JP2016034213A - 非接触給電装置及びそれを用いた非接触給電システム - Google Patents

非接触給電装置及びそれを用いた非接触給電システム Download PDF

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一志 中澤
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秀樹 田村
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Abstract

【課題】動作周波数が共振特性におけるどの周波数領域に位置するかを判定することのできる非接触給電装置及びそれを用いた非接触給電システムを提供する。【解決手段】非接触給電装置2は、インバータ回路と、一次側共振部と、磁界検知部25と、制御部とを備える。インバータ回路は、直流電力を交流電力に変換して出力する。一次側共振部は、インバータ回路の出力する交流電力を受けて磁束を発生するソレノイド型の一次側コイルL1、及び一次側コイルL1と共に一次側の共振回路を形成する一次側コンデンサで構成される。磁界検知部25は、磁界を検知する。制御部は、磁界検知部25の検知結果に基づいて、インバータ回路の動作周波数と一次側共振部の共振特性との相関を判定する判定処理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、一般に非接触給電装置、非接触給電システムに関し、より詳細には負荷に非接触で給電する非接触給電装置及びそれを用いた非接触給電システムに関する。
従来、携帯型機器や電気自動車などの機器に非接触で送電する技術が知られており、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の従来例には、送電装置が有する送電ユニットと、車両が有する受電ユニットとを備え、車両の蓄電装置を非接触で充電する非接触送受電システムが開示されている。
送電ユニットは、一次自己共振コイル(一次側コイル)を有し、電源部から高周波の交流電力の供給を受け、受電ユニットへ非接触で電力を伝送する。受電ユニットは、二次自己共振コイル(二次側コイル)を有し、送電ユニットから送出される電力を非接触で受電する。上記従来例では、一次側コイルと二次側コイルとを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電ユニットから受電ユニットへ非接触で電力を伝送させている。
特開2014−90617号公報
上記従来例では、送電ユニットと受電ユニットとの間で効率よく電力の伝送が行われるように、目標駐車位置をユーザに提示し、目標駐車位置に車両を駐車するように促している。しかしながら、車両は必ずしも目標駐車位置に正確に駐車されるとは限らず、車両の駐車位置が目標駐車位置からずれてしまう可能性がある。
この場合、一次側コイルと二次側コイルとの相対的な位置がずれることで、一次側コイルを含む共振回路及び二次側コイルを含む共振回路の共振特性が変化し、所望の動作を行うことができない虞がある。そして、上記従来例は、電源部から供給される交流電力の周波数(動作周波数)が、位置ずれによって変化した共振特性におけるどの周波数領域に位置するかを判定することができないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されており、動作周波数が共振特性におけるどの周波数領域に位置するかを判定することのできる非接触給電装置及びそれを用いた非接触給電システムを提供することを目的とする。
本発明の非接触給電装置は、直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、前記インバータ回路の出力する交流電力を受けて磁束を発生するソレノイド型の一次側コイル、及び前記一次側コイルと共に一次側の共振回路を形成する一次側コンデンサで構成される一次側共振部と、磁界を検知する磁界検知部と、前記磁界検知部の検知結果に基づいて、前記インバータ回路の動作周波数と前記一次側共振部の共振特性との相関を判定する判定処理を実行する制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の非接触給電システムは、上記の非接触給電装置と、前記非接触給電装置から供給される電力を受ける非接触受電装置とを備え、前記非接触受電装置は、前記一次側コイルが発生する磁束を受けて交流電力を発生する二次側コイル、及び前記二次側コイルと共に二次側の共振回路を形成する二次側コンデンサで構成される二次側共振部を備えることを特徴とする。
本発明は、動作周波数が共振特性におけるどの周波数領域に位置するかを判定することができる。
図1Aは、実施形態に係る非接触給電装置における一次側コイルの配置を示す図で、図1B,図1Cは、それぞれ実施形態に係る非接触給電装置における磁界検知部の配置の一例を示す図である。 実施形態に係る非接触給電装置及び非接触給電システムを示す回路概略図である。 実施形態に係る非接触給電システムの使用例を示す概略図である。 図4Aは、通常時における共振特性を示す図で、図4Bは、一次側コイルと二次側コイルとの相対的な位置がずれた場合における共振特性を示す図である。 図5A,図5Bは、それぞれ一次側共振部及び二次側共振部の等価回路を示す図である。 図6A,図6Bは、それぞれ一次側コイル及び二次側コイルで発生する磁束分布を示す図である。 図7A,図7Bは、それぞれ一次側コイル及び二次側コイルで発生する磁束分布のシミュレーションの結果を示す図である。 図8Aは、実施形態に係る非接触給電装置において、磁界検知部の配置の他の一例を示す図で、図8Bは、実施形態に係る非接触給電装置において、複数の磁界検知部を配置した一例を示す図である。 図9Aは、実施形態に係る非接触給電装置における一次側コンデンサの一例を示す回路図で、図9Bは、実施形態に係る非接触給電装置における一次側コイルの一例を示す回路図である。 図10Aは、実施形態に係る非接触給電装置の他の構成を示す回路図で、図10Bは、実施形態に係る非接触給電装置の更に他の構成を示す回路図である。 実施形態に係る非接触給電システムの他の構成を示す回路概略図である。
