Vnを刺激する場合には、迷走神経Vnが併走する血管、例えば、内頚静脈P3や図示略の上大静脈などに留置する。
その際、適切な留置位置を探索するため、図示略の心電計や、心電信号取得電極17A、17Bで検出される心拍数を計測しながら、電極部30に留置位置を探索する探索用の電気刺激を印加し探索動作を行う(探索モードと称する)。
このような探索用の電気刺激が迷走神経Vnに伝わると心拍数が低下するため、患者Pの心拍数が最も低下する位置が最適な留置位置になる。そこで、電極部30を移動して、そのような最適位置が特定されたら、その位置に電極部30を留置する。
このように電極部30を留置したら、患者Pの治療スケジュールに沿って、治療を目的とする電気刺激を印加する(刺激印加モードと称する)。
探索モードと、刺激印加モードとでは、電極部30に印加されるパルス信号は、波形の種類が異なっていてもよいが、本実施形態では、波形の種類は共通とし、例えば、強度、パルス幅、繰り返し周波数、印加時間などの波形設定条件のみが異なる場合の例で説明する。
波形設定条件は、探索モードおよび刺激印加モードのそれぞれの用途と、患者Pの病態や治療目的などによって、制御部49に記憶されるか、操作部12を介して設定できるようになっている。
制御部49は、このような波形設定条件に基づいて、DAC信号100の大きさと、パルス幅制御信号101および極性反転制御信号102の発生タイミングとを決定し、制御部49に記憶された制御プログラムを実行することにより、これらの信号をパルス生成回路部44に送出する。
以下に説明するパルス信号の生成および停止に関する動作は、探索モードでも刺激印加モードでも同様である。
ここで、図5に示す電流振幅が一定の定電流方式のバイフェージック波形からなるパルス信号110を生成する場合の動作について説明する。
パルス信号110は、パルス幅T、電流振幅が±Iの単位パルスPが周期τで繰り返される信号波形を有する。周期τは、繰り返し周波数をfとすれば、τ=1/fである。
単位パルスPは、パルス幅T、電流振幅が+Iの矩形波(正パルス)と、これに続くパルス幅T、電流振幅が−Iの極性が反転された矩形波(負パルス)との2相矩形波からなり、T、Tは、互いに異なっていてもよいが、T+T=Tである。
パルス信号110は、例えば、探索モードでは、単位パルスPの周期τで連続的に発生させる場合が多い。また、刺激印加モードでは、単位パルスPの周期τで一定のオン時間の間、発生させて、一定のオフ時間の間、休止する間欠的な刺激が行われる場合が多い。
このようなパルス信号110を生成するため、制御部49は、図5に示すように、電圧値がVDAC、パルス幅がTの矩形波を、周期τで繰り返すDAC信号100を、オペアンプ53の非反転入力端子IN+に送出する。
また、制御部49は、これと並行して、DAC信号100に同期してハイになるパルス幅制御信号101をアナログスイッチ50の入力端子IN1に送出する。
また、制御部49は、これと並行して、DAC信号100の立ち上がりから時間がTだけ経過した後にハイからローに変化し、DAC信号100の立ち上がりから時間がTだけ経過した後にローからハイになる極性反転制御信号102を、アナログスイッチ51の入力端子IN2に送出する。
これにより、パルス幅制御信号101がハイかつ極性反転制御信号102がハイとなる時間Tの間は、刺激電極30Bから刺激電極30Aに向かって、DAC信号100の電圧値VDACに対応するIの電流が流れ、単位パルスPのうちの正パルスが生成される。
これに続いて、パルス幅制御信号101がハイかつ極性反転制御信号102がローとなる時間Tの間は、刺激電極30Aから刺激電極30Bに向かって、DAC信号100の電圧値VDACに対応するIの電流が流れ、単位パルスPのうちの負パルスが生成される。
これに続いて、時間τ−Tの間は、DAC信号100の電圧値が0V、パルス幅制御信号101がロー、極性反転制御信号102がハイとなり、パルス信号110の電流値は0になる。
このように、制御部49は、波形制御信号として、DAC信号100、パルス幅制御信号101、極性反転制御信号102を生成する。
DAC信号100は、パルス信号110の大きさを設定する強度信号になっている。
パルス幅制御信号101は、単位パルスPの発生タイミングおよびパルス幅Tを設定するタイミング信号になっている。
極性反転制御信号102は、単位パルスPのうちの負パルスの発生タイミングおよびパルス幅Tを設定するタイミング信号になっている。
このようにして、パルス信号110が電極部30に印加されると、患者Pに電気刺激が印加される。
