JP2016035082A - 板状ワーク挟持部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】板状ワークを吊下する板状ワーク挟持部材において、当該板状ワークを処理液中でしっかり保持すると共に、当該板状ワークを処理液中から取り出した状態で当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く板状ワーク挟持部材を提供することを目的とする。
【解決手段】この目的を達成するため、板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下する板状ワーク挟持部材であって、当該板状ワークを挟持する一対の対向する挟持片を備え、当該挟持片のそれぞれは、当該板状ワークを挟持する部分の相対向する側に突設し、当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く液だれ誘導爪を備えたことを特徴とする板状ワーク挟持部材を採用する。
【選択図】図5

Description

本件出願に係る発明は、板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下する板状ワーク挟持部材に関し、具体的には、板状ワークを処理液中から取り出した状態で、当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く液だれ誘導爪を備えた板状ワーク挟持部材に関する。
従来より、板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下すべく当該板状ワークの被処理面を挟み込む板状ワーク挟持部材が用いられている。この板状ワーク挟持部材は、例えば板状ワークの被処理面にエッチング処理を施す際に、当該板状ワークをエッチング処理の処理液に浸漬させる専用の板状ワーク吊下治具に取り付けられる。
例えば、従来において、板状ワークに処理被膜を施す場合には、薄板状の矩形ワークを処理槽内に貯留した処理液中にて保持するために、特許文献1に示すような板状ワーク挟持部材が用いられていた。当該特許文献1の板状ワーク挟持部材(チャック部材)は、ワークの第1面に接触する固定部材と、当該固定部材と対向する位置にてワークの当該第1面の反対側の第2面に接離可能に配置され、当該第2面に押圧接触される可動部材とを含むものである。そして、当該可動部材が、押圧解除時に駆動される被駆動片と、当該被駆動片の非駆動時にヒンジを介してばね圧により常時固定部材側に押圧される押圧駆動片と、当該押圧駆動片の自由端部に形成された薄板状の押圧片と、を含むものである(特許文献1の図10等参照のこと。)。
図6は、従来の板状ワーク挟持部材により板状ワークを保持した状態を示す部分拡大図である。図6に例示する、従来の板状ワーク挟持部材100は、第1挟持片101と第2挟持片102とからなり、当該第1挟持片101と当該第2挟持片102とのそれぞれに当該板状ワークWを挟持する爪103、104が備えられ、第1挟持片101を可動させて当該板状ワークWを挟持するものである。
特開2013−11009号公報
しかし、特許文献1に示すような、従来の板状ワーク挟持部材は、処理被膜を施すに際して、処理液に浸漬させた板状ワークを当該処理液から取り出した状態で、板状ワーク挟持部材から当該処理液が当該板状ワークに伝って、当該板状ワークの処理面を部分的に垂れシミ等により変色させる外観不良が生じていた。特に、板状ワークを処理液から取り出し、次工程へ搬送する際に、垂れシミが大きくなる問題が生じていた。
図6に示した、従来の板状ワーク挟持部材100は、当該挟持片101,102のそれぞれが、当該板状ワークWを挟持する部分の相対向する側に、円柱形状や角柱形状の爪103,104を突設させただけのものである。円柱形状や角柱形状の爪103,104の場合、板状ワークWを処理液中から取り出したときに当該爪103と挟持片101との間に形成される空間、及び当該爪104と挟持片102との間に形成される空間に液だまりが生じる。よって、板状ワークWを処理液中から取り出した状態や、その後次工程に搬送した際に、当該液だまりの処理液が爪103,104を伝って当該板状ワークの処理面に到達する。当該板状ワークの処理面に到達した処理液は、当該処理面に垂れシミ等の外観不良を生じさせ、商品価値を低下させてしまう。ちなみに、板状ワークWを塗装液に浸積させて、当該板状ワークWに塗装を施す際に、図6に示した板状ワーク挟持部材100を用いた場合にも、板状ワークWを塗装液から取り出したときに当該爪103、104と挟持片101、102との間に形成される空間に生じる液だまりが爪103,104を伝って当該板状ワークの処理面に到達し、当該処理面に部分的に凸部等の外観不良を生じさせてしまう。