本発明の実施形態に係る非接触給電装置2は、図1A〜図1Cに示すように、インバータ回路212(図2参照)と、一次側共振部23(図2参照)と、磁界検知部25と、制御部22(図2参照)とを備える。インバータ回路212は、直流電力を交流電力に変換して出力する。一次側共振部23は、インバータ回路212の出力する交流電力を受けて磁束を発生するソレノイド型の一次側コイルL1、及び一次側コイルL1と共に一次側の共振回路を形成する一次側コンデンサC1で構成される。磁界検知部25は、磁界を検知する。制御部22は、磁界検知部25の検知結果に基づいて、インバータ回路212の動作周波数f1と一次側共振部23の共振特性との相関を判定する判定処理を実行する。
また、本発明の実施形態に係る非接触給電システム1は、図2に示すように、非接触給電装置2と、非接触給電装置2から供給される電力を受ける非接触受電装置3とを備える。非接触受電装置3は、一次側コイルL1が発生する磁束を受けて交流電力を発生する二次側コイルL2、及び二次側コイルL2と共に二次側の共振回路を形成する二次側コンデンサC2で構成される二次側共振部31を備える。
以下、本実施形態の非接触給電装置2及び非接触給電システム1について詳細に説明する。但し、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は下記の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
なお、以下では、図3に示すように、本実施形態の非接触給電装置2及び非接触給電システム1を用いて充電回路102に給電することで、電気自動車100の蓄電池101を充電する場合について例示するが、この例に限定する趣旨ではない。すなわち、本実施形態の非接触給電装置2及び非接触給電システム1は、負荷4に非接触で給電する構成であればよく、負荷4は電気自動車100の充電回路102に限定されない。
本実施形態の非接触給電システム1は、図2に示すように、非接触給電装置2と、非接触受電装置3とを備えている。非接触給電装置2は、電源部21と、制御部22と、一次側共振部23と、電流検知部24と、磁界検知部25とを備えている。一次側共振部23は、一次側コンデンサC1と、一次側コイルL1とで構成されている。非接触受電装置3は、二次側共振部31と、整流部32とを備えている。二次側共振部31は、二次側コンデンサC2と、二次側コイルL2とで構成されている。
本実施形態の非接触給電システム1において、非接触給電装置2は、図3に示すように、床や地面上に設置されている。なお、非接触給電装置2は、床や地面上のみならず、例えば床や地面に埋め込んで配置されていてもよい。また、非接触給電装置2は、一次側コイルL1のみを二次側コイルと対向可能な位置に配置し、その他の部品や回路等は一次側コイルL1から離れた場所に配置するように構成されていてもよい。
本実施形態の非接触給電システム1において、非接触受電装置3は、図3に示すように、電気自動車100の車両内に設置されている。非接触受電装置3は、充電回路102を介して蓄電池101に電気的に接続されている。蓄電池101は、例えばニッケル水素電池やリチウムイオン電池、高容量のコンデンサ等により構成される。蓄電池101は、電気自動車100の備える電動機(図示せず)の電源として用いられる。その他、蓄電池101は、電気自動車100が備えるカーナビゲーションシステムやカーオーディオ、パワーウィンドウなどの電子機器(図示せず)の電源として用いられる。充電回路102は、非接触給電装置2より供給される電力を適宜変換した電力により、蓄電池101を充電する回路である。
先ず、非接触給電装置2について説明する。
電源部21は、交流電源AC1から一次側共振部23に所望の交流電力を供給する回路であり、図2に示すように、力率改善(PFC:Power Factor Correction)回路211と、インバータ回路212とを備えている。力率改善回路211は、図2に示すように、4つのダイオードD1〜D4で構成されるダイオードブリッジと、コイルL0と、スイッチング素子Q0と、ダイオードD5とで構成されている。スイッチング素子Q0は、制御部22から制御信号を与えられることでオン/オフを制御される。本実施形態の非接触給電装置2では、スイッチング素子Q0は、nチャネルのエンハンスメント型MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。なお、スイッチング素子Q0は、バイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の他の半導体スイッチング素子で構成されていてもよい。したがって、力率改善回路211は、制御部22によりスイッチング素子Q0のオン/オフが制御されることで、所望の高さの電圧を出力するように構成されている。
インバータ回路212は、図2に示すように、4つのスイッチング素子Q1〜Q4で構成されるフルブリッジ・インバータである。本実施形態の非接触給電装置2では、スイッチング素子Q1〜Q4は、それぞれnチャネルのエンハンスメント型MOSFETである。なお、スイッチング素子Q1〜Q4は、それぞれバイポーラトランジスタやIGBT等の他の半導体スイッチング素子で構成されていてもよい。
インバータ回路212では、2つのスイッチング素子Q1,Q2の直列回路と、2つのスイッチング素子Q3,Q4の直列回路とが並列に電気的に接続されている。スイッチング素子Q1,Q3のドレインは、それぞれ力率改善回路211の高電位側の出力点に電気的に接続されている。また、スイッチング素子Q2,Q4のソースは、それぞれ力率改善回路211の低電位側の出力点に電気的に接続されている。そして、スイッチング素子Q3のソース及びスイッチング素子Q4のドレインの接続点が、インバータ回路212の第1出力点となっている。また、スイッチング素子Q1のソース及びスイッチング素子Q2のドレインの接続点が、インバータ回路212の第2出力点となっている。
スイッチング素子Q1,Q4は、制御部22から第1駆動信号G1を与えられることにより、オン/オフを切り替えられる。また、スイッチング素子Q2,Q3は、第2駆動信号G2を与えられることにより、オン/オフを切り替えられる。第2駆動信号G2は、第1駆動信号G1とは位相が180度異なる矩形波状の信号である。
インバータ回路212は、第1駆動信号G1及び第2駆動信号G2により、スイッチング素子Q1,Q4のオン期間と、スイッチング素子Q2,Q3のオン期間とを交互に切り替えるように動作する。これにより、インバータ回路212は、力率改善回路211から供給される直流電力を交流電力に変換して出力する。以下では、図2に示すように、インバータ回路212が出力する電圧を「出力電圧V1」、インバータ回路212が出力する電流を「出力電流I1」と称する。