適正な電気刺激を行うには、パルス信号110が設定条件通りの波形を有することが重要である。しかし、パルス信号110の振幅Iは、DAC信号100の誤差が生じても、電源回路41の電圧上限値に対応する電流値を超えることがないのに対して、パルス幅Tには、そのようなハードウェアによる制限はない。
このため、万一、制御部49の制御プログラムのバグや暴走などの不具合が発生するなどして、パルス幅制御信号101、極性反転制御信号102の信号値が設定から変化すると、パルス幅Tや、パルス幅T、Tが乱れて、適正な電気刺激を行えなくなる。
本実施形態では、万一、制御部49の制御プログラムのバグや暴走などが発生しても、パルス幅Tが過大となる電気刺激を自動的に停止できるように、パルス幅監視部46および回路遮断部45を設けている。
図6(a)に示すように、パルス信号110が正常に生成される場合、時刻t1から時刻t2(=t1+T)までの間、電流値が+Iの正パルスが発生し、時刻t2から時刻t3(=t2+T)までの間、電流値が−Iの負パルスが発生する。
このとき、コンパレータ55の非反転入力端子IN+には、アナログスイッチ50の出力端子OUT1の信号出力であるパルス出力104(パルス信号のパルス幅を規定する信号出力)が入力されている。
パルス出力104の電圧値V(=+15(V))は、基準電圧V(=+12(V))より大きいため、コンパレータ55の出力端子OUTから出力される検出信号105は、パルス出力104のパルス幅Tに同期してローになる信号である。
検出信号105が、タイマ回路56の入力端子INに入力されると、タイマ回路56の遅延回路によって、時刻t1から時刻t3に向かって遅延回路の時定数に応じて単調増加する計時用信号106が生成される。
ただし、計時用信号106は、パルス幅閾値Tthだけ時間が経過すると電圧閾値Vthに達する信号であるため、時刻t3では計時用信号106の出力電圧Vは電圧閾値Vth未満である。
このため、タイマ回路56の検出回路は、出力端子OUTを通して、オペアンプ53のシャットダウン端子SDに、ハイのシャットダウン信号103を送出し続ける。
この結果、オペアンプ53のシャットダウン機能は無効化され、オペアンプ53のオペアンプの動作が継続される。すなわち、パルス生成回路部44の回路は遮断されない。
次に、図6(b)を参照して、異常なパルス信号110E’が生成されようとする場合の動作について説明する。
図6(b)のパルス信号110E’は、一例として、時刻t11で生成されるパルス幅制御信号101のパルス幅が、パルス幅Tおよびパルス幅閾値Tthを上回るパルス幅Tになり、かつ極性反転制御信号102がハイのままになっている場合の波形を示す。
この場合、もし、パルス幅監視部46および回路遮断部45を有しないと、時刻t11から時刻t13(=t11+T)まで、電流値+Iの直流電流による刺激が行われてしまうことになる。このようなパルス幅閾値Tthを上回る直流電流による刺激は、患者Pの負荷が過大になり好ましくない。
しかし、本実施形態では、不適正なパルス幅制御信号101に基づいて時刻t11から発生するパルス出力104Eに同期してローになる検出信号105Eが、コンパレータ55から出力される。
検出信号105Eによる、計時用信号106Eは、時刻t12(=t11+Tth)を超えると、電圧値Vdが電圧閾値Vthを超えるため、時刻t12を過ぎると、シャットダウン信号103はローになる。
このため、時刻t12を過ぎた直後に、オペアンプ53のシャットダウン機能が有効化され、オペアンプ53のオペアンプの動作回路が遮断される。すなわち、パルス生成回路部44の回路は遮断される。
このため、パルス信号110E’の出力は時刻t12で0になり、パルス幅閾値Tthのパルス信号110Eが出力されたところで、これ以降のパルス信号110が停止される。
この結果、パルス幅閾値Tthを超える電気刺激が患者Pに印加されることが防止される。
このように、神経刺激装置1においては、パルス幅監視部46は、パルス生成回路部44で生成されたパルス信号110のパルス幅を監視し、パルス幅が予め決められたパルス幅閾値Tthを超える場合に、パルス生成回路部44の回路を遮断するようになっている。本実施形態では、回路遮断部45が定電流回路52のオペアンプ53によって構成されているため、回路遮断部45は強度設定部である定電流回路52を遮断する。
パルス幅監視部46のコンパレータ55は、パルス信号110のパルス幅を規定するパルス出力104を取得し、パルス出力104を二値化して検出信号105を生成する信号比較部を構成している。
パルス幅監視部46のタイマ回路56は、検出信号105を、時定数を有する遅延回路に入力して、時間とともに単調に変化する計時用信号106を生成する計時用信号生成部を構成するとともに、検出信号105の大きさが電圧閾値Vthを超えたときに、シャットダウン信号103を発生する遮断信号生成部を構成している。