なお、上述した問題の影響を軽減すべく、当該板状ワーク挟持部材100の使用数を少なくしたり、当該挟持部材100を板状ワークWの側端部付近のみに配置したりすることが考えられる。しかし、この場合には、板状ワークWを安定して吊下保持することが困難となる。
以上のことから、本件発明は、板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下する板状ワーク挟持部材において、当該板状ワークを処理液中でしっかり保持すると共に、当該板状ワークを処理液中から取り出し、その後次工程に搬送する場合において、当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く板状ワーク挟持部材を提供することを目的とする。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、以下に示す板状ワーク挟持部材を提供することで、上述した課題を達成出来ることに想到した。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下する板状ワーク挟持部材であって、当該板状ワークを挟持する一対の対向する挟持片を備え、当該挟持片のそれぞれは、当該板状ワークを挟持する部分の相対向する側に突設し、当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く液だれ誘導爪を備えたことを特徴とする。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、前記液だれ誘導爪は、前記板状ワークと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有したものであることが好ましい。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、前記液だれ誘導爪は、線条部材を曲げ加工して形成され、前記板状ワークを側面からみたときに、鉛直線の上方に開放した略U字形状に湾曲した形状を有したものであることが好ましい。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、前記液だれ誘導爪は、線条部材を曲げ加工して形成され、前記板状ワークを側面からみたときに、リング形状を呈したものであることが好ましい。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、前記液だれ誘導爪は、コイル状に形成したものであることが好ましい。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、前記液だれ誘導爪は、前記板状ワークと接触する部分を球状としたものであることが好ましい。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、前記処理液が化学薬品処理液であることが好ましい。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、挟持した板状ワークを処理液中から取り出した状態で、当該処理液が当該板状ワーク挟持部材から当該板状ワークに到達するのを効果的に防止することが出来る。従って、本件発明に係る板状ワーク挟持部材によれば、板状ワークの被処理面に形成した処理被膜に垂れシミ等の外観不良を生じさせずに、当該板状ワークの被処理面に安定的に高品質の処理被膜を形成することが出来る。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材を用いた板状ワーク吊下治具の正面図である。 図1の板状ワーク吊下治具の側面図である。 図2のAで示す箇所の本件発明の第1の形態としての液だれ誘導爪の部分拡大図である。 図2のAで示す箇所の本件発明の第2の形態としての液だれ誘導爪の部分拡大図である。 図2のAで示す箇所の本件発明の第3の形態としての液だれ誘導爪の部分拡大図である。 従来の板状ワーク挟持部材により板状ワークを保持した状態を示す部分拡大図である。