制御部22は、例えばマイコン(マイクロコンピュータ)で構成されている。制御部22は、制御信号を力率改善回路211に与えることで、力率改善回路211の出力電圧を変化させる。また、制御部22は、第1駆動信号G1及び第2駆動信号G2をスイッチング素子Q1〜Q4に与えることで、インバータ回路212の動作を制御する。
一次側共振部23は、図2に示すように、インバータ回路212の一対の出力点に、一次側コンデンサC1と一次側コイルL1とを直列に電気的に接続して構成されている。また、一次側コイルL1は、一次側コンデンサC1と共に共振回路(一次側の共振回路)を形成している。
一次側コイルL1は、図1Aに示すように、コア231に導線を巻き回して螺旋状に構成されるソレノイド型のコイルである。コア231は、例えばフェライトなどの磁性材料により板状に形成されている。一次側コイルL1は、インバータ回路212が出力する交流電流が流れると、磁束を発生する。つまり、一次側コイルL1は、インバータ回路212が出力する交流電力を受けて磁束を発生する。
電流検知部24は、例えばシャント抵抗やホール素子などで構成されている。電流検知部24は、図2に示すように、インバータ回路212から一次側コイルL1へと流れる出力電流I1を検知する。言い換えれば、電流検知部24は、一次側コイルL1を流れる電流に相当する電流を検知する。この電流検知部24の検知結果(出力電流I1の瞬時電流)は、後述する調整処理を制御部22が実行する際に用いられる。
磁界検知部25は、例えばホール素子やサーチコイルなどで構成される。磁界検知部25は、図1Bに示すように、一次側コイルL1と二次側コイルL2とを含む空間に作用する磁界を検知する。この磁界検知部25の検知結果(例えば、磁界の強さ)は、後述する判定処理を制御部22が実行する際に用いられる。なお、磁界検知部25がホール素子で構成されている場合、磁界検知部25は、一次側コイルL1で発生する磁束がホール素子の検知面に交差するように配置されるのが好ましい。また、磁界検知部25がサーチコイルで構成されている場合、磁界検知部25は、一次側コイルL1で発生する磁束がサーチコイルに交差するように配置されるのが好ましい。
本実施形態の非接触給電装置2では、磁界検知部25は、図1B,図1Cに示すように、コア231の長手方向(図1Cにおける左右方向)の一端(右端)に配置される。つまり、磁界検知部25は、一次側コイルL1の一端(右端)側に配置される。また、磁界検知部25は、コア231の厚さ方向(図1Bにおける上下方向)において、コア231と所定の間隔を空けて配置される。なお、磁界検知部25は、コア231の長手方向の他端(左端)、つまり、一次側コイルL1の他端(左端)側に配置されていてもよい。
次に、非接触受電装置3について説明する。
二次側共振部31は、図2に示すように、整流部32の一対の入力点に、二次側コンデンサC2と二次側コイルL2とを直列に電気的に接続して構成されている。また、二次側コイルL2は、二次側コンデンサC2と共に共振回路(二次側の共振回路)を形成している。
二次側コイルL2は、図1Aに示すように、コア311に導線を巻き回して螺旋状に構成されるソレノイド型のコイルである。コア311は、例えばフェライトなどの磁性材料により板状に形成されている。二次側コイルL2は、図3に示すように、電気自動車100が規定の停車位置に停車すると、一次側コイルL1の近傍に位置するように設けられる。言い換えれば、二次側コイルL2は、電気自動車100が規定の停車位置に停車すると、一次側コイルL1と所定の間隔を空けて対向するように設けられる。二次側コイルL2は、一次側コイルL1が発生する磁束を受けると、電磁誘導により交流電流が流れる。つまり、二次側コイルL2は、一次側コイルL1が発生する磁束を受けて交流電力を発生する。
整流部32は、図2に示すように、4つのダイオードで構成されるダイオードブリッジ321と、コンデンサC3とで構成されている。ダイオードブリッジ321は、二次側コイルL2で発生した交流電流を脈流電流に変換して出力する。コンデンサC3は、ダイオードブリッジ321の一対の出力点に電気的に接続されており、ダイオードブリッジ321から出力される脈流電流を平滑化し、直流電流を出力する。つまり、整流部32は、二次側コイルL2で発生した交流電力を直流電力に整流して出力する。整流部32が出力する直流電力は、負荷4(ここでは、充電回路102)に供給される。
本実施形態の非接触給電システム1では、磁気共鳴現象を利用した共鳴方式により、一次側共振部23から二次側共振部31に電力を伝送している。そして、本実施形態の非接触給電システム1では、一次側共振部23と二次側共振部31との磁気共鳴を利用して、非接触給電装置2の出力電力を効率良く非接触受電装置3に伝送している。したがって、一次側共振部23の周波数特性と、二次側共振部31の周波数特性とが互いに一致するのが好ましい。
以下、本実施形態の非接触給電システム1における一次側共振部23の周波数特性(以下、「共振特性」と称する)について説明する。本実施形態の非接触給電システム1では、共振特性は、一次側コイルL1と二次側コイルL2との磁気的な結合の疎密に応じて変化する。言い換えれば、共振特性は、一次側コイルL1と二次側コイルL2との結合係数の大小に応じて変化する。そして、結合係数がある程度大きい場合、共振特性は、図4Aに示すように一次側共振部23の出力の極大値が2箇所現れる、いわゆる双峰特性を示す。この共振特性では、第1周波数fr1で一次側共振部23の出力が極大値となる山と、第2周波数fr2(fr2>fr1)で一次側共振部23の出力が極小値となる谷とが現れている。また、この共振特性では、第3周波数fr3(fr3>fr2)で一次側共振部23の出力が極大値となる山が現れている。つまり、この共振特性(双峰特性)は、2つの共振周波数(第1周波数fr1、第3周波数fr3)を有している。
ここで、インバータ回路212の動作周波数f1(例えば、85±5kHz)と各周波数fr1〜fr3との相関に応じて、インバータ回路212は遅相モード又は進相モードの何れかのモードで動作する。なお、「動作周波数f1」は、第1駆動信号G1及び第2駆動信号G2の周波数、言い換えれば、インバータ回路212の出力電圧V1の周波数である。