本実施形態の神経刺激装置1によれば、ハードウェアで構成されたパルス幅監視部46と、回路遮断部45とを備えている。これにより、パルス幅監視部46によって監視されたパルス信号110のパルス幅Tが予め決められた閾値を超える場合に、シャットダウン信号103が発生し、この結果、回路遮断部45によってパルス生成回路部44の回路が遮断され、パルス信号110の出力が強制的に終了される。
このため、例えば、パルス信号を生成するための波形制御信号を発生する制御プログラムの不具合等により、神経刺激を行うためのパルス信号110のパルス幅Tに異常が生じた場合にも、電気刺激を確実に停止することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の神経刺激装置について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態の神経刺激装置の機能構成を示す機能ブロック図である。図8は、本発明の第2の実施形態の神経刺激装置のパルス生成回路部およびパルス幅監視部の構成を示す模式的なブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の神経刺激装置1Aは、上記第1の実施形態と同様に、患者Pの血管内に挿入される電極ユニット20を備え、患者P等の迷走神経Vnを電気的に刺激して、例えば、頻脈や慢性心不全等の治療に用いることができる。
図7に示すように、神経刺激装置1Aは、上記第1の実施形態におけるパルス生成回路部44、回路遮断部45に代えて、パルス生成回路部44A、回路遮断部45Aを備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図4に示すように、パルス生成回路部44Aは、上記第1の実施形態におけるパルス生成回路部44の定電流回路52に代えて、定電流回路52A(強度設定部)を備える。
定電流回路52Aは、上記第1の実施形態におけるオペアンプ53を、シャットダウン機能を有しないオペアンプ53Aに代えたものである。
回路遮断部45Aは、上記第1の実施形態における回路遮断部45にアンド回路57を追加したものである。
アンド回路57は、制御部49から送出されるパルス幅制御信号101と、タイマ回路56から送出されるシャットダウン信号103との論理積を取って、パルス幅制御信号107を生成する回路である。アンド回路57の出力端子は、アナログスイッチ50の入力端子IN1に電気的に接続されている。
このため、パルス幅制御信号107は、パルス幅制御信号101がハイかつシャットダウン信号103がハイの場合のみ、ハイとなり、パルス幅制御信号101がローまたはシャットダウン信号103がローの場合には、ローとなる信号である。
アナログスイッチ50は、このようなパルス幅制御信号107によってスイッチング動作が制御される。
このような構成の神経刺激装置1Aによれば、上記第1の実施形態と同様にして、パルス信号110のパルス幅Tがパルス幅閾値Tthを超えると、タイマ回路56によって、シャットダウン信号103が生成される。
このため、パルス幅制御信号101がハイであっても、シャットダウン信号103との論理積が取られたパルス幅制御信号107は、ローになる。これにより、アナログスイッチ50が閉じられるため、パルス生成回路部44Aの回路が遮断されて、パルス信号110の出力が強制的に終了される。
このため、例えば、パルス信号を生成するための波形制御信号を発生する制御プログラムの不具合等により、神経刺激を行うためのパルス信号110のパルス幅Tに異常が生じた場合にも、電気刺激を確実に停止することができる。
本実施形態は、ハードウェアで構成されたパルス幅監視部46と回路遮断部45Aとを備え、回路遮断部45Aから送出されるパルス幅制御信号107によってアナログスイッチ50を遮断されるため、タイミング設定部の回路を遮断する場合の例になっている。
なお、上記各実施形態の説明では、血管Bvを通して迷走神経Vnを電気刺激する場合の例で説明したが、これは一例であり、神経刺激装置は、迷走神経以外の神経を刺激するものであってもよい。また、この場合、刺激電極は、刺激を行う神経に刺激を伝達できる適宜の血管や、体内の血管以外の部位に配置することが可能である。
上記各実施形態の説明では、パルス生成回路部におけるタイミング設定部として、スイッチング手段として、アナログスイッチ50、51を用いた場合の例で説明したが、スイッチング手段はこれには限定されない。
例えば、リレー、半導体スイッチなどを使用することが可能である。