以下、図面を参照して、本件発明に係る板状ワーク挟持部材の好適な実施形態について説明する。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下するものである。そして、本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、当該板状ワークを挟持する一対の対向する挟持片を備え、当該挟持片のそれぞれが、当該板状ワークを挟持する部分の相対向する側に突設し、当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く液だれ誘導爪を備えたことを特徴とする。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、上述した液だれ誘導爪を備えることで、挟持片を伝って流れ落ちる処理液が当該液だれ誘導爪に伝わったとしても、当該処理液を板状ワークに伝達させずに滴下させると共に、当該挟持片と当該液だれ誘導爪との間に形成される空間に生じる液だまりの処理液を当該板状ワークから離間する方向に誘導させて滴下させる。その結果、本件発明に係る板状ワーク挟持部材によれば、挟持した板状ワークを処理液中から取り出し、その後次工程に搬送する場合において、当該処理液が当該板状ワークに到達するのを効果的に防止し、板状ワークの処理面の美観を損ねることなく、安定的に高品質の処理被膜を形成することが可能となる。
ここで、本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、吊下した板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するに際し、特に当該処理液が化学薬品処理液である場合に好適に用いることが出来る。ここでいう化学薬品処理液とは、当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するため、化学的変化を起こさせる溶液を指し、一例としてはめっき液、エッチング液、塗装液等を挙げることが出来る。以下に、本件発明に係る板状ワーク挟持部材の一実施形態として、当該板状ワークをプリント基板とし、当該プリント基板の被処理面にめっき被膜を形成する工程に含まれる、当該プリント基板の表面を粗化して接着剤処理するエッチング工程において、当該プリント基板を当該化学薬品処理液(エッチング液)に浸漬させる場合を例に挙げて、当該板状ワーク挟持部材を具体的に説明していく。
<本件発明の板状ワーク吊下治具について>
まず、本件発明に係る板状ワーク挟持部材を用いた板状ワーク吊下治具1の構成について、図1及び図2を用いて簡単に説明しておく。ここで、図1は、本件発明に係る板状ワーク挟持部材を用いた板状ワーク吊下治具の正面図である。また、図2は、図1の板状ワーク吊下治具1の側面図である。これら図1及び図2には、板状ワークであるプリント基板Wを化学薬品処理液に浸漬させて当該板状ワークWの被処理面WSに処理被膜を形成する場合に利用される板状ワーク吊下治具1を例示してある。図1及び図2に例示する板状ワーク吊下治具1は、当該プリント基板Wをエッチング液中で保持するものである。この板状ワーク吊下治具1は、プリント基板Wの外形に沿って枠部材が矩形状に配置される。具体的には、一対の支持バー2、3がプリント基板Wの上下辺に沿って配置され、一対のサイドバー4、5がプリント基板Wの側片に沿って配置され、各サイドバー4及び5は、上述の支持バー2及び3に対して垂直に配置されて、当該支持バー2、3の端部間をそれぞれ連結する。また、各支持バー2、3には、プリント基板Wの上部又は下部を着脱自在に保持するクリップ式の板状ワーク挟持部材10、20が、当該支持バー2、3の長手方向に沿って複数設けられる。当該板状ワーク挟持部材10、20は、プリント基板Wの周辺部を着脱自在に挟持し、対向配置される板状ワーク挟持部材20、10と共に当該プリント基板Wに所定の張力を付与して当該プリント基板Wを保持することが可能なものである。なお、図2中、板状ワーク挟持部材10、20は、開放状態を示しているが、当該板状ワーク挟持部材10、20を閉じることにより、プリント基板Wを挟み込んで保持することが出来る。
以上に、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10を用いた板状ワーク吊下治具1について説明したが、当該板状ワーク吊下治具1によればプリント基板Wを化学薬品処理液であるエッチング液から取り出し、その後次工程に搬送する場合において、板状ワーク挟持部材10に付着した当該エッチング液が当該プリント基板Wの表面に伝わることによって、部分的に垂れシミや変色が生じ、当該めっき被膜の美観を損ねる弊害を抑制することが出来る。
<本件発明に係る板状ワーク挟持部材について>