進相モードは、インバータ回路212の出力電流I1の位相が、インバータ回路212の出力電圧V1の位相よりも進んだ状態でインバータ回路212が動作するモードである。進相モードでは、インバータ回路212のスイッチング動作がいわゆるハードスイッチングになる。遅相モードは、インバータ回路212の出力電流I1が、インバータ回路212の出力電圧V1の位相よりも遅れた状態でインバータ回路212が動作するモードである。遅相モードでは、インバータ回路212のスイッチング動作がいわゆるソフトスイッチングになる。
遅相モードでは、スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチングによる損失を低減することができ、また、スイッチング素子Q1〜Q4に過大な電気的ストレスがかかるのを防止することができる。したがって、本実施形態の非接触給電装置2では、インバータ回路212は、遅相モードで動作するのが好ましい。インバータ回路212は、図4Aに示すように、動作周波数f1が第1周波数fr1と第2周波数fr2との間の周波数領域に位置する場合と、動作周波数f1が第3周波数fr3よりも大きい周波数領域に位置する場合との何れかで、遅相モードで動作する。
また、動作周波数f1は、高周波領域よりも低周波領域に位置するのが好ましい。「低周波領域」は、共振特性において、一次側共振部23の出力が極小値を示す第2周波数fr2よりも低い周波数領域である。「高周波領域」は、共振特性において、一次側共振部23の出力が極小値を示す第2周波数fr2よりも高い周波数領域である。動作周波数f1が低周波領域に位置する場合、一次側コイルL1を流れる電流の位相と、二次側コイルL2を流れる電流の位相とが互いに180度近くずれることで、不要輻射を低減することができる。
ところで、本実施形態の非接触給電装置2では、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置がずれる場合がある。例えば、電気自動車100の停車位置が予め規定されている停車位置からずれると、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置がずれる。この場合、一次側コイルL1と二次側コイルL2との磁気的な結合が変化(つまり、結合係数が変化)する。すると、各周波数fr1〜fr3が変化することで、共振特性は、例えば図4Aに示す特性から図4Bに示す特性に変化する。
ここで、動作周波数f1が一定の周波数であると仮定する。この場合、図4Aに示す共振特性では、動作周波数f1が低周波領域に位置しているのに対して、図4Bに示す共振特性では、動作周波数f1が高周波領域に位置する。したがって、図4Bに示す共振特性では、一次側コイルL1を流れる電流の位相と、二次側コイルL2を流れる電流の位相とが揃ってしまい、不要輻射を低減することができない。
そして、従来の非接触送受電システムでは、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置ずれによって共振特性が変化すると、動作周波数f1が変化した共振特性におけるどの周波数領域に位置するかを判定することができない。したがって、従来の非接触給電システムでは、動作周波数f1が高周波領域に位置しているにも関わらず、電気自動車100の充電を開始してしまうという問題があった。
そこで、本願の発明者等は、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合と、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合とで、一次側コイルL1及び二次側コイルL2を含む空間に作用する磁場が変化することに着目した。
図5Aに、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合の一次側共振部23及び二次側共振部31の等価回路を示す。図5Aに示すように、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合、相互インダクタM1と、2つの直列共振回路(一次側共振部23と二次側共振部31)との並列回路が共振する。この場合、図5Aにおける矢印が示すように、相互インダクタM1に電流が流れ、一次側コイルL1を流れる電流の向きと、二次側コイルL2を流れる電流の向きとが互いに逆になる。
図5Bに、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合の一次側共振部23及び二次側共振部31の等価回路を示す。図5Bに示すように、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合、一次側コイルL1及び二次側コイルL2と、一次側コンデンサC1及び二次側コンデンサC2とが共振する。この場合、図5Bにおける矢印が示すように、相互インダクタM1には電流が流れず、一次側コイルL1を流れる電流の向きと、二次側コイルL2を流れる電流の向きとが同じになる。
図6Aに、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合の一次側コイルL1及び二次側コイルL2で発生する磁束分布を示す。この場合、一次側コイルL1で発生してコア231を通過する磁束B1の向きと、二次側コイルL2で発生してコア311を通過する磁束B2の向きとが互いに逆になる。このため、一次側コイルL1と二次側コイルL2との間の空間では、一次側コイルL1が発生する磁束B1と、二次側コイルL2が発生する磁束B2とが互いに打ち消し合う(図6Aにおける破線の矢印を参照)。
図6Bに、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合の一次側コイルL1及び二次側コイルL2で発生する磁束分布を示す。この場合、一次側コイルL1で発生してコア231を通過する磁束B1の向きと、二次側コイルL2で発生してコア311を通過する磁束B2の向きとが同じになる。したがって、一次側コイルL1と二次側コイルL2との間の空間では、一次側コイルL1が発生する磁束B1と、二次側コイルL2が発生する磁束B2とが互いに強め合う(図6Bにおける破線の矢印を参照)。
つまり、一次側コイルL1と二次側コイルL2との間の空間では、第1方向の磁界は、動作周波数f1が低周波領域に位置すると弱くなり、動作周波数f1が高周波領域に位置すると強くなる。なお、「第1方向」は、筒状に巻き回された一次側コイルL1(二次側コイルL2)の軸方向(図6Aにおける左右方向)である。