上記各実施形態の説明では、シャットダウン信号103によって、回路が遮断されて、パルス信号110の出力が終了する場合の例で説明したが、これに加えて、シャットダウン信号103が発生したら、パルス幅が異常になって出力を終了したこと示す警告動作を行うようにしてもよい。
例えば、シャットダウン信号103が制御部49にも送出されるように構成し、制御部49では、シャットダウン信号103がローになったら、警告動作を行う制御を実行する。
警告動作としては、例えば、表示駆動部47を駆動して表示部11に警告メッセージを表示させたり、ブザー駆動部48を駆動してブザー13から警告音を発生させたりすることが可能である。
上記各実施形態の説明では、刺激電極30A、30Bがリード部21上に配置されている場合の例で説明したが、刺激電極を血管の内壁に押圧するため、例えば、弾性ワイヤを籠状に形成した電極係止部材を用いる場合には、刺激電極をワイヤ上に配置することが可能である。
上記各実施形態の説明では、神経刺激装置が、例えば、心拍数等の生体の反応を検出するため、心電信号取得電極17A、17B、心電信号解析部43を備える場合の例で説明したが、これらの構成は必須ではなく、省略することが可能である。
また、上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
1、1A 神経刺激装置
20 電極ユニット
21 リード部
30 電極部
30A、30B 刺激電極
44、44A パルス生成回路部
45、45A 回路遮断部
46 パルス幅監視部
49 制御部(波形制御部)
50、51 アナログスイッチ(タイミング設定部)
52、52A 定電流回路(強度設定部)
53、53A オペアンプ
54 トランジスタ
55 コンパレータ(信号比較部)
56 タイマ回路(計時用信号生成部、遮断信号生成部)
57 アンド回路
100 DAC信号(波形制御信号、強度信号)
101 パルス幅制御信号(波形制御信号、タイミング信号)
102 極性反転制御信号(波形制御信号、タイミング信号)
103 シャットダウン信号(遮断信号)
104 パルス出力(パルス信号のパルス幅を規定する信号出力)
105、105E 検出信号
106、106E 計時用信号
107 パルス幅制御信号
110、110E パルス信号
Bv 血管
パルス幅
th パルス幅閾値
P 患者
P3 内頚静脈
単位パルス
基準電圧
Vn 迷走神経
th 電圧閾値(閾値)

Claims (5)

  1. 神経刺激を行うためのパルス信号を生成するための波形制御信号を生成する波形制御部と、
    前記波形制御信号に基づいてパルス信号を生成するパルス生成回路部と、
    該パルス生成回路部で生成された前記パルス信号のパルス幅を監視し、該パルス幅が予め決められた閾値を超える場合に、前記パルス生成回路部の回路を遮断するための遮断信号を発生するパルス幅監視部と、
    該パルス幅監視部によって発生された前記遮断信号に基づいて前記パルス生成回路部の回路を遮断する回路遮断部と、
    を備える、神経刺激装置。
  2. 前記パルス幅監視部は、
    前記パルス信号のパルス幅を規定する信号出力を取得し、該信号出力を二値化してパルス幅検出用信号を生成する信号比較部と、
    前記パルス幅検出用信号を、時定数を有する遅延回路に入力して、時間とともに単調に変化する計時用信号を生成する計時用信号生成部と、
    前記計時用信号の大きさが閾値を超えたときに、前記遮断信号を発生する遮断信号生成部と、
    を備える
    ことを特徴とする、請求項1に記載の神経刺激装置。
  3. 前記波形制御部は、
    前記波形制御信号として、前記パルス信号の大きさを設定する強度信号と、前記パルス信号の発生タイミングおよびパルス幅を設定するタイミング信号とを生成し、
    前記パルス生成回路部は、
    前記強度信号に基づいて、前記パルス信号の大きさを設定する強度設定部と、
    前記タイミング信号に基づいて、前記パルス信号の振幅変化のタイミングを制御するため、アナログスイッチを含むタイミング設定部と、
    を備える
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の神経刺激装置。
  4. 前記回路遮断部は、
    前記強度設定部の回路を遮断する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の神経刺激装置。
  5. 前記回路遮断部は、
    前記タイミング設定部の回路を遮断する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の神経刺激装置。
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