次に、本件発明に係る板状ワーク挟持部材について説明する。本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、一対の対向する挟持片を備え、これら一対の挟持片を互いに近接する方向に押圧又は可動する手段を備え、板状ワークを挟持して吊下することを可能とするものである。例えば、図1及び図2に示す板状ワーク挟持部材10は、ばねの弾力を利用することによって当該プリント基板Wを挟持する一対の対向する挟持片を備え、当該挟持片のそれぞれの当該プリント基板Wを挟持する部分の相対向する側に当該液だれ誘導爪を突設させた、所謂クリップ(clip)式の挟持部材である。ちなみに、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10は、図1及び図2に示すクリップ式に限定されるものではなく、一対の対向する挟持片を互いに近接する方向に移動させて当該プリント基板等の板状ワークWを挟持する構造の部材であればよく、例えば上記特許文献1(特開2013−11009号公報)に示されるチャック(chuck)式の挟持部材や、締め金により締め付けて固定する(clamp)式の挟持部材であってもよい。また、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10は、その材質に関しても特に限定されるものではなく、挟持する板状ワークの材質や大きさ、使用設備等に応じて適宜選択することが出来る。
ここで、本件発明に係る板状ワーク挟持部材において、上述した液だれ誘導爪は、板状ワークと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有したものであることが好ましい。以下、図3〜図5に示す液だれ誘導爪の形態を例に挙げて、本件発明に係る板状ワーク挟持部材の実施形態について説明する。
<第1の形態としての液だれ誘導爪を備えた板状ワーク挟持部材について>
図3は、図2のAで示す箇所の本件発明の第1の形態としての液だれ誘導爪の部分拡大図である。図3に例示するように、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10(10a)は、第1挟持片11と第2挟持片12とを備える。そして、当該第1挟持片11と当該第2挟持片12とのそれぞれに板状ワークとして用いるプリント基板Wを挟持する液だれ誘導爪13(13a)、14(14a)が備えられる。そして、図3に示す板状ワーク挟持部材10aは、ばね(不図示)の弾力を利用して、当該第1挟持片11に備わる液だれ誘導爪13aと当該第2挟持片12に備わる液だれ誘導爪14aとの間を閉じる方向に作用させることで、当該プリント基板Wを挟持するものである。ちなみに、図3に示す板状ワーク挟持部材10aは、当該第2挟持片12が板状ワーク吊下治具1に固定されており、当該第1挟持片11のみを可動させて当該液だれ誘導爪13aと当該液だれ誘導爪14aとの間を閉じることが出来るものである。
そして、図3に示す液だれ誘導爪13a、14aは、プリント基板Wと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有するものとするために、線条(wire)部材を曲げ加工して形成され、プリント基板Wを側面からみたときに、鉛直線の上方に開放した略U字形状に湾曲した形状を有したものである。
図3に示すように、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10aは、液だれ誘導爪13a,14aが線条部材を曲げ加工して形成されることで、第1挟持片11と液だれ誘導爪13aとの間に形成される空間、及び第2挟持片12と液だれ誘導爪14aとの間に形成される空間に液だまりが生じ難くなり、当該プリント基板Wにエッチング液が到達するのを効果的に抑制することが出来る。また、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10aは、板状ワークとして用いるプリント基板Wを側面からみたときに、鉛直線の上方に開放した略U字形状に湾曲した形状(略釣り針形状等を含む)を有することで、当該エッチング液を当該プリント基板Wから離間する方向に誘導することが出来る。ここで、当該液だれ誘導爪13a,14aにエッチング液が溜まり難くなることで、当該液だれ誘導爪13a,14aに付着したエッチング液が後工程の異なる薬品を貯留した槽に持ち込こまれる恐れもなくなり、高品質のめっき被膜を形成することが可能となる。ちなみに、本件発明係る板状ワーク挟持部材10aは、当該液だれ誘導爪13a,14aを曲げ加工により形成するに際してφ1.7mm〜φ2.0mmの線条部材を用いることで、エッチング液が当該板状ワーク挟持部材10aに溜まるのを抑制しながらも、当該プリント基板Wをしっかりと保持することが出来るため好ましい。