次に、一次側コイルL1及び二次側コイルL2の一端側(図6Aにおける右端側又は左端側)での磁束分布を、シミュレーションにより求めた結果を図7A,図7Bに示す。なお、図7A,図7Bに示す矢印は、それぞれ磁束の向きを表している。動作周波数f1が低周波領域に位置する場合、図7Aに示すように、一次側コイルL1の一端(図7Aにおける右端)から、二次側コイルL2の一端(図7Aにおける右端)に向かう向きの磁束が強くなる。一方、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合、図7Bに示すように、一次側コイルL1の一端(図7Bにおける右端)から、二次側コイルL2の一端(図7Bにおける右端)に向かう向きの磁束が弱くなる。
つまり、一次側コイルL1及び二次側コイルL2の一端側の空間では、第2方向の磁界は、動作周波数f1が低周波領域に位置すると強くなり、動作周波数f1が高周波領域に位置すると弱くなる。なお、「第2方向」は、コア231(コア311)の一面(図7Aにおける上面又は下面)に垂直な方向(図7Aにおける上下方向)である。
本実施形態の非接触給電装置2では、既に述べたように、磁界検知部25は、一次側コイルL1の一端(右端)側に配置されている(図1B,図1C参照)。このため、磁界検知部25で検知される磁界は、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合に強くなり、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合に弱くなる。そして、制御部22は、磁界検知部25の検知結果に基づいて、インバータ回路212の動作周波数f1と一次側共振部23の共振特性との相関を判定する判定処理を実行する。具体的には、制御部22は、判定処理において、磁界検知部25で検知された磁界の強さと、予め設定された閾値とを比較する。そして、判定処理において、磁界検知部25で検知された磁界の強さが閾値を上回れば、制御部22は、動作周波数f1が低周波領域に位置すると判定する。また、判定処理において、磁界検知部25で検知された磁界の強さが閾値を下回れば、制御部22は、動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定する。
上述のように、本実施形態の非接触給電装置2は、磁界を検知する磁界検知部25を備えている。そして、本実施形態の非接触給電装置2では、制御部22は、磁界検知部25の検知結果に基づいて、インバータ回路212の動作周波数f1と一次側共振部23の共振特性との相関を判定する判定処理を実行する。したがって、本実施形態の非接触給電装置2は、制御部22の実行する判定処理により、動作周波数f1が共振特性におけるどの周波数領域に位置するかを判定することができる。このため、仮に一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置がずれ、共振特性が変化したとしても、本実施形態の非接触給電装置2は、変化した共振特性におけるどの周波数領域に動作周波数f1が位置するかを判定することができる。
また、本実施形態の非接触給電装置2では、磁界検知部25は、一次側コイルL1の一端側に配置されている。このため、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合と高周波領域に位置する場合とで、磁界検知部25に鎖交(交差)する磁束が大きく変化するため、磁界の強さの変化を検知し易いという利点がある。
勿論、磁界検知部25は、一次側コイルL1の一端側とは異なる場所に配置されていてもよい。例えば、磁界検知部25は、図8Aに示すように、一次側コイルL1の中央部の周囲に所定の間隔を空けて配置されていてもよい。言い換えれば、磁界検知部25は、一次側コイルL1と二次側コイルL2との間の空間に配置されていてもよい。この構成では、磁界検知部25で検知される磁界は、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合に弱くなり、動作周波数f1が高周波領域に位置する場合に強くなる。
そして、この構成では、制御部22は、判定処理において、磁界検知部25で検知された磁界の強さが予め設定された閾値を上回れば、動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定する。また、制御部22は、判定処理において、磁界検知部25で検知された磁界の強さが閾値を下回れば、動作周波数f1が低周波領域に位置すると判定する。この構成でも、動作周波数f1が低周波領域に位置する場合と高周波領域に位置する場合とで、磁界検知部25に鎖交(交差)する磁束が大きく変化するため、磁界の強さの変化を検知し易いという利点がある。
また、本実施形態の非接触給電装置2は、例えば図8Bに示すように、複数(図示では6つ)の磁界検知部25を備えていてもよい。図8Bに示す例では、3つの磁界検知部25が一次側コイルL1の一端(図8Bにおける右端)側に配置され、3つの磁界検知部25が一次側コイルL1の他端(図8Bにおける左端)側に配置されている。
そして、制御部22は、判定処理において、複数の磁界検知部25のうち少なくとも2つの検知結果を比較してもよい。磁界検知部25で検知される磁界の強さは、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置に応じて変化する。つまり、磁界検知部25は、二次側コイルL2に近づくほど検知される磁界の強さが強くなり、二次側コイルL2から遠ざかるほど検知される磁界の強さが弱くなる。したがって、制御部22は、判定処理において、各磁界検知部25で検知される磁界の強さの差(勾配)に基づいて、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置を判定することができる。例えば、図8Bにおける右下の磁界検知部25と、左下の磁界検知部25で検知される磁界が他の磁界検知部25で検知される磁界よりも強ければ、制御部22は、二次側コイルL2が図8Bにおける下側にずれていると判定することができる。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
ところで、本実施形態の非接触給電装置2では、制御部22は、判定処理のみならず、判定処理の結果に基づいて、動作周波数f1が共振特性における適正な周波数領域(つまり、低周波領域)に位置するように調整する調整処理を実行してもよい。以下、制御部22で実行し得る種々の調整処理について例を挙げる。