<第2の形態としての液だれ誘導爪を備えた板状ワーク挟持部材について>
次に、図4は、図2のAで示す箇所の本件発明の第2の形態としての液だれ誘導爪の部分拡大図である。図4に例示するように、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10(10b)は、第1挟持片11と第2挟持片12とを備える。そして、当該第1挟持片11と当該第2挟持片12とのそれぞれに板状ワークとして用いるプリント基板Wを挟持する液だれ誘導爪13(13b)、14(14b)が備えられる。そして、図4に示す板状ワーク挟持部材10bは、ばね(不図示)の弾力を利用して、当該第1挟持片11に備わる液だれ誘導爪13bと当該第2挟持片12に備わる液だれ誘導爪14bとの間を閉じる方向に作用させることで、当該プリント基板Wを挟持するものである。ちなみに、図4に示す板状ワーク挟持部材10bは、図3に示した板状ワーク挟持部材10aと同様の方法で板状ワーク吊下治具1に固定される。
そして、図4に示す液だれ誘導爪13b、14bは、プリント基板Wと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有するものとするために、線条(wire)部材を曲げ加工して形成され、プリント基板Wを側面からみたときに、リング形状を呈したものである。
図4に示すように、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10bは、液だれ誘導爪13b,14bが線条部材を曲げ加工して形成されることで、第1挟持片11と液だれ誘導爪13bとの間、及び第2挟持片12と液だれ誘導爪14bとの間に形成される空間に液だまりが生じ難くなり、当該プリント基板Wにエッチング液が到達するのを効果的に抑制することが出来る。また、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10bは、板状ワークとして用いるプリント基板Wを側面からみたときに、鉛直線の上方に開放した略U字形状に湾曲した形状(略釣り針形状等を含む)を有することで、当該エッチング液を当該プリント基板Wから離間する方向に誘導することが出来る。ここで、当該液だれ誘導爪13b,14bにエッチング液が溜まり難くなることで、当該液だれ誘導爪13b,14bに付着したエッチング液が後工程の異なる薬品を貯留した槽に持ち込こまれる恐れもなくなり、高品質のめっき被膜を形成することが出来る。なお、本件発明に係る液だれ誘導爪10bにおいて、当該液だれ誘導爪13b,14bは、当該プリント基板Wを側面からみたときに、リング形状を呈するものであれば、例えばコイル状に形成したものであってもよい。
<第3の形態としての液だれ誘導爪を備えた板状ワーク挟持部材について>
次に、図5は、図2のAで示す箇所の本件発明の第3の形態としての液だれ誘導爪の部分拡大図である。図5に例示するように、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10(10c)は、第1挟持片11と第2挟持片12とを備える。そして、当該第1挟持片11と当該第2挟持片12とのそれぞれに板状ワークとして用いるプリント基板Wを挟持する液だれ誘導爪13(13c)、14(14c)が備えられる。そして、図5に示す板状ワーク挟持部材10cは、当該第1挟持片11に備わる液だれ誘導爪13cと当該第2挟持片12に備わる液だれ誘導爪14cとの間を閉じることで当該プリント基板Wを挟持するものである。ちなみに、図5に示す板状ワーク挟持部材10cは、図3に示した板状ワーク挟持部材10aと同様の方法で板状ワーク吊下治具1に固定される。
そして、図5に示す液だれ誘導爪13c、14cは、プリント基板Wと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有するものとするために、当該プリント基板Wと接触する部分を球状としたものである。