例えば、制御部22は、判定処理の判定結果に基づいて、インバータ回路212の動作周波数f1を調整する調整処理を実行してもよい。例えば、制御部22が、判定処理において、動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定した場合を考える。この場合、制御部22は、調整処理において、動作周波数f1を低下させる。この調整処理により、動作周波数f1は、低周波領域に位置するように調整される。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
また、制御部22は、判定処理の判定結果に基づいて、一次側共振部23の共振パラメータを調整する調整処理を実行してもよい。「共振パラメータ」とは、一次側コンデンサC1のキャパシタンスや、一次側コイルL1のインダクタンスである。例えば、制御部22が、判定処理において、動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定した場合を考える。この場合、制御部22は、調整処理において、一次側コンデンサC1のキャパシタンス及び一次側コイルL1のインダクタンスの少なくとも一方を低下させる。この調整処理により、各周波数fr1〜fr3が大きくなることで、共振特性が高周波数側にシフトする。すると、動作周波数f1は、調整後の共振特性における低周波領域に位置するように調整される。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
特に、制御部22は、一次側共振部23の共振特性が2つの共振周波数を有している場合(つまり、双峰特性の場合)、動作周波数f1が2つの共振周波数のうち低い共振周波数に近づくように調整処理を実行するのが好ましい。すなわち、既に述べたように、制御部22は、インバータ回路212の動作周波数f1を調整したり、一次側共振部23の共振パラメータを調整したりすることで、動作周波数f1が低周波領域に位置するように調整処理を実行するのが好ましい。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
なお、制御部22によってキャパシタンスを調整可能な一次側コンデンサC1としては、バラクタダイオードの他に、例えば図9Aに示す構成が考えられる。図9Aに示す一次側コンデンサC1は、キャパシタンスが互いに異なる2つのコンデンサC11,C12と、2つのスイッチQC1,QC2とを備える。スイッチQC1は、コンデンサC11に直列に電気的に接続される。また、スイッチQC2は、コンデンサC12に直列に電気的に接続される。そして、コンデンサC11及びスイッチQC1の直列回路と、コンデンサC12及びスイッチQC2の直列回路とが並列に電気的に接続される。
また、制御部22によってインダクタンスを調整可能な一次側コイルL1としては、例えば図9Bに示す構成が考えられる。図9Bに示す一次側コイルL1は、互いに直列に電気的に接続された2つのコイルL10,L11と、一方のコイルL1に並列に電気的に接続されたスイッチQL1とを備える。
各スイッチQC1,QC2,QL1は、例えばMOSFETのような半導体スイッチにより構成される。また、各スイッチQC1,QC2,QL1は、それぞれ制御部22によってオン/オフを制御される。したがって、図9Aに示す構成において、制御部22が各スイッチQC1,QC2のオン/オフを切り替えるように制御することにより、一次側コンデンサC1のキャパシタンスを調整することができる。同様に、図9Bに示す構成において、制御部22がスイッチQL1のオン/オフを切り替えるように制御することにより、一次側コイルL1のインダクタンスを調整することができる。
なお、図9Aに示す構成では、コンデンサC11,C12及びスイッチQC1,QC2の直列回路の個数は2つであるが、直列回路の個数を増やすことで、一次側コンデンサC1のキャパシタンスをより多段階に調整することが可能である。また、図9Bに示す構成では、コイルL11及びスイッチQL1の並列回路の個数は1つであるが、並列回路の個数を増やすことで、一次側コイルL1のインダクタンスをより多段階に調整することが可能である。
また、一次側コンデンサC1は、図10Aに示すような容量調整回路232に組み込まれていてもよい。この容量調整回路232は、一次側コンデンサC11と、4つのスイッチング素子Q5〜Q8とで構成される。ここでは、各スイッチング素子Q5〜Q8は、nチャネルのエンハンスメント型MOSFETである。容量調整回路232では、2つのスイッチング素子Q5,Q6の直列回路と、2つのスイッチング素子Q7,Q8の直列回路とが並列に電気的に接続されている。スイッチング素子Q5のソース及びスイッチング素子Q6のドレインの接続点は、インバータ回路212の第1出力点に電気的に接続されている。また、スイッチング素子Q7のソース及びスイッチング素子Q8のドレインの接続点は、一次側コイルL1の一端に電気的に接続されている。そして、スイッチング素子Q5,Q7の各ソースの接続点と、スイッチング素子Q6,Q8の各ドレインの接続点との間に、一次側コンデンサC1が電気的に接続されている。
容量調整回路232は、第3駆動信号G3をスイッチング素子Q5,Q7に、第4駆動信号G4をスイッチング素子Q6,Q8に与えられることで動作する。具体的には、容量調整回路232は、第3駆動信号G3及び第4駆動信号G4により、スイッチング素子Q5,Q8のオン期間と、スイッチング素子Q6,Q8のオン期間とを交互に切り替えるように動作する。
スイッチング素子Q5,Q8のオン期間において、インバータ回路212の出力電圧V1が正極性の期間では、スイッチング素子Q5,Q8を介して一次側コンデンサC1に電圧が印加される。つまり、容量調整回路232の入出力間は、一次側コンデンサC1を介する経路となる。一方、インバータ回路212の出力電圧V1が負極性の期間では、スイッチング素子Q7の寄生ダイオードとスイッチング素子Q5とを通る経路で電流が流れる。つまり、容量調整回路232の入出力間は、一次側コンデンサC1を介さない経路となる。
同様に、スイッチング素子Q6,Q7のオン期間において、インバータ回路212の出力電圧V1が正極性の期間では、スイッチング素子Q6とスイッチング素子Q8の寄生ダイオードとを通る経路で電流が流れる。つまり、容量調整回路232の入出力間は、一次側コンデンサC1を介さない経路となる。一方、インバータ回路212の出力電圧V1が負極性の期間では、スイッチング素子Q6,Q7を介して一次側コンデンサC1に電圧が印加される。つまり、容量調整回路232の入出力間は、一次側コンデンサC1を介する経路となる。
つまり、容量調整回路232は、スイッチング素子Q5〜Q8のオン/オフが切り替えられることで、一次側コンデンサC1を介する経路と、一次側コンデンサC1を介さない経路とを切り替えるように構成されている。このように、一次側コンデンサC1が入出力間に接続されている期間を変化させることで、容量調整回路232のキャパシタンス(すなわち、一次側コンデンサC1のキャパシタンス)を調整することができる。
さらに、容量調整回路232は、上記のように4つのスイッチング素子Q5〜Q8を用いた構成の他に、図10Bに示すように、2つの双方向スイッチQ9,Q10を用いた構成であってもよい。この容量調整回路232は、双方向スイッチQ9は、2つのゲート端子を有するダブルゲート構造の半導体素子で構成されている。また、双方向スイッチQ9は、一次側コンデンサC1に直列に電気的に接続されている。双方向スイッチQ10は、2つのゲート端子を有するダブルゲート構造の半導体素子で構成されている。また、双方向スイッチQ10は、双方向スイッチQ9及び一次側コンデンサC1の直列回路と並列に電気的に接続されている。双方向スイッチQ9の2つのゲート端子には、それぞれ第3駆動信号G3及び第4駆動信号G4が入力される。また、双方向スイッチQ10の2つのゲート端子にも、それぞれ第3駆動信号G3及び第4駆動信号G4が入力される。このように構成された容量調整回路232は、図10Aに示す容量調整回路232と同様に動作する。
また、本実施形態の非接触給電装置2は、一次側コイルL1を流れる電流に相当する電流(出力電流I1)を検知する電流検知部24を備えている。そこで、制御部22は、電流検知部24の検知結果に基づいて、インバータ回路212が遅相モードで動作するように調整処理を実行してもよい。例えば、制御部22は、インバータ回路212の各スイッチング素子Q1,Q4の組がオンからオフになった時点の出力電流I1の電流値により、遅相モード及び進相モードの何れのモードでインバータ回路212が動作しているかを判定することができる。つまり、各スイッチング素子Q1,Q4の組がオンからオフになる(すなわち、出力電圧V1がゼロクロスする)時点で、出力電流I1の電流値が正の値を示していれば、制御部22は、インバータ回路212が遅相モードで動作していると判定する。一方、各スイッチング素子Q1,Q4の組がオンからオフになる時点で、出力電流I1の電流値が負の値を示していれば、制御部22は、インバータ回路212が進相モードで動作していると判定する。
そして、制御部22は、インバータ回路212が遅相モード及び進相モードの何れのモードで動作しているかの判定結果を踏まえて、インバータ回路212が遅相モードで動作するように調整する。調整方法としては、既に述べたように、インバータ回路212の動作周波数f1を調整したり、一次側共振部23の共振パラメータを調整したりする方法が挙げられる。
この構成では、インバータ回路212を遅相モードで動作させることができるため、インバータ回路212のスイッチング素子Q1〜Q4のスイッチングによる損失を低減することができる。また、この構成では、インバータ回路212のスイッチング素子Q1〜Q4に過大な電気的ストレスがかかるのを防止することができる。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
なお、制御部22は、調整処理を実行した後に、再度、判定処理を実行してもよい。そして、再度の判定処理においても動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定された場合は、制御部22は、更に調整処理を実行してもよい。
また、本実施形態の非接触給電装置2では、電源部21を始動させてから、動作周波数f1を一定とする給電動作を開始するまでの始動期間において、制御部22が判定処理や調整処理を実行している。そして、制御部22は、始動期間における出力電圧V1が、給電動作中の出力電圧V1よりも低くなるように、力率改善回路211を制御する。例えば、力率改善回路211が図2に示す構成であれば、制御部22は、スイッチQ0のオン/オフを制御することで、始動期間における出力電圧V1を低くする。また、制御部22は、給電動作を開始する際には、スイッチQ0のオン/オフを制御することで、給電動作中における出力電圧V1を高くする。この構成では、始動期間において動作周波数f1が高周波領域に位置する場合であっても、始動期間においては出力電圧V1を給電動作中よりも低く抑えられるため、不要輻射を抑えることができる。なお、当該構成を採用するか否かは任意である。
ところで、本実施形態の非接触給電システム1において、制御部22は、判定処理の判定結果に基づいて、一次側コイルL1及び二次側コイルL2の相対的な位置の変更を促す指示信号を出力する調整処理を実行してもよい。例えば、一次側コイルL1(及びコア231)の位置を調整可能に構成されたアクチュエータ(図示せず)を非接触給電装置2が備えている場合、制御部22は、アクチュエータに指示信号を出力すればよい。以下、制御部22が、判定処理において、動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定した場合を考える。この場合、制御部22は、調整処理において、アクチュエータに指示信号を出力する。アクチュエータは、指示信号に応じて一次側コイルL1の位置を調整する。この調整処理により、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置が調整され、動作周波数f1は、低周波領域に位置するように調整される。
その他、本実施形態の非接触給電システム1は、例えば、指示信号を非接触受電装置3に与え、指示信号に応じて二次側コイルL2の位置を調整することで、一次側コイルL1及び二次側コイルL2の相対的な位置を調整するように構成されていてもよい。
以下、この構成について簡単に説明する。この構成では、図11に示すように、非接触給電装置2と、非接触受電装置3とは、それぞれ通信部26,34を備える。通信部26,34は、例えば電波を媒体とする無線信号により相互に通信を行うように構成される。また、非接触受電装置3は、指示信号に応じた処理を実行する制御部33を備える。制御部33は、制御部22と同様に、例えばマイコンにより構成される。