図5に示すように、本件発明に係る板状ワーク挟持部材10cは、液だれ誘導爪13c,14cが、板状ワークとして用いるプリント基板Wと接触する部分に球状体15,16を設けることで、当該液だれ誘導爪13c,14cと当該プリント基板Wとの接触部分に付着したエッチング液を当該プリント基板Wから離間する方向へスムーズに誘導することが出来る。なお、図5に示す液だれ誘導爪13c,14cは、図3に示すように、線条(wire)部材を曲げ加工して形成され、当該プリント基板Wを側面からみたときに、鉛直線の上方に開放した略U字形状に湾曲した形状を呈し、且つ当該プリント基板Wと接触する側に当該当該球状体15,16を設けたものである。本件発明の液だれ誘導爪13,14は、このように例えば図3や図4に示す形態の誘導爪13(13a,13b),14(14a,14b)の当該プリント基板Wと接触する側に当該球状体15,16を設けることで、当該プリント基板Wにエッチング液が伝わるのをより効果的に抑制し、より安定して高品質の製品を提供することが可能となる。
以上、図3〜図5に示す液だれ誘導爪の形態を例に挙げて、本件発明に係る板状ワーク挟持部材の一実施形態について説明したが、本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、板状ワークと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有する液だれ誘導爪を備えることで、当該板状ワーク挟持部材から滴下する処理液を、当該傾斜形状に沿って誘導し、当該板状ワークから離間した位置で滴下させることが出来る。従って、本件発明に係る板状ワーク挟持部材によれば、板状ワークを処理液に浸漬させて、当該板状ワークの被処理面に優れた品質の処理被膜を形成することが出来る。なお、特に当該板状ワークの被処理面に電気めっき処理や無電解めっき処理を施してめっき被膜を形成する場合も、本件発明に係る板状ワーク挟持部材を用いることで、歩留まりや品質面において大きな効果を発揮することが出来る。さらに、本件発明に係る板状ワーク挟持部材によれば、当該板状ワーク挟持部材に付着した処理液を板状ワークの処理面に伝わらせずに滴下することができ、当該処理面に垂れシミや変色が発生する原因となる処理液の染み込みを効果的に抑制することが出来るため、後処理の水洗工程を簡略化して水の使用量を節約することも出来る。
本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、簡易な構造でありながらも板状ワークをしっかりと吊下し、また、処理液が被処理面を伝うことを効果的に抑制することが出来る。従って、本件発明に係る板状ワーク挟持部材は、安価でありながらも、当該板状ワークの被処理面に高品質の処理被膜を形成することが出来る。
W 板状ワーク(プリント基板)
WS 被処理面
1 板状ワーク吊下治具
2、3 支持バー
4、5 サイドバー
10 板状ワーク挟持部材(板状ワーク吊下用)
20 板状ワーク挟持部材
11 第1挟持片
12 第2挟持片
13(13a,13b,13c) 液だれ誘導爪(第1挟持片側)
14(14a,14b,14c) 液だれ誘導爪(第2挟持片側)
15、16 球状体

Claims (7)

  1. 板状ワークを処理液に浸漬して当該板状ワークの被処理面に処理被膜を形成するために、当該板状ワークを吊下する板状ワーク挟持部材であって、
    当該板状ワークを挟持する一対の対向する挟持片を備え、
    当該挟持片のそれぞれは、当該板状ワークを挟持する部分の相対向する側に突設し、当該板状ワーク挟持部材から滴下する当該処理液を当該板状ワークから離間する方向に導く液だれ誘導爪を備えたことを特徴とする板状ワーク挟持部材。
  2. 前記液だれ誘導爪は、前記板状ワークと接触する部分から鉛直線の下方に向けて徐々に離間する傾斜形状を有したものである請求項1に記載の板状ワーク挟持部材。
  3. 前記液だれ誘導爪は、線条部材を曲げ加工して形成され、前記板状ワークを側面からみたときに、鉛直線の上方に開放した略U字形状に湾曲した形状を有したものである請求項2に記載の板状ワーク挟持部材。
  4. 前記液だれ誘導爪は、線条部材を曲げ加工して形成され、前記板状ワークを側面からみたときに、リング形状を呈したものである請求項2に記載の板状ワーク挟持部材。
  5. 前記液だれ誘導爪は、コイル状に形成したものである請求項4に記載の板状ワーク挟持部材。
  6. 前記液だれ誘導爪は、前記板状ワークと接触する部分を球状としたものである請求項2〜請求項5のいずれかに記載の板状ワーク挟持部材。
  7. 前記処理液が化学薬品処理液である請求項1〜請求項6のいずれかに記載の板状ワーク挟持部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020033623A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 株式会社ファシリティ 板状ワーク挟持部材

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