例えば、制御部22が、判定処理において、動作周波数f1が高周波領域に位置すると判定した場合を考える。この場合、制御部22は、調整処理において指示信号を生成し、通信部26により指示信号を非接触受電装置3に向けて送信させる。非接触受電装置3において、通信部34は、指示信号を受信すると、指示信号を制御部33に入力する。制御部33は、入力された指示信号に基づいて、ユーザに適正な停車位置に電気自動車100を移動させるように指示する。指示は、例えば電気自動車100に搭載されたスピーカ(図示せず)から音声を出力させたり、電気自動車100に搭載されたディスプレイ(図示せず)に画像や動画を表示させたりすることで行う。この調整処理により、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置が調整され、動作周波数f1は、低周波領域に位置するように調整される。
なお、上記構成を採用するか否かは任意である。また、上記構成は、複数の磁界検知部25の各々の検知結果に基づいて一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置ずれを判定する構成と共に採用するのが好ましい。
なお、本実施形態の非接触給電システム1では、コア231に一次側コイルL1を、コア311に次側コイルL2を設けているが、この構成に限定する趣旨ではない。つまり、一次側コイルL1は、コア231以外の部材に設けてもよい。同様に、二次側コイルL2は、コア311以外の部材に設けてもよい。
また、本実施形態の非接触給電システム1は、非接触給電装置2に磁界検知部25を設け、制御部22に判定処理や調整処理を実行させる構成であるが、他の構成であってもよい。すなわち、本実施形態の非接触給電システム1は、非接触受電装置3に磁界検知部を設け、制御部33に判定処理や調整処理を実行させる構成であってもよい。
また、本実施形態の非接触給電装置2及び非接触給電システム1では、共鳴方式により一次側コイルL1から二次側コイルL2に電力を伝送しているが、電磁誘導方式で電力を伝送する構成であってもよい。この構成では、非接触受電装置3において共振回路を形成する必要がないので、二次側コンデンサC2は不要である。
また、本実施形態の非接触給電システム1は、一次側コイルL1及び二次側コイルL2として、ソレノイド型のコイルを採用している。このため、本実施形態の非接触給電システム1は、スパイラル型のコイルを採用した場合と比較して、一次側コイルL1及び二次側コイルL2の小型化を図り易いという利点がある。また、本実施形態の非接触給電システム1は、一次側コイルL1と二次側コイルL2との相対的な位置が第1方向(図6Aにおける左右方向)に多少ずれたとしても、共振特性が変化し難いという利点がある。
1 非接触給電システム
2 非接触給電装置
212 インバータ回路
22 制御部
23 一次側共振部
24 電流検知部
25 磁界検知部
3 非接触受電装置
31 二次側共振部
C1 一次側コンデンサ
C2 二次側コンデンサ
L1 一次側コイル
L2 二次側コイル

Claims (10)

  1. 直流電力を交流電力に変換して出力するインバータ回路と、
    前記インバータ回路の出力する交流電力を受けて磁束を発生するソレノイド型の一次側コイル、及び前記一次側コイルと共に一次側の共振回路を形成する一次側コンデンサで構成される一次側共振部と、
    磁界を検知する磁界検知部と、
    前記磁界検知部の検知結果に基づいて、前記インバータ回路の動作周波数と前記一次側共振部の共振特性との相関を判定する判定処理を実行する制御部とを備えることを特徴とする非接触給電装置。
  2. 前記磁界検知部は、前記一次側コイルの一端側に配置されることを特徴とする請求項1記載の非接触給電装置。
  3. 前記磁界検知部は、前記一次側コイルの中央部の周囲に所定の間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項1記載の非接触給電装置。
  4. 前記磁界検知部を複数備え、
    前記制御部は、前記判定処理において、前記複数の磁界検知部のうち少なくとも2つの検知結果を比較することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の非接触給電装置。
  5. 前記制御部は、前記判定処理の判定結果に基づいて、前記インバータ回路の動作周波数を調整する調整処理を実行することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の非接触給電装置。
  6. 前記制御部は、前記判定処理の判定結果に基づいて、前記一次側共振部の共振パラメータを調整する調整処理を実行することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の非接触給電装置。
  7. 前記制御部は、前記一次側共振部の前記共振特性が2つの共振周波数を有している場合、前記動作周波数が前記2つの共振周波数のうち低い共振周波数に近づくように前記調整処理を実行することを特徴とする請求項5又は6記載の非接触給電装置。
  8. 前記一次側コイルを流れる電流に相当する電流を検知する電流検知部を備え、
    前記制御部は、前記電流検知部の検知結果に基づいて、前記インバータ回路が遅相モードで動作するように前記調整処理を実行することを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の非接触給電装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の非接触給電装置と、前記非接触給電装置から供給される電力を受ける非接触受電装置とを備え、
    前記非接触受電装置は、前記一次側コイルが発生する磁束を受けて交流電力を発生する二次側コイル、及び前記二次側コイルと共に二次側の共振回路を形成する二次側コンデンサで構成される二次側共振部を備えることを特徴とする非接触給電システム。
  10. 前記制御部は、前記判定処理の判定結果に基づいて、前記一次側コイル及び前記二次側コイルの相対的な位置の変更を促す指示信号を出力する調整処理を実行することを特徴とする請求項9記載の非接触給電システム。